以下の各実施例は、本発明の各構成要素と各特徴を所定の形態で結合したものである。各構成要素または特徴は、別途の明示的な言及がない限り、選択的なものとして考慮することができる。各構成要素または特徴は、他の構成要素や特徴と結合されていない形態で実施することができる。また、一部の構成要素及び/または特徴を結合して本発明の実施例を構成することもできる。本発明の各実施例で説明する各動作の順序は変更可能である。一つの実施例の一部の構成や特徴は、他の実施例に含ませることができ、または、他の実施例の対応する構成または特徴と取り替えることができる。
以下の説明で使用される特定用語は、本発明の理解を促進するために提供されたものであって、このような特定用語の使用は、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で他の形態に変更可能である。
いくつかの場合、本発明の概念が曖昧になることを避けるために公知の構造及び装置は省略したり、各構造及び装置の核心機能を中心にしたブロック図の形式で図示することができる。また、本明細書全体にわたって同一の構成要素に対しては、同一の図面符号を使用して説明する。
本発明の各実施例は、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802系列システム、3GPPシステム、3GPP LTE及びLTE―Aシステム、及び3GPP2システムのうち少なくとも一つと関連して開示された各標準文書によって裏付けることができる。すなわち、本発明の各実施例のうち本発明の技術的思想を明確に示すために説明していない各段階または各部分は、前記各文書によって裏付けることができる。また、本文書で開示している全ての用語は、前記標準文書によって説明することができる。
以下の技術は、多様な無線通信システムで使用することができる。明確性のために、以下では、3GPP LTE及び3GPP LTE―Aシステムを中心に説明するが、本発明の技術的思想がこれに制限されることはない。
本文書で使用される各用語は、次のように定義される。
― UMTS(Universal Mobile Telecommunications System):3GPPによって開発された、GSM(Global System for Mobile Communication)基盤の3世代(Generation)移動通信技術。
― EPS(Evolved Packet System):IP基盤のパケット交換(packet switched)コアネットワークであるEPC(Evolved Packet Core)と、LTE、UTRANなどのアクセスネットワークで構成されたネットワークシステム。UMTSが進化された形態のネットワークである。
― NodeB:GERAN/UTRANの基地局。屋外に設置し、カバレッジはマクロセル(macro cell)規模である。
― eNodeB:LTEの基地局。屋外に設置し、カバレッジはマクロセル規模である。
― UE(User Equipment):使用者機器。UEは、端末(terminal)、ME(Mobile Equipment)、MS(Mobile Station)などの用語で言及することもできる。また、UEは、ノートブック型コンピューター、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)、スマートフォン、マルチメディア機器などの携帯可能な機器であってもよく、PC(Personal Computer)、車両搭載装置などの携帯が不可能な機器であってもよい。UEは、LTEなどの3GPPスペクトル(spectrum)及び/またはWiFi、公共安全(Public Safety)用スペクトルなどの非―3GPPスペクトルで通信が可能なUEである。
― 近接サービス(Proximity ServicesまたはProximity―based Services;ProSe):物理的に近接した装置間の探索(discovery)、及び相互直接的な通信/基地局を通じた通信/第3の装置を通じた通信を可能にするサービス。このとき、使用者平面データ(user plane data)は、3GPPコアネットワーク(例えば、EPC)を経ずに直接データ経路(direct data path)を通じて交換される。
― 近接性(Proximity):いずれかのUEが他のUEと近接したか否かは、所定義近接性基準が満足されるか否かによって決定される。近接性基準は、ProSe探索及びProSe通信に対して異なる形に与えることもできる。また、近接性基準は、事業者の制御対象に設定することもできる。
― 近接サービス探索(ProSe Discovery):E―UTRAを使用していずれかのUEが他のUEに近接したか否かを識別する過程。
― 近接サービス通信(ProSe Communication):各UE間に形成された(established)通信経路を通じて行われる近接した各UE間の通信。通信経路は、各UE間に直接形成されたり、ローカル基地局(eNodeB)を通じてルーティングされることもある。
― 近接サービス―可能UE(ProSe―enabled UE):ProSe探索及び/またはProSe通信を支援するUE。以下では、UEと称する。
― 近接サービス―可能ネットワーク(ProSe―enabled Network):ProSe探索及び/またはProSe通信を支援するネットワーク。以下では、ネットワークと称する。
― 近接サービスグループ通信(ProSe Group Communication):近接サービス―可能端末間の共通通信経路(common communication path)設定方法で、近接した二つ以上の近接サービス―可能端末(ProSe―enabled UE)間の一対多近接サービス通信(one―to―many ProSe Communication)を称する。
― 近接サービス端末―対―ネットワークリレー(UE―to―Network Relay)(ProSe UE―to―Network Relay):近接サービス―可能公共安全用端末(public safety UE)であって、近接サービス―可能公共安全用端末(public safety UE)とE―UTRAを利用する近接サービス―可能ネットワークとの間で通信リレーとして動作するリレーの形態。
― 近接サービス端末―対―端末リレー(UE―to―UE Relay)(ProSe UE―to―UE Relay):近接サービス―可能公共安全用端末(public safety UE)であって、近接サービス―可能公共安全用端末(public safety UE)間の近接サービス通信リレーとして動作するリレーの形態。
― RAN(Radio Access Network):3GPPネットワークでNodeB、eNodeB及びこれらを制御するRNC(Radio Network Controller)を含む単位。UEとコアネットワークとの間に存在し、コアネットワークへの連結を提供する。
― HLR(Home Location Register)/HSS(Home Subscriber Server):3GPPネットワーク内の加入者情報を有しているデータベース。HSSは、設定格納(configuration storage)、アイデンティティー管理(identity management)、使用者状態格納などの機能を行うことができる。
― RANAP(RAN Application Part):RANとコアネットワークの制御を担当するノード(MME(Mobility Management Entity)/SGSN(Serving GPRS(General Packet Radio Service) Supporting Node)/MSC(Mobiles Switching Center))との間のインターフェース。
― PLMN(Public Land Mobile Network):各個人に移動通信サービスを提供する目的で構成されたネットワーク。オペレーター別に区分されて構成され得る。
― NAS(Non―Access Stratum):UMTSプロトコルスタックでUEとコアネットワークとの間のシグナリング、トラフィックメッセージを取り交わすための機能的な階層。UEの移動性を支援し、UEとPDN GW(Packet Data Network Gateway)との間のIP連結を形成(establish)及び維持(maintain)するセッション管理手順(procedure)を支援することを主な機能とする。
― HNB(Home NodeB):UTAN(UMTS Terrestrial Radio Access Network)カバレッジを提供するCPE(Customer Premises Equipment)。より具体的な事項は、標準文書TS 25.467を参照することができる。
― HeNodeB(Home eNodeB):E―UTRAN(Evolved―UTRAN)カバレッジを提供するCPE(Customer Premises Equipment)。より具体的な事項は、標準文書TS 36.300を参照することができる。
― CSG(Closed Subscriber Group):H(e)NBのCSGの構成員であって、PLMN(Public Land Mobile Network)内の一つ以上のCSGセルにアクセスすることが許容される加入者グループ。
― LIPA(Local IP Access):IP機能を有する(IP capable)UEがH(e)NBを経由して同一の住居(residential)/企業(enterprise)IPネットワーク内の他のIP機能を有する個体に対するアクセス。LIPAトラフィックは、移動事業者(operator)ネットワークを経らない。3GPPリリース―10システムでは、H(e)NBを経由してローカルネットワーク(すなわち、顧客(customer)の家または会社構内に位置したネットワーク)上の資源に対するアクセスを提供する。
― SIPTO(Selected IP Traffic Offload):3GPPリリース―10システムでは、事業者がEPCネットワークでUEに物理的に近く存在するPGW(Packet data network GateWay)を選択することによって使用者のトラフィックを超えることを支援する。
― PDN(Packet Data Network)連結:一つのIP住所(一つのIPv4住所及び/または一つのIPv6プレフィックス)で表現されるUEと、APN(Access Point Name)で表現されるPDNとの間の論理的な連結。
