JP2016519964A - ブレーキシステムを備えた内視鏡制御ユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】【解決手段】内視鏡先端部の位置を固定するブレーキシステムを備える制御ユニットを提供する。制御システムは、上下制御ノブと左右制御ノブとを備える。ブレーキは、フリーホイール位置から反時計回りに制御ノブ自身を回転させることによって掛かる。ブレーキが掛かった後、制御ノブに十分な大きさの力を加えることにより、内視鏡先端部を対応する方向に僅かに動かすことができ、ブレーキを掛けた後の先端部の位置を微調整することができる。【選択図】図4
Description
本明細書は一般に内視鏡に関し、特に、内視鏡の先端部を操縦するとともに先端部を所望の位置に固定するブレーキシステムを備えた制御ユニットに関するものである。
<相互参照>
本願は、2013年5月17日に出願された米国特許仮出願第61/824、634号(発明の名称「Control Unit For An Endoscope Having An Articulation Unit」)、及び2013年6月19日に出願された米国特許仮出願第61/837、108号(発明の名称「Control Unit For An Endoscope Having An Articulation Unit」(同上))に基づき優先権を主張する。上述の出願の全内容を参照により本明細書に援用する。
本願は、2013年5月17日に出願された米国特許仮出願第61/824、634号(発明の名称「Control Unit For An Endoscope Having An Articulation Unit」)、及び2013年6月19日に出願された米国特許仮出願第61/837、108号(発明の名称「Control Unit For An Endoscope Having An Articulation Unit」(同上))に基づき優先権を主張する。上述の出願の全内容を参照により本明細書に援用する。
内視鏡は、体内の部分(例えば、消化管、気道、消化器系及びその他の器官系)の検査及び処置に使用される医療装置である。従来から使用される内視鏡は、チューブの近位側端部に配置された外光源から遠位側の先端部に光を指向する光ファイバーライトガイドを担持する可撓性チューブを少なくとも有する。また、大部分の内視鏡には、1つ又は複数のチャネルが設けられ、このチャネルを通って、医療機器(例えば、鉗子、プローブ、及びその他のツール)が通過する。更に、内視鏡の使用手順において、流体(例えば、水、生理食塩水、薬物、造影剤、色素材又は乳化剤)が、可撓性チューブを介して頻繁に導入又は排出される。それぞれが液体の導入及び吸引を行う複数のチャネルを、可撓性チューブ内に提供することができる。
内視鏡は、患者の外傷を最小限にしつつ、医師が患者の内部構造を観察することを可能にしながら医療行為を行う手段を提供するため、医学界で大いに受け入れられてきた。長年にわたり、多数の内視鏡が開発され、特定の用途(例えば、とりわけ膀胱鏡検査、大腸内視鏡検査、腹腔鏡検査及び上部消化管内視鏡検査)に従って分類されてきた。通常、身体の自然開口部内へ又は皮膚の切り込みを通って内視鏡を挿入する。
多数の内視鏡では、挿入チューブの遠位側端部は、挿入チューブの内部に搭載されたステアリングケーブルに連結する一対の外部制御ハンドルを備えるステアリング機構により繋がれることができる。第1の制御ハンドルを回転させると、挿入チューブの遠位側の先端部を上下に曲げることができ、一方で、第2の制御ハンドルを回転させることにより、挿入チューブの先端部を左右に曲げることができる。2つの制御ハンドルを操作することにより、挿入チューブの遠位側端部を、装置の範囲内の所望の対象に向けることができ、又は進行方向の曲がりくねった経路を通じて操縦することができる。
更に、制御ハンドル又は制御ノブを、それぞれ対応するブレーキ機構によってロックし、それによって、挿入チューブの遠位側端部を所望の位置に固定させる。
例えば、2011年7月1日に出願され、本明細書の出願人に与えられた独国実用新案登録出願第202011109769号明細書(特許文献1)には、関節ユニットを有する内視鏡が開示されている。内視鏡の関節ユニット(湾曲した機器とも呼ぶ)の曲がり、及びひいては内視鏡の遠位側端部の曲がりがケーブルによって達成される。それぞれの場合、関節ユニットの外周上に互いに反対側に配置された2つのケーブルが接続されて、ケーブルの組を形成する。このケーブルの組は、ケーブルドラムに、ケーブルドラムが回転式のノブにより調整可能なように取り付けられ、その結果関節ユニットの遠位側端部は上方向若しくは下方向(上下方向、U-D)の動作、又は、右方向若しくは左方向(左右方向、R-L)の動作を実行する。
関節ユニットを備える内視鏡を用いて人体の検査を行うとき、関節ユニットの曲がりを固定することに利点がある場合がある。上述のように、通常、固定はロック器具により実現される。これはブレーキとも呼ばれ、ケーブルドラムの回転を防止する。
既知のブレーキ器具又はロック器具はしばしば複雑なデザインとなる。操作を行う医師が容易に内視鏡の挿入チューブの先端部を必要なときに所望の位置に固定でき、まさに先端部を所望の方向に容易に移動させるような、効率的なブレーキシステムが必要とされている。
それゆえに、端部の位置を固定するためにブレーキを施した後、挿入チューブの先端部の左右(又は上下)の動作の方向を円滑に再調整することを確実にするシステムに対するニーズが存在する。また、自由に移動する状態とロックが作動した状態とを完全に分ける、防水のブレーキシステムに対するニーズも存在する。
内視鏡の挿入チューブの遠位側の先端部を操作するために、内視鏡とともに使用する制御ユニットが提供される。内視鏡先端部は、本明細書の制御ユニットを使用することによって、上下方向及び左右方向及びに容易に動かされるものである。
制御ユニットは、内視鏡先端部の位置を固定することができるブレーキシステムを備える。
