JP2016220967A - X線ct装置、放射線診断装置及び画像処理装置 - Google Patents

X線ct装置、放射線診断装置及び画像処理装置 Download PDF

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義統 植林
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Shigeomi Akino
成臣 秋野
康弘 熨斗
Yasuhiro Noshi
康弘 熨斗
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Takahiro Goto
崇博 後藤
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博基 田口
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Abstract

【課題】ユーザに好適な画質の断層画像を提供すること。【解決手段】実施形態に係るX線CT装置は、再構成部と、表示部と、選択部と、再構成制御部とを備える。再構成部は、逐次近似再構成を行う。表示部は、前記再構成部が任意の断面についての逐次近似再構成により生成した複数の断層画像を、前記任意の断面についての逐次近似再構成の演算回数に対応付けて表示する。選択部は、前記表示部が表示した前記複数の断層画像の中から断層画像を選択する。再構成制御部は、前記選択部により選択された断層画像に対応する前記任意の断面についての逐次近似再構成の演算回数に基づいて、少なくとも前記任意の断面以外の断面についての逐次近似再構成を行うように前記再構成部を制御する。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、X線CT装置、放射線診断装置及び画像処理装置に関する。
X線CT(Computed Tomography)装置やPET(Positron Emission Tomography)装置、SPECT(Single Photon Emission Computed Tomography)装置等の核医学イメージング装置には、被検体の断層画像を生成する際、逐次近似再構成法を使用するものがある。逐次近似再構成法は、複数回の繰り返し演算を行い、ある指標にしたがって繰り返し演算を止めて断層画像を生成する方法である。逐次近似再構成法には、例えば、MLEM(Maximum Likelihood Expectation Maximization)法やOSEM(Ordered Subset Expectation Maximization)法がある。
しかし、上述した指標に基づいて生成される断層画像は、必ずしも全ての読影医や診療放射線技師に受け入れられるとは限らない。また、逐次近似再構成法は、複数回の繰り返し演算を行う必要があるため、最終画像が出力されるまでの再構成時間が長くなることがある。
特開2014−408号公報
本発明が解決しようとする課題は、ユーザに好適な画質の断層画像を提供することができるX線CT装置、放射線診断装置及び画像処理装置を提供することである。
実施形態に係るX線CT装置は、再構成部と、表示部と、選択部と、再構成制御部とを備える。再構成部は、逐次近似再構成を行う。表示部は、前記再構成部が任意の断面についての逐次近似再構成により生成した複数の断層画像を、前記任意の断面についての逐次近似再構成の演算回数に対応付けて表示する。選択部は、前記表示部が表示した前記複数の断層画像の中から断層画像を選択する。再構成制御部は、前記選択部により選択された断層画像に対応する前記任意の断面についての逐次近似再構成の演算回数に基づいて、少なくとも前記任意の断面以外の断面についての逐次近似再構成を行うように前記再構成部を制御する。
図1は、第1の実施形態に係るX線CT装置の構成例を示す図である。 図2は、第1の実施形態に係る再構成部が行う逐次近似再構成の一例を説明するための図である。 図3は、第1の実施形態に係るX線CT装置が行う処理の一例を示すフローチャートである。 図4は、スキャノグラムを用いてスキャン領域を特定する方法の一例を示す図である。 図5は、スキャノグラムを用いてスキャン領域を特定する方法の一例を示す図である。 図6は、第1の実施形態に係るX線CT装置が被検体にX線を照射する期間と心電図との関係を説明するための図である。 図7は、図3のステップS4で行われる処理の一例を示すフローチャートである。 図8は、第1の実施形態に係る表示部が複数の断層画像を表示する態様の一例を示す図である。 図9は、第1の実施形態に係る表示部が複数の断層画像を表示する態様の一例を示す図である。 図10は、第2の実施形態に係るX線CT装置の構成例を示す図である。 図11は、図3のステップS4で行われる処理の一例を示すフローチャートである。 図12は、任意の断面における断層画像上に設定された関心領域の一例を示す図である。 図13は、第2の実施形態に係る表示部が表示する情報の一例を示す図である。 図14は、第3の実施形態に係るX線CT装置が行う処理の一例を示すフローチャートである。 図15は、第4の実施形態に係るX線CT装置の構成例を示す図である。 図16は、第5の実施形態に係るX線CT装置の構成例を示す図である。
以下、図面を参照して、実施形態に係るX線CT装置、放射線診断装置及び画像処理装置を説明する。なお、以下の実施形態では、重複する説明は適宜省略する。
(第1の実施形態)
まず、図1を参照しながら、第1の実施形態に係るX線CT装置1aの構成について説明する。図1は、第1の実施形態に係るX線CT装置1aの構成例を示す図である。図2は、第1の実施形態に係る再構成部36が行う逐次近似再構成の一例を説明するための図である。X線CT装置1aは、図1に示すように、架台装置10と、寝台装置20と、画像処理装置30aとを備える。なお、X線CT装置1aの構成は、下記の構成に限定されるものではない。
架台装置10は、被検体PにX線を照射して後述する投影データを収集する。架台装置10は、架台制御部11と、X線発生装置12と、検出器13と、データ収集部14と、回転フレーム15と、心電計16とを備える。
架台制御部11は、後述するスキャン制御部33による制御のもと、X線発生装置12及び回転フレーム15の動作を制御する。架台制御部11は、高電圧発生部111と、コリメータ調整部112と、架台駆動部113とを備える。高電圧発生部111は、後述するX線管球121に管電圧を供給する。コリメータ調整部112は、コリメータ123の開口度及び位置を調整することにより、X線発生装置12から被検体Pに照射されるX線の照射範囲を調整する。例えば、コリメータ調整部112は、コリメータ123の開口度を調整することにより、X線の照射範囲、すなわちX線のファン角及びコーン角を調整する。架台駆動部113は、回転フレーム15を回転駆動させることにより、被検体Pを中心とした円軌道上でX線発生装置12及び検出器13を旋回させる。
X線発生装置12は、被検体Pに照射するX線を発生させる。X線発生装置12は、X線管球121と、ウェッジ122と、コリメータ123とを備える。X線管球121は、高電圧発生部111が供給する管電圧により、被検体Pに照射するビーム状のX線を発生させる。X線管球121は、被検体Pの体軸方向に沿って、円錐状又は角錐状の広がりを有するビーム状のX線を発生させる真空管である。このビーム状のX線は、コーンビームとも呼ばれる。X線管球121は、回転フレーム15の回転に伴って、コーンビームを被検体Pに対して照射する。ウェッジ122は、X線管球121から照射されたX線のX線量を調節するためのX線フィルタである。コリメータ123は、コリメータ調整部112の制御により、ウェッジ122によってX線量が調節されたX線の照射範囲を絞り込むためのスリットである。
検出器13は、チャンネル方向及びスライス方向に配列された複数の検出素子を備える多列検出器である。検出素子は、X線管球121が発生させ、被検体Pに照射されたX線の強度を検出する。チャンネル方向は回転フレーム15の円周方向、スライス方向は被検体Pの体軸方向である。
検出器13は、例えば、チャンネル方向に916列、スライス方向に320列配列された検出素子を有する。ここで、検出器13が有する検出素子の数は、特に限定されない。例えば、心臓全体のボリュームデータを得る場合、被検体Pの体軸方向における心臓の上端から下端までを一回のコンベンショナルスキャンで収集できるスキャン範囲を実現する数であればよい。また、検出素子のチャンネル方向のサイズ及びスライス方向のサイズが大きい場合、検出器13は、例えば、チャンネル方向に900列、スライス方向に256列配列された検出素子を有していてもよい。或いは、心臓全体のボリュームデータを複数の断層画像から構築する場合、検出器13は、より少ない数の検出素子を有していてもよい。この場合、X線CT装置1aは、心臓全体のボリュームデータをヘリカルスキャンによって収集する。
検出器13が備える検出素子は、シンチレータ、フォトダイオード及び検出回路を有する。検出素子がX線の強度を検出する方法は、次の通りである。まず、検出素子は、入射したX線をシンチレータにより光に変換する。次に、検出素子は、その光をフォトダイオードにより電荷に変換する。そして、検出素子は、この電荷を検出回路により電気信号に変換し、後述するデータ収集部14へ出力する。シンチレータ及びフォトダイオードを有する検出素子を備える検出器は、固体検出器と呼ばれる。
