JP2016522250A - 黄斑浮腫の治療におけるvegfアンタゴニストの使用 - Google Patents

黄斑浮腫の治療におけるvegfアンタゴニストの使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、糖尿病または網膜静脈閉塞以外の疾患または状態に続発する黄斑浮腫の治療における、非抗体VEGFアンタゴニストの使用に関する。

Description

本発明は、網膜障害を治療する分野である。特に、本発明は糖尿病または網膜静脈閉塞以外の疾患または状態に続発する黄斑浮腫の治療に関する。
血液網膜関門の破壊は(目の炎症の過程の間に起こる場合がある)、網膜内の細胞内外の両方で、液体が蓄積する結果となることが示された(Yanoff et al. (1984) Surv Ophthalmol. 28 Suppl:505-11)。正確な病原が十分に理解されない一方で、黄斑浮腫は黄斑網膜に過剰な液体が蓄積することで引き起こされる。
黄斑浮腫は、ブドウ膜炎で最も頻発する合併症である。ブドウ膜炎黄斑浮腫(ブドウ膜ME)が、自己免疫(毛様体扁平部炎(pars planitis))、感染性(トキソプラズマ病)、毒性(リファブチン関連)、特発性(サルコイドーシス)状態に続発して生じる場合がある。例えば、サルコイドーシス、バードショット網膜脈絡膜症、ベーチェット症候群、トキソプラズマ病、イールズ病、特発性硝子体炎、フォークト−小柳−原田症候群、および強膜炎などの疾患は、ブドウ膜炎MEと関連していることが示された。ブドウ膜炎MEの標準的な治療は、局所的または経口の非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)の投与である。しかし、場合によっては、ブドウ膜炎MEは持続し、ステロイドならびにトリアムシノロンの硝子体内注射が、疾患を制御するために用いられてきた。
ブドウ膜炎MEを患っている患者において、硝子体内の血管内皮成長因子(VEGF)濃度が上昇することが示された(Fine et al. (2001) Am J Ophthalmol. 132(5):794-6、Weiss et al. (2009) Eye (Lond). 23(9):1812-8)。この発見は、ブドウ膜炎MEをVEGFに対する抗体で治療する理論的根拠を提供した。例えば、抗炎症薬による標準的な治療に抵抗性のブドウ膜炎MEを有する患者は、硝子体内ベバシズマブ注射を用いて治療されある程度成功した(Bae et al. (2011) Retina 31(1):111-8)。硝子体内ベバシズマブおよびトリアムシノロンの併用療法も報告された(Cervantes-Castaneda et al. (2009) Eur J Ophthalmol. 19(4):622-9)。
黄斑浮腫は白内障手術の後も一般に認められ、アーヴァイン−ガス症候群とも記載された。偽水晶体および無水晶体症の黄斑浮腫が認められた。手術後黄斑浮腫の治療の標準的な方針は、局所的なコルチコステロイドまたはNSAIDによる抗炎症療法である。手術後黄斑浮腫の抵抗性の症例は、トリアムシノロンの硝子体内注射で治療することができる。
ブドウ膜炎MEにおける硝子体内トリアムシノロン療法は、眼内圧の上昇および白内障進行と関連していることが多い(Kok (2005) Ophthalmology 112(11):1916.e1-7)。硝子体内ベバシズマブ注射の効果は、通常、短命である(Barkmeier & Akduman (2009) Ocul Immunol Inflamm. 17(2):109-17、Bae et al. (2011) Retina 31(1):111-8)。同様に、ベバシズマブによる硝子体内抗VEGF療法を用いた白内障手術に続発する黄斑浮腫の治療は、結果として視力の短期改善になるだけであることが多い(Buchholz et al. (2010) Dev Ophthalmol. 46:111-22)。
ブドウ膜炎および白内障手術に続発する、再発する黄斑浮腫の長期の防止による、より有効な療法の必要性が存在する。本発明は、抗VEGF療法の全体的な転帰を改善し、必要なVEGFアンタゴニスト注射の回数を減らし、持続性の効果を実現する代替治療法を提供することによって、問題に対処する。
本発明は、糖尿病または網膜静脈閉塞以外の原因による黄斑浮腫の新規治療に関するものである。特に、本発明はブドウ膜炎または白内障手術に続発する黄斑浮腫の治療における、非抗体VEGFアンタゴニストの使用に関する。本発明は、例えば視力の安定化または改善のようなより優れた全体的な疾患の転帰をもたらす治療スケジュールも提供する。開示された療法は、MEの再発を遅らせるか、または理想的に防止する。
