JP2016167957A - 電力電送システム - Google Patents

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Abstract

【課題】電界結合電力電送技術を適用した電力電送システムにおいて、接合容量を形成する2枚の電極の相対的な移動がスムーズに行われるようにする。
【解決手段】電界結合電力伝送技術を用いて電力を伝送する、スライド系又は回転系の電力電送システムにおいて、外部導体22とコネクタ外部電極31とから、電界結合電力伝送技術における結合容量を形成する電極対が構成される。外部導体22とコネクタ外部電極31とは、相対的に相互に移動する。この電極対の電極間には、コネクタ外部電極31の移動方向83とは略垂直方向の成分を少なくとも有する押付圧力82,85が当該電極間に働くことで、コネクタ外部電極31が移動する際に発生する反発力により生じる最小ギャップdの間隙が設けられる。
【選択図】図18

Description

本発明は、電力電送システムに関する。
本発明者は、電力電送の新たな方式として「電界結合方式」を既に発明し、さらに、当該新たな方式を実現可能な回路の技術(以下、「電界結合電力電送技術」と呼ぶ)について既に発明している(特許文献1参照)。
電界結合電力伝送技術は、2枚の金属板(導電性の板)を対向させて、これら2枚の金属板を電極対としてコンデンサ(このようなコンデンサを以下「接合容量」と呼ぶ)を形成した状態で、高周波電流を流すことで非接触の電力電送を実現する技術である。
電界結合電力電送技術を適用した電力電送システムは、電源からの電力を送電する送電部と、送電部から電力を受電して負荷に供給する受電部とを備えている。この場合、送電部の末端に設けた金属板(電極)と、受電部の先端に設けた金属板(電極)とを対向させることで、接合容量が形成される。
特開2009−38329号公報
電界結合電力電送技術を適用した電力電送システムの形態としては、接合容量を形成する2枚の電極が相対的に移動するスライド系や回転系の形態がある。
このようなスライド系や回転系の形態では、実装時において、接合容量を形成する2枚の電極の相対的な移動がスムーズに行われない場合がある。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、電界結合電力電送技術を適用した電力電送システムにおいて、接合容量を形成する2枚の電極の相対的な移動をスムーズに行えるようになることを目的とする。
本発明の一実施形態の電力電送システムは、
電界結合電力伝送技術を用いて電力を伝送する、スライド系又は回転系の電力電送システムであって、
前記電界結合電力伝送技術における結合容量を形成する電極対であって、相対的に相互に電極が移動する電極対を備え、
前記電極対の電極間には、前記電極の移動方向とは略垂直方向の成分を少なくとも有する押付圧力又はそれに基づく力が当該電極間に働くことで、当該電極が相対的に移動する際に発生する反発力により生じる最小ギャップの間隙が設けられるか、又は移動時の摩擦力を低減しつつ最少ギャップの間隙が設けられる、
電力電送システムである。
電界結合電力伝送技術を適用した電力電送システムにおいて、接合容量を形成する2枚の電極間の相対的な移動がスムーズに行われるようになる。
