JP2016200647A - 光ファイバ付きフェルール、光機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】組み立てが容易であり、フェルール本体から後側へ延出する光ファイバの光特性の長期安定維持を容易に実現できる光ファイバ付きフェルール、この光ファイバ付きフェルールを含む光機器、光機器の組立方法を提供する。【解決手段】光ファイバ付きフェルール11は、胴体スリーブ21と、胴体スリーブ21内に固定されたフェルール本体22と、フェルール本体22に先端部を内挿固定した光ファイバ23と、光ファイバ23に外挿して胴体スリーブ21の内側に挿入された保護チューブ25とを有し、保護チューブ25は胴体スリーブ21に接着固定され、光ファイバ23は保護チューブ25の後端から延出され、保護チューブ25は、曲げ強度15〜25Mpa、外径が内径の2〜4倍かつ肉厚が0.3mm以上である。【選択図】図1
Description
本発明は、光ファイバ付きフェルール、及び該光ファイバ付きフェルールを含む光機器に関する。
従来、光スイッチ、コヒーレント光通信、光ファイバジャイロや磁気センサなどの光ファイバセンサ等においては、光ファイバを固定するためにフェルールが用いられている。
また、このフェルールを半導体レーザ(LD)を内蔵する光源モジュールに一体化することも広く行なわれている(例えば、特許文献1、2参照)。
また、このフェルールを半導体レーザ(LD)を内蔵する光源モジュールに一体化することも広く行なわれている(例えば、特許文献1、2参照)。
図3(a)は、光ファイバ心線または光ファイバ素線である光ファイバ200の先端部にフェルール100を取り付けた光ファイバ付きフェルールを示す。
なお、図3(a)において、フェルール100及び光ファイバ付きフェルールについて左側を前、右側を後として説明する。
図3(a)に示すように、フェルール100は、ステンレス製の円筒状部材である胴体スリーブ110に、光ファイバ200先端が挿入されるキャピラリ部材であるフェルール本体120を内挿固定した構成が一般的である。フェルール本体120は例えばジルコニアセラミックス製のキャピラリ部材であるが、この他、ガラス製のもの等も用いられている。フェルール100の胴体スリーブ110には、その前端部に内挿固定されたフェルール本体120の後端から後側に延在して胴体スリーブ110後端に開口するファイバ収納孔111が形成されている。
なお、図3(a)において、フェルール100及び光ファイバ付きフェルールについて左側を前、右側を後として説明する。
図3(a)に示すように、フェルール100は、ステンレス製の円筒状部材である胴体スリーブ110に、光ファイバ200先端が挿入されるキャピラリ部材であるフェルール本体120を内挿固定した構成が一般的である。フェルール本体120は例えばジルコニアセラミックス製のキャピラリ部材であるが、この他、ガラス製のもの等も用いられている。フェルール100の胴体スリーブ110には、その前端部に内挿固定されたフェルール本体120の後端から後側に延在して胴体スリーブ110後端に開口するファイバ収納孔111が形成されている。
光ファイバ付きフェルールは、胴体スリーブ110後端からファイバ収納孔111に光ファイバ200を挿入し、光ファイバ200先端に予め口出ししておいた裸光ファイバ210をフェルール本体120に内挿固定して組み立てられる。また、光ファイバ付きフェルールにあっては、光ファイバ200の胴体スリーブ110後端から延出する部分の基端部を胴体スリーブ110後端面に肉盛りした接着剤130によって胴体スリーブ110に接着固定することも広く行われている。
光ファイバ付きフェルールは、胴体スリーブ110の前端部を光源モジュール等の光機器の筐体等に取り付けて用いられる。
光ファイバ付きフェルールは、胴体スリーブ110の前端部を光源モジュール等の光機器の筐体等に取り付けて用いられる。
ところで、図3(a)に示す光ファイバ付きフェルールの場合、光ファイバ200の胴体スリーブ110後端に接着剤130によって接着固定された部分(以下、基端固定部230とも言う)からフェルール100後側に延出する部分240(以下、後側延出部とも言う)のフェルール100に対する曲げによって、後側延出部240の根元部、すなわち基端固定部230側の端部に応力が集中しやすい。このため、後側延出部240の根元部が基端固定部230に対して小さい曲げ半径(湾曲半径)で曲げられると、図3(b)に示すように後側延出部240根元部の、基端固定部230と基端固定部230を胴体スリーブ110に接着固定する接着剤130とで構成される接着固定部131との境界部(接着固定部131との際)に位置する被覆220に亀裂223(割れ)が生じることがある。
本発明者は、後側延出部240の根元部の被覆220に亀裂223が形成されると、その箇所の光ファイバ200の強度(機械的強度)が局所的に低くなり、後側延出部240に曲げや捻回が与えられると亀裂形成箇所への応力集中により光ファイバ、光ファイバ付きフェルールの光特性に影響を与えやすくなることを把握した。例えば光ファイバ200(光ファイバ素線)として偏波保持光ファイバを採用した場合、光ファイバ200の後側延出部240の根元部の曲げによって被覆220に亀裂223が形成されると、光ファイバ200の後側延出部240の捻回や曲げが光ファイバ200の偏波角度や消光比に影響を与えやすくなる。
後側延出部240の根元部の曲げを抑制する対策としては、図4に示すように、ブーツ250を利用することが検討される。
