JP2016512880A - 実用的な溶融塩核***反応器 - Google Patents

実用的な溶融塩核***反応器 Download PDF

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Abstract

炉心と、冷却材液のプールと、熱交換器とを有する核***反応器。炉心は、核***性同位体の溶融塩を含有する中空燃料管のアレイを有する。管アレイは、冷却材液のプール内に少なくとも部分的に浸漬される。燃料管アレイは、臨界領域を有し、反応器の運転中の核***性同位体の密度は、自己持続核***反応を起こすのに十分である。各燃料管内の溶融塩から前記管の外側への熱移動は、溶融塩の自然対流;溶融塩の機械的撹拌;及び管内で燃料塩フローを発振させることのいずれか1以上により達成される。核***性同位体の溶融塩は、燃料管内に完全に収容される。【選択図】 図1

Description

本発明は、溶融塩核***反応器(fission reactor)に関わる。特に、本発明は、溶融塩炉心(core)を備えたプール型反応器に関わる。
溶融塩反応器は、溶融塩内に溶解した核***性物質の臨界質量に基づく。これは、通常燃料塩と呼ばれる。これら溶融塩反応器は、1950年代から1970年代においてオークリッジ国立研究所で開拓されたが、うまく商業化されなかった。これら溶融塩反応器は、他の反応器タイプに勝る複数の潜在的利点を有する。それらは、トリウムから核***性233Uを産生する能力、ウラン/プルトニウム反応器よりも低レベルの超ウランアクチニド廃棄物の産生、高温における運転、揮発性放射性核***生成物の蓄積の回避、従来の反応器において可能なものよりも核***性物質のより高い燃焼度(burn up)及びが挙げられる。
2つの主要な要因が、このような反応器の商業化を妨げてきた。
溶融塩反応器の多くの設計は、燃料塩から核***生成物を連続的に除去するため、付属した再処理プラントを必要とする。これは必要である。特に熱中性子スペクトルに基づいた減速反応器において核***生成物は中性子毒として振る舞うので、これは必要である。不溶性核***生成物を除去することも必要であって、さもなければその不溶性核***生成物は、ポンプと熱交換器とを汚染することになる。このような再処理プラントは複雑で、硬化で、広大な開発作業を必要とする。
第2には、溶融塩は非常に腐食性である。ニッケル系超合金は、標準鋼よりもこのような腐食に対して抵抗性であるが、長期間にわたると腐食は依然として生じ得る。必須成分(例えばポンプ及び熱交換器)の設計及び製造は、主要な開発挑戦を意味する。原則として、炭素及び/又は炭化ケイ素系の新規複合材料は、溶融塩に耐えうる耐薬品性を有するが、複雑な構造(例えばポンプ)及び効率的な熱交換器をこのような材料から構築することは、非常に難しいままである。
最近、Mattieu及びLecarpentier(Nuclear Science and Engineering: 161, 78−89 (2009))は、非減速溶融塩反応器は、再処理なしに10年以上走行可能であることを証明した。しかしながら、それらの設計はポンプと熱交換器をまだ必要とし、かつこのような成分のための材料についての主要な研究開発の後にのみ構築され得た。
いずれの溶融塩燃料供給された反応器における重要な要因は、燃料塩からの核***により生成した熱の抽出である。これを達成するため、多くのやり方が提案され、特に優れた要約がTaube(1978) (EIR Bericht no 332, Fast reactors using molten chloride salts as fuel)により提案された。記載された方法は、以下の通りである。
・溶融冷却材(例えば鉛、水銀もしくは揮発性塩)を燃料塩内へ圧送し(pumping)、それにより冷却材は両方とも混ざり、且つ燃料塩からの熱を抽出する。
・燃料塩を、外部熱交換器中を圧送する。
・第2の溶融塩もしくは他の冷却材を、燃料塩を貫通するパイプ中を圧送する。燃料塩は、冷却材パイプ周囲の循環パターン内に強制的に圧送される。
第1のものを除き、これら提案された設計の全ては、何らかの方法で溶融塩の圧送(pumping)を必要とする。第1の設計(燃料塩と冷却材との間の直接接触)は、広く調査され、そして冷却材液内に燃料塩が捕捉されることを含む多数の理由により、実用的ではないと見なされる。
溶融塩反応器のさらなる設計が、Romie及びKinyon(ORNL CF 58−2−46, 1958)により提案された。それによると、溶融燃料塩を、熱交換器中を自然対流により循環させる。この設計は、低出力を許したのみであり、炉心の臨界領域の外側で高体積の燃料塩を必要とした。炉心外側の大体積の燃料塩は、炉心の臨界領域外側で発せられる最も遅延した中性子をもたらす。炉心の臨界領域内で得られる低遅延中性子フラクションは、それを不安定に、そして反応器の爆発的破壊をもたらすパワーレベルの急速且つ制御不能な増大を受けやくする。
多くの従来の非溶融塩反応器設計の共通の特徴は、通常はポンプによる圧送により、時として自然対流だけにより、その取水を冷却材が循環する管内に燃料物質を受動的に置くことである。現世代(the current generation)の加圧水型反応器、溶融ナトリウム内の固体材料のペースト(US1,034,870)、金属(US3,251,745)又は水溶液(US3,085,966)におけるように、管内の燃料は固体であり得る。溶融塩燃料を使用するこのような構成は、航空機用反応器実験(The Aircraft Reactor Experiment−Design and Construction, E.S. Bettis et al, Nuclear Science and Engineering , 804, 1957)により考えられた。しかしながら、研究者は、燃料塩の低熱伝導性により、燃料塩の過熱を防ぐため、非常に小さい直径の(およそ2mm)燃料管を必要とすると結論を下した。その結果、そのプロジェクトは、熱交換器中、燃料塩を圧送するシステムを採用した。それにより、得られる乱流は、燃料塩からより大きい管の壁まで、効果的な熱移動(heat transfer)を可能にした。それ以来、実際に構築されかつ運転された溶融塩反応器実験(ORNL 5011 Molten Salt Reactor Program Semi−annual Progress Report August 1974)をはじめとする、全溶融塩反応器設計は、類似の圧送(pumped)燃料塩構成を使用していた。
燃料塩が、管中を能動的にではなく圧送される、その管内に溶融燃料塩を有するこのような反応器を構築するために、効果的な提案はされなかった。その大部分は、溶融塩の低熱伝導性は、圧送が可能にする強制乱流混合なしに、塩から管の壁までの十分に速い熱伝導を許さないだろうという確信のせいである。上に考察したように、燃料塩用ポンプの除去は、実用的溶融塩反応器を構築する際の物質的困難を大きく減ずる。
本発明の一態様によれば、炉心と、冷却材液のプールと、前記冷却材液から熱を抽出するための熱交換器とを有する核***反応器が提供される。炉心は、中空燃料管のアレイを有し、中空燃料管の各々が少なくとも1の核***性同位体の溶融塩を含有する。燃料管アレイは、冷却材液のプール内に少なくとも部分的に浸漬される。燃料管アレイは、臨界領域を有し、該臨界領域において、反応器の運転中の核***性同位体の密度は、自己持続核***反応を起こすのに十分である。各燃料管内の溶融塩から前記管の外側への熱移動は、
溶融塩の自然対流;
溶融塩の機械的撹拌;
燃料管内で溶融塩フローを発振させること(オシレート、oscillating);及び
燃料管内で溶融塩を沸騰させること
の1以上により達成される。反応器の運転中、核***性同位体の溶融塩は、燃料管内に完全に収容される、
このように、溶融塩の熱伝導性のみに頼ることなく、熱は、圧送されていない(unpumped)燃料管の内側から外側へ移動可能であり、このことは、今度は、有用な直径の管の供給を可能にする。特に管直径は、管内の自然対流を最適化するのに十分な大きさであるように選択され得る。
本発明のさらなる態様によれば、炉心と、冷却材液のプールと、熱交換器とを有する核***反応器が提供される。炉心は、核***性同位体の溶融塩を収容する中空管のアレイを有する。管アレイは、冷却材液のプール内に少なくとも部分的に浸漬される。管アレイは、臨界領域を有し、該臨界領域において、反応器の運転中の核***性同位体の密度は、自己持続核***反応を起こすのに十分である。冷却材液は、炉心により発せられた中性子から、液体を収容するタンクを実質的に遮蔽するための中性子吸収材料の十分な割合を含有し、且つ冷却材液は、反応器が増殖炉となるようなファータイルな(fertile)同位体を含有する。前記中性子吸収材料は、任意には反応器が増殖炉となるようなファータイルな同位体(例えば、232Thもしくは238U)である。
本発明のさらなる態様によれば、炉心と、冷却材液のプールと、熱交換器とを有する核***反応器が提供される。炉心は、核***性同位体の溶融塩を収容する中空管のアレイを有する。管アレイは、冷却材液のプール内に少なくとも部分的に浸漬される。管アレイは、臨界領域を有し、該臨界領域において、反応器の運転中の核***性同位体の密度は、自己持続核***反応を起こすのに十分である。冷却材液は、単一のタンク内に収容された溶融金属塩であり、冷却材液の循環は、自然対流のみにより駆動される。
本発明のさらなる態様によれば、炉心と、冷却材液のプールと、熱交換器とを有する核***反応器が提供される。炉心は、核***性同位体の溶融塩を収容する中空管のアレイを有する。管アレイは、1以上のファータイルな同位体を含有する冷却材液のプール内に少なくとも部分的に浸漬される。管アレイは、臨界領域を有し、該臨界領域において、反応器の運転中の核***性同位体の密度は、自己持続核***反応を起こすのに十分である。反応器は、冷却材液と接する溶融金属の層を有し、溶融金属は、増殖した(bred)核***性同位体がその溶融金属に可溶性であるようなものであり、当該反応器は、溶融金属を抽出するためのシステムをさらに有する。