本発明は、糖尿病または網膜静脈閉塞以外の疾患または状態に続発する黄斑浮腫を有する患者を治療する方法で使用する非抗体VEGFアンタゴニストも提供し、前記方法が患者の目に非抗体VEGFアンタゴニストを投与することを含む。非抗体VEGFアンタゴニストを硝子体内に、例えば注射によって、または局所的に、例えば点眼の形態で、投与してもよい。
本発明は、糖尿病または網膜静脈閉塞以外の疾患または状態に続発する黄斑浮腫を有する患者を治療する医薬の製造における、非抗体VEGFアンタゴニストの使用をさらに提供する。
非抗体VEGFアンタゴニスト
VEGFは、血管形成を促進する、よく特徴づけられたシグナルタンパク質である。2つの抗体VEGFアンタゴニスト、すなわち、ラニビズマブ(Lucentis(登録商標))、および、ベバシズマブ(Avastin(登録商標))は、ヒトへの使用が承認された。ベバシズマブでブドウ膜炎ME患者を治療すると、結果として一時的なプラスの効果が見られた(Weiss et al. (2009) Eye (Lond). 23(9):1812-8)。同様に、ベバシズマブ治療によって、白内障手術を経験した患者において、少なくとも一時的に手術後の偽水晶体黄斑浮腫が改善したことが示され、疾患過程にVEGFが関与することが示唆される(Barkmeier & Akduman (2009) Ocul Immunol Inflamm. 17(2):109-17に概説された)。
本発明の一態様では、非抗体VEGFアンタゴニストは、イムノアドヘシンである。そのようなイムノアドヘシンの1つはアフリベルセプト(Eylea(登録商標))であり、ヒトへの使用が最近承認され、VEGF−trapとしても知られている(Holash et al. (2002) PNAS USA 99:11393-98、Riely & Miller (2007) Clin Cancer Res 13:4623-7s)。アフリベルセプトは、本発明の用途の好ましい非抗体VEGFアンタゴニストである。アフリベルセプトは、ヒトIgG1のFc部分に融合したヒトVEGF受容体の細胞外ドメイン1および2の部分からなる、組換えヒト可溶性VEGF受容体融合タンパク質である。それはタンパク質分子量が97キロダルトン(kDa)の二量体糖タンパク質であり、総分子質量の追加の15%を構成し、結果として115kDaの総分子量になるグリコシル化を含む。それは、組換えCHO K1細胞での発現による糖タンパク質として生産されると好都合である。各々のモノマーは、次のアミノ酸配列(配列番号1):

を有することができ、各々のモノマー内の30−79、124−185、246−306および352−410の残基間ならびに、モノマー間の211−211および214−214の残基間でジスルフィド架橋を形成することができる。
現在前臨床開発中の別の非抗体VEGFアンタゴニストであるイムノアドヘシンは、VEGFR2/KDR由来の細胞外リガンド結合ドメイン3および4、ならびにVEGFR1/Flt−1由来のドメイン2を含むVEGF−trapに類似した組換えヒト可溶性VEGF受容体融合タンパク質であり、これらのドメインは、ヒトIgG Fcタンパク質断片に融合している(Li et al., 2011 Molecular Vision 17:797-803)。このアンタゴニストは、アイソフォームのVEGF−A、VEGF−BおよびVEGF−Cと結合する。分子は、2つの異なる製造工程を使って調製され、結果として、最終的なタンパク質で異なるグリコシル化パターンになる。2つのグリコフォームは、KH902(コンベルセプト)およびKH906と呼ばれる。融合タンパク質は、次のアミノ酸配列(配列番号2):

を有することができ、VEGF−trapのように、二量体として存在することができる。この融合タンパク質および関連分子は、EP1767546でさらに特徴づけられる。
他の非抗体VEGFアンタゴニストは、VEGFアンタゴニスト活性を有する抗体模倣薬(例えば、Affibody(登録商標)分子、アフィリン、アフィチン、アンチカリン、アヴィマー、クニッツドメインペプチド、および、モノボディ)を含む。これは、VEGF−Aを結合し、それがVEGFR−2と結合するのを防ぐアンキリン反復ドメインを含む、組換え結合タンパク質を含む。そのような分子の1つの例は、DARPin(登録商標)MP0112である。アンキリン結合ドメインは、次のアミノ酸配列(配列番号3):

を有してもよい。
VEGF−Aを結合し、それがVEGFR−2と結合するのを防ぐアンキリン反復ドメインを含む組換え結合タンパク質は、WO2010/060748およびWO2011/135067にさらに詳細に記載される。
