JP2016178804A - 駆動装置及び電子時計 - Google Patents

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Tomoyasu Kurokawa
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Abstract

【課題】圧電アクチュエータの共振のピークとなる周波数を変動させる要素を減らして駆動周波数の設定を容易とするとともに、作用部の楕円運動の速度及び推力を自在にコントロールすることのできる駆動装置及び電子時計を提供する。
【解決手段】一端側に動作対象物Rの表面に接する作用部3を有する圧電アクチュエータ1と、圧電アクチュエータ1を作用部3が動作対象物Rに対して押圧される方向に与圧する与圧機構4とを備え、与圧機構4は、圧電アクチュエータ1の他端側に設けられた第1の磁石41と、第1の磁石41との間に反発力を生じさせ得る第2の磁石42と、第1の磁石41と第2の磁石42との間の反発力を調整する反発力通電手段43とを有し、第1の磁石41と第2の磁石42との間の反発力により圧電アクチュエータ1を与圧する。
【選択図】図1

Description

本発明は、駆動装置及び電子時計に関するものである。
従来、圧電アクチュエータと圧電アクチュエータの動作により作用する作用部(接触子)とを備える駆動装置が知られている。
圧電アクチュエータは、電圧を印加することにより伸縮する変位素子(圧電素子)を備えており、例えば、所定の電圧を印加することにより圧電アクチュエータが機械的な共振を起こす。この振動により作用部(接触子)が楕円軌道を描くように動作し、この作用部(接触子)の楕円運動によって、作用部(接触子)に加圧接触されている動作対象物(相対移動部材)を移動(駆動)させるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
圧電アクチュエータとしては、例えば積層型の圧電素子を用いた「トラス型」のアクチュエータや伸縮共振と屈曲共振を複合させた「複合共振型」のアクチュエータ等がある。
こうした圧電アクチュエータを動作させて作用部(接触子)に楕円運動を発生させる手法としては、圧電アクチュエータの電極に、位相をずらした正弦波の駆動信号の電圧を印加することで圧電アクチュエータに機械的な共振を起こさせる手法が知られている。
このような圧電アクチュエータを用いた駆動装置では、作用部(接触子)の楕円運動を動作対象物(相対移動部材)に伝達させるために、作用部(接触子)を動作対象物(相対移動部材)に対して加圧接触させて摩擦力を生起させることが必要であり、例えば、特許文献1には、コイルスプリングと圧電デバイス等で構成された電気機械変換素子とにより構成され加圧部を備え、この加圧部によって作用部(接触子)を動作対象物(相対移動部材)に対して加圧する構成が開示されている。
特開2014−23230号公報
圧電アクチュエータは、所定の周波数において共振がピークとなる。このため、圧電アクチュエータを効率よく共振させるためには、圧電アクチュエータに電圧を印可する際の駆動周波数を共振がピークとなる周波数帯に調整することが必要となる。
しかしながら、特許文献1に記載されているような従来の駆動装置のように、コイルスプリング等のバネを圧電アクチュエータに接触させてバネ力によって圧電アクチュエータを押圧する構成の場合、バネが接触することによって圧電アクチュエータの共振がピークとなる周波数帯も圧電アクチュエータ単体の場合にピークとなる周波数帯からずれてしまう。
このため、圧電アクチュエータ単体について駆動周波数の調整を行っても、バネ等を取り付けた組み込み状態において、バネが追加されたことによる共振周波数のずれを考慮して、再度駆動周波数を調整し直さなければならないという問題がある。
また、圧電アクチュエータが共振することで生ずる作用部(接触子)の楕円運動は、圧電アクチュエータに印可する電圧及び駆動周波数を変化させることで速度及び推力をコントロールすることができる。
しかし、圧電アクチュエータに印可する電圧を変化させると、速度及び推力がともに変化してしまい、速度を維持したまま推力だけを上げたり、推力を維持したまま速度だけを上げたりすることができない。
また、圧電アクチュエータは前述のように所定の周波数帯において共振がピークとなるため、駆動周波数を変化させると、出力を下げる方向のコントロールしかできないとの問題がある。
このため、作用部(接触子)の楕円運動の速度及び推力をより自在にコントロールすることのできるパラメータとなる要素を駆動装置に持たせたいとの要望があった。
本発明は以上のような事情に鑑みてなされたものであり、圧電アクチュエータの共振のピークとなる周波数を変動させる要素を減らして駆動周波数の設定を容易とするとともに、作用部の楕円運動の速度及び推力を自在にコントロールすることのできる駆動装置及び電子時計を提供することを目的とするものである。
前記課題を解決するために、本発明に係る駆動装置は、
一端側に動作対象物に接する作用部を有し、電圧を印可することで変位する圧電アクチュエータと、
前記圧電アクチュエータを前記作用部が前記動作対象物に対して押圧される方向に与圧する与圧機構と、
を備え、
前記与圧機構は、
前記圧電アクチュエータの他端側に設けられた第1の磁石と、