データ収集部14は、検出器13が備える検出素子が出力した電気信号に基づいて投影データを生成する。投影データは、例えば、サイノグラムである。サイノグラムとは、X線管球121の各位置において検出器13が検出した信号を並べたデータである。ここで、X線管球121の位置は、ビューと呼ばれる。サイノグラムは、第1方向をビュー方向とし、第1方向と直交する第2方向を検出器13のチャンネル方向とする二次元直交座標系に、検出器13が検出したX線の強度を割り当てたデータである。収集部14は、スライス方向の列単位で、サイノグラムを生成する。なお、データ収集部14は、DAS(Data Acquisition System)とも呼ばれる。
回転フレーム15は、X線発生装置12と検出器13とを被検体Pを挟んで対向するように支持する円環状のフレームである。回転フレーム15は、架台駆動部113によって駆動され、被検体Pを中心とした円軌道上を高速で回転する。なお、回転フレーム15及び架台駆動部113を合わせて回転部とも呼ぶ。回転部は、X線管球121及び検出器13を回転させる。
心電計16は、被検体Pに取り付けられた電極を介して、被検体Pの心臓から発生する微弱な電気信号を検出し、検出した電気信号に基づいて心電信号を出力する装置である。心電信号は、後述する制御部38aに送信される。
寝台装置20は、寝台駆動装置21と、天板22とを備える。寝台駆動装置21は、後述するスキャン制御部33による制御のもと、被検体Pが載置された天板22を体軸方向へ移動させることにより、被検体Pを回転フレーム15内で移動させる。架台装置10は、例えば、天板22を移動させた後に被検体Pの位置を固定したままで回転フレーム15を回転させて被検体Pをスキャンするコンベンショナルスキャンを実行する。或いは、架台装置10は、例えば、天板22を移動させながら回転フレーム15を回転させて被検体Pをらせん状にスキャンするヘリカルスキャンを実行する。或いは、架台装置10は、天板22の位置を一定間隔で移動させてコンベンショナルスキャンを複数のスキャンエリアで行うステップアンドシュート方式を実行する。
画像処理装置30aは、ユーザによるX線CT装置1aの操作を受け付ける。また、画像処理装置30aは、架台装置10によって収集された投影データの再構成や各種画像処理を行う。画像処理装置30aは、入力部31と、表示部32と、スキャン制御部33と、前処理部34と、データ記憶部35と、再構成部36と、画像記憶部37と、制御部38aとを備える。
入力部31は、ユーザからの指示を受け付ける。入力部31は、X線CT装置1aのユーザが各種指示や各種設定を入力するために用いるマウス、キーボード等である。入力部31は、ユーザから受け付けた指示や設定の情報を、制御部38aに転送する。表示部32は、ユーザによって参照されるモニタである。表示部32は、各種画像処理の結果、入力部31を介してユーザから各種設定を受け付けるためのGUI(Graphical User Interface)等を表示する。また、表示部32は、後述する再構成部36が任意の断面についての逐次近似再構成により生成した複数の断層画像を、任意の断面についての逐次近似再構成の演算回数に対応付けて表示する。表示部32による複数の断層画像の表示の詳細については、後述する。
スキャン制御部33は、制御部38aによる制御のもと、架台制御部11、データ収集部14及び寝台駆動装置21の動作を制御する。具体的には、スキャン制御部33は、架台制御部11を制御することにより、CT撮影を行う際に、回転フレーム15を回転させ、X線管球121からX線を照射させ、コリメータ123の開口度及び位置の調整を行う。また、スキャン制御部33は、制御部38aによる制御のもと、データ収集部14を制御する。また、スキャン制御部33は、制御部38aによる制御のもと、CT撮影を行う際、寝台駆動装置21を制御することにより、天板22を移動させる。
前処理部34は、データ収集部14によって生成された投影データに対して、対数変換、オフセット補正、感度補正、ビームハードニング補正、散乱線補正等の補正処理を施し、これをデータ記憶部35に格納する。なお、前処理部34により補正処理が施された投影データは、生データ(Raw Data)とも呼ばれる。データ記憶部35は、生データ、すなわち前処理部34によって補正処理が施された投影データを記憶する。
再構成部36は、逐次近似再構成を行う。具体的には、再構成部36は、データ記憶部35に記憶された投影データを逐次近似再構成し、複数の断層画像を生成する。ここでは、図2を参照しながら、逐次近似再構成法の一種であるMLEM法を例に挙げて説明する。なお、以下の説明で使用する下付き添え字「i」は投影データのi番目の画素を表し、下付き添え字「j」は断層画像のj番目の画素を表す。また、断層画像の画素の総数をM、投影データの画素の総数をNとする。また、再構成部36による逐次近似再構成の説明においては、データ記憶部35に記憶された投影データを、実測投影データPJと表記することにする。
再構成部36は、データ記憶部35に記憶されている実測投影データPJに、フィルタ補正逆投影(Filtered Back Projection:FBP)法等の再構成法を施し、初期断層画像Im0を生成する。
再構成部36は、初期断層画像Im0に投影処理を施し、初期推定投影データPJ0を生成する。この投影処理は、初期断層画像Im0のj番目のCT値をλ(0)、実測投影データPJのi番目の輝度をy、検出確率をCijとすると、次の式(1)で表される。ここで、検出確率をCijとは、断層画像のj番目の画素を透過したX線が、投影データのi番目の画素の輝度値として検出される確率である。再構成部36は、式(1)で表される演算を全てのi及びjについて行うことによって、初期推定投影データPJ0を生成する。
再構成部36は、実測投影データPJのi番目の輝度yと初期推定投影データPJ0のi番目の輝度y(0)との比y(0)´を求める。比y(0)´は、次の式(2)で表される。
再構成部36は、各画素の輝度が式(2)で表される投影データを逆投影する。これにより、得られる断層画像のj番目の画素のCT値λ(0)´は、以下の式(3)で表される。
再構成部36は、初期断層画像Im0と、各画素の輝度が式(2)で表される投影データを逆投影して得られる断層画像とから、第1断層画像Im1を生成する。これは、以下の式(4)で表される。式(4)は、初期断層画像Im0のj番目のCT値λ(0)と、各画素の輝度が式(2)で表される投影データを逆投影して得られる断層画像のj番目のCT値λ(0)´との積が、第1断層画像Im1のj番目の画素のCT値λ(1)に等しいことを意味している。再構成部36は、式(4)で表される演算を全てのi及びjについて行うことによって、第1断層画像Im1を生成する。
式(4)は、実測投影データPJのi番目の輝度yと、各画素の輝度がy(0)´である投影データを逆投影して得られる断層画像のj番目のCT値λ(0)´と、初期断層画像Im0のj番目のCT値λ(0)と、第1断層画像Im1のj番目のCT値λ(1)との関係を表している。
この関係は、実測投影データPJのi番目の輝度yと、各画素の輝度がy(k−1)´である投影データを逆投影して得られる断層画像のj番目のCT値λ(k−1)´と、第k−1断層画像Imk−1のj番目のCT値λ(k−1)と、第k断層画像Imkのj番目のCT値λ(k)との間にも成立する。これは、次の式(5)で表される。ここで、kは自然数である。式(5)は、第k−1断層画像Imk−1のj番目のCT値λ(k−1)と、各画素の輝度がy(k−1)´である投影データを逆投影して得られる断層画像のj番目のCT値λ(k−1)´との積が、第k断層画像Imkのj番目のCT値λ(k)に等しいことを意味している。再構成部36は、式(5)で表される演算を全てのi及びjについて行うことによって、第N断層画像ImNを生成する。
再構成部36は、図2に示すように、式(5)で表される演算をN回繰り返し、実測投影データPJ、第N−1断層画像ImN−1及び第N推定投影データPJNから、第N断層画像ImNを生成する。ここで、Nは自然数である。また、図2において、点線の矢印は逆投影処理を表しており、実線の矢印は投影処理を表している。
第N断層画像ImNの各画素のCT値は、真の断層画像の各画素のCT値に略収束している。つまり、再構成部36は、実測投影データPJを逐次近似再構成することにより、アーチファクトやノイズが少ない第N断層画像ImNを生成することができる。なお、演算回数Nは、入力部31がユーザから受け付けた指示、予め設定された指標等により決定される。再構成部36は、スキャン領域の二以上の断面について、上述した逐次近似再構成を行うが、この手順については後述する。
画像記憶部37は、再構成部36が生成した断層画像を記憶する。画像記憶部37は、再構成部36が生成した初期断層画像Im0、第1断層画像Im1、第2断層画像Im2、…、第k−1断層画像Imk−1、第k断層画像Imk、…、第N−1断層画像ImN−1、第N断層画像ImNを記憶する。
