JP2016179740A - ハイブリッド車両の駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関の始動直後における排気エミッションの悪化を抑制することができるハイブリッド車両の駆動装置を提供する。
【解決手段】ハイブリッド車両の駆動装置は、電気モータと、吸気ポート内に燃料を噴射する燃料噴射弁を備えた内燃機関と、内燃機関の排気ガスが流通する排気通路に配置された電気加熱式触媒と、排気通路において電気加熱式触媒の下流側に配置された排気浄化触媒とを備え、電気モータ及び内燃機関の少なくとも一方によって車軸を駆動し、電気加熱式触媒の通電加熱の完了後に内燃機関を始動させ、内燃機関に要求された出力が予め定められた基準出力以上である場合には、排気浄化触媒が活性状態になったと判定するまで又は内燃機関に要求される出力が基準出力よりも小さくなるまで内燃機関の出力を一定の値に維持するように構成される。
【選択図】図5

Description

本発明はハイブリッド車両の駆動装置に関する。
吸気ポート内に燃料を噴射する燃料噴射弁を備えた内燃機関では、噴射された燃料の一部が吸気ポートや吸気弁に付着する。付着した燃料はポートウェットと称され、ポートウェット量は、吸入空気量や燃料噴射量、ひいては内燃機関の出力に応じて変化する。
内燃機関の出力が一定であり、ポートウェット量が一定である場合、ポートウェットが蒸発して筒内に流入する燃料の量を推定することが容易であるため、筒内の空燃比を適切に制御することができる。一方、ユーザによる加速操作又は減速操作により内燃機関が過渡運転状態となり、ポートウェット量が変化する場合、ポートウェットが蒸発して筒内に流入する燃料の量を推定することが困難であるため、筒内の空燃比を適切に制御することができない。この結果、内燃機関の排気ガスを排気浄化触媒で効果的に浄化することができず、排気エミッションが悪化するおそれがある。このことは、特に、触媒の暖機が完了していない内燃機関の始動直後に問題となる。
従来、電気モータ及び内燃機関によって駆動されるハイブリッド車両が知られている。特許文献1に記載のハイブリッド車両の制御装置では、ポートウェット量の変動に伴う排気エミッションの悪化を抑制すべく、ポートウェット量の変化量が所定値よりも大きい場合には、内燃機関の駆動力の変化が抑制され、主に電気モータによってハイブリッド車両が駆動される。
また、特許文献2に記載のハイブリッド車両の制御装置では、ポートウェット量の変動に伴う排気エミッションの悪化を抑制すべく、ポートウェット状態が安定していないと判定された場合には、内燃機関の間欠運転、すなわち内燃機関から電気モータへの駆動源の切替えが禁止され、内燃機関の駆動が継続される。
特開2007−283846号公報 特開2014−084811号公報
特許文献1に記載のハイブリッド車両の制御装置では、内燃機関の過渡運転時のようなポートウェット量の変化量が大きい場合には、常に電気モータによってハイブリッド車両を駆動しようとしている。しかしながら、バッテリの蓄電量が少ない場合には、電気モータを駆動源として使用することができないため、この場合、ハイブリッド車両は内燃機関によって駆動される。したがって、過渡運転状態において内燃機関が駆動されることにより排気エミッションが悪化するおそれがある。
また、特許文献2に記載のハイブリッド車両の制御装置では、内燃機関を停止して再始動させたときの排気エミッションの悪化を抑制することはできるが、内燃機関の駆動の継続中に排気エミッションが悪化するおそれがある。
そこで、上記課題に鑑みて、本発明の目的は、内燃機関の始動直後における排気エミッションの悪化を抑制することができるハイブリッド車両の駆動装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、電気モータと、吸気ポート内に燃料を噴射する燃料噴射弁を備えた内燃機関と、内燃機関の排気ガスが流通する排気通路に配置された電気加熱式触媒と、排気通路において電気加熱式触媒の下流側に配置された排気浄化触媒とを備え、電気モータ及び内燃機関の少なくとも一方によって車軸を駆動し、電気加熱式触媒の通電加熱の完了後に内燃機関を始動させるように構成される、ハイブリッド車両の駆動装置において、内燃機関に要求された出力が予め定められた基準出力以上である場合には、排気浄化触媒が活性状態になったと判定するまで又は内燃機関に要求される出力が基準出力よりも小さくなるまで内燃機関の出力を一定の値に維持するように構成される、ハイブリッド車両の駆動装置が提供される。
本発明によれば、内燃機関の始動直後における排気エミッションの悪化を抑制することができるハイブリッド車両の駆動装置が提供される。
図1は、本発明の第1実施形態に係るハイブリッド車両の駆動装置を概略的に示す図である。 図2は、図1の内燃機関を概略的に示す図である。 図3は、内燃機関の始動の前後における、EHCから流出する全炭化水素(THC)量等の概略的なタイムチャートである。 図4は、本発明の第1実施形態におけるEHCの通電加熱の制御ルーチンを示すフローチャートである。 図5は、本発明の第1実施形態における内燃機関の駆動制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。 図6は、内燃機関の始動の前後における、EHCから流出する全炭化水素(THC)量等の概略的なタイムチャートである。 図7は、本発明の第2実施形態における内燃機関の駆動制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明では、同様な構成要素には同一の参照番号を付す。