本発明が適用される電力電送システムの一実施形態としてのスリット付同軸線路の外観構成を示す斜視図である。 図1のスリット付同軸線路の断面構成の概略と、電力電送の等価回路の概略とを模式的に示した図である。 電界結合電力伝送技術の概略を説明するための、電界結合の基本回路図を示している。 相対速度を有する電極間におけるトライボロジーの問題点を分類した図である。 摩耗及び切削粉のトライボロジーの問題を説明するための、外部導体とコネクタ外部電極との拡大断面図である。 摩擦の形態を示す、外部導体とコネクタ外部電極との拡大断面図である。 電力電送システムの要求事項を示す図である。 トライボロジー問題に対する基本的な対策を分類した図である。 図8の基本的な対策に対して各種技術を結合させる手法の一例を示す図である。 図1のスリット付同軸線路に対して、固体潤滑剤の対応技術を適用した様子を示す模式図である。 固体潤滑剤の点接触部位を模式的に示す図である。 図1のスリット付同軸線路に対して、固体潤滑剤の対応技術を適用した様子を示す、外部導体とコネクタ外部電極との拡大断面図である。 二硫化モリブデンとスライダを滑らせた実験結果を示す図であって、停止時間と抵抗増加率の関係を示す図である。 固体潤滑剤の対応技術を適用した場合における、電界結合電力伝送技術を実現するための回路としての、並列共振回路を示す等価回路図である。 固体潤滑剤の対応技術を適用した場合における、電界結合電力伝送技術を実現するための回路としての、直流送電回路を並置した回路を示す等価回路図である。 電界結合電力伝送技術を実現するための回路の各種例を示す等価回路図である。 摺動膜を夫々コーティングした外部導体とコネクタ外部電極との拡大断面図である。 摺動膜を夫々コーティングせずに露出した状態の外部導体とコネクタ外部電極との拡大断面図である。 発泡部材に対して夫々貼り付けられた外部導体とコネクタ外部電極との拡大断面図である。 振動子On/Off時の摩擦係数と速度の関係を示す図である。 図20の振動子On時の関係を模式的に説明するための、外部導体とコネクタ外部電極との拡大断面図である。 図1のスリット付同軸線路に対して、超音波接点の対応技術を適用した様子を示す、外部導体とコネクタ外部電極との拡大断面図である。 図1のスリット付同軸線路に対して、超音波接点の対応技術を適用した様子を示す、外部導体とコネクタ外部電極との拡大断面図である。 図1のスリット付同軸線路に対して、磁石付電極の対応技術を適用した様子を示す、外部導体とコネクタ外部電極との拡大断面図である。 図24の状態に対して、磁石をずらして吸着及び反発力を得ている様子を示す、外部導体とコネクタ外部電極との拡大断面図である。 液体封止型電極を用いた電力伝送軸受の構造を示す図である。 図26の液体封止型電極を用いた電力伝送軸受のうち、接合容量の部分の構造を示す拡大図である。 本発明が適用される電力電送システムの別の実施形態としての、固体潤滑剤の対応技術を適用した電力電送軸受の断面図である。 本発明が適用される電力電送システムのさらに別の実施形態としての、最小ギャップ維持の対応技術を適用した電力電送軸受の断面図である。 本発明が適用される電力電送システムのさらに別の実施形態としてのスリップリングの基本構成の概略を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
図1は、本発明が適用される電力電送システムの一実施形態としてのスリット付同軸線路の外観構成を示す斜視図である。
スリット付同軸線路11は、電界結合電力伝送技術が適用された電力電送システムである。
スリット付同軸線路11は、電力で駆動する負荷(カメラ等)をスリットに沿って自在に移動できるように取り付け、当該負荷に対してその位置によらず(移動中でも)電力を伝送することができる。
スリット付同軸線路11は、コネクタ21と、外部導体22と、内部導体23とを含むように構成される。
コネクタ21は、負荷を取り付けて、当該負荷に電力を供給しながらスリットに沿って自在に移動できる部品であり、導電性のコネクタ外部電極31及びコネクタ内部電極32を有している。コネクタ外部電極31及びコネクタ内部電極32については、図2及び図3を用いて後述する。
外部導体22は、内空の直方体形状を有する導電部材であり、例えば、オフィスや工場の壁等に配置されるカーテンレールと同様に所定方向に棒状に延在する線路として機能する。
