JP2016225360A - 貫通電極基板並びに貫通電極基板を用いたインターポーザ及び半導体装置 - Google Patents

貫通電極基板並びに貫通電極基板を用いたインターポーザ及び半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】信頼性の高い貫通電極基板及びその製造方法を提供する。【解決手段】第1面及び前記第1面に対向する第2面を有する基板と、前記第1面及び前記第2面を貫通し、平面視において長径及び短径を有する形状を有する貫通孔と、前記貫通孔に配置され、前記第1面側に配置された配線と前記第2面側に配置された配線とを電気的に接続する貫通電極と、を備える、貫通電極基板が提供される。前記貫通孔の長径に対する孔の深さのアスペクト比は4以下である。【選択図】図3

Description

本発明は貫通電極基板並びに貫通電極基板を用いたインターポーザ及び半導体装置に関し、特に、貫通電極基板に形成された貫通孔の形状に関する。
近年、集積回路の高性能化に伴い、集積回路はより微細化・複雑化している。このような集積回路には、回路動作のために必要な電源やロジック信号を外部装置(チップ)から入力するための接続端子が配置されている。しかしながら、集積回路の微細化・複雑化によって集積回路上の接続端子は非常に狭いピッチで配置されており、チップの接続端子のピッチと比較して数倍から数十倍程度小さい。
上記のように、各々の接続端子のピッチが異なる集積回路とチップとを接続する場合に、接続端子のピッチサイズを変換するための仲介基板となるインターポーザが用いられる。インターポーザでは、基板の一方の面に配置された配線には集積回路が実装され、他方の面に配置された配線にはチップが実装され、基板の両面にそれぞれ配置された配線同士は当該基板を貫通する貫通電極によって接続されている。
インターポーザとしては、シリコン基板を使用した貫通電極基板であるTSV(Through-Silicon Via)やガラス基板を使用した貫通電極基板であるTGV(Through-Glass Via)が開発されている(例えば、特許文献1及び特許文献2)。特に、TGVの場合、例えば4.5世代と呼ばれる、ガラス基板の縦横サイズが730mm×920mmの大型のガラス基板を使用して製造することができるため、製造コストを下げることができる点で有利である。また、TGVの場合、ガラス基板の特性である透明性を利用した部品への展開を図ることができる点で有利である。
特開2006−147971号公報 特開2013−110347号公報
しかし、集積回路の微細化・複雑化に伴い、TSVやTGVにおいて貫通孔のアスペクト比(孔径に対する孔の深さ)が大きくなると、貫通孔に充填される貫通電極の埋め込み性又は貫通電極に用いられる薄膜の付き回り性が悪くなってしまう。貫通電極の埋め込み性又は付き回り性が悪くなると、上記の基板の両面にそれぞれ配置された配線同士の電気的接続を確保することができなくなる。また、当該配線同士の電気的接続がかろうじて確保された場合であっても、貫通電極の接続面積が小さくなってしまう。このような場合、貫通孔の一部の領域に形成された貫通電極に電流が集中するため、過剰な自己発熱による貫通電極の破壊などの問題が発生してしまう。つまり、上記のように、貫通電極の埋め込み性又は付き回り性が悪いと、貫通電極基板としての信頼性が悪化することが問題となる。
本発明は、そのような課題に鑑みてなされたものであり、信頼性の高い貫通電極基板を提供することを目的とする。
本発明の一実施形態に係る貫通電極基板は、第1面及び前記第1面に対向する第2面を有する基板と、前記第1面及び前記第2面を貫通し、平面視において長径及び短径を有する形状を有する貫通孔と、前記貫通孔に配置され、前記第1面側に配置された配線と前記第2面側に配置された配線とを電気的に接続する貫通電極と、を備える。
上記の貫通電極基板によれば、貫通孔に対する貫通電極の良好な付き回り性を得ることができる。
前記貫通孔は、平面視において楕円形状であってもよい。
上記の貫通電極基板によれば、貫通孔に対する貫通電極の良好な付き回り性を得ることができる。
前記貫通孔の前記長径に対する孔の深さのアスペクト比は、4以下であってもよい。
上記の貫通電極基板によれば、貫通孔に対する貫通電極の良好な付き回り性を得ることができる。
本発明の一実施形態に係るインターポーザは、上記の貫通電極基板と、貫通電極基板の第1面側に配置された配線に接続された第1配線構造体と、貫通電極基板の第2面側に配置された配線に接続された第2配線構造体と、を有する。
上記のインターポーザによれば、貫通孔に対する貫通電極の良好な付き回り性を得ることができる。
本発明の一実施形態に係る半導体装置は、上記の貫通電極基板と、貫通電極基板に並んで配置された他の基板またはチップを有する。
上記の半導体装置によれば、貫通孔に対する貫通電極の良好な付き回り性を得ることができる。
本発明の一実施形態に係る貫通電極基板の製造方法は、第1面及び前記第1面に対向する第2面を有する基板の一部に変質層を形成し、前記変質層をエッチングして、前記第1面及び前記第2面を貫通し、平面視において長径及び短径を有する形状の有する貫通孔を形成し、前記貫通孔にシード層を形成し、前記シード層上にめっき層を形成すること、を含む。
上記の貫通電極基板の製造方法によれば、貫通孔内部の側壁に対するシード層の付き回り性を向上させることができる。
前記貫通孔は、平面視において楕円形状であってもよい。
上記の貫通電極基板の製造方法によれば、貫通孔内部の側壁に対するシード層の付き回り性を向上させることができる。
前記貫通孔の前記長径に対する孔の深さのアスペクト比が4以下であってもよい。
上記の貫通電極基板の製造方法によれば、貫通孔内部の側壁に対するシード層の付き回り性を向上させることができる。
シード層は、スパッタリング法によって形成されてもよい。
上記の貫通電極基板の製造方法によれば、従来の成膜装置及び成膜プロセスを用いてシード層を形成することができる。
本発明によれば、信頼性の高い貫通電極基板を提供することができる。
