JP2016217564A - 流体輸送装置 - Google Patents

流体輸送装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2016217564A
JP2016217564A JP2015099890A JP2015099890A JP2016217564A JP 2016217564 A JP2016217564 A JP 2016217564A JP 2015099890 A JP2015099890 A JP 2015099890A JP 2015099890 A JP2015099890 A JP 2015099890A JP 2016217564 A JP2016217564 A JP 2016217564A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fluid
flow
flow path
pump
period
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015099890A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6464918B2 (ja
Inventor
哲 崎道
Toru Sakimichi
哲 崎道
小原 公和
Kimikazu Obara
公和 小原
薫 岩本
Kaoru Iwamoto
薫 岩本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Tokyo University of Agriculture and Technology NUC
Original Assignee
Denso Corp
Tokyo University of Agriculture and Technology NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp, Tokyo University of Agriculture and Technology NUC filed Critical Denso Corp
Priority to JP2015099890A priority Critical patent/JP6464918B2/ja
Publication of JP2016217564A publication Critical patent/JP2016217564A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6464918B2 publication Critical patent/JP6464918B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)

Abstract

【課題】流体の流れに乱れを発生させて熱伝達率を高めるのに適した脈動を流体に発生させる。
【解決手段】流体が流れる流路を有すると共に流体と他の物とを熱交換させる熱交換器と、流路内の流体を脈動させるポンプと、を備え、流路において流体の流れが流れ方向に流れる定常流となっているとき、流路の少なくとも一部における流体の流れは層流となり、ポンプは、流路内の流体を脈動させることで、流体の前後圧力差が負になる逆勾配期間T3を発生させると共に、逆勾配期間T3において、流路の内壁面近傍で、定常流の流れ方向とは逆方向に進む逆流を流体に発生させる。
【選択図】図4

