JP2016172525A - 車両用表示装置 - Google Patents

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【課題】撮像手段と電子ミラーモニタとの配置姿勢にズレがある場合であっても、電子ミラー画面に車両後方画像を運転者が抱く違和感を低減した状態で表示できる車両用表示装置の向上を図ること。【解決手段】自車両の後方を撮影する撮像手段11と、撮像手段11により撮影した車両後方画像を表示する電子ミラーモニタ12とを備えた車両用表示装置であって、撮像手段11の配置姿勢と同じ基準姿勢Sbに対して運転者側に向けて傾けた傾け姿勢Saで配置された電子ミラーモニタ画面12Aに表示される車両後方画像P1を、該電子ミラーモニタ12が基準姿勢Sbで配置された場合に運転者から視認される視線角度θに応じた視認映像に基づく補正画像P3に補正する補正手段22を備えた。【選択図】図3

Description

この発明は、自車両の後方を撮影する撮像手段と該撮像手段により撮影した車両後方画像を表示する電子ミラーモニタとを備えた車両用表示装置に関する。
車両用表示装置は、運転者が車両後方を確認するために、後方カメラ(撮像手段)によって撮像された画像を車室内に搭載されたモニタに表示し、運転者がドアサイドミラーやバックミラー等の代わりに、電子ミラーとして上記モニタを目視することにより、車両後方の様子を確認するものである。このような車両用表示装置に関して、近年では、特許文献1に例示されるように、運転者が車両後方の様子をより分かり易くモニタに表示するための技術が知られている。
特許文献1は、電子ミラーの表示部に表示される映像が車両の右後方と左後方のいずれの映像であるかを直感的に分かり易くするために、電子ミラーの表示部(モニタ)を、運転者と撮像手段との位置関係に応じて運転者の正面位置から外した位置に配置させたもので、これにより、電子ミラーとカメラとの設置箇所の違いによる運転者が抱く違和感を緩和することができるとされている。
ところで、運転者は、電子ミラー画像を目視する際には、電子ミラー画面に表示された画像を直感的、経験的に、あたかもサイドミラー越しに見た鏡面映像として認識しようとするが、後方カメラの撮像方向と電子ミラーモニタ画面の表示方向、すなわち、後方カメラと電子ミラーモニタとの配置姿勢にズレがある場合、電子ミラー画面に、該電子ミラーの配置姿勢とは異なる姿勢の下で撮像した車両後方映像が表示されることになるため、運転者は違和感を抱くおそれがあった。
上述した特許文献1の場合、電子ミラーモニタと後方カメラとの設置箇所の違いについては着目されているが、設置角度の違いによって運転者が抱くおそれのある違和感については考慮されていないと言わざるを得ない。
近年では、例えば特許文献2のように、電子ミラーモニタと後方カメラとの設置角度の違いによって運転者違和感を抱くことなく電子ミラー画像を目視できるように後方カメラで撮像した撮像画像に対して適宜の画像処理を施した出力画像を電子ミラーモニタに表示させる技術が提案されているが、運転者が抱く違和感を十分に解消できるとまでは言えず、さらなる検討の必要があった。
特開2005−329768号公報 特開2013−216286号公報
そこでこの発明は、撮像手段と電子ミラーモニタとの配置姿勢にズレがある場合であっても、電子ミラー画面に車両後方画像を運転者が抱く違和感を低減した状態で表示できる車両用表示装置の向上を図ることを目的とする。
この発明は、自車両の後方を撮影する撮像手段と、前記撮像手段により撮影した車両後方画像を表示する電子ミラーモニタとを備えた車両用表示装置であって、前記撮像手段の配置姿勢と同じ基準姿勢に対して運転者側に向けて傾けた傾け姿勢で配置された前記電子ミラーモニタ画面に表示される前記車両後方画像を、該電子ミラーモニタが前記基準姿勢で配置された場合に運転者から視認される視線角度に応じた視認映像に基づく補正画像に補正する補正手段を備えたことを特徴とする。
上記構成によれば、前記車両後方画像を、該電子ミラーモニタが前記基準姿勢で配置された場合に運転者から視認される視線角度に応じた視認映像に基づく補正画像に補正し、該補正画像を前記傾け姿勢で配置された前記電子ミラーモニタ画面に表示させるため、運転者は前記基準姿勢(撮像画像配置姿勢)と傾け姿勢との角度の違いによる違和感を感じることなく、車両後方画像中の内容を迅速に認識することができる。
またこの発明の態様として、前記補正手段は、前記基準姿勢で配置した場合の電子ミラーモニタの画面に表示される前記車両後方画像に至るまでの運転者の視線経路に従って該車両後方画像を前記傾け姿勢で配置された前記電子ミラーモニタの画面に投影補正する投影補正手段であり、前記補正画像は、前記車両後方画像を前記投影補正手段によって投影補正した投影画像とすることができる。
上記構成によれば、前記補正画像としての投影画像を、前記傾け姿勢で配置された前記電子ミラーモニタの画面に表示することで、運転者は、基準姿勢で配置された電子ミラーモニタの画面を見た場合に視認される前記車両後方画像を傾け姿勢で配置された電子ミラーモニタの画面から視認することができる。これにより、運転者は前記傾け姿勢で配置した電子ミラーモニタの配置角度と、該電子ミラーモニタに表示されている車両後方画像の撮像角度との角度のズレによる違和感を感じることがなく、車両後方画像中の内容を迅速に認識することができる。
またこの発明の態様として、前記補正手段は、前記基準姿勢で配置した前記電子ミラーモニタの画面において、該電子ミラーモニタを前記傾け姿勢へ傾ける傾け軸方向に直交する直交方向の一方側と他方側とで運転者からの距離が異なることに伴って前記車両後方画像に生じる遠近感を、前記傾け姿勢で配置した前記電子ミラーモニタの画面において強調して表現する遠近感強調補正を行う遠近感強調表現手段であり、前記補正画像は、前記傾け姿勢で配置された前記電子ミラーモニタの画面に前記遠近感強調表現手段によって遠近感強調補正した遠近感強調画像とすることができる。