前記第1の磁石との間に反発力を生じさせ得る第2の磁石と、
前記第1の磁石と前記第2の磁石との間の反発力を調整する反発力調整手段と、
を有し、
前記第1の磁石と前記第2の磁石との間の反発力により前記圧電アクチュエータを与圧するものであることを特徴としている。
本発明によれば、圧電アクチュエータの共振のピークとなる周波数を変動させる要素を減らして駆動周波数の設定を容易とするとともに、作用部の楕円運動の速度及び推力を自在にコントロールすることができるという効果を奏する。
第1の実施形態における駆動装置の模式的な要部構成図である。 (a)は、印加電圧値と速度及び推力との関係を示すグラフであり、(b)は、駆動周波数と速度及び推力との関係を示すグラフである。 (a)は、与圧と速度との関係を示すグラフであり、(b)は、与圧と推力との関係を示すグラフである。 (a)は、与圧と速度及び推力との関係を示すグラフであり、(b)は、与圧及び印加電圧値の調整により推力のみを向上させる例を示すグラフであり、(c)は、与圧及び印加電圧値の調整により速度のみを向上させる例を示すグラフである。 従来の駆動装置の模式的な要部構成図である。 第1の実施形態における駆動装置を電子時計に組み込んだ状態を示す平面図である。 第1の実施形態における駆動装置の一変形例の模式的な要部構成図である。 第1の実施形態における駆動装置の一変形例の模式的な要部構成図である。 第2の実施形態における駆動装置の模式的な要部構成図である。 第2の実施形態における駆動装置の一変形例の模式的な要部構成図である。
[第1の実施形態]
以下、図1から図6を参照しつつ、本発明に係る駆動装置及び電子時計の第1の実施形態について説明する。
なお、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
図1は、本実施形態における駆動装置の概略構成を示す模式的な要部平面図である。
本実施形態に係る駆動装置100は、例えば電子時計である腕時計の日付機構等を構成するディスク針(例えば図6に示すディスク針510)を回転駆動させたり指針を動作させる運針機構を動作させるために適用されるものであり、動作対象物Rは、こうした機構を構成する歯車等と接続されるロータ等である。なお、駆動装置100により動作させる対象は、ここに例示したものに限定されない。
図1に示すように、本実施形態の駆動装置100は、圧電アクチュエータ1と、圧電アクチュエータ1に電圧を印加する電圧印加手段2と、圧電アクチュエータ1の一端側に設けられた作用部3と、圧電アクチュエータ1を与圧する与圧機構4と、を備えている。
駆動装置100は、装置固定部材46によって、電子時計500のケース501(図6参照)内等に固定配置される。
圧電アクチュエータ1は、電圧を印加することで伸縮等の変位をする変位素子としての圧電素子を備えている。
圧電アクチュエータ1は、例えば積層型の圧電素子を用いた「トラス型」のアクチュエータや圧電素子の伸縮共振と屈曲共振とを複合させて動作する「複合共振型」のアクチュエータである。
なお、圧電アクチュエータ1は、電圧を印加することで生じる圧電素子の伸縮動作により振動し、この振動(共振)によって作用部3を楕円運動させるものであればよく、このような動作が可能なものであれば、その具体的な構成は特に限定されず、上記に例示した以外の構成のものでもよい。
図1に示すように、本実施形態における圧電アクチュエータ1は、保持部材11によって保持されている。
保持部材11は、与圧機構4による圧電アクチュエータ1の与圧方向に沿って延在する直動ガイド部材12に取り付けられており、圧電アクチュエータ1は、この保持部材11と共に、直動ガイド部材12に沿って図1における矢印方向(図1における上下方向)に移動可能となっている。
なお、保持部材11及びこれに保持された圧電アクチュエータ1は、直動ガイド部材12に取り付けられ与圧機構4による与圧方向に沿って直線的に動作するものに限定されない。
例えば、保持部材11が与圧機構4による与圧方向に直交するように設けられた回転軸(図示せず)に回動自在に取り付けられていてもよい。この場合には、保持部材11及びこれに保持された圧電アクチュエータ1は、回転軸を中心として回動・揺動可能に構成される。
圧電アクチュエータ1には、図示しない電極が設けられており、この電極には電圧印加手段2が電気的に接続されている。
電圧印加手段2は、圧電アクチュエータ1に交流の電圧を印加するものである。
電圧印加手段2は、圧電アクチュエータ1に印加する電圧の電圧値(以下「印加電圧値」ともいう)及び駆動周波数を調整可能となっている。電圧印加手段2における印加電圧値及び駆動周波数は、圧電アクチュエータ1の共振による作用部3の楕円運動が、駆動装置100の用途等に応じた所望の速度と推力のものとなるように適宜調整される。
ここで、圧電アクチュエータ1に印加される電圧の電圧値と作用部3の楕円運動の速度及び推力との関係及び圧電アクチュエータ1に印加される電圧の駆動周波数と作用部3の楕円運動の速度及び推力との関係について、図2(a)及び図2(b)を参照しつつ説明する。
図2(a)は、電圧値と作用部3の楕円運動の速度及び推力との関係を示すグラフであり、図2(b)は、駆動周波数と作用部3の楕円運動の速度及び推力との関係を示すグラフである。