Description

本発明は、流体輸送装置に関するものである。
特許文献1には、流体(具体的には空気)を脈動させることで流体の流れに乱れを発生させ、その乱れによって流体から他の物への熱伝達効率を高めることが記載されている。
特開2008−292743号公報
しかし、特許文献1では、流体の流れに乱れを発生させて熱伝達率を高めるために、どのような脈動を発生させるかについては、具体的なことが記載されていない。
本発明は上記点に鑑み、流体の流れに乱れを発生させて熱伝達率を高めるのに適した脈動を流体に発生させることを目的とする。
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明は、流体が流れる流路を有すると共に前記流体と他の物とを熱交換させる熱交換器(76)と、前記流路内の前記流体を脈動させる脈動発生手段(52、53)と、を備え、前記流路において前記流体の流れが流れ方向に流れる定常流となっているとき、前記流路の少なくとも一部における前記流体の流れは層流となり、前記流路の前記流れ方向上流端における前記流体の圧力から前記流路の前記流れ方向下流端における前記流体の圧力を減算した結果を前後圧力差とすると、前記脈動発生手段は、前記流路内の前記流体を脈動させることで、前記前後圧力差が負になる逆勾配期間(T3)を発生させると共に、前記逆勾配期間において、前記流路の中央部からの距離よりも前記流路に面する内壁面(51a)からの距離の方が近い位置で、前記流れ方向とは逆方向に進む逆流を前記流体に発生させることを特徴とする流体輸送装置である。
このように、脈動発生手段が、流路内の流体を脈動させることで、前後圧力差が負になる逆勾配期間において、内壁面の近傍で流体に逆流を発生させる。逆流が発生すると、流路における流体の流れに乱れが発生し、その結果、流体と他の物との間の熱伝達率が向上する。つまり、流体に逆流を発生させるように流体を脈動させることで、流体の流れに乱れを発生させて熱伝達率を高めるのに適した脈動を実現できる。
また、請求項7に記載の発明は、流体が流れる流路を有すると共に前記流体と他の物とを熱交換させる熱交換器(76)と、前記流路内の前記流体を脈動させる脈動発生手段(52、53)と、を備え、前記流路において前記流体の流れが流れ方向に流れる定常流となっているとき、前記流路の少なくとも一部における前記流体の流れは層流となり、
前記脈動発生手段は、所定の条件が満たされたことに基づいて、前記流路において前記流体の流れが流れ方向に流れる定常流となっている状態から、前記流路内の前記流体を脈動させることで、前記流体の流れに乱れが生じた状態にすることを特徴とする流体輸送装置である。
脈動を発生するのに必要な動力エネルギーは、定常流を発生させるのに必要な動力エネルギーよりも高いことが多い。したがって、このように、所定の条件が満たされたときを選んで、すなわち、熱交換器の伝熱性能が増加が必要となる条件が満たされたときを選んで、脈動流を発生することにより、動力エネルギーを効果的に節約することができる。
なお、上記および特許請求の範囲における括弧内の符号は、特許請求の範囲に記載された用語と後述の実施形態に記載される当該用語を例示する具体物等との対応関係を示すものである。
第1実施形態に係る実験装置の構成図である。 実験においてポンプ52に印加される電圧を示す図である。 第1流体のレイノルズ数Reおよび圧力勾配−dp/dxの変化の一例を示す図である。 1つの実験における第1流体のレイノルズ数Reおよび圧力勾配−dp/dxの変化を示す図である。 実験結果の平均レイノルズ数Reaveと熱伝達率比を表すグラフである。 加速期間における第1流体の流速ベクトルを示す図である。 減速期間初期における第1流体の流速ベクトルを示す図である。 図7のVIII部分の拡大図である。 減速期間中期における第1流体の流速ベクトルを示す図である。 図10のX部分の拡大図である。 流路内の第1流体の流れの変化を例示する図である。 実験結果の無次元化圧力勾配と熱伝達率比を表すグラフである。 第2実施形態において制御装置が実行する処理のフローチャートである。 第3実施形態において制御装置が実行する処理のフローチャートである。 第4実施形態における内壁面50aの形状を示す図である。 第5実施形態における内壁面50aの形状を示す図である。 第6実施形態における流路およびその周辺の形状を示す図である。 第6実施形態における流路およびその周辺の形状を示す図である。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態について説明する。まず、本願の発明者が行った実験について説明する。図1に示す実験装置(流体輸送装置の一例に相当する)において、内部を第1流体(具体的には水)が循環する主管50の一部に、第1流体を冷却する恒温水槽51が取り付けられている。また、主管50における恒温水槽51の下流には、第1流体を駆動する電動式のポンプ(より具体的にはDCポンプかつ容積型のギヤポンプ)が配置される。そして、制御装置53によってこのポンプ52にポンプ供給電圧が印加され、ポンプ52は、このポンプ供給電圧が増大するほど大きくなる出力で作動する。制御装置53は、例えば、DC電源およびファンクションジェネレータによって構成され、制御装置53からポンプ52への供給電圧が可変となっている。
また、主管50におけるポンプ52の下流には、第1流体の流量を計測する流量計54が配置されている。また、主管50における流量計54の下流には、第1流体の温度を検出する第1温度センサ55が配置され、更にその下流には、第1流体の圧力を検出する第1圧力センサ56が配置されている。また、第1圧力センサ56の下流には、第1流体の圧力を検出する第2圧力センサ57が配置されている。
主管50の第1圧力センサ56が配置される位置から第2圧力センサ57が配置される位置までが、圧力勾配測定部61となる。差圧計58によって、この圧力勾配測定部61における圧力勾配、すなわち、第1圧力センサ56が検出する圧力から第2圧力センサ57が検出する圧力を減算した値が、検出される。
なお、圧力勾配測定部61における主管50は、直線円管流路を形成し、主管50の内径は9mmであり、長手方向(流体の流れる方向)の長さは2000mmである。また、主管50における第2圧力センサ57の下流には、更に第1流体の温度を検出する第2温度センサ59が配置されている。
また、圧力勾配測定部61のうち、上流端から1000mmの位置から1100mmの位置までの部分は、長さ100mmの透明アクリル管から成る可視化部62である。圧力勾配測定部61のうち可視化部62以外の部分は、ステンレス鋼の管(すなわち、SUS管)で構成される。
また、実験装置には、内部を第2流体(具体的には水)が循環する副管70が設けられ、副管70の一部に、第2流体を加熱する恒温槽71が配置され、恒温槽71の下流には、第2流体を駆動するポンプ72が配置されている。また、副管70におけるポンプ72の下流には、第2流体の流量を計測する流量計73が配置されている。また、副管70における流量計73の下流には、第2流体の温度を検出する第3温度センサ
また、副管70は、第3温度センサ74の下流において、外管70aを含んでいる。この外管70aは、圧力勾配測定部61のうち上流端から1100mmの位置から1600mmの位置までの部分に接触することで主管50を取り囲んで配置されている。これにより、主管50の当該部分と外管70aとが、対向流型二重管式熱交換器76を構成する。なお、外管70aの内径は14mmであり、熱交換器76の長手方向の長さは500mmである。この対流型二重管式熱交換器76は、第1流体の熱伝達率を計測するために用いられる熱伝達率測定部に該当する。
また、副管70における外管70aの下流には、当該位置における第2流体の温度を検出する第4温度センサ75が配置されている。
また、副管70を流れる第2流体の流量は1.5×10−5/sであり、外管70aに流入する第2流体の温度(第3温度センサ74の検出温度)が333Kとなるよう、恒温槽71の温度は調整される。また、圧力勾配測定部61の入口における第1流体の温度(第1温度センサ55の検出温度)が288Kとなるよう、恒温水槽51の温度が調整される。また、第1流体の流れを可視化する場合、第1流体には平均粒径55μm、比重1.02のポリスチレン粒子が混入される。
発明者は、このような実験装置を用いて、次のような実験を行った。まず、制御装置53によってポンプ52の作動を制御することで、主管50内の第1流体に脈動流を発生させる。脈動流は、周期的に流量が変化する流れであり、バルクとして一方向に流れる流れである。
