JP2016211084A - 表面塗工用紙力増強剤及びこれを塗工した紙力増強紙 - Google Patents

表面塗工用紙力増強剤及びこれを塗工した紙力増強紙 Download PDF

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Abstract

【課題】セルロースを含む材料を利用して紙力増強剤を得る。【解決手段】セルロースを含む材料を繊維径1μm以下、モード径が5μm以上100μm以下となるように粉砕した粉砕物を水中に分散させたスラリーを紙に塗工する。【選択図】なし

Description

この発明は、セルロースを含む材料の粉砕物を含むスラリーを用いた紙力増強剤に関する。
現在、紙は様々な用途に用いられており、その中には、段ボールなどの包装材料に使用される板紙を始めとして、高い強度を要求される製品も多い。高い強度の紙を作るには、強度を発揮しやすい質の高い木材パルプを使用するか、または、紙の強度を向上させるために、ポリアクリルアミド(PAM)、でんぷん、ポリビニルアルコール(PVA)などの紙力増強剤を使用する方法が考えられる。コストの面から考えると、質の高い木材パルプを使用することは難しく、多くの場合、紙力増強剤の添加によって高い強度の紙が作られている。特に古紙を原料とする段ボール用の紙を製造する際は、紙力増強剤が使用されている。
ただし、これらの紙力増強剤も大量に使用すると紙の製造コストが上がる。また、紙力増強剤の中でも、デンプンのような天然物由来のものとPVAやPAMのような合成高分子のものと大きく分けて2種類存在するが、天然物由来のものの方が、環境への負荷を考えると好ましい。このため、低コストで、環境への負荷が少ない紙力増強剤が望まれる。
ところで、紙は主にセルロースからなるが、これまでにセルロースを粉砕物とすることにより、様々な形態での利用が検討されている。具体的な用途としては、食品添加物や濾過助剤、樹脂充填剤、飼料などが挙げられる。
製紙の分野においては、例えば特許文献1に、紙の原料となるパルプと微細繊維状セルロースを混合して抄紙(内添)した塗工紙について記載されており、この塗工紙は剛性が強くなることが記されている。また、セルロースを含む原料の粉砕物を無機物と混合して粉砕したものを填料に利用する例も提案されている(特許文献2)。
特開平6−341094号公報 特開2014−198930号公報
特許文献1のように、セルロースを含む粉砕物を原料パルプと混合して抄紙することにより、剛度を上げる方法は報告されているが、抄紙後の紙にセルロース粉砕物を塗工(外添)して強度が上がるという例はない。一方、特許文献2においても、白色度、平滑性には寄与するものの、混合して抄紙しても、紙力増強剤としては効果が限定的であり、大量に塗工しても十分に圧縮強度などが上がらないという問題があった。このように、従来検討されている紙力増強剤としての具体的な利用の検討は抄紙の際に混合する利用形態に限られ、塗工用紙力増強剤としての利用方法は具体的な検討が進んでいなかった。
そこでこの発明は、セルロースを含む材料を塗工用の紙力増強剤として好適に利用できるようにし、取り扱いやすい紙力増強紙を得ることを目的とする。
この発明は、セルロースを含む材料を繊維径が1μm以下でなおかつ、最長部のモード径が5μm以上100μm以下となるように粉砕した粉砕物を水に分散させたスラリーを塗工用紙力増強剤とすることにより上記の課題を解決したのである。
この発明では、まず、粉砕物の大きさは上記の範囲となるように最適な調製をしなければならない。単にセルロースを含む材料のスラリーを紙力増強剤として紙に塗布しても紙力向上効果はない。この発明では、上記の範囲の大きさに粉砕した粉砕物を含むスラリーが、その前後の範囲の大きさである粉砕物に比べて、紙力向上効果が特に向上することを見出した。
