JP2016523284A - 強化された殺菌活性のための組成物及び同組成物に基づく水浄化デバイス - Google Patents

強化された殺菌活性のための組成物及び同組成物に基づく水浄化デバイス Download PDF

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Abstract

水浄化組成物及びその組成物を用いるデバイスを記載している。組成物は、遷移金属イオンMn+放出化合物を、CO32-放出化合物またはSiO32-放出化合物とともに含む。組成物Mn+/CO32-またはMn+/SiO32-は、水中に通常見出される種々の干渉種を除菌するために提供される。抗菌活性のための伝統的なAg+利用に優る組成物の有益性が、死滅に必要な接触時間の削減、干渉種の存在下での微生物殺生能力、多様なタイプの微生物に対する活性、低濃度においてさえも示される抗菌活性、高濃度の微生物に対する処理能力、及び長い貯蔵期間に渡る水の無菌性を提供する能力などの、いくつかの態様に基づいて例証された。【選択図】図2

Description

関連出願への相互参照
本出願は、2013年6月28日に申請されたインド特許出願第2867/CHE/2013号の優先権を主張し、その全文は参照により本出願へ援用される。
本発明は、水浄化デバイス、及び水浄化デバイス内で使用される組成物に関する。より具体的には、本発明は、水の殺菌のために遷移金属Mn+及びCO3 2-またはMn+及びSiO3 2-を含む多成分組成物に関する。
水の浄化のための銀の使用は、最古から知られた技術の一つであり、紀元前500年にさかのぼる。過去においては、沸騰、貯蔵及び摂食のために銀容器が盛んに使用されていた。銀は広範囲に有効な除菌剤であり、薬としての可能性のある使用に関しては、複数の歴史文献に記載されている。最近のレビューは、水の浄化における銀の重要性を扱っている(Pradeep T,Anshup,Thin Solid Films,2009,517,24,6441-6478)。
銀の抗菌性は、興味深いことに、自然によって組み込まれている。自然に一般に見られる複数の遷移金属イオンの中で、銀イオンは、水中で高度に不溶な塩化物を持つ唯一の例である(25℃で溶解度=1.9mg/L)。この溶解限度は、水中における銀濃度を減少させるという、特定な理由で組み込まれているようであり、このことは、生体内での銀の可動性を制限する。
銀の殺菌性は、水の浄化に関して、最も研究されている課題である、と高い確度で述べることができる。銀及び銅の殺菌性に関連する複数のメカニズムがあり、複数の最近の論文で取り上げられている(Pradeep T,Anshup,Thin Solid Films,2009,517,24,6441-6478;Feng QL et al,J Biomed Mater Res.,2000,52,662-668;Z.Xiu et al,Nano Lett.,2012,12,4271-4275)。前世紀の初期では、イオン形態にある銀の直接な使用が盛んであったが、時代が変わり、ゼロ価銀の溶解を介したインサイツ銀イオン形成に置き換わっている(銀ナノ粒子及び銀電極などがあり、イオン源としての前者の使用は、水の浄化には非常に多く用いられている)。
最近の複数の詳細な研究から、銀ナノ粒子の溶解が、水中の塩類の存在から悪影響を受けることが分かった(Hoek et al.J Nanopart Res.2010,12,1531,Hoek et al.Environ.Sci.Technol.2010,44,7321,Bonzongo et al.Environ.Sci.Technol.2009,43,3322及びLead et al.Environ.Sci.Technol.2009,43,7285)。自然の有機物の存在も、殺生物剤の毒性を減少させる(Day et al,Environmental Technology 1997,18,781-794)。銀ナノ粒子からの銀イオン溶解に対する水中の種々の塩類及び他の種からの悪影響の問題は、有機テンプレート化金属オキシ水酸化複合物内に銀ナノ粒子を拡散させることで解決された(本発明者によるIndian patent application 947/CHE/2011,PCT/IB2012/001079)。
銀イオンの微生物作用が、水中の種々の種の存在に高度に影響を受ける点に留意することも重要である。例えば、典型的なイオンを含む地下水において、65ppbの範囲を超える銀イオン濃度は、AgClとして沈殿するため、段階的に水から相分離する(詳細な説明は、以降の段落で行う)。この種の特性は、様々な度合いの、水への溶解度を有して、他の遷移金属イオンにも観察されることである。また、飲用水源の塩分の増加とともに、効力の弱い銀錯体として種形成を開始すると、利用可能な銀イオンは減少し続ける(例えば、AgCl2 -)(詳細な説明は、以降の段落で行う)ことにも留意すべきである。同様に、銀イオンは、水中に存在する有機種との錯体を形成することが知られている。したがって、抗菌剤としての銀イオンは、飲用水中に存在する他のイオン及び種から深刻な影響を受けることが理解される。同様に、他の遷移金属にも、水中に存在する種々の種から被る同様な問題がある。したがって、遷移金属イオン、特に銀イオンを含む、多様な状態の水質において除菌能力を提供可能な新しい抗菌組成物を開発することが重要である。
種々の遷移金属の抗菌活性は、文献によく報告されている。銀及び銅は、特に注目されている。その主な理由は、使用濃度でのヒトに対する既知の長期健康影響がないこと、及び除菌能力が大きいことである。しかし、他の遷移金属は、特に腸内微生物に対して、それほど有効な除菌剤ではない(Muller H E,Zentralbl Bakteriol Mikrobiol Hyg B.,1985,182,95-101)。遷移金属の抗菌効果は、通常、微量動効果と呼ばれ、低濃度で最も有効である(種々の陰イオンが課す溶解限度があるため、実際の水中では、高い濃度でイオンとして存在することはできない)。真菌に対する金属イオンの毒性は、以下の順になることが示唆されているAg>Hg>Cu>Cd>Cr>Ni>Pb>Co>Au>Zn>Fe>Mn>Mo>Sn(Martin,H.1969.In D.C.Torge-son(ed.),Fungicides,vol.11.Academic Press Inc.,New York)。
細菌に対する銀イオン攻撃の正確なメカニズムは分かっていないが、既知の、硫黄との強固な結合に基づき、銀が、酵素及びタンパク質を含む硫黄と結合することが示唆されている(Bragg PD,Rainnie DJ,Can J Microbiol.,1974,20,883-9)。銀の、K+イオン放出または水素結合を介した細菌細胞膜内の他の成分との相互作用も示唆されている(Schreurs WJ,Rosenberg H,J Bacteriol.,1982,152,7-13)。そのような研究の大部分が、細胞内の硫黄を含む化合物との相互作用を介する沈降を受ける可能性がある高濃度の銀イオンで行われるため、銀の抗菌活性の正確なメカニズムを確認することは難しい。メカニズムに関しては、低濃度の銀で研究を行うことが非常に重要であるが、実験には注意が大いに必要である。
これまでに文献で示唆された種々のメカニズムに基づけば、銀が、金属イオン結合のために、硫黄を含む化合物、及び負に帯電した部位と相互作用することは確かである。単純化を目的として、また、水の浄化のための吸着の概念との類似性を目的として、銀イオンは吸着質として、微生物は吸着剤として考えてもよい。吸着剤上への吸着質の吸着は、水中に存在する干渉種の存在により、妨害を受けることが知られている。例えば、活性化アルミナ上へのフッ化物(F-)の吸着は、水中に存在する種々の負に帯電したイオン、例えば、CO3 2-、PO4 3-、HCO3 -等の存在から悪影響を受ける。したがって、微生物(吸着剤)上への銀イオン(吸着質)の吸着は、利用可能な銀の濃度、及び吸着部位を争う水中に存在する他のイオン/種から悪影響を受けることが予想される。利用可能な銀は、水中Cl-濃度の増加につれ、減少し続ける。