EPC(Evolved Packet Core)
図1は、EPC(Evolved Packet Core)を含むEPS(Evolved Packet System)の概略的な構造を示す図である。
EPCは、3GPP技術の性能を向上させるためのSAE(System Architecture Evolution)の核心的な要素である。SAEは、多様な種類のネットワーク間の移動性を支援するネットワーク構造を決定する研究課題に該当する。SAEは、例えば、IP基盤で多様な無線接続技術を支援し、より向上したデータ伝送能力を提供するなどの最適化されたパケット―基盤のシステムを提供することを目標とする。
具体的に、EPCは、3GPP LTEシステムのためのIP移動通信システムのコアネットワーク(Core Network)であって、パケット―基盤の実時間及び非実時間サービスを支援することができる。既存の移動通信システム(すなわち、2世代または3世代移動通信システム)では、音声のためのCS(Circuit―Switchecd)及びデータのためのPS(Packet―Switched)の2個の区別されるサブ―ドメインを通じてコアネットワークの機能が具現された。しかし、3世代移動通信システムの進化である3GPP LTEシステムでは、CS及びPSのサブ―ドメインが一つのIPドメインに単一化された。すなわち、3GPP LTEシステムにおいて、IP能力(capability)を有する各端末間の連結は、IP基盤の基地局(例えば、eNodeB(evolved Node B))、EPC、アプリケーションドメイン(例えば、IMS(IP Multimedia Subsystem))を通じて構成することができる。すなわち、EPCは、端―対―端(end―to―end)IPサービスの具現に必須な構造である。
EPCは、多様な構成要素を含むことができ、図1では、そのうち一部に該当する、SGW(Serving Gateway)、PDN GW(Packet Data Network Gateway)、MME(Mobility Management Entity)、SGSN(Serving GPRS(General Packet Radio Service) Supporting Node)、ePDG(enhanced Packet Data Gateway)を図示する。
SGWは、無線接続ネットワーク(RAN)とコアネットワークとの間の境界点として動作し、eNodeBとPDN GWとの間のデータ経路を維持する機能をする要素である。また、端末がeNodeBによってサービング(serving)される領域にわたって移動する場合、SGWは、ローカル移動性アンカーポイント(anchor point)としての役割をする。すなわち、E―UTRAN(3GPPリリース―8以後で定義されるEvolved―UMTS(Universal Mobile Telecommunications System) Terrestrial Radio Access Network)内での移動性のために、SGWを通じて各パケットがルーティングされ得る。また、SGWは、他の3GPPネットワーク(3GPPリリース8前に定義されるRAN、例えば、UTRANまたはGERAN(GSM(Global System for Mobile Communication)/EDGE(Enhanced Data rates for Global Evolution) Radio Access Network)との移動性のためのアンカーポイントとして機能することもできる。
PDN GW(またはP―GW)は、パケットデータネットワークに向かうデータインターフェースの終了点(termination point)に該当する。PDN GWは、政策執行特徴(policy enforcement features)、パケットフィルタリング(packet filtering)、課金支援(charging support)などを支援することができる。また、3GPPネットワークと非―3GPPネットワーク(例えば、I―WLAN(Interworking Wireless Local Area Network)などの信頼されないネットワーク、CDMA(Code Division Multiple Access)ネットワークやWiMaxなどの信頼されるネットワーク)との移動性管理のためのアンカーポイントとしての役割をすることができる。
図1のネットワーク構造の例示では、SGWとPDN GWが別途のゲートウェイで構成されることを示すが、二つのゲートウェイが単一のゲートウェイ構成オプション(Single Gateway Configuration Option)によって具現されることもある。
MMEは、UEのネットワーク連結に対するアクセス、ネットワーク資源の割り当て、トラッキング(tracking)、ページング(paging)、ローミング(roaming)及びハンドオーバーなどを支援するためのシグナリング及び制御機能を行う要素である。MMEは、加入者及びセッション管理と関連する制御平面(control plane)機能を制御する。MMEは、数多くのeNodeBを管理し、他の2G/3Gネットワークに対するハンドオーバーのための従来のゲートウェイの選択のためのシグナリングを行う。また、MMEは、保安過程(Security Procedures)、端末―対―ネットワークセッションハンドリング(Terminal―to―network Session Handling)、遊休端末位置決定管理(Idle Terminal Location Management)などの機能を行う。
SGSNは、他の3GPPネットワーク(例えば、GPRSネットワーク)に対する使用者の移動性管理及び認証(authentication)などの全てのパケットデータをハンドリングする。
ePDGは、信頼されない非―3GPPネットワーク(例えば、I―WLAN、WiFiホットスポット(hotspot)など)に対する保安ノードとしての役割をする。
図1を参照して説明したように、IP能力を有する端末は、3GPPアクセスはもちろん、非―3GPPアクセス基盤にもEPC内の多様な要素を経由して事業者(すなわち、オペレーター(operator))が提供するIPサービスネットワーク(例えば、IMS)にアクセスすることができる。
また、図1では、多様なレファレンスポイント(例えば、S1―U、S1―MMEなど)を図示する。3GPPシステムでは、E―UTRAN及びEPCの異なる機能個体(functional entity)に存在する2個の機能を連結する概念的なリンクをレファレンスポイント(reference point)と定義する。次の表1は、図1に示したレファレンスポイントを整理したものである。表1の各例示の他にも、ネットワーク構造によって多様なレファレンスポイントが存在し得る。
図1に示したレファレンスポイントのうちS2a及びS2bは、非―3GPPインターフェースに該当する。S2aは、信頼される非―3GPPアクセスとPDN GWとの間の関連制御及び移動性支援を使用者平面に提供するレファレンスポイントである。S2bは、ePDGとPDN GWとの間の関連制御及び移動性支援を使用者平面に提供するレファレンスポイントである。
近接サービス(ProSe)を提供するための制御メカニズム
本発明では、3GPP EPS(Evolved Packet System)などの移動通信システムで近接サービス(ProSe)またはD2Dサービスを支援するための制御メカニズムを提案する。
最近、SNS(Social Network Service)などに対する使用者要求事項の増加により、物理的に近い距離の各使用者/各装置間の検出(detect)/探索(discovery)及び特別なアプリケーション/サービス(すなわち、近接性―基盤のアプリケーション/サービス)に対する要求が台頭した。3GPP移動通信システムでも、このような種類のサービスを提供するための動きとして、ProSeに対する可能な用例(use case)及びシナリオと、可能なサービス要件(service requirement)に対する論議が進行中にある。
ProSeの可能な用例は、商業的/ソーシャルサービス、ネットワークオフロード、公共安全(Public Safety)、既存のインフラストラクチャー(infrastructure)サービスの統合(これは、到達性(reachability)及び移動性(mobility)側面を含む使用者経験の一貫性を保障するためである)などを挙げることができる。また、E―UTRANカバレッジが提供されない場合における公共安全(この場合、特定地域の規制及び事業者政策に符合することを条件とし、公共―安全のために指定された特定周波数帯域及び特定端末に制限されることを考慮しなければならない)に対する各用例及び可能な要件が論議中にある。
特に、3GPPで進行中のProSeに対する論議の範囲は、近接性―基盤のアプリケーション/サービスはLTEまたはWLANを経由して提供され、事業者/ネットワークの制御を受けて各装置間の探索及び通信が行われることを仮定する。
図2は、EPSで二つのUEが通信する基本的なデータ経路を示す図である。すなわち、図2は、UE―1とUE―2との間のProSeが適用されない一般的な場合のUE―1とUE―2との間のデータ経路を例示的に示す。このような基本的な経路は、基地局(すなわち、eNodeBまたはHome eNodeB)及びゲートウェイノード(すなわち、EPCまたは事業者網)を経る。例えば、図2に示したように、UE―1とUE―2がデータを取り交わすとき、UE―1からのデータは、eNodeB―1、S―GW/P―GW、eNodeB―2を経てUE―2に伝達され、同様に、UE―2からのデータは、eNodeB―2、S―GW/P―GW、eNodeB―1を経てUE―1に伝達され得る。図2では、UE―1とUE―2が互いに異なるeNodeBにキャンプ―オン(camp―on)したことを示しているが、同一のeNodeBにキャンプ―オンすることもできる。また、図2では、二つのUEが同一のS―GW及びP―GWからサービスを受けていることを示しているが、多様な組み合わせのサービスが可能である。すなわち、同一のS―GW、そして、互いに異なるP―GWからサービスを受けることもでき、互いに異なるS―GW、そして、同一のP―GWからサービスを受けることもでき、互いに異なるGW、そして、互いに異なるP―GW路からサービスを受けることもできる。