その原理はおそらく、次のような仕組みと考えられる。まず、繊維径を1μm以下にすることにより、繊維が細くなり、紙上に塗工されると表面の繊維の間に入り込み紙の繊維同士の結合を強化し、紙力強度が向上すると考えられる。さらに上記の最適な大きさである粉砕物が紙上に塗工されると、紙の表面に粉砕物が均一に近い状態で生じ、これが大きく紙力を向上させていると思われる。上記セルロース粉砕物が長手方向に長すぎると、スラリーの粘度が高くなり偏りが生じやすく、また塗工した表面がセルロース粉砕物自体の長さによっても不均一になる。また、粉砕物が長すぎると、粉砕物同士が絡まるので、紙の表面に均一に分散せず、紙力増強効果が十分に得られず、単なる塗工剤に近くなってしまう。一方で、上記粉砕物が短すぎると、粉砕物同士の相互作用が弱くなるため、紙力増強効果が限定的になる。本発明は紙の表面における粉砕物が、上記の特定の長さの範囲である場合にのみ起こす特異な挙動を最大限に利用したものである。
上記の粉砕物の効果は、純粋なセルロース由来の粉砕物のみでなくても発揮できる。すなわち、セルロース以外に、ヘミセルロースやリグニンなどの有機物や、植物由来、又は添加物由来の無機物などを含んでいてもよい。ただし、無機物が多すぎると粉砕物による紙力増強効果を妨げる効果があるため、無機物が混合される場合、その量は固形分中の50質量%未満であることが望ましい。材料が50質量%以上の無機物を含んでいる場合には、セルロース含有率の高いその他の材料と混合したり、無機物の一部を何らかの方法で除去したりして、50質量%未満に調整することで、本発明に用いることができる。
この発明にかかる塗工用紙力増強剤を用いることで、ろ紙や古紙だけでなく、稲藁などの植物バイオマス、紙粉、製紙時に生じる廃棄物(スカムや余剰汚泥)などの種々のセルロースを含む材料を、紙力増強剤として好適に利用することが出来る。これにより、紙に必要な紙力を効果的に付与することができ、好適に紙力増強紙を得ることができる。
実施例で用いた離解ろ紙の顕微鏡写真 (a)実施例2における0.08mmパスまで粉砕(前処理)後のろ紙の拡大写真、(b)実施例2における乾式粉砕後の拡大写真、(c)予備粉砕後本粉砕前の拡大写真、(d)本粉砕後の拡大写真 (a)実施例において用いる中芯原紙の表面拡大写真、(b)実施例2にかかる紙力増強剤を塗工した紙力増強紙の表面拡大写真、(c)(b)の断面拡大写真 (a)粉砕前の微結晶セルロースの偏光顕微鏡写真、(b)(a)の粉砕後の偏光顕微鏡写真 (a)粉砕前の微結晶セルロースの電子顕微鏡写真(1000倍)、(b)(a)の粉砕後の電子顕微鏡写真(5500倍)
以下、この発明を詳細に説明する。この発明は、セルロースを含む材料の粉砕物を含有するスラリーからなる塗工用紙力増強剤と、それを塗工した紙力増強紙、及びその製造方法である。
上記粉砕物の原料となるセルロースを含む材料は特に限定されない。例えば、ろ紙、古紙、微結晶セルロース、稲藁、籾殻、木粉などの植物バイオマス、紙粉、製紙時に生じるスカムや余剰汚泥など、セルロースを含む材料が利用できる。特に、製紙の際に生じる廃棄物であるスカムや余剰汚泥を利用すると、製紙工程全体での廃棄物を減らしながら、得られる紙の強度を向上できるので好ましい。すなわち、上記材料は、純粋なセルロースである必要はなく、ヘミセルロースやリグニンなどのその他の有機物や、無機物などを含んでいてもよい。従って、これらセルロースを含む材料を粉砕した粉砕物のスラリーには、それらの水不溶性の有機物や無機物が含まれていてもよい。ただし、セルロースの含有量が低すぎると、塗工する際に無駄に重量が多くなり、一旦不純物を取り除く必要に迫られる場合もあるため、少なくとも10質量%以上のセルロースを含有する材料であることが好ましい。なお、セルロースの含量はα-セルロースについてのものである。