本発明の一実施形態に係る貫通電極基板の概要を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係る貫通電極基板の部分拡大平面図である。 本発明の一実施形態に係る貫通電極基板の部分斜視図である。 本発明の一実施形態に係る貫通電極基板の部分断面図である。 本発明の一実施形態に係る貫通電極基板の部分断面図である。 本発明の一実施形態に係るインターポーザの概要を示す平面図である。 本発明の一実施形態に係るインターポーザのB−B’断面図である。 本発明の一実施形態に係るインターポーザの製造方法において、基板内部にレーザ光を照射する工程を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るインターポーザの製造方法において、基板内部に変質領域を形成する工程を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るインターポーザの製造方法において、薬液を使用して基板の変質領域をエッチングする工程を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るインターポーザの製造方法において、基板に貫通孔を形成する工程を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るインターポーザの製造方法において、基板の一方の面側から貫通孔内部にシード層を形成する工程を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るインターポーザの製造方法において、基板の他方の面側から貫通孔内部にシード層を形成する工程を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るインターポーザの製造方法において、シード層上にめっき層を形成する工程を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るインターポーザの製造方法において、レジストマスクを除去する工程を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るインターポーザの製造方法において、めっき層から露出したシード層をエッチングする工程を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るインターポーザの製造方法において、貫通電極基板の上面に形成された配線を露出する開口部が設けられた絶縁層を形成する工程を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るインターポーザの製造方法において、絶縁層及び開口部に露出された配線上にシード層を形成する工程を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るインターポーザの製造方法において、シード層上にめっき層を形成する工程を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るインターポーザの製造方法において、シード層上のレジストマスクを除去する工程を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るインターポーザの製造方法において、めっき層から露出したシード層をエッチングする工程を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るインターポーザの製造方法において、貫通電極基板の下面に形成された配線を露出する開口部が設けられた絶縁層を形成する工程を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係るインターポーザの製造方法において、貫通電極基板の下面側にシード層及びめっき層を形成する工程を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る貫通電極基板を用いた半導体装置を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る貫通電極基板を用いた半導体装置の別の例を示す断面図である。 本発明の一実施形態に係る貫通電極基板を用いた半導体装置のさらに別の例を示す断面図である。
以下、図面を参照して本発明に係る貫通電極基板、貫通電極基板の製造方法、並びに貫通電極基板を用いたインターポーザ及び半導体装置について説明する。但し、本発明の貫通電極基板、貫通電極基板の製造方法、並びに貫通電極基板を用いたインターポーザ及び半導体装置は多くの異なる態様で実施することが可能であり、以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、本実施の形態で参照する図面において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、説明の便宜上、上方又は下方という語句を用いて説明するが、上下方向が逆転してもよい。
図1〜図5を用いて、本発明の一実施形態に係る貫通電極基板10について説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る貫通電極基板の概要を示す平面図である。図2は、図1に示した貫通電極基板におけるA領域の拡大図である。図3は、図2に示した貫通電極基板におけるA領域の斜視図である。
図1に示すように、本発明の第1の実施形態に係る貫通電極基板10では、基板101に貫通孔103が設けられている。また、図3に示すように、貫通電極基板10は、貫通孔103に貫通電極107が設けられている。
基板101は、第1面101a、及び第1面101aに対向する第2面101bを有する。また、基板101には、第1面101aと第2面101bとを貫通する貫通孔103が設けられており、貫通孔103の内部には第1面101aと第2面101bとを接続する側壁105が設けられる。
貫通電極基板10に設けられた貫通孔103は、平面視において、長径及び短径を有する形状である。言い換えると、貫通孔103は、一方向に伸延した形状を有する。図1〜図3において、一例として、貫通孔103は、図中におけるx方向に短軸を有し、y方向に長軸を有する楕円形状である。楕円形状を有する貫通孔103の短軸の長さ(短径)はL1であり、長軸の長さ(長径)はL2である。貫通孔103の長径L2に対する孔の深さのアスペクト比(以下、長径のアスペクト比ともいう)は、4以下であることが好ましい。貫通孔103が楕円形状を有するため、貫通孔103の短軸方向、即ち、x方向に微細化が可能になる。