本発明では、このような基本的なデータ経路を、インフラストラクチャーデータ経路(すなわち、infrastructure path、infrastructure data pathまたはinfrastructure communication path)と称することができる。また、このようなインフラストラクチャーデータ経路を通じた通信を、インフラストラクチャー通信と称することができる。
図3は、ProSe基盤の二つのUE間の直接モードデータ経路を示す図である。このような直接モード通信経路は、基地局(すなわち、eNodeBまたはHome eNodeB)及び各ゲートウェイノード(すなわち、EPC)を経らない。
図3(a)は、UE―1とUE―2がそれぞれ異なるeNodeB(すなわち、eNodeB―1及びeNodeB―2)にキャンプ―オンしながら直接モード通信経路を通じてデータを取り交わす場合を例示的に図示する。図3(b)は、同一のeNodeB(すなわち、eNodeB―1)にキャンプ―オンしているUE―1とUE―2が直接モード通信経路を通じてデータを取り交わす場合を例示的に図示する。
一方、使用者平面のデータ経路は、図3に示したように、基地局やゲートウェイノードを経ずにUE間に直接形成されるが、制御平面経路は、基地局及びコアネットワークを経て形成され得るという点に留意しなければならない。制御平面経路を通じて交換される制御情報は、セッション管理、認証(authentication)、権限検証(authorization)、保安、課金などと関連する情報であり得る。図3(a)の例示のように、異なるeNodeBによってサービングされる各UEのProSe通信である場合、UE―1に対する制御情報は、eNodeB―1を経てコアネットワークの制御ノード(例えば、MME)と交換することができ、UE―2に対する制御情報は、eNodeB―2を経てコアネットワークの制御ノード(例えば、MME)と交換することができる。図3(b)の例示のように、同一のeNodeBによってサービングされる各UEのProSe通信の場合、UE―1及びUE―2に対する制御情報は、eNodeB―1を経てコアネットワークの制御ノード(例えば、MME)と交換することができる。
図4は、ProSe基盤の二つのUE間のローカルルーティング方式データ経路を示す図である。図4の例示のように、UE―1とUE―2との間のProSe通信データ経路はeNodeB―1を経て形成されるが、事業者が運営するゲートウェイノード(すなわち、EPC)は経らない。一方、制御平面経路は、図4のように、同一のeNodeBによってサービングされる各UEのローカルルーティング方式のデータ経路が構成される場合、UE―1及びUE―2に対する制御情報は、eNodeB―1を経てコアネットワークの制御ノード(例えば、MME)と交換することができる。
本発明では、図3及び図4で説明した通信経路を直接データ経路、ProSeのためのデータ経路、ProSe基盤のデータ経路、またはProSe通信経路と称することができる。また、このような直接データ経路を通じた通信を、直接通信、ProSe通信、またはProSe基盤の通信と称することができる。
図5は、端末―対―ネットワークリレー(UE―to―Network Relay)動作を含むグループ通信(Group Communication)シナリオを例示する。図5で例示したように、UE―1、UE―2、UE―3、UE―4及びUE―5は、全て同一のグループに属したメンバーUE/使用者(user)/加入者(Subscriber)を示す。また、グループ及びグループ通信を管理するアプリケーションサーバー(Application Server、AS)が存在し、グループを管理するディスパッチャ(Dispatcher)が存在する。グループ通信(またはグループコール(Group call))は、PTT(Push―To―Talk)と類似する形に行われ、グループ通信に参加するためには、グループにジョイン(join)する動作を行わなければならない。
図5のグループ通信では、一度に一つのUEがトーキングパーティー(talking party)、すなわち、メディア(例えば、音声など)の送信者になり得る。したがって、同時に多数のUEがメディアを送信することはできない。グループ通信を行うグループにジョインした、トーキングパーティーとしての役割をするUE以外に、他のUEは、トーキングパーティーUEが送信したメディアを受信する。ここで、トーキングパーティーUEの役割は、明示的または暗示的にアプリケーションサーバー(AS)またはディスパッチャ(dispatcher)から送信許可(transmit permission)を受けた場合に遂行可能である。
特に、図5のUE―5の場合は、ネットワークを通じてグループ通信サービスを受けず、UE―4を通じてグループ通信サービスを受けることを図示している。これは、UEが3GPPネットワークカバレッジ(以下、E―UTRANカバレッジ)外にあるか、または、E―UTRANカバレッジ内にあるとしても、グループ通信を支援しないE―UTRANカバレッジ内にある場合を示す。この場合、ネットワークを通じてグループ通信サービスを受ける同一のグループに属したメンバーUEとのリレー動作を通じてグループ通信サービスを受けることができる。したがって、本発明では、グループ通信を支援するE―UTRANカバレッジをグループ通信サービス範囲と称することにする。さらに、グループ通信と関連するサービス要件に対する詳細な事項は、3GPP TS 22.468及び3GPP TR 22.803を参考にすることができる。
図6は、グループ通信サービスのための構造(Architecture)を説明するための参考図である。図6において、レファレンスポイントを検討すると、コアネットワーク(Core Network)上のブロードキャスト―マルチキャストサービスセンター(Broadcast Multicast―Service Centre、BM―SC)及びMBMS―GWは、マルチ―ポイントサービスのために利用され、GC2は、マルチ―ポイントサービスのセットアップ(setup)を要請するために使用される。ここで、GC2は、使用者平面(user plane)及び制御平面(control plane)の各コンポーネント(components)で構成される。GC1は、端末のGCSE(Group Communication Service Enabler)グループ登録、eMBMS関連情報のリレー、サービス連続性を目的としてGCSE AS(Group Communication Service Enabler Application Server)に対するシグナリングのために利用される。
さらに、図6において、GCSE ASの主要な役割は、i)特定のグループ通信またはii)グループ通信に参加する特定UE/受信グループメンバー(Receiving group member)に対して、ダウンリンクメディア(downlink media)をユニキャスト(unicast)方式で伝達(deliver)するか、それとも、マルチキャスト(multicast)方式(すなわち、MBMS方式)で伝達するかを決定する。
さらに、アップリンクトラフィック(uplink traffic)は、常にユニキャスト方式で伝達され、マルチ―ポイントサービスは、eMBMSを使用して実現される(これに対する内容は、3GPP TS 23.246を参照することができる)。
上述したように、ProSeの可能な各用例と各要件、基礎的なデータ経路、制御経路のみが論議されているだけで、ProSeを支援するための3GPPのネットワークの構造及び動作の具体的な方案は設けられていない。本発明では、事業者/ネットワークによるProSeの制御を可能にするための制御平面シグナリングの具体的な各例示に対して提案する。
近接サービス(ProSe)基盤のグループ通信(Group Communication)
本発明では、3GPP EPS(Evolved Packet System)などの移動通信システムで近接(Proximity)基盤のグループ通信を効率的に制御するメカニズムを提案する。本発明で提案する近接基盤のグループ通信制御メカニズムは、以下で説明する1)リレーUEがグループ通信サービス範囲外にあるUE(すなわち、リレーを受けるUE)をグループ通信サービスのためにグループにジョインさせる動作、2)リレーUEが、リレーを受けるUEにリレーを提供する動作、3)リレーUEを再選択する動作、4)リレーを受けるUEがプライマリーリレーUE(primary relay UE)とセカンダリーリレーUE(secondary relay UE)を運営する動作、及び5)グループ通信ASの動作のうち少なくとも一つ以上の動作の組み合わせで構成することができる。以下では、本発明で提案する前記1)〜5)動作に対して具体的に説明する。
1.リレーUEが、リレーを受けるUEをグループにジョインさせる動作
本発明によると、グループ通信サービス範囲外にあるUE(以下、リレーを受けるUEまたはUE―1と称する)がグループ通信サービスを受けるためにグループにジョインする動作は、以下で説明する一つ以上の動作の組み合わせで構成することができる。
1)グループ通信をリレーできるUE、すなわち、端末―対―ネットワークリレー(UE―to―Network relay)が可能なUE(以下、リレーUEまたはUE―2と称する)は、自身(すなわち、リレーUE)がリレーできるグループに対する少なくとも一つ以上の識別子(identifier(s))を公知(announce)することができる。このようにリレーUEから伝送される識別子は、他のUEによって直接受信することもでき、eNodeBを通じて他のUEが受信することもできる。
さらに、前記の公知は、リレーUE(すなわち、UE―2)が近接サービス(Proximity service)と関連して自身の存在を公知するときに同時に行うこともできるが、場合に応じては、リレーできるグループに対する少なくとも一つの識別子と近接サービスと関連する自身の存在に対する公知を別個に行うこともできる。また、リレーできるグループの識別子を公知する場合、リレーUE(すなわち、UE―2)は、既にグループにジョイン動作を行った後でもあり得るが、リレーできるグループにジョイン動作を行う前に公知することもできる。
2)リレーを受けるUE(すなわち、UE―1)は、自身が属したグループ(以下、グループ#1と称する)のグループ通信をリレーできるUEを認知または探索した後(直接的にまたはネットワークを介して)、リレー可能なUE(すなわち、UE2)にジョインする動作を行う。さらに、説明の便宜上、リレー可能なUE(すなわち、UE―2)にジョインする動作は、リレーを受けようとするグループ(すなわち、グループ#1)にジョインするための動作として、本発明全般にわたって解釈することができる。
