JP2016175981A - 有機無機ハイブリッドコーティング剤およびその製造方法 - Google Patents

有機無機ハイブリッドコーティング剤およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】分散安定性に優れ、高い疎水性を示す表面処理されたシリカ系粒子分散体と高分子樹脂材料とで形成された有機無機ハイブリッドコーティング剤およびその製造方法の提供。
【解決手段】有機無機ハイブリッドコーティング剤は、(メタ)アクリロイル基を有するトリアルコキシシラン化合物とアルキル基を有するトリアルコキシシラン化合物とで表面処理されたシリカ系粒子分散体(A)と、2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレート化合物(B)と、重合開始剤(C)と、を含み、シリカ系粒子分散体(A)を表面処理し、これに多官能(メタ)アクリレート化合物(B)を添加して分散させ、さらに重合開始剤(C)を添加して硬化させて製造する。
【選択図】なし

Description

本発明は、表面処理されたシリカ系粒子と多官能(メタ)アクリレート化合物とが混合されてなる有機無機ハイブリッドコーティング剤およびその製造方法に関する。
プラスチックは、軽量、成形性、衝撃性などに優れているが、表面硬度、耐摩耗性に欠けており、傷つきやすいという欠点がある。そのため、プラスチックに表面硬度、耐摩耗性を付与するハードコーティング法が求められている。
上記の問題点を解決するためにハードコーティング組成物として、シロキサン、(メタ)アクリル、ウレタンなどの材料を塗布、硬化し、被覆する方法が用いられている。その中でも特に、シロキサン材料は表面硬度、耐摩耗性の点で優れているが、熱硬化性であり、その生産性に問題がある。一方、アクリル材料では、光硬化法による耐摩耗性などの改善が提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかし、光硬化アクリル系樹脂組成物は、表面硬度と耐摩耗性を十分に満足できるまでには至っていない。
特開2004−277512号公報
本発明の目的は、表面硬度と耐摩耗性の両方に優れるだけでなく光学的な透明性にも優れた皮膜を形成できる(メタ)アクリル系有機無機ハイブリッドコーティング剤およびその製造方法を提供することにある。
本発明の有機無機ハイブリッドコーティング剤は、(メタ)アクリロイル基を有するトリアルコキシシラン化合物とアルキル基を有するトリアルコキシシラン化合物とで表面処理されたシリカ系粒子分散体(A)と、2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレート化合物(B)と、重合開始剤(C)と、を含むことを特徴とする。
また、前記シリカ系粒子分散体(A)は、湿式法で得られた平均粒子径が1〜50nmの範囲にあるシリカ粒子を親水性有機溶媒に分散され、一般式(1)(M)A−(CH)n−Si(OR (式中、(M)Aは、(メタ)アクリロイル基であり、Rは、炭素数1〜4のアルキル基であり、nは、1〜4の整数である)で表される(メタ)アクリロイル基を有するトリアルコキシシラン化合物と、一般式(2)R−Si(OR (式中、Rは、炭素数10以下のアルキル基であり、Rは、炭素数1〜4のアルキル基である)で表されるアルキル基を有するトリアルコキシシラン化合物と、からなるシランカップリング剤で表面処理されたことを特徴とする。
また、本発明の有機無機ハイブリッドコーティング剤の製造方法は、(メタ)アクリロイル基を有するトリアルコキシシラン化合物とアルキル基を有するトリアルコキシシラン化合物とからなるシランカップリング剤と、シリカ粒子が分散した分散液とを混合してシリカ系粒子分散体を表面処理する工程と、前記シリカ系粒子分散体に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレート化合物を添加して分散させる工程と、前記シリカ系粒子分散体と前記多官能(メタ)アクリレート化合物の混合物に重合開始剤を添加して硬化させる工程と、を含むことを特徴とする。
また、前記シリカ系粒子分散体を表面処理する工程は、湿式法で得られて平均粒子径が1〜50nmであるシリカ粒子を親水性有機溶媒に分散させる工程を含み、湿式法により得られるシリカ粒子が分散した分散液と、一般式(1)(M)A−(CH)n−Si(OR (式中、(M)Aは(メタ)アクリロイル基であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基であり、nは1〜4の整数である)で表される(メタ)アクリロイル基を有するトリアルコキシシラン化合物と、一般式(2)R−Si(OR (式中、Rは炭素数10以下のアルキル基であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基である)で表されるアルキル基を有するトリアルコキシシラン化合物と、からなるシランカップリング剤と、を混合してシリカ系粒子分散体を表面処理することを特徴とする。
