JP2017003692A - 光通信コネクタの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】伝搬損失を抑制し伝搬モード変化を回避し、且つ複数の心線の端面特性及び長さの差異発生を回避することが可能な光通信コネクタの製造方法を提供する。【解決手段】プラスチック光ファイバケーブル2を挟持する1対の半割型筒状部材12を有する挟持具11を用い、筒状部材の一端の開口を覆う底板14を心線21の径に対応する寸法で半円状に切り欠いた複数の切り欠き141に、底板の板厚分よりも長く露出させた複数の心線を保持させ、1対の筒状部材でプラスチック光ファイバを挟持させる工程と、筒状部材で挟持されている複数の心線の端部、及び挟持具の底板の外面を共に同時的に切削する切削工程と、切削処理後の心線及び挟持具を、筒状の保持部材の内側に嵌め合わせて保持させる工程とを含む。【選択図】図1
Description
本発明は、プラスチック光ファイバ同士を接続するコネクタに関し、コネクタにおける伝搬損失及び伝搬モード変化を抑制し、更にコネクタ部に発生するノイズを抑制することができる光通信コネクタの製造方法に関する。
車載LAN(Local Area Network)の分野においては、システム全体での機能の増大化要求に応えるべく、データ通信量の増加及び通信の高速化が求められている。更に車載LANの分野では、メタル通信におけるリンギング防止、EV(Electronic Vehicle)車両、HEV(Hybrid EV )車両における高電圧ケーブルとの間での電磁ノイズの抑制のため、これらの影響を受けない通信が求められている。これらの高速化及びノイズ排除を実現し得る光ファイバケーブルを用いた光通信の需要が増大している。
車載LANの分野において光通信は、MOST(Media Oriented Systems Transport)通信で利用されている。MOST通信では、屈曲に強く軽量なプラスチック光ファイバ(以下、POF(Plastic Optical Fiber ))を使用したPOFケーブルが用いられており、更に上り下りでの長さを揃えるために2心POFケーブルが多用されている(IDB-1394)。また車載LANに利用されるため、POFのコア及びクラッドからなる心線には、構造が単純な短距離用のステップインデックス型ファイバが多用されている。このようなPOF固有の伝送帯域は限られており、NA(Numerical Aperture:開口数)を調整したとしても130MHz で100m程度の通信距離が限度である。しかも、130MHz で100mの通信距離を保証するには、POFケーブルの屈曲を可及的に少なくすることが必要である。屈曲部分では光が臨界角を超えてクラッドに突入し易くなって光の伝搬損失が増大すると共に、反射角度のずれによってコア内を進行する光の伝搬モードが高次側へ変化し易くなり、これによって広帯域光通信の実現が困難となるためである。
車両内に長い距離のPOFケーブルを屈曲させることなく配策することは困難である。車載LANにおけるPOFケーブルは、短距離のケーブルを複数直列に接続させ、メタルワイヤハーネスと同様に扱うことが可能な構成が求められている。
複数のPOFケーブルを直列に接続するためには、心線の端面同士を同軸に突き合わせるための光通信コネクタが使用される。ただし従来の車載LANにて2心POFケーブル(又は2本のPOFケーブル)を接続させる光通信コネクタは、コネクタ内で2心線間が所定距離で離隔されるように、2心POFケーブルの被覆を2つの心線の間で分岐させて、心線を夫々屈曲させる構成とされていた(特許文献1)。これは、光通信コネクタはPOFケーブル間を接続する中継用に使用する場合と、光トランシーバ(光電変換装置)へ接続するために使用する場合とで共通の構成としているためである。光トランシーバへ接続するためには、光トランシーバ内での光の廻りこみを防止すべく所定の距離を隔てて設けられている送信用コア(LED(Light Emitting Diode)及び駆動回路等)、並びに、受信用コア(PD(Photo Diode)及び増幅回路等)夫々に心線が向かうように2つの心線を前記所定の距離、即ちコア間ピッチで離隔させることが必要である。
