JP2016191016A - 光学層形成用組成物および光学フィルム - Google Patents
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Abstract
【課題】透明性および耐久性に優れた光学層を得ることができる光学層形成用組成物を提供する。
【解決手段】酸素遮断能を有する分散媒と、二酸化バナジウム含有粒子と、バインダー樹脂と、を含む、光学層形成用組成物。
【選択図】なし
【解決手段】酸素遮断能を有する分散媒と、二酸化バナジウム含有粒子と、バインダー樹脂と、を含む、光学層形成用組成物。
【選択図】なし
Description
本発明は、光学層形成用組成物および光学フィルムに関する。
近年、車窓から入り込む太陽光の影響によって人肌で感じる熱さを遮り、高い断熱性または遮熱性を備えた合わせガラスが市場に流通している。最近では、電気自動車等の普及に伴い、車内の冷房効率を高める観点から、合わせガラスに適用する近赤外光(熱線、赤外線)遮蔽フィルムの開発が盛んに行われている。
近赤外光遮蔽フィルムを車体や建物の窓ガラスに適用することにより、車内のエア・コンディショナー等の冷房設備への負荷を低減することができ、省エネルギー対策として有効な手段である。
このような近赤外光遮蔽フィルムとしては、赤外光吸収性物質としてITO(錫ドープ酸化インジウム)などの導電体を含む光学フィルムが開示されている。また、特許文献1には、赤外光反射層と赤外光吸収層とを有する機能性プラスチックフィルムを含む近赤外光遮蔽フィルムが開示されている。
一方、低屈折率層と高屈折率層とを交互に多数積層させた反射層積層体を有し、当該各屈折率層の層厚を調整することにより、近赤外光を選択的に反射する近赤外光遮蔽フィルムが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
このような構成を有する近赤外光遮蔽フィルムは、太陽光の照度が高い赤道近傍の低緯度地帯では、その高い近赤外光遮蔽効果により、好ましく利用されている。しかしながら、中緯度〜高緯度地帯の冬場においては、逆に、太陽光をできるだけ車内や室内に取り込みたい場合にも、一律に入射光線を遮蔽してしまうという問題がある。
上記のような問題に対し、近赤外光の遮蔽や透過の光学的性質を温度により制御するサーモクロミック材料を適用する方法の検討がなされている。その代表的な材料として、二酸化バナジウム(以下、「VO2」とも称する)が挙げられる。VO2は、60℃前後の温度領域で相転移を起こし、サーモクロミック性を示すことが知られている。このVO2の特性を利用した光学フィルムにより、高温になると熱の原因となる近赤外光を遮蔽し、低い温度では近赤外光を透過する特性を発現することが可能となる。これにより、夏場の暑い時は近赤外光を遮蔽して室内の温度上昇を抑制し、冬場の寒い時は、外部からの光エネルギーを取り込むことができるようになる。かような特性を備えたVO2の具体例としては、バナジウム化合物およびヒドラジンまたはその水和物を用いて水熱合成を行うことにより、VO2のナノ微粒子を得る方法が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
また、特許文献4には、水熱合成法により得られたVO2粒子を透光性樹脂中に分散させて形成されるVO2分散樹脂層を、透光性樹脂基材上に設けた積層体とすることにより、サーモクロミックフィルムが得られることが開示されている。
しかしながら、上記特許文献4に記載のVO2分散樹脂層を有するサーモクロミックフィルムは、長期使用時にサーモクロミック性が低下したり、フィルムにひび割れが生じたりするなど、耐久性が不十分であるという問題があった。
よって本発明は、透明性および耐久性に優れた光学層を得ることができる光学層形成用組成物を提供することを目的とする。
本発明者は鋭意研究を行った。その結果、酸素遮断能を有する分散媒と、二酸化バナジウム含有粒子と、バインダー樹脂と、を含む光学層形成用組成物により、上記課題が解決することを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明によれば、透明性および耐久性に優れた光学層を得ることができる光学層形成用組成物が提供される。
本発明は、酸素遮断能を有する分散媒と、二酸化バナジウム含有粒子と、バインダー樹脂と、を含む、光学層形成用組成物である。このような構成を有する本発明の光学層形成用組成物(以下、単に「本発明の組成物」または「組成物」とも称する)を用いて形成された光学層を有する光学フィルムは、透明性に優れ、耐久性に優れる。
特許文献4に記載のサーモクロミックフィルムは、長期使用時にサーモクロミック性が低下したり、フィルムにひび割れが生じたりするなど、耐久性が不十分であるという問題があることが判明した。その原因について本発明者は、鋭意検討を行った。その過程で、VO2粒子が、酸素や水分と長期間接触することにより劣化してしまい、その結果、長期使用時にフィルムのサーモクロミック性、透明性等が低下し、またひび割れ等が発生する現象に繋がると本発明者は考えた。
このような課題に対し、本発明者は、酸素遮断能を有する分散媒と、二酸化バナジウム含有粒子と、バインダー樹脂と、を含む光学層形成用組成物により、上記課題が解決することを見出した。このような構成を有する本発明の光学層形成用組成物を用いることにより、酸素、水分等による二酸化バナジウム含有粒子の劣化を長期に亘って抑制することができ、長期に亘って優れたサーモクロミック性を有し、かつひび割れ等の発生を抑制することができる優れた耐久性を有し、透明性にも優れた光学層を形成することができる。
さらに、上記の光学層形成用組成物から形成される光学層を有する本発明の光学フィルムは、優れた透明性を有し、また、酸素、水分等による二酸化バナジウム含有粒子の劣化を長期に亘って抑制できることから、長期に亘って優れたサーモクロミック性を有しかつひび割れ等の発生が抑制された優れた耐久性を有する。
なお、上記のメカニズムは推測によるものであり、本発明は上記メカニズムに何ら制限されるものではない。
以下、本発明の好ましい実施形態を説明する。なお、本発明は、以下の実施形態のみには限定されない。
なお、本明細書において、範囲を示す「X〜Y」は、Xを下限値、Yを上限値として含む範囲を意味する。また、特記しない限り、操作および物性等の測定は室温(20〜25℃)/相対湿度40〜50%RHの条件で測定する。
[酸素遮断能を有する分散媒]
本発明の光学層形成用組成物に含まれる酸素遮断能を有する分散媒(以下、単に「分散媒」とも称する)は、二酸化バナジウム含有粒子を酸素、水分等から保護する作用を有する。
本発明の光学層形成用組成物に含まれる酸素遮断能を有する分散媒(以下、単に「分散媒」とも称する)は、二酸化バナジウム含有粒子を酸素、水分等から保護する作用を有する。
本発明で用いられる分散媒としては、上記作用を有するものであれば、常温で液状の化合物は言うまでもなく、常温では固体であるが、加熱により容易にオイル状に変化し得るような、130℃以下の融点または軟化点を有する化合物も好適に用いることができる。具体例としては、フタル酸エステル類、トリメリット酸エステル類、アジピン酸エステル類、飽和または不飽和カルボン酸エステル類、クエン酸エステル類、エポキシ化大豆やエポキシステアリン酸等のエポキシ類、正リン酸エステル類(例えば、トリクレジルホスフェート)、亜燐酸エステル類、グリコールエステル類、テトラデカン等の脂肪族炭化水素類、アルキルナフタレン等の芳香族炭化水素類等の他に「11290の化学商品」化学工業日報社、843〜857頁等に記載の化合物等も好適に用いることができる。
また、分散媒として、常温で固体であり、加熱時に可逆的に液体となる化合物も用いることができる。その具体例としては、テルピネオール、メントール等のアルコール類、アセトアミド、ベンズアミド等のアミド類、クマリン、桂皮酸ベンジル等のエステル類、ジフェニルエーテル、(ポリ)アルキレングリコールモノアルキルエーテル、(ポリ)アルキレングリコールジアルキルエーテル(例えば、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル)、クラウンエーテル(例えば、15−クラウン−5−エーテル)等のエーテル類、カンファー、p−メチルアセトフェノン等のケトン類、バニリン、ジメトキシベンズアルデヒド等のアルデヒド類、p−ベンジルビフェニル、スチルベン等の炭化水素類、マルガリン酸等の高級脂肪酸、エイコサノール等の高級アルコール、パルミチン酸セチル等の高級脂肪酸エステル、ステアリン酸アミド等の高級脂肪酸アミド、ベヘニルアミン等の高級アミン等に代表される単分子化合物;蜜ロウ,キャンデリンワックス,パラフィンワックス、流動パラフィン、エステルワックス、モンタンロウ、カルナバワックス、アミドワックス、ポリエチレンワックス、マイクロクリスタリンワックス等のワックス類、エステルガム、ロジンマレイン酸樹脂、ロジンフェノール樹脂等のロジン誘導体、フェノール樹脂、ケトン樹脂、エポキシ樹脂、ジアリルフタレート樹脂、テルペン系炭化水素樹脂、シクロペンタジエン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリカプロラクトン樹脂等に代表される高分子化合物等を挙げることができる。これら分散媒は、単独でもまたは2種以上組み合わせても用いることができる。
