JP2016173540A - 歌唱訓練装置、歌唱訓練方法、および歌唱訓練プログラム - Google Patents
歌唱訓練装置、歌唱訓練方法、および歌唱訓練プログラム Download PDFInfo
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Abstract
【課題】学習者が習得できていない基本能力を顕在化させて、学習者の歌唱能力を強化する歌唱訓練装置を提供する。【解決手段】歌唱訓練装置1は、基礎項目に対応する基礎訓練メニュー8bと歌唱訓練メニュー8aとを記憶する訓練メニュー記憶部8と、訓練メニューを選択する訓練メニュー選択部6と、範唱を出力する範唱出力部2と、音声の入力を受け付ける音声入力部4と、音声を分析して学習者音声情報GDを生成する音声分析部6bと、範唱音声情報HDと学習者音声情報GDとを比較して、乖離度を算出する乖離度算出部6cと、訓練メニューを指定する訓練メニュー指定部6dとを備えている。訓練メニュー指定部6dは、基礎項目毎の項目乖離度と項目閾値とをそれぞれ比較して、いずれかの項目乖離度が対応する項目閾値を超えた場合、項目乖離度に対応する基礎項目の基礎訓練メニュー8bを指定する。【選択図】図2
Description
本発明は、出力された範唱に対し追唱した学習者の音声を評価して、歌唱の訓練を実施する歌唱訓練装置、歌唱訓練方法、および歌唱訓練プログラムに関する。
近年、カラオケ装置においては、歌唱を評価した得点を表示するなど、採点機能を採用したものが知られている。また、カラオケ装置は、歌唱の練習にも用いられており、ユーザは、伴奏に合わせて繰り返し歌唱することで、歌唱能力の向上を図っている。
ところで、歌唱の練習の際、歌を最初から最後まで歌うのでは、1度に練習する量が多すぎて効率的ではない。そこで、歌全体を練習させるのではなく、歌の一部であるフレーズ毎に練習させる歌唱特訓機能付きカラオケ装置が開発されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1に記載のカラオケ装置は、いずれかのフレーズにおける評価結果を表示した際、利用者からの入力に応じて、同じフレーズを繰り返すか、次のフレーズに進めるかを選択している。これによって、利用者は、歌いづらく難しいフレーズの練習を何度も繰り返し、歌えるようになったフレーズの練習を省くなど、利用者自身が判断して効率よく練習できる。
ところで、歌唱において、巧拙を決める要素は様々であり、単に歌うことだけが練習となるわけではない。つまり、音程、音量、裏声、および息漏れなどの発声に関する基本能力を複合させることで、歌唱が成り立っており、これらの基本能力を意図的に訓練することで、歌唱能力を効率よく向上させることができる。しかしながら、特許文献1に記載のカラオケ装置では、フレーズ毎に歌唱の練習を繰り返すだけであって、歌唱の基となる基本能力まで遡って訓練をすることができない。例えば、音程の基本能力が欠けている利用者においては、特定のフレーズの練習を繰り返すことで、そのフレーズを上手に歌えるようになったとしても、異なる旋律とされたフレーズに対しては、音程がずれるなどして、再度、練習の繰り返しが必要となることが考えられる。このように、いずれかの基本能力が欠けているにも拘らず、そのことを把握せずに、歌うだけの練習をしたのでは、同じことの繰り返しになってしまい、結果的に効率の悪い練習になるという課題がある。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、学習者が習得できていない基本能力を顕在化させて学習者の歌唱能力を確実に強化することができる歌唱訓練装置、歌唱訓練方法、および歌唱訓練プログラムを提供することを目的とする。
本発明に係る歌唱訓練装置は、出力された範唱に対し追唱した学習者の音声を評価して、歌唱の訓練を実施する歌唱訓練装置であって、範唱に対応する範唱音声情報が、それぞれ設定された複数の訓練メニューを記憶する訓練メニュー記憶部と、前記訓練メニュー記憶部に記憶された複数の訓練メニューのうち、いずれかの訓練メニューを選択する訓練メニュー選択部と、前記訓練メニュー選択部に選択された訓練メニューに基づいて、範唱を出力する範唱出力部と、学習者の音声の入力を受け付ける音声入力部と、前記音声入力部に入力された学習者の音声を分析して、学習者音声情報を生成する音声分析部と、前記訓練メニュー選択部に選択された訓練メニューに対応する範唱音声情報と、前記音声分析部に生成された学習者音声情報とを比較して、隔たりを示す乖離度を算出する乖離度算出部と、前記乖離度算出部に算出された乖離度に基づいて、前記訓練メニュー選択部に選択させる訓練メニューを指定する訓練メニュー指定部とを備え、前記学習者音声情報は、歌唱における基礎の要素として複数の基礎項目が予め設定されており、前記複数の訓練メニューは、前記複数の基礎項目に対応した基礎訓練メニューと、歌唱の訓練に対応する歌唱訓練メニューとを含む構成とされ、前記乖離度は、前記複数の基礎項目毎に項目乖離度が設けられ、該項目乖離度毎に対応する項目閾値が設定されており、前記訓練メニュー指定部は、前記複数の基礎項目毎の項目乖離度と、該項目乖離度に対応する項目閾値とをそれぞれ比較して、いずれかの項目乖離度が対応する項目閾値を超えた場合、該項目乖離度に対応する基礎項目の基礎訓練メニューを指定することを特徴とする。
本発明に係る歌唱訓練装置では、前記訓練メニュー指定部は、前記項目乖離度と前記項目閾値とを比較した際、いずれの項目乖離度も対応する項目閾値を超えていない場合、前記歌唱訓練メニューを指定する構成としてもよい。
本発明に係る歌唱訓練装置では、前記訓練メニュー指定部は、前記項目乖離度と前記項目閾値とを比較した際、複数の項目乖離度が対応する項目閾値を超えた場合、前記項目乖離度と前記項目閾値との差が最大となった基礎項目の基礎訓練メニューを指定する構成としてもよい。
本発明に係る歌唱訓練装置では、前記複数の訓練メニューは、それぞれ難易度が予め設定されており、前記訓練メニュー指定部は、難易度が低い訓練メニューから順に指定する構成としてもよい。
本発明に係る歌唱訓練装置では、前記複数の基礎項目として、音声における息漏れが設定されている構成としてもよい。
本発明に係る歌唱訓練方法は、範唱に対応する範唱音声情報が、それぞれ設定された複数の訓練メニューを記憶する訓練メニュー記憶部を備え、出力された範唱に対し追唱した学習者の音声を評価して、歌唱の訓練を実施する歌唱訓練装置における歌唱訓練方法であって、訓練メニュー選択部に、前記訓練メニュー記憶部に記憶された複数の訓練メニューのうち、いずれかの訓練メニューを選択させる訓練メニュー選択ステップと、範唱出力部に、前記訓練メニュー選択部に選択された訓練メニューに基づいて、範唱を出力させる範唱出力ステップと、音声入力部に、学習者の音声の入力を受け付けさせる音声入力ステップと、音声分析部に、前記音声入力部に入力された学習者の音声を分析して、学習者音声情報を生成させる音声分析ステップと、乖離度算出部に、前記訓練メニュー選択部に選択された訓練メニューに対応する範唱音声情報と、前記音声分析部に生成された学習者音声情報とを比較して、隔たりを示す乖離度を算出させる乖離度算出ステップと、訓練メニュー指定部に、前記乖離度算出部に算出された乖離度に基づいて、前記訓練メニュー選択部に選択させる訓練メニューを指定させる訓練メニュー指定ステップとを含み、前記学習者音声情報は、歌唱における基礎の要素として複数の基礎項目が予め設定されており、前記複数の訓練メニューは、前記複数の基礎項目に対応した基礎訓練メニューと、歌唱の訓練に対応する歌唱訓練メニューとを含む構成とされ、前記乖離度は、前記複数の基礎項目毎に項目乖離度が設けられ、該項目乖離度毎に対応する項目閾値が設定されており、前記訓練メニュー指定ステップは、前記複数の基礎項目毎の項目乖離度と、該項目乖離度に対応する項目閾値とをそれぞれ比較して、いずれかの項目乖離度が対応する項目閾値を超えた場合、該項目乖離度に対応する基礎項目の基礎訓練メニューを指定することを特徴とする。
