JP2016520833A - 3次元共振式調速機を備える時計ムーブメント - Google Patents

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Abstract

異なる向きの軸を有する少なくとも2つの共振する発振システムを備える時計用発振調速機。【選択図】図1

Description

本発明は、時計の発振調速機、およびその調速機が組み込まれた時計アセンブリに関する。そのため、本発明は、その調速機が組み込まれた時計そのもの、およびその調速機が組み込まれた腕時計などの携帯時計そのものにも関する。
従来型の機械式携帯時計の精度は、そのかなりの部分をその調速機の動作に負っている。調速機は一般に発振システムの形を取り、多くの場合、てんぷ組立体または振り子を備える。この発振システムは固有の安定した動作周波数を有しており、携帯時計で統御された計時が得られるようにするためにその周波数が利用される。発振システムは香箱などの蓄エネルギー装置につながれており、蓄エネルギー装置は輪列を通して脱進機にエネルギーを供給する。その脱進機は発振システムに周期的に脈動を伝えることで、その発振が持続性のある形で保たれるようにする。発振システムに対するエネルギー伝達システムは、発振動作を乱すことなく、その維持を果たせるように設計されている。
しかし、現状の技術におけるこうした調速機の動作は、発振システムおよび/またはそれと組み合わされるエネルギー伝達システムの本質的な不完全さによって理想形である理論的動作からずれることから、未完成のままである。さらに、脱進機は、腕時計の場合がそうであるように、脱進機の向きが変われば変化し得るものである引力の影響も受ける。それら様々な現象が時計の計時精度を失わせる結果となる。
それらの欠点のうちの幾つかを補うため、複雑な機械システムに基づく幾つかの方案がある。たとえば引力の影響を減らすことに関しては、特にトゥールビヨンに基づく方案が存在し、その原理は、1つまたは複数の回転軸の周りに調速機を運動させることで、その全体としての動作が最終的にその向きにさほど依存しないものとなるようにするというものである。そうした複雑な方案は非常に高価なものであり、発振システムに基づく調速機の精度の向上は複雑な機械システムの開発を経て初めてなし得るものであり、それは決して容易ではない。
発振システムに基づく調速機による計時精度を向上させるための他の方案は、たとえば特許文献1に開示されているものなど、それ以外にも提案されている。特許文献1では、共振して動作する複数のてん輪を使用する時計ムーブメントが開示されている。それぞれのてん輪の欠点は、たとえあったとしても、同じ瞬間に同じ欠点を持つことはないであろうそれ以外のてん輪によって埋め合わされると考えられるため、この原理は、理論的には、てん輪が1つだけである場合の欠点を克服することができるものであり、計時の全体的な向上を得ることができる。そのため、共振するてん輪の集合によって形成される全体としての調速機は、それを構成する個々の独立したてん輪の動作と比べて、平均してより精度の高い、信頼性のある動作を有することになるはずである。この方案は理論的なアプローチに基づくものである。しかし、いざそれを実施するとなると技術的な問題が生じ、それを克服することはできていなかった。実際、相異なるてん輪を共振させながら安定して動作させるためには、それぞれのてん輪が同じ発振特性を備えており、好ましくは重量、幾何学形状、動作調整に関して同一であり、さらにすべての瞬間に外部から正確に同じ影響を受ける必要がある。それらの条件が満たされることはまれであり、技術の現状では、共振の原理が計時に関して期待される結果をもたらすことはできていない。
欧州特許第1640821号明細書
したがって、本発明は、現在の技術の方案における不都合のすべてまたは一部を含まない時計のための計時方案を提案することを全般的な目的とする。
より具体的には、本発明の第1の目的は、高い精度を得ることができる計時方案であって、特に腕時計で利用するための計時方案を提案することにある。
本発明の第2の目的は、携帯時計、特に腕時計での利用に対応できる、さほど嵩張らない計時方案を提案することにある。
そのため、本発明は、異なる向きの軸を有する少なくとも2つの共振する発振システムを備える時計用発振調速機に依拠する。
有利には、発振調速機は、すべての発振システムを互いに結び付ける少なくとも1つのプラットフォームを備える。
発振調速機は、そのほか、以下に掲げる特徴のうちの1つまたは複数を備えることができる。
・ 3つ、または3つを超える奇数の、異なる向きの共振する発振システム。
・ すべての発振システムは中心軸の周りに均等配分されている。