本発明に係る有機無機ハイブリッドコーティング剤は、シリカ粒子表面への反応性基の付与と疎水性化が十分に行われ、疎水性の樹脂材料に対しても、いずれの比率でも溶解可能であり、共重合可能な樹脂材料に添加して光硬化反応をさせると、有機無機ハイブリッド材料を得ることができ、また、熱硬化ではなく光硬化であるため、耐熱性の低いプラスチックを劣化させることなくハードコーティングが可能である。
本発明の実施形態にかかわる有機無機ハイブリッドコーティング剤の製造方法の第一工程について以下に示す。
まず、表面処理されたシリカ系粒子分散体の製造について以下に示す。
本実施形態の表面処理されたシリカ系粒子分散体は、湿式法により得られたシリカ粒子が親水性有機溶媒に分散した分散液を使用し、この分散液に、一般式(1)(M)A−(CH)n−Si(OR (式中、(M)Aは、(メタ)アクリロイル基であり、Rは、炭素数1〜4のアルキル基であり、nは、1〜4の整数である)で表される(メタ)アクリロイル基を有する化合物及び、一般式(2) R−Si(OR (式中、Rは、炭素数10以下のアルキル基であり、Rは、炭素数1〜4のアルキル基である)で表されるアルキル基を有するトリアルコキシシラン化合物とからなるシランカップリング剤を同時に添加して表面処理を行うことにより、製造される。
シリカ粒子について以下に示す。
表面処理に供するシリカ粒子は、所定のナノサイズの平均粒子径、具体的には1〜50nm、好適には1〜35nm、最も好ましくは5〜25nmの平均粒子径を有するものであり、湿式法により得られたものであればよい。
尚、粒径が上記範囲よりも小さいものは、製造が困難な上、シランカップリング剤による表面処理も難しく、また、上記範囲よりも大きな粒子は、可視光の散乱が大きくなるため、例えば、透明樹脂に配合したときに透明性を低下させてしまう。
湿式法には、加水分解法、中和法、イオン交換法、沈殿法など多くの方法が提案、実施されているが、溶媒中に分散した微細な粒子を容易に、しかも比較的粒径の揃った形態で得ることができるという観点から、シラン化合物を加水分解、縮合させるゾルゲル法を用いることが最も好適である。
シランカップリング剤について以下に示す。
上述した分散液中のシリカ粒子の表面処理剤として、(メタ)アクリロイル基を有するトリアルコキシシラン化合物とアルキル基を有するトリアルコキシシラン化合物が使用される。前者のシランカップリング剤は、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物との相溶性を直接的に向上させるという点で、樹脂を構成するモノマーとの共重合性を有する官能基である(メタ)アクリロイル基とシリカ粒子表面のシラノール基と反応し得る基を生成する加水分解性の官能基とを有する化合物である。後者は本質的に疎水性の官能基であるアルキル基と前者と同様なシリカ粒子表面のシラノール基と反応し得る基を生成する加水分解性の官能基とを有する化合物である。したがって、シリカ粒子表面との反応性及び活性エネルギー線硬化性樹脂組成物との相溶性と疎水性の観点から、1分子中に(メタ)アクリロイル基またはアルキル基を1個有し、且つ加水分解性の官能基を3個有するシラン化合物が好適に使用される。
一般式(1)(M)A−(CH)n−Si(OR (式中、(M)Aは、(メタ)アクリロイル基であり、Rは、炭素数1〜4のアルキル基であり、nは、1〜4の整数である)で表される(メタ)アクリロイル基を有する化合物として、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランや3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランが好適に用いられる。
また、一般式(2)R−Si(OR (式中、Rは、炭素数10以下のアルキル基であり、Rは、炭素数1〜4のアルキル基である)で表されるアルキル基を有するトリアルコキシシラン化合物としては、メチルトリメトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−オクチルトリメトキシシラン、イソオクチルトリメトキシシラン、n−デシルトリメトキシシラン、等を挙げることができ、これらは1種単独で使用することもできるし、2種以上を組み合わせて使用することもできる。
さらに、上記で例示した化合物中のメトキシ基をエトキシ基に置換した化合物(例えば3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシランやメチルトリエトキシシランなど)も、疎水性のシランカップリング剤として、上記と同様に好適に使用できる。