VEGFアンタゴニスト活性を有する、さらに特異的な抗体模倣薬は、40kDペグ化アンチカリンPRS−050およびモノボディアンギオセプト(CT−322)である。
非抗体VEGFアンタゴニストを改変して、それらの薬動力学特性または生物学的利用能をさらに改善してもよい。例えば、非抗体VEGFアンタゴニストを、化学的に改変して(例えば、ペグ化)、そのin vivo半減期を延長してもよい。あるいは、または、さらに、それをグリコシル化またはVEGFアンタゴニストが由来する天然タンパク質のタンパク質配列に存在しないさらなるグリコシル化部位の添加によって改変してもよい。
所望の応用例のために特徴を改善した上記に明記されたVEGFアンタゴニストの変異体は、アミノ酸の添加または欠失によって生じる場合がある。通常、これらのアミノ酸配列変異体は、配列番号1、配列番号2または配列番号3のアミノ酸配列と少なくとも60%のアミノ酸配列同一性があるアミノ酸配列を持ち、好ましくは少なくとも80%、より好ましくは少なくとも85%、より好ましくは少なくとも90%、および最も好ましくは少なくとも95%であり、例えば、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、および100%を含む。最大パーセントの配列同一性を達成するために、配列を一列に並べ、必要に応じてギャップを導入した後で、配列同一性の一部として少しの保存的置換も考慮せずに、この配列に関する同一性または相同性は、配列番号1、配列番号2または配列番号3と同一である候補配列のアミノ酸残基の割合であると本明細書で定義される。
配列同一性は、2つのポリペプチドのアミノ酸の位置の類似性を比較するために一般的に用いられる標準的方法で決定することができる。BLASTまたはFASTAのようなコンピュータプログラムを用いて、2つのポリペプチドを、それぞれのアミノ酸の最適マッチングのために整列する(一方もしくは両方の配列の完全長に沿って、または、一方もしくは両方の配列の予め定められた部分に沿って)。プログラムはデフォルトのオープニングペナルティーおよびデフォルトのギャップペナルティーを提供し、PAM250[標準スコアリングマトリックス;Dayhoff et al., in Atlas of Protein Sequence and Structure, vol. 5, supp. 3 (1978)参照]のようなスコアリングマトリックスをコンピュータプログラムとともに用いることができる。例えば、同一性パーセントは、次いで以下のように計算することができる:完全な一致の総数に100を乗じ、次いで一致した範囲内のより長い配列の長さの総計、および、2つの配列を一列に並べるためにより長い配列に導入されたギャップの数で除する。
硝子体内に投与される時、それらの異なる薬動力学のプロファイルのために、抗体VEGFアンタゴニストと比べて非抗体VEGFアンタゴニストが本明細書で好まれる。好ましくは、本発明の非抗体VEGFアンタゴニストは、抗体の抗原結合性ドメインに由来しない1つまたは複数のタンパク質ドメインを介してVEGFと結合する。本発明の非抗体VEGFアンタゴニストは、好ましくはタンパク質性であるが、非タンパク質性の改変(例えば、ペグ化、グリコシル化)を含んでもよい。
患者
本発明の一態様では、非抗体VEGFアンタゴニストは、糖尿病または網膜静脈閉塞以外の原因による黄斑浮腫を治療するために特に有用である。例えば、ブドウ膜炎MEが、自己免疫疾患(例えば、扁平部炎)、感染症(例えば、トキソプラズマ病)、または薬物有害反応(例えば、リファブチンに対して)に続発して生じる場合がある。場合によっては、黄斑浮腫は、何らかの疾患または状態(特発性黄斑浮腫)と関連していない。黄斑浮腫は、サルコイドーシス、バードショット網膜脈絡膜症、ベーチェット症候群、イールズ病、特発性硝子体炎、フォークト−小柳−原田症候群、網膜色素変性症および強膜炎を含むいくつかの疾患と関連している場合がある。黄斑浮腫は、嚢胞様か、または非嚢胞様の外観である場合がある。黄斑浮腫は、放射線網膜症と関連している場合もある。放射線網膜症は、目に外部照射か、または局所プラーク療法(local plaque therapy)を受けた患者で、視力の低下を引き起こす可能性がある。本発明の非抗体VEGFアンタゴニストによる治療は、ベーチェットブドウ膜炎に続発する黄斑浮腫を患っている患者に特に適している場合がある。白内障手術後に黄斑浮腫を患っている患者を、本発明に記載の非抗体VEGFアンタゴニスト療法で治療してもよい。患者は、アーヴァイン−ガス症候群、無水晶体症黄斑浮腫および偽水晶体黄斑浮腫を有する患者を含む。