分散媒としては、乱反射を最小限に抑えるという観点から、屈折率が1.4〜1.6のものを選択することが好ましい。より好ましい分散媒としては、以下のものが挙げられる。なお、カッコ内は屈折率の値である。
トリクレジルホスフェート(1.557)、15−クラウン−5−エーテル(1.464)、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル(1.4167)、流動パラフィン(1.47)。
なお、分散媒の屈折率は、臨界角法により測定することができ、より具体的には実施例に記載の方法により測定することができる。また、分散媒を2種以上用いる場合の屈折率は、加成性が成立すると仮定し、各々の分散媒の屈折率と体積比率とから計算した加重平均値を分散媒の屈折率とする。
本発明の組成物中の分散媒の含有量は、組成物の全質量に対して、0.1〜10質量%であることが好ましく、0.5〜5質量%であることがより好ましい。この範囲であれば、二酸化バナジウム含有粒子をバインダー樹脂内に均一に混合させることができる。
また、本発明の組成物中の二酸化バナジウム含有粒子と分散媒との質量比は、二酸化バナジウム含有粒子:分散媒=1:50〜1:1000であることが好ましく、1:55〜1:100であることがより好ましい。この範囲であれば、良好なサーモクロミック性が得られる。
[二酸化バナジウム含有粒子]
本発明の光学層形成用組成物は、二酸化バナジウム含有粒子を含む。
本発明の光学層形成用組成物は、二酸化バナジウム含有粒子を含む。
本発明に係る二酸化バナジウム含有粒子は、少なくともルチル型二酸化バナジウム(VO2)を含んでなり、これにより、サーモクロミック性を発現することができる。二酸化バナジウム含有粒子は、後述のタングステン等の置換原子や、表面修飾剤を含んでもよい。好ましくは、二酸化バナジウム含有粒子に含まれるルチル型二酸化バナジウムは90質量%以上であり、より好ましくは95質量%以上(上限100質量%)である。
かような二酸化バナジウム含有粒子を、例えば光学フィルム等に利用することにより、低温時では可視光および赤外線の高い透過率が得られ、かつ、高温時には高い可視光透過率を維持しつつ赤外線の透過率を低下させることができる。
本発明に係る二酸化バナジウム含有粒子は、バナジウム原子の一部が、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、スズ(Sn)、レニウム(Re)、イリジウム(Ir)、オスミウム(Os)、ルテニウム(Ru)、ゲルマニウム(Ge)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、ガリウム(Ga)、アルミニウム(Al)、フッ素(F)およびリン(P)からなる群より選択される少なくとも1種の原子で置換されていてもよい。このような置換原子を含むことにより、二酸化バナジウム含有粒子のサーモクロミック性(特に、相転移温度)を、より容易に制御することが可能となる。これら置換原子を含む場合の置換原子の含有量は、バナジウム(V)原子に対して、0.1〜5原子%が好ましく、1〜3原子%であることがより好ましい。置換原子の含有量が5原子%を超えると、相対的にバナジウム原子の量が減少し、サーモクロミック性が低下する場合がある。これら置換原子を二酸化バナジウム含有粒子中に含有させる方法は、後述する。
<表面修飾剤>
本発明の光学層形成用組成物においては、二酸化バナジウム含有粒子の表面近傍に、表面修飾剤が付着していることが好ましい。これにより、光学層形成用組成物中における二酸化バナジウム含有粒子の分散安定性を特に優れたものとすることができる。
本発明の光学層形成用組成物においては、二酸化バナジウム含有粒子の表面近傍に、表面修飾剤が付着していることが好ましい。これにより、光学層形成用組成物中における二酸化バナジウム含有粒子の分散安定性を特に優れたものとすることができる。
表面修飾剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類;トリプロピルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリヘキシルホスフィン、トリオクチルホスフィン等のトリアルキルホスフィン類;ポリオキシエチレンn−オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンn−ノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類;トリ(n−ヘキシル)アミン、トリ(n−オクチル)アミン、トリ(n−デシル)アミン等の第3級アミン類;トリプロピルホスフィンオキシド、トリブチルホスフィンオキシド、トリヘキシルホスフィンオキシド、トリオクチルホスフィンオキシド、トリデシルホスフィンオキシド等の有機リン化合物;ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のポリエチレングリコールジエステル類;ピリジン、ルチジン、コリジン、キノリン類の含窒素芳香族化合物等の有機窒素化合物;ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、テトラデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン等のアミノアルカン類;ジブチルスルフィド等のジアルキルスルフィド類;ジメチルスルホキシドやジブチルスルホキシド等のジアルキルスルホキシド類;チオフェン等の含硫黄芳香族化合物等の有機硫黄化合物;パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等の高級脂肪酸;アルコール類;ソルビタン脂肪酸エステル類;脂肪酸変性ポリエステル類;3級アミン変性ポリウレタン類;ポリエチレンイミン類等が挙げられる。二酸化バナジウム含有粒子が後述するような水熱反応で製造されるものである場合、表面修飾剤としては、高温液相において二酸化バナジウム含有粒子に配位して、安定化する物質であることが好ましい。具体的には、トリアルキルホスフィン類、有機リン化合物、アミノアルカン類、第3級アミン類、有機窒素化合物、ジアルキルスルフィド類、ジアルキルスルホキシド類、有機硫黄化合物、高級脂肪酸、アルコール類が好ましい。このような表面修飾剤を用いることにより、組成物中における二酸化バナジウム含有粒子の分散性を特に優れたものとすることができる。
表面修飾剤の使用量は、二酸化バナジウム含有粒子100質量部に対して、0.001〜0.01質量部であることが好ましく、0.003〜0.008質量部であることがより好ましい。この範囲であれば、サーモクロミック性の低下を抑制することができる。
本発明に係る二酸化バナジウム含有粒子の平均粒子径は、1〜250nmであることが好ましく、30〜120nmであることがより好ましい。本発明において、二酸化バナジウム含有粒子の平均粒子径とは、上記の表面修飾剤を含むトータルの平均粒子径を表す。表面修飾剤を用いない場合は、表面修飾剤を含まない平均粒子径を表す。二酸化バナジウム含有粒子の平均粒子径は、下記方法により測定することができる。
(平均粒子径の測定方法)
二酸化バナジウム含有粒子を走査型電子顕微鏡で撮影し、粒子の投影面積に等しい面積を有する円の直径を粒子径と定義する。100個の二酸化バナジウム含有粒子について測定し、これらの算術平均値を求め、これを平均粒子径とする。
二酸化バナジウム含有粒子を走査型電子顕微鏡で撮影し、粒子の投影面積に等しい面積を有する円の直径を粒子径と定義する。100個の二酸化バナジウム含有粒子について測定し、これらの算術平均値を求め、これを平均粒子径とする。
<二酸化バナジウム含有粒子の製造方法>
本発明に係る二酸化バナジウム含有粒子の製造方法は、特に制限されないが、バナジウム化合物と水とを含む反応液を用いて、水熱反応を行うことを含む製造方法が好ましい。
本発明に係る二酸化バナジウム含有粒子の製造方法は、特に制限されないが、バナジウム化合物と水とを含む反応液を用いて、水熱反応を行うことを含む製造方法が好ましい。
以下、「バナジウム化合物と水とを含む反応液」を、単に「反応液」とも称する。
このような製造方法において用いられる二酸化バナジウム含有粒子の原料(バナジウム化合物)としては、例えば、五酸化二バナジウム(V2O5)、メタバナジン酸アンモニウム(NH4VO3)、三塩化酸化バナジウム(VOCl3)、メタバナジン酸ナトリウム(NaVO3)、シュウ酸バナジル(VOC2O4)、酸化硫酸バナジウム(VOSO4)等が挙げられる。これらバナジウム化合物は、単独でもまたは2種以上組み合わせても用いることができる。これらの中でも、反応後の保存性の観点から、五酸化二バナジウム、メタバナジン酸アンモニウム、三塩化酸化バナジウムが好ましい。なお、上記のバナジウム化合物は反応液中に溶解していてもよく、分散していてもよい。