図4は、光源モジュールの筐体260に対するフェルール100の取付構造を示す。
図4において、フェルール100は、光源モジュールの筐体260に取り付けられたフェルール位置決め部材261の円筒スリーブ262に胴体スリーブ110の前端部を挿入し、胴体スリーブ110を円筒スリーブ262に溶接固定して取り付けられている。フェルール位置決め部材261は、円筒スリーブ262の軸線方向一端部から外側に突出するフランジ部263を筐体260に固定し、円筒スリーブ262を筐体260からその外面側に突出させて筐体260に取り付けられている。
フェルール100は、胴体スリーブ110に、フェルール位置決め部材261の円筒スリーブ262先端(突端)から突出させた突出部を確保し、胴体スリーブ110突出部を円筒スリーブ262先端に溶接してフェルール位置決め部材261に固定されている。
なお、図4において符号264は、胴体スリーブ110の位置決めスリーブ261への溶接時に生じた溶融金属が固化した溶接金属部である。
図4は、光源モジュールの筐体260に対するフェルール100の取付構造を示す。
図4において、フェルール100は、光源モジュールの筐体260に取り付けられたフェルール位置決め部材261の円筒スリーブ262に胴体スリーブ110の前端部を挿入し、胴体スリーブ110を円筒スリーブ262に溶接固定して取り付けられている。フェルール位置決め部材261は、円筒スリーブ262の軸線方向一端部から外側に突出するフランジ部263を筐体260に固定し、円筒スリーブ262を筐体260からその外面側に突出させて筐体260に取り付けられている。
フェルール100は、胴体スリーブ110に、フェルール位置決め部材261の円筒スリーブ262先端(突端)から突出させた突出部を確保し、胴体スリーブ110突出部を円筒スリーブ262先端に溶接してフェルール位置決め部材261に固定されている。
なお、図4において符号264は、胴体スリーブ110の位置決めスリーブ261への溶接時に生じた溶融金属が固化した溶接金属部である。
ブーツ250は、その全体が合成樹脂又はゴムによって形成された柔軟な円筒状部材である。図4に示すブーツ250は、フェルール位置決め部材261の円筒スリーブ262に外挿固定される円筒状の主筒部251と、主筒部251の軸線方向片端から先細りのテーパ状に突出形成されたテーパ筒部252と、テーパ筒部252の突端から主筒部251とは反対の側に突出形成された端筒部253とを有する。テーパ筒部252及び端筒部253は、主筒部251が湾曲変形されておらず真っ直ぐに延在する状態において、主筒部251に同軸に位置するように形成されている。
ブーツ250は、円筒スリーブ262に外挿した主筒部251の前端部を接着剤を用いて円筒スリーブ262に接着固定し、主筒部251前端部から後側部分の内側に接着固定部131を収納し、端筒部253内側に通した光ファイバ後側延出部240を端筒部253からその後方へ延出させた状態でフェルール位置決め部材261に取り付けられる。フェルール位置決め部材261に取り付けたブーツ250は、端筒部253からその後方へ延出するファイバ後側延出部240のサイドプル時に、主筒部251の円筒スリーブ262に接着固定された前端部から後側の部分(可撓性筒部254)の湾曲変形によって、光ファイバ後側延出部240の曲げ半径を光伝送性能に影響しない大きさに保ち、後側延出部240根元部の曲げを抑制する。
ブーツ250は、円筒スリーブ262に外挿した主筒部251の前端部を接着剤を用いて円筒スリーブ262に接着固定し、主筒部251前端部から後側部分の内側に接着固定部131を収納し、端筒部253内側に通した光ファイバ後側延出部240を端筒部253からその後方へ延出させた状態でフェルール位置決め部材261に取り付けられる。フェルール位置決め部材261に取り付けたブーツ250は、端筒部253からその後方へ延出するファイバ後側延出部240のサイドプル時に、主筒部251の円筒スリーブ262に接着固定された前端部から後側の部分(可撓性筒部254)の湾曲変形によって、光ファイバ後側延出部240の曲げ半径を光伝送性能に影響しない大きさに保ち、後側延出部240根元部の曲げを抑制する。
しかしながら、ブーツ250を利用する対策は、フェルール位置決め部材261へのブーツ250の取り付けに手間が掛るといった問題がある。
図4に例示した取付構造では、フェルール位置決め部材261の円筒スリーブ262に取り付けたブーツ250の円筒スリーブ262に対する傾斜(ブーツ主筒部251が真っ直ぐに延在するときの主筒部251中心軸線の胴体スリーブ110中心軸線に対する傾斜)が大きいと、ブーツ後端から延出する光ファイバ200のサイドプル方向によっては、ブーツ可撓性筒部254の湾曲変形に伴う光ファイバ後側延出部240根元部の接着固定部131に対する傾動が大きくなり、光ファイバ後側延出部240の根元部前端の被覆220の機械的強度に影響を与えやすい。
このため、ブーツ250は、その主筒部251前端部が円筒スリーブ262内の胴体スリーブ110と同軸となるように円筒スリーブ262に取り付ける。しかし、ブーツ250の主筒部251前端部を円筒スリーブ262内の胴体スリーブ110と同軸となるように円筒スリーブ262に接着固定するには、円筒スリーブ262に対するブーツの向きを調整した上、接着剤の固化完了まで円筒スリーブ262に対するブーツの向きを安定維持するべくブーツを支持し続ける必要があり、作業に手間と労力を要する。
