JP2016199523A - 親油性成分含有貼付剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】付着性を備え、活性成分を安定に保持し、かつ効率的に活性成分を肌に移行しうる貼付剤の提供。【解決手段】活性成分;ミリスチン酸アルキル、エミュ−オイル、スクアランおよびアラガンオイルからなる群から選択される少なくとも一つの親油性成分;カルボキシル基を含むアクリル系高分子化合物;および0.01重量%以上0.1重量%未満の多価金属系架橋剤を含有する活性成分含有層を含んでなる、貼付剤を提供する。【選択図】なし

Description

本発明は、親油性成分含有貼付剤に関する。
近年、携帯性や使用時の利便性等の理由から各種の有効成分(紫外線吸収剤、保湿剤、美白剤、血行促進剤など)を含む化粧料または医薬組成物を含浸させたシート状貼付剤が提供されている。シート状貼付剤に用いられる化粧料または医薬組成物はその生産性と経時安定性から主に水中油型乳化組成物として用いられる(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上述のような組成物を用いたシート状貼付剤は、耐水性の面で十分でなく、有効成分が皮膚上から汗などによって容易に流れ落ち、十分な残留性が得られないという課題がある。また、シート状貼付剤中の組成物の親油性成分の含有量を向上させた場合には、活性成分の肌への移行性が十分でなく、また活性成分を安定に保持できなくなることもしばしば問題となる。
特開2003−335627号公報
本発明者らは、今般、鋭意検討した結果、活性成分と特定の成分とを組み合わせて架橋させて得られた組成物を用いて、付着性を備え、活性成分を安定に保持し、かつ効率的に活性成分を肌に移行しうる貼付剤を提供しうることを見出した。本発明はかかる知見に基づくものである。
したがって、本発明は、付着性を備え、活性成分を安定に保持し、かつ効率的に活性成分を肌に移行しうる貼付剤を提供することを目的とする。
本発明によれば、以下を提供することができる。
(1)活性成分;ミリスチン酸アルキル、エミュ−オイル、スクアラン、ホホバ種子油、オリーブ果実油、マカデミアナッツ油、アボカド油、シア脂、メドウフォーム油、コメヌカ油、コメ胚芽油、アルガニアスピノサ核油、ツバキ種子油、ブドウ種子油、マンゴー種子油、馬油、月見草油およびアラガンオイルからなる群から選択される少なくとも一つの親油性成分;カルボキシル基を含むアクリル系高分子化合物;および0.01重量%以上0.1重量%未満の多価金属系架橋剤を含有する活性成分含有層を含んでなる、貼付剤。
(2)化粧料として用いられる、(1)に記載の貼付剤。
(3)上記活性成分の含量が、1以上30重量%以下である、(1)または(2)に記載の貼付剤。
(4)上記親油性成分の含量が、1以上50重量%以下である、(1)〜(3)のいずれかに記載の貼付剤。
(5)上記カルボキシル基を含むアクリル系高分子化合物が、(メタ)アクリル酸をモノマー単位として含んでなる共重合体である、(1)〜(4)のいずれかに記載の貼付剤。
(6)上記アクリル系高分子化合物が、(メタ)アクリル酸エステルをモノマー単位として含んでなる共重合体である、(1)〜(5)のいずれかに記載の貼付剤。
(7)上記多価金属系架橋剤が、酸化マグネシウム、酸化亜鉛およびアルミニウムアセチルアセトナートからなる群から選択される少なくとも一つのものである、(1)〜(6)のいずれかに記載の貼付剤。
(8)化粧上または薬学上許容可能な添加剤をさらに含んでなる、(1)〜(7)のいずれかに記載の貼付剤。
(9)添加剤が、ラウロマクロゴール、ココイルメチルタウリンナトリウム、レシノール、ポリビニルピロリドン、ステアリン酸亜鉛およびメントールからなる群から選択される少なくとも一つのである、(1)〜(8)のいずれかに記載の貼付剤。
本発明によれば、付着性を備え、活性成分を安定に保持し、かつ効率的に活性成分を肌に移行しうる貼付剤を提供することができる。
発明の具体的説明
定義
本明細書において、「アルキル」とは、直鎖状、分岐状または環状のアルキルを意味する。
貼付剤
本発明の貼付剤は、活性成分;ミリスチン酸アルキル、エミュ−オイル、スクアラン、ホホバ種子油、オリーブ果実油、マカデミアナッツ油、アボカド油、シア脂、メドウフォーム油、コメヌカ油、コメ胚芽油、アルガニアスピノサ核油、ツバキ種子油、ブドウ種子油、マンゴー種子油、馬油、月見草油およびアラガンオイルからなる群から選択される少なくとも一つの親油性成分;カルボキシル基を含むアクリル系高分子化合物;および0.01重量%以上0.1重量%未満の多価金属系架橋剤を含有する活性成分含有層を含んでなる。