貫通孔103には、貫通電極107が設けられる。貫通電極107は側壁105上に配置される。図3に示すように、貫通電極107は、少なくとも貫通孔103の長軸方向(y方向)の両端部の側壁105に設けられる。上述したように、貫通孔のアスペクト比(孔径に対する孔の深さ)が大きくなると、貫通孔に充填される貫通電極の埋め込み性又は貫通電極に用いられる薄膜の付き回り性が悪くなってしまう。例えば、スパッタリング法などの成膜方法によって貫通孔にシード層を形成する際に、アスペクト比が貫通孔に対して大きい場合、シード層の付き回り性が悪くなる。このような場合、基板101の第1面101a側に設けられた配線と第2面101b側に設けられた配線の安定した電気的接続(以降、「上下配線の安定した電気的接続」という)を得ることが難しくなり、上下配線が電気的に絶縁状態になってしまう虞がある。
しかしながら、本発明の第1の実施形態に係る貫通電極基板10においては、貫通孔103が楕円形状を有するため、貫通孔103の短径L1に対する孔の深さのアスペクト比(以下、短径のアスペクト比ともいう)は相対的に大きくなるが、長径のアスペクト比は相対的に小さくなる。そのため、少なくとも相対的にアスペクト比が小さい、貫通孔103の長軸方向(y方向)の両端部では、スパッタリング法などの成膜方法によってシード層を形成する際に、貫通孔103の長軸方向(y方向)に対して、基板101の第1面101a側又は第2面101b側の斜め上から入射されたスパッタリング原子が、貫通孔103の長軸方向(y方向)の両端部の側壁105の全域に到達する。そのため、少なくとも貫通孔103の長軸方向(y方向)の両端部では、貫通孔103に充填される貫通電極107の良好な埋め込み性又は貫通電極107に用いられる薄膜の良好な付き回り性が維持され、貫通電極107を形成することができる。したがって、上下配線の安定した電気的接続を実現することができ、貫通電極基板10の信頼性を向上させることができる。
図4は図2に示した貫通電極基板10のA領域をY−Y´線に沿ってx方向から見た断面図であり、図5は図2に示した貫通電極基板10のA領域をX−X´線に沿ってy方向から見た断面図である。スパッタリング法によってスパッタリング原子を基板101の第1面101a側及び第2面101b側から貫通孔103に入射させてシード層401を形成する場合、図4に示すように、貫通孔103の長径のアスペクト比が相対的に小さいため、貫通孔103の長軸方向(y方向)の両端部では、スパッタリング原子が貫通孔103の長軸方向(y方向)の両端部の側壁105の全域に堆積し、貫通孔103において第1面101a側から第2面101b側にかけてシード層401を形成することができる。このシード層401上にめっき層403を電解めっき法によって形成し、図4に示すように、貫通孔103の長軸方向(y方向)の両端部の側壁105の全域に貫通電極107を形成することができる。
一方、図5に示すように、貫通孔103の短径のアスペクト比は相対的に大きいため、貫通孔103の短軸方向(x方向)では、スパッタリング原子が貫通孔103の内部にまで到達せず、第1面101a側及び第2面101b側にのみ堆積する。その結果、シード層401上にめっき層403を電解めっき法によって形成すると、貫通孔103の短軸方向(x方向)側の側壁105の第1面101a側及び第2面101b側にのみめっき層403が形成される。
図3〜図5に示すように、本発明に係る貫通電極基板10では、貫通孔103の短径のアスペクト比が相対的に大きいため、貫通孔103の短軸方向(x方向)側の側壁105では、シード層401の付き回り性が悪くなってしまう。しかしながら、貫通孔103の長径のアスペクト比は相対的に小さいため、貫通孔103の長軸方向(y方向)の両端部の側壁105では、シード層410の良好な付き回り性が実現できる。そのため、貫通孔103の長軸方向(y方向)の両端部の側壁105の全域に貫通電極107を形成することができ、上下配線の安定した電気的接続が可能になる。
以上のように、本発明の第1の実施形態係る貫通電極基板10によると、x方向への微細化を実現することができるとともに、上下配線の安定した電気的接続を実現する貫通電極107を得ることができるため、信頼性の高い貫通電極基板を提供することができる。
以上の図1〜図5では、貫通孔103の形状が長軸及び短軸を有する楕円形状である例を説明したが、貫通孔103の形状は、平面視において、長径及び短径を有する形状、即ち、一方向に伸延した形状を有していれば、楕円形状に限定されない。例えば、貫通孔103は、平面視において、長方形であってもよい。
(第2実施形態)
図6〜図23を用いて、本発明の第2の実施形態に係るインターポーザ60の構成及び製造方法について説明する。本実施形態では、インターポーザ60の貫通電極基板として第1の実施形態で説明した貫通電極基板10を用いた例について説明する。
図6は、本発明の一実施形態に係るインターポーザの概要を示す平面図である。また、図7は、本発明に係るインターポーザのB−B’に沿ってx方向から見た断面図である。図6及び図7に示すように、本発明に係るインターポーザ60は、第1面(上面)601及び第2面(下面)603を有し、第1面601と第2面603とを貫通する貫通孔605が設けられた基板600と、貫通孔605の内部に配置され、第1面601と第2面603とを接続する貫通電極607とを有する。
図7において、貫通電極607はシード層609及びめっき層611を含み、シード層609は貫通孔605の側壁613上に配置され、めっき層611はシード層609上に配置される。めっき層611を電解めっき法で形成する場合、シード層609に通電することでめっき層611を形成する。また、シード層609はめっき層611が基板600中に拡散することを抑制する材料を用いる。貫通孔605の形状は、図1〜図5に示す貫通孔13と同様に楕円形状である。
基板600の第1面601側には、第1絶縁層615と第1配線619とが配置されている。第1絶縁層615は、基板600の第1面601及び貫通電極607の一部の上に配置され、貫通電極607の一部を露出する開口部617が設けられている。つまり、第1絶縁層615は、少なくとも一部が貫通電極607に接し、他の一部が外部に露出されるように配置されている。第1配線619は、第1絶縁層615上及び開口部617内部に配置され、貫通電極607と電気的に接続される。また、第1配線619は、第1絶縁層615上及び貫通電極607上に配置されたシード層621と、シード層621上に配置されためっき層623とを含む。ここで、第1絶縁層615及び第1配線619を第1配線構造体ともいう。
