JP2017001133A - コネクタ取り外し用プライヤ - Google Patents

コネクタ取り外し用プライヤ Download PDF

Info

Publication number
JP2017001133A
JP2017001133A JP2015117265A JP2015117265A JP2017001133A JP 2017001133 A JP2017001133 A JP 2017001133A JP 2015117265 A JP2015117265 A JP 2015117265A JP 2015117265 A JP2015117265 A JP 2015117265A JP 2017001133 A JP2017001133 A JP 2017001133A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
action
connector
socket
grip
working
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015117265A
Other languages
English (en)
Inventor
幸也 小倉
Yukiya Ogura
幸也 小倉
高橋 実
Minoru Takahashi
実 高橋
中谷 雅之
Masayuki Nakatani
雅之 中谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2015117265A priority Critical patent/JP2017001133A/ja
Publication of JP2017001133A publication Critical patent/JP2017001133A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Hand Tools For Fitting Together And Separating, Or Other Hand Tools (AREA)
  • Manufacturing Of Electrical Connectors (AREA)

Abstract

【課題】 ナビゲーション装置等の機器・装置に接続されたケーブルのコネクタの取り外し作業を効率的に達成できるプライヤを提供すること。
【解決手段】 本発明の板ばね式ロック機構付きのケーブルコネクタの取り外し用のプライヤは、グリップ部分と作用部分を有する一対の棒状部材が、一対のグリップ部分のなす角度が小さくなるほど、一対の作用部分のなす角度が大きくなるように枢着部にて連結され、作用部分の回動する面内にて、一対の作用部分の先端が一方の作用部分の側へオフセットされ、他方の作用部分の外側に平面が形成され、更に、一対の作用部分の閉位置と開位置との間に於ける先端の距離の変位量が取り外しの対象となるケーブルコネクタのソケットに差し込まれた状態に於ける該ソケット内に延在する部分の長さの最長のものと実質的に等しくなるよう構成される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、プライヤに係り、より詳細には、自動車等の車両のナビゲーション装置やその他の機械器具に接続された電線ケーブル又は信号線ケーブルのコネクタの取り外し又は脱離のための使用されるプライヤに係る。
従前より、プライヤ(或いは「プライヤレンチ」、「ペンチ」などとも称される。)として、特に、或る機器又は装置に対する或る特定の部品の取り付け又は取り外しのために専用に設計され又は構成された形式のものが種々提案され使用されている。そのようなプライヤとして、例えば、機器又は装置に於ける軸部又は穴部に於いてスナップリングの取り付け又は取り外しのためにデザインされたスナップリングプライヤなどが良く知られている(例えば、特許文献1)。プライヤは、通常、一対の棒状部材を、それらの両端の間の或る位置にて、互いに対して回動可能に枢着し、一対の棒状部材に於ける枢着点の一方の側にて使用者が把握するためのグリップ部分が構成され、枢着点の他方の側にて対象物に接する作用部分が構成される。枢着点に於いて、一対の棒状部材が互いに交差している構成の場合には、一対の棒状部材のグリップ部分をそれらのなす角が小さくなる方向に互いに近づけると(閉じると)、一対の棒状部材の作用部分も閉じることとなり(一対の作用部分のなす角が小さくなる)、一対の棒状部材のグリップ部分をそれらのなす角が大きくなる方向に互いから遠ざけると(開くと)、一対の棒状部材の作用部分のなす角が大きくなる方向に開くこととなる(作用部分の開閉がグリップ部分の開閉と同じとなるタイプ)。