JP2016169623A - 排気浄化システム - Google Patents

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輝男 中田
隆行 坂本
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隆行 坂本
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Abstract

【課題】SOxパージ又は保温モードの継続的な実施により引き起こされる触媒熱劣化や燃費悪化を効果的に防止する。
【解決手段】
内燃機関10の排気通路13に設けられたNOx還元型触媒32と、燃料噴射量を増加させる噴射系制御によって排気温度をSOxが離脱する第1目標温度まで上昇させることで、NOx還元型触媒32を硫黄被毒から回復させるSOxパージ制御を実施するSOxパージ制御60と、内燃機関10の運転状態に応じてSOxパージ制御の実施を禁止する禁止処理部70と、SOxパージ制御の禁止期間に燃料噴射量を制御して排気温度を第1目標温度よりも低い第2目標温度に維持させる保温モード制御を実施する保温モード制御部71と、SOxパージ制御の実施によってNOx還元型触媒32の硫黄吸蔵量が第1吸蔵量閾値まで低下すると、SOxパージ制御を終了させる終了処理部72とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、排気浄化システムに関する。
従来、内燃機関から排出される排気中の窒素化合物(NOx)を還元浄化する触媒として、NOx吸蔵還元型触媒が知られている。NOx吸蔵還元型触媒は、排気がリーン雰囲気のときに排気中に含まれるNOxを吸蔵すると共に、排気がリッチ雰囲気のときに排気中に含まれる炭化水素で吸蔵していたNOxを還元浄化により無害化して放出する。
また、NOx吸蔵還元型触媒には、排気中に含まれる硫黄酸化物(以下、SOxという)も吸蔵される。SOx吸蔵量が増加すると、NOx吸蔵還元型触媒のNOx浄化能力を低下させる課題がある。このため、SOx吸蔵量が所定量に達した場合は、NOx吸蔵還元型触媒からSOxを離脱させてS被毒から回復させるべく、ポスト噴射や排気管噴射によって上流側の酸化触媒に未燃燃料を供給して排気温度をSOx離脱温度まで上昇させる所謂SOxパージを定期的に行う必要がある(例えば、特許文献1参照)。
特開2009−47086号公報 特開2008−64063号公報
エンジン回転数が非常に高い状態や燃料噴射量が非常に多い状態でSOxパージを実施すると、エンジン温度の急上昇等を招く可能性がある。このような状態においては、SOxパージの実施を禁止或は中断することが好ましい。
しかしながら、ポスト噴射や排気管噴射を完全に停止させると触媒温度が低下するため、その後のSOxパージ再開時に燃料消費量が過剰となり、触媒過昇温や燃費の悪化を招く課題がある。このため、SOxパージの禁止或いは中断期間は、ポスト噴射や排気管噴射を所定の噴射量で継続させて触媒温度をSOx離脱温度よりも低い所望の温度に維持させる保温モードを実施することが好ましい。
しかしながら、SOxパージや保温モードが長期に亘って継続実施されると、結果的には触媒熱劣化や燃費の悪化を防げない可能性もある。
開示のシステムは、SOxパージ又は保温モードの継続的な実施により引き起こされる触媒熱劣化や燃費の悪化を効果的に防止することを目的とする。
開示のシステムは、内燃機関の排気通路に設けられて排気中のNOxを還元浄化するNOx還元型触媒と、少なくとも燃料噴射量を増加させる噴射系制御によって排気温度を硫黄酸化物が離脱する所定の第1目標温度まで上昇させることで、前記NOx還元型触媒を硫黄被毒から回復させる触媒再生制御を実施する触媒再生手段と、前記内燃機関の運転状態に応じて前記触媒再生制御の実施を禁止する禁止手段と、前記禁止手段による前記触媒再生制御の禁止期間に燃料噴射量を制御して排気温度を前記第1目標温度よりも低い所定の第2目標温度に維持させる触媒保温制御を実施する保温制御手段と、前記触媒再生制御の実施によって前記NOx還元型触媒の硫黄吸蔵量が所定の第1吸蔵量閾値まで低下すると、当該触媒再生制御を前記触媒保温制御に移行することなく終了させる終了処理手段と、を備える。
開示のシステムによれば、SOxパージ又は保温モードの継続的な実施により引き起こされる触媒熱劣化や燃費の悪化を効果的に防止することができる。
本実施形態に係る排気浄化システムを示す全体構成図である。 本実施形態に係るSOxパージ制御を説明するタイミングチャート図である。 本実施形態に係るSOxパージ制御部を示す機能ブロック図である。 本実施形態に係るSOxパージリーン制御時のMAF目標値の設定処理を示すブロック図である。 本実施形態に係るSOxパージリッチ制御時の目標噴射量の設定処理を示すブロック図である。 本実施形態に係るSOxパージ制御の触媒温度調整制御を説明するタイミングチャート図である。 本実施形態に係るSOxパージ制御の禁止処理を説明する図である。 本実施形態に係る保温モード制御及び、SOxパージ制御の終了処理を説明する図である。 本実施形態に係るMAF追従制御のリーン状態からリッチ状態への切り替えを説明するフロー図である。 本実施形態に係るMAF追従制御のリッチ状態からリーン状態への切り替えを説明するフロー図である。 本実施形態に係るインジェクタの噴射量学習補正の処理を示すブロック図である。 本実施形態に係る学習補正係数の演算処理を説明するフロー図である。 本実施形態に係るMAF補正係数の設定処理を示すブロック図である。
以下、添付図面に基づいて、本発明の一実施形態に係る排気浄化システムを説明する。
図1に示すように、ディーゼルエンジン(以下、単にエンジンという)10の各気筒には、図示しないコモンレールに畜圧された高圧燃料を各気筒内に直接噴射するインジェクタ11がそれぞれ設けられている。これら各インジェクタ11の燃料噴射量や燃料噴射タイミングは、電子制御ユニット(以下、ECUという)50から入力される指示信号に応じてコントロールされる。