<第1実施形態>
以下、図1〜図5を参照して本発明の第1実施形態について説明する。
<ハイブリッド車両の駆動装置の構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係るハイブリッド車両の駆動装置1を概略的に示す図である。ハイブリッド車両の駆動装置1は内燃機関100及び電気モータ63を備える。
内燃機関100は動力分割機構64及び減速機65を介して車軸66に連結される。電気モータ63は減速機65を介して車軸66に連結される。したがって、車軸66は内燃機関100及び電気モータ63の一方又は両方の出力によって駆動される。また、動力分割機構64は発電機67にも連結される。したがって、内燃機関100の出力は車軸66及び発電機67の一方又は両方に伝達される。
電気モータ63及び発電機67は、インバータ及びコンバータを含むパワーコントロールユニット68を介してバッテリ69に電気的に接続される。したがって、内燃機関100の動力によって発電機67で発電された電力はパワーコントロールユニット68を介して電気モータ63又はバッテリ69に供給される。バッテリ69に供給された電力はバッテリ69に貯蔵される。また、ハイブリッド車両の減速時には、車軸66の動力で電気モータ63を発電させることができる。電気モータ63で発電された電力はパワーコントロールユニット68を介してバッテリ69に供給される。バッテリ69に供給された電力はバッテリ69に貯蔵される。したがって、ハイブリッド車両の駆動装置1では、車両の運動エネルギーをバッテリ69に回収することができる。また、バッテリ69には、バッテリ69の残存蓄電量を検出可能なバッテリ残量センサ52が取り付けられる。なお、ハイブリッド車両は、外部電源からバッテリ69を充電可能なプラグインハイブリッド車両であってもよい。
図2は、図1の内燃機関100を概略的に示す図である。内燃機関100は火花点火式内燃機関である。内燃機関100は、シリンダブロック2とシリンダヘッド3とを含む機関本体を備える。シリンダブロック2の内部には、シリンダブロック2の内部で往復運動するピストン4が配置される。また、シリンダブロック2には、機関水温を検出可能な水温センサ25が取り付けられる。図1に示されるように、内燃機関100は、四つの気筒を有するが、他の数の気筒を有してもよい。
燃焼室5が、それぞれの気筒ごとに、ピストン4とシリンダヘッド3との間に形成される。シリンダヘッド3には、吸気ポート7及び排気ポート9が形成される。吸気ポート7及び排気ポート9は燃焼室5に接続される。吸気弁6が、吸気ポート7の端部に配置され、吸気ポート7を開閉可能に形成される。排気弁8が、排気ポート9の端部に配置され、排気ポート9を開閉可能に形成される。
内燃機関100は、燃焼室5に燃料を供給するための燃料噴射弁18と、燃焼室5において混合気を点火するための点火プラグ10とを備える。点火プラグ10はシリンダヘッド3に固定されている。燃料噴射弁18は、吸気ポート7内に燃料を噴射するように吸気ポート7の周辺部に配置される。すなわち、内燃機関100はポート噴射式内燃機関である。
各気筒の吸気ポート7は、それぞれ、対応する吸気枝管11を介してサージタンク12に連結されている。サージタンク12は吸気管13を介してエアクリーナ14に連結される。サージタンク12とエアクリーナ14との間の吸気管13の内部には、スロットル弁駆動アクチュエータ16によって駆動されるスロットル弁17が配置される。スロットル弁17は、スロットル弁駆動アクチュエータ16によって回動せしめられることで、吸気管13の開口面積を変更することができる。スロットル弁17とエアクリーナ14との間の吸気管13の内部には、吸入空気量を検出可能なエアフローメータ15が配置される。吸気ポート7、吸気枝管11、吸気管13等が、空気を燃焼室5に導く吸気通路を画成する。
一方、各気筒の排気ポート9は排気マニホルド30を介して電気加熱式触媒(EHC)31に連結される。EHC31は排気管32を介してケーシング33に連結される。ケーシング33は排気浄化触媒20を内蔵する。ケーシング33は排気管34に連結される。排気ポート9、排気マニホルド30、排気管32、34等が、燃焼室5から排出された排気ガスが流通する排気通路を画成する。排気浄化触媒20は排気通路においてEHC31の下流側に配置される。
EHC31は、図1に示されるようにEHC電源62に接続され、EHC電源62から供給される電力によって加熱される。EHC電源62はEHC31とバッテリ69との間に配置され、EHC31にはバッテリ69から電力が供給される。なお、EHC31には種々の公知のEHCを用いることができる。
図1及び図2に示されるように、内燃機関100は、デジタルコンピュータから成る電子制御ユニット(ECU)40を備える。ECU40は、双方向性バス41を介して相互に接続されたRAM(ランダムアクセスメモリ)43、ROM(リードオンリメモリ)42、CPU(マイクロプロセッサ)44、入力ポート45及び出力ポート46を含む。
バッテリ残量センサ52、水温センサ25、エアフローメータ15等の出力信号は、それぞれ、対応するAD変換器47を介して入力ポート45に入力される。内燃機関100はアクセルペダル49を備え、アクセルペダル49には負荷センサ50が接続される。負荷センサ50は、アクセルペダル49の踏込量に比例した出力電圧を発生する。負荷センサ50の出力電圧は、対応するAD変換器47を介して入力ポート45に入力される。