即ち、カーテンレールのように、外部導体22の外側の所定面(図1には図示されていない面であり、以下「裏面」と呼ぶ)が、オフィスや工場の壁等に接続される。
この裏面と反対側の外側の面(以下、「表面」と呼ぶ)の長手方向には、図1に示すように、スリットが形成されている。
このスリットに沿って移動可能なように、コネクタ21は取り付けられる。即ち、コネクタ21は、図示せぬ負荷を取り付けた状態で、外部導体22のスリットに沿って自在に移動する。
内部導体23は、外部導体22の内空部に配置され、当該外部導体22の長手方向と略同一方向に延在する棒状の導電部材である。
図2は、図1のスリット付同軸線路1の断面構成の概略と、電力電送の等価回路の概略とを模式的に示した図である。
図2に示すように、外部導体22の表面と、コネクタ21のコネクタ外部電極31の所定面とが対向するように配置される。このような対となる外部導体22とコネクタ外部電極31とにより、電界結合電力伝送技術における接合容量Ccが形成される。
また、内部導体23の所定面と、コネクタ21のコネクタ内部電極32の所定面とが対向するように配置される。このような対となる内部導体23とコネクタ内部電極32とにより、電界結合電力伝送技術における接合容量Ccが形成される。
ここで、図3を参照して、このような接合容量Ccを用いる電界結合電力伝送技術の概略を説明する。
図3は、電界結合電力伝送技術の概略を説明するための、電界結合の基本回路図を示している。
電界結合電力伝送技術は、[背景技術]の欄で上述したように、2枚の金属板を電極として対向させることで接合容量Ccを形成した状態で、高周波電流を流すことで非接触の電力電送を実現する技術である。
即ち、電源Vfからの電力を送電する送電部51の末端に電極(金属板)を取り付け、当該電力を受電して負荷Rに供給する受電部41の先端に電極(金属板)を取り付けて、これら対となる電極を対向させて接合容量Ccを形成することで、電界結合電力電送技術が実現される。
上述のように、本実施形態では、外部導体22及びコネクタ外部電極31の対と、内部導体23及びコネクタ内部電極32の対の夫々により、接合容量Ccが形成される。
このように、受電部41は、送電部51に対して、接合容量Ccを形成可能な範囲内で物理的に分離可能であるため、非接触の電力電送が可能になる。
このような接合容量Ccの電極間距離を離しての電力伝送は、周辺空間に電界を形成することになる。このため、外部への電磁波放射が少なくなるように、電極間隔を近接させた利用形態が要求される場合が多い。また、負荷Rに対して一定の電力を供給することが要求される場合が多い。
ここで、接合容量Ccを流れる電流iは、接合容量Ccに印加される電圧Vcをパラメータとする次の式(1)で表される。
Figure 2016167957
つまり、一定の電力を伝送するための可変パラメータは、接合容量Cc、接合容量Ccに流れる電流i、及び接合容量Ccに印加される電圧Vcとなる。電流iと電圧Vcのうち少なくとも一方を抑えることが要求されることが多く、このような要求に応えるためには、式(1)より、接合容量Ccを大きくすればよい。
ここで、接合容量Ccは、電極間距離をdとして、電極面積をSとして、電極間の誘電率をεとすると、次の式(2)のように表される。
Figure 2016167957
式(2)に示すように、接合容量Ccを大きくするためには、電極間距離dを小さくするか、電極面積Sを大きくするか、又は電極間の誘電率εを大きくすることが求められる。即ち、電極面積Sを大きくしつつ、電極間距離dを十分に狭くできれば、大きな接合容量Ccが実現できる。
ただし、本実施形態のようなスライド系や後述する回転系の実施形態では、接合容量Ccは、相手との相対速度がある対の電極により形成される。この場合、実装の観点では、電極面積Sを大きくすることは容易であるが、電極間距離dの狭い間隔を維持することは困難である。