図4に例示した取付構造では、フェルール位置決め部材261の円筒スリーブ262に取り付けたブーツ250の円筒スリーブ262に対する傾斜(ブーツ主筒部251が真っ直ぐに延在するときの主筒部251中心軸線の胴体スリーブ110中心軸線に対する傾斜)が大きいと、ブーツ後端から延出する光ファイバ200のサイドプル方向によっては、ブーツ可撓性筒部254の湾曲変形に伴う光ファイバ後側延出部240根元部の接着固定部131に対する傾動が大きくなり、光ファイバ後側延出部240の根元部前端の被覆220の機械的強度に影響を与えやすい。
このため、ブーツ250は、その主筒部251前端部が円筒スリーブ262内の胴体スリーブ110と同軸となるように円筒スリーブ262に取り付ける。しかし、ブーツ250の主筒部251前端部を円筒スリーブ262内の胴体スリーブ110と同軸となるように円筒スリーブ262に接着固定するには、円筒スリーブ262に対するブーツの向きを調整した上、接着剤の固化完了まで円筒スリーブ262に対するブーツの向きを安定維持するべくブーツを支持し続ける必要があり、作業に手間と労力を要する。
例えば、ブーツ250を円筒スリーブ262に接着する接着剤の固化中に、ブーツ250の主筒部251前端部から後側(端筒部253側)部分の自重(質量)によって、主筒部251前端部に対して端筒部253側が下方へ変位すれば、ブーツ250が円筒スリーブ262に対して傾斜して取り付けられてしまう。また、ブーツ250を円筒スリーブ262に接着する接着剤の固化中に、ブーツ後端から延出する光ファイバ200に作業者が接触して、光ファイバ200が引っ張られたり揺動されることも、ブーツ250が円筒スリーブ262に対して傾斜して取り付けられる要因として挙げられる。
本発明は、前記課題に鑑みて、組み立てが容易で、しかもフェルール本体に内挿固定されてフェルール本体から後側へ延出する光ファイバの光特性の長期安定維持を実現できる光ファイバ付きフェルール、この光ファイバ付きフェルールを含む光機器の提供を目的としている。
上記課題を解決するために、本発明は以下の態様を提供する。
第1の態様は、胴体スリーブと、前記胴体スリーブの前端部内に固定されたキャピラリ状のフェルール本体と、前記フェルール本体に先端部が内挿固定され前記フェルール本体から後側へ延出された光ファイバと、前記光ファイバに外挿され前記胴体スリーブの内側に挿入された柔軟な保護チューブとを有し、前記保護チューブは、前記胴体スリーブに接着固定された前側固定部と、前記前側固定部から前記胴体スリーブの後側へ延出する延出筒部とを有し、前記光ファイバは前記保護チューブの前記延出筒部の後端から延出され、前記保護チューブは、曲げ強度15〜25Mpa、外径が内径の2〜4倍かつ肉厚が0.3mm以上であることを特徴とする光ファイバ付きフェルールを提供する。
第2の態様は、胴体スリーブと、前記胴体スリーブの前端部内に固定されたキャピラリ状のフェルール本体と、前記フェルール本体に先端部が内挿固定され前記フェルール本体から後側へ延出された光ファイバと、前記光ファイバに外挿され前記胴体スリーブの内側に挿入された柔軟な保護チューブとを有し、前記保護チューブは、前記胴体スリーブに接着固定された前側固定部と、前記前側固定部から前記胴体スリーブの後側へ延出する延出筒部とを有し、前記光ファイバは前記保護チューブの前記延出筒部の後端から延出され、前記保護チューブは前記光ファイバの側周面に密着された収縮性チューブであり、その外径の前記光ファイバの径との差が0.4mm以上、かつ外径1.3mm以上であることを特徴とする光ファイバ付きフェルールを提供する。
第3の態様は、前記保護チューブが前記光ファイバとともに挿入される前記胴体スリーブのファイバ挿通孔の内径と前記保護チューブ外径との差が0.2mm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光ファイバ付きフェルールを提供する。
第4の態様は、前記保護チューブは、熱可塑性ポリエステルエラストマーによって形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光ファイバ付きフェルールを提供する。
第5の態様は、光部品が組み込まれたケースと、前記ケースに取り付けられた請求項1〜4のいずれか1項に記載のファイバ付きフェルールとを有し、前記ファイバ付きフェルールは、前記ケースに前記胴体スリーブの前端部を固定し、前記フェルール本体に内挿固定された前記光ファイバの先端を前記ケース内の前記光部品に対して光結合可能に配置して前記ケースに取り付けられていることを特徴とする光機器を提供する。
第1の態様は、胴体スリーブと、前記胴体スリーブの前端部内に固定されたキャピラリ状のフェルール本体と、前記フェルール本体に先端部が内挿固定され前記フェルール本体から後側へ延出された光ファイバと、前記光ファイバに外挿され前記胴体スリーブの内側に挿入された柔軟な保護チューブとを有し、前記保護チューブは、前記胴体スリーブに接着固定された前側固定部と、前記前側固定部から前記胴体スリーブの後側へ延出する延出筒部とを有し、前記光ファイバは前記保護チューブの前記延出筒部の後端から延出され、前記保護チューブは、曲げ強度15〜25Mpa、外径が内径の2〜4倍かつ肉厚が0.3mm以上であることを特徴とする光ファイバ付きフェルールを提供する。