適切な吸着部位の可用性が、有効な抗菌活性にとって重要である。微生物抵抗性がどのように起こるのかを例証するために、一つの研究が、リポポリサッカリド(LPS)陽イオン相互作用の、細菌との関連を示している(E.Schneck,J R Soc Interface,2009,6,5671-5678;E.Schneck,PNAS,2010,107,20,9147-9151)。LPSは、グラム陰性菌の外膜内に存在する主要な多糖であるため、外環境と相互作用する。Ca2+は、負に帯電したLPSからのK+イオンを強制的に置換し、LPS内のO側鎖の凝集へ導くことが示唆されている。界面エネルギーの減少により、殺菌種が殺菌作用を強いるための部位は到達不可能になる。殺生物剤の濃度は、著しく低く(ppbレベル)、そのことが、微生物への可用性を制限することに留意することは重要である。このことは、過去に、例えば、Brock T D,Can J Microbiol.,1958,4,65-71;L T Hansen et al.,in Int J Food Microbiol.,2001,66,3,149-161等の、複数の研究に反映されている。
同様のメカニズムは、ウイルスに対しても作用する。ウイルスは、実際のところ、(特に、動物界に見られる大部分のウイルスに関して)近中性pHにおける負のゼータ電位、30nm近くの粒度、及び真水中で凝集する傾向などの特性の観点で、金属ナノ粒子に近いものである。このことは、例えば、Floyd,R,Sharp D.G.,Appl.Environ.Microbio.,1978,35,1084-1094等の、複数の研究に反映されている。水中に存在するいくつかの種が、ウイルス凝集を促進させることが知られている。このことが、既知除菌剤のウイルス不活化効率低迷の原因かも知れない(Galasso G.J.,Sharp,D.G.,J.Bacteriol.,1965,90,4,1138-1142)。
抗菌活性を保持するために、干渉種の影響を無効にすることが、未だに課題である。
水の浄化における水溶性一価金属炭酸塩(例えば、Na2CO3)の役割は、アルカリ化及び硬水軟化を提供することである(例えば、European patent application EP0812808B1)。従来技術は、飲用水に対して、抗菌活性遷移金属と一緒に(部分的に可溶なマグネシウムまたは炭酸カルシウム等の)金属炭酸塩を使用することを報告するが、それらは、水の通過体積に関するインジケータとしての低速溶解錠剤に限られる(例えば、WO2006/070953、WO2013/046213)。
水中における種々の干渉種の存在が、広範囲の殺生物剤の除菌能力に影響を及ぼす深刻な問題であることは、従来技術から知ったことである。水中に種々の種が存在しても強化抗菌活性を提供する、遷移金属イオンに基づく組成物を特定することは重要であり必要である。そのような組成物は、水、特に飲用水に使用可能でなければならないことに留意することが重要である。
本発明の目的は、一般に水中に見られる干渉種が存在しても強い抗菌活性を獲得するために、遷移金属イオン、特に銀及び銅イオンに基づく、有効で単純な、費用効果に優れた組成物を提供することである。
もう一つの本発明の目的は、その組成物に基づく水浄化デバイスを開発することである。そのようなデバイスの目的は、長い使用期間に渡って、水中の組成物からの恒常的なイオン放出を保証することである。
本発明のさらにもう一つの目的は、組成物補充のためのマーカーとして使用される成分のいずれかを欠いた場合、すなわち、前記成分が枯渇したときに組成物の除菌能力が著しく影響を受けることを実証することである。
本開示の実施形態によれば、本発明は、水中での殺菌活性を得ることによって、水の浄化のための新規組成物を提供する。組成物は、CO3 2-放出化合物またはSiO3 2-放出化合物とともに遷移金属イオンMn+放出化合物を含む。5ppm〜100ppmのCO3 2-を放出する化合物は、Na2CO3またはK2CO3から選択される。5ppm〜40ppmのSiO3 2-を放出する化合物は、Na2SiO3またはK2SiO3から選択される。遷移金属Mn+は、銀イオン(Ag+)である。5ppb〜100ppbの遷移金属イオンMn+を放出する化合物は、硝酸銀、酢酸銀、フッ化銀、硫酸銀または硝酸銀から選択される。
本開示のもう一つの実施形態によれば、本発明は、タンクと、タンク内に存在する濾過ユニットを有する水浄化デバイスを提供する。濾過ユニットは、少なくとも一つの濾過媒体(filtration medium)とカプセルを含む。濾過媒体は、水中で金属イオンを放出する。カプセルは、水中でCO3 2-を放出する、あるいは水中でSiO3 2-イオンを放出する。CO3 2-イオンの場合は、Na2CO3またはK2CO3からなる化合物によって放出され、SiO3 2-イオンの場合は、Na2SiO3またはK2SiO3からなる化合物によって放出される。
飲用水内に存在する多数の干渉種が、複数の殺生物剤の殺菌作用への深刻な妨害物であることは、従来技術から理解される。遷移金属の抗菌活性に対するいくつかのそのような干渉種は、強く負の影響を表すことが示されている。したがって、本特許の開示においては、(Mn+が、遷移金属イオン、より詳しくは、銀及び銅イオンを表す)Mn+及びCO3 2-とMn+及びSiO3 2-を含む組成物は、さらに、Mn+/CO3 2-とMn+/SiO3 2-とに略記されるが、これらは、水中に通常観察される干渉種の存在下であっても、強力な抗菌活性を提供することが例証された。Mn+及びCO3 2-は、広く分離した濃度領域内に存在する(例えば、Mn+/CO3 2-におけるMn+の典型的な必須濃度は、1〜10μMの範囲内にあり、CO3 2-の典型的な必須濃度は、100〜1000μMの範囲内にある)ので、Mn+/CO3 2-は、Mn+及びCO3 2-から構成される無機化合物を意味するものではない。同様な濃度範囲が、同様にMn+/SiO3 2-にも妥当である。
さらにもう一つの実施形態によれば、本発明は、また、(X2-が、CO3 2-またはSiO3 2-に言及する)Mn+/X2-の一定な放出が達成される、水への組成物の添加方法を説明する。そのことにより、組成物は、水浄化デバイスとして使用できることが例証される。
さらにもう一つの実施形態によれば、本発明は、また、Mn+/X2-の殺生効率は、遷移金属イオン(より詳しくは、銀及び銅イオン)単独で達成される殺生効率に比べ、有意に改善されることを例証する。このことは、いくつかの特徴を介して例証される。
1.100%の殺菌作用を達成するのに必要な接触時間の向上。
2.塩化物が豊富な水中での微生物殺生能力の増進。
3.さらに減少した殺生物剤濃度にあっても微生物殺生能力の増進。
4.フミン酸が豊富な水中での微生物殺生能力の増進。
5.グラム陽性菌殺生能力の増進。
6.長い貯蔵期間に渡る水の無菌状態を維持する能力の増進。
7.より高濃度微生物の殺生能力の増進。
さらにもう一つの実施形態によれば、本発明は、また、組成物の成分が枯渇した場合に組成物の殺生効率が影響を受けることを例証する。このことは、水浄化デバイス内に組成物を補充するための指標として利用されてもよい。
本明細書へ組み入れられて、その一部を成す添付図面は、複数の態様を例示し、説明文と共に本発明の原理を説明するものである。