上記構成によれば、前記基準姿勢で配置した前記電子ミラーモニタの画面において、前記車両後方画像に生じる上述した遠近感を考慮して前記車両後方画像を前記傾け姿勢で配置した前記電子ミラーモニタ画面に強調して表示することで、前記傾け姿勢で配置した前記電子ミラーモニタ画面越しに前記基準姿勢(撮像手段配置姿勢)に対応する撮像方向から撮像した車両後方画像を運転者が視認する際の上述した違和感をより一層、低減することができる。
またこの発明の態様として、前記基準姿勢で配置した前記電子ミラーモニタの画面に表示される前記車両後方画像の前記直交方向における両側のうち、前記基準姿勢から前記傾け姿勢に傾けることにより運転者側に接近する側の端辺を接近側画像端辺に設定し、前記遠近感強調表現手段は、前記車両後方画像における前記傾け軸方向の少なくとも一方側の端辺を前記接近側画像端辺に向けて徐々にトリム幅が大きくなるようにトリミング処理するトリミング処理部とすることができる。
上記構成によれば、前記トリミング処理部により、前記車両後方画像における前記傾け軸方向の少なくとも一方側の端辺を前記接近側画像端辺に向けて徐々にトリム幅が大きくなるようなトリム部分を前記車両後方画像に形成することで前記傾け姿勢で配置した前記電子ミラーモニタの画面に表示される前記車両後方画像の遠近感を出すことができる。
なお、前記トリミング処理部により、前記車両後方画像にトリム部分を形成するトリミング処理を行う際には、そのトリミング処理とともに該車両後方画像を圧縮する等変形させても、変形させなくてもいずれであってもよい。
またこの発明の態様として、前記基準姿勢は、車両前方向に直交する直交面上に前記電子ミラーモニタが配置される姿勢であり、前記車両後方画像は、前記電子ミラーモニタを前記傾け姿勢に配置した状態において、車両上下方向に平行な縦端辺と、車幅方向に平行な横端辺とで正面視略四角形状の画像枠を有し、前記前記遠近感強調表現手段は、前記縦端辺と車両上下方向とのなす角と、前記横端辺と前記車幅方向とのなす角とのうち、角度が大きい側の画像端辺に沿ってのみ遠近感強調補正を行う構成とすることができる。
上記構成によれば、前記前記遠近感強調表現手段により、前記電子ミラーモニタを前記傾け姿勢に配置した状態において、前記縦端辺と車両上下方向とのなす角と、前記横端辺と車幅方向とのなす角とのうち、角度が大きい側の画像端辺に沿ってのみトリミング処理などの遠近感強調補正をすることにより、例えば、前記縦端辺と前記横端辺との双方の成分について前記車両後方画像をトリミング処理した場合のように、前記車両後方画像の画像枠がいびつな形状になるなどしてかえって前記車両後方画像の視認性が低下することを防ぎ、遠近感を出しつつ、視認性を確保することができる。
この発明によれば、撮像手段と電子ミラーモニタとの配置姿勢にズレがある場合であっても、電子ミラー画面に車両後方画像を運転者が抱く違和感を低減した状態で表示できる車両用表示装置の向上を図ることができる。
本車両用表示装置の概略構成を示すブロック図。 車室内における電子ミラーモニタの設置箇所の説明図。 運転者が運転している様子を側面視して模式的に示した説明図。 車両後方画像を表示した電子ミラーモニタの正面図。 運転者と実施例1の電子ミラーモニタの視線角度との関係を示す模式図。 本車両用表示装置の制御処理を示すフローチャート。 実施例1における投影画像の正面図。 実施例1における遠近感強調画像の正面図。 運転者が運転している様子を平面視して模式的に示した説明図。 運転者と実施例2の電子ミラーモニタの視線角度との関係を示す模式図。 実施例2における投影画像の正面図。 実施例2における遠近感強調画像の正面図。 他の実施形態における遠近感強調画像の正面図。 さらに他の実施形態に遠近感強調画像の正面図。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図1は本実施形態の車両用表示装置の概略構成を示すブロック図であり、図2は車室内における左電子ミラーモニタの設置箇所の説明図である。図3は、運転者の前方上側位置に傾け姿勢で配置した左電子ミラーモニタを見ながら運転している様子を側面視して模式的に示した説明図であり、左電子ミラーモニタの周辺部分の拡大図を示している。図4は、補正処理前の車両後方画像を表示した左電子ミラーモニタの正面図であり、画像枠の各端辺と傾き軸の説明図である。図5は運転者と該運転者の前方上側位置に配置した左電子ミラーモニタとの角度の関係を模式的に示した説明図であり、左電子ミラーモニタの配置姿勢に応じた運転者の視線角度の違いを説明する説明図である。図6は車両用表示装置の実施例1の制御処理(運転支援処理)の制御処理を示すフローチャートである。
図7は実施例1の車両用表示装置の投影補正部により車両後方画像を投影補正した投影画像を模式的に示した正面図であり、図8は実施例1の車両用表示装置の遠近感強調補正部により車両後方画像を遠近感強調補正した遠近感強調画像を模式的に示した正面図である。但し、図5中、及び後述する図10中の符号12は、左電子ミラーモニタの左側面を模式的に示しているが、該左電子ミラーモニタ画面12Aのみを表し、該画面12Aの外周側のハウジング部分を省略して示している。
(実施例1)
実施例1の車両用表示装置1を備えた車両は、図1に示すように、自車両の左後方を撮影する左サイドカメラ11と、該左サイドカメラ11により撮影した車両後方画像を表示する左電子ミラーモニタ12(左電子ミラーディスプレイ12)と、車両用表示装置1の制御処理などの各種処理を行うECU20とを備えている。
なお、本実施例の車両には上述した左サイドカメラ11や左電子ミラーモニタ12等の車両左側に備えた機器は、それぞれに対応する機器を右側にも備えているが、これら左右各側に備えた一対の機器のうち、右側に備えた機器は、特に示す場合を除いて上記左側に備えた機器と同様の構造であるため、車両左側に備えた機器に関する構成を中心に説明する。