一方、枢着点に於いて、一対の棒状部材が互いに交差していない構成の場合には、一対の棒状部材のグリップ部分をそれらのなす角が大きくなる方向に開くと、一対の棒状部材の作用部分がそれらのなす角が小さくなる方向に閉じることとなり、一対の棒状部材のグリップ部分をそれらのなす角が小さくなる方向に閉じると、一対の棒状部材の作用部分がそれらのなす角が大きくなる方向に開くこととなる(作用部分の開閉がグリップ部分の開閉と逆となるタイプ)。例えば、スナップリングプライヤの場合、穴部内にスナップリングを嵌め込むための穴用プライヤは、前者の作用部分の開閉がグリップ部分の開閉と同じタイプであり、軸部上にスナップリングを外から嵌めるための軸用プライヤは、後者の作用部分の開閉がグリップ部分の開閉と逆となるタイプである。作用部分の開閉がグリップ部分の開閉と逆となるタイプのプライヤは、一般的には、二つの対象物又は対象部位の間を拡げるために使用されることが多い。
特開2010−12536
ところで、自動車等の車両に於いては、ナビゲーション装置やその他の種々の機器、装置が搭載されているところ、これらの機器又は装置に対して電源の供給や種々の信号の送受信のために、種々の電線又は信号線ケーブルが接続される。そのような機器又は装置に対するケーブルの接続に於いては、機器又は装置を、適宜、設置又撤去することが有り得るので、典型的には、ケーブルの端部に機器又は装置の壁面に設けられたソケットに脱着可能に差込まれるコネクタが取り付けられる。ナビゲーション装置等の機器又は装置のケーブルの接続に用いられるコネクタ(しばしば、「自動車用コネクタ」と称される。)の場合、典型的には、後に説明される図3に模式的に描かれている如く、ケーブルの各コード(伝導線)が固定されたハウジングの側面に外向きの突起を有し外方へ突出した板ばね部が取り付けられ、コネクタがソケットに差し込まれると、板ばね部の突起がソケット内壁の窪みに嵌め込まれて板ばね部の弾性力によって押し付けられ、これにより、コネクタがソケットから簡単に脱落することが防止されるよう構成されている(ロック機構)。そして、ソケットに差し込まれたコネクタを取り外す際には、まず、板ばね部をコネクタのハウジング外壁面に向かって押し付けて、板ばね部の突起をソケット内壁の窪みから脱出させてロック機構を解除し、しかる後に、コネクタがソケット内から引き出されることとなる。
上記のソケットに差し込まれたコネクタを取り外す際の操作(取り外し操作)を自動車等の車両に於いて、例えば、車室内に設置された機器又は装置に於いて行う場合、狭い空間内で作業を行うこととなるので、作業者の手、腰、指に大きな負担がかかることとなる。例えば、ナビゲーション装置は、典型的には、運転席の比較的下方の位置に取り付けられているので、コネクタの取り外し操作の際には、装置のコネクタの取り付け位置を覗き込みつつ、指でコネクタの板ばね部を押圧しながらコネクタを引き抜くといった動きが必要となり、作業は煩わしく、効率が悪い。また、寸法の小さいコネクタの場合には、指で取り外し操作を行うことが難しい場合も有り得る。従って、かかるコネクタの取り外し操作、即ち、コネクタの板ばね部をコネクタのハウジング外壁面に向かって押し付けて、板ばね部の突起をソケット内壁の窪みから脱出させてロック機構を解除し、その状態で、コネクタがソケット内から引き出す操作を、コネクタを直接に指で触らずに、簡単に達成できる専用の治具があると便利であろう。
かくして、本発明の一つの課題は、車両の車室内に設置されるナビゲーション装置等の機器・装置に接続されたケーブルのコネクタの取り外し作業を効率的に達成できるプライヤを提供することである。
本発明によれば、上記の課題は、板ばね式ロック機構付きのケーブルコネクタの取り外し用のプライヤであって、
第一のグリップ部分と第一の作用部分とこれらを連結する第一の枢着部とを有する第一の棒状部材と、
第二のグリップ部分と第二の作用部分とこれらを連結する第二の枢着部とを有し、第二のグリップ部分と第二の作用部分とがそれぞれ第一のグリップ部分と第一の作用部分に対向して配置され、第一のグリップ部分と第二のグリップ部分との間の角度が小さくなるほど、第一の作用部分と第二の作用部分との間の角度が大きくなるよう第二の枢着部が第一の枢着部に対して枢動可能に連結された第二の棒状部材と
を含み、