エンジン10の吸気マニホールド10Aには新気を導入する吸気通路12が接続され、排気マニホールド10Bには排気を外部に導出する排気通路13が接続されている。吸気通路12には、吸気上流側から順にエアクリーナ14、吸入空気量センサ(以下、MAFセンサという)40、可変容量型過給機20のコンプレッサ20A、インタークーラ15、吸気スロットルバルブ16等が設けられている。排気通路13には、排気上流側から順に可変容量型過給機20のタービン20B、排気後処理装置30等が設けられている。なお、図1中において、符号41はエンジン回転数センサ、符号42はアクセル開度センサ、符号46はブースト圧センサをそれぞれ示している。
EGR装置21は、排気マニホールド10Bと吸気マニホールド10Aとを接続するEGR通路22と、EGRガスを冷却するEGRクーラ23と、EGR量を調整するEGRバルブ24とを備えている。
排気後処理装置30は、ケース30A内に排気上流側から順に酸化触媒31、NOx吸蔵還元型触媒32、パティキュレートフィルタ(以下、単にフィルタという)33を配置して構成されている。また、酸化触媒31よりも上流側の排気通路13には、ECU50から入力される指示信号に応じて、排気通路13内に未燃燃料(主にHC)を噴射する排気管噴射装置34が設けられている。
酸化触媒31は、例えば、ハニカム構造体等のセラミック製担体表面に酸化触媒成分を担持して形成されている。酸化触媒31は、排気管噴射装置34又はインジェクタ11のポスト噴射によって未燃燃料が供給されると、これを酸化して排気温度を上昇させる。
NOx吸蔵還元型触媒32は、例えば、ハニカム構造体等のセラミック製担体表面にアルカリ金属等を担持して形成されている。このNOx吸蔵還元型触媒32は、排気空燃比がリーン状態のときに排気中のNOxを吸蔵すると共に、排気空燃比がリッチ状態のときに排気中に含まれる還元剤(HC等)で吸蔵したNOxを還元浄化する。
フィルタ33は、例えば、多孔質性の隔壁で区画された多数のセルを排気の流れ方向に沿って配置し、これらセルの上流側と下流側とを交互に目封止して形成されている。フィルタ33は、排気中のPMを隔壁の細孔や表面に捕集すると共に、PM堆積推定量が所定量に達すると、これを燃焼除去するいわゆるフィルタ強制再生が実行される。フィルタ強制再生は、排気管噴射又はポスト噴射によって上流側の酸化触媒31に未燃燃料を供給し、フィルタ33に流入する排気温度をPM燃焼温度まで昇温することで行われる。
第1排気温度センサ43は、酸化触媒31よりも上流側に設けられており、酸化触媒31に流入する排気温度を検出する。第2排気温度センサ44は、NOx吸蔵還元型触媒32とフィルタ33との間に設けられており、フィルタ33に流入する排気温度を検出する。NOx/ラムダセンサ45は、フィルタ33よりも下流側に設けられており、NOx吸蔵還元型触媒32を通過した排気のNOx値及びラムダ値(以下、空気過剰率ともいう)を検出する。
ECU50は、エンジン10等の各種制御を行うもので、公知のCPUやROM、RAM、入力ポート、出力ポート等を備えて構成されている。これら各種制御を行うため、ECU50にはセンサ類40〜46のセンサ値が入力される。また、ECU50は、フィルタ再生制御部51と、SOxパージ制御部60と、MAF追従制御部80と、噴射量学習補正部90と、MAF補正係数演算部95とを一部の機能要素として有する。これら各機能要素は、一体のハードウェアであるECU50に含まれるものとして説明するが、これらのいずれか一部を別体のハードウェアに設けることもできる。
[フィルタ再生制御]
フィルタ再生制御部51は、車両の走行距離、あるいは図示しない差圧センサで検出されるフィルタ前後差圧からフィルタ33のPM堆積量を推定すると共に、このPM堆積推定量が所定の上限閾値を超えると、強制再生フラグFDPFをオン(FDPF=1)にしてフィルタ再生制御を開始する(図2の時刻t参照)。フィルタ再生制御は、排気管噴射量やポスト噴射量を所定のPM燃焼温度(例えば、約550℃)に基づいてフィードバック制御することで実施される。フィルタ再生制御は、PM堆積量推定値がPM燃焼除去を示す所定の下限閾値(判定閾値)まで低下すると、強制再生フラグFDPFをオフにして終了される(図2の時刻t参照)。強制再生フラグFDPFをオフにする判定閾値は、例えば、フィルタ強制再生開始(FDPF=1)からの上限経過時間や上限累積噴射量を基準にしてもよい。
[SOxパージ制御]
SOxパージ制御部60は、本発明の触媒再生手段であって、排気をリッチ状態にして排気温度をSOx離脱温度(例えば、約600℃)まで上昇させて、NOx吸蔵還元型触媒32をSOx被毒から回復させる制御(以下、この制御をSOxパージ制御という)を実行する。SOxパージ制御は、フィルタ再生制御の終了によってフィルタ再生フラグFDPFがオフにされ、さらに、後述する保温モードフラグFSPKがオフの状態で、SOxパージフラグFSPがオンなると開始される(図2の時刻t参照)。
本実施形態において、SOxパージ制御部60は、図3に示すように、SOxパージリーン制御部60Aと、SOxパージリッチ制御部60Bと、SOxパージ禁止処理部70と、保温モード制御部71と、SOxパージ・保温モード終了処理部72とを一部の機能要素として備えている。以下、これら各機能要素の詳細について説明する。
[SOxパージリーン制御]
SOxパージリーン制御部60Aは、排気の空気過剰率を定常運転時(例えば、約1.5)から理論空燃比相当値(約1.0)よりもリーン側の第1目標空気過剰率(例えば、約1.3)まで低下させるSOxパージリーン制御を実行する。以下、SOxパージリーン制御の詳細について説明する。
図4は、SOxパージリーン制御時のMAF目標値MAFSPL_Trgtの設定処理を示すブロック図である。第1目標空気過剰率設定マップ61は、エンジン回転数Ne及びアクセル開度Q(エンジン10の燃料噴射量)に基づいて参照されるマップであって、これらエンジン回転数Neとアクセル開度Qとに対応したSOxパージリーン制御時の空気過剰率目標値λSPL_Trgt(第1目標空気過剰率)が予め実験等に基づいて設定されている。