本明細書は、内視鏡の関節ユニットに対するブレーキシステムを提供する制御ユニットであり、制御ユニットは、第1の端部及び第2の端部を有する第1のシャフトであり、第1の端部は第1の操作ノブと結合し、第2の端部は、内視鏡の関節ユニットと結合する、第1のケーブルドラム及び第1のケーブルの組と結合し、第1のシャフトの第1の操作ノブの付近にある少なくとも一部が中空である、第1のシャフトと、第1の端部及び第2の端部を有する中空の第2のシャフトであり、第1の端部は第2の操作ノブと結合し、第2の端部は、内視鏡の関節ユニットと結合する、第2のケーブルドラム及び第2のケーブルの組と結合し、第1のシャフトが第2のシャフトの内部に配置される、中空の第2のシャフトと、その中心軸線の周りに回転可能なブレーキノブと、第1のシャフト及び第2のシャフトの間に配置された静止スリーブと、第1のシャフトの第1の端部の付近で第1のシャフトにより支持されるバネと、第1のシャフトの中空部内へ延在し、バネによりブレーキノブに結合し、第1の位置及び第2の位置を有する、ピンと、ピンから外に向かって延在するとともに、ピンが第1の位置にあるときには静止スリーブに対して押圧しない、ブレーキ本体と、を備え、ブレーキノブの第1の回転方向における回転動作とバネの圧縮とにより、ピンは、第1の位置から第2の位置に移動可能であり、ピンが第2の位置にあるときに、ブレーキ本体が静止スリーブに対して押圧され、それによって、第1のシャフトをロックすると共に、関節ユニットに対して所定の方向にブレーキを掛け、ブレーキノブの第1の回転方向と反対方向である第2の回転方向における回転動作により、ピンは、第2の位置から第1の位置に移動可能であり、それによって、バネの圧縮力により、ピンを第1の位置に押し込むことが可能である、制御ユニットを開示する。
一実施形態では、所定の方向が、右/左(R/L)方向である。
一実施形態では、関節ユニットに対して所定の方向にブレーキを掛けるためのブレーキノブは、同心円状に配置されるとともに、第1の操作ノブの上方に位置付けられる。
随意的に、一実施形態では、ピンがラッチ機構により第2の位置に保持される。一実施形態では、ラッチ機構が、ピンから外に向かって延在する制御ピンと、上方部、及び第1のシャフトの壁に形成された凹部を備える下方部を有するらせん状の溝とを備える。一実施形態では、ピンが第1の位置にあるときに、制御ピンがラッチ機構のらせん状の溝内を自由に移動する。一実施形態では、ピンが第2の位置にあるときに、制御ピンがらせん状の溝の下方部の凹部内にラッチされる。
随意的に、一実施形態では、第1のシャフト及び第1の静止スリーブの間にシール要素が設けられる。
本明細書は、内視鏡の関節ユニットに対するブレーキシステムを提供する制御ユニットであり、制御ユニットは、第1の端部及び第2の端部を有する第1のシャフトであり、第1の端部は第1の操作ノブと結合し、第2の端部は第1のケーブルドラム、第1のケーブルの組及び内視鏡の関節ユニットと結合し、第1のシャフトの第1の操作ノブの付近にある少なくとも一部が中空である、第1のシャフトと、第1の端部及び第2の端部を有する中空の第2のシャフトであり、第1の端部は第2の操作ノブと結合し、第2の端部は第2のケーブルドラム、第2のケーブルの組及び内視鏡の関節ユニットと結合し、第1のシャフトが第2のシャフトの内部に配置される、中空の第2のシャフトと、第2のシャフトが貫通する中心開口を有し、第2のシャフトと物理的に接触するブレーキディスクと、第2のシャフトの少なくとも一部を囲む静止スリーブと、ブレーキディスクの下方に配置され、第2のシャフトが貫通する中心開口を有すると共に第1の制御縁を備えるブレーキベースと、ブレーキベース及びブレーキディスクの上方に配置され、ブレーキベースに結合し、第2のシャフトが貫通する中心開口を有すると共に第2制御縁を備えるブレーキリッドと、ブレーキベース及びブレーキリッドの間に配置されるバネと、ブレーキベース及びブレーキリッドの間で、且つ、ブレーキディスクの下方に配置され、第2のシャフトが貫通する中心開口を有し、第1のブレーキブッシュ位置及び第2のブレーキブッシュ位置の間で垂直方向に移動可能な、ブレーキブッシュと、ブレーキベースに取り付けられる、ブレーキベース及びブレーキリッドを回転させるためのブレーキハンドルと、を備え、ブレーキハンドルを第1の回転方向に回転させて、ブレーキブッシュを上方に動かすとともにブレーキブッシュがブレーキディスクをブレーキリッドに対して圧縮することより、ブレーキブッシュが第1のブレーキブッシュ位置から第2のブレーキブッシュ位置に移動可能であり、それによって、第2のシャフトをロックすると共に、関節ユニットに対して所定の方向にブレーキを掛け、更に、ブレーキハンドルを第1の回転方向と反対の方向である第2の回転方向に回転動作させることにより、ブレーキブッシュが第2のブレーキブッシュ位置から第1のブレーキブッシュ位置に移動可能であり、バネの圧縮力によりブレーキブッシュを第1のブレーキブッシュ位置に押し込むことが可能である、制御ユニットも開示する。
一実施形態では、所定の方向が上/下(U/D)方向である。
一実施形態では、関節ユニットに対して所定の方向にブレーキを掛けるためのブレーキハンドルは、同心円状に配置され、第2の操作ノブの下方に位置付けられる。
随意的に、一実施形態では、ブレーキベース、ブレーキリッド及びブレーキブッシュがブレーキディスクを囲むハウジングにより支持される。
一実施形態では、ブレーキブッシュは、ブレーキリッドの表面の1つ又は複数の突出部に適合するための陥凹部を表面に備え、ブレーキブッシュの第2の位置で、ブレーキブッシュ及びブレーキディスクをブレーキリッドまで圧縮する。一実施形態では、ブレーキブッシュの第1の位置で、ブレーキブッシュの表面の陥凹部はブレーキリッドの表面の突出部に位置合わせされず、ブレーキディスクは自由に移動可能である。
本明細書は、内視鏡であり、内視鏡は内視鏡の関節ユニットに対するブレーキシステムを備え、ブレーキシステムは、第1の端部及び第2の端部を有する第1のシャフトであり、第1の端部は第1の操作ノブと結合し、第2の端部は第1のケーブルドラムと結合し、第1のケーブルドラムは第1のケーブルの組と結合し、第1のケーブルの組は内視鏡の関節ユニットと結合し、第1のシャフトの第1の操作ノブの付近にある少なくとも一部が中空である、第1のシャフトと、第1の端部及び第2の端部を有する中空の第2のシャフトであり、第1の端部は第2の操作ノブと結合し、第2の端部は第2のケーブルドラムと結合し、第2のケーブルドラムは第2のケーブルの組と結合し、第2のケーブルの組は内視鏡の関節ユニットと結合し、第1のシャフトが第2のシャフトの内部に配置される、中空の第2のシャフトと、その中心軸線の周りに回転可能なブレーキノブ、第1のシャフト及び第2のシャフトの間に配置された第1の静止スリーブ、第1の端部の付近にある第1のシャフトにより支持される第1のバネ、第1のピン位置で第1のシャフトの中空部内へ延在するピン、並びにピンから外に向かって延在するブレーキ本体、を備える左右動作コントローラユニットであり、ピンは、第1のブレーキノブ回転方向におけるブレーキノブの回転動作及び第1のバネの圧縮により、第1のピン位置から第2のピン位置に、更には第1のシャフトの中空部内へ移動可能であり、ピンが第2のピン位置にあるときに、ブレーキ本体が第1の静止スリーブに対して押圧され、それによって、第1のシャフトをロックすると共に関節ユニットに対して第1の所定の方向でブレーキを掛け、更に、ピンが、第1のブレーキノブ回転方向と反対の方向である、第2のブレーキノブ回転方向におけるブレーキノブの回転動作により、第2のピン位置から第1のピン位置に移動可能であり、第1のバネの圧縮力によりピンを第1のピン位置に押し込むことが可能である、左右動作コントローラユニットと、上下動作