上記粉砕物は、最長部のモード径(最頻値に対応する粒子径)が、5μm以上である必要があり、10μm以上であると好ましい。モード径が5μm未満では、紙に塗工しても粉砕物が亀裂を生じてしまい、本発明の効果である紙に対する特に高い紙力増強効果を発揮しきれず、単に添加物が載っただけの効果程度に留まってしまいやすくなるからである。一方で、モード径が100μm以下である必要があり、80μm以下であると好ましい。モード径が100μmを超えると、スラリーの粘度が高くなりすぎてしまい表面の粉砕物の厚みに偏りが生じたり、上記粉砕物の繊維が長すぎて絡まり塊となってしまったりして、紙の表面に形成させる粉砕物が十分に均一なものにならない。また、上記粉砕物が複数本集まると自体の大きさによっても、凹凸が無視できなくなる恐れがある。これらの作用が重なるため、大きすぎる粉砕物が多いと、紙に対する特異な紙力増強効果を発揮しきれずに、単に添加物が載っただけの効果程度に留まってしまう。なお、以降の記載において「粒子径」という場合は、粉砕物の最長部の長さのことをいう。
なお後述するように上記材料に無機物が含まれている場合でも、このモード径の値は基本的にはセルロース由来の成分を粉砕したもの(以後、「セルロース由来粉砕物」と表記する。)により決定される。上記材料に含まれている無機物は総じて、繊維状に連なったセルロース由来の成分よりも小さいため、最頻値として現れるのはセルロース由来の成分の値となる。
なお、上記粉砕物のうちセルロース由来の成分は、元々繊維状であるセルロースを粉砕したものであるため、粉砕後も繊維径よりも繊維長さの方が長い形状を維持していることが多い。この発明において定義する上記のモード径は粒子としては最大径に対応する繊維長さについての値である。
上記粉砕物を調製するにあたっては、元になる上記材料と粉砕の仕方によって、その粒度分布が異なってくる。このため、上記のモード径の条件を満たすだけでなく、その他の分布条件も満たしているとより好ましい。
上記粉砕物は、メジアン径(d50)が5μm以上であると好ましく、10μm以上であると好ましい。メジアン径が5μm以上であることで、モード径が上記の範囲を満たしていることに加えて、紙力増強効果を好適に発揮できる大きさの粒子数が十分に確保できることになる。一方で、メジアン径が50μm以下であると好ましく、40μm以下であるとより好ましい。全体的にスラリーの粘度を抑制しやすくなり、表面に形成される粉砕物の均一性が高まるため、紙力向上効果が上がりやすくなる。なお、上記材料が無機物を含む場合、無機物はセルロース由来粉砕物よりも小さい傾向にあるため、無機物の含有量が多い上記粉砕物は、その分メジアン径がセルロース由来の成分のみの値よりも低い値となる可能性がある。
さらに、上記粉砕物は、含有する上記セルロース由来粉砕物の、繊維の長手方向ではなく、繊維状である粉砕物の最短部である径(以下、「繊維径」とする。)が、1μm以下にならないと紙力向上効果は見られない。このため、少なくとも繊維径が1μm以下となるまで粉砕された粒子が含まれていることが必要となる。実質的には、10%以上の粒子が1μm以下でなければほとんど紙力向上効果を得られないと考えられる。より具体的には、上記粉砕物を構成する上記セルロース由来粉砕物の繊維径の50%以上が1μm以下となるまで粉砕されていることが望ましい。さらに、90%以上の上記セルロース由来粉砕物の繊維径が1μm以下となっているとさらに望ましい。