本発明の活性成分は、本発明の効果を妨げない限り特に限定されず、油溶性紫外線吸収剤、抗炎症剤(COX−2選択的阻害剤等)、グリセリン、酵母培養液、ブチレングリコール、エタノール、クエン酸、クエン酸ナトリウム、グリセリルグルコシド、ダマスクバラ花水、グリコシルトレハロース、加水分解水添デンプン、プラセンタエキス、グリチルリチン酸2K、ベタイン、DPG、PCA−Na、ソルビトール、セリン、グリシン、グルタミン酸、アラニン、リシン、アルギニン、トレオニン、プロリン、セラミド2、セラミド3、セラミド6II、水素添加レシチン、ダイズステロール、ヒアルロン酸Na、加水分解ヒアルロン酸、加水分解ヒアルロン酸アルキル(C12−13)グリセリル、ヒアルロン酸ヒドロキシプロピルトリモニウム、水溶性コラーゲン、加水分解コラーゲン、サクシノイルアテロコラーゲン、イソステアロイル加水分解コラーゲン、加水分解シルク、ポリグルタミン酸、加水分解コンキオリン、ジ酢酸ジペプチドジアミノブチロイルベンジルアミド、パルミトイルトリペプチド-5、トリフルオロ酢酸テトラデシルアミノブチロイルバリルアミノ酪酸ウレア、パルミトイルジペプチド-5ジアミノブチロイルヒドロキシトレオニン、パルミトイルジペプチド-5ジアミノヒドロキシ酪酸、ハチミツ、ポリクオタニウム−51、ジラウロイルグルタミン酸リシンNa、チャ葉エキス、カンゾウ根エキス、アルゲエキス、キュウリ果実エキス、ビルベリー葉エキス、プルーン分解物、ソメイヨシノ葉エキス、オタネニンジン根エキス、メリアアザジラクタ葉エキス、クズ根エキス、アロエベラ葉エキス、クロレラエキス、マグワ根皮エキス、ローズマリー葉エキス、ローマカミツレ花エキス、ナットウガム、ダイズ種子エキス、ヒメフウロエキス、ユズ果実エキス、ヒバマタエキス、ヨモギ葉エキス、シソ葉エキス、ドクダミエキス、ハマメリス葉エキス、ラベンダー花エキス、レイシ柄エキス、ローヤルゼリーエキス、ウメ果実エキス、ハトムギ種子エキス、ゲンチアナ根エキス、テトラヘキシルデカン酸アスコルビル、チアミンHCl、パルミチン酸レチノール、リボフラビン、ナイアシンアミド、パントテン酸Ca、ジカプリル酸ピリドキシン、ビオチン、葉酸、シアノコバラミン、コレカルシフェロール、トコフェロール等が挙げられる。
油溶性紫外線吸収剤としては、例えば、パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル等のケイ皮酸系紫外線吸収剤;2,4,6−トリス[4−(2−エチルヘキシルオキシカルボニル)アニリノ]1,3,5−トリアジン等のトリアジン系紫外線吸収剤;2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5―硫酸等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤;パラアミノ安息香酸、パラアミノ安息香酸エチル等の安息香酸系紫外線吸収剤;サリチル酸−2−エチルヘキシル、サリチル酸トリエタノールアミン等のサリチル酸系紫外線吸収剤;及び4−t−ブチル−4‘−メトキシジベンゾイルメタン、4−メトキシジベンゾイルメタン等のジベンゾイルメタン系紫外線吸収剤などが挙げられる。これらは1種単独で使用しても良く、2種以上を併用してもよい。
抗炎症剤としては、例えば、ケトプロフェン、インドメタシン、インドメタシンファルネシル、ジクロフェナクナトリウム、サリチル酸ナトリウム、アスピリン、メフェナム酸、フルフェナム酸アルミニウム、アンフェナクナトリウム水和物、アセメタシン、エドトラク、イブプロフェン、ナプロキセン、ロキソプロフェンナトリウム水和物、ピロキシカム、メロキシカム、アセトアミノフェン、セレコキシブ 等が挙げられる。
活性成分の含量は、本発明の効果を妨げない限り特に限定されないが、好ましくは上記活性成分含有層の1以上30重量%以下あり、より好ましくは1以上20重量%以下であり、さらに好ましくは1以上10重量%以下である。
また、本発明の親油性成分は、ミリスチン酸アルキル、エミュ−オイル、スクアランおよびアラガンオイルからなる群から選択される少なくとも一つのものであり、より好ましくはミリスチン酸アルキルである。