なお、作用部3の楕円運動の速度及び推力は駆動装置100の駆動速度及び駆動力であるため、以下において、作用部3の楕円運動の速度を駆動装置100の駆動速度、作用部3の楕円運動の推力を駆動装置100の駆動力ともいう。
図2(a)及び図2(b)に示すように、作用部3の楕円運動の速度及び推力(すなわち、駆動装置100の駆動速度及び駆動力)は、速度が速いほど推力が低く、速度が遅いほど推力が上がるという関係にある。そして、作用部3における楕円運動の発生力は圧電アクチュエータ1の変位量に比例して変動する。
このため、例えば、ある電圧値のときに楕円運動の速度及び推力が実線のような傾きのグラフとなる場合に、印加電圧値を上げると、圧電アクチュエータ1の変位量が大きくなり、これに伴い、図2(a)に示すように、楕円運動の速度及び推力(すなわち、駆動装置100の駆動速度及び駆動力)も当該実線と同じ傾きを維持したまま、値が大きくなる方向(図2(a)において上方向)に変動する。また、これとは逆に、印加電圧値を下げると、圧電アクチュエータ1の変位量が小さくなり、これに伴い、楕円運動の速度及び推力(すなわち、駆動装置100の駆動速度及び駆動力)も当該実線と同じ傾きを維持したまま、値が小さくなる方向(図2(a)において下方向)に変動する。
また、圧電アクチュエータ1における共振は、所定の周波数帯においてピークとなり、圧電アクチュエータ1に印可される電圧の駆動周波数が当該所定の周波数帯に近いほど圧電アクチュエータ1が大きく共振し、これに伴って作用部3の楕円運動の速度及び推力も大きくなる。
このため、作用部3の楕円運動の速度及び推力(すなわち、駆動装置100の駆動速度及び駆動力)は、駆動周波数が圧電アクチュエータ1の共振周波数と同じであるときに、図2(b)に実線で示すように最大となり、駆動周波数が共振周波数からずれるにしたがって楕円運動の速度及び推力も当該実線と同じ傾きを維持したまま、値が小さくなる(低下する)方向(図2(b)において下方向)に変動する。
このため、電圧印加手段2は、作用部3(作用部3を備える駆動装置100)を効率よく動作させるために、圧電アクチュエータ1の共振がピークとなる所定の周波数帯に合致する駆動周波数の電圧を印加するように調整されており、印加電圧値については、駆動装置100の用途等に応じて所望の速度及び推力が得られる値に設定される。
作用部3は、圧電アクチュエータ1の一端側に、動作対象物Rの表面に接するように設けられている。
作用部3は、圧電アクチュエータ1の振動等の動きを動作対象物Rに伝達するものであり、本実施形態では、作用部3は、圧電アクチュエータ1の振動により楕円軌道を描くように動作(以下これを「楕円運動」という)する。
作用部3は、例えば半球状又は蒲鉾形状の部材であり、例えばSUS等の耐摩耗性のある材料で形成されている。
なお、作用部3は、楕円運動を動作対象物Rに伝達可能なものであればよく、作用部3の形状や、作用部3を形成する材料等は、ここに例示したものに限定されない。
与圧機構4は、圧電アクチュエータ1を作用部3が動作対象物Rに対して押圧される方向に与圧するものである。
与圧機構4は、第1の磁石41と、第2の磁石42と、反発力調整手段としての通電手段43とを有しており、第1の磁石41と第2の磁石42との磁力の反発力により、非接触にて圧電アクチュエータ1を与圧する。
第1の磁石41は圧電アクチュエータ1における他端側(すなわち、作用部3が設けられている側の反対側)に設けられている。
第2の磁石42は、少なくとも与圧状態において第1の磁石41との間に反発力を生じさせ得るものである。
本実施形態では、第2の磁石42は、装置固定部材46の上(図1における上)に固定された固定磁石44と、芯材451及びこれに巻回されたコイル452を有する電磁石45とを備えている。
芯材451は、例えば鉄等で形成されており、固定磁石44に接合されている。
固定磁石44は、第1の磁石41における下側(図1における下側)の極と同じ極が上側(図1における上側)となるように配置され、第1の磁石41との間で同極同士が互いに対向するように配置されている。
電磁石45のコイル452には、反発力調整手段としての通電手段43が電気的に接続されている。通電手段43は、電磁石45における第1の磁石41に対向する側に、第1の磁石41における下側(図1における下側)の極と同じ極が現れるように、コイル452に対して適宜直流の電流を通電するようになっている。
なお、電磁石45の芯材451の長さやコイル452の巻き線数等は、与圧機構4によって圧電アクチュエータ1に最大限どの程度の与圧をかけるか等の観点から適宜設定される。
通電手段43による通電がOFFとなっているときには、第1の磁石41と第2の磁石42との間には、第1の磁石41と固定磁石44との間の反発力しか働かず、圧電アクチュエータ1はほとんど与圧のかかっていない状態となる。
通電手段43による通電がONとなると、第1の磁石41と第2の磁石42との間には、第1の磁石41と第2の磁石42(すなわち、固定磁石44及び電磁石45)との間で反発力が働く。この場合、通電手段43によりコイル452に通電される電流量を調整することによって圧電アクチュエータ1にかける与圧の程度を調整することができる。
ここで、圧電アクチュエータ1にかける与圧と作用部3の楕円運動の速度及び推力(すなわち、駆動装置100の駆動速度及び駆動力)との関係について、図3(a)及び図3(b)、図4(a)を参照しつつ説明する。