まず、第1目標空気過剰率設定マップ61から、エンジン回転数Ne及びアクセル開度Qを入力信号としてSOxパージリーン制御時の空気過剰率目標値λSPL_Trgtが読み取られて、MAF目標値演算部62に入力される。さらに、MAF目標値演算部62では、以下の数式(1)に基づいてSOxパージリーン制御時のMAF目標値MAFSPL_Trgtが演算される。
MAFSPL_Trgt=λSPL_Trgt×Qfnl_corrd×RoFuel×AFRsto/Maf_corr・・・(1)
数式(1)において、Qfnl_corrdは後述する学習補正された燃料噴射量(ポスト噴射を除く)、RoFuelは燃料比重、AFRstoは理論空燃比、Maf_corrは後述するMAF補正係数をそれぞれ示している。
MAF目標値演算部62によって演算されたMAF目標値MAFSPL_Trgtは、
SOxパージフラグFSPがオンになるとランプ処理部63に入力される。ランプ処理部63は、各ランプ係数マップ63A,Bからエンジン回転数Ne及びアクセル開度Qを入力信号としてランプ係数を読み取ると共に、このランプ係数を付加したMAF目標ランプ値MAFSPL_Trgt_Rampをバルブ制御部64に入力する。
バルブ制御部64は、MAFセンサ40から入力される実MAF値MAFActがMAF目標ランプ値MAFSPL_Trgt_Rampとなるように、吸気スロットルバルブ16を閉側に絞ると共に、EGRバルブ24を開側に開くフィードバック制御を実行する。
このように、本実施形態では、第1目標空気過剰率設定マップ61から読み取られる空気過剰率目標値λSPL_Trgtと、各インジェクタ11の燃料噴射量とに基づいてMAF目標値MAFSPL_Trgtを設定し、このMAF目標値MAFSPL_Trgtに基づいて空気系動作をフィードバック制御するようになっている。これにより、NOx吸蔵還元型触媒32の上流側にラムダセンサを設けることなく、或いは、NOx吸蔵還元型触媒32の上流側にラムダセンサを設けた場合も当該ラムダセンサのセンサ値を用いることなく、排気をSOxパージリーン制御に必要な所望の空気過剰率まで効果的に低下させることが可能になる。
また、各インジェクタ11の燃料噴射量として学習補正後の燃料噴射量Qfnl_corrdを用いることで、MAF目標値MAFSPL_Trgtをフィードフォワード制御で設定することが可能となり、各インジェクタ11の経年劣化や特性変化、個体差等の影響を効果的に排除することができる。
また、MAF目標値MAFSPL_Trgtにエンジン10の運転状態に応じて設定されるランプ係数を付加することで、吸入空気量の急激な変化によるエンジン10の失火やトルク変動によるドライバビリティーの悪化等を効果的に防止することができる。
[SOxパージリッチ制御]
SOxパージリッチ制御部60Bは、排気の空気過剰率を第1目標空気過剰率からリッチ側の第2目標空気過剰率(例えば、約0.9)までさらに低下させるSOxパージリッチ制御を実行する。以下、SOxパージリッチ制御の詳細について説明する。
図5は、SOxパージリッチ制御における排気管噴射又はポスト噴射の目標噴射量QSPR_Trgt(単位時間当たりの噴射量)の設定処理を示すブロック図である。第2目標空気過剰率設定マップ65は、エンジン回転数Ne及びアクセル開度Qに基づいて参照されるマップであって、これらエンジン回転数Neとアクセル開度Qとに対応したSOxパージリッチ制御時の空気過剰率目標値λSPR_Trgt(第2目標空気過剰率)が予め実験等に基づいて設定されている。
まず、第2目標空気過剰率設定マップ65から、エンジン回転数Ne及びアクセル開度Qを入力信号としてSOxパージリッチ制御時の空気過剰率目標値λSPR_Trgtが読み取られて、噴射量目標値演算部66に入力される。さらに、噴射量目標値演算部66では、以下の数式(2)に基づいてSOxパージリッチ制御時の目標噴射量QSPR_Trgtが演算される。
SPR_Trgt=MAFSPL_Trgt×Maf_corr/(λSPR_Trgt×RoFuel×AFRsto)−Qfnl_corrd・・・(2)
数式(2)において、MAFSPL_TrgtはSOxパージリーン時のMAF目標値であって、前述のMAF目標値演算部62から入力される。また、Qfnl_corrdは後述する学習補正されたMAF追従制御適用前の燃料噴射量(ポスト噴射を除く)、RoFuelは燃料比重、AFRstoは理論空燃比、Maf_corrは後述するMAF補正係数をそれぞれ示している。
噴射量目標値演算部66によって演算された目標噴射量QSPR_Trgtは、後述するSOxパージリッチフラグFSPRがオンになると、排気管噴射装置34又は、各インジェクタ11に噴射指示信号として送信される。
このように、本実施形態では、第2目標空気過剰率設定マップ65から読み取られる空気過剰率目標値λSPR_Trgtと、各インジェクタ11の燃料噴射量とに基づいて目標噴射量QSPR_Trgtを設定するようになっている。これにより、NOx吸蔵還元型触媒32の上流側にラムダセンサを設けることなく、或いは、NOx吸蔵還元型触媒32の上流側にラムダセンサを設けた場合も当該ラムダセンサのセンサ値を用いることなく、排気をSOxパージリッチ制御に必要な所望の空気過剰率まで効果的に低下させることが可能になる。
また、各インジェクタ11の燃料噴射量として学習補正後の燃料噴射量Qfnl_corrdを用いることで、目標噴射量QSPR_Trgtをフィードフォワード制御で設定することが可能となり、各インジェクタ11の経年劣化や特性変化等の影響を効果的に排除することができる。
[SOxパージ制御の触媒温度調整制御]
SOxパージ制御中にNOx吸蔵還元型触媒32に流入する排気温度(以下、触媒温度ともいう)は、図2の時刻t〜tに示すように、排気管噴射又はポスト噴射を実行するSOxパージリッチフラグFSPRのオン・オフ(リッチ・リーン)を交互に切り替えることで制御される。SOxパージリッチフラグFSPRがオン(FSPR=1)にされると、排気管噴射又はポスト噴射によって触媒温度は上昇する(以下、この期間を噴射期間TF_INJという)。一方、SOxパージリッチフラグFSPRがオフにされると、排気管噴射又はポスト噴射の停止によって触媒温度は低下する(以下、この期間をインターバルTF_INTという)。