左サイドカメラ11は、図2に示すように、自車両の左側後方を連続的に撮像可能に自車両の左側部、すなわち左フロントフェンダーにおける後側上部(左側フロントサイドウインドウの近傍)に備えている。
この左サイドカメラ11は、左サイドカメラハウジングの内部に、車体ボディから車幅方向外側に突出するカメラブラケットを介して先端側に備え、例えば可視光領域や赤外線領域等にて撮像可能なCCDやCMOSを撮像素子とする小型のカラーカメラ等からなり、撮影した情報を動画情報としてリアルタイムに出力する。
このような左サイドカメラ11は、その配置姿勢、すなわち該左サイドカメラ11のレンズ(カメラの光軸方向、撮像方向)が車両後方Rを向く姿勢に対して変更可能に構成しており、本実施例においては、左サイドカメラ11は、水平方向(幅方向W)、及び鉛直方向(車両上下方向V)に対して傾けずに車両後方Rに向けた撮像方向となるように配置されているものとする。
なお、本実施例の車両の側部にはドアミラー(サイドミラー)を備えていないが、サイドカメラとは別途、ドアミラーを備え、ハウジングにサイドカメラを埋設したカメラ一体型のドアミラーを採用してもよい。
左電子ミラーモニタ12は、液晶モニタ等で構成し、自車両の左後方の様子を後述するECU20による画像処理により得られた画像を表示する。このような左電子ミラーモニタ12は、図2、図3及び図5に示すように、運転者(D)に対して前方上側位置Puに配置されている。
本実施例において前方上側位置Puとは、図3、及び図5に示すように、運転者から視認できるように運転者から見て水平面(前方F)に対して例えば、20度の仰角βの方向に運転者が前方Fから視線を移動した位置であるものとする。
具体的には、図2、及び図3に示すように、左電子ミラーモニタ12は、支持部材3によって支持され、基準姿勢Sbに対して少なくとも車幅方向W軸回り(ピッチ方向αp)と車両上下方向V軸回り(ヨー方向αy)とに傾けて角度調整可能にボールジョイント3jを介して支持部材3の先端部に接続されている。このような支持部材3は、車両ルーフ5の前部における、ステアリングホイール4の配置箇所と車幅方向Wにおいて略同位置に設置されている。
ここで基準姿勢Sbとは、左サイドカメラ11を運転者の側へ傾ける前の姿勢であり、本実施例においては、左サイドカメラ11の配置姿勢と同じ姿勢であって、電子ミラーモニタ画面12Aが車両後方Rを向く姿勢である。換言すると、基準姿勢Sbとは、車両前後方向に直交する直交面上に左電子ミラーモニタ12の画面12Aが一致するように配置された姿勢である。
左電子ミラーモニタ12は、図4に示すように、基準姿勢Sbにおいて車両上下方向Vに平行な縦端辺Tyと、車幅方向Wに平行な横端辺Txとで正面視略四角形状の画像枠Fを有する車両後方画像を表示可能な正面視略四角形状の画面12Aを有している。
ここで、画像枠Fの上下各側に有する一対の横端辺Tx,Txのうち、上端に位置する横端辺Txを、上側横端辺Txuに設定するとともに、下端に位置する横端辺Txを、下側横端辺Txdに設定する。さらに、画像枠Fの左右各側に有する一対の縦端辺Ty,Tyのうち、車幅方向Wの左端に位置する縦端辺Tyを、左側縦端辺Tylに設定するとともに、車幅方向Wの右端に位置する縦端辺Tyを、右側縦端辺Tyrに設定する。また、左電子ミラーモニタ画面12Aの基準姿勢Sbにおける車両上下方向V、車幅方向Wを、それぞれ縦方向Y、横方向Xに設定し、特に、上方向、及び下方向を、それぞれ縦方向上側Yu、縦方向下側Ydに設定するとともに、車幅方向Wの左側、及び車幅方向Wの右側を、それぞれ横方向左側Xl、横方向右側Xrに設定する(図4参照)。
なお、図4中の左電子ミラーモニタ画面12Aに表示されている画像は、後述する画像生成部21によって生成した後、後述する画像補正処理を行っていない画像補正前の車両後方画像P1の一例を示している。
さらにまた、左電子ミラーモニタ12は、上述したように、ボールジョイント3jを中心にしてピッチ方向αpのマイナス方向(画面12Aが倒伏する方向)へ傾けることで、図3中の一部拡大図に示すように、基準姿勢Sbに対して運転者側に向けて傾けた傾け姿勢Saに傾けることができる。但し、本実施例においては、図4に示すように、基準姿勢Sbから傾け姿勢Saに傾けるピッチ方向αpの傾け軸(回動軸)を、模式的に、下側横端辺Txdに沿った軸と一致するものとし、左電子ミラーモニタ12を下側横端辺Txd軸回りに基準姿勢Sbから傾け姿勢Saへ傾けるものとみなして説明する。
また、傾け姿勢Saは、左電子ミラーモニタ12の画面12Aを基準姿勢Sbに対して運転者の側へ向けて傾けた姿勢であれば特に限定しないが、本実施例における傾け姿勢Saは、図5に示すように、左電子ミラーモニタ12の画面12Aを目視している運転者の視線方向に略正対(一致)する姿勢、すなわち、本実施例においては、基準姿勢Sbに対して傾き角度αpが20度の伏角となるように傾けた姿勢を示すものとする。
ECU20は、各種処理を制御するためのCPUと、このCPUで行う処理を実行するプログラムやパラメータ等を格納するROMと、その処理過程で生成されるデータを一時格納する作業領域としてのRAM等を備えた周知のマイクロコンピュータで構成している。
このようなECU20には、本実施例の車両用表示装置1を用いた制御処理(運転支援処理)を行う画像生成部21と画像補正部22とを備えている(図1参照)。
画像生成部21は、左サイドカメラ11で撮像した車両左後方風景の撮像データを基に生成した中間生成画像を左右反転させ、左右反転した像に対応する画像として、図4中の左電子ミラーモニタ12の画面12Aに表示したような画像補正前の車両左後方画像P1に加工する。
画像補正部22は、ECU20の指令に基づいて、画像補正前の車両後方画像P1を、該左電子ミラーモニタ12が基準姿勢Sbで配置された場合に運転者から視認される視線角度θに応じた視認映像に基づく補正画像に補正処理する実行プログラムであり、投影補正部23、及び遠近感強調補正部24を備えている(図1参照)。