第一の作用部分と第二の作用部分のそれぞれの長手方向軸線とが略平行となり第一の作用部分と第二の作用部分との先端が実質的に整合する閉位置と、第一の作用部分と第二の作用部分のそれぞれの長手方向軸線との角度が最大となる開位置との間にて、第一のグリップ部分と第二のグリップ部分との間の角度を変化させることにより、第一の作用部分と第二の作用部分との間の角度が変化し、
第一の作用部分に対して第二の枢着部周りに第二の作用部分が回動する面内に於いて、第一の作用部分と第二の作用部分との先端が第一の作用部分と第二の作用部分のそれぞれの長手方向軸線に対して第一の作用部分の側へオフセットされ、
第二の作用部分の先端の外側面が平面に形成され、
閉位置と開位置との間に於ける第一の作用部分と第二の作用部分との先端の間の距離の変位量が、取り外しの対象となるケーブルコネクタのうちの、ソケットに差し込まれた状態に於ける該ソケット内に延在する部分の長さが最長のケーブルコネクタの該ソケット内に延在する部分の長さと実質的に等しいことを特徴とするプライヤによって達成される。
上記の構成に於いて、「板ばね式ロック機構付きのケーブルコネクタ」とは、既に触れた如く、外向きの突起を有し外方へ突出した板ばねがコネクタのハウジングの外面に取り付けられ、コネクタがソケットに差し込まれると、板ばね部の突起がソケット内壁の窪みに嵌め込まれて板ばね部の弾性力によって押し付けられて、コネクタをソケットに対して錠止するロック機構を有するコネクタである。「グリップ部分」は、通常のプライヤと同様に、使用者が手にて把持する部分であり、「作用部分」は、第一の棒状部材と第二の棒状部材のそれぞれに於いて、枢着部を介してグリップ部分に連結され、対象物であるコネクタに力又はトルクを作用する部分である。上記の第一の棒状部材と第二の棒状部材との位置と連結の構成の記載から理解される如く、本発明のプライヤは、端的に述べれば、一対のグリップ部分を把持して閉じると、一対の作用部分の間が拡がる形式、即ち、作用部分の開閉がグリップ部分の開閉と逆となるタイプのプライヤである。
そして、上記の構成に記載されている如く、本発明のプライヤは、ソケットに差し込まれた板ばね式ロック機構付きのケーブルコネクタをソケットから取り外す作業を容易に達成できるようにするための特徴を有している。まず、第一の作用部分に対して第二の枢着部周りに第二の作用部分が回動する面、即ち、グリップ部分の開閉に対応して一対の作用部分が開閉する面内に於いて、第一の作用部分と第二の作用部分との先端が第一の作用部分と第二の作用部分のそれぞれの長手方向軸線(それぞれ枢着部を通る軸線)に対して第一の作用部分の側へオフセットされるよう構成される。かかる構成によれば、後述の実施形態の欄と図面を参照して、よりよく理解される如く、一対の作用部分が閉じた状態(閉位置)から開いた状態(開位置)へ変位する際に、第一の作用部分の長手方向軸線に沿った方向について、第二の作用部分の先端が外方へ(枢着部から離れる方向に)突出して弧を描く軌跡にて変位することとなる。従って、一対の作用部分が閉位置の状態で、ソケットに差し込まれたコネクタに一対の作用部分の先端を当接し、しかる後に、一対のグリップ部分を把持して閉じることにより、一対の作用部分を開位置にする間に、第二の作用部分の先端が板ばねをコネクタのハウジングに押し付けるように変位することとなるので、コネクタをソケットに錠止するロック機構の解除が為されることとなる。
また、本発明に於いて、第二の作用部分の先端の外側面(第一の作用部分に対向する面と反対側の面)が平面に形成される。かかる構成により、第二の作用部分の先端の開位置への変位の間に、第二の作用部分の先端がより確実に(板ばねを介して)コネクタのハウジングの外面に係合して、コネクタをソケットから引き抜く方向に力を作用させることが可能となる。なお、この点に関し、コネクタの種類によっては、コネクタのハウジングの外面の外端(ソケットから見た最遠端)に於いて外向きの突起が設けられている場合があり、その場合には、かかる突起に対して第二の作用部分の先端の平面形状の部分が当接することにより、より確実にコネクタをソケットから引き抜く方向に力が作用されることとなる。
更にまた、本発明に於いては、本発明の閉位置と開位置との間に於ける第一の作用部分と第二の作用部分との先端の間の距離の変位量が、取り外しの対象となるケーブルコネクタのうちの、ソケットに差し込まれた状態に於ける該ソケット内に延在する部分の長さが最長のケーブルコネクタの該ソケット内に延在する部分の長さと実質的に等しくなるよう構成される。かかる構成によれば、一対の作用部分が閉位置から開位置へ変位した際に、コネクタのソケット内に差し込まれていた部分の殆ど全てが引き出されることとなる。また、一対の作用部分の先端の間の開位置に於ける距離が、過剰にコネクタの全長よりも長いことにより、コネクタがソケットから脱出した後に、周囲に飛散してしまうといった不具合も防げることとなる。