上記反応液は、バナジウム化合物の分散媒または溶媒として水を含む。反応液に含まれる水は不純物の少ないものが好ましく、特に制限されるものではないが、例えば蒸留水、イオン交換水、純水、超純水等を用いることができる。
反応液に含まれるバナジウム化合物の初期濃度は、本発明の目的効果が得られる限りにおいて特に制限されないが、好ましくは0.1〜20質量%、より好ましくは1〜15質量%である。なお、上記の「初期濃度」とは、水熱反応前における、反応液中のバナジウム化合物量(2種以上のバナジウム化合物を含む場合は、その合計量)である。
反応液は、酸化剤および/または還元剤を含んでもよい。酸化剤および還元剤の例として、例えば、シュウ酸、酢酸、ギ酸、マロン酸、プロピオン酸、コハク酸、クエン酸、アミノ酸、アスコルビン酸、酪酸、吉草酸、安息香酸、没食子酸、メリト酸、乳酸、リンゴ酸、マレイン酸、アコニット酸、グルタル酸、メタノール、フェノール、エチレングリコール、クレゾール、エタノール、ジメチルホルムアルデヒド、アセトニトリル、アセトン、酢酸エチル、プロパノール、ブタノール、ヒドラジンまたはその水和物、過酸化水素、過酢酸、クロラミン、ジメチルスルホキシド、メタクロロ過安息香酸、硝酸等が挙げられる。これら酸化剤および還元剤は、単独でもまたは2種以上混合しても用いることができる。酸化剤または還元剤の添加量は、原料であるバナジウム化合物に対して5〜50質量%であることが好ましく、10〜30質量%であることがより好ましい。
二酸化バナジウム含有粒子に置換元素を含有させる場合には、水熱反応の前に、置換原子を含む化合物を反応液に添加することが好ましい。置換原子の種類としては、上記したように、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、スズ(Sn)、レニウム(Re)、イリジウム(Ir)、オスミウム(Os)、ルテニウム(Ru)、ゲルマニウム(Ge)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、ガリウム(Ga)、アルミニウム(Al)、フッ素(F)およびリン(P)からなる群より選択される少なくとも1種が好ましい。置換原子を含む化合物は、単独でもまたは2種以上組み合わせて用いてもよい。置換原子を含む化合物の添加量は、上述した置換原子の好ましい含有量となるように適宜調節すればよい。
さらに、上記の表面修飾剤を用いる場合は、水熱反応の前に、表面修飾剤を反応液に添加することが好ましい。
反応液は、pH調節剤として、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、水酸化アンモニウム、アンモニア等の有機または無機の酸またはアルカリを含んでもよい。反応液のpHは、還元効率の観点から、例えば8.1〜11.0である。
水熱反応における反応温度は特に制限されないが、230〜350℃が好ましく、250〜300℃がより好ましい。また、反応時間も特に制限されないが、1〜120時間が好ましく、6〜72時間がより好ましい。
水熱反応時の圧力は、二酸化バナジウム含有粒子のサーモクロミック性の観点から、好ましくは2〜20MPaであり、より好ましくは4〜10MPaである。水熱反応は、オートクレーブやテストチューブ型反応容器等の公知の装置を用いて行うことができる。また、水熱反応は、連続式であっても回分式であってもよい。
水熱反応終了後は、反応液を冷却し、ろ過や遠心分離により、分散媒や溶媒の置換や除去を行い、二酸化バナジウム含有粒子を得ることができる。二酸化バナジウム含有粒子は、水やアルコール等によって洗浄してもよい。得られた二酸化バナジウム含有粒子は、任意の手段により乾燥してもよい。
本発明の組成物中の二酸化バナジウム含有粒子の含有量は、特に制限されないが、0.1〜5質量%であることが好ましく、0.5〜2質量%であることがより好ましい。この範囲であれば、良好なサーモクロミック性が得られる。
[バインダー樹脂]
本発明の光学層形成用組成物は、バインダー樹脂を含む。バインダー樹脂の例としては、光学層の形成が容易となる紫外線硬化性樹脂が挙げられる。
本発明の光学層形成用組成物は、バインダー樹脂を含む。バインダー樹脂の例としては、光学層の形成が容易となる紫外線硬化性樹脂が挙げられる。
紫外線硬化性樹脂としては、例えば、紫外線硬化型ウレタンアクリレート樹脂、紫外線硬化型ポリエステルアクリレート樹脂、紫外線硬化型エポキシアクリレート樹脂、紫外線硬化型ポリオールアクリレート樹脂、または紫外線硬化型エポキシ樹脂等が好ましく用いられる。中でも紫外線硬化型アクリレート樹脂が好ましい。
紫外線硬化型ウレタンアクリレート樹脂は、一般にポリエステルポリオールにイソシアネートモノマー、またはプレポリマーを反応させて得られた生成物にさらに2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(以下、アクリレートにはメタクリレートを包含するものとしてアクリレートのみを表示する)、2−ヒドロキシプロピルアクリレート等のヒドロキシ基を有するアクリレート系のモノマーを反応させることによって容易に得ることができる。例えば、特開昭59−151110号公報に記載のものを用いることができる。例えば、ユニディック(登録商標)17−806(DIC株式会社製)100質量部とコロネート(登録商標)L(日本ポリウレタン株式会社製)1質量部との混合物等が好ましく用いられる。
紫外線硬化型ポリエステルアクリレート樹脂としては、一般にポリエステルポリオールに2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシアクリレート系のモノマーを反応させると容易に形成されるものを挙げることができ、特開昭59−151112号公報に記載のものを用いることができる。
紫外線硬化型エポキシアクリレート樹脂の具体例としては、エポキシアクリレートをオリゴマーとし、これに反応性希釈剤、光重合開始剤を添加し、反応させて生成するものを挙げることができ、特開平1−105738号公報に記載のものを用いることができる。
紫外線硬化型ポリオールアクリレート樹脂の具体例としては、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等を挙げることができる。
これら紫外線硬化性樹脂の光重合開始剤としては、具体的には、ベンゾインおよびその誘導体、アセトフェノン、ベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、α−アミロキシムエステル、チオキサントン等およびこれらの誘導体を挙げることができる。光増感剤と共に使用してもよい。上記光重合開始剤も光増感剤として使用できる。また、エポキシアクリレート系の光重合開始剤の使用の際、n−ブチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン等の増感剤を用いることができる。紫外線硬化樹脂組成物に用いられる光重合開始剤または光増感剤は該組成物100質量部に対して0.1〜15質量部であり、好ましくは1〜10質量部である。
紫外線硬化性樹脂の単量体としては、例えば、不飽和二重結合が一つのモノマーとして、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、ベンジルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、酢酸ビニル、スチレン等の一般的なモノマーを挙げることができる。また不飽和二重結合を二つ以上有するモノマーとして、エチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、ジビニルベンゼン、1,4−シクロヘキサンジアクリレート、1,4−シクロヘキシルジメチルアジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリルエステル等を挙げることができる。市販品としては、アデカオプトマー(登録商標)KR・BYシリーズ:KR−400、KR−410、KR−550、KR−566、KR−567、BY−320B(以上、ADEKA株式会社製);コーエイハードA−101−KK、A−101−WS、C−302、C−401−N、C−501、M−101、M−102、T−102、D−102、NS−101、FT−102Q8、MAG−1−P20、AG−106、M−101−C(以上、広栄化学株式会社製);セイカビーム(登録商標)PHC2210(S)、PHCX−9(K−3)、PHC2213、DP−10、DP−20、DP−30、P1000、P1100、P1200、P1300、P1400、P1500、P1600、SCR900(以上、大日精化工業株式会社製);KRM7033、KRM7039、KRM7130、KRM7131、UVECRYL29201、UVECRYL29202(以上、ダイセル・ユーシービー株式会社製);RC−5015、RC−5016、RC−5020、RC−5031、RC−5100、RC−5102、RC−5120、RC−5122、RC−5152、RC−5171、RC−5180、RC−5181(以上、DIC株式会社製);オーレックスNo.340クリヤ(以上、中国塗料株式会社製);サンラッド(登録商標)H−601、RC−750、RC−700、RC−600、RC−500、RC−611、RC−612(三洋化成工業株式会社製);SP−1509、SP−1507(以上、昭和高分子株式会社製);RCC−15C(以上、グレース・ジャパン株式会社製)、アロニックス(登録商標)M−6100、M−8030、M−8060(以上、東亞合成株式会社製)、NKハードB−420、NKエステルA−DOG、NKエステルA−IBD−2E(以上、新中村化学工業株式会社製)等を適宜選択して利用できる。
