JP2016192850A - 管路およびその施工方法 - Google Patents

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Tsutomu Iba
勉 井場
俊一 渡邉
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Abstract

【課題】管路内に布設されたケーブルの引入れ張力の最適化を図って、管路と管路内に布設されたケーブルとの間の抵抗力を意図的に増大し、波乗り現象に起因した当該ケーブルの布設方向への移動の抑制効果を向上できる。
【解決手段】地中に埋設された管路1が、内部に布設されるケーブル2の布設方向Jに沿って一方向へ湾曲する第1湾曲部31a〜31cと、当該一方向とは反対の他方向へ湾曲する第2湾曲部32a〜32cとを備え、第1湾曲部31a〜31cおよび第2湾曲部32a〜32cが連続的に配置されてなる組み合わせを1周期とするスネーク部3a〜3cを所定数の周期繰り返して配設しており、管路1へのケーブル2の引入れ張力Tが、その上限値以下となるように、スネーク部3a〜3cを配設する周期数と、第1湾曲部31a〜31cおよび第2湾曲部32a〜32cの曲率半径Rと、が設定されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、地中に埋設される管路およびその施工方法に関し、とりわけ車道下の管路内に布設されたケーブルの波乗り現象に起因した移動を抑制する管路およびその施工方法に好適である。
一般に、車道下の地中に埋設される管路内に布設されたケーブル(例えば、電力ケーブル)には、直上の道路を走行する車両の振動に起因して、その走行方向にしごくような進行性の振動駆動力が作用する。このような現象は波乗り現象と呼ばれ、電力ケーブルを車両の走行方向へ徐々に移動させてしまう。かかる波乗り現象が生じると、電力ケーブルの先端側では、わらいと呼ばれる一種のたるみが生じ、基端側では、電力ケーブルのオフセット長が不足してしまうという不都合が生じる場合がある。このとき、電力ケーブルの移動量が小さければ取り立てて問題はないものの、その移動量が大きくなると、電力ケーブルのケーブルヘッドとこれが接続された支持碍子との接続部分が引っ張られたり、それに起因して接続不良などの弊害を招いたりする可能性もある。
このようなケーブル移動を防止する対策として、従来はクランプ治具の一種であるクリートが使用されていた。このクリートはマンホールに設置され、そのマンホール内、すなわち管路外にて電力ケーブルを挟み込んで拘束する。しかし、クリート1個あたりの移動阻止力には限界がある。よって、移動阻止力を増すにはクリートを増設すればよいが、増設による効果はクリートが4,5個程度で飽和し、それ以上では増設の効果が期待できないため、結局、必要上十分な移動阻止力を得られない不都合があった。
また、電力ケーブルをクリートに正しくセットしてクランプさせるためには、電力ケーブルに対して一定以上のオフセット直線長を設ける必要があるが、そのオフセット直線長を設けるための場所(直線スペース)の確保が困難であった。なお、必要なオフセット直線長は、クリートの連結数に応じて長くなる。このとき、クリートによる締め付け拘束で電力ケーブルの移動を確実に阻止しようとすると、ケーブルの絶縁外皮を傷つける懸念が生じる点について注意しなければならない。
そのため、近年、電力ケーブルを傷つけずにその移動を阻止する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この場合、道路を掘削して電力ケーブルを収納するためのトレンチと、電力ケーブルを接続するためのジョイントベイとを構築し、電力ケーブルの一部または全長を当該トレンチの垂直方向に蛇行させて(スネーク取りして)トレンチ内に布設する。そして、ジョイントベイ内でオフセット部を形成し、電力ケーブルを接続した後、トレンチおよびジョイントベイを埋め戻し、再舗装を施して道路を復元する。
特開2001−008340号公報
かかる特許文献1の技術では、電力ケーブルの一部または全長をスネーク取りしてトレンチ内に布設するので、当該トレンチ内に布設された電力ケーブルにおけるケーブルコアと金属シースとの間の摩擦係数(抵抗力)を増大できる。これにより、ケーブルコアの軸方向の移動を防止して、接続部内の機械的損傷を防止できるようになっている。