・ 前記調速機のそれぞれの発振システムの回転軸は同一のプラットフォームに取り付けられる。
・ 調速機は下部プラットフォームと上部プラットフォームとを備え、調速機のすべての発振システムはその下部および上部の2つのプラットフォームに対して、少なくとも部分的にはその上下2つのプラットフォームの間に配設されるように取り付けられる。
・ 前記調速機のすべての発振システムは同じタイプのものであり、とりわけてんぷ型または振り子型のものである。
・ そのそれぞれの発振システムの回転軸は、空間内の異なる方向に規則正しく向けられており、1つの立方体の隣り合う面に振り分けることができる。
本発明は、その発振調速機を備える携帯時計、特に腕時計にも関する。
本発明は特許請求の範囲によってより明確に定義される。
本発明の目的、特徴および利点について、限定的でないものとして行う具体的な実施形態に関する以下の説明で添付の図面と関連づけて詳細に示す。
本発明の一実施形態による発振調速機の単純化した斜視図である。 本発明の実施形態による発振調速機の下面図である。 本発明の実施形態による発振調速機の側面図である。
以下に説明する実施形態に実装される原理は、共振して動作する複数のてん輪を利用すること、および向きの異なる少なくとも2つのてん輪を利用することを基本として、簡易に3次元共振調速機と称される調速機の方案を達成しようとするものである。
そこで図1に示すのは、一実施形態による3次元共振式の発振調速機であって、下部プラットフォーム1と上部プラットフォーム10とを備え、この実施形態ではてんぷ型で、共振して動作する3つの発振システムが上下2つのプラットフォームの間に配設された発振調速機である。ちなみに、「上部」および「下部」という用語を使用するのは、説明する実施形態による調速機が図面に示した特定の向きのためのためであって、その向きにおいては、時計が水平位置に置かれているときの重力は中心軸15と平行をなす。ただし、それとは異なる向きのあらゆる変形実施形態も、場合によっては「第1の」および「第2の」によって置き換えることも可能であるそれらの用語によってカバーされる。
上部プラットフォーム10は、ほぼ平坦な4つの表面11、12、13、14を備える。支持面と呼ぶ第1の表面11は、腕時計において地板および文字板とほぼ平行に取り付けられるようになっている。それ以外の3つの表面12、13、14は、第1の表面11に対してセンタリングされた垂直な軸15であって、全体構造の基軸をなす中心軸を形成する軸15の周りに均等に振り分けられる。3つの表面は、同じ3つの発振システムのそれぞれの支承面を画定する。
下部プラットフォーム1も、上部プラットフォーム10の表面12、13、14とそれぞれ平行をなす3つの表面2、3、4を同様に備える。下部プラットフォームは、この実施形態ではピラミッド形をなし、その頂点は中心軸15上に来る。
ちなみに、この構造においては、下部プラットフォーム1は携帯時計の地板に相当する働きをするものであり、上部地板はてんぷ受けに相当する。
この実施形態では、それぞれの発振システムはてんぷ型である。第1のてんぷは、上部プラットフォーム10の表面12につながれた第1の端部22aと、下部プラットフォーム1の平行な表面2につながれた第2の端部22bとを有する回転軸22の周りに配設される。したがって、その2つの平面2、12のそれぞれには、発振システムの回転軸の結合装置が装備される。この発振システムは、その回転軸22の周りに、単にひげとも呼ばれるひげぜんまい24を介して回転可能に取り付けられてフライホイールの機能を果たすてん輪23を周知のようにしてさらに備える。てんぷは時計の分野では広く用いられているものであり、ここでこれ以上詳しく述べることはしない。同様にして、上部プラットフォーム10の表面13、14と、そのそれぞれと平行な下部プラットフォーム1の表面3、4との間に配設された回転軸32、42の周りに、さらに2つのてんぷ型の組立体が配設される。
そのため、この実施形態では、発振調速機は、それぞれ異なる向きを有する3つの相補的発振システムによって構成される。その向きを明確にするため、3つの発振システムそれぞれの回転軸22、32、42のそれぞれの方向に対応する軸16、17および18を考える。それらの軸のそれぞれと中心軸15とによって形成される3つの面は中心軸15の周りに均等に振り分けられ、図2から明らかに見て取れるように互いの間に120度の角度βをなすと思われる。それにより、3つの発振システムを軸15の周りに均等に振り分けることができる。一方、これらの発振システムは中心軸15の方向に対して傾斜している。この実施形態では、軸16、17、18のそれぞれと中心軸15との間で形成される角度α2、α3、α4は同一で、60度前後、より正確には58度前後であり、さらにより厳密には57.51度である。この構造により、各発振システムは同じ軸15の周りに均等配分されて、それぞれの発振システムは同軸となるように配置され、それぞれの軸16、17、18が中心軸15上に位置する同じ点で交わる。
