JP2016173933A - 導電性ペースト、導電パターン及び導電パターンの製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
前記(C)バインダー樹脂が
(c1)分子量または重量平均分子量が570以下であるジオール化合物
(c2)カルボキシル基を含有するジヒドロキシ化合物、並びに
(c3)ジイソシアネート化合物
を重付加反応することによって得られる構造を有するカルボキシル基含有ポリウレタン樹脂であり、
前記(B)分散媒の含有量が、(A)導電性粉末100質量部に対して5〜100質量部であり、かつ、(C)バインダー樹脂の含有量が、(A)導電性粉末100質量部に対して1〜15質量部であることを特徴とする導電性ペースト。
本実施形態に使用することができる(A)導電性粉末は導電性を有するものであれば特に制限はないが、主として金属粉末を用いることが好ましく、銀粉、金粉、白金粉、パラジウム粉等の貴金属粉、銅粉、ニッケル粉、アルミ粉、真鍮粉等の卑金属粉、銀等の貴金属でメッキ、または合金化した卑金属粉等が挙げられる。これらの金属粉末は、単独で用いてもよく、また併用してもよい。これらの中で銀粉を主体とするものが導電性が高い点でより好ましい。
本実施形態に使用することができる(B)分散媒としては、後述の(C)バインダー樹脂を溶解でき、導電性ペースト中において(A)導電性粉末を均一に分散可能な有機溶剤であれば制限なく使用できるが、保管中の揮発を抑えるために、沸点が高いことが好ましく、また(C)バインダー樹脂に対する溶解性という観点から、水酸基を有する化合物を含むこと好ましい。水酸基を有する化合物の好適な例示として、1−メトキシ−2−プロパノール、3−メトキシブタノール、1,3−ブチレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ターピネオール、グリセリン、ジグリセリン、ボルニルシクロヘキサノール、ボルネオール、イソボルニルシクロヘキサノール、イソボルネオール等が挙げられるが、これらの中でもターピネオール、イソボルニルシクロヘキサノールがより好ましい。これらの分散媒に他の分散媒、例えば、エチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート等を混合してもよい。
本実施形態で使用する(C)バインダー樹脂はカルボキシル基含有ポリウレタン樹脂であって、(c1)分子量または重量平均分子量570以下のジオール、(c2)カルボキシル基を含有するジヒドロキシ化合物、並びに(c3)ジイソシアネート化合物を反応させて得られるものである。
本実施形態で使用するカルボキシル基含有ポリウレタン樹脂の原料となる分子量または重量平均分子量が570以下、好ましくは550以下の低分子量のジオール化合物である。分子量分布、すなわち分子中に特定の繰り返し単位(例えばアルキレン(エチレン、プロピレン等)オキサイドユニット)を有し、その繰り返し単位数が異なる複数の化合物の混合物である場合はその重量平均分子量が、いわゆる単一の分子量を有する化合物の場合はその分子量が、各々570以下、好ましくは550以下である。このようなジオール化合物の例としては、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,12−ドデカンジオール、ジエチレングリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,4−ベンゼンジメタノール、ポリエチレングリコール200、ポリエチレングリコール400、川崎化成工業製のポリエステルジオールであるマキシモール(登録商標)RDK−142、マキシモール(登録商標)RLK−085などが挙げられる。またこれらのジオール化合物は1種又は2種以上を組み合わせて用いることが出来る。2種類以上を組み合わせて使用する場合各々のジオール化合物の分子量または重量平均分子量が570以下、好ましくは550以下である。
本実施形態で使用するカルボキシル基含有ポリウレタン樹脂の原料となる(c2)カルボキシル基を含有するジヒドロキシ化合物としては特に制限はないが、(c1)分子量または重量平均分子量570以下のジオール化合物と同様に分子量が570以下であることが好ましい。例えばジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸等が挙げられ、これらの中でも後述のポリウレタン樹脂合成の際に用いる有機溶剤への溶解度の観点から、ジメチロールブタン酸が特に好ましい。これらの(c2)カルボキシル基を含有するジヒドロキシ化合物は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることが出来る。
