JP2016222056A - チルト式ステアリングコラム装置 - Google Patents
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Abstract
Description
即ち、前記ステアリングホイール1を調節後の位置に保持すべく、前記調節ナット25と前記調節ロッド24の頭部27との間隔を縮めた状態では、これら調節ナット25と頭部27との間に挟持された前記両支持板部13、13が弾性的に撓んでしまう(これら両支持板部13、13が、前記調節ナット25と前記頭部27との間に挟持された部分が最も幅方向内方に突出する様に、略V字形に弾性変形してしまう)可能性がある。この様な前記両支持板部13、13の撓み変形量(弾性変形量)は、前記支持ブラケット12及び前記変位ブラケット14の製造誤差や組立誤差等によってばらつきが生じる可能性がある。この様なばらつきが生じると、前記調節ナット25と前記頭部27との間隔を縮めた状態での、前記両支持板部13、13の内側面と、前記両被挟持部22、22の外側面との当接部の面圧分布(当接状態)がばらついて、前記ステアリングホイール1を調節後の位置に保持する力がばらつく可能性がある。特に、前記図8〜9に示した従来構造の様に、前記支持ブラケット12を前記車体10から離脱させる事に基づく衝撃吸収機構を備えるステアリング装置の場合には、前記ステアリングホイール1を調節後の位置に保持する力がばらつくと、前記衝撃吸収機構の設計が面倒になる。
このうちのステアリングコラムは、筒状で、内側に、後端部にステアリングホイールを支持固定したステアリングシャフトを回転自在に支持する為のものである。
前記変位ブラケットは、前記ステアリングコラムの一部に固設されている。
前記コラム側通孔は、前記変位ブラケットに、この変位ブラケットを幅方向に貫通する状態で設けられている。
前記支持ブラケットは、上部に設けられた取付板部と、この取付板部から下方に垂れ下がった1対の支持板部とを有し、これら両支持板部により前記変位ブラケットを幅方向両側から挟んだ状態で、前記取付板部により車体に対し支持されている。
前記両上下方向長孔は、前記両支持板部の互いに整合する部分に、上下方向に伸長する状態で設けられている。
前記調節ロッドは、前記コラム側貫通孔及び前記両上下方向長孔を幅方向に挿通する状態で設けられている。
前記両押圧部は、前記調節ロッドの両端部で、前記両支持板部の外側面から突出した部分に設けられている。
前記拡縮装置は、前記両押圧部同士の間隔を拡縮する為のものである。
即ち、本発明の場合には、支持ブラケットを構成する1対の支持板部の内側面のうち、上下方向長孔の前後方向両側の、上下方向に関して少なくとも上下方向長孔の上端部から下端部に掛けての部分と整合する部分に、幅方向内方に突出した支持ブラケット側凸部を形成している。この為、前記ステアリングホイールを調節後の位置に保持すべく、1対の押圧部同士の間隔を縮めた状態では、前記両支持板部の内側面に形成された前記各支持ブラケット側凸部の先端面が、変位ブラケットの両側面と当接する(両側面を押圧する)。従って、本発明の場合には、前記両押圧部同士の間隔を縮めた状態で、互いに対向する前記両支持板部の内側面と前記変位ブラケットの両側面との当接部の面積を、前述の図8〜9に示した従来構造の様に、1対の支持板部13、13の内側面と変位ブラケット14の両側面(1対の被挟持部22、22の外側面)とを、互いに対向する部分のほぼ全面で当接させる構造と比較して小さくできる。この結果、前記当接部の当接状態がばらつくのを抑えて、前記ステアリングホイールを調節後の位置に保持する力を安定させられる。
図1〜3は、請求項1〜3、5に対応する、本発明の実施の形態の第1例を示している。本例のチルト式ステアリングコラム装置は、前述の図8〜9に示す従来構造と同様に、ステアリングコラム6aと、変位ブラケット14aと、コラム側貫通孔16aと、支持ブラケット12aと、1対の上下方向長孔15a、15bと、調節ロッド24aと、調節ナット25aと、調節レバー26aとを備える。