本実施形態において、噴射期間TF_INJは、予め実験等により作成した噴射期間設定マップ(不図示)からエンジン回転数Ne及びアクセル開度Qに対応する値を読み取ることで設定される。この噴射時間設定マップには、予め実験等によって求めた排気の空気過剰率を第2目標空気過剰率まで確実に低下させるのに必要となる噴射期間が、エンジン10の運転状態に応じて設定されている。
インターバルTF_INTは、触媒温度が最も高くなるSOxパージリッチフラグFSPRがオンからオフに切り替えられた際に、フィードバック制御によって設定される。具体的には、SOxパージリッチフラグFSPRがオフされた際の目標触媒温度と推定触媒温度との偏差ΔTに比例して入力信号を変化させる比例制御と、偏差ΔTの時間積分値に比例して入力信号を変化させる積分制御と、偏差ΔTの時間微分値に比例して入力信号を変化させる微分制御とで構成されるPID制御によって処理される。目標触媒温度は、NOx吸蔵還元型触媒32からSOxを離脱可能な温度で設定され、推定触媒温度は、例えば、第1排気温度センサ43で検出される酸化触媒31の入口温度、酸化触媒31及びNOx吸蔵還元型触媒32の内部でのHC/CO発熱量、外気への放熱量等に基づいて推定すればよい。
図6の時刻tに示すように、フィルタ再生フラグFDPF及び、保温モードフラグFSPKのオフによってSOxパージフラグFSPがオンされると、SOxパージリッチフラグFSPRもオンにされ、さらにフィードバック計算も一旦リセットされる。すなわち、フィルタ強制再生直後の初回は、噴射期間設定マップで設定した噴射期間TF_INJ_1に応じて排気管噴射又はポスト噴射が実行される(図6の時刻t〜t参照)。これにより、フィルタ強制再生で上昇した排気温度を低下させることなく、速やかにSOxパージ制御に移行され、燃料消費量を低減することができる。
次いで、噴射期間TF_INJ_1の経過によってSOxパージリッチフラグFSPRがオフになると、PID制御によって設定されたインターバルTF_INT_1が経過するまで、SOxパージリッチフラグFSPRはオフとされる(図6の時刻t〜t参照)。さらに、インターバルTF_INT_1の経過によってSOxパージリッチフラグFSPRがオンにされると、再び噴射期間TF_INJ_2に応じた排気管噴射又はポスト噴射が実行される(図6の時刻t〜t参照)。その後、これらSOxパージリッチフラグFSPRのオン・オフの切り替えは、後述するSOxパージ制御の終了判定によってSOxパージフラグFSPがオフ(図6の時刻t参照)にされるまで繰り返し実行される。
このように、本実施形態では、触媒温度を上昇させると共に空気過剰率を第2目標空気過剰率まで低下させる噴射期間TF_INJをエンジン10の運転状態に基づいて参照されるマップから設定すると共に、触媒温度を降下させるインターバルTF_INTをPID制御によって処理するようになっている。これにより、SOxパージ制御中の触媒温度をパージに必要な所望の温度範囲に効果的に維持しつつ、空気過剰率を目標過剰率まで確実に低下させることが可能になる。
[SOxパージ制御の禁止判定]
エンジン回転数Neが非常に高い状態やインジェクタ11の燃料噴射量が非常に多い状態でSOxパージ制御を実施すると、エンジン温度の急上昇を招く可能性がある。また、NOx吸蔵還元型触媒32の温度が低下した状態で未燃燃料を供給すると、HCスリップの増加によって白煙等の発生を招く課題もある。
これらの現象を防止すべく、SOxパージ禁止処理部70は、(1)エンジン回転数Neが、例えば回転異常を示す所定の回転数上限閾値を超えた場合、(2)インジェクタ11の燃料噴射量が、例えば、噴射異常を示す所定の噴射量上限閾値を超えた場合又は、(3)NOx吸蔵還元型触媒32の触媒温度がフィルタ再生制御の目標温度(PM燃焼温度)よりも低い所定の閾値温度(例えば、約500度)まで低下した場合の何れかの禁止条件が成立すると、「SOxパージ可能領域外」と判定し、SOxパージ制御の実施を禁止するようになっている。より詳しくは、SOxパージ制御の開始時或は実施中に、これら禁止条件(1)〜(3)の何れかが成立し、「SOxパージ可能領域外」と判定された場合は、後述する保温モード制御が実施される一方、これら禁止条件(1)〜(3)の何れもが成立しない場合は、「SOxパージ可能領域内」と判定して、SOxパージ制御の実施を許可するようになっている。
なお、禁止条件はこれら3条件に限定されず、システム故障等、SOxパージの実施に適さない他の禁止条件を追加することも可能である。
[保温モード制御]
保温モード制御部71は、本発明の保温制御手段であって、フィルタ再生制御の終了時(SOxパージ制御の開始時)、或は、SOxパージ制御の実施中に上述の禁止条件(1)〜(3)の何れかが成立すると、保温モードフラグFSPKをオンにして保温モード制御を開始する。保温モード制御は、SOx離脱温度よりも低い所定の保温目標温度(第2目標温度)に基づいて排気管噴射量やポスト噴射量をフィードバック制御することで実施される。本実施形態において、保温目標温度は、例えば、フィルタ再生制御の目標温度(PM燃焼温度)に設定されている。
以下、図7に基づいて、フィルタ再生制御、保温モード制御及び、SOxパージ制御の切り替え処理詳細について説明する。
フィルタ再生制御の終了時(FDPF=0)に禁止条件(1)〜(3)の何れかが成立し、「SOxパージ可能領域外」と判定された場合は、図7のパターンAに示すように、SOxパージ制御を開始することなく保温モード制御に移行される(FSPK=1)。
一方、フィルタ再生制御の終了時(FDPF=0)に禁止条件(1)〜(3)が成立せず、「SOxパージ可能領域内」と判定された場合は、図7のパターンBに示すように、保温モード制御に移行することなくSOxパージ制御が開始される(FSP=1)。
SOxパージ制御の実施中(FSP=1)に禁止条件(1)〜(3)が成立せず、「SOxパージ可能領域内」と判定されている間は、図7のパターンCに示すように、SOxパージリッチフラグFSPRのオン/オフ(リッチ/リーン)を交互に切り替える触媒温度調整制御(図6参照)が実施される。
一方、SOxパージ制御の実施中に禁止条件(1)〜(3)の何れかが成立し、「SOxパージ可能領域外」と判定された場合は、図7のパターンDに示すように、SOxパージ制御を中断すべく保温モード制御に移行される(FSPK=1)。