内燃機関100はクランク角センサ51を備える。クランク角センサ51は、クランクシャフトが例えば所定の角度回転する毎に出力パルスを発生し、この出力パルスは入力ポート45に入力される。CPU44ではこのクランク角センサ51の出力パルスから機関回転数が算出される。また、クランク角センサ51の出力により、クランク角度を検出することができる。
ECU40の出力ポート46は、対応する駆動回路48を介して、電気モータ63、動力分割機構64、パワーコントロールユニット68、点火プラグ10、燃料噴射弁18、スロットル弁駆動アクチュエータ16、EHC電源62等に接続され、これらはECU40の出力信号に基づいて制御される。
ハイブリッド車両の駆動装置1は例えば以下のように動作する。駆動装置1では、駆動装置1に対する要求トルクが小さい場合には、駆動源として電気モータ63のみが用いられ、一方、要求トルクが大きい場合には、駆動源として電気モータ63及び内燃機関100が用いられる。駆動源として電気モータ63及び内燃機関100が用いられる場合には、駆動装置1に対する要求トルクがECU40によって電気モータ63と内燃機関100とに配分され、配分された目標トルクに出力が一致するように電気モータ63及び内燃機関100がそれぞれ駆動される。なお、要求トルクが小さい場合であっても、バッテリ69の蓄電量が少ない場合には、バッテリ69を充電するために内燃機関100が駆動される。したがって、駆動装置1は電気モータ63及び内燃機関100の少なくとも一方によって車軸66を駆動するように構成される。
<内燃機関の始動直後における排気エミッションの問題点>
ところで、内燃機関100の排気ガスはEHC31に流入してEHC31において浄化される。EHC31において浄化されなかった排気ガスは排気浄化触媒20に流入して排気浄化触媒20において浄化される。EHC31及び排気浄化触媒20において排気ガスを効率良く浄化するためには、EHC31及び排気浄化触媒20の温度を活性温度以上にしてEHC31及び排気浄化触媒20を活性化させる必要がある。しかしながら、始動直後の内燃機関100では、EHC31及び排気浄化触媒20の温度がこれらの活性温度よりも低いことが多い。EHC31及び排気浄化触媒20が活性状態にないときに内燃機関100を駆動させると、EHC31及び排気浄化触媒20の浄化効率が低下しているため、排気エミッションが悪化する。
そこで、駆動装置1では、EHC31が活性状態にないときに駆動装置1が起動された場合には、EHC31の温度が予め定められた基準温度(例えば300℃)に到達するまで、EHC31を通電加熱させる。EHC31の通電加熱中には、内燃機関100の駆動による排気エミッションの悪化を抑制すべく、電気モータ63のみが駆動され、電気モータ63が車軸66の駆動源として用いられる。内燃機関はEHC31の通電加熱の完了後に始動される。このときにはEHC31が既に活性化されているため、内燃機関100の排気ガスはEHC31において効果的に浄化される。
しかしながら、EHC31が活性状態であったとしても、排気空燃比が目標空燃比(例えば理論空燃比(14.6))からずれている場合には、EHC31において排気ガスを効果的に浄化することができない。例えば、燃料噴射によって吸気ポート7や吸気弁6に付着した燃料、いわゆるポートウェットの量が変動すると、ポートウェットが蒸発して筒内に流入する燃料の量が変動するため、目標空燃比に一致するように排気空燃比を制御することが困難である。ユーザによる加速操作又は減速操作により内燃機関100が過渡運転状態になると、ポートウェット量は変動する。したがって、EHC31の通電加熱後に内燃機関100を始動させたとしても、始動直後に内燃機関100が過渡運転状態になると、ポートウェット量が変動し、排気エミッションが悪化するおそれがある。
<第1実施形態における内燃機関の駆動制御>
そこで、本発明の第1実施形態では、駆動装置1は、EHC31の通電加熱の完了後に内燃機関100を始動させ、内燃機関100に要求された出力が予め定められた基準出力以上である場合には、排気浄化触媒20が活性状態になったと判定するまで又は内燃機関100に要求される出力が予め定められた基準出力よりも小さくなるまで内燃機関100の出力を一定の値に維持するように構成される。本発明の第1実施形態によれば、以下に説明するように、内燃機関100の始動直後における排気エミッションの悪化を抑制することができる。
駆動装置1では、EHC31の通電加熱の完了後に内燃機関100を始動させるため、内燃機関100の始動時にはEHC31は活性状態にある。また、内燃機関100に要求された出力が基準出力未満に維持される場合には、吸入空気量及び燃料噴射量が大きく変動しないため、ポートウェット量の変動が小さくなる。このため、この場合には内燃機関100を駆動させたとしても、ほとんどの排気ガスがEHC31において浄化されるため、排気エミッションの悪化が抑制される。なお、内燃機関100に要求された出力とは、ユーザの要求トルクに基づいてECU40によって内燃機関100に配分された要求出力を意味する。
また、内燃機関100の出力、すなわち吸入空気量及び燃料噴射量が一定の値に維持されれば、ポートウェット量はほとんど変動しない。このため、内燃機関100に要求された出力が基準出力以上である場合には、内燃機関100の出力を一定の値に維持することで、排気エミッションの悪化を抑制することができる。