表面処理について以下に示す。
シランカップリング剤と、前述した微細なシリカ粒子が分散した分散液とを混合することにより、該粒子の表面処理が行われる。上記混合は、一般に、シリカ粒子が分散した分散液にシランカップリング剤を滴下して行なう方法が推奨される。
尚、表面処理に際して用いるシランカップリング剤の量は、この微細なシリカ粒子をシランカップリング剤により均一に被覆するための理論使用量(g)を上限とし、下記式(3)
[カップリング剤の理論使用量]=A・B/C ・・・(3)
(式中、Aは、表面処理すべきシリカ系ナノ粒子の重量(g)であり、Bは、上記ナノ粒子の比表面積(m/g)であり、Cは、カップリング剤の最小被覆面積(m/g)である)によって求めることができる。
また、上記のカップリング剤の最小被覆面積C(m/g)は下記式(4)
最小被覆面積C=(6.02×1023×13×10−20)/(シランカップリング剤の分子量)
・・・(4)
によって求められる。
表面処理されたシリカ系粒子分散体について以下に示す。
本実施形態の表面処理されたシリカ系粒子分散体は、前述したシリカ粒子と同様、極めて微細なナノオーダーの粒径を有しており、電子顕微鏡で測定して平均粒子径が1〜50nm、好ましくは1〜35nmの範囲、最も好ましくは5〜25nmの範囲にあり、凝集しておらず、前述したシランカップリング剤によって個々の粒子が被覆されている。
また、高い疎水性を示し、しかもナノオーダーの微細な粒径を有しており、凝集していないことから、重量比が1:1のトルエンとn−ヘキサンの混合溶媒に粒子を2質量%含む分散液では、その可視光透過率が80%以上、特に85%以上、最も好ましくは90%以上となっており、分散液は高い透明性を有している。
本実施形態の有機無機ハイブリッドコーティング剤の製造方法の第二工程と第三工程について以下に示す。
上述した本実施形態の表面処理されたシリカ系粒子分散体は、その粒子径が著しく微細であり、しかも凝集による濁りをほとんど生じておらず、単分散性と同時に、疎水性を示すため、各種樹脂に均一分散させることができ、これにより、樹脂の耐熱性(熱膨張係数)や表面硬度、強度などの機械的特性の調整を行うことができ、さらに、透明樹脂の場合には、この粒子が凝集せずに均一に分散されるため、その優れた透明性が維持されることとなる。
例えば、本実施形態の表面処理されたシリカ系粒子分散体(A)を含む活性エネルギー線硬化性有機無機ハイブリッドコーティング剤を得るには、(メタ)アクリロイル基等の重合性基を有する化合物との分散体を調製すればよい。また、硬化物を得るには、上記コーティング剤に活性エネルギー線硬化剤(重合開始剤)を添加し、活性エネルギー線を照射することにより硬化物とすることができる。
本実施形態の第二工程で用いられる2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレートの例としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート;ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートなどが挙げられ、また、3個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレートの例としては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、トリス(2-ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリアクリレートなどの分岐鎖状、環状の(メタ)アクリレート類、又はウレタンアクリレート類など、そしてこれらの重合体(オリゴマー、ポリマー)を挙げることができ、これらを1種類又は2種類以上の混合物にすることも可能である。
また、本実施形態の第三工程で用いられる光ラジカル重合開始剤及び光カチオン重合開始剤は、以下のものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
光ラジカル重合開始剤としては、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、チオキサントン及びチオキサントン誘導体、2,2’−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノ−1−プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタン−1−オンなどから選ばれる1種または2種類以上の混合系が、硬化性が高いコーティング用活性エネルギー線硬化型樹脂組成物が得られるため好ましい。その使用量は特に制限はないが、感度を良好に保ち、結晶の析出、塗膜物性の劣化等防止するため、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物100質量部に対して0.05〜20質量部用いることが好ましく、なかでも1〜10質量部が特に好ましい。