なお、3次元共振型発振調速機のこのような構成における技術的問題は、複数の発振システムを用いる必要があるために嵩高になるというところから来る。そこで1つの技術的方案となるのは、調速機全体の高さ、すなわち上部プラットフォームと下部プラットフォームの間の距離を最小化することである。そのため、支持面11の周りに配置された表面12、13、14は好ましくは傾斜が小さい、すなわちα2、α3、α4が好ましくは60度以下、さらには50度以下である。
この調速機の動作について以下に説明する。調速機は、図示しない時計内において従来型のエネルギー伝達システムと連係させ、たとえば同じ1つだけのがんぎ車5を、3つの発振システムにそれぞれつながれたアンクル6、7、8を介して各々の発振システムとつなぎ、調和のとれた形でパルス状エネルギーを各発振システムに伝達してその発振が維持されるようにする。変形形態として、上記のがんぎ車5は、それぞれがアンクル6、7、8にエネルギーを供給する機能を有する3つの重畳したがんぎ車を備える脱進歯車装置をもって代えることができる。上述の1つまたは複数のがんぎ車は、この実施形態では上部プラットフォーム10の支持面11と平行に配置され、中心軸15に対してセンタリングされる。より具体的には、選ばれたこの実施形態では、上部プラットフォーム10は、玉軸受を介して中心軸15に沿って延びるがんぎ車5の回転軸と一体化される。なお、この実施では、アンクル6、7、8は、がんぎ車の面内で動作するように、さらにてん輪の軸と垂直をなす面内にくわ形が来るようにするために湾曲させる。
変形形態では、各々の発振システムは多少なりとも別個の、または全く別個の伝達システムと連係させ、それぞれ固有の脱進システムとつながれるようにすることもできよう。ただし、この実施形態の発振調速機が、時計の中に、好ましくは、調速機の各発振システムにつながれた単一の香箱のような単一のエネルギー蓄積要素とともに、取り付けられることに変わりはない。変形形態として、2つの香箱など、複数の香箱を使用することも可能であるが、その数は調速機の発振システムの数よりも少ないことが有利である。
この実施形態の3つの発振システムは同じ種類であり、発振体としての同じ幾何学形状を有する。各発振システムは、現在の技術で共振と呼ばれる現象によって自ずと位相的にコヒーレントな発振に向かう。この共振とその効率を最適化するため、異なる向きで共振する少なくとも2つの発振システムを用意することを意図的に選択し、それによって発振システムが外部からの悪影響に耐える可能性を高める。とりわけ、この構成は、調速機が引力の作用に左右されにくくなること、さらにその向きに左右されにくくなった動作を有することを可能にするものであり、そのことは、腕時計のケース内に実装する場合にとりわけ有利となる。実際、調速機の第1の発振システムがその軸を不利な方向に向けられており、とりわけ、たとえばそのてん輪が垂直方向(すなわちその回転軸が水平方向)にあるときなどにその自然な発振に対して摩擦および抵抗が高まるとき、少なくとも1つの別の発振システムはその不利な方向にはないことになる。その別の発振システムが第1の発振システムに及ぼす影響は引力による悪影響に対抗する形のものであり、調速機の出側で得られる結果は、第1の発振システムしかない場合と比べてより正確なものとなるとともに、調速機の向きにさほど左右されないことからより安定したものともなる。たとえば、ここで選ばれた実施形態では、あるてん輪が垂直位置にあって、一般には重力によってその理想的な動作が乱されるときには、重力による阻害をさほど受けない、さらには全く受けない動作を得ることができるように、少なくとも別の1つのてん輪は垂直でない位置、好ましくは水平に近い位置とされよう。いずれの場合にあっても、重力はてん輪の1つの動作を変化させるが、その他のてん輪の動作を同様に変化させることはなく、そのため、それぞれのてん輪の共振によってもたらされる平均的な結果は重力の影響をほとんど受けずにすむ。そのため、こうして使用される調速機は、共振して動作する異なる向きの少なくとも2つの発振システムを選択することによって、3次元共振の方案を実用化するものである。この3次元共振は、現在の技術においてこれまでに試みられたどの共振方案と比べても驚くほど高精度の結果を得ることができる。
