JP2016522180A - 1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンの調製方法 - Google Patents
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Abstract
硫化ナトリウム水和物は、N−メチル−2−ピロリドンとともに加熱することによって少なくとも一部脱水される。その混合物に2−クロロベンズアミドを加え、さらに加熱する。混合物を冷却し、過酸化水素水溶液で処理し、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンのナトリウム塩を高収率で生成する。所望の場合、酸性化は遊離1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンを生じさせる。【選択図】なし
Description
本発明は、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンの生成方法に関する。特に、しかし排他的にではないが、本発明は、N−置換1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンの生成方法に関する。BITとも呼ばれる1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンは、殺生物剤として知られている。Me−BITとも呼ばれる2−メチル−1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン(CAS#2527−66−4)は殺生物剤であり、殺菌剤である。他のN−置換1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンは、殺生物性および/または殺菌性を有する。
特許文献1および特許文献2は、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンの調製方法を記載する。第1の工程において、および特許文献2に記載のように、アントラニルアミドは、亜硝酸塩(すなわち硝酸塩III)との反応によってニトロソ化され、その後、二酸化硫黄と反応して2,2’−ジチオジベンズアミドを生じる。ニトロソ化は、健康を脅かし得るニトロソアミンの形成に関係し、いずれにしても、その反応は工業的規模で行うのが難しいことは周知である。この反応に代わるものとして、2,2’−ジチオジベンズアミドを、対応するアシルクロリドから生成することができるが、特許文献2によれば、この反応を行うことは難しい。
結果として生じた2,2’−ジチオジベンズアミドを、次に、酸化閉環に供する。反応は、酸素または特許文献1における過酸のような酸素ドナーの存在下で、アルカリ性条件で行われる。
本発明は、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンの代替的な調製方法を提供しようとするものである。
式Iの化合物
(式中、RはHまたはC1−C8の直鎖もしくは分枝鎖アルキルである)
の調製方法であって、
i)硫化ナトリウム水和物とN−メチル−2−ピロリドンとの混合物を加熱する工程と、
ii)混合物から水および任意にN−メチル−2−ピロリドンの少なくとも一部を蒸留して、脱水硫化ナトリウムならびに任意の水および/またはN−メチル−2−ピロリドンを残す工程と、
iii)−Cl、−F、−Br、スルホネート、例えばスルホン酸、スルホン酸エステル、例えばトシル、メシルおよびベンゼンスルホニル、−NO2、−CN、カルボニル、例えばカルボン酸およびエステル官能基、例えば−COOR’(式中、R’はC1−6分枝または直鎖アルキル、トリクロロメチルまたはトリフルオロメチルである)および−OR’’(式中、R’’はC1−6分枝または直鎖アルキルである)からなる群から好ましくは選択される脱離基により、2位で置換され、任意に、C1−C8直鎖または分枝鎖アルキル基によって、アミド官能基で置換される、少なくとも1つのベンズアミドを、脱水硫化ナトリウムと反応させる工程と、
iv)生成物を酸化的環化に供する工程と、
を含む調製方法。酸化的環化は、塩化スルフリル、過酸化水素、またはジメチルスルホキシドを用いて行うことができる。いくつかの実施形態において、酸化的環化は過酸化水素水溶液によって行われる。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのベンズアミドは2位でClによって置換される。アミド官能基が置換される場合、置換基は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、2−メチルプロピル、1−メチルプロピル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、2−エチルヘキシル、およびオクチルからなる群から選択されることが好ましい。工程iii)は、1〜5時間の範囲の時間で100〜200℃の範囲の温度で加熱することによって行うことができる。工程i)およびii)は、トルエンまたはキシレンの存在下で行うことができる。
の調製方法であって、
i)硫化ナトリウム水和物とN−メチル−2−ピロリドンとの混合物を加熱する工程と、