ここで、視線角度θとは、図5に示すように、左電子ミラーモニタ12の画面12Aを運転者が視認する角度であり、左電子ミラーモニタ12の画面12Aを視認したとき、左電子ミラーモニタ12の画面12Aの表示方向Ddと、運転者が左電子ミラーモニタ12の12Aを視認する視線方向Dsとの成す角度である。
具体的には、図5に示すように、左電子ミラーモニタ12は、運転者から見て水平面に対して20度の仰角(βp)の方向Dsに視線を移動した位置に配置されているため、左電子ミラーモニタ12を基準姿勢Sb(傾き角度αp=0°)で配置している場合における視線角度θは、20度になる。一方、左電子ミラーモニタ12を運転者の前方上側位置Puに傾き姿勢Sa(傾き角度αp=20°)で配置した場合には、左電子ミラーモニタ12の画面12Aの表示方向Ddは、該画面12Aを目視している運転者の視線方向Dsに略正対し、視線角度θは0度となる。
投影補正部23は、基準姿勢Sbで配置した左電子ミラーモニタ12の画面12Aに画像補正前の車両後方画像P1を表示した場合に、該画面12Aに至るまでの運転者からの視線経路に従って、該車両後方画像P1が前記傾け姿勢Saで配置された左電子ミラーモニタ12の画面12A上に投影される投影比(圧縮比)で車両後方画像P1を圧縮補正し、例えば、図7に示すような投影画像P2を生成する。
また、遠近感強調補正部24は、左電子ミラーモニタ12が運転者の前方上側位置Puに基準姿勢Sbで配置されている本実施例の場合において、図5に示すように、該左電子ミラーモニタ12の画面12Aに表示される車両後方画像の縦方向Yにおける上側横端辺Txuの側と下側横端辺Txdの側とで運転者からの距離Lsu,Lsdが異なることに伴って車両後方画像に生じる遠近感を、傾け姿勢Saで配置した左電子ミラーモニタ12の画面12Aに表示される車両後方画像において強調して表現するように、前記投影画像P2を遠近感強調縮尺部25とトリミング処理部26とで補正する処理である(図1参照)。
詳述すると、左電子ミラーモニタ12が運転者の前方上側位置Puに基準姿勢Sbで配置されている場合、運転者から左電子ミラーモニタ12の画面12Aにおける上側横端辺Txuに至るまでの距離Lsuは、運転者から下側横端辺Txdに至るまでの距離Lsdと比較して遠方に位置する(図5参照)。
そして、運転者から見て下側横端辺Txdよりも遠方に位置する上側横端辺Txuは、左電子ミラーモニタ12を基準姿勢Sbから下側横端辺Txdを傾け軸として傾け姿勢Saに傾けたとき、基準姿勢Sbの場合と比較して運転者側に接近する。すなわち、左電子ミラーモニタ12を傾け姿勢Saで配置した場合、運転者から上側横端辺Txuまでの距離と運転者から下側横端辺Txdまでの距離は略同じになることから、傾け姿勢Saの下で表示される車両後方画像には、基準姿勢Sbの場合と比較して、上側横端辺Txuの側と下側横端辺Txdの側とで運転者からの距離が異なることに伴う遠近感が殆ど生じない。
そうすると、例えば、左電子ミラーモニタ12の画面12Aに、基準姿勢Sbで撮像した車両後方画像を画像補正処理せずに、図4に示す車両後方画像P1のように、そのまま表示した場合には、その画像P1を運転者が傾け姿勢Saで配置した左電子ミラーモニタ12の画面12A越しに見た際に、撮像方向と表示方向との不一致による違和感を抱き易くなる。このため、遠近感強調補正部24によって、車両後方画像を、運転者の前方上側位置Puに基準姿勢Sb(左サイドカメラ配置姿勢)で配置されている左サイドミラーのミラー面越しに運転者が車両後方Rを見た際に抱く遠近感と同等以上の遠近感になるように強調して補正し、その補正画像を傾け姿勢Saで配置した左電子ミラーモニタ12の画面12Aにおいて表示するものである。
具体的に、遠近感強調縮尺部25は、車両後方画像に生じる遠近感を強調して表現するための1つ目の手段として、図8に示す遠近感強調画像P3のように、傾け軸としての下側横端辺Txdから上側横端辺Txuに至まで縦方向上側Yuに進むに従って徐々に横方向X長さの圧縮率が高くなるように圧縮補正する。
また、トリミング処理部26は、車両後方画像に生じる遠近感を強調して表現するための2つ目の手段として、車両後方画像における左側縦端辺Tylと右側縦端辺Tyr方向とのうち、少なくとも一方側の縦端辺Tyを縦方向上側Yuに向けて徐々にトリム幅が大きくなるようにトリミング処理する(図8参照)。
本実施例の車両用表示装置1は、上述した構成を備えており、次に、この両用表示装置の実施例1における制御処理について図6に示すフローチャートを参照しながら説明する。
但し、左電子ミラーモニタ12は、傾け姿勢Saで配置しているものとする。
運転者が例えば、イグニションスイッチをONにしてエンジンを始動させることにより(ステップS1:Yes)、メインモニタ30(図2参照)等の各種車載機器の電源が立ち上がり、左サイドカメラ11は車両左後方の撮像を開始する(ステップS2)。
なお、左サイドカメラ11は、運転者がイグニションスイッチをONにしてから作動するに限らず、運転者がシフトレバー31を「D」モードや「R」モードに操作する、或いはアクセルペダルを踏み込むなど、自車両が動き出すことを検出した際に車両左後方の撮像を開始してもよい。
画像生成部21は、左サイドカメラ11で撮像した車両左後方風景の撮像データを基に中間生成画像を生成し、該中間生成画像を左右反転させる加工を行い、左右反転した像に対応する車両左後方画像P1を生成する(ステップS3)。
続いて、ステップS4の画像補正処理において投影補正処理を行う(ステップS41)。
投影補正処理では、投影補正部23によって、基準姿勢Sbで配置されている左電子ミラーモニタ12の画面12Aに表示される車両後方画像P1を、運転者から該画面12Aまでの視線経路に従って、傾け姿勢Saで配置した左電子ミラーモニタ12の画面12A上に投影したときに表示される画像サイズとなる倍率で縮尺する投影補正を行い、図7に示すような投影画像P2を生成する。
