JP2016183143A - (4−アミノベンジル)シクロヘキシルアミンの製造方法 - Google Patents

(4−アミノベンジル)シクロヘキシルアミンの製造方法 Download PDF

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神原 武志
Takeshi Kanbara
武志 神原
政喜 石田
Masaki Ishida
政喜 石田
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Abstract

【課題】 (4−アミノベンジル)シクロヘキシルアミンを主生成物として工業的に製造する。
【解決手段】 ロジウム、ルテニウム、パラジウム、イリジウム、ニッケル、コバルトからなる群から選択される金属を含む触媒を用い、反応器内の水素圧力が5MPa未満の条件下で、メチレンジアニリンの芳香環水素化反応を行う。
【選択図】 なし

Description

本発明は、(4−アミノベンジル)シクロヘキシルアミン(以下、H6MDAと称する)の製造方法に関する。
ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン(以下、PACMと称する)は、代表的な脂環族イソシアネートの一つであるメチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)(以下、H12MDIと称する)の原料アミンとして大量に製造されている。PACMは、代表的な芳香族イソシアネートであるメチレンビス(フェニルイソシアネート)(以下、MDIと称する)の原料アミンであるメチレンジアニリン(以下、MDAと称する)を基質として、芳香核を水素化することで得られる(例えば、特許文献1参照)。
一方、H6MDAは、MDAの水素化において、基質に二つ含まれる芳香環のうちの片方のみが水素化された化合物である(例えば、特許文献2参照)。H6MDAは芳香環を持つアミンでありながら、重合により樹脂とした場合に、ポリ尿素エラストマーにおける耐候性(例えば、特許文献3参照)、ポリウレタンコーティングにおける耐黄変性(例えば、特許文献4参照)を示すことが知られている。
しかし、H6MDAは、これを目的としたものというよりも、PACMの製造もしくはその検討の過程で、副生物という位置づけで得られたものであった(例えば、特許文献5参照)。従って、その収率は総じて低く、1%〜10数%程であり、高い場合であっても40%(例えば、特許文献6参照)または30%(例えば、特許文献7参照)の例がある程度である。
連続反応後の蒸留精製により、H6MDAが76.4%で得られた記載があるものの(例えば、特許文献8参照)、このケースにおける反応終了時の当該化合物の組成は3.98%であった。
特開平02−738号公報 米国特許第5214212号明細書 特許公報第5237224号公報 米国特許第3663514号明細書 特公昭55−15464号公報 特表平10−506386号公報 米国特許第3914307号明細書 米国出願公開第2012−0323041号明細書
本発明は上記の背景技術に鑑みてなされたものであり、その目的は、H6MDAを主生成物として工業的に製造する方法を提供することである。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、MDAを触媒の存在下で水素化させる際に、特定の条件下で実施すると、H6MDAを主生成物として製造できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、以下に示すとおりのH6MDAの製造方法である。
[1] ロジウム、ルテニウム、パラジウム、イリジウム、ニッケル、コバルトからなる群から選択される金属を含む触媒を用い、反応器内の水素圧力が5MPa未満の条件下で、MDAの芳香環水素化反応を行うH6MDAの製造方法。
[2] 反応器内の水素圧力が1MPa未満であることを特徴とする上記[1]に記載のH6MDAの製造方法。
[3] 反応温度が70乃至250℃であることを特徴とする上記[1]または[2]に記載のH6MDAの製造方法。
[4] ルテニウムを含む触媒を用いることを特徴とする上記[1]乃至[3]に記載のH6MDAの製造方法。
[5] (4−アミノベンジル)シクロヘキシルアミンを50重量%以上の比率で製造することを特徴とする上記[1]乃至[4]に記載のH6MDAの製造方法。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明は、特定の触媒および特定の水素圧力下で、MDAを水素化するH6MDAの製造方法である。この製造方法によれば、H6MDAを50重量%以上含む比率で製造することができる。
本発明の製造方法において用いる触媒は、ロジウム、ルテニウム、パラジウム、イリジウム、ニッケル、コバルトからなる群から選択される金属を含む触媒であり、ルテニウムを含むものが好ましく、これらの金属を含むものであれば特に制限するものではない。ルテニウムを含む触媒としては、例えば、酸化ルテニウムや配位子に配位させた均一系の触媒の他に、ルテニウム−炭素、ルテニウム−シリカ、ルテニウム−アルミナなどの担体に担持した不均一系の触媒を挙げることができる。
また、本発明の製造方法において用いる触媒としては、例えば複合触媒の一成分として、あるいは助触媒成分として他の金属を併用してもよい。具体的には例えば、単独でも芳香核の水素化能を有するロジウム、パラジウム、イリジウム、ニッケル、コバルトなどを添加したルテニウムとの複合化触媒を挙げることができる。また助触媒としては、アルカリ金属塩やアルカリ土金属塩、またはランタノイド金属塩などを挙げることができる。
本発明の製造方法において使用する触媒の量は、用いる基質に対して0.001〜20重量%用いることができる。しかし、反応時間による経済性と触媒費用における経済性との双方の観点から、0.1〜15重量%用いることが好ましく、1〜5重量%用いることがより好ましい。
本発明の製造方法において、溶剤は水素化反応に関しては特に必要としないが、反応後の生成物の取扱い性など状況により用いることができる。使用可能な溶剤としては、水、メタノール等のアルコール類、テトラヒドロフラン等のエーテル類などを挙げることができる。溶剤の使用量は、基質に対して重量比で溶剤:基質=10:1〜1:10程度が好ましい。
本発明の製造方法において、反応器内の水素の圧力は5MPa未満が好ましく、経済性および安全性の観点から1MPa未満がより好ましい。
本発明の製造方法において、反応温度は特に限定するものではないが、70乃至250℃が好ましく、反応時間の短縮および副反応抑制の観点から、140乃至180℃がより好ましい。
本発明の製造方法において、反応に要する時間は特に限定するものではないが、経済性の観点から短時間であることが望ましく、24時間以内であることが好ましい。
本発明の製造方法によって得られる生成物は、H6MDAを50重量%以上含むことが好ましい。
本発明の製造方法によって得られる生成物は、水素化反応時の原料であるMDAを含んでいてもよい。生成物中のMDA含有量は特に限定するものではないが、好ましくは30重量%以下、より好ましくは15重量%以下である。
本発明の製造方法によって得られる生成物は、原料MDAの両方の環が水素化されたPACMを含んでいてもよい。生成物中のPACMの含有量は特に限定するものではないが、好ましくは30重量%以下、より好ましくは15重量%以下である。
本発明の製造方法によって得られる生成物は、シス体とトランス体の混合物である。シス体:トランス体の比率は特に限定するものではないが、通常はトランス体の比率が高い場合が多い。
本発明の製造方法によれば、PACMの生成を抑制しつつ、H6MDAを主成分として製造することができる。
以下、本発明を実施例に基づき、さらに詳細に説明する。
実施例1
内容積200mLの撹拌装置を備えたステンレス製オートクレーブに、MDA(4,4’−メチレンジアニリン、東ソー社製)を50g、5重量%のルテニウム担持アルミナ(NEケムキャット社製)を2.5g加え、窒素で系内を置換した。さらに、系内を水素で置換した後、撹拌下180℃まで昇温させた。系内の水素圧を0.9MPaまで昇圧した後、180℃で9時間熟成した。反応液を室温まで冷却し、残圧分の水素を抜いて窒素で系内を置換した。黒色のスラリーを一部抜き出し、触媒をろ別し、有機成分をガスクロマトグラフで分析した。結果を表1に示す。
実施例2
熟成時間を12時間に代える以外は、実施例1と同様の条件で実施した。結果を表1に示す。
Figure 2016183143
実施例3
内容積200mLの撹拌装置を備えたステンレス製オートクレーブに、MDA(4,4’−メチレンジアニリン、東ソー社製)を60g、テトラヒドロフランを40g、5重量%のルテニウム担持アルミナ(NEケムキャット社製)を5.0g加え、窒素で系内を置換した。さらに、系内を水素で置換した後、撹拌下120℃まで昇温させた。系内の水素圧を0.9MPaまで昇圧した後、180℃で18時間熟成した。反応液を室温まで冷却し、残圧分の水素を抜いて窒素で系内を置換した。黒色のスラリーを一部抜き出し、触媒をろ別し、有機成分をガスクロマトグラフで分析した。結果を表2に示す。
実施例4
熟成時間を24時間に代える以外は、実施例3と同様の条件で実施した。結果を表2に示す。
Figure 2016183143