このように、本実施形態では、SOxパージ制御の開始時、あるいは実施中に「SOxパージ可能領域外」と判定されると、SOxパージ制御を禁止して保温モード制御が実施されるようになっている。これにより、無駄なSOxパージ制御の実施が確実に抑止され、燃費の悪化やエンジン温度の急上昇、白煙の発生等を効果的に防止することが可能になる。また、SOxパージ制御の禁止(中断)中は保温モード制御によって触媒温度がPM燃焼温度に維持されるため、その後にSOxパージ制御を再開する際の燃料消費量を効果的に低減することができる。
[SOxパージ制御・保温モード制御の終了判定]
SOxパージ・保温モード終了処理部72は、本発明の終了処理手段であって、NOx吸蔵還元型触媒32のSOx吸蔵量、保温モード制御やSOxパージ制御の累積実施時間等に基づいて、保温モード制御やSOxパージ制御を終了させる終了処理を実行する。以下、図8に基づいて、各終了処理パターンの詳細を説明する。
[終了パターンA]
図8に示すパターンAは、NOx吸蔵還元型触媒32のSOx被毒回復によってSOxパージ制御を終了させる一例である。SOxパージ制御の実施によってNOx吸蔵還元型触媒32のSOx吸蔵量SAがSOx被毒回復を示す所定の第1吸蔵量閾値SAまで低下した場合は、SOxパージリッチフラグFSPRをオフ(FSPR=0)にして、保温モード制御に移行することなくSOxパージ制御を終了させる。NOx吸蔵還元型触媒32のSOx吸蔵量SAは、例えば、エンジン10の運転状態やNOx/ラムダセンサ45のセンサ値等を入力信号として含むモデル式やマップ等に基づいて推定すればよい。第1吸蔵量閾値SAは、予め実験等により取得してECU50のメモリに格納されている。
[終了パターンB]
図8に示すパターンBは、SOxパージ制御をSOx被毒回復に関係なく時間制限によって終了させる一例である。SOxパージ制御の開始からタイマによって計時した累積実施時間TSPR_sumが所定の第1上限閾値時間TSPR_Limに達した場合は、保温モード制御を実施することなく、SOxパージリッチフラグFSPRをオフ(FSP,FSPR=0)にしてSOxパージ制御を終了させる。第1上限閾値時間TSPR_Lim1は、予め実験等により取得してECU50のメモリに格納されている。
[終了パターンC]
図8に示すパターンCは、「SOxパージ可能領域外」判定によって保温モード制御が継続された場合に、保温モード制御を上限時間で終了させる一例である。保温モード制御の開始からタイマによって計時した累積実施時間TSPK_sumが所定の第2上限閾値時間TSPK_Lim2に達した場合は、SOxパージ制御に移行することなく、保温モードフラグFSPKをオフ(FSPK=0)にして、保温モード制御を終了させる。第2上限閾値時間TSPK_Lim2は、第1上限閾値時間TSPR_Lim1よりも短い時間であって、予め実験等により取得してECU50のメモリに格納されている(TSPK_Lim2<TSPR_Lim1)。
[終了パターンD]
図8に示すパターンDは、「SOxパージ可能領域外」判定によって保温モード制御が継続された場合に、SOx吸蔵量が所定量までしか減少していないが保温モード制御を上限時間で終了させる一例である。保温モード制御の実施中にSOx吸蔵量SAが所定の第2吸蔵量閾値SAよりも低下したが、保温モード制御の開始からタイマによって計時した累積実施時間TSPK_sumが所定の第3上限閾値時間TSPK_Lim3に達した場合は、SOxパージ制御に移行することなく、保温モードフラグFSPKをオフ(FSPK=0)にして終了させる。第2吸蔵量閾値SAは、第1吸蔵量閾値SAよりも多い値であって、予め実験等により取得してECU50のメモリに格納されている(SA>SA)。第3上限閾値時間TSPK_Lim3は、第2上限閾値時間TSPK_Lim2よりも短い時間であって、予め実験等により取得して予めECU50のメモリに格納されている(TSPK_Lim3<TSPK_Lim2<TSPR_Lim1)。
[終了パターンE]
図8に示すパターンEは、SOxパージリーン制御及びSOxパージリッチ制御の累積時間の総和(SOxパージ制御の累積時間)が上限時間に達したことで終了させる一例である。SOxパージ制御の累積実施時間TSP_sumが所定の第4上限閾値時間T_Lim4に達した場合は、SOxパージフラグFSPをオフ(FSP=0)にして、SOxパージ制御を終了させる。第4上限閾値時間T_Lim4は、予め実験等により取得してECU50のメモリに格納されている。
[終了パターンF]
図8に示すパターンFは、保温モード制御の実施時間が上限時間に達したことで終了させる一例である。保温モード制御の累積実施時間TSPK_sumが所定の第5上限閾値時間T_Lim5に達した場合は、保温モードフラグFSPKをオフ(FSP=0,FSPK=0)にして、保温モード制御を終了させる。第5上限閾値時間T_Lim5は、予め実験等により取得してECU50のメモリに格納されている。
このように、本実施形態では、SOxパージ制御及び、保温モード制御の終了条件に累積実施時間の上限を設けたことで、これら制御の継続的な実施による燃料消費量の増加や排気過昇温、PM異常燃焼や触媒熱劣化等を効果的に防止することができる。
[MAF追従制御]
MAF追従制御部80は、(1)フィルタ再生制御終了からSOxパージ制御開始によるリッチ状態への切り替え期間及び、(2)SOxパージ制御終了によるリッチ状態からリーン状態への切り替え期間に、各インジェクタ11の燃料噴射タイミング及び燃料噴射量をMAF変化に応じて補正する制御(以下、この制御をMAF追従制御という)を実行する。
SOxパージリーン制御の空気系動作によってエンジン10の燃焼室内に大量のEGRガスが導入されると、通常運転のリーン状態と同じ燃料噴射タイミングでは着火遅れが生じる。そのため、リーン状態からリッチ状態に切り替える場合は、噴射タイミングを所定量ほど進角させる必要がある。また、リッチ状態から通常のリーン状態に切り替える際は、噴射タイミングを遅角により通常の噴射タイミングに戻す必要がある。しかしながら、噴射タイミングの進角や遅角は、空気系動作よりも迅速に行われる。このため、空気系動作によって空気過剰率が目標空気過剰率に達する前に噴射タイミングの進角や遅角が完了してしまい、NOx発生量や燃焼騒音やトルク等の急増加によるドライバビリティーの悪化を招く課題がある。