また、本発明におけるミリスチン酸アルキルは、好ましくはミリスチン酸C1〜C25アルキルであり、より好ましくはミリスチン酸C2〜C20アルキルであり、さらに好ましくはミリスチン酸イソプロピルまたはミリスチン酸オクチルドデシルであり、さらに好ましくはミリスチン酸イソプロピルである。
親油性成分の含量は、本発明の効果を妨げない限り特に限定されないが、好ましくは上記活性成分含有層の1以上50重量%以下あり、より好ましくは10以上40重量%以下であり、さらに好ましくは15以上35重量%以下であり、さらに好ましくは20以上30重量%以下である。
また、本発明の貼付剤におけるカルボキシル基を含むアクリル系高分子化合物は、(メタ)アクリル酸をモノマー単位として含んでなる共重合体が好ましく用いられる。かかるアクリル系高分子化合物としては、2−エチルヘキシルアクリレート、メチルアクリレート、ブチルアクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、2−エチルヘキシルメタアクリレート等に代表される(メタ)アクリル酸アルキルエステル(好ましくは、(メタ)アクリル酸C1〜C10アルキルエステル)を少なくとも一種さらに含有させて共重合したものを好適に使用することができる。このような(メタ)アクリル系高分子としては、例えば、アクリル酸−2−エチルヘキシル・酢酸ビニル・アクリル酸共重合体、アクリル酸−2−エチルヘキシル・アクリル酸ブチル・アクリル酸共重合体、アクリル酸−2−エチルヘキシル・アクリル酸メチル・メタクリル酸グリシジル・アクリル酸共重合体、Duro-Tak(登録商標)87-2100、Duro-Tak(登録商標)87-2852、Duro-Tak(登録商標)87-2174、Duro-Tak(登録商標)87-2196、Duro-Tak(登録商標)87-2353、Duro-Tak(登録商標)87-2051、Duro-Tak(登録商標)87-2052、Duro-Tak(登録商標)87-2054、Duro-Tak(登録商標)87-2825、Duro-Tak(登録商標)87-2677(ナショナルスターチ&ケミカル社製)などが挙げられる。したがって、本発明の一つの態様によれば、アクリル系高分子化合物は、(メタ)アクリル酸アルキル、酢酸ビニルおよびビニルアルコールからなる群から選択される少なくとも一つのモノマー単位として含んでなる共重合体であり、より好ましくは(メタ)アクリル酸、アクリル酸2−エチルヘキシル、酢酸ビニルおよびビニルアルコールからなる群から選択されるモノマー単位を含んでなる共重合体である。
また、上記アクリル系高分子化合物において、モノマー単位のモル比、分子量等は、当業者が適宜調節することが可能である。
カルボキシル基を含むアクリル系高分子化合物の含量は、本発明の効果を妨げない限り特に限定されないが、好ましくは上記活性成分含有層の10以上50重量%以下あり、より好ましくは20以上40重量%以下であり、さらに好ましくは30以上40重量%以下であり、さらに好ましくは30以上35重量%以下である。
また、本発明における多価金属系架橋剤は、好ましくは酸化マグネシウム、酸化亜鉛またはアルミニウムアセチルアセトナートであり、より好ましくは酸化マグネシウムまたは酸化亜鉛であり、さらに好ましくは酸化マグネシウムである。
多価金属系架橋剤の含量は、本発明の効果を妨げない限り特に限定されないが、好ましくは上記活性成分含有層の0.01以上0.1重量%以下あり、より好ましくは0.02以上0.08重量%以下であり、さらに好ましくは0.03以上0.05重量%以下である。
また、本発明の貼付剤は、本発明の効果を妨げない限り、上記成分の他、所望により化粧上また薬学上許容可能な他の添加剤を含有していてもよい。
かかる他の添加剤としては、例えば、界面活性剤、可塑剤、賦形剤、滑沢剤、溶解補助剤等が挙げられる。より具体的には、例えば、ポリビニルピロリドン、ラウロマクロゴール、ココイルメチルタウリンNa、L-メントール、レシノール、ステアリン酸亜鉛等が挙げられる。
製造方法
本発明による貼付剤の好ましい製造方法としては、以下の通りである。
まず、本発明の上記構成成分の必要量を準備し、室温〜40℃で60〜240分間攪拌し、15〜60分乾燥して膏体溶液を得る。得られた膏体溶液を、ポリエチレンテレフタレート製ライナー上に塗工し、室温で乾燥させ、活性成分含有層を得る。そして、所望により、活性成分含有層上に支持体層をラミネートし、所望のサイズに切断して貼付剤を得ることができる。