また、基板600の第2面603側にも第1面601側と同様に、第2絶縁層625と第2配線631とが配置されている。第2絶縁層625には、基板600の第2面603及び貫通電極607の一部の上に配置され、貫通電極607の一部を露出する開口部627が設けられている。つまり、第2絶縁層625は、少なくとも一部が貫通電極607に接し、他の一部が外部に露出されるように配置されている。第2配線629は、第2絶縁層625上及び開口部627内部に配置され、貫通電極607と電気的に接続される。また、第2配線629は、第2絶縁層625上及び貫通電極607上に配置されたシード層631と、シード層631上に配置されためっき層633とを含む。ここで、第2絶縁層625及び第2配線629を第2配線構造体ともいう。
基板600としては、ガラス基板を使用することができる。また、ガラス基板の他にも、石英基板、サファイア基板、樹脂基板などの絶縁基板、シリコン基板、炭化シリコン基板、化合物半導体基板などの半導体基板、ステンレス基板などの導電性基板を使用することができる。また、基板に使用する材料として、熱膨張係数が2×10−6[/K]以上17×10−6[/K]以下の範囲の材料を使用することができる。また、これらが積層されたものであってもよい。基板600の厚さは、特に制限はないが、例えば、100μm以上800μm以下の厚さの基板を使用することができる。基板600の厚さは、より好ましくは、200μm以上400μm以下である。上記の基板の厚さの下限よりも基板が薄くなると、基板のたわみが大きくなる。その影響で、製造過程におけるハンドリングが困難になるとともに、基板上に形成する薄膜等の内部応力により基板が反ってしまう。また、上記の基板の厚さの上限よりも基板が厚くなると貫通孔の形成工程が長くなる。その影響で、製造工程が長期化し、製造コストも上昇してしまう。
シード層609は、下地の基板600と密着性がよい導電材料を使用することができる。例えば、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、タンタル(Ta)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、アルミニウム(Al)これらの化合物、あるいはこれらの合金などを使用することができる。特に、めっき層611が銅(Cu)を含む場合、シード層609は、Cuの拡散を抑制する材料を使用することができ、例えば窒化チタン(TiN)、窒化モリブデン(MoN)、窒化タンタル(TaN)等を使用してもよい。ここで、シード層609の厚さは、特に制限はないが、例えば、50nm以上400nm以下の範囲で適宜選択することができる。
めっき層611は、シード層609との密着性が良く、電気伝導度が高い導電材料を使用することができる。例えば、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、スズ(Sn)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)等の金属またはこれらを用いた合金などから選択することができる。めっき層611は貫通孔605内部の側壁613に沿って配置されている。つまり、貫通孔605の内部には空洞が設けられている。ただし、上記の構造に限定されることはなく、貫通孔605内部がめっき層611によって充填されていてもよい。又は側壁613に沿って配置されためっき層611の内側の領域に樹脂材料などの充填材料が配置されていてもよい。
第1絶縁層615及び第2絶縁層623は、ガスや水分を透過する性質を有する樹脂層を使用することができる。樹脂層としては、上記のポリイミドの他に、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、ポリアミド、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、液晶ポリマー、ポリアミドイミド、ポリベンゾオキサゾール、シアネート樹脂、アラミド、ポリオレフィン、ポリエステル、BTレジン、FR−4、FR−5、ポリアセタール、ポリブチレンテレフタレート、シンジオタクチック・ポリスチレン 、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルニトリル、ポリカーボネート、ポリフェニレンエーテルポリサルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリエーテルイミドなどを用いることができる。上記の樹脂は単体で用いられてもよく、2種類以上の樹脂を組み合わせて用いられてもよい。また、上記の樹脂に、ガラス、タルク、マイカ、シリカ、アルミナ等、無機フィラーを併用して用いてもよい。ここで、第1絶縁層615及び第2絶縁層623に使用する樹脂は、応力緩和を目的として、常温にて1×10[dyne/cm]以下のヤング率を有する樹脂を使用してもよい。
また、第1絶縁層615及び第2絶縁層623は樹脂層に限定されず、無機絶縁層を使用することもできる。無機絶縁層としては、酸化シリコン(SiO)、窒化シリコン(SiN)、酸化アルミニウム(Al)、窒化アルミニウム(AlN)、シリコンカーバイト(SiC)、窒化シリコンカーバイト(SiCN)、炭素添加シリコンオキサイド(SiOC)などを使用することができる。ここで、第1絶縁層615及び第2絶縁層623として、上記の無機絶縁層を単層で使用してもよく、積層で使用してもよい。また、第1絶縁層615及び第2絶縁層623として、樹脂層と無機絶縁層とを積層してもよい。
また、第1絶縁層615及び第2絶縁層623として、フィルム状樹脂を用いることができる。フィルム状樹脂とは、1μm以上100μm以下のフィルムであり、基板に形成する前からフィルム状となっている樹脂である。フィルム状樹脂は、シート状樹脂又はラミネート状樹脂ということもできる。
シード層621、631は、下地の第1絶縁層615及び第2絶縁層623と密着性がよい導電材料を使用することができる。例えば、シード層609と同様に、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、タンタル(Ta)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、アルミニウム(Al)これらの化合物、あるいはこれらの合金などを使用することができる。特に、めっき層623、633が銅(Cu)を含む場合、シード層621、631は、Cuの拡散を抑制する材料を使用することができ、例えば窒化チタン(TiN)、窒化モリブデン(MoN)、窒化タンタル(TaN)等を使用してもよい。ここで、シード層621、631の厚さは、特に制限はないが、例えば、20nm以上1μm以下の範囲で適宜選択することができる。また、シード層621、631の厚さは、より好ましくは100nm以上300nm以下である。