本発明のさらなる態様によれば、核***反応器を運転する方法を提供される。反応器は、炉心と、冷却材液のプールと、熱交換器とを有する。炉心は、中空燃料管のアレイを有し、中空燃料管の各々が1以上の核***性同位体の溶融塩を含有し、燃料管アレイは、冷却材液のプール内に少なくとも部分的に浸漬され、かつ臨界領域を有し、反応器の運転中の核***性同位体の密度は、自己持続核***反応を起こすのに十分である。当該方法は、
溶融塩を、燃料管内に完全に収容するステップと;
溶融塩の自然対流;
溶融塩の機械的撹拌;
燃料管内で溶融塩フローを発振させること(オシレート, oscillating);及び
燃料管内で溶融塩を沸騰させること
の1以上を使用して、各燃料管内の溶融塩から当該管の外側へ、及び従って冷却材へ熱移動するステップと
を有する。熱交換器を使用して、冷却材から熱が抽出される。
さらなる態様及び好ましい特徴は、請求項2以降に記載される。
本発明のいくつかの好ましい実施形態は、もっぱら例として、及び添付の図面を参照することにより説明される。
溶融塩反応器の図である。 溶融塩反応器の図である。 様々な内部直径の高さ2mの垂直な燃料管内で、最大燃料塩温度の流体力学計算の演算結果を表す。 管をセグメントに分割する、複数個の穴の開いた(perforated)バッフルを有する燃料管を表す。 浅い螺旋で配置された、円形もしくは楕円形断面管を有する燃料管を表す。 燃料管内で機械的に駆動されたバッフルを有する燃料管を表す。 内部バッフルを有するU字型管の形態における燃料管を表す。 真っ直ぐな壁の管と比べた場合、燃料塩温度を下げる、コルゲーション(corrugation)の効果を実証する波状(corrugated)燃料管を表す。各管は、同一の最大直径のものであり、ml当たりの核***熱発生は一定である。 NaCl,UCl,及びPuClの溶液の融点を表す。 純粋なNaCl及び純粋なUClを包含する他の溶融塩の熱膨張(G.J.Janz, Journal of Physical and Chemical Reference Data, vol 17, suppl 2, 1988からのデータ)と比べた、UCl混合物の熱膨張を表す。
詳細な説明
対流冷却した核炉心(Nuclear Core)
図1に示されるように溶融冷却材のプール内に浸漬された燃料管のアレイを使用する核炉心(nuclear core)から反応器を構築してよい。図1は、冷却材のタンク101と、冷却材のタンク102と、熱交換器(例えば蒸気管)103とを有する反応器100を表す。冷却材は、水、溶融金属及び溶融塩を包含する幅広い種類の液体であり得る。管は、いずれの適当な形状であってよいが、一実施規定において、管があるデザインを有することにより、それら管は、底部に大きな直径領域201と、最上部に向かって狭い領域202とを有する(図2参照)。その結果、アレイの下方部分は臨界質量を達成するのに対して、上方部分は臨界未満(subcritical)のままである。管102は、狭い領域202の最上部まで、核***性同位体を含有する溶融燃料塩で充填されてよく、又は管は、広い領域201の全部もしくは一部以内でのみ充填されてよい。狭い領域202が充填されるならば、このような充填は、燃料管内で空の空間を貫通して上ることにより、中性子が逃げるのを防ぐ。狭い領域が塩で充填されないならば、中性子が直接管を上り、且つ反応器からなくなることを防ぐため、当該狭い領域は、スパイラル、へリックス又は他の非線形形態に形成されてよい。円筒アレイは、確かな利点を有するとはいえ、いずれの寸法及び形状からなり得るアレイ内に、管は配置される。反応器の設計出力は、アレイ内の燃料管の数を変えることにより調節され得る。
冷却材(例えばブランケット塩)の対流により、管から熱を除去できる。管の狭い上方部分202は、均一な直径の燃料管の場合よりも少ない制限で管アレイからのブランケット塩の側方流動を可能にする。その上さらに、臨界未満領域は、炉心の臨界領域とタンクの最上部との間の距離を増やし、効果的に中性子遮蔽を可能にする。反応器の外側周辺で、熱交換器(例えばブランケット塩中に浸漬されたボイラー管のアレイ)を介してブランケット塩から熱を除去する。熱交換器用冷却材は、例えば水/蒸気(タービンへ直接送られてよい),ガス(閉じたブレイトンサイクルタービンへ送られる),又は溶融金属もしくは溶融塩(タービン内での使用のため蒸気を発生する蒸気発生器に送られる)であり得る。あるいは、ホットブランケット塩は、他の熱依存プロセスにおいて使用するため反応器から圧送され、次いで反応器タンクに戻され得る。
燃料塩もしくはブランケット塩はいずれも、ポンプを必要としない。この利点は、おそらく溶融塩反応器開発を抑止してきた主要な技術的なハードルであるものを除去する。しかしながら、タービンもしくは他のポンプシステムにより燃料管のアレイを貫通するブランケットの自然対流の加速が、反応器からの出力を増やすために望ましい。自然対流は、タンクの深さを増やすことによっても増大され得る。
ブランケット塩内で十分な対流速度を達成するため、燃料塩とブランケット塩との間で実質的な温度差があることが必要である。これは、この反応器設計に内在する主要なトレードオフ(単純さ及び安さと、減少した熱力学効率との対比)を構成する。しかしながら、反応器(nuclear reactors)の燃料コストは本質的に些末であるので、反応器の経済にとって、建築のコストの削減は、熱力学効率よりもはるかに重要である。事実、多くのkWの容量を上回る資本コストを広げるという点で、熱力学効率は、もっぱらこのような反応器において全くとても重要である。
燃料塩から管壁までの熱移動(heat transfer)は、塩それ自体を圧送することなく、熱伝導(thermal conduction)及び対流により達成され得る。滞留は、以下に記載された様々なやり方でアシストされてよい。
燃料管の寸法は、運転温度における燃料塩の急速な自然対流を可能にするように選択される。これは、管の中心から周辺までの塩のフローを改善し、管を自然対流及び伝導だけで冷却させる。一般に、小さい直径の管は、燃料塩のより高速な冷却を可能にする。しかしながら、これは、流体の滞留を阻害するように、管直径が十分に小さくなる場合に当てはまらない。密度4837−1.9537T kg/m,比熱418+0.136T J/kg.K,粘度0.0259−0.00198T kg/sec.m(ここでTはケルビン温度である)及び熱伝導度0.81 w/m.Kを有する溶融塩に関して、管直径5mm未満では、対流は生じない。
燃料管の直径を制限する別の要因は、管壁の厚さ、並びに反応器の臨界及びニュートロニクスに対する効果である。非減速高速中性子炉において、臨界は、炉心領域内の核***性同位体の特定の平均濃度を達成するかに大きく依存する。非常に薄い壁は、容易に穴が開けられるので、管直径を減らすように、管と管との間の空間は、任意に減らすことはできない。外部直径d(mm),壁厚さ0.5mm及び管と管との間の最小距離5mmの管の場合、燃料塩によって占められた合計炉心体積のフラクションは、70%(46mm管直径(d))から10%(4mm管直径)まで減少する。よって、4mm管を有する反応器炉心は、入手不可能であり得る核***性物質の7倍濃度を含有する燃料塩を必要とする。その上さらに、全ての材料は、ある程度まで中性子を吸収する。反応器炉心内の壁材料の量が多いほど、この寄生中性子損失が高い。高い寄生中性子損失は、臨界質量を達成するために、核***性物質のさらに高い濃度が必要とされることを意味する。小さい管直径は、炉心領域内の管壁材料の高い濃度をもたらす。よって、小さい直径の燃料管は、また必要とされる核***性物質の高い濃度をもたらす。
冷却材へ熱移動するのに利用可能な面積(area)を増やすため、燃料管は、それらの外側表面上でフィンを取り込むことができる。燃料管壁のコルゲーションもしくはリッジング(ridging)は、同様に冷却材塩への熱移動を改善する。フィンの形状、コルゲーションもしくはリッジングは、対流により、燃料塩内での熱移動を増すため選択されてよい。
燃料管の広い領域内での燃料塩の対流混合は、燃料塩からの熱移動の現実的なレベルを可能にする。燃料管壁と接触している燃料塩と、燃料管の中心における燃料塩との温度差は、燃料塩を沸騰させることなく500℃以上であり得た。これは、顕著な対流を可能にし得る多くの塩組成物の場合の密度差25%に対応し得る。より高速な対流を可能にするため、同様に、より高速な対流を可能にするため、低粘度を有する溶融塩が選択され得る。
垂直方向から水平方向へ対流フローを偏向させるため、燃料管の内部壁に施条をつける(rifling)こともしくはバッフルを加えることによっても、熱移動は改善され得た。燃料管の長さと直径との比率、内部壁の粗さ及び/又は構造は、熱移動の有効性に影響し得、且つ計算流体力学の標準的方法によりいずれの特有の反応器構成のために全て最適化され得る。
図3は、可変直径の滑らかな壁の丸型管について行われた計算流体力学の計算結果を表す。溶融塩は、密度4837−1.9537T kg/m,比熱418+0.136T J/kg.K,粘度0.0259−0.00198T kg/sec.m(ここでTはケルビン温度である)及び熱伝導度0.81 w/m.Kを有した。燃料塩内の発熱の異なるレベルに関して、2つのシミュレーションを与える。対流冷却不在で、最大温度を示す熱膨張率ゼロを有する同様の概念上の(notional)溶融塩に関して、さらなるシミュレーションを与える。これは、燃料塩内の熱移動に対する対流の異常な効果を示し、また、いずれの特有のジオメトリ、燃料塩組成及びパワーレベルに関して、直径またはパワーレベルにおける変化が、溶融塩により到達した最大温度に対して比較的わずかな効果を有する、ある範囲の管直径が存在することを実証する。その範囲における管直径は、本発明の特定の実施形態において顕著な利点を有する。
図4は、一実施形態による燃料管を表す。当該燃料管は、燃料塩の対流を改善するため、燃料管をセグメント401に分割する、真ん中に穴があけられたバッフル400を収容する、例えばセグメント401は、燃料管の直径と同一、もしくは少なくとも類似の(of a similar order to)高さを有する。セグメント内の対流は、より効率的に燃料管の壁まで熱を運ぶ一方、貫通穴は、燃料管を充填する、及び空にするのを助け、異なるセグメント間で燃料塩を混合させる。