第2の態様は、胴体スリーブと、前記胴体スリーブの前端部内に固定されたキャピラリ状のフェルール本体と、前記フェルール本体に先端部が内挿固定され前記フェルール本体から後側へ延出された光ファイバと、前記光ファイバに外挿され前記胴体スリーブの内側に挿入された柔軟な保護チューブとを有し、前記保護チューブは、前記胴体スリーブに接着固定された前側固定部と、前記前側固定部から前記胴体スリーブの後側へ延出する延出筒部とを有し、前記光ファイバは前記保護チューブの前記延出筒部の後端から延出され、前記保護チューブは前記光ファイバの側周面に密着された収縮性チューブであり、その外径の前記光ファイバの径との差が0.4mm以上、かつ外径1.3mm以上であることを特徴とする光ファイバ付きフェルールを提供する。
第3の態様は、前記保護チューブが前記光ファイバとともに挿入される前記胴体スリーブのファイバ挿通孔の内径と前記保護チューブ外径との差が0.2mm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光ファイバ付きフェルールを提供する。
第4の態様は、前記保護チューブは、熱可塑性ポリエステルエラストマーによって形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光ファイバ付きフェルールを提供する。
第5の態様は、光部品が組み込まれたケースと、前記ケースに取り付けられた請求項1〜4のいずれか1項に記載のファイバ付きフェルールとを有し、前記ファイバ付きフェルールは、前記ケースに前記胴体スリーブの前端部を固定し、前記フェルール本体に内挿固定された前記光ファイバの先端を前記ケース内の前記光部品に対して光結合可能に配置して前記ケースに取り付けられていることを特徴とする光機器を提供する。
本発明に係る光ファイバ付きフェルールは、フェルール本体に内挿固定されてフェルール本体から後側へ延出する光ファイバに被せた(外挿された)保護チューブが胴体スリーブの内側に挿入された構成のため、従来の光ファイバ付きフェルールの接着固定部に相当する構成が存在しない。
本発明に係る光ファイバ付きフェルールの保護チューブは、その後端(後側延出筒部後端)から延出する光ファイバのサイドプル時に、胴体スリーブ後端への光ファイバの直接当接を防ぐとともに、光ファイバの曲げ半径を光ファイバの光伝送特性に影響を与えない大きさに保つ役割を果たす。
本発明に係る光ファイバ付きフェルールは、その構造上、従来の光ファイバ付きフェルールにおける光ファイバ後側延出部の曲げによる光ファイバ後側延出部前端の亀裂発生の問題を解消できる。
本発明に係る光ファイバ付きフェルールの保護チューブは、その後端(後側延出筒部後端)から延出する光ファイバのサイドプル時に、胴体スリーブ後端への光ファイバの直接当接を防ぐとともに、光ファイバの曲げ半径を光ファイバの光伝送特性に影響を与えない大きさに保つ役割を果たす。
本発明に係る光ファイバ付きフェルールは、その構造上、従来の光ファイバ付きフェルールにおける光ファイバ後側延出部の曲げによる光ファイバ後側延出部前端の亀裂発生の問題を解消できる。
また、本発明では、曲げ強度15〜25Mpa、外径が内径の2〜4倍かつ肉厚が0.3mm以上の保護チューブを採用する。本発明は、この保護チューブの採用により、光ファイバのサイドプルによって胴体スリーブ後端に押圧された保護チューブに、その内側の光ファイバの断線等が生じる曲げや屈曲が与えられることを防ぐことができる。その結果、本発明では、フェルール本体から後側へ延出する光ファイバの光特性の長期安定維持を実現できる。
本発明に係る光ファイバ付きフェルールは、光ファイバのフェルール本体から後側へ延出する部分のサイドプル時のフェルール本体に対する傾動を、胴体スリーブ内に接着固定された保護チューブの前側固定部内側の範囲に限定できる。
保護チューブの前側固定部は、胴体スリーブに接着一体化されているため、光ファイバのフェルール本体から後側へ延出する部分がサイドプルされても変形しない。本発明に係る光ファイバ付きフェルールは、胴体スリーブに比べて内径が小さい保護チューブ内にサイドプル時の光ファイバの傾動を限定するので、図3、図4に示した従来構造の光ファイバフェルールに比べてサイドプル時の光ファイバの傾動を格段に小さく抑えることができる。その結果、本発明では、サイドプルによる光ファイバのフェルール本体に対する傾動によって、光ファイバのフェルール本体から後側へ延出する部分の前端部の被覆を傷めることを防ぐことができる。
保護チューブの前側固定部は、胴体スリーブに接着一体化されているため、光ファイバのフェルール本体から後側へ延出する部分がサイドプルされても変形しない。本発明に係る光ファイバ付きフェルールは、胴体スリーブに比べて内径が小さい保護チューブ内にサイドプル時の光ファイバの傾動を限定するので、図3、図4に示した従来構造の光ファイバフェルールに比べてサイドプル時の光ファイバの傾動を格段に小さく抑えることができる。その結果、本発明では、サイドプルによる光ファイバのフェルール本体に対する傾動によって、光ファイバのフェルール本体から後側へ延出する部分の前端部の被覆を傷めることを防ぐことができる。
本発明では、光ファイバ付きフェルールの全体を組み立てた後に、光機器のケースに設けられたフェルール挿入筒に光ファイバ付きフェルールの胴体スリーブを挿入し、胴体スリーブをフェルール挿入筒に固定することで、光機器に光ファイバ付きフェルールを設けることができる。つまり、本発明では、フェルール挿入筒に固定されていない胴体スリーブに対して保護チューブの挿入、接着固定等を行なって光ファイバ付きフェルールを組み立てることができる。
このため、本発明では、光ファイバ付きフェルールを容易に精度良く組み立てることができる。本発明では、例えば、保護チューブの前側固定部となる部分の全長をフェルール本体に同軸に位置合わせして胴体スリーブに接着固定することも容易に実現できる。
