JP2016195089A - エナメル線、該エナメル線を用いたコイルおよびそれ該コイルを用いた電機部品 - Google Patents

エナメル線、該エナメル線を用いたコイルおよびそれ該コイルを用いた電機部品 Download PDF

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Abstract

【課題】エナメル線の各種性能を犠牲にすることなく製造コスト低減に貢献できるエナメル線、該エナメル線を用いたコイルおよび該コイルを用いた電機部品を提供する。
【解決手段】本発明に係るエナメル線は、金属導体線の外周にエナメル被覆が形成されているエナメル線であって、前記エナメル被覆は、前記金属導体線の直上に形成され所定の樹脂を主成分とする第1絶縁層と、前記第1絶縁層の直上に形成され所定の樹脂を主成分とする第2絶縁層とを有し、前記第2絶縁層は、スチレンブタジエンゴム粒子を含むフィラーが前記第2絶縁層に対して10質量%以上49質量%以下で含有されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、絶縁電線の技術に関し、特にエナメル線、該エナメル線を用いたコイルおよび該コイルを用いた電機部品に関するものである。
エナメル線(エナメル被覆絶縁電線)は、回転電機や変圧器などの電機部品のコイル用電線として広く用いられており、コイルの用途・形状に合致した断面形状(例えば、丸形状や矩形状)に成形された金属導体線の外層に絶縁被膜が形成された構成をしている。近年、エネルギー効率向上の観点から、各種電気機器(例えば、家電品、産業用電機、船舶用電機、鉄道、自動車用電機)に用いられる電機部品の小型化、高出力化、高効率化が進められている。
電機部品の高効率化・高出力化を図るため、電機部品のインバータ制御や高電圧化が進展している。その結果、電機部品の運転時におけるコイルの温度は以前よりも上昇傾向にあり、コイル用エナメル線には高い耐熱性が求められる。エナメル線における耐熱性の確保は、しばしば、絶縁被覆材料として耐熱性の高い樹脂組成物(例えば、イミド系樹脂)を用いることによってなされる。
インバータ制御の場合、インバータサージ電圧などのより高い電圧が電機部品中のコイルに掛かることから、部分放電の発生によって絶縁被覆が劣化・損傷することがある。そのため、コイル用エナメル線には優れた耐電圧性(耐圧性)も求められる。
エナメル線における耐圧性の向上には、一般的に、絶縁被覆に比誘電率の低い樹脂組成物を用いる方法と、絶縁被覆の厚さを厚くする方法とが有効である。例えば、特許文献2(再公表WO2012/043839)には、導体上に直接又は間接に、導体側から順に、第一の絶縁層(ポリエーテルイミド、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニルスルホン、及びポリイミドからなる群から選ばれた少なくとも1種を含有する樹脂組成物)と、前記第一の絶縁層よりも比誘電率の高い第二の絶縁層(ポリアミドイミドを含有する樹脂組成物)とを積層してなる積層単位を少なくとも2つ有することを特徴とする絶縁電線が、開示されている。
また、発生した部分放電に対する耐久性を向上させる方法として、絶縁被覆中に無機化合物フィラーを分散添加する方法がある。例えば、特許文献2(特開2006-302835)には、γ-ブチロラクトンを主溶媒成分とし、イソシアネート成分と酸成分とを反応させて得られるポリアミドイミド樹脂絶縁塗料において、前記イソシアネート成分中の4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネートの配合比率と、前記酸成分中のトリメリット酸無水物の配合比率とを平均した総合配合比率を85〜98モル%とし、ポリアミドイミド樹脂絶縁塗料の樹脂成分に対してオルガノシリカゾルをシリカ分の配合比が1〜100 phrとなるように配合して前記ポリアミドイミド樹脂絶縁塗料を作製し、該ポリアミドイミド樹脂絶縁塗料を導体上に塗布・焼付けして皮膜を形成した絶縁電線が、開示されている。
加えて、電機部品の小型化・高出力化を図るためには、コイルにおける巻線の小径化・稠密化や金属導体線の高占積率化が有効であり、コイル用エナメル線には、絶縁被覆の厚さを薄くかつ均等に形成することが求められる。なお、薄くかつ均等な厚さのエナメル被覆を得るため、エナメル被覆の形成は、絶縁塗料の1回の塗布・焼付で極薄の被膜を形成し、それを複数回繰り返すことによって行われる。例えば、厚さ50〜100μmの絶縁被覆を形成するためには、通常10〜20回の塗布・焼付が繰り返される。