めっき層623、633は、シード層621、631との密着性が良く、電気伝導度が高い導電材料を使用することができる。例えば、めっき層611と同様に、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、スズ(Sn)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)等の金属またはこれらを用いた合金などから選択することができる。
以上のように、本発明の第2の実施形態に係るインターポーザ60によると、上下配線の安定した電気的接続を実現する貫通電極607を得ることができるため、信頼性の高いインターポーザを提供することができる。また、第1絶縁層615及び第2絶縁層623がガスや水分を透過するため、貫通孔605内部の空洞に含まれるガスや水分が外部に放出されやすくなる。したがって、貫通電極607の酸化を抑制することができ、インターポーザ60を構成する材料から放出されるガスが充満し、貫通孔605内部の内圧が上昇することに起因する破裂などの問題を抑制することができる。
[貫通電基板及びインターポーザの製造方法]
図8〜図23を用いて、本発明の第2の実施形態に係るインターポーザ60の製造方法を説明する。図8〜図23は、図7と同様に、図6示した本発明に係るインターポーザのB−B’に沿ってx方向から見た断面図である。図8〜図23において、図7に示す構成と同じ又は類似の構成には同一の符号を付した。ここで、貫通電極基板としてガラス基板を使用したガラスインターポーザの製造方法について説明する。
図8は、本発明の一実施形態に係るインターポーザの製造方法において、基板内部にレーザ光を照射する工程を示す断面図である。図8では、フェムト秒レーザを基板600に照射することで、貫通孔を形成したい領域の基板の材料を変質させ、エッチングする方法について説明する。ここで、光源800から出射されたレーザ光801は基板600の第1面601側から入射され、基板600の内部の貫通孔を形成したい領域で焦点を結ぶ。レーザ光801が焦点を結んだ位置では、高いエネルギーが基板600に供給され、基板の材料が変質する。
上記では、変質層を形成する方法としてフェムト秒レーザを用いた製造方法を例示したが、フェムト秒レーザ以外の方法で変質層を形成することができる。例えば、波長λのパルスレーザをレンズで集光することで変質層を形成してもよい。尚、レーザ光801は、基板600の第2面603側から入射されてもよく、第1面601側及び第2面603側から入射されてもよい。
上記のレーザのパルス幅、波長、及びエネルギー等は、基板に用いられる材質の組成及び吸収係数等に応じて適宜設定される。例えば、ガラス基板に変質層を形成する場合、パルスレーザのパルス幅は1ナノ秒(nsec)以上200nsec以下の範囲とするとよい。パルス幅が下限よりも短いと、高価なレーザ発振器が必要となり、パルス幅が上限よりも長いと、レーザパルスの尖頭値が低下して加工性が低下するという問題が生じる。また、パルスレーザの波長λは、535nm以下とするとよい。波長λが上限よりも長いと、照射スポットが大きくなるため、微小孔を形成することが困難になる、及び熱の影響で照射スポットの周囲が割れやすくなるという問題が生じる。
図9は、基板600の内部に変質領域を形成する工程を示す断面図である。図9に示すように、上記のレーザ照射によって基板600には第1面601側から第2面603側に向かって変質領域901が形成される。変質領域901の領域が後の貫通孔605になるため、貫通孔605の形状及び大きさに合わせて変質領域901を調整する。ここで、変質領域901は貫通孔605の形状に合わせて、楕円形状となるよう形成する。尚、楕円形状を有する、変質領域901の長径のアスペクト比が4以下となるように変質領域を形成することが好ましい。
ここで、変質領域について詳しく説明する。上記のように、ガラス基板のレーザ光が照射された領域では、光化学的な反応が起きる。その結果、レーザ光が照射された領域では、E’センターや非架橋酸素などの欠陥、及び/又は、レーザ照射による急熱・急冷によって発生した、高温度域における疎なガラス構造が生成される。上記の欠陥及び疎なガラス構造は、レーザ光の照射を行っていない領域のガラス基板に比べて所定のエッチング液に対してエッチングされやすくなる。
図10は、本発明の一実施形態に係るインターポーザの製造方法において、薬液を使用して基板の変質領域をエッチングする工程を示す断面図である。基板600を薬液1001に浸漬させると、変質領域901には微小な孔や微小な溝が形成されるため、変質領域901は変質していない領域と比べて薬液によるエッチングレートが早い。つまり、基板600全体を薬液1001に浸漬させることで変質領域901が選択的に又は変質していない領域に比べて早い速度でエッチングされる。図10では、容器1000に入れられた薬液1001に基板600を浸漬することで第1面601側及び第2面603側の両面側からエッチングを行う方法を示す。
ここで、エッチングに使用する薬液1001は、変質領域901以外の領域に対して変質領域901を選択的又は早いエッチングレートでエッチングできる薬液を用いる。例えば、基板600がガラス基板であれば、フッ酸(HF)、バッファードフッ酸(BHF)、界面活性剤添加バッファードフッ酸(LAL)などを使用することができる。エッチングに使用する薬液は基板の材質によって適宜選択することができる。また、エッチングの方法は浸漬させる方法以外にも、スピンコート式のエッチング方法でもよい。スピンコート式のエッチングを行う場合は、片面ずつ処理を行う。ここで、エッチング液、エッチング時間、エッチング処理温度については、形成された変質領域901の形状や、目的とする貫通孔の加工形状に応じて適宜選択されてもよい。
図11は、本発明の一実施形態に係るインターポーザの製造方法において、基板に貫通孔を形成する工程を示す断面図である。上記の薬液1001を使用したエッチングによって変質領域901を除去することで、側壁613によって囲まれた貫通孔605を形成する。貫通孔605は、短径及び長径を有する楕円形状である。尚、貫通孔605の長径のアスペクト比は、4以下であることが好ましい。