コントローラユニットと、を備え、上下動作コントローラユニットは、第2のシャフトが貫通する中心開口を有すると共に第2のシャフトと物理的に接触するブレーキディスクと、第2のシャフトの少なくとも一部を囲む第2の静止スリーブと、ブレーキディスクの下方に配置され、第2のシャフトが貫通する中心開口を有すると共に第1の制御縁を備えるブレーキベースと、ブレーキベース及びブレーキディスクの上方に配置され、ブレーキベースに結合し、第2のシャフトが貫通する中心開口を有すると共に第2制御縁を備えるブレーキリッドと、ブレーキベース及びブレーキリッドの間に配置される第2のバネと、ブレーキベース及びブレーキリッドの間、且つ、ブレーキディスクの下方に配置され、第2のシャフトが貫通する中心開口を有し、第1のブレーキブッシュ位置及び第2のブレーキブッシュ位置の間で垂直方向に移動可能な、ブレーキブッシュと、ブレーキベース及びブレーキリッドを回転させるための、ブレーキベースに取り付けられたブレーキハンドルと、を備え、ブレーキハンドルを第1のブレーキハンドル回転方向に回転させて、ブレーキブッシュを上方に動かすと共にブレーキブッシュにブレーキディスクをブレーキリッドに対して圧縮させることにより、ブレーキブッシュが第1のブレーキブッシュ位置から第2のブレーキブッシュ位置に移動可能であり、それによって、第2のシャフトをロックすると共に関節ユニットに対して第2の所定の方向にブレーキを掛け、更に、ブレーキハンドルが、第1のブレーキハンドル回転方向と反対の方向である第2のブレーキハンドル回転方向に回転動作することにより、ブレーキブッシュが第2のブレーキブッシュ位置から第1のブレーキブッシュ位置に移動可能であり、第2のバネの圧縮力によりブレーキブッシュを第1のブレーキブッシュ位置に押し込むことが可能である、内視鏡も開示する。
随意的に、一実施形態では、ピンはラッチ機構により第2のピン位置で保持される。一実施形態では、ラッチ機構は、ピンから外に向かって延在する制御ピンと、上方部、及び第1のシャフトの壁に形成された凹部を備える下方部を有するらせん状の溝と、を備える。一実施形態では、ピンが第1のピン位置にあるときに、制御ピンはラッチ機構のらせん状の溝内で自由に移動可能であり、ピンが第2のピン位置にあるときに、制御ピンがらせん状の溝の下方部の凹部にラッチされる。
随意的に、一実施形態では、第1のシャフト及び第1の静止スリーブの間にシール要素が設けられる。
一実施形態では、ブレーキブッシュは、ブレーキリッドの表面の1つ又は複数の突出部に適合するための陥凹部を表面に備え、ブレーキブッシュの第2の位置で、ブレーキブッシュ及びブレーキディスクをブレーキリッドまで圧縮する。
一実施形態において、本明細書は、内視鏡の関節ユニットに対するブレーキシステムを提供する制御ユニットを説明する。この制御ユニットは、第1の端部及び第2の端部を有する第1のシャフトであり、第1の端部は第1の操作ノブと結合し、第2の端部は第1のケーブルドラムと結合し、第1のケーブルドラムは第1のケーブルの組と結合し、第1のケーブルの組は内視鏡の関節ユニットと結合し、第1のシャフトの第1の操作ノブの付近にある少なくとも一部が中空である、第1のシャフトと、第1の端部及び第2の端部を有する中空の第2のシャフトであり、第1の端部は第2の操作ノブと結合し、第2の端部は第2のケーブルドラムと結合し、第2のケーブルドラムは第2のケーブルの組と結合し、第2のケーブルの組は内視鏡の関節ユニットと結合し、第1のシャフトが第2のシャフトを貫通する、中空の第2のシャフトと、第1のシャフト及び第2のシャフトの間に配置された第1の静止スリーブと、第1のシャフトの中空部の壁に形成された少なくとも1つの半径方向開口内で半径方向に変位できるブレーキ本体と、第1の端部の付近で第1のシャフトに支持されるバネと、第1の位置において第1のシャフトの中空部内へ延在するピンであり、ピンはバネの力によって第1のシャフトの中空部から抜け出して第1の位置から第2の位置に移動可能であり、ピンは第2の位置においてブレーキ本体を第1のシャフトの半径方向開口の外に押し出し、ブレーキ本体が第1のシャフトをロックする第1の静止スリーブに対して押圧され、それにより関節ユニットに対して所定の方向にブレーキを掛ける、ピンと、を備える。ある実施形態では、制御ユニットは、関節ユニットに対して左右(R/L)方向でブレーキを掛ける。
ある実施形態では、ピンはバネの力に対抗するために第1のシャフトに搭載される。
ある実施形態では、ピンは、移動動作及び回転動作の一方により、第1の位置から第2の位置へ移動する。
ある実施形態では、制御ユニットは、同心円状に配置され、第1の操作ノブの上方に位置付けられ、関節ユニットに対して所定の方向でブレーキを掛けるブレーキノブを更に備える。
ある実施形態では、ピンは、ピンから半径方向に延在する制御ピンを備えるラッチ器具により第1の位置に保持され、制御ピンを第1のシャフトの壁に形成されたらせん状の溝で収受できる。ある実施形態では、シール要素が第1シャフト及び第1の静止スリーブの間に設けられる。
別の実施形態において、本明細書は、内視鏡の関節ユニットに対するブレーキシステムを提供する制御ユニットをもたらす。この制御ユニットは、第1の端部及び第2の端部を有する第1のシャフトであり、第1の端部は第1の操作ノブと結合し、第2の端部は第1のケーブルドラムと結合し、第1のケーブルドラムは第1のケーブルの組と結合し、第1のケーブルの組は内視鏡の関節ユニットと結合し、第1のシャフトの第1の操作ノブの付近にある少なくとも一部が中空である、第1のシャフトと、第1の端部及び第2の端部を有する中空の第2のシャフトであり、第1の端部は第2の操作ノブと結合し、第2の端部は第2のケーブルドラムと結合し、第2のケーブルドラムは第2のケーブルの組と結合し、第2のケーブルの組は内視鏡の関節ユニットと結合し、第1のシャフトが第2のシャフトを貫通する、中空の第2のシャフトと、第2のシャフトと結合するブレーキディスクと、第2のシャフトの少なくとも一部を囲み、第1の制御縁上でバネを支持する静止スリーブと、バネの力に対抗するために第1の位置で静止スリーブの第1の制御縁により支持される第2の制御縁を備えるブレーキ要素と、を備える。当該バネは、ブレーキディスク及びブレーキ要素の間で摩擦力を生成し、ブレーキ要素は、第1の位置から、第2のシャフトをロックするブレーキディスクを押圧する第2の位置に移動可能であり、それによって、関節ユニットに対して所定の方向でブレーキを掛ける。ある実施形態では、制御ユニットは、関節ユニットに対して上下(U/D)方向でブレーキを掛ける。
ある実施形態では、制御ユニットは、同心円状に配置され、第2の操作ノブの上方に位置付けられ、関節ユニットに対して所定の方向でブレーキを掛けるブレーキノブを更に備える。
ある実施形態では、ブレーキ要素はブレーキディスクを囲むハウジングにより支持される。