患者の病歴は、通常、黄斑浮腫の発症の根本的な原因を決定するために用いられる。特に併用治療のために、病歴ならびに以前の治療は、特異的治療オプションを通知してもよい。例えば、黄斑浮腫が炎症反応によって引き起こされるかもしれない患者に関して、抗炎症剤による併用療法を考慮することができる。患者の年齢、家族歴および上述の疾患の診断検査を用いて、糖尿病または網膜静脈閉塞以外の原因に続発する黄斑浮腫の診断をさらに助けることができる。
黄斑浮腫を患い、眼内圧の上昇の危険がある患者は、本発明に記載の非抗体VEGFアンタゴニスト治療から利益を得る。トリアムシノロンによる過去の治療は、眼内圧が上昇する危険性が増す場合がある。
本発明の特定の態様では、黄斑浮腫の標準的な抗炎症療法に応答しないか、または黄斑浮腫の治療のために全身的に、局所的に、もしくは、硝子体内に投与される抗炎症薬に抵抗性になった患者は、本発明の非抗体VEGFアンタゴニスト療法によく応答する場合がある。以前に硝子体内にベバシズマブを投与され、4、6または8週後に黄斑浮腫が再発した患者は、本発明の非抗体VEGFアンタゴニストを投与後、2、4、または理想的には6週延長した間隔の間、治療を必要としない場合がある。脈絡膜からの広範囲な漏出、または視神経円板からの漏出を示すブドウ膜炎MEを有する患者は、非抗体VEGFアンタゴニストによく応答する場合がある。患者のこのグループについては、トリアムシノロンによる併用療法が、特に有利である場合がある。
本発明の療法は、65歳未満の、好ましくは55歳未満の黄斑浮腫患者に、特によく適している。通常、本発明の非抗体VEGFアンタゴニストを用いる時、治療がより早く始まるほど、療法の転帰はよりよくなる。
投与
本発明の非抗体VEGFアンタゴニストは、通常、硝子体内注射を介して患者に投与されるが、他の投与経路、例えば徐放性デポ剤、眼プラグ/リザーバまたは点眼薬を用いてもよい。20〜150μl、例えば40〜60μlまたは50μlの典型的体積で、水性形態での投与が普通である。注射は、30ゲージx1/2インチ(12.7mm)針によって行うことができる。例えば、アフリベルセプトは通常、2mg(10mMリン酸ナトリウム、40mM塩化ナトリウム、0.03%ポリソルベート20および5%ショ糖、pH6.2、の緩衝液0.05mL中に40mg/mLで含むように懸濁した)の用量で、硝子体内注射を介して投与される。しかし、通常の用量を、より幼い小児、および特に乳幼児の治療では減じてもよい。本発明のVEGFアンタゴニストで乳幼児を治療するための用量は、通常、成人に投与される用量の50%である。より少ない用量(例えば、月1回の注射につき0.5mg)も使用してもよい。
あるいは、硝子体内装置を用いて、注射によって補充する必要がある前に、数カ月にわたって眼に連続的に非抗体VEGFアンタゴニストを送達する。様々な硝子体内送達システムは、当技術分野で知られている。これらの送達システムは能動的であるか、または受動的である場合がある。例えば、WO2010/088548は、治療剤を送達するために受動拡散を用いた剛体を有する送達システムを記載する。WO2002/100318は、圧力差を介した能動的投与を可能にする可撓体を有する送達システムを開示する。あるいは、能動的送達を、移植可能な小型ポンプで達成することができる。治療剤を送達する小型ポンプを用いた硝子体内送達システムの例は、セットされた量の治療剤を予め定められた回数送達するようにプログラムすることができるReplenish,Inc.によって販売されたOphthalmic MicroPump System(商標)である。
非抗体VEGFアンタゴニストは、一般的に小さなカプセル様の容器(例えば、シリコン弾性体カップ)に入っている。容器は、通常、虹彩より上部の眼に移植される。容器は放出開口部(release opening)を含む。非抗体VEGFアンタゴニストの放出を、非抗体VEGFアンタゴニストと開口部との間に位置する膜によって、または、容器に接続する小型ポンプによって制御してもよい。あるいは、非抗体VEGFアンタゴニストを、容器からアンタゴニストの急速な拡散を防ぐ徐放性マトリックスの中に置いてもよい。
硝子体内装置は、最初の1カ月においてはより高い初期速度で非抗体VEGFアンタゴニストを放出するように設計されることが好ましい。放出速度は、例えば、移植後の最初の1カ月の間、初期速度の約50%未満である速度まで緩やかに減少する。容器は、約4〜6カ月の間続く非抗体VEGFアンタゴニストの供給を保持するのに十分なサイズを有してもよい。投与が連続的である時、VEGFアンタゴニストの減じた用量が効果的治療に十分である場合があるので、容器での供給を1年以上、好ましくは約2年、より好ましくは約3年の間、継続してもよい。