ii)混合物から水および任意にN−メチル−2−ピロリドンの少なくとも一部を蒸留して、脱水硫化ナトリウムならびに任意の水および/またはN−メチル−2−ピロリドンを残す工程と、
iii)−Cl、−F、−Br、スルホネート、例えばスルホン酸、スルホン酸エステル、例えばトシル、メシルおよびベンゼンスルホニル、−NO2、−CN、カルボニル、例えばカルボン酸およびエステル官能基、例えば−COOR’(式中、R’はC1−6分枝または直鎖アルキル、トリクロロメチルまたはトリフルオロメチルである)および−OR’’(式中、R’’はC1−6分枝または直鎖アルキルである)からなる群から好ましくは選択される脱離基により、2位で置換され、任意に、C1−C8直鎖または分枝鎖アルキル基によって、アミド官能基で置換される、少なくとも1つのベンズアミドを、脱水硫化ナトリウムと反応させる工程と、
iv)生成物を酸化的環化に供する工程と、
を含む調製方法。酸化的環化は、塩化スルフリル、過酸化水素、またはジメチルスルホキシドを用いて行うことができる。いくつかの実施形態において、酸化的環化は過酸化水素水溶液によって行われる。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのベンズアミドは2位でClによって置換される。アミド官能基が置換される場合、置換基は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、2−メチルプロピル、1−メチルプロピル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、2−エチルヘキシル、およびオクチルからなる群から選択されることが好ましい。工程iii)は、1〜5時間の範囲の時間で100〜200℃の範囲の温度で加熱することによって行うことができる。工程i)およびii)は、トルエンまたはキシレンの存在下で行うことができる。
2−メルカプトベンズアミドは既知の物質である。例えば、特開平6−345723に記載されている。その文献によれば、2−メルカプトベンズアミドは、2−ハロベンズアミドと60%硫化ナトリウムとを反応させることによって生成することができる。その文献の著者は、2−クロロベンズアミドを出発原料として用いると、2−メルカプトベンズアミドの収率が85%になることを主張している。2−メルカプトベンズアミドの純度に関する情報は記載されていない。本発明者らは特開平6−345723の実施例1に記載の調製方法を繰り返した。結果は本明細書に記載しており、純粋な2−メルカプトベンズアミドの収率は低いことを示している。得られた2−メルカプトベンズアミドの純度は56%であり、2−クロロベンズアミドに基づいた収率は43%であった。本発明は、多くの副産物画分が60%硫化ナトリウムの使用によるものであるという本発明者らの認識から生じている。未精製の硫化ナトリウムの残部は水であり、ベンズアミドのアミド官能性を加水分解する。
市販の硫化ナトリウムは水和物としてのみ利用可能で、多くの水を含む。無水形態で工業的に有用な量は利用可能ではない。実験室で、ナトリウムと液体アンモニア中の硫黄との反応によって無水硫化ナトリウムを生成することは可能であるが、この技術は工業的規模の利用には費用がかかりすぎる。
本発明の一態様によれば、最初の工程で、通常、塊、薄片、または粉末状で得られる硫化ナトリウム水和物は、N−メチル−2−ピロリドン(以下、「NMP」とも言う)を用いてスラリーにされ、乾燥大気、例えば乾燥窒素下で、少なくともいくらかの水が任意にいくらかのN−メチル−2−ピロリドンとともに蒸発するまで加熱される。標準的な加熱温度は、変形が起こる圧力での水の沸点とN−メチル−2−ピロリドンの沸点との間の温度である。大気圧では、これは約100〜約200℃の範囲の温度を意味し、好ましくは、約150、160、または170〜約190または200℃である。この調製方法は、大気圧に限定されず、これより高いまたは低い圧力も使用することができる。好ましい実施形態において、この調製方法は、大気圧においてよりエネルギーを必要としないため、例えば50〜850hPa(mbar)、特に100〜400hPa、好ましくは150〜350hPaのような減圧で行われる。本発明の好ましい実施形態において、トルエンまたはキシレンも、ディーン・スタークタイプの装置を用いて水分除去を助けるため、存在する。これらの物質はまた、硫化ナトリウムのスラリー化も助けることができる。
次に、乾燥した硫化ナトリウムは2−クロロベンズアミドと反応させられる。未処理の硫化ナトリウムが使用されるときと比較して、かなり少ない2−クロロ安息香酸が形成されることが分かった。さらに反応しないままの出発原料はほとんどなかった。さらに少量の2,2’−ジチオジベンズアミドが、2−メルカプトベンズアミドに加えて形成された。これは2,2’−ジチオジベンズアミド自体が酸化環化を受けてBITを形成するので、問題ない。同様の結果が、他の2−ハロベンズアミド、例えば2−ブロモベンズアミド、特に2−フルオロベンズアミドを用いて得られた。他の適切な2−置換ベンズアミドは、スルホネート、例えばスルホン酸、スルホン酸エステル、例えばトシル、メシルおよびベンゼンスルホニル、−NO2、−CN、カルボニル、例えばカルボン酸およびエステル官能基、例えば−COOR’(式中、R’はC1−C6分枝または直鎖アルキル、トリクロロメチルまたはトリフルオロメチルである)および−OR’’(式中、R’’はC1−C6分枝または直鎖アルキルである)により2位で置換されるもの含む。C1−C6の分枝鎖または直鎖アルキルの例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、またはブチルを含む。