燃料管は、管の臨界領域がほぼ水平であるように配置されてよい。核***生成物のガス放出(off-gassing)を許すため、わずかな傾斜が必要とされるかもしれない。燃料管を水平に配置することは、対流セルの縦サイズを減らし、管の中心における燃料塩が端に到達するのに取られる時間を減らす。この実施形態による燃料管の一例は、図5に示される。燃料管は、円形502もしくは楕円形503断面を有する浅い螺旋に形成されてよい。管がわずかに傾斜しているので、いずれの発生ガスは、螺旋の最上部に昇り、且つ真っ直ぐな燃料管と同様に、管の最上部から材料が加えられてよい。
反応器設計はまた、対流させるため且つ混合を作り出すため、燃料管の熱い中心における燃料塩の制限された沸騰を許す。このオプションにおいて、燃料塩から逃れるいずれの蒸気のための凝縮器(condenser)として働くため、燃料管のらせん状に構築された上方部分を残しておき、燃料塩にとって、燃料管の下方部分のみを充填することが望ましい。反応器のこの構成は、比較的高い温度で溶融する燃料塩の使用を許す。但し、上記は、冷却材の作業温度よりも低い温度で溶融した燃料塩から生成され、それにより蒸気は液体として凝縮され、燃料塩に戻る。燃料塩内約40%までのハロゲン化ジルコニウム包含は、これを達成するための複数の効果的なやり方のうちの一つである。
燃料塩から燃料管壁への熱移動はまた、発振バッフル(oscillatory baffled)カラムシステムの使用により増大され得る。このようなカラムの多くの可能な構成がある。バッフルの動きが核***生成物の堆積により損なわれないように、例えば、燃料塩に浸漬された動く表面の適正な分離を確実にすることにより、バッフルを設計してよい。
図6は、一連のバッフル601が、任意には螺旋もしくは一連のバッフル601の形態で燃料管内に挿入され、バッフルは、例えばメカニカルアクチュエータにより、機械的に垂直方向に上下に駆動される、発振バッフルカラムの一実施形態を表す。バッフルの動きのより作られた渦巻き(eddy)混合は、燃料塩から燃料管壁への熱移動を増大させる。
発振バッフルカラムの別の実施形態は、図7に示すように、反応器タンクの蓋に固着した管の両端を有するU字型管701に燃料管を形成することである。管内の燃料塩の発振運動を作り出すため、発振する(oscillating)ガス圧700を、U字型管701の両端に適用する。一実施形態において、最小適用ガス圧で最大運動を達成するように、燃料塩の発振周波数を、その発信の共鳴周波数に一致させる。燃料塩の発振運動が、燃料管壁へのより大きな熱移動に変換される、その効率は、燃料管内に可変形状のバッフルを包含すること、燃料管の壁を波状化すること(corrugating)、又はその他の方法により増大され得る。従来の圧送燃料管と対照的に、発振は、燃料塩を炉心内に維持させ、且つポンプもしくは外部熱交換器を燃料塩が貫通することを要しない。
フローを発振させることなく、且つバッフルは任意であるU字型管の使用がまた可能であると理解されよう。末端の閉鎖は必要ないので、このような管は、より簡便な製造という利点を有する。管が、反応器の蓋に付属した狭いセクションを有するならば、中性子が管を昇るのを防ぐため、これら狭いセクションは、螺旋状に絡み合う。強度を増し、且つ燃料管アレイの底部に流れ込む冷却材フローに対する抵抗を減らすことができるので、管それ自体が後ろに曲がる底部における狭い領域は、有利でもある。
外部燃料管壁のコルゲーションはまた、図8に示されるように燃料塩から燃料管壁への熱移動を促進する。
いずれかの反応器炉心を横切る中性子束は、縁におけるよりも臨界領域の中心において必ず高い。この反応器設計の特有の利点は、核***速度及び従って熱発生に対するこの不規則な中性子束の効果は、多数のやり方で軽減できることである。例えば、燃料管の間隔は、アレイの中心において、周辺におけるよりも広くてよい。周辺における管はまた、高濃度の核***性及び/又はファータイルな同位体を有する燃料塩を収容し得る。一実施形態において、燃料管は、燃料管の広い領域の高さと同様の直径を有し、アレイの中心により広く間隔をおいた管を有し、任意にはアレイは環(annulus)を形成するように、アレイの中心に空のゾーンを有する、円筒アレイを形成する。
別の実施形態において、燃料管の間隔は均一であるが、アレイの中心に向かって選択された管は、核***性物質が空のままにされる。
反応器の中性子経済及び炉心領域を横切る中性子束の均一性はまた、燃料管のアレイ周辺に中性子反射体を置き、それにより炉心領域から失われた中性子が反映されることにより改善され得る。中性子反射体は、熱交換器と燃料管アレイとを包含する回路への冷却材フローを規制する構造内で都合よく組み合わされてよい。同一構造が、冷却材の自然対流フローを加速するためタービンをサポートできる。燃料管アレイ周囲に完全な環を形成する単一ユニットもしくは1組のセグメントとして、反応器タンクから持ち上げることにより、容易に置換されるように、同一構造は配置されることができる。
上述の反応器は、燃料及び冷却材塩の比較的重い核により中性子の制限された減速だけを有する高速中性子反応器である。反応器のエピサーマル及びサーマル構成がまた、反応器炉心内へ減速物質(例えばグラファイト)を組み入れることにより可能である。これは、例えば複数の燃料管をグラファイト管で置換すること、又は燃料管直径よりもいくらか広いチャネルにより穴をあけられたソリッドなグラファイト炉心を構築することにより達成され得る。チャネル内に、燃料管が挿入され、その結果、燃料管壁とグラファイトとの間に隙間が残され、その隙間を冷却材塩が循環する。
構築材料及び温度
材料及び温度についての以下の考察は、このような材料の選択における技術的考察を説明するため、もっぱら例示のためである。開示されたいずれの具体的材料は、添付の特許請求の範囲を制限するものとして取ってはならない。
たいていの溶融塩反応器設計は、その低融点のため、リチウム塩を利用する。開示された反応器内で、リチウムは理想的に回避される。なぜならば、例え精製Liを使用しても、リチウムは、中性子照射において実質的なHを生成するからである。溶融塩中のHは容易に金属を透過し、従ってボイラー管内の蒸気を汚染し、高価な封じ込め及びエンジニアリング結果を伴う。
リチウム回避は他の利点を有する。精製Liのコストは不明であり(ただし高いのは確か)、リチウムの同位体精製のための設備は、主要な規制上の制約を受ける。
適当なブランケット塩の一例は、融点385℃を有し、且つ温度範囲450乃至900℃にわたり有効に働く10%NaF/48%KF/42%ZrFの共融混合物である。このような混合物は、比較的低い粘度(水よりわずかに高いだけ)を有し、これはブランケットの対流フローを改善する。冷却材塩については、低融点を有する塩化物塩の使用を包含する、他に多くのオプションがある。
ファータイルな同位体の塩(例えば238ウランもしくは232トリウム)も、冷却材塩に包含され得る。他の多くの適当なファータイルな冷却材塩の中の一例は、四フッ化トリウムとフッ化ナトリウムとの共融混合物である。
燃料塩は、核***性物質(例えばウランもしくはプルトニウム)の塩の実質的な量を溶解可能でなければならない。燃料塩は、冷却材塩よりも顕著に高い温度において使用可能に違いない。但し、燃料塩が、燃料管の臨界未満領域を占めるならば、燃料塩が燃料管の冷却器パーツ内で凍結しないためには、燃料塩は、実質的に冷却材塩の作業温度よりも高くない融点を有するべきである。燃料塩が燃料管の臨界未満領域を占めないならば、燃料塩は、好ましくは、冷却材塩の作業温度における固体ではなく、液体に凝縮する蒸気を放出すべきである。
大きな熱膨張率を有する燃料塩が選択されるならば、燃料管における燃料塩のより効果的な対流が、達成され得る。このような液体の加熱により達成された浮力が大きいほど、十分な対流を達成するため、使用される燃料管の直径を大きくすることか、デバイス(例えばコルゲーション,バッフル,リッジ,発振フロー,内部螺旋型バッフル等)」の使用を少なくすることのいずれかを可能にする。
NaClは、図9に示されるように(図中の温度は°K)、450乃至520℃から溶融する30乃至35%UCl/PuCl及び60乃至65%NaClを含有する液体を形成する.これらはそれ自体として、非常に高濃度における幅広い種類のウラン,プルトニウム及びその他のアクチニド塩化物の包含を許す。殆ど追加のNaClなしに、UClとPuClとの混合物を使用可能にもする。高濃度UClを含有する混合物は、図10に示されるように、特に高い熱膨張を見せる。
塩の核相互作用も、考慮しなければならない。35Clの場合の主要な相互作用は、35Sを生成する(n,p),32Pを生成する(n,a)及び36Clを生成する(n,γ)である。最初の2つは、核***中性子に関して適度に低い断面積を有し(それぞれ96mb及び56mb)、重大な処理問題を示さない短寿命同位体を生成する。36Clを生成する(n,γ)反応は、高速中性子(1mb)の場合非常に小さい断面積を有するが、生成物は長寿命であり、その有用な寿命の終わりにおいて塩化物の安全な処理もしくは再使用を必要とする。37Clで同位体濃縮した塩化物塩の使用は、任意であり、それにより塩化物塩は、少ない中性子吸収及び少ない長寿命放射性廃棄物生産を有する反応器における使用のため、改善され得る。
フッ化物塩は実質的には、中性子的に塩化物塩よりも好ましい。30%までのUFを有するUF/NaF/KFの混合物は、融点およそ550℃を有する。該融点は、トリウムから生じた235ウランもしくは233ウラン内で濃縮された天然ウランを有する燃料に対して、混合物を好適にする。
使用済み燃料からのプルトニウムのフッ化物塩もしくは混合超ウラン元素に使用は、どうしてもより難しい。プルトニウムは、もっぱら三フッ化物として安定であり、このプルトニウムとNaFとの混合物は、約800℃を超えるだけの液体である。例え、混合物にKF及びUFを添加することにより、適度な融点下降(depression)を許したとしても、それは、どうやら燃料管の狭い部分において塩を凍結させるようである。フッ化物塩混合物における低濃度のプルトニウムの包含は可能であるが、核***性同位体としてプルトニウムを使用するだけで臨界質量を達成するのは、難しい。