硝子体内装置による連続投与は、抗炎症療法で従来の治療に抵抗性のブドウ膜炎また黄斑浮腫に続発する慢性黄斑浮腫を有する患者に特に適している場合がある。送達システムを移植するために小さな手術だけが必要であり、硝子体内注射が避けられるので、反復する硝子体内注射による患者コンプライアンス問題を避けることができる。非抗体VEGFアンタゴニストの硝子体内濃度は減少し、したがって、血液循環に入る非抗体VEGFアンタゴニスト由来の副作用の潜在的リスクは減少する。この態様は、硝子体内注射のために一般の麻酔法を必要とする場合がある小児で、特に利点となる場合がある。全身的に上昇した非抗体VEGFアンタゴニストレベルは、したがって、非抗体VEGFアンタゴニストのより低い硝子体内濃度から利益を得る場合がある小児の正常な成長と発達を妨害する場合がある。
本発明の一態様では、非抗体VEGFアンタゴニストは、投与の準備ができている、予め充填された無菌のシリンジで提供される。シリンジは、シリコン含量が低いことが好ましい。シリンジは、シリコンフリーであることがより好ましい。シリンジは、ガラス製であってもよい。送達のために予め充填されたシリンジを使うことは、投与前の無菌のアンタゴニスト溶液のどんな汚染でも避けることができるという利点を持つ。予め充填されたシリンジは、投与する眼科医に、より簡単な取扱いも提供する。
徐放性製剤
非抗体VEGFアンタゴニストは、徐放性製剤として提供されてもよい。徐放性製剤は、一般的に、治療剤と生分解性高分子を混合するか、または微小粒子にそれを封入することによって得られる。ポリマー系送達組成物の製造条件を変えることによって、結果として生じる組成物の放出速度論的性質を調整することができる。
本発明に従う徐放性製剤は、一般的に、高分子担体からの非抗体VEGFアンタゴニストの放出速度を改変するために、非抗体VEGFアンタゴニスト、高分子担体および放出改変因子(release modifier)を含む。高分子担体は、通常、1つまたは複数の生分解性高分子またはコポリマーまたはその組合せを含む。例えば、高分子担体はポリ乳酸(PLA)、ポリグリコール酸(PGA)、ポリラクチド−コ−グリコリド(PLGA)、ポリエステル類、ポリ(オルソエステル)、ポリ(ホスファジン)、ポリ(リン酸エステル)、ポリカプロラクトンまたはそれらの組合せから選択してもよい。好ましい高分子担体は、PLGAである。放出改変因子は、一般的に長鎖脂肪族アルコールであり、好ましくは、10から40個の炭素原子を含む。通常用いられる放出改変因子は、カプリルアルコール、ペラルゴンアルコール、カプリン酸アルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、パルミトレイルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、エライジルアルコール、オレイルアルコール、リノレイルアルコール、高度不飽和エライドリノレイルアルコール、高度不飽和リノレニルアルコール、エライドリノレニルアルコール、高度不飽和リシノレイルアルコール、アラキジルアルコール、ベヘニルアルコール、エルシルアルコール、リグノセリルアルコール、セリルアルコール、モンタニルアルコール、クルイチルアルコール、ミリシルアルコール、メリシルアルコールおよびゲジルアルコールを含む。
好ましくは、非抗体VEGFアンタゴニストは、微粒子系の持続放出組成に取り込まれる。微粒子は、好ましくはPLGAから調製される。微粒子に取り込まれる非抗体VEGFアンタゴニストの量、および非抗体VEGFアンタゴニストの放出速度は、微粒子を調製するために使われる条件を変えることによって制御することができる。そのような徐放性製剤を生産する工程は、US2005/0281861およびUS2008/0107694に記載されている。
治療レジメン
本発明の非抗体VEGFアンタゴニストは、投与間の間隔を増加させ、結果としてより対費用効果の高い療法が可能になる。さらに、硝子体内注射をより頻繁に実行する必要がない場合、より優れた患者コンプライアンスが達成される。これは、ブドウ膜炎または白内障手術に続発する慢性黄斑浮腫を患っており、視力を改善するか、または視力損失を防止するために複数回の注射を必要とする患者で特に有利である。本発明の非抗体VEGFアンタゴニストを用いて、黄斑浮腫の再発が遅延されるか、または妨げられるので、抗体VEGFアンタゴニストによる治療後に現在黄斑浮腫を有する患者は本発明の治療からも利益を得る場合がある。