本発明のプライヤの使用に於いては、後述の図面を参照した説明からより詳細に理解される如く、端的に述べれば、第一の作用部分がソケットのある機器・装置等の壁面に当接又は近接する向きにて、一対の作用部分が閉位置の状態でその先端をソケットに差し込まれたコネクタの外面とソケットの外縁との近傍に当接される。即ち、一対の作用部分の開閉運動の面がコネクタの引き抜かれる方向と一致するように、一対の作用部分の先端がコネクタ上に配置される。しかる後に、一対のグリップ部分に把持力を与えて、グリップ部分を閉じる方向に変位させると、上記に触れた如く、第二の作用部分の先端が第一の作用部分の先端から離れる際に、板ばねをコネクタのハウジングの外面へ向かって押し付けるとともに、コネクタをソケットから離れる方向に力を作用するので、コネクタがソケットから引き抜かれることとなる。その際、第二の作用部分の先端が開位置になった状態になるまでの第二の作用部分の先端の変位量は、コネクタのソケット内に差し込まれていた部分の長さ程度となるので、ソケットから引き抜かれたコネクタが遠くまで飛散することが防止されることとなる。
かくして、上記の本発明のプライヤの構成によれば、ナビゲーション装置やその他の種々の機器、装置の壁面のソケットに差し込まれたコネクタを容易に取り外すことが可能となり、これにより、作業の効率化が期待される。なお、本発明のプライヤは、典型的には、「自動車用コネクタ」と称される板ばね式ロック機構付きのケーブルコネクタの取り外しに使用されることが想定されているが、任意の機器・装置の側面のソケットに差し込まれたコネクタの取り外しに使用されてもよく、そのような場合も本発明の範囲に属することは理解されるべきである。
本発明のその他の目的及び利点は、以下の本発明の好ましい実施形態の説明により明らかになるであろう。
図1(A)、(B)は、それぞれ、本発明によるプライヤの閉位置と開位置に於ける模式的な平面図である。図1(C)は、本発明によるプライヤの作用部分の先端の形状の模式的な斜視図である。 図2(A)〜(C)は、本発明によるプライヤにより、機器のソケットに差し込まれたコネクタを取り外す過程を模式的に表した図である。図2(D)は、コネクタの外端に於ける突起部にプライヤの作用部分の先端が当接した状態を模式的に表した図である。図2(E)は、本発明によるプライヤに於いて採用され得るプライヤの骨組み構成の模式図である。動作側部分は、閉位置にある場合が太線にて、開位置にある場合が細線にて、それぞれ示されている。 図3(A)は、本発明によるプライヤの作業対象となる板ばね式ロック機構付きのケーブルコネクタが機器のソケットに差し込まれてロック機構により、ソケット内に錠止された状態のコネクタの端面(左)と側方から見た断面図(右)であり、図3(B)は、ソケットに差し込まれたコネクタのロック機構による錠止が解除された状態のコネクタの端面(左)と側方から見た断面図(右)である。図3(C)は、典型的なナビゲーション装置の裏面(種々のコネクタソケットの配置された面)の模式図であり、図中の数値は、ソケットの深さ(ソケット内に延在するコネクタの部分の長さ)を示している。
1…プライヤ
2…動作側部材(第二の棒状部材)
3…支持側部材(第一の棒状部材)
2a、3a…グリップ部分
2b、3b…作用部分
2c、3c…枢着部
2d、3d…作用部分の先端
2f…動作側作用部分の平面切り欠き部
4…ばね
5…締結部
6…枢着締結部
10…コネクタハウジング
10a…ハウジング外面
13…コネクタハウジングガイド部
14…板ばね部
14a…錠止突起
14b…外端突起
20…ソケット
20a…ソケット窪み部
100…機器背面部
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を幾つかの好ましい実施形態について詳細に説明する。図中、同一の符号は、同一の部位を示す。
板ばね式ロック機構付きのケーブルコネクタの構成