再公表WO2012/043839号公報 特開2006−302835号公報
各種電気機器の小型化、高出力化、高効率化の進展に伴って、該電気機器に用いられる電機部品の小型化、高出力化、高効率化が強く求められている。加えて、電機部品に対するコスト低減の要求は強まる一方である。これらのことから、エナメル線の各種性能(例えば、耐熱性、耐圧性、寸法精度)を少なくとも維持した上で(または向上させた上で)、製造コストを低減できる技術が非常に重要になってきている。
そして、エナメル線の製造コストにおいては、多数回に及ぶ絶縁塗料の塗布・焼付工程が大きな割合を占めている。言い換えると、エナメル線の各種性能を犠牲にすることなく、絶縁塗料の塗布・焼付工程の繰り返し回数を低減することができれば、エナメル線の製造コスト低減に大きく貢献できることになる。
したがって、本発明の目的は、エナメル線の各種性能を犠牲にすることなく製造コスト低減に貢献できるエナメル線、該エナメル線を用いたコイルおよび該コイルを用いた電機部品を提供することにある。
(I)本発明の一態様は、上記目的を達成するため、金属導体線の外周にエナメル被覆が形成されているエナメル線であって、
前記エナメル被覆は、前記金属導体線の直上に形成されイミド系樹脂を主成分とする第1絶縁層と、前記第1絶縁層の直上に形成されイミド系樹脂を主成分とする第2絶縁層とを有し、
前記第2絶縁層は、該第2絶縁層に対して10質量%以上49質量%以下の範囲でフィラーを含有し、前記フィラーはスチレンブタジエンゴム粒子を含むことを特徴とするエナメル線を、提供する。
(II)本発明の他の一態様は、上記目的を達成するため、本発明に係るエナメル線を用いてコイル巻線されたことを特徴とするコイルを、提供する。
(III)本発明の更に他の一態様は、上記目的を達成するため、本発明に係るコイルを用いたことを特徴とする電機部品を、提供する。
本発明によれば、エナメル線の各種性能を犠牲にすることなく製造コスト低減に貢献できるエナメル線、該エナメル線を用いたコイルおよび該コイルを用いた電機部品を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係るエナメル線の一例を示す断面模式図である。 本発明の第1実施形態に係るエナメル線の他の一例を示す断面模式図である。 本発明の第2実施形態に係るエナメル線の一例を示す断面模式図である。 本発明の第2実施形態に係るエナメル線の他の一例を示す断面模式図である。 本発明に係る電機部品(回転電機)の固定子および該固定子に組み込まれたコイルの一例を示す部分拡大模式図である。
本発明は、前述した本発明に係るエナメル線(I)において、以下のような改良や変更を加えることができる。
(i)前記フィラーの平均粒子径が、0.1μm以上10μm以下である。
(ii)前記ゴム粒子は、コアシェル構造を有するゴム粒子である。
(iii)前記フィラーは、無機フィラーを更に含む。
(iv)前記無機フィラーは、ケイ素酸化物粒子および無機化合物の鱗片状粒子の少なくとも一方である。
(v)前記第2絶縁層の厚さは、前記第1絶縁層の厚さよりも大きい。
(vi)前記第2絶縁層の直上に、所定の樹脂を主成分とする第3絶縁層を更に有する。
(vii)前記第3絶縁層の厚さは、前記第2絶縁層の厚さよりも小さい。
(viii)前記イミド系樹脂は、ポリイミド、ポリアミドイミド、およびポリエステルイミドのいずれかである。
(本発明の基本思想)
本発明者らは、金属導体線の外周にエナメル被覆が形成されたエナメル線において、エナメル線の各種性能(例えば、耐熱性、耐圧性、寸法精度)を犠牲にすることなく製造コスト低減に貢献できるエナメル線の構造について鋭意検討した。その結果、エナメル被覆を少なくとも2層(第1絶縁層、第2絶縁層など)で構成し、第2絶縁層にゴム粒子を含むフィラーを含有させることにより、エナメル線の各種性能を犠牲にすることなく、絶縁塗料の1回の塗布・焼付で従来よりも厚肉の被膜を形成できることを見出した。1回の塗布・焼付での被膜の厚肉化は、塗布・焼付工程の繰り返し回数の低減に直結し、エナメル線の製造コストを低減することができる。本発明は、それらの知見に基づいて完成されたものである。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る実施形態を説明する。ただし、本発明はここで取り上げた実施形態に限定されることはなく、発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜組み合わせや改良が可能である。また、同義の部材・部位については、同じ符号を付して重複する説明を省略する。