本開示の例示の実施形態による水浄化デバイスを示す概略図である。 合成試験水中の銀イオンの種分化図である。種分化図は、[Agトータル]=50ppb、pH=7、温度=25℃を維持しながら、[Cl-]を変化させることによって作成した。 合成試験水中の銀イオンの種分化図である。種分化図は、[Cl-]=100ppm、pH=7、温度=25℃を維持しながら、[Ag+]濃度を変化させることによって作成した。(a)総溶解Ag+{Ag++AgCl(水溶)+(AgCl)Cl-}、(b)溶解活性Ag+、(c)溶解AgCl、(d)溶解(AgCl)Cl-、及び(e)沈殿AgCl。 合成試験水の銀イオンの種分化図である。種分化図は、添加[Ag+]=50ppb、[Cl-]=100ppm、温度=25℃を維持しながら、[CO3 2-]濃度を変化させることによって作成した。pHは、CO3 2-のpHに応じて変化させた。(a)活性Ag+、(b)溶解AgCl、(c)溶解(AgCl)Cl-、及び(d)溶解AgOH。 海塩を含む水中における組成物とAg+との抗菌活性の比較を示す。(a)細菌入力濃度、及び(b)組成物(Ag+(50ppb)/CO3 2-(20ppm))存在下での細菌出力濃度、及び(c)Ag+(50ppb)存在下での細菌出力濃度。 Ag+及びCO3 2-の濃度を変化させて調製した組成物の抗菌活性の比較を示す。(a)[Ag+]=20ppb、(b)[Ag+]=30ppb、及び(c)[Ag+]=50ppb。CO3 2-(0ppm)は、銀イオンの性能データを表す。試験には、合成試験水を使用した。 フミン酸の濃度を変化させた、組成物とAg+との抗菌活性の比較を示す。(a)Ag+(50ppb)、及び(b)組成物(Ag+(50ppb)/CO3 2-(20ppm)。 n+及び組成物(Mn+/CO3 2-)による細菌殺生効率の割合を示す。この場合、Mn+は、d-ブロック陽イオンを表す。割合は、(a)1時間、(b)3時間、及び(c)5時間に測定したものである。 黄色ブドウ球菌(MTCC96)に対する組成物及びAg+の抗菌活性の比較を示す。(a)Ag+での1時間の静置時間後の細菌数、(b)組成物(Ag+/CO3 2-)での1時間静置時間後の細菌数、及び(c)組成物(Ag+/CO3 2-)での24時間の静置時間後の細菌数(貯蔵期間後の水の無菌測定値)。 (a)Ag+のみ、(b)組成物(Ag+/SiO3 2-)、及び(c)組成物(Ag+/CO3 2-)での、24時間の静置時間後の細菌数を示す。 バクテリオファージMS2の崩壊におけるCO3 2-の役割を示す。(a)脱イオン水中の濃度103PFU/mLでの、(b)合成試験水中の、及び(c)20ppmのCO3 2-を含む合成試験水中のバクテリオファージMS2。 Ag+及びCO3 2-の濃度を変化させて調製した組成物の抗ウイルス活性の比較を示す。(a)[Ag+]=0ppb、(b)[Ag+]=20ppb、(c)[Ag+]=30ppb、及び(d)[Ag+]=50ppb。トレース[a]は、CO3 2-単独では重要な抗菌剤ではないことを示す。試験のために合成試験水を使用した。 Ag+及びSiO3 2-の濃度を変化させて調製した組成物の抗ウイルス活性の比較を示す。(a)[Ag+]=0ppb、(b)[Ag+]=20ppb、(c)[Ag+]=30ppb、及び(d)[Ag+]=50ppb。トレース[a]は、SiO3 2-単独では重要な抗菌剤ではないことを示す。試験のために合成試験水を使用した。 CO3 2-の欠如及び存在下での銀イオンに関するウイルス殺生効率の割合を示す。(a)[CO3 2-]=20ppm、(b)[Ag+]=50ppb及び(c)[Ag+]=50ppb及び[CO3 2-]=20ppm。試験のために合成試験水を使用した。 高いウイルス濃度に対するCO3 2-の存在下での、Ag+のウイルス殺生効率を示す。(a)入力ウイルス濃度:1x106、1x105、1x104及び1x103PFU/mL、及び(b)[Ag+]=50ppb及び[CO3 2-]=20ppmで処理後の出力ウイルス濃度。試験は、合成試験水で実施した。 (a)Mn+、(b)組成物(Mn+/CO3 2-)、及び(c)組成物(Mn+/SiO3 2-)によるウイルス殺生効率を示す。この場合、Mn+は、d-ブロック陽イオンを表す。試験は、合成試験水で実施した。 組成物(Ag+/CO3 2-)中のAg+源としてAg-OTBN(同発明者による947/CHE/2011)を含む水浄化デバイスの性能を示す。(a)大腸菌入力濃度、(b)大腸菌出力濃度、(c)ウイルス入力濃度、及び(d)ウイルス出力濃度。図内の挿入図は、2500〜3300L通過中の出力細菌及びウイルス数を示す。
本発明は、以下の詳細説明及び実施例を参照することによって容易に理解できる。
本化合物、組成物、物品、システム、デバイス及び/または方法の開示及び説明の前に、特に明記しない限り、特定な合成方法に、または特に明記しない限り、特定な試薬に限定されないことを理解すべきである。それは、そのようなものは可変であるからである。また、本明細書中の用語は、特定な態様を説明することのみを目的とし、制限することを意図していないことを理解すべきである。本明細書に説明するものに類似の、あるいは同等な方法及び材料が、本発明の実践または試験において利用可能であるが、実施例としての方法及び物質を以下に説明する。
本明細書に記載のすべての出版物は、引用出版物へ関連させて方法及び/または物質を開示及び説明するために、参照によって本明細書へ援用される。
図1は、本発明の実施形態による浄水システム100を表す概略図である。浄水システム100は、CO3 2-またはSiO3 2-とともに遷移金属イオンを用いて、水を浄化するよう構成される。浄水システム100は、タンク102と、タンク内に存在する濾過ユニット104を含む。タンク102は、タンク102内外の水の通過のための入り口106及び出口108を含む。
濾過ユニット104は、さらに、濾過媒体110と少なくとも一つのカプセル112を含む。濾過媒体110は、水中で遷移金属イオンを放出するよう構成される。本発明の一実施形態において、遷移金属イオンは、銀イオンである。理解すべきは、Fe3+、Zn2+、Cu2+等の他の遷移金属の利用も本発明の範囲内に含まれることである。金属イオンは、金属硝酸塩、金属酢酸塩、フッ化金属、金属硫酸塩(metal sulfate)または金属硝酸塩からなる群から選択された化合物によって放出される。しかし、水の浄化技術においては、銀の利用が最も一般的である。以降本開示では、明確化の目的で、概して銀が使用される。一つの実施形態において、濾過媒体110は、有機テンプレート化ベーマイト・ナノアーキテクチャ上に含浸させた銀ナノ粒子を含む。
理解すべきは、銀イオン源が、銀ナノ粒子の形態で存在する銀放出化合物からのイオン溶解によることである。また、銀イオン源が、銀電極の形態で存在する銀放出化合物からのイオン溶解によることも理解すべきである。
カプセル112は、濾過ユニット104のシースルー・ハウジング(図示せず)内に収容される。理解すべきは、カプセルが複数のカプセルを含むことである。カプセルは、水中でCO3 2-イオンを放出するよう構成される、あるいは水中でSiO3 2-イオンを放出するよう構成される。CO3 2-イオンは、Na2CO3またはK2CO3からなる化合物によって放出される。SiO3 2-イオンは、Na2SiO3またはK2SiO3からなる化合物によって放出される。カプセルは、微細に粉砕されたNa2CO3を顆粒状にすることによって調製される。
本発明の例示的実施形態によれば、Mn+/CO3 2-またはMn+/SiO3 2-を含む組成物が、水の浄化のために使用されている。本発明において説明される組成物は、約48時間以上の貯蔵のための無菌飲用水を提供する。組成物は、塩素濃度が1000ppmまでの水に対して、殺生物剤として機能する。組成物は、また、Ag+の従来の使用に比べ、5倍広い範囲のフミン酸濃度を含む水に対して、抗菌活性を提供する。
組成物は、伝統的に利用される銀イオンを超える種々の利点を持つ。組成物は、銀イオンの従来の利用に比べ、抗菌活性を達成するために必要な銀イオン濃度を少なくとも50%低下させる。組成物は、Ag+の従来の利用に比べ、完全なウイルス不活化効率を達成するために必要な銀イオン濃度を少なくとも60%低下させる。組成物は、また、銀イオンの従来の利用に比べ、完全な微生物不活化効率を達成するのに必要な静置時間を少なくとも50%低下させる。組成物は、また、銀イオンの従来の利用に比べ、1000倍広い入力ウイルス濃度範囲を含む水に対して、抗ウイルス活性を提供する。最後に、組成物は、また、グラム陽性細菌に対する除菌能力をも提供する。