本発明のプライヤは、「発明の概要」の欄に於いて説明されている如く、自動車等の車両の車室内に設置されるナビゲーション装置又はその他の機器・装置への種々の信号又は電力の供給用のケーブルを接続するための「板ばね式ロック機構付きのケーブルコネクタ」の取り外しに用いられる。かかるコネクタは、典型的には、図3(A)、(B)の左図に模式的に描かれている如く、信号線又は電力線の端が格子状に配列された端子群12が概ね四角形状のコネクタハウジング10に囲繞された構成を有している。ハウジング10には、コネクタハウジングガイド部13が形成され、コネクタが、図3(A)、(B)の右図に模式的に描かれている如きナビゲーション装置等の機器の背面部100に設けられたソケット20に差し込まれる際に、ガイド部13によって、ソケット20内でのコネクタの位置決めが為される。そして、ハウジング10には、更に、コネクタをソケット20内にて錠止するためのロック機構として、ハウジング10の外面10aにてコネクタの長手方向(ソケット20への差込み方向)に向かって外面10aから離れる方向に延在する板ばね14と、その板ばね14上(例えば、比較的コネクタの先端に近い部位)にて、コネクタの長手方向に対して垂直方向に外方に突出した錠止突起14aとが設けられる。かかるロック機構に於いては、図3(A)の左図に模式的に描かれている如く、コネクタハウジング10がソケット20内へ差し込まれると、板ばね14の弾性力Fe(図中上向き)によって錠止突起14aがソケット20に設けられた窪み20a内へ押圧されつつ係合し、これにより、ソケット20内にてコネクタハウジング10の長手方向の動きが拘束されることとなる。
上記のソケット20内に差し込まれたコネクタハウジング10をソケット20から脱出させて取り外す際には、図3(B)に模式的に描かれている如く、まず、板ばね14を、その弾性力Feに抗して、ハウジング10の外面10aへ向かって押し付ける力pをソケット20の外側のコネクタハウジング10の部分に与え、これにより、板ばね14上の錠止突起14aをソケット20内の窪み20aから脱出させ(ロック機構の解除)、その状態で、ソケット20の外側方向(w方向)へコネクタハウジング10が引き抜かれることとなる。なお、或る種類のコネクタハウジング10に於いては、コネクタハウジング10の端部の把持を容易するなどの目的で、コネクタハウジング10の外端近傍に突起14bが形成されている場合もある。また、かかるコネクタハウジング10のソケット20内からの引き抜き操作に於いては、当然ながら、ソケット20内に差し込まれたコネクタハウジング10の部分の長さ、即ち、ソケット20の深さ、Dsだけコネクタハウジング10を移動させることが必要となる。この点に関し、通常、ソケット20の深さDsは、コネクタの種類によって異なる。例えば、典型的なナビゲーション装置の一つの例に於いては、図3(C)に例示されている如く、複数のコネクタがナビゲーション装置の裏面に取り付けられるところ、ソケット20の深さDsは、13〜20mmの範囲の種々の長さとなる。
上記の「板ばね式ロック機構付きのケーブルコネクタ」の取り外し作業に関して、「発明の概要」の欄にて触れた如く、ナビゲーション装置等の機器は、狭い車室内に設置されることが多く、その場合、作業者の直接の指によるコネクタの取り外しは、狭い空間内でソケット20に差し込まれたコネクタの端部を指で把持しなければならないといった煩わしい作業となる。そこで、本発明に於いては、作業者がコネクタを直接に指で触らずに取り外しのできるコネクタ取り外し作業用プライヤが提案される。
コネクタ取り外し用プライヤの構成
上記の「板ばね式ロック機構付きのケーブルコネクタ」の取り外し作業に於いては、図3にて説明された如く、ソケット20の外部に突出しているコネクタハウジング10の部分にて板ばね14をコネクタハウジング10の外面10aへ押し付ける操作と、その状態で長さDsだけコネクタハウジング10をソケット20の外方(w方向)へ変位させる操作が行われることとなる。従って、本発明のコネクタ取り外し作業用のプライヤは、後に説明される如く、上記の操作が容易に達成できるよう構成される。
図1(A)、(B)を参照して、本発明によるコネクタ取り外し作業用プライヤ1は、作用部分の開閉がグリップ部分の開閉と逆となるタイプのプライヤであり、典型的なプライヤの構成と同様に、一対の棒状部材2、3が互いに対して枢動可能に連結される。特に、本発明のプライヤの場合には、図に於いて左右非対称の形状を有しており、以下に於いて、左側の棒状部材を動作側部材2(第二の棒状部材)と、右側の棒状部材を支持側部材3(第一の棒状部材)と称するものとする。動作側部材2及び支持側部材3とも、基本的な構成要素として、それぞれ、グリップ部分2a、3aと、これと一体に形成された枢着部2c、3cと、枢着部2c、3c上にてグリップ部分2a、3aの略延長線に延在するようにナット及びワッシャ(図示せず)等の締結手段5により固定された作用部分2b、3bとを有する。