具体的には、左電子ミラーモニタ12の画面12Aに表示される車両後方画像P1を運転者が視認した場合、視線角度θに伴う車両後方画像P1の縦方向Yの歪が横方向Xのそれよりも大きくなるため、投影画像P2は、図5及び図7中のLv,Lyに示すように、画像補正前の車両後方画像P1のサイズに対して横方向Xよりも縦方向Yの縮小率(圧縮率)が大きくなり、横方向Xに対して縦方向Yが圧縮された図7に示すような画像となる。
続いて、ステップS4における画像補正処理において遠近感強調補正処理を行うが(ステップS42)、この遠近感強調補正処理では、遠近感強調縮尺処理とトリミング処理を行い、図8に示すような補正画像P3としての遠近感強調画像P3を生成する。
遠近感強調縮尺処理では、左電子ミラーモニタ12が運転者の前方上側位置Puに傾き姿勢Saで配置されている実施例1の場合、ピッチ方向αpの傾き軸上に有する下側横端辺Txdから上側横端辺Txuに至まで縦方向上側Yuに進むに従って徐々に横方向Xの圧縮率が高くなるように投影画像P2を遠近感強調縮尺部25によって圧縮補正する。この圧縮率は、車両後方画像の遠近感を強調して表現できる倍率であれば特に限定しないが、遠近感強調画像P3の上側横端辺Txuが投影画像P2の上側横端辺Txuの例えば、70%〜95%の長さになる範囲で圧縮することができる。
ステップS42において遠近感強調縮尺処理とともに行うトリミング処理では、図8に示すように、左側縦端辺Tylと右側縦端辺Tyrとを、縦方向Yに対して例えば、5度から30度程度の勾配で画面枠の内側へ傾けた端辺とし、画面12Aの左右両側において、トリム幅が縦方向上側Yuに進むに従って大きくなる略三角形状のトリム部分Tが形成されるようにトリミング処理部26によってトリミング処理する。
すなわち、遠近感強調画像P3は、図8示すように、下側横端辺Txdから縦方向上側Yuに向けて横方向Xの幅が両側から狭くなる画像枠となり、実際に生じる遠近感よりも強調して表現される。
なお、左側縦端辺Tylと右側縦端辺Tyrとは、画面枠の内側へトリム幅が縦方向上側Yuに進むに従って大きくなるように直線状に傾斜する端辺とするに限定せず、例えば、2次曲線等の曲線状に傾けた端辺としてもよい。
上述した画像補正処理により生成した補正画像P3を、車両走行に伴って時々刻々と変化する動画像として傾け姿勢Saに配置した左電子ミラーモニタ12に連続的に表示し(ステップS6:No)、イグニションスイッチがOFFになると車両用表示装置1の制御処理を終了する(ステップS6:Yes)。
以上、上述した本実施例の車両用表示装置1は、自車両の後方を撮影する撮像手段としての左サイドカメラ11と、該左サイドカメラ1により撮影した車両後方画像を表示する左電子ミラーモニタ12とを備えた車両用表示装置であって、左サイドカメラ11の配置姿勢と同じ基準姿勢Sbに対して運転者(D)側に向けて傾けた傾け姿勢Saで配置された左電子ミラーモニタ12の画面12Aに表示される車両後方画像P1を、該左電子ミラーモニタ12が基準姿勢Sbで配置された場合に運転者から視認される視線角度θに応じた視認映像に基づく補正画像P3に補正する補正手段としての画像補正部22を備えたものである(図1参照)。
上記構成によれば、車両後方画像P1を、該左電子ミラーモニタ12が基準姿勢Sbで配置された場合に運転者から視認される視線角度θに応じた視認映像に基づく補正画像P3に補正し、該補正画像P3を傾け姿勢Saで配置された左電子ミラーモニタ12の画面12Aに表示させるため、運転者は基準姿勢Sb(左サイドカメラ配置姿勢)と傾け姿勢Saとの角度の違いによる違和感を感じることなく、車両後方画像中の内容を迅速に認識することができる。
詳述すると、基準姿勢Sb(左サイドカメラ配置姿勢)で配置された左サイドカメラ11が車両後方Rを撮像する方向と、傾け姿勢Saで配置された左電子ミラーモニタ12の画面12Aが車両後方画像を表示する方向とに角度にズレがある場合、運転者は、傾け姿勢Saで配置された左電子ミラーモニタ12の画面12A越しに基準姿勢Sbの下で撮像された車両後方画像を視認することになり、違和感を感じ易くなり、車両後方画像中の内容を認識するのに時間がかかるおそれがあった。
具体的には、左電子ミラーモニタ12が傾け姿勢Saで配置されている場合、運転者は、左電子ミラーモニタ12の画面12Aに表示された画像を、あたかも傾け姿勢Saで配置された左サイドミラー越しに見た鏡面映像として認識しようとして直感的に空間認識しようとする。しかし、傾け姿勢Saで配置した左電子ミラーモニタ12の画面12Aに、傾け姿勢Saとは異なる基準姿勢Sb(左サイドカメラ配置姿勢)に対応する撮像方向から撮像した車両後方画像を表示した場合、傾け姿勢Saと左サイドカメラ11の配置姿勢との角度にズレがあるため、運転者が違和感を抱くおそれがあった。
このため、運転者は、傾け姿勢Saで配置された左電子ミラーモニタ12の画面12Aに表示された車両後方画像が傾け姿勢Saではなく、左サイドカメラ11の配置姿勢の下で撮像されたものであることを頭の中で認識し直す必要があるため、車両後方画像中の内容を迅速に認識することができなかった。
これに対して、本実施例においては、図4に示すような車両後方画像P1を、該左電子ミラーモニタ12が基準姿勢Sbで配置された場合に運転者から視認される視線角度θに応じた視認映像に基づく図8に示すような補正画像P3に補正し、該補正画像P3を傾け姿勢Saで配置された左電子ミラーモニタ12の画面12Aに表示させるため、運転者はこの車両後方画像中の内容を迅速に認識することができる。
またこの発明の態様として、画像補正部22は、基準姿勢Sbで配置した左電子ミラーモニタ12の画面12Aにおける縦方向上側Yuの上側横端辺Txuと縦方向下側Ydの下側横端辺Txdとで運転者からの距離が異なることに伴って車両後方画像P1に生じる遠近感を、傾け姿勢Saで配置した左電子ミラーモニタ12の画面12Aにおいて強調して表現する遠近感強調補正を行う遠近感強調表現手段としての遠近感強調補正部24である(図1参照)。