この組成物の使用は、殺生に必要な接触時間の削減、干渉種の存在下での微生物殺生能力、多様なタイプの微生物に対する活性、組成物の低濃度においても示される抗菌活性、高濃度の微生物に対する処理能力、及び長い貯蔵期間にわたる水の無菌性の提供能力など、多くの態様に基づき例証されている。組成物のこれらの特性は、グラム陰性細菌、グラム陽性細菌及びウイルスのモデル生物として、各々、大腸菌、黄色ブドウ球菌及びMS2バクテリオファージを用いて例証される。
一つの態様において、水中で殺菌活性を達成することによる水浄化のための組成物が本明細書に開示される。本組成物は、5ppb〜100ppbの遷移金属イオンMn+を放出する化合物(遷移金属Mn+は、銀イオン(Ag+)であり、Mn+放出化合物は、硝酸銀、酢酸銀、フッ化銀、硫酸銀及び硝酸銀からなる群から選択される)を、5ppm〜100ppmのCO3 2-イオンを放出する化合物(CO3 2-イオン放出化合物は、Na2CO3及びK2CO3のうちの1つである)、または5ppm〜40ppmのSiO3 2-イオンを放出する化合物(SiO3 2-イオン放出化合物は、Na2SiO3及びK2SiO3のうちの1つである)とともに含む。
一つの態様において、水中で殺菌活性を達成するための組成物が本明細書に開示される。本組成物は、5ppb〜5ppmの遷移金属イオンMn+を放出する化合物(遷移金属イオンMn+は、Fe3+、Zn2+、Cu2+及びAg+のうちの一つ以上を含み、Mn+放出化合物は、金属硝酸塩、金属酢酸塩、フッ化金属、金属硫酸塩及び硝酸銀からなる群から選択される)を、5ppm〜100ppmのCO3 2-イオンを放出する化合物(CO3 2-イオン放出化合物は、Na2CO3またはK2CO3のいずれかである)または5ppm〜40ppmのSiO3 2-イオンを放出する化合物(SiO3 2-イオン放出化合物は、Na2SiO3またはK2SiO3のいずれかである)とともに含む。
一つの態様において、銀イオン源は、銀ナノ粒子の形態で存在する銀放出化合物からのイオンの溶解を含む。もう一つの態様において、銀イオン源は、銀電極の形態で存在する銀放出化合物からのイオンの溶解を含む。
一つの態様において、組成物は、1000ppmまでの塩素濃度を持つ水に対して、殺生物剤として作用する。
一つの態様において、組成物は、グラム陽性細菌に対する除菌能力を提供する。
一つの態様において、組成物は、さらに、約48時間以上の貯蔵のための飲用水を殺菌する。
一つの態様において、組成物は、従来のAg+イオンの利用に比較して、完全なウイルス不活化効率を達成するために必要な銀イオン濃度を少なくとも60%低下させる。
一つの態様において、組成物は、さらに、銀イオンの従来の利用に比べ、完全な微生物不活化効率を達成するのに必要な静置時間を少なくとも50%減少させる。
一つの態様において、組成物は、さらに、銀イオンの従来の利用に比べ、1000倍広い入力ウイルス濃度範囲を含む水に対して、抗ウイルス活性を提供する。
本明細書では、また、それを通した水の通過のための入り口及び出口(an inlet and an outlet for passage of water therethrough)を持つタンク、及びタンク内に存在する濾過ユニットからなる水浄化デバイスも開示される。濾過ユニットは、水中で金属イオンを放出するための少なくとも一つの濾過媒体と、水中でCO3 2-イオンを放出するための少なくとも一つのカプセルまたは水中でSiO3 2-イオンを放出するための少なくとも一つのカプセルとからなる。この場合、CO3 2-イオンは、Na2CO3及びK2CO3の少なくとも一方からなる化合物によって放出され、SiO3 2-イオンは、Na2SiO3及びK2SiO3の少なくとも一方からなる化合物によって放出される。
一つの態様において、水中で金属イオンを放出するための濾過媒体は、有機テンプレート化ベーマイト・ナノアーキテクチャ上に含浸させた銀ナノ粒子からなる。
もう一つの態様において、カプセルは、微細に粉砕されたNa2CO3を顆粒状にすることによって調製される。
もう一つの態様において、カプセルは、濾過ユニットのシースルー・ハウジング内に収容される。
実験方法
実施例1
この実施例は、種々の関連イオンを含む合成試験水中における銀イオンの種分化を例証する。(a)Cl-、(b)CO3 2-、(c)SiO3 2-、及び(d)すべてのイオンを一緒に。種分化図は、MINTEQLソフトウェア・バージョン3.0上で実行するシミュレーションを用いて作成する。
実施例2
この実施例は、海塩の存在下での、銀イオンに比較した組成物の細菌殺生効率の減少を説明する。一つの態様においては、(別様に述べられていない限り、1x105CFU/mLの大腸菌濃度を典型的に含む)100mLの合成水を、Ag+(50ppb)とAg+(50ppb)/CO3 2-(20ppm)と一緒に、異なる濃度の海塩と組み合わせて別個に振盪させた。炭酸イオン源は、以下のものの中から選択する。炭酸ナトリウム、炭酸カリウムまたは炭酸アンモニウム、あるいはそれらの組み合わせ。Ag+源は、以下のものの中から選択する。硝酸銀、酢酸銀、硫酸銀、フッ化銀、あるいはそれらの組み合わせ。合成試験水は、試験水試験のためのUS・NSFに規定されたすべてのイオンを含む。殺菌組成物に微生物を曝露させるために、別様に述べられていない限り、典型的に1時間の静置時間が設けられる。1時間の静置後、混釈平板法を用いて、試料からの1mLを、無菌ペトリ皿上に寒天と一緒に載せた。37℃で48時間の温置後、コロニーを数えて記録した。
実施例3
この実施例は、低濃度の銀イオンが使用される場合の、銀イオンに比較した組成物の細菌殺生効率の測定方法を説明する。一つの態様においては、(別様に述べられていない限り、1x105CFU/mLの細菌濃度を典型的に含む)100mLの合成水を、銀イオン及び炭酸塩の種々の組み合わせと一緒に振盪させた。合成試験水は、試験水試験のためのUS・NSFに規定されたすべてのイオンを含む。炭酸イオン源は、以下のものの中から選択する。炭酸ナトリウム、炭酸カリウムまたは炭酸アンモニウム、あるいはそれらの組み合わせ。Ag+源は、以下のものの中から選択する。硝酸銀、酢酸銀、硫酸銀、フッ化銀、あるいはそれらの組み合わせ。1時間の静置後、混釈平板法を用いて、試料からの1mLを、無菌ペトリ皿上に寒天と一緒に載せた。37℃で48時間の温置後、コロニーを数えて記録した。
実施例4
この実施例は、合成試験水が、有機負荷を表すと見なした種々の濃度のフミン酸を含む場合の、銀イオンに比較した組成物のウイルス殺生効率の減少の測定方法を説明する。一つの態様においては、種々の濃度のフミン酸を含む(別様に述べられていない限り、1x105CFU/mLの細菌濃度を典型的に含む)100mLの合成水試料を、Ag+(50ppb)及びAg+(50ppb)/CO3 2-(20ppm)と一緒に、別個に振盪させた。合成試験水は、試験水試験のためのUS・NSFに規定されたすべてのイオンを含む。炭酸イオン源は、以下のものの中から選択する。炭酸ナトリウム、炭酸カリウムまたは炭酸アンモニウム、あるいはそれらの組み合わせ。Ag+源は、以下のものの中から選択する。硝酸銀、酢酸銀、硫酸銀、フッ化銀、あるいはそれらの組み合わせ。1時間の静置後、混釈平板法を用いて、試料からの1mLを、無菌ペトリ皿上に寒天と一緒に載せた。37℃で48時間の温置後、コロニーを数えて記録した。
実施例5