そして、図から理解される如く、動作側部材2と支持側部材3とは、枢着部2c、3cに於いて枢着締結部6にて枢動可能に連結される(図に於いて、作用部分の裏側の枢着部の形状は、点線にて示されている。)。なお、動作側部材2側と支持側部材3側とは、交差していないので、図1(A)の状態、即ち、グリップ部分2a、3aの間が開き、作用部分2b、3bの間が閉じた状態(閉位置)に於いて、グリップ部分2a、3aの成す角度が小さくなる方向(図中、矢印Aの方向)に枢着締結部6周りに変位されると、作用部分2b、3bがそれらの成す角度が大きくなる方向(図中、矢印Bの方向)に枢着締結部6周りに変位され、図1(B)の状態、即ち、グリップ部分2a、3aの間が閉じて、作用部分2b、3bの間が開いた状態(開位置)となる。また、動作側部材2のグリップ部分2aと支持側部材3のグリップ部分3aとの間には、ばね4が掛けられ、作用部分2b、3bが閉位置となる方向に弾性力が付勢されていてよい。(従って、グリップ部分2a、3aの間にてグリップ部分2aを矢印Aの方向の変位させる把持力を与えないときには、ばね4のばね力によって、動作側部材2は、自動的に、閉位置となる。)。
上記の基本構成に加えて、本発明のプライヤに於いては、まず、図示の如く、作用部分2b、3bの先端2d、3dが、作用部分2b、3bの回動面(図面に平行な面)内に於いて、作用部分2b、3bの長手方向軸線2x、3xに対して、支持側部材3側へオフセットされ(図中、矢印ii、iii)、閉位置にて互いに概ね整合するよう形成される(先端同士が完全に一致していなくてもよい。)。かかる構成の場合、図1(B)に示されている如く、作用部分2b、3bの間が閉位置から開位置へ距離d1だけ変位する過程に於いて、作用部分2bの先端2dが、円弧を描きながら、支持側部材3の作用部分3bの長手方向に於いて、距離d2にて、外方(図中、下向き)に変位することとなる。この作用部分2bの先端2dの回動時の変位d2により、後に説明される如く、ソケットに差し込まれたコネクタに於けるロック機構の解除が達成されることとなる。
また、動作側部材2の作用部分2bの先端2dに於いては、好適には、図1(C)に模式的に描かれている如く、その外側、即ち、支持側部材の側と反対側に平面2fが形成される。平面2fは、先端2dを、その回動方向に対して垂直に延在する平板状に形成されてよく、或いは、先端2dを切り欠くことによって形成されてよい。かかる構成によれば、後述の如く(図2(D)参照)、平面2fがコネクタの外端突起14bに面当接し、コネクタをソケットから引き抜く動作に於いて有利となる。
更に、閉位置から開位置への作用部分2b、3bの間の変位量である距離d1は、ソケットに差し込まれたコネクタの部分がソケットの外に脱出できるだけの距離、即ち、少なくともソケットの深さDs程度であることが好ましい。この点に関し、仮に距離d1がソケットの深さDs或いはコネクタの全長よりも相当に長い場合には、コネクタがソケットから脱出した後に、飛散してしまう場合がある。また、既に触れた如く、ソケットの深さは、コネクタの種類によって異なり、一つのナビゲーション装置の裏面に取り付けられるソケットに於いても、深さはまちまちである。その場合、取り外し作業の対象となるコネクタの差し込まれるソケットのうち、最も深いソケットに差し込まれたコネクタがソケットの外に脱出できるだけの距離、コネクタの変位が達成できるようにすることが好ましいであろう。そこで、本発明のプライヤに於いて、閉位置から開位置への作用部分2b、3bの間の変位量である距離d1が、取り外しの対象となるケーブルコネクタのうちの、ソケットに差し込まれた状態に於ける該ソケット内に延在する部分の長さが最長のケーブルコネクタの該ソケット内に延在する部分の長さと実質的に等しくなるように、作用部分3bに対する作用部分2bの回動可能範囲が調節されてよい。かかる調節は、例えば、図1(A)の閉位置から図1(B)の開位置へ作用部分2bが変位した際に、図中Rの付された部分の作用部分2bの上部の角部と作用部分3bの上部の対向する角部との当接が生ずる位置を適宜調節することによって達成可能である。
コネクタ取り外し用プライヤの使用