本発明の貼付剤は、皮膚刺激の抑制や、活性成分の安定かつ効率的な投与を勘案すれば、1日1回程度で貼付することが好ましい。
また、上記生体としては、例えば、ウサギ、イヌまたはヒト等が挙げられるが、好ましくはヒトである。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は、これら実施例に限定されない。
試験例1:基剤および吸収促進剤の選定
活性成分(Cox-2選択的阻害剤:セレコキシブ)を耐水性に優れた化粧用貼付剤にするため、以下に示す通り、活性成分の貼付剤用の基剤および親油性成分の選択を行った。
1−1:親油性成分の検討
活性成分に、親油性成分(ミリスチン酸イソプロピルまたはミリスチン酸オクチルドデシル酸ドデシル)を加えたところ、いずれも溶解しなかった。そこで、親油性成分および基剤の両者を加えた段階での活性成分の溶解性を以下に示す通り検討した。
1−2:基剤および親油性成分の検討
1−2−1:スチレン・イソプロピレンブロックコポリマー/親油性成分:ミリスチン酸イソプロピル等
スチレン・イソプロピレンブロックコポリマー(SIS)を基剤とし、それに活性成分(0.1〜20重量%)と、親油性成分(0.1〜40重量%:ミリスチン酸イソプロピルまたはミリスチン酸オクチルドデシル酸ドデシル)とを加えたところ、基剤が凝集せず、製剤化ができなかった。
1−2−2:基剤:カルボキシル基を有さない高分子化合物
カルボキシル基を有さない高分子化合物(DURO-TAK(登録商標)87-4287(Henkelジャパン)、MAS683 (登録商標) (コスメディ製薬株式会社)、MAS811B (登録商標) (コスメディ製薬株式会社)、ハイタックS-1000(東洋化学株式会社)、ハイタックS-200(東洋化学株式会社))、親油性成分(0.1〜 40重量%:ミリスチン酸イソプロピルまたはミリスチン酸オクチルドデシル酸ドデシル)とを加えたところ、良好な物性は得られず、製剤化できなかった。
1−2−3:基剤:カルボキシル基を有するアクリル系高分子化合物/親油性成分
カルボキシル基を有するアクリル系高分子化合物(DURO-TAK(登録商標)87-2194)を基剤として選択し、それに活性成分(0.1〜30重量%)と、吸収促進剤(モノカプリル酸プロピレングリコール、炭酸プロピレンまたはジカプリル酸プロピレングリコール:0.1〜40重量%)とを加えたところ、良好な物性は得られず、製剤化できなかった。
1−2−4:基剤:カルボキシル基を有するアクリル系高分子化合物/親油性成分:ミリスチン酸イソプロピルまたはミリスチン酸オクチルドデシル
カルボキシル基を有するアクリル系高分子化合物(DURO-TAK(登録商標)87-2194)を基剤として選択し、それに活性成分(0.1〜30重量%)と、吸収促進剤(ミリスチン酸イソプロピルまたはミリスチン酸オクチルドデシル:0.1〜30重量%)とを加えたところ、活性成分および親油性成分は基剤に溶解し、得られた組成物は凝集し、製剤化可能であることが確認された。
この結果から、活性成分の貼付剤の基剤としてカルボキシル基を有するアクリル系高分子化合物を選定し、親油性成分としてミリスチン酸アルキルエステルを選定した。
試験例2:結晶析出の防止の検討/架橋剤の種類および濃度の選定
2−1:架橋剤の種類の検討
1−2−4で得られた複数の組成物(基剤:DURO-TAK(登録商標)87-2194、活性成分:0.1〜30重量%、親油性成分:ミリスチン酸イソプロピルまたはミリスチン酸オクチルドデシル0.1〜30重量%)をそのまま静置しておいたところ、結晶の析出が観察された。
そこで、架橋剤の種類および濃度を調節することにより、結晶の析出を防止することができるか検討を行った。
架橋剤としては、アクリル系高分子化合物の架橋剤として多価金属系架橋剤(アルミニウムアセチルアセトナート、酸化マグネシウムまたは酸化亜鉛)を選択した。かかる架橋剤を組成物全量に対して0.01〜0.4重量%程度の濃度となるように添加した。
その結果、多価金属系架橋剤を添加することにより、結晶析出の防止等に関して物性の向上が認められた。
2−2:多価金属系架橋剤の濃度の検討
また、多価金属系架橋剤(酸化マグネシウム)の濃度を0.01〜0.15重量%とする以外、2−1と同様にして貼付剤の構成成分を混合し、室温〜40℃で60〜240分間攪拌し、15〜60分乾燥して貼付剤を得た。次に、得られた貼付剤を用いて40℃75%RH12日間の加速試験を行った。