より具体的には、制御装置53からポンプ52に、図2に示すようなポンプ供給電圧を周期的に印加することで、ポンプ52の出力を周期的に変動させる。具体的には、個々の1周期Tにおいて、まず第1期間aにおいて、ポンプ供給電圧を最小値Vminから最大値Vmaxまで直線的に上昇させる。そして続く第2期間cにおいて、ポンプ供給電圧を最大値Vmaxに維持し、続く第3期間bにおいて、ポンプ供給電圧を最大値Vmaxから最小値Vminまで直線的に下降させる。そしてその後、今回の周期Tが終了するまでポンプ供給電圧を最小値Vminに維持する。
実験では、ポンプ52の出力を増大させる第1期間a、ポンプ52の出力を維持させる第2期間cの長さとして、それぞれ0.27秒を採用した。また、ポンプ52の出力を減少させる第3期間bの長さは、0秒、0.09秒、0.18秒、0.27秒の4種類を採用した。また、1周期Tの長さは1.82秒、周波数は0.55Hzである。
発明者は、上述の条件の下で複数の実験を行い、各実験において、熱伝達率比、ならびに、図3に例示するような第1流体のレイノルズ数Reの変化および圧力勾配−dp/dxの変化を、計測した。第1流体のレイノルズ数Reについては、予め知られている第1流体の特性と、予め知られている主管50の内径と、流量計54で計測される流量とに基づいて算出される。具体的には、Re=u[m/s]×De[m]/ν[m/s]という式で得られる。ここで、uは第1流体の流速、Deは圧力勾配測定部61の代表直径(具体的には内径)、νは第1流体の動粘度である。
図3に示すように、ポンプ供給電圧が図2のように周期的に変動して第1流体に脈動流が発生すると、第1流体も同じ周期Tで周期的に脈動し、第1流体のレイノルズ数Reおよび圧力勾配−dp/dxもポンプ供給電圧と同じ周期Tで周期的に変動する。ここで、各周期Tにおける流体のレイノルズ数Reの変化において、最大レイノルズ数Rmaxと最小レイノルズ数Reminとの差をレイノルズ数振幅dReとし、このレイノルズ数振幅dRを平均レイノルズ数Reaveで除算した結果を、振幅比と呼ぶ。
後述する実験結果としては、平均レイノルズ数Reaveが500以上2000以下となり、かつ、振幅比が1.5となるもののみを採用している。平均レイノルズ数Reaveのこのような領域は、多数個の流路が並列に配置され、かつ、個々の流路の水力直径が小さい熱交換器内部の流路において実現する。
ここで、各実験において計測される圧力勾配−dp/dxおよび熱伝達率比について説明する。各実験では、第1流体のレイノルズ数変化、圧力勾配の変化、および熱伝達率が計測される。
圧力勾配は、ポンプ差圧計58の計測値を圧力勾配測定部61の全長(すなわち2000mm)で除算した値(単位はN/m)が採用される。
本実験では、第1流体として非圧縮性流体でありかつ液体である水を使用しているので、圧力勾配測定部61のどの部分においても、圧力勾配は同じである。したがって、本実験で得られた圧力勾配−dp/dxは、熱交換器76の任意の部分における第1流体の局所的な圧力勾配と一致し、また、熱交換器76の任意の区間全体における第1流体の圧力勾配と一致する。例えば、二重管式熱交換器76の前後圧力差を当該前後の距離で除算した値と一致する。
熱伝達率は、第3温度センサ74で計測される第2流体の温度と、第2温度センサ59で計測される第1流体の温度とに基づいて特定される。また、第1流体のレイノルズ数変化からは、1周期T当たりの最小レイノルズ数Remin、最大レイノルズ数Remax、平均レイノルズ数Reave、および振幅比が特定される。
各実験における熱伝達率比は、当該実験において計測された第1流体の熱伝達率を、当該実験において計測された平均レイノルズ数と同じレイノルズ数を有する第1流体の流れが定常流となっているときの熱伝達率で除算した値である。
ここで、第1流体の流れが定常流となっているときの熱伝達率は、図1における実験装置においてポンプ52に一定の電圧を印加して第1流体を一定流量で駆動した状態で、上記実験と同様に計測される。その際、ポンプ52の出力を調整することで、第1流体による所望のレイノルズ数の定常流を実現することができる。なお、第1流体は、流れが定常流となっている場合、主管50の圧力勾配測定部61の全体において、流れが層流となる。ここで、層流とは、規則正しく流線上を運動する流れをいう。これに対し、流れの乱れは、流れが時間的空間的に不規則に運動することをいう。
このようにして得た実験結果においては、第1流体を脈動させた場合の圧力勾配−dp/dxは、ポンプ供給電圧と同じ周期Tで変動する。典型的には、図3に示すように変化する。具体的には、第1の期間aにおいて、最初はポンプ供給電圧の増加と共に圧力勾配−dp/dxも上昇するが、ある時点において圧力勾配−dp/dxがピークに到達し、その後はポンプ供給電圧が増加しながらも圧力勾配−dp/dxは減少する。
また、第2の期間cにおいてポンプ供給電圧が維持される間は圧力勾配−dp/dxが概ね正のまま全体的には減少する。その後、第3の期間bにおいて圧力勾配−dp/dxがそれまでよりも急激に減少して負に転じる。その後、第3の期間bが終了して次の第1の期間が始まるまでは、圧力勾配−dp/dxは緩やかに増加する。
ここで、圧力勾配−dp/dxの変化に応じて、一周期T、加速期間T1と減速期間T2に分割する。加速期間T1は、第1の期間aの開始時点(すなわち、ポンプ供給電圧の増加開始時点)から第2の期間bにおいて圧力勾配−dp/dxが初めて正から負に転じる時点までの期間である。減速時間T2は、第2の期間bにおいて圧力勾配−dp/dxが初めて正から負に転じる時点から次の第1の期間の開始時点(すなわち、ポンプ供給電圧の増加開始時点)までの期間である。
このようにして得られた実験結果について、以下説明する。まず、実験結果の1つとして、Reaveが2000で、第3期間bの長さが0.09秒の場合におけるレイノルズ数Reと圧力勾配−dp/dxの波形を図4に示す。
1周期開始時点(t=0)直後に圧力勾配−dp/dxは大きく増加し、それに伴いレイノルズ数Reも増加した。その後、ポンプ供給電圧は増加したまま圧力勾配−dp/dxは減少に転じるが、圧力勾配−dp/dxが正であるため、レイノルズ数Reは増加を続ける。
その後、レイノルズ数Reが最大レイノルズ数に到達した直後に、圧力勾配−dp/dxが僅かな期間だけ負となる。これは、ポンプ供給電圧が増加状態から一定状態に変化した結果である。
その後、t=0.54秒の時点において、ポンプ供給電圧が減少し始めることにより、圧力勾配−dp/dxがそれまでよりも急激に低下し始める。その後、圧力勾配−dp/dxが負となりレイノルズ数Reが低下する。この、圧力勾配−dp/dxが負となる時点(t=0.58秒)が、加速期間T1から減速期間T2に移行する時点である。
なお、減速期間T2においては、圧力勾配−dp/dxが一端下限値に達した後に上昇し、負から正に転じるが、減速期間T2の開始時点から、その後最初に圧力勾配が正に転じる時点までの期間を、逆勾配期間T3(図3参照)という。
次に、上記1つの実験結果を含む複数の実験結果について、縦軸を熱伝達率比とし横軸を平均レイノルズ数Reaveとする座標平面上にプロットした結果を図5に示す。なお、図5中の菱形は第3期間bが0.0秒の実験結果を示し、四角形は第3期間bの長さが0.09秒の実験結果を示し、三角形は第3期間bが0.18秒の実験結果を示し、円形は第3期間bが0.27秒の実験結果を示している。これらすべての実験で熱伝達率比は1より大きいので、脈動流により、定常流に対し熱伝達率が増加したことになる。
図4に示した実験結果について、可視化により得られた速度ベクトルを図6〜図10に示す。図6〜図10の各々において、紙面左から右への方向が、圧力勾配測定部61の流れ方向(すなわち、流路の長手方向に沿った上流から下流への方向)に相当する。ここで、流れ方向は、第1流体の流れが定常流となっている状態においてポンプ52が第1流体を付勢する方向と同じである。また、各図6、図7、図9の上下端が、主管50のうち流路に面する内壁面50aに相当する。また、各図において、矢印の向き及び長さは、それぞれ、第1流体の流速の向きおよび速度の大きさを表している。
可視化においては、上述の通り第1流体にポリスチレン粒子(平均粒径55μm、比重1.02)を混入し、高速度カメラにより可視化部62の撮影を行った。そして、撮影画像をPIV処理することで、第1流体の流速ベクトルを得た。撮影時の光源としてはメタルハライドランプの透過光を用いた。
なお、可視化部62は、熱交換器76の外側にある。しかし、可視化部62は熱交換器76のすぐ上流にあり、かつ、熱交換器76内の主管50の流路形状と可視化部62の流路形状とは、全く同じである。したがって、可視化部62における第1流体の流速ベクトルの特徴は、熱交換器76内の第1流体の流速ベクトルの特徴でもある。
図6に示すように、加速期間T1から減速期間T2に転じるt=0.58秒までは、第1流体の速度ベクトルは、主管50の長手方向に平行なもののみである。すなわち、第1流体の流れは、乱れの無い層流の状態にある。