そこで、電極間距離dの狭い間隔を維持するための実装方法として、対となる電極の少なくとも一方に絶縁層を形成して、適度な力を加えてそれらを擦り合わせる方法を採用することができる。
この実装方法は、容易に実現できるため好適である。例えば上記実施形態でいえば、例えば、接合容量Ccを形成する対の電極のうち、固定側の外部導体22及び内部導体23の夫々に対して、絶縁層を夫々形成すればよい。
ただし、このような実装方法を採用したとしても、相手との相対速度がある対の電極から形成される接合容量Ccの場合、トライポロジーの問題が生じる。
そこで、以下、トライポロジーの問題について説明する。
なお、以下の説明では、説明の便宜上、相手との相対速度がある対の電極として、外部導体22とコネクタ外部電極31の組について言及する。しかしながら、トライボロジーの問題は、内部導体23とコネクタ内部電極32とにより形成される接合容量Ccを含め、相手との相対速度がある対の電極から形成される接合容量Ccの全体についての問題である。
図4は、相対速度を有する電極間におけるトライボロジーの問題点を分類した図である。
図4に示すように、問題点は、摩耗α、摩擦β、ごみ付着γ、及び切削粉δに大別される。
摩耗αの主原因は、表面材剥離(凸部同士の衝突)である。
摩擦βは、主原因に応じて、さらに、摩擦β1、摩擦β2、及び摩擦β3の問題に分離される。摩擦β1の主原因は、粗面における、凸部同士の引っ掛かりである。摩擦β2の主原因は、鏡面における、凝着(金属結合、ファンデルワールス力、静電力)である。摩擦β3の主原因は、凝着(液体メニスカス)である。
ゴミ付着γの主原因は、粘着性ゴミ(有機的)、硬質ゴミ(砂ほこり)である。
切削粉δの主原因は、レール及びスライド体の切削粉である。
つまり、電界結合電力伝送技術は、本来非接触の電力電送が可能であるが、本実施形態のように電極間距離を非常に狭くする場合には、図4に示す摩耗α、摩擦β、ごみ付着γ、及び切削粉δのトライボロジーの問題は付きまとう。
また、電界結合電力伝送技術は、単体で利用するだけではなく、導電による電力伝送と複合して利用できる場合もある。導電による電力電送と複合する場合、当然ながら界面を接触させる実装の形態となるため、やはり、図4に示す摩耗α、摩擦β、ごみ付着γ、及び切削粉δのトライボロジーの問題は付きまとう。
従って、図4に示す摩耗α、摩擦β、ごみ付着γ、及び切削粉δのトライボロジーの問題に対して対策を施すことが必要である。
そこで、以下、摩耗α、摩擦β、ごみ付着γ、及び切削粉δの夫々のトライボロジーの問題を簡単に説明しつつ、それらの対策についても説明する。
先ず、図5を参照して、摩耗α、ごみ付着γ、及び切削粉δのトライボロジーの問題を説明する。
図5は、摩耗α及び切削粉γのトライボロジーの問題を説明するための、外部導体22とコネクタ外部電極31との拡大断面図である。
図5に示すように、固定体たる外部導体22に対して、同図矢印で示す方向に、移動体たるコネクタ外部電極31は移動する。
この場合、図5(a)に示すように、外部導体22とコネクタ外部電極31との夫々の界面の凸部が衝突する。すると、この衝突の部位61において、凸部が破損し、切削粉62が落ちることになる。つまり、界面の凸部の衝突の部位61において、摩耗α及び切削粉δの問題が生ずる。
一方、図5(c)は、外部導体22とコネクタ外部電極31との夫々の界面の間に、硬質ゴミ63が挟まれて擦れあい摩耗している様子を示している。
硬質ゴミ63は、外部導体22とコネクタ外部電極31との間を転がりつつ、外部導体22とコネクタ外部電極31との夫々の表面を傷付け、切削粉62を落としていく。
この切削粉62が、外部導体22とコネクタ外部電極31との表面に対して新たな傷を付けてゆく。
このようにして、摩擦αとゴミ付着γのトライボロジーの問題が生じる。