本実施形態で使用するカルボキシル基含有ポリウレタン樹脂の原料となる(c3)ジイソシアネート化合物の例としては、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,3−トリメチレンジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,9−ノナメチレンジイソシアネート、1,10−デカメチレンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、2,2’−ジエチルエーテルジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、シクロヘキサン−1,3−ジメチレンジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジメチレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、3,3’−メチレンジトリレン−4,4’−ジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート、テトラクロロフェニレンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート等のジイソシアネートが挙げられる。これらのジイソシアネート化合物は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることが出来る。
本実施形態のカルボキシル基含有ポリウレタン樹脂は無溶媒でも合成が可能であるが、反応熱による急激な温度上昇や、温度上昇に伴う爆発的な反応の進行を防ぐために、有機溶剤を使用することが望ましい。用いる有機溶剤は、イソシアネートとの反応性が低いものであれば特に限定されないが、沸点が110℃以上、好ましくは200℃以上である有機溶剤が好ましい。このような有機溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、ニトロベンゼン、シクロヘキサン、イソホロン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルモノアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルモノアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルモノアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルモノアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルモノアセテート、メトキシプロピオン酸メチル、メトキシプロピオン酸エチル、エトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソアミル、乳酸エチル、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトン、ジメチルスルホキシド、クロロホルムおよび塩化メチレンなどを挙げることが出来る。
本実施形態の導電性ペーストを塗布、印刷する基材としては、形状に特に制限はないが、塗布、印刷のし易さという観点では板状、シート状、フィルム状のものが好ましい。例えばガラス、アルミナなどのセラミックや、ポリエステル樹脂、セルロース樹脂、ビニルアルコール樹脂、塩化ビニル樹脂、シクロオレフィン系樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ABS樹脂、ポリイミド樹脂等の熱可塑性樹脂、光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂などが挙げられる。更にはこれら基材表面を、より密着性を高める処理を用いて活性化処理して用いることも可能である。上記基材の中でも(C)バインダー樹脂(カルボキシル基含有ポリウレタン樹脂)中のウレタン結合と相互作用(水素結合等)を有する官能基(水酸基、カルボニル基、アミノ基等)を有するガラス、ポリエステル樹脂、セルロース樹脂、ビニルアルコール樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂等が好ましい。