逆圧力勾配が加わり始めた直後のt=0.7秒以降の逆勾配期間T3において、図7、図8に示すように、主管50の内壁面近傍(流路の中央部からの距離よりも内壁面からの距離の方が近い位置)の流路で、ポンプ52の付勢方向とは逆方向に第1流体が進む逆流(図8の楕円枠内参照)が生じた。ポンプ52の付勢方向とは、定常流を実現する際における付勢方向である。
その後、図9、図10に示すように、t=1.0秒において、主管50の内壁面近傍から離脱するように、主管の長手方向に垂直な方向の流れ(図10の楕円枠内参照)が生じた。すなわち、第1流体の流れに乱れが発生した。なお、t=1.0秒の時点は、既に逆勾配期間T3を過ぎている。
このt=1.0秒の時点においては、図4に示すように、第1流体のレイノルズ数Reは2000よりも低く、更に1500よりも低いにも関わらず、第1流体の流れに乱れが発生している。
従来、定常流においては、レイノルズ数2000以下の流れは層流であり、レイノルズ数3000以上の流れは乱流であるというのが常識であった。しかしながら、本実施形態では、2000よりも低く、更に1500よりも低いレイノルズ数で乱れが発生している。したがって、脈動流により逆流を発生させることで、従来に比べ、低いレイノルズ数においても流れに乱れを発生させ、それにより第1流体の伝熱性能を向上させることができる。
さらに、この乱れは流れに沿って下流へと伝播する様子が観察された。その後、次周期の加速期間T1の前には、速度ベクトルは主管50の長手方向に平行なもののみに戻った。すなわち、第1流体は層流状態に復帰した。なお、本実験結果における熱伝達率比は1.35であった。
以下、上記のような実験結果の意義について説明する。第1流体の脈動流は、減速期間T2において、逆圧力勾配が加わることにより主管50の内壁面近傍において、主流(ポンプ52の付勢方向と同じ方向の主管50に沿った流れ)に対し逆流が生じた。これは、定常層流流れに逆圧力勾配が加わった際に見られる剥離と同様の現象と考えられる。
上記のような実験結果によれば、図11に示すような現象が熱交換器76の内部の第1流体に発生している。図11の(a)〜(d)では、熱交換器76における主管50の内壁50aに囲まれた流路における第1流体の流速ベクトル80a〜80d、主管50の長手方向に垂直な面内における第1流体の流速分布81a〜81d、当該面内における第1流体のせん断力の分布82a〜82dを表している。
図11(a)、(b)に示すように、加速期間T1の初期および中後期(レイノルズ数Reが最大の時点を含む)においては、流速ベクトル80a、80bが主流の方向を向いており、第1流体が層流状態となっている。また、流速は、流路の中央部分が一番高く、内壁面51aに近づく程低下している。
その後、減速期間T2の初期(逆勾配期間T3)において、図11(c)に示すように、流路全体において第1流体の流速が低下することに伴い、主管50の内壁面50a近傍に逆流80cが生じる。すると、せん断力82c方向が流路中央の主流と反対方向となり、また、せん断力82cの最大値と最小値の差も最も大きくなる。したがって、第1流体が内壁面50a近傍において渦を生じやすい状態となる。
その結果、図11(d)に示すように、減速期間T2の中後期において、内壁面50a近傍において第1流体の流れ80dに乱れが生じる。そしてさらに、その乱れが流路中央にも伝播し、その結果、レイノルズ数Reが大きく低下して最小になるので、熱伝達率比が増加する。
次に、上記1つの実験結果を含む複数の実験結果について、縦軸を熱伝達率比とし横軸を減速時無次元圧力勾配とする座標平面上にプロットした結果を図12に示す。ここで、無次元化圧力勾配は、減速期間T2における圧力勾配−dp/dxの平均値を、脈動の1周期Tにおける圧力勾配−dp/dxの平均値で、除算した値である。この値は、熱交換器76の流路の前後圧力差を減速期間T2について平均した値を、当該前後圧力差を1周期Tについて平均した値で除算した結果と、同じである。
ここで、熱交換器76の前後圧力差は、熱交換器76における第1流体の流路の流れ方向上流端における第1流体の圧力から、当該流路の流れ方向下流における第1流体の圧力を減算した結果の量である。
減速期間T2における圧力勾配−dp/dxの平均値は、図3および図12において、−dp/dxの上に平均を示す横棒を付すと共に下付き添字T2を付した記号で表されている。また、脈動の1周期Tにおける圧力勾配−dp/dxの平均値は、図3および図12において、−dp/dxの上に平均を示す横棒を付すと共に下付き添字Tを付した記号で表されている。
また、図12中の菱形は平均レイノルズ数Reaveが2000の実験結果を示し、アスタリスク(*)は平均レイノルズ数Reaveが1500の実験結果を示し、円形は平均レイノルズ数Reaveが1000の実験結果を示し、三角形は平均レイノルズ数Reaveが750の実験結果を示し、四角形は平均レイノルズ数Reaveが500の実験結果を示す。
このグラフから示されるように、減速時無次元圧力勾配と熱伝達率比との間には、強い負の相関がある。具体的には、減速時無次元圧力勾配が小さくなるほど、熱伝達率比が大きくなる傾向がある。
減速時無次元圧力勾配が小さいということは、減速期間T2における平均圧力勾配−dp/dxが周期Tにおける平均圧力勾配−dp/dxに対して小さいことを示している。つまり、減速期間T2における第1流体の減速度合いが大きいほど、減速時無次元圧力勾配が小さくなり、その結果、熱伝達率比が大きくなり、伝熱性能が向上する。
また、減速時無次元圧力勾配が−0.4以上の例については、減速期間T2において可視化部62の内壁面51a近傍に逆流の発生が確認されなかった。逆流の発生が確認されなかったのは、流速が非常に微小だったからであり、必ずしも逆流していないとは限らない。つまり、無次元化圧力勾配が−0.4以上の例については、減速期間T2において内壁面51a近傍に逆流が僅かに発生している可能性もあれば全く発生していない可能性もある。一般的には、弱い減速をごく短時間だけかけるような脈動では、逆流が生じず、乱れが生じ難い。
したがって、第1流体を強く減速させる程、逆流が顕著になり、ひいては、第1流体の流れに発生する乱れが大きくなる。また、第1流体の流れに発生する乱れが大きくなると、第1流体のうち壁面50a近傍で他の物(本実験では第2流体)と熱交換した部分が壁面50aから遠ざかるように運動するので、熱伝達が促進され、熱伝達効率が向上する。この効果が、図12の実験結果に現れている。
なお、上記実験で用いている容積型のギヤポンプは、遠心型のポンプに比べて、構造上、ポンプ供給電圧を低下させた際に第1流体を減速させる度合いが高いので、脈動を利用して伝熱性能を向上させる目的には比較的適している。
以上説明した通り、本実施形態では、第1流体が流れる流路を有すると共に第1流体と第2流体(他の物の一例に相当する)とを熱交換させる熱交換器76と、当該流路内の第1流体を脈動させるポンプ52および制御装置53と、を備えている。そして、当該流路において第1流体の流れが流れ方向に流れる定常流となっているとき、当該流路における第1流体の流れは層流となる。また、ポンプ52は、流路内の第1流体を脈動させることで、前記前後圧力差が負になる逆勾配期間(T3)を発生させると共に、前記逆勾配期間において、前記流路の中央部からの距離よりも前記流路に面する内壁面からの距離の方が近い位置で、前記流れ方向とは逆方向に進む逆流を前記第1流体に発生させることを特徴とする流体輸送装置。
このように、脈動発生手段が、流路内の第1流体を脈動させることで、前後圧力差が負になる逆勾配期間において、内壁面の近傍で第1流体に逆流を発生させる。逆流が発生すると、流路における第1流体の流れに乱れが発生し、その結果、第1流体と他の物との間の熱伝達率が向上する。つまり、第1流体に逆流を発生させるように、脈動周期T、加速期間T1、減速時間T2、および、減速期間T2における熱交換器76前後の圧力差を制御して第1流体を脈動させることで、流体の流れに乱れを発生させて熱伝達率を高めるのに適した脈動を実現できる。
また、定常流の状態において当該流路の少なくとも一部が層流となっているからこそ、定常流時には層流であった箇所の流れに脈動および逆流による乱れが発生することで、熱伝達率が向上する。なお、本実施形態では、定常流の状態において当該流路の全部が層流となっている。
なお、本実施形態および以降の各実施形態では、主管50のうち恒温水槽51内に存在する部分および恒温水槽51が、全体として第1流体の熱を放出する放熱器(熱交換器でもある)の一例に相当する。また、熱交換器76が、第2流体を冷却する冷却器の一例に相当する。また、主管50のうち、熱交換器76を構成する部分と恒温水槽51内に存在する部分の両方を除いた部分が、外部配管部の一例に相当する。また、恒温槽、副管70、第2流体が全体として発熱部の一例に相当する。また、ポンプ52と制御装置53の全体が、脈動発生手段の一例に相当する。