特許文献1等に開示されている光通信コネクタを中継用に使用する場合、対になるプラグ型及びソケット型の光通信コネクタ夫々にて心線に屈曲部分が存在するので、伝搬損失の増大及び伝搬モードの変化が顕著になる。2心POFケーブルを3本以上直列に接続させるには、多くの光通信コネクタを使用する必要があり、伝搬損失の増大及び伝搬モードの変化がより顕著になって高速大容量通信を実現することが困難である。したがって、従来の光通信コネクタを中継用に使用する光通信ハーネスでは、光通信コネクタの数に上限が設けられていた。
また従来の光通信コネクタでは、心線の径と同径の貫通孔を中心軸に有するフェルールと呼ばれる筒状の支持体の一端側からファイバの心線を挿入し、他端側のフェルール端面と心線の端面とを共に切削研磨し、切削研磨後のフェルールを収容する構成としていた(特許文献1等)。対の光通信コネクタ(ソケットとプラグ)を接続させるに際し、一方(ソケット側)におけるフェルールは円筒状のスリーブに更に半分程度挿入させておいて収容し、他方(プラグ側)におけるフェルールを一方側のスリーブに挿入させる。各コネクタのフェルールは、同軸度が厳密になるように精密加工されているから、2つのフェルールがスリーブ内で突き合わせられることで、突き合わせられる心線間の同軸度も担保される(特許文献2等)。
2心POFケーブルのように複数心のPOFケーブルを用い複数心を同時的に送信用又は受信用のいずれかに使用することにより、大容量高速通信が可能になる。複数の心線を一方向に同時的に使用するためには、夫々で伝送される信号のタイミングの同期が要求される。しかしながら、特許文献1に開示されているように2つの心線を夫々屈曲させる構成では、心線毎にフェルールに挿入してから端面を切削研磨し、フェルールをコネクタ内に収容し、更にケーブルを屈曲させて固定するから、心線(フェルール)毎の切削研磨の条件相違、コネクタ内での収容位置の相違等によって、2つの心線間で端面の特性の相違が生じると共に、長さの差異が生じる。屈曲部分では屈曲角度の差異が生じる可能性もある。1つの通信コネクタでも2つの心線間での端面特性の差異、長さの差異及び角度の差異が生じるので、複数のコネクタを用いる光通信ハーネスでは、信号のタイミングのずれが増大し、スキューと呼ばれる問題発生の原因となる。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、従来から使用されているPOFケーブルを使用しつつ、伝搬損失の増大を抑制し、伝搬モード変化を回避し、且つ複数の心線の端面特性及び長さの差異発生を回避することが可能な光通信コネクタの製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る光通信コネクタの製造方法は、複数のプラスチック光ファイバケーブルを、夫々が保持する複数の心線の端面同士を突き合わせて接続させる光通信コネクタの製造方法において、前記プラスチック光ファイバケーブルを挟持する1対の半割型筒状部材を有する挟持具を用い、前記筒状部材の一端の開口を覆う底板を前記心線の径に対応する寸法で半円状に切り欠いた複数の切り欠きに、被覆を前記底板の板厚分よりも長く取り除いて露出させた前記複数の心線を保持させ、前記1対の筒状部材で前記プラスチック光ファイバを挟持させる工程と、前記筒状部材で挟持されているプラスチック光ファイバケーブルの露出した複数の心線の端部、及び前記挟持具の底板の外面を共に同時的に切削する切削工程と、切削処理後の心線の端部及び挟持具を、筒状の保持部材の内側に嵌め合わせて保持させる工程とを含むことを特徴とする。
本発明に係る光通信コネクタの製造方法は、前記プラスチック光ファイバケーブルとして、2心ケーブルを用いることを特徴とする。
本発明では、複数心のPOFケーブルは複数の心線を露出させた端部が、1対の筒状部材を有する挟持具に直線状に挟持され、挟持具ごと、複数の心線の端面が同時的に切削研磨される。これにより、複数の心線の屈曲の差異の発生を回避できることに加えて、複数の心線の端面の特性が同一化され、また切削研磨による長さの差異発生を回避することが可能になる。