同様に、N−置換l,3−ベンゾチアゾール−3−オンを調製することが望まれる場合、2−置換−N−アルキルベンズアミドが用いられる。アルキル置換基の性質は、標的の構造によって選択される。
硫化ナトリウムの代わりに、他の硫化物(SH−)、特にカリウム、リチウム、およびアンモニウムの硫化物を用いることができる。これらの物質は一般に無水のため、乾燥工程を行う必要がない。
原則としては、メルカプトベンズアミドは、遊離型で、または塩として単離することができ精製され得るが、実際にはその生成物を純粋形態で単離する必要はあまりない。次に2−メルカプトベンズアミドまたはその塩は、例えば過酸化水素を用いて酸化的に環化させ、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンまたはその塩を生じさせることができる。酸化的環化のための他の適切な試薬は、分子状酸素を含んでもよく、例えば、空気、オゾン、塩素酸ナトリウム(I)、過ホウ酸ナトリウム、過炭酸ナトリウム、過燐酸ナトリウム、過マンガン酸カリウム、四酸化ルテニウム、四酸化オスミウム、ならびにMCPBA、過酢酸、過安息香酸、および過フタル酸などの有機過酸化物である。しかしながら、好ましい酸化的環化試薬は過酸化水素の水溶液である。好ましくは、過酸化水素の水溶液は、安全上の理由で約68重量%未満の過酸化水素を含む。適切な濃度は、約3重量%〜約68重量%の範囲であってもよく、例えば、約6重量%〜約30重量%、例えば約10〜20重量%、例えば約14重量%であってもよい。
いくつかの実施形態において、酸化的環化はN−メチル−2−ピロリドンで行われる。他の溶媒、例えば、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジオキサン、ヘキサメチルホスホロトリアミド、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、水、アルコール、例えばメタノールまたはエタノール、ケトン、例えばアセトンおよびメチルエチルケトン、エステル、例えば酢酸エチル、スルホラン、2−ピロリドン、1,2−ジメチルイミダゾール、1,3−ジメチルイミダゾリジン、ジメチルスルホン、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリミドン(「DMPU」)、ジメチルアセトアミドおよびアセトアミドを用いることができる。
過酸化水素水は溶媒として働き、いくつかの実施形態において、さらに溶媒を加える必要はない。しかしながら、特に良い結果はジメチルスルホキシドを用いて達成されるが、N−メチル−2−ピロリドンもまた良い結果をもたらす。
少なくとも部分的に乾燥した硫化ナトリウムを含む反応混合物は、通常、約130℃に冷却され、例えば約120〜約160℃の範囲に冷却され、その後、置換ベンズアミド化合物、例えばクロロベンズアミドが加えられる。その後、その混合物を反応させることができる。反応を速めるためには、混合物を例えば約150〜約190℃の範囲の温度に加熱することが望ましい場合がある。所望の場合、例えばHPLCによって反応の経過を監視することが可能である。当業者は適切な分析技術を選択するのにほとんど苦労しないであろう。
反応が十分に進むと、混合物を冷却することができる。
いくつかの実施形態において、過剰な硫化ナトリウムは、鉱酸、例えば塩酸を加え、硫化水素の放出が止まるまで沸騰させることによって、破壊することができる。
しかしながら、これは、放出した強い毒性の硫化水素を取り除かなければならないので、好ましくない。好ましい実施形態において、硫化水素は例えば過剰な酸化剤、例えば過酸化水素、ジメチルスルホキシドおよびその混合物によって、原位置で破壊される。
過酸化水素水溶液は、ゆっくりと加えられ、全てが加えられると、その混合物は水およびN−メチルピロリドンを蒸留して取り除くことによって作り上げられる。
1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンの塩は、使用のために反応混合物から除去してもよく、または塩酸などの酸と反応させることによって1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンに変換することができる。
2−クロロベンズアミドは、2−メルカプトベンズアミドの生成のためにコスト的な理由で好ましいが、2−フルオロベンズアミド、2−ブロモベンズアミドまたは2位で電子吸引基を有する他のベンズアミド、例えばニトロ−、シアノ−、スルホネート、例えばスルホン酸、スルホン酸エステル、例えばトシル、メシルおよびベンゼンスルホニル、カルボニル基、例えばカルボン酸およびエステル官能基、例えば−COOR’(式中、R’はC1−6分枝または直鎖アルキル、トリクロロメチルまたはトリフルオロメチルである)および−OR’’(式中、R’’はC1−6分枝または直鎖アルキルである)を用いることもできる。2−フルオロベンズアミドおよび2−クロロベンズアミドが特に好ましい。