(第2実施形態)
次に第2実施形態について説明する。本実施形態の流体輸送装置は、第1実施形態で実験装置として用いた流体輸送装置の一部を変更するものである。
具体的には、第1実施形態に対して、制御装置53に第4温度センサ75(発熱部温度センサの一例に相当する)から検出信号が入力されるように変更されている。第4温度センサ75としては、サーミスタを有するセンサを用いてもよいし、熱電対を有するセンサを用いてもよい。制御装置53は、この検出信号に基づいて、当該第4温度センサ75が検出した第2流体の温度を取得することができる。
また、制御装置53は、図示しないCPU、RAM、ROM等を備えたマイクロコンピュータであり、CPUがROMから読み出したデータを実行し、その実行の際にRAMを作業領域として使用することで、図13に示す処理を実行する。
図13の処理においては、まずステップ110で、ポンプ定常流制御を行う。ポンプ定常流制御では、ポンプ52に対するポンプ供給電圧を一定値に保つことで、主管50全体における第1流体の流れを一定にする。このとき、熱交換器76内の流路では、第1実施形態で示した通り、第1流体の流れが層流になっている。
続いてステップ120では、第4温度センサ75からの検出信号に基づいて特定した第2流体の現在の温度Tj(外管70aの下流における温度)が130℃(第1温度の一例に相当する)未満であるか否か判定する。130℃未満である場合、ステップ110に戻ってポンプ供給電圧を一定値に保ち、再度ステップ120に進む。
このように、制御装置53は、ポンプ供給電圧を一定値に保っているときは、第2流体の温度Tjが130℃に到達するまでは、ポンプ供給電圧を一定値に保つ制御を引き続き継続する。
その後、温度Tjが130℃を超えると、制御装置53は、ステップ120で温度が130℃以上である(所定の条件が満たされた)と判定し、ステップ130に進み、ポンプ脈動制御を行う。具体的には、第1実施形態の図12で無次元化圧力勾配が−0.04未満の実験例と同様のポンプ供給電圧を、ポンプ52に印加する。このとき、熱交換器76内の流路では、第1実施形態で示した通り、第1実施形態の当該実験結果と同等の圧力勾配−dp/dxおよびレイノルズ数Reの変動が発生し、逆勾配期間T2において逆流が発生する。そして、逆流の発生に伴い減速期間T2において第1流体の流れに乱れが発生する。したがって、定常流制御の場合に比べ、第1流体と第2流体の間の熱伝達率が向上し、外管70aの下流における第2流体の温度が低下する。
ステップ130に続いては、ステップ140において、現在の温度Tjが120℃(第1温度よりも低い第2温度の一例に相当する)未満であるか否かを判定し、120℃でなければステップ130に戻り、ポンプ脈動制御が継続し、再度ステップ140に進む。
このように、制御装置53は、ポンプ脈動制御中は、第2流体の温度Tjが120℃未満まで下降するまでは、ポンプ脈動制御を引き続き継続するので、その間、外管70aの下流における第2流体の温度の低下が続く。
その後、温度Tjが120℃未満にまで低下すると、制御装置53は、ステップ140で温度が120℃未満であると判定し、ステップ110に戻ってポンプ定常流制御を実行し、ステップ120に進む。このポンプ定常流制御により、熱交換器76内の流路において、第1流体の流れが定常流に戻ると共に、層流に戻る。
以上の通り、本実施形態では、制御装置53は、所定の条件が満たされたこと(発熱部の温度が第1温度以上になったこと)に基づいて、流路において第1流体の流れが定常流となっている状態から、第1流体を脈動させることで、第1流体の流れに乱れが生じた状態にする。
脈動を発生するのに必要な動力エネルギーは、定常流を発生させるのに必要な動力エネルギーよりも高いことが多い。したがって、このように、所定の条件が満たされたときを選んで、すなわち、熱交換器の伝熱性能を増加すべき条件が満たされたときを選んで、脈動流を発生することにより、動力エネルギーを効果的に節約することができる。
(第3実施形態)
次に第2実施形態について説明する。本実施形態の流体輸送装置は、第1実施形態で実験装置として用いた流体輸送装置の一部を変更するものである。
具体的には、第1実施形態に対して、制御装置53に第2温度センサ59(流体温度センサの一例に相当する)から検出信号が入力されるように変更されている。制御装置53は、この検出信号に基づいて、当該第2温度センサ59が検出した第1流体の温度を取得することができる。
また、制御装置53は、図示しないCPU、RAM、ROM等を備えたマイクロコンピュータであり、CPUがROMから読み出したデータを実行し、その実行の際にRAMを作業領域として使用することで、図14に示す処理を実行する。
図14の処理においては、まずステップ210で、ポンプ定常流制御を行う。ポンプ定常流制御の内容は第2実施形態と同じであるので、説明は省略する。このとき、熱交換器76内の流路では、第1実施形態で示した通り、第1流体の流れが層流になっている。
続いてステップ220では、第2温度センサ59からの検出信号に基づいて特定した第1流体の現在の温度Tf(熱交換器76の下流における温度)が65℃(第1温度の一例に相当する)未満であるか否か判定する。65℃未満である場合、ステップ210に戻ってポンプ供給電圧を一定値に保ち、再度ステップ220に進む。
このように、制御装置53は、ポンプ供給電圧を一定値に保っているときは、第1流体の温度Tfが65℃に到達するまでは、ポンプ供給電圧を一定値に保つ制御を引き続き継続する。
その後、温度Tfが65℃を超えると、制御装置53は、ステップ220で温度が65℃以上である(所定の条件が満たされた)と判定し、ステップ230に進み、ポンプ脈動制御を行う。ポンプ脈動制御の内容は第2実施形態と同じなので、説明は省略する。このとき、熱交換器76内の流路では、第1実施形態で示した通り、第1実施形態の当該実験結果と同等の圧力勾配−dp/dxおよびレイノルズ数Reの変動が発生し、逆勾配期間T3において逆流が発生する。そして、逆流の発生に伴い減速期間T2において第1流体の流れに乱れが発生する。したがって、定常流制御の場合に比べ、第1流体と第2流体の間の熱伝達率が向上し、外管70aの下流における第2流体の温度が低下する。
ステップ230に続いては、ステップ240において、現在の温度Tfが60℃(第1温度よりも低い第2温度の一例に相当する)未満であるか否かを判定し、60℃でなければステップ230に戻り、ポンプ脈動制御が継続し、再度ステップ240に進む。
このように、制御装置53は、ポンプ脈動制御中は、第1流体の温度Tfが60℃未満まで下降するまでは、ポンプ脈動制御を引き続き継続するので、その間、熱交換器76の下流における第1流体の温度の低下が続く。
その後、温度Tfが60℃未満にまで低下すると、制御装置53は、ステップ240で温度が60℃未満であると判定し、ステップ210に戻ってポンプ定常流制御を実行し、ステップ220に進む。このポンプ定常流制御により、熱交換器76内の流路において、第1流体の流れが定常流に戻ると共に、層流に戻る。
以上の通り、本実施形態では、制御装置53は、所定の条件が満たされたこと(第1流体の温度が第1温度以上になったこと)に基づいて、流路において第1流体の流れが定常流となっている状態から、第1流体を脈動させることで、第1流体の流れに乱れが生じた状態にする。
これにより、第2実施形態と同等の効果を得ることができる。また、発熱体の温度を検出することが困難な場合(例えば、発熱体が本実施形態とは違って車両のエンジンであった場合)において、発熱体の温度を直接検出する必要なく、動力エネルギーを効果的に節約することができる。
(第4実施形態)
次に第4実施形態について説明する。本実施形態の流体輸送装置は、第1〜第3実施形態の流体輸送装置に対し、熱交換器76における第1流体の流路に面した内壁面50aの形状を変更するものである。
図15に、本実施形態の当該内壁面50aの断面形状を示す。この図に示すように、内壁面50aは凸凹に形成されている。内壁面50aがこのような形状になっていることで、熱交換器76内の流路は、上流から下流に向かって比較的緩やかに縮径し、その後比較的急激に拡径するという形状が繰り返される。
本実施形態において、制御装置53からポンプ52に印加するポンプ供給電圧を一定にし、ポンプ52の出力を一定にした場合、すなわち、熱交換器76内の流路における流量を一定(すなわち、時間的に不変)にした場合、図15に矢印で示すような流れが流路内に発生する。