リレーを受けるUE(すなわち、UE―1)は、リレー可能なUE(すなわち、UE―2)を通じてジョイン要請メッセージを伝送する。リレーを受けるUE(すなわち、UE―1)が多数のリレー可能なUE(s)を認知/探索した場合、多様な基準に基づいてリレーUEを選択することができる。例えば、i)リレー可能なUEがリレーできるグループ情報、ii)信号強さ、iii)選好度、iv)設定(configuration)/政策(policy)などに基づいて、リレーUE(すなわち、UE―2)を選択することができる。
より具体的に、例えば、UE―Aは、グループ#1、グループ#2のグループ通信に対するリレーを提供することができ、UE―Bは、グループ#1のグループ通信に対するリレーを提供することができると仮定する。このような仮定下で、UE―AとUE―Bが全てリレー選択に必要な他の条件を満足するとき、リレーを受けようとするUEがグループ#1とグループ#2の全てのグループ通信に参加しようとする場合、UE―AはリレーUEとして選択することができる。
また、UE―1がUE―2に伝送するジョイン要請メッセージは、グループ通信に必要な多様な情報を含むことができる。例えば、リレーを受けるUE(すなわち、UE―1)の識別情報、ジョインしようとするグループの識別情報、保安(security)関連情報などを含むことができる。
以後の動作は、リレーUE(すなわち、UE―2)のグループ通信(すなわち、グループ#1)ジョインの有無によって次のように行うことができる。
3―a)リレーを受けるUE(すなわち、UE―1)からジョイン要請を受信したリレーUE(すなわち、UE―2)が既にグループ#1にジョインした場合:
3―a―1)リレーを受けるUE(すなわち、UE―1)をグループに(例えば、ネットワーク/グループ通信システム/AS/ディスパッチャなど)明示的にジョインさせる必要がないと仮定することができる。リレー動作を行わなければならないことをグループに(例えば、ネットワーク/グループ通信システム/AS/ディスパッチャなど)知らせたり、リレー動作と関連してグループから許可(permission)を受けなければならない場合、リレーUE(すなわち、UE―2)は、グループ(すなわち、グループ#1)にリレー動作と関連する情報を含むメッセージを伝送する。その後、リレーを受けるUEにジョイン要請に対する応答メッセージを伝送する。
ただし、リレー動作を行わなければならないことをグループ(すなわち、グループ#1)に(例えば、ネットワーク/グループ通信システム/AS/ディスパッチャなど)知らせる必要がないか、リレー動作と関連してグループから許可を受ける必要がない場合は、(グループにリレー動作と関連する情報を含むメッセージの伝送なしで)リレーを受けるUEにジョイン要請に対する応答メッセージを伝送する。
3―a―2)または、リレーを受けるUE(すなわち、UE1)をグループに明示的にジョインさせなければならないか、リレーを受けるUEがグループに明示的にジョインしなければならなく、リレー動作を行わなければならないことをグループに(例えば、ネットワーク/グループ通信システム/AS/ディスパッチャなど)知らせたり、リレー動作と関連してグループから許可を受けなければならない場合、リレーを受けるUE(すなわち、UE―1)をグループにジョインさせる動作/リレー動作と関連する情報を含むメッセージ伝送を行う。2個の動作は、同時にまたは組み合わされた形態で行うこともでき、別途に行うこともできる。その後、リレーを受けるUEにジョイン要請に対する応答メッセージを伝送する。
ただし、リレー動作を行わなければならないことをグループに(例えば、ネットワーク/グループ通信システム/AS/ディスパッチャなど)知らせる必要がないか、リレー動作と関連してグループから許可を受ける必要がない場合は、リレーを受けるUE(すなわち、UE―1)をグループにジョインさせる動作を行う。その後、リレーを受けるUEにジョイン要請に対する応答メッセージを伝送する。
上述したように、リレーを提供するUE(すなわち、UE―2)が、リレーを受けるUE(すなわち、UE一1)をグループにジョインさせるためのメッセージを伝送するとき、リレーを提供するUE(すなわち、UE―2)は、追加的にまたは選択的に自身の位置情報(例えば、TAI(Tracking Area Identity)及び/あるいはECGI(E―UTRAN Cell Glbal Identifier)など)を、リレーを受けるUE(すなわち、UE―2)をグループにジョインさせるためのメッセージに含ませることもできる。さらに、これは、本発明全般にわたって適用することができる。
また、3―a―1)及び3―a―2)において、リレー動作と関連する情報は以下で説明する情報のうち一つ以上であり、このような情報は、明示的(explicitly)または暗示的(implicitly)であり得る。また、このようなリレー動作と関連する情報は、3―a―2)の場合に常にネットワーク(または、グループ通信システム/グループ通信AS/ディスパッチャなど)に伝送されることもある。換言すると、リレーを受けるUEをグループにジョインさせるとき、リレー動作と関連する情報が含まれてジョイン動作を行うことができる。このような内容は、本発明全般にわたって適用することができる。
― リレーを提供するUE(すなわち、UE―2)がリレーを受けるUE(すなわち、UE―1)に対してリレー動作を行うことを知らせる情報
― グループにジョインするUE(すなわち、UE―1)がリレーUE(すなわち、UE―2)を通じてグループにジョインすることを知らせる情報
― グループにジョインするUE(すなわち、UE―1)がリレーUE(すなわち、UE―2)を通じてグループ通信にジョイン/参加することを知らせる情報
― グループにジョインするUE(すなわち、UE―1)がi)ネットワークカバレッジ(network coverage)外にあるか、ii)eNodeBによってサービス(serve)されていないか、またはiii)リレーUEによってサービスされていることを知らせる情報
― グループにジョインするUE(すなわち、UE―1)がグループ通信を支援しないE―UTRANカバレッジにあることを知らせる情報
― グループにジョインするUE(すなわち、UE―1)がグループ通信サービス範囲外にあることを知らせる情報
― リレーUEとしての役割をするUEの識別情報(例えば、ID情報、IP住所情報など)
または、上述した場合と異なり、リレーを提供するUE(すなわち、UE―2)が、自身がグループにジョインするためのメッセージをネットワークに伝送するときは、自身の位置情報(例えば、TAI及び/あるいはECGIなど)を含ませる一方、リレーを受けるUE(すなわち、UE―1)をグループにジョインさせるためのメッセージをネットワークに伝送するときは、自身の位置情報を含ませないことによって、暗示的にジョインをするUEは、リレーUEを通じてグループ通信に参加するものであることを知らせることもできる。
3―b)リレーを受けるUE(すなわち、UE―1)からジョイン要請を受信したリレーUE(すなわち、UE2)がグループ(例えば、グループ#1)に未だにジョインしていない場合:
3―b―1)リレーを受けるUE(すなわち、UE―1)をグループに明示的にジョインさせる必要がなく、リレー動作を行わなければならないことをグループに(例えば、ネットワーク/グループ通信システム/AS/ディスパッチャなど)知らせたり、リレー動作と関連してグループから許可を受けなければならない場合、リレーUEは、i)自身がグループにジョインする動作/ii)リレー動作と関連する情報を含むメッセージ伝送を行う。2個の動作(すなわち、i、ii)は、同時にまたは組み合わされた形態で行うこともでき、別途に(すなわち、独立的に)行うこともできる。その後、リレーUEは、リレーを受けるUEにジョイン要請に対する応答メッセージを伝送する。これとは異なり、一旦、ジョイン要請に対する応答メッセージが伝送された後、グループにジョインする動作/リレー動作と関連する情報を含むメッセージ伝送が行われることもある。
リレー動作を行わなければならないことをグループに(例えば、ネットワーク/グループ通信システム/AS/ディスパッチャなど)知らせる必要がないか、リレー動作と関連してグループから許可を受ける必要がない場合、リレーUEは、自身がグループにジョインする動作を行う。その後、リレーを受けるUEにジョイン要請に対する応答メッセージを伝送する。
3―b―2)リレーを受けるUE(すなわち、UE―1)をグループに明示的にジョインさせたり、リレーを受けるUE(すなわち、UE―1)がグループに明示的にジョインしなければならなく、リレー動作を行わなければならないことをグループに(例えば、ネットワーク/グループ通信システム/AS/ディスパッチャなど)知らせたり、リレー動作と関連してグループから許可を受けなければならない場合、リレーUEは、i)自身がグループにジョインする動作/ii)リレーを受けるUEに対するジョイン動作/iii)リレー動作と関連する情報を含むメッセージ伝送を行う。3個の動作(すなわち、i、ii、iii)は、同時にまたは組み合わされた形態で行うこともでき、別途に(すなわち、独立的に)行うこともできる。その後、リレーUEは、リレーを受けるUEにジョイン要請に対する応答メッセージを伝送する。これとは異なり、一旦、ジョイン要請に対する応答メッセージを伝送した後、グループにジョインする動作/リレーを受けるUEに対するジョイン動作/リレー動作と関連する情報を含むメッセージ伝送を行うこともできる。
しかし、リレーを受けるUE(すなわち、UE―1)をグループに明示的にジョインさせたり、リレーを受けるUE(すなわち、UE―1)がグループに明示的にジョインしなければならないにもかかわらず、リレー動作を行わなければならないことをグループに(例えば、ネットワーク、はグループ通信システム、ASまたはディスパッチャなど)知らせる必要がないか、リレー動作と関連してグループから許可を受ける必要がない場合、リレーUEは、i)自身がグループにジョインする動作/ii)リレーを受けるUEに対するジョイン動作を行う。2個の動作(すなわち、i、ii)は、同時にまたは組み合わされた形態で行うこともでき、別途に行うこともできる。その後、リレーを受けるUEにジョイン要請に対する応答メッセージを伝送する。これとは異なり、一旦、ジョイン要請に対する応答メッセージを伝送した後、グループにジョインする動作/リレーを受けるUEに対するジョイン動作を行うこともできる。