この実施例は、対応する遷移金属イオン単独に比較した組成物の細菌殺生効率の減少の測定方法を説明する。一つの態様においては、(別様に述べられていない限り、1x105CFU/mLの大腸菌濃度を典型的に含む)100mLの合成水を、Mn+、Mn+/CO3 2-及びMn+/SiO3 2-と一緒に、別個に振盪させた(使用濃度:銅(500ppb)、亜鉛(1ppm)、鉄(200ppb)、銀(30ppb)、炭酸塩(20ppm)及びケイ酸塩(15ppm))。合成試験水は、試験水試験のためのUS・NSFに規定されたすべてのイオンを含む。炭酸イオン源は、以下のものの中から選択する。炭酸ナトリウム、炭酸カリウムまたは炭酸アンモニウム、あるいはそれらの組み合わせ。ケイ酸イオン源は、以下のものの中から選択する。ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウムまたはケイ酸アンモニウム、あるいはそれらの組み合わせ。Mn+源は、以下のものの中から選択する。金属硝酸塩、金属酢酸塩、金属硫酸塩、フッ化金属、あるいはそれらの組み合わせ。Mn+がAg+でない場合は、金属塩化物をも使用してもよい。1時間及び24時間後に、試料の1mLを、混釈平板法を用いて無菌ペトリ皿上に栄養寒天と一緒に載せた。37℃で塗布を48時間温置した後、コロニーを数えて記録した。
実施例6
この実施例は、銀イオンに比較した組成物の黄色ブドウ球菌(MTCC96)殺生効率の減少の測定方法を説明する。一つの態様においては、(別様に述べられていない限り、1x105CFU/mLの大腸菌濃度を典型的に含む)100mLの合成水を、Ag+及びAg+/CO3 2-と一緒に、別個に振盪させた。合成試験水は、試験水試験のためのUS・NSFに規定されたすべてのイオンを含む。炭酸イオン源は、以下のものの中から選択する。炭酸ナトリウム、炭酸カリウムまたは炭酸アンモニウム、あるいはそれらの組み合わせ。Ag+源は、以下のものの中から選択する。硝酸銀、酢酸銀、硫酸銀、フッ化銀、あるいはそれらの組み合わせ。1時間後、試料の1mLを、混釈平板法を用いて無菌ペトリ皿上に栄養寒天と一緒に載せた。37℃で塗布を48時間温置した後、コロニーを数えて記録した。
実施例7
この実施例は、別個に組成物と銀イオンとで処理した貯蔵水の無菌度の測定方法を説明する。一つの態様においては、(別様に述べられていない限り、1x105CFU/mLの大腸菌濃度を典型的に含む)100mLの合成水を、Ag+、Ag+/CO3 2-及びAg+/SiO3 2-と一緒に振盪させた。合成試験水は、試験水試験のためのUS・NSFに規定されたすべてのイオンを含む。炭酸イオン源は、以下のものの中から選択する。炭酸ナトリウム、炭酸カリウムまたは炭酸アンモニウム、あるいはそれらの組み合わせ。ケイ酸イオン源は、以下のものの中から選択する。ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウムまたはケイ酸アンモニウム、あるいはそれらの組み合わせ。Ag+源は、以下のものの中から選択する。硝酸銀、酢酸銀、硫酸銀、フッ化銀、あるいはそれらの組み合わせ。1時間及び24時間後、試料の1mLを、混釈平板法を用いて無菌ペトリ皿上に栄養寒天と一緒に載せた。37℃で塗布を48時間温置した後、コロニーを数えて記録した。
実施例8
この実施例は、水中微生物の物理的特質に対する、飲用水中に見られる代表的で一般的なイオンの影響を説明する。一つの態様においては、(合成試験水中に1x106PFU/mLの濃度で、バクテリオファージMS2を典型的に含む)100mLの合成水を振盪させた後、20ppmのCO3 2-を付加した。合成試験水は、試験水試験のためのUS・NSFに規定されたすべてのイオンを含む。炭酸イオン源は、以下のものの中から選択する。炭酸ナトリウム、炭酸カリウムまたは炭酸アンモニウム、あるいはそれらの組み合わせ。各々のステップで、堀場ナノZS粒径分析器を用いて、ウイルスの流体力学的径を測定した。
実施例9
この実施例は、銀イオンに比較した組成物のウイルス殺生効率の向上の測定方法を説明する。一つの態様においては、(別様に述べられていない限り、1x103PFU/mLのMS2バクテリオファージ濃度を典型的に含む)100mLの合成水を、銀イオン(20、30及び50ppb)と炭酸塩(10、20、30及び40ppm)またはケイ酸塩(5、10及び15ppm)の種々の組み合わせと一緒に振盪させた。合成試験水は、試験水試験のためのUS・NSFに規定されたすべてのイオンを含む。炭酸イオン源は、以下のものの中から選択する。炭酸ナトリウム、炭酸カリウムまたは炭酸アンモニウム、あるいはそれらの組み合わせ。ケイ酸イオン源は、以下のものの中から選択する。ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウムまたはケイ酸アンモニウム、あるいはそれらの組み合わせ。Ag+源は、以下のものの中から選択する。硝酸銀、酢酸銀、硫酸銀、フッ化銀、あるいはそれらの組み合わせ。試験には、300〜500ppmのTDS及びpH=7+/-0.2を持つ合成水を使用した。1時間の静置後、試料からの1mLを、プラーク・アッセイ法を用いて無菌ペトリ皿上に軟寒天と一緒に載せた。37℃で16時間の温置後、コロニーを数えて記録した。
実施例10
この実施例は、銀イオンに比較した組成物のウイルス殺生効率の動特性の測定方法を説明する。一つの態様においては、(別様に述べられていない限り、1x103PFU/mLのMS2バクテリオファージ濃度を典型的に含む)100mLの合成水を、CO3 2-(20ppm)、Ag+(50ppb)及びAg+(50ppb)/CO3 2-(20ppm)と一緒に、別個に振盪させた。試験には、300〜500ppmのTDS及びpH=7+/-0.2を持つ合成水を使用した。炭酸イオン源は、以下のものの中から選択する。炭酸ナトリウム、炭酸カリウムまたは炭酸アンモニウム、あるいはそれらの組み合わせ。Ag+源は、以下のものの中から選択する。硝酸銀、酢酸銀、硫酸銀、フッ化銀、あるいはそれらの組み合わせ。15分、30分、45分及び60分の接触時間後、軟寒天と一緒に試料の1mLを、プラーク・アッセイ法を用いて無菌ペトリ皿上に載せた。37℃で16時間の温置後、コロニーを数えて記録した。
実施例11
この実施例は、より高いウイルス入力負荷を適用する場合の、銀イオンに比較した組成物のウイルス殺生効率の減少の測定方法を説明する。一つの態様においては、(別様に述べられていない限り、50ppbの銀及び20ppmの炭酸塩を含む)100mLの合成水を、(最高106PFU/mLまでの)高濃度のウイルスと一緒に振盪させた。合成試験水は、試験水試験のためのUS・NSFに規定されたすべてのイオンを含む。炭酸イオン源は、以下のものの中から選択する。炭酸ナトリウム、炭酸カリウムまたは炭酸アンモニウム、あるいはそれらの組み合わせ。Ag+源は、以下のものの中から選択する。硝酸銀、酢酸銀、硫酸銀、フッ化銀、あるいはそれらの組み合わせ。1時間の接触時間後、軟寒天と一緒に試料の1mLを、プラーク・アッセイ法を用いて無菌ペトリ皿上に載せた。37℃で16時間の温置後、コロニーを数えて記録した。
実施例12
この実施例は、対応する遷移金属イオンに比較した、組成物のウイルス殺生効率の減少の測定方法を説明する。一つの態様においては、(別様に述べられていない限り、1x103PFU/mLのMS2バクテリオファージ濃度を典型的に含む)100ml合成水を、Mn+、Mn+/CO3 2-及びMn+/SiO3 2-と一緒に、別個に振盪させた(使用濃度:銅(500ppb)、亜鉛(1ppm)、鉄(200ppb)、銀(30ppb)、炭酸塩(20ppm)及びケイ酸塩(15ppm))。合成試験水は、試験水試験のためのUS・NSFに規定されたすべてのイオンを含む。炭酸イオン源は、以下のものの中から選択する。炭酸ナトリウム、炭酸カリウムまたは炭酸アンモニウム、あるいはそれらの組み合わせ。ケイ酸イオン源は、以下のものの中から選択する。ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウムまたはケイ酸アンモニウム、あるいはそれらの組み合わせ。Mn+源は、以下のものの中から選択する。金属硝酸塩、金属酢酸塩、金属硫酸塩、フッ化金属、あるいはそれらの組み合わせ。Mn+がAg+でない場合は、金属塩化物をも使用してもよい。1時間の静置後、試料からの1mLを、プラーク・アッセイ法を用いて無菌ペトリ皿上に軟寒天と一緒に載せた。37℃で16時間の温置後、コロニーを数えて記録した。
実施例13