図2(A)〜(C)を参照して、本発明によるプライヤの使用に於いては、作業者は、プライヤのグリップ部分を手にて把持し、まず、図2(A)の如く、ナビゲーション装置等の背面部100のソケット20内に差し込まれて錠止されているコネクタハウジング10のソケット20の開口付近の部位に対して、プライヤ1の支持側部材3が背面部100に対向し、作用部分2bの回動面がコネクタ10の引き抜かれる方向に略沿うように、プライヤ1が配置される。この状態から、上側の一対のグリップ部分の角度が小さくなる方向に把持力Fgを与えると、図2(B)〜(C)に於いて、グリップ部分2aがグリップ部分3aに近づくと伴に、作用部分2bがコネクタ10の引き抜き方向に回動する。そうすると、既に述べた如く、作用部分2bの先端2dは、作用部分3bの長手方向に於いて外方へ変位するので、先端2dがコネクタハウジング10に取り付けられた板ばね14を押し下げ、これにより、板ばね14上の錠止突起14aがソケット20内の窪み20aから脱出してロック機構が解除されるので、先端2dの回動とともにコネクタハウジング10がソケット20から脱出されることとなる。また、図2(D)により明瞭に描かれている如く、特に、コネクタハウジング10の外端に突起14bが設けられているコネクタの場合、先端2dの平面2fが突起14bに面当接することとなるので、先端2dの回動によるコネクタハウジング10のソケット20からの引き抜きをより確実に達成することが可能となる(コネクタハウジング10に突起14bが設けられていない場合にも、先端2dが点ではなく、平坦な形状となっていることにより、コネクタハウジング10の外面を捕捉する摩擦力が大きくなるので、コネクタハウジング10を牽引する際に有利である。)。
かくして、図2(C)に描かれている如く、作用部分2bと作用部分3bとの間が開位置となったとき、その距離の変位d1は、最も深いソケットのその深さDsとなっているので、コネクタハウジング10の全長又はその殆どがソケット20の外へ脱出されることとなる。
以上の如く、上記の本発明によるプライヤによれば、プライヤの先端をコネクタハウジング10のソケット20の開口付近の部位に配置し、グリップ部分を閉じる操作をするだけで、ソケット20の外部に突出しているコネクタハウジング10の部分にて板ばね14をコネクタハウジング10の外面10aへ押し付ける操作と、その状態で長さDsだけコネクタハウジング10をソケット20の外方(w方向)へ変位させる操作が達成され、直接、作業者がコネクタを指で操作することなく、コネクタの取り外し作業が容易に達成できることとなる。換言すれば、本発明によるプライヤによれば、「ワンタッチ」でコネクタの取り外しが達成できることとなる。
以上の説明は、本発明の実施の形態に関連してなされているが、当業者にとつて多くの修正及び変更が容易に可能であり、本発明は、上記に例示された実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の概念から逸脱することなく種々の装置に適用されることは明らかであろう。
例えば、プライヤの形状について、図1(A)、(B)の例と異なる骨組みの構成も考えられ、そのような場合も本発明の範囲に含まれると解されるべきである。例えば、図2(E)の左図及び右図に模式的に描かれているような骨組みのプライヤであっても、それぞれ、本発明の構成要件を満たして得ることは理解されるべきである。

Claims (1)

  1. 板ばね式ロック機構付きのケーブルコネクタの取り外し用のプライヤであって、
    第一のグリップ部分と第一の作用部分と第一の枢着部とを有する第一の棒状部材と、
    第二のグリップ部分と第二の作用部分と第二の枢着部とを有し、前記第二のグリップ部分と前記第二の作用部分とがそれぞれ前記第一のグリップ部分と前記第一の作用部分に対向して配置され、前記第一のグリップ部分と前記第二のグリップ部分との間の角度が小さくなるほど、前記第一の作用部分と前記第二の作用部分との間の角度が大きくなるよう前記第二の枢着部が前記第一の枢着部に対して枢動可能に連結された第二の棒状部材と
    を含み、
    前記第一の作用部分と前記第二の作用部分のそれぞれの長手方向軸線とが実質的に平行となり前記第一の作用部分と前記第二の作用部分との先端が実質的に整合する閉位置と、前記閉位置と前記第一の作用部分と前記第二の作用部分のそれぞれの長手方向軸線との角度が最大となる開位置との間にて、前記第一のグリップ部分と前記第二のグリップ部分との間の角度を変化させることにより、前記第一の作用部分と前記第二の作用部分との間の角度が変化し、
    前記第一の作用部分に対して前記第二の枢着部周りに前記第二の作用部分が回動する面内に於いて、前記第一の作用部分と前記第二の作用部分との先端が前記第一の作用部分と前記第二の作用部分のそれぞれの長手方向軸線に対して前記第一の作用部分の側へオフセットされ、
    前記第二の作用部分の先端の外側面が平面に形成され、