[第1実施形態]
(エナメル線)
図1は、本発明の第1実施形態に係るエナメル線の一例を示す断面模式図であり、金属導体線の断面形状が丸形状の場合を例示している。図2は、本発明の第1実施形態に係るエナメル線の他の一例を示す断面模式図であり、金属導体線の断面形状が四辺形状の場合を例示している。図1,2に示したように、本実施形態に係るエナメル線10,10’は、金属導体線1,1’の外周にエナメル被覆2が直接形成されており、エナメル被覆2が2層(第1絶縁層3、第2絶縁層4)で構成されている。また、本発明に係るエナメル線10,10’は、第2絶縁層4がスチレンブタジエンゴム粒子を含むフィラー6を含有している点に最大の特徴がある。
金属導体線1,1’に特段の限定は無く、エナメル線で常用される芯線(例えば、銅線、アルミ線、合金線)を用いることができる。より具体的には、例えば銅線の場合、銅素材としてタフピッチ銅、脱酸銅および無酸素銅のいずれでもよく、芯線の表面に錫、ニッケル、銀、アルミニウム等がめっきされためっき銅線であってもよい。また、合金線の場合、合金素材として銅−錫合金、銅−銀合金、銅−亜鉛合金、銅−クロム合金、銅−ジルコニウム合金、アルミニウム−銅合金、アルミニウム−銀合金、アルミニウム−亜鉛合金、アルミニウム−鉄合金、イ号アルミ合金(Aldrey Aluminium)などを用いることができる。
本実施形態のエナメル線10,10’のエナメル被覆2は、前述したように、2層構造(第1絶縁層3、第2絶縁層4)を有している。エナメル被覆2(第1絶縁層3、第2絶縁層4)を構成する主成分の樹脂としては、耐熱性の観点からイミド系樹脂を用いることが好ましく、特にポリイミド、ポリアミドイミド、およびポリエステルイミドを好ましく用いることができる。
第1絶縁層3は、金属導体線1,1’とエナメル被覆2との密着性を確保する役割を果たす。第2絶縁層4は、スチレンブタジエンゴム粒子を含むフィラー6を含有している。スチレンブタジエンゴムは、イミド系樹脂よりも比誘電率が低く延性が高い。そのため、フィラー6としてスチレンブタジエンゴム粒子を添加することにより、エナメル被覆2全体としての比誘電率を低減することができるとともに、エナメル被覆2に靭性や伸び性を付与することができる。また、絶縁層を形成するための絶縁塗料(ワニス)の粘性を過度に増大させずにワニス中の固形分を増加させられるので、ワニスの1回の塗布・焼付で従来よりも厚い被膜を安定して(寸法精度よく)形成することができる。
第2絶縁層4に含有させるフィラー6の量は、第2絶縁層4に対する質量比率で10%以上49%以下が好ましい。フィラー6の含有率が10質量%未満では、ワニス中の固形分の増加度合が不十分であり、1回のワニス塗布・焼付での被膜厚さの増加度合が不十分になって、塗布・焼付工程の繰り返し回数を劇的に低減するのが困難になる。一方、フィラー6の含有率が49質量%超になると、ワニス中の固形分が増加し過ぎて被膜の形状制御性(寸法精度)が低下する。
フィラー6の平均粒子径は、少なくとも第2絶縁層4の厚さ(厳密には、1回のワニス塗布・焼付で形成する被膜厚さ)よりも小さくする必要があり、具体的には0.1μm以上10μm以下が好ましい。フィラー6の平均粒子径が0.1μm未満では、粒子が小さ過ぎて凝集し易くなり、ワニス中での均等分散が困難になる。一方、フィラー6の平均粒子径が10μm超になると、粒子が大き過ぎて被膜の形状制御性(寸法精度)が低下する。
スチレンブタジエンゴム粒子は、イミド系樹脂中への分散性を増すために、粒子表面に極性の高い層を有するコアシェルゴム粒子を用いることが好ましい。具体例としては、ダウケミカル日本株式会社製のパラロイドEXL-2655(平均粒径0.2μm)、同社製のパラロイドBTAシリーズ、アイカ工業株式会社製のスタフィロイドAC3355(平均粒径0.1〜0.5μm)、同社製のゼフィアックF351(平均粒径0.3μm)などが挙げられる。
また、本発明のエナメル線は、フィラー6として無機フィラーを更に配合することが好ましい。無機フィラーとしては、ケイ素酸化物粒子および/または無機化合物の鱗片状粒子を好ましく用いることができる。