この実施例は、図17に示す組成物を含む水浄化デバイスの性能を説明する。組成物の銀イオン源は、(同発明者による947/CHE/2011で説明された)定率銀イオン放出組成物から学んだものである。組成物のCO3 2-イオン源は、CO3 2-イオンのための(さらに、カプセルとも呼ぶ)定率放出組成物の製剤によって達成される。カプセルの製剤には、CO3 2-源としてNa2CO3を使用する。我々は、Na2CO3が、自己結着という特有な性質を有することを見出した。水との混合によりブロック/カプセルを形成することができるのである。カプセルを調製するためには、微細に粉砕されたNa2CO3を、水と10:1(w/w)の比率で均質化し、パン被覆機で顆粒状にする。
水処理適用における指標としての遅延溶解錠剤に関する参照文献があることに注目する。しかし、そのような錠剤は、指標組成物(例えば、Indian patent application 1724/MUM/2009で使用されるCaSO4)を、結合剤/他成分(例えば、Indian patent application 1724/CHE/2009で使用されるPVPK及びステアリン酸マグネシウム)に混合させて形成され、その後、200kg/cm2までの圧縮圧力で加圧される。したがって、カプセルの製剤における結合剤の使用は、水への有機種の溶出に至る。
例証として、水浄化デバイスは、(同発明者による1522/CHE/2011に記載の)単一容器の浄水器である。水浄化デバイスは、1L/分の流速で稼働させる。給水として、300〜500ppmの範囲のTDSを含む合成試験水を使用する。給水には、別様に述べられていない限り、MS2バクテリオファージ及び大腸菌を、1x103PFU/mL及び1x105CFU/mLの濃度で、別個に混合する。1時間の静置時間後の出力水を、上記実施例において説明したように、混釈平板法及びプラーク・アッセイ法を用いた細菌及びウイルス・カウントのために別個に皿に載せる。37℃での16時間(ウイルス)及び48時間(細菌)の温置後、コロニーを数えて記録した。
図2に示すように、塩化物イオンは、天然飲用水中の銀イオンの可用性に有意に影響を及ぼす。銀イオンは、50ppbの低濃度の銀イオンであっても、塩化物イオンといくつかの錯体を形成する。100ppmのCl-では、銀イオンは以下の形態で存在する。15%(Ag+)、70%(AgCl(水溶))、15%(AgCl2 -)。Ag+のAgCl(水溶)への転換は、約75ppmという低濃度のCl-で最大の70%へ達し、Cl-濃度の上昇に連れて有意に減少することはない。Agの塩素錯体形態は、Ag+ほど有効な殺生物剤ではないことに留意されたい。その理由は、おそらく、帯電しない/負に帯電した銀錯体の、微生物の表面との相互作用が減少するためである。塩素イオン濃度が上昇し続けると、AgCl2 -濃度は、Ag+を犠牲にして上昇する。したがって、塩素イオン濃度が高ければ高いほど、純Ag+濃度は下がり、抗菌活性が減少する、と考えられる(図5で例証)。
図3は、塩素イオン濃度を100ppmに維持し、付加銀イオン濃度を変化させることで、銀の種分化作用を説明する。全溶解銀は、Ag+、AgCl(水溶)及びAgCl2 -の、三つの成分からなる。全溶解銀は、添加銀濃度65ppbで最大量に達することが見出されている。65ppbを超える添加銀濃度は、飲用水への適用には無益である。その理由は、その値を超える添加銀濃度は、AgClの形態で沈殿するため、抗菌活性には意味をなさない。65ppbの添加銀濃度を超えると、全溶解銀濃度の個々の成分は、ほぼ一定の55ppbに留まり、活性Ag+濃度は、7ppbで、ほとんど一定である。したがって、各塩素イオン濃度に対して、添加銀濃度の最大限度があり、それを超えると銀が沈殿する、すなわち、銀の抗菌活性に対しては、可用濃度領域が限られている、と考えられる。
図4は、水中での銀イオンの種分化を変更する際のCO3 2-の機能を説明する。CO3 2-は、銀の全体的な種分化図に関して不利な影響を及ぼさず、銀イオン種分化は、継続的にCl-濃度によって誘導されることが分かる。実際のところ、0〜100ppmのCO3 2-濃度領域に渡って、遊離銀イオン濃度は、7から8ppbへ上昇するが、(AgCl(水溶)及びAgCl2 -等の)他の非力な形態の濃度は下降する。実際の飲用水に対する種分化図を構築することは、複数のイオン種を伴うため、複雑である。しかし、CO3 2-が遊離銀イオン濃度を上昇させることによって、積極的に抗菌活性を増大させることは可能である。CO3 2-濃度が100ppmに達するまでは、(AgOH等の)他の銀錯体の生成は少ない。したがって、CO3 2-イオンは、可能性として、活性銀イオン濃度の上昇を介して、あるいは干渉種の濃度を下げることによって、銀イオンの可用性を増加させる、と考えられる。
図5は、伝統的なAg+利用に優る、組成物の有意に改善された除菌能力を例証する。(US・NSFによって規定されたP231の仕様に従って)種々の濃度の海塩で調製した合成試験水中で、試験を実施する。採用入力細菌濃度は、1x105CFU/mLであった。海塩濃度が850ppmで、Ag+が50ppbであったとき、出力細菌数は、2000CFU/mLであったが、海塩濃度が1100ppmになったとき、10,000CFU/mLへ急上昇したことが観察される。逆に、組成物(Ag+(50ppb)/CO3 2-(20ppm))と一緒の、同様な海塩濃度の合成試験水は、2及び5CFU/mLの細菌数を示す。これは、Ag+単独に比較した場合の、組成物により達成された、有意に改善された除菌能力を例示する。海塩が高濃度の塩化物イオンを含むことに留意されたい(Cl-は、海塩を調製するために使用した種々の塩類の40%w/wを超える)(海塩濃度のための基準:ASTM・D1141-98)。このことは、活性Ag+濃度が、過度の塩化物イオンの存在から深刻な影響を受けることを意味する。したがって、Ag+/CO3 2-で調製された組成物の抗菌活性は、塩化物イオンからの深刻な悪影響を受けない、と考えられる。このことは、銀イオンの抗菌活性とは異なっている。
図6は、さらに低いAg+濃度を使用した場合の、伝統的なAg+利用に優る組成物(Ag+/CO3 2-)の有意に改善された除菌能力を例証する。銀の抗菌特性は、多くの文献で十分に裏付けられており、同発明者も、947/CHE/2011及び1522/CHE/2011において扱っている。ここで、抗菌活性に必要な銀の最小濃度は、40〜50ppbの範囲であることが理解できる。図6は、その銀イオン濃度範囲未満で、単独で2〜3の対数的減少の抗菌活性が可能であることを説明する。また、50ppbのAg+を使用した場合、10〜50CFU/mLの残細菌が生存することが観察される。しかしながら、組成物に関しては、多数の新知見が発見されている。20〜30ppbのAg+/10〜20ppmのCO3 2-でさえも、生菌数は、0〜10CFU/mLの値に達する。CO3 2-は、単独では、細菌数の有意な減少を提供しないことに留意されたい。最適な性能には、10〜20ppmのCO3 2-が使用され得ることが確立されている。したがって、完全な細菌失活効率を達成するために、Ag+/CO3 2-イオンで調製された組成物は、従来のAg+の利用に比較した場合の、少なくとも50%少ない量のAg+必要とする、と考えられる。
図7は、検水が高い有機濃度を含む場合の、伝統的なAg+利用に優る組成物(Ag+/CO3 2-)の有意に改善された除菌能力を例証する。50ppbのAg+は、最高5ppmまでのフミン酸の存在下で細菌数を処理できることが観察される。フミン酸濃度の上昇に伴い、銀の抗菌活性は緩やかに減少し、出力カウントは、50ppmのフミン酸濃度で、入力濃度の近くまで到達する。しかし、組成物(Ag+/CO3 2-)は、フミン酸濃度が50ppmであっても、高い細菌殺生効率をもたらすことができる。フミン酸濃度が30ppmへ上昇しても0〜15CFU/mLの出力カウントが得られ、50ppmのフミン酸濃度の存在下でも、60CFU/mLの出力カウントが達成される。したがって、Ag+/CO3 2-で調製された組成物は、出力水質に関して妥協することなく、従来のAg+の利用に比較して5倍高濃度のフミン酸を含む水に対して抗菌活性を提供できる、と考えられる。