・装置名 Shodex GPC−101
・カラム ShodexカラムLF−804
・移動相 テトラヒドロフラン(THF)
・流速 1.0mL/min
・測定時間 40min
・検出器 Shodex RI−71S
・温度 40.0℃
・試料量 サンプルループ100μL
・試料濃度 約1質量%のTHF溶液となるように調製
100ml三角フラスコに試料約1gを精密天秤にて精秤し、これにメタノール30mlを加えて溶解する。さらに、指示薬としてフェノールフタレインエタノール溶液を1〜3滴添加し、試料が均一になるまで十分に撹拌する。これを0.1N水酸化カリウム−エタノール溶液で滴定し、指示薬の微紅色が30秒続いたときを、中和の終点とする。その結果から下記の計算式を用いて得た値を、樹脂の酸価とする。
酸価(mgKOH/g)=〔B×f×5.611〕/S
B:0.1N水酸化カリウム‐エタノール溶液の使用量(ml)
f:0.1N水酸化カリウム‐エタノール溶液のファクター
S:試料の採取量(g)
滴下ロート、撹拌装置、温度測定用熱電対、リービッヒ冷却管を備えた500mL4つ口セパラブルフラスコに、ジオール化合物(c1)としてエチレングリコール(炭素原子数2、分子量62、東京化成工業製)を3.85g、カルボキシル基を有するジヒドロキシ化合物(c2)としてジメチロールブタン酸(日本化成製)を11.43g、溶媒としてエチルカルビトールアセテート(ダイセル製)を108.26g仕込み、50℃で全ての原料を溶解した。滴下ロートにより、ジイソシアネート化合物(c3)としてイソホロンジイソシアネート(住化バイエルウレタン製、製品名デスモジュール(登録商標)I)30.85gを5分かけて滴下した。滴下終了後、1時間かけて110℃まで昇温したのち、110℃にて5時間反応を行った。赤外線吸収スペクトルで2270cm−1に観測されるイソシアナト基の吸収スペクトルがほぼ消失したことを確認したのち、末端封止剤としてイソブタノール0.17g(和光純薬製)を加え、更に110℃にて1時間反応を行った。室温まで放冷することで、粘稠なペースト状ウレタン樹脂組成物86.32gが析出・沈殿した。
滴下ロート、撹拌装置、温度測定用熱電対、リービッヒ冷却管を備えた500mL4つ口セパラブルフラスコに、ジオール化合物(c1)として1,4−ブタンジオール(炭素原子数4、分子量90、東京化成工業製)を5.60g、カルボキシル基を有するジヒドロキシ化合物(c2)としてジメチロールブタン酸(日本化成製)を11.45g、溶媒としてエチルカルビトールアセテート(ダイセル製)を107.75g仕込み、55℃で全ての原料を溶解した。滴下ロートにより、ジイソシアネート化合物(c3)としてイソホロンジイソシアネート(住化バイエルウレタン製、製品名デスモジュール(登録商標)I)30.62gを5分かけて滴下した。滴下終了後、110℃で5時間反応を行い、赤外線吸収スペクトルで2270cm−1に観測されるイソシアナト基の吸収スペクトルがほぼ消失したことを確認したのち、末端封止剤としてイソブタノール(和光純薬製)0.17gを加え、更に110℃にて1時間反応を行った。室温まで放冷することで、粘稠なペースト状ウレタン樹脂組成物102.48gが析出・沈殿した。
滴下ロート、撹拌装置、温度測定用熱電対、リービッヒ冷却管を備えた500mL4つ口セパラブルフラスコに、ジオール化合物(c1)として1,3−プロパンジオール(炭素原子数3、分子量76、東京化成工業製)を4.74g、カルボキシル基を有するジヒドロキシ化合物(c2)としてジメチロールブタン酸(日本化成製)を11.51g、溶媒としてエチルカルビトールアセテート(ダイセル製)を108.20g仕込み、50℃で全ての原料を溶解した。滴下ロートにより、ジイソシアネート化合物(c3)としてイソホロンジイソシアネート(住化バイエルウレタン製、製品名デスモジュール(登録商標)I)31.00gを5分かけて滴下した。滴下終了後、1時間かけて110℃まで昇温したのち、110℃にて5時間反応を行った。赤外線吸収スペクトルで2270cm−1に観測されるイソシアナト基の吸収スペクトルがほぼ消失したことを確認したのち、末端封止剤としてイソブタノール0.17g(和光純薬製)を加え、更に110℃にて1時間反応を行った。室温まで放冷することで、粘稠なペースト状ウレタン樹脂組成物96.02gが析出・沈殿した。