内燃機関100の出力が一定の値に維持される出力一定運転が実施されると、EHC31の通電加熱によってEHC31に蓄えられたエネルギーが排気ガスによってEHC31から排気浄化触媒20に移動するため、排気浄化触媒20が加熱される。排気浄化触媒20が排気ガスによって活性化されると、排気浄化触媒20の浄化効率が上昇する。このため、ポートウェット量の変動によって排気空燃比が乱されたとしても、活性状態にあるEHC31及び排気浄化触媒20において排気ガスを浄化することができる。したがって、内燃機関100に要求された出力が基準出力以上である場合に、内燃機関100の出力が要求トルクに応じて制御される負荷運転が実施されたとしても、ほとんどの排気ガスがEHC31及び排気浄化触媒20において浄化されるため、排気エミッションの悪化が抑制される。
<タイムチャートを用いた駆動装置の説明>
図3を参照して、上述したような制御について具体的に説明する。図3は、内燃機関100の始動の前後における、EHC31から流出する全炭化水素(THC)量、排気浄化触媒20の温度、EHC31の温度、車速、機関出力及びEHC31の通電のオンオフの概略的なタイムチャートである。図3の実線は第1実施形態におけるタイムチャートを示し、図3の破線は従来技術におけるタイムチャートを示す。なお、図3のタイムチャートにおいて実線のみで示される部分は実線及び破線が重なっていることに留意されたい。
図3の例では、時刻t1において駆動装置1が起動される。駆動装置1が起動されると、EHC31の通電加熱がオンにされる。EHC31の通電加熱がオンにされると、EHC31の温度が上昇し始める。時刻t2においてユーザによってアクセルペダル49が操作されると、電気モータ63を駆動源として車軸66が駆動される。このため、時刻t2において車速が上昇し始める。
その後、時刻t3においてEHC31の温度が予め定められた基準温度Te(例えば300℃)に到達すると、EHC31の通電加熱が終了する。時刻t3においてEHC31の通電加熱が完了すると、内燃機関100が始動される。
従来技術では、内燃機関100が始動されると、内燃機関100の出力が要求トルクに応じて制御される負荷運転が実施される。したがって、時刻t3の後、要求トルクに応じて機関出力が変動する。時刻t3の後、車軸66は内燃機関100及び電気モータ63によって駆動される。図3の例では、内燃機関の始動直後における要求トルクの変動が大きいため、時刻t3から時刻t4まで内燃機関100の運転状態はいわゆる過渡運転となる。このため、ポートウェット量の変動によって排気空燃比が乱されるため、排気ガス中のTHC量が多くなる。過渡運転後に排気ガス中のTHC量がEHC31によって浄化可能な量よりも多くなると、図3に示されるように、EHC31から流出するTHC量が過剰に上昇する。その後、要求トルクが小さい値に維持されると、ポートウェット量の変動量も小さくなるため、EHC31から流出するTHC量は減少する。
なお、内燃機関100の始動後の所定時間、排気ガスの温度はEHC31の温度よりも低い。このため、EHC31の温度は内燃機関100の始動後にいったん減少する。一方、EHC31の通電加熱によってEHC31に蓄えられたエネルギーが内燃機関100の始動後には排気ガスによってEHC31から排気浄化触媒20に移動するため、排気浄化触媒20の温度は内燃機関100の始動後に上昇する。
一方、第1実施形態では、内燃機関100に要求された出力が予め定められた基準出力以上である場合には、内燃機関100の出力が一定の値に維持される。このため、図3の例では、時刻t3から時刻t4まで、機関出力が一定となる。時刻t3から時刻t4までの間、車軸66は電気モータ63によって駆動される。したがって、出力一定運転中の内燃機関100の出力は、ECU40によって動力分割機構64を制御することで発電機67にのみ伝達される。内燃機関100の出力一定運転中に電気モータ63のみを駆動源とすることで、要求トルクを電気モータ63及び内燃機関100に配分する必要がないため、出力一定運転中の駆動装置1の制御をより容易に行うことができる。なお、内燃機関100の出力一定運転中にユーザの要求トルクが電気モータ63の出力の上限値を超えた場合には、内燃機関100の出力も駆動源として用いられる。
その後、時刻t4において内燃機関100に要求された出力が基準出力よりも小さくなると、内燃機関100に要求される要求トルクに応じて内燃機関100の出力が制御される。したがって、時刻t4において内燃機関100の運転制御が出力一定運転から負荷運転に切替えられる。第1実施形態では、内燃機関100に要求された出力が基準出力以上である場合、出力一定運転が実施されるため、従来技術に比べて、ポートウェット量の変動が抑制され、EHC31から流出するTHC量が大幅に低減される。したがって、第1実施形態では、内燃機関の始動直後における排気エミッションの悪化を抑制することができる。
また、出力一定運転が実施されると、EHC31の通電加熱によってEHC31に蓄えられたエネルギーが内燃機関100の排気ガスによって排気浄化触媒20に移動するため、排気浄化触媒20の温度が上昇する。なお、始動直後に出力一定運転が実施される第1実施形態の図3の例では、始動直後に負荷運転が実施される従来技術に比べて、EHC31及び排気浄化触媒20に流入する排気ガスの量が少ない。このため、第1実施形態の図3の例では、従来技術に比べて、内燃機関100の始動直後の排気浄化触媒20の温度の上昇率が低い。一方、第1実施形態の図3の例では、従来技術に比べて、始動直後の排気ガス量が少ないため、内燃機関100の始動直後のEHC31の温度の低下率が低い。したがって、第1実施形態では、内燃機関100の始動直後のEHC31の温度の低下も抑制することができる。