具体的には、上述の通り拡径した箇所の内壁面近傍において、第1流体が内壁面側に回り込んで渦を形成する。なお、流路内で渦が発生していない部分(中央部および内壁面近傍の一部)における第1流体の流れは、定常流かつ層流である。
このように、本実施形態では、内壁面53aが凸凹に形成されていることで、熱交換器76内の流路における第1流体の流量が一定になっているときに、当該流路内の一部(内壁面近傍)において第1流体が渦を形成する。
したがって、第1〜第3実施形態のように脈動を発生させて逆勾配期間T3において逆流を発生させた場合においても、逆流に起因して発生した乱れが、元々あった渦によって更に拡大する。これにより、第1流体の流れに乱れが発生する現象がより顕著になり、その結果、伝熱性能が更に向上する。
なお、本実施形態では、熱交換器76における第1流体の流路に面した内壁面50aの形状が、第1〜第3実施形態とは異なるので、脈動により逆勾配期間T3に逆流が発生するための条件も第1〜第3実施形態とは同じではない。しかし、基本的には、第1実施形態で説明した減速時無次元圧力勾配が十分小さくなるよう、少なくとも−0.4未満になるよう、脈動のパラメータ(周期T、振幅(すなわち(Vmax−Vmin)/Vmax)、期間a、b、cの長さ)を調整するのは容易である。基本的には、振幅を大きくすればするほど減速時無次元圧力勾配が小さくなる傾向にあり、また、第3期間bの長さを短くすればするほど減速時無次元圧力勾配が小さくなる傾向にある。このことは、後述する第5、第6実施形態および変形例においても同じである。
(第5実施形態)
次に第5実施形態について説明する。本実施形態の流体輸送装置は、第1〜第3実施形態の流体輸送装置に対し、熱交換器76における第1流体の流路に面した内壁面50aの形状を変更するものである。
図16に、本実施形態の当該内壁面50aの断面形状を示す。この図に示すように、内壁面50aは凸凹に形成されている。内壁面50aがこのような形状になっていることで、熱交換器76内の流路は、上流から下流に向かって比較的緩やかに拡径し、その後比較的急激に縮径するという形状が繰り返される。
本実施形態において、制御装置53からポンプ52に印加するポンプ供給電圧を一定にし、ポンプ52の出力を一定にした場合、すなわち、熱交換器76内の流路における流量を一定(すなわち、時間的に不変)にした場合、図16に矢印で示すような流れが流路内に発生する。
具体的には、上述の通り拡径した箇所の内壁面に沿って第1流体が広がった後、縮径した箇所の内壁面に第1流体がぶつかることで、第1流体が渦を形成する。なお、流路内で渦が発生していない部分(中央部および内壁面近傍の一部)における第1流体の流れは、定常流かつ層流である。
このように、本実施形態では、内壁面53aが凸凹に形成されていることで、熱交換器76内の流路における第1流体の流量が一定になっているときに、当該流路内の一部(内壁面近傍)において第1流体が渦を形成する。
したがって、第1〜第3実施形態のように脈動を発生させて逆勾配期間T3において逆流を発生させた場合においても、逆流に起因して発生した乱れが、元々あった渦によって更に拡大する。これにより、第1流体の流れに乱れが発生する現象がより顕著になり、その結果、伝熱性能が更に向上する。
(第6実施形態)
次に第6実施形態について説明する。本実施形態の流体輸送装置は、第1〜第3実施形態の流体輸送装置に対し、熱交換器76における第1流体の流路に面した内壁面50aに、部材を追加したものである。
図17に、本実施形態の流路およびその周辺の断面形状を示す。この図に示すように、本実施形態の当該内壁面50aには、複数個の可変抵抗部が配置されている。可変抵抗部の各々は、可動板50b、回転軸50c、軸受部材50d、回り止め部材50eを有している。
可動板50bは、平板形状の部材であり、長手方向の一端の辺において回転軸50cに固定されている。回転軸50cは、可動板50bの上記辺に平行に延びた棒形状の部材であり、両端が軸受部材50dによって回転可能に指示されている。軸受部材50dは、内壁面50aに固定されるともに、回転軸50cを回転可能に軸支する部材である。回り止め部材50eは、軸受部材50dと一体に形成された板形状の部材である。可動板50bの法線方向と回り止め部材50eの法線方向の両方に垂直な方向は、流路の長手方向と垂直になっている。
各可変抵抗部が、このような構造になっていることで、可動板50bは、回転軸50cを中心に回動自在になっていると共に、板面の一面側が内壁面50aに当接した位置で内壁面50aによって回動が制限され、板面の他面側が回り止め部材50eに当接した位置で回り止め部材50eによって回動が制限される。
本実施形態において、ポンプ52の出力を一定にした場合、すなわち、熱交換器76内の流路における流量を一定(すなわち、時間的に不変)にした場合、図17に矢印で示すような流れが流路内に発生する。第1流体を脈動させた場合における加速期間T1においても同じである。
この場合、流路内における第1流体の流れに逆流が発生していないので、可動板50bは定常流の場合の流れ方向に付勢される。したがって、図17に示すように、板面の一面側が内壁面50aに当接した位置で可動部材50bが停止した状態になる。この結果、可動部材50bの板面が第1流体の流れ方向にほぼ平行になるので、可動部材50bは第1流体の流れを殆ど阻害しない。
一方、第1流体を脈動させた場合における減速期間T1においては、内壁面近傍において逆流または流れの乱れが発生する。したがって、図18に示すように、板面の他面側が回り止め部材50eに当接した位置で可動部材50bが停止した状態になる。このとき、可動部材50bが第1流体の逆流を堰き止めるような姿勢になっているので、逆流している第1流体が渦を発生し易くなる。すなわち、乱れが発生し易くなる。これにより、第1流体の流れに乱れが発生する現象がより顕著になり、その結果、伝熱性能が更に向上する。
(他の実施形態)
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。特に、ある量について複数個の値が例示されている場合、特に別記した場合および原理的に明らかに不可能な場合を除き、それら複数個の値の間の値を採用することも可能である。また、上記各実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されるものではない。また、本発明は、上記各実施形態に対する以下のような変形例も許容される。なお、以下の変形例は、それぞれ独立に、上記実施形態に適用および不適用を選択できる。すなわち、以下の変形例のうち任意の組み合わせを、上記実施形態に適用することができる。
(変形例1)
上記実施形態においては、熱交換器として、対向流型二重管式熱交換器76が例示されている。しかし、本発明の熱交換器は、このような例に限らず、どのような熱交換器であってよい。例えば、複数個(例えば10個以上の多数個)の流路が並列に配置され、かつ、個々の流路の水力直径が1mmと小さい熱交換器にも適用可能である。
(変形例2)
また、上記実施形態においては、主管50の内径はすべて同じであった。しかし、必ずしもこのようになっておらずともよい。例えば、主管50のうち、熱交換器76を構成する部分と恒温水槽51内に存在する部分の両方を除いた外部配管部は、上記実施形態よりも太くしてもよい。
(変形例3)
上記第2、第3実施形態の第1温度、第2温度は、それぞれ130℃、120℃および65℃、60℃となっているが、第1温度、第2温度は、第1温度が第2温度と同じか第2温度よりも高ければ、どのような温度であってもよい。
(変形例4)
本発明においては、発熱部は上記実施形態に示したようなものである必要はなく、例えば、インバータでもよいし、車両のエンジンであってもよい。
(変形例5)
上記第2、第3実施形態では、それぞれ、第2流体(発熱体)の温度、および、第1流体の温度に基づいて、制御装置53によるポンプ52の制御内容(具体的には、ポンプ脈動制御の実行、非実行)を切り替えている。しかし、制御装置53によるポンプ52の制御内容は、他の要因に基づいて変化させるようになっていてもよい。
例えば、流量計54の検出結果に基づいて、脈動における振幅(すなわち(Vmax−Vmin)/Vmax)、脈動の周期T等を変化させてもよい。より具体的には、熱の輸送に必要な平均流量よりも流量計54が検出した流量が低ければ、平均流量を増加させるよう、上記振幅を増加させてもよい。
また例えば、第1圧力センサ56、第2圧力センサ57、または差圧計58の検出結果に基づいて、逆勾配期間T3における前後圧力差(負値)が減少するよう、脈動における振幅(すなわち(Vmax−Vmin)/Vmax)、脈動の周期T等を変化させてもよい。
51a 内壁面
52 ポンプ
53 制御装置
59 第2温度センサ
75 第4温度センサ
76 対向流型二重管式熱交換器
T1 加速期間
T2 減速期間
T3 逆勾配期間