滴下ロート、撹拌装置、温度測定用熱電対、リービッヒ冷却管を備えた500mL4つ口セパラブルフラスコに、ジオール化合物(c1)としてジエチレングリコール(炭素原子数4、分子量106、和光純薬製)を6.58g、カルボキシル基を有するジヒドロキシ化合物(c2)としてジメチロールブタン酸(湖州長盛化工製)を11.41g、溶媒としてエチルカルビトールアセテート(ダイセル製)を114.05g仕込み、50℃で全ての原料を溶解した。滴下ロートにより、ジイソシアネート化合物(c3)としてイソホロンジイソシアネート(住化バイエルウレタン製、製品名デスモジュール(登録商標)I)30.93gを5分かけて滴下した。滴下終了後、1時間かけて110℃まで昇温したのち、110℃にて5時間反応を行った。赤外線吸収スペクトルで2270cm−1に観測されるイソシアナト基の吸収スペクトルがほぼ消失したことを確認したのち、末端封止剤としてイソブタノール0.17g(和光純薬製)を加え、更に110℃にて1時間反応を行った。室温まで放冷することで、粘稠なペースト状ウレタン樹脂組成物84.67gが析出・沈殿した。
滴下ロート、撹拌装置、温度測定用熱電対、リービッヒ冷却管を備えた500mL4つ口セパラブルフラスコに、ジオール化合物(c1)として1,12−ドデカンジオール(炭素原子数12、分子量202、東京化成工業製)を10.53g、カルボキシル基を有するジヒドロキシ化合物(c2)としてジメチロールブタン酸(湖州長盛化工製)を12.89g、溶媒としてエチルカルビトールアセテート(ダイセル製)を126.71g仕込み、70℃で全ての原料を溶解した。滴下ロートにより、ジイソシアネート化合物(c3)としてイソホロンジイソシアネート(住化バイエルウレタン製、製品名デスモジュール(登録商標)I)30.94gを5分かけて滴下した。滴下終了後、15分かけて110℃まで昇温したのち、110℃にて5時間反応を行った。赤外線吸収スペクトルで2270cm−1に観測されるイソシアナト基の吸収スペクトルがほぼ消失したことを確認したのち、末端封止剤としてイソブタノール0.19g(和光純薬製)を加え、更に110℃にて1時間反応を行った。室温まで放冷することで、粘稠なペースト状ウレタン樹脂組成物110.5gが析出・沈殿した。
滴下ロート、撹拌装置、温度測定用熱電対、リービッヒ冷却管を備えた500mL4つ口セパラブルフラスコに、ジオール化合物(c1)として1,4−ベンゼンジメタノール(炭素原子数8、分子量138、東京化成工業製)を7.88g、カルボキシル基を有するジヒドロキシ化合物(c2)としてジメチロールブタン酸(湖州長盛化工製)を12.16g、溶媒としてエチルカルビトールアセテート(ダイセル製)を118.94g仕込み、55℃で全ての原料を溶解した。滴下ロートにより、ジイソシアネート化合物(c3)としてイソホロンジイソシアネート(住化バイエルウレタン製、製品名デスモジュール(登録商標)I)30.90gを5分かけて滴下した。滴下終了後、1時間かけて110℃まで昇温したのち、110℃にて5時間反応を行った。赤外線吸収スペクトルで2270cm−1に観測されるイソシアナト基の吸収スペクトルがほぼ消失したことを確認したのち、末端封止剤としてイソブタノール0.18g(和光純薬製)を加え、更に110℃にて1時間反応を行った。室温まで放冷することで、粘稠なペースト状ウレタン樹脂組成物110.62gが析出・沈殿した。
滴下ロート、撹拌装置、温度測定用熱電対、リービッヒ冷却管を備えた500mL4つ口セパラブルフラスコに、ジオール化合物(c1)としてポリエチレングリコール400(重量平均分子量400、日油製)を24.95g、カルボキシル基を有するジヒドロキシ化合物(c2)としてジメチロールブタン酸(日本化成製)を11.41g、溶媒としてエチルカルビトールアセテート(ダイセル製)を100.90g仕込み、55℃で全ての原料を溶解した。滴下ロートにより、ジイソシアネート(c3)としてイソホロンジイソシアネート(住化バイエルウレタン製、製品名デスモジュール(登録商標)I)30.90gを5分かけて滴下した。滴下終了後、1時間かけて110℃まで昇温したのち、110℃にて5時間反応を行った。赤外線吸収スペクトルで2270cm−1に観測されるイソシアナト基の吸収スペクトルがほぼ消失したことを確認したのち、末端封止剤としてイソブタノール0.17g(和光純薬製)を加え、更に110℃にて1時間反応を行った。室温まで放冷し、一様なウレタン樹脂溶液を得た。