なお、図3の例では、時刻t4において内燃機関100の運転制御が出力一定運転から負荷運転に切替えられたが、内燃機関100に要求された出力が基準出力よりも小さくなる前に排気浄化触媒20の温度が予め定められた基準温度Tc(例えば300℃)に到達した場合には、排気浄化触媒20の温度が基準温度Tcに到達したとき(図3の例では時刻t5)に内燃機関100の運転制御が出力一定運転から負荷運転に切替えられる。この場合、出力一定運転中には、排気ガスの大部分がEHC31において浄化されるため、EHC31から流出するTHC量が低減される。また、負荷運転中には、EHC31において浄化されなかった排気ガスが排気浄化触媒20において浄化されるため、排気浄化触媒20から流出するTHC量が低減される。この結果、内燃機関の始動時における排気エミッションの悪化が抑制される。
<EHCの通電加熱の制御ルーチン>
以下、図4のフローチャートを参照して、第1実施形態におけるEHC31の通電加熱の制御ルーチンについて説明する。図4は、本発明の第1実施形態におけるEHC31の通電加熱の制御ルーチンを示すフローチャートである。図示した制御ルーチンは駆動装置1の起動時に実行される。
最初に、ステップS101において通電禁止フラグFfがゼロであるか否かが判定される。通電禁止フラグFfは、EHC31の電源システムに異常が発見された場合に1とされるフラグである。通電禁止フラグFfが1であると判定された場合、EHC31を通電加熱することができないため、本制御ルーチンは終了する。一方、通電禁止フラグFfがゼロであると判定された場合、ステップS102へと進む。
ステップS102では、EHC31が活性状態にあるか否かが判定される。この判定は、例えば、EHC31の温度が予め定められた基準温度(例えば300℃)以上であるか否かを判定することによって行われる。EHC31の温度が基準温度以上である場合、EHC31は活性状態にあると判定される。EHC31の温度は、例えば、EHC31の周辺に配置された温度センサの出力を検出することによって算出される。EHC31が活性状態にあると判定された場合、EHC31を通電加熱する必要がないため、本制御ルーチンは終了する。一方、EHC31が活性状態にないと判定された場合、ステップS103へと進む。
ステップS103では、EHC31の電源システムに異常(例えば回路の断線又はショート)があるか否かが判定される。EHC31の電源システムに異常がないと判定された場合、ステップS104へと進む。ステップS104では、バッテリ69の蓄電量が予め定められた基準蓄電量以上であるか否かが判定される。バッテリ69の蓄電量は、バッテリ残量センサ52の出力を検出することによって算出される。バッテリ69の蓄電量が基準蓄電量以上であると判定された場合、ステップS105へと進む。
ステップS105では、ECU40によってEHC電源62が制御され、EHC31の通電加熱が実施される。次いで、ステップS106では、ステップS102と同様にEHC31が活性状態にあるか否かが判定される。EHC31が活性状態にないと判定された場合、ステップS105へと戻り、EHC31の通電加熱が継続される。したがって、本制御ルーチンでは、EHC31の通電加熱は、EHC31が活性状態であると判定されるまで連続して実施される。ステップS106において、EHC31が活性状態にあると判定された場合、本制御ルーチンは終了する。
一方、ステップS103において、EHC31の電源システムに異常があると判定された場合、ステップS107へと進む。ステップS107では、通電禁止フラグFfが1に設定される。通電禁止フラグFfが1に設定されると、その後の制御ルーチンのステップS101において通電禁止フラグFfが1であると判定されるため、EHC31の通電加熱が禁止される。なお、ステップS103は、駆動装置1が初めて起動された場合にのみ実行され、駆動装置1の二回目以降の起動において省略されてもよい。
また、ステップS104において、バッテリ69の蓄電量が予め定められた基準蓄電量よりも少ないと判定された場合、ステップS108へと進む。ステップS108では、通電不可フラグFiが1に設定される。通電不可フラグFiは、駆動装置1の起動時にバッテリ69の蓄電量が足りず、EHC31の通電加熱によるEHC31の活性化が実施できない場合に1とされるフラグである。通電不可フラグFiは駆動装置1の停止時にゼロにリセットされる。
<内燃機関の駆動制御の制御ルーチン>
以下、図5のフローチャートを参照して、第1実施形態における内燃機関100の駆動制御の制御ルーチンについて説明する。図5は、本発明の第1実施形態における内燃機関100の駆動制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。図示した制御ルーチンは、EHC31の通電加熱の制御ルーチンが終了した後、一定時間間隔で実行される。
最初に、ステップS201において、排気浄化触媒20が活性状態にあるか否かが判定される。この判定は、例えば、排気浄化触媒20の温度が予め定められた基準温度(例えば300℃)以上であるか否かを判定することによって行われる。排気浄化触媒20の温度が基準温度以上である場合、排気浄化触媒20は活性状態にあると判定される。排気浄化触媒20の温度は、例えば、排気浄化触媒20の周辺に配置された温度センサの出力を検出することによって算出される。また、排気浄化触媒20が活性状態にあるか否かの判定は、内燃機関100の始動後に排気浄化触媒20に流入した排気ガス量が予め定められた基準ガス量以上であるか否かを判定することによって行われてもよい。内燃機関100の始動後に排気浄化触媒20に流入した排気ガス量が基準ガス量以上である場合、排気浄化触媒20は活性状態にあると判定される。内燃機関100の始動後に排気浄化触媒20に流入した排気ガス量は、例えば、エアフローメータ15によって検出された吸入空気量に基づいて推定される。