ところが、特許文献1に記載の電力ケーブルの布設方式は、電源ケーブルを直接地中に埋設する、いわゆる直埋式を採用している。これに対して、上述した電源ケーブルの布設方式は、いわゆる管路式を採用しており、地中に埋設された管路の内部(管路内)に電源ケーブルを引入れて布設している。つまり、直埋式で電源ケーブルを布設する場合と、管路式で電源ケーブルを布設する場合とでは、その構造が大きく異なっている。
このため、管路式によって布設された電源ケーブルにおける波乗り現象に起因した移動を抑制するべく、特許文献1に記載の直埋式による電源ケーブルのスネーク取りの技術を適用することは容易ではなかった。
すなわち、電源ケーブルではなく、管路自体にスネーク取りを施すとなると、管路内に布設する電源ケーブルの引入れ張力を許容範囲内に収めなければ、管路内周面に対する抵抗力が勝ることにより生じる摩擦によって電源ケーブルの絶縁外皮を傷つける虞がある。
そこで、本発明は上述した問題点に鑑みてなされたもので、地中に埋設された管路に対する当該管路内に布設されるケーブルの抵抗力と、このケーブルにおける管路内への引入れ張力と、のバランスの最適化を図り、波乗り現象に起因した当該ケーブルの布設方向への移動の抑制効果を向上させることを主たる目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の管路は、
地中に埋設された状態で内部にケーブルが布設される管路であって、
前記ケーブルの布設方向に沿って一方向へ湾曲する第1湾曲部と、当該一方向とは反対の他方向へ湾曲する第2湾曲部と、を備え、
前記第1湾曲部および前記第2湾曲部が連続的に配置されてなる組み合わせを1周期とするスネーク部を所定数の周期繰り返して配設しており、
前記管路への前記ケーブルの引入れ張力が、当該引入れ張力の上限値以下となるように、前記スネーク部を配設する周期数と、前記第1湾曲部および前記第2湾曲部の曲率半径と、が設定されていることを特徴とする。
このとき、前記スネーク部には、
前記第1湾曲部または前記第2湾曲部の間に、前記布設方向に沿って略平行な直線部が配設されていることが好ましい。
さらに、前記スネーク部は、
前記管路への前記ケーブルの引入れ張力を当該引入れ張力の上限値に可及的に近づけるように、当該スネーク部を配設する周期数と、前記第1湾曲部および前記第2湾曲部の曲率半径と、が設定されていることが好ましい。
そして、前記管路への前記ケーブルの引入れ張力は、
少なくとも前記ケーブルの外径、長さ、重量および材質と、
前記管路の内径および材質と、
前記第1湾曲部および前記第2湾曲部における湾曲部分の傾斜角と、
に基づいて算出されることが好ましい。
また、本発明の管路の施工方法は、
地中に埋設された状態で内部にケーブルが布設される管路の施工方法であって、
前記管路への前記ケーブルの引入れ張力の上限値を算出する算出工程と、
前記ケーブルの布設方向に沿って一方向へ湾曲する第1湾曲部と、当該一方向とは反対の他方向へ湾曲する第2湾曲部と、が連続的に配置されてなる組み合わせを1周期とするスネーク部を所定数の周期繰り返して配設する管路加工工程と、を備え、
前記管路加工工程では、
前記算出工程にて算出した算出結果に基づいて、前記ケーブルの引入れ張力が、当該引入れ張力の上限値以下となるように、前記スネーク部を配設する周期数と、前記第1湾曲部および前記第2湾曲部の曲率半径と、を設定することを特徴とする。
このとき、前記管路加工工程では、
前記スネーク部における前記第1湾曲部または前記第2湾曲部の間に、前記布設方向に沿って略平行な直線部を形成することが好ましい。
さらに、前記管路加工工程では、
前記算出工程にて算出した算出結果に基づいて、前記ケーブルの引入れ張力が、当該引入れ張力の上限値に可及的に近づくように、当該スネーク部を配設する周期数と、前記第1湾曲部および前記第2湾曲部の曲率半径と、を設定することが好ましい。
そして、前記算出工程では、前記管路への前記ケーブルの引入れ張力が、
少なくとも前記ケーブルの外径、長さ、重量および材質と、
前記管路の内径および材質と、
前記第1湾曲部および前記第2湾曲部における湾曲部分の傾斜角と、
に基づいて算出されることが好ましい。