フィラー6として、スチレンブタジエンゴム粒子に加えてケイ素酸化物粒子を配合すると、イミド系樹脂ワニスの調合時に(例えば、攪拌時に)スチレンブタジエンゴム粒子とケイ素酸化物粒子とが衝突して、該ゴム粒子の二次粒子(凝集粒)が粉砕される。それにより、ワニス中のゴム粒子の均等分散性(結果として、第2絶縁層4中でのゴム粒子の均等分散性)を向上させることができる。ケイ素酸化物粒子の具体例としては、林化成株式会社製のSQ-H22、同社製のSQ-H18、株式会社龍森製のCRYSTALITEシリーズなどが挙げられる。
一方、フィラー6として、スチレンブタジエンゴム粒子に加えて無機化合物の鱗片状粒子を配合すると、該ゴム粒子の酸化劣化を抑制する作用効果がある。無機化合物の鱗片状粒子の具体例としては、日本タルク株式会社製のMICRO ACEシリーズ(微粉タルク)、コープケミカル株式会社製のミクロマイカMKシリーズ(非膨潤性雲母粉末)、昭和電工株式会社製のショウビーエヌ/UHP(六方晶窒化ホウ素粉末)などが挙げられる。
フィラー6として無機フィラーを配合する場合、その配合量は、第2絶縁層4に対する質量比率で5%以上15%以下が好ましく、スチレンブタジエンゴム粒子の質量比率(含有率)に対して1/8以上1/2以下が好ましい。無機フィラーの含有率が本規定よりも低くなると、無機フィラー配合による作用効果が不十分になるだけである(特段のデメリットは生じない)。一方、無機フィラーの含有率を本規定より高めても無機フィラー配合による作用効果の向上は望めない(むしろ、スチレンブタジエンゴム粒子の含有率が低下することによるデメリットが大きくなる)。
また、イミド系樹脂ワニス中でのフィラー6の均等分散性を向上させながら、該イミド系樹脂ワニスの粘度を調整するために、該イミド系樹脂ワニスに分散剤および/またはカップリング剤を添加することは好ましい。このとき、分散剤および/またはカップリング剤の添加量は、第2絶縁層4に対する質量比率で0.1%以上1%以下が好ましい。
添加する分散剤としては、ノニオン系界面活性剤を好ましく用いることができる。分散剤の具体例としては、ビックケミー・ジャパン株式会社製のBYK-W903、BYK-W980、BYK-W996、BYK-W9010などが挙げられる。
添加するカップリング剤としては、シラン系カップリング剤やチタネート系カップリング剤を好ましく用いることができる。そのようなカップリング剤の具体例としては、信越化学工業株式会社製のKBM-402、KBM-403、KBM-502、KBM-504などのシラン系カップリング剤、日本曹達株式会社製のS-151、S-152、S-181などのチタネート系カップリング剤が挙げられる。
前述したように、第1絶縁層3は、密着性としての役割を果たすものであるが、第1絶縁層3に対する質量比率で5%以下の範囲でフィラー6を含有させてもよい。第1絶縁層3におけるフィラー6の含有率が5質量%超になると、金属導体線1,1’に対する密着性が低下しはじめる。第1絶縁層3にもフィラー6を含有させることにより、わずかではあるが、エナメル被覆2の比誘電率の低減効果とワニス塗布・焼付工程の繰り返し回数の低減効果とを奏することができる。
また、本発明の作用効果(エナメル被覆2の比誘電率の低減、ワニス塗布・焼付工程の繰り返し回数の低減)を極大化するため、第1絶縁層3を薄く形成し(例えば、厚さ5〜10μm)、第2絶縁層4を厚く形成すること(例えば、厚さ20〜100μm)が好ましい。
[第2実施形態]
(エナメル線)
図3は、本発明の第2実施形態に係るエナメル線の一例を示す断面模式図であり、金属導体線の断面形状が丸形状の場合を例示している。図4は、本発明の第2実施形態に係るエナメル線の他の一例を示す断面模式図であり、金属導体線の断面形状が四辺形状の場合を例示している。図3,4に示したように、本実施形態に係るエナメル線20,20’は、金属導体線1,1’の外周にエナメル被覆2が直接形成されており、エナメル被覆2が3層(第1絶縁層3、第2絶縁層4、第3絶縁層5)で構成されている。また、第2絶縁層4がスチレンブタジエンゴム粒子を含むフィラー6を含有している。
第2絶縁層4の直上に、イミド系樹脂を主成分とする第3絶縁層5を更に形成することによって、第2絶縁層4中のフィラー6の脱落やスチレンブタジエンゴム粒子の酸化劣化を抑制することができる。他の作用効果は、第1実施形態と同様である。なお、第3絶縁層5を構成する主成分のイミド系樹脂としては、第1実施形態と同様に、ポリイミド、ポリアミドイミド、およびポリエステルイミドが好ましい。