このため、本発明では、光ファイバ付きフェルールを容易に精度良く組み立てることができる。本発明では、例えば、保護チューブの前側固定部となる部分の全長をフェルール本体に同軸に位置合わせして胴体スリーブに接着固定することも容易に実現できる。
本発明に係る光ファイバ付きフェルールは、その構造上、従来の光ファイバ付きフェルールにおける光ファイバ後側延出部の曲げによる光ファイバ後側延出部前端の亀裂発生の問題を解消できる。また、本発明は、曲げ強度15〜25Mpa、外径が内径の2〜4倍かつ肉厚が0.3mm以上の保護チューブの採用により、光ファイバのサイドプルによって胴体スリーブ後端に押圧された保護チューブに、その内側の光ファイバの断線等が生じる曲げや屈曲が与えられることを防ぐことができる。その結果、本発明では、フェルール本体から後側へ延出する光ファイバの光特性の長期安定維持を実現できる。
また、本発明は、ブーツを使用しなくても、フェルール本体から延出する光ファイバに外挿した保護チューブを胴体スリーブに挿入し、接着固定するだけで光ファイバ付きフェルールを組み立てることができる。本発明は、光ファイバ付きフェルールを組み立てが容易で、しかもフェルール本体から後側へ延出する光ファイバの光特性の長期安定維持を実現できる。
また、本発明は、ブーツを使用しなくても、フェルール本体から延出する光ファイバに外挿した保護チューブを胴体スリーブに挿入し、接着固定するだけで光ファイバ付きフェルールを組み立てることができる。本発明は、光ファイバ付きフェルールを組み立てが容易で、しかもフェルール本体から後側へ延出する光ファイバの光特性の長期安定維持を実現できる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明に係る1実施形態の光ファイバ付きフェルール11を含む光機器51の一例を示す。
なお、光ファイバ付きフェルール11及び光機器51について、図1において左側を前、右側を後として説明する。
図1は、本発明に係る1実施形態の光ファイバ付きフェルール11を含む光機器51の一例を示す。
なお、光ファイバ付きフェルール11及び光機器51について、図1において左側を前、右側を後として説明する。
光機器51は、光部品61が組み込まれたケース62と、ケース62に固定されたフェルール支持部材63と、このフェルール支持部材63に組み立てられた光ファイバ付きフェルール11とを有する。
図1において光機器51は光源モジュールである。ケース62内の光部品61は具体的には半導体レーザ(LD)である。
なお、光機器51は、光源モジュールに限定されない。光機器51は、例えば、光部品61が受光素子(PD:フォトダイオード)である構成や、光部品が光ファイバである構成等も採用可能である。
図1において光機器51は光源モジュールである。ケース62内の光部品61は具体的には半導体レーザ(LD)である。
なお、光機器51は、光源モジュールに限定されない。光機器51は、例えば、光部品61が受光素子(PD:フォトダイオード)である構成や、光部品が光ファイバである構成等も採用可能である。
フェルール支持部材63は、フェルール挿入筒63aと、フェルール挿入筒63aの軸線方向一端部からフェルール挿入筒63aの軸線に垂直に張り出すフランジ部63bとを有する。フェルール支持部材63は、フランジ部63bをねじ止め等によってケース62に固定され、フェルール挿入筒63aをケース62から外側(図1において右側)へ突出させてケース62に取り付けられている。
また、フェルール支持部材63は、フェルール挿入筒63a内側を貫通する貫通孔(以下、フェルール挿入孔63c)を、ケース62に形成された窓孔62aに連通させてケース62に取り付けられている。
また、フェルール支持部材63は、フェルール挿入筒63a内側を貫通する貫通孔(以下、フェルール挿入孔63c)を、ケース62に形成された窓孔62aに連通させてケース62に取り付けられている。
光ファイバ付きフェルール11は、胴体スリーブ21と、胴体スリーブ21の前端部内に固定されたキャピラリ状のフェルール本体22と、フェルール本体22に先端部を内挿固定して設けられた光ファイバ23と、光ファイバ23のフェルール本体22から後側へ延出する部分(以下、後側延在部とも言う)に外挿された柔軟な保護チューブ25とを有する。
胴体スリーブ21は、ステンレス等の金属製部材である。
図1に例示した光ファイバ付きフェルール11の胴体スリーブ21は円筒状に形成されている。
胴体スリーブ21は、フェルール支持部材63のフェルール挿入筒63a内側のフェルール挿入孔63cに挿入され、フェルール挿入筒63aに溶接して固定されている。なお、フェルール支持部材63は、胴体スリーブ21の溶接が可能な金属製部材である。
図1に例示した光ファイバ付きフェルール11の胴体スリーブ21は円筒状に形成されている。
胴体スリーブ21は、フェルール支持部材63のフェルール挿入筒63a内側のフェルール挿入孔63cに挿入され、フェルール挿入筒63aに溶接して固定されている。なお、フェルール支持部材63は、胴体スリーブ21の溶接が可能な金属製部材である。
フェルール本体22は例えばジルコニアセラミックス製のキャピラリ部材であるが、これに限定されず、例えばガラス製のものも採用可能である。フェルール本体22は胴体スリーブ21前端部に圧入固定されている。フェルール本体22は、その内側の貫通孔(以下、ファイバ孔22aとも言う)の中心軸線を胴体スリーブ21の中心軸線に高精度に位置決めして胴体スリーブ21に固定されている。また、図1に示すフェルール本体22は、その前端部を胴体スリーブ21前端から若干突出させて胴体スリーブ21に取り付けられている。