本発明に係る歌唱訓練プログラムは、本発明に係る歌唱訓練方法の各ステップをコンピュータに実行させることを特徴とする。
本発明によると、歌唱の評価において、基礎項目毎に評価することで、学習者が習得できていない基本能力を顕在化させ、不足する基本能力に遡って基礎訓練を実施するので、学習者の歌唱能力を確実に強化することができる。
以下、本発明の実施の形態に係る歌唱訓練装置について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る歌唱訓練装置での訓練の流れを示す模式図である。
図1では、歌唱訓練MKおよび基礎訓練(第1基礎訓練BK1ないし第3基礎訓練BK3)の流れを模式的に示している。つまり、歌唱訓練MKおよび基礎訓練は、矢符の向きに沿った順で予め決められた内容が実施される。ここでの内容とは、例えば、楽曲の楽譜に相当し、楽曲の初めから終わりまでの一連の流れを示している。また、訓練の段階とされていてもよく、予め決められた複数のメニューを実施する順番であってもよい。
本発明の実施の形態に係る歌唱訓練装置1(詳しくは、図2参照)では、歌唱における基礎の要素として複数の基礎項目が予め設定されており、先ず、学習者に歌唱訓練MKを実施させる。そして、歌唱訓練MKを評価した際、いずれかの基礎項目に関する能力(基本能力)が欠如していると判断すれば、歌唱訓練MKを中断して、基礎項目に対応する第1基礎訓練BK1を実施する。第1基礎訓練BK1の実施によって、学習者に基本能力が身に付いたと判断すれば、歌唱訓練MKを再開する。歌唱訓練MKを再開した後、他の基礎項目に関する能力が欠如していると判断すれば、再度、対応する基礎訓練として第2基礎訓練BK2を実施する。また、基礎訓練を実施している際には、他の基礎項目に対応する基礎訓練(例えば、第3基礎訓練BK3)を実施してもよい。
歌唱訓練MKでは、範唱が出力され、学習者に追唱させる。ここで、範唱は、歌唱の模範となる音声に相当する。なお、範唱は、楽曲の伴奏だけであってもよいし、歌唱に習熟している人の音声であってもよい。
基礎訓練では、予め設定された内容に基づいて、学習者に発声させる。基礎訓練として設定された内容は、例えば、「ホー、ホー」といった1つの文字を、複数回発声させるものであってもよいし、音程や音量を変更しながら発声させるものであってもよい。また、後述する基礎項目のうち、「息漏れ」に対応する基礎訓練では、口を「ホ」と発声する状態にして、音声を伴わずに息だけを吐く方法が挙げられる。この際には、頬を膨らませないことと、顎を動かさないこととが重要とされている。
このように、歌唱訓練装置1では、学習者に歌唱訓練MKとは異なる基礎訓練を実施させる。これによって、単なる歌唱の繰り返しに留まらず、学習者に欠如している基本能力を鍛えており、学習者の歌唱能力を総合的に向上させている。
図2は、本発明の実施の形態に係る歌唱訓練装置の構成を示す構成図である。
歌唱訓練装置1は、範唱出力部2、表示部3、音声入力部4、操作入力部5、CPU6、および記憶領域7を備えた構成とされており、出力した範唱に対し追唱した学習者の音声を評価して、歌唱の訓練を実施する。
範唱出力部2は、スピーカであって、範唱を出力する。ここで、範唱は、歌唱の模範となる音声に相当する。なお、範唱出力部2から出力するのは、範唱だけに限定されず、歌の伴奏や、学習者に対する指示を出力してもよい。
表示部3は、ディスプレイであって、訓練の内容を示す画面を表示する。なお、表示部3に表示される画面については、後述する図4ないし図8を参照して、詳細に説明する。
音声入力部4は、マイクロフォンであって、人(学習者)が発した音声等の音響(振動)を電気信号に変換する電気音響変換機である。また、音声入力部4は、さらに、A/Dコンバータを含む構成とされていてもよく、マイクロフォンから入力されるアナログ信号は、A/Dコンバータによってデジタル信号に変換される。
操作入力部5は、ボタンやキーボードであって、学習者からの指示の入力を受け付ける。なお、操作入力部5は、他の部分から独立していてもよく、例えば、無線を介して接続されたリモートコントローラであってもよい。また、表示部3および操作入力部5は、一体とされたタッチパネルとされていてもよく、学習者の指やペンなどが接した位置を検知して入力を受け付けてもよい。
CPU6は、中央演算処理装置であって、訓練メニュー選択部6a、音声分析部6b、乖離度算出部6c、および訓練メニュー指定部6dを予め組み込まれたプログラムとして記憶しており、記憶したプログラムを実行することにより、後述する処理を実行する。
記憶領域7は、例えば、HDDやメモリであって、訓練メニュー記憶部8が設けられている。訓練メニュー記憶部8には、複数の訓練メニューとして、複数の基礎項目に対応した基礎訓練メニュー8bと、歌唱の訓練に対応する歌唱訓練メニュー8aとが記憶されている。また、記憶領域7には、範唱音声情報HDや学習者音声情報GDが記憶される。なお、範唱音声情報HDおよび学習者音声情報GDについては、後述する図3Aないし図3Dを参照して、詳細に説明する。
訓練メニュー選択部6aは、訓練メニュー記憶部8に記憶された複数の訓練メニューのうち、いずれかの訓練メニューを選択する。範唱出力部2は、選択された訓練メニューに基づいて範唱を出力する。音声分析部6bは、音声入力部4に入力された学習者の音声を分析して、学習者音声情報GDを生成する。乖離度算出部6cは、訓練メニュー選択部6aに選択された訓練メニューに対応する範唱音声情報HDと、音声分析部6bに生成された学習者音声情報GDとを比較して、隔たりを示す乖離度Xを算出する。訓練メニュー指定部6dは、乖離度算出部6cに算出された乖離度Xに基づいて、訓練メニュー選択部6aに選択させる訓練メニューを指定する。なお、訓練メニュー選択部6a、音声分析部6b、乖離度算出部6c、および訓練メニュー指定部6dによって実施される一連の処理については、後述する図9ないし図11を参照して、詳細に説明する。
次に、図3Aないし図3Dを参照して、範唱音声情報HDおよび学習者音声情報GDについて、詳細に説明する。本実施の形態において、学習者音声情報GDは、音声分析部6bによって生成されるが、具体的に、学習者音声情報GDには、複数の基礎項目が予め設定されており、音声入力部4に入力された音声を、複数の基礎項目に応じて周波数分析を行い、それぞれの基礎項目に対応した学習者項目情報(例えば、後述する学習者音程情報G1、学習者音量情報G2、学習者裏声情報G3、および学習者息漏れ情報G4)を有する学習者音声情報GDを生成する。また、範唱音声情報HDも、学習者音声情報GDと同様に、複数の基礎項目が予め設定されており、それぞれの基礎項目に対応した範唱項目情報(例えば、後述する範唱音程情報H1、範唱音量情報H2、範唱裏声情報H3、および範唱息漏れ情報H4)を有する構成とされている。そして、乖離度算出部6cによって乖離度Xを算出する際には、それぞれの基礎項目毎に学習者項目情報と範唱項目情報とを比較する。