図3(a)は、与圧と作用部3の楕円運動の速度との関係を示すグラフであり、図3(b)は、与圧と作用部3の楕円運動の推力との関係を示すグラフである。また、図4(a)は、与圧と作用部3の楕円運動の速度及び推力との関係を1つのグラフ上に表したものである。
図3(a)及び図3(b)に示すように、作用部3の楕円運動の速度及び推力(すなわち、駆動装置100の駆動速度及び駆動力)は、ある与圧の範囲(図3(a)及び図3(b)において一点鎖線で示した範囲)において、反比例の関係となる。
すなわち、当該範囲においては、与圧をかけるほど、図4(a)に破線で示すように、速度は遅くなり、推力は上がっていく。他方、与圧が下がるほど、図4(a)に一点鎖線で示すように、速度は速くなり、推力は下がっていく。
本実施形態では、図2(a)で示した圧電アクチュエータ1に印加される電圧の電圧値と作用部3の楕円運動の速度及び推力(すなわち、駆動装置100の駆動速度及び駆動力)との関係と図4(a)で示した与圧と作用部3の楕円運動の速度及び推力(すなわち、駆動装置100の駆動速度及び駆動力)との関係から、印加電圧値と与圧の程度とを複合的に調整することにより、作用部3の楕円運動の速度及び推力(すなわち、駆動装置100の駆動速度及び駆動力)を駆動装置100の用途等に応じて自在に調整することを可能にしている。
例えば、通電手段43によりコイル452に通電する電流量を増やして圧電アクチュエータ1にかける与圧を高くすると、図4(b)に示すように、与圧をかける前の作用部3の楕円運動の速度及び推力(図4(b)において実線で示す)と比較して、速度が遅くなるとともに推力が上がり、細破線で示すように、速度と推力との関係を示す線の傾きが緩やかになる。この場合に、さらに電圧印加手段2により圧電アクチュエータ1に印加される電圧の電圧値を上げると、速度及び推力はともに向上し、図4(b)において太破線で示すように、速度と推力との関係を示す線が細破線で示す線と同じ傾きを維持したまま値が大きくなる方向(図4(b)において上方向)に変動する。これにより、図4(b)において実線で示す元の状態と同じ速度を維持しつつ、推力だけをあげることが可能となる。
また、例えば、通電手段43によりコイル452に通電する電流量を少なくして圧電アクチュエータ1に対する与圧を低くすると、図4(c)に示すように、与圧をかける前の作用部3の楕円運動の速度及び推力(図4(c)において実線で示す)と比較して、速度が速くなるとともに推力が下がり、細一点鎖線で示すように、速度と推力との関係を示す線の傾きが急になる。この場合に、さらに電圧印加手段2により圧電アクチュエータ1に印加される電圧の電圧値を上げると、速度及び推力はともに向上し、図4(c)において太一点鎖線で示すように、速度と推力との関係を示す線が細一点鎖線で示す線と同じ傾きを維持したまま値が大きくなる方向(図4(c)において上方向)に変動する。これにより、図4(c)において実線で示す元の状態と同じ推力を維持しつつ、速度だけを速くすることが可能となる。
例えば、図5に示す従来の駆動装置では、一端側が装置固定部材51に固定されたバネ5によって圧電アクチュエータ1を押圧することで圧電アクチュエータ1に与圧をかけている。このような構成の場合には、与圧の程度をコントロールすることができないため、与圧を作用部3の楕円運動の速度及び推力を調整するためのパラメータの1つとすることができない。
これに対して、本実施形態では、通電手段43によりコイル452に通電する電流量を調整することにより、与圧を精密にコントロールすることが可能であるため、与圧を電圧や駆動周波数と同様に、作用部3の楕円運動の速度及び推力(すなわち、駆動装置100の駆動速度及び駆動力)を調整するためのパラメータの1つとすることができ、駆動装置100の作用部3において、各種用途に応じた様々な駆動速度及び駆動力での駆動装置100の駆動が可能となる。
また、図5に示すように、圧電アクチュエータ1に与圧手段であるバネを直接接触させて与圧をかける場合、与圧を調整するためにバネ力を調整した場合には、圧電アクチュエータ1の共振がピークとなる周波数に変動を生じる。このため、駆動装置を圧電アクチュエータ1の共振がピークとなる状態で効率よく動作させるためには、与圧を調整する度に圧電アクチュエータ1に印加する電圧の駆動周波数を、圧電アクチュエータ1の共振がピークとなる周波数に合わせて調整する必要が生じる。
これに対して、本実施形態では、圧電アクチュエータ1に対して非接触で与圧をかけるため、与圧の調整を行った場合でも圧電アクチュエータ1の共振がピークとなる周波数に変動が生じず、圧電アクチュエータ1に印加する電圧の駆動周波数の調整等が不要である。
装置固定部材46は、例えば駆動装置100を電子時計500のケース501(図6参照)の内部等に実装する場合に、図示しない地板や基板上等に固定される部分である。
駆動装置100を地板や基板上等に実装する場合には、装置固定部材46を地板や基板にビス止め等により固定する。
なお、装置固定部材46の設けられる位置や形状等は図示例に限定されない。
図6は、駆動装置100を指針502等を備えた電子時計500(例えば腕時計)のケース501の内部等に実装した状態を示す図である。
図6では、日付窓503から数字を露出させることで日付表示を行うディスク針510を本実施形態の駆動装置100によって回転駆動させる場合を例示している。