上述したリレーを受けるUE(すなわち、UE―1)がリレーUE(すなわち、UE―2)にジョインする動作により、i)相互認証、ii)グループ通信に必要な情報交換、iii)グループ通信のための保安関係形成(例えば、保安キー(security key)交換)、iv)相手UEに対する情報/コンテキスト(context)格納のうち少なくとも一つが完了/遂行または達成され得る。
また、上述したi)リレーUEがグループにジョインするために送受信するメッセージ、ii)リレーを受けるUEをグループにジョインさせるために送受信するメッセージ、及びiii)リレー動作と関連する情報を含むメッセージのように、リレーUEとネットワークとの間で交換する各メッセージは、RANノード(node)(例えば、eNodeB)/コアネットワークノード(例えば、MME、S―GW、P―GW、ProSeサービス関連ノード/サーバー、グループ通信システム及び/またはグループ通信のためのアプリケーションサーバー(Application Server for group communication))/ディスパッチャのうち少なくとも一つを経ることができる。さらに、リレーUEとネットワークとの間で交換する各メッセージとしては、既存のメッセージを使用したり、新たに定義されたメッセージを使用することができる。例えば、既存のAS/RRCメッセージ、NASメッセージを使用することもでき、新たに定義されたAS/RRCメッセージ、NASメッセージを使用することもでき、新たなプロトコルのメッセージを定義して使用することもできる。
2.リレーUEが、リレーを受けるUEにリレーを提供する動作
リレーUEとリレーを受けるUEが全てトーキングパーティーでない場合は、リレーUEがネットワーク(またはグループ)から受信したメディア/グループコール(group call)/グループ通信を、リレーを受けるUEに伝達する。このとき、リレーUEは、トーキングパーティーの識別子情報を共に伝達することができる。
リレーUEがトーキングパーティーである場合、リレーUEは、自身が生成したメディア/グループコール/グループ通信を、リレーを受けるUEに伝達する。このとき、リレーUEは、トーキングパーティーの識別子情報として自身の識別子情報を共に伝達することができる。勿論、リレーUEは、自身が生成したメディア/グループコール/グループ通信をネットワーク(またはグループ)に送信することもできる。
また、リレーを受けるUEがトーキングパーティーである場合、リレーUEは、リレーを受けるUEが送信したメディア/グループコール/グループ通信をネットワーク(またはグループ)に伝達することができる。このとき、リレーUEは、トーキングパーティーの識別子情報として、リレーを受けるUEの識別子情報を共に伝達することができ、追加的にリレーUEの識別子情報も共に提供することができる。
さらに、リレーを受けるUEがトーキングパーティーになるために、明示的または暗示的にネットワークから送信許可を受けなければならない場合もある。この場合、リレーUEは、リレーを受けるUEのために送信許可を受けるための動作を行うことができ、これは、リレーUEがリレーを受けるUEをグループにジョインさせる動作で上述したのと類似する形で動作し得る。
3.リレーUEを再選択する動作
リレーUEがリレーを受けるUEにこれ以上リレーできなくなったり、リレーできなくなる可能性がある場合、(例えば、リレーUEとリレーを受けるUEとが互いに遠ざかるか、リレーUEもグループ通信サービス範囲を逸脱する場合)リレーUEを再選択する必要がある。このような動作は、次のうち一つ以上の動作の組み合わせで構成される。
1)リレーを受けるUEがリレーUEを再選択しなければならないことを認知/決定し、i)同一のグループに属した他のUE、またはii)リレーを受けようとするグループに対するグループ通信をリレーできるUEを探索/ジョインする。
その後、リレーを受けるUEは、追加的にオールド(old)リレーUE(すなわち、以前にリレーを提供したが、これ以上リレーを提供できないリレーUE)にリーブ(leave)要請動作を行うことができる。しかし、明示的にリーブ要請動作を行わないとしても、暗示的にリーブ動作を行うこともできる。ここで、リーブ動作とは、リレーを受けるUEがオールドリレーUEからリーブすることを意味し、グループでリーブすることは意味しない。
2)リレーUEは、自身がリレーを受けるUEにこれ以上リレー動作を行えないことを認知/決定する。したがって、リレーUEは、i)他のリレーUEを選択してリレーとしての役割を委任する動作、及びii)リレーを受けるUEに関連情報を通報する動作のうち少なくとも一つを行う。ここで、リレーを受けるUEに通報される関連情報は、他のリレーUEに委任した動作を行った場合はこれと関連する情報を含むが、他のリレーUEに委任していない場合は、自身(すなわち、オールドリレーUE)がこれ以上リレー動作を行えないという情報のみを含む。
3)ネットワークでは、リレーを受けるUEに対してリレーUEを再選択しなければならないことを認知/決定する。ネットワークは、i)他のリレーUEを選択してリレーとしての役割を委任する動作、及びii)リレーを受けるUEに関連情報を通報する動作のうち少なくとも一つを行う。ここで、リレーを受けるUEに通報される関連情報は、他のリレーUEに委任した動作を行った場合はこれと関連する情報を含むが、他のリレーUEに委任していない場合は、オールドリレーUEがこれ以上リレー動作を行えないという情報のみを含む。
上記2)、3)の動作の場合、オールドリレーUEが有していたリレーを受けるUEに対する情報/コンテキストを、新たな(new)リレーUEに伝達する動作がさらに行われることもある。また、3)の動作のために、ネットワークは、リレーを受けるUEとリレーUEに対する情報を格納することができる。
4―1.リレーを受けるUEがプライマリーリレーUEとセカンダリーリレーUEを運営する動作
グループ通信サービス範囲外にあるUE(以下、UE―1)が最初にリレーUEを選択したり、あるいはリレーUEを再選択する場合、リレーUE候補が二つ以上であると認知されると、二つのリレーUEを選択することができる。ここで、選択された二つのリレーUEのうち一つはプライマリー(Primary)リレーUEとしての役割をし、他の一つのリレーUEはセカンダリー(Secondary)リレーUEとしての役割をする。
リレーを受けるUEが、リレーを受けることを望むグループが多数(例えば、グループ#1、グループ#2)であるが、プライマリーリレーUEとして選択可能なUEは、2個のグループに対するリレーを提供可能であり、それ以外のリレー可能なUEが一部のグループに対してのみリレーを提供可能であると、前記のリレーを受けるUEは、プライマリーリレーUEとセカンダリーリレーUEを選択/指定できるが、セカンダリーリレーUEのみを選択/指定することもできる。例えば、UE―Cはグループ#1に対してのみリレーを提供し、UE―Dはグループ#2に対してのみリレーを提供する場合、リレーを受けるUEは、UE―CとUE―Dを全てセカンダリーリレーUEとして選択/指定することができる。
このとき、リレーを受けるUE内の多様な情報に基づいて、多数のセカンダリーリレーUEは順次的な(ordering)形態で格納され得る。リレーを受けるUE内で各セカンダリーリレーUEを整列するための情報の例としては、i)リレーを受けようとするグループ間の重要度/優先順位、ii)リレーを受けようとするグループ内でリレーを受けるUE/使用者(user)のメンバーシップ等級、iii)リレーUE選択時点で該当のグループがグループ通信中であるか否か、iv)リレーUE選択時点でリレーを受けるUEがトーキングパーティーであるか否かなどがあり得る。
リレーを受けるUE(すなわち、UE1)は、プライマリーリレーUEとセカンダリーリレーUEを選択した後、次のうち一つの動作を行うことができる。これは、プライマリーリレーUEとセカンダリーリレーUEを一度に選択した後、以下の動作を行うこともでき、一つのリレーUEを選択した後、選択されたUEとの動作を行った後、他の一つのUEをさらに選択し、追加的に選択されたUEとの動作を行うこともできる。
1)プライマリーリレーUEとセカンダリーリレーUEの全てにジョインする動作を遂行:
リレーを受けるUE(すなわち、UE―1)は、プライマリーリレーUEにジョインを要請しながら明示的または暗示的にプライマリーリレーUEとして役割をすることを要請することができる。また、プライマリーリレーUEにセカンダリーリレーUEに対する情報を知らせることができる。プライマリーリレーUEは、リレーUEがリレーを受けるUEをグループにジョインさせる動作で上述したリレーUEとしての動作を行う。このとき、プライマリーリレーUEは、ネットワークに伝送するメッセージに自身がプライマリーリレーUEであることを知らせる情報を含ませることもできる。また、プライマリーリレーUEは、リレーUEがリレーを受けるUEにリレーを提供する動作と関連して、上述したリレーUEとしての動作を行う。
また、リレーを受けるUE(すなわち、UE―1)は、セカンダリーリレーUEにジョインを要請しながら明示的または暗示的にセカンダリーリレーUEとしての役割をすることを要請することができる。さらに、リレーを受けるUE(すなわち、UE―1)は、プライマリーリレーUEに対する情報を知らせることもできる。セカンダリーリレーUEは、リレーUEがリレーを受けるUEをグループにジョインさせる動作と関連して上述したリレーUEとしての動作を行うこともでき、そうでない場合もある。リレーUEがリレーを受けるUEをグループにジョインさせる動作と関連して上述した動作を行うと、ネットワークに伝送するメッセージに自身がセカンダリーリレーUEであることを知らせる情報を含ませることもできる。
2)プライマリーリレーUEのみにジョインする動作を遂行:
リレーを受けるUE(すなわち、UE―1)がプライマリーリレーUEにジョインする動作及びプライマリーリレーUEが行う動作は、上述した1)に従う。この場合、リレーを受けるUE(すなわち、UE―1)は、セカンダリーリレーUEにジョインする動作を行う代わりに、リレーUEとリレーを受けるUEとの関係のみを形成することもできる。このとき、プライマリーリレーUEに対する情報を含み、リレーUEとリレーを受けるUEとの関係形成に必要な多様な情報を取り交わすこともできる。