制御部38aは、架台装置10、寝台装置20及び画像処理装置30aの動作を制御することによって、X線CT装置1aを制御する。制御部38aは、スキャン制御部33を制御してスキャンを実行させ、架台装置10から投影データを収集する。制御部38aは、前処理部34を制御して投影データに上述した補正処理を施す。制御部38aは、データ記憶部35が記憶する投影データや画像記憶部37が記憶する画像データを表示部32に表示するように制御する。
また、制御部38aは、特定部381と、選択部383aと、再構成制御部384とを備える。特定部381は、被検体Pのスキャン領域を特定する。選択部383aは、表示部32が表示した複数の断層画像の中から断層画像を選択する。再構成制御部384は、選択部383aにより選択された断層画像に対応する任意の断面についての逐次近似再構成の演算回数に基づいて、少なくとも任意の断面以外の断面についての逐次近似再構成を行うように再構成部36を制御する。特定部381、選択部383a及び再構成部36の詳細は、後述する。
なお、上述したデータ記憶部35及び画像記憶部37は、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等で実現することができる。また、上述したスキャン制御部33、前処理部34、再構成部36及び制御部38aは、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路又はCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等の電子回路で実現することができる。
次に、図3〜図6を参照しながら、第1の実施形態に係るX線CT装置1aが行う処理の一例について説明する。図3は、第1の実施形態に係るX線CT装置1aが行う処理の一例を示すフローチャートである。図4は、スキャノグラムCPを用いてスキャン領域を特定する方法の一例を示す図である。図5は、スキャノグラムSPを用いてスキャン領域を特定する方法の一例を示す図である。図6は、第1の実施形態に係るX線CT装置1aが被検体PにX線を照射する期間と心電図との関係を説明するための図である。
制御部38aは、スキャン制御部33を制御してX線管球121及び検出器13を所定の位置へ移動させ、スキャノグラムを撮影する(ステップS1)。例えば、制御部38aは、スキャン制御部33を制御し、図4に示すようなスキャノグラムCPを撮影する。スキャノグラムCPは、被検体Pを、被検体Pの冠状面に略平行な平面上に投影したX線画像である。或いは、制御部38aは、スキャン制御部33を制御し、図5に示すようなスキャノグラムSPを撮影する。スキャノグラムCPは、被検体Pを、被検体Pの矢状面に略平行な平面上に投影したX線画像である。
特定部381は、スキャン領域を特定する(ステップS2)。まず、ユーザは、図4に示すように、入力部31を用いて表示部32に表示されたスキャノグラムCP上でスキャン領域Caの範囲を入力する。そして、特定部381は、入力部31から転送された情報に基づいてスキャン領域Caを特定する。或いは、ユーザは、図5に示すように、入力部31を用いて表示部32に表示されたスキャノグラムSP上でスキャン領域Saの範囲を入力する。そして、特定部381は、入力部31から転送された情報に基づいてスキャン領域Saを特定する。また、ユーザは、図4に示したスキャノグラムCP及び図5に示したスキャノグラムSPの両方を使用して、スキャン領域Ca及びスキャン領域Saの範囲を入力してもよい。この場合、ユーザがスキャノグラムCP上でスキャン領域Caの範囲を入力すると、これに連動してスキャノグラムSP上のスキャン領域Saの範囲が変化するようにしてもよい。
制御部38aは、スキャンを実行し、投影データを収集する(ステップS3)。例えば、制御部38aは、スキャン制御部33を制御して心電同期スキャンを実行させ、データ収集部14を制御してステップS2で特定したスキャン領域の投影データを収集させる。以下の説明では、心電同期スキャンの例として、心電同期セグメント再構成法(Retrospective ECG-gated segment reconstruction)を例に挙げて説明する。
制御部38aは、心電計16から心電信号を取得する。心電信号は、図6に示すように、心臓の拍動により発生した電圧の時間的な変化を表す信号である。心電信号には、図6に示すように、電圧が一時的に大きくなっているR波と呼ばれる波形が出現する。図6では、三つのR波が示されている。あるR波から次のR波までが、一回の拍動に対応している。あるR波から次のR波までの間隔は、RR間隔と呼ばれる。また、図6に示すように、心臓の拍動により発生した電圧は、一回の心拍に対応するRR間隔を100%とした心拍位相と対応付けて示されている。
制御部38aは、スキャン制御部33及びデータ収集部14を制御し、各拍動が所定の心拍位相範囲Hである期間のみX線を照射させ、投影データを収集させる。所定の心拍位相範囲Hは、例えば、拡張中期である。拡張中期は、心臓の動きが他の心拍位相範囲に比べて少ない期間である。ここで、所定の心拍位相範囲Hにおけるビュー角度の範囲は、拍動ごとに異なる。制御部38aは、スキャン制御部33及びデータ収集部14を制御し、所定の心拍位相範囲Hにおける全てのビュー角度の投影データを収集させる。投影データは、スライス方向の列ごとに収集される。なお、所定の心拍位相範囲Hにおける全てのビュー角度の投影データを収集させるのに必要なビュー角度の範囲の総数は、セグメント数と呼ばれる。制御部38aは、データ収集部14を制御し、所定の心拍位相範囲Hにおける全てのビュー角度の投影データを合成した投影データを生成させ、前処理部34へ出力させる。
制御部38aは、投影データを逐次近似再構成する(ステップS4)。すなわち、再構成部36は、所定の心拍位相範囲Hにおける全てのビュー角度の投影データを合成した投影データを逐次近似再構成する。制御部38aがステップS4において行う処理の詳細は、後述する。
表示部32は、画像を表示する(ステップS5)。ここで言う画像とは、断層画像だけでなく、再構成部36が逐次近似再構成を行った結果から作成される三次元画像やMPR(Multi Planar Reconstruction)画像等が含まれる。
次に、図7〜図9を参照しながら、第1の実施形態に係るX線CT装置1aが行う再構成の詳細について説明する。図7は、図3のステップS4で行われる処理の一例を示すフローチャートである。図8は、第1の実施形態に係る表示部32が複数の断層画像を表示する態様の一例を示す図である。図9は、第1の実施形態に係る表示部32が複数の断層画像を表示する態様の一例を示す図である。
再構成制御部384は、スキャン領域において任意の断面を決定する(ステップS10)。任意の断面は、例えば、被検体Pの体軸方向に垂直な断面である。再構成制御部384は、例えば、ユーザが入力部31を用いて入力した指示に基づいてスキャン領域における任意の断面を決定する。なお、再構成制御部384は、任意の断面を決定する際に、上述したスキャノグラムCPやスキャノグラムSPを利用してもよい。例えば、ユーザは、スキャノグラムCPやスキャノグラムSPを参照して、任意の断面を決定する旨の指示を入力してもよい。また、決定された任意の断面の逐次近似再構成には時間を要するため、再構成制御部384が決定する任意の断面の数は、少ない方が好ましい。
或いは、再構成制御部384は、必要に応じて予め設定された情報に基づいてスキャン領域における任意の断面を決定する。例えば、再構成制御部384は、スキャン領域において被検体Pの体軸方向の中心に位置する断面を任意の断面として決定する。
再構成部36は、任意の断面についての逐次近似再構成により複数の断層画像を生成する(ステップS11)。具体的には、再構成部36は、任意の断面について、所定の心拍位相範囲Hにおける全てのビュー角度の投影データを合成した投影データを逐次近似再構成する。これにより、再構成部36は、心臓の任意の断面の所定の心拍位相範囲Hにおける初期断層画像Im0、第1断層画像Im1、第2断層画像Im2、…、第k−1断層画像Imk−1、第k断層画像Imk、…、第N−1断層画像ImN−1、第N断層画像ImNを生成する。これらの断層画像は、画像記憶部37に記憶される。
表示部32は、複数の断層画像を演算回数に対応付けて表示する(ステップS12)。具体的には、表示部32は、所定の規則にしたがって、複数の断層画像のうち一部の断層画像を任意の断面についての逐次近似再構成の演算回数に対応付けて表示する。例えば、表示部32は、初期断層画像Im0及び第N断層画像ImNに加え、演算回数が10の倍数である断層画像を表示する。すなわち、表示部32は、図8に示すように、初期断層画像Im0、第10断層画像Im10、第20断層画像Im20、第30断層画像Im30、第40断層画像Im40、…、第N断層画像ImNを表示する。図8に示した『Iter0』は、その下に表示された断層画像が初期断層画像Im0であることを示すものである。『Iter10』は、その下に表示された断層画像が第10断層画像Im10であることを示すものである。『Iter20』は、その下に表示された断層画像が第20断層画像Im20であることを示すものである。『Iter30』は、その下に表示された断層画像が第30断層画像Im30であることを示すものである。『Iter40』は、その下に表示された断層画像が第40断層画像Im40であることを示すものである。『Last』は、その下に表示された断層画像が第N断層画像ImNであることを示すものである。また、表示部32は、ユーザが使用するポインタPoを表示する。