本実施の形態では、基礎項目として、「音程」、「音量」、「裏声」、および「息漏れ」が設定されている。なお、基礎項目は、これに限定されず、例えば、「ブレス(息つぎ)の長さ」、「音域」、「リズム」、および「テンポ」などが設定されていてもよい。
音声分析部6bは、学習者音声情報GDに対して、LPC(線形予測符号)分析やケプストラム分析等を行うことで、基本波(フーリエ変換した結果のうち、最も低い周波数に対応する成分)や複数の高調波(基本波の周波数の整数倍周波数に対応する成分)を抽出する。そして、抽出した結果のうち、周波数の高低に関する変動を「音程」として、学習者音程情報G1を生成する。また、信号強度に関する変動を「音量」として、学習者音量情報G2を生成する。
さらに、基本波と高調波との信号強度の比率に基づいて、「裏声」に関する学習者裏声情報G3を生成する。一般的に、音声は、発声方法などによって複数に分類することができ、その一例として「表声」および「裏声」が挙げられる。「表声」は、地声とも呼ばれ、声帯音源波(声帯で生じた音)において、基本波に対する高調波のエネルギ(信号強度)が大きい声区に相当する。発声機構的には、声帯を取り巻く閉鎖筋群が輪状甲状筋に対して優位に働き、声帯全体が振動して生じるものをいう。一方、「裏声」は、ファルセットとも呼ばれ、声帯音源波において、基本波に対する高調波のエネルギが相対的に小さい声区に相当する。発声機構的には、輪状甲状筋が閉鎖筋群に対して優位に働き、声帯の辺縁部が振動して生じるものをいう。つまり、音声における基本波と高調波との信号強度を比較することで、「表声」と「裏声」とのいずれかを判断することができる。
また、人が発声する際には、肺から空気(呼気)を押し出しており、呼気が通るときの声帯の振動が音声となる。ところで、音声を発した際、声帯の振動に殆ど係わることなく、呼気が体外に発せられることがあり、このような状態が「息漏れ」と呼ばれる。具体的に、「息漏れ」とは、人が発声する際に声門が開き、声門から呼気が漏れている状態であって、意図的に行う場合と、無意識的に行われる場合とがある。「息漏れ」が生じた際には、呼気を長く吐き続けることができず、長時間に亘って発声することができない。
「息漏れ」に関する学習者息漏れ情報G4については、予め入力された学習モデルに基づいて生成する。具体的には、「息漏れ」の発声法に習熟している人が実際に複数の発声を聞いて、その発声が「息漏れ」であるかどうかを判定しており、複数の発声と判定結果とを関連付けた統計が、学習モデルに予め記憶されている。学習モデルでは、予め記憶された統計に基づいて、入力された音声を評価して、学習者息漏れ情報G4を生成する。
なお、学習モデルは、「息漏れ」だけに限定されず、「裏声」についても設けられていてもよい。つまり、「裏声」の発声法に習熟している人の判定結果に関する統計によって、「裏声」の判定をしてもよい。
以下では、基礎項目毎に学習者項目情報と範唱項目情報とを比較した一例について、図面を参照して説明する。
図3Aは、音程に関する学習者音声情報と範唱音声情報とを比較した一例を示す説明図である。
図3Aにおいて、横軸は時間を表し、図中右方向へ進むほど時間が経過することを示している。また、縦軸はピッチ(音高)を表し、図中上方向へ進むほどピッチが高いことを示している。図3Aでは、開始時(時間T0)から時間T6までが楽曲の1フレーズを示しており、1つの音(音符)毎の区切りを、それぞれ時間T1ないし時間T5としている。つまり、図3Aに示すフレーズは、6つの音で構成されている。なお、これに限定されず、フレーズを構成する音の数は、適宜変更することができ、それぞれの時間の長さも適宜変更することができる。また、図3Aでは、1フレーズだけを示しているが、これに限定されず、楽曲全体を比較したり、複数のフレーズをまとめて比較したりしてもよい。なお、時間T0は、楽曲の開始時とされていてもよいし、楽曲の途中であって、フレーズ同士の区切りとされていてもよい。
範唱音程情報H1は、選択された訓練メニューにおいて、模範となる音声(範唱)の音程を示している。図3Aでは、フレーズを構成する6つの音に応じて、範唱音程情報H1を6つの矩形で示している。また、学習者音程情報G1は、曲線で示されており、時間に対する学習者の音程の軌跡を表している。なお、学習者音程情報G1が途切れている時間は、学習者が音声を発していないと判断された期間を示す。範唱音程情報H1では、模範となる音程に対して、上下に幅を持っている。つまり、範唱音程情報H1を示す矩形に、学習者音程情報G1を示す曲線が重なっている期間が、範唱音程情報H1と学習者音程情報G1とが一致していると判断され、その程度に応じて乖離度Xが算出される。範唱音程情報H1の上下の幅は、適宜調整してもよく、幅を狭くして学習者音程情報G1とのずれを詳しく検出してもよい。
例えば、時間T0から時間T1までの期間において、学習者の歌唱は、初めに、範唱より低い音程であって、徐々に範唱と重なる。また、時間T1より前に、音程が変わっている。その後、時間T1から時間T2までの期間において、学習者の歌唱は、範唱と一致している。しかしながら、学習者の歌唱は、時間T2を過ぎてから音程が変化している。つまり、範唱に対して、学習者は、2つめの音を前後に長く歌っていると判断できる。また、時間T4から時間T5までの期間において、学習者の歌唱は、範唱より高い音程となっており、全く一致していない。さらに、時間T5から時間T6までの期間において、学習者の歌唱は、時間T6に到達する前に途切れており、範唱より短く歌っていると判断できる。
本実施の形態では、範唱音程情報H1と学習者音程情報G1とを比較した結果、範唱音程情報H1と学習者音程情報G1とがずれている期間やずれている程度に応じて、実測値aを算出する。そして、乖離度Xは、「X=Ka(A−a)2」との関係式から算出される。なお、Kaは重み係数であって、Aは目標値とされている。重み係数Kaと目標値Aとについては、基礎項目毎に適宜設定されている。
図3Bは、音量に関する学習者音声情報と範唱音声情報とを比較した一例を示す説明図である。
図3Bでは、図3Aと同様に、横軸が時間を表し、図中右方向へ進むほど時間が経過することを示している。また、縦軸は音量を表し、図中上方向へ進むほど音量が大きいことを示している。図3Bは、図3Aと同様のフレーズを示しており、時間T0から時間T6までが6つの音で構成されている。なお、音量については、入力された音声での最大値および最小値等に基づいて、正規化してもよい。つまり、音量を正規化することで、フレーズや楽曲における音量の変動を比較するようにしてもよい。