滴下ロート、撹拌装置、温度測定用熱電対、リービッヒ冷却管を備えた500mL4つ口セパラブルフラスコに、ジオール化合物(c1)としてマキシモール(登録商標)RLK−085(重量平均分子量550、川崎化成工業製)を34.27g、カルボキシル基を有するジヒドロキシ化合物(c2)としてジメチロールブタン酸(湖州長盛化工製)を11.41g、溶媒としてエチルカルビトールアセテート(ダイセル製)を76.68g仕込み、55℃で全ての原料を溶解した。滴下ロートにより、ジイソシアネート化合物(c3)としてイソホロンジイソシアネート(住化バイエルウレタン製、製品名デスモジュール(登録商標)I)30.93gを5分かけて滴下した。滴下終了後、1時間かけて110℃まで昇温したのち、110℃にて5時間反応を行った。赤外線吸収スペクトルで2270cm−1に観測されるイソシアナト基の吸収スペクトルがほぼ消失したことを確認したのち、末端封止剤としてイソブタノール0.22g(和光純薬製)を加え、更に110℃にて1時間反応を行った。室温まで放冷し、一様なウレタン樹脂溶液を得た。
滴下ロート、撹拌装置、温度測定用熱電対、リービッヒ冷却管を備えた500mL4つ口セパラブルフラスコに、ジオール化合物(c1に非相当)としてポリエチレングリコール1000(重量平均分子量1000、日油製)を62.72g、カルボキシル基を有するジヒドロキシ化合物(c2)としてジメチロールブタン酸(湖州長盛化工製)を11.41g、溶媒としてエチルカルビトールアセテート(ダイセル製)を105.05g仕込み、60℃で全ての原料を溶解した。滴下ロートにより、ジイソシアネート化合物(c3)としてイソホロンジイソシアネート(住化バイエルウレタン製、製品名デスモジュール(登録商標)I)30.91gを5分かけて滴下した。滴下終了後、1時間かけて110℃まで昇温したのち、110℃で5時間反応を行った。赤外線吸収スペクトルで2270cm−1に観測されるイソシアナト基の吸収スペクトルがほぼ消失したことを確認したのち、末端封止剤としてイソブタノール0.17g(和光純薬製)を加え、更に110℃にて1時間反応を行った。室温まで放冷し、一様なウレタン樹脂溶液を得た。
滴下ロート、撹拌装置、温度測定用熱電対、リービッヒ冷却管を備えた500mL4つ口セパラブルフラスコに、ジオール化合物(c1に非相当)としてポリテトラメチレングリコール1000(重量平均分子量1000、三菱化学製)を62.69g、カルボキシル基を有するジヒドロキシ化合物(c2)としてジメチロールブタン酸(湖州長盛化工製)11.41g、溶媒としてエチルカルビトールアセテート(ダイセル製)104.99gを仕込み、60℃で全ての原料を溶解した。滴下ロートにより、ジイソシアネート化合物(c3)としてイソホロンジイソシアネート(住化バイエルウレタン製、製品名デスモジュール(登録商標)I)30.94gを5分かけて滴下した。滴下終了後、1時間かけて110℃まで昇温したのち、110℃で5時間反応を行った。赤外線吸収スペクトルで2270cm−1に観測されるイソシアナト基の吸収スペクトルがほぼ消失したことを確認したのち、末端封止剤としてイソブタノール0.20g(和光純薬製)を加え、更に110℃にて1時間反応を行った。室温まで放冷し、一様なウレタン樹脂溶液を得た。
滴下ロート、撹拌装置、温度測定用熱電対、リービッヒ冷却管を備えた500mL4つ口セパラブルフラスコに、ポリカーボネートジオール化合物(c1非相当)としてクラレポリオールC−1015N(重量平均分子量1000、クラレ製)を62.05g、カルボキシル基を有するジヒドロキシ化合物(c2)としてジメチロールブタン酸(湖州長盛化工製)11.41g、溶媒としてエチルカルビトールアセテート(ダイセル製)104.49gを仕込み、55℃で全ての原料を溶解した。滴下ロートにより、ジイソシアネート化合物(c3)としてイソホロンジイソシアネート(住化バイエルウレタン製、製品名デスモジュールI)30.94gを5分かけて滴下した。滴下終了後、1時間かけて110℃まで昇温したのち、110℃で5時間反応を行った。赤外線吸収スペクトルで2270cm−1に観測されるイソシアナト基の吸収スペクトルがほぼ消失したことを確認したのち、末端封止剤としてイソブタノール0.18g(和光純薬製)を加え、更に110℃にて1時間反応を行った。室温まで放冷し、一様なウレタン樹脂溶液を得た。
/g、重量平均分子量は2.0×104であった。