Claims (9)

  1. 流体が流れる流路を有すると共に前記流体と他の物とを熱交換させる熱交換器(76)と、
    前記流路内の前記流体を脈動させる脈動発生手段(52、53)と、を備え、
    前記流路において前記流体の流れが流れ方向に流れる定常流となっているとき、前記流路の少なくとも一部における前記流体の流れは層流となり、
    前記流路の前記流れ方向上流端における前記流体の圧力から前記流路の前記流れ方向下流端における前記流体の圧力を減算した結果を前後圧力差とすると、前記脈動発生手段は、前記流路内の前記流体を脈動させることで、前記前後圧力差が負になる逆勾配期間(T3)を発生させると共に、前記逆勾配期間において、前記流路の中央部からの距離よりも前記流路に面する内壁面(51a)からの距離の方が近い位置で、前記流れ方向とは逆方向に進む逆流を前記流体に発生させることを特徴とする流体輸送装置。
  2. 前記脈動発生手段は前記流体を駆動するポンプ(52)および前記ポンプを制御する制御装置(53)を有し、
    前記制御装置は、前記ポンプの出力を周期的に変動させることにより前記流体を周期的に脈動させ、
    前記流路の前記流れ方向上流端における前記流体の圧力から前記流路の前記流れ方向下流端における前記流体の圧力を減算した結果を前後圧力差とし、前記ポンプの出力が低下している期間(b)において前記圧力差が初めて正から負に転じる時点から前記ポンプの出力が増加し始める時点までの期間を減速期間(T2)とすると、前記前後圧力差を前記減速期間について平均した値を、前記前後圧力差を前記流体の脈動の一周期(T)について平均した値で除算した結果が、−0.4未満であることを特徴とする請求項1に記載の流体輸送装置。
  3. 前記脈動発生手段は前記流体を駆動するポンプ(52)を有し、
    前記ポンプは容積型ポンプであることを特徴とする請求項1に記載の流体輸送装置。
  4. 前記脈動発生手段は、前記流路内の前記流体を脈動させることで、前記逆勾配期間において前記流路の中央部からの距離よりも前記流路に面する内壁面からの距離の方が近い位置で、前記流れ方向とは逆方向に進む逆流を前記流体に発生させ、それにより、2000より低いレイノルズ数で前記流体の流れに乱れを生じさせることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の流体輸送装置。
  5. 前記内壁面が凸凹に形成されていることで、前記流路における前記流体の流量が一定になっているときに、前記流路内の一部において前記流体が渦を形成することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の流体輸送装置。
  6. 前記脈動発生手段は、所定の条件が満たされたことに基づいて、前記流路において前記流体の流れが前記流れ方向に流れる定常流となっている状態から、前記流路内の前記流体を脈動させ、それにより、前記逆勾配期間において前記流路の中央部からの距離よりも前記流路に面する内壁面からの距離の方が近い位置で、前記流れ方向とは逆方向に進む逆流を前記流体に発生させることで前記流体の流れに乱れが生じた状態にすることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1つに記載の流体輸送装置。
  7. 流体が流れる流路を有すると共に前記流体と他の物とを熱交換させる熱交換器(76)と、
    前記流路内の前記流体を脈動させる脈動発生手段(52、53)と、を備え、
    前記流路において前記流体の流れが流れ方向に流れる定常流となっているとき、前記流路の少なくとも一部における前記流体の流れは層流となり、
    前記脈動発生手段は、所定の条件が満たされたことに基づいて、前記流路において前記流体の流れが流れ方向に流れる定常流となっている状態から、前記流路内の前記流体を脈動させることで、前記流体の流れに乱れが生じた状態にすることを特徴とする流体輸送装置。
  8. 前記熱交換器で前記流体と熱交換する発熱部の温度を検出する発熱部温度センサ(75)を備え、
    前記脈動発生手段は、前記発熱部温度センサが検出した温度が所定の温度を超えると、前記所定の条件が満たされたと判定することを特徴とする請求項6または7に記載の流体輸送装置。
  9. 前記流体の温度を検出する流体温度センサ(59)を備え、
    前記脈動発生手段は、前記流体温度センサが検出した温度が所定の温度を超えると、前記所定の条件が満たされたと判定することを特徴とする請求項6または7に記載の流体輸送装置。
JP2015099890A 2015-05-15 2015-05-15 流体輸送装置 Expired - Fee Related JP6464918B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015099890A JP6464918B2 (ja) 2015-05-15 2015-05-15 流体輸送装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015099890A JP6464918B2 (ja) 2015-05-15 2015-05-15 流体輸送装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016217564A true JP2016217564A (ja) 2016-12-22
JP6464918B2 JP6464918B2 (ja) 2019-02-06