また、光カチオン重合開始剤は、スルホニウム塩系やヨードニウム塩系があり、その例として、ジフェニル−4−チオフェノキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリ−p−トリルスルホニウムトリフルオロメタンスルホナート、トリ−p−トリルスルホニウムヘキサフルオロフォスフェート、トリフェニルスルホニウムテトラフルオロボラート、4−イソプロピル−4’−メチルジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボラート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホナート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロフォスフェート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロヒ酸、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロフォスフェート、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホン酸等が挙げられ、これらを1種類または2種類以上を併用して用いてもよい。添加量はアクリル樹脂に対して20質量%以下で、好ましくは1〜5質量%で使用する。
第三工程で得られた樹脂組成物を、スピンコート、スプレーコート、ディップコート、バーコート、フローコート法等を用いて所定の厚みだけプラスチック等からなる基板に塗布した後、活性エネルギー線により硬化させることにより、(メタ)アクリロリル基がラジカル重合し、また、表面処理されたシリカ系粒子とも重合して3次元架橋することによって、有機無機ハイブリッド化が行われる。これにより光学的な透明性を有する表面硬度や耐擦傷性を向上させる効果を持つコーティングを行えることとなる。上記塗工方法にて基板に塗布、溶剤乾燥、活性エネルギー線照射し成膜することとなるが、このときの膜厚は0.01〜50μm、好ましくは0.05〜10μmとなるようにする。活性エネルギー線照射は、水銀ランプ、キセノンランプ、メタルハライドランプ等の光源から発せられる活性エネルギー線を照射し硬化させて成膜する。ここで言う活性エネルギー線とは、紫外線や電子線など光ラジカル重合可能なものをいう。
実施例
以下、本実施形態の実施例を挙げて具体的に説明するが、本実施形態はこれらの実施例によって何ら制限されるものではない。
尚、以下の例において、各種の測定は以下の方法により行った。
平均粒子径は、走査型電子顕微鏡または透過型電子顕微鏡の撮影像を用いて100個以上の粒子のデータを解析することにより求めた。
表面処理したシリカ系粒子を、質量比1:1のトルエンとn−ヘキサンの混合溶媒にSiO2としての濃度が2質量%になるように分散した。該分散液を光路長1cmの石英セルに入れて分光光度計にセットし、波長593nmの透過率を測定して、可視光透過率とした。なお、光路長1cmの空の石英セルを参照セルとして用いた。
硬化膜の表面特性として、接触角計を用いて、水10μlにおける接触角を測定した。
本実施例の第一工程について以下に示す。
まず、表面処理されたシリカ系粒子分散体の製造について以下に示す。
実施例1
ゾルゲル法により製造されたシリカ粒子(B)として、市販のシリカ分散液(SiO濃度30質量%、平均粒径12nm、粒子密度2.0g/cm、最大含水量3質量%、イソプロパノール溶媒)を用いた。そのシリカ粒子分散液40g(SiO2として12g)をトリアルコキシシリル系のシランカップリング剤により均一に被覆するための理論使用量は、0.0383molと計算される。
上記シリカ分散液40gにイソプロパノール80gとトルエン40gを添加し、撹拌下、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン2.85g(0.0115 mol)とメチルトリメトキシシラン3.65g(0.0268 mol)を加え、24時間以上加熱還流させた。その後、エバポレーターで溶媒を除去、濃縮し、トルエン分散液40gを得た(SiOとして30質量%)。
次に、上記のトルエン分散液、トルエン、n−ヘキサンを用いてトルエンとn−ヘキサンの質量比が1:1、且つ、SiO2濃度が2%になるようにして、3つの溶液を混合した。その結果、トルエンとn−ヘキサンとの1:1(質量比)混合溶媒に2質量%の濃度で表面処理されたシリカ系粒子が分散された分散液が準備できた。