このような現象を回避すべく、図9,10のフローチャートに示すように、MAF変化に応じて噴射タイミングの進角や遅角、噴射量を増減補正するMAF追従制御を実行する。
まず、図9に基づいて、リーン状態からリッチ状態への切り替え期間のMAF追従制御を説明する。
ステップS100で、SOxパージフラグFSPがオンにされると、ステップS110では、MAF追従制御の経過時間を計測すべくタイマによる計時が開始される。
ステップS120では、切り替え後(リッチ状態)のMAF目標値MAFSPL_Trgtから切り替え前(リーン状態)のMAF目標値MAFL_Trgtを減算することで、切り替え前後のMAF目標値変化量ΔMAFTrgt(=MAFSPL_Trgt−MAFL_Trgt)が演算される。
ステップS130では、現在の実MAF変化率ΔMAFRatioが演算される。より詳しくは、MAFセンサ40で検出される現在の実MAF値MAFActから切り替え前のMAF目標値MAFL_Trgtを減算することで、MAF追従制御の開始から現在までの実MAF変化量ΔMAFAct(=MAFAct−MAFL_Trgt)が演算される。そして、この実MAF変化量ΔMAFActを切り替え前後のMAF目標値変化量ΔMAFTrgtで除算することで、実MAF変化率ΔMAFRatio(=ΔMAFAct/ΔMAFTrgt)が演算される。
ステップS140では、現在の実MAF変化率ΔMAFRatioに応じて、各インジェクタ11の噴射タイミングを進角又は遅角させる係数(以下、噴射タイミング追従係数Compと称する)及び、各インジェクタ11の噴射量を増加又は減少させる係数(以下、噴射量追従係数Compと称する)が設定される。より詳しくは、ECU50の図示しない記憶部には、予め実験等により作成した実MAF変化率MAFRatioと噴射タイミング追従係数Compとの関係を規定した噴射タイミング追従係数設定マップM1及び、実MAF変化率MAFRatioと噴射量追従係数Compとの関係を規定した噴射量追従係数設定マップM2が記憶されている。噴射タイミング追従係数Comp及び、噴射量追従係数Compは、これらのマップM1,M2から、ステップS130で演算した実MAF変化率ΔMAFRatioに対応する値をそれぞれ読み取ることで設定される。
ステップS150では、目標進角量に噴射タイミング追従係数Compを乗じた分だけ各インジェクタ11の噴射タイミングが進角されると共に、目標噴射増加量に噴射量追従係数Compを乗じた分だけ各インジェクタ11も燃料噴射量が増加される。
その後、ステップS160では、MAFセンサ40で検出される現在の実MAF値MAFActが切り替え後(リッチ状態)のMAF目標値MAFSPL_Trgtに達したか否かが判定される。実MAF値MAFActがMAF目標値MAFSPL_Trgtに達していない場合(No)は、ステップS170を経由してステップS130に戻される。すなわち、実MAF値MAFActがMAF目標値MAFSPL_Trgtになるまで、ステップS130〜S150の処理を繰り返すことで、時々刻々と変化する実MAF変化率MAFRatioに応じた噴射タイミングの進角及び、噴射量の増加が継続される。ステップS170の処理についての詳細は後述する。一方、ステップS160の判定で、実MAF値MAFRefがMAF目標値MAFSPL_Trgtに達すると(Yes)、本制御は終了する。
ステップS170では、MAF追従制御の開始からタイマによって計時された累積時間TSumが、所定の上限時間TMaxを超えたか否かが判定される。
リーン状態からリッチ状態に移行する際に、バルブ制御遅れ等の影響で実MAF値MAFRefが移行期間中のMAF目標値MAFL−R_Trgtに追いつけず、実MAF値MAFRefがMAF目標値MAFL−R_Trgtよりも低い状態に維持される場合がある(時刻t〜t参照)。このような状態でMAF追従制御を継続すると、実際の燃料噴射量が目標噴射量まで増加されず、エンジン10の燃焼が不安定になり、トルク変動やドライバビリティーの悪化等を招く可能性がある。
本実施形態では、このような現象を回避すべく、ステップS170にて、累積時間TSumが上限時間TMaxを超えたと判定された場合(Yes)、すなわち、実MAF値MAFRefが所定時間継続して所定値以上変化しなかった場合は、ステップS180に進み、噴射タイミング追従係数Comp及び、噴射量追従係数Compを強制的に「1」に設定する。これにより、MAF追従制御が強制的に終了されて、トルク変動やドライバビリティーの悪化を効果的に防止することができる。
次に、図10に基づいて、リッチ状態からリーン状態への切り替え時のMAF追従制御を説明する。
ステップS200で、SOxパージフラグFSPがオフにされると、ステップS210では、MAF追従制御の経過時間を計測すべくタイマによる計時が開始される。
ステップS220では、切り替え後(リーン状態)のMAF目標値MAFL_Trgtから切り替え前(リッチ状態)のMAF目標値MAFSPL_Trgtを減算することで、切り替え前後のMAF目標値変化量ΔMAFTrgt(=MAFL_Trgt−MAFSPL_Trgt)が算出される。
ステップS230では、現在の実MAF変化率ΔMAFRatioが演算される。より詳しくは、MAFセンサ40で検出される現在の実MAF値MAFActから切り替え前のMAF目標値MAFSPL_Trgtを減算することで、MAF追従制御も開始から現在までの実MAF変化量ΔMAFAct(=MAFAct−MAFSPL_Trgt)が演算される。そして、この実MAF変化量ΔMAFActを切り替え前後のMAF目標値変化量ΔMAFTrgtで除算することで、実MAF変化率ΔMAFRatio(=ΔMAFAct/ΔMAFTrgt)が演算される。
ステップS240では、噴射タイミング追従係数設定マップM1から実MAF変化率ΔMAFRatioに対応する値が噴射タイミング追従係数Compとして読み取られると共に、噴射量追従係数設定マップM2から実MAF変化率ΔMAFRatioに対応する値が噴射量追従係数Compとして読み取られる。