本発明の好ましい実施形態はワンポット反応であり、最初に硫化ナトリウム水和物を、水分が十分になくなるまで(例えば重量減少によって判定)、極性非プロトン性溶媒で加熱し、その後ベンズアミドを加え、さらなる時間の後、その混合物を冷却し、酸化的環化に供する。
市販の硫化ナトリウムは、一般に、Na2Sの割合が定められている水和物、Na2S.xH2Oとして供給されている。したがって、硫化ナトリウム水和物中にどのくらいの水分が含まれているか算出することは簡単なことである。望ましくは、硫化ナトリウムは、例えば少なくとも50%、より好ましくは少なくとも60%、例えば、少なくとも70%の水分、例えば少なくとも80%または少なくとも90%またはさらに100%または実質的に全ての水分が除去されるまで、N−メチル−2−ピロリドンとともに加熱される。これは、秤量、当業者に知られている分析技術、または分光法によって判定することができる。あるいは、混合物は実験によって分かった時間、または十分に長い経験によって分かった時間だけ加熱してもよい。
実施例1(比較)
特開平6−345723の実施例1に記載の2−メルカプトベンズアミドの合成方法を繰り返した。
特開平6−345723の実施例1に記載の2−メルカプトベンズアミドの合成方法を繰り返した。
98%2−クロロベンズアミド15.6g(0.0983モル)、60%硫化ナトリウム16.0g(0.1230モル)、およびNMP100gを、撹拌器、加熱した油浴、温度計、および冷却器を備えた200mlの三つ口フラスコに加えた。その混合物を160℃で4時間、かき混ぜた。
NMPを減圧下で蒸留して除去し、残留物は100gの水で溶解した。
混合物は、20℃で35%塩酸を加えることによってpH4.0に酸性化した。
分離した結晶性物質は濾過によって単離し、水で洗浄して40℃で一定重量11.6gに乾燥させた。
基準試料によって較正されたHPLC分析は、単離された生成物の次の組成を示した。
(g;モル;理論モル%):(1.2;0.0071;7.2)2−クロロベンズアミド、(2.8;0.0177;18.0)2−クロロ安息香酸および(6.5;0.0424;43.2)2−メルカプトベンズアミド。
重量に基づいた2−メルカプトベンズアミドの純度は56.0%であった。
実施例2
60%硫化ナトリウム(40%水)23.4g(0.18モル)およびN−メチル−2−ピロリドン(NMP)160gを加熱した油浴、撹拌器、および温度計を備えた500mlの三つ口フラスコに加えた。その混合物を190℃でかき混ぜ、重量減少が25gになるように窒素でパージした。130℃の硫化ナトリウムの乾燥スラリーに対して、純度98%の2−クロロベンズアミド18.1g(0.1163モル)を加え、その混合物を4時間、175℃に加熱した。基準試料で較正された反応混合物のHPLC分析は、(g;モル;理論モル%):(0.37;0.0012;2)2,2’−ジチオ二安息香酸および(16.5;0.108;88)2−メルカプトベンズアミドを示した。2−クロロ安息香酸は検出されなかった。
60%硫化ナトリウム(40%水)23.4g(0.18モル)およびN−メチル−2−ピロリドン(NMP)160gを加熱した油浴、撹拌器、および温度計を備えた500mlの三つ口フラスコに加えた。その混合物を190℃でかき混ぜ、重量減少が25gになるように窒素でパージした。130℃の硫化ナトリウムの乾燥スラリーに対して、純度98%の2−クロロベンズアミド18.1g(0.1163モル)を加え、その混合物を4時間、175℃に加熱した。基準試料で較正された反応混合物のHPLC分析は、(g;モル;理論モル%):(0.37;0.0012;2)2,2’−ジチオ二安息香酸および(16.5;0.108;88)2−メルカプトベンズアミドを示した。2−クロロ安息香酸は検出されなかった。
混合物を70℃に冷却し、40gの水を加え、35%塩酸28.5gを加えることによってpHを4.0に調整した。混合物を硫化水素の放出が止まるまで加熱し沸騰させた。放出された硫化水素は除去のために苛性溶液に吸収した。20℃で苛性溶液(例えば水酸化アルカリまたは炭酸塩または他の塩類または他の塩基)を反応混合物に加えてpHを9以上に戻し、14%過酸化水素27.0g(0.111モル)を30分かけて導入した。
水およびNMPを減圧下で蒸留して除去して、残留物を125gの水に分散させた。混合物は35%塩酸でpH5に調整した。分離したBIT結晶は濾過し、水で洗浄し、一定重量に空気乾燥させた。BIT収量14.3g(0.094モル)は理論の80.8%であった。HPLCによる純度は99.5%であった。NMPを既知の方法で再利用のために回収した。
実施例3
60%硫化ナトリウム(40%水)23.4g(0.12モル)およびN−メチル−2−ピロリドン(NMP)160gを、加熱した油浴、撹拌器、および温度計を備えた500mlの三つ口フラスコに加えた。混合物を190℃でかき混ぜ、重量減少が25gになるように窒素でパージした。130℃の硫化ナトリウムの乾燥スラリーに対して、2−クロロベンズアミド18.1g(0.117モル)を加え、その混合物を4時間、175℃に加熱した。基準試料で較正された反応混合物のHPLC分析は、(g;モル;理論モル%:(0.37;0.0012;2)2,2’−ジチオ二安息香酸および(16.5;0.108;88)2−メルカプトベンズアミドを示した。2−クロロ安息香酸は検出されなかった。NMPは減圧下で蒸留して除去した。