選択部383aは、表示部32により表示された複数の断層画像の中から断層画像を選択する(ステップS13)。具体的には、選択部383aは、入力部31が受け付けた指示に基づいて複数の断層画像の中から断層画像を選択する。まず、ユーザが入力部31を介して表示部32に表示されたポインタPoを操作し、初期断層画像Im0、第10断層画像Im10、第20断層画像Im20、第30断層画像Im30、第40断層画像Im40、…、第N断層画像ImNの中から断層画像を選択する。図8には、ユーザがポインタPoを操作して、第20断層画像Im20を選択した例が示されている。選択部383aは、ユーザが入力部31を用いて入力した指示に基づいて、ユーザが選択した断層画像を選択する。
再構成部36は、少なくとも任意の断面以外の断面を逐次近似再構成する(ステップS14)。具体的には、再構成部36は、再構成制御部384による制御のもと、選択部383aにより選択された断層画像に対応する任意の断面についての逐次近似再構成の演算回数に基づいて、少なくとも任意の断面以外の断面についての逐次近似再構成を行う。すなわち、再構成部36は、選択部383aにより選択された断層画像の生成に要した逐次近似再構成の演算回数と同じ回数だけ、少なくとも任意の断面以外の断面についての逐次近似再構成の演算を繰り返す。これにより、再構成部36は、スキャン領域の全ての断面の断層画像を生成する。以上で、図3のステップS4で行われる処理が終了する。
なお、ステップS12において、表示部32が複数の断層画像を演算回数に対応付けて表示する態様は、図8に示したものに限定されない。例えば、表示部32は、『Iter0』、『Iter10』、『Iter20』、『Iter30』、『Iter40』、…、『Last』を表示せず、再構成部36が任意の断面についての逐次近似再構成により生成した断層画像のみを、単に生成した順に並べてもよい。このような表示の態様も、再構成部36が任意の断面についての逐次近似再構成により生成した複数の断層画像を、任意の断面についての逐次近似再構成の演算回数に対応付けたものと言える。
また、上述の説明では、表示部32は、初期断層画像Im0、第10断層画像Im10、第20断層画像Im20、第30断層画像Im30、第40断層画像Im40、…、第N断層画像ImNを表示したが、これに限定されない。例えば、表示部32は、初期断層画像Im0、第10断層画像Im10、第15断層画像Im15、第25断層画像Im25、第30断層画像Im30、第40断層画像Im40、…、第N断層画像ImNを表示してもよい。すなわち、表示部32は、再構成部36が逐次近似再構成により生成した断層画像を、十枚間隔、五枚間隔、十枚間隔、五枚間隔、…となるように表示してもよい。表示部32による断層画像の表示の方法は、必要に応じて適宜設定してよい。或いは、表示部32は、再構成部36が逐次近似再構成により生成した全ての断層画像を表示してもよい。
或いは、表示部32は、再構成部36が逐次近似再構成により断層画像を生成する速度に応じて、表示する断層画像の数を調整してもよい。例えば、表示部32は、再構成部36が逐次近似再構成により断層画像を生成する速度が速い場合、断層画像を一枚おきに表示する。表示部32は、再構成部36が逐次近似再構成により断層画像を生成する速度が遅い場合、断層画像を五枚おきに表示する。再構成部36が逐次近似再構成により断層画像を生成する速度と表示部32が表示する断層画像との関係は、必要に応じて適宜設定してよい。
或いは、表示部32は、図9に示すように、ユーザがスクロールバーSを操作して選択した断層画像のみを表示するようにしてもよい。この場合、表示部32は、ユーザが選択した断層画像の上に表示領域Dを表示する。表示領域Dには、現在表示されている断層画像の生成に要した逐次近似再構成の演算回数が表示される。図9は、表示部32が第N断層画像ImNを表示している例を示している。ユーザは、ステップS13において、図9に示した画像を用いて断層画像を選択する。表示部32は、上述した表示態様を採用することにより、モニタのサイズに関係無く多数の断層画像を表示することができる。
また、第1の実施形態では、再構成部36が行う逐次近似再構成が完了した後に、表示部32が複数の断層画像を演算回数に対応付けて表示する場合を例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、表示部32は、再構成部36が逐次近似再構成の演算を一回行うことにより断層画像が生成する度に、その断層画像を表示してもよい。これにより、ユーザは、生成した断層画像を迅速に確認し、次の作業に取り掛かることができる。
上述したように、第1の実施形態では、選択部383aは、表示部32が表示した複数の断層画像の中から断層画像を選択する。また、少なくともスキャン領域の任意の断面以外の断面についての逐次近似再構成の演算回数は、ユーザが逐次近似再構成の演算回数に対応付けて表示された複数の断層画像を参照した上で入力した指示に基づいて決定される。すなわち、少なくともスキャン領域の任意の断面以外の断面についての逐次近似再構成の演算回数は、表示部32を参照したユーザが十分な画質を有していると判断した断層画像の演算回数に基づいて決定される。このため、第1の実施形態に係るX線CT装置1aは、スキャン領域の各断面について、好適な画質の断層画像を生成することができる。
また、第1の実施形態では、表示部32は、複数の断層画像を逐次近似再構成の演算回数に対応付けて表示する。このため、ユーザは、各断層画像の画質を確認した上で、選択部383bへの指示を入力することができる。したがって、X線CT装置1aは、スキャン領域の各断面について、ユーザのニーズに応じた画質の断層画像を生成することができる。
さらに、選択部383aは、逐次近似再構成の演算回数に対応付けて表示された複数の断層画像を参照したユーザの指示に基づいて、断層画像を選択する。そして、再構成部36は、選択部383aが選択した断層画像に対応する任意の断面についての逐次近似再構成の演算回数に基づいて、少なくともスキャン領域の任意の断面以外の断面についての逐次近似再構成を行う。このため、第1の実施形態に係るX線CT装置1aは、任意の断面以外の断面について、必要以上に逐次近似再構成の演算を繰り返す必要が無い。したがって、X線CT装置1aは、スキャン領域の任意の断面以外の断面の断層画像を迅速に生成することができる場合がある。
(第2の実施形態)
図10を参照しながら、第2の実施形態に係るX線CT装置1bの構成について説明する。図10は、第2の実施形態に係るX線CT装置1bの構成例を示す図である。X線CT装置1bは、架台装置10と、寝台装置20と、画像処理装置30bとを備える。なお、第1の実施形態と重複する内容については、詳細な説明を省略する。
画像処理装置30bは、入力部31と、表示部32と、スキャン制御部33と、前処理部34と、データ記憶部35と、再構成部36と、画像記憶部37と、制御部38bとを備える。制御部38bは、特定部381と、算出部382bと、選択部383bと、再構成制御部384とを備える。
算出部382bは、任意の断面の断層画像についての指標を算出する。算出部382bの詳細は、後述する。
選択部383bは、算出部382bが算出した指標に基づいて複数の断層画像の中から断層画像を選択する。選択部383bの詳細は、後述する。
次に、図11〜図13を参照しながら、第2の実施形態に係るX線CT装置1bが行う再構成の詳細について説明する。図11は、図3のステップS4で行われる処理の一例を示すフローチャートである。図12は、任意の断面における断層画像上に設定された関心領域Aの一例を示す図である。図13は、第2の実施形態に係る表示部32が表示する情報の一例を示す図である。
制御部38bは、スキャン領域において任意の断面を決定する(ステップS20)。ステップS20の詳細は、第1の実施形態のステップS10と同様である。
再構成制御部384は、任意の断面についての再構成により関心領域設定用断層画像ImRを生成する(ステップS21)。具体的には、再構成制御部384は、所定の心拍位相範囲Hにおける全てのビュー角度の投影データを合成した投影データに、フィルタ補正逆投影法等、迅速に断層画像を生成することができる再構成法を施し、関心領域設定用断層画像ImRを生成する。表示部32は、関心領域設定用断層画像ImRを表示する(ステップS22)。
算出部382bは、関心領域設定用断層画像ImR上で関心領域Aを設定する(ステップS23)。具体的には、算出部382bは、図12に示すように、ユーザが入力部31を用いてポインタPrを操作して入力した指示に基づいて関心領域Aを設定する。図12では、関心領域Aは、関心領域設定用断層画像ImRの一部に設定されている。なお、関心領域Aは、関心領域設定用断層画像ImRの全体に設定されてもよい。
再構成部36は、任意の断面についての逐次近似再構成により複数の断層画像を生成する(ステップS24)。ステップS24の詳細は、第1の実施形態のステップS11と同様である。