本発明によれば、地中に埋設された管路に対する当該管路内に布設されるケーブルの抵抗力と、このケーブルにおける管路内への引入れ張力と、のバランスの最適化を図ることで、管路と管路内に布設されたケーブルとの間の抵抗力を意図的に増大でき、当該ケーブルの布設方向への移動を防止できるので、波乗り現象に起因した当該ケーブルの布設方向への移動の抑制効果を向上できる。
本発明の一実施形態に係る管路の構造を概略的に示す断面図である。 図1の管路における要部を拡大して示す縦断面図である。 図1の管路における要部を拡大して示す横断面図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る管路の構造を概略的に示す断面図であり、図2は、図1の管路における要部を拡大して示す断面図である。
図1および図2に示すように、かかる管路1は、地中に埋設された状態で内部(管路1内)にケーブル2が布設されるもので、鋼管・プラスチック・ガラス繊維・石綿・塩化ビニル・コンクリートなどが使用されている。また、管路1は、主に円形形状などからなり、布設する電力ケーブルなどのケーブル2の外径に応じた内径サイズで形成可能となっているため、様々なバリエーションを有することが可能である。
本実施形態の場合、管路1は一対のマンホールM1,M2間に配設され、マンホールM1側の始点P1からマンホールM2側の終点P2までの区間X1の間に、任意に設けられるポイントP3を有している。そして、この始点P1とポイントP3との間の区間X2において、垂直方向(紙面における上下方向)に蛇行するスネーク部3を備えている。なお、この場合、ポイントP3と終点P2との間の区間X3は、ケーブル2の布設条件に基づいて予め設定された形状で形成されている。
ここで、ケーブル2の布設条件とは、ケーブル2の種類やサイズなどに基づいて算出され、バックテンション、管路内径、布設方法、引込方法、許容引入れ張力、許容側圧などの項目毎に定められている。なお、本実施形態の場合、ケーブル2は、単心のCVケーブル(架橋ポリエチレン絶縁ビニルシースケーブル)を3条より合わせてなるCVTケーブルを用いている。
また、ケーブル2は、電圧が66(kV)、サイズが325(mm2)、外径が121.0(mm)、シース厚が3.5(mm)、防食層種類が普通防食、重量が16.4(kg/m)、導体材料が銅からなる。そして、この場合、ケーブル2は、プーリングアイを用いた引込方法によって、例えば、管路1内にケーブル2が1本配置される図3(a)に示すような1孔1条の形状で布設されている。さらに、その布設条件は、バックテンションが164(kg)、管路内径が175(mm)、許容引入れ張力が66930(N)、許容側圧が4903(N/m)以内となるように設定されている。なお、ケーブル2の許容引入れ張力(引入れ張力の上限値)や許容側圧(引入れ側圧の上限値)は、銅導体の引張特性(軟銅心線の変形・ずれ等)を考慮して予め設定されている。また、管路1に対するケーブル2の布設方法(布設形状)はこれに限ることはない。
さて、かかるスネーク部3は、具体的にケーブル2の引入れ順方向である布設方向J(図2参照)に沿って一方向へ湾曲するベンドである第1湾曲部31a,31b,31cと、当該一方向とは反対の他方向へ湾曲する第2湾曲部32a,32b,32cと、を備えている。また、スネーク部3は、第1湾曲部31a,31b,31cおよび第2湾曲部32a,32b,32cが連続的に配置されてなる組み合わせを1周期としており、ケーブル2の布設条件に応じた所定数の周期(ここでは、3周期)繰り返すように配設されている。
換言すれば、本実施形態の場合、スネーク部3は、第1湾曲部31aおよび第2湾曲部32aからなるスネーク部3aと、第1湾曲部31bおよび第2湾曲部32bからなるスネーク部3bと、第1湾曲部31cおよび第2湾曲部32cからなるスネーク部3cと、の3つの周期を有している。
このとき、かかるスネーク部3a,3b,3cを配設する周期数(すなわち、第1湾曲部31a〜31cや第2湾曲部32a〜32cを配置する個数)や、第1湾曲部31a〜31cおよび第2湾曲部32a〜32cの曲率半径Rは、管路1へのケーブル2の引入れ張力Tが、当該引入れ張力Tの上限値以下(すなわち、上述の許容引入れ張力の範囲内)となるように設定されている。