しかしながら、燃料管設計にたいする僅かな修正は、このような高融点塩混合物の使用を実用的にする。管が、燃料塩でもっぱら部分的に充填されたならば(広い部分の殆どをもっぱら充填する、次いで対流混合、及び継続的な核***熱発生)、燃料塩が燃料塩の凍結を防ぐことが期待される。この配置において、いずれの生成した蒸気が、管の上方部分で固体ではなく液体に凝縮するように、燃料塩の組成を調節することが望ましい。これは、燃料塩内におよそ20%のZrFを包含することにより、都合よく達成され得る。しかしながら、低濃度塩化物塩の添加を包含する、他に多くのオプションが存在する。
核***(fission)は、放出されたハロゲンの一部をもっぱら中和する核***生成物と共に、核***性燃料塩からのハロゲンの正味リリース(net release)をひき起こしてよい。単独になると、蓄積されたハロゲンは、大抵の燃料管材料を攻撃し、他のハロゲン核***生成物(例えばヨウ素)の揮発をもたらす。
過剰なハロゲンを中和するのに、2つの原則的やり方を使用できる。第1は、核***性同位体及びファータイルな同位体の三塩化物もしくは三フッ化物を燃料塩として使用することである。ほとんどの燃料管材料と匹敵する四ハロゲン化ウランを生成するため、三ハロゲン化ウランは、過剰なハロゲン化物と反応する。第2は、核***性もしくはファータイルなハロゲン化物を、それらの金属形態に還元するほどの反応性ではないが、過剰のハロゲンと反応する燃料管もしくは塩においてハロゲンとの中間体反応性の金属の小量を包含することである。適当な金属は、燃料塩内に固体粒子として添加され得る、又は燃料管の内壁上のメッキとしてもしくは燃料管内に挿入されるバッフル構造の構成要素としてニオブ,チタン及びニッケルを包含する。
燃料管材料
燃料管は、反応器にとって大きな材料の難しさである。それは、燃料塩及びブランケット塩の両方により耐腐食性であり、且つ炉心に存在する高中性子束に耐えなければならない。
但し、材料は、反応器の寿命より長生きする必要はない。燃料管は、容易に除去され、好感され、そしておそらく燃料の再処理の場合少なくとも20年ごとに交換されるがある。材料の難しさは、従って実質的に永久反応炉部品の場合よりも深刻ではない。
多数の新素材(例えば、燃料管のために優れた特性を有するに違いない金属複合体及びSiC/SiC、ただしこれらは全て技術的に未成熟である)が存在する。このような材料の使用は、開発プロセスを減速させるだろうが、将来の実現のために好適かもしれない。
考慮され得る2つの成熟技術は、C/C複合体及び耐火金属、例えばニッケルもしくはモリブデン、及びそれらの合金である。
/C複合体は、溶融塩に対して優れた耐化学性を有するが、非常に高温において、UClは炭素と反応して、炭化物を生成し得る。しかしながら、これらは、高中性子投与量において強度の多大な損失を受けるので、定期的に(おそらく2乃至4年ごとに)交換する必要がある。このプログラムされた交換のコストは、その他の燃料管オプションに比べて優れた炭素の中性子透明性により埋め合せされる。ファータイルな同位体が冷却材に包含される場合、炭素系燃料管は特に魅力的である。なぜならば、これらは、燃料管材料により中性子の少ない寄生捕獲、及び従って核***性同位体の優れた増殖を許すからである。このような反応器において、燃料塩のより頻繁な再処理も望ましいのであるから、短い燃料管寿命は許容可能であると思われる。
燃料管用の金属を考慮する場合、2つの要因(耐腐食性及び高温における物理的強度)が選択肢を支配する。物理的強度要件を少し詳しく考慮することが有用である。なぜならば要件は、金属の構造的使用のために通常考慮されるよりもはるかに厳しくないからである。
燃料管の特徴の一つは、それらは最小の機械的ストレスを受けるということである。管は、反応器蓋におけるクランプ金具から吊り下がり、管の重量の殆どは、ブランケット塩にサポートされ、ブランケット塩はまたショックからそれを効果的に隔離する。管の薄い領域におけるブランケット塩の側方流は、1のm/sを超えることを期待されず、管において低い横力を働かせるだけである。運動するブランケット塩が適用した横力は、多くは、管が反応器蓋に固着される曲げモーメントをもたらす。その位置において、金属はより冷たく且つ中性子束から保護される。これは、その物理的強度及び寿命をかなり改善する。最後に、管は、いずれの圧力差をサポートする必要はなく、管の外側表面は、ブランケット塩により約700℃未満まで冷却され、それにより金属の総熱軟化を最小化する。
これら非常に控えめな物理的要件は、合金選択を比較的難しくなくし得る。ニッケル及びモリブデン合金両方について実質的な文献があるが、燃料管の最小強度要件は、純粋金属を実用的に利用さえする。金属の選択は、これらが暴露され得る最大燃料塩温度により指示され得る。これら最大温度がいかほどになりそうかを決定するため、燃料塩内の熱及び流体フローの詳細な計算が必要とされる。モリブデン合金は、いずれの期待された燃料塩温度を十分に上回る1500℃まで使用可能かもしれない。
腐食の制御は重要である。ブランケット塩の化学作用は、本質的に一定であり、合金寿命を最大化するため、最適なレドックス状態に容易に調節可能である。これを行うための単純なやり方は、いずれの導入された酸化性化学種を還元し、特に不溶性酸化ジルコニウムの形態で冷却材塩内に溶解されている水もしくは空気からのいずれの酸素をトラップする冷却材塩内のジルコニウム金属のサンプルを包含することである。ブランケット塩の比較的低い温度はまた、腐食制御を容易にする。
燃料塩からの腐食の制御は、かなり複雑である。核***(fission)は、セシウムからヨウ素までのレドックス電位に及ぶ元素の複雑なミックスの生成をもたらす。核***した(fissioned)ハロゲン化アクチニドから放出されたハロゲンは、反応性金属核***生成物により十分に中和されていてもいなくてもよい。化学腐食難題の性質を確立するため、及びシステム(例えば燃料ミックス中、適度に反応性の犠牲金属の包含)が必要とするならば、その難題を処理するため、詳細な材料進化計算が必要とされる。燃料塩におけるウランの三塩化物もしくは三フッ化物の使用はまた、四ハロゲン化物の形態におけるハロゲンのいずれ正味リリースを吸収するための大容量を提供する。
ボイラー管
ボイラー管は、600乃至700℃の領域内の最大温度に曝露される。これらの範囲内の蒸気温度は約350℃であり、これらは、冷却塩の境界層によりブランケット塩の完全な温度からいくらか保護されるので、それは、存在するニッケル合金の能力以内に快適に存在する。このような合金はすでに、それらは遥かに攻撃的な条件(ファイヤボールから濃縮された溶融塩の複雑なミックスを包含する)にさらされる石炭火力発電所内のボイラー管のために使用されている。
それでもなお、「蒸気側」腐食の効果からのみ、ボイラー管は反応器よりも短い寿命を有すると思われる。しかしながら、比較的に容易に交換可能なモジュラフォーマットにおいて、これらはなされる。
燃料管及びボイラー管は両方とも、減速において持ち上げ/落下において交換可能であるから、反応器タンクは、反応器のわずかな永久部品の1つである。不活性ガスを充填され、且つオフガス回収/圧送及び燃料管/ボイラー管交換のためのメカニズムを収容するタンクの上方に1次格納容器があるかもしれない。
例として、グラファイトもしくは炭素複合体で裏打ちされたスチールタンクは、反応器タンクのために必要な物理的及び化学抵抗性を有する。その有効期間は、スチールを脆化しかつ結局は炭素を崩壊させる中性子束への曝露によって最終的には決定される。
中性子束からの保護は、従って最も望ましく、これは以下に考察される。提供された中性子保護は、十分であり、1世紀の反応器寿命は現実的な見通しである。
中性子束
炉心領域から逃げる中性子は、顕著なスクリーニングの難しさを表す。それらがボイラー管に達したならば、それらは、高圧管にとって深刻な問題となる脆化を起こし得る。もしこれらが反応器タンクに達したら、スチールの同様な脆化及び炭素ライニングの膨潤はその有効寿命を制限する。
反応器内に中性子吸収遮蔽を構築することは、過剰中性子を扱うための1オプションであるが、設計の複雑さを増す。
別の潜在的に魅力的なオプションは、ブランケット塩内に「不燃性」中性子吸収材を包含することである。吸収中性子において、その同位体の殆どは、他の安定な中性子同位体に変わるので、ハフニウムは古典的な不燃性毒物質である。ハフニウムはまた、ジルコニウム鉱石における主要な汚染物質であり、ほぼ理想的な化学特性を有する。ハフニウムを含まないジルコニウムを製造するのは難しく、硬化である。なぜならば、反応器グレードのジルコニウムは、「ノーマルな」ジルコニウム金属よりも約10倍高価である。一実施形態において、このような中性子吸収材は、高速中性子に関して低中性子吸収を有し、それにより中性子スペクトルが高速である燃料管アレイにおける中性子経済を減らさない。ただし、それは遅い中性子については顕著な吸収を有し、その結果それは、反応器の永久構造に達する前に燃料管アレイを逃れる中性子を効果的に吸収する。
従ってこれは、安価なハフニウムで汚染されたブランケット塩中の四フッ化ジルコニウムを使用するだけで、同時に実質的なコストを省き且つ効果的な中性子スクリーニングを提供する機会を開く。
ブランケット塩内ハフニウムの最適レベルは、ブランケット塩内の中性子散乱、減速及び吸収に基づき計算される必要がある。使用されるレベルにおいてトレードオフが存在する。なぜならブランケット塩は炉心領域を通過し、ブランケット塩内の中性子の存在は、炉心中性子経済を減らし(例えほんの僅かにではあるが)、従って初期核***性インベントリ(inventory)を多少増やすからである。
制御システム
従来の反応器は、それらの燃料棒の初期過剰反応性を相殺するため、制御棒を使用する。炉心内部及び外部における中性子検出器による核***速度の連続監視は、過熱をもたらし得るローカルな過渡状態(local transients)を制御するため必要である。