算出部382bは、任意の断面についての逐次近似再構成により生成される断層画像についての指標を算出する(ステップS25)。例えば、算出部382bは、任意の断面についての逐次近似再構成により生成する全ての断層画像において、関心領域設定用断層画像ImR上に設定された関心領域Aに相当する領域内のCT値に基づいて指標を算出する。具体的には、算出部382bは、指標として関心領域A内のCT値の標準偏差を算出する。関心領域A内のCT値のノイズが小さくなると、算出部382bが算出するCT値の標準偏差は、小さくなる。なお、算出部382bが算出する指標は、関心領域A内のCT値に基づいて算出した標準偏差に限定されない。例えば、算出部382bは、指標として関心領域A内のCT値の相加平均、相乗平均等の平均や最大値、最小値、中央値、分散等の統計値を算出してもよい。或いは、算出部382bは、指標として関心領域A内のCT値に所定の演算を施して得られる値を算出してもよい。例えば、算出部382bは、指標として、第N−1断層画像ImN−1上に設定された関心領域A内のCT値の統計値と、第N断層画像ImN上に設定された関心領域A内のCT値の統計値との差を算出してもよい。このように、算出部382bは、ユーザのニーズに応じた指標を算出することができる。
表示部32は、指標と任意の断面についての逐次近似再構成の演算回数とを対応付けた情報を表示する(ステップS26)。表示部32は、例えば、図13に示すように、縦軸が関心領域Aに相当する領域内のCT値の標準偏差、横軸が各断層画像の生成に要した演算回数であるグラフを表示する。
選択部383bは、入力部31が受け付けた情報を参照したユーザからの指示に基づいて複数の断層画像の中から断層画像を選択する(ステップS27)。まず、ユーザは、ステップS26で表示したグラフに示された標準偏差を参照し、入力部31を用いて適切な演算回数を選択する旨の指示を入力する。選択部383bは、ユーザが入力部31を用いて入力した指示に基づいて、ユーザが選択した演算回数に対応する断層画像を選択する。つまり、選択部383bは、指標に基づいて複数の断層画像の中から断層画像を選択する。
再構成部36は、再構成制御部384による制御のもと、少なくとも任意の断面以外の断面を逐次近似再構成する(ステップS28)。ステップS28の詳細は、第1の実施形態のステップS14と同様である。以上で、図3のステップS4で行われる処理が終了する。
なお、上述した実施形態では、表示部32は、指標と任意の断面についての逐次近似再構成の演算回数とを対応付けた情報を、再構成部36が行う逐次近似再構成及び算出部382bが行う指標の算出が完了した後に表示しているが、これに限定されない。例えば、表示部32は、再構成部36が任意の断面についての逐次近似再構成により断層画像を生成し、算出部382bが当該断層画像について指標を算出する度に、指標と任意の断面についての逐次近似再構成の演算回数とを対応付けた情報を更新するようにしてもよい。例えば、表示部32が、縦軸が関心領域Aに相当する領域内のCT値の標準偏差、横軸が各断層画像の生成に要した演算回数であるグラフを表示する場合、このグラフは、再構成部36により断層画像が生成され、算出部382bにより指標が算出される度に、横軸の方向へ延びていくことになる。
なお、ステップS26において、表示部32が表示する指標と任意の断面についての逐次近似再構成の演算回数とを対応付けた情報は、図13に示したグラフに限定されない。例えば、表示部32は、指標と任意の断面についての逐次近似再構成の演算回数とを対応付けた表を表示してもよい。
また、ステップS25において、算出部382bは、任意の断面についての逐次近似再構成により生成する断層画像のうち、所定の規則に該当する断層画像についてのみ指標を算出してもよい。例えば、算出部382bは、逐次近似再構成の演算回数が10の倍数である断層画像についてのみ指標を算出する。この場合、ステップS26において表示される指標と任意の断面についての逐次近似再構成の演算回数とを対応付けた情報は、演算回数が10の倍数である部分のみ表示される。
上述したように、第2の実施形態では、選択部383bは、指標と任意の断面についての逐次近似再構成の演算回数とを対応付けた情報を参照したユーザの指示に基づいて、断層画像を選択する。また、少なくともスキャン領域の任意の断面以外の断面についての逐次近似再構成の演算回数は、ユーザが逐次近似再構成の演算回数に対応付けて表示された複数の断層画像を参照した上で入力した指示に基づいて決定される。すなわち、少なくともスキャン領域の任意の断面以外の断面についての逐次近似再構成の演算回数は、表示部32を参照したユーザが十分な画質を有していると判断した断層画像の演算回数に基づいて決定される。このため、第2の実施形態に係るX線CT装置1bは、スキャン領域の各断面について、好適な画質の断層画像を生成することができる。
また、第2の実施形態では、表示部32は、指標と任意の断面についての逐次近似再構成の演算回数とを対応付けた情報を表示する。このため、ユーザは、複数の断層画像の画質をより客観的に評価した上で、選択部383bへの指示を入力することができる。したがって、X線CT装置1bは、スキャン領域の各断面について、ユーザのニーズに応じた画質の断層画像を生成することができる。
さらに、再構成部36は、選択部383aが選択した断層画像に対応する任意の断面についての逐次近似再構成の演算回数に基づいて、少なくともスキャン領域の任意の断面以外の断面についての逐次近似再構成を行う。このため、第2の実施形態に係るX線CT装置1bは、任意の断面以外の断面にについて、必要以上に逐次近似再構成の演算を繰り返す必要が無い。したがって、第2の実施形態に係るX線CT装置1bは、スキャン領域の任意の断面以外の断面の断層画像を迅速に生成することができる。
(第3の実施形態)
第3の実施形態に係るX線CT装置について説明する。第3の実施形態に係るX線CT装置の構成は、図10に示した構成、すなわち第2の実施形態に係るX線CT装置1bの構成と同様である。そこで、第3の実施形態の説明では、図10を使用して、第3の実施形態に係るX線CT装置の動作について説明する。なお、第3の実施形態の説明では、第2の実施形態及び図10で使用した符号と同様の符号を使用する。図14は、第3の実施形態に係るX線CT装置が行う処理の一例を示すフローチャートである。
再構成制御部384は、スキャン領域において任意の断面を決定する(ステップS30)。ステップS30の詳細は、第2の実施形態のステップS20と同様である。再構成部36は、任意の断面についての再構成により関心領域設定用断層画像を生成する(ステップS31)。ステップS31の詳細は、第2の実施形態のステップS21と同様である。
表示部32は、関心領域設定用断層画像を表示する(ステップS32)。ステップS32の詳細は、第2の実施形態のステップS22と同様である。算出部382bは、関心領域設定用断層画像上で関心領域を設定する(ステップS33)。ステップS33の詳細は、第2の実施形態のステップS23と同様である。
再構成部36は任意の断面についての逐次近似再構成の演算を一回行うことにより断層画像を生成し、算出部382bは断層画像についての指標を算出する(ステップS34)。
再構成制御部384は、ステップS34で算出された指標が予め設定された条件を満たすか否かを判断する(ステップS35)。ステップS34で算出された指標が予め設定された条件を満たす場合(ステップS35肯定)、ステップS36へ進む。ステップS34で算出された指標が予め設定された条件を満たさない場合(ステップS35否定)、ステップS34に戻る。予め設定された条件としては、指標の範囲や閾値等が挙げられる。予め設定された条件は、ユーザ、制御部38b等が必要に応じて変更してもよい。
選択部383bは、予め設定された条件を初めて満たす指標が算出された断層画像を選択する(ステップS36)。
再構成部36は、再構成制御部384による制御のもと、少なくとも任意の断面以外の断面を逐次近似再構成する(ステップS37)。ステップS37の詳細は、第2の実施形態のステップS28と同様である。以上で、図3のステップS4で行われる処理が終了する。
なお、第3の実施形態では、再構成部36が任意の断面についての逐次近似再構成の演算を一回行うことにより断層画像を生成し、算出部382bが逐一、断層画像についての指標を算出する場合を例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、再構成部36による複数の断層画像の生成が完了した後に、算出部382bが全ての断層画像についての指標を算出してもよい。
上述したように、第3の実施形態では、選択部383bは、予め設定された条件を初めて満たす指標が算出された断層画像を選択する。また、少なくともスキャン領域の任意の断面以外の断面についての逐次近似再構成の演算回数は、選択部383bが選択した断層画像の生成に要した逐次近似再構成の演算回数に基づいて決定される。このため、第3の実施形態に係るX線CT装置1bは、スキャン領域の各断面について、好適な画質の断層画像を生成することができる。
また、第3の実施形態では、指標について予め設定された条件は、必要に応じて変更される。したがって、第3の実施形態に係るX線CT装置1bは、スキャン領域の各断面について、ユーザのニーズに応じた画質の断層画像を生成することができる。
さらに、第3の実施形態では、選択部383bは、予め設定された条件に基づいて断層画像を自動的に選択する。このため、第3の実施形態に係るX線CT装置1bは、ユーザが断層画像や指標を参照して指示を入力する労力を省くことができる。
最後に、上述した実施形態に関する付記的な事項について説明する。