さらに具体的な化合物の例としては、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジオキサングリコールアクリレート、エトキシ化アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等を挙げることができる。
また、バインダー樹脂として、例えば、ポリメチルメタクリレート樹脂(PMMA)等のアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂等のポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリエチレン等のポリオレフィン樹脂等の熱可塑性樹脂や、アクリルポリオールとイソシアネートプレポリマーとからなる熱硬化性ウレタン樹脂、フェノール樹脂、尿素メラミン樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、多官能エポキシ樹脂、臭素化エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂等の熱硬化性樹脂も用いられる。バインダー樹脂中には、屈折率調整のため、酸化チタン等の金属酸化物を含んでいてもよい。
また、ポリシラザンもバインダー樹脂として好適に用いることができる。ポリシラザンとしては、特に制限されないが、例えば、下記の一般式(I)で表される単位からなる主骨格を有する化合物であることが好ましい。
上記一般式(I)において、R1、R2、およびR3は、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、アルキルシリル基、アルキルアミノ基、またはアルコキシ基を表す。
ポリシラザンは、R1、R2、およびR3のすべてが水素原子であるパーヒドロポリシラザン(以下、「PHPS」とも称する)であることがより好ましい。
パーヒドロポリシラザンは、直鎖構造と6員環および8員環を中心とする環構造とが存在した構造と推定されている。その分子量は数平均分子量(Mn)で約600〜2000程度(ポリスチレン換算)であり、分子量によって液体または固体の物質でありうる。当該パーヒドロポリシラザンは、市販品を使用してもよく、市販品としては、NN120−10、NN120−20、NAX120−20、NN110、NAX120、NAX110、NL120A、NL110A、NL150A、NP110、NP140(以上、AZエレクトロニックマテリアルズ株式会社製)等が挙げられる。
また、ポリシラザンの別の例としては、上記一般式(I)で表されるポリシラザンにケイ素アルコキシドを反応させて得られるケイ素アルコキシド付加ポリシラザン(例えば、特開平5−238827号公報)、グリシドールを反応させて得られるグリシドール付加ポリシラザン(例えば、特開平6−122852号公報)、アルコールを反応させて得られるアルコール付加ポリシラザン(例えば、特開平6−240208号公報)、金属カルボン酸塩を反応させて得られる金属カルボン酸塩付加ポリシラザン(例えば、特開平6−299118号公報)、金属を含むアセチルアセトナート錯体を反応させて得られるアセチルアセトナート錯体付加ポリシラザン(例えば、特開平6−306329号公報)、金属微粒子を添加して得られる金属微粒子添加ポリシラザン(例えば、特開平7−196986号公報)等が挙げられる。
これらバインダー樹脂は、単独でもまたは2種以上組み合わせても用いることができる。また、これらの樹脂の共重合体であってもよい。
バインダー樹脂は可視光を吸収しないことが好ましい。また、可視光に対して、十分な透明性と耐久性とを有していることが好ましい。
本発明に係るバインダー樹脂は、通常1.3〜1.7の屈折率を有している。なお、バインダー樹脂の屈折率(Nb)の測定方法は、以下の通りである。測定温度は20℃であり、プリズムカプラー法にて測定する。測定波長は450nmである。
下記表1に、一例として、バインダー樹脂として用いられうる樹脂の屈折率を記載する。なお、表1における各樹脂の屈折率は一般的な参考値であり、各樹脂の屈折率が必ずしも表1における値に限定されるわけではない。
より好ましいバインダー樹脂としては、以下のものが挙げられる。なお、カッコ内は屈折率の値である。
エポキシ樹脂(1.57)、パーヒドロポリシラザン(1.455)、PMMA(1.49)、ポリビニルアルコール樹脂(1.57)。
なお、バインダー樹脂を2種以上用いる場合の屈折率は、加成性が成立すると仮定し、各々のバインダー樹脂の屈折率と体積比率とから計算した加重平均値をバインダー樹脂の屈折率とする。
バインダー樹脂の屈折率をNbとし、分散媒の屈折率をNoとしたとき、下記式(1)を満足することが好ましい。Nb−Noがこの範囲であれば、透明性がより優れた光学層を形成することができる。
バインダー樹脂の屈折率(Nb)と分散媒の屈折率(No)との差(Nb−No)は、より好ましくは−0.1〜0.2であり、さらに好ましくは−0.05〜0.15である。
また、本発明の光学層形成用組成物中のバインダー樹脂と分散媒との質量比は、90:10〜25:75であることが好ましく、80:20〜40:60であることがより好ましい。この範囲であれば、透明性の低下を抑制することができる。
[他の成分]
本発明の光学層形成用組成物は、本発明の効果を損なわない限りにおいて、有機溶媒、酸化防止剤等、他の成分をさらに含んでもよい。以下、好ましい他の成分である有機溶媒および酸化防止剤について説明する。
本発明の光学層形成用組成物は、本発明の効果を損なわない限りにおいて、有機溶媒、酸化防止剤等、他の成分をさらに含んでもよい。以下、好ましい他の成分である有機溶媒および酸化防止剤について説明する。
〔溶媒〕
本発明の光学層形成用組成物には溶媒が含まれていてもよい。当該組成物に含有される溶媒としては、例えば、水、炭化水素類(トルエン、キシレン)、アルコール類(メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、シクロヘキサノール)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン)、エステル類(酢酸メチル、酢酸エチル、乳酸メチル)、グリコールエーテル類等が挙げられ、その他の有機溶媒からも適宜選択し、またはこれらを混合し利用することができる。
本発明の光学層形成用組成物には溶媒が含まれていてもよい。当該組成物に含有される溶媒としては、例えば、水、炭化水素類(トルエン、キシレン)、アルコール類(メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、シクロヘキサノール)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン)、エステル類(酢酸メチル、酢酸エチル、乳酸メチル)、グリコールエーテル類等が挙げられ、その他の有機溶媒からも適宜選択し、またはこれらを混合し利用することができる。
〔酸化防止剤〕
本発明の組成物は、酸化防止剤を含むことが好ましい。酸化防止剤を添加することにより、二酸化バナジウム含有粒子の劣化をより抑制することができ、得られる光学層や光学フィルムの耐久性をより向上させることができる。
本発明の組成物は、酸化防止剤を含むことが好ましい。酸化防止剤を添加することにより、二酸化バナジウム含有粒子の劣化をより抑制することができ、得られる光学層や光学フィルムの耐久性をより向上させることができる。