ここで、図8至図11は、基板600において貫通孔を形成したい領域にレーザ光を照射して変質領域を形成し、薬液によってウェットエッチングすることで貫通孔を形成する方法を説明したが、この方法に限定されない。例えば、高出力のレーザを基板600に照射し、基板を融解することで貫通孔を形成してもよい。例えば、ガラス基板を加工するレーザとしてはCOレーザなどを使用することができる。
図12は、本発明の一実施形態に係るインターポーザの製造方法において、基板の一方の面(第1面601)側から貫通孔内部にシード層を形成する工程を示す断面図である。図12に示すように、基板600の設けられた貫通孔605に対して、第1面601及び側壁613に第1シード層609Aを形成する。ここで、図17に示すシード層609のうち、第1面601及び第1面601側の側壁613に形成されるシード層609を第1シード層609Aという。
第1シード層609Aは、例えば、Cu、Ti、Ta、W等の金属またはこれらを用いた合金の単層または積層を使用することができ、真空蒸着法又はスパッタリング法等のPVD法により形成することができる。第1シード層609Aに使用する材料は、後に第1シード層609A上に形成するめっき層611と同じ材質を選択することができる。ここで、第1シード層609Aは、好ましくは20nm以上1μm以下の膜厚で形成するとよい。また、第1シード層609Aは、より好ましくは100nm以上300nm以下の膜厚で形成するとよい。貫通孔605が楕円形状であるため、図12に示すように、貫通孔605の長軸方向の両端部において、スパッタリング原子が貫通孔605の半分以上の深さまで到達して側壁613上に堆積し、第1シード層609Aが形成される。一方、図示してはいないが、貫通孔605の短軸方向では、スパッタリング原子が貫通孔605の内部にまで到達せず、第1面601側にのみ堆積する。
図13は、本発明の一実施形態に係るインターポーザの製造方法において、基板の他方の面(第2面603)側から貫通孔内部にシード層を形成する工程を示す断面図である。図13に示すように、基板600の設けられた貫通孔605に対して、第2面603及び側壁613に第2シード層609Bを形成する。ここで、図7に示すシード層609のうち、第2面603及第2面603側の側壁613に形成されるシード層609を第2シード層609Bという。
第2シード層609Bは、第1シード層609Aと同様に、Cu、Ti、Ta、W等の金属またはこれらを用いた合金の単層または積層を使用することができ、真空蒸着法又はスパッタリング法等のPVD法により形成することができる。第2シード層609Bに使用する材料は、後に第2シード層609B上に形成するめっき層611と同じ材質を選択することができる。つまり、第1シード層609Aと同様の材料を選択することができる。ここで、第2シード層609Bは、好ましくは20nm以上1μm以下の膜厚で形成するとよい。また、第2シード層609Bは、より好ましくは100nm以上300nm以下の膜厚で形成するとよい。貫通孔605が楕円形状であるため、図13に示すように、貫通孔605の長軸方向の両端部において、スパッタリング原子が貫通孔605の半分以上の深さまで到達して側壁613上に堆積し、第2シード層609Bが形成される。一方、図示してはいないが、貫通孔605の短軸方向では、スパッタリング原子が貫通孔605の内部にまで到達せず、第2面603側にのみ堆積する。以下、第1シード層609A及び第2シード層609Bを併せてシード層609という。図13に示すように、貫通孔605の長軸方向の両端部の側壁613全域に、シード層609が形成される。
尚、シード層609は、基板600の一方の面側(第1面601側又は第2面603側)から真空蒸着法などによって形成されてもよい。例えば、蒸着源から飛来する蒸着材料が、成膜対象となる基板の表面の垂線に対して傾斜した方向から基板の表面に到達するように設定することにより、貫通孔605内にシード層609を形成してもよい。
図14は、本発明の一実施形態に係るインターポーザの製造方法において、シード層上にめっき層を形成する工程を示す断面図である。図14に示すように、まず、シード層609上にフォトレジストを塗布した後に、露光及び現像を行うことによりレジストパターン1400を形成する。レジストパターン1400は、少なくとも貫通孔605を露出するように形成される。次に、シード層609に通電することで電解めっきを行い、レジストパターン1400から露出しているシード層609上にめっき層611を形成する。
図15は、本発明の一実施形態に係るインターポーザの製造方法において、レジストマスクを除去する工程を示す断面図である。図15に示すように、めっき層611を形成した後に、レジストパターン1400を構成するフォトレジストを有機溶媒により除去する。なお、フォトレジストの除去には、有機溶媒を用いる代わりに、酸素プラズマによるアッシングを用いることもできる。
図16は、本発明の一実施形態に係るインターポーザの製造方法において、めっき層から露出したシード層をエッチングする工程を示す断面図である。図16に示すように、レジストパターン1400によって覆われ、めっき層611が形成されなかった領域のシード層609を除去する。
ここで、図14〜図16の工程において、貫通孔605の内部に形成される貫通電極607及び貫通電極607に接続された第1面601及び第2面603上の配線とは電気的に独立した配線を第1面601及び第2面603上に形成することもできる。具体的には、貫通電極607から電気的に独立した配線を形成したい領域が開口されたレジストパターン1400を形成し、その領域のシード層609を露出させ、めっき層611を形成し、めっき層611が形成されていない領域のシード層609を除去する。これによって、図14〜図16の工程で形成された貫通電極607と同じ工程で配線を形成することができる。
図17は、本発明の一実施形態に係るインターポーザの製造方法において、貫通電極基板の上面(第1面601)に形成された配線を露出する開口部が設けられた絶縁層を形成する工程を示す断面図である。ここで、第1絶縁層615として、感光性ポリイミドを使用した方法について説明する。図17に示すように、第1絶縁層615として感光性ポリイミドをスピンコート法等の塗布法を使用して基板600の第1面601上に塗布し、フォトマスクを用いて露光し、現像することで、貫通電極607の少なくとも一部を露出する開口部617を形成する。