本発明では、2心ケーブルを用いることでケーブルに含まれる2本の心線の長さ、端面特性を精度よく同一化させることが可能になる。
本発明による場合、光通信コネクタにおいて光ファイバの心線は屈曲させられることはない。更に、複数心が同時的に切削されるので各端面の特性を同一化させることができ、長さの差異発生を回避させることができる。したがって、複数の光ファイバケーブルを直列に接続する構成としても、光通信コネクタにおける伝搬損失及び伝搬モード変化が抑制される。
以下、本発明をその実施形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。なお、以下に示す実施の形態は例示であって、本発明は以下の構成に限られないことは勿論である。
図1及び図2は、本実施の形態における光通信コネクタの分解斜視図である。図1はプラグ側の光通信コネクタを示し、図2は、ソケット側の光通信コネクタを示している。図1中の符号1aはプラグ側の光通信コネクタを示している。プラグ側の光通信コネクタ1aは、符号2で示す光ファイバケーブルの一端部に設けられ、挟持具11と、保持部材10aとを備えている。
光ファイバケーブル2は、断面眼鏡型の2心POF(Plastic Optical Fiber)ケーブルである。光ファイバケーブル2は、アクリル等の透明樹脂製のコアの外周をフッ素系樹脂のクラッドで覆ってなる2本の心線21と、2本の心線21を並列させて共に覆うポリエチレン(PE:Polyethylene)製の被覆22とを備える。光ファイバケーブル2は2心POFケーブルには限られず、3心以上であってもよいし、また断面眼鏡型には限られないが、複数の心線21が同一の被覆22によって覆われていることが望ましい。
挟持具11は、断面がコの字状である1対の半割型の筒状部材12,12を有する。筒状部材12は液晶ポリマ、ABS(Acrylonitrile Butadiene Styrene )樹脂、PBT(PolyButylene Terephthalate)樹脂等の樹脂製であり、光ファイバケーブル2の心線21と少なくとも硬度及び熱膨張率が同等であることが望ましい。筒状部材12の一端には、割面を除く三方の外周から外向きに張り出す鍔部13が設けられている。筒状部材12の他端には開口を覆う底板14が取り付けられ、また、筒状部材12の内部には後述する突起部15が設けられている。底板14には、割面側の2箇所に半円状の切り欠き141,141が形成されている。切り欠き141,141の径は、光ファイバケーブル2の心線21の径と略同一である。
保持部材10aは例えば液晶ポリマ等の樹脂製であって角筒状をなす。保持部材10aには外周側を減肉して形成された薄肉部が一端部から略半長に亘って設けてある。薄肉部には外面から突出する係合突起16aが設けられている。係合突起16aはバネにより外向きに付勢してあり、外側からの押圧により付勢に抗して没することができる。図1中には1つの係合突起16aが示されているが、相対向する面にも同様の係合突起16aが設けられている(図4,7参照)。
次に図2に示すソケット側の光通信コネクタについて説明する。図2中の符号1bにより、ソケット側の光通信コネクタを示している。ソケット側の光通信コネクタ1bは、プラグ側の光通信コネクタ1aと共通の挟持具11と、光通信コネクタ1aとは異なる保持部材10bとを備えている。
保持部材10bは、保持部材10aと同一の素材で同様に角筒状をなす。保持部材10bはプラグ側の光通信コネクタ1aの保持部材10aと外径が略一致し、内周の減肉により形成された薄肉部が一端部から略半長に亘って設けてある。該薄肉部の相対向する側板に、係合孔16bが夫々開設されている。