60%硫化ナトリウム(40%水)23.4g(0.12モル)およびN−メチル−2−ピロリドン(NMP)160gを、加熱した油浴、撹拌器、および温度計を備えた500mlの三つ口フラスコに加えた。混合物を190℃でかき混ぜ、重量減少が25gになるように窒素でパージした。130℃の硫化ナトリウムの乾燥スラリーに対して、2−クロロベンズアミド18.1g(0.117モル)を加え、その混合物を4時間、175℃に加熱した。基準試料で較正された反応混合物のHPLC分析は、(g;モル;理論モル%:(0.37;0.0012;2)2,2’−ジチオ二安息香酸および(16.5;0.108;88)2−メルカプトベンズアミドを示した。2−クロロ安息香酸は検出されなかった。NMPは減圧下で蒸留して除去した。
混合物を70℃に冷却し、125gの水を加え、35%塩酸28.5gを加えることによってpHを3.0に調整した。混合物を硫化水素の放出が止まるまで加熱し沸騰させた。硫化水素を沸騰させる代わりに、放出はガス流によって促進してもよい。放出された硫化水素は除去のために苛性溶液に吸収されてもよい。20℃で苛性溶液(例えば水酸化アルカリまたは炭酸塩または他の塩類または他の塩基)を反応混合物に加えてpHを9以上に戻した。14%過酸化水素27.0g(0.111モル)を30分かけて導入した。
混合物は35%塩酸でpH5に酸性化した。BIT結晶は濾過し、水で洗浄し、一定重量に空気乾燥させた。BITの収量および質は実施例2と同じであった。
実施例4
60%硫化ナトリウム(40%水)23.4g(0.12モル)およびN−メチル−2−ピロリドン(NMP)160gを加熱した油浴、撹拌器、および温度計を備えた500mlの三つ口フラスコに加えた。混合物を130℃でかき混ぜ、全反応混合物の約10重量%が蒸留されて除去されるまで、水、水/NMP、NMPの順に真空下で蒸留して除去した。油浴温度は蒸留を維持するために調整した。反応混合物は130℃に冷却した。130℃の硫化ナトリウムの乾燥スラリーに対して、2−クロロベンズアミド18.1g(0.117モル)(NMPまたは他の不活性有機溶媒、例えば非プロトン性極性溶媒に溶解できる)を加え、その混合物を窒素下で4時間、175℃に加熱した。基準試料で較正された反応混合物のHPLC分析は、反応の完了を示した(出発原料の0.5%未満。2−クロロ安息香酸は検出されなかった)。
60%硫化ナトリウム(40%水)23.4g(0.12モル)およびN−メチル−2−ピロリドン(NMP)160gを加熱した油浴、撹拌器、および温度計を備えた500mlの三つ口フラスコに加えた。混合物を130℃でかき混ぜ、全反応混合物の約10重量%が蒸留されて除去されるまで、水、水/NMP、NMPの順に真空下で蒸留して除去した。油浴温度は蒸留を維持するために調整した。反応混合物は130℃に冷却した。130℃の硫化ナトリウムの乾燥スラリーに対して、2−クロロベンズアミド18.1g(0.117モル)(NMPまたは他の不活性有機溶媒、例えば非プロトン性極性溶媒に溶解できる)を加え、その混合物を窒素下で4時間、175℃に加熱した。基準試料で較正された反応混合物のHPLC分析は、反応の完了を示した(出発原料の0.5%未満。2−クロロ安息香酸は検出されなかった)。
20℃で苛性溶液(例えば水酸化アルカリまたは炭酸塩または他の塩基)を反応混合物に加えてpHを9以上にした。14%過酸化水素27.0g(0.111モル)を30分かけて導入し、混合物を反応が終わるまでかき混ぜた。必要な場合、さらに過酸化水素を加えた。溶媒(水およびNMP)を真空下で蒸留して除去して、残留物を水に戻した。水性混合物を35%塩酸でpH4に酸性化し、BIT結晶を濾過し、水で洗浄し、一定重量に空気乾燥させた。BITの収量および質は実施例2と同じであった。
実施例5
2−クロロベンズアミドと硫化ナトリウムとの反応が完了するまで実施例4を繰り返した。溶媒(NMP)を真空下で蒸留して除去し、残留物を水の中に戻した。20℃で苛性溶液(例えば水酸化アルカリまたは炭酸塩または他の塩類または他の塩基)を反応混合物に加えてpHを9以上にした。14%過酸化水素27.0g(0.111モル)を30分かけて導入した。反応混合物を、必要な場合さらなる過酸化水素を加えて、反応が終わるまでかき混ぜた。水溶液を35%塩酸でpH5に酸性化し、BIT結晶を濾過し、水で洗浄し、一定重量に空気乾燥させた。BITの収量および質は実施例2と同じであった。
2−クロロベンズアミドと硫化ナトリウムとの反応が完了するまで実施例4を繰り返した。溶媒(NMP)を真空下で蒸留して除去し、残留物を水の中に戻した。20℃で苛性溶液(例えば水酸化アルカリまたは炭酸塩または他の塩類または他の塩基)を反応混合物に加えてpHを9以上にした。14%過酸化水素27.0g(0.111モル)を30分かけて導入した。反応混合物を、必要な場合さらなる過酸化水素を加えて、反応が終わるまでかき混ぜた。水溶液を35%塩酸でpH5に酸性化し、BIT結晶を濾過し、水で洗浄し、一定重量に空気乾燥させた。BITの収量および質は実施例2と同じであった。
実施例6