そして、この引入れ張力Tを増加させるためには、第1湾曲部31a〜31cや第2湾曲部32a〜32cの間に、布設方向J(図2参照)に沿って略平行な直線部33が配設されていることが好ましい。本実施形態の場合、直線部33は、スネーク部3bにおける第1湾曲部31bの間(具体的には、第1湾曲部31bの上記布設方向Jにおける順方向の上がり側と下り側との間)に配設されている。
このような管路1は、次のような工程を有する施工方法によって形成される。すなわち、管路1の施工方法は、管路1へのケーブル2の引入れ張力Tの上限値を算出する算出工程と、ケーブル2の布設方向Jに沿って一方向へ湾曲する第1湾曲部31a〜31cと、当該一方向とは反対の他方向へ湾曲する第2湾曲部32a〜32cと、が連続的に配置されてなる組み合わせを1周期とするスネーク部3a〜3cを所定数の周期(この場合、3周期)繰り返して配設する管路加工工程と、を備えている。そして、管路加工工程では、算出工程にて算出した算出結果に基づいて、ケーブル2の引入れ張力Tが、当該引入れ張力Tの上限値以下となるように、スネーク部3a〜3cを配設する周期数と、第1湾曲部31a〜31cおよび第2湾曲部32a〜32cの曲率半径Rと、を設定する。
具体的に、かかるケーブル2の引入れ張力T(N)は、管路摩擦係数μ、ケーブル単位重量W(N/m)、ケーブル長L(m)、傾斜角φ(ラジアン)、第1湾曲部31a〜31cおよび第2湾曲部32a〜32cにおける上記布設方向Jに向けた角度θ(ラジアン)、引入れ口における引入れ張力T1(N)、引出し口における引入れ張力T2(N)、第1湾曲部31a〜31cおよび第2湾曲部32a〜32cの曲率半径Rに基づき、管路1の形状が布設方向Jに沿って略平行な水平直線である場合、次式1
Figure 2016192850
によって求めることができる。
また、管路1の第1湾曲部31a〜31cおよび第2湾曲部32a〜32cは、それぞれ2つの湾曲した継手によって形成されている。具体的に、これら第1湾曲部31a〜31cおよび第2湾曲部32a〜32cは、引入れ側の始点P1からポイントP3側へ向けて湾曲部分に沿った仮想の直線との位置関係において、引入れ曲がり面が仮想の直線よりも下側に引っ込んでいると凹面、上側に出っ張っていると凸面となる。従って、本実施形態の場合、第1湾曲部31a〜31cは、垂直方向に曲折する垂直曲線の凸面上りと凸面下りからなり、第2湾曲部32a〜32cは、垂直曲線の凹面下りと凹面上りからなる。
そして、ケーブル2の引入れ張力T(N)は、管路1の形状が垂直曲線の凹面上りである場合、次式2
Figure 2016192850
によって求められ、管路1の形状が垂直曲線の凸面上りである場合、次式3
Figure 2016192850
によって求められる。
また、管路1の形状が垂直曲線の凸面下りである場合、次式4
Figure 2016192850
によって求められ、管路1の形状が垂直曲線の凹面下りである場合、次式5
Figure 2016192850
によって求められる。
さらに、管路1の上述した区間X3に設けられた終点P2に向けて下る直線傾斜面の場合、ケーブル2の引入れ張力T(N)は、次式6
Figure 2016192850
によって求められる。
このように、管路1の形状は、上述した一般的な計算式1〜6に基づいて算出される引入れ張力Tの上限値以下となるように(より好ましくは、上限値に可及的に近づけるように)、スネーク部3a〜3cを配設する周期数と、第1湾曲部31a〜31cおよび第2湾曲部32a〜32cの曲率半径Rと、が設定されている。
これにより、ケーブル2の損傷を防止する範囲で、管路1に対するケーブル2の抵抗力を意図的に増大させることが可能となるため、管路1内に布設されたケーブル2の引入れ張力Tの最適化を図ることが可能となる。
換言すれば、地中に埋設された管路1内に布設されるケーブル2の抵抗力と、このケーブル2における管路1内への引入れ張力Tと、のバランスの最適化を図ることが可能となり、管路1と管路1内に布設されたケーブル2との間の抵抗力を意図的に増大できる。よって、当該ケーブル2の布設方向Jへの移動を防止できるので、波乗り現象に起因した当該ケーブル2の布設方向Jへの移動の抑制効果を向上できる。