図示した実施形態では、調速機は3つの発振システムを備えている。発振システムについて、他のあらゆる数、ただし少なくとも2つを選ぶことによってその他の実施形態を得ることができる。また、すでに見たように、少なくとも2つの発振システムは同じ向きを持たない。好ましくは、すべての発振システムが異なる向きを持ち、空間内に均等に振り分けられることで、調速機の向きに対する非依存性が最適化されるようにする。たとえば、それぞれの回転軸は何らかの軸の周りに均等配分することができる。補完的なこととして、てん輪、ひげぜんまい、振り子など、発振システムの主要構成品もまたその同じ軸の周りに均等に振り分けることができる。また、3、さらには5というような奇数の、性能と単純さが最もよく折り合える数の発振システムを設けることも有利であろう。
ここで説明する実施形態で取り上げている発振システムはてんぷ型である。変形形態として、振り子式の発振システムなど、それ以外のあらゆる発振システムを使用することができることは言うまでもない。共振動作のための理想的な調節を決めることができるように、それぞれの発振システムは調節可能である。
また、各発振システムは、それぞれの軸の端部が取り付けられた2つのプラットフォームを通して互いに結び付けられる。それらのプラットフォームおよび発振システムは、固有の発振特性、共振周波数と呼ばれる固有の発振周波数を有するコンパクトで一体型の組立体を形成する。プラットフォームは各発振システム間における共振現象の発生を促すが、これは、プラットフォームがそれら発振システムの間で振動を伝えるとともに、そこにそれ自体の固有の振動特性を含めるためである。
そのため、一体構造の単一部品の体裁をなし、各発振システムの間隔が詰まった構成を有するプラットフォームを用いることが有利である。また、プラットフォームは、真ちゅう、貴金属等、好ましい振動特性を有する材料からなることが有利であろう。変形形態として、プラットフォームは、互いに固定された複数の別個の部分からなるものであることもできよう。別の変形形態では、1つだけのプラットフォームを使用し、携帯時計の従来型の他の部分を第2のプラットフォームの代わりとすることもできよう。さらに、発振システムの一部の端部は、1つのプラットフォームにつなぎ、他の端部は自由端のままであるようにすることもできよう。すなわち、必ずしも調速機のすべての発振システムが同じプラットフォームにつながれていなければならないわけではない。最後に、この実施形態では、少なくとも1つの特定の、専用のプラットフォームが用意されている。しかし、変形形態として、プラットフォームの機能は、地板、文字盤、受けなど、時計の構成要素によって果たされるようにすることもできる。
有利な変形実施形態によれば、各発振システムが取り付けられた各プラットフォームは、さらには少なくともそのうちの1つは、その振動が容易になり発振システムの共振への関与が容易になるようにするため、時計に対して可動であるように取り付けられる。そのため、プラットフォームは、携帯時計の枠、地板または受けなどに脚ねじ型の固定要素によって取り付けることができる。この実施形態で用意される可動性を付与するため、Oリング型のシールなど、1つまたは複数の弾性要素を固定要素に付帯させることができる。
そのため、1つまたは複数のプラットフォーム全体は、それに付帯する発振システムとともに、固有周波数で発振する単一の構成要素を形成する。
ここで取り上げた方案は、特にトゥールビヨン型の複雑なシステムと比較して非常に単純であると思われる。説明した実施形態では、それぞれの発振システムは、携帯時計の残余の部分に対して、とりわけその発振システムをつないだ時計の1つまたは複数のプラットフォームに対して、その回転軸の周りの回転のみに関して可動性を有する。
また、上部プラットフォームの幾何学形状は非限定的な例として記述したものである。当然のこととして、上部プラットフォームは、少なくとも2つの発振システムを異なる向きで組み立てることが可能なものであるので、他のあらゆる形状をなすこと、必ずしも平面でなく、曲面である複数の表面、さらには単一の曲面からなることができよう。したがって、各発振システムの軸に対して垂直な面は不規則な多面体の一部を形成することができる。すなわち、不規則な多面体の一部の表面が調速機の発振システムの回転軸と垂直であることがあってよいだろう。
有利な一変形形態によれば、特に重力による悪影響を最大限減らすため、3つの発振システムは1つの立方体の隣り合う3つの面上に配設することができよう。すなわち、表面12、13、14は互いに垂直であり、立方体の3つの面と一致することになる。さらなる変形では、それらの表面は、必ずしも立方体でなくてよい規則的な多面体の幾つかの表面と一致するものであることもできよう。
上に説明した調速機は腕時計において特に力を発揮する。当然のことながら、この調速機は、より広く、あらゆる時計のあらゆるムーブメントにおけるあらゆる実装のためにも同様に有益である。