この発明にかかる表面塗工用紙力増強剤として用いる際の上記スラリーには、上記粉砕物が0.5質量%以上含まれていると好ましく、1質量%以上含まれているとより好ましい。薄すぎると十分な量の上記粉砕物を紙上に載せるために手間がかかり、また、塗工後に乾燥するにも時間が掛かりすぎてしまう。一方で、上記スラリーに含まれる上記粉砕物の含有量は7質量%以下であると好ましく、5質量%以下であるとより好ましい。濃すぎると上記スラリーの粘度が高くなりすぎ、紙上に均一に塗工することが難しくなってくる。
また、上記スラリー中において、水に溶解せずに残存する成分である固形分中に占める上記粉砕物の割合は、15質量%以上であると好ましく、30質量%以上であるとより好ましく、50質量%以上であるとさらに好ましい。少なすぎると、上記スラリーを乗せることで得られる紙力増強効果の効率が悪く、紙が無駄に重くなってしまう場合がある。
上記スラリーにおいて上記粉砕物を水中にて分散させるには、上記粉砕物の原料となる上記セルロース材料を水中に投下し、湿式粉砕で好適な時間に亘って粉砕処理を行う手法が挙げられる。また、上記セルロース材料を水中に投下する前に、予め離解機により繊維をほぐしたり、攪拌ミルなどで乾式粉砕したりしておいてもよい。さらに、一旦湿式粉砕した後に、多段階的に湿式粉砕を行ってもよい。これらの手法以外にも、上記の径の条件を満たす上記スラリーを得られるのであれば手法は特に限定されない。
上記スラリーには、無機物が含まれていてもよい。ただし、無機物が含まれる場合、上記スラリー中における上記無機物の含有量は、上記固形分中に占める割合が、50質量%未満であることが好ましい。より好ましくは25質量%以下であり、さらに好ましくは15質量%以下であり、紙力増強効果の点からは少ないほど好ましい。塗工した上記粉砕物が適切な大きさであることにより発揮される特に優れた紙力増強効果は、上記スラリー中に含まれる無機物が多すぎるとその効果が抑制され、あるいは発揮されない。これは、上記粉砕物の一体性が上記無機物によって邪魔されてしまうためと考えられる。このため、元々の上記材料が50質量%以上の無機物を有する場合には、他のセルロース含有量が多い材料と混合するか、何らかの方法で無機物を除去して無機物が含まれる割合を低減させた上で、材料として使用する。ただし、極限まで排除する必要はなく、10質量%未満であれば紙力増強効果に対する抑制作用はほとんど発揮されない。
ここで上記無機物とは、水に難溶性又は非溶性であり、金属元素を含有する化合物又は金属元素の粒子をいう。具体的には、炭酸カルシウム、酸化チタン、タルク、マイカ、シリカ、カオリンなどが挙げられる。これらの上記無機物は水に溶けずに細かい粒となって分散しており、紙に塗工した後も紙の表面に留まり続ける。
これらの上記無機物が上記スラリーに混入する形態としては、例えば、材料が製紙スカムや紙粉などである場合、元の紙に含まれる顔料や添加物として混入する炭酸カルシウムや酸化チタン、タルク、マイカなどが挙げられる。また、材料が稲藁などの草木類であると、これらの植物が元々含有する無機物なども挙げられる。この他、その他の効果を狙って意図的に混合させる成分が含まれていてもよい。
なお、意図的に上記無機物を入れる場合は上記のような例に留まらない多種の化合物が含まれうる。しかし、上記スラリーに意図的に上記無機物を混入させるメリットは主に白色度や蛍光度、平滑性の向上であり、本発明の紙力増強効果が減退するデメリットを上回ることは少ないと考えられる。
上記スラリーには、上記粉砕物と上記の意図的に添加する無機物の他に、水溶性のその他の添加剤を含有していてもよい。具体的には、pH調整剤や歩留まり向上剤、湿潤紙力向上剤、濾水向上剤、ポリ塩化アルミニウム、PAM、デンプン、アクリル酸ソーダ、硫酸バンドなどが挙げられる。
上記スラリーは、抄紙された後の紙に対して塗工する塗工用紙力増強剤として用いることができる。塗工する手法は特に限定されるものではなく、例えば、浸漬、噴霧、塗布などの一般的な手法により塗工できる。