その結果、多価金属系架橋剤が0.01〜0.1重量%の範囲内では結晶の析出は認められなかった。特に、多価金属系架橋剤が0.01〜0.5重量%未満の範囲内では製剤に変化は認めらなかった。一方、多価金属系架橋剤0.1重量%を超えると結晶の析出が認められた。
また、多価金属系架橋剤が0.01〜0.1重量%の範囲内では、加速試験の前後において活性成分の含量の変化も認められなかった。
試験例3:貼付剤を用いたIn vitroヘアレスマウス皮膚透過試験
下記の処方の割合で各成分を準備し、室温〜40℃で60〜240分間攪拌し、15〜60分乾燥して膏体溶液を得た。
Figure 2016199523
上記膏体溶液を、ポリエチレンテレフタレート製ライナー上に塗工し、80℃15分間乾燥させ、活性成分含有層を得た。乾燥後の活性成分含有層の量は50g/mとなるように調整した。
次に、活性成分含有層のライナーと反対側の片面に支持体層(Scotchpak(商標)9732、3M製)をラミネートした。その後、活性成分含有層からライナーを剥離し、貼付剤を得た。
ヘアレスマウス皮膚の角質層側に上記貼付剤(適用面積2.5cm)を貼付し、皮膚表面が約32℃となるように温水を循環させたフロースルーセル(5cm)にセットした。レシーバー液としてはリン酸緩衝生理食塩液(pH 7.4)を使用し、レシーバー液のサンプリングは、2.5mL/hrの速さで4時間毎に24時間まで行った。サンプリング溶液について、HPLCにより薬物量を測定し、1時間あたりの透過速度を算出し、単位面積あたりのフラックス(mcg/cm/hr)の4時間毎の平均値(n=3)を決定した。
その結果は、実施例1および実施例2の最高平均フラックス(実施例1:6.4±0.5μg/cm2/hr、実施例2:6.3±0.4μg/cm2/hr)は、多価金属系架橋剤(酸化マグネシウム)を含有しない参考例(5.1±0.5μg/cm2/hr)のそれと比較して、良好であった。
試験例4:付着性および耐水性の観察
上記実施例1および実施例2と同様の貼付剤を別個に製造し、ヒト皮膚上に貼付し、24時間貼付した(n=7)。
その結果、全ての貼付剤が皮膚上に付着した状態を24時間維持していた。

Claims (9)

  1. 活性成分;ミリスチン酸アルキル、エミュ−オイル、スクアランおよびアラガンオイルからなる群から選択される少なくとも一つの親油性成分;カルボキシル基を含むアクリル系高分子化合物;および0.01重量%以上0.1重量%未満の多価金属系架橋剤を含有する活性成分含有層を含んでなる、貼付剤。
  2. 化粧料として用いられる、請求項1に記載の貼付剤。
  3. 前記活性成分の含量が、1以上30重量%以下である、請求項1または2に記載の貼付剤。
  4. 前記親油性成分の含量が、1以上50重量%以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の貼付剤。
  5. 前記カルボキシル基を含むアクリル系高分子化合物が、(メタ)アクリル酸をモノマー単位として含んでなる共重合体である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の貼付剤。
  6. 前記アクリル系高分子化合物が、(メタ)アクリル酸エステルをモノマー単位として含んでなる共重合体である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の貼付剤。
  7. 前記多価金属系架橋剤が、酸化マグネシウム、酸化亜鉛およびアルミニウムアセチルアセトナートからなる群から選択される少なくとも一つのものである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の貼付剤。
  8. 化粧上または薬学上許容可能な添加剤をさらに含んでなる、請求項1〜7のいずれか一項に記載の貼付剤。
  9. 前記添加剤が、ラウロマクロゴール、ココイルメチルタウリンナトリウム、レシノール、ポリビニルピロリドン、ステアリン酸亜鉛およびメントールからなる群から選択される少なくとも一つのである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の貼付剤。
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