本発明で用いられる酸化防止剤としては公知の種々の化合物を使用でき、例えば、L−アスコルビン酸およびそのエステル、D−アスコルビン酸およびそのエステル、α−トコフェロール、セザモール等が挙げられる。また、ヒンダードフェノール系酸化防止剤も使用することができ、具体例としては、2−メチルフェノール、2,6−ジメチルフェノール、2,4,6−トリメチルフェノール、2,6−ジメチル−4−オクチルフェノール、2−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチルフェノール、2,4,6−トリ−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−オクチルフェノール、トリエチレングリコールビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プピオネート]、1,6−ヘキサンジオールビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,4−ビス(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、ペンタエリスリチルテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,2−チオジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシシンナマイド)、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルフォスフォネートジエチルエステル、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、2,4−ビス[(オクチルチオ)メチル]−o−クレゾール、N,N’−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]ヒドラジン等が挙げられる。
これら酸化防止剤は、単独でもまたは2種以上混合して用いることもできる。中でも、L−アスコルビン酸、2−メチルフェノール、ペンタエリスリチルテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]が好ましい。
本発明の光学層形成用組成物中の酸化防止剤の含有量は、0.1〜20質量%であることが好ましく、0.5〜10質量%であることがより好ましい。
〔硬化剤〕
バインダー樹脂としてポリビニルアルコールを用いる場合、ポリビニルアルコールと硬化反応を起こす硬化剤を添加することが好ましい。具体的には、ホウ酸およびその塩が好ましい。ホウ酸およびその塩以外にも公知のものが使用でき、一般的にはポリビニルアルコールと反応し得る基を有する化合物あるいはポリビニルアルコールが有する異なる基同士の反応を促進するような化合物であり、適宜選択して用いられる。ホウ酸およびその塩以外の硬化剤の具体例としては、例えば、エポキシ系硬化剤、アルデヒド系硬化剤、活性ハロゲン系硬化剤、活性ビニル系化合物、アルミニウム明礬等が挙げられる。
バインダー樹脂としてポリビニルアルコールを用いる場合、ポリビニルアルコールと硬化反応を起こす硬化剤を添加することが好ましい。具体的には、ホウ酸およびその塩が好ましい。ホウ酸およびその塩以外にも公知のものが使用でき、一般的にはポリビニルアルコールと反応し得る基を有する化合物あるいはポリビニルアルコールが有する異なる基同士の反応を促進するような化合物であり、適宜選択して用いられる。ホウ酸およびその塩以外の硬化剤の具体例としては、例えば、エポキシ系硬化剤、アルデヒド系硬化剤、活性ハロゲン系硬化剤、活性ビニル系化合物、アルミニウム明礬等が挙げられる。
ホウ酸およびその塩とは、ホウ素原子を中心原子とする酸素酸およびその塩のことをいい、具体的には、オルトホウ酸、二ホウ酸、メタホウ酸、四ホウ酸、五ホウ酸および八ホウ酸およびそれらの塩が挙げられる。
硬化剤としてのホウ酸およびその塩は、単独でも、また2種以上を混合して使用してもよい。
上記硬化剤の使用量は、ポリビニルアルコール1g当たり1〜600mgが好ましく、ポリビニルアルコール1g当たり100〜600mgがより好ましい。
[光学層形成用組成物の製造方法]
本発明の組成物の製造方法は、特に限定されないが、二酸化バナジウム含有粒子を分散媒中に分散させた分散物を得た後、バインダー樹脂や必要に応じて他の成分を加え、攪拌混合する方法が好ましい。
本発明の組成物の製造方法は、特に限定されないが、二酸化バナジウム含有粒子を分散媒中に分散させた分散物を得た後、バインダー樹脂や必要に応じて他の成分を加え、攪拌混合する方法が好ましい。
二酸化バナジウム含有粒子を分散媒に分散させる方法としては、二本ロールミル、三本ロールミル、ボールミル、ペブルミル、コボルミル、トロンミル、サンドミル、サンドグラインダー、Sqegvariアトライター、高速インペラー分散機、高速ストーンミル、高速度衝撃ミル、ディスパー、高速ミキサー、ホモジナイザー、超音波分散機、オープンニーダー、連続ニーダー等の従来から用いられている分散機を適時選択して用いることができる。
なお、分散する際に、組成物の安定性を確保するために、界面活性剤等の分散剤を添加することができる。
[光学フィルム]
本発明の光学層形成用組成物は、光学層を備えた光学フィルムの製造に好適に用いられる。すなわち、本発明は、基材上に、本発明の光学層形成用組成物を用いて形成された光学層を有する光学フィルムをも提供する。
本発明の光学層形成用組成物は、光学層を備えた光学フィルムの製造に好適に用いられる。すなわち、本発明は、基材上に、本発明の光学層形成用組成物を用いて形成された光学層を有する光学フィルムをも提供する。
本発明の光学フィルムは、基材および光学層を有し、必要に応じてアンカーコート層、平滑層、クリアハードコート層等を有してもよい。下記では、これらの層について説明する。
〔基材〕
本発明の光学フィルムに用いることができる基材としては、ガラス、プラスチック等、特に限定はないが、透光性を有するものが用いられる。透光性を有する基材として好ましく用いられる材料は、例えば、ガラス、石英、樹脂フィルム等を挙げることができる。特に好ましくは、光学フィルムにフレキシブル性を与えることが可能な樹脂フィルムである。
本発明の光学フィルムに用いることができる基材としては、ガラス、プラスチック等、特に限定はないが、透光性を有するものが用いられる。透光性を有する基材として好ましく用いられる材料は、例えば、ガラス、石英、樹脂フィルム等を挙げることができる。特に好ましくは、光学フィルムにフレキシブル性を与えることが可能な樹脂フィルムである。
基材の厚さとしては、特に制限されるものではなく、いずれの厚さであってもよいが、5〜500μmであることが好ましく、25〜250μmであることがより好ましい。
樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、セロファン、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート(TAC)、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)、セルロースアセテートフタレート、セルロースナイトレート等のセルロースエステル類またはそれらの誘導体、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンビニルアルコール、シンジオタクティックポリスチレン、ポリカーボネート、ノルボルネン樹脂、ポリメチルペンテン、ポリエーテルケトン、ポリイミド、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルホン類、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトンイミド、ポリアミド、フッ素樹脂、ナイロン(登録商標)、ポリメチルメタクリレート、アクリルまたはポリアリレート類等の樹脂を含むフィルムや、アートン(登録商標、JSR株式会社製)またはアペル(登録商標、三井化学株式会社製)といったシクロオレフィン樹脂フィルムが挙げられる。
基材の上面および/または下面には、下記で説明するアンカーコート層、平滑層、クリアハードコート層等、他の層が適宜形成されていてもよい。
〔光学層〕
光学層は、本発明の光学層形成用組成物を基材上に塗布および乾燥することにより形成される。バインダー樹脂として紫外線硬化性樹脂を用いた場合は、塗布および乾燥後に紫外線照射処理を行うことにより光学層が形成される。光学層は、単層構造でもよいし、2層以上の積層構造であってもよい。2層以上の積層構造の場合、各光学層は同じ組成でもよいし、異なる組成であってもよい。
光学層は、本発明の光学層形成用組成物を基材上に塗布および乾燥することにより形成される。バインダー樹脂として紫外線硬化性樹脂を用いた場合は、塗布および乾燥後に紫外線照射処理を行うことにより光学層が形成される。光学層は、単層構造でもよいし、2層以上の積層構造であってもよい。2層以上の積層構造の場合、各光学層は同じ組成でもよいし、異なる組成であってもよい。