図6に示すように、駆動装置100の作用部3は、ロータ等の動作対象物Rに当接しており、作用部3が楕円運動を行うことにより、動作対象物Rが回転するようになっている。なお、動作対象物Rの図示しない回転軸には、第1の歯車512が取り付けられており、この第1の歯車512は、ディスク針510の回転軸511に設けられている図示しないカナ(小歯車)と噛み合っている。
ディスク針510には、その周縁に沿って日付を表す数字(1から31までの数字)が順に書かれている。駆動装置100の作用部3によって動作対象物Rに楕円運動が伝達され、動作対象物Rが回転することにより、第1の歯車512を介してディスク針510が回転軸511を軸中心として回転すると、日付窓503から露出される数字が切り替えられ、これによって、適宜日付が表示できるようになっている。
なお、駆動装置100によってディスク針510を回転させる構成は、ここに例示したものに限定されない。例えば駆動装置100とディスク針510との間にさらに多くの歯車を介してもよい。
また、駆動装置100によって回転駆動させる対象はディスク針510に限定されない。例えば指針502を回転駆動させるための駆動源として本実施形態の駆動装置100を用いてもよい。
次に、本実施形態における駆動装置100及びこれを備える電子時計500の作用について説明する。
本実施形態において、駆動装置100を組み立てる際には、装置固定部材46の上に第2の磁石42である固定磁石44を固定しその上に電磁石45を固定する。また、装置固定部材46に直動ガイド部材12の一端側を取り付け、直動ガイド部材12に保持部材11を取り付けて、この保持部材11に圧電アクチュエータ1を保持させる。そして、圧電アクチュエータ1における第2の磁石42と対向する端面に第1の磁石41を固定し、反対側の端面に作用部3を取り付ける。
さらに、圧電アクチュエータ1の電極に電圧印加手段2を接続し、電磁石45のコイル452に通電手段43を接続する。
これにより、駆動装置100が完成する。
駆動装置100を電子時計500に組み込む際には、ロータ等の動作対象物Rの表面に作用部3が接する位置に駆動装置100を配置して、装置固定部材46をビス等によりケース501内の地板や基板上等に固定する。
駆動装置100を動作させる際には、電圧印加手段2から圧電アクチュエータ1の共振周波数帯に対応する駆動周波数の電圧を印加する。また、通電手段43によりコイル452に所定量の電流を通電する。
このとき、調整可能な要素としては、電圧印加手段2から圧電アクチュエータ1に印加する電圧の駆動周波数、印加電圧値、及び通電手段43によりコイル452に通電する電流の電流量があるが、駆動周波数が圧電アクチュエータ1の共振周波数帯からずれると駆動装置100の駆動速度及び駆動力がともに低下して駆動装置100の駆動効率が低下する。このため、駆動周波数については、一旦圧電アクチュエータ1の共振周波数帯に対応する駆動周波数に調整した後は変化させず、当該周波数に固定することが好ましい。
そして、圧電アクチュエータ1に印加する電圧の電圧値と通電手段43によりコイル452に通電する電流の電流量については、駆動装置100の用途等に応じて、所望の駆動速度、駆動力となるように適宜複合的に調整を行う。
すなわち、図2(a)に示すように、印加電圧値を上げれば圧電アクチュエータ1の変位量が大きくなって駆動速度及び駆動力がともに向上し、印加電圧値を下げれば圧電アクチュエータ1の変位量が小さくなって駆動速度及び駆動力がともに低下する。また、図3(a)及び図3(b)に示すように、コイル452に通電する電流量を多くすれば圧電アクチュエータ1にかかる与圧が高くなり、駆動装置100の駆動速度は下がるが駆動力は上がる。逆に、コイル452に通電する電流量を少なくすれば圧電アクチュエータ1にかかる与圧が低くなり、駆動装置100の駆動速度は上がるが駆動力は下がる。
このため、印加電圧値とコイル452に通電する電流量とを複合的に組み合わせて制御することにより、図4(b)に示すように、駆動速度を変えずに駆動力のみを向上させたり、図4(c)に示すように、駆動力を変えずに駆動速度のみを向上させたりすることができる。
これらいずれの場合にも、第1の磁石41と第2の磁石42との間の磁力の反発により非接触にて圧電アクチュエータ1に対して与圧をかける。このため、バネ等を圧電アクチュエータ1に接触させて与圧を行う場合と異なり、与圧をかけることによる圧電アクチュエータ1の共振周波数の変動を生じない。これにより、電圧印加手段2から圧電アクチュエータ1に印加する電圧の駆動周波数を一定としたままで、ピークとなる共振状態を維持することができ、駆動装置100を効率よく駆動させることができる。
そして、所望の駆動速度及び駆動力を得ることのできる電圧を圧電アクチュエータ1に印加し、所定量の電流をコイル452に通電する。これにより、適度な与圧がかかった状態で駆動装置100の作用部3が動作対象物R(例えばロータ)に押圧されながら楕円運動をし、その摩擦力により作用部3の楕円運動が動作対象物Rに伝達されて、動作対象物R(例えばロータ)が所定方向に移動(回転)する。