    前記閉位置と前記開位置との間に於ける前記第一の作用部分と前記第二の作用部分との先端の間の距離の変位量が、取り外しの対象となるケーブルコネクタのうちの、ソケットに差し込まれた状態に於ける該ソケット内に延在する部分の長さが最長のケーブルコネクタの該ソケット内に延在する部分の長さと実質的に等しいことを特徴とするプライヤ。
JP2015117265A 2015-06-10 2015-06-10 コネクタ取り外し用プライヤ Pending JP2017001133A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015117265A JP2017001133A (ja) 2015-06-10 2015-06-10 コネクタ取り外し用プライヤ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015117265A JP2017001133A (ja) 2015-06-10 2015-06-10 コネクタ取り外し用プライヤ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2017001133A true JP2017001133A (ja) 2017-01-05

Family

ID=57751208

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015117265A Pending JP2017001133A (ja) 2015-06-10 2015-06-10 コネクタ取り外し用プライヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2017001133A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11198298B2 (en) 2017-11-20 2021-12-14 Seiko Epson Corporation Cartridge and liquid ejecting apparatus

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11198298B2 (en) 2017-11-20 2021-12-14 Seiko Epson Corporation Cartridge and liquid ejecting apparatus

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4476015B2 (ja) 光ファイバコネクタ抜脱工具
KR101179581B1 (ko) 전자 모듈 및 전자기기
US8074536B1 (en) Angled wire strippers
EP3097611A1 (de) Steckverbindervorrichtung
JP4631513B2 (ja) 光ファイバ接続用治具及び該治具付き光コネクタ
JP2017001133A (ja) コネクタ取り外し用プライヤ
US7272994B1 (en) Bolt grasping device
JP2017193044A (ja) 電動工具
KR101508501B1 (ko) 커넥터 어셈블리
JP2007210039A (ja) 挟持治具
JP5701402B2 (ja) ケーブルアウトレットソケットにケーブルを固定する装置
JP2012161217A (ja) 遠隔把持道具用先端具
US8739594B2 (en) Electrical connector crimping plier tool
US20130068646A1 (en) Hand tool
KR102342861B1 (ko) 전동공구용 보조핸들
CN212601334U (zh) 一种多功能尖嘴钳
JP2020023027A (ja) 圧着工具
JP5964343B2 (ja) 引下線用コネクタ支持具
US11850727B2 (en) Auxiliary tool and actuation unit
JP6137017B2 (ja) 配線コネクタ抜脱工具及び配線コネクタ抜脱工具の使用方法
EP1434312B1 (en) Connector for electrical systems
JP4699278B2 (ja) 点火プラグ用プラグキャップ
JP2018107010A (ja) レバー式コネクタ
JP4886089B1 (ja) 差込みプラグ装置および差込みプラグ離脱装置
KR20170115237A (ko) 차량용 스페어 타이어의 캐리어 장치