上述した実施形態では、X線CT装置1aやX線CT装置1bが心電同期スキャンを行う場合を例に挙げて説明したが、これに限定されない。上述した処理は、X線CT装置1aやX線CT装置1bが心臓以外をスキャンする場合にも適用することができる。
また、再構成制御部384は、選択部383a及び選択部383bの少なくとも一方が複数の断層画像の中から断層画像を選択した時点で任意の断面についての逐次近似再構成を停止させてもよい。これにより、再構成部36は、任意の断面についての逐次近似再構成を必要最小限の演算回数で終えることができる。したがって、X線CT装置1aやX線CT装置1bは、任意の断面の逐次近似再構成及び任意の断面以外の逐次近似再構成を迅速に行うことが可能になり、検査のスループットが向上する。
また、再構成制御部384は、任意の断面についての逐次近似再構成により生成する断層画像についての指標が所定の値となった場合、任意の断面についての逐次近似再構成を停止させてもよい。具体的には、再構成制御部384は、算出部382bにより算出された指標が、予め設定された条件を満たした場合、再構成部36が行う任意の断面についての逐次近似再構成を停止させる。これにより、再構成部36は、任意の断面についての逐次近似再構成を必要最小限の演算回数で終えることができる。したがって、X線CT装置1aやX線CT装置1bは、任意の断面の逐次近似再構成及び任意の断面以外の逐次近似再構成を迅速に行うことが可能になり、検査のスループットが向上する。なお、予め設定された条件としては、指標の範囲や閾値等が挙げられる。
また、算出部382bは、上述した実施形態では、任意の断面についての逐次近似再構成により生成される断層画像において、関心領域設定用断層画像ImR上に設定された関心領域Aに相当する領域内のCT値に基づいて指標を算出したが、これに限定されない。例えば、算出部382bは、任意の断面についての逐次近似再構成により生成される断層画像において、複数の断層画像のうちの一つの断層画像上に設定された関心領域に相当する領域内のCT値に基づいて指標を算出してもよい。
まず、表示部32は、再構成部36が逐次近似再構成により生成した断層画像を表示する。次に、算出部382bは、表示部32に表示された断層画像を参照したユーザが、入力部31を操作して入力した指示に基づいて関心領域を設定する。そして、算出部382bは、関心領域に相当する領域内のCT値に基づいて指標を算出する。この場合、例えば、指標と任意の断面についての逐次近似再構成の演算回数とを対応付けた情報は、関心領域の設定に使用された断層画像以降に生成した断層画像についてのみ表示される。或いは、指標と任意の断面についての逐次近似再構成の演算回数とを対応付けた情報は、関心領域の設定に使用された断層画像より前に生成した断層画像について表示されてもよい。
また、上述した実施形態では、スキャン領域が一つ特定される場合を例に挙げて説明したが、特定部381は、スキャン領域を複数特定してもよい。この場合、第1の実施形態に係るX線CT装置1aを例に挙げて説明すると、X線CT装置1aは、スキャン領域ごとに、データ記憶部35に記憶された投影データを次のような手順で再構成する。再構成部36は、任意の断面についての逐次近似再構成により複数の断層画像を生成する。表示部32は、複数の断層画像を逐次近似再構成の演算回数に対応付けて表示する。選択部383aは、表示部32が表示した複数の断層画像の中から断層画像を選択する。再構成部36は、選択部383aにより選択された断層画像に対応する任意の断面についての逐次近似再構成の演算回数に基づいて、少なくともスキャン領域の任意の断面以外の断面についての逐次近似再構成を行う。
また、特定部381は、上述した実施形態では、ユーザが入力部31を操作してスキャノグラムCPやスキャノグラムSP上で入力した情報に基づいて、スキャン領域Caやスキャン領域Saを特定する場合について説明したが、これに限定されない。
例えば、特定部381は、スキャノグラムの代わりに人体モデルを使用してスキャン領域を特定してもよい。ここで、人体モデルとは、人体を模した画像を指す。ユーザは、入力部31を用いて、表示部32に表示された人体モデル上でスキャン領域の範囲を指定する。そして、特定部381は、入力部31から転送された情報に基づいてスキャン領域を特定する。
或いは、特定部381は、被検体Pをスキャンした結果と教師データとのマッチングにより被検体Pの各部位を自動的に区分した結果に基づいてスキャン領域を特定してもよい。例えば、特定部381は、次のような手順でスキャン領域を特定する。まず、スキャン制御部33は、被検体Pのヘリカルスキャンを実行し、投影データを収集する。次に、再構成部36は、データ記憶部35に記憶された投影データにフィルタ補正逆投影法等の再構成法を施し、被検体Pの三次元画像を生成する。そして、特定部381は、被検体Pの三次元画像と教師データとのマッチングを行い、被検体Pの各部位を区分する。ユーザは、特定部381が被検体Pの各部位を区分した結果を参照し、入力部31を用いてスキャン領域とする区分を指定する。特定部381は、入力部31から転送された情報に基づいてスキャン領域を特定する。或いは、スキャン領域は、被検体Pの各部位を区分した結果に基づいて、自動的に特定されてもよい。
上述した実施形態では、特定部381がスキャン領域を特定する場合を例に挙げて説明したが、X線CT装置1aやX線CT装置1bは、特定部381を備えていなくてもよい。この場合、X線CT装置1aやX線CT装置1bがスキャンした全ての領域において、図3のステップS4の処理が行われる。
上述した実施形態では、X線CT装置を例に挙げて説明したが、これに限定されない。上述した内容は、例えば、PET装置、SPECT装置等の核医学イメージング装置にも適用することができる。また、上述した内容は、積分型X線CT装置及びフォトンカウンティング型X線CT装置のいずれにも適用することができる。
上述した実施形態で説明した画像処理方法は、X線CT装置とは独立に設置された画像処理装置により行われる場合であってもよい。例えば、図1に示した制御部38aと同様の機能を有する画像処理装置が、X線CT装置1a又はPACSのデータベースや、電子カルテシステムのデータベースから取得した投影データを用いて、上述した画像処理方法を行う場合であってもよい。
上述した各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示した通りに構成されていることを要しない。すなわち、各構成要素の分散又は統合の具体的な形態は図示したものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況等に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散又は統合して構成することができる。さらに、各構成要素の各処理機能は、その全部または任意の一部が、CPU及びこのCPUにおいて実行されるプログラムによって実現される。或いは、各構成要素の各処理機能は、その全部または任意の一部が、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現される。
また、上述した実施形態で説明した画像処理方法は、予め用意された画像処理プログラムをパーソナルコンピュータ、ワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。この画像処理プログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することができる。また、この画像処理プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることにより実行することもできる。
(第4の実施形態)
図15を参照しながら、第1の実施形態に係る画像処理方法を実行するX線CT装置の別の実施形態について説明する。図15は、第4の実施形態に係るX線CT装置の構成例を示す図である。なお、第1の実施形態と同様の構成については、第1の実施形態で使用した符号と同様の符号を使用する。また、第1の実施形態と重複する内容については、詳細な説明を省略する。第4の実施形態に係るX線CT装置1cは、架台10cと、寝台20cと、コンソール30cとを有する。
架台10cは、高電圧発生回路111cと、コリメータ調整回路112cと、架台駆動回路113cと、X線発生装置12と、検出器13と、データ収集回路14cと、回転フレーム15と、心電計16とを有する。
高電圧発生回路111cは、高電圧発生部111に対応する。コリメータ調整回路112cは、コリメータ調整部112に対応する。架台駆動回路113cは、架台駆動装置113に対応する。データ収集回路14cは、データ収集部14に対応する。
寝台20cは、寝台駆動回路21cと、天板22とを有する。寝台駆動回路21cは、寝台駆動装置21に対応する。
コンソール30cは、入力回路31cと、ディスプレイ32cと、データ記憶回路35cと、画像記憶回路37cと、記憶回路39cと、処理回路40cとを有する。
入力回路31cは、入力部31に対応する。ディスプレイ32cは、入力部32に対応する。データ記憶回路35cは、データ記憶部35に対応する。画像記憶回路37cは、画像記憶部37に対応する。