場合によっては、本発明に記載の非抗体VEGFアンタゴニストの単回注射は、疾患を改善するか、または長年の間、疾患進行を防ぐために十分である場合がある。その他の場合、各々1カ月間隔で3回の注射が患者に投与され、一方でいかなる後続の注射もあまり頻繁に実行されないか、または必要に応じて実行される。ある特定の場合、6週間隔、好ましくは8週間隔、より好ましくは10週間隔で2回の注射が、視力を改善するか、または疾患進行を停止させるために必要とされる場合がある。その他の場合、3回以上の注射が必要である場合がある。これらの場合、注射間の間隔は、少なくとも6週、好ましくは8週、より好ましくは10週とすべきである。
疾患進行または黄斑浮腫の再発は、1つもしくは複数の、または連続した治療サイクルを必要とする場合がある。例えば、最初のサイクルで、4週、6週、好ましくは8週、より好ましくは10週の間隔をあけた2回以上の注射を投与し、続いて3カ月、4カ月、5カ月、6カ月、9カ月、12カ月、24カ月または36カ月の間、治療が中断されてもよい。黄斑浮腫が再発するならば、治療は第2サイクルで継続される。一実施形態では、治療は、4週の間隔をあけた2回以上(好ましくは3回)の注射、続いて8週の間隔をあけた2回以上の注射を含んでもよい。
本発明の別の態様では、本発明に記載の非抗体VEGFアンタゴニストは、必要に応じて投与される。黄斑浮腫の最初の診断がなされた後、非抗体VEGFアンタゴニストは初めて投与される。眼の検査の間、スリットランプ評価および生体顕微鏡眼底試験を光干渉断層法(OCT)および/またはフルオレセイン眼底血管造影法と組み合わせることによって、黄斑浮腫の診断を行うことができる。眼の検査で、持続的または再発性黄斑浮腫の徴候がみられる場合だけ、非抗体VEGFアンタゴニストの第2、第3、またはさらなる投与が実行される。
併用療法
本発明の代替の態様では、治療時間および患者コンプライアンスは、抗炎症剤と組み合わせて非抗体VEGFアンタゴニストを用いることによって改善される。抗炎症剤と組み合わせてVEGFアンタゴニストを投与することで、黄斑浮腫の根本的な原因による相乗効果を持つことができる。抗炎症剤の添加は、炎症性疾患または状態に続発する黄斑浮腫において特に有利である。抗炎症剤は、ステロイドおよびNSAIDを含む。眼疾患の治療で用いられるNSAIDは、ケトロラク、ネパフェナクおよびジクロフェナクを含む。ある場合には、ジクロフェナクの使用が好まれる。眼疾患を治療する際に用いられるコルチコステロイドは、デキサメタゾン、プレドニゾロン、フルオロメトロンおよびフルオシノロンを含む。VEGFアンタゴニスト治療と組み合わせて用いてもよい他のステロイドまたはその誘導体はアネコルタブを含み、それは血管新生抑制効果を持つが、本発明に記載のVEGFアンタゴニストと比べて異なるメカニズムで働く。好ましい抗炎症剤は、トリアムシノロンである。抗炎症剤は、TNF−αアンタゴニストであってもよい。例えば、TNF−α抗体を、非抗体VEGFアンタゴニストと組み合わせて投与してもよい。例えば、Humira(登録商標)、Remicade(登録商標)、Simponi(登録商標)、および、Cimzia(登録商標)、の商品名で販売されるTNF−α抗体は当技術分野でよく知られている。あるいは、Enbrel(登録商標)のようなTNF−α非抗体アンタゴニストを本発明の非抗体VEGFアンタゴニストと組み合わせて投与してもよい。
抗炎症剤を、非抗体VEGFアンタゴニストと同時に投与してもよい。抗炎症剤を、全身的に、または、局所的に投与することができる。例えば、抗炎症剤を経口的に、局所的に、または、好ましくは硝子体内に投与してもよい。好ましい実施形態では、トリアムシノロンは非抗体VEGFアンタゴニストと同時に、硝子体内に投与される。
本発明のさらに別の態様では、非抗体VEGFアンタゴニストは、抗菌剤の投与後に投与される。例えば、抗菌剤を、ガチフロキサシン、シプロフロキサシン、オフロキサシン、ノルフロキサシン、ポリミキシンB+クロラムフェニコール、クロラムフェニコール、ゲンタマイシン、フルコナゾール、スルファセタミド、トブラマイシン、ネオマイシン+ポリミキシンB、およびネチルマイシンから選択してもよい。あるいは、抗菌剤を、ピリメタミン、スルファダイアジン、およびフォリン酸またはそれらの組合せから選択してもよい。ピリメタミンとの組合せは、トキソプラズマ病と関連した黄斑浮腫を有する患者を治療する際に特に有利である可能性がある。
一般事項
「comprising(含んでいる)」という用語は、「including(含んでいる)」だけでなく「consisting(からなる)」を包含し、例えば、Xを「含む」組成は、排他的にXからなってもよく、または追加的に何か、例えば、X+Yを含んでもよい。
数値xに関しての「about(約)」という用語は、任意選択であり、例えば、x±10%を意味する。
比較例