図8は、従来のMn+の利用を超える、組成物(Mn+/CO3 2-)の有意に改善された除菌能力を例証する。組成物は、銀イオンのみでなく、他の遷移金属イオンでも調製可能であることを示す。周知であるように、Fe3+は、細菌数の減少を全く提供しない。しかし、組成物(Fe3+/CO3 2-)では、細菌数の対数2的減少が観察される。同様に、遷移金属イオン(Zn2+/CO3 2-)に基づくもう一つの組成物のケースでは、細菌数の対数3的減少が観察される。遷移金属イオン(Cu2+/CO3 2-)に基づくもう一つの組成物のケースでは、3時間の静置時間後の生菌数は0になる。このことは、Cu2+/CO3 2-の貴重な抗菌特性を例証する。したがって、Mn+が遷移金属イオンを表す、Mn+/CO3 2-で調製された組成物は、抗菌活性を提供でき、Cu2+/CO3 2-及びCu2+/SiO3 2-は、有効な抗菌因子として利用できる、と考えられる。
図9は、検水がグラム陽性細菌を含む場合の、伝統的なAg+利用に優る組成物(Ag+/CO3 2-)の有意に改善された除菌能力を例証する。銀イオンが、グラム陽性菌に対しては良い除菌剤でないことは、従来技術から周知である(Woo Kyung Jung et al.,Appl Environ Microbiol,2008,74(7),2171-2178)。50ppbの銀イオン用量で黄色ブドウ球菌を不活性化するには、24時間を超える時間が必要である(入力濃度:107CFU/mL)。図9に提示したデータでは、同様の作用が観察される。50ppbまでの銀イオン濃度の使用では、1時間の静置時間後に黄色ブドウ球菌濃度を103CFU/mL未満へ減少させることはない。20ppmのCO3 2-での処理後の生菌数が入力値近くに留まる(>105CFU/mL)ので、CO3 2-は、グラム陽性菌に対して抗菌因子として作用しないことに留意されたい。逆に、組成物(Ag+/CO3 2-)での合成試験水は、1時間の静置時間後、生菌数の徐々の減少を示す。30ppbのAg+及び20ppmのCO3 2-の組み合わせで調製された組成物に関しては、生菌数は、6CFU/mLへ減少する。50ppbのAg+及び20ppmのCO3 2-の組み合わせで調製された組成物では、生菌数は、2CFU/mLへ減少する。24時間貯蔵後の水の無菌性が、組成物の使用によって維持されることに留意されたい。これは、グラム陽性細菌に対する高抗菌活性を達成するための組成物の使用に関連する有意な利点を例示する。したがって、組成物は、50ppbのAg+単独使用で起こるとはこれまで知られていないグラム陽性細菌に対する効力を提供する、と考えられる。
図10は、貯蔵期間後でさえも水の無菌性を保証する際の、組成物(Ag+/CO3 2-)による重要な機能を例証する。水中の銀イオンの存在が、長期間の貯蔵のための水に対する無菌性を提供することは周知である。水中の銀イオンの存在は、微生物の増殖を(異型プレートカウント及び病原微生物の両方で)抑制する。図10から分かるように、銀イオン濃度が50ppbである場合、24時間の貯蔵後の水中における細菌数は、0CFU/mLである。しかし、より低い銀濃度では、24時間の貯蔵後の細菌数は、>103CFU/mLへ上昇する。しかし、組成物(Ag+/CO3 2-またはAg+/SiO3 2-)は、組成物の製剤に低濃度のAg+が使用されても、24時間の貯蔵時間のための水に無菌性を提供する。これは、組成物の重要な態様である。すなわち、非常に低い濃度のAg+が組成物の調製に使用される場合も、長期間の貯蔵時間後でさえ、無菌水を提供できる。したがって、組成物は、従来のAg+の利用に比較して、長期間の貯蔵後でさえも無菌飲用水を提供できる、より強力な効力を示す、と考えられる。
図11は、飲用水中に存在するウイルスの殺生力を可能にする上での、CO3 2-に関するもう一つの可能な理由を説明する。ウイルスは、pH、イオン強度及びイオンの存在などの、種々のパラメータから、凝集が誘発され易いことは、従来技術から周知である。凝集ウイルスの除菌は、分散ウイルスに比べ、非常に困難である(Moritz Brennecke,Master's thesis,Disinfection Kinetics of Virus Aggregates of Bacteriophage MS2,Ecole Polytechnique Federale de Lausanne(EPFL),June 2009;M Grant,Stanley B.,J.Environ.Engg.,1995,121,311-319)。図11は、脱イオン水中に存在するウイルス、合成試験水中に存在するウイルス、及び20ppmのCO3 2-を含む合成試験水中に存在するウイルスの、動的光散乱技術を用いた流体力学的径の測定値を示す。脱イオン水中のウイルスは、二つの特徴(103及び360nmで)を示すが、合成試験水中では、ウイルスは凝集を経て、122及び514nmでの二つの特徴を示すことが観察される。20ppmのCO3 2-の添加によって、ウイルスの脱凝集が誘発され、サイズの特徴は元の値へ戻る。したがって、合成試験水中のウイルスの脱凝集誘発にCO3 2-が関与している可能性があり、銀などの低濃度の除菌剤によるウイルスの簡単な殺生が可能になっている、と考えられる。
図12及び13は、伝統的なAg+利用に優る、組成物(Ag+/CO3 2-)の有意に改善された抗ウイルス効力を例証する。改善は、抗ウイルス活性に関して、低濃度の銀イオンを使用することによって例証する。両陰イオンが、ある程度の抗ウイルス活性を示すこと、また、抗ウイルス活性は、陰イオン濃度の上昇に応じて、改善することは確立されている。20ppmのCO3 2-及び10ppmのSiO3 2-では、25%のウイルス殺生効率が達成される。組成物は、同様の濃度のAg+に比較して、有意に改善された抗ウイルス活性を提供する。組成物(Ag+/CO3 2-またはAg+/CO3 2-)のウイルス殺生力は、個々の成分の加算的効力によるものではないことに留意されたい。銀イオン濃度を上昇させていくと、より高いウイルス殺生効率が得られ、20ppbのAg及び10ppmのSiO3 2-または30ppmのCO3 2-の組み合わせで、完全なウイルス殺生が達成される。(SiO3 2-またはCO3 2-なしでは)高濃度の銀イオンであっても、残存ウイルス濃度が存在することに留意されたい。したがって、Ag+/CO3 2-またはAg+/SiO3 2-で調製された組成物は、完全なウイルス不活化効率を達成するために、従来のAg+の利用に比較して約60%削減された銀イオン量のみを必要とする、と考えられる。
図14は、組成物(Ag+/CO3 2-)が、従来のAg+の利用に比較して、抗ウイルス活性に必要な静置時間において有意な改善を提供することを例証する。20ppmのCO3 2-で、1時間の静置時間後、20%のウイルス殺生効率が達成される。銀単独によるウイルス殺生効率は、1時間で飽和値に到達する。しかし、組成物(Ag+/CO3 2-)では、ほぼ完全なウイルス殺生効率が15分で達成され、完全なウイルス殺生効率が30分で達成される。このような低濃度で使用される除菌剤としては、これは、非常に急速な殺生率である。Ag+/CO3 2-のウイルス殺生力は、個々の成分の加算的効力によるものではないことに留意されたい。したがって、組成物は、従来のAg+の利用に比較して少なくとも50%少ない静置時間での、完全なウイルス不活化効率を提供する、と考えられる。
図15は、検水が高入力負荷のウイルスを含む場合の、伝統的なAg+利用に優る、組成物(Ag+/CO3 2-)の有意に改善された抗ウイルス効力を例証する。通常、銀イオン単独では、103PFU/mLを超える入力ウイルス濃度に対して完全なウイルス殺生力を達成することは不可能である。しかし、組成物(Ag+/CO3 2-)は、入力ウイルス濃度が106PFU/mLであっても、高ウイルス殺生効率を達成することが可能である。入力濃度が103から106PFU/mLへ変化しても、0〜3PFU/mLの出力カウントが得られる。したがって、組成物は、出力水質に関して妥協することなく、従来のAg+の利用に比較して、ウイルスの1000倍高い作動濃度範囲で抗ウイルス活性を提供できる、と考えられる。