範唱音量情報H2は、選択された訓練メニューにおいて、模範となる音声(範唱)の音量を示している。図3Bでは、図3Aと同様に、フレーズを構成する6つの音に応じて、範唱音量情報H2を6つの矩形で示している。また、学習者音量情報G2は、曲線で示されており、時間に対する学習者の音量の軌跡を表している。学習者音量情報G2は、学習者音程情報G1と同様に、範唱音量情報H2と一致している程度によって、乖離度Xが算出される。
図3Bに示すフレーズにおいて、時間T0から時間T5までの期間の範唱は、徐々に音量が大きくなっており、時間T4から時間T5までの期間で最大となっている。その後、範唱は、時間T5から時間T6までの期間で、音量が少し低下する。これに対し、学習者の歌唱は、時間T0から時間T1までの期間で最大となっており、時間の経過と伴に、音量が徐々に低下している。学習者の歌唱と範唱とを比較すると、時間T2から時間T4までの期間では、略一致しているが、それ以外の期間では大きくずれている。
学習者音量情報G2は、学習者音程情報G1と同様にして、範唱音量情報H2と比較され、ずれている期間やずれている程度に応じて、実測値aを算出し、乖離度Xは、上述した関係式から算出される。
図3Cは、裏声に関する学習者裏声情報と範唱裏声情報とを比較した一例を示す説明図である。
図3Cでは、図3Aと同様に、横軸が時間を表し、図中右方向へ進むほど時間が経過することを示している。また、縦軸は裏声指標値を表し、図中上方向へ進むほど裏声指標値が大きいことを示している。裏声指標値は、音声が裏声または表声のいずれであると判定されたかの度合を示しており、「0」から「1」までの値で表され、「1」に近づくにつれて、より明確に裏声であることを表している。
図3Cにおいて、学習者裏声情報G3は、曲線で示されており、時間に対する学習者の裏声指標値の軌跡を表している。範唱裏声情報H3は、選択された訓練メニューでの範唱の裏声指標値を、範唱音程情報H1等と同様の矩形で示している。さらに、図3Cには、横軸に平行な裏声基準線SL1が示されている。つまり、学習者裏声情報G3は、裏声基準線SL1より裏声指標値が高い場合、裏声であると判断され、裏声基準線SL1より裏声指標値が低い場合、表声であると判断される。図3Cにおいて、裏声基準線SL1は、裏声指標値が「0.5」近傍とされているが、これに限定されず、適宜変更してもよい。
図3Cに示すフレーズにおいて、時間T4から時間T5までの期間の学習者の歌唱は、裏声基準線SL1より低い値となっており、それ以外の期間で裏声基準線SL1を超えている。
学習者裏声情報G3は、学習者音程情報G1等と同様にして、範唱裏声情報H3と比較され、ずれている期間やずれている程度に応じて、実測値aを算出し、乖離度Xは、上述した関係式から算出される。
図3Dは、息漏れに関する学習者息漏れ情報と範唱息漏れ情報とを比較した一例を示す説明図である。
図3Dでは、図3Aと同様に、横軸が時間を表し、図中右方向へ進むほど時間が経過することを示している。また、縦軸は息漏れ指標値を表し、図中上方向へ進むほど息漏れ指標値が大きいことを示している。息漏れ指標値は、音声が息漏れの状態であると判定されたかどうかの度合を示しており、「0」から「1」までの値で表され、「1」に近づくにつれて、より明確に息漏れしていることを表している。
図3Dにおいて、学習者息漏れ情報G4は、曲線で示されており、時間に対する学習者の息漏れ指標値の軌跡を表している。また、範唱息漏れ情報H4は、選択された訓練メニューでの範唱の息漏れ指標値を、範唱音程情報H1等と同様の矩形で示している。さらに、図3Dには、横軸に平行な息漏れ基準線SL2が示されている。つまり、学習者息漏れ情報G4は、息漏れ基準線SL2より息漏れ指標値が高い場合、息漏れしていると判断され、息漏れ基準線SL2より息漏れ指標値が低い場合、息漏れしていないと判断される。図3Dにおいて、息漏れ基準線SL2は、息漏れ指標値が「0.5」近傍とされているが、これに限定されず、適宜変更してもよい。
図3Dに示すフレーズにおいて、学習者の歌唱は、全体的に息漏れ指標値が高く、息漏れ基準線SL2を超えている。学習者息漏れ情報G4は、学習者音程情報G1等と同様にして、範唱息漏れ情報H4と比較され、ずれている期間やずれている程度に応じて、実測値aを算出し、乖離度Xは、上述した関係式から算出される。
上述したように、乖離度算出部6cは、それぞれの学習者項目情報と対応する範唱項目情報とを比較して、乖離度Xを算出する。なお、以下では説明のため、基礎項目毎の乖離度Xをそれぞれ項目乖離度Xkと呼ぶことがある。歌唱訓練装置1では、算出された乖離度Xに基づいて、乖離度評価が行われ、訓練メニューが指示される。
乖離度評価では、複数の基礎項目毎の項目乖離度Xkと、項目乖離度Xkに対応する項目閾値P0とがそれぞれ比較される。本実施の形態では、項目閾値P0として、第1項目閾値P1と、第1項目閾値P1より小さい値とされた第2項目閾値P2とが設定されている。
歌唱訓練メニュー8aを実施した際には、先ず、項目乖離度Xkと第1項目閾値P1との比較が行われる。その結果、いずれかの項目乖離度Xkが対応する第1項目閾値P1を超えた場合、訓練メニュー指定部6dによって、項目乖離度Xkに対応する基礎項目の基礎訓練メニュー8bが指定される。また、第1項目閾値P1を超えた項目乖離度Xkに対応する基礎項目は、要訓練項目として設定される。ここで、複数の項目乖離度Xkが対応する第1項目閾値P1を超えた場合には、項目乖離度Xkと第1項目閾値P1との差が最大となった基礎項目の基礎訓練メニュー8bが指定される。この場合、項目乖離度Xkと第1項目閾値P1との差が大きい順で、要訓練項目を設定すればよく、例えば、第1要訓練項目および第2要訓練項目とのように、順番を設定すればよい。つまり、項目乖離度Xkが対応する第1項目閾値P1を超えた場合には、乖離度評価で不合格と判定され、要訓練項目の基礎訓練を実施させる。この場合には、「第1項目閾値P1<項目乖離度Xk」という関係となっている。
次に、第1項目閾値P1を超えている項目乖離度Xkが存在しないとき、項目乖離度Xkと第2項目閾値P2との比較が行われる。その結果、いずれかの項目乖離度Xkが対応する第2項目閾値P2を超えた場合には、乖離度評価で要注意と判定され、同じ歌唱訓練を繰り返させる。この場合には、「第2項目閾値P2<項目乖離度Xk≦第1項目閾値P1」という関係となっている。
そして、いずれの項目乖離度Xkも対応する第2項目閾値P2を超えていない場合には、乖離度評価で合格と判定され、歌唱訓練メニューが指定される。この場合には、「項目乖離度Xk≦第2項目閾値P2」という関係となっている。
また、基礎訓練メニュー8bを実施した際の乖離度評価では、項目閾値P0として、基礎閾値P3が設定されている。そして、項目乖離度Xkと、項目乖離度Xkに対応する基礎閾値P3とが比較される。なお、基礎閾値P3は、第1項目閾値P1および第2項目閾値P2と同じ値とされていてもよいし、異なる値とされていてもよい。本実施の形態において、基礎訓練の乖離度評価では、基礎閾値P3だけが設定されている。従って、項目乖離度Xkが対応する基礎閾値P3を超えた場合には、乖離度評価で不合格と判定され、項目乖離度Xkが対応する基礎閾値P3を超えていない場合には、乖離度評価で合格と判定される。
次に、表示部3に表示される第1表示画面DP1ないし第8表示画面DP8について、図面を参照して説明する。
図4は、第1表示画面を示す説明図である。