本書に開示された反応器は、そのような制御システムを必要としない。燃料管アレイは、反応器内のその設計温度において臨界であるのにちょうど十分な核***性燃料を収容する。燃料が熱くなると、それは、およそ3×10−4から2×10−3まで変化し得る係数で膨張する。従って、100℃の温度は、連鎖反応をクエンチするのに十分以上である炉心領域内の核***性物質の濃度を3乃至20%減らす。燃料塩(例えばUCl)を使用するならば、熱膨張率は、与えられた範囲の上端に近づき、反応器にさらに大きな安定性を与える。
従って反応器の基本的な物理は、燃料からブランケットへ熱が移動する速度に関わりなく、殆ど固定した平均温度において燃料の温度を維持する。依って、反応器出力レベルは、ブランケット塩内のボイラー管から取り出される熱の速度により効果的に制御される。熱取出しが止んだならば、反応器からの何れの余熱損失に対して新規、より高い燃料温度を維持するのにちょうど十分なレベルまで、核***速度が落ちるまで、燃料は熱くなり且つ膨張する。
1次反応器監視システムは、管キャップアセンブリ内に構築された温度センサ(例えばスペクトル温度センサ)のセットであってよい。これらは、各燃料管内の燃料塩の温度を監視する。核***性物質が消費され、燃料管内に核***生成物が蓄積されると、管内の燃料塩の温度は、低下し、塩は収縮し、核***性同位体濃度は上昇し、連鎖反応が続く。
温度センサのための別のオプションは、燃料塩の膨張を測定することである。これは複数のやり方で実行可能であるが、単純なものは、管キャップと燃料塩の表面との間で管内のガスカラムの共振音響周波数を測定することである。この方法は、燃料管の上方部分が非線形である場合、特に有用である。
非常事態において、廃炉措置において、及び燃料管アレイを交換する場合、低い温度に反応器をシャットダウンさせるため、多数の中性子吸収もしくは減速制御棒が設計内に包含されてよい。強力な中性子吸収材の周辺により囲まれた減速炉心により構成された制御棒が好ましいに違いないが、吸収制御棒材料ではなく中性子減速の使用は、ブランケット塩内の遅い中性子(例えばハフニウム)の強力な吸収材の存在により可能となる。
あるいは、制御棒は全く不要であってよい。非常事態では、大量の強力高速中性子吸収材を、冷却材塩に添加してよい。一例は、フッ化ユウロピウムである。燃料補給もしくは廃炉措置の際、連鎖反応をクエンチするため、燃料管の半分は、タンクから部分的に持ち上げられ、燃料充填部分が冷却材塩内に浸漬されたままでよい。燃料塩を収容する反応器の領域の増大した体積は、それが臨界未満になることをもたらす。
制御システムの重要な態様は、反応器始動の際のそれらの運転である。燃料注入が完了するまで制御棒で反応器を臨界未満に保持すること、及び次いで非常にゆっくり制御棒を取り出すことは正常である。あまり急に取り出すと、悲惨なことになり得る即発臨界イベントに発展し得る。始動シーケンスの終結において完全に取り出された1以上の制御棒を有する簡単なMSRにおいて同様なシステムを使用し得る。
しかしながら、臨界に到達するまで、炉心に燃料管を漸次添加することにより、次いで設計燃料塩温度に到達するより多くの燃料管を添加し続けることにより、制御棒を不要とすることが可能である。反応器炉心内への反応性のあまりに急速な挿入により、このプロセスの際、即発臨界イベントを回避することは不可欠である。即発臨界状態の可能性は、1以上の以下のステップにより軽減され得る。
中性子源を炉心内へ添加してよく、その結果炉心は急速に熱を生成する。その場合、潜在的に長いラグタイムを有することなく、遅延臨界状態に達する一方で、中性子束が形成される。使用済み核燃料からの高アクチニド(例えば244Cm)を燃料塩内に添加することにより、これは都合よくされ得る。
遅延高中性子フラクションを有する燃料組成物を使用し得る。これは、239Puだけ及び/又は燃料内への238Uの添加ではなく、高速中性子により核***した場合、特に高遅延中性子フラクションを有する235Uの使用を伴う。
燃料管は、中央、臨界未満中央炉心セットとして、及び次いで炉心の外側から内側に構築する周辺セットとしてまず始動において添加されてよい。それは、最後の燃料管を作成することが必要とされた場合、臨界が添加されたことを確実にする。それは、メインの中央燃料管グループからかなり離れていたので、反応性挿入は極めて小さくで、従って安全であった。次いで、燃料管の内部グループと外部グループとの隙間を、環が充填された場合、炉心にその設計燃料塩温度を達成させる燃料管で充填する。
代わりの始動手順は、冷却材塩を比較的高温に予熱し、次いで燃料管アレイを構築することである。該高温は、炉心を臨界未満にする燃料塩を膨張させる。炉心が組み立てられたとき、冷却材塩をゆっくり冷却し、ゆっくりした且つ制御されたやり方で炉心を臨界に近づけることができた。
燃料選択及び燃料補給/再処理システム
ほとんどの溶融塩反応器の特徴は、これらが大きな燃料柔軟性を有することである。この反応器は例外ではなく、例えばプルトニウム,濃縮ウランもしくは廃棄物従来の反応器燃料からの混合超ウランアクチニドで充填され得る。
核***性物質として各管内に核***性物質の上乗せ(top up)は、反応器運転の際、消費された。実用的ではあるが、それは反応器において比較的機械的に複雑なシステムを表す。
安全で要因に監視され、且つ検査された燃料取扱いシステムは、中央安全処理プラントにおける放射線遮蔽(radiation screened)カートリッジシステム内にロードされた燃料ペレット(単に凍結された溶融塩)を有する。カートリッジは反応器においてメカニズム内へ搭載される。メカニズムは、燃料管キャップのアレイの上をなぞり、関連するものを自動追尾し(lock onto)、燃料管内に単一燃料ペレットを放出する。
燃料塩は、例としておよそ30乃至35%合計アクチニド塩化物を含有してよい。そのうちほとんどはファータイルな238Uであり得る。反応器運転中の核***性同位体の消費は、出力を減らす傾向にあり、燃料塩冷却及び収縮もたらし、それによりその臨界質量を維持する。燃料塩内のファータイルな同位体からの新規核***性同位体の生成は、核***性同位体のレベル及びそれにより反応器出力を維持できる。このような「増殖(breeding)」が出力を維持するのに不十分であったならば、燃料管は、各管(ただしそのキャップアセンブリ)に少量の新しい核***性物質を添加することにより、上乗せ(topped up)され得る。このオプションの代替案は、反応器内に既にあるものに加えて、環状空間内のアレイの中心、又はアレイの周辺のいずれかにおいて新しい燃料管を追加することである。管が管アレイの中心に向かって核***性物質を欠くように、炉心が設計された場合、反応器はその初期核***性ロードを燃焼させるので、これらの管は、核***性物質を収容する管と交換可能である。
一般に、但し特に大きな熱膨張率を有する燃料塩を選択する場合、核***性物質の消費により、平均燃料塩温度の実質的冷却を許容し得る。得られる燃料塩の体積の大きな収縮は、出力の許与可能な正味損失だけを有する炉心の臨界性を維持する。このような燃料塩組成の例は、85%UCl/15%XClである。Xは、混合プルトニウム,アメリシウム,キュリウム及び再処理核燃料からの痕跡高アクチニドを表す。
燃料塩のためのさらなるオプションは、核***性燃料として低濃縮ウラン及びプルトニウム三塩化物の混合物を使用することである。235U及び239Puはいずれも、核***により消費されるが、ほとんどの増殖核***性物質は239Puである。239Puは、その高い核***断面積及び高い核***中性子収率のため、反応器臨界性に対して、235Uよりも比較的大きな貢献する。その結果、増殖率1.0未満は、それでもなお核***性同位体の臨界濃度を有する燃料塩を維持する。
新しい核***性物質を燃料管に添加する必要を回避するためのさらなるオプションは、核***性物質が消費されると、漸次除去され得る冷却材塩内に除去可能な中性子吸収材を添加することである。1オプションは、電解還元もしくは反応性金属(例えばナトリウム)の添加による還元により冷却材塩から容易に除去され得るフッ化カドミウムである。得られる金属カドミウムは、反応器温度において溶融し、除去され得るか、タンクの底部に蓄積され得る。
さらなるオプションは、核***性物質が消費されたら、徐々に取り出され得る反応器炉心内に中性子吸収制御棒を添加することである。
消費されるよりも多い核***性物質を製造し、及び従って出力を増大させる「過剰増殖器」として反応器が運転される場合、個々の燃料管の選択的除去は、反応器をその設計出力に戻すのに使用できる。
核***生成物の蓄積は、溶融塩反応器内の間隔を再処理することを要求する制限要因となり得る。本書に開示されたもののような高速反応器は、比較的核***生成物による中性子毒作用の問題に抵抗力があるが、但し核***生成物が燃料塩におけるその溶解性限界に達すると、それらは沈殿する。その沈殿は、熱交換器を介して塩を圧送する必要がある反応器にとって重要な問題である。なぜならそれは、不十分な冷却による領域内での熱生成核***生成物の封鎖、フロー制限もしくは蓄積をもたらし得るからである。そのような沈殿の防止は、最終的に、最大可能再処理期間を決定する重要な要因となり得る。しかしながら本書に開示された反応器において、燃料塩がポンプもしくはパイプで圧送されない場合、沈殿物質は、それが運ばれるか、燃料内に分散されるか、燃料管壁上にメッキされるか、管の底部にデポジットとして蓄積されるかどうか殆ど影響を有しない。燃料塩が機械的に撹拌される場合、燃料塩内に浸漬された動く部品は、たがいに対して動く表面が十分に密接に接近しないように、設計され得る。その堆積物は、反応器の寿命の間問題となると思われる。
オフガスシステム
溶融塩反応器の大抵の設計は、燃料に注入する(sparging)ヘリウム、発泡貴金属の分離及び放出されたガスの濾過及び処理を有する、比較的複雑なオフガスシステムを有する。特に注目すべきなのは、例え高価な99.995% LiFを使用しても、使用されたリチウム塩から非常に大きな量で生成されるトリチウムである。
本書に開示された反応器において、非常に単純なシステムを使用可能である。中性子スペクトルは高速であるから、135Xeによる中性子毒作用は顕著な問題ではない(中性子断面積は、熱中性子の場合の2,700,000バーンから減速領域における中性子の場合の7600バーンまで、及び高速中性子の場合の実質的ゼロまでに該当する。)。従って、キセノンの迅速除去は、中性子経済を改善するため、又はパワーレベルの変化による反応性暴走 (excursions)を防止するために必要ではない。