即ち、本例の場合、前記支持ブラケット12aを構成する1対の支持板部13a、13bの内側面のうち、前記両上下方向長孔15a、15bの前後方向両側部分に、幅方向内方に突出した支持ブラケット側凸部30、30を形成している。この為、前記ステアリングホイール1を調節後の位置に保持すべく、前記調節ナット25aと前記調節ロッド24aとの間隔を縮めた状態では、前記各支持ブラケット側凸部30、30の先端面が、前記変位ブラケット14aを構成する1対の被挟持部22a、22aの外側面と当接する。従って、本例の場合には、前記ステアリングホイール1を調節後の位置に保持した状態で、互いに当接する、前記各支持ブラケット側凸部30、30の先端面と前記両被挟持部22a、22aの外側面との当接部の面積を、前述の図8〜9に示した従来構造の様に、1対の支持板部13、13の内側面と1対の被挟持部22、22の外側面とを互いに対向する部分のほぼ全面で当接させる構造と比較して小さくできる。この結果、前記各支持ブラケット側凸部30、30の先端面と前記両被挟持部22a、22aの外側面との当接部の面圧を大きくできると共に、当接状態がばらつくのを抑えて、前記ステアリングホイール1を調節後の位置に保持する力を安定させられる。従って、本例の場合には、二次衝突時に運転者の身体に加わる衝撃荷重を緩和する衝撃吸収機構の設計を行い易くできる。
図4〜5は、請求項1〜3、5に対応する、本発明の実施の形態の第2例を示している。本例のチルト式ステアリングコラム装置を構成する支持ブラケット12bは、取付板部23bと、締付ブラケット31とを備える。このうちの締付ブラケット31は、鋼板等の金属板を略U字形に曲げ形成して成るもので、1対の支持板部13c、13dと、これら両支持板部13c、13dの上端縁同士を連結する上板部32とを備える。これら両支持板部13c、13dの互いに整合する部分には、上下方向に伸長する状態で、上下方向長孔15c、15dがそれぞれ形成されており、前記両支持板部13c、13dの内側面のうち、これら両上下方向長孔15c、15dの前後両側部分に、幅方向内方に突出する支持ブラケット側凸部30a、30aが設けられている。本例の場合、これら各支持ブラケット側凸部30a、30aの上端縁の位置を、ステアリングホイール1(図8参照)を調節後の位置に保持すべく、前記両支持板部13c、13dにより変位ブラケット14a(図1参照)を幅方向両側から押え付けた状態で、前記各支持ブラケット側凸部30a、30aの上端面と、前記上板部32の下面とが当接乃至近接対向する位置としている。
その他の部分の構成及び作用は、上述した実施の形態の第1例と同様である。
図6〜7は、請求項1〜5に対応する、本発明の実施の形態の第3例を示している。本例のチルト式ステアリングコラム装置の変位ブラケット14bを構成する1対の被挟持部22b、22bは、外側面のうちの上端部と下端部とに、幅方向外方に突出する変位ブラケット側凸部33、33を、軸方向に亙って設けている。換言すれば、前記両被挟持部22b、22bの外側面のうち、コラム側通孔16bの開口部を含む上下方向中間部に、幅方向内方に凹んだ凹部34、34を設けている。従って、ステアリングホイール1(図8参照)を調節後の位置に保持すべく、調節ナット25aと調節ロッド24aの頭部27aとの間隔を縮めた状態では、支持ブラケット側凸部30、30の先端面と前記各変位ブラケット側凸部33、33の先端面との当接部の面圧が上昇すると共に、アウタコラム17bの前端部の内径が弾性的に縮まり、このアウタコラム17bの前端部内周面とインナコラム18aの後端部外周面との当接部の面圧が上昇する。即ち、本例の場合には、前記各支持ブラケット側凸部30、30の先端面と前記各変位ブラケット側凸部33、33の先端面とが、前記変位ブラケット14bの幅方向両側で4箇所ずつ、合計8箇所で当接する。この様な変位ブラケット側凸部33、33は、前記アウタコラム17b及び前記変位ブラケット14bを、軽合金をダイキャスト成形する事により一体に形成するのと同時に設ける事ができる。
その他の部分の構成及び作用は、前記実施の形態の第1〜2例と同様である。