第1表示画面DP1は、歌唱訓練メニュー8aの選択を受け付ける画面であって、メニュー選択コメントC1と、4つの歌唱訓練メニューキーK1とが表示されている。メニュー選択コメントC1は、学習者に歌唱訓練メニュー8aの選択を促すコメントであって、図4では、「歌唱訓練するジャンルを選んでください」と表示されている。本実施の形態では、楽曲の内容に応じて、歌唱訓練メニュー8aがジャンル別に分類されており、学習者は、歌唱訓練したいジャンルを選択することができる。ジャンルは、例えば、「歌曲」、「童謡」、「ポピラー」、および「歌謡曲」などが挙げられるが、これに限定されず、さらに異なるジャンルが設けられていてもよい。歌唱訓練メニューキーK1は、歌唱訓練メニュー8aの選択を受け付ける。図4では、ジャンルに対応する4つの歌唱訓練メニューキーK1が設けられているが、これに限定されず、ジャンル等で分類せずに、歌唱訓練メニュー8aを直接選択させてもよい。
図5は、第2表示画面を示す説明図である。
第2表示画面DP2は、訓練を実施している際の画面であって、訓練コメントC2と、歌詞コメントC3とが表示されている。なお、第2表示画面DP2は、歌唱訓練メニュー8aに限らず、基礎訓練メニュー8bを実施する際にも表示される。訓練コメントC2は、学習者に訓練の内容を説明するコメントである。歌詞コメントC3は、学習者に追唱させる歌詞を表示している。なお、基礎訓練メニュー8bで表示される歌詞は、楽曲の歌詞だけに限定されず、予め設定された内容が表示されてもよい。
図6Aは、第3表示画面を示す説明図である。
第3表示画面DP3は、歌唱訓練の結果を示す画面であって、乖離度評価によって不合格とされた場合を示している。第3表示画面DP3では、歌唱訓練結果コメントCH1、4つの歌唱訓練評価コメントCP1、歌唱訓練指示コメントCS1、および基礎訓練開始キーK2が表示されている。歌唱訓練結果コメントCH1は、乖離度評価で不合格となったことを示す歌唱不合格コメントCHaを表示しており、図6Aでは、「総合評価:不合格」と表示されている。
歌唱訓練評価コメントCP1は、設定された基礎項目に応じて、4つ設けられて、乖離度Xに応じた得点を表示している。本実施の形態では、歌唱訓練評価コメントCP1として、音程評価コメントCPa、音量評価コメントCPb、裏声評価コメントCPc、および息漏れ評価コメントCPdが設けられている。音程評価コメントCPaは、「音程:90」と表示し、音量評価コメントCPbは、「音量:81」と表示し、裏声評価コメントCPcは、「裏声:77」と表示し、息漏れ評価コメントCPdは、「息漏れ:32」と表示している。歌唱訓練評価コメントCP1に表示される得点は、例えば、「0」から「100」までの数値であって、乖離度Xが高くなるにつれて、「100」から減点した表示とされている。つまり、図6Aにおいては、「息漏れ」の基礎項目が最低の評価とされている。なお、歌唱訓練評価コメントCP1の表示については、得点だけに限定されず、絵や文字などで表示されていてもよい。また、歌唱訓練評価コメントCP1を設ける数は、基礎項目に応じて変更すればよい。
歌唱訓練指示コメントCS1は、歌唱訓練の結果に対する学習者への指示を表示しており、図6Aでは、乖離度評価で不合格となった際の不合格指示コメントCSaを表示している。「息漏れ」が最低の評価とされたことから、不合格指示コメントCSaには、「息漏れの基礎訓練をします」と表示されており、学習者に「息漏れ」の基礎訓練の開始を促している。
基礎訓練開始キーK2は、基礎訓練メニュー8bの開始の指示を受け付ける。基礎訓練開始キーK2によって、開始される基礎訓練メニュー8bは、乖離度評価の結果によって決定されており、図6Aに示す場合では、「息漏れ」の基礎訓練メニュー8bが開始される。
図6Bは、第4表示画面を示す説明図である。
第4表示画面DP4は、第3表示画面DP3と同様に、歌唱訓練の結果を示す画面であって、乖離度評価によって要注意とされた場合を示している。第4表示画面DP4では、歌唱訓練結果コメントCH1、4つの歌唱訓練評価コメントCP1、歌唱訓練指示コメントCS1、および歌唱訓練開始キーK3が表示されている。歌唱訓練結果コメントCH1は、乖離度評価で要注意となったことを示す歌唱要注意コメントCHbを表示しており、図6Bでは、「総合評価:要注意」と表示されている。
歌唱訓練評価コメントCP1は、図6Aと同様に4つ設けられており、図6Bでは、「音程:90」、「音量:53」、「裏声:77」、および「息漏れ:82」と表示され、「音量」の基礎項目が最低の評価とされている。
図6Bにおいて、歌唱訓練指示コメントCS1は、乖離度評価で要注意となった際の要注意指示コメントCSbを表示している。図6Bでは、「音量」が最低の評価とされているが、基礎訓練を実施する程度ではないと判断されたことから、学習者へ歌唱における注意を促すコメントが表示されている。
歌唱訓練開始キーK3は、歌唱訓練メニュー8aの開始の指示を受け付け、再度、同じ歌唱訓練メニュー8aを繰り返す。
図6Cは、第5表示画面を示す説明図である。
第5表示画面DP5は、第3表示画面DP3と同様に、歌唱訓練の結果を示す画面であって、乖離度評価によって合格とされた場合を示している。第5表示画面DP5では、歌唱訓練結果コメントCH1、4つの歌唱訓練評価コメントCP1、歌唱訓練指示コメントCS1、歌唱訓練選択キーK4、および終了キーK5が表示されている。歌唱訓練結果コメントCH1は、乖離度評価で合格となったことを示す歌唱合格コメントCHcを表示しており、図6Cでは、「総合評価:合格」と表示されている。
歌唱訓練評価コメントCP1は、図6Aと同様に4つ設けられており、図6Cでは、「音程:90」、「音量:81」、「裏声:77」、および「息漏れ:94」と表示され、全ての基礎項目で高い評価とされている。
図6Cにおいて、歌唱訓練指示コメントCS1は、乖離度評価で合格となった際の合格指示コメントCScを表示している。図6Cに示す場合では、全ての基礎項目に対して基礎訓練が必要ないと判断されたことから、学習者へ他の歌唱訓練メニュー8aの実施を促すコメントが表示されている。
歌唱訓練選択キーK4は、歌唱訓練メニュー8aの選択の指示を受け付ける。終了キーK5は、歌唱訓練メニュー8aの終了の指示を受け付ける。なお、歌唱訓練選択キーK4が入力された際の処理については、後述する図9ないし図11を参照して説明する。
図7Aは、第6表示画面を示す説明図である。
第6表示画面DP6は、基礎訓練の結果を示す画面であって、乖離度評価によって不合格とされた場合を示している。第6表示画面DP6では、基礎訓練結果コメントCH2、基礎訓練評価コメントCP2、基礎訓練指示コメントCS2、および繰り返しキーK6が表示されている。
基礎訓練結果コメントCH2は、基礎訓練における乖離度評価で不合格となったことを示す基礎不合格コメントCHdを表示しており、図7Aでは、「基礎訓練評価:不合格」と表示されている。基礎訓練評価コメントCP2は、実施された基礎訓練メニュー8bに対応する基礎項目の乖離度Xに応じた得点を表示している。基礎訓練評価コメントCP2に表示される得点は、歌唱訓練評価コメントCP1に表示される得点と同様としてもよい。図7Aでは、基礎訓練評価コメントCP2に「評価:32」と表示されている。