従って、キセノン及びクリプトンは、溶融燃料内の濃度(約10−5mol/l)を飽和させるため蓄積され、次いで同時に燃料塩から発泡する。例示的設計において、フルパワーでの希ガス生成の速度は、30分で燃料を飽和する。各燃料管から得られる希ガスフローは、NTPにおいて約13ml/日、又は反応器温度において約50ml/日である。約500mlの各燃料管の上のガス空間は、10日間の燃料管における放出ガスの平均滞留時間を与え、最も高放射性同位体を燃料管内で崩壊させる。
その他の揮発性核***化学種は制限される。トリチウムは、珍しい三体核***イベントによってのみ生成される。ただし、少量が、放出希ガスによりHFとして燃料塩から運ばれる。揮発性塩化物(例えばZrCl)は、熱い塩の上に低いが小さくない蒸気圧を有し、従って少量が希ガス流により運ばれる。ヨウ素は、UClとの混合ハロゲン化物を形成するか、燃料ミックス内に包含された捕捉金属と反応する。しかしながら少量は、希ガスのオフガス流により運ばれる。
総合的に、全く受動的なオフガスシステムは、十分であり、オフガス生成物を回収するための凝縮器/吸収器に至る単純なニッケル合金配管を必要するだけである。ヘリウムフローでオフガスプロセスを加速することは、不要であり、実際は望ましくない。それは、その結果オフガスシステムの管内における放射性物質の堆積とともに、長時間にわたり燃料塩の蒸発損失をもたらすからである。
オフガスシステムは、都合よく上に記載された発振ガス圧力のシステムと組み合され得る。
反応器安全性
反応器石器の基本的物理及び化学は、非常にハイレベルな本質的安全を与える。
これらの要因のいくつかは全ての溶融塩システムに共通である。
・燃料の熱膨張による強い負のフィードバックは、過熱イベントにおいて自動的に連鎖反応をシャットダウンする。
・反応器内に過剰反応性が存在しないので、制御棒は不要である(もしかして、バックアップとして反応器をシャットダウンする必要があるならば例外とする)。
・燃料及び核***生成物は、物理的、化学的に安定な形態にあり、格納容器(containment)故障の際の顕著な程度まで、水とも空気とも反応しない。
・揮発性核***生成物は、安全な貯蔵及び崩壊のために継続的に除去される。その結果、いずれの収納容器故障から主汁揮発性放射能は最小限である。
いくつかは、高速中性子反応器に共通である。
・キセノン過渡状態は、出力の変化の際、顕著ではない。なぜなら、反応器は高速中性子スペクトルに作用し、燃料中のキセノン濃度は、全てのロード条件においてその飽和濃度で一定だからである。
いくつかは、「プール」型反応器に共通である。
・炉心の一次冷却は、受動的な対流による。その結果、二次冷却材システムの完全な故障さえ、急速な炉心加熱をもたらさない。溶融ブランケット塩の巨大なプールは、本当にそれがそうであったなら、補助冷却が必要とされる前に、何時間も炉心からの残留崩壊熱を吸収可能である。
いくつかは、この設計に特有である。
・ブランケット塩による効率的な中性子吸収は、中性子束への反応器構造の最小限の曝露をもたらす。従って、反応器構造は、高放射性にならず、物理的劣化を受けない。
・一燃料管の(又は実際には、全燃料管同時の)の何れの故障は、大過剰の中性子吸収ブランケット塩と混合する溶融塩をもたらす。それは、直ちに連鎖反応をクエンチする一方で、核***生成物からの崩壊熱を吸収するため、大熱容量を提供する。
・全溶融塩は常時、ブランケット塩の大プール内に浸漬される。ポンプ故障等の際、パイプもしくは熱交換器内の塩の凍結は、従ってあり得ず、単一加熱システムを、始動おいて塩を溶融するため、及びシャットダウン時にその溶融状態を維持するために使用できる。その単一加熱システムは、他の溶融塩反応器設計と比べて、実質的な単純化を表す。
・全燃料塩は、反応器内に位置する。その結果、炉心領域外側で発せられた遅延中性子の損失は、最小化される。これは実質的に反応器安定性及び「臨界即発」パワー暴走(excursions)への抵抗を増やす。
設計に固有の1つの潜在的危険は、反応器タンク内のボイラー管の存在に関わる。これらの管の1つの破裂が危険な事項をもたらさないことを確立することは必須である。
蒸気は、ギブス自由エネルギー約0で、ブランケットの温度においてZrFとかなりゆっくり反応する。大部分の蒸気は、従って溶融ブランケット塩の上のヘッドスペース内に、少量の包含されるHF及びZrF蒸気と共に放出される。従って、適当なリザーバ内に放出する圧力放出システムは、圧力損失の際の水ポンプの自動シャットダウンと一緒に(ボイラーシステムの正常な特徴)、反応器蓋の設計内に包含される必要がある。
反応器の資本コスト
正確な資本コスト見積もりは、もちろん本開示の範囲外のことである。しかしながら、従来の原子炉とは異なる主要コスト相違が強調され、且つ反応器が実質的により安価に構築されることが示唆される。以下の主要な相違が考慮される。
・反応器固有の安全性による、減少した格納容器
・固体燃料棒のフラクションに対する、燃料加工コストカット
・ポンプ、鉛管工事等を有する高圧放射性システムではない
・関連コストを有する薄いチャネル高効率熱交換器ではない
・多重冗長性不要の、より単純化した制御システム。中性子検出器ネットワークを必要としない。
・迅速に作用する精確制御棒システムではない。少数の単純なSCRAM棒が、緊急事態及び反応器シャットダウンに十分である。
・現場建設ではなく、核アイランドの工場生産の可能性。
原子力産業インフラストラクチャ
本開示による反応器の1艦隊に必要とされた新規の原子力インフラストラクチャは、比較的控えめであり、現行のインフラストラクチャのコストのごく僅かの費用である。もしそれが、化石燃料と価格競争力のあった原子力発電を可能にするならば、長期的には、それは従って堅実的な投資である。もしも化石原料よりも低コストで電力を製造する野心を実現できたならば、インフラストラクチャはまた、反応器における有利な輸出市場をサポートする。
反応器用燃料は単に核***性同位体の塩である。燃料棒の製造は必要なく、比較的低純度の核***性物質が許容される。英国では、現在、正味価格ゼロを有すると説明される100トンの二酸化プルトニウムのストックを最初に使用するのが手頃である。MSFR設計の数字(figures)に基づくと、英国のプルトニウムストックは、おそらく年当たり20個の500MWe反応器(燃料供給されるべき、且つ非常に控えめなサイズのものである)に燃料供給するのに十分である。
長期において、ウラン/プルトニウム酸化物燃料の既存のストックからのアクチニド廃棄物は、フィードストックとして使用され得る。これのために既存の再処理設備を使用することは経済的かもしれない。低純度が許容されるので、プロセスを実質的に単純化し得るけれども、電解焼成(pyroprocessing)はおそらくより安価であり、新規プラントのために効率的である。
燃料塩再処理
反応器からの燃料塩の再処理は、頻繁で半句、おそらく10乃至20年後に初めてある。ただし、燃料管の寿命によっては、より頻繁な燃料補給が必要かもしれない。実際には、現在の使用済み燃料が貯蔵されるのと殆ど同じように、使用済み燃料は貯蔵され得る。ただし、残存するアクチニドを核***生成物及び使用済み塩から分離するための再処理は、比較的簡単である。なぜなら、核***生成物を有する回収されたアクチニドの顕著な汚染は、アクチニドの再使用にとって完全に許容可能であるからだ。
増殖構成
運転の間、新規な核***性物質が継続的に増殖される結果とともに、反応器は燃料塩内のファータイルな同位体を収容すると思われる。これはほとんどの原子炉において起こる。本発明の反応器は、ファータイルな同位体もまた冷却材塩内に包含されていたら、新規核***性同位体についてより効果的な増殖器である可能性を有する。同一のベーシックな反応器設計が、増殖器として構成され得るが、ただし顕著な変更を有する。反応器は、より費用が掛かり、また核***性物質のコストが顕著に上昇した場合に(原子力が発電用化石燃料に実質的に取って代わったならば、必然的に起こるように)、もっぱら経済的な意味をなす。
塩の選択
ブランケット塩は、反応器における重要な増殖サイトである。多くの理由から、トリウムは模範的なファータイルな物質である。それは安価で、豊富にあり、233Uへと増殖される。これは、燃料として有利である。なぜならば、それは遥かに短い寿命のアクチニド廃棄物を生成するからである。トリウムは、高速反応器においてさえ、非常に小さい核***断面積を有する。これは、核***生成物によるブランケット塩の最小限の汚染を確実にする。トリウムの代わりに劣化ウランを使用できるが、冷却材塩から核***生成物を除去するのに、より一層の手間が必要とされる。なぜならば高速中性性による核***の場合238ウランは、トリウムよりもより大きい断面積を有するからだ。
例示的塩混合物は、NaF内の22mole%ThFである。これは融点620℃を有する。それは、燃料塩作業温度約900℃を有する必要があり、類似のNaF/フッ化アクチニド混合物は、燃料塩として可能であるが、塩化物系塩が依然として実用的であり、且つ上述のような確かな利点を有する。
ブランケット内のトリウムは、炉心から逃げる中性子を効率的に吸収し、それにより非増殖設計におけるハフニウムと同じスクリーニング効果を提供する。大容積のブランケット塩は、最も流通している溶融塩反応器設計より、もっと多い量のトリウムを必要とする。しかしながら、トリウムは、現在比較的豊富にあり、希土類鉱物採掘の面倒な、やや放射性の廃棄生成物を表す。2011年にアメリカ合衆国に対して輸入されたトリウムのコストは、純度に依存してkg当たり27ドル乃至250ドルである。kg当たり250ドルにおいてさえ、250トンのトリウムは4000万ポンドしかかからない。
燃料管材料
上記の例における高温の燃料塩は、燃料管としてニッケル合金を不適当にする。モリブデン合金は、もしくは純粋なモリブデンさえ十分である。あるいは、C/C複合体を使用し得る。ただし、燃料管は好感され、且つ燃料は2乃至4年サイクルで再処理される。そのタイミングは、中性子ダメージにより管脆弱化を予防すること、及び核***生成物の除去により増殖効率を最大化することと一致する。長期的には、よく発達していない(less well developed)材料(例えば金属複合体及び炭化ケイ素複合体)は、優れたオプションであり得る。