図3は、プラグ側の光通信コネクタ1aの外観斜視図であり、図4は図3中のA−A´線による縦断面図である。プラグ側の光通信コネクタ1aは、2つの心線21が夫々適長露出された光ファイバケーブル2の端部を挟持具11により挟持し、これらを保持部材10aの厚肉部側から鍔部13が保持部材10aの端面に突き当たるまで挿入して構成される。このとき光ファイバケーブル2の心線21は、挟持具11の底板14の切り欠き141,141の内周面で挟持され、心線21の端面と底板14の外面とが一致する(詳細は後述)。また被覆22は挟持具11の突起部15で挟持されている(図14参照)。挟持具11の筒状部材12の外周は保持部材10aの内周に等しく、光ファイバケーブル2を挟持した状態で保持部材10aの厚肉部側から挿入したときに、挟持具11が保持部材10aの内側に嵌め合わされて保持される。
図5は、ソケット側の光通信コネクタ1bの外観斜視図であり、図6は図5中のB−B´線による縦断面図である。ソケット側の光通信コネクタ1bはプラグ側の光通信コネクタ1a同様に、2つの心線21が夫々適長に露出された光ファイバケーブル2の端部を挟持具11により挟持し、これらを保持部材1bの厚肉部側から鍔部13が保持部材10bの端面に突き当たるまで挿入して構成される。ソケット側の光通信コネクタ1bにおいてもプラグ側同様に、光ファイバケーブル2の心線21は、挟持具11の底板14の切り欠き141,141の内周面で挟持され、心線21の端面と底板14の外面とが一致する。また被覆22は挟持具11の突起部15で挟持されている(図14参照)。挟持具11の筒状部材12の外周は保持部材10bの厚肉部の内周に等しく、光ファイバケーブル2を挟持した状態で保持部材10bの厚肉部側から挿入したときに、挟持具11が保持部材10bの内側に嵌め合わされて保持される。
図3及び図4、並びに図5及び図6に示すように、挟持具11の長さは保持部材10a又は保持部材10bの長さより短く、底板14の外面と一致する心線21の端面は、保持部材10a又は保持部材10bの端面よりも内奥に位置する。保持部材10a又は保持部材10bの開口に例えば組み立て作業者の指が接触したとしても、指先が心線21の端面に接触しないようにするためである。挟持具11、及び、保持部材10a又は保持部材10bの長さは例えば、保持部材10a又は保持部材10bの開口に直径10mmの球を当接させたときに、底板14の外面即ち光ファイバケーブル2の心線21の端面に球面が達しないように設計される。
図7は、本実施の形態におけるプラグ側の光通信コネクタ1aとソケット側の光通信コネクタ1bとの接続状態を示す断面図である。プラグ側の光通信コネクタ1a及びソケット側の光通信コネクタ1bの寸法関係は以下である。プラグ側の保持部材10aの薄肉部の長さはソケット側の光通信コネクタ1bの保持部材10bの薄肉部の長さと略同一であり、プラグ側の保持部材10aにおける係合突起16aの薄肉部の開口端からの距離は、ソケット側の保持部材10bの係合孔16bの開設位置の内面の段差からの距離と略同一である。また、プラグ側の保持部材10aの薄肉部の開口端から、内側に保持されている挟持具11の端面までの距離は、ソケット側の保持部材10bの内面の段差位置から、内側に保持されている挟持具11の端面までの距離と略同一である。以上のような寸法関係により図7に示す如く、プラグ側の光通信コネクタ1aにおける2つの心線21の端面と、ソケット側の光通信コネクタ1bにおける2つの心線21の端面との間は夫々、所定の間隙(数百ミクロン)を設けて同軸に突き合わせられる。なおプラグ側の保持部材10aの外面及びソケット側の保持部材10bの厚肉部の外面の寸法は略同一に構成されており、接続状態において各々外面が連続するようにしてある。
なお図7に示すように、プラグ側の保持部材10aにおける係合突起16aと、ソケット側の保持部材10bに設けられている係合孔16bとによって、フリクションロックが構成されている。係合突起16a及び係合孔16bは、前述の構造には限定されないことは勿論である。係合突起16aは例えば内側にバネを備えない構成としてもよい。係合突起16a及び係合孔16bによってプラグ側の保持部材10aとソケット側の保持部材10bとが、長さ方向にずれないように強固に係合する構成であればよい。例えば保持部材10a及び保持部材10bの薄肉部は円筒状に構成されるようにして、ネジ式に係合するようにしてもよい。