記憶回路39cは、スキャン制御機能33c、前処理機能34c、再構成機能36c、制御機能38c、特定機能381c、選択機能383c及び再構成制御機能384cそれぞれを実現するためのプログラムを記憶する。また、記憶回路39aは、データ収集回路14cがデータ収集部14の機能を実現するためのプログラムを記憶する。
処理回路40cは、スキャン制御部33、前処理部34及び再構成部36に対応する。つまり、処理回路40cは、スキャン制御部33、前処理部34及び再構成部36それぞれが行う処理を実行する。また、処理回路40cは、制御部38a、特定部381、選択部383a及び再構成制御部384にも対応する。つまり、処理回路40cは、制御部38a、特定部381、選択部383a及び再構成制御部384それぞれが行う処理を実行する。
処理回路40cは、スキャン制御機能33c、前処理機能34c、再構成機能36c、制御機能38c、特定機能381c、選択機能383c及び再構成制御機能384cを実行する。スキャン制御機能33cは、スキャン制御部33により実現される機能である。前処理機能34cは、前処理部34により実現される機能である。再構成機能36cは、再構成部36により実現される機能である。制御機能38cは、制御部38により実現される機能である。特定機能381cは、特定部381により実現される機能である。選択機能383cは、選択部383aにより実現される機能である。再構成制御機能384c再構成制御部384により実現される機能である。
処理回路40cが実行するスキャン制御機能33c、前処理機能34c、再構成機能36c、制御機能38c、特定機能381c、選択機能383c及び再構成制御機能384cは、例えば、コンピュータにより実行可能なプログラムとして記憶回路39cに記憶されている。処理回路40cは、プログラムを記憶回路39cから読み出して実行することにより、各プログラムに対応する機能を実現するプロセッサである。すなわち、各プログラムを読み出して実行している処理回路40cは、図15に示した各機能を有する。
すなわち、処理回路40cは、スキャン制御機能33cに対応するプログラムを記憶回路39cから読み出して実行することにより、スキャン制御部33と同様の処理を実行する。処理回路40cは、前処理機能34cに対応するプログラムを記憶回路39cから読み出して実行することにより、前処理部34と同様の処理を実行する。処理回路40cは、再構成機能36cに対応するプログラムを記憶回路39cから読み出して実行することにより、再構成部36と同様の処理を実行する。処理回路40cは、制御機能38cに対応するプログラムを記憶回路39cから読み出して実行することにより、制御部38と同様の処理を実行する。処理回路40cは、特定機能381cに対応するプログラムを記憶回路39cから読み出して実行することにより、特定部381と同様の処理を実行する。
処理回路40cは、選択機能383cに対応するプログラムを記憶回路39cから読み出して実行することにより、選択部383aと同様の処理を実行する。処理回路40cは、再構成制御機能384cに対応するプログラムを記憶回路39cから読み出して実行することにより、再構成制御部384と同様の処理を実行する。
第4の実施形態と図3に示したフローチャートとの対応について説明する。図3のステップS1は、処理回路40cが記憶回路39cからスキャン制御機能33cに対応するプログラムを読み出して実行することにより、実現される。図3のステップS2は、処理回路40cが記憶回路39cから特定機能381cに対応するプログラムを読み出して実行することにより、実現される。図3のステップS3は、処理回路40cが記憶回路39cからスキャン制御機能33cに対応するプログラムを読み出して実行することにより、実現される。図3のステップS4は、処理回路40cが記憶回路39cから再構成機能36cに対応するプログラムを読み出して実行することにより、実現される。図3のステップS5は、処理回路40cが記憶回路39cから制御機能38cに対応するプログラムを読み出して実行することにより、実現される。
第4の実施形態と図7に示したフローチャートとの対応について説明する。図7のステップS10は、処理回路40cが記憶回路39cから再構成制御機能384cに対応するプログラムを読み出して実行することにより、実現される。図7のステップS11は、処理回路40cが記憶回路39cから再構成機能36cに対応するプログラムを読み出して実行することにより、実現される。図7のステップS12は、処理回路40cが記憶回路39cから制御機能38cに対応するプログラムを読み出して実行することにより、実現される。図7のステップS13は、処理回路40cが記憶回路39cから選択機能383cに対応するプログラムを読み出して実行することにより、実現される。図7のステップS14は、処理回路40cが記憶回路39cから再構成機能36cに対応するプログラムを読み出して実行することにより、実現される。
(第5の実施形態)
図16を参照しながら、第2の実施形態又は第3の実施形態に係る画像処理方法を実行するX線CT装置の別の実施形態について説明する。図16は、第5の実施形態に係るX線CT装置の構成例を示す図である。なお、第2の実施形態及び第3の実施形態と同様の構成については、第2の実施形態及び第3の実施形態で使用した符号と同様の符号を使用する。また、第2の実施形態から第4の実施形態と重複する内容については、詳細な説明を省略する。第5の実施形態に係るX線CT装置1dは、架台10cと、寝台20cと、コンソール30dとを有する。
コンソール30dは、入力回路31cと、ディスプレイ32cと、データ記憶回路35cと、画像記憶回路37cと、記憶回路39cと、処理回路40cとを有する。
記憶回路39dは、スキャン制御機能33c、前処理機能34c、再構成機能36c、制御機能38c、特定機能381c、算出機能382d、選択機能383d及び再構成制御機能384cそれぞれを実現するためのプログラムを記憶する。
処理回路40dは、制御部38b、特定部381、算出部382b、選択部383b及び再構成制御部384に対応する。つまり、処理回路40dは、制御部38b、特定部381、算出部382b、選択部383b及び再構成制御部384それぞれが行う処理を実行する。
処理回路40dは、スキャン制御機能33c、前処理機能34c、再構成機能36c、制御機能38c、特定機能381c、算出機能382d、選択機能383d及び再構成制御機能384cを実行する。算出機能382dは、算出部382bにより実現される機能である。選択機能383dは、選択部383bにより実現される機能である。
処理回路40dが実行するスキャン制御機能33c、前処理機能34c、再構成機能36c、制御機能38c、特定機能381c、算出機能382d、選択機能383d及び再構成制御機能384cは、例えば、コンピュータにより実行可能なプログラムとして記憶回路39cに記憶されている。処理回路40dは、プログラムを記憶回路39cから読み出して実行することにより、各プログラムに対応する機能を実現するプロセッサである。すなわち、各プログラムを読み出して実行している処理回路40dは、図16に示した各機能を有する。
すなわち、処理回路40dは、算出機能382dに対応するプログラムを記憶回路39cから読み出して実行することにより、算出部382と同様の処理を実行する。処理回路40dは、選択機能383dに対応するプログラムを記憶回路39cから読み出して実行することにより、選択部383と同様の処理を実行する。
第5の実施形態と図3に示したフローチャートとの対応について説明する。図3のステップS1は、処理回路40dが記憶回路39cからスキャン制御機能33cに対応するプログラムを読み出して実行することにより、実現される。図3のステップS2は、処理回路40dが記憶回路39cから特定機能381cに対応するプログラムを読み出して実行することにより、実現される。図3のステップS3は、処理回路40dが記憶回路39cからスキャン制御機能33cに対応するプログラムを読み出して実行することにより、実現される。図3のステップS4は、処理回路40dが記憶回路39cから再構成機能36cに対応するプログラムを読み出して実行することにより、実現される。図3のステップS5は、処理回路40dが記憶回路39cから制御機能38cに対応するプログラムを読み出して実行することにより、実現される。
第5の実施形態に係るX線CT装置1dが、第2の実施形態に係る画像処理方法を実行する場合について説明する。第5の実施形態と図11に示したフローチャートとの対応は、次の通りである。
図11のステップ20は、処理回路40dが記憶回路39cから制御機能38cに対応するプログラムを読み出して実行することにより、実現される。図11のステップ21は、処理回路40dが記憶回路39cから再構成制御機能384cに対応するプログラムを読み出して実行することにより、実現される。図11のステップ22は、処理回路40dが記憶回路39cから制御機能38cに対応するプログラムを読み出して実行することにより、実現される。図11のステップ23は、処理回路40dが記憶回路39cから算出機能382dに対応するプログラムを読み出して実行することにより、実現される。図11のステップ24は、処理回路40dが記憶回路39cから再構成機能36cに対応するプログラムを読み出して実行することにより、実現される。図11のステップ25は、処理回路40dが記憶回路39cから算出機能382dに対応するプログラムを読み出して実行することにより、実現される。図11のステップ26は、処理回路40dが記憶回路39cから制御機能38cに対応するプログラムを読み出して実行することにより、実現される。図11のステップ27は、処理回路40dが記憶回路39cから選択機能383dに対応するプログラムを読み出して実行することにより、実現される。図11のステップ28は、処理回路40dが記憶回路39cから再構成機能36cに対応するプログラムを読み出して実行することにより、実現される。