上記構成によれば、運転者の前方上側位置Puに基準姿勢Sbで配置した左サイドミラー越しに運転者が車両後方Rを見た場合に感じる遠近感よりも、換言すると、運転者が傾け姿勢Saの下で表示された投影画像P2を見た場合に感じる遠近感よりも強調した図8に示すような遠近感強調画像P3を傾け姿勢Saで配置した左電子ミラーモニタ12の画面12Aに表示するものである。
これにより、傾け姿勢Saで配置した左電子ミラーモニタ12の画面12A越しに基準姿勢Sb(左サイドカメラ配置姿勢)の下で撮像した車両後方画像を運転者が視認する際に抱く上述した違和感をより一層、低減することができる。
またこの発明の態様として、基準姿勢Sbで配置した左電子ミラーモニタ12の画面12Aに表示される車両後方画像のY方向の上下両側のうち、基準姿勢Sbから傾け姿勢Saに傾けることにより運転者側に接近する側の上側横端辺Txuを接近側画像端辺に設定し、遠近感強調補正部24は、車両後方画像における左側縦端辺Tylと右側縦端辺Tyrとを縦方向Yに向けて徐々にトリム幅が大きくなるようにトリミング処理するトリミング処理部26である(図1参照)。
上記構成により、車両後方画像の圧縮率を変形させた投影画像P2と比較して傾け姿勢Saで配置した左電子ミラーモニタ12の画面12Aに、図8に示すような遠近感強調画像P3を表示することで遠近感をより生じさせることができる。
(実施例2)
次に、実施例2では、実施例1のように、左電子ミラーモニタ12を運転者の前方上側位置Puに配置するのではなく、図9に示すように、運転者の前方左側位置Plに配置した実施例について図9〜図12を用いて説明する。
但し、上述した実施例1と同様の構成については同一の符号を付してその説明を省略する。
なお、図9は、運転者が前方左側位置に傾け姿勢で配置した左電子ミラーモニタを見ながら運転している様子を平面視して模式的に示した説明図であり、図10は運転者と該運転者の前方左側位置に配置した左電子ミラーモニタとの角度の関係を模式的に示した説明図であり、左電子ミラーモニタの配置姿勢に応じた運転者の視線角度θの違いを説明する説明図である。図11は実施例2の車両用表示装置の投影補正部により車両後方画像を投影補正した投影画像P2を模式的に示した正面図であり、図12は実施例2の車両用表示装置の遠近感強調補正部により車両後方画像を遠近感強調補正した遠近感強調画像P3を模式的に示した正面図である。
ここで、本実施例における運転者の前方左側位置Plとは、運転者から視認できるように車両前方Fを見て車幅方向Wに直交する鉛直面に対して20度だけ左方向(平面視反時計回り方向)に運転者が前方Fから視線を移動した位置であるものとする。
具体的には、図9に示すように左電子ミラーモニタ12を支持する支持部材3Aは、インストルメントパネル51の車幅方向Wの中央位置(ステアリングホイール4よりも左側位置)に設けたメインモニタ30の上部位置に設置されている。
また、このような運転者の前方左側位置Plに配置した左電子ミラーモニタ12は、上述したように、ボールジョイント3Ajを中心にしてヨー方向αyのマイナス(車両平面視反時計回り方向)へ傾けることで基準姿勢Sbに対して運転者の側に向けて傾けた傾け姿勢Saに傾けることができるが、本実施例における傾け姿勢Saは、図10に示すように、左電子ミラーモニタ12を、該左電子ミラーモニタ12の画面12Aを目視している運転者の視線方向Dsに略正対(一致)する姿勢、すなわち車幅方向Wに対して車両平面視反時計回りに20度αyだけ傾けた姿勢を示すものとする。
但し、本実施例においては、図4中仮想線で示すように、基準姿勢Sbから傾け姿勢Saに傾けるヨー方向αyの傾け軸(回動軸)を、模式的に、右側縦端辺Tyrに沿った軸と一致するものとし、左電子ミラーモニタ12を右側縦端辺Tyr軸回りに基準姿勢Sbから傾け姿勢Saへ傾けるものみなして説明する。
実施例1の左電子ミラーモニタ12は運転者の前方上側位置Puに配置しているのに対して、実施例2の左電子ミラーモニタ12は、運転者の前方左側位置Plに配置しており、運転者が左電子ミラーモニタ12を目視したときに、このような左電子ミラーモニタ12の配置箇所が異なることによる視線角度θの違いに着目して実施例1の補正処理とは異なる点を中心に説明する。
まず、実施例2の車両用表示装置1の制御処理において行う投影補正処理(図6中のステップS41)について着目すると、左電子ミラーモニタ12が運転者の前方左側位置Plに傾け姿勢Saで配置されている実施例2の場合、投影画像PA2は、図11に示すように、車両後方画像P1に対して、視線角度θに伴う横方向Xの歪が縦方向Yのそれよりも大きくなるため、縦方向Yと比較して横方向Xの縮小率(圧縮率)が大きくなり、縦方向Yに対して横方向Xの長さ(Lw)が横方向右側Xrへ圧縮された画像となる。
続いて車両用表示装置1の実施例2の制御処理において行う遠近感強調補正処理(図6中のステップS42)としての遠近感強調縮尺処理、及びトリミング補正処理について説明する。
遠近感強調縮尺処理部24は、左電子ミラーモニタ12が運転者の前方左側位置Plに傾け姿勢Saで配置されている本実施例の場合、図12に示すように、傾け軸上に有する右側縦端辺Tyrから左側縦端辺Tylに至まで横方向左側Xlに進むに従って徐々に縦方向Yの圧縮率が高くなるように遠近感強調縮尺部25によって圧縮補正する。この圧縮率は、車両後方画像の遠近感を強調して表現できる倍率であれば特に限定しないが、遠近感強調画像PA3の左側縦端辺Tylが投影画像PA2の右側縦端辺Tylの例えば、70%〜95%の長さになる範囲で圧縮することができる。