光学層形成用組成物の塗布方法は、特に制限されず、例えば、エアーナイフコート法、押出コート法、ダイコート法、カーテンコート法、スライドコート法、ローラーコート法、ディップコート法、ワイヤーバーコート法、ブレードコート法、グラビアコート法、スピンコート法、インクジェット法等が挙げられる。また、乾燥方法も特に制限されず、例えば、ホットプレート、オーブン、ファーネス等を使用した乾燥方法が採用され、熱風を吹き付ける熱風乾燥法も採用されうる。
乾燥温度(熱風乾燥の際は熱風の温度)は、適用する基材の熱による変形等がなければ特に限定されず、例えば50〜200℃であることが好ましく、50〜120℃であることがより好ましい。乾燥時間(熱風乾燥の際は熱風を吹き付ける時間)は、乾燥温度との兼ね合いもあるが、短時間に設定することが好ましく、例えば30秒〜15分であることが好ましく、1分〜5分であることがより好ましい。
乾燥の雰囲気は、大気雰囲気下、窒素雰囲気下、アルゴン雰囲気下、真空雰囲気下、酸素濃度をコントロールした減圧雰囲気下等のいずれの条件下であってもよい。
光学層に対して紫外線照射処理を行う場合、その光源としては、紫外線を発生する光源であれば制限なく使用できる。例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ等を用いることができる。照射条件はそれぞれのランプによって異なるが、紫外線の照射量は、好ましくは5〜500mJ/cm2、より好ましくは5〜150mJ/cm2である。また、紫外線を照射する際には、フィルムの搬送方向に張力を付与しながら行うことが好ましく、さらに好ましくは幅方向にも張力を付与しながら行うことである。付与する張力は30〜300N/mが好ましい。張力を付与する方法は特に限定されず、バックロール上で搬送方向に張力を付与してもよく、テンターにて幅方向、または2軸方向に張力を付与してもよい。これにより、さらに平面性に優れたフィルムを得ることができる。
バインダー樹脂として熱硬化性樹脂を用いた場合には、光学層として最適な硬度を呈するような温度および時間で熱硬化処理を行ってもよい。同様にバインダー樹脂としてポリシラザンを用いた場合には、光学層として最適な硬度を呈するような条件でポリシラザンの改質処理(例えば真空紫外線処理)を行ってもよい。
光学層の厚さは、0.01〜15μmであることが好ましく、0.1〜7μmであることが好ましい。光学層が2層以上ある場合は、光学層の合計の厚さを指す。
〔アンカーコート層〕
本発明に係る基材の表面には、接着性(密着性)の向上を目的として、アンカーコート層を易接着層として形成してもよい。アンカーコート層の構成材料、形成方法等は、特開2013−52561号公報の段落「0229」〜「0232」に開示される材料、方法等が適宜採用される。
本発明に係る基材の表面には、接着性(密着性)の向上を目的として、アンカーコート層を易接着層として形成してもよい。アンカーコート層の構成材料、形成方法等は、特開2013−52561号公報の段落「0229」〜「0232」に開示される材料、方法等が適宜採用される。
〔平滑層〕
基材は平滑層を有していてもよい。平滑層は突起等が存在する基材の粗面を平坦化するために設けられる。平滑層の構成材料、形成方法、表面粗さ、膜厚等は、特開2013−52561号公報の段落「0233」〜「0248」に開示される材料、方法等が適宜採用される。
基材は平滑層を有していてもよい。平滑層は突起等が存在する基材の粗面を平坦化するために設けられる。平滑層の構成材料、形成方法、表面粗さ、膜厚等は、特開2013−52561号公報の段落「0233」〜「0248」に開示される材料、方法等が適宜採用される。
〔クリアハードコート層〕
クリアハードコート層は、基材と光学層との密着性向上、高温高湿下での基材および光学層の膨張・収縮の差から生じる内部応力の緩和、光学層を設ける下層の平坦化、基材からのモノマー、オリゴマー等の低分子量成分のブリードアウト防止等の機能を有する。
クリアハードコート層は、基材と光学層との密着性向上、高温高湿下での基材および光学層の膨張・収縮の差から生じる内部応力の緩和、光学層を設ける下層の平坦化、基材からのモノマー、オリゴマー等の低分子量成分のブリードアウト防止等の機能を有する。
クリアハードコート層は、感光性樹脂組成物を基材上に塗布した後、硬化させることによって形成されうる。クリアハードコート層は、この機能を有していれば、基本的に平滑層と同じ構成をとっても構わない。クリアハードコート層の構成材料、形成方法、膜厚等は、特開2013−52561号公報の段落「0249」〜「0262」に開示される材料、方法等が適宜採用される。
[用途]
本発明の光学フィルムは、建築物や自動車などの窓に貼付する遮熱フィルム、装飾用のディスプレイ、農業用のシートやガラス、およびテントやタープといったアウトドア用品、さらには野外用のウェア等に好適に用いることができる。
本発明の光学フィルムは、建築物や自動車などの窓に貼付する遮熱フィルム、装飾用のディスプレイ、農業用のシートやガラス、およびテントやタープといったアウトドア用品、さらには野外用のウェア等に好適に用いることができる。
本発明の効果を、以下の実施例および比較例を用いて説明する。ただし、本発明の技術的範囲が以下の実施例のみに制限されるわけではない。また、実施例において「部」あるいは「%」の表示を用いる場合があるが、特に断りがない限り「質量部」あるいは「質量%」を表す。また、下記操作において、特記しない限り、操作および物性等の測定は室温(20〜25℃)/相対湿度40〜50%RHの条件で行う。
なお、分散媒の屈折率は、株式会社島津製作所製、アッベ屈折計、KPR−30A型を用いて測定した。バインダー樹脂の屈折率は、プリズムカプラー法により、測定温度20℃、測定波長450nmで測定した。
また、二酸化バナジウム含有粒子の平均粒子径は、二酸化バナジウム含有粒子を走査型電子顕微鏡で撮影し、粒子の投影面積に等しい面積を有する円の直径を粒径と定義し、100個の二酸化バナジウム含有粒子について測定し、これらの算術平均値を求め、これを平均粒子径とした。
(二酸化バナジウム含有粒子分散液1の調製)
純水10mlに、メタバナジン酸アンモニウム(NH4VO3、和光純薬工業株式会社製、特級)0.433gを混合し、さらに、ヒドラジン水和物(N2H4・H2O、和光純薬工業株式会社製、特級)の5質量%水溶液をゆっくり滴下し、23℃、55%RHにおけるpH値(液温23℃)が9.2の溶液を調製した。調製した溶液を、市販の水熱反応処理用オートクレーブ(三愛科学株式会社製、HU−25型、SUS製本体に25ml容積のテフロン(登録商標)製内筒を備える構成)内に入れ、100℃で8時間加熱を行い、引き続き270℃で24時間、水熱反応処理を施した。
純水10mlに、メタバナジン酸アンモニウム(NH4VO3、和光純薬工業株式会社製、特級)0.433gを混合し、さらに、ヒドラジン水和物(N2H4・H2O、和光純薬工業株式会社製、特級)の5質量%水溶液をゆっくり滴下し、23℃、55%RHにおけるpH値(液温23℃)が9.2の溶液を調製した。調製した溶液を、市販の水熱反応処理用オートクレーブ(三愛科学株式会社製、HU−25型、SUS製本体に25ml容積のテフロン(登録商標)製内筒を備える構成)内に入れ、100℃で8時間加熱を行い、引き続き270℃で24時間、水熱反応処理を施した。
次に、得られた反応生成物を濾過し、濾過残差を水およびエタノールで濾過洗浄を行った。さらに、この反応生成物を、定温乾燥機を用いて60℃で10時間乾燥させて、二酸化バナジウム含有粒子の粉体を得た。得られた二酸化バナジウム含有粒子の平均粒子径は、100nmであった。
上記二酸化バナジウム含有粒子(平均粒子径:100nm)0.75mg、トルエン21.45g(98質量部)、および分散媒である流動パラフィン0.05g(2質量部)に分散させ、分散物を得た。
次いで、上記で得られた分散物を、二酸化バナジウム含有粒子の濃度が3質量%となるように純水に添加して混合液を調製し、超音波分散機(株式会社エスエムテー製、UH−300)で5分間の超音波分散処理を施して再分散させ、二酸化バナジウム含有粒子分散液1を調製した。
(実施例1:光学層形成用組成物1および光学フィルム1の作製)
<光学層形成用組成物1の作製>
下記の各構成成分を順次添加し、攪拌混合して、水系の光学層形成用組成物1を作製した。
<光学層形成用組成物1の作製>
下記の各構成成分を順次添加し、攪拌混合して、水系の光学層形成用組成物1を作製した。
3質量%の二酸化バナジウム含有粒子分散液1 28質量部
3質量%のホウ酸水溶液 10質量部
5質量%のポリビニルアルコール(PVA−124;重合度:2400、ケン化度:98〜99mol%;クラレ株式会社製)水溶液 60質量部
5質量%の界面活性剤(ソフタゾリン(登録商標)LSB−R、川研ファインケミカル株式会社製)水溶液 2質量部
なお、ここでいう「ケン化度」とは、ポリビニルアルコール中のアセチルオキシ基(原料の酢酸ビニル由来のもの)とヒドロキシ基との合計数に対するヒドロキシ基の割合のことである。
3質量%のホウ酸水溶液 10質量部