さらに、ゴミ付着γのトライボロジーの問題は、硬質ゴミ63だけでなく、クモの巣、コケ類等の有機性のゴミによっても生ずることになる。つまり、有機性のゴミは、外部導体22とコネクタ外部電極31とへ傷をつけることはないが、外部導体22に対してコネクタ外部電極31を浮き上がらせてしまい、時として、酸を出して化学的に腐食させることもある。
次に、図6を参照して、摩擦βのトライボロジーの問題を説明する。
図6は、摩擦βの形態を示す、外部導体22とコネクタ外部電極31との拡大断面図である。
図6(a)に示すように、摩擦β1のトライボロジーの問題は、外部導体22とコネクタ外部電極31との凸部同士の衝突が原因で生ずる。つまり、凸部同士の衝突の部位61における引っ掛かりが主原因である。
凹凸理論によれば、凹凸が無くなれば摩擦は無くなると思われるが、実際には、平坦な金属板同士を向い合せると摩擦力が増す。この説明は、凝着現象によって説明できる。つまり、摩擦β2及び摩擦β3のトライボロジーの問題として説明ができる。
図6(b)は、外部導体22とコネクタ外部電極31との平坦部64において、当該外部導体22とコネクタ外部電極31とが結合する様子を示している。
この結合は金属結合(リンギング)と想定される。
さらに、平坦部64の周囲には、場による力65が働いて密着性を高めている。場による力65とは、ファンデルワールス力等の電荷間の引力である。電界結合電力伝送技術を適用する場合には、送電に伴う引力もその1つと見なせる。
このようにして、摩擦β2のトライボロジーの問題が生じる。
このような摩擦β2に対して、摩擦β3のトライボロジーの問題は、同じ凝着力であるが、原理が異なるとともに、極めて大きな摩擦力を発揮する問題である。
図6(c)は、外部導体22とコネクタ外部電極31との間に液体66が挟まれた様子を示している。
液体66が十分な量である場合、その液体66の層は、外部導体22とコネクタ外部電極31との間の潤滑層として機能する。
しかしながら、液体66が極少量の場合、厚さに対して面積が大きいときには液体66のメニスカスが働いて、極めて大きな摩擦力になる。即ち、摩擦β3のトライボロジーの問題が生じてしまう。
ここで、液体66の種類として、水の場合メニスカスが大きく特に影響が大きいが、ミシン油等の潤滑油でも同様なことが起きる。金属体との濡れ性にも関係なく、疎水面であっても、メニスカスによる凝着が観測される。
以上図4乃至図6を参照して、摩耗α、摩擦β、ごみ付着γ、及び切削粉δのトライボロジーの問題を説明した。
さらに、相手との相対速度がある対の電極から形成される接合容量Ccの問題の対策を立てる際には、電力電送システム(本実施形態ではスリット付同軸線路1)の要求事項をも考慮しなければならない。
図7は、電力電送システムの要求事項を示している。
要求事項その1は、大きく安定した接合容量Ccであることである。
要求事項その2は、低コスト性を確保することである。
要求事項その3は、フリーメンテナンス性を確保することである。
要求事項その4は、長期耐久性を確保することである。
本発明者は、このような電力電送システムの要求事項を満たした上で、図8に示すように、トライボロジーの問題を解決可能な対策を考案した。
図8は、トライボロジー問題に対する基本的な対策を分類した図である。
図8に示すように、基本的な対策の対応技術は、接触部対応の技術と、その他対応の技術とに大別できる。
接触部対応の技術としては、具体的には、固体潤滑剤a、最小ギャップ維持b,c、超音波接点d,e、磁石付電極f,g、撥水性塗膜/電極加熱h、陽極酸化チタン材使用i、及び液体潤滑jが存在する。
また、その他対応の技術としては、空気吸引(1)、乾燥空気吹付(2)、温風吹付(3)、清掃ロボット(4)、防水対策(5)、及び吸湿対策(6)が存在する。
なお、図8においては、これらの各対応技術毎に、荷重受けが可能かどうか、送電形態が交流のみか、直流と交流を同時に流すことができるか、DLC膜が果たす機能、及び狙いについて夫々示されている。