第5の実施形態に係るX線CT装置1dが、第3の実施形態に係る画像処理方法を実行する場合について説明する。第5の実施形態と図14に示したフローチャートとの対応は、次の通りである。
図11のステップ30は、処理回路40dが記憶回路39cから再構成制御機能384cに対応するプログラムを読み出して実行することにより、実現される。図11のステップ31は、処理回路40dが記憶回路39cから再構成機能36cに対応するプログラムを読み出して実行することにより、実現される。図11のステップ32は、処理回路40dが記憶回路39cから制御機能38cに対応するプログラムを読み出して実行することにより、実現される。図11のステップ33は、処理回路40dが記憶回路39cから算出機能382dに対応するプログラムを読み出して実行することにより、実現される。図11のステップ34は、処理回路40dが記憶回路39cから再構成機能36cに対応するプログラムを読み出して実行することにより、実現される。図11のステップ35は、処理回路40dが記憶回路39cから再構成制御機能384cに対応するプログラムを読み出して実行することにより、実現される。図11のステップ36は、処理回路40dが記憶回路39cから選択機能383dに対応するプログラムを読み出して実行することにより、実現される。図11のステップ37は、処理回路40dが記憶回路39cから再構成機能36cに対応するプログラムを読み出して実行することにより、実現される。
上述したプロセッサは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(Programmable Logic Device:PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA)である。また、プログラマブル論理デバイス(Programmable Logic Device:PLD)は、例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)である。
プロセッサは、記憶回路39cに保存されたプログラムを読み出して実行することにより、その機能を実現する。なお、記憶回路39cにプログラムを保存する代わりに、プロセッサ内にプログラムを直接組み込んでもよい。この場合、プロセッサは、直接組み込まれたプログラムを読み出して実行することにより、その機能を実現する。
なお、第4の実施形態及び第5の実施形態の各プロセッサは、互いに独立していなくてもよい。例えば、複数のプロセッサを組み合わせて一つのプロセッサを構成し、このプロセッサが、その機能を実現するようにしてもよい。また、図15又は図16に示した構成要素を一つのプロセッサに統合して、その機能を実現するようにしてもよい。
また、図15及び図16に示した各回路は、適宜分散又は統合されてもよい。例えば、処理回路40cは、スキャン制御機能33c、前処理機能34c、再構成機能36c、制御機能38c、特定機能381c、選択機能383c及び再構成制御機能384cそれぞれの機能を実行するスキャン制御回路、前処理回路、再構成回路、制御回路、特定回路、選択回路及び再構成制御回路に分散されてもよい。また、例えば、処理回路40cは、データ収集回路14cと統合されてもよい。
以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、ユーザに好適な画質の断層画像を提供することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
36 再構成部
32 表示部
383a 選択部
384 再構成制御部

Claims (13)

  1. 逐次近似再構成を行う再構成部と、
    前記再構成部が任意の断面についての逐次近似再構成により生成した複数の断層画像を、前記任意の断面についての逐次近似再構成の演算回数に対応付けて表示する表示部と、
    前記表示部が表示した前記複数の断層画像の中から断層画像を選択する選択部と、
    前記選択部により選択された断層画像に対応する前記任意の断面についての逐次近似再構成の演算回数に基づいて、少なくとも前記任意の断面以外の断面についての逐次近似再構成を行うように前記再構成部を制御する再構成制御部と、
    を備える、X線CT装置。
  2. ユーザからの指示を受け付ける入力部を更に備え、
    前記選択部は、前記入力部が受け付けた前記指示に基づいて前記複数の断層画像の中から断層画像を選択する、請求項1に記載のX線CT装置。
  3. 前記表示部は、所定の規則にしたがって、前記複数の断層画像のうち一部の断層画像を前記任意の断面についての逐次近似再構成の演算回数に対応付けて表示する、請求項1又は請求項2に記載のX線CT装置。
  4. 前記任意の断面についての逐次近似再構成により生成される断層画像についての指標を算出する算出部を更に備え、
    前記選択部は、前記指標に基づいて前記複数の断層画像の中から断層画像を選択する、請求項1に記載のX線CT装置。
  5. ユーザからの指示を受け付ける入力部を更に備え、
    前記表示部は、前記指標と前記任意の断面についての逐次近似再構成の演算回数とを対応付けた情報を表示し、
    前記選択部は、前記入力部が受け付けた前記情報を参照したユーザからの指示に基づいて前記複数の断層画像の中から断層画像を選択する、請求項4に記載のX線CT装置。
  6. 前記再構成制御部は、前記選択部が前記複数の断層画像の中から断層画像を選択した時点で前記任意の断面についての逐次近似再構成を停止させる、請求項1から請求項5のいずれか一つに記載のX線CT装置。
  7. 前記再構成制御部は、前記任意の断面についての逐次近似再構成により生成する断層画像についての前記指標が所定の値となった場合、前記任意の断面についての逐次近似再構成を停止させる、請求項4に記載のX線CT装置。
  8. 前記算出部は、前記任意の断面についての逐次近似再構成により生成される断層画像において、前記複数の断層画像のうちの一つの断層画像上に設定された関心領域に相当する領域内のCT値に基づいて前記指標を算出する、請求項4、請求項5又は請求項7に記載のX線CT装置。
  9. 前記再構成部は、前記任意の断面における関心領域設定用断層画像を生成し、前記算出部は、前記任意の断面についての逐次近似再構成により生成される断層画像において、前記関心領域設定用断層画像上に設定された関心領域に相当する領域内のCT値に基づいて前記指標を算出する、請求項4、請求項5又は請求項7に記載のX線CT装置。
  10. 前記算出部は、前記指標としてCT値の標準偏差を算出する、請求項4、請求項5、請求項7、請求項8又は請求項9に記載のX線CT装置。
  11. スキャン領域を複数特定する特定部を更に備え、前記スキャン領域ごとに、
    前記再構成部は、任意の断面についての逐次近似再構成により複数の断層画像を生成し、
    前記表示部は、前記複数の断層画像を逐次近似再構成の演算回数に対応付けて表示し、
    前記選択部は、前記表示部が表示した前記複数の断層画像の中から断層画像を選択し、
    前記再構成部は、前記選択部により選択された断層画像に対応する前記任意の断面についての逐次近似再構成の演算回数に基づいて、少なくとも前記任意の断面以外の断面についての逐次近似再構成を行う、
    請求項1から請求項10のいずれか一つに記載のX線CT装置。
  12. 逐次近似再構成を行う再構成部と、
    前記再構成部が任意の断面についての逐次近似再構成により生成した複数の断層画像を、前記任意の断面についての逐次近似再構成の演算回数に対応付けて表示する表示部と、
    前記表示部が表示した前記複数の断層画像の中から断層画像を選択する選択部と、
    前記選択部により選択された断層画像に対応する前記任意の断面についての逐次近似再構成の演算回数に基づいて、少なくとも前記任意の断面以外の断面についての逐次近似再構成を行うように前記再構成部を制御する再構成制御部と、
    を備える、放射線診断装置。
  13. 逐次近似再構成を行う再構成部と、
    前記再構成部が任意の断面についての逐次近似再構成により生成した複数の断層画像を、前記任意の断面についての逐次近似再構成の演算回数に対応付けて表示する表示部と、
    前記表示部が表示した前記複数の断層画像の中から断層画像を選択する選択部と、
    前記選択部により選択された断層画像に対応する前記任意の断面についての逐次近似再構成の演算回数に基づいて、少なくとも前記任意の断面以外の断面についての逐次近似再構成を行うように前記再構成部を制御する再構成制御部と、
    を備える、画像処理装置。
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