基礎訓練指示コメントCS2は、基礎訓練の結果に対する学習者への指示を表示しており、図7Aでは、乖離度評価で不合格となった際の繰り返しコメントCSdを表示している。図7Aに示す場合では、基礎訓練で低い評価とされたことから、繰り返しコメントCSdには、「基礎訓練を繰り返します」と表示されており、学習者に基礎訓練の繰り返しを促している。
繰り返しキーK6は、基礎訓練メニュー8bの繰り返しの指示を受け付ける。繰り返しキーK6によって、開始される基礎訓練メニュー8bは、乖離度評価を行った基礎訓練であって、同じ基礎訓練メニュー8bを、再度、実行する。
図7Bは、第7表示画面を示す説明図である。
第7表示画面DP7は、基礎訓練の結果を示す画面であって、乖離度評価によって合格とされた場合を示している。第7表示画面DP7では、基礎訓練結果コメントCH2、基礎訓練評価コメントCP2、基礎訓練指示コメントCS2、再開キーK8、および基礎訓練選択キーK7が表示されている。
基礎訓練結果コメントCH2は、基礎訓練における乖離度評価で合格となったことを示す基礎合格コメントCHeを表示しており、図7Bでは、「基礎訓練評価:合格」と表示されている。図7Bにおいて、基礎訓練評価コメントCP2は、「評価:75」と表示されている。
基礎訓練指示コメントCS2は、基礎訓練の結果に対する学習者への指示を表示しており、図7Bでは、乖離度評価で合格となった際の再開コメントCSeを表示している。図7Bに示す場合では、基礎訓練で高い評価とされたことから、再開コメントCSeには、「歌唱訓練を再開します」と表示されており、学習者に歌唱訓練の再開を促している。つまり、基礎訓練によって、学習者に基本能力が備わったと判断されれば、元の歌唱訓練を実施する。
基礎訓練選択キーK7は、基礎訓練メニュー8bの選択を受け付けるものであって、後述する第8表示画面DP8を表示させる。
再開キーK8は、歌唱訓練メニュー8aの再開の指示を受け付ける。再開キーK8によって、開始される歌唱訓練メニュー8aは、基礎訓練を実施する前の歌唱訓練とされており、同じ歌唱訓練メニュー8aを、再度、実行する。基礎訓練選択キーK7は、図7Aと同様であるので、説明を省略する。
図8は、第8表示画面を示す説明図である。
第8表示画面DP8は、基礎訓練メニュー8bの選択を受け付ける画面であって、基礎訓練選択コメントC4と、4つの基礎訓練メニューキーK9とが表示されている。基礎訓練選択コメントC4は、学習者に基礎訓練メニュー8bの選択を促すコメントであって、図8では、「基礎訓練する項目を選んでください」と表示されている。
基礎訓練メニューキーK9は、基礎訓練メニュー8bの選択を受け付ける。図8では、基礎項目に対応する4つの基礎訓練メニューキーK9が設けられているが、これに限定されず、基礎項目の数に応じて、基礎訓練メニューキーK9の数を変更してもよい。
次に、歌唱訓練装置1における歌唱訓練方法の処理フローについて、それぞれ図面を参照して説明する。
図9は、歌唱訓練方法のメインフローを示すフロー図である。
歌唱訓練装置1において、処理開始時には、図4に示す第1表示画面DP1が表示部3に表示されている。
ステップS01では、訓練メニュー選択部6aによって、歌唱訓練メニュー8aが選択されたかどうかを待つ。つまり、歌唱訓練メニューキーK1の入力によって、実施する歌唱訓練メニュー8aを学習者に選択されるのを待つ。歌唱訓練メニュー8aが選択されない場合には(ステップS01:No)、歌唱訓練メニュー8aが選択されるまで待機する。一方、歌唱訓練メニュー8aが選択された場合には(ステップS01:Yes)、ステップS2へ進む。
ステップS02では、図10に後述する歌唱訓練メニュー処理を実施する。その結果、乖離度Xとして、基礎項目毎の項目乖離度Xkが算出され、ステップS03へ進む。
ステップS03では、訓練メニュー指定部6dによって、乖離度評価が行われる。上述したように、ステップS02で算出された項目乖離度Xkと、項目乖離度Xkに対応する項目閾値P0とがそれぞれ比較される。乖離度評価によって、不合格と判定された際には、図6Aに示す第3表示画面DP3が表示され、要注意と判定された際には、図6Bに示す第4表示画面DP4が表示され、合格と判定された際には、図6Cに示す第5表示画面DP5が表示される。なお、歌唱訓練評価コメントCP1に表示される得点については、適宜調整すればよい。
ステップS04では、訓練メニュー指定部6dによって、乖離度評価の評価結果が不合格であるかどうかが判断される。その結果、評価結果が不合格である場合には(ステップS04:Yes)、ステップS05へ進む。一方、評価結果が不合格でない場合には(ステップS04:No)、ステップS06へ進む。
ステップS05では、図11に後述する基礎訓練メニュー処理を実施する。基礎訓練メニュー処理が終了すれば、ステップS02へ戻る。この場合、ステップS01で選択された歌唱訓練メニュー8aを再開する。つまり、訓練メニュー指定部6dは、項目乖離度Xkと項目閾値P0(特に、第1項目閾値P1)とを比較した際、いずれの項目乖離度Xkも対応する項目閾値P0を超えていない場合、歌唱訓練メニューを指定する。従って、学習者に基本能力が備わっていると判断されれば、さらなる歌唱訓練を実施して、学習者の歌唱能力をより強化することができる。
ステップS06では、訓練メニュー指定部6dによって、乖離度評価の評価結果が要注意であるかどうかが判断される。その結果、評価結果が要注意である場合には(ステップS04:Yes)、ステップS02へ戻る。一方、評価結果が要注意でない場合には(ステップS04:No)、ステップS07へ進む。
ステップS07では、訓練の終了を指示されたかどうかが判断される。つまり、終了キーK5を選択されたかどうかが判断される。その結果、訓練の終了を指示された場合には(ステップS07:Yes)、処理を終了する。一方、訓練の終了を指示されない場合には(ステップS07:No)、ステップS01へ戻る。つまり、歌唱訓練選択キーK4が選択された場合には、第1表示画面DP1を表示して、歌唱訓練メニュー8aを選択させる。
図10は、歌唱訓練メニュー処理を示すフロー図である。
ステップS11では、範唱出力部2によって、選択された歌唱訓練メニュー8aを出力する。つまり、ステップS01で訓練メニュー選択部6aによって、選択された歌唱訓練メニュー8aを出力し、図5に示す第2表示画面DP2を表示部3に表示させる。
ステップS12では、音声入力部4によって、音声の入力を受け付ける。ここでは、時間の経過に応じ、新たな歌詞を表示するなどして、訓練コメントC2および歌詞コメントC3に表示する内容を適宜変更してもよい。
ステップS13では、音声分析部6bによって、学習者の音声を分析して、学習者音声情報GDを生成する。すなわち、学習者の音声に基づいて、例えば、図3Aないし図3Dに示すような学習者音声情報GDが生成される。
ステップS14では、乖離度算出部6cによって、乖離度X(項目乖離度Xk)を算出し、歌唱訓練メニュー処理を終了する。ここでは、ステップS11で出力した歌唱訓練メニュー8aに対応する範唱音声情報HDと、ステップS13で生成した学習者音声情報GDとが比較される。上述したように、ステップS03では、ここで算出された項目乖離度Xkに基づいて、乖離度評価が行われる。
図11は、基礎訓練メニュー処理を示すフロー図である。