ある実施形態では、ブレーキ要素は少なくとも、ブレーキブッシュと、ブレーキドラムと、リッドと、ブレーキブッシュ及びリッドの間に配置されたブレーキディスクとを備え、ブレーキブッシュはリッドの表面の1つ又は複数の突出部に適合するための陥凹部を表面に備え、ブレーキブッシュの第2の位置で、ブレーキブッシュ及びブレーキディスクをリッドまで圧縮する。ブレーキ要素の第1の位置において、ブレーキブッシュの表面の陥凹部はリッドの表面の突出部に位置合わせされず、ブレーキディスクは自由に移動可能である。
ある実施形態では、制御ユニットは、ブレーキ要素を第1の位置から第2の位置に移動させるために、第1の位置から第2の位置に回転するブレーキハンドルを更に備える。
本明細書の上述した実施形態及び他の実施形態を、図面及び下記の詳細な説明で更に深く説明するものとする。
添付の図面に関連して考慮するときに、以下の詳細な説明を参照することでより良く理解しながら、本発明のこれらの構成、他の構成及び利点を認識するであろう。
一実施形態において、本明細書は、複数のビュー素子を備えた先端部分を有する内視鏡を開示する。一実施形態では、内視鏡の先端部を所望の位置に固定するブレーキシステムが提供される。
ある実施形態では、本明細書の内視鏡は、細長いシャフトが現れるハンドルを備える。この細長いシャフトは、屈曲部を経由して、回転可能な先端部分で終端する。ある実施形態では、内視鏡は、屈曲部の内壁に位置決めされた複数のステアリングケーブルの***を備える。これらの***を通じて、ステアリングケーブルが装着されて、内視鏡の先端部を備える屈曲部の操縦を可能にする。ある実施形態では、ハンドルを使用して、屈曲部を制御する1つ又は複数のノブによって、体腔内で細長いシャフトを操縦する。ある実施形態では、本明細書のブレーキシステムにより、内視鏡先端部の左右(又は上下)方向への動作の方向の再調整が可能となる。更に、内視鏡先端部の左右方向又は上下方向への動作を、ブレーキシステムを使用して制止することができる。
本明細書は複数の実施形態に向けたものである。以下の開示を、当業者が本発明を実施できるようにするために提供する。この明細書で使用される文言は、任意の具体的な実施形態の一般的な否定として解釈されるべきではなく、当該専門用語を用いて、特許請求の範囲で使用される用語の意味を超えて特許請求の範囲を限定するべきでない。本明細書で特徴付ける一般的な原理を、本発明の精神及び範囲から離れることなく、他の実施形態及び応用に適用することができる。また、専門用語及び表現は、例示的な実施形態を説明するために使用され、限定するものと見なすべきではない。したがって、本発明は、開示された原理及び構成と調和する多数の代替手段、変更、及び均等物を包含する最も広い範囲と合致する。明瞭さのため、本発明に関連する技術分野で知られる技術項目に関する詳細を、本発明をいたずらに不明瞭としないように、詳細には説明しない。
本明細書の実施形態に係る、複数ビュー素子内視鏡100の遠位側端部の斜視図を示す、図1を参照する。内視鏡100の先端部分107は、先端部分の遠位側端部表面106の穴を通じて画像をキャプチャする、前方向きビュー素子104をその中に備える。
ある実施形態では発光ダイオード(LED)である、個別の前方照明108を、前方向きビュー素子104と関連付け、遠位側端部表面106の別の穴を通じて前方向きビュー素子104の視野を照射させるために使用する。
前方流体インジェクタ110を、前方向きビュー素子104と個別の前方照明108とのうち少なくとも一方を洗浄するために使用する。一実施形態では、前方流体インジェクタ110は、流体を、前方向きビュー素子104及び個別の前方照明108のうち少なくとも一方に指向するためのノズル110eを更に備える。遠位側端部表面106は、作業チャンネル112を画定する穴を更に備える。作業チャンネル112を、様々な組織に対して作用する処置具を挿入するために構成される中空のチューブとすることができる。遠位側端部表面106の別の穴で画定される流体経路インジェクタ114を、内視鏡100が挿入された体腔を膨張させ及び/又は洗浄するために使用する。
先端部分107は、先端部分107の円柱表面105の穴を通じて画像をキャプチャするために使用される、側方向きビュー素子116をその中に更に備える。個別の側方照明122は、随意的に個別の前方照明108と類似させることができ、一実施形態では、側方向きビュー素子116と関連付けられ、円柱表面105内の別の穴を通じて側方向きビュー素子116の視野を照射するために使用される。
側方流体インジェクタ120を、側方向きビュー素子116及び個別の側方照明122の少なくとも一方を洗浄するために使用する。一実施形態では、側方流体インジェクタ120は、流体を、前方向きビュー素子116及び個別の側方照明122のうち少なくとも一方に指向するためのノズル120eを更に備える。先端部分107の円柱表面105が体腔の側壁に接触しているときに組織の損傷を抑制するために、一実施形態では、側方流体インジェクタ120及び側方向きビュー素子116を円柱表面105のくぼみ118に配置する。代替的な構造(図示せず)では、側方流体インジェクタから注入される流体が側方照明に届くように、1つ以上の個別の側方照明をくぼみに備えることができる。更に別の構造(図示せず)では、側方向きビュー素子、1つ以上の側方照明及び側方流体インジェクタをくぼみに配置せず、むしろ基本的に先端部分の円柱表面と同じ高さに配置することができる。更に、他の実施形態では、別の側方向きビュー素子、1つ又は複数の追加的な側方照明、及び別の側方流体インジェクタが、円柱表面の側方向きビュー素子116から他方側若しくは反対側の、くぼみ内に又は表面の高さに、配置される。
複数ビュー素子内視鏡(例えば、図1の複数ビュー素子内視鏡100)の屈曲部200の断面図を示す、図2をこれから参照する。複数のステアリングケーブルの***(例えば4つの***208)が屈曲部200の内壁に配置される。これらの***208を通じて、ステアリングケーブルが装着され、屈曲部200の操縦を可能にする。
屈曲部200は、ある実施形態では、作業チャンネル202と、流体チャンネル206と、電気チャンネル204とを備える。作業チャンネル202を通じて処置具が挿入される。流体チャンネル206を通じて流体及び/又は液体が吹きこまれる。ビュー素子からビデオ信号を伝送し、ビュー素子及び個別の照明に電力を供給するために、複数の電気ケーブルが電気チャンネル204を通じて装着される。
複数ビュー素子内視鏡検査システム300を示す、図3をこれから参照する。システム300は複数ビュー素子内視鏡302を備える。複数ビュー素子内視鏡302は、ハンドル304を備え、ハンドル304から細長いシャフト306が現れる。細長いシャフト306は、屈曲部310を経由して回転可能な先端部分308で終端する。ある実施形態では、ハンドル304は、細長いシャフト306を体腔内で操作するために用いられる。ハンドルは、屈曲部310と流体の注入と吸引とのような機能とを制御する、1つ又は複数のノブ及び/又はスイッチ305を備える。ハンドル304は、処置具が挿入される作業チャンネル開口312を更に備える。