Claims (5)

  1. ロジウム、ルテニウム、パラジウム、イリジウム、ニッケル、コバルトからなる群から選択される金属を含む触媒を用い、反応器内の水素圧力が5MPa未満の条件下で、メチレンジアニリンの芳香環水素化反応を行う(4−アミノベンジル)シクロヘキシルアミンの製造方法。
  2. 反応器内の水素圧力が1MPa未満であることを特徴とする請求項1に記載の(4−アミノベンジル)シクロヘキシルアミンの製造方法。
  3. 反応温度が70乃至250℃であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の(4−アミノベンジル)シクロヘキシルアミンの製造方法。
  4. ルテニウムを含む触媒を用いることを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載の(4−アミノベンジル)シクロヘキシルアミンの製造方法。
  5. (4−アミノベンジル)シクロヘキシルアミンを50重量%以上の比率で製造することを特徴とする請求項1乃至請求項4に記載の(4−アミノベンジル)シクロヘキシルアミンの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108067213A (zh) * 2016-11-15 2018-05-25 万华化学集团股份有限公司 一种用于苯胺精馏残渣资源化利用的催化剂及其制备方法
CN110078627A (zh) * 2019-06-03 2019-08-02 万华化学集团股份有限公司 一种高收率合成h6mda的方法

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