2−クロロベンズアミドと硫化ナトリウムとの反応が完了するまで実施例4を繰り返した。溶媒(NMP)を真空下で蒸留して除去し、残留物をDMSOで処理した。20℃で炭酸カリウム(または水酸化アルカリまたは他の塩基)を反応混合物に加えてpHを9以上にした。14%過酸化水素27.0g(0.111モル)を30分かけて導入し、混合物を反応が終わるまでかき混ぜた。必要な場合、さらに過酸化水素を加えた。DMSOを真空下で蒸留して除去し、残留物を30分間、トルエンを用いてかき混ぜた。固体をデカントし、トルエンでリンスした。次に水で処理し、35%塩酸でpH5に酸性化した。BIT結晶を濾過し、水で洗浄し、一定重量に空気乾燥させた。収量および質は実施例2と同じであった。
2−クロロベンズアミドと硫化ナトリウムとの反応が完了するまで実施例4を繰り返した。溶媒(NMP)を真空下で蒸留して除去し、残留物をDMSOで処理した。20℃で炭酸カリウム(または水酸化アルカリまたは他の塩基)を反応混合物に加えてpHを9以上にした。14%過酸化水素27.0g(0.111モル)を30分かけて導入し、混合物を反応が終わるまでかき混ぜた。必要な場合、さらに過酸化水素を加えた。DMSOを真空下で蒸留して除去し、残留物を30分間、トルエンを用いてかき混ぜた。固体をデカントし、トルエンでリンスした。次に水で処理し、35%塩酸でpH5に酸性化した。BIT結晶を濾過し、水で洗浄し、一定重量に空気乾燥させた。収量および質は実施例2と同じであった。
実施例7
2−クロロベンズアミドと硫化ナトリウムとの反応が終わるまで実施例4を繰り返した(ただし60%硫化ナトリウム(40%水)7.4g(0.0569モル)、NMP133g、および2−クロロベンズアミド6.0g(0.03856モル)を使用した)。NMPを真空下で蒸留して除去し、残留物を水に戻した。反応混合物は濃縮HClでpH6.0に酸性化し、その後炭酸カリウム粉末を加え、pHを10.5にした。過酸化水素を反応混合物に加えた。その後の反応の後、HPLCサンプリングを行い、実質的に完了すると、反応混合物は温度10℃未満でpH4.5に酸性化し、その結果BITの沈殿が生じる。反応混合物は少なくとも1時間、10℃未満でかき混ぜ、その後BITを真空下で濾過した。ケーキを水で洗浄し、乾燥させた。収率は80%、純度は97%であった。
2−クロロベンズアミドと硫化ナトリウムとの反応が終わるまで実施例4を繰り返した(ただし60%硫化ナトリウム(40%水)7.4g(0.0569モル)、NMP133g、および2−クロロベンズアミド6.0g(0.03856モル)を使用した)。NMPを真空下で蒸留して除去し、残留物を水に戻した。反応混合物は濃縮HClでpH6.0に酸性化し、その後炭酸カリウム粉末を加え、pHを10.5にした。過酸化水素を反応混合物に加えた。その後の反応の後、HPLCサンプリングを行い、実質的に完了すると、反応混合物は温度10℃未満でpH4.5に酸性化し、その結果BITの沈殿が生じる。反応混合物は少なくとも1時間、10℃未満でかき混ぜ、その後BITを真空下で濾過した。ケーキを水で洗浄し、乾燥させた。収率は80%、純度は97%であった。
実施例8
実施例4を繰り返した(ただし2−クロロベンズアミドの代わりに2−フルオロベンズアミド16.3g(0.117モル)を使用した)。反応は、2−クロロベンズアミドを使用した場合より実質的に速く、2−クロロベンズアミドを使用した場合の175℃で240分と比べて170℃で65分で完了した。
実施例4を繰り返した(ただし2−クロロベンズアミドの代わりに2−フルオロベンズアミド16.3g(0.117モル)を使用した)。反応は、2−クロロベンズアミドを使用した場合より実質的に速く、2−クロロベンズアミドを使用した場合の175℃で240分と比べて170℃で65分で完了した。
実施例9 2−メチル−1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンの調製
N−メチル−2−ピロリドン(NMP)50gを加熱した油浴、撹拌器、および温度計を備えた100mlの三つ口フラスコに加えた。60%硫化ナトリウム(40%水)6.6g(0.0507モル)、水7.0g、およびキシレン19.3gを反応フラスコに加えた。150℃の浴温で、水およびキシレンを蒸留して除去し、ディーンスターク受器に入れた。浴温をさらに220℃に上げ、キシレンの残りを蒸留して除去した。NMP中の二硫化ナトリウムの乾燥スラリーに対して、12gのNMP中の2−クロロ−N−メチルベンズアミド6.0g(0.0347モル)溶液を175℃で20分かけてかき混ぜながら加え、反応はさらに2.5時間続いた。混合物を30℃に冷却した。pHを35%塩酸で4.0に調整し、硫化水素と水を放出するために、混合物を少しの間120℃に加熱した。25℃のかき混ぜた反応混合物に対して、塩化スルフリル4.7g(0.0347モル)を15分かけて加え、さらに60分間かき混ぜ続けた。HPLC分析は、2−クロローN−メチルベンズアミドの、74.1モル%の2−メチル−1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンへの変換を示した。