図8は、光通信コネクタを用いた光通信ハーネス30の構成図である。接続状態の光通信コネクタ内で心線21を屈曲させることなく、図8の構成図に示すように、光ファイバケーブル2を直列に接続した光通信ハーネス30を構成することが可能になる。したがって、POFケーブルを用いて伝搬損失及び伝搬モード変化を抑制した光通信ハーネス30を実現することが可能である。光通信コネクタ1aと光通信コネクタ1bとの接続状態では前述したように外面が連続して全体として直方体状をなすから、これによって車両内への配策が容易になる。
次に挟持具11の詳細な構造、及び挟持具11を用いた光通信コネクタ1a,1bの製法の詳細な手順について説明する。まず挟持具11を構成する筒状部材12の構造について詳細を説明する。図9は、筒状部材12の平面図であり、図10は図9のC−C´線による断面図である。図11は、筒状部材12の鍔部13側からの側面図、図12は筒状部材12の底板14側からの側面図である。図9乃至図12に示すように、筒状部材12の内面には、例えば断面が二等辺三角形状の突起部15が全長に亘って設けられている。更に突起部15の斜面上に、筒状部材12を横断するように突起152が複数、軸方向に並設されている。なお突起152は夫々、中央側が底板14から離れる向きに斜行して設けられている。また突起152夫々は、図10に示すように、鍔部13側を傾斜辺とし、底板14側は筒状部材12の側板に対して略直交する線を一辺とする三角形状の断面を有している。図13は、挟持具11に挟持された光ファイバケーブル2の縦断面図であり、図14は、図13中のD−D´線による断面図である。なお図13は図9のC−C´線による断面図に対応する。図13、14に示されるように複数の突起152が被覆22に外側から食い込む。更に突起152は、図9に示したように中央側が底板14から離れる向きに斜行しているから、光ファイバケーブル2を引き抜こうとした場合に、心線21同士が近接する方向に分力が発生し、光ファイバケーブル2を引き抜く方向の力が弱まって引き抜きが困難になる。このように、筒状部材12の内面にはケーブルを固定するように突起部15の形状が設計されている。なお、突起152は複数の突起152が斜行して、軸方向に並設されている構成には限られないことは勿論である。複数の突起152は斜行せずに軸方向に直交する向きに設けられていてもよいし、2心の心線21に対応させるように1つずつ横断するように突起152が設けられている構成であってもよい。また突起152自体が設けられていない構成であってもよい。
なお図9乃至図14に示した挟持具11を用いた光通信コネクタ1a,1bは以下のような手順で製造される。図15は、光通信コネクタ1a,1bの製造工程を示す説明図である。光ファイバケーブル2の一端の被覆22を、心線21と直交する面で心線21に到らない深さに切り込み、被覆22を切り込みにより取り除いて心線21を露出させる(工程1)。このとき心線21の露出長さは、筒状部材12の底板14の板厚よりも長くしておく。挟持具11の一方の筒状部材12に、心線21の露出部分と被覆部分との境界を底板14の内面に合わせるようにして光ファイバケーブル2を載置する(工程2)。次に、他方の筒状部材12を一方の筒状部材12に合わせ、図13に示したように筒状部材12,12で光ファイバケーブル2を挟持させる(工程3)。このとき、上述したように心線21の露出長さは底板14の板厚分よりも長くしてあるから、心線21の端面は底板14の外面よりも突出する。挟持具11を外側から更に他の治具で挟持して、挟持具11の底板14と光ファイバケーブル2の心線21の端面とを共に、図13中のE線(心線21の軸と直交する面に相当)に沿って2心同時に切削する(工程4)。切削には単結晶ダイヤ付のカッター及びバイトを用いることで、切削によって心線21の端面を研磨する効果をも得られる。ダイヤ付のカッター等を用いることで、直交面で高精度に切削することができるから、2本の心線21の端面の特性を同一化することができる。