上記スラリーを塗工用紙力増強剤として用いる際の、紙上への塗工量は、2g/m以上であると好ましく、4g/m以上であるとより好ましい。2g/m未満では紙力向上効果が不十分になる。本発明の塗工用紙力増強剤は材料の調達からコスト面で従来の塗工用紙力増強剤より有利であるため、塗工量を削りすぎるメリットはほとんどない。一方、紙上への塗工量は10g/m以下であると好ましく、8g/m以下であるとより好ましい。多すぎても、紙の表面と接触して紙力に寄与する上記粉砕物の量には物理的に限界があり、着量の割には紙力増強効果が得られなくなるからである。
この発明にかかる塗工用紙力増強剤は、廃棄物として扱われる上記セルロース材料であっても有益な効果を発揮させることができ、廃棄物の処理にかかる費用や手間を減少させることができる。また、単純な嵩高さによる効果ではなく、適切な大きさの粉砕物とすることで、特に優れた紙力増強効果を発揮でき、塗工された紙力増強紙の強度を優れたものにする。
以下、この発明を実際に実施した実施例を挙げて、発明の内容をより具体的に示す。
まず、使用した材料及び原料について説明する。
<セルロースを含む材料>
・ろ紙(アドバンテック製:定性濾紙No.1)
・稲藁(灰分は主に植物由来のシリカ)
・製紙廃棄物(レンゴー(株)製紙工場にて採取したスカム。灰分は主に製紙時に添加する添加物由来の炭酸カルシウム又は酸化チタン、カオリンなどの無機物)
・古紙(一般用製紙材料として用いられるもの。灰分は主に製紙時に添加する添加物由来の炭酸カルシウム又は酸化チタンなどの無機物)
・紙粉(レンゴー(株)段ボール工場にて生じる切断粉。灰分は主に製紙時に添加する添加物由来の炭酸カルシウム又は酸化チタンなどの無機物)
<添加無機物>
・炭酸カルシウム(白石カルシウム(株)製:ソフトン#3200)
用いたセルロースを含む材料の乾燥重量での分析した質量含有率を表1に示す。成分分析方法はTAPPIスタンダードの方法に基づき行い、ホロセルロース含量についてはワイズ法で測定した。ここで、ホロセルロースとはαセルロースとヘミセルロースとを合わせた含有量である。また、灰分とは燃焼後に残存する灰の重量であり、無機物に相当する。なお、その他の成分が入るため、合計値は100%にはならない。
<セルロースを含む材料の粉砕物長さについての検討>
まず、セルロースを含む材料としてろ紙を用い、粉砕の程度を変えて調製した粉砕物スラリーについて、粒度分布測定を行った。また、それぞれのスラリーを塗工した紙力増強紙について圧縮強度(リングクラッシュ試験)の試験を行った。
(参考例1)
まず、JIS P 8220に従い、5mm角のろ紙を水中で繊維状にほぐした離解ろ紙を得た。この離解ろ紙について粒度分布測定を行った結果を参考例1として表2に示す。また、それぞれの例の原料と手順の違いを表3に示す。
(比較例1)
まず前処理として、ろ紙を5mm角に切り出したものを、フリッチュ製乾式粉砕機ロータースピードミルP−14で0.08mmパスまで粉砕した。この前処理済み材料を表3中「0.08mmパス」と表記する。次に、この前処理済み材料を、攪拌ミルで湿式粉砕にて1時間処理した。具体的には、900ccのポット中に15.3g前後の0.08mmパス原料を入れ、1mm径のジルコニアビーズを450cc(50体積%)まで導入し、さらに、固形分が5.14質量%となるように水を添加し、900rpmにて1時間攪拌した。この粉砕物の粒度分布測定結果を比較例1として表2に示す。