N−メチル−2−ピロリドン(NMP)50gを加熱した油浴、撹拌器、および温度計を備えた100mlの三つ口フラスコに加えた。60%硫化ナトリウム(40%水)6.6g(0.0507モル)、水7.0g、およびキシレン19.3gを反応フラスコに加えた。150℃の浴温で、水およびキシレンを蒸留して除去し、ディーンスターク受器に入れた。浴温をさらに220℃に上げ、キシレンの残りを蒸留して除去した。NMP中の二硫化ナトリウムの乾燥スラリーに対して、12gのNMP中の2−クロロ−N−メチルベンズアミド6.0g(0.0347モル)溶液を175℃で20分かけてかき混ぜながら加え、反応はさらに2.5時間続いた。混合物を30℃に冷却した。pHを35%塩酸で4.0に調整し、硫化水素と水を放出するために、混合物を少しの間120℃に加熱した。25℃のかき混ぜた反応混合物に対して、塩化スルフリル4.7g(0.0347モル)を15分かけて加え、さらに60分間かき混ぜ続けた。HPLC分析は、2−クロローN−メチルベンズアミドの、74.1モル%の2−メチル−1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オンへの変換を示した。
実施例10:2−メチル−1,2−ベンゾチアゾリン−3−オンの調製
冷却器およびディーンスタークトラップを備えた反応フラスコ内の硫化ナトリウム(約60%、19.8g、0.152モル)とキシレン(49g)、水(18.9g)、およびNMP(160.3g)の混合物を加熱して還流させた。水を除去後、油浴温度を220℃に上げることによってキシレンを蒸留して除去した。混合物を175℃に冷却し、NMP(40.7g)中の2−クロロ−N−メチルベンズアミド(18.0g、0.105モル)の溶液を滴下した。混合物を175℃で4時間加熱した。混合物を真空中で濃縮し、3分の1の体積にし、40℃に冷却した。水(75g)を加え、35%塩酸(24.3g)を加えることによってpHを4に調整した。60分間窒素注入して混合物を90℃に加熱し、残りの硫化水素を放出し、砂色の固体と茶色の上清溶液の懸濁液(総重量=135.3g)を生成した。その懸濁液の7.3gを室温でかき混ぜ、水(5ml)およびアセトニトリル(10ml)で希釈し、炭酸水素ナトリウム(1.0g、12.0ミリモル)および過酸化水素(33%水溶液、0.95ml、1.04g、10.5ミリモル、4時間にわたって4分割で添加)で処理した。HPLC分析は2−メチル−1,2−ベンゾチアゾリン−3−オンを58.1モル%収量における主な反応成分として示した。
冷却器およびディーンスタークトラップを備えた反応フラスコ内の硫化ナトリウム(約60%、19.8g、0.152モル)とキシレン(49g)、水(18.9g)、およびNMP(160.3g)の混合物を加熱して還流させた。水を除去後、油浴温度を220℃に上げることによってキシレンを蒸留して除去した。混合物を175℃に冷却し、NMP(40.7g)中の2−クロロ−N−メチルベンズアミド(18.0g、0.105モル)の溶液を滴下した。混合物を175℃で4時間加熱した。混合物を真空中で濃縮し、3分の1の体積にし、40℃に冷却した。水(75g)を加え、35%塩酸(24.3g)を加えることによってpHを4に調整した。60分間窒素注入して混合物を90℃に加熱し、残りの硫化水素を放出し、砂色の固体と茶色の上清溶液の懸濁液(総重量=135.3g)を生成した。その懸濁液の7.3gを室温でかき混ぜ、水(5ml)およびアセトニトリル(10ml)で希釈し、炭酸水素ナトリウム(1.0g、12.0ミリモル)および過酸化水素(33%水溶液、0.95ml、1.04g、10.5ミリモル、4時間にわたって4分割で添加)で処理した。HPLC分析は2−メチル−1,2−ベンゾチアゾリン−3−オンを58.1モル%収量における主な反応成分として示した。
実施例11:2−ブチル−1,2−ベンゾチアゾリン−3−オンの調製
冷却器およびディーンスタークトラップを備えた反応フラスコ内の硫化ナトリウム(約60%、9.9g、0.076モル)、キシレン(25.7g)、水(9.8g)、およびNMP(79.7g)の混合物を加熱して還流させた。水を除去後、油浴温度を220℃に上げることによってキシレンを蒸留して除去した。混合物を175℃に冷却し、NMP(20g)中の2−クロロ−N−ブチルベンズアミド(11.1g、0.052モル)の溶液を滴下した。混合物を175℃で4時間加熱した。混合物を40℃に冷却し、pHが4に調整されるまで35%塩酸(13.7g)を加えた。20分間窒素注入して混合物を90℃に加熱し、その後温度をさらに60分間130℃に上げ、残りの硫化水素および水を放出し、砂色の固体と赤茶色の上清溶液の懸濁液(総重量=95.6g)を残した。その懸濁液の8.85gを塩化スルフリル(0.3ml、0.5g、3.70ミリモル)で処理し、添加間を20分として、4アリコートで添加した。HPLC分析は2−ブチル−1,2−ベンゾチアゾリン−3−オンを74.1モル%収量における主な反応成分として示した。
冷却器およびディーンスタークトラップを備えた反応フラスコ内の硫化ナトリウム(約60%、9.9g、0.076モル)、キシレン(25.7g)、水(9.8g)、およびNMP(79.7g)の混合物を加熱して還流させた。水を除去後、油浴温度を220℃に上げることによってキシレンを蒸留して除去した。混合物を175℃に冷却し、NMP(20g)中の2−クロロ−N−ブチルベンズアミド(11.1g、0.052モル)の溶液を滴下した。混合物を175℃で4時間加熱した。混合物を40℃に冷却し、pHが4に調整されるまで35%塩酸(13.7g)を加えた。20分間窒素注入して混合物を90℃に加熱し、その後温度をさらに60分間130℃に上げ、残りの硫化水素および水を放出し、砂色の固体と赤茶色の上清溶液の懸濁液(総重量=95.6g)を残した。その懸濁液の8.85gを塩化スルフリル(0.3ml、0.5g、3.70ミリモル)で処理し、添加間を20分として、4アリコートで添加した。HPLC分析は2−ブチル−1,2−ベンゾチアゾリン−3−オンを74.1モル%収量における主な反応成分として示した。