ステップS201において排気浄化触媒20が活性状態にないと判定された場合、ステップS202へと進む。ステップS202では、通電禁止フラグFfがゼロであり且つ通電不可フラグFiがゼロであるか否かが判定される。通電禁止フラグFf及び通電不可フラグFiがゼロであると判定された場合、ステップS203へと進む。この場合、図4におけるステップS102又はステップS106においてEHC32が活性状態にあると判定されているため、EHC32は活性状態にあると考えられる。
ステップS203では、内燃機関100に要求された出力epeが予め定められた基準出力B以上であるか否かが判定される。出力epeが基準出力Bよりも小さいと判定された場合、ステップS204へと進む。この場合には負荷運転が許容されるため、ステップS204において内燃機関100の負荷運転が実施される。ステップS204の後、本制御ルーチンは終了する。
一方、ステップS203において、出力epeが基準出力B以上であると判定された場合、ステップS205へと進む。ステップS205では、ポートウェット量の変動量を抑制すべく、内燃機関100の出力一定運転が実施される。出力一定運転中、車軸66は電気モータ63によって駆動される。ステップS205の後、本制御ルーチンは終了する。
出力一定運転が開始されると、排気ガスによって排気浄化触媒20が加熱される。出力一定運転開始後の制御ルーチンのステップS201において排気浄化触媒20が活性状態にあると判定された場合、ステップS204へと進む。この場合には内燃機関に要求される出力に関わらず排気浄化触媒20の浄化能力によって負荷運転が許容されるため、ステップS204において内燃機関100の負荷運転が実施される。したがって、内燃機関100の運転状態が出力一定運転から負荷運転に切替えられる。
また、出力一定運転が開始された後の制御ルーチンにおいて、ステップS201において排気浄化触媒20が活性状態にないと判定された後、ステップS203において内燃機関100に要求された出力epeが基準出力Bよりも小さいと判定された場合、ステップS204において負荷運転が実施される。したがって、出力一定運転の開始後、排気浄化触媒20が活性状態にあると判定される前に出力epeが基準出力Bよりも小さいと判定された場合、出力epeが基準出力Bよりも小さいと判定されたときに内燃機関100の運転状態が出力一定運転から負荷運転に切替えられる。
一方、ステップS202において、通電禁止フラグFf又は通電不可フラグFiが1であると判定された場合、ステップS206へと進む。この場合、図4におけるステップS102においてEHC32が活性状態にないと判定されたにも拘わらず、EHC31の通電加熱が実施されていないため、EHC32は活性状態にないと考えられる。このため、ステップS206において触媒暖機運転が実施される。触媒暖機運転では、出力一定運転と同様に、内燃機関100の出力が一定の値に維持される。触媒暖機運転中、車軸66は電気モータ63によって駆動される。また、触媒暖機運転では、出力一定運転及び負荷運転に比べて点火時期が遅角される。このことによって、排気ポート9における未燃燃料の燃焼、いわゆる後燃えが促進され、EHC32及び排気浄化触媒20の早期暖機が可能となる。ステップS206の後、本制御ルーチンは終了する。
触媒暖機運転が開始された後の制御ルーチンのステップS201において排気浄化触媒20が活性状態にあると判定された場合、ステップS204へと進む。この場合にはEHC31及び排気浄化触媒20が活性化されたと考えられるため、ステップS204において内燃機関100の負荷運転が実施される。したがって、内燃機関100の運転状態が触媒暖機運転から負荷運転に切替えられる。
<第2実施形態>
次に、図6及び図7を参照して本発明の第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態のハイブリッド車両の駆動装置の構成及び制御は基本的に第1実施形態のハイブリッド車両の駆動装置と同様であるため、以下の説明では、第1実施形態と異なる部分を中心に説明する。
第1実施形態の説明において前述したように内燃機関100の出力一定運転が実施される場合、車軸66は電気モータ63によって駆動される。したがって、内燃機関100の出力一定運転中の出力は発電機67の発電には寄与するが車軸66の駆動には寄与しない。このため、内燃機関100の始動直後に出力一定運転を実施することによって、排気エミッションの悪化を抑制することはできるが、燃費が悪化するおそれがある。
そこで、第2実施形態の駆動装置1は、内燃機関100に要求された出力が予め定められた基準出力以上である場合には、内燃機関100に要求される出力が予め定められた基準出力よりも小さくなるまで内燃機関100の出力をゼロに維持するように構成される。したがって、第2実施形態では、内燃機関100に要求された出力が予め定められた基準出力以上である場合、内燃機関100の始動が遅延され、電気モータ63による車軸66の駆動が延長される。このことによって内燃機関100の始動直後における排気エミッション及び燃費の悪化を抑制することができる。