なお、粒度分布の測定にあたっては、レーザー回折式粒度分布測定装置((株)島津製作所製:Shimadzu-SALD2100)を用いた。屈折率は1.80−0.20i、測定方法はフローセルであり、測定範囲は0.01〜1000μmとした。粉砕物を用いる粒度分布測定用サンプルは0.1〜0.5%のスラリーとし、分散剤として1.25%CMCナトリウムを対液量で1質量%添加した物を用いた。なお、「モード径」は最も頻度が高い粒子径である。「d10」は粒子径の細かい物から積算し全体の10%に達した時の粒子径である。「d50」は粒子径の細かい物から積算し全体の50%に達した時の粒子径である。「d90」は粒子径の細かい物から積算し全体の90%に達した時の粒子径である。
(比較例2)
離解ろ紙を原料として、マスコロイダー(石臼式摩砕機、増幸産業製:スーパーマスコロイダーMKCA-6-2R)を用い、7回湿式粉砕処理した。この磨砕粉砕物の粒度分布測定結果を比較例2として表2に示す。
(実施例1)
比較例1と同様に、5mm角に切り出したろ紙をフリッチュ製乾式粉砕機ロータースピードミルで0.08mmパスまで粉砕した。この0.08mmパス原料を比較例1の攪拌ビーズミルを用いて30分間に亘って乾式粉砕処理を行った。この乾式粉砕処理にあたっては、比較例1において湿式粉砕に用いたものと同じポットに、同様にジルコニアビーズを入れ、水を添加せずに粉砕処理を行った。次に固形分が5.14質量%となるように水を添加し、1000rpmにて90分間に亘って湿式粉砕処理を行った。この粉砕物の粒度分布測定結果を実施例1として表2に示す。
(実施例2)
実施例1において得られた粉砕物のスラリーについてそこまでの粉砕処理を予備粉砕とし、さらに本粉砕となる湿式粉砕を、同じポットのままさらに750rpmにて5時間に亘って行った。この粉砕物の粒度分布測定結果を実施例2として表2に示す。
(比較例3)
実施例2において、本粉砕を5時間から24時間に増加させた以外は同様の手順により粉砕処理を行った。その結果を表2に示す。
(比較例4)
実施例2において、本粉砕を5時間から48時間に増加させた以外は同様の手順により粉砕処理を行った。その結果を表2に示す。
<粉砕の傾向について>
測定結果から、粉砕の過程においては大きな繊維から順に粉砕されていることがうかがえた。まず粉砕前の参考例1にあった400μm以上の粒子が、比較例1ではほとんど粉砕されていることがわかった。比較例1では、分布のピークは50〜70μmと100〜200μmの二箇所にあるが、モード径は138μmであった。乾式粉砕処理後に湿式粉砕処理を行った実施例1ではこれらの二箇所のピークのいずれも減少してモード径が48.8μmにまで低下した。さらに粉砕を長時間に亘って行うと、モード径が5μm未満となり、48時間ではモード径が1μm未満となった。
<塗工紙の作製>
25cm角のレンゴー(株)製中芯原紙(120g/m)に、固形分を3.0〜7.0%となるように調整したそれぞれの例の粉砕物の水中分散液を、バーコーター(安田精機製作所製:No.16)により片面約10gとなるように両面へ塗工した。塗工した紙は吸水ろ紙で挟み、圧搾ロールで5往復(20秒間)して圧搾した。その後、120度のドラムドライヤーで2分間乾燥させ、室温23度、湿度50%で24時間以上調湿し、次の紙力試験に供した。
<圧縮強度測定>
JIS P 8126に従い、塗工紙から長さ152.4mm幅12.7mmの試験片を切り出し、圧縮試験機(日本T.M.C.株式会社製:リングクラッシュテスターTMC-R-200)で圧壊するまで毎分13mmの速度で荷重を加え、圧壊した時の最大荷重を記録した。サンプル1種類に対してN数は6で行い、その平均値を求めた。その値を表4に示す。
水のみの添加である参考例2に対して、比較例1及び2は僅かに圧縮強度の増加が見られた。しかし、いずれも参考例2に対して最大で20N未満の増加に留まっている。特に比較例1では8g/mを添加したにも拘わらず、比較例2−2よりも劣る圧縮強度となってしまった。これらは繊維が大きすぎるために均一に粉砕物が塗工されていないためと考えられる。次に、実施例1及び2では着量2g/mで20N近い圧縮強度の増加を示し、さらに着量の増加に比例して圧縮強度の大きな向上が見られた。しかしながら、さらに粉砕が進んだ比較例3、4では比較例1、2と同程度にまでしか圧縮強度の増加が現れなかった。これにより、実施例の範囲を含む特定のモード径の範囲でのみ、特異な圧縮強度の増加が見られることが確かめられた。