ボイラー管
より高いブランケット塩温度にもかかわらず、ニッケル合金はおそらく依然としてボイラー管に適当である。蒸気と溶融塩との間の大きな温度差は、ボイラー管の周辺で形成する塩の凍結したシェルをもたらすと思われる。その層は腐食から管を保護する。
増殖233Uの回収
殆どの増殖反応器構成と比べて、この反応器は、巨大体積のブランケット塩を有する。それは、小さい232Uへと崩壊する前に、中性子捕捉を受け得るほど希釈されている232Thから生成された233Paをもたらす。233Paの分離は従って不要である。
しかしながら、ブランケット内で核***を受け、核***生成物でブランケットを汚染するのを回避するように、233Uの急速な回収が望ましい。これをするための多くのやり方があるが、魅力的なオプションは、タンクの底部における溶融ビスマス/トリウム合金の層を包含することである。トリウムによるウランのビスマスへの還元的抽出は、溶融塩からウランを回収する方法として十分に確立されている。ウランは、数か月間蓄積され、回収される前にブランケット内トリチウムにより中性子束から保護され得る。
溶融ビスマスへの還元的抽出によるフッ化トリウムからウランの分離は、十分に記載された(US3,577,225)。通常は、これは、溶融ビスマスの長いカラムを貫通して溶融塩を圧送することにより達成される。溶融塩のタンク内で増殖が行われる反応器において(例えば本書に開示された反応器)、溶融金属層内に添加されたもしくは分散された過剰なトリウム金属を有するタンクの底部内に溶融金属(例えばビスマス)の層を包含することが単に必要である。任意には、溶融金属の層をタンク底部から取り出し、蒸気発生器もしくは他の熱交換器を貫通させ、かつスプレイもしくは多数の液体カラムとしてタンクの最上部に再導入してよい。これは、熱を吸収する冷却材ブランケットを貫通して落下する。この配置は、従ってブランケット塩及び熱交換器冷却材の物理的分離の必要なしに、熱交換器としてふるまい、ブランケットから核***性物質の収集を改善する。
次いで、ウランは、反応器から圧送すること、及びフッ素化し、その結果ウランは六フッ化物として気化されることにより溶融塩から回収され得る。この従来手順の代替案は、連続的もしくは周期的に冷却システム内を、溶融金属を循環させることである。それは、金属をその融点以上に冷却した。金属内に溶解されたトリウム及びウラン両方は、ビスマスもしくは他の金属との対応する錯体として析出する。それは、次いで除去され且つウランを回収するため処理される。このプロセスの利点は、単純さ、及び大きな体積のビスマスもしくは他の金属を移動もしくは処理の回避である。
例示反応器構成
上に考察された原則をさらに例示するため、複数の例示的反応器構成が今度は記載される。
実施例1
円筒形反応器タンクを、10cmのグラファイトタイルを有する内側表面の上に裏張りされた厚さ5cmのスチールから構築する。外側上が断熱され、地面より低くコンクリート及びスチールを裏打ちされたピット内で包囲される。タンクを、40%四フッ化ジルコニウム60%フッ化ナトリウムからなる冷却材塩混合物で充填する。ジルコニウムは、1乃至2%ハフニウムを含有する。塩は、反応器が運転可能なときに除去される電気加熱システムの反応器蓋を貫通する挿入により最初に溶融する。
スチーム管のアレイを、反応器タンクの内周周辺の6列の管アレイの形態で配置する。各アレイは、タンクの彎曲の60度を占め、一緒にこれらは1m厚さの完全な管を形成する。スチーム管は、シームレスなニッケル合金管から形成され、タンクの上のフィーダ管に接続され、その結果、溶接点も接点も溶融塩内に浸漬されない。およそ300℃の水は、管内に圧送され、350乃至400℃の蒸気と水との混合物として現れる。蒸気をスチームドラム内で分離し、その蒸気を過熱されるため、スチーム管アレイの別の部分へ戻される。過熱器として使用されるスチーム管アレイの部分は、水/蒸気混合物を製造するのに使用される部分の上に配置される。その結果、最高温度冷却材塩と接触される。過熱された蒸気は、対流スチームタービン/ジェネレータセットへパイプで送られる。スチーム管アレイとスチームタービンとの接続は、離れて分割可能である。その結果スチーム管アレイを離れて切断され、タンクから除去し、新しいアレイと交換され、タービンシステムに再接続され得る。
燃料管は、壁厚さ0.5mmを有する99+%純粋モリブデンから形成される。これらは、下方1.5mの管において直径4cm、上方1.5mの管において1.5cmを有する。上方1.5mは、外形4cmとピッチ40cmを有するらせんに形成される。これらは、燃料塩から放出されるいずれのガスを凝縮且つ貯蔵するため低温トラップへ接続される5mmニッケル合金管ネットワークへの容易かつ離れてリリースされた接続を有するクランプ金具を使用する反応器の蓋に確保される。燃料管は、直径3mの円筒形アレイ内、中心と中心との間隔5cmを有する六角形パターンに配置される。下方2.8m管は、冷却材塩内に浸漬され、冷却材塩の上の20cmガス空間を残し、それはヘリウムで充填される。
3m×2cm直径ルコニウム金属棒は、冷却材塩内のいずれの反応性薬剤の犠牲スカベンジャとして振る舞うため、反応器蓋を貫通し、燃料管とスチーム管との間の空間に入る。
80%の燃料管は、1.4m(1000℃において)深さまで、ウランの235同位体中濃縮塩化ウランの混合物、及び一度従来の軽水原則反応器で使用された酸化ウラン燃料棒から回収されたプルトニウム及び高三塩化アクニドの混合物で充填される。塩化ウランについて、95%は、5%四塩化物を有する三塩化物である。凍結塩は、中央製造設備において顆粒として管内にパックされ、燃料塩の融点以上に冷却材塩が過熱されるとき、反応器内へ挿入される。それにより燃料管のクラッキングを起こす溶融により塩の膨張の可能性を回避する。三塩化ウランの濃度は、残りがプルトニウムと高三塩化アクチニドを有するアレイの外部周囲における管に関して、70%までのアレイの中心における燃料管において80%から低下する。
燃料管の残り20%は、冷却材塩混合物で充填され、アレイ内を分配される。その結果、冷却材塩を充填された燃料管の割合は、アレイの外端におけるゼロからアレイの中心の30%へと増加する。
各燃料管クランプアセンブリは、溶融燃料塩の上のガスカラムの共鳴周波数を検出することにより運転する温度センサを含有する。燃料塩の膨張はガスカラムの短縮をもたらす。燃料管は、監視される温度を有する反応器内に漸次ロードされる。さらに管が追加され、その結果燃料管の完全なアレイは、設計温度に到達する。
反応器が運転し、且つ核***物質が消費されると、その設計温度近くで燃料塩を維持するように、冷却材塩充填燃料管は、燃料塩充填管と交換される。
タンクの上の領域は、反応器タンクと同様の直径及び高さ5mのヘリウム充填チャンバからなる。それは、燃料管もしくはスチーム管バンク及びチャンバの内及び外の燃料管もしくはスチーム管バンクの運動を可能にするエアロックアセンブリを除去できる遠隔操作クレーン装置を含有する。ヘリウムは、連続的に中を循環し、吸収/濾過装置は、非常に低酸素、窒素及び湿度レベルを維持する。
低圧「バーストバルブ」は、スチール凝縮器ユニットへの配管を有する反応器蓋に組み込まれ、反応器タンク内の上昇圧力ではなく、開孔され且つ凝縮されるべきバーストスチーム管により反応器タンク内でいずれの蒸気を放出させる。
実施例2
反応器は、以下に記載のことを除き実施例1に記載されたものと同様である。それは、特に核***物質の正味増殖器として設計される。
燃料管は、各表面上に壁厚さ1mm及び熱分解炭素50umコーティングを有する炭化ケイ素ファイバ/炭化ケイ素複合体から製造される。下方部分は、直径20mm及び上方10mmを有する。これらは、中心と中心との間隔28mmを有する六角形アレイに配置される。燃料塩は、フッ化ナトリウム、四フッ化ウラン(ウランは、5%235U及び10乃至20%233Uを含有する)及び四フッ化ジルコニウムの45/45/10混合物である。冷却材塩は、78%フッ化ナトリウム及び22%四フッ化トリウムの混合物である。
10cm深さ層の溶融ビスマスは、反応器タンクの底部にあり、ポンプ装置は、反応器蓋から吊り下がり、それは、ビスマスを燃料管とスチーム管との間の空間内の冷却材塩の表面に連続スプレイする。圧送ビスマスの一部は、その融点の50℃上にビスマスを冷却する冷却システム内を迂回する。析出ウラン及びビスマス化トリウムは、回収され、233Uを回収するため処理される。タンクの底部に置かれた金属トリウムのペレットは、ビスマスが常にトリウム金属で飽和されることを確実にする。それにより、溶融ビスマス層内へのトリウム上中性子作用による冷却材内で生成したウランの還元的抽出を起こす。
実施例3
反応器は、以下に記載のことを除き実施例1に記載されたものと同様である。それは、特に燃料管の交換なしに運転持続時間を可能にするように設計される。
最初燃料塩を含有しない燃料管の20%を、冷却材塩ではなく、70%天然三塩化ウラン/5%四塩化ウラン/25%NaClで充填する。これは、低レベルの核***及び従ってウラン同位体の核***による管内での熱発生、ただし238Uによる比較的大きな中性子吸収をもたらす。燃料塩を収容する管との、これらの管の漸次交換は、従って核***性同位体が枯渇すると、さもなければ劣化する炉心の正味反応性にたいして顕著に加わる。
冷却材塩は、フッ化カドミウム,もしくは別の中性子吸収フッ化物を反応器始動において、5mol%まで含有する。核***性同位体消費により炉心反応性が手化するので、フッ化カドミウムは、冷却材塩への金属ナトリウム添加によりカドミウム金属へ漸次還元される。カドミウム金属は、冷却材温度において溶融し、タンクの底部に薄層として蓄積する。
実施例4
反応器は、以下に記載のことを除き実施例1に記載されたものと同様である。それは、特に顕著な量の新しい超ウラン同位体を生成することなく、超ウラン同位体の既存の在庫を消費しながら、燃料管交換の間の長期間を可能にするように設計される。