開口部617を形成した後に、塗布した第1絶縁層615を硬化させるために熱硬化処理を行う。熱硬化処理は、使用する第1絶縁層615のガラス転移温度以下に設定することが好ましい。ガラス転移温度を越す温度で硬化させると、開口部617の形状が変形してしまい、設計寸法よりも開口径が大きくなるなどの問題が発生するからである。例えば、第1絶縁層615として感光性ポリイミドを使用した場合、感光性ポリイミドのガラス転移温度が280℃であれば、250℃で熱処理を行うことが好ましく、例えば、250℃、1時間、窒素雰囲気下で熱処理を行うとよい。なお、熱硬化の処理に限らず、この工程以降の熱処理は、感光性ポリイミドのガラス転移温度を越えないようにして行うことが好ましい。
ここで、第1絶縁層615として塗布法によって樹脂材料を形成する絶縁層の代わりに、フィルム状樹脂を貼り付けることで得られる絶縁層を用いてもよい。フィルム状樹脂は基板に形成する前からフィルム状の形状を保持しているため、貫通孔605上に形成しても樹脂が貫通孔605内部にほとんど落ち込むことなく貫通孔605の端部を覆って中空構造を形成することができる。第1絶縁層615としてフィルム状樹脂を用いた場合、フォトリソグラフィ工程及びエッチング工程によって開口部617を形成することができる。又は、レーザ等のエネルギー線を用いて樹脂を昇華させることで開口部617を形成してもよい。
図18は、本発明の一実施形態に係るインターポーザの製造方法において、絶縁層及び開口部に露出された配線上にシード層を形成する工程を示す断面図である。図18に示すように、第1絶縁層615上及び開口部617の内部で露出された貫通電極607上に、シード層621を形成する。シード層621は、例えば、Cu、Ti、Ta、W等の金属またはこれらを用いた合金の単層または積層を使用することができ、PVD法(真空蒸着法およびスパッタリング法等)又はCVD法等により形成することができる。シード層621に使用する材料は、後にシード層621上に形成するめっき層623と同じ材質を選択することができる。ここで、シード層621は、好ましくは20nm以上1μm以下の膜厚で形成するとよい。また、シード層621は、より好ましくは100nm以上300nm以下の膜厚で形成するとよい。
図19は、本発明の一実施形態に係るインターポーザの製造方法において、シード層上にめっき層を形成する工程を示す断面図である。図19に示すように、シード層621上にフォトレジストを塗布した後に、露光及び現像を行うことにより配線パターンを形成したい領域が開口されたレジストパターン1900を形成する。次に、シード層621に通電することで電解めっきを行い、レジストパターン1900から露出しているシード層621上にめっき層623を形成する。
図20は、本発明の一実施形態に係るインターポーザの製造方法において、シード層上のレジストマスクを除去する工程を示す断面図である。図26に示すように、めっき層623を形成した後に、レジストパターン1900を構成するフォトレジストを有機溶媒により除去する。なお、フォトレジストの除去には、有機溶媒を用いる代わりに、酸素プラズマによるアッシングを用いることもできる。
図21は、本発明の一実施形態に係るインターポーザの製造方法において、めっき層から露出したシード層をエッチングする工程を示す断面図である。図21に示すように、レジストパターン1900によって覆われ、めっき層623が形成されなかった領域のシード層621を除去(エッチング)することで、各々の配線を電気的に分離する。シード層621のエッチングによって、めっき層623の表面もエッチングされて薄膜化されるため、この薄膜化の影響を考慮してめっき層623の膜厚を設定することが好ましい。この工程におけるエッチングとしては、ウェットエッチングやドライエッチングを使用することができる。また、この工程によって、貫通電極607上及び第1絶縁層615上にシード層621及びめっき層623を含む第1配線619が形成される。
図22は、本発明の一実施形態に係るインターポーザの製造方法において、貫通電極基板の下面(第2面603)に形成された配線を露出する開口部が設けられた絶縁層を形成する工程を示す断面図である。図22に示す第2絶縁層625は、第1絶縁層615と同じ材料及び方法で形成することができる。開口部617と同様にして、第2絶縁層625には、貫通電極607の少なくとも一部を露出する開口部627が形成される。
図23は、本発明の一実施形態に係るインターポーザの製造方法において、貫通電極基板の下面(第2面603)側にシード層及びめっき層を形成する工程を示す断面図である。ここでは、図18〜図21に示す工程と同じ処理を行うことで、基板600の第2面603側に第2配線629を形成する。
以上のように、実施形態2に係るインターポーザ60の製造方法によると、貫通孔605内部の側壁613に対するシード層609の付き回り性を向上させることができる。したがって、貫通孔側壁に対する付き回り性を向上させるためにシード層の形成方法を工夫する必要がなくなり、従来の成膜装置及び成膜プロセスを用いてシード層を形成することができる。
(実施形態3)
第3の実施形態では、第1の実施形態に示す貫通電極基板10又は第2の実施形態に示すインターポーザ60を用いて製造される半導体装置について説明する。以下の説明では、第1の実施形態に示す貫通電極基板10を用いた半導体装置について説明するが、貫通電極基板10をインターポーザ60に置き換えてもよい。
図24は、本発明の一実施形態に係る貫通電極基板を用いた半導体装置を示す断面図である。半導体装置2400は、3つの貫通電極基板2401、2403、2405が積層され、例えば、DRAM等の半導体素子が形成されたLSI基板2407に接続されている。貫通電極基板2401は、第1面(上面)側に設けられた配線、及び第2面(下面)側に設けられた配線等で形成された接続端子2409、2411を有している。これらの貫通電極基板2401、2403、2405はそれぞれが異なる材質の基板から形成された貫通電極基板であってもよい。接続端子2411は、LSI基板2407の接続端子2419とバンプ2421により接続されている。接続端子2409は、貫通電極基板2403の接続端子2415とバンプ2423により接続されている。貫通電極基板2403の接続端子2413と、貫通電極基板2405の接続端子2417と、についても、接続端子同士がバンプ2425を介して接続する。バンプ2421、2423、2425は、例えば、インジウム、銅、金等の金属を用いる。