光ファイバ23は、単心の光ファイバ心線または光ファイバ素線である被覆付き光ファイバを用いている。
光ファイバ23は、その先端に口出しされた裸光ファイバ23aを、接着剤を用いてフェルール本体22のファイバ孔22aに内挿固定してフェルール本体22に取り付けられている。光ファイバ23のフェルール本体22から後側へ延出する後側延在部23bは、裸光ファイバ23aが被覆材によって覆われた被覆部である。
光ファイバ23は、その先端に口出しされた裸光ファイバ23aを、接着剤を用いてフェルール本体22のファイバ孔22aに内挿固定してフェルール本体22に取り付けられている。光ファイバ23のフェルール本体22から後側へ延出する後側延在部23bは、裸光ファイバ23aが被覆材によって覆われた被覆部である。
保護チューブ25は、合成樹脂製の柔軟な円筒状部材である。保護チューブ25を形成する樹脂材料としては、例えば、PVC、ナイロン、熱可塑性ポリエステルエラストマー(例えば、ハイトレル(登録商標))等である。熱可塑性ポリエステルエラストマーは特に好適に用いることができる。
図1に示すように、保護チューブ25は、光ファイバ23の後側延在部23b(以下、光ファイバ後側延在部とも言う)に外挿されている。また、保護チューブ25は、胴体スリーブ21に接着固定された前側固定部25aと、前側固定部25aから後側に延在する延出筒部25bとを有する。
図1に示すように、保護チューブ25は、光ファイバ23の後側延在部23b(以下、光ファイバ後側延在部とも言う)に外挿されている。また、保護チューブ25は、胴体スリーブ21に接着固定された前側固定部25aと、前側固定部25aから後側に延在する延出筒部25bとを有する。
図1に示すように、胴体スリーブ21の内側には、その前端から後側へ向かって延在するフェルール収容孔21dと、フェルール収容孔21dの後側にフェルール収容孔21dに比べて径小に形成されたファイバ挿通孔21eとが形成されている。ファイバ挿通孔21eは、フェルール収容孔21dの後端から後側へ向かって延在形成され、胴体スリーブ21後端(胴体スリーブ後端部21bの後端)に開口されている。また、ファイバ挿通孔21eの前端は、フェルール収容孔21d後端に連通されている。フェルール収容孔21dとファイバ挿通孔21eとは互いに同軸に形成されている。
フェルール収容孔21dは断面円形で延在する丸孔である。保護チューブ25は、ファイバ挿通孔21e内面によってファイバ挿通孔21eに同軸に支持されるようにするべく、ファイバ挿通孔21eの内径と同等あるいは僅かに小さい外径を以て形成されている。
保護チューブ25の前側固定部25aは、保護チューブ25の胴体スリーブ21内に位置する部分(すなわちファイバ挿通孔21e内に位置する部分)の全体を指す。前側固定部25aは、その全体が胴体スリーブ21に接着固定されている。
保護チューブ25の前側固定部25aは、保護チューブ25の胴体スリーブ21内に位置する部分(すなわちファイバ挿通孔21e内に位置する部分)の全体を指す。前側固定部25aは、その全体が胴体スリーブ21に接着固定されている。
保護チューブ25は、曲げ強度15〜25Mpa、外径が内径の2〜4倍かつ肉厚が0.3mm以上のものである。
光ファイバ後側延在部23bは、保護チューブ25の延出筒部25b(以下、チューブ延出筒部とも言う)後端から延出されている。
光ファイバ後側延在部23bは、保護チューブ25の延出筒部25b(以下、チューブ延出筒部とも言う)後端から延出されている。
図1に示すように、胴体スリーブ21は、フェルール支持部材63のフェルール挿入筒63a内側のフェルール挿入孔63cに挿入してフェルール挿入筒63aに溶接固定されている。但し、胴体スリーブ21は、フェルール挿入筒63aから後側(ケース2とは反対の側)に突出状態にした部分を確保してフェルール挿入筒63aに挿入し、フェルール挿入筒63a先端に溶接固定している。
したがって、フェルール支持部材63に固定した光ファイバ付きフェルール11の保護チューブ25の延出筒部25c、延出筒部25c後端から延出する光ファイバ後側延在部23bは、フェルール挿入筒63a外側に位置する。
したがって、フェルール支持部材63に固定した光ファイバ付きフェルール11の保護チューブ25の延出筒部25c、延出筒部25c後端から延出する光ファイバ後側延在部23bは、フェルール挿入筒63a外側に位置する。
光ファイバ付きフェルール11の組み立て作業における、保護チューブ25の胴体スリーブ21への挿入、接着固定は、胴体スリーブ21のファイバ挿通孔21eに保護チューブ25を挿入して、ファイバ挿通孔21eに予め注入しておいた接着剤の固化によって接着固定する。
接着剤を注入しておいたファイバ挿通孔21eへの保護チューブ25の挿入は、例えば光ファイバ23を内側に通した保護チューブ25のファイバ挿通孔21eへの挿入によって、ファイバ挿通孔21e内の接着剤をファイバ挿通孔21e後端から溢れさせる(図1に示す接着剤29)。これにより、保護チューブ25のファイバ挿通孔21eへの挿入長が充分な長さに到達したことを把握できる。また、ファイバ挿通孔21e内面と保護チューブ25との間に接着剤を充分に行き渡らせることになり、胴体スリーブ21に対する保護チューブ25の接着強度の確保の点でも好ましい。