<繊維状態の検証>
参考例1に用いた離解ろ紙の顕微鏡写真を図1に示す。表示されたスケールは1目盛り10μmである。繊維長さは大半が1mm(1000μm)以上であり、繊維径は10〜20μm程度である。
次に、実施例2における一連の手順について前処理(0.08mmパスまで粉砕)後の拡大写真を図2(a)に、乾式粉砕後の拡大写真を図2(b)に、本粉砕直前(実施例1に相当する)の拡大写真を図2(c)に、5時間の本粉砕後の拡大写真を図2(d)に示す。ただし、図2(d)のみ倍率が異なる。いずれもスケールの1目盛りが10μmである。最終段階の図2(d)におけるモード径は17.2μmである。
図3(a)に、塗工前の中芯原紙の表面写真を示す。なお、倍率は150倍である。図3(b)に実施例2にかかる紙力増強剤を塗工した後の表面写真(150倍)を、図3(c)にその断面写真(1000倍)を示す。元の中芯原紙では繊維による凹凸がはっきりと観測されるが、紙力増強剤を添加した後の図3(b)ではそれらの凹凸の大半が均されている。断面を見ると、表面にほぼ一様の厚さでセルロースの層が形成されており、この層が紙力を増強させる主な要素であることが確認できた。
<セルロース材料の違いについての検証>
(実施例3〜7、参考例2)
ろ紙以外の材料について、モード径が5〜100μmの範囲に収まるように粉砕物スラリーを調製した。稲藁については、実施例2と同様の手順により粉砕物を得た。他、製紙廃棄物や古紙、紙粉については、乾式粉砕をしないこと以外は実施例2と同様の手順により粉砕物を得た。ただし、それぞれの例における本粉砕の所要時間は適宜調整した。なお、製紙廃棄物は乾燥重量あたり48%の灰分を含んでいるが、灰分の粒子はd90が20μm以下であり、セルロースを含む微細繊維とは重ならないことを確認している。ただし、メジアン径では灰分の影響が表れるため、セルロースを含む微細繊維由来の粉砕物(セルロース由来粉砕物)のみの粒度分布ではない。一方、モード径に関しては後述する理由により、測定値がセルロースを含む微細繊維由来の粉砕物(セルロース由来粉砕物)についての値として考えられる。それぞれの例のスラリーを、実施例2と同様の手順により中芯原紙上に塗工し、圧縮強度を測定した。その結果を表5に示す。含有率は固形分中に占める率である。
セルロースを含む材料の種類に拘わらず、いずれも圧縮強度の高い増加が観測された。このため、材料の種類によらず、本発明は実施可能であることが確かめられた。ただし、これらの中で実施例4のみは圧縮強度が170Nを超えたものの他の実施例と比べると低い値となった。これは、実施例4のみは材料が含有する無機物の量が特に高かったためであると考えられる。無機物以外のリグニンやヘミセルロースについては、紙力向上効果を阻害することはないと考えられる。なぜならば、リグニン16%、ヘミセルロース30%含有している稲藁が、8%リグニン、24%ヘミセルロースを含有している古紙や紙粉と強度が同等であるためである。
<無機物の影響についての検証>
(比較例5)
実施例2と同様のサイズに粉砕したろ紙と、炭酸カルシウム(白石カルシウム(株)製:ソフトン#3200、平均粒子径0.7μm)とを、いずれも固形分濃度が5.0質量%となるように混合させたスラリーを調製した。すなわち、固形分中の無機物の含有率が50質量%となるスラリーである。このスラリーを実施例2と同様の手順により塗工したところ、着量を8.2g/mとしたにも関わらず、圧縮強度は165Nに留まった。このため、固形分中に50質量%以上の無機物が含まれていると、本発明が発揮する特異な紙力向上効果は十分に発揮できないことが確かめられた。