なお、貫通電極基板を積層する場合には、3層に限らず、2層であってもよいし、さらに4層以上であってもよい。また、貫通電極基板と他の基板との接続においては、バンプによるものに限らず、共晶接合など、他の接合技術を用いてもよい。また、ポリイミド、エポキシ樹脂等を塗布、焼成して、貫通電極基板と他の基板とを接着してもよい。
図25は、本発明の一実施形態に係る貫通電極基板を用いた半導体装置の別の例を示す断面図である。図25に示す半導体装置2500は、MEMSデバイス、CPU、メモリ等の半導体チップ(LSIチップ)2501、2503、および貫通電極基板2505が積層され、LSI基板2507に接続されている。
半導体チップ2501と半導体チップ2503との間に貫通電極基板2505が配置され、バンプ2517、2519により接続されている。LSI基板2507上に半導体チップ2501が載置され、LSI基板2501と半導体チップ2503とはワイヤ2521により接続されている。この例では、貫通電極基板2505は、それぞれ機能の異なる複数の半導体チップを積層することで、多機能の半導体装置を製造することができる。例えば、半導体チップ2501を3軸加速度センサとし、半導体チップ2503を2軸磁気センサとすることによって、5軸モーションセンサを1つのモジュールで実現した半導体装置を製造することができる。
半導体チップがMEMSデバイスにより形成されたセンサなどである場合には、センシング結果がアナログ信号により出力されるようなときがある。この場合には、ローパスフィルタ、アンプ等についても半導体チップまたは貫通電極基板2505に形成してもよい。
図26は、本発明の一実施形態に係る貫通電極基板を用いた半導体装置のさらに別の例を示す断面図である。図24及び図25に示した2つの例は、3次元実装であったが、この例では、2次元と3次元との併用実装に適用した例である(2.5次元という場合もある)。図26に示す例では、LSI基板2613には、6つの貫通電極基板2601、2603、2605、2607、2609、2611が積層されて接続されている。ただし、全ての貫通電極基板が積層して配置されているだけでなく、基板面内方向にも並んで配置されている。これらの貫通電極基板はそれぞれが異なる材質の基板から形成された貫通電極基板であってもよい。
図26の例では、LSI基板2613上に貫通電極基板2601、2609が接続され、貫通電極基板2601上に貫通電極基板2603、2607が接続され、貫通電極基板2603上に貫通電極基板2605が接続され、貫通電極基板2609上に貫通電極基板2611が接続されている。尚、貫通電極基板を複数の半導体チップを接続するためのインターポーザとして用いても、このよう2次元と3次元との併用実装が可能である。例えば、図26に示す貫通電極基板2605、2607、2611などが半導体チップに置き換えられてもよい。
図24〜図26を参照して説明した半導体装置は、例えば、携帯端末(携帯電話、スマートフォンおよびノート型パーソナルコンピュータ等)、情報処理装置(デスクトップ型パーソナルコンピュータ、サーバ、カーナビゲーション等)、家電等、様々な電気機器に搭載される。
以上のように、本発明に係る貫通電極基板によると、貫通孔の形状が長径及び短径を有する、即ち、一方向に伸延した形状であるため、貫通孔の短径のアスペクト比は相対的に大きくなるが、長径のアスペクト比は相対的に小さくなる。そのため、少なくとも相対的にアスペクト比が小さい、貫通孔の長径方向の両端部では、スパッタリング法などの成膜方法によってシード層を形成する際に、貫通孔の長径方向に対して、スパッタリング原子が、貫通孔の長径方向の両端部の側壁の全域に到達し、貫通孔に充填される貫通電極の良好な埋め込み性又は貫通電極に用いられる薄膜の良好な付き回り性が維持される。したがって、貫通孔の短径方向への微細化が実現されるとともに、上下配線の安定した電気的接続を実現することができる貫通電極を形成することができる。
尚、本発明は上記の実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
10:貫通電極基板
101、600:基板
101a、601:第1面
101b、603:第2面
103、605:貫通孔
105、613:側壁
107、607:貫通電極
401、609:シード層
403、611:めっき層
615:第1絶縁層
625:第2絶縁層
619:第1配線
629:第2配線
2400、2500、2600:半導体装置

Claims (9)

  1. 第1面及び前記第1面に対向する第2面を有する基板と、
    前記第1面及び前記第2面を貫通し、平面視において長径及び短径を有する形状を有する貫通孔と、
    前記貫通孔に配置され、前記第1面側に配置された配線と前記第2面側に配置された配線とを電気的に接続する貫通電極と、
    を備える、貫通電極基板。
  2. 前記貫通孔は、平面視において楕円形状である、請求項1に記載の貫通電極基板。
  3. 前記貫通孔の前記長径に対する孔の深さのアスペクト比が4以下である、請求項1又は請求項2に記載の貫通電極基板。
  4. 請求項1乃至3の何れか一項に記載の前記貫通電極基板と、
    前記貫通電極基板の前記第1面側に配置された前記配線に接続された第1配線構造体と、
    前記貫通電極基板の前記第2面側に配置された前記配線に接続された第2配線構造体と、
    を備えるインターポーザ。
  5. 請求項1乃至3の何れか一項に記載の前記貫通電極基板と、
    前記貫通電極基板に並んで配置された他の基板またはチップと、
    を備える半導体装置。
  6. 第1面及び前記第1面に対向する第2面を有する基板の一部に変質層を形成し、
    前記変質層をエッチングして、前記第1面及び前記第2面を貫通し、平面視において長径及び短径を有する形状の有する貫通孔を形成し、
    前記貫通孔にシード層を形成し、
    前記シード層上にめっき層を形成すること、
    を含む貫通電極基板の製造方法。
  7. 前記貫通孔は、平面視において楕円形状である、請求項6に記載の貫通電極基板の製造方法。
  8. 前記貫通孔の前記長径に対する孔の深さのアスペクト比が4以下である、請求項6又は請求項7に記載の貫通電極基板の製造方法
  9. 前記シード層は、スパッタリング法によって形成される、請求項6乃至8の何れか一項に記載の貫通電極基板の製造方法。
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