以上のように、本実施形態によれば、駆動装置100は、圧電アクチュエータ1に電圧を印加する電圧印加手段2と、圧電アクチュエータ1の一端側に、動作対象物Rの表面に接するように設けられた作用部3と、圧電アクチュエータ1を作用部3が動作対象物Rに対して押圧される方向に与圧する与圧機構4とを備え、与圧機構4は、同極同士が対向するように配置された第1の磁石41及び第2の磁石42と、この第1の磁石41と第2の磁石42との間の反発力を調整する反発力調整手段としての通電手段43とを備え、第1の磁石41と第2の磁石42との間の反発力により圧電アクチュエータ1を与圧するようになっている。
このように、与圧機構4が、第1の磁石41と第2の磁石42との間の反発力によって非接触で圧電アクチュエータ1を与圧するものであるため、与圧をかけることによって圧電アクチュエータ1の共振周波数が変動することがない。これにより、事後的に駆動周波数の設定や調整を行わなくても常に効率よく駆動装置100を駆動させることができる。
また、このように与圧機構4の配置後に駆動周波数の設定や調整を行う必要がないため、駆動装置100の電子時計500等への組み込み等を容易に行うことができる。
また、本実施形態では、与圧の程度は、反発力調整手段としての通電手段43によりコイル452に通電する電流量を制御することで容易に調整が可能である。このため、電圧印加手段2により圧電アクチュエータ1に印加される電圧の電圧値と通電手段43によりコイル452に通電する電流量とを複合的に組み合わせて制御することで、駆動装置100の駆動速度及び駆動力を精密に調整することができ、各種用途等に対応して広く適用可能な駆動装置100を実現することができる。
そして、このように、駆動装置100の駆動速度及び駆動力を精密に調整することができるため、電子時計500に駆動装置100を適用する際にも、適用対象となる動作対象物Rに応じて最適な駆動速度、駆動力を設定することができる。
なお、上記実施形態では、第2の磁石42が固定磁石42の他に電磁石45を備える場合を例示したが、電磁石45は、第1の磁石41及び第2の磁石42のうち少なくともいずれか一方が備えていればよい。
例えば、図7に示すように、与圧機構6の第1の磁石60が固定磁石41の他に電磁石45を備えてもよい。
この場合にも、電磁石45のコイル452には反発力調整手段としての通電手段43が接続され、第2の磁石42と対向する側に第2の磁石42と反発し合う極が現れるように所定の電流をコイル452に通電する。
また、図示は省略するが、第1の磁石41及び第2の磁石42の双方に電磁石を備え、各電磁石のコイルに反発力調整手段としての通電手段を接続してもよい。この場合、各通電手段は、各電磁石の対向する側に同じ極が現れるように所定の電流をコイルに通電する。
なお、上記実施形態では、第2の磁石42が固定磁石42の他に電磁石45を備える場合を例示したが、第1の磁石41及び第2の磁石42のうち少なくともいずれか一方は、芯材及びこれに巻回されたコイルを有する電磁石であってもよい。
すなわち、図8に示すように、電磁石45が設けられている側には、固定磁石が設けられていなくてもよく、図8に示す場合には、装置固定部材46に設けられている電磁石45が第2の磁石として機能する。
この場合にも、電磁石45のコイル452には反発力調整手段としての通電手段43が接続され、第1の磁石41と対向する側に第1の磁石41と反発し合う極が現れるように所定の電流をコイル452に通電する。
また、図示は省略するが、第1の磁石及び第2の磁石のいずれか一方が電磁石であればよく、圧電アクチュエータ1側に電磁石のみを設けて、当該電磁石が第1の磁石として機能してもよい。
[第2の実施形態]
次に、図9を参照しつつ、本発明に係る駆動装置及びこれを備える時計の第2の実施形態について説明する。なお、本実施形態は、与圧機構のみが第1の実施形態と異なるものであるため、以下においては、特に第1の実施形態と異なる点について説明する。
図9は、本実施形態における駆動装置の模式的な概略構成図である。
図9に示すように、駆動装置は、第1の実施形態と同様の圧電アクチュエータ1と、電圧印加手段2と、作用部3とを備えている。
また、本実施形態における与圧機構8は、圧電アクチュエータ1側に設けられた第1の磁石41と、少なくとも与圧状態において第1の磁石41との間に反発力を生じさせ得る第2の磁石81と、この第2の磁石81の近傍に配置され、芯材831及びこれに巻回されたコイル832を有する電磁石83と、コイル832に通電する通電手段84とを有している。
本実施形態において、通電手段84は、コイル832に通電することで、電磁石83により、第2の磁石81に対して吸引力又は反発力を作用させて、第1の磁石41に対する第2の磁石81の位置を変位させるものである。
すなわち、本実施形態の第2の磁石81は、揺動部材82を介して装置固定部材46に取り付けられている。揺動部材82は、例えば板バネ等の弾性部材であり、第2の磁石81を揺動自在に保持している。
これにより、第2の磁石81は、通電手段84によりコイル832に通電され電磁石83に磁力が生じると、電磁石83に現れた磁極に応じて電磁石83に対して接近又は離間するように揺動する。
第2の磁石81は、第1の磁石41の真下に配置されたときに第1の磁石41との間の反発力が最も大きくなり、圧電アクチュエータ1にかかる与圧が大きくなる。また、第1の磁石41の真下から離れるほど反発力が小さくなり、圧電アクチュエータ1にかかる与圧が小さくなる。