さらに、プライマリーリレーUEとセカンダリーリレーUEが相互作用(interaction)する動作をさらに行うことができる。
4―2.プライマリーリレーUE及びセカンダリーリレーUEのうちいずれか一つを再選択する動作
プライマリーリレーUEまたはセカンダリーリレーUEが、リレーを受けるUEにこれ以上リレーUEとしての役割を行えなくなるか、リレーUEとしての役割を行えなくなる可能性がある場合(例えば、リレーUEとリレーを受けるUEとが互いに遠ざかるか、リレーUEもグループ通信サービス範囲を逸脱する場合)、リレーUEを再選択する必要がある。このような動作は、次のうち一つ以上の動作の組み合わせで構成される。
1)リレーを受けるUEがプライマリーリレーUEを再選択しなければならないことを認知/決定し、同一のグループに属した他のUEまたはリレーを受けようとするグループに対するグループ通信をリレーできるUEを探索してプライマリーリレーUEとして選択する。さらに、セカンダリーリレーUE(セカンダリーリレーUEが多数である場合、そのうち一つ)をプライマリーリレーUEに切り替え、同一のグループに属した他のUEまたはリレーを受けようとするグループに対するグループ通信をリレーできるUEを探索してセカンダリーリレーUEとして選択する。
2)リレーを受けるUEがセカンダリーリレーUEを再選択しなければならないことを認知/決定し、i)同一のグループに属した他のUEまたはリレーを受けようとするグループに対するグループ通信をリレーできるUEを探索してセカンダリーリレーUEとして選択したり、ii)同一のグループに属した他のUEまたはリレーを受けようとするグループに対するグループ通信をリレーできるUEを探索してプライマリーリレーUEとして選択し、既存のプライマリーリレーUEをセカンダリーリレーUEに切り替える。
3)プライマリーリレーUEは、自身がリレーを受けるUEにこれ以上リレー動作を行えないことを認知/決定し、i)他のリレーUEを選択してプライマリーリレーUEとしての役割を委任する動作、及びii)リレーを受けるUEに関連情報を通報する動作のうち少なくとも一つを行うことができる。ここで、リレーを受けるUEに通報する関連情報は、他のリレーUEに委任した場合はこれに対する情報を含むことができるが、他のリレーUEに委任していない場合、自身(すなわち、プライマリーリレーUE)がこれ以上リレー動作を行えないという情報のみを含むことができる。また、リレーを受けるUEが情報を受信した後、プライマリーリレーがUEを選択する動作を行うこともできる。
または、i)セカンダリーリレーUE(セカンダリーリレーUEが多数である場合、そのうち一つ)にプライマリーリレーUEとしての役割を委任する動作、ii)リレーを受けるUEに関連情報(ここで、セカンダリーリレーUEに委任した場合、これに対する情報を含み、セカンダリーリレーUEに委任していない場合、自身(すなわち、プライマリーリレーUE)がこれ以上リレー動作を行えないという情報のみを含む)を通報する動作のうち少なくとも一つを行うことができる。リレーを受けるUEが情報を受信した後、セカンダリーリレーUEを選択する動作をさらに行うこともできる。
4)セカンダリーリレーUEは、自身がリレーを受けるUEにこれ以上リレーUEとしての役割を行えないことを認知/決定し、i)他のリレーUEを選択してセカンダリーリレーUEとしての役割を委任する動作、ii)リレーを受けるUEに関連情報(ここで、他のリレーUEに委任した場合、これに対する情報を含み、他のリレーUEに委任していない場合、自身(すなわち、セカンダリーリレーUE)がこれ以上リレー動作を行えないという情報のみを含む)を通報する動作のうち少なくとも一つを行うことができる。リレーを受けるUEが情報を受信した後、セカンダリーリレーがUEを選択する動作を行うこともできる。
5)ネットワークでリレーを受けるUEに対してプライマリーリレーUEを再選択しなければならないことを認知/決定し、i)他のリレーUEを選択してプライマリーリレーUEとしての役割を委任する動作、ii)リレーを受けるUEに関連情報(ここで、他のリレーUEに委任した場合、これに対する情報を含み、他のリレーUEに委任していない場合、プライマリーリレーUEがこれ以上リレー動作を行えないという情報のみを含む)を通報する動作のうち少なくとも一つを行うことができる。リレーを受けるUEが情報を受信した後、プライマリーリレーUEを選択する動作を行うこともできる。
または、i)セカンダリーリレーUE(セカンダリーリレーUEが多数である場合、そのうち一つ)にプライマリーリレーUEとしての役割を委任する動作、ii)リレーを受けるUEに関連情報(新たなセカンダリーリレーUEに委任した場合、これに対する情報を含み、そうでない場合、プライマリーリレーUEがこれ以上リレー動作を行えないという情報のみを含む)の通報動作のうち少なくとも一つを行うことができる。リレーを受けるUEが情報を受信した後、セカンダリーリレーUEを選択する動作をさらに行うこともできる。
6)ネットワークでリレーを受けるUEに対してセカンダリーリレーUEを再選択しなければならないことを認知/決定し、i)他のリレーUEを選択してセカンダリーリレーUEとしての役割を委任する動作、ii)リレーを受けるUEに関連情報(他のリレーUEに委任した場合、これに対する情報を含み、他のリレーUEに委任していない場合、セカンダリーリレーUEがこれ以上リレー動作を行えないという情報のみを含む)を通報する動作のうち少なくとも一つを行うことができる。リレーを受けるUEが情報を受信した後、セカンダリーリレーUEを選択する動作を行うこともできる。
上述した5)、6)の動作のために、ネットワークは、リレーを受けるUE、プライマリーリレーUE、及びセカンダリーリレーUEに対する情報を格納することができる。
前記でセカンダリーリレーUEがプライマリーリレーUEに転換された場合、リレーを受けるUEが上述したプライマリーリレーUEとセカンダリーリレーUEの全てにジョインする動作と関連する動作を行った場合、セカンダリーリレーUEは、プライマリーUEに転換されたことを認知/決定すると、直ぐにプライマリーリレーUEとしての役割を行うことができる。さらに、前記(セカンダリーリレーUEからプライマリーリレーUEに)転換されたリレーUEは、前記の転換に対する認知/決定のためにリレーを受けるUEから明示的にプライマリーリレーUEとしての役割(例えば、グループ通信中である場合、メディアリレー)開始に対する要請を受けなければならないが、リレーを受けるUEから明示的に何ら要請もない場合にも認知/決定を行うことができる。
前記でセカンダリーリレーUEがプライマリーリレーUEに転換された場合、リレーを受けるUEが上述したプライマリーリレーUEのみにジョインする動作と関連する動作を行った場合、リレーUEは、リレーを受けるUEからプライマリーリレーUEとしての役割開始に対する要請を受けた後、プライマリーリレーUEとしての役割を行うことができる。
さらに、リレーを受けるUEがプライマリーリレーUEとセカンダリーリレーUEを運営し、プライマリーリレーUEとセカンダリーリレーUEの全てにジョインする動作またはプライマリーリレーUEのみにジョインする動作を行う場合、リレーを受けようとする/受けるUEが二つのリレーUEのうちプライマリーとセカンダリーを選択/決定/交替する基準は、i)リレー可能なUEがリレーできるグループ情報、ii)信号強さ、iii)選好度、iv)設定(configuration)/政策などの多様な基準を使用することができる。
また、リレーを受けようとする/受けるUEが、一つのリレーUEのみを選択/運営するか、それとも、二つのリレーUEを選択/運営するかは、以下のような多様な情報に基づいて決定することができる。しかし、以下の情報は、説明の便宜のために羅列したものに過ぎなく、これに限定して解釈してはならない。
― リレーUE候補の数
― リレーUE候補との信号強さ
― リレーUE選択時点でグループ通信中であるか否か
― リレーUE選択時点でリレーを受けるUEがトーキングパーティーであるか否か
― 政策/設定
― リレーを受けるUEのバッテリ残量情報
― リレーを受けるUEの位置関連情報
― リレー可能なUEがリレーできるグループ情報
― リレーを受けるUEがE―UTRANカバレッジにあったときのヒストリー関連情報。例えば、一番最後にサービスを受けたPLMN情報、PLMNがローミング(roaming)網であったか否かなど。
5.グループ通信アプリケーションサーバー(AS)の動作
5―1)グループ通信ASが特定グループに対するダウンリンクメディア/トラフィック(downlink media/traffic)をマルチキャスト方式、すなわち、マルチキャストを利用したり、MBMBを利用して伝達することを決定するとき、i)セル内のグループに属したメンバー(member)の数、またはii)グループのグループ通信に参加するUE/使用者の数に基づいて決定することができる。
例えば、その数が一定の基準値以上であるか、一定の基準値を満足すると、MBMSを使用するように決定することができる。このとき、グループ通信ASは、(リレーUEを通じて)リレーを受けるUEに対して、セル内のグループに属したメンバーの数をカウントするときを除いてはカウントを行う(すなわち、カウントしない)。これにより、実際には、セルのカバレッジ内に存在し、eNodeBのサービスの提供を受けながらもMBMSメディア/トラフィックを受信できるUEが基準値より小さいにもかかわらず、リレーUEを通じてグループ通信に参加するUE(すなわち、MBMSメディア/トラフィックを受信できないUE)までも全てカウントすることによって、MBMSを使用することに不適切に決定することを防止することができる。
以上では、セル単位でMBMS方式を使用するか否かを決定すると説明したが、これを決定する地域単位は、多様なサイズ(granularity)であり得る。その例としては、グループ通信サービス地域、MBMSサービス地域、単一トラッキング地域、多数のトラッキング地域、単一セル、多数のセル、MBSFN(Multimedia Broadcast multicast service Single Frequency Network)地域、グループ通信のために分けられた/区分された地域、PLMNなどがあり得る。