滴下ロート、撹拌装置、温度測定用熱電対、リービッヒ冷却管を備えた500mL4つ口セパラブルフラスコに、ジオール化合物(c1非相当)としてポリエチレングリコール600(重量平均分子量600、日油製)を36.82g、カルボキシル基を有するジヒドロキシ化合物(c2)としてジメチロールブタン酸(日本化成製)を11.42g、溶媒としてエチルカルビトールアセテート(ダイセル製)を79.30g仕込み、55℃で全ての原料を溶解した。滴下ロートにより、ジイソシアネート化合物(c3)としてイソホロンジイソシアネート(住化バイエルウレタン製、製品名デスモジュール(登録商標)I)30.90gを5分かけて滴下した。滴下終了後、1時間かけて110℃まで昇温したのち、110℃で5時間反応を行った。赤外線吸収スペクトルで2270cm−1に観測されるイソシアナト基の吸収スペクトルがほぼ消失したことを確認したのち、末端封止剤としてイソブタノール0.17g(和光純薬製)を加え、更に110℃にて1時間反応を行った。室温まで放冷し、一様なウレタン樹脂溶液を得た。
導電パターン形成
銀粒子として、福田金属箔粉工業株式会社製AgC239(扁平形状、D50=2.3μm)およびトクセン工業株式会社製N300(扁平形状、D50=360nm)を用い、表1に示す各成分及び配合割合(質量部[g])で、自転・公転ミキサーあわとり練太郎(シンキー製)を用いて常温常圧下で混合し(自転600rpm、公転1200rpmで3分間を3回)、10gの導電性ペーストを調製した。なお、使用した分散媒は、日本テルペン化学株式会社製ターピネオールC(2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−2−オール、α−, β−, γ−ターピネオールの異性体混合物)および株式会社ダイセル製エチルカルビトールアセテート(ECA)である。得られた導電性ペーストを使用し、スクリーン印刷にて膜厚10μm以上の2cm×2cmの正方形パターンとなるように、ポリイミドフィルム(製品名カプトン(登録商標)150EN−C、東レ・デュポン製)上に印刷した。インクパターン形成後、恒温器エタックHS350(楠本化成製)を使用して、空気下140℃×1時間の条件で熱焼成し導電パターンとした。
(1)体積抵抗率
前述の前記導電パターンの膜厚をマイクロメータで測定したのち、導電パターンの表面抵抗を4端子法に基づく「抵抗率計ロレスタGP(三菱化学アナリテック製)で測定した。測定モードおよび使用端子はESPモードを用いた。得られた膜厚に表面抵抗を乗じて、薄膜の体積抵抗率とした。
前記導電パターンに、カッターナイフとクロスカットガイドCCJ−1(コーテック製)を用いて1mm間隔で切り込みを11本入れた後、90°向きを変えてさらに11本引いて100個の1mm角のマス目を形成した。カットした印刷面に付着するようにセロハン粘着テープを貼りつけ、セロハン粘着テープ上をこすって塗膜にテープを付着させた。テープを付着させてから1〜2分後にテープの端を持って印刷面に直角に保ち、瞬間的に引きはがした。剥離したマス目の数を碁盤目剥離とした。
Claims (7)
- (A)導電性粉末、(B)分散媒、及び(C)バインダー樹脂を含み、
前記(C)バインダー樹脂が
(c1)分子量または重量平均分子量が570以下であるジオール化合物
(c2)カルボキシル基を含有するジヒドロキシ化合物、並びに
(c3)ジイソシアネート化合物
を重付加反応することによって得られる構造を有するカルボキシル基含有ポリウレタン樹脂であり、
前記(B)分散媒の含有量が、(A)導電性粉末100質量部に対して5〜100質量部であり、かつ、(C)バインダー樹脂の含有量が、(A)導電性粉末100質量部に対して1〜15質量部であることを特徴とする導電性ペースト。 - (c1)分子量または重量平均分子量が570以下であるジオール化合物の炭素原子数が2〜20である請求項1に記載の導電性ペースト。
- (c1)分子量または重量平均分子量が570以下であるジオール化合物が、アルキレンオキサイド単位を含むジオールである請求項1または2に記載の導電性ペースト。
- (c1)分子量または重量平均分子量が570以下であるジオール化合物が、エステル結合を含むジオールである請求項1に記載の導電性ペースト。
- (c2)カルボキシル基を含有するジヒドロキシ化合物が、ジメチロールブタン酸である請求項1〜4に記載の導電性ペースト。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の導電性ペーストを用いてなる導電パターン。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の導電性ペーストを基材上に塗布または印刷する工程、及び加熱する工程を含む導電パターンの製造方法。
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