ユーティリティケーブル314は、ハンドル304とコントローラ316とを接続する。ユーティリティケーブル314はその中に1つ又は複数の流体チャンネルと、1つ又は複数の電気チャンネルとを備える。電気チャンネルは、前方向きビュー素子及び側方観察ビュー素子からビデオ信号を受信するための、少なくとも1つのデータケーブルと、電力をビュー素子及び個別の照明に供給するための少なくとも1つの電力ケーブルとを備える。
ある実施形態では、人間がコントローラ316と対話するために、キーボード318等の1つ又は複数の入力デバイスをコントローラ316へ接続する。また、ある実施形態では、ディスプレイ320をコントローラ316と接続し、複数ビュー素子内視鏡302のビュー素子から受け取った画像及び/又はビデオストリームを表示するようにディスプレイ320を構成する。
図4は、内視鏡用の制御ユニット4010の例示的な実施形態の断面を示す。制御ユニット4010は内視鏡のハンドルに組み入れられる。本実施例は、左右動作(R−L)及び上下動作(U−D)を、ロックする手段又はブレーキする手段を示す。操作要素は同心円状に配置され、そのため単純で直感的な操作が可能となることが理解されるであろう。
制御ユニット4010は、近位側端部で第1の操作ノブ4030に連結される第1のシャフト4020を備える。シャフト4020は、その遠位側端部で第1のケーブルドラム4040と連結される。第1のケーブルドラム4040は第1のケーブルの組(図示せず)に取り付けられ、更に第1のケーブルの組は内視鏡の関節ユニット(図示せず)に取り付けられる。上述したように、内視鏡先端部の位置を操縦及び固定するために、関節ユニットの曲がり方を、制御することができる。ある実施形態では、左右方向又は上下方向に関節ユニットを動かすために、ケーブルドラム4040に連結された第1のケーブルの組が配置される。例えば、第1のケーブルの組が左右(RL)動作をもたらすように配置され、関節ユニットの対応する動作を第1の操作ノブ4030を動かすことによって行うことができる。
一実施形態では、第1のシャフト4020の少なくとも一部分は、第1の操作ノブ4030の領域の中空シャフトとして設計されている。一実施形態では、少なくとも1つの半径方向開口が中空シャフトの壁に設けられ、半径方向開口はブレーキ本体4090で占められる。ブレーキ本体4090は開口内で半径方向に移動することができる。一実施形態では、複数のブレーキ本体4090が設けられる。
一実施形態では、第1のシャフト4020をロックするため、同心円状に配置されたブレーキノブ4005が第1の操作ノブ4030の上方に設けられる。ブレーキノブ4005は、自身の中心軸線の周りに回転可能である。ブレーキシステムは、第1のシャフト4020の中空部内へ延在する第1のピン4110を更に備える。第1のピン4110は第1のシャフト4020上で支持される第1のバネ4100の力に対抗するために搭載される。ここで、第1のピン4110を第1のバネ4100により中空シャフト部から押し付けることができるように、これらの要素は相互に相対的に配置される。第1のピン4110は第1の位置においてブレーキ本体4090を収受するテーパー部4115を更に示す。ブレーキ本体4090の第1の位置を図4に示す。
第1のピン4110を、第1のシャフト4020上で支持される第1のバネ4100の力に対抗して移動させ及び/又は回転させることにより、第1の位置から第2の位置に動かすことが可能である。第1のピン4110を第1の位置から第2の位置に動かした場合に、第1のピン4110はブレーキ本体4090に作用し、ブレーキ本体4090にはシャフト4020の開口を通じて部分的に下位への力がかかり、ブレーキ本体4090は第1のシャフト4020及び第2のシャフト4050の間に配置された第1の静止スリーブ4080に対して押圧される。
ブレーキ本体4090と第1の静止スリーブ4080との間の摩擦による連結によって第1のシャフト4020がロックされ、このようにして関節ユニットに対して左右(R−L)方向にブレーキを掛ける。ブレーキを掛けた後に、ブレーキ本体4090及び第1の静止スリーブ4080の摩擦力を克服することにより、関節ユニットの左右(R−L)方向に対する設定を再調整又は最終調整することができることが、理解されるはずである。摩擦力の度合いは、中空シャフト部から第1のピン4110に上位への圧力を与える、第1のバネ4100の初荷重によって予め決められる。
一実施形態では、第1のピン4110は、第1の位置においてラッチ器具で保持される。第1のピン4110を第2の位置に移動させるために、最初にラッチ器具を克服する必要がある。このようにすることにより、制御ユニットを操作するユーザが、ブレーキを強める際及びブレーキを開放する際に、タッチフィードバックを受け取ることができる。
図5A及び5Bは、本明細書の実施形態に係る、内視鏡先端部の左右の動作を制御するためにフリーホイール及び制止操作を促進する、内視鏡のブレーキシステムに組み入れられたラッチ機構5000を示す。一実施形態では、図5A及び図5Bに示すように、第1のピン5110の外面から外に向かって延在する制御ピン5113を設けることにより、第1のピン5110をラッチ機構に保持することができる。制御ピン5113は、シャフト5020の下方部から上方部に向かってらせん状に延在するとともに同時に回転及び移動をもたらす制御部又は溝5114に収受される。基本的に、制御部5114はシャフト5020の壁内に導入されるガイドとして形成される。凹部5115がガイドの下方部に形成され、第1のバネの力により制御ピン5113はガイド内にラッチすることができ、そしてさらに制御ピン5113をガイドから押し出すことができる。図5A及び5Bは、制御部5114内での制御ピン5113の第1の位置及び第2の位置をそれぞれ示す。図5Aを参照して、制御ピン5113は、第1の位置にあり、制御部5114のガイド内で自由に動く。制御ピン5113が第1の位置にあるとき、第1のバネ(図4の4100)は弛緩し、シャフト5020は第1の静止スリーブ(図4の4080)を押圧せず、左右(R−L)のブレーキは掛からない。図5Bを参照して、制御ピン5113は、第2の位置にあり、制御部5114の凹部5115内に掛合する。制御ピン5113が第2の位置にあるとき、第1のバネ(図4の4100)は圧縮され、シャフト5020は第1の静止スリーブ(図4の4080)に対して押圧され、左右(R−L)のブレーキが掛かる。