燃料塩は、15−20%の超ウラン同位体の三塩化物及び80乃至85%の四塩化トリウムを含有する。トリウムからの燃料塩内233Uの生成は、炉心の反応性を維持するのに十分ではなく、従って核***性物質が消費されると、温度において非常に急速に低下する。その個々の平均温度は規定閾値未満に低下するので、凍結超ウラン三塩化物から形成された5mm直径のペレットの形態の新しい核***性物質は、各燃料管に周期的に添加される。燃料ペレットは、燃料管キャップアセンブリ内のメカニズムにより核燃料管内に挿入され、それらが溶解及び混合する溶融燃料塩に到達するまで、燃料管の螺旋部分を介して低下する。
本発明は、上述のような実施形態について記載したが、これらの実施形態は、例示であり、請求項はこれらの実施形態に限定されないと理解するべきである。添付の請求項の範囲内に該当すると考えられる開示に鑑み、当業者ならば修正と代替案とを作成できる。本明細書内に開示もしくは説明された各特徴は、単独でも、本書に開示もしくは説明されたいずれか他の特徴と適当に組み合わせて発明内に組み込まれてよい。
特に、以下の特徴は、別々にもしくは組み合わせて溶融塩燃料供給された核***反応器で使用され得ると認識される。
溶融塩燃料からの熱移動は、管内の塩の対流もしくは機械的撹拌により達成される。即ち、燃料塩は、従来の溶融塩反応器におけるように、外部ポンプもしくは熱交換器により運ばれるのではない。
ブランケット液体は、単一タンク内で対流循環する溶融塩である。
増殖器構成において、ブランケット液体は、冷却材、中性子吸収材、及び反応器用増殖ブランケットとして振る舞う。
溶融金属の総は、ブランケット内に存在する。その中において増殖核***性同位体が溶解され、それによりブランケットからそれらを抽出する。
蒸気一覧は、限定ではなく、当業者ならば上記開示の他の特徴は単独でもしくは他の特徴と組み合わせて使用され得ると理解する。
具体的材料、濃度、寸法、もしくは反応器の他の具体的特性についての何れの考察は、例示として及び非限定的と理解すべきであり、当業者は、他の適当な材料、濃度及び寸法が可能であり、且つ本発明の範囲内にあると認識する。
多くの慣用の非余裕塩反応器設計の共通の特徴は、通常はポンプによる圧送により、時として自然対流だけにより、その取水を冷却材が循環する管内に燃料物質を受動的に置くことである。現世代(the current generation)の加圧水型反応器、溶融ナトリウム内の固体材料のペースト(GB1,034,870)、金属(US3,251,745)又は水溶液(US3,085,966)におけるように、管内の燃料は固体であり得る。溶融塩燃料を使用するこのような構成は、航空機用反応器実験(The Aircraft Reactor Experiment−Design and Construction, E.S. Bettis et al, Nuclear Science and Engineering 2, 804, 1957)により考えられた。しかしながら、研究者は、燃料塩の低熱伝導性により、燃料塩の過熱を防ぐため、非常に小さい直径の(およそ2mm)燃料管を必要とすると結論を下した。その結果、そのプロジェクトは、熱交換器中、燃料塩を圧送するシステムを採用した。それにより、得られる乱流は、燃料塩からより大きい管の壁まで、効果的な熱移動を可能にした。それ以来、実際に構築されかつ運転された溶融塩反応器実験(ORNL 5011 Molten Salt Reactor Program Semi−annual Progress Report August 1974)をはじめとする、全溶融塩反応器設計は、類似の圧送(pumped)燃料塩構成を使用していた。

Claims (24)

  1. 炉心と、冷却材液のプールと、前記冷却材液から熱を抽出するための熱交換器とを有する核***反応器であって、
    前記炉心は、中空燃料管のアレイを有し、中空燃料管の各々が1以上の核***性同位体の溶融塩を含有し、燃料管アレイは、冷却材液のプール内に少なくとも部分的に浸漬されており、前記燃料管アレイは、臨界領域を有し、反応器の運転中の核***性同位体の密度は、自己持続核***反応を起こすのに十分である;
    各燃料管内の溶融塩から前記管の外側への熱移動は、
    溶融塩の自然対流;
    溶融塩の機械的撹拌;
    燃料管内で溶融塩フローを発振させること;及び
    燃料管内で溶融塩を沸騰させること
    の1以上により達成される;及び
    反応器の運転中、核***性同位体の溶融塩は、燃料管内に完全に収容される、反応器。
  2. 各燃料管は、管の少なくとも一部をセグメントに分割するように構成された内部バッフルを有する、請求項1に記載の反応器。
  3. 各セグメントは、セグメント内での対流を容易にするため、同一桁の高さと直径とを有する、請求項2に記載の反応器。
  4. 内部バッフルは、発振力を管内の溶融塩に付与するように、燃料管に関連して可動性である、請求項2又は3に記載の反応器。
  5. 各燃料管は直径少なくとも5mmを有する、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の反応器。
  6. 各管はU字型であり、各管内の発振燃料塩フローは、管の片端もしくは両端に発振ガス圧力を適用することにより生成される、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の反応器。
  7. 前記管の1以上は、浅い螺旋として形成される、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の反応器。
  8. 各管の上部は非線形である、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の反応器。
  9. 各管は、
    核***性物質の溶融塩から発せられた光の特性;
    核***性物質の膨張量;
    管内のガスカラムの共振音響周波数
    のいずれか1により、核***性物質の溶融塩の温度を決定するように構成された温度センサを有する、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の反応器。
  10. 反応器の運転中、核***性同位体の溶融塩の制限された沸騰を可能にするように構成された、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の反応器。
  11. 冷却材液は、炉心により発せられた中性子から、液体を収容するタンクを実質的に遮蔽するための中性子吸収材料の十分な割合を含有する、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の反応器。
  12. 冷却材液は、単一のタンク内に収容された溶融金属塩であり、前記冷却材液の循環は、自然対流のみにより駆動される、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の反応器。
  13. 冷却材液は、中性子束下で増殖した核***性同位体を生成するファータイルな同位体を含有する、請求項1乃至12のいずれか一項に記載の反応器。
  14. 当該反応器は、冷却材液と接する溶融金属の層を有し、溶融金属は、増殖した核***性同位体がその溶融金属に可溶性であるようなものであり、当該反応器は、溶融金属を抽出するためのシステムをさらに有する、請求項13に記載の反応器。
  15. 溶融金属の層から抜き取られ、かつスプレイもしくは複数のカラムとして冷却材液に再導入されるような溶融金属を循環させるためのシステムを有し、前記溶融金属は、再導入される前に熱交換器を通過する、請求項14に記載の反応器。
  16. 熱交換器は、冷却材液内に管のアレイを有し、管は、管アレイ中を循環する液体及び/又はガスを収容し、前記液体及び/又はガスは、
    水;
    蒸気;
    水及び蒸気;
    ヘリウム;
    二酸化炭素;
    空気;
    窒素;
    溶融金属もしくは金属塩
    のいずれかである、請求項1乃至15のいずれか一項に記載の反応器。
  17. 燃料管は、
    モリブデン合金;
    純粋モリブデン;
    炭素複合材;及び
    炭化ケイ素
    のいずれかから形成される、請求項1乃至16のいずれか一項に記載の反応器。
  18. 炉心は、中性子減速材料をさらに有する、請求項1乃至17のいずれか一項に記載の反応器。
  19. 前記中性子減速材料は、燃料管アレイ内の減速材管内に設けられる、請求項17に記載の反応器。
  20. 燃料管の数密度は、燃料管のアレイの中心に向かって減少する、請求項1乃至19のいずれか一項に記載の反応器。
  21. 燃料管内の核***性同位体及び/又はファータイルな同位体の濃度は、燃料管のアレイの外側に向かって増加する、請求項1乃至20のいずれか一項に記載の反応器。
  22. 燃料管は、燃料管材料と核***性元素との間のハロゲン中間体との反応性を有する金属を収容する、請求項1乃至21のいずれか一項に記載の反応器。
  23. 核***性同位体の溶融塩は、核***性同位体の三ハロゲン化物を有する、請求項1乃至22のいずれか一項に記載の反応器。
  24. 炉心は、中空燃料管のアレイを有し、中空燃料管の各々が1以上の核***性同位体の溶融塩を含有し、燃料管アレイは、冷却材液のプール内に少なくとも部分的に浸漬され、かつ臨界領域を有し、反応器の運転中の核***性同位体の密度は、自己持続核***反応を起こすのに十分である、
    炉心と、冷却材液のプールと、熱交換器とを有する核***反応器を運転する方法であって、当該方法は、
    溶融塩を、燃料管内に完全に収容するステップと;
    溶融塩の自然対流;
    溶融塩の機械的撹拌;
    燃料管内で溶融塩フローを発振させること;及び
    燃料管内で溶融塩を沸騰させること
    の1以上を使用して、各燃料管内の溶融塩から当該管の外側へ、及び従って冷却材へ熱移動するステップと;
    熱交換器を使用して冷却材から熱を抽出するステップと
    を有する、方法。
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