また、第3絶縁層5は、第1絶縁層3と同様に、第3絶縁層5に対する質量比率で5%以下の範囲でフィラー6を含有させてもよい。第3絶縁層5にもフィラー6を含有させることにより、わずかではあるが、エナメル被覆2の比誘電率の低減効果とワニス塗布・焼付工程の繰り返し回数の低減効果とを奏することができる。さらに、第1絶縁層3と同様に、第3絶縁層5は、第2絶縁層4よりも薄く形成すること(例えば、厚さ5〜10μm)が好ましい。
[第3実施形態]
(コイルおよび電機部品)
本発明に係るエナメル線は、回転電機や変圧器などの電機部品のコイル用電線として好適に用いることができる。図5は、本発明に係る電機部品(回転電機)の固定子および該固定子に組み込まれたコイルの一例を示す部分拡大模式図である。図5に示したように、回転電機の固定子40は、ステータコア7のスロット8の内部に、本発明のエナメル線10’が捲回されたコイル30が組み込まれている。
前述したように、本発明のエナメル線は、各種性能(例えば、耐熱性、耐圧性、寸法精度)を犠牲にすることなく製造コスト低減に貢献するものである。よって、該エナメル線を用いたコイルおよび該コイルを用いた電機部品も、それらコイルや電機部品に要求される各種性能を犠牲にすることなくコスト低減が可能になる。そして、本発明に係る電機部品は、種々の電気機器(例えば、家電品、産業用電機、船舶用電機、鉄道、自動車用電機)に用いられる電機部品として好適である。
以下、本発明を実施例に基づいてより具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらに限定されるものではない。なお、以下の実験においては、試料作製および試験評価を簡単化する目的から、銅線の代わりに銅板を用い、所定の塗布ギャップを有するバーコータを用いて用意したワニスを該銅板上に1回塗布・焼付して、エナメル線の疑似試料を作製した。その後、作製したエナメル線疑似試料を用いて、1回の塗布・焼付で形成されたエナメル被覆の厚さと成膜性と比誘電率とを測定・評価した。
(従来例1の作製と評価)
N,N-ジメチルアセトアミドの溶媒にポリイミド(PI)の前駆体であるポリアミック酸樹脂を溶解した固形分濃度20質量%のPIワニス(低濃度ワニス、従来技術のワニス)を用意した。次に、バーコータ(塗布ギャップ100μm)を用いて該PIワニスを銅板(100 mm×100 mm×1 mm)上に1回塗布した。PIワニスを塗布した該銅板を直ちにホットプレート上に乗せて焼付し(250℃で3分間保持)、従来技術の基準となる従来例1のエナメル線疑似試料を作製した。
エナメル被覆の厚さをマイクロメータで測定したところ、10μmであった。エナメル被覆の成膜性を目視で確認したところ、クラックや気泡や剥離などが全く無く、良好(合格)であった。エナメル被覆の比誘電率を容量法(測定周波数1 MHz)によって測定したところ、3.6であった。試料作製条件と測定評価結果とを後述する表1に示す。
(比較例1の作製と評価)
1回のワニス塗布・焼付によるエナメル被覆の厚膜化を意図して、上記のPIワニスと同じ溶媒とポリアミック酸樹脂とを用い、固形分濃度40質量%の高濃度PIワニスを用意した。次に、従来例1と同様の手法で、該高濃度PIワニスを銅板上に1回塗布した。しかしながら、該高濃度PIワニスは粘度が過度に増大したため著しい塗布ムラが発生し、成膜性として不合格であった。成膜性が不合格のため、比誘電率の測定は行わなかった。結果を表1に併記する。このことから、PIエナメル被覆の厚膜化に関して、高濃度ワニスの利用は不適当であり、従来技術の通り低濃度ワニスの塗布・焼付の繰り返しが必要であることが確認された。
(比較例2の作製と評価)
バーコータの塗布ギャップを200μmに調整したこと以外は従来例1と同様にして、比較例2のエナメル線疑似試料を作製した。塗布ギャップの拡大によりエナメル被覆の厚さは、20μmとなった。しかしながら、焼付時に気泡が多数発生してエナメル被覆の表面が著しく荒れ、成膜性として不合格であった。成膜性が不合格のため、比誘電率の測定は行わなかった。結果を表1に併記する。このことから、PIエナメル被覆の厚膜化に関して、低濃度ワニスを利用した場合であっても、従来技術の通り薄い被膜形成の繰り返しが必要であることが確認された。
(比較例3の作製と評価)