管理されたブドウ膜炎および抵抗性の嚢胞様黄斑浮腫を有し、以前に経口および局所の両方のコルチコステロイド治療に失敗した7例の患者で、ラニビズマブの硝子体内投与を試験した。硝子体内ラニビズマブ注射(0.5mg)を、最初の3ヵ月間は月1回与えられた。その後、必要に応じて治療を継続した。ベースラインから最良矯正視力(BCVA)の平均変化は、3ヵ月に決定され、6ヵ月の治療後に再評価された。さらに、中心網膜厚(CRT)の平均変化を、眼干渉断層法(OCT)を用いて、3ヵ月および6ヵ月に決定した。
3ヵ月において、フォローアップを完了した6例の患者の視力の平均増加は、13文字(2.5本)であった。CRTの平均減少は、357μmであった。BCVAおよびCRTは、ベースラインと3ヵ月との間で有意に改善された(各々、P=0.03)。大部分の患者は、3ヵ月の初期治療後、再注入を必要とした。それでも、BCVAおよびCRTの改善は、6ヵ月維持された。顕著な眼または全身的な有害事象は、試験の間に認められなかった。
本試験は、過去の放射線治療に続発する網膜症と関連した黄斑浮腫の治療のために、アフリベルセプトを評価する。
18才以上、過去の放射線療法に続発する網膜症と関連した黄斑浮腫であると診断された、男性および女性患者を試験した。(i)登録の少なくとも6ヵ月前に、ブドウ膜黒色腫のための過去のI−125近接照射療法(一般的に85Gyで96時間)と関連した網膜症、(ii)中心に、SD−OCTで厚さ300μmを超える黄斑浮腫を含む、(iii)最良矯正視力が20/40〜20/400、(iv)妊娠可能年齢の女性について、産児制限療法を経験、を有する患者は組入基準に適している。
(i)他の障害により既存の網膜症を示した、(ii)視力低下を有し、黄斑浮腫または視神経症のない乏血性放射線網膜症によると考えられる、(iii)転移の存在が検出される、(iv)女性の場合、妊娠している(陽性妊娠テストによって検出された)、または授乳期である、(v)は適切な避妊法を使っていない閉経前女性である(以下は、避妊の有効手段と考えられる:外科的不妊手術、または経口避妊薬、コンドームもしくは殺***ジェルと併用したペッサリーを用いたバリア避妊、IUD、もしくは避妊ホルモン注入もしくはパッチの使用)、(vi)硝子体内アフリベルセプト注射を用いた何らかの試験に事前の登録を行った、(viii)治験療法が開始されたならば、治験責任医師が被験者に重大な危険をもたらすことを確信している、他の何らかの状態、(ix)試験対象の目に管理されていない緑内障を示す(抗緑内障投薬での治療にもかかわらずIOPが30mmHg以上と定義、(x)4ヵ月の試験登録の範囲内に、脳血管発作、心筋梗塞、一過性脳虚血発作の病歴がある、(xi)いずれかの目に、活発な感染性結膜炎、角膜炎、強膜炎、または眼内炎を有する、(xii)試験対象の目に、何らかの同時発生の眼内状態(例えば、白内障または糖尿病性網膜症)を有し、治験責任医師の意見で、試験期間の間に、その状態の結果として生じる場合がある視覚損失を防止もしくは治療するための内科的もしくは外科的介入を必要とするか、または未治療のまま進行することが可能であるならば、6ヵ月の試験期間にわたるBCVAの少なくとも2本のスネレン等価線の損失へ寄与する可能性がある、(xiii)著しい中心窩下線維症または萎縮の存在が示された、(xiv)2ヵ月の登録の範囲内に、試験対象の目で眼内手術(白内障手術を含む)を受けた、(xv)試験対象の目に活発な眼内炎症(程度が痕跡またはそれ以上)を有する、(xvi)フルオレセイン、ICGまたはヨウ素に対するアレルギー歴を有し、治療を受け入れられない、(xvii)前/併用治療を経験した、(xviii)汎網膜光凝固治療を経験した、(xix)3ヵ月以内に、先の眼内ステロイドまたはPDTを受けた、(xx)0日目に先だって30日以内に、前もって何らかの治験薬の試験に参加した(ビタミンおよびミネラルを除外する)、(xxi)60日以内に、硝子体内に(いずれかの目に)、もしくは静注で投与したアバスチン(ベバシズマブ)による過去の治療、またはこの試験の範囲外のいずれかの目で併用使用を経験した、(xxii)過去60日以内に、試験対象の目に、アイリーア、マクジェン、ルセンティスの治療、またはこの試験の範囲外のいずれかの目で併用使用を受けた、(xxiii)過去に黄斑下または硝子体手術を経験した、患者は除外される。
患者は、2つの治療群:(1)2mgアフリベルセプトの硝子体内注射を月1回投薬、(2)2mgアフリベルセプトの硝子体内注射を2ヵ月ごと(3回の最初の月1回の注射後)に投薬、にランダム化される。両群の患者を、12ヵ月まで追跡する。