このとき、かかるスネーク部3a〜3cを配設する周期数と、第1湾曲部31a〜31cおよび第2湾曲部32a〜32cの曲率半径Rは、上述した引入れ張力Tに加えて、ケーブル2の引入れ側圧P(N/m)が、当該引入れ側圧Pの上限値以下となるように(より好ましくは、上限値に可及的に近づけるように)設定されるようにしてもよい。
すなわち、ケーブル2の引入れ側圧Pは、引入れ張力Tと、第1湾曲部31a〜31cおよび第2湾曲部32a〜32cの曲率半径Rとに基づき、次式7
Figure 2016192850
によって求められる。
以上、説明したように、本実施形態の管路1は、地中に埋設された状態で内部にケーブル2が布設され、ケーブル2の布設方向Jに沿って一方向へ湾曲する第1湾曲部31a〜31cと、当該一方向とは反対の他方向へ湾曲する第2湾曲部32a〜32cと、を備えている。また、この管路1は、第1湾曲部31a〜31cおよび第2湾曲部32a〜32cが連続的に配置されてなる組み合わせを1周期とするスネーク部3(3a〜3c)を所定数の周期(例えば、3周期)繰り返して配設している。このとき、管路1へのケーブル2の引入れ張力Tが、当該引入れ張力Tの上限値以下となるように、スネーク部3a〜3cを配設する周期数と、第1湾曲部31a〜31cおよび第2湾曲部32a〜32cの曲率半径Rと、が設定されている。
これにより、本実施形態の管路1によれば、ケーブル2の損傷を防止する範囲で、管路1に対するケーブル2の抵抗力(摩擦係数)を意図的に増大させることができ、管路1内に布設されたケーブル2の引入れ張力Tの最適化を図ることができる。すなわち、地中に埋設された管路1内に布設されるケーブル2の抵抗力と、このケーブル2における管路1内への引入れ張力Tと、のバランスの最適化を図ることが可能となり、管路1と管路1内に布設されたケーブル2との間の抵抗力を意図的に増大できる。よって、当該ケーブル2の布設方向Jへの移動を防止できるので、波乗り現象に起因した当該ケーブル2の布設方向Jへの移動の抑制効果を向上できる。
このとき、スネーク部3a〜3cには、第1湾曲部31a〜31cまたは第2湾曲部32a〜32cの間に、布設方向Jに沿って略平行な直線部33が配設されていることが好ましい。
これにより、管路1と管路1内に布設されたケーブル2との間の抵抗力を更に増大できるので、当該ケーブル2の布設方向Jへの移動に対する更なる抑制効果を期待できる。
さらに、スネーク部3a〜3cは、管路1へのケーブル2の引入れ張力Tを当該引入れ張力Tの上限値に可及的に近づけるように、当該スネーク部3a〜3cを配設する周期数と、第1湾曲部31a〜31cおよび第2湾曲部32a〜32cの曲率半径Rと、が設定されていることが好ましい。
これにより、管路1内に布設されたケーブル2の引入れ張力Tをより最適化できるので、管路1と管路1内に布設されたケーブル2との間の抵抗力増大を図り、当該ケーブル2の布設方向Jへの移動抑制効果を向上できるため、波乗り現象を抑制する効果が絶大となる。
このとき、管路1へのケーブル2の引入れ張力Tは、少なくともケーブル2の外径d、長さL、重量(単位重量)Wおよび材質と、管路1の内径Dおよび材質と、第1湾曲部31a〜31cおよび第2湾曲部32a〜32cにおける湾曲部分の傾斜角θと、に基づいて算出されることが好ましい。
これにより、一般的な計算式1〜6を用いた簡単な計算で、管路1へのケーブル2の引入れ張力Tを算出できる。よって、スネーク部3a〜3cを配設する周期数と、第1湾曲部31a〜31cおよび第2湾曲部32a〜32cの曲率半径Rと、の設定の簡易化を図ることができる。
また、本実施形態の管路1の施工方法は、地中に埋設された状態で内部にケーブル2が布設される管路1の施工方法であって、管路1へのケーブル2の引入れ張力Tの上限値を算出する算出工程と、ケーブル2の布設方向Jに沿って一方向へ湾曲する第1湾曲部31a〜31cと、当該一方向とは反対の他方向へ湾曲する第2湾曲部32a〜32cと、が連続的に配置されてなる組み合わせを1周期とするスネーク部3a〜3cを所定数の周期繰り返して配設する管路加工工程と、を備えている。そして、管路加工工程では、算出工程にて算出した算出結果に基づいて、ケーブル2の引入れ張力Tが、当該引入れ張力Tの上限値以下となるように、スネーク部3a〜3cを配設する周期数と、第1湾曲部31a〜31cおよび第2湾曲部32a〜32cの曲率半径Rと、を設定する。