従来例1のPIワニスをベースとし、スチレンブタジエンゴム粒子(ダウケミカル日本株式会社製のBTA731、平均一次粒径0.6μm、以下SBR粒子と略す)19.8質量%と、分散剤(ビックケミー・ジャパン株式会社製のBYK-W9010)0.2質量%とを添加し、自公転ミキサにより撹拌混合してフィラー添加PIワニスを用意した。該フィラー添加PIワニスを用いたこと以外は従来例1と同様にして、比較例3のエナメル線疑似試料を作製した。
測定評価の結果、エナメル被覆の厚さは、30μmに増加した。エナメル被覆の成膜性に関しては、クラックや気泡は観察されなかったが、部分的な剥離が見られ、不合格であった。剥離していない部分でエナメル被覆の比誘電率を測定したところ、従来例1の3.6に対して3.3に低下していた。結果を表1に併記する。これらの結果から、フィラーを高濃度に含有するエナメル被覆は、エナメル被覆の厚膜化および比誘電率の低減に効果があるが、導体との密着性に弱点を有することが判った。
Figure 2016195089
(実施例1の作製と評価)
SBR粒子の含有率を10質量%とし、分散剤の含有率を0.1質量%としたこと以外は比較例3と同様にして、実施例1のフィラー添加PIワニスを用意した。次に、従来例1と同様にして第1絶縁層を有するエナメル線疑似試料を作製し、引き続いて、本実施例のフィラー添加PIワニスを用いて、先の第1絶縁層上に第2絶縁層を形成し、実施例1のエナメル線疑似試料を作製した。第2絶縁層の塗布・焼付条件は、従来例1と同様にした(塗布ギャップ100μm、250℃で3分間保持)。
測定評価の結果、第1絶縁層の厚さは10μmであり、第2絶縁層の厚さは26μmであり、エナメル被覆の合計厚さは36μmであった。エナメル被覆全体(第1絶縁層+第2絶縁層)の成膜性に関しては、クラックや気泡や剥離などが全く観察されず合格であった。エナメル被覆全体の比誘電率を測定したところ、従来例1の3.6に対して3.5に低下していた。結果を後述する表2に示す。
これらの結果から、実施例1のエナメル線疑似試料は、第1絶縁層を介在させることによって、エナメル被覆と導体との密着性が確保できることが確認された。また、本発明のフィラー添加PIワニスを用いて厚い第2絶縁層を形成することにより、エナメル被覆全体の比誘電率の低減効果があることが確認された。さらに、実施例1のエナメル線疑似試料の第2絶縁層は、1回のワニス塗布・焼付工程によって、従来例1の2.6倍のエナメル被覆厚さを得られることが確認された。
(実施例2の作製と評価)
SBR粒子の含有率を48.6質量%とし、分散剤の含有率を0.4質量%としたこと以外は実施例1と同様にして、実施例2のフィラー添加PIワニスを用意した。次に、実施例1と同様にして、第1絶縁層を有するエナメル線疑似試料を作製し、引き続いて、本実施例のフィラー添加PIワニスを用いて、先の第1絶縁層上に第2絶縁層を形成し、実施例2のエナメル線疑似試料を作製した。
測定評価の結果、第1絶縁層の厚さは10μmであり、第2絶縁層の厚さは54μmであり、エナメル被覆の合計厚さは64μmであった。エナメル被覆全体(第1絶縁層+第2絶縁層)の成膜性に関しては、合格であった。エナメル被覆全体の比誘電率を測定したところ、従来例1の3.6に対して3.0に低下していた。結果を表2に併記する。
これらの結果から、実施例2のエナメル線疑似試料は、第2絶縁層におけるSBR粒子の含有率が高く、第2絶縁層の厚さ(エナメル被覆全体に対する比率)が大きいことから、エナメル被覆全体の比誘電率の低減効果が大きいことが確認された。さらに、実施例2のエナメル線疑似試料の第2絶縁層は、1回のワニス塗布・焼付工程によって、従来例1の5.4倍のエナメル被覆厚さを得られることが確認された。
(実施例3の作製と評価)
SBR粒子の含有率を38.6質量%とし、無機フィラーとしてケイ素酸化物粒子(株式会社龍森製のJX-7、平均粒径6.3μm、以下シリカ粒子と略す)を10質量%で添加し、分散剤の含有率を0.4質量%としたこと以外は実施例1と同様にして、実施例3のフィラー添加PIワニスを用意した。次に、実施例1と同様にして、第1絶縁層を有するエナメル線疑似試料を作製し、引き続いて、本実施例のフィラー添加PIワニスを用いて、先の第1絶縁層上に第2絶縁層を形成し、実施例3のエナメル線疑似試料を作製した。
測定評価の結果、第1絶縁層の厚さは10μmであり、第2絶縁層の厚さは51μmであり、エナメル被覆の合計厚さは61μmであった。エナメル被覆全体(第1絶縁層+第2絶縁層)の成膜性に関しては、合格であった。エナメル被覆全体の比誘電率を測定したところ、従来例1の3.6に対して3.1に低下していた。結果を表2に併記する。