Family

ID=57580667

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015099890A Expired - Fee Related JP6464918B2 (ja) 2015-05-15 2015-05-15 流体輸送装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6464918B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102018130647A1 (de) 2017-06-06 2019-08-14 Denso Corporation Wärmetauschgerät
CN110767959A (zh) * 2019-10-09 2020-02-07 张强 动态冷却***
KR102134655B1 (ko) * 2020-04-23 2020-07-16 농업회사법인 상상텃밭 주식회사 용존산소량 및 양액 농도 조절이 가능한 양액 재배 장치 및 방법

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08170895A (ja) * 1994-12-15 1996-07-02 Sharp Corp 熱交換器
JPH08271185A (ja) * 1995-03-29 1996-10-18 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 熱輸送装置
JPH08313190A (ja) * 1995-05-16 1996-11-29 Hitachi Ltd 乱流二次流による温度制御装置
JP2008292743A (ja) * 2007-05-24 2008-12-04 Necディスプレイソリューションズ株式会社 冷却装置、冷却装置を備えた電子機器及び投写型表示装置
JP2014129902A (ja) * 2012-12-28 2014-07-10 Daikin Ind Ltd 冷凍装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08170895A (ja) * 1994-12-15 1996-07-02 Sharp Corp 熱交換器
JPH08271185A (ja) * 1995-03-29 1996-10-18 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 熱輸送装置
JPH08313190A (ja) * 1995-05-16 1996-11-29 Hitachi Ltd 乱流二次流による温度制御装置
JP2008292743A (ja) * 2007-05-24 2008-12-04 Necディスプレイソリューションズ株式会社 冷却装置、冷却装置を備えた電子機器及び投写型表示装置
JP2014129902A (ja) * 2012-12-28 2014-07-10 Daikin Ind Ltd 冷凍装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102018130647A1 (de) 2017-06-06 2019-08-14 Denso Corporation Wärmetauschgerät
US11035629B2 (en) 2017-06-06 2021-06-15 Denso Corporation Heat exchange apparatus
CN110767959A (zh) * 2019-10-09 2020-02-07 张强 动态冷却***
KR102134655B1 (ko) * 2020-04-23 2020-07-16 농업회사법인 상상텃밭 주식회사 용존산소량 및 양액 농도 조절이 가능한 양액 재배 장치 및 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JP6464918B2 (ja) 2019-02-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Mehta et al. Taylor bubble-train flows and heat transfer in the context of pulsating heat pipes
Yang et al. Experimental study on convective heat transfer and flow resistance characteristics of water flow in twisted elliptical tubes
JP6464918B2 (ja) 流体輸送装置
Subramanian Heat transfer in flow through conduits
Syed et al. Numerical study of an innovative design of a finned double-pipe heat exchanger with variable fin-tip thickness
Chokphoemphun et al. Heat transfer augmentation in a circular tube with winglet vortex generators
Hettiarachchi et al. Three-dimensional laminar slip-flow and heat transfer in a rectangular microchannel with constant wall temperature
Meyer Heat transfer in tubes in the transitional flow regime
CN107562155A (zh) 一种液冷服务器及其流量测量方法
Lu et al. Experimental investigation on flow boiling heat transfer in conventional and mini vertical channels
WO2006088138A1 (ja) 金属管及びその製造方法
Kivisalu et al. Results for high heat-flux flow realizations in innovative operations of milli-meter scale condensers and boilers
Yamaguchi et al. Thermodynamic effect on cavitation in high temperature water
JPWO2009044764A1 (ja) 流体移送装置及び流体移送方法
EP3379132B1 (en) Cooling device for internal combustion engine
Wang et al. Evaporator performance enhancement by pulsation width modulation (PWM)
Wafelkar et al. Experimental performance analysis of triple tube heat exchanger with dimple tubing
JP6160523B2 (ja) 熱輸送システム
Chaurasia et al. Thermal performance analysis of CuO nanofluid flow in a pipe with helical screw twist tape
JP2010117159A (ja) 微少流量計及び微少流量測定方法
JP6223298B2 (ja) 管内単相流用伝熱管
Purwadi et al. Efficiency and Effectiveness of a Rotation-Shaped Fin Having the Cross-Section Area Dependent on the One-Dimensional Position
JP6747690B2 (ja) パイプラインによる流体移送方法及び流体移送装置
JP2017028957A (ja) 冷却装置
Elashmawy et al. Investigation of the effect of pipeline size on the cross flow injection process

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170914

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180607

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180612

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180730

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181211

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181224

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6464918

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees