JP2016192870A - 保護制御システム - Google Patents

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洋輔 島田
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【課題】データ伝送時のエラーに対する信頼性を向上させるための新たな解決手段を採用した保護制御システムが提供される。【解決手段】電力系統に関連付けられる保護制御システムが提供される。保護制御システムは、第1の装置と、第1の装置と伝送路を介して接続された1または複数の第2の装置とを含む。第2の装置の各々は、電力系統から収集した情報を予め割り当てられたチャネルを利用して所定の伝送周期で送出する送出手段を含む。第1の装置は、1または複数の第2の装置から送出された情報を用いて保護制御演算を実行する演算手段を含む。送出手段は、電力系統から収集した特定の情報を第1のチャネルに加えて、第2のチャネルを用いてそれぞれ送出する。演算手段は、第1のチャネルで送出された情報に伝送エラーが生じた場合に、第1のチャネルで送出された情報に代えて、第2のチャネルで送出された情報を用いて、保護制御演算を実行する。【選択図】図5

Description

本発明は、電力系統の情報を所定周期で収集して保護制御演算を行なう保護制御システムに関する。
電力系統には、系統内に発生した故障を特定して除去するための保護制御システムが設けられる。保護制御システムは、保護リレーや保護リレーシステムと称されることもある。保護制御システムで実行される保護制御演算は、電力系統内の複数の地点で収集された計測値を用いて、それらを比較することで故障を判定する演算(例えば、差動リレーなど)を含み得る。そのため、電力系統内の複数の監視対象点(典型的には、変電所や配電所といった電気所)に、電力系統の情報を収集・伝送するためのリレー装置を配置するとともに、それぞれのリレー装置をネットワーク化した構成が採用されることが一般的である。
例えば、特開2011−055660号公報(特許文献1)は、中央装置で端末装置の詳細情報を収集する構成を採用する。また、特開昭63−052624号公報(特許文献2)は、自端と他端との間の電流差動値を求めることにより系統の事故判定を行なう電流差動リレーにおけるデータ伝送方式を開示する。
このようなデータ伝送中に伝送エラーが発生することを想定した構成も知られている。例えば、特開2012−095498号公報(特許文献3)は、変換部からのデジタルデータを演算部へ伝送するための通信路を有するデジタル保護制御装置を開示する。このデジタル保護制御装置では、ノイズ等により伝送エラーが発生した場合にもデータの連続性を失う危険性を低減させる構成を採用する。
また、ネットワーク化された装置間で時刻の同期をとる構成も知られている。例えば、特開2008−141866号公報(特許文献4)は、各子局と親局との高精度な時刻同期を行うことができる送配電系統の時刻同期方法などを開示する。
特開2011−055660号公報 特開昭63−052624号公報 特開2012−095498号公報 特開2008−141866号公報
保護制御システムには、電力系統内に発生した故障を可能な限り早く検知して除去するという責務がある。そのため、伝送エラーが生じた場合も、保護制御演算を実行できない事態を極力回避する必要がある。
上述した先行技術文献のうち、伝送エラーに起因する不具合に対処する特開2012−095498号公報(特許文献3)では、何らかのエラーが発生すると、当該エラーが発生した周期より前の周期に取得されたデータを代替的に用いるという解決手段を採用する。この解決手段によれば、保護制御演算を実行できないという事態は回避できるが、その保護制御演算に用いるデータは、最新のデータではないため、動作が遅延してしまう。
上述した先行技術文献のうち、中央装置で端末装置の詳細情報を収集する特開2011−055660号公報(特許文献1)では、収集するデータを選択していないため必要のないデータも取得するため、収集に時間がかかり効率的ではない。
上述した先行技術文献のうち、ネットワーク化された装置間で時刻の同期をとる特開2008−141866号公報(特許文献4)では、GPSを使用するため実装に費用がかかってしまう。
本発明は、データ伝送時のエラーに対する信頼性を向上させるための新たな解決手段を採用した保護制御システムを提供するものである。
本発明のある局面に従えば、電力系統に関連付けられる保護制御システムが提供される。保護制御システムは、第1の装置と、第1の装置と伝送路を介して接続された1または複数の第2の装置とを含む。第2の装置の各々は、電力系統から収集した情報を予め割り当てられたチャネルを利用して所定の伝送周期で送出する送出手段を含む。第1の装置は、1または複数の第2の装置から送出された情報を用いて保護制御演算を実行する演算手段を含む。送出手段は、電力系統から収集した特定の情報を第1のチャネルに加えて、第2のチャネルを用いてそれぞれ送出する。演算手段は、第1のチャネルで送出された情報に伝送エラーが生じた場合に、第1のチャネルで送出された情報に代えて、第2のチャネルで送出された情報を用いて、保護制御演算を実行する。ここで、第2のチャネルで送出された情報は、第1のチャネルで送出された情報と同じく最新の情報である。
好ましくは、送出手段は、電力系統から収集した特定の情報を複数の第2のチャネルを用いて送出する。すなわち、2重化による情報の送出でなく、3重化による情報の送出であってもよい。
好ましくは、第2の装置は、予め定められた条件が満たされると、電力系統から収集した情報を含む詳細情報を格納する格納手段をさらに含み、第1の装置は、第2の装置において格納された詳細情報のうち必要な情報を伝送路を介して取得する取得手段をさらに含む。
さらに好ましくは、第1の装置および第2の装置の各々は、伝送路を介したデータ伝送に係るタイミングを制御するためのクロックをさらに含む。保護制御システムは、さらに第1の装置のクロックと第2の装置のクロックとの間で同期をとる手段を含む。第2の装置の格納手段は、格納する詳細情報に、第2の装置に含まれるクロックから情報と、第1の装置のクロックと第2の装置のクロックとの間で同期をとるための情報とに基づく、時刻情報を付与する。この際、伝送遅延時間を付加することで、第1の装置の時刻情報を基準にして、それぞれの第2の装置の時刻情報を第1の時刻情報に合わせることが可能となる。
好ましくは、第2の装置の送出手段は、詳細情報を当該第2の装置に割り当てられたチャネルを用いて送出する。
本発明によれば、データ伝送時のエラーに対する信頼性を向上させることができる。
本実施の形態に従う保護制御システムの全体構成を示す模式図である。 図1に示す保護制御システムにおけるデータ伝送の概要を示す模式図である。 本実施の形態に従う保護制御システムでの伝送フォーマットの一例を示す図である。 本実施の形態に従う保護制御システムでの各チャネルに含まれるデータ構造の一例を示す図である。 本実施の形態に従う保護制御システムでのチャンネルフォーマットの一例を示す図である。 本実施の形態に従う保護制御システムを構成する保護制御装置での保護制御演算の処理手順の要部を示すフローチャートである。 図1に示す保護制御システムで収集される詳細情報の概要を示す模式図である。 詳細情報に含まれる内容の一例を視覚的に表示する図である。 本実施の形態に従う保護制御システムでのチャンネルフォーマットの別の例を示す図である。 本実施の形態に従う保護制御システムにおける同期方法を説明するための模式図である。 本実施の形態に従う保護制御システムの時刻同期の処理手順を示すフローチャートである。 本実施の形態に従う保護制御システムのリレー装置が詳細情報を収集する際の処理手順を示すフローチャートである。 本実施の形態に従う保護制御システムでのチャンネルフォーマットのさらに別の例を示す図である。
本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中の同一または相当部分については、同一符号を付してその説明は繰り返さない。
[A.全体構成]
まず、本実施の形態に従う保護制御システム1の全体構成について説明する。図1は、本実施の形態に従う保護制御システム1の全体構成を示す模式図である。図1には、説明の便宜上、電力系統も描いているが、本発明に係る保護制御システムは、特許請求の範囲の記載に基づいて定められるべきである。
図1を参照して、本実施の形態に従う保護制御システム1は、電力系統に関連付けられており、保護制御演算を実行する主体である保護演算装置100Aと、1または複数のリレー装置100B〜100Eとを含む。保護演算装置100Aおよびリレー装置100B〜100Eは、データをやり取りするための伝送路2を介して接続されている。
本実施の形態に従う保護制御システム1が採用するデータ伝送方式では、伝送路2に接続されているいずれかの装置が親局(マスタ)になり、その他の装置が子局(スレーブ)になる、マスタ・スレーブ方式を採用する。いずれの装置を親局として設定してもよいが、一般的には、保護演算装置100Aが親局として設定される。親局は、伝送路2内を順次伝搬されるデータ列(データフレーム)を管理する。以下の説明および図中には、伝送路2内の端末装置という意味で、保護演算装置100Aおよびリレー装置100B〜100Eを「端子A」〜「端子E」という表現する場合もある。併せて、親局である保護演算装置100Aについては「端子A(親局)」と記し、子局であるリレー装置100B〜100Eについては「端子B(子局)」〜「端子E(子局)」と記す。
図1には、2回線の送電系統の一例を示す。より具体的には、電気所10および電気所20との間に、2回線の送電線2A,2Bが設けられており、電気所10および電気所20では、それぞれ母線14および母線24に送電線2A,2Bが接続される。電気所10の母線14には、2つの発電機4A,4Bが接続されている。電気所20の母線24からは、1または複数の負荷に対して電力が供給される。
送電線2Aに生じ得る故障を除去するために、電気所10および電気所20には、遮断器11Aおよび遮断器21Aがそれぞれ設けられている。同様に、送電線2Bに生じ得る故障を除去するために、電気所10および電気所20には、遮断器11Bおよび遮断器21Bがそれぞれ設けられている。
遮断器11A,21Aを動作させるための検出器として、計器用変流器(CT:Current Transformer)12A,22Aが送電線2Aに設けられており、計測電流がリレー装置100Bへ与えられる。同様に、計器用変流器22A,22Bによる計測電流は、リレー装置100Cへ与えられる。
電気所20と同様に、電気所30では、母線34に送電線2A,2Bが接続され、母線34からは、1または複数の負荷に対して電力が供給される。電気所30には、さらに、遮断器31Aおよび遮断器31Bが設けられている。これらの遮断器に関連付けて計器用変流器32Aおよび計器用変流器32Bが設けられている。計器用変流器22A,22Bによる計測電流は、リレー装置100Dへ与えられる。
また、電気所40では、母線44に送電線2A,2Bが接続され、母線44からは、1または複数の負荷に対して電力が供給される。電気所40には、さらに、遮断器41Aおよび遮断器41Bが設けられている。これらの遮断器に関連付けて計器用変流器42Aおよび計器用変流器42Bが設けられている。計器用変流器42A,42Bによる計測電流は、リレー装置100Eへ与えられる。
リレー装置100B〜100Eは、伝送路2を介して、それぞれに入力される電力系統の情報(計測値)を保護演算装置100Aへ伝送する。保護演算装置100Aは、それぞれのリレー装置100B〜100Eから受信した情報を用いて保護制御演算を実行し、その結果、何らかの故障が発生したと判断された場合には、故障が発生した位置を特定し、その特定した位置に関連する遮断器に対して、トリップ指令を与える。
[B.データ伝送]
次に、本実施の形態に従う保護制御システム1におけるデータ伝送について説明する。
図2は、図1に示す保護制御システム1におけるデータ伝送の概要を示す模式図である。図2に示す典型例において、保護演算装置100Aおよびリレー装置100B〜100Eは、伝送路2を介してリング状に接続されている。
保護演算装置100Aは、保護制御演算の実行主体である演算装置120Aと、伝送装置110Aとを含む。演算装置120Aは、リレー装置100B〜100Eから送出された情報を用いて保護制御演算を実行する。リレー装置100B〜100Eは、伝送装置110B〜110Eをそれぞれ含む。リレー装置100Bでは、伝送装置110Bが、伝送路2を介して、保護制御装置13Aおよび保護制御装置13Bから出力される計測値1および計測値2を送出する。
同様に、リレー装置100Cでは、伝送装置110Cが、伝送路2を介して、保護制御装置23Aおよび保護制御装置23Bから出力される計測値3および計測値4を送出する。リレー装置100Dでは、伝送装置110Dが、伝送路2を介して、保護制御装置33Aおよび保護制御装置33Bから出力される計測値5および計測値6を送出する。リレー装置100Eでは、伝送装置110Eが、伝送路2を介して、保護制御装置43Aおよび保護制御装置43Bから出力される計測値7および計測値8を送出する。
伝送装置110B〜110Eは、予め与えられた各自のタイミングスロットに、自装置の計測値を割り当てることで、スケジューリングされたデータ伝送を実現できる。なお、リレー装置100B〜100Eの各々が電力系統の情報(計測値)を伝送する周期は、例えば、電気角で30°が好ましい(50Hzで1.67msec周期/60Hzで1.39msec周期に相当)。
なお、図1および図2においては、保護演算装置100Aと、リレー装置100B〜100Eとをそれぞれ独立の存在としているが、保護演算装置100Aの機能をいずれかのリレー装置に組み込んでもよい。すなわち、保護演算装置100Aは、演算装置120Aを有している点を除いて、リレー装置100B〜100Eと実質的に同一の構成を採用している。さらに、演算装置120Aの機能についても、共用可能なハードウェアを用いて実現することもできるので、同一の装置構成を有する複数の装置のうち、1つの装置に対して、ソフトウエアなどで演算装置120Aの機能を実装することで、保護演算装置100Aと、リレー装置100B〜100Eとからなる、保護制御システム1を実現してもよい。
図3は、本実施の形態に従う保護制御システム1での伝送フォーマットの一例を示す図である。本実施の形態に従う保護制御システム1では、一例として、ITU−T(International Telecommunication Union Telecommunication Standardization Sector) G.704に規定される伝送フォーマットが用いられる。ITU−T G.704では、伝送レートの違いに応じて、いくつかの伝送フォーマットが用意されているが、図3には、1544kbpsの伝送フォーマットを示す。図3に示すように、ITU−T G.704に規定される1544kbpsの伝送フォーマットは、1フレーム(1伝送周期)の時間幅が125μsで、193ビットを含む構成であり、24個のチャネル(CH1〜CH24)が用意されている。
図4は、本実施の形態に従う保護制御システム1での各チャネルに含まれるデータ構造の一例を示す図である。図4を参照して、各チャネルの計測値としては、ある計測時点における3相分のデータ(例えば、A相電流データ、B相電流データ、C相電流データ)を含む。また、遮断器や開閉器の開閉状態、外部から入力される制御信号、データの有効性等の情報、フレーム同期をとるためのデータなどを含む制御データも伝送される。
これらのデータに加えて、定周期のフレーム伝送を実現するための制御情報であるフレーム同期、および、伝送エラーを検知するためのCRC(Cyclic Redundancy Check)も付加される。
保護演算装置100Aは、各フレーム単位に付加されているCRCとの一致・不一致を判断することで、伝送エラーを検出する。
以上のように、リレー装置100B〜100Eの各々は、電力系統から収集した情報を予め割り当てられたチャネルを利用して所定の伝送周期で送出する送出機能を含む。なお、保護演算装置100Aについても、同様の送出機能を実装している。
[C.伝送エラーに対する信頼性向上]
次に、上述したようなデータ伝送方式において生じる伝送エラーに対しても、保護制御演算をより確実に継続できるように、本実施の形態に従う保護制御システム1では、以下のような機能を実装する。
図5は、本実施の形態に従う保護制御システム1でのチャンネルフォーマットの一例を示す図である。図5を参照して、例えば、保護制御システム1では、24種類の互いに独立したデータを所定の伝送周期毎に伝送できるものとする。伝送路2には、論理的に、24個のチャネル(CH1〜CH24)が用意される。保護演算装置100Aで実行される保護制御演算のアプリケーションでは、図5に示すように、各チャネルのデータを利用できるようになっている。
図5(A)には、図2に示す計測値1〜計測値8にそれぞれ対応するデータD1〜D8がチャネルCH1〜CH8に割り当てられている状態を示す。図2に示す構成例においては、計測値1〜8のみが伝送されるものであり、チャネルCH9〜CH24は空チャネルになっている。
本実施の形態に従う保護制御システム1は、このような空チャネル、すなわち利用されていない通信リソースを用いて、伝送エラーに対する信頼性を向上させるための機能を実装する。より具体的には、図5(B)に示すように、チャネルCH1〜CH8に割り当てたデータD1〜D8が別のチャネルCH11〜CH18にも割り当てられる。すなわち、チャネルCH1〜CH8に割り当てたデータD1〜D8が、チャネルCH11〜CH18に複製される。
例えば、データD1が割り当てられているチャネルCH1に伝送エラーが発生したとしても、同一のデータD1が割り当てられているチャネルCH11に伝送エラーが発生していなければ、保護演算装置100Aでは、本来の電力系統の情報を用いて、保護制御演算を継続できる。
保護演算装置100Aは、過去のデータと現在のデータを用いて保護制御演算を実行する場合があり、ある伝送周期において、1つのチャネルに伝送エラーが発生すると、その前後にある所定期間(例えば、数10msec)に亘って保護制御演算ができない場合があり得る。このような場合であっても、図5(B)に示すように、同一の計測値を複数のチャネルでそれぞれ独立に伝送しておくことで、冗長性が生まれる。保護演算装置100Aでは、エラーの発生していない、すなわち正しく伝送された計測値を用いて保護制御演算を実行することができる。
リレー装置100B〜100Eの各々は、対応の計器用変流器から収集した計測値を、予め指定された複数のチャネルにセットして送出することになる。例えば、計測値1および計測値2を送出する伝送装置110B(図2)は、チャネルCH1およびチャネルCH11に計測値1(データD1)をセットし、チャネルCH2およびチャネルCH12に計測値2(データD2)をセットする。この2つのチャネルへのデータのセットは、同一の伝送周期内で実行される。
以上のように、リレー装置100B〜100Eの伝送装置110B〜110Eは、電力系統から収集した特定の情報を本来のチャネル(通常チャネル)に加えて、予備のチャネル(空チャネル)を用いてそれぞれ送出する。保護演算装置100Aの演算装置120Aは、本来のチャネル(通常チャネル)で送出された情報に伝送エラーが生じた場合に、本来のチャネル(通常チャネル)で送出された情報に代えて、予備のチャネル(空チャネル)で送出された情報を用いて、保護制御演算を実行する。
なお、図5には、同一の伝送周期内で同一のデータを2つのチャネルにセットする例を示したが、それ以上のチャネルにセットして、より冗長性(信頼性)を高めてもよい。図5に示す例では、例えば、データD1〜D8を、チャネルCH1〜CH8、チャネルCH9〜CH16、チャネルCH17〜CH24の3つのチャネル群にセットしてもよい。すなわち、リレー装置100B〜100Eの伝送装置110B〜110Eは、電力系統から収集した特定の情報を複数の予備のチャネル(空チャネル)を用いて送出してもよい。
図6は、本実施の形態に従う保護制御システム1を構成する保護演算装置100Aでの保護制御演算の処理手順の要部を示すフローチャートである。図6を参照して、保護演算装置100Aを構成する演算装置120A(図2参照)は、伝送装置110A(図2参照)でのデータ受信処理が完了する(ステップS100においてYES)と、いずれかのチャネルで伝送エラーが生じているか否かを判断する(ステップS102)。いずれのチャネルでも伝送エラーが生じていなければ(ステップS102においてNO)、演算装置120Aは、本来のそれぞれチャネルで伝送された計測値(データ)を取得する(ステップS104)。
これに対して、いずれかのチャネルで伝送エラーが生じていれば(ステップS102においてYES)、演算装置120Aは、伝送エラーが生じていないチャネルについては、本来のそれぞれチャネルで伝送された計測値(データ)を取得し、伝送エラーが生じているチャネルについては、複製が割り当てられたチャネルで伝送された計測値(データ)を取得する(ステップS106)。
演算装置120Aは、取得したそれぞれの計測値(データ)を用いて、保護制御演算を実行する(ステップS108)。そして、演算装置120Aは、保護制御演算の実行結果に基づいて、何らかの故障が発生しているか否かを判断する(ステップS110)。
何らかの故障が発生していれば(ステップS110においてYES)、演算装置120Aは、対象の遮断器に対してトリップ信号を出力する(ステップS112)。そして、ステップS100以下の処理が繰り返される。下りも同様の手順が実行される。
[D.詳細情報の収集機能]
上述の図5に示すように、計測値(データ)が伝送されるチャネル以外の空チャネルが多く存在している場合には、上述した伝送エラーに対する信頼性向上のためのチャネル使用に加えて、空チャネルを他の用途に利用してもよい。このような空チャネルについては、様々な利用方法が想定される。一例として、リレー装置100B〜100Eがそれぞれ保持する詳細情報を保護演算装置100Aに収集する機能について、以下説明する。
(d1:概要)
図7は、図1に示す保護制御システム1で収集される詳細情報の概要を示す模式図である。リレー装置100B〜100Eには、予め、詳細情報を収集するための条件(フリーズ条件)が設定されているものとする。例えば、ある遮断器がトリップした場合には、その遮断器に関連する電力系統の情報(計測値)を、トリップ時点を含む所定期間に亘って収集するといった条件である。但し、詳細情報140B〜140Eには、保護演算装置100Aへ伝送されている計測値に限らず、各種の情報を含んでいる。
図7には、リレー装置100B〜100Eが詳細情報140B〜140Eを保持している例を示す。保護演算装置100Aは、計測値を伝送するのには用いられないチャネルを用いて、詳細情報140B〜140Eを収集することができる。保護演算装置100Aによって収集された詳細情報140B〜140Eは、電力系統の運用者・管理者による解析などに用いられる。
すなわち、リレー装置100B〜100Eは、予め定められた条件が満たされると、電力系統から収集した情報を含む詳細情報を格納する格納機能を有している。そして、保護演算装置100Aは、リレー装置100B〜100Eにおいて格納された詳細情報を伝送路2を介して取得する取得機能を有している。
図8は、詳細情報に含まれる内容の一例を視覚的に表示する図である。図8(A)および図8(B)には、同一の故障について、異なる監視対象点での計測値を所定期間に亘って収集したものである。ここで、詳細情報を収集したリレー装置が異なっているので、それぞれの詳細情報に付与される属性も異なる場合がある。ここで、保護演算装置100Aおよびリレー装置100B〜100Eの間で共通の時刻情報を有していない場合には、図8(A)および図8(B)に示すように、同一の故障であるにもかかわらず、それぞれの詳細情報においては、異なる時刻(T1およびT2)が属性として付与される。
複数の事故が複合して生じる場合もあり、実際に収集される詳細情報を解析する際には、複数の詳細情報の間で時間軸を一致させた上で、対象の故障が生じた原因などを究明することになる。しかしながら、保護演算装置100Aおよびリレー装置100B〜100Eの間で時刻情報が共通化されていない場合には、複数の詳細情報の間で時間軸を一致させることが難しく、事後的な解析処理を正確かつ効率的に行なうことへの障害になり得る。
そこで、図7に示すように、本実施の形態に従う保護制御システム1では、保護演算装置100Aおよびリレー装置100B〜100Eは、互いに同期した時刻情報130A〜130Eをそれぞれ有している。本実施の形態においては、マスタ・スレーブ方式のデータ伝送方式を採用するので、スレーブとなるリレー装置100B〜100Eの各々が保護演算装置100Aに対して、時刻情報を同期するという方式を採用する。すなわち、リレー装置100B〜100Eの各々は、保護演算装置100Aの時刻情報に対して、自装置の時刻情報を追従させるように都度補正する。そして、リレー装置100B〜100Eの各々は、自装置の時刻情報を収集する詳細情報に付与する。
このように、保護制御システム1内で同期した時刻情報を各装置が保持することで、複数の装置がそれぞれ収集した詳細情報を集めて解析する場合であっても、その解析の精度および効率を高めることができる。例えば、電力系統に短時間の間に複数の故障が同時発生的に生じ、複数の詳細情報が生成された場合であっても、互いに同期した時刻情報を有しているので、時間軸を一致させた上での比較といった各種解析を容易に行なうことができる。
(d2:チャンネルフォーマット)
図9は、本実施の形態に従う保護制御システム1でのチャンネルフォーマットの別の例を示す図である。図9に示すチャンネルフォーマットは、図5に示すチャンネルフォーマットに比較して、詳細情報および時刻情報をさらに伝送できるようにしたものである。すなわち、図10(A)には、図2に示す計測値1〜計測値8にそれぞれ対応するデータD1〜D8がチャネルCH1〜CH8に割り当てられている状態を示す。これに対して、図10(B)に示すように、チャネルCH1〜CH8に割り当てたデータD1〜D8を別のチャネルCH9〜CH16にも割り当てるとともに、さらに残りのチャネルCH17〜CH24を使って、詳細情報および時刻情報を伝送する。
チャネルCH17〜CH24を使って、リレー装置100B〜100Eの各々が詳細情報および時刻情報を伝送する方法としては、(1)マスタである保護演算装置100Aが詳細情報を伝送する先のリレー装置を特定する方法、(2)リレー装置100B〜100Eのそれぞれに専用のチャネルを設定し、各装置が任意のタイミングで詳細情報の送信を開始する方法、(3)リレー装置100B〜100Eの間でチャネルを共有する方法、などを採用できる。
上述の(1)の方法では、ユーザ操作などに応答して、保護演算装置100Aが特定のリレー装置に対して詳細情報の送信を指示する。この指示を受けたリレー装置は、予め用意されたチャネル(図10に示す例では、チャネルCH17〜CH24)を用いて、詳細情報を送信する。この方式では、詳細情報を送信するためのチャネルを占有するリレー装置(スレーブ)を保護演算装置100A(マスタ)が制御できるので、効率的なデータ伝送が可能になる。
上述の(2)の方式では、例えば、リレー装置100B〜100Eに対して、チャネルCH17〜CH24の1チャネルをそれぞれ割り当てておき、リレー装置100B〜100Eの各々は、自装置に割り当てられたチャネルを用いて、任意のタイミングで詳細情報を送信することになる。詳細情報のデータ量が多い場合には、複数フレームに分けて送信される。リレー装置100B〜100Eは、詳細情報をリレー装置100B〜100Eにそれぞれ割り当てられたチャネルを用いて送出する。この方式では、リレー装置100B〜100Eがそれぞれ独自の制御ロジックに従って、詳細情報を伝送できるので、保護演算装置100Aでの処理を簡素化できる。
上述の(3)の方式では、リレー装置100B〜100Eの各々は、共有のチャネルで何らのデータも伝送されていないことを確認した上で、詳細情報を適宜送信する。すなわち、リレー装置100B〜100Eの各々は、詳細情報を適宜割り当てて伝送する。この方式では、共有されるチャネルの大きさにかかわらず、比較的簡単な手順で詳細情報を伝送できる。
(d3:同期方法)
次に、伝送路2を介して接続される、保護演算装置100Aおよびリレー装置100B〜100Eの間で時刻情報を同期させる方法について説明する。本実施の形態に従う保護制御システム1において、保護演算装置100Aおよびリレー装置100B〜100Eの各々は、内部クロックを保持している。このクロックが発生するカウント値に基づいて、絶対的または相対的な時刻情報130A〜130Eが生成される。また、保護演算装置100Aおよびリレー装置100B〜100Eの各々は、内部クロックが発生するカウント値に基づいて、フレームの送信タイミングなども制御する。
各装置の内部クロックは時刻情報130A〜130Eを用いて、伝送路2上をフレームが伝送される過程で都度補正されて、保護演算装置100Aのクロックを基準として、リレー装置100B〜100Eのそれぞれのクロックが補正される。
図10は、本実施の形態に従う保護制御システム1における同期方法を説明するための模式図である。図10(A)を参照して、本実施の形態に従う保護制御システム1においては、保護演算装置100Aおよびリレー装置100Bが、それぞれ自装置のクロックに基づいて伝送周期毎に発生させた基準タイミング(以下、「サンプリングタイミング」とも称す。)で、同期制御用フラグをそれぞれ送出する。同期制御用フラグは、対象となるリレー装置を特定可能な所定パターン(例えば、リレー装置100Bであれば「00001」)である。保護演算装置100Aは、リレー装置100Bから同期制御用フラグを受信した時点から、直近のサンプリングタイミングまでの時間(T)を計測するとともに、その計測した時間をリレー装置100Bへ通知する。同様に、リレー装置100Bは、保護演算装置100Aから同期制御用フラグを受信した時点から、直近のサンプリングタイミングまでの時間(T)を計測する。最終的に、リレー装置100Bは、保護演算装置100Aから受信したTの値と、自装置で計測したTの値とから、保護演算装置100Aでのサンプリングタイミングに対する自装置でのサンプリングタイミングの遅れ(同期誤差時間ΔT)を算出する。そして、リレー装置100Bは、算出した同期誤差時間ΔTを用いて、自装置のサンプリングタイミング(クロック)を補正する。
この同期誤差時間ΔTの算出方法について、図10(B)を参照して、より詳細に説明する。図10(B)を参照して、保護演算装置100Aおよびリレー装置100Bは、各装置の内部クロックに従って、伝送周期T毎に、サンプリングタイミングを発生する。より具体的には、保護演算装置100Aは、サンプリングタイミング211,212,213,…を発生し、リレー装置100Bは、サンプリングタイミング221,222,223,…を発生する。ここで、保護演算装置100Aとリレー装置100Bとの内部クロックには、同期誤差時間ΔTのずれがあるとする。
まず、リレー装置100Bは、サンプリングタイミング221にて、同期制御用フラグを送出する(符号231)。保護演算装置100Aは、リレー装置100Bから同期制御用フラグを受信した時点から、直近のサンプリングタイミング212までの時間Tを計測する。数フレームの伝送が終わった後、同一の同期制御用フラグを送出する(符号232)。保護演算装置100Aは、この同期制御用フラグを送出と同時、または別のフレームにて、計測した時間Tをリレー装置100Bへ送出する。
リレー装置100Bは、保護演算装置100Aから同期制御用フラグを受信した時点から、直近のサンプリングタイミング224までの時間Tを計測する。
ここで、上り伝送遅延時間Tduおよび下り伝送遅延時間Tddを用いて、同期誤差時間Δt、時間T、時間Tとの間には、以下のような関係が成立する。
Tdu+T=Δt+T …(1)
Δt+Tdd+T=T …(2)
ここで、Tdu=Tddと仮定すると、(1)式および(2)式は、以下のように変形できる。
ΔT=(T−T)/2
リレー装置100Bは、同期誤差時間ΔTを用いて、自装置のサンプリングタイミングを制御することで、保護演算装置100Aのサンプリングタイミングと同期させることができる。すなわち、同期誤差時間ΔTがゼロ(時間T=時間T)となるように、リレー装置100Bのサンプリングタイミングが制御される。
保護演算装置100Aからリレー装置100B〜100Eへ、保護演算装置100Aの事項情報を送信し、算出した下り伝送遅延時間Tddを加算した時刻情報をリレー装置100B〜100Eに格納することで、保護演算装置100Aとリレー装置100B〜100Eの時刻情報を相対的に同期をとることができる。
なお、タイミングの同期方法は、上述した手法に限られず、公知の方法を採用できる。例えば、各装置がGPS(Global Positioning System)信号などの基準信号を受信し、その基準信号に基づいて、タイミングを同期させてもよい。
以上のように、保護演算装置100Aおよびリレー装置100B〜100Eの各々は、伝送路2を介したデータ伝送に係るタイミングを制御するための内部クロックを有している。そして、保護制御システム1には、保護演算装置100Aの内部クロックとリレー装置100B〜100Eの内部クロックとの間で同期をとる機能が実装される。その上で、リレー装置100B〜100Eの各々は、格納する詳細情報に、リレー装置100B〜100Eが有する内部クロックから情報と、保護演算装置100Aの内部クロックとリレー装置100B〜100Eの内部クロックとの間で同期をとるための情報とに基づく、時刻情報を付与する。
図11は、本実施の形態に従う保護制御システム1の時刻同期の処理手順を示すフローチャートである。図11を参照して、親局である保護演算装置100Aは、子局であるリレー装置100B〜100Eに対して、自局(保護演算装置100Aは)の時刻データを送信する(ステップS150)。各リレー装置100B〜100E(子局)は、取得した時刻データに、親局から子局への同期誤差時間ΔTを加算した時刻データを格納する(ステップS152)。
このステップS150およびS152の処理が繰り返される。
(d4:処理手順)
次に、本実施の形態に従うリレー装置における詳細情報を収集するための処理手順について説明する。
図12は、本実施の形態に従う保護制御システム1のリレー装置が詳細情報を収集する際の処理手順を示すフローチャートである。図12に示すフローチャートでは、伝送装置110Bでの処理について説明するが、同様の処理が、他の伝送装置においても同様に実行される。
図12を参照して、伝送装置110Bは、予め設定された詳細情報を収集するための条件(フリーズ条件)が満たされたか否かを判断する(ステップS200)。詳細情報を収集するための条件(フリーズ条件)が満たされていなければ(ステップS200においてNO)、ステップS200以下の処理が繰り返される。
これに対して、詳細情報を収集するための条件(フリーズ条件)が満たされていれば(ステップS200においてYES)、伝送装置110Bは、計測器などから取得した保護機能情報に関するデータを格納する(ステップS202)。併せて、伝送装置110Bは、子局の時刻データを取得し(ステップS204)、その取得した時刻データを詳細情報に付加する(ステップS206)。
そして、詳細情報の収集が完了する(ステップS208においてYES)と、ステップS200以下の処理が繰り返される。
[E.変形例]
上述の説明においては、同一の計測値(データ)を複数のチャネルに割り当てるとともに、同期された時刻情報を含む詳細情報を伝送するためのチャネルが用意された構成について例示したが、これに限られず、同期された時刻情報を含む詳細情報のみを伝送するようにしてもよい。
図13は、本実施の形態に従う保護制御システム1でのチャンネルフォーマットのさらに別の例を示す図である。図13に示すチャンネルフォーマットは、図13(A)には、図2に示す計測値1〜計測値8にそれぞれ対応するデータD1〜D8がチャネルCH1〜CH8に割り当てられており、残りのチャネルCH9〜CH24が空チャネルになっている状態を示す。これに対して、図13(B)に示すように、チャネルCH9〜CH24を詳細情報および時刻情報を伝送するために用いてもよい。
すなわち、本実施の形態に従う保護制御システム1においては、同一の計測値(データ)を複数のチャネルを用いて冗長的に伝送する、および、互いに同期した時刻情報を各装置が有するとともに、それぞれの時刻情報を付与された詳細情報を伝送する、の少なくとも一方を実装することができる。
[F.利点]
本実施の形態に従う保護制御システム1は、電力系統から取得した同一の情報を複数のチャネルで並列的に伝送するので、いずれかのチャネルで伝送エラーが生じても、残りのチャネルが健全であれば、保護制御演算を実行できる。そのため、伝送エラーに対する信頼性を向上させることができる。
本実施の形態に従う保護制御システム1では、リレー装置100B〜100Eの各々で収集された詳細情報を、保護演算装置100Aから取得することができる。すなわち、何らかの故障が発生した原因などを解析する必要がある場合などにおいて、離散的に配置された複数のリレー装置からの詳細情報を、保護演算装置100Aへ一括して収集することができるので、原因の解析を効率的に行なうことができる。
本実施の形態に従う保護制御システム1では、それぞれのリレー装置が収集する詳細情報に、保護制御装置との間で同期がとれたタイムスタンプが付与されるので、保護制御装置とリレー装置との間だけではなく、リレー装置の間で同期のとれたタイムスタンプが付与されることになる。そのため、異なる複数のリレー装置で収集された複数の詳細情報を用いて故障の解析などを行なう必要がある場合であっても、効率的にその作業を行なうことができる。
本実施の形態に従う保護制御システム1は、データ伝送時のエラーに対する信頼性を向上させるための新たな解決手段と詳細情報を効率的にリモートで収集することによる解析機能を向上させるための新たな解決手段を採用した。さらに、本実施の形態に従う保護制御システム1は、各々の保護制御装置の詳細情報の時刻同期をGPSなどの特殊機器を用いず安価に実施する解決手段を採用した。
本実施の形態に従う保護制御システム1は、子局に格納されている詳細情報のうち必要な情報を選択して取得できるため、効率的な故障解析を実施することができる。また、本実施の形態に従う保護制御システム1によれば、各々の保護制御装置間で安価に時刻同期を行い、同期の取れた詳細情報を用いることで、効率的な故障解析を実施することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 保護制御システム、2 伝送路、2A,2B 送電線、4A,4B 発電機、10,20,30,40 電気所、11A,11B,21A,21B,31A,31B,41A,41B 遮断器、12A,12B,22A,22B,32A,32B,42A,42B 計器用変流器、13A,13B,23A,23B,33A,33B,43A,43B 保護制御装置、14,24,34,44 母線、100A 保護演算装置、100B,100C,100D,100E リレー装置、110A,110B,110C,110D,110E 伝送装置、120A 演算装置、130A〜130E 時刻情報、140B〜140E 詳細情報、211,212,213,221,222,223,224 サンプリングタイミング。

Claims (5)

  1. 電力系統に関連付けられる保護制御システムであって、
    第1の装置と、
    前記第1の装置と伝送路を介して接続された1または複数の第2の装置とを備え、
    前記第2の装置の各々は、前記電力系統から収集した情報を予め割り当てられたチャネルを利用して所定の伝送周期で送出する送出手段を含み、
    前記第1の装置は、前記1または複数の第2の装置から送出された情報を用いて保護制御演算を実行する演算手段を含み、
    前記送出手段は、前記電力系統から収集した特定の情報を第1のチャネルに加えて、第2のチャネルを用いてそれぞれ送出し、
    前記演算手段は、前記第1のチャネルで送出された情報に伝送エラーが生じた場合に、前記第1のチャネルで送出された情報に代えて、前記第2のチャネルで送出された情報を用いて、保護制御演算を実行する、保護制御システム。
  2. 前記送出手段は、前記電力系統から収集した特定の情報を複数の前記第2のチャネルを用いて送出する、請求項1に記載の保護制御システム。
  3. 前記第2の装置は、予め定められた条件が満たされると、前記電力系統から収集した情報を含む詳細情報を格納する格納手段をさらに含み、
    前記第1の装置は、前記第2の装置において格納された詳細情報のうち必要な情報を前記伝送路を介して取得する取得手段をさらに含む、請求項1または2に記載の保護制御システム。
  4. 前記第1の装置および前記第2の装置の各々は、前記伝送路を介したデータ伝送に係るタイミングを制御するためのクロックをさらに含み、
    前記保護制御システムは、さらに前記第1の装置のクロックと前記第2の装置のクロックとの間で同期をとる手段を備え、
    前記第2の装置の前記格納手段は、格納する詳細情報に、前記第2の装置に含まれるクロックから情報と、前記第1の装置のクロックと前記第2の装置のクロックとの間で同期をとるための情報とに基づく、時刻情報を付与する、請求項3に記載の保護制御システム。
  5. 前記第2の装置の前記送出手段は、前記詳細情報を当該第2の装置に割り当てられたチャネルを用いて送出する、請求項3または4に記載の保護制御システム。
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