このように、本実施形態では、通電手段84は、電磁石83により、第2の磁石81に対して吸引力又は反発力を作用させて、第1の磁石41に対する第2の磁石81の位置を変位させるものであり、第1の磁石と前記第2の磁石との間の反発力を調整する反発力調整手段として機能する。
なお、その他の構成は、第1の実施形態で説明したものと同様であることから、同一部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
次に、本実施形態における駆動装置及びこれを備える電子時計の作用について説明する。
本実施形態において、駆動装置を組み立てる際には、装置固定部材46の上に揺動部材82を介して第2の磁石81を揺動可能に取り付ける。また、第2の磁石81の近傍に電磁石83を配置し、電磁石83に通電手段84を接続する。
さらに、装置固定部材46に直動ガイド部材12の一端側を取り付け、直動ガイド部材12に保持部材11を取り付けて、この保持部材11に圧電アクチュエータ1を保持させる。そして、圧電アクチュエータ1における第2の磁石81と対向する端面に第1の磁石41を固定し、反対側の端面に作用部3を取り付け、圧電アクチュエータ1の電極に電圧印加手段2を接続する。
これにより、駆動装置が完成する。
駆動装置を電子時計に組み込む際には、ロータ等の動作対象物Rの表面に作用部3が接する位置に駆動装置を配置して、装置固定部材46をビス等によりケース内の地板や基板上等に固定する。
駆動装置を動作させる際には、電圧印加手段2から圧電アクチュエータ1の共振周波数帯に対応する駆動周波数の電圧を印加する。また、通電手段84によりコイル832に所定量の電流を通電することにより、第2の磁石81を吸引力により引き付け又は反発力により離間させることで、圧電アクチュエータ1に対する与圧が所定の値となるように、第2の磁石81の位置を調整する。
なお、圧電アクチュエータ1に印加する電圧の電圧値と通電手段84によりコイル832に通電する電流の電流量については、駆動装置の用途等に応じて、所望の駆動速度、駆動力となるように適宜複合的に調整を行う。
本実施形態の場合にも、第1の磁石41と第2の磁石81との間の磁力の反発により非接触にて圧電アクチュエータ1に対して与圧をかける。このため、バネ等を圧電アクチュエータ1に接触させて与圧を行う場合と異なり、与圧をかけることによる共振周波数の変動を生じず、電圧印加手段2から圧電アクチュエータ1に印加する電圧の駆動周波数を一定としたままで、ピークとなる共振状態を維持することができ、駆動装置を効率よく駆動させることができる。
そして、所望の駆動速度及び駆動力を得ることのできる電圧を圧電アクチュエータ1に印加し、所定量の電流をコイル452に通電する。これにより、適度な与圧がかかった状態で駆動装置の作用部3が動作対象物R(例えばロータ)に押圧されながら楕円運動をし、その摩擦力により作用部3の楕円運動が動作対象物Rに伝達されて、動作対象物R(例えばロータ)が所定方向に移動(回転)する。
なお、その他の点については第1の実施形態で説明したものと同様であることから、その説明を省略する。
以上のように、本実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得られる他、以下の効果を得ることができる。
すなわち、本実施形態の与圧機構は、第2の磁石81の近傍に配置された電磁石83を有しており、通電手段84が電磁石83のコイル832に通電することにより、電磁石83により第2の磁石81に対して吸引力又は反発力を作用させて、第1の磁石41に対する第2の磁石81の位置を変位させる。そしてこれによって第1の磁石41と第2の磁石81との間の磁力の反発力を調整するようになっている。
このように電磁石83を第1の磁石41と第2の磁石81との間に配置せずに第2の磁石81の近傍に配置することにより、第1の磁石41と第2の磁石81との間のスペースを狭くすることができ、駆動装置をよりコンパクトに構成することができる。
また、このように駆動装置を小型化できるため、電子時計等に組み込む場合にも省スペース化を図ることが可能である。
なお、上記実施形態では、第2の磁石81を揺動部材82に保持させることによって揺動可能としたが、第1の磁石41に対する第2の磁石81の位置を変位させる手法はこれに限定されない。
例えば、図10に示すように、第2の磁石91を、装置固定部材46上をスライド移動可能なスライダ機構92に保持させてもよい。
この場合にも、芯材931及びこれに巻回されたコイル932を有する電磁石93を第2の磁石91の近傍に配置し、通電手段94によってコイル932に通電することにより、電磁石93により第2の磁石91に対して吸引力又は反発力を作用させて、第1の磁石41に対する第2の磁石91の位置を変位させる。そしてこれによって第1の磁石41と第2の磁石91との間の磁力の反発力を調整する。
また、スライダ機構92により第2の磁石91をスライド移動可能に構成した場合には、第1の磁石41と第2の磁石91との間の反発力を調整する反発力調整手段は電磁石93でなくてもよく、例えば、スライダ機構92を動作させるモータ等で反発力調整手段を構成してもよい。
なお、以上本発明の実施形態について説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で、種々変形が可能であることは言うまでもない。