5質量%のポリビニルアルコール(PVA−124;重合度:2400、ケン化度:98〜99mol%;クラレ株式会社製)水溶液 60質量部
5質量%の界面活性剤(ソフタゾリン(登録商標)LSB−R、川研ファインケミカル株式会社製)水溶液 2質量部
なお、ここでいう「ケン化度」とは、ポリビニルアルコール中のアセチルオキシ基(原料の酢酸ビニル由来のもの)とヒドロキシ基との合計数に対するヒドロキシ基の割合のことである。
<光学フィルム1の作製>
厚さが50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡株式会社製A4300、両面易接着層付き)の透明基材上に、押出コーターを用いて、上記調製した光学層形成用組成物1を、乾燥後の層厚が1.5μmとなる条件で湿式塗布を行い、次いで110℃の温風を2分間吹き付けて乾燥させ、光学層を形成して、光学フィルム1を作製した。
厚さが50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡株式会社製A4300、両面易接着層付き)の透明基材上に、押出コーターを用いて、上記調製した光学層形成用組成物1を、乾燥後の層厚が1.5μmとなる条件で湿式塗布を行い、次いで110℃の温風を2分間吹き付けて乾燥させ、光学層を形成して、光学フィルム1を作製した。
(実施例2:光学層形成用組成物2の調製および光学フィルム2の作製)
上記二酸化バナジウム含有粒子(平均粒子径:100nm)0.75mgを、トルエン 21.45g(98質量部)および分散媒である流動パラフィン0.05g(2質量部)に分散させた。
上記二酸化バナジウム含有粒子(平均粒子径:100nm)0.75mgを、トルエン 21.45g(98質量部)および分散媒である流動パラフィン0.05g(2質量部)に分散させた。
その後、エポキシ樹脂(商品名:ビームセット411、荒川化学工業株式会社製)を70質量部加え、二酸化バナジウム含有粒子の含有量が2質量%である光学層形成用組成物2を調製した。
その後、実施例1と同様にして、PETフィルム上に光学層を形成して、光学フィルム2を得た。
(比較例1:光学層形成用組成物3および光学フィルム3の作製)
流動パラフィンを用いなかったこと以外は、実施例2と同様にして、光学層形成用組成物3および光学フィルム3を作製した。
流動パラフィンを用いなかったこと以外は、実施例2と同様にして、光学層形成用組成物3および光学フィルム3を作製した。
(実施例3:光学層形成用組成物4および光学フィルム4の作製)
エポキシ樹脂に代わって、ポリメチルメタクリレート(PMMA)樹脂溶液(濃度:50質量%のメチルエチルケトン溶液)を70質量部加えたこと以外は、実施例2と同様にして、光学層形成用組成物4および光学フィルム4を作製した。
エポキシ樹脂に代わって、ポリメチルメタクリレート(PMMA)樹脂溶液(濃度:50質量%のメチルエチルケトン溶液)を70質量部加えたこと以外は、実施例2と同様にして、光学層形成用組成物4および光学フィルム4を作製した。
(実施例4:光学層形成用組成物5および光学フィルム5の作製)
エポキシ樹脂に代わって、パーヒドロポリシラザン(PHPS)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、光学層形成用組成物6および光学フィルム6を作製した。
エポキシ樹脂に代わって、パーヒドロポリシラザン(PHPS)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、光学層形成用組成物6および光学フィルム6を作製した。
(実施例5:光学層形成用組成物6および光学フィルム6の作製)
流動パラフィンに代わって、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル(東邦化学工業株式会社製、ハイソルブ(登録商標)BDM、沸点212℃)を用いたこと以外は、実施例2と同様にして、光学層形成用組成物6および光学フィルム6を作製した。
流動パラフィンに代わって、ジエチレングリコールブチルメチルエーテル(東邦化学工業株式会社製、ハイソルブ(登録商標)BDM、沸点212℃)を用いたこと以外は、実施例2と同様にして、光学層形成用組成物6および光学フィルム6を作製した。
(実施例6:光学層形成用組成物7および光学フィルム7の作製)
流動パラフィンに代わって、15−クラウン−5−エーテル(東京化成工業株式会社製)を用いたこと以外は、実施例2と同様にして、光学層形成用組成物7および光学フィルム7を作製した。
流動パラフィンに代わって、15−クラウン−5−エーテル(東京化成工業株式会社製)を用いたこと以外は、実施例2と同様にして、光学層形成用組成物7および光学フィルム7を作製した。
(実施例7:光学層形成用組成物8および光学フィルム8の作製)
流動パラフィンに代わって、トリクレジルホスフェート(昭和化学株式会社製)を用いたこと以外は、実施例2と同様にして、光学層形成用組成物8および光学フィルム8を作製した。
流動パラフィンに代わって、トリクレジルホスフェート(昭和化学株式会社製)を用いたこと以外は、実施例2と同様にして、光学層形成用組成物8および光学フィルム8を作製した。
(実施例8:光学層形成用組成物9および光学フィルム9の作製)
エポキシ樹脂に代わって、パーヒドロポリシラザン(PHPS)を用いたこと以外は、実施例7と同様にして、光学層形成用組成物9および光学フィルム9を作製した。
エポキシ樹脂に代わって、パーヒドロポリシラザン(PHPS)を用いたこと以外は、実施例7と同様にして、光学層形成用組成物9および光学フィルム9を作製した。
(実施例9:光学層形成用組成物10および光学フィルム10の作製)
エポキシ樹脂に代わって、ポリエチレンテレフタレートを用いたこと以外は、実施例5と同様にして、光学層形成用組成物10および光学フィルム10を作製した。
エポキシ樹脂に代わって、ポリエチレンテレフタレートを用いたこと以外は、実施例5と同様にして、光学層形成用組成物10および光学フィルム10を作製した。
(実施例10:光学層形成用組成物11および光学フィルム11の作製)
エポキシ樹脂に代わって、シリコーン樹脂(東レ・ダウコーニング株式会社製、MS−1001)を用いたこと以外は、実施例7と同様にして、光学層形成用組成物11および光学フィルム11を作製した。
エポキシ樹脂に代わって、シリコーン樹脂(東レ・ダウコーニング株式会社製、MS−1001)を用いたこと以外は、実施例7と同様にして、光学層形成用組成物11および光学フィルム11を作製した。
(実施例11−1〜11−3:光学層形成用組成物12〜14および光学フィルム12〜14の作製)
酸化防止剤としてL−アスコルビン酸を、組成物中の含有量が5質量%、10質量%、および15質量%となるように、それぞれさらに加えたこと以外は、実施例1と同様にして、光学層形成用組成物12〜14および光学フィルム12〜14を作製した。
酸化防止剤としてL−アスコルビン酸を、組成物中の含有量が5質量%、10質量%、および15質量%となるように、それぞれさらに加えたこと以外は、実施例1と同様にして、光学層形成用組成物12〜14および光学フィルム12〜14を作製した。
(実施例12−1〜12−3:光学層形成用組成物15〜17および光学フィルム15〜17の作製)
酸化防止剤として2−メチルフェノールを、組成物中の含有量が5質量%、10質量%、および15質量%となるように、それぞれさらに加えたこと以外は、実施例1と同様にして、光学層形成用組成物15〜17および光学フィルム15〜17を作製した。
酸化防止剤として2−メチルフェノールを、組成物中の含有量が5質量%、10質量%、および15質量%となるように、それぞれさらに加えたこと以外は、実施例1と同様にして、光学層形成用組成物15〜17および光学フィルム15〜17を作製した。
(実施例13−1〜13−3:光学層形成用組成物18〜20および光学フィルム18〜20の作製)
酸化防止剤としてペンタエリスリチルテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]を、組成物中の含有量が5質量%、10質量%、および15質量%となるように、それぞれさらに加えたこと以外は、実施例1と同様にして、光学層形成用組成物18〜20および光学フィルム18〜20を作製した。
酸化防止剤としてペンタエリスリチルテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]を、組成物中の含有量が5質量%、10質量%、および15質量%となるように、それぞれさらに加えたこと以外は、実施例1と同様にして、光学層形成用組成物18〜20および光学フィルム18〜20を作製した。
(実施例14:光学層形成用組成物21および光学フィルム21の作製)
水熱反応処理の前にタングステン酸アンモニウムパラ五水和物((NH4)10W12O41・5H2O)を0.025g添加したこと以外は、上記の(二酸化バナジウム含有粒子分散液1の調製)と同様にして、タングステンを含む二酸化バナジウム含有粒子を得た。