実施例12:2−ブチル−1,2−ベンゾチアゾリン−3−オンの調製
冷却器およびディーンスタークトラップを備えた反応フラスコ内の硫化ナトリウム(約60%、9.9g、0.076モル)、キシレン(25.7g)、水(9.8g)、およびNMP(79.7g)の混合物を加熱して還流させた。水を除去後、油浴温度を220℃に上げることによってキシレンを蒸留して除去した。混合物を175℃に冷却し、NMP(20g)中の2−クロロ−N−ブチルベンズアミド(11.1g、0.052モル)の溶液を滴下した。混合物を175℃で4時間加熱した。混合物を40℃に冷却し、pHが4に調整されるまで35%塩酸(13.7g)を加えた。20分間窒素注入して混合物を90℃に加熱し、その後温度をさらに60分間130℃に上げ、残りの硫化水素および水を放出し、砂色の固体と赤茶色の上清溶液の懸濁液(総重量=95.6g)を残した。その懸濁液の8.85gを室温でかき混ぜ、水(10ml)およびアセトニトリル(5ml)で希釈し、炭酸水素ナトリウム(0.60g、7.2ミリモル)および過酸化水素(33%水溶液、0.73ml、0.80g、7.96ミリモル、5分割で添加)で処理した。HPLC分析は、2−ブチル−1,2−ベンゾチアゾリン−3−オンを41モル%収量における主な反応成分として示した。
冷却器およびディーンスタークトラップを備えた反応フラスコ内の硫化ナトリウム(約60%、9.9g、0.076モル)、キシレン(25.7g)、水(9.8g)、およびNMP(79.7g)の混合物を加熱して還流させた。水を除去後、油浴温度を220℃に上げることによってキシレンを蒸留して除去した。混合物を175℃に冷却し、NMP(20g)中の2−クロロ−N−ブチルベンズアミド(11.1g、0.052モル)の溶液を滴下した。混合物を175℃で4時間加熱した。混合物を40℃に冷却し、pHが4に調整されるまで35%塩酸(13.7g)を加えた。20分間窒素注入して混合物を90℃に加熱し、その後温度をさらに60分間130℃に上げ、残りの硫化水素および水を放出し、砂色の固体と赤茶色の上清溶液の懸濁液(総重量=95.6g)を残した。その懸濁液の8.85gを室温でかき混ぜ、水(10ml)およびアセトニトリル(5ml)で希釈し、炭酸水素ナトリウム(0.60g、7.2ミリモル)および過酸化水素(33%水溶液、0.73ml、0.80g、7.96ミリモル、5分割で添加)で処理した。HPLC分析は、2−ブチル−1,2−ベンゾチアゾリン−3−オンを41モル%収量における主な反応成分として示した。
Claims (8)
- 式Iの化合物
の調製方法であって、
i)硫化ナトリウム水和物とN−メチル−2−ピロリドンとの混合物を加熱する工程と、
ii)前記混合物から水および任意に前記N−メチル−2−ピロリドンの少なくとも一部を蒸留して、脱水硫化ナトリウムならびに任意の水および/またはN−メチル−2−ピロリドンを残す工程と、
iii)−Cl、−Br、−F、−NO2、−CN、スルホネート、スルホン酸エステル、例えばトシル、メシルおよびベンゼンスルホニル、カルボニル基、例えばカルボン酸およびエステル官能基、例えば−COOR’(式中、R’はC1−6分枝または直鎖アルキル、トリクロロメチルまたはトリフルオロメチルである)および−OR’’(式中、R’’はC1−6分枝または直鎖アルキルである)からなる群から選択される基により、2位で置換され、任意に、C1−C8直鎖または分枝鎖アルキル基によって、アミド官能基で置換される、少なくとも1つのベンズアミドを、前記脱水硫化ナトリウムと反応させる工程と、
iv)工程iii)の生成物を酸化的環化に供する工程と、
を含む調製方法。 - 前記酸化的環化が、塩化スルフリル、過酸化水素、またはジメチルスルホキシドから選択される試薬によって行われる、請求項1記載の調製方法。
- 前記酸化的環化が過酸化水素水溶液によって行われる、請求項2記載の調製方法。
- 前記少なくとも1つのベンズアミドが2位でClによって置換される、請求項1記載の調製方法。
- 前記少なくとも1つのベンズアミドのアミド官能基が置換されない、請求項1記載の調製方法。
- 前記アミド官能基での置換基が、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、2−メチルプロピル、1−メチルプロピル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、2−エチルヘキシル、およびオクチルからなる群から選択される、請求項1記載の調製方法。
- 工程iii)が1〜5時間の範囲の時間で100〜200℃の範囲の温度で加熱することによって行われる、請求項1記載の調製方法。
- 工程i)およびii)が、トルエンまたはキシレンの存在下で行われる、請求項1記載の調製方法。
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