再度図4を参照して、制御ユニット4010は第2のシャフト4050を示す。第2のシャフト4050は、第2のシャフト4050の近位側端部で第2の操作ノブ4060に連結されるとともに、関節ユニット(図示せず)に取り付けられる第2のケーブルの組(図示せず)を取り付けるために第2のシャフト4050の遠位側端部で第2のケーブルドラム4070と連結される。第2のケーブルドラム4070に連結されるケーブルの組は、関節ユニットを上下(U−D)方向に動かすよう設計され、第2の操作ノブ4060を動かすことにより、関節ユニットの上下(U−D)方向の動作を達成できる。
一実施形態では、第2のシャフト4050は中空シャフトとして有利に設計され、第1のシャフト4020は、第2のシャフト4050の内部に配置され、又は第2のシャフト4050を貫通し、同心円状に配置される。様々な実施形態において、小型の制御ユニットはかかる同心円状の配置によって得られる。
第2の操作ノブ4060はブレーキ器具を示し、第2のシャフト4050はブレーキディスク4120と接触する。一実施形態では、ブレーキディスク4120を、摩擦的な接続によって所定の所望の度合いで固定することができる。
一実施形態では、第2のシャフト4050の少なくとも一部は、第2の静止スリーブ4130及び、第1の制御縁を示すブレーキベース4075(図6A及び6Bも共に参照)に囲まれる。更に、第2の静止スリーブ4130の周りで支持される第2のバネ4150の力に対抗するために取付けられる、ブレーキリッド4140を設ける。また、ブレーキリッド4140は、ブレーキリッド4140自体とベース4075の第1の制御縁との間で第2のバネ4150を支持する、第2の制御縁を示す。ブレーキブッシュ4195もブレーキリッド4140及びベース4075の間に配置され、ブレーキブッシュ4195は、第2の静止スリーブ4130上に支持されるバネ4150の力に逆らって移動及び/又は回転することによって、第1の位置から第2の位置に移動できる。一実施形態では、この移動及び/又は回転は、ブレーキハンドル4014の回転により達成される。制御縁に起因する幾何形状により、第1の位置におけるブレーキブッシュ4195は、ブレーキディスク4120に影響を一切与えない一方で、第2の位置において、ブレーキブッシュ4195は、ブレーキディスク4120に圧力をかけて、それ故に第2のシャフト4050の位置を固定する。
ブレーキプロセスは、ブレーキディスク4120がブレーキリッド4140及び第2の静止スリーブ4130の間で締められる場合、又は追加的なブレーキ要素がブレーキディスク4120に連結される場合に、特に効果的である。
ブレーキディスク4120とブレーキリッド4140とブレーキブッシュ4195との間による摩擦による接続によって、第2のシャフト4050をロックし、ひいては上下(U−D)方向における関節ユニットの設定をロックする。ここで、また、摩擦力の度合いは、ブレーキディスク4120に対してブレーキブッシュ4195を押圧する第2のバネ4150の初荷重によって予め決められる。
一実施形態では、シール要素が、第1のシャフト4020及び第1の静止スリーブ4080の間に存在する。また、ブレーキリッド4140はブレーキディスク4120を囲むハウジングの一部であるため、ブレーキリッド4140はシール手段を使用してシールされ、その結果両者のロック器具は湿気の入り込みから保護される。
このようにして、設計が単純で防水の制御ユニット4010が生産され、制御ユニット4010は、手探りで認識できるフリーホイール及びロックの間の間隔を維持し、制御ユニット4010の操作は容易である。
様々な実施形態において、5つの要素、すなわち、ブレーキブッシュ、ブレーキドラム、ブレーキディスク、第2の圧縮バネ及びリッドが、内視鏡先端部の上下(U−D)方向における動作を制止するブレーキ動作をもたらす役割を担う。図6A及び6Bは、本明細書の実施形態に係る、上下(U−D)方向における内視鏡先端部のフリーホイール及び制止操作をもたらす、内視鏡のブレーキシステムの一部の側方断面図及び上から見た図を示す。
図6A及び6Bに示すように、ブレーキシステムの全ての要素は平行に配置される。ブレーキブッシュ6002及びリッド6004が成形されて、それぞれ陥凹部6006及び、突出部又は突起部6009を備える。ブレーキディスク6008はブレーキブッシュ6002及びリッド6004の間に配置され、3つのパーツは全て第2の圧縮バネ6007により圧縮される。
図6Aに見られるように、フリーホイール位置において、ブレーキブッシュ6002の陥凹部6006とリッド6004の突起部6009とは互いに離れて配置され、小さな空隙6018を生じさせ、ブレーキディスク6008が自由に動けるようにする。四角形状の頭部(図示せず)は、ブレーキディスク6008を上下(U−D)制御ハンドルに連結し、上下(U−D)制御ハンドルは内視鏡先端部の上下(U−D)動作を可能とする。四角形状の頭部は、ブレーキディスク6008内の四角形状の穴6010に適合する上下(UD)制御ハンドルの一部であり、上下(U−D)制御ハンドルとブレーキディスク6008とを動作可能に結合する。
内視鏡先端部の位置を所望の場所に固定するブレーキ効果は、ブレーキハンドル6014を使用することで得られる。ある実施形態では、ハンドル6014の2つのスナップ位置(フリーホイール位置及びブレーキ位置)の間の回転の角度は40 °に限定される。図6Bは、ブレーキが掛かった上下ブレーキシステムを示す。ブレーキハンドル6014はベース6015を備える。ベース6015はブレーキドラム6016にねじで留められて、ブレーキハンドル6014が反時計回りに回転した場合に、ブレーキドラム6016及びリッド6004のブレーキブッシュ6002に対する位置を変更する。突起部6009は陥凹部6006内に摺動し、空隙6018が無くなり、ブレーキブッシュ6002が第2の圧縮バネ6007のバネ力によりリッド6004まで圧縮される。図6Aに示すように、ブレーキディスク6008及びリッド6004の間の小さな空隙6018は、フリーホイール操作の間維持され、小さな空隙6018によりブレーキディスク6008は自由に動くことができる。図6Bでは、空隙6018は無くなり、ブレーキ効果が作動しているときに、ブレーキディスク6008はリッド6004に固定される。
図6Cは、内視鏡のハンドル6030の側方断面図及び上から見た図を示し、これらの図は、掛合していない上下(U−D)のブレーキシステムの一実施形態を示している。ブレーキハンドル6014は、ブレーキが掛かっていない位置にあり、リッドの突起部はブッシュの陥凹部6006と位置合わせされていない。この構成において、上下制御ハンドル6012は自由に動くことができる。
図6Dは、内視鏡のハンドル6030の側方断面図及び上から見た図を示し、これらの図は、掛合している上下(U−D)のブレーキシステムがの一実施形態を示している。ブレーキハンドル6014が掛合位置まで回転されており、リッドの突起部6009がブッシュの陥凹部に留められる。この構成において、上下制御ハンドル6012は固定される。