上記分散液の可視光透過率を測定したところ、96%であった。また、透過型電子顕微鏡で分散液中の粒子を観察したところ、粗粒は観察されず、粒子形状は球状で、平均粒径は12nm、粒径の変動係数は10%であった。特に、平均粒径に関し、表面処理前のシリカ粒子と同等であった。
実施例2
実施例1のメチルトリメトキシシランの代わりに、分子内にアルコキシ基を3個有するトリアルコキシシランの一種であるn−プロピルトリメトキシシラン4.40g(0.0268 mol)を用いた以外実施例1と同様にして表面処理を行った。
その結果、可視光透過率は93%であった。
実施例3
実施例1のメチルトリメトキシシランの代わりに、分子内にアルコキシ基を3個有するトリアルコキシシランの一種であるデシルトリメトキシシラン7.04g(0.0268 mol)を用いた以外実施例1と同様にして表面処理を行った。
その結果、可視光透過率は90%であった。
実施例4
シランカップリング剤として、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン1.43g(0.00575 mol)とメチルトリメトキシシラン4.43g(0.0326 mol)を用い、実施例1と同様にして表面処理を行った。
その結果、可視光透過率は96%であった。
本実施例の第二工程と第三工程について以下に示す。
実施例5
実施例1で得られた表面処理されたシリカ系粒子分散液を用いて、ナノコンポジットの実験を行った。
ペンタエリスリトールテトラアクリレート20gと光重合開始剤0.2gを混合して紫外線硬化性樹脂を用意した。
実施例1で得られた表面処理されたシリカ系粒子のトルエン分散液を用いて、前記紫外線硬化性樹脂に対して、重量比でシリカ粒子の含有量が10%になるように添加し、十分に撹拌し、シリカ系粒子添加の有機無機ハイブリッドコーティング剤を得た。コーティング剤は透明であった。
次に、ピラニア洗浄液で洗浄し、風乾したガラス板にバーコーターを用いて上記有機無機ハイブリッドコーティング剤をコーティングし、80Wの高圧水銀ランプを窒素雰囲気中で30秒間照射して樹脂を硬化させ、コーティング膜を得た。上記膜は透明で、水の接触角は60度で、鉛筆硬度は2Hであった。
実施例6
実施例2で得られた表面処理されたシリカ系粒子分散液を用いて、ナノコンポジットの実験を行った。なお、実験例5の紫外線硬化性樹脂に多官能アクリレートとして、フッ素含有アクリレートを添加した。
フッ素含有アクリレート1g、ペンタエリスリトールテトラアクリレート20g、光重合開始剤0.2gを混合して紫外線硬化性樹脂を用意した。
実施例2で得られた表面処理されたシリカ系粒子のトルエン分散液を用いて、前記紫外線硬化性樹脂に対して、重量比でシリカ粒子の含有量が30%になるように添加し、十分に撹拌し、シリカ系粒子添加の有機無機ハイブリッドコーティング剤を得た。コーティング剤は透明であった。
次に、イソプロパノールで洗浄し、風乾したポリメチルメタクリレート樹脂板にバーコーターを用いて上記有機無機ハイブリッドコーティング剤をコーティングし、80Wの高圧水銀ランプを窒素雰囲気中で30秒間照射して樹脂を硬化させ、コーティング膜を得た。上記膜は透明で、水の接触角は110度で、鉛筆硬度は3Hであった。
比較例1
シリカ粒子として、表面処理を施していないシリカ粒子分散液を使用した以外は、実施例5と同様にナノコンポジットの実験を行った。
その結果、上記の有機無機ハイブリッドコーティング剤は、顕著な白濁が見られ、シリカ粒子が凝集していることが確認された。硬化した膜も透明でなく、濁りが観察された。
以上述べたように、本実施形態の有機無機ハイブリッドコーティング剤は、(メタ)アクリロイル基を有するトリアルコキシシラン化合物とアルキル基を有するトリアルコキシシラン化合物とで表面処理されたシリカ系粒子分散体(A)と、2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレート化合物(B)と、重合開始剤(C)と、を含む。
また、シリカ系粒子分散体(A)は、湿式法で得られた平均粒子径が1〜50nmの範囲にあるシリカ粒子を親水性有機溶媒に分散され、一般式(1)(M)A−(CH)n−Si(OR (式中、(M)Aは、(メタ)アクリロイル基であり、Rは、炭素数1〜4のアルキル基であり、nは、1〜4の整数である)で表される(メタ)アクリロイル基を有するトリアルコキシシラン化合物と、一般式(2)R−Si(OR (式中、Rは、炭素数10以下のアルキル基であり、Rは、炭素数1〜4のアルキル基である)で表されるアルキル基を有するトリアルコキシシラン化合物と、からなるシランカップリング剤で表面処理されたものである。