ステップS21では、範唱出力部2によって、指定された基礎項目の基礎訓練メニュー8bを出力する。ここで、訓練メニュー指定部6dは、乖離度評価の結果に基づいて、要訓練項目の基礎訓練メニュー8bを指定する。表示部3には、図5に示す第2表示画面DP2などを表示すればよい。
ステップS22およびステップS23は、図10のステップS12およびステップS13と同様であるので、説明を省略する。
ステップS24では、乖離度算出部6cによって、乖離度X(項目乖離度Xk)を算出し、乖離度評価を行う。なお、基礎訓練メニュー8bを実施した際には、要訓練項目の項目乖離度Xkだけを算出してもよいし、他の基礎項目の項目乖離度Xkも併せて算出してもよい。乖離度評価によって、不合格と判定された際には、図7Aに示す第6表示画面DP6が表示され、合格と判定された際には、図7Bに示す第7表示画面DP7が表示される。
ステップS25では、訓練メニュー指定部6dによって、乖離度評価の評価結果が不合格であるかどうかが判断される。その結果、評価結果が不合格である場合には(ステップS25:Yes)、ステップS21へ戻る。一方、評価結果が不合格でない場合には(ステップS25:No)、基礎訓練メニュー処理を終了する。
歌唱訓練装置1では、基礎訓練メニュー8bで合格とされた際、他の基礎訓練メニュー8bを実施(シフト)することができる。具体的には、ステップS25において、第7表示画面DP7を表示している際に、基礎訓練選択キーK7が選択されると、処理を一旦停止し、新たな基礎訓練メニュー8bを開始する。ここで、新たな基礎訓練メニュー8bは、終了させた基礎訓練メニュー8bに対応する基礎項目を除いて、乖離度Xが大きい基礎項目から順に選ばれる。また、基礎訓練選択キーK7が選択された際に、第8表示画面DP8を表示して、学習者に基礎訓練メニュー8bを選択させてもよい。新たな基礎訓練メニュー8bが選択されると、ステップS21へ戻って、新たな基礎訓練メニュー処理を開始する。ステップS21では、選択された基礎訓練メニュー8bを出力して、処理を進める。新たな基礎訓練メニュー処理が終了すると、ステップS25へ戻って、一旦停止した基礎訓練メニュー処理を再開する。なお、他の基礎訓練メニュー8bへシフトした際には、他の基礎訓練メニュー8bを何度でも繰り返すことができ、基礎訓練メニュー8bを完了させると、歌唱訓練メニュー処理へ戻る。
また、複数の要訓練項目が存在する場合は、ステップS21で第1要訓練項目の基礎訓練メニュー8bを指定し、処理を進める。そして、乖離度評価で合格と判定された際に、ステップS02へ戻らずに、ステップS21へ戻る。ステップS21では、第2要訓練項目の基礎訓練メニュー8bを指定して、再度、処理を進める。このように、全ての要訓練項目で合格と判定されるまで、基礎訓練を繰り返せばよい。すなわち、複数の基本能力が不足している場合には、最も不足した基本能力を重視した基礎訓練を選択することで、学習者に適した訓練を施すことができる。
さらに、第6表示画面DP6および第7表示画面DP7では、基礎訓練評価コメントCP2に1つの基礎項目における評価が表示されていたが、これに限定されず、複数の基礎項目における評価を表示してもよい。そして、基礎訓練メニュー8bは、対応する基礎項目を1つに限定せず、複数の基礎項目に対応させてもよく、基礎項目毎に選択する基礎訓練メニュー8bの優先度などを設定すればよい。この場合、訓練メニュー指定部6dは、優先度に基づいて、基礎訓練メニュー8bを指定する。
複数の訓練メニュー(歌唱訓練メニュー8aおよび基礎訓練メニュー8b)は、それぞれ難易度が予め設定されていてもよい。訓練メニュー指定部6dは、難易度が低い訓練メニューから順に指定する。例えば、基礎訓練メニュー8bを実施した際には、ステップS24の乖離度評価で合格と判定されると、ステップS02へ戻らずに、ステップS21へ戻って、難易度が異なる基礎訓練メニュー8bを実施させる。そして、予め設定された難易度の基礎訓練メニュー8bで合格と判定されると、ステップS02へ戻って、歌唱訓練メニュー8aを再開させる。また、歌唱訓練メニュー8aを実施した際には、ステップS03の乖離度評価で合格と判定されると、ステップS07で訓練の終了が指示されていないと判断し、ステップS01へ戻って、難易度が異なる歌唱訓練メニュー8aを選択する。そして、予め設定された難易度の歌唱訓練メニュー8aで合格と判定されると、処理を終了する。
また、歌唱訓練装置1では、フレーズ毎に訓練メニューを実施する構成としてもよい。この場合、楽曲の途中のフレーズにおいて、ステップS03の乖離度評価で合格と判定されると、ステップS07で訓練の終了が指示されていないと判断し、ステップS01へ戻って、次のフレーズの歌唱訓練メニュー8aを選択する。そして、楽曲の最後に到達すると、処理を終了する。さらに、音声の入力と乖離度評価とを平行して処理してもよく、所定のフレーズにおける音声の入力が完了すると、乖離度評価を行う。そして、乖離度評価で合格と判定された際には、範唱(歌唱訓練メニュー8a)を続け、乖離度評価で不合格と判定された際には、範唱を止めて、基礎訓練メニュー処理を実施すればよい。
なお、第3表示画面DP3ないし第7表示画面DP7では、基礎訓練開始キーK2、歌唱訓練開始キーK3、繰り返しキーK6、および再開キーK8が選択されてから、基礎訓練メニュー8bまたは歌唱訓練メニュー8aを開始させているが、これに限定されず、学習者の入力を待たずに基礎訓練メニュー8bまたは歌唱訓練メニュー8aを開始させてもよい。つまり、基礎訓練および歌唱訓練の結果を表示した後、時間の経過に応じて、歌唱訓練装置1が自動的に訓練メニューを開始させる。この場合には、上述したキーを設けなくてもよい。
本発明の実施の形態に係る歌唱訓練装置1における歌唱訓練方法は、範唱に対応する範唱音声情報HDが、それぞれ設定された複数の訓練メニューを記憶する訓練メニュー記憶部8を備え、出力された範唱に対し追唱した学習者の音声を評価して、歌唱の訓練を実施する歌唱訓練装置1における歌唱訓練方法であって、訓練メニュー選択部6aに、訓練メニュー記憶部8に記憶された複数の訓練メニューのうち、いずれかの訓練メニューを選択させる訓練メニュー選択ステップと、範唱出力部2に、訓練メニュー選択部6aに選択された訓練メニューに基づいて、範唱を出力させる範唱出力ステップと、音声入力部4に、学習者の音声の入力を受け付けさせる音声入力ステップと、音声分析部6bに、音声入力部4に入力された学習者の音声を分析して、学習者音声情報GDを生成させる音声分析ステップと、乖離度算出部6cに、訓練メニュー選択部6aに選択された訓練メニューに対応する範唱音声情報HDと、音声分析部6bに生成された学習者音声情報GDとを比較して、隔たりを示す乖離度Xを算出させる乖離度算出ステップと、訓練メニュー指定部6dに、乖離度算出部6cに算出された乖離度Xに基づいて、訓練メニュー選択部6aに選択させる訓練メニューを指定させる訓練メニュー指定ステップとを含み、学習者音声情報GDは、歌唱における基礎の要素として複数の基礎項目が予め設定されており、複数の訓練メニューは、複数の基礎項目に対応した基礎訓練メニュー8bと、歌唱の訓練に対応する歌唱訓練メニュー8aとを含む構成とされ、乖離度Xは、複数の基礎項目毎に項目乖離度Xkが設けられ、項目乖離度Xk毎に対応する項目閾値P0が設定されており、訓練メニュー指定ステップは、複数の基礎項目毎の項目乖離度Xkと、項目乖離度Xkに対応する項目閾値P0とをそれぞれ比較して、いずれかの項目乖離度Xkが対応する項目閾値P0を超えた場合、項目乖離度Xkに対応する基礎項目の基礎訓練メニュー8bを指定することを特徴とする。