ブレーキが作動した後も、僅かに増加した力で上下制御ハンドル6012を動かすことが依然としてでき、そしてひいては内視鏡の遠位側の先端部を所望の位置に移動することが依然としてできる。ある実施形態において、ブレーキ効果を不作動にするとともにフリーホイール操作を実現するために、上下(U−D)ノブを40度時計回りの方向に回転させるとともに力を加えることにより、突起部が陥凹部から外れる。
以上のように、本明細書は内視鏡の挿入チューブの遠位側の先端部を操縦するために、
内視鏡とともに使用するブレーキシステムを提供する。内視鏡先端部を、本明細書のブレーキシステムを使用することによって、左右方向及び上下方向にも容易に動かすことができる。更に、ブレーキシステムにより、端部の位置を固定するためにブレーキを施した後、挿入チューブの先端部の左右(又は上下)の円滑な移動及び円滑な方向性の再調整が可能となる。提供されるブレーキシステムは防水のシステムであり、フリーホイール及びロック動作を完全に分離する。
内視鏡とともに使用するブレーキシステムを提供する。内視鏡先端部を、本明細書のブレーキシステムを使用することによって、左右方向及び上下方向にも容易に動かすことができる。更に、ブレーキシステムにより、端部の位置を固定するためにブレーキを施した後、挿入チューブの先端部の左右(又は上下)の円滑な移動及び円滑な方向性の再調整が可能となる。提供されるブレーキシステムは防水のシステムであり、フリーホイール及びロック動作を完全に分離する。
上述した例は、本発明のシステムの多数の応用の単なる例示である。本発明の少数の実施形態のみを本明細書で説明したが、本発明の精神又は範囲から離れることなく、本発明を多数の他の特定の形態で具体化できることを理解できるはずである。したがって、これらの例及び実施形態を例示的であると考え、限定的であるとは考えない。
Claims (20)
- 内視鏡の関節ユニットに対するブレーキシステムを提供する制御ユニットであり、前記制御ユニットは、
第1の端部及び第2の端部を有する第1のシャフトであり、前記第1の端部は第1の操作ノブと結合し、前記第2の端部は、前記内視鏡の前記関節ユニットと結合する、第1のケーブルドラム及び第1のケーブルの組と結合し、前記第1のシャフトの前記第1の操作ノブの付近にある少なくとも一部が中空である、第1のシャフトと、
第1の端部及び第2の端部を有する中空の第2のシャフトであり、前記第1の端部は第2の操作ノブと結合し、前記第2の端部は、前記内視鏡の前記関節ユニットと結合する、第2のケーブルドラム及び第2のケーブルの組と結合し、前記第1のシャフトが前記第2のシャフトの内部に配置される、中空の第2のシャフトと、
その中心軸線の周りに回転可能なブレーキノブと、
前記第1のシャフト及び前記第2のシャフトの間に配置された静止スリーブと、
前記第1のシャフトの前記第1の端部の付近で前記第1のシャフトにより支持されるバネと、
前記第1のシャフトの中空部内へ延在し、前記バネにより前記ブレーキノブに結合し、第1の位置及び第2の位置を有する、ピンと、
前記ピンから外に向かって延在するとともに、前記ピンが前記第1の位置にあるときには前記静止スリーブに対して押圧しない、ブレーキ本体と、
を備え、
前記ブレーキノブの第1の回転方向における回転動作と前記バネの圧縮とにより、前記ピンは、前記第1の位置から前記第2の位置に移動可能であり、
前記ピンが前記第2の位置にあるときに、前記ブレーキ本体が前記静止スリーブに対して押圧され、それによって、前記第1のシャフトをロックすると共に、前記関節ユニットに対して所定の方向にブレーキを掛け、
前記ブレーキノブの前記第1の回転方向と反対方向である第2の回転方向における回転動作により、前記ピンは、前記第2の位置から前記第1の位置に移動可能であり、それによって、前記バネの圧縮力により、前記ピンを前記第1の位置に押し込むことが可能である、制御ユニット。 - 前記所定の方向が、右/左(R/L)方向である、請求項1の制御ユニット。
- 前記関節ユニットに対して所定の方向にブレーキを掛けるための前記ブレーキノブは、同心円状に配置されるとともに、前記第1の操作ノブの上方に位置付けられる、請求項1に記載の制御ユニット。
- 前記ピンがラッチ機構により前記第2の位置に保持される、請求項1に記載の制御ユニット。
- 前記ラッチ機構が、前記ピンから外に向かって延在する制御ピンと、上方部、及び前記第1のシャフトの壁に形成された凹部を備える下方部を有するらせん状の溝とを備える、請求項4に記載の制御ユニット。
- 前記ピンが前記第1の位置にあるときに、前記制御ピンが前記ラッチ機構の前記らせん状の溝内を自由に移動する、請求項5に記載の制御ユニット。
- 前記ピンが前記第2の位置にあるときに、前記制御ピンが前記らせん状の溝の前記下方部の前記凹部内にラッチされる、請求項5に記載の制御ユニット。
- 前記第1のシャフト及び第1の静止スリーブの間にシール要素が設けられた、請求項1に記載の制御ユニット。
- 内視鏡の関節ユニットに対するブレーキシステムを提供する制御ユニットであり、前記制御ユニットは、
第1の端部及び第2の端部を有する第1のシャフトであり、前記第1の端部は第1の操作ノブと結合し、前記第2の端部は第1のケーブルドラム、第1のケーブルの組及び前記内視鏡の前記関節ユニットと結合し、前記第1のシャフトの前記第1の操作ノブの付近にある少なくとも一部が中空である、第1のシャフトと、
第1の端部及び第2の端部を有する中空の第2のシャフトであり、前記第1の端部は第2の操作ノブと結合し、前記第2の端部は第2のケーブルドラム、第2のケーブルの組及び前記内視鏡の前記関節ユニットと結合し、前記第1のシャフトが前記第2のシャフトの内部に配置される、中空の第2のシャフトと、
前記第2のシャフトが貫通する中心開口を有し、前記第2のシャフトと物理的に接触するブレーキディスクと、
前記第2のシャフトの少なくとも一部を囲む静止スリーブと、
前記ブレーキディスクの下方に配置され、前記第2のシャフトが貫通する中心開口を有すると共に第1の制御縁を備えるブレーキベースと、
前記ブレーキベース及び前記ブレーキディスクの上方に配置され、前記ブレーキベースに結合し、前記第2のシャフトが貫通する中心開口を有すると共に第2制御縁を備えるブレーキリッドと、
前記ブレーキベース及び前記ブレーキリッドの間に配置されるバネと、
前記ブレーキベース及び前記ブレーキリッドの間で、且つ、前記ブレーキディスクの下方に配置され、前記第2のシャフトが貫通する中心開口を有し、第1のブレーキブッシュ位置及び第2のブレーキブッシュ位置の間で垂直方向に移動可能な、ブレーキブッシュと、
前記ブレーキベースに取り付けられる、前記ブレーキベース及び前記ブレーキリッドを回転させるためのブレーキハンドルと、
を備え、
前記ブレーキハンドルを第1の回転方向に回転させ、前記ブレーキブッシュを上方に動かして、前記ブレーキブッシュが前記ブレーキディスクを前記ブレーキリッドに対して圧縮することより、前記ブレーキブッシュが前記第1のブレーキブッシュ位置から前記第2のブレーキブッシュ位置に移動可能であり、それによって、前記第2のシャフトをロックすると共に、前記関節ユニットに対して所定の方向にブレーキを掛け、