例えば、上記各実施形態では、電磁石のコイルに通電する電流量を調整することで磁力を変化させ、第1の磁石と第2の磁石との間の反発力を調整する場合を例として説明したが、第1の磁石と第2の磁石との間の反発力を調整する反発力調整手段は、電磁石の磁力を変化させることで第1の磁石と第2の磁石との間の反発力を調整するものに限定されない。
例えば、静電引力等を用いて第1の磁石及び第2の磁石のいずれか一方の位置を変位させることにより、第1の磁石と第2の磁石との間の反発力を調整するようにしてもよい。
また、上記各実施形態では、駆動装置100を電子時計500に組み込む場合を例示したが、駆動装置100を適用する対象は電子時計500に限定されない。
例えば、歩数計や心拍数計、高度計、気圧計等の端末装置に駆動装置100を適用してもよい。
以上本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
一端側に動作対象物に接する作用部を有し、電圧を印可することで変位する圧電アクチュエータと、
前記圧電アクチュエータを前記作用部が前記動作対象物に対して押圧される方向に与圧する与圧機構と、
を備え、
前記与圧機構は、
前記圧電アクチュエータの他端側に設けられた第1の磁石と、
前記第1の磁石との間に反発力を生じさせ得る第2の磁石と、
前記第1の磁石と前記第2の磁石との間の反発力を調整する反発力調整手段と、
を有し、
前記第1の磁石と前記第2の磁石との間の反発力により前記圧電アクチュエータを与圧するものであることを特徴とする駆動装置。
<請求項2>
前記第1の磁石及び前記第2の磁石のうち少なくともいずれか一方は、芯材及びこれに巻回されたコイルを有する電磁石であり、
前記反発力調整手段は、前記コイルに通電する通電手段であることを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
<請求項3>
前記第1の磁石及び前記第2の磁石のうち少なくともいずれか一方は、芯材及びこれに巻回されたコイルを有する電磁石を備え、
前記反発力調整手段は、前記コイルに通電する通電手段であることを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
<請求項4>
前記与圧機構は、
前記第2の磁石の近傍に配置され、芯材及びこれに巻回されたコイルを有する電磁石を有し、
前記反発力調整手段は、前記コイルに通電することにより、前記第2の磁石に対して吸引力又は反発力を作用させて、前記第1の磁石に対する前記第2の磁石の位置を変位させる通電手段であることを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
<請求項5>
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の駆動装置と、
前記駆動装置によって動作する動作対象物と、
前記駆動装置及び前記動作対象物を収容するケースと、
を備える電子時計。
1 圧電アクチュエータ
2 電圧印加手段
3 作用部
4 与圧機構
41 第1の磁石
42 第2の磁石
43 通電手段
45 電磁石
46 装置固定部材
100 駆動装置
500 電子時計
501 ケース
R 動作対象物

Claims (5)

  1. 一端側に動作対象物に接する作用部を有し、電圧を印可することで変位する圧電アクチュエータと、
    前記圧電アクチュエータを前記作用部が前記動作対象物に対して押圧される方向に与圧する与圧機構と、
    を備え、
    前記与圧機構は、
    前記圧電アクチュエータの他端側に設けられた第1の磁石と、
    前記第1の磁石との間に反発力を生じさせ得る第2の磁石と、
    前記第1の磁石と前記第2の磁石との間の反発力を調整する反発力調整手段と、
    を有し、
    前記第1の磁石と前記第2の磁石との間の反発力により前記圧電アクチュエータを与圧するものであることを特徴とする駆動装置。
  2. 前記第1の磁石及び前記第2の磁石のうち少なくともいずれか一方は、芯材及びこれに巻回されたコイルを有する電磁石であり、
    前記反発力調整手段は、前記コイルに通電する通電手段であることを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
  3. 前記第1の磁石及び前記第2の磁石のうち少なくともいずれか一方は、芯材及びこれに巻回されたコイルを有する電磁石を備え、
    前記反発力調整手段は、前記コイルに通電する通電手段であることを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
  4. 前記与圧機構は、
    前記第2の磁石の近傍に配置され、芯材及びこれに巻回されたコイルを有する電磁石を有し、
    前記反発力調整手段は、前記コイルに通電することにより、前記第2の磁石に対して吸引力又は反発力を作用させて、前記第1の磁石に対する前記第2の磁石の位置を変位させる通電手段であることを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の駆動装置と、
    前記駆動装置によって動作する動作対象物と、
    前記駆動装置及び前記動作対象物を収容するケースと、
    を備える電子時計。
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