主要評価項目は、12ヵ月の期間の範囲内での、事件の割合、および有害事象の重症度である。副次評価項目測定は、(i)ベースラインからの最良矯正視力(BCVA)の平均変化、(ii)光干渉断層法(OCT)によるベースラインからの中心中心窩厚の平均変化、(iii)平均視力、(iv)平均中心中心窩厚(v)3本の視力を得ている患者の割合、(vi)病変特徴(病変サイズ、漏出)の平均変化、(vii)OCT上で液体のない患者の割合、(viii)黄斑体積の平均変化、である。
中間結果
試験において現在治療を受けている3例の患者のうち、1例の患者は、注射の間、悪心/失神のグレードIの副作用があった。その他の2例の患者は、有害事象がなかった。すべての被験者において、視力は、それぞれ、20/100から20/50、20/125から20/40、および20/30から20/20まで改善した。OCTによる平均中心中心窩厚、および黄斑体積の両者は、全被験者で改善された。
本発明は、例証としてのみ上記に記載され、本発明の範囲と精神の範囲内にとどまるならば、変更がなされてもよいことを理解されたい。

Claims (22)

  1. 糖尿病または網膜静脈閉塞以外の疾患または状態に続発する黄斑浮腫を有する患者を治療する方法であって、前記患者に非抗体VEGFアンタゴニストを投与することを含む方法。
  2. 前記黄斑浮腫が炎症状態に続発する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記黄斑浮腫が嚢胞様黄斑浮腫(ME)である、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記炎症状態が感染性病原体または自己免疫反応によって引き起こされる、請求項2または3に記載の方法。
  5. 前記黄斑浮腫が扁平部炎、サルコイドーシス、バードショット網膜脈絡膜症、ベーチェット症候群、トキソプラズマ病、イールズ病、特発性硝子体炎、フォークト−小柳−原田症候群、および強膜炎に続発する、請求項1から4までのいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記黄斑浮腫が網膜症と関連している、請求項1に記載の方法。
  7. 前記網膜症が過去の放射線治療に続発する、請求項6に記載の方法。
  8. 前記網膜症がブドウ膜黒色腫のための過去の近接照射療法と関連している、請求項6または請求項7に記載の方法。
  9. 前記非抗体アンタゴニストが、VEGF−Aを結合するアンキリン反復ドメインを含む組換え結合タンパク質および組換えヒト可溶性VEGF受容体融合タンパク質から選択される、先行請求項のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記非抗体VEGFアンタゴニストがアフリベルセプトである、先行請求項のいずれか一項に記載の方法。
  11. アフリベルセプトが硝子体内注射によって投与される、請求項10に記載の方法。
  12. 前記アフリベルセプトが2mgの用量で投与される、請求項10または請求項11に記載の方法。
  13. 抗炎症剤を投与することをさらに含む、先行請求項のいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記非抗体VEGFアンタゴニストおよび抗炎症化合物の両者が硝子体内に投与される、請求項13に記載の方法。
  15. 前記抗炎症剤が前記非抗体VEGFアンタゴニストと同時に投与される、先行請求項のいずれか一項に記載の方法。
  16. 前記非抗体VEGFアンタゴニストが4週ごと、6週ごと、8週ごと、または10週ごとに投与される、先行請求項のいずれか一項に記載の方法。
  17. 前記非抗体VEGFアンタゴニストが4週ごとに投与される、請求項16に記載の方法。
  18. 前記非抗体VEGFアンタゴニストが4週ごとに2回以上、好ましくは3回投与され、その後8週ごとに2回以上投与される、請求項1から15までのいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記非抗体VEGFアンタゴニストが連続的に投与される、先行請求項のいずれか一項に記載の方法。
  20. 前記非抗体VEGFアンタゴニストの第1の用量が、黄斑浮腫の最初の診断後に投与され、前記非抗体VEGFアンタゴニストの第2の用量が、前記第1の用量の投与後に、黄斑浮腫が持続するか、または再発する場合にだけ投与される、先行請求項のいずれか一項に記載の方法。
  21. 第1と第2の治療の間隔が少なくとも4週、少なくとも6週、少なくとも8週、または少なくとも10週である、請求項20に記載の方法。
  22. 前記第1と前記第2の治療の間隔が少なくとも3カ月、6カ月、または9カ月である、請求項20に記載の方法。
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