この構成によると、歌唱の評価において、基礎項目毎に評価することで、学習者が習得できていない基本能力を顕在化させ、不足する基本能力に遡って基礎訓練を実施するので、学習者の歌唱能力を確実に強化することができる。
また、本発明は、歌唱訓練方法を実現するためにコンピュータにより実行される歌唱訓練プログラムを含む。コンピュータは、例えば、歌唱訓練装置1のCPU6であり、プログラムを実行し得るデバイスであれば、如何なるものであっても良い。
歌唱訓練装置1は、カラオケ装置に適用されていてもよく、カラオケ装置は、例えば、MIDI音源およびアンプミキサ等を備え、多数の演奏曲のなかからいずれかを選択して出力すると伴に、マイクロフォンから入力された音声を増幅して出力する。また、歌唱訓練装置1は、これに限定されず、CPU、RAM、ROM、およびHDD等を有する一般的なパーソナルコンピュータであって、マイクロフォンおよびスピーカを備えた構成とされていてもよい。つまり、マイクロフォンおよびスピーカを備えた端末であればよく、歌唱訓練プログラムを記憶した携帯電話端末やタブレット端末とされていてもよい。
なお、今回開示した実施の形態は全ての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。従って、本発明の技術的範囲は、上記した実施の形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれる。
1 歌唱訓練装置
2 範唱出力部
3 表示部
4 音声入力部
5 操作入力部
6 CPU
6a 訓練メニュー選択部
6b 音声分析部
6c 乖離度算出部
6d 訓練メニュー指定部
7 記憶領域
8 訓練メニュー記憶部
8a 歌唱訓練メニュー
8b 基礎訓練メニュー
GD 学習者音声情報
HD 範唱音声情報
2 範唱出力部
3 表示部
4 音声入力部
5 操作入力部
6 CPU
6a 訓練メニュー選択部
6b 音声分析部
6c 乖離度算出部
6d 訓練メニュー指定部
7 記憶領域
8 訓練メニュー記憶部
8a 歌唱訓練メニュー
8b 基礎訓練メニュー
GD 学習者音声情報
HD 範唱音声情報
Claims (7)
- 出力された範唱に対し追唱した学習者の音声を評価して、歌唱の訓練を実施する歌唱訓練装置であって、
範唱に対応する範唱音声情報が、それぞれ設定された複数の訓練メニューを記憶する訓練メニュー記憶部と、
前記訓練メニュー記憶部に記憶された複数の訓練メニューのうち、いずれかの訓練メニューを選択する訓練メニュー選択部と、
前記訓練メニュー選択部に選択された訓練メニューに基づいて、範唱を出力する範唱出力部と、
学習者の音声の入力を受け付ける音声入力部と、
前記音声入力部に入力された学習者の音声を分析して、学習者音声情報を生成する音声分析部と、
前記訓練メニュー選択部に選択された訓練メニューに対応する範唱音声情報と、前記音声分析部に生成された学習者音声情報とを比較して、隔たりを示す乖離度を算出する乖離度算出部と、
前記乖離度算出部に算出された乖離度に基づいて、前記訓練メニュー選択部に選択させる訓練メニューを指定する訓練メニュー指定部とを備え、
前記学習者音声情報は、歌唱における基礎の要素として複数の基礎項目が予め設定されており、
前記複数の訓練メニューは、前記複数の基礎項目に対応した基礎訓練メニューと、歌唱の訓練に対応する歌唱訓練メニューとを含む構成とされ、
前記乖離度は、前記複数の基礎項目毎に項目乖離度が設けられ、該項目乖離度毎に対応する項目閾値が設定されており、
前記訓練メニュー指定部は、前記複数の基礎項目毎の項目乖離度と、該項目乖離度に対応する項目閾値とをそれぞれ比較して、いずれかの項目乖離度が対応する項目閾値を超えた場合、該項目乖離度に対応する基礎項目の基礎訓練メニューを指定すること
を特徴とする歌唱訓練装置。 - 請求項1に記載の歌唱訓練装置であって、
前記訓練メニュー指定部は、前記項目乖離度と前記項目閾値とを比較した際、いずれの項目乖離度も対応する項目閾値を超えていない場合、前記歌唱訓練メニューを指定すること
を特徴とする歌唱訓練装置。 - 請求項1または請求項2に記載の歌唱訓練装置であって、
前記訓練メニュー指定部は、前記項目乖離度と前記項目閾値とを比較した際、複数の項目乖離度が対応する項目閾値を超えた場合、前記項目乖離度と前記項目閾値との差が最大となった基礎項目の基礎訓練メニューを指定すること
を特徴とする歌唱訓練装置。 - 請求項1から請求項3までのいずれか1つに記載の歌唱訓練装置であって、
前記複数の訓練メニューは、それぞれ難易度が予め設定されており、
前記訓練メニュー指定部は、難易度が低い訓練メニューから順に指定すること
を特徴とする歌唱訓練装置。 - 請求項1から請求項4までのいずれか1つに記載の歌唱訓練装置であって、
前記複数の基礎項目として、音声における息漏れが設定されていること
を特徴とする歌唱訓練装置。 - 範唱に対応する範唱音声情報が、それぞれ設定された複数の訓練メニューを記憶する訓練メニュー記憶部を備え、出力された範唱に対し追唱した学習者の音声を評価して、歌唱の訓練を実施する歌唱訓練装置における歌唱訓練方法であって、
訓練メニュー選択部に、前記訓練メニュー記憶部に記憶された複数の訓練メニューのうち、いずれかの訓練メニューを選択させる訓練メニュー選択ステップと、
範唱出力部に、前記訓練メニュー選択部に選択された訓練メニューに基づいて、範唱を出力させる範唱出力ステップと、
音声入力部に、学習者の音声の入力を受け付けさせる音声入力ステップと、
音声分析部に、前記音声入力部に入力された学習者の音声を分析して、学習者音声情報を生成させる音声分析ステップと、
乖離度算出部に、前記訓練メニュー選択部に選択された訓練メニューに対応する範唱音声情報と、前記音声分析部に生成された学習者音声情報とを比較して、隔たりを示す乖離度を算出させる乖離度算出ステップと、
訓練メニュー指定部に、前記乖離度算出部に算出された乖離度に基づいて、前記訓練メニュー選択部に選択させる訓練メニューを指定させる訓練メニュー指定ステップとを含み、
前記学習者音声情報は、歌唱における基礎の要素として複数の基礎項目が予め設定されており、
前記複数の訓練メニューは、前記複数の基礎項目に対応した基礎訓練メニューと、歌唱の訓練に対応する歌唱訓練メニューとを含む構成とされ、
前記乖離度は、前記複数の基礎項目毎に項目乖離度が設けられ、該項目乖離度毎に対応する項目閾値が設定されており、
前記訓練メニュー指定ステップは、前記複数の基礎項目毎の項目乖離度と、該項目乖離度に対応する項目閾値とをそれぞれ比較して、いずれかの項目乖離度が対応する項目閾値を超えた場合、該項目乖離度に対応する基礎項目の基礎訓練メニューを指定すること
を特徴とする歌唱訓練方法。 - 請求項6に記載の各ステップをコンピュータに実行させるための歌唱訓練プログラム。
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