しかしながら、内燃機関100の始動が遅延されると、EHC31の通電加熱によってEHC31に蓄えられたエネルギーが自然放出される。エネルギーの自然放出量が多くなると、EHC31が非活性状態になり、EHC31の排気浄化能力が低下する。このため、内燃機関100に要求される出力が基準出力よりも小さくなったときに内燃機関100の負荷運転が開始されたとしても、EHC31において排気ガスが効果的に浄化されず、排気エミッションが悪化するおそれがある。そこで、第2実施形態では、内燃機関100の始動が遅延されている間、EHC31から自然放出されるエネルギー量が予め定められた基準エネルギー量以上になった場合、内燃機関100の出力一定運転が実施される。この場合、自然冷却されたEHC31の温度よりも排気ガスの温度が高いため、出力一定運転によってEHC31が暖機される。このため、その後、内燃機関100に要求される出力が基準出力よりも小さくなったときに内燃機関100の負荷運転が開始された場合、排気エミッションの悪化が抑制される。
<タイムチャートを用いた駆動装置の説明>
図6を参照して、上述したような制御について具体的に説明する。図6は、内燃機関100の始動の前後における、EHC31から流出する全炭化水素(THC)量、排気浄化触媒20の温度、EHC31の温度、車速、機関出力及びEHC31の通電のオンオフの概略的なタイムチャートである。図6の実線は第2実施形態におけるタイムチャートを示し、図6の破線は従来技術におけるタイムチャートを示す。なお、図6のタイムチャートにおいて実線のみで示される部分は実線及び破線が重なっていることに留意されたい。
図6の例では、時刻t1において駆動装置1が起動される。駆動装置1が起動されると、EHC31の通電加熱がオンにされる。EHC31の通電加熱がオンにされると、EHC31の温度が上昇し始める。時刻t2においてユーザによってアクセルペダル49が操作されると、電気モータ63を駆動源として車軸66が駆動される。このため、時刻t2において車速が上昇し始める。
その後、時刻t3においてEHC31の温度が予め定められた基準温度Te(例えば300℃)に到達すると、EHC31の通電加熱が終了する。時刻t3においてEHC31の通電加熱が完了すると、従来技術では、内燃機関100が始動される。
従来技術では、内燃機関100が始動されると、内燃機関100の出力が要求トルクに応じて制御される負荷運転が実施される。したがって、時刻t3の後、要求トルクに応じて機関出力が変動する。時刻t3の後、車軸66は内燃機関100及び電気モータ63によって駆動される。図6の例では、内燃機関の始動直後における要求トルクの変動が大きいため、時刻t3から時刻t4まで内燃機関100の運転状態はいわゆる過渡運転となる。このため、ポートウェット量の変動によって排気空燃比が乱されるため、排気ガス中のTHC量が多くなる。過渡運転後に排気ガス中のTHC量がEHC31によって浄化可能な量よりも多くなると、図6に示されるように、EHC31から流出するTHC量が過剰に上昇する。その後、要求トルクが小さい値に維持されると、ポートウェット量の変動量も小さくなるため、EHC31から流出するTHC量は減少する。
一方、第2実施形態では、内燃機関100に要求された出力が予め定められた基準出力以上である場合には、内燃機関100の出力がゼロに維持される。このため、図6の例では、時刻t3から時刻t4まで、機関出力がゼロに維持される。言い換えれば、内燃機関100の始動が時刻t3からt4まで遅延される。時刻t3から時刻t4までの間、車軸66は電気モータ63によって駆動される。なお、内燃機関100の停止中にユーザの要求トルクが電気モータ63の出力の上限値を超えた場合には、内燃機関100も駆動される。
その後、時刻t4において内燃機関100に要求された出力が基準出力よりも小さくなると、内燃機関100に要求される要求トルクに応じて内燃機関100の出力が制御される。したがって、時刻t4において内燃機関100が始動され、内燃機関100の負荷運転が実施される。第2実施形態では、内燃機関100に要求された出力が基準出力以上である場合、内燃機関100に要求された出力が基準出力よりも小さくなるまで内燃機関100の始動が遅延されるため、従来技術に比べて、ポートウェット量の変動が抑制され、EHC31から流出するTHC量が大幅に低減される。したがって、第2実施形態では、内燃機関の始動直後における排気エミッションの悪化を抑制することができる。
なお、図6の例では、時刻t4において内燃機関100が始動され、内燃機関100の負荷運転が実施されたが、内燃機関100に要求された出力が基準出力よりも小さくなる前にEHC31の温度が予め定められた基準温度Te以下となった場合には、EHC31の温度が基準温度Te以下となったとき(図6の例では時刻t5)に内燃機関100が始動され、内燃機関100の出力一定運転が実施される。出力一定運転によってEHC31が暖機されるため、その後、内燃機関100に要求された出力が基準出力よりも小さくなった場合に負荷運転が実施されたとしても、排気エミッションの悪化が抑制される。
<内燃機関の駆動制御の制御ルーチン>
以下、図7のフローチャートを参照して、第2実施形態における内燃機関100の駆動制御の制御ルーチンについて説明する。図7は、本発明の第2実施形態における内燃機関100の駆動制御の制御ルーチンを示すフローチャートである。図示した制御ルーチンは、図4に示したEHC31の通電加熱の制御ルーチンが終了した後、一定時間間隔で実行される。