また、この3次元共振調速機の原理は、調速機の精度の向上を可能にする他のアプローチとの両立性も維持する。そのため、この調速機は、たとえばトゥールビヨン型の方案と組み合わせることも可能である。最後に、この3次元共振調速機は、重力が、より一般的には発振システムの様々な欠陥が携帯時計の等時性に及ぼす有害な作用を大幅に減らし、さらにはなくすことができる。

Claims (18)

  1. 異なる向きの軸を有する少なくとも2つの共振する発振システムを備えることを特徴とする時計用発振調速機。
  2. 3つ、または3つを超える奇数の、異なる向きの共振する発振システムを備えることを特徴とする、請求項1に記載の時計用発振調速機。
  3. すべてのその発振システムが中心軸(15)の周りに均等配分されていることを特徴とする、請求項1または2に記載の時計用発振調速機。
  4. すべての前記発振システムを互いに結び付ける少なくとも1つのプラットフォーム(1、10)を備えていることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の時計用発振調速機。
  5. それぞれの前記発振システムの回転軸(22、32、42)が同一のプラットフォーム(1、10)に対して、それぞれの前記発振システムがそのプラットフォーム(1、10)に対して回転運動のみを与えられるように取り付けられていることを特徴とする、請求項4に記載の時計用発振調速機。
  6. 下部プラットフォーム(1)と上部プラットフォーム(10)とを備えること、および前記調速機のすべての前記発振システムがその下部プラットフォーム(1)および上部プラットフォーム(10)の2つに対して、少なくとも部分的にはその下部プラットフォーム(1)と上部プラットフォーム(10)の2つの間に配設されるように取り付けられていることを特徴とする、請求項4または5に記載の時計用発振調速機。
  7. 少なくとも1つの一体構造のプラットフォーム(1、10)を備えていることを特徴とする、請求項4から6のいずれか一項に記載の時計用発振調速機。
  8. 前記発振システムがすべて同じタイプのものであり、とりわけてんぷ型または振り子型のものであることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の時計用発振調速機。
  9. それぞれのその発振システムの前記回転軸(22、32、42)が、同じ中心軸(15)に対して同一の傾斜角(α2、α3、α4)を形成するように等距離に向けられていることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の時計用発振調速機。
  10. それぞれのその発振システムの前記回転軸(22、32、42)が同じ中心軸(15)に対して60度以下の角度に向けられていること、またはそれぞれのその発振システムの前記回転軸が1つの立方体の隣り合う面に取り付けられていることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載の時計用発振調速機。
  11. 請求項1から10のいずれか一項に記載の発振調速機を備えていることを特徴とする時計。
  12. 請求項1から10のいずれか一項に記載の発振調速機を備えていることを特徴とする携帯時計。
  13. 文字盤を備えていること、および前記発振調速機の前記発振システムが前記文字盤とほぼ垂直をなす中心軸(15)の周りに均等配分されていることを特徴とする、請求項12に記載の携帯時計。
  14. 1つまたは複数の輪列によって前記発振調速機のそれぞれの前記発振システムにつながれた単一のエネルギー源を備えることを特徴とする、請求項12または13に記載の携帯時計。
  15. 湾曲させたアンクル(6、7、8)によって前記各発振システムと結び付けられた1つだけのがんぎ車(5)を備えることを特徴とする、請求項12から14のいずれか一項に記載の携帯時計。
  16. 湾曲させたアンクル(6、7、8)によって前記各発振システムと結び付けられた重畳した複数の平行ながんぎ車を備えることを特徴とする、請求項12から14のいずれか一項に記載の携帯時計。
  17. 前記発振調速機の前記発振システムのすべての前記回転軸が取り付けられた少なくとも1つのプラットフォームを備えていること、およびその少なくとも1つのプラットフォームが携帯時計に対する前記少なくとも1つのプラットフォームの振動を許容する少なくとも1つの弾性要素を介して携帯時計に固定されていることを特徴とする、請求項12から16のいずれか一項に記載の携帯時計。
  18. 腕時計であることを特徴とする、請求項12から17のいずれか一項に記載の携帯時計。
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