図16は、従来のMn+の利用を超える、組成物(Mn+/CO3 2-)の有意に改善された抗ウイルス効力を例証する。組成物は、銀イオンのみでなく、他の遷移金属イオンでも調製できることを示す。例えば、Fe3+(500ppb)が抗菌剤であるとは、知られていない。しかし、組成物(Fe3+/CO3 2-またはFe3+/SiO3 2-)で、出力カウントは0に到達しないが、生存ウイルス数の減少が観察される。遷移金属イオン(Zn2+/CO3 2-またはFe3+/SiO3 2-)に基づく他の組成物についても同様の作用が観察される。もう一つの組成物(Cu2+/CO3 2-またはCu2+/SiO3 2-)が、Cu2+の抗ウイルス特性に有意な改善を提供することが分かったことは、興味深いことである。銅のコストが銀に比べ、150倍安いという事実と、銅の、500ppbの必要用量(25ppbの銀用量と比較して20倍)を考慮すると、抗菌剤に対して、7倍のコスト削減が達成可能である。したがって、Mn+が遷移金属イオンを表すMn+/CO3 2-またはMn+/SiO3 2-で調製された組成物は、抗ウイルス活性を提供できる、また、Cu2+/CO3 2-及びCu2+/SiO3 2-は、有効な抗ウイルス剤として使用できる、と考えられる。
図17は、抗菌剤及び抗ウイルス剤としての、デバイスの形態における組成物の使用を説明する。CO3 2-のための定率放出カプセルの製剤の態様は、実施例13で説明され、銀イオンのための定率放出組成物(947/CHE/2011)と組み合わされ、浄水器での使用のために作動する水浄化デバイス(1522/CHE/2011)が得られる。水がデバイスを通過すると、50ppbの銀イオン及び20ppmのCO3 2-イオンのほぼ一定な放出が、デバイスの長期稼働にわたって得られることが観察される。このことは、3000Lに対する期間に渡って、水浄化デバイスに対する優れた殺菌活性の形態で現れる。試験水への微生物添加は、100L毎に行われるため、殺菌組成物は、有機負荷及び塩負荷を絶えず受けることに注目する。3000Lの水が通過すると、(カプセルの物理的な寸法を介して視覚的に測定可能な)CO3 2-カプセルはほぼ消耗され、出力細菌数が着実に上昇することが観察される。このことは、補充のための信号として機能する。補充の必要は、カプセルが目に見えて消耗した時点で、3000L通過後の出力水中における細菌及びウイルス数の上昇を介して示される。したがって、組成物で調製された水浄化デバイスは、耐用期間中、同時の増強活性及び視覚的測定を提供できる、と考えられる。
これは、有効な水浄化デバイスとしての殺菌組成物の適用を例証する。
説明した態様は、発明を説明するもので、制限するものではない。したがって、本発明における説明の、その精神または重要な特徴を逸脱しない範囲での、発明の原理を採用するどのような修正であっても、本発明の範囲に入ることは、明らかである。結果的に、デザイン、方法、構造、シーケンス、材料などの修正は、当業技術者には明らかであって、本発明の範囲に含まれる。
本発明の範囲または精神を逸脱しない範囲で、発明に対して種々の修正及び変更を加えることが可能なことは、当業技術者には明らかである。本明細書で開示の発明の明細及び実践を考慮すれば、当業技術者には、発明の他の実施形態は明白である。明細書及び実施例は、例示的のみであると見なされ、発明の真の範囲及び精神は、以下の請求項によって示されることを意図している。

Claims (14)

  1. 水中での殺菌活性を得ることによる水浄化のための組成物であって、
    5ppb〜100ppbの遷移金属イオンMn+を放出する化合物であって、前記遷移金属Mn+が銀イオン(Ag+)であり、硝酸銀、酢酸銀、フッ化銀、硫酸銀及び硝酸銀からなる群から選択される前記Mn+放出化合物を、
    5ppm〜100ppmのCO3 2-イオンを放出する化合物であって、Na2CO3及びK2CO3の一方である前記CO3 2-イオン放出化合物、あるいは
    5ppm〜40ppmのSiO3 2-イオンを放出する化合物であって、Na2SiO3及びK2SiO3の一方である前記SiO3 2-イオン放出化合物とともに含む前記組成物。
  2. 銀イオン源が、銀ナノ粒子の形態で存在する銀放出化合物からのイオンの溶解を含む、請求項1に記載の組成物。
  3. 銀イオン源が、銀電極の形態で存在する銀放出化合物からのイオンの溶解を含む、請求項1に記載の組成物。
  4. 前記組成物が、1000ppmまでの塩素濃度を持つ水に対して殺生物剤として作用する、請求項1〜3のいずれか一つに記載の組成物。
  5. 前記組成物が、グラム陽性菌に対する除菌能力を提供する、請求項1〜4のいずれか一つに記載の組成物。
  6. 前記組成物が、さらに、約48時間の貯蔵を超えて、飲用水を殺菌する、請求項1〜5のいずれか一つに記載の組成物。
  7. 前記組成物が、従来のAg+イオンの利用に比較して、完全なウイルス不活化効率を達成するために必要な銀イオン濃度を少なくとも60%低下させる、請求項1〜6のいずれか一つに記載の組成物。
  8. 前記組成物が、さらに、銀イオンの従来の利用に比べ、完全な微生物不活化効率を達成するのに必要な静置時間を少なくとも50%減少させる、請求項1〜7のいずれか一つに記載の組成物。
  9. 前記組成物が、さらに、銀イオンの従来の利用に比べ、1000倍広い入力ウイルス濃度範囲を含む水に対して抗ウイルス活性を提供する、請求項1〜8のいずれか一つに記載の組成物。
  10. 水中での殺菌活性を得るための組成物であって、
    5ppb〜5ppmの遷移金属イオンMn+を放出する化合物であって、前記遷移金属イオンMn+がFe3+、Zn2+、Cu2+及びAg+のうちの1つ以上を含み、前記Mn+放出化合物が金属硝酸塩、金属酢酸塩、フッ化金属、金属硫酸塩及び硝酸銀からなる群から選択される、前記Mn+放出化合物を、
    5ppm〜100ppmのCO3 2-イオンを放出する化合物であって、Na2CO3またはK2CO3のいずれかである前記CO3 2-イオン放出化合物、あるいは
    5ppm〜40ppmのSiO3 2-イオンを放出する化合物であって、Na2SiO3またはK2SiO3のいずれかである前記SiO3 2-イオン放出化合物とともに含む前記組成物。
  11. それを通して水を通過させるための入り口及び出口を有するタンク、及び
    前記タンク内に存在する濾過ユニットを含む水浄化デバイスであって、
    前記濾過ユニットが、
    水中で金属イオンを放出するための少なくとも一つの濾過媒体を、
    水中でCO3 2-イオンを放出するための少なくとも一つのカプセルであって、CO3 2-イオンが、Na2CO3及びK2CO3の少なくとも一方を含む化合物によって放出される、カプセルあるいは
    水中でSiO3 2-イオンを放出するための少なくとも一つのカプセルをであって、SiO3 2-イオンが、Na2SiO3及びK2SiO3の少なくとも一方を含む化合物によって放出されるカプセルとともに含む、前記水浄化デバイス。
  12. 前記水中で金属イオンを放出するための濾過媒体が、有機テンプレート化ベーマイト・ナノアーキテクチャに含浸させた銀ナノ粒子を含む、請求項11に記載の水浄化デバイス。
  13. 前記カプセルが、微細に粉砕されたNa2CO3を顆粒状にすることによって調製される、請求項11または12に記載の水浄化デバイス。
  14. 前記カプセルが、前記濾過ユニット内のシースルー・ハウジング内に収容される、請求項11〜13のいずれか一つに記載の水浄化デバイス。
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