ステップS250では、目標遅角量に噴射タイミング追従係数Compを乗じた分だけ各インジェクタ11の噴射タイミングが遅角されると共に、目標噴射減少量に噴射量追従係数Compを乗じた分だけ各インジェクタ11も燃料噴射量が減少される。
その後、ステップS260では、MAFセンサ40で検出される現在の実MAF値MAFActが切り替え後(リーン状態)のMAF目標値MAFL_Trgtに達したか否かが判定される。実MAF値MAFActがMAF目標値MAFL_Trgtに達していない場合(No)は、ステップS270を経由してステップS230に戻される。すなわち、実MAF値MAFActがMAF目標値MAFL_Trgtになるまで、ステップS230〜S250の処理を繰り返すことで、時々刻々と変化する実MAF変化率MAFRatioに応じた噴射タイミングの遅角及び、噴射量の減少が継続される。ステップS270の処理についての詳細は後述する。一方、ステップS260の判定で、実MAF値MAFRefがMAF目標値MAFL_Trgtに達すると(Yes)、本制御は終了する。
ステップS270では、MAF追従制御の開始からタイマによって計時された累積時間TSumが、所定の上限時間TMaxを超えたか否かが判定される。
リッチ状態からリーン状態に移行する際に、バルブ制御遅れ等の影響で実MAF値MAFRefが移行期間中のMAF目標値MAFL−R_Trgtに追いつけず、実MAF値MAFRefがMAF目標値MAFL−R_Trgtよりも高い状態を維持する場合がある(時刻t〜t参照)。このような状態でMAF追従制御を継続すると、実際の燃料噴射量が目標噴射量よりも多くなり、トルク変動やドライバビリティーの悪化等を招く可能性がある。
本実施形態では、このような現象を回避すべく、ステップS270にて、累積時間TSumが上限時間TMaxを超えたと判定された場合(Yes)、すなわち、実MAF値MAFRefが所定時間継続して所定値以上変化しなかった場合は、ステップS280に進み、噴射タイミング追従係数Comp及び、噴射量追従係数Compを強制的に「1」に設定する。これにより、MAF追従制御が強制的に終了されて、トルク変動やドライバビリティーの悪化を効果的に防止することができる。
[噴射量学習補正]
図11に示すように、噴射量学習補正部90は、学習補正係数演算部91と、噴射量補正部92とを有する。
学習補正係数演算部91は、エンジン10のリーン運転時にNOx/ラムダセンサ45で検出される実ラムダ値λActと、推定ラムダ値λEstとの誤差Δλに基づいて燃料噴射量の学習補正係数FCorrを演算する。排気がリーン状態のときは、排気中のHC濃度が非常に低いので、酸化触媒31でHCの酸化反応による排気ラムダ値の変化は無視できるほど小さい。このため、酸化触媒31を通過して下流側のNOx/ラムダセンサ45で検出される排気中の実ラムダ値λActと、エンジン10から排出された排気中の推定ラムダ値λEstとは一致すると考えられる。すなわち、これら実ラムダ値λActと推定ラムダ値λEstとに誤差Δλが生じた場合は、各インジェクタ11に対する指示噴射量と実噴射量との差によるものと仮定することができる。以下、この誤差Δλを用いた学習補正係数演算部91による学習補正係数の演算処理を図12のフローに基づいて説明する。
ステップS300では、エンジン回転数Ne及びアクセル開度Qに基づいて、エンジン10がリーン運転状態にあるか否かが判定される。リーン運転状態にあれば、学習補正係数の演算を開始すべく、ステップS310に進む。
ステップS310では、推定ラムダ値λEstからNOx/ラムダセンサ45で検出される実ラムダ値λActを減算した誤差Δλに、学習値ゲインK及び補正感度係数Kを乗じることで、学習値FCorrAdptが演算される(FCorrAdpt=(λEst−λAct)×K×K)。推定ラムダ値λEstは、エンジン回転数Neやアクセル開度Qに応じたエンジン10の運転状態から推定演算される。また、補正感度係数Kは、図11に示す補正感度係数マップ91AからNOx/ラムダセンサ45で検出される実ラムダ値λActを入力信号として読み取られる。
ステップS320では、学習値FCorrAdptの絶対値|FCorrAdpt|が所定の補正限界値Aの範囲内にあるか否かが判定される。絶対値|FCorrAdpt|が補正限界値Aを超えている場合、本制御はリターンされて今回の学習を中止する。
ステップS330では、学習禁止フラグFProがオフか否かが判定される。学習禁止フラグFProとしては、例えば、エンジン10の過渡運転時、SOxパージ制御時(FSP=1)等が該当する。これらの条件が成立する状態では、実ラムダ値λActの変化によって誤差Δλが大きくなり、正確な学習を行えないためである。エンジン10が過渡運転状態にあるか否かは、例えば、NOx/ラムダセンサ45で検出される実ラムダ値λActの時間変化量に基づいて、当該時間変化量が所定の閾値よりも大きい場合に過渡運転状態と判定すればよい。
ステップS340では、エンジン回転数Ne及びアクセル開度Qに基づいて参照される学習値マップ91B(図11参照)が、ステップS310で演算された学習値FCorrAdptに更新される。より詳しくは、この学習値マップ91B上には、エンジン回転数Ne及びアクセル開度Qに応じて区画された複数の学習領域が設定されている。これら学習領域は、好ましくは、使用頻度が多い領域ほどその範囲が狭く設定され、使用頻度が少ない領域ほどその範囲が広く設定されている。これにより、使用頻度が多い領域では学習精度が向上され、使用頻度が少ない領域では未学習を効果的に防止することが可能になる。
ステップS350では、エンジン回転数Ne及びアクセル開度Qを入力信号として学習値マップ91Bから読み取った学習値に「1」を加算することで、学習補正係数FCorrが演算される(FCorr=1+FCorrAdpt)。この学習補正係数FCorrは、図11に示す噴射量補正部92に入力される。
噴射量補正部92は、パイロット噴射QPilot、プレ噴射QPre、メイン噴射QMain、アフタ噴射QAfter、ポスト噴射QPostの各基本噴射量に学習補正係数FCorrを乗算することで、これら燃料噴射量の補正を実行する。