これらの結果から、実施例3のエナメル線疑似試料も、実施例2と同様に、エナメル被覆全体の比誘電率の低減効果が大きいことが確認された。また、実施例3のエナメル線疑似試料の第2絶縁層は、1回のワニス塗布・焼付工程によって、従来例1の5.1倍のエナメル被覆厚さを得られることが確認された。
(実施例4の作製と評価)
SBR粒子の含有率を38.6質量%とし、シリカ粒子の含有率を5質量%とし、更なる無機フィラーとして無機化合物の鱗片状粒子(株式会社ヤマグチマイカ製のマイカSJ-005、平均粒径5μm、以下マイカ粒子と略す)を5質量%で添加し、分散剤の含有率を0.4質量%としたこと以外は実施例1と同様にして、実施例4のフィラー添加PIワニスを用意した。次に、実施例1と同様にして、第1絶縁層を有するエナメル線疑似試料を作製し、引き続いて、本実施例のフィラー添加PIワニスを用いて、先の第1絶縁層上に第2絶縁層を形成し、実施例4のエナメル線疑似試料を作製した。
測定評価の結果、第1絶縁層の厚さは10μmであり、第2絶縁層の厚さは50μmであり、エナメル被覆の合計厚さは60μmであった。エナメル被覆全体(第1絶縁層+第2絶縁層)の成膜性に関しては、合格であった。エナメル被覆全体の比誘電率を測定したところ、従来例1の3.6に対して3.2に低下していた。結果を表2に併記する。
これらの結果から、実施例4のエナメル線疑似試料も、実施例2と同様に、エナメル被覆全体の比誘電率の低減効果が大きいことが確認された。また、実施例4のエナメル線疑似試料の第2絶縁層は、1回のワニス塗布・焼付工程によって、従来例1の5倍のエナメル被覆厚さを得られることが確認された。
(実施例5の作製と評価)
実施例5のエナメル線疑似試料は、実施例4の第2絶縁層の上に第3絶縁層を設けた例である。第2絶縁層の形成までは、実施例4と同様に行い、第3絶縁層の形成は、従来例1のPIワニスを用いて、従来例1と同様の条件(塗布ギャップ100μm、250℃で3分間保持)で行った。
得られた実施例5のエナメル線疑似試料を測定評価した結果、第1絶縁層の厚さは10μmであり、第2絶縁層の厚さは50μmであり、第3絶縁層の厚さは10μmであり、エナメル被覆の合計厚さは70μmであった。エナメル被覆全体(第1絶縁層+第2絶縁層+第3絶縁層)の成膜性に関しては、合格であった。エナメル被覆全体の比誘電率を測定したところ、従来例1の3.6に対して3.3に低下していた。結果を表2に併記する。
これらの結果から、実施例5のエナメル線疑似試料も、実施例2と同様に、エナメル被覆全体の比誘電率の低減効果が大きいことが確認された。また、実施例5のエナメル線疑似試料は、3回のワニス塗布・焼付工程によって、従来例1の7倍のエナメル被覆厚さを得られることが確認された。
Figure 2016195089
(従来例2の作製と評価)
N-メチルピロリドンの溶媒にポリアミドイミド(PAI)を溶解した濃度25質量%のPAIワニス(低濃度ワニス、従来技術のワニス)を用意した。次に、バーコータの塗布ギャップを200μmに調整して該PAIワニスを銅板上に1回塗布した。PAIワニスを塗布した該銅板を直ちにホットプレート上に乗せて焼付し(250℃で3分間保持)、従来例2のエナメル線疑似試料を作製した。
測定評価の結果、エナメル被覆の厚さは、30μmであった。エナメル被覆の成膜性に関しては、クラックや気泡や剥離などが全く観察されず合格であった。エナメル被覆の比誘電率を測定したところ、4.0であった。試料作製条件と測定評価結果とを後述する表3に示す。
(比較例4の作製と評価)
エナメル被覆の厚膜化を意図してバーコータの塗布ギャップを500μmに調整したこと以外は従来例2と同様にして、比較例4のエナメル線疑似試料を作製した。塗布ギャップの拡大によりエナメル被覆の厚さは、90μmとなった。しかしながら、焼付時に気泡が多数発生してエナメル被覆の表面が著しく荒れ、成膜性として不合格であった。成膜性が不合格のため、比誘電率の測定は行わなかった。結果を表3に併記する。
(実施例6の作製と評価)
従来例2のPAIワニスをベースとし、先と同じSBR粒子39.6質量%と、先と同じシリカ粒子5質量%と、先と同じマイカ粒子5質量%と、先と同じ分散剤0.4質量%とを添加し、自公転ミキサにより撹拌混合してフィラー添加PAIワニスを用意した。次に、従来例2のPAIワニスを用いて、従来例2と同様にして銅板上に第1絶縁層を形成し、引き続いて、本実施例のフィラー添加PAIワニスを用いて、先の第1絶縁層上に第2絶縁層を形成し、更に引き続いて、従来例1のPIワニスを用いて、先の第2絶縁層上に第3絶縁層を形成して、実施例6のエナメル線疑似試料を作製した。第2絶縁層の塗布・焼付条件は、従来例2と同様にし(塗布ギャップ200μm、250℃で3分間保持)、第3絶縁層の塗布・焼付条件は、従来例1と同様にした(塗布ギャップ100μm、250℃で3分間保持)。