保護チューブ25は、その後端(延出筒部25c後端)から延出する光ファイバ23のサイドプル時に、胴体スリーブ21後端への光ファイバ23の直接当接を防ぐ。また、保護チューブ25は、光ファイバ23のサイドプル時に、光ファイバ23における保護チューブ25とともに胴体スリーブ21後端に押圧される箇所付近の曲げ半径を光ファイバ23の光伝送特性に影響を与えない大きさに保つ役割を果たす。
図1において、光ファイバ付きフェルール11は、径0.25〜0.5mm(例えば0.5mm、0.5mm、0.25mm等)の光ファイバ23を、内径0.6mm、外径1.3〜1.4mm程度の保護チューブ25内に通した構成となっている。
光ファイバ付きフェルール11は、サイドプル時の筒状収容体26内での光ファイバ後側延在部23のフェルール本体22に対する傾動を、胴体スリーブ21内に接着固定された保護チューブ25の前側固定部25a内側の範囲に限定できる。
保護チューブ25の前側固定部25aは、胴体スリーブ21に接着一体化されているため、光ファイバ後側延在部23bがサイドプルされても変形しない。光ファイバ付きフェルール11は、光ファイバ23径と同等か僅かに大きい内径の保護チューブ25を採用するだけで、サイドプルによる保護チューブ25の前側固定部25a内での光ファイバの傾動を小さく抑えることができる。その結果、光ファイバ付きフェルール11は、サイドプルによる前側固定部25a内での光ファイバ23のフェルール本体22に対する傾動によって、光ファイバ後側延在部23b前端部の被覆を傷めることを防ぐことができ、光ファイバ後側延在部23b前端部の光特性の長期安定維持を実現できる。
保護チューブ25の前側固定部25aは、胴体スリーブ21に接着一体化されているため、光ファイバ後側延在部23bがサイドプルされても変形しない。光ファイバ付きフェルール11は、光ファイバ23径と同等か僅かに大きい内径の保護チューブ25を採用するだけで、サイドプルによる保護チューブ25の前側固定部25a内での光ファイバの傾動を小さく抑えることができる。その結果、光ファイバ付きフェルール11は、サイドプルによる前側固定部25a内での光ファイバ23のフェルール本体22に対する傾動によって、光ファイバ後側延在部23b前端部の被覆を傷めることを防ぐことができ、光ファイバ後側延在部23b前端部の光特性の長期安定維持を実現できる。
保護チューブ25は、曲げ強度15〜25Mpa、外径が内径の2〜4倍かつ肉厚が0.3mm以上の構成により、その後端から延出する光ファイバ23のサイドプルによって胴体スリーブ21後端に押圧された場合に、その内側の光ファイバ23の断線等が生じる曲げや屈曲が与えられることを防ぐことができる。その結果、光ファイバ23の光特性の長期安定維持を実現できる。
本発明者は、曲げ強度15〜25Mpa、外径が内径の2〜4倍かつ肉厚が0.3mm以上の構成の保護チューブ25を用いて光ファイバ付きフェルールの試作品を組み立て、この光ファイバ付きフェルールを用いて、保護チューブ25後端から延出する光ファイバに90度曲げ方向の曲げ荷重5.0Nを作用させる曲げ試験を行なった。
その結果を以下の表1に示す。
その結果を以下の表1に示す。
この曲げ試験は、胴体スリーブ21を水平支持し、保護チューブ25後端から延出する光ファイバに鉛直下方へ5.0Nの曲げ荷重を作用させた。
胴体スリーブ21の軸回りの3方向のそれぞれについて、上述の曲げ荷重を作用させたまま1分保持した後、光ファイバの断線の有無(表1の「曲げ試験」欄)、保護チューブ25の胴体スリーブ21後端に当接した部分の外観観察(表1の「外観」欄)を行なった。表1に示すように、内径、外径の組み合わせで4種類、及び曲げ強度の違いで2種類、合計8種類のサンプルを試験した。また、表1の「外径×内径」欄の数値の単位はmmである。
胴体スリーブ21の軸回りの3方向のそれぞれについて、上述の曲げ荷重を作用させたまま1分保持した後、光ファイバの断線の有無(表1の「曲げ試験」欄)、保護チューブ25の胴体スリーブ21後端に当接した部分の外観観察(表1の「外観」欄)を行なった。表1に示すように、内径、外径の組み合わせで4種類、及び曲げ強度の違いで2種類、合計8種類のサンプルを試験した。また、表1の「外径×内径」欄の数値の単位はmmである。
その結果、表1の「外観」欄の横線は当接痕が見られた場合、「○」は当接痕を視認できなかった場合を指す。当接痕を視認できない場合は、保護チューブに極めて狭い範囲での局所的な強い変形が生じず、保護チューブに屈曲のような曲げが生じなかったことを指す。
表1の結果、外径1.0mm、内径0.3mmのサンプル、外径1.4mm、内径0.6mmのサンプル、1.5mm 、内径0.6mmのサンプルは、2種類の曲げ強度に関係無く断線が生じなかった。外径0.9mm、内径0.6mmのサンプルは、2種類の曲げ強度に関係無く断線が生じた。また、外径1.4mm、内径0.6mmで曲げ強度15.6Mpaのサンプル、及び外径1.5mm 、内径0.6mmで曲げ強度15.6Mpaのサンプルは、当接痕が観察されなかった。
表1の結果、外径1.0mm、内径0.3mmのサンプル、外径1.4mm、内径0.6mmのサンプル、1.5mm 、内径0.6mmのサンプルは、2種類の曲げ強度に関係無く断線が生じなかった。外径0.9mm、内径0.6mmのサンプルは、2種類の曲げ強度に関係無く断線が生じた。また、外径1.4mm、内径0.6mmで曲げ強度15.6Mpaのサンプル、及び外径1.5mm 、内径0.6mmで曲げ強度15.6Mpaのサンプルは、当接痕が観察されなかった。
(他の実施形態)
図2は、本発明に係る他の実施形態の光ファイバ付きフェルール12、光機器52を示す。