更に、前記ブレーキハンドルを前記第1の回転方向と反対の方向である第2の回転方向に回転動作させることにより、ブレーキブッシュが前記第2のブレーキブッシュ位置から前記第1のブレーキブッシュ位置に移動可能であり、前記バネの圧縮力により前記ブレーキブッシュを前記第1のブレーキブッシュ位置に押し込むことが可能である、制御ユニット。 - 前記所定の方向が上/下(U/D)方向である、請求項9に記載の制御ユニット。
- 前記関節ユニットに対して所定の方向にブレーキを掛けるための前記ブレーキハンドルは、同心円状に配置され、前記第2の操作ノブの下方に位置付けられる、請求項9に記載の制御ユニット。
前記 - 前記ブレーキベース、前記ブレーキリッド及び前記ブレーキブッシュが前記ブレーキディスクを囲むハウジングにより支持される、請求項9に記載の制御ユニット。
- 前記ブレーキブッシュは、前記ブレーキリッドの表面の1つ又は複数の突出部に適合するための陥凹部を表面に備え、前記ブレーキブッシュの前記第2のブレーキブッシュ位置で、前記ブレーキブッシュ及び前記ブレーキディスクを前記ブレーキリッドまで圧縮する、請求項9に記載の制御ユニット。
- 前記ブレーキブッシュの前記第1のブレーキブッシュ位置で、前記ブレーキブッシュの表面の前記陥凹部は前記ブレーキリッドの表面の前記突出部に位置合わせされず、前記ブレーキディスクは自由に移動可能である、請求項13に記載の制御ユニット。
- 内視鏡であり、前記内視鏡は前記内視鏡の関節ユニットに対するブレーキシステムを備え、
前記ブレーキシステムは、
第1の端部及び第2の端部を有する第1のシャフトであり、前記第1の端部は第1の操作ノブと結合し、前記第2の端部は第1のケーブルドラムと結合し、前記第1のケーブルドラムは第1のケーブルの組と結合し、前記第1のケーブルの組は前記内視鏡の前記関節ユニットと結合し、第1のシャフトの前記第1の操作ノブの付近にある少なくとも一部が中空である、第1のシャフトと、
第1の端部及び第2の端部を有する中空の第2のシャフトであり、前記第1の端部は第2の操作ノブと結合し、前記第2の端部は第2のケーブルドラムと結合し、前記第2のケーブルドラムは第2のケーブルの組と結合し、前記第2のケーブルの組は前記内視鏡の前記関節ユニットと結合し、前記第1のシャフトが前記第2のシャフトの内部に配置される、中空の第2のシャフトと、
その中心軸線の周りに回転可能なブレーキノブ、前記第1のシャフト及び第2のシャフトの間に配置された第1の静止スリーブ、前記第1の端部の付近にある前記第1のシャフトにより支持される第1のバネ、第1のピン位置で前記第1のシャフトの中空部内へ延在するピン、並びに前記ピンから外に向かって延在するブレーキ本体、を備える左右動作コントローラユニットであり、
前記ピンは、第1のブレーキノブ回転方向における前記ブレーキノブの回転動作及び前記第1のバネの圧縮により、前記第1のピン位置から第2のピン位置に、更には前記第1のシャフトの中空部内へ移動可能であり、
前記ピンが前記第2のピン位置にあるときに、前記ブレーキ本体が前記第1の静止スリーブに対して押圧され、それによって、前記第1のシャフトをロックすると共に前記関節ユニットに対して第1の所定の方向でブレーキを掛け、更に、
前記ピンが、前記第1のブレーキノブ回転方向と反対の方向である、第2のブレーキノブ回転方向における前記ブレーキノブの回転動作により、前記第2のピン位置から前記第1のピン位置に移動可能であり、前記第1のバネの圧縮力により前記ピンを前記第1のピン位置に押し込むことが可能である、左右動作コントローラユニットと、
上下動作コントローラユニットと、を備え、
前記上下動作コントローラユニットは、
前記第2のシャフトが貫通する中心開口を有すると共に前記第2のシャフトと物理的に接触するブレーキディスクと、
前記第2のシャフトの少なくとも一部を囲む第2の静止スリーブと、
前記ブレーキディスクの下方に配置され、前記第2のシャフトが貫通する中心開口を有すると共に第1の制御縁を備えるブレーキベースと、
前記ブレーキベース及び前記ブレーキディスクの上方に配置され、前記ブレーキベースに結合し、前記第2のシャフトが貫通する中心開口を有すると共に第2制御縁を備えるブレーキリッドと、
前記ブレーキベース及び前記ブレーキリッドの間に配置される第2のバネと、
前記ブレーキベース及び前記ブレーキリッドの間、且つ、前記ブレーキディスクの下方に配置され、前記第2のシャフトが貫通する中心開口を有し、第1のブレーキブッシュ位置及び第2のブレーキブッシュ位置の間で垂直方向に移動可能な、ブレーキブッシュと、
前記ブレーキベース及び前記ブレーキリッドを回転させるための、前記ブレーキベースに取り付けられたブレーキハンドルと、
を備え、
前記ブレーキハンドルを第1のブレーキハンドル回転方向に回転させて、前記ブレーキブッシュを上方に動かすと共に前記ブレーキブッシュに前記ブレーキディスクを前記ブレーキリッドに対して圧縮させることにより、前記ブレーキブッシュが前記第1のブレーキブッシュ位置から前記第2のブレーキブッシュ位置に移動可能であり、それによって、前記第2のシャフトをロックすると共に前記関節ユニットに対して第2の所定の方向にブレーキを掛け、更に、
前記ブレーキハンドルが、前記第1のブレーキハンドル回転方向と反対の方向である第2のブレーキハンドル回転方向に回転動作することにより、前記ブレーキブッシュが前記第2のブレーキブッシュ位置から前記第1のブレーキブッシュ位置に移動可能であり、前記第2のバネの前記圧縮力により前記ブレーキブッシュを前記第1のブレーキブッシュ位置に押し込むことが可能である、
内視鏡。 - 前記ピンはラッチ機構により前記第2のピン位置で保持される、請求項15に記載の制御ユニット。
- 前記ラッチ機構は、前記ピンから外に向かって延在する制御ピンと、上方部、及び前記第1のシャフトの壁に形成された凹部を備える下方部を有するらせん状の溝と、を備える、請求項16に記載の制御ユニット。
- 前記ピンが前記第1のピン位置にあるときに、前記制御ピンは前記ラッチ機構の前記らせん状の溝内で自由に移動可能であり、前記ピンが前記第2のピン位置にあるときに、前記制御ピンが前記らせん状の溝の前記下方部の前記凹部にラッチされる、請求項17に記載の制御ユニット。
- 前記第1のシャフト及び第1の静止スリーブの間にシール要素が設けられた、請求項15に記載の制御ユニット。
- 前記ブレーキブッシュは、前記ブレーキリッドの表面の1つ又は複数の突出部に適合するための陥凹部を表面に備え、前記ブレーキブッシュの前記第2の位置で、前記ブレーキブッシュ及び前記ブレーキディスクを前記ブレーキリッドまで圧縮する、請求項15に記載の制御ユニット。
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