測定評価の結果、第1絶縁層の厚さは30μmであり、第2絶縁層の厚さは70μmであり、第3絶縁層の厚さは10μmであり、エナメル被覆の合計厚さは110μmであった。エナメル被覆全体(第1絶縁層+第2絶縁層+第3絶縁層)の成膜性に関しては、合格であった。エナメル被覆全体の比誘電率を測定したところ、従来例2の4.0に対して3.5に低下していた。結果を表3に併記する。
これらの結果から、実施例6のエナメル線疑似試料も、実施例2と同様に、エナメル被覆全体の比誘電率の低減効果が大きいことが確認された。また、実施例6のエナメル線疑似試料の第2絶縁層は、1回のワニス塗布・焼付工程によって、従来例2の約2.3倍のエナメル被覆厚さを得られることが確認された。
Figure 2016195089
なお、本明細書に記載した実施形態や実施例は、本発明の理解を助けるために具体的に説明したものであり、本発明は、説明した全ての構成を備えることに限定されるものではない。例えば、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。さらに、各実施形態の構成の一部について、削除・他の構成に置換・他の構成の追加をすることが可能である。
10,10’,20,20’…エナメル線、1,1’…金属導体線、2…エナメル被覆、
3…第1絶縁層、4…第2絶縁層、5…第3絶縁層、6…フィラー、
7…ステータコア、8…スロット、
30…コイル、40…固定子。

Claims (11)

  1. 金属導体線の外周にエナメル被覆が形成されているエナメル線であって、
    前記エナメル被覆は、前記金属導体線の直上に形成されイミド系樹脂を主成分とする第1絶縁層と、前記第1絶縁層の直上に形成されイミド系樹脂を主成分とする第2絶縁層とを有し、
    前記第2絶縁層は、該第2絶縁層に対して10質量%以上49質量%以下の範囲でフィラーを含有し、前記フィラーはスチレンブタジエンゴム粒子を含むことを特徴とするエナメル線。
  2. 請求項1に記載のエナメル線において、
    前記フィラーの平均粒子径が、0.1μm以上10μm以下であることを特徴とするエナメル線。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のエナメル線において、
    前記ゴム粒子は、コアシェル構造を有するゴム粒子であることを特徴とするエナメル線。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のエナメル線において、
    前記フィラーは、無機フィラーを更に含むことを特徴とするエナメル線。
  5. 請求項4に記載のエナメル線において、
    前記無機フィラーは、ケイ素酸化物粒子および無機化合物の鱗片状粒子の少なくとも一方であることを特徴とするエナメル線。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のエナメル線において、
    前記第2絶縁層の厚さは、前記第1絶縁層の厚さよりも大きいことを特徴とするエナメル線。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のエナメル線において、
    前記第2絶縁層の直上に、所定の樹脂を主成分とする第3絶縁層を更に有することを特徴とするエナメル線。
  8. 請求項7に記載のエナメル線において、
    前記第3絶縁層の厚さは、前記第2絶縁層の厚さよりも小さいことを特徴とするエナメル線。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれかに記載のエナメル線において、
    前記イミド系樹脂は、ポリイミド、ポリアミドイミド、およびポリエステルイミドのいずれかであることを特徴とするエナメル線。
  10. 請求項1乃至請求項9のいずれかに記載のエナメル線を用いてコイル巻線されたことを特徴とするコイル。
  11. 請求項10に記載のコイルを用いたことを特徴とする電機部品。
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