これにより、この施工方法によれば、管路1に対する当該管路1内に布設されるケーブル2の抵抗力(摩擦係数)と、このケーブル2における管路1内への引入れ張力Tと、のバランスの最適化を図ることで、管路1と管路1内に布設されたケーブル2との間の抵抗力を意図的に増大し、当該ケーブル2の布設方向Jへの移動を防止できる。これにより、波乗り現象に起因した当該ケーブル2の布設方向Jへの移動の抑制効果を向上できる。
このとき、管路加工工程では、スネーク部3a〜3cにおける第1湾曲部31a〜31cまたは第2湾曲部32a〜32cの間に、布設方向Jに沿って略平行な直線部33を形成することが好ましい。
これにより、管路1と管路1内に布設されたケーブル2との間の抵抗力を更に増大できるので、当該ケーブル2の布設方向Jへの移動に対する更なる抑制効果を期待できる。
さらに、管路加工工程では、算出工程にて算出した算出結果に基づいて、ケーブル2の引入れ張力Tが、当該引入れ張力Tの上限値に可及的に近づくように、当該スネーク部3a〜3cを配設する周期数と、第1湾曲部31a〜31cおよび第2湾曲部32a〜32cの曲率半径Rと、を設定することが好ましい。
これにより、管路1内に布設されたケーブル2の引入れ張力Tをより最適化できるので、管路1と管路1内に布設されたケーブル2との間の抵抗力増大を図り、当該ケーブル2の布設方向Jへの移動抑制効果を向上できるため、波乗り現象を抑制する効果が絶大となる。
そして、算出工程では、管路1へのケーブル2の引入れ張力Tが、少なくともケーブル2の外径d、長さL、重量(単位重量)Wおよび材質と、管路1の内径Dおよび材質と、第1湾曲部31a〜31cおよび第2湾曲部32a〜32cにおける湾曲部分の傾斜角θと、に基づいて算出されることが好ましい。
これにより、一般的な計算式1〜6を用いた簡単な計算で、管路1へのケーブル2の引入れ張力Tを算出できる。よって、スネーク部3a〜3cを配設する周期数と、第1湾曲部31a〜31cおよび第2湾曲部32a〜32cの曲率半径Rと、の設定の簡易化を図ることができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、適宜、種々の改良および設計の変更が可能である。
例えば、上述した実施形態においては、管路1が一対のマンホールM1,M2間に配設され、マンホールM1側の始点P1と、任意に設けられるポイントP3との間の区間X2に、垂直方向に蛇行するスネーク部3(3a〜3c)を備えている場合について述べたが、本発明はこれに限ることはない。すなわち、管路1へのケーブル2の引入れ張力Tが、当該引入れ張力Tの上限値以下となるように、スネーク部3(3a〜3c)を配設する周期数と、第1湾曲部31a〜31cおよび第2湾曲部32a〜32cの曲率半径Rと、が設定されていれば、スネーク部3(3a〜3c)を配置する位置としては、この他、管路1の一部(任意に設定可)または全長のいずれであってもよい。
このとき、スネーク部3(3a〜3c)の蛇行する方向も垂直に限らず、当該垂直方向と直交する水平方向であってもよいことは言うまでもない。
また、上述した実施形態では、管路1に対するケーブル2の布設方法(布設形状)として、1孔1条の形状を適用する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ケーブル2の布設条件を満たすものであれば、この他例えば、図3(a)との対応部分に同一符号を付した図3(b)に示すように、管路1内にケーブル2が3本、三角形状に配置される1孔3条の形状であってもよい。
このように、管路1に対するケーブル2の布設方法(布設形状)が上述した1孔3条の三角形状(図3(b)参照)である場合、ケーブル2の引入れ側圧Pは、次式8
Figure 2016192850
によって求められる。このように、ケーブル2の布設形状が1孔3条である場合、3条のケーブル2に対する実効摩擦係数が、管路1内におけるケーブル2の相対的位置によって変化することになる。従って、実効張力Tは、ケーブル2が3条分の単位重量を3・Wとすると、T=K1・μ・3・W・Lで求めることができる。
このとき、K1は重量修正率と呼ばれ、この重量修正率K1は、ケーブル2の外径をd(mm)、管路1の内径をD(mm)とすると、次式9
Figure 2016192850
によって求められる。