最初に、ステップS301において、排気浄化触媒20が活性状態にあるか否かが判定される。この判定は、例えば、排気浄化触媒20の温度が予め定められた基準温度(例えば300℃)以上であるか否かを判定することによって行われる。排気浄化触媒20の温度が基準温度以上である場合、排気浄化触媒20は活性状態にあると判定される。排気浄化触媒20の温度は、例えば、排気浄化触媒20の周辺に配置された温度センサの出力を検出することによって算出される。また、排気浄化触媒20が活性状態にあるか否かの判定は、内燃機関100の始動後に排気浄化触媒20に流入した排気ガス量が予め定められた基準ガス量以上であるか否かを判定することによって行われてもよい。内燃機関100の始動後に排気浄化触媒20に流入した排気ガス量が基準ガス量以上である場合、排気浄化触媒20は活性状態にあると判定される。内燃機関100の始動後に排気浄化触媒20に流入した排気ガス量は、例えば、エアフローメータ15によって検出された吸入空気量に基づいて推定される。
ステップS301において排気浄化触媒20が活性状態にないと判定された場合、ステップS302へと進む。ステップS302では、通電禁止フラグFfがゼロであり且つ通電不可フラグFiがゼロであるか否かが判定される。通電禁止フラグFf及び通電不可フラグFiがゼロであると判定された場合、ステップS303へと進む。この場合、図4におけるステップS102又はステップS106においてEHC32が活性状態にあると判定されているため、EHC32は活性状態にあると考えられる。
ステップS303では、内燃機関100に要求された出力epeが予め定められた基準出力B以上であるか否かが判定される。出力epeが基準出力Bよりも小さいと判定された場合、ステップS304へと進む。この場合には負荷運転が許容されるため、ステップS304において内燃機関100の負荷運転が実施される。ステップS304の後、本制御ルーチンは終了する。
一方、ステップS303において、出力epeが基準出力B以上であると判定された場合、ステップS305へと進む。ステップS305では、EHC31から自然放出されるエネルギー量HDが予め定められた基準エネルギー量C以上であるか否かが判定される。放出エネルギー量HDは例えば雰囲気温度及びEHC31の通電加熱完了後の経過時間に基づいて推定される。放出エネルギー量HDは、例えば、雰囲気温度が低いほど多いと推定され、EHC31の通電加熱完了後の経過時間が長いほど多いと推定される。
ステップS305において放出エネルギー量HDが基準エネルギー量Cよりも少ないと判定された場合、ステップS306へと進む。ステップS306では、内燃機関100の出力がゼロに維持される。言い換えれば、内燃機関100の始動が遅延される。ステップS306の後、本制御ルーチンは終了する。その後の制御ルーチンのステップS303において内燃機関100に要求された出力epeが基準出力Bよりも小さいと判定された場合、ステップS304において負荷運転が実施される。したがって、第2実施形態では、EHC31の通電加熱が完了してから内燃機関100に要求された出力epeが基準出力Bよりも小さいと判定されるまで、内燃機関100の始動が遅延される。
一方、ステップS305において放出エネルギー量HDが基準エネルギー量C以上であると判定された場合、ステップS307へと進む。ステップS307では、EHC31及び排気浄化触媒20を暖機すべく、出力一定運転が実施される。第1実施形態と同様に、出力一定運転が開始された後の制御ルーチンにおいて、ステップS301において排気浄化触媒20が活性状態にあると判定された場合、又はステップS303において出力epeが基準出力Bよりも小さいと判定された場合、内燃機関100の運転状態が出力一定運転から負荷運転に切替えられる。なお、図7におけるステップS308は、図5におけるステップS206と同様であることから説明を省略する。
なお、上述した第1実施形態及び第2実施形態における全ての制御は内燃機関100のECU40によって制御される。
以上、本発明に係る好適な実施形態を説明したが、本発明はこれら実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載内で様々な修正及び変更を施すことができる。
1 ハイブリッド車両の駆動装置
5 燃焼室
6 吸気弁
7 吸気ポート
8 排気弁
9 排気ポート
18 燃料噴射弁
20 排気浄化触媒
31 電気加熱式触媒(EHC)
40 ECU
63 電気モータ
66 車軸
100 内燃機関

Claims (1)

  1. 電気モータと、吸気ポート内に燃料を噴射する燃料噴射弁を備えた内燃機関と、該内燃機関の排気ガスが流通する排気通路に配置された電気加熱式触媒と、前記排気通路において前記電気加熱式触媒の下流側に配置された排気浄化触媒とを備え、前記電気モータ及び内燃機関の少なくとも一方によって車軸を駆動し、前記電気加熱式触媒の通電加熱の完了後に前記内燃機関を始動させるように構成される、ハイブリッド車両の駆動装置において、
    前記内燃機関に要求された出力が予め定められた基準出力以上である場合には、前記排気浄化触媒が活性状態になったと判定するまで又は前記内燃機関に要求される出力が前記基準出力よりも小さくなるまで前記内燃機関の出力を一定の値に維持するように構成される、ハイブリッド車両の駆動装置。
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