図9は、図8の基本的な対策に対して各種技術を結合させる手法の一例を示す図である。
図9に示すように、固体潤滑剤aに対しては、新軸受構造の技術を組合せることが可能である。
最小ギャップ維持b,cに対しては、弾性体支持や、極薄金属の技術を組合せることが可能である。
超音波接点d,eに対しては、超音波駆動や、DLC膜の技術を組合せることが可能である。
また、磁石付電極f,gに対しても、図示はしないが、超低コスト用に各種技術を組合せることが可能である。
なお、図9においては、所定技術が結合された各対応技術毎に、回路や特徴について夫々示されている。
なお、図9の結合は例示に過ぎず、図8の任意の個数の任意の対応技術に対して、任意の個数の任意の結合技術(図8の別の対応技術も含む)を結合させることが可能である。
ここで、図8や図9の対応技術を適用するに際し、DLC膜と電極の問題についても考慮するとよい。
そこで、以下、DLC問題と電極問題について簡単に説明する。
先ず、DLC膜問題について説明する。
近年、DLC(Diamond-Like Carbon)膜といった、機械的強度、絶縁耐力、及び低摩擦力を備えた膜が存在する。このようなDLC膜を適用することで、多少の接触には耐えられるため、トライボロジーの問題の対策の一助にはなる。しかしながら、長期信頼性を考慮するならば、DLC膜の耐力だけに頼るのは心もとない。
また、DLC膜を用いたとしても、その性能を十分に発揮させるためには、下地電極を鏡面研磨(ミクロ的要求)するとともに、タワミの無い状態(マクロ的要求)を実現し、広い面積で密着させる必要がある。
また、凸部同士が強くぶつかり合う面精度ではDLC膜は剥離されてしまうとされている。
さらにまた、DLC膜を適用しても、凝着力による摩擦β2や摩擦β3のトライボロジーの問題は残ると想定される。
以上が、DLC膜の問題である。このように、DLC膜を適用することは、トライボロジーの問題の対策の一助にはなるものの、単体の適用では対策としては不十分であり、別の対策も併せて用いる必要がある。即ち、図8や図9に示すように、上記各種対応技術とDLC膜とを適用すると好適である。
なお、DLC単体の問題として、次のような問題もある。即ち、DLCは、優れたすべり性を有するとともに、対向材料への攻撃性が低く、付着力と硬度が高い優れた材料であるが、線膨張率が小さく、通常の金属板(極薄金属)にコーティングすれば反りが発生するという問題がある。
そこで、この単体の問題の対策としては、36Ni、スーパーインバーのように線膨張率がDLCと同等なものがあるため、極薄金属に対してこれを選択してコーティングを行うという対策がある。
つまり、本明細書においては、DLC膜とは、DLCを材料として成形される膜のみならず、36Ni、スーパーインバーのように線膨張率がDLCと同等な材料を用いて成形される膜を含む広義な概念である。
次に、電極問題について説明する。
外部導体22やコネクタ外部電極31等の金属板は、加工時の内部応力が残留するため、鏡面研磨仕上げしてもマクロ的な反りによって、2つの金属板(電極)を密着させることは困難になる。
このためには、電極となる金属板自体を十分に焼鈍する必要がある。
実際には、焼鈍すると内部応力は取れるが歪むため、再度鏡面研磨を繰り返さなければならない。これでは、製作にコストが掛かり経済性に問題が生ずる。
このような電極問題に対しては、極薄金属を用いることで解決できる。
極薄金属は、厚さが5乃至100μmと薄い金属箔である。特に、20μm以下の厚さのものを使用すれば、厚さのばらつきは±1μm程度で納まるため、鏡面研磨が不要になる。さらに、焼鈍工程を行うことも可能であるため、内部応力の無いものが入手可能である。
さらに以下、図8や図9の対応技術について個別具体的に説明する。
[固体潤滑剤a]
先ず、固体潤滑剤aの対応技術について説明する。