また、本実施形態の有機無機ハイブリッドコーティング剤の製造方法は、(メタ)アクリロイル基を有するトリアルコキシシラン化合物とアルキル基を有するトリアルコキシシラン化合物とからなるシランカップリング剤と、シリカ粒子が分散した分散液とを混合してシリカ系粒子分散体を表面処理する工程と、シリカ系粒子分散体に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレート化合物を添加して分散させる工程と、シリカ系粒子分散体と多官能(メタ)アクリレート化合物の混合物に重合開始剤を添加して硬化させる工程と、を含む。
また、シリカ系粒子分散体を表面処理する工程は、湿式法で得られて平均粒子径が1〜50nmであるシリカ粒子を親水性有機溶媒に分散させる工程を含み、湿式法により得られるシリカ粒子が分散した分散液と、一般式(1)(M)A−(CH)n−Si(OR (式中、(M)Aは(メタ)アクリロイル基であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基であり、nは1〜4の整数である)で表される(メタ)アクリロイル基を有するトリアルコキシシラン化合物と、一般式(2)R−Si(OR (式中、Rは炭素数10以下のアルキル基であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基である)で表されるアルキル基を有するトリアルコキシシラン化合物と、からなるシランカップリング剤と、を混合してシリカ系粒子分散体を表面処理する。
本実施形態に係る有機無機ハイブリッドコーティング剤は、シリカ粒子表面への反応性基の付与と疎水性化が十分に行われ、疎水性の樹脂材料に対しても、いずれの比率でも溶解可能であり、共重合可能な樹脂材料に添加して光硬化反応をさせると、有機無機ハイブリッド材料を得ることができ、また、熱硬化ではなく光硬化であるため、耐熱性の低いプラスチックを劣化させることなくハードコーティングが可能である。
以上により、分散安定性に優れ、高い疎水性を示す表面処理されたシリカ系粒子分散体と高分子樹脂材料とで形成された有機無機ハイブリッドコーティング剤およびその製造方法を提供することができる。

Claims (4)

  1. (メタ)アクリロイル基を有するトリアルコキシシラン化合物とアルキル基を有するトリアルコキシシラン化合物とで表面処理されたシリカ系粒子分散体(A)と、
    2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレート化合物(B)と、
    重合開始剤(C)と、を含むことを特徴とする有機無機ハイブリッドコーティング剤。
  2. 前記シリカ系粒子分散体(A)は、湿式法で得られた平均粒子径が1〜50nmの範囲にあるシリカ粒子を親水性有機溶媒に分散され、
    一般式(1)(M)A−(CH)n−Si(OR (式中、(M)Aは、(メタ)アクリロイル基であり、Rは、炭素数1〜4のアルキル基であり、nは、1〜4の整数である)で表される(メタ)アクリロイル基を有するトリアルコキシシラン化合物と、一般式(2)R−Si(OR (式中、Rは、炭素数10以下のアルキル基であり、Rは、炭素数1〜4のアルキル基である)で表されるアルキル基を有するトリアルコキシシラン化合物と、からなるシランカップリング剤で表面処理された請求項1記載の有機無機ハイブリッドコーティング剤。
  3. (メタ)アクリロイル基を有するトリアルコキシシラン化合物とアルキル基を有するトリアルコキシシラン化合物とからなるシランカップリング剤と、シリカ粒子が分散した分散液とを混合してシリカ系粒子分散体を表面処理する工程と、
    前記シリカ系粒子分散体に2個以上の(メタ)アクリロイル基を有する多官能(メタ)アクリレート化合物を添加して分散させる工程と、
    前記シリカ系粒子分散体と前記多官能(メタ)アクリレート化合物の混合物に重合開始剤を添加して硬化させる工程と、を含むことを特徴とする有機無機ハイブリッドコーティング剤の製造方法。
  4. 前記シリカ系粒子分散体を表面処理する工程は、湿式法で得られて平均粒子径が1〜50nmであるシリカ粒子を親水性有機溶媒に分散させる工程を含み、
    湿式法により得られるシリカ粒子が分散した分散液と、一般式(1)(M)A−(CH)n−Si(OR (式中、(M)Aは(メタ)アクリロイル基であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基であり、nは1〜4の整数である)で表される(メタ)アクリロイル基を有するトリアルコキシシラン化合物と、一般式(2)R−Si(OR (式中、Rは炭素数10以下のアルキル基であり、Rは炭素数1〜4のアルキル基である)で表されるアルキル基を有するトリアルコキシシラン化合物と、からなるシランカップリング剤と、を混合してシリカ系粒子分散体を表面処理する請求項3記載の有機無機ハイブリッドコーティング剤の製造方法。
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