2 ステアリングギヤユニット
3 入力軸
4 タイロッド
5、5a ステアリングシャフト
6、6a ステアリングコラム
7 自在継手
8 中間シャフト
9 自在継手
10 車体
11 枢軸
12、12a、12b 支持ブラケット
13、13a〜13d 支持板部
14、14a、14b 変位ブラケット
15、15a〜15d 上下方向長孔
16、16a、16b コラム側通孔
17、17a、17b アウタコラム
18、18a インナコラム
19 アウタシャフト
20 インナシャフト
21、21a スリット
22、22a、22b 被挟持部
23、23a 取付板部
24、24a 調節ロッド
25、25a 調節ナット
26、26a 調節レバー
27、27a 頭部
28、28a 係止切り欠き
29 係止カプセル
30、30a 支持ブラケット側凸部
31 締付ブラケット
32 上板部
33 変位ブラケット側凸部
34 凹部
35 小通孔
36 上下方向凹溝
Claims (5)
- その内側に、後端部にステアリングホイールを支持固定したステアリングシャフトを回転自在に支持する為の、筒状のステアリングコラムと、
このステアリングコラムの一部に固設された変位ブラケットと、
この変位ブラケットに、この変位ブラケットを幅方向に貫通する状態で設けられたコラム側通孔と、
上部に設けられた取付板部及びこの取付板部から下方に垂れ下がった1対の支持板部を有し、これら両支持板部により前記変位ブラケットを幅方向両側から挟んだ状態で、前記取付板部により車体に対し支持される支持ブラケットと、
前記両支持板部の互いに整合する部分に設けられた、上下方向に伸長する1対の上下方向長孔と、
前記コラム側通孔及び前記両上下方向長孔を幅方向に挿通する状態で設けられた調節ロッドと、
この調節ロッドの両端部で、前記両支持板部の外側面から突出した部分に設けられた1対の押圧部と、
これら両押圧部同士の間隔を拡縮する拡縮装置と、
を備えるチルト式ステアリングコラム装置に於いて、
前記両支持板部の内側面のうち、前記両上下方向長孔の前後方向両側の、上下方向に関して少なくともこれら両上下方向長孔の上端部から下端部に掛けての部分と整合する部分に、幅方向内方に突出する支持ブラケット側凸部が、上下方向に連続した状態で形成されている、
事を特徴とするチルト式ステアリングコラム装置。 - 前記各支持ブラケット側凸部が、前記両支持板部の内側面のうち、前記両上下方向長孔の上端縁よりも上側に位置する部分まで形成されており、
前記両押圧部同士の間隔を最も縮めた状態で、前記各支持ブラケット側凸部の上端面を、前記取付板部又はこの取付板部の下面に支持固定された部分の下面に当接乃至近接対向させている、
請求項1に記載したチルト式ステアリングコラム装置。 - 前記両押圧部の前後方向に関する幅寸法が、前記各支持ブラケット側凸部のうち、前記両上下方向長孔よりも前側部分に形成された支持ブラケット側凸部の後側縁と、同じく後側部分に形成された支持ブラケット側凸部の前側縁との間隔よりも小さい、
請求項1〜2のうちの何れか1項に記載したチルト式ステアリングコラム装置。 - 前記変位ブラケットの両側面に上下方向に離隔する状態で、幅方向外方に突出する変位ブラケット側凸部が形成されており、
前記両押圧部同士の間隔を最も縮めた状態で、前記各支持ブラケット側凸部の先端面と前記各変位ブラケット側凸部の先端面とを当接させる、
請求項1〜3のうちの何れか1項に記載したチルト式ステアリングコラム装置。 - 前記支持ブラケットを前記車体に対し、二次衝突に伴って加わる衝撃荷重に基づいて前方への離脱を可能に支持している、
請求項1〜4のうちの何れか1項に記載したチルト式ステアリングコラム装置。
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- 2015-05-28 JP JP2015108696A patent/JP2016222056A/ja active Pending
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