このように、推定ラムダ値λEstと実ラムダ値λActとの誤差Δλに応じた学習値で各インジェクタ11に燃料噴射量を補正することで、各インジェクタ11の経年劣化や特性変化、個体差等のバラツキを効果的に排除することが可能になる。
[MAF補正係数]
MAF補正係数演算部95は、SOxパージ制御時のMAF目標値MAFSPL_Trgtや目標噴射量QSPR_Trgtの設定に用いられるMAF補正係数Maf_corrを演算する。
本実施形態において、各インジェクタ11の燃料噴射量は、NOx/ラムダセンサ45で検出される実ラムダ値λActと推定ラムダ値λEstとの誤差Δλに基づいて補正される。しかしながら、ラムダは空気と燃料の比であるため、誤差Δλの要因が必ずしも各インジェクタ11に対する指示噴射量と実噴射量との差の影響のみとは限らない。すなわち、ラムダの誤差Δλには、各インジェクタ11のみならずMAFセンサ40の誤差も影響している可能性がある。
図13は、MAF補正係数演算部95によるMAF補正係数Maf_corrの設定処理を示すブロック図である。補正係数設定マップ96は、エンジン回転数Ne及びアクセル開度Qに基づいて参照されるマップであって、これらエンジン回転数Neとアクセル開度Qとに対応したMAFセンサ40のセンサ特性を示すMAF補正係数Maf_corrが予め実験等に基づいて設定されている。
MAF補正係数演算部95は、エンジン回転数Ne及びアクセル開度Qを入力信号として補正係数設定マップ96からMAF補正係数Maf_corrを読み取ると共に、このMAF補正係数Maf_corrをMAF目標値演算部62及び噴射量目標値演算部66に送信する。これにより、SOxパージ制御時のMAF目標値MAFSPL_Trgtや目標噴射量QSPR_Trgtの設定に、MAFセンサ40のセンサ特性を効果的に反映することが可能になる。
[その他]
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変形して実施することが可能である。
10 エンジン
11 インジェクタ
12 吸気通路
13 排気通路
16 吸気スロットルバルブ
24 EGRバルブ
31 酸化触媒
32 NOx吸蔵還元型触媒
33 フィルタ
34 排気管噴射装置
40 MAFセンサ
45 NOx/ラムダセンサ
50 ECU

Claims (10)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられて排気中のNOxを還元浄化するNOx還元型触媒と、
    少なくとも燃料噴射量を増加させる噴射系制御によって排気温度を硫黄酸化物が離脱する所定の第1目標温度まで上昇させることで、前記NOx還元型触媒を硫黄被毒から回復させる触媒再生制御を実施する触媒再生手段と、
    前記内燃機関の運転状態に応じて前記触媒再生制御の実施を禁止する禁止手段と、
    前記禁止手段による前記触媒再生制御の禁止期間に燃料噴射量を制御して排気温度を前記第1目標温度よりも低い所定の第2目標温度に維持させる触媒保温制御を実施する保温制御手段と、
    前記触媒再生制御の実施によって前記NOx還元型触媒の硫黄吸蔵量が所定の第1吸蔵量閾値まで低下すると、当該触媒再生制御を前記触媒保温制御に移行することなく終了させる終了処理手段と、を備える
    排気浄化システム。
  2. 前記終了処理手段は、前記触媒再生制御の実施中に前記噴射系制御の累積実施時間が所定の第1上限閾値時間に達すると、当該触媒再生制御を前記触媒保温制御に移行することなく終了させる
    請求項1に記載の排気浄化システム。
  3. 前記終了処理手段は、前記触媒保温制御の累積実施時間が前記第1上限閾値時間よりも短い所定の第2上限閾値時間に達すると、当該触媒保温制御を終了させる
    請求項2に記載の排気浄化システム。
  4. 前記終了処理手段は、前記NOx還元型触媒の硫黄吸蔵量が前記第1吸蔵量閾値よりも少ない所定の第2吸蔵量閾値まで低下し、且つ、前記触媒保温制御の累積実施時間が前記第2上限閾値時間よりも短い所定の第3上限閾値時間に達すると、当該触媒保温制御を終了させる
    請求項3に記載の排気浄化システム。
  5. 前記触媒再生手段は、前記内燃機関の空気流量を減少させる空気系制御と、前記噴射系制御とを併用して前記触媒再生制御を実施し、
    前記終了処理手段は、前記空気系制御及び前記噴射系制御の累積実施時間が所定の第4上限閾値時間に達すると、当該触媒再生制御を前記触媒保温制御に移行することなく終了させる
    請求項1から4の何れか一項に記載の排気浄化システム。
  6. 前記終了処理手段は、前記触媒保温制御の累積実施時間が所定の第5上限閾値時間に達すると、当該触媒保温制御を終了させる
    請求項1から5の何れか一項に記載の排気浄化システム。
  7. 前記禁止手段は、前記内燃機関の回転数が所定の回転数上限閾値よりも上昇すると、前記触媒再生制御の実施を禁止する
    請求項1から6の何れか一項に記載の排気浄化システム。
  8. 前記禁止手段は、前記内燃機関のインジェクタの燃料噴射量が所定の噴射量上限閾値よりも増加すると、前記触媒再生制御の実施を禁止する
    請求項1から7の何れか一項に記載の排気浄化システム。
  9. 前記禁止手段は、前記NOx還元型触媒の触媒温度が前記第2目標温度よりも低下すると、前記触媒再生制御の実施を禁止する
    請求項1から8の何れか一項に記載の排気浄化システム。
  10. 前記排気通路に設けられて排気中の粒子状物質を捕集するフィルタと、
    燃料噴射量を増加させて排気温度を前記フィルタに堆積した粒子状物質の燃焼温度まで上昇させるフィルタ再生制御を実施するフィルタ再生手段と、をさらに備え、
    前記触媒再生手段は、前記フィルタ再生手段によるフィルタ再生制御が終了すると前記触媒再生制御を開始し、
    前記触媒保温制御に用いられる前記第2目標温度が、粒子状物質の燃焼温度に設定される
    請求項1から9の何れか一項に記載の排気浄化システム。
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