このように、上述した引入れ張力Tに加えて、ケーブル2の引入れ側圧P(N/m)が、引入れ側圧Pの上限値以下となるように(より好ましくは、上限値に可及的に近づけるように)、スネーク部3a〜3cを配設する周期数と、第1湾曲部31a〜31cおよび第2湾曲部32a〜32cの曲率半径Rを設定することで、管路1内に布設されたケーブル2の引入れ張力Tに加えて引入れ側圧Pの最適化も図ることが可能となるため、管路1と管路1内に布設されたケーブル2との間の抵抗力を更に増大することが可能となる。よって、当該ケーブル2の布設方向Jへの移動の防止効果を向上させることが可能となる。
1…管路
2…ケーブル
3、3a〜3c…スネーク部
31a〜31c…第1湾曲部
32a〜32c…第2湾曲部
33…直線部
M1、M2…マンホール
P1…始点
P2…終点
P3…ポイント
J…布設方向

Claims (8)

  1. 地中に埋設された状態で内部にケーブルが布設される管路であって、
    前記ケーブルの布設方向に沿って一方向へ湾曲する第1湾曲部と、当該一方向とは反対の他方向へ湾曲する第2湾曲部と、を備え、
    前記第1湾曲部および前記第2湾曲部が連続的に配置されてなる組み合わせを1周期とするスネーク部を所定数の周期繰り返して配設しており、
    前記管路への前記ケーブルの引入れ張力が、当該引入れ張力の上限値以下となるように、前記スネーク部を配設する周期数と、前記第1湾曲部および前記第2湾曲部の曲率半径と、が設定されていることを特徴とする管路。
  2. 前記スネーク部には、
    前記第1湾曲部または前記第2湾曲部の間に、前記布設方向に沿って略平行な直線部が配設されていることを特徴とする請求項1に記載の管路。
  3. 前記スネーク部は、
    前記管路への前記ケーブルの引入れ張力を当該引入れ張力の上限値に可及的に近づけるように、当該スネーク部を配設する周期数と、前記第1湾曲部および前記第2湾曲部の曲率半径と、が設定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の管路。
  4. 前記管路への前記ケーブルの引入れ張力は、
    少なくとも前記ケーブルの外径、長さ、重量および材質と、
    前記管路の内径および材質と、
    前記第1湾曲部および前記第2湾曲部における湾曲部分の傾斜角と、
    に基づき算出されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の管路。
  5. 地中に埋設された状態で内部にケーブルが布設される管路の施工方法であって、
    前記管路への前記ケーブルの引入れ張力の上限値を算出する算出工程と、
    前記ケーブルの布設方向に沿って一方向へ湾曲する第1湾曲部と、当該一方向とは反対の他方向へ湾曲する第2湾曲部と、が連続的に配置されてなる組み合わせを1周期とするスネーク部を所定数の周期繰り返して配設する管路加工工程と、を備え、
    前記管路加工工程では、
    前記算出工程にて算出した算出結果に基づいて、前記ケーブルの引入れ張力が、当該引入れ張力の上限値以下となるように、前記スネーク部を配設する周期数と、前記第1湾曲部および前記第2湾曲部の曲率半径と、を設定することを特徴とする管路の施工方法。
  6. 前記管路加工工程では、
    前記スネーク部における前記第1湾曲部または前記第2湾曲部の間に、前記布設方向に沿って略平行な直線部を形成することを特徴とする請求項5に記載の管路の施工方法。
  7. 前記管路加工工程では、
    前記算出工程にて算出した算出結果に基づいて、前記ケーブルの引入れ張力が、当該引入れ張力の上限値に可及的に近づくように、当該スネーク部を配設する周期数と、前記第1湾曲部および前記第2湾曲部の曲率半径と、を設定することを特徴とする請求項5または6に記載の管路の施工方法。
  8. 前記算出工程では、前記管路への前記ケーブルの引入れ張力が、
    少なくとも前記ケーブルの外径、長さ、重量および材質と、
    前記管路の内径および材質と、
    前記第1湾曲部および前記第2湾曲部における湾曲部分の傾斜角と、
    に基づき算出されることを特徴とする請求項5〜7のいずれか一項に記載の管路の施工方法。
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