5―2)グループ通信ASがグループにジョインしたUEまたはグループ通信に参加するUEに、MBMSサービス情報(MBMS service information)/MBMSサービス関連情報/MBMS USD(User Service Description)を伝送しなければならない場合、リレーUEを通じてグループ通信に参加するUEには伝送しない。このとき、グループ通信ASがMBMSサービス情報を伝送しなければならない場合、リレーUEにMBMSサービス情報を伝送することができる。このようにUEにMBMSサービス情報を伝送しなければならない場合の例としては、i)特定グループに対してMBMS方式でダウンリンクメディア/トラフィックを伝達するためにグループにジョインした全てのUEにMBMSサービス情報を伝送しなければならない場合、ii)既にMBMS方式でダウンリンクメディア/トラフィックを伝達しているグループに新たなUEがジョインした場合、iii)MBMSサービス情報の内容が変更された場合などがあり得る。
さらに、上述したMBMSサービス情報は、UEがMBMSメディア/トラフィックを受信するために必要とする多様な情報であって、サービスId、TMGI(Temporary Mobile Group Identity)、マルチキャスト住所(multicast address)/メディアのポート(port of media)などを含むメディアに対する情報であり得る。
上述した5―1)及び5―2)において、グループ通信ASが、グループにジョインしたUEがリレーUEを通じてグループ通信に参加したか否かを判断する基準として、次のうち一つ以上の情報を使用することができる。
― UEからグループにジョインするメッセージを受信したが、このメッセージにリレー動作関連情報が含まれている。リレー動作関連情報に該当し得る情報は、上述したリレーUEがリレーを受けるUEをグループにジョインさせる動作で記述した内容を準用する。また、リレー動作関連情報は、グループにジョインするメッセージにリレーを提供するUEが含ませたものであってもよく、リレーの提供を受けるUEが含ませたものであってもよい。
― UEからグループにジョインするメッセージを受信したが、このメッセージにUEに対する位置情報が含まれていない。
さらに、グループ通信ASは、UEからグループにジョインするメッセージを受信すると、グループに対してジョインを行い、ジョインが認証されたUE/使用者に対する情報を格納するとき、リレーUEを通じてグループ通信に参加することを示す情報(すなわち、リレー動作関連情報)を共に格納することができる。
上述した本発明では、端末―対―ネットワーク(UE―to―Network)リレー動作を含むグループ通信に対して記述したが、本発明で提案する近接基盤のグループ通信方法は、端末―対―端末(UE―to―UE)リレー動作を含むグループ通信にも拡張・適用が可能である。また、本発明は、同時に多数のUEがメディアを送信する場合にも拡張・適用することができる。また、本発明は、グループ通信のみならず、リレーを通じた1対1通信(one―to―one communication)、ブロードキャスト通信(broadcast communication)などにも適用可能である。
また、本発明で上述したグループにジョインする動作は、グループ(これは、グループ通信システム/グループ通信AS/ディスパッチャなどのようにグループ通信と関連するノードや機能を含む意味)に登録(register)する動作と解釈することができる。
また、本発明で上述したリレーを受けようとするUEがリレーできるUEを探索する動作は、相互間にメッセージを取り交わしながら探索を行う動作を意味することもでき、単純にリレーを受けようとするUEがリレーできるUEを認知/発見することであってもよい。
また、本発明で上述したグループ通信のためのアプリケーションサーバー(Application Server for group communication)、AS、グループ通信AS、グループ通信システムは、図6のGCSE ASに該当したり、GCSE ASを含むものと解釈することができる。
さらに、本発明は、LTE/EPC網に限定されず、3GPP接続網(例えば、UTRAN/GERAN/E―UTRAN)及びnon_3GPP接続網(例えば、WLANなど)を全て含むUMTS/EPS移動通信システム全般に適用することができる。また、その他に、ネットワークの制御が適用される環境で、その他の全ての無線移動通信システム環境で適用することができる。
以下では、上述した内容に基づいて本発明の一実施例に係る動作を説明する。
図7は、本発明の一実施例に係るグループ通信を示す。図7では、UE―1 100、UE―2 200、UE―3 300がグループ#1のメンバーで、UE1 100はネットワークを通じてグループ#1に対するグループ通信に参加できないので、端末―対―ネットワーク(UE―to―Network)リレー(すなわち、UE―2)を通じてグループ#1に対するグループ通信に参加することを仮定する。
図7の段階1において、UE―2 200は、グループ#1に対するグループ通信に参加しようとグループにジョイン/登録するためのメッセージ、すなわち、GCSE登録(GCSE Register)メッセージをGCSE AS800に伝送する。これによって、図7の段階2において、GCSE AS800は、UE―2 200から受信したGCSE登録メッセージに対する応答メッセージ、すなわち、GCSE登録確認(GCSE Register Ack)メッセージをUE―2 200に伝送する。
図7の段階3において、UE―1 100は、グループ#1に対するグループ通信に参加しようと端末―対―ネットワーク(UE―to―Network)リレーを認知または探索する。その結果、UE2 200がグループ通信に対するリレーを提供することに決定される。リレーUEを探索/決定する方法は、上述した本発明での近接サービス基盤のグループ通信で既に詳細に説明したので、内容の重複を避けるために説明を省略する。
図7の段階4において、UE―1 100は、グループ#1に対するグループ通信に参加しようとグループにジョイン/登録するためのメッセージ、すなわち、GCSE登録メッセージをUE―2 200に伝送する(または、これは、結果的にGCSE AS800に伝送されるので、GCSE AS800に伝送するものと解釈することもできる。)
図7の段階5において、UE―2 200は、UE―1 100から受信したGCSE登録メッセージをGCSE AS800に伝送する。このとき、UE―2 200は、GCSE登録メッセージにリレー動作関連情報を含ませることができる。または、リレー動作関連情報は、上述した段階4でUE―1 100が含ませることもできる。リレー動作関連情報に対する詳細な事項は、上述した本発明での近接サービス基盤のグループ通信で既に詳細に説明したので、内容の重複を避けるために説明を省略する。
図7の段階6において、GCSE登録メッセージを受信したGCSE AS800は、UE―1 100がリレーUEを通じてグループ#1に対するグループ通信に参加しようとすることを認知する。GCSE AS800は、UE―1 100から受信したGCSE登録メッセージに対する応答メッセージ、すなわち、GCSE登録確認メッセージをUE―2 200に伝送する。(または、これは、結果的にUE―1 100に伝送されるので、UE―1 100に伝送するものと解釈することもできる。)
図7の段階7において、UE―2 200は、GCSE AS800から受信したGCSE登録確認メッセージをUE―1 100に伝送する。
図7の段階8において、グループ#1に対するグループ通信が開始され、GCSE AS800がユニキャストでダウンリンクメディア/トラフィックを伝送することを決定したと仮定する。GCSE AS800は、UE―2 200にユニキャスト方式でダウンリンクメディア/トラフィックを伝送する。例えば、GCSE AS800がユニキャストでダウンリンクメディア/トラフィックを伝送することを決定する理由は、UE―2 200がキャンプ―オンしたセルにキャンプ―オンしたグループ#1のグループ通信に参加する全てのUEの数が未だにMBMS方式を使用するには小さい(すなわち、基準値より少ない場合)ためであり得る。UEの数をカウントするとき、リレーUEを通じてグループ通信に参加するUE(すなわち、UE―1)はカウントまたは考慮しない。
図7の段階9において、グループ#1に対するダウンリンクメディア/トラフィックをネットワークから受信したUE―2 200は、近接サービス通信(ProSe communication)を通じてメディア/トラフィックをUE―1 100に伝送する。
図7の段階10において、UE―3 300は、グループ#1に対するグループ通信に参加しようとグループにジョイン/登録するためのメッセージ、すなわち、GCSE登録メッセージをGCSE AS800に伝送する。UE―3 300は、UE―2 200と同一のセルにキャンプ―オンしたと仮定する。
図7の段階11において、GCSE AS800は、UE―3 300から受信したGCSE登録メッセージに対する応答メッセージ、すなわち、GCSE登録確認メッセージをUE―3 300に伝送する。
図7の段階12において、GCSE AS800は、UE―2 200とUE―3 300が位置したセルに対してMBMS方式でダウンリンクメディア/トラフィックを伝送することを決定する。例えば、GCSE AS800がMBMSでダウンリンクメディア/トラフィックを伝送することを決定する理由は、UE―2 200、UE―3 300がキャンプ―オンしたセルにキャンプ―オンしたグループ#1のグループ通信に参加する全てのUEの数が、MBMS方式を使用するための基準値を満足するためであり得る。UEの数をカウントするとき、リレーUEを通じてグループ通信に参加するUE(すなわち、図7でUE―1 100)はカウントまたは考慮しない。
図7の段階13、段階14及び段階15において、GCSE AS800は、BM_SC700からMBMS伝達(MBMS delivery)に対するUSD情報を獲得し、GCSE AS800は、UE―2 200及びUE―3 300にMBMSサービス情報であるMBMS USD情報を伝送する。参考までに、GCSE AS800は、UE―1 100にはMBMS USD情報を伝送しない。これは、UE―1 100がリレーUEを通じてグループ通信に参加していることをGCSE AS800が知っているためである。
図7の段階16において、GCSE AS800は、MBMS方式でダウンリンクメディア/トラフィックを伝送する。UE―2 200及びUE―3 300は、段階14及び段階15を通じて獲得したMBMS USD情報に基づいてダウンリンクメディア/トラフィックを受信する。