<繊維径についての検証>
(比較例6)
微結晶セルロース(モード径17.2μm、メジアン径10.5μm、メルク社製cellulose microcrystalline)を用いて、粉砕せずにそのまま塗工し圧縮強度を測定した(比較例6)。その結果を表6に示す。モード径が17.2μmであるにも拘わらず、圧縮強度はほとんど増加が見られなかった。
この比較例6にかかる微結晶セルロースの電子顕微鏡写真を日本電子株式会社製:JSM-6010PLUS/LA走査電子顕微鏡(SEM)により撮影した。その写真を図5(a)に示す。観測された繊維50本について、SEMが有する計測モードにて、繊維径を確認した。その結果を併せて表6に示す。なお、繊維径の短い物から積算し全体の10%に達した時の繊維径をd10とし、短いものから積算し全体の90%に達した時の繊維径をd90とした。繊維径は、最小値でも1μmであり、繊維径が1μm以下の粒子は見あたらなかった。このように、繊維径が細い粒子が足りなかったために、強度増加効果が発揮されなかったものと考えられる。
(実施例8)
比較例6の微結晶セルロースを、上記表6のような分布となるように、粉砕した。その偏光顕微鏡写真を図4(b)に示す。この材料について同様に紙力増強剤を作成し、圧縮強度を測定したところ、高い圧縮強度の向上が見られた。比較例6と同様に電子顕微鏡写真を撮影した。その写真を図5(b)に示し、計測モードで測定した繊維径を表6に示す。粒子径は全体的に約半分程度になっただけであるが、繊維径は最大でも0.39μmとなるまで細く粉砕されていた。このように繊維径が1μm以下という十分に細い粒子にまで粉砕されることで、高い強度向上効果が発揮されることが確かめられた。
<無機物含有の際におけるモード径の検証>
無機物の含有量が多い製紙廃棄物を粉砕したものについて、測定されるモード径がセルロース粉砕物についての値であることを確認する試験を行った。まず、粉砕前の製紙廃棄物について粒度分布を測定した。この値を参考例3として表7に示す。次に、この製紙廃棄物を600℃で2時間かけて灰化し、粒度分布を測定した。この値を参考例4として表7に示す。この参考例4はすなわち、スカムに含まれる無機物のみを抜き出して測定した値とほぼ同じと考えられる。
粉砕前スカムである参考例3のモード径は138.2μmであるが、この中に含まれる灰分のモード径は参考例4の通り7.5μmである。従って、上記の粉砕前のモード径は、灰分が大量に含んでいる無機物による影響はほとんど無いことが確認できた。また、粉砕後のモード径も60.1μmと、灰分のモード径よりも高い値であるため、無機物灰分の粉砕による影響は特にないことが確かめられる。このため、参考例3の138.2μmから実施例4の60.1μmへとモード径が減少しているのも、灰分とは無関係にセルロースを含む微細繊維の粉砕物(セルロース由来粉砕物)等の粒子径を観測できていることが確かめられた。

Claims (4)

  1. 繊維径が1μm以下、モード径が5μm以上100μm以下であるセルロースを含む材料の粉砕物が水中に分散したスラリーからなる表面塗工用紙力増強剤。
  2. 上記スラリーの固形分中に無機物が含まれる場合、上記固形分中における上記無機物の含有率が50質量%未満である、請求項1に記載の表面塗工用紙力増強剤。
  3. 請求項1又は2に記載の紙力増強剤を表面に塗工した紙力増強紙。
  4. 請求項1又は2に記載の紙力増強剤を、抄紙した後の紙に塗工する、紙力増強紙の製造方法。
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