次に心線21と共に切削研磨した挟持具11を、保持部材10a又は保持部材10bの内側に嵌め合わせて保持させる(工程5)。挟持具11は弾性を有する被覆22を挟持しており、挟持具11を構成する筒状部材12,12にはそれらを相互に分離する力が加わるから、挟持具11は保持部材10a又は保持部材10bに強固に保持される。なおこのとき、筒状部材12と保持部材10a又は保持部材10bとは、接着剤により固定されてもよい。
このようにして、心線21を屈曲させることなく突き合わせて接続させることが可能な光通信コネクタを構成することができる。しかもプラグ側の光通信コネクタ1aとソケット側の光通信コネクタ1bは、共通の挟持具11を保持部材10a及び保持部材10bの各々の内側に嵌め合わせて保持させるという簡易な構成で作製可能である。プラグ側の光通信コネクタ1a及びソケット側の光通信コネクタ1bではいずれにおいても、心線21は屈曲させられないので、屈曲分だけコネクタを短く、幅を小さくして小型化させることができ、光通信ハーネス30の取り回し作業が容易になる。
また本実施の形態における光通信コネクタでは、2心の光ファイバケーブル2を用い、光ファイバケーブル2を挟持具11で挟持して上述のように2心同時に切削するから(工程4)、2本の心線21の長さの差異の発生を回避することが可能になる。更に上述したように屈曲部分を有しないので、屈曲角度の差異発生も回避することができ、これによって本実施の形態における光通信コネクタを複数使用した光通信ハーネス30を構成しても、信号のタイミングのずれを抑制し、スキューと呼ばれる問題の発生を防止することができる。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1a,1b 光通信コネクタ
10a,10b 保持部材
11 挟持具
12 筒状部材
14 底板
141 切り欠き
2 光ファイバケーブル
21 心線
22 被覆
10a,10b 保持部材
11 挟持具
12 筒状部材
14 底板
141 切り欠き
2 光ファイバケーブル
21 心線
22 被覆
Claims (2)
- 複数のプラスチック光ファイバケーブルを、夫々が保持する複数の心線の端面同士を突き合わせて接続させる光通信コネクタの製造方法において、
前記プラスチック光ファイバケーブルを挟持する1対の半割型筒状部材を有する挟持具を用い、前記筒状部材の一端の開口を覆う底板を前記心線の径に対応する寸法で半円状に切り欠いた複数の切り欠きに、被覆を前記底板の板厚分よりも長く取り除いて露出させた前記複数の心線を保持させ、前記1対の筒状部材で前記プラスチック光ファイバを挟持させる工程と、
前記筒状部材で挟持されているプラスチック光ファイバケーブルの露出した複数の心線の端部、及び前記挟持具の底板の外面を共に同時的に切削する切削工程と、
切削処理後の心線の端部及び挟持具を、筒状の保持部材の内側に嵌め合わせて保持させる工程と
を含むことを特徴とする光通信コネクタの製造方法。 - 前記プラスチック光ファイバケーブルとして、2心ケーブルを用いる
ことを特徴とする請求項1に記載の光通信コネクタの製造方法。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021172551A1 (ja) * | 2020-02-27 | 2021-09-02 | Tdk株式会社 | 光ファイバコネクタ |
-
2015
- 2015-06-08 JP JP2015115716A patent/JP2017003692A/ja active Pending
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WO2021172551A1 (ja) * | 2020-02-27 | 2021-09-02 | Tdk株式会社 | 光ファイバコネクタ |
CN115151850A (zh) * | 2020-02-27 | 2022-10-04 | Tdk株式会社 | 光纤连接器 |
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