また、本実施例におけるトリミング処理では、図12に示すように、トリミング処理部26によって、上側横端辺Txuと下側横端辺Txdとを、横方向Xに対して例えば、5度から30度程度の勾配で画面枠の内側へ傾いた端辺とし、画面12Aの上下両側において、トリム幅が横方向左側Xlに進むに従って大きくなる略三角形状のトリム部分Tが形成されるようにトリミング処理する。
すなわち、実施例2の補正画像PA3としての遠近感強調画像PA3は、図12に示すように、右側縦端辺Tyrから横方向左側Xlに向けて縦方向Yの幅が両側から狭くなる画像枠Fとなり、実際に生じる遠近感よりも強調して表現される。
上述した補正処理により、左電子ミラーモニタ12を運転者の前方左側位置Plに傾け姿勢Saで配置した場合であっても、運転者は違和感を感じることなく、左電子ミラーモニタ12を運転者の前方上側位置Puに配置した実施例1の場合と同様の効果を奏することができる。
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、この発明の撮像手段は、この実施形態の左サイドカメラ11に対応し、
電子ミラーモニタは、左電子ミラーモニタ12に対応し、
補正手段は、画像補正部22に対応し、
投影補正手段は、投影補正部23に対応し、
遠近感強調表現手段は、遠近感強調補正部24に対応し、
投影補正は、ステップS41の投影補正処理に対応し、
遠近感強調補正は、ステップS42の遠近感強調補正処理に対応し、
傾け軸方向は、実施例1の下側横端辺Txdに沿った軸方向又は、実施例2の右側縦端辺Tyrに沿った軸方向に対応し、
直交方向は、実施例1の縦方向Y、又は実施例2の横方向Xに対応し、
直交方向の一方側は、実施例1の下側横端辺Txd、又は実施例2の右側縦端辺Tyrに対応し、
直交方向の他方側は、実施例1の上側横端辺Txu、又は実施例2の左側縦端辺Tylに対応し、接近側画像端辺(運転者側に接近する側の端辺)は、実施例1の上側横端辺Txu、又は実施例2の左側縦端辺Tylに対応し、
前記傾け軸方向の少なくとも一方側の端辺は、実施例1においては、左側縦端辺Tylと右側縦端辺Tyrの少なくとも一方側の縦端辺Ty、実施例2においては、上側横端辺Txuと下側横端辺Txdの少なくとも一方側の横端辺Txに対応するも、この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
例えば、傾け姿勢Saで配置された左電子ミラーモニタ12の画面12Aに表示される車両後方画像に対して図6中のステップ4の画像補正処理するに際して、ステップS41の投影補正処理を省略してステップS42の遠近感強調補正処理として遠近感強調縮尺処理とトリミング処理のみを行ってもよい。
このように、画像補正処理としてステップS42の遠近感強調補正処理(遠近感強調縮尺処理とトリミング処理)のみを行うことで、車両後方画像として図13(a),(b)に示すような補正画像P3A,PA3Aを傾け姿勢Saの左電子ミラーモニタ12の画面12Aに表示することができる。
なお、図13(a)は車両後方画像P1に対して投影補正せずに実施例1の遠近感強調補正を行った補正画像P3Aとしての遠近感強調画像P3Aを模式的に示した正面図であり、図13(b)は車両後方画像P1に対して投影補正せずに実施例2の遠近感強調補正を行った補正画像PA3Aとしての遠近感強調画像P3Aを模式的に示した正面図である。
そしてこのように、ステップS42の遠近感強調補正処理により車両後方画像の遠近感を強調することによって上述したように、基準姿勢Sb(撮像画像配置姿勢)と傾け姿勢Saとの角度の違いによる運転者が抱く違和感を緩和しつつ、ステップS41の投影補正処理を行った場合と比較して左電子ミラーモニタ12の画面12A中に車両後方の広い範囲が表示された車両後方画像を表示することができる。
或いは、他の実施形態として、傾け姿勢Saで配置された左電子ミラーモニタ12の画面12Aに表示される車両後方画像を画像補正部22により補正するに際して、ステップS41の投影補正処理を省略し、さらに、ステップS42の遠近感強調補正処理の中でも遠近感強調縮尺処理を省略してトリミング処理のみ行ってもよい。
このように、ステップ4の画像補正処理としてトリミング処理のみを行うことで、車両後方画像として図14(a),(b)に示すような補正画像P3B,PA3Bを傾け姿勢Saの左電子ミラーモニタ12の画面12Aに表示することができる。
なお、図14(a)は車両後方画像P1に対して画像補正処理として実施例1のトリミング処理補正を行った補正画像P3Bとしての遠近感強調画像P3Bを模式的に示した正面図であり、図14(b)は車両後方画像P1に対して画像補正処理として実施例2のトリミング処理補正を行った補正画像PA3Bとしての遠近感強調画像PA3Bを模式的に示した正面図である。
これにより、車両後方画像P1に対して縮尺補正せずにトリム部Tのみを付加する画像処理をすることによって、上述した運転者が抱く違和感を緩和しつつ、運転者にとって視認し易くすることができる。
また上述したように、画像補正部22として、基準姿勢Sbで配置した場合の左電子ミラーモニタ12の画面12Aに表示される車両後方画像に至るまでの運転者の視線経路に従って車両後方画像を傾け姿勢Saで配置された左電子ミラーモニタ12の画面12Aに投影補正する投影補正手段としての投影補正部23を備えているが(図1参照)、他の実施形態として、傾け姿勢Saで配置された左電子ミラーモニタ12の画面12Aに投影補正部23によって投影した投影画像P2を表示させてもよい(図7参照)。
このように、補正画像としての投影画像P2を、傾け姿勢Saで配置された左電子ミラーモニタ12の画面12Aに表示させた場合であっても、運転者は、基準姿勢Sbで配置された左電子ミラーモニタ12の画面12Aを見た場合に視認される車両後方画像を傾け姿勢Saで配置された左電子ミラーモニタ12の画面12Aから視認することができるため、上述した違和感を感じることがなく、車両後方画像中の内容を迅速に認識することができる。