図7の段階17において、グループ#1に対するダウンリンクメディア/トラフィックをネットワークから受信したUE―2 200は、近接サービス通信(ProSe communication)を通じてメディア/トラフィックをUE―1 100に伝送する。
また、図7の段階12においては、既にグループ通信をしている状態(すなわち、段階8においてグループ通信が開始された状態)を仮定したが、そうでなく、段階12でグループ通信を開始するものであってもよい。
さらに、図7では、UE―2 200が、UE―1 100が参加するグループ通信であるグループ#1のメンバーであると仮定した。しかし、UE―2 200がグループ#1のメンバーでないと共に、UE―1 100にグループ#1に対するグループ通信をリレーすることもできる。この場合、図7の段階1と段階2は行われる必要がない。
図8は、本発明の他の実施例に係るグループ通信を示す。図8では、UE―1 100、UE―2 200、UE―3 300がグループ#1のメンバーであり、UE―1 100は、ネットワークを通じてグループ#1に対するグループ通信に参加できないので、端末―対―ネットワーク(UE―to―Network)リレー(すなわち、UE―2 200)を通じてグループ#1に対するグループ通信に参加することを仮定する。
図8の段階1において、グループ#1に対するグループ通信が進行中(on―going)の状態であることを仮定する。GCSE AS800は、MBMS方式でダウンリンクメディア/トラフィックを伝送する。UE―2 200及びUE―3 300は、既に獲得したMBMS USD情報に基づいてダウンリンクメディア/トラフィックを受信する。
図8の段階2において、グループ#1に対するダウンリンクメディア/トラフィックをネットワークから受信したUE―2 200は、近接サービス通信(ProSe communication)を通じてメディア/トラフィックをUE―1 100に伝送する。
図8の段階3において、MBMSサービス情報が変更される。これは、MBMSサービス情報を構成する情報のうち一つ以上の情報が変更/アップデートされることを意味する。ここで、GCSE AS800は、MBMSサービス情報であるMBMS USDをグループ通信に参加している各UEに伝送することを決定する。MBMSサービス情報が変更される例としては、MBMSベアラと関連するQoSが変更されることによって既存のTMGIの代わりに新たなTMGIを割り当て、変更されたQoSを適用したMBMSベアラを通じてグループ通信を伝送することを挙げることができる。
図8の段階4及び段階5において、GCSE AS800は、UE―2 200及びUE―3 300にMBMSサービス情報であるMBMS USD情報を伝送する:ここで、GCSE AS800は、UE―1 100にはMBMS USD情報を伝送しない。これは、UE―1 100がリレーUEを通じてグループ通信に参加していることをGCSE AS800が知っているためである。
図8の段階6において、GCSE AS800は、MBMS方式でダウンリンクメディア/トラフィックを伝送する。UE―2 200及びUE―3 300は、既に獲得したMBMS USD情報に基づいてダウンリンクメディア/トラフィックを受信する。
図8の段階7において、グループ#1に対するダウンリンクメディア/トラフィックをネットワークから受信したUE―2 200は、近接サービス通信(ProSe communication)を通じてメディア/トラフィックをUE―1 100に伝送する。
また、図8では、UE―2 200が、UE―1 100が参加するグループ通信であるグループ#1のメンバーであると仮定した。しかし、UE―2 200がグループ#1のメンバーでないと共に、UE―1 100にグループ#1に対するグループ通信をリレーすることもできる。
上述した本発明の多様な実施例で説明した各事項は、独立的に適用したり、または2以上の実施例を同時に適用することができる。
図9は、本発明の一例に係る端末装置及びネットワークノード装置に対する好ましい実施例の構成を示した図である。
図9を参照すると、本発明に係る端末装置100は、送受信モジュール110、プロセッサ120及びメモリ130を含むことができる。送受信モジュール110は、外部装置に各種信号、データ及び情報を送信し、外部装置に各種信号、データ及び情報を受信するように構成することができる。端末装置100は、外部装置と有線及び/または無線で連結することができる。プロセッサ120は、端末装置100全般の動作を制御することができ、端末装置100が外部装置と送受信する情報などを演算処理する機能を行うように構成することができる。メモリ130は、演算処理された情報などを所定時間の間格納することができ、バッファー(図示せず)などの構成要素に取り替えることができる。
本発明の一実施例に係る端末装置100は、ネットワークによって開始されるProSe可否の検出またはProSe端末探索の結果によってProSeに参加できるように構成することができる。端末装置100のプロセッサ120は、送受信モジュール110を用いてネットワークノード200にProSe基礎情報を伝送するように構成することができる。プロセッサ120は、送受信モジュール110を用いてネットワークノード200からProSeを許容するか否かの指示情報を受信するように構成することができる。プロセッサ120は、他の端末装置との直接データ経路セットアップを行うためのシグナリングを処理するように構成することができる。プロセッサ120は、送受信モジュール110を用いて他の端末装置との直接通信を行うように構成することができる。プロセッサ120は、送受信モジュール110を用いてネットワークノード200装置にProSe遂行関連結果情報を伝送するように構成することができる。
図9を参照すると、本発明に係るネットワークノード装置200は、送受信モジュール210、プロセッサ220及びメモリ230を含むことができる。送受信モジュール210は、外部装置に各種信号、データ及び情報を送信し、外部装置に各種信号、データ及び情報を受信するように構成することができる。ネットワークノード装置200は、外部装置と有線及び/または無線で連結することができる。プロセッサ220は、ネットワークノード装置200全般の動作を制御することができ、ネットワークノード装置200が外部装置と送受信する情報などを演算処理する機能を行うように構成することができる。メモリ230は、演算処理された情報などを所定時間の間格納することができ、バッファー(図示せず)などの構成要素に取り替えることができる。
本発明の一実施例に係るネットワークノード装置200は、複数の端末間のProSeを支援するように構成することができる。ネットワークノード装置200のプロセッサ220は、送受信モジュール210を用いて端末装置100または他のネットワークノード装置からProSe基礎情報を受信するように構成することができる。プロセッサ120は、送受信モジュール210を用いて端末装置100にProSe許容するか否かの指示情報を伝送するように構成することができる。プロセッサ220は、端末装置100が他の端末装置と直接データ経路セットアップを行うことを支援するシグナリングを処理するように構成することができる。プロセッサ220は、送受信モジュール210を用いて端末装置100からProSe遂行関連結果情報を受信するように構成することができる。
また、前記のような端末装置100及びネットワーク装置200の具体的な構成は、上述した本発明の多様な実施例で説明した各事項が独立的に適用されたり、または2以上の実施例が同時に適用されるように具現することができ、重複する内容は、明確性のために説明を省略する。
上述した本発明の各実施例は、多様な手段を通じて具現することができる。例えば、本発明の各実施例は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェアまたはそれらの結合などによって具現することができる。
ハードウェアによる具現の場合、本発明の各実施例に係る方法は、一つまたはそれ以上のASICs(Application Specific Integrated Circuits)、DSPs(Digital Signal Processors)、DSPDs(Digital Signal Processing Devices)、PLDs(Programmable Logic Devices)、FPGAs(Field Programmable Gate Arrays)、プロセッサ、コントローラー、マイクロコントローラー、マイクロプロセッサなどによって具現することができる。
ファームウェアやソフトウェアによる具現の場合、本発明の各実施例に係る方法は、以上で説明した機能または動作を行うモジュール、手順または関数などの形態で具現することができる。ソフトウェアコードは、メモリユニットに格納され、プロセッサによって駆動され得る。メモリユニットは、プロセッサの内部または外部に位置し、既に公知となった多様な手段によってプロセッサとデータを取り交わすことができる。
上述したように開示された本発明の好ましい各実施例に対する詳細な説明は、当業者が本発明を具現して実施できるように提供された。以上では、本発明の好ましい各実施例を参照して説明したが、該当の技術分野で熟練した当業者であれば、本発明の領域から逸脱しない範囲内で本発明を多様に修正及び変更させ得ることを理解できるだろう。例えば、当業者は、上述した各実施例に記載した各構成を互いに組み合わせる方式で用いることができる。したがって、本発明は、ここで示した各実施形態に制限されるものではなく、ここで開示した各原理及び新規の各特徴と一致する最広の範囲を付与しようとするものである。
本発明は、本発明の精神及び必須的特徴を逸脱しない範囲で他の特定の形態に具体化することができる。したがって、前記の詳細な説明は、全ての面で制限的に解釈してはならなく、例示的なものとして考慮しなければならない。本発明の範囲は、添付の請求項の合理的解釈によって決定しなければならなく、本発明の等価的範囲内での全ての変更は、本発明の範囲に含まれる。本発明は、ここで示した各実施形態に制限されるものではなく、ここで開示した各原理及び新規の各特徴と一致する最広の範囲を付与しようとするものである。また、特許請求の範囲で明示的な引用関係のない各請求項を結合して実施例を構成したり、出願後の補正によって新たな請求項として含むことができる。