水熱反応処理の前にタングステン酸アンモニウムパラ五水和物((NH4)10W12O41・5H2O)を0.025g添加したこと以外は、上記の(二酸化バナジウム含有粒子分散液1の調製)と同様にして、タングステンを含む二酸化バナジウム含有粒子を得た。
上記タングステンを含む二酸化バナジウム含有粒子(平均粒子径:100nm)0.75mgを、トルエン 21.45g(98質量部)および分散媒である流動パラフィン0.05g(2質量部)に分散させた。
その後、エポキシ樹脂(商品名: Loctite(商標)E−30CL、ヘンケルジャパン株式会社製)を70質量部加え、タングステンを含む二酸化バナジウム含有粒子の含有量が2質量%である光学層形成用組成物Xを調製した。
その後、実施例2と同様にして、PETフィルム上に光学層を形成して、光学フィルム21を得た。
(光学フィルムおよび光学フィルム貼合ガラスの評価)
上記のようにして作製した光学フィルム1〜21について、下記の評価を行った。
上記のようにして作製した光学フィルム1〜21について、下記の評価を行った。
〔耐久性の評価〕
得られた光学フィルムを、透明粘着シート(日東電工株式会社製、LUCIACS(登録商標)CS9621T)を用いて厚さ3mmのガラスに貼合し、貼合してから24時間後に下記方法に従ってサーモクロミック性の評価を行った(保存試験前)。その後、同じ光学フィルム貼合ガラスを、85℃、相対湿度85%RHのサーモ器に1000時間保存し、下記方法に従ってサーモクロミック性の評価を行った(保存試験後)。
得られた光学フィルムを、透明粘着シート(日東電工株式会社製、LUCIACS(登録商標)CS9621T)を用いて厚さ3mmのガラスに貼合し、貼合してから24時間後に下記方法に従ってサーモクロミック性の評価を行った(保存試験前)。その後、同じ光学フィルム貼合ガラスを、85℃、相対湿度85%RHのサーモ器に1000時間保存し、下記方法に従ってサーモクロミック性の評価を行った(保存試験後)。
保存試験前および保存試験後の光学フィルム貼合ガラスについて、下記の夏場想定の遮熱性(サーモクロミック性)を評価した。
<夏場想定の遮熱性(サーモクロミック性)評価>
≪測定環境≫
・測定環境:室温が28℃の環境試験室の壁面に、光学フィルム貼合ガラスを、内側が光学フィルムとなるように配置し、日本のクールビズ時の室内を想定した環境試験室とした
・環境試験室の光学フィルム貼合ガラスを配置した外側より、夏場の太陽を想定し、50cm離れた位置より、150Wのハロゲンランプを点灯した
・さらに、太陽光照射の蓄積により光学フィルム貼合ガラスが加熱されると想定して、光学フィルム貼合ガラスを熱電対で70℃に加熱した
環境試験室内の光学フィルム貼合ガラスより1m離れた位置に温度計を設置し、上記条件で3時間経過後の温度を測定し、下記の基準(ランク)に従って遮熱性(サーモクロミック性)の評価を行った。
≪測定環境≫
・測定環境:室温が28℃の環境試験室の壁面に、光学フィルム貼合ガラスを、内側が光学フィルムとなるように配置し、日本のクールビズ時の室内を想定した環境試験室とした
・環境試験室の光学フィルム貼合ガラスを配置した外側より、夏場の太陽を想定し、50cm離れた位置より、150Wのハロゲンランプを点灯した
・さらに、太陽光照射の蓄積により光学フィルム貼合ガラスが加熱されると想定して、光学フィルム貼合ガラスを熱電対で70℃に加熱した
環境試験室内の光学フィルム貼合ガラスより1m離れた位置に温度計を設置し、上記条件で3時間経過後の温度を測定し、下記の基準(ランク)に従って遮熱性(サーモクロミック性)の評価を行った。
≪評価ランク≫
5:3時間経過後の温度が29℃未満で、外部光による温度上昇がほとんど認められない
4:3時間経過後の温度が29℃以上32℃未満である
3:3時間経過後の温度が32℃以上34℃未満である
2:3時間経過後の温度が34℃以上36℃未満である
1:3時間経過後の温度が36℃以上であり、過酷な環境である。
5:3時間経過後の温度が29℃未満で、外部光による温度上昇がほとんど認められない
4:3時間経過後の温度が29℃以上32℃未満である
3:3時間経過後の温度が32℃以上34℃未満である
2:3時間経過後の温度が34℃以上36℃未満である
1:3時間経過後の温度が36℃以上であり、過酷な環境である。
〔ひび割れの評価〕
3台の加速試験機を準備し、それぞれを(A)85℃(加湿なし)、(B)−20℃、(C)60℃−相対湿度80%RH、に調整し、各光学フィルム5枚を(A:85℃、1時間保存)→(B:−20℃、1時間保存)→(C:60℃−相対湿度80%RH、1時間保存)のサイクルを3回繰り返すようにして、加速試験機内に保存した。なお、各加速試験機間の移動は1分以内とする。その後、メタルハライドランプ式耐候性試験機(スガ試験機株式会社製、M6T)により、放射照度1kW/m2の光を15時間照射した。これを1サイクルとして、計3サイクルの保存加速試験を行った。その後、下記評価ランクに従い、ひび割れの評価を行った。ランク3〜5であれば実用可能である。
3台の加速試験機を準備し、それぞれを(A)85℃(加湿なし)、(B)−20℃、(C)60℃−相対湿度80%RH、に調整し、各光学フィルム5枚を(A:85℃、1時間保存)→(B:−20℃、1時間保存)→(C:60℃−相対湿度80%RH、1時間保存)のサイクルを3回繰り返すようにして、加速試験機内に保存した。なお、各加速試験機間の移動は1分以内とする。その後、メタルハライドランプ式耐候性試験機(スガ試験機株式会社製、M6T)により、放射照度1kW/m2の光を15時間照射した。これを1サイクルとして、計3サイクルの保存加速試験を行った。その後、下記評価ランクに従い、ひび割れの評価を行った。ランク3〜5であれば実用可能である。
≪評価ランク≫
5:5枚の光学フィルムとも、0.5mm以上のひび割れの発生がみられない
4:5枚の光学フィルムにおいて、サイズが0.5mm以上3mm未満のひび割れの総発生数が1個以上、2個以下である
3:5枚の光学フィルムにおいて、サイズが0.5mm以上3mm未満のひび割れの総発生数が3個以上、5個以下である
2:5枚の光学フィルムにおいて、サイズが0.5mm以上3mm未満のひび割れの総発生数が6個以上、10個以下である
1:5枚の光学フィルムにおいて、サイズが0.5mm以上3mm未満のひび割れの総発生数が11個以上、あるいはサイズが3mm以上のひび割れの総発生数が1個以上である。
5:5枚の光学フィルムとも、0.5mm以上のひび割れの発生がみられない
4:5枚の光学フィルムにおいて、サイズが0.5mm以上3mm未満のひび割れの総発生数が1個以上、2個以下である
3:5枚の光学フィルムにおいて、サイズが0.5mm以上3mm未満のひび割れの総発生数が3個以上、5個以下である
2:5枚の光学フィルムにおいて、サイズが0.5mm以上3mm未満のひび割れの総発生数が6個以上、10個以下である
1:5枚の光学フィルムにおいて、サイズが0.5mm以上3mm未満のひび割れの総発生数が11個以上、あるいはサイズが3mm以上のひび割れの総発生数が1個以上である。
〔透明性の評価:Hazeの測定〕
日本電色工業株式会社製、ヘイズメーター NDH5000を用いて、光学フィルム1〜21のHaze(ヘイズ)を測定し、下記基準で評価した。ランク3〜5であれば実用可能である。
日本電色工業株式会社製、ヘイズメーター NDH5000を用いて、光学フィルム1〜21のHaze(ヘイズ)を測定し、下記基準で評価した。ランク3〜5であれば実用可能である。
≪評価ランク≫
5:2%未満
4:2%以上3%未満
3:3%以上5%未満
2:5%以上8%未満
1:8%以上。
5:2%未満
4:2%以上3%未満
3:3%以上5%未満
2:5%以上8%未満
1:8%以上。
光学フィルム1〜21の構成および評価結果を下記表2に示す。なお、下記表2中、「性能変化」の欄の数字は、保存試験後のサーモクロミック性のランクが保存試験前のサーモクロミック性のランクと比べてどれだけ変化したかを示す数字である。
上記表2から明らかなように、実施例の光学層形成用組成物を用いて作製した光学フィルムは、透明性に優れ、また長期に亘って優れたサーモクロミック性を有し、かつひび割れ等の発生が抑制された優れた耐久性を有する。
Claims (4)
- 酸素遮断能を有する分散媒と、二酸化バナジウム含有粒子と、バインダー樹脂と、を含む、光学層形成用組成物。
- 前記バインダー樹脂の屈折率をNbとし、前記分散媒の屈折率をNoとしたとき、下記式(1)を満足する、請求項1に記載の光学層形成用組成物。
- さらに酸化防止剤を含む、請求項1または2に記載の光学層形成用組成物。
- 基材上に、請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学層形成用組成物を用いて形成された光学層を有する光学フィルム。
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