また、図示省略するが他の実施例として遠近感強調補正部24は、左電子ミラーモニタ12を傾け姿勢Saに配置した状態において、車両後方画像の縦方向Yと車両上下方向Vとのなす角と、横方向Xと車幅方向Wとのなす角とのうち、角度が大きい側の方向に沿った画像端辺についてのみステップ4の画像補正処理をする構成としてもよい。
上記構成により、車両後方画像の遠近感を強調しつつ、視認し易さを確保することができる。
具体的には、例えば実施例1の場合、左電子ミラーモニタ12が運転者の前方上側位置Puに配置されていることから縦方向Yについての遠近感を出すために、縦端辺Tyに沿ってのみ遠近感強調縮尺処理や、トリミング処理などの遠近感強調補正を行った。
一方、実施例2の場合、左電子ミラーモニタ12が運転者の前方左側位置Plに配置されていることから横方向Xについての遠近感を出すために、横端辺Txに沿ってのみ遠近感強調縮尺処理や、トリミング処理などの遠近感強調補正を行った。
しかし、例えば、左電子ミラーモニタ12が運転者の車両前方に対して車両上下方向Vと車幅方向Wの双方向に対してずれた位置に配置されている場合、左電子ミラーモニタ12をその画面12Aを運転者に正対するように傾けた傾け姿勢Saに変更する際には、下側横端辺Txd軸回りと右側縦端辺Tyr軸回りの双方の方向に傾ける必要がある。
このような場合において、車両後方画像P1の遠近感を出すために、該車両後方画像P1を縦端辺Tyと横端辺Txの双方の成分についてトリミング処理などの画像補正処理を行った場合、かえって車両後方画像の画像枠Fがいびつな形状になるなどして遠近感が直感的に認識し難くなることや自体の視認可能な領域が狭まるなどして車両後方画像が視認し難くなるおそれがある。
これに対して、このように左電子ミラーモニタ12が運転者の車両前方Fに対して車両上下方向Vと車幅方向Wの双方向に対してずれた位置に配置されている場合であっても、遠近感強調補正部24では、左電子ミラーモニタ12を傾け姿勢Saに配置した状態において、車両後方画像の縦方向Yと車両上下方向Vとのなす角と、横方向Xと車幅方向Wとのなす角とのうち、角度が大きい側の方向に沿った画像端辺についてのみステップ4の画像補正をする構成としているため、車両後方画像の遠近感を出しつつ、視認し易さを確保することができる。
以上説明したように、本発明は、例えば、自車両の後方を撮影する撮像手段と、前記撮像手段により撮影した車両後方画像を表示する電子ミラーモニタとを備えた車両用表示装置について有用である。
1…車両用表示装置
11…左サイドカメラ
12…左電子ミラーモニタ
12A…画面
21…画像生成部
22…画像補正部
23…投影補正部
24…遠近感強調補正部
26…トリミング補正部
F…画像枠
Sb…基準姿勢
Sa…傾け姿勢
Tx…横端辺
Ty…縦端辺
Txu…上側横端辺
Txd…下側横端辺
Tyl…左側縦端辺
Tyr…右側縦端辺
θ…視線角度
P1…(補正処理前の)車両後方画像
P2,PA2…投影画像(補正画像)
P3,PA3,P3A,PA3A,P3B,PA3B…遠近感強調画像(補正画像)
Y…縦方向
X…横方向
V…車両上下方向
W…車幅方向

Claims (5)

  1. 自車両の後方を撮影する撮像手段と、
    前記撮像手段により撮影した車両後方画像を表示する電子ミラーモニタとを備えた車両用表示装置であって、
    前記撮像手段の配置姿勢と同じ基準姿勢に対して運転者側に向けて傾けた傾け姿勢で配置された前記電子ミラーモニタ画面に表示される前記車両後方画像を、該電子ミラーモニタが前記基準姿勢で配置された場合に運転者から視認される視線角度に応じた視認映像に基づく補正画像に補正する補正手段を備えた
    車両用表示装置。
  2. 前記補正手段は、前記基準姿勢で配置した場合の電子ミラーモニタの画面に表示される前記車両後方画像に至るまでの運転者の視線経路に従って該車両後方画像を前記傾け姿勢で配置された前記電子ミラーモニタの画面に投影補正する投影補正手段であり、
    前記補正画像は、前記車両後方画像を前記投影補正手段によって投影補正した投影画像である
    請求項1に記載の車両用表示装置。
  3. 前記補正手段は、
    前記基準姿勢で配置した前記電子ミラーモニタの画面において、該電子ミラーモニタを前記傾け姿勢へ傾ける傾け軸方向に直交する直交方向の一方側と他方側とで運転者からの距離が異なることに伴って前記車両後方画像に生じる遠近感を、前記傾け姿勢で配置した前記電子ミラーモニタの画面において強調して表現する遠近感強調補正を行う遠近感強調表現手段であり、
    前記補正画像は、前記車両後方画像を前記遠近感強調表現手段によって遠近感強調補正した遠近感強調画像である
    請求項1、又は2に記載の車両用表示装置。
  4. 前記基準姿勢で配置した前記電子ミラーモニタの画面に表示される前記車両後方画像の前記直交方向における両側のうち、前記基準姿勢から前記傾け姿勢に傾けることにより運転者側に接近する側の端辺を接近側画像端辺に設定し、
    前記遠近感強調表現手段は、前記車両後方画像における前記傾け軸方向の少なくとも一方側の端辺を前記接近側画像端辺に向けて徐々にトリム幅が大きくなるようにトリミング処理するトリミング処理部である
    請求項3に記載の車両用表示装置。
  5. 前記基準姿勢は、車両前方向に直交する直交面上に前記電子ミラーモニタが配置される姿勢であり、
    前記車両後方画像は、
    前記電子ミラーモニタを前記傾け姿勢に配置した状態において、
    車両上下方向に平行な縦端辺と、車幅方向に平行な横端辺とで正面視略四角形状の画像枠を有し、
    前記前記遠近感強調表現手段は、
    前記縦端辺と車両上下方向とのなす角と、
    前記横端辺と前記車幅方向とのなす角とのうち、角度が大きい側の画像端辺に沿ってのみ遠近感強調補正を行う構成とした
    請求項3、又は4に記載の車両用表示装置。
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