図2の光ファイバ付きフェルール12及び光機器52は、保護チューブ125に収縮性チューブを用いた点のみが図1の光ファイバ付きフェルール11、光機器51と異なる。
図2の光ファイバ付きフェルール12及び光機器52の、保護チューブ125に収縮性チューブを用いた点以外の構成は、図1の光ファイバ付きフェルール11、光機器51と同様である。
図2は、本発明に係る他の実施形態の光ファイバ付きフェルール12、光機器52を示す。
図2の光ファイバ付きフェルール12及び光機器52は、保護チューブ125に収縮性チューブを用いた点のみが図1の光ファイバ付きフェルール11、光機器51と異なる。
図2の光ファイバ付きフェルール12及び光機器52の、保護チューブ125に収縮性チューブを用いた点以外の構成は、図1の光ファイバ付きフェルール11、光機器51と同様である。
図2において、保護チューブ125(収縮性チューブ)は、保護チューブ125自体の収縮力によって、光ファイバ23の側周面に密着されている。また、図2において、保護チューブ125は、その外径の光ファイバ23径との差が0.4mm以上、かつ外径1.3mm以上の構成のものを用いる。
収縮性チューブは、例えば、熱収縮チューブ、ゴム等の弾性部材によって形成された伸縮性チューブ等を採用できる。
なお、図2中、保護チューブ125の前側固定部に符号125、延出筒部に符号125bを付記している。
収縮性チューブは、例えば、熱収縮チューブ、ゴム等の弾性部材によって形成された伸縮性チューブ等を採用できる。
なお、図2中、保護チューブ125の前側固定部に符号125、延出筒部に符号125bを付記している。
図2の光ファイバ付きフェルール12は、光ファイバ23に一体的になった保護チューブ125が、光ファイバ23のサイドプルによって胴体スリーブ21後端に押圧された場合に、その内側の光ファイバ23の断線等が生じる曲げや屈曲が与えられることを防ぐ機能を果たす。
図1、図2の光ファイバ付きフェルール11、12において、胴体スリーブ21のファイバ挿通孔21eの内径と保護チューブ外径との差は0.2mm以下であることが好ましい。
この構成により、胴体スリーブ21のファイバ挿通孔21e内での保護チューブの揺動を抑えることができ、保護チューブの揺動がその内側の光ファイバ23の光特性に影響を与えることを回避できる。
この構成により、胴体スリーブ21のファイバ挿通孔21e内での保護チューブの揺動を抑えることができ、保護チューブの揺動がその内側の光ファイバ23の光特性に影響を与えることを回避できる。
以上、本発明を最良の形態に基づいて説明してきたが、本発明は上述の最良の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。
11、12…光ファイバ付きフェルール、21…胴体スリーブ、22…フェルール本体、23…光ファイバ、25…保護チューブ、25a…前側固定部、25b…延出筒部、29…接着剤、51、52…光機器、125…保護チューブ、125a…前側固定部、125b…延出筒部。
Claims (5)
- 胴体スリーブと、前記胴体スリーブの前端部内に固定されたキャピラリ状のフェルール本体と、前記フェルール本体に先端部が内挿固定され前記フェルール本体から後側へ延出された光ファイバと、前記光ファイバに外挿され前記胴体スリーブの内側に挿入された柔軟な保護チューブとを有し、
前記保護チューブは、前記胴体スリーブに接着固定された前側固定部と、前記前側固定部から前記胴体スリーブの後側へ延出する延出筒部とを有し、前記光ファイバは前記保護チューブの前記延出筒部の後端から延出され、
前記保護チューブは、曲げ強度15〜25Mpa、外径が内径の2〜4倍かつ肉厚が0.3mm以上であることを特徴とする光ファイバ付きフェルール。 - 胴体スリーブと、前記胴体スリーブの前端部内に固定されたキャピラリ状のフェルール本体と、前記フェルール本体に先端部が内挿固定され前記フェルール本体から後側へ延出された光ファイバと、前記光ファイバに外挿され前記胴体スリーブの内側に挿入された柔軟な保護チューブとを有し、
前記保護チューブは、前記胴体スリーブに接着固定された前側固定部と、前記前側固定部から前記胴体スリーブの後側へ延出する延出筒部とを有し、前記光ファイバは前記保護チューブの前記延出筒部の後端から延出され、
前記保護チューブは前記光ファイバの側周面に密着された収縮性チューブであり、その外径の前記光ファイバの径との差が0.4mm以上、かつ外径1.3mm以上であることを特徴とする光ファイバ付きフェルール。 - 前記保護チューブが前記光ファイバとともに挿入される前記胴体スリーブのファイバ挿通孔の内径と前記保護チューブ外径との差が0.2mm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光ファイバ付きフェルール。
- 前記保護チューブは、熱可塑性ポリエステルエラストマーによって形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光ファイバ付きフェルール。
- 光部品が組み込まれたケースと、前記ケースに取り付けられた請求項1〜4のいずれか1項に記載のファイバ付きフェルールとを有し、
前記ファイバ付きフェルールは、前記ケースに前記胴体スリーブの前端部を固定し、前記フェルール本体に内挿固定された前記光ファイバの先端を前記ケース内の前記光部品に対して光結合可能に配置して前記ケースに取り付けられていることを特徴とする光機器。
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