固体潤滑剤は、従来大荷重の機器用に適用されるベアリング製品に適用されていた。つまり、固体潤滑剤が適用された従来のベアリング製品は、一般的にはオイルを含有しておらず、固体潤滑剤の潤滑作用のみを利用したものである。
図10は、図1のスリット付同軸線路1に対して、固体潤滑剤aの対応技術を適用した様子を示す模式図である。
なお、説明の便宜上、図10に示すように、外部導体22とコネクタ外部電極31に固体潤滑剤aの対応技術を適用した場合のみについて言及するが、内部導体23とコネクタ内部電極32とに対しても同様に適用できる。さらに言えば、相手との相対速度がある対の電極から形成される接合容量Ccの全体について同様に適用できる。
外部導体22とコネクタ外部電極31における固体潤滑の接触界面においては、全体で接触しているのではなく、図10の点接触部位67においてのみ接触している。つまり、見かけ接触面積の一部しか接触していない。点接触部位67における接触面積を、以下、「真実接触面積」と呼ぶ。
この場合、図10に示すように、見かけ接触面積Sは(a×b)で表されるが、真実接触面積は複数の点接触部位67の各面積の総和で表される。
なお、押付圧力82を大きくすると、点接触部位67の少なくとも一部の面積が増大するので、真実接触面積も増大する。
ここで、1つの点接触部位67とその近傍の構造について検討する。
図11は、固体潤滑剤の点接触部位67を模式的に示す図である。
図11(a)は、固体潤滑剤の点接触部位67の側面図である。図11(b)は、固体潤滑剤の点接触部位67の平面図である。
点接触部位67の周囲の領域68は、外部導体22とコネクタ外部電極31との間のギャップになる。つまり、外部導体22とコネクタ外部電極31とのうち領域68の部分が、極めてギャップ間隔の狭いキャパシタンス、即ち、大容量キャパシタンスになる。つまり、このキャパシタンスは、電界結合式の電力伝送技術における接合容量Ccとして機能する。
ここで、外部導体22とコネクタ外部電極31との間に流れる高周波電流は、導電電流成分と変位電流成分に分けることができる。導電電流成分と変位電流成分の割合は、周波数と荷重によって変化する。例えば周波数を高くする程、変位電流の割合が増大する。
導電電流成分は点接触部位67に流れ、変位電流成分は周囲の領域68を流れる。
従って、導電電流成分(直流電流)を流し過ぎると点接触部位67が熱溶融し、摩擦力の増大につながる。このため、導電電流成分(直流成分)は受電体側のシステムを起動させるための最小限の電力送電とするのがよい。
ただし、導電電流成分は、点接触部位67のインダクタンスのために送電電流が制限されるため、溶融する可能性は高くない。また、周囲の領域68は、実際には点接触部位67から極めて近距離であるため、大きな接合容量Ccとなっており、変位電流成分が大きくなる。
図12は、図1のスリット付同軸線路1に対して、固体潤滑剤aの対応技術を適用した様子を示す、外部導体22とコネクタ外部電極31との拡大断面図である。
図12(a)に示すように、接触面の片方(同図の例ではコネクタ外部電極31側の面)に固体潤滑剤80を付加してもよいし、図12(b)に示すように、接触面の両方(同図の例では外部導体22とコネクタ外部電極31側の面)に固体潤滑剤80を付加してもよい。
なお、固体潤滑剤80は、黄鋼系の金属に埋め込んだ構造をしているため、同じ材料同士を対向させた場合(図12(b)の場合)には、すべり位置によっては、黄鋼系金属板同士、又は固体潤滑剤80同士で滑ることもあるし、黄鋼系金属と固体潤滑剤80で滑ることもある。
固体潤滑剤80の材料としては、二硫化モリブデンが代表的な材料である。
ここで、二硫化モリブデンとスライダ(鋼球に銅メッキしたもの)を滑らせた実験報告によれば、停止前の固体潤滑剤被膜の電気抵抗に対して、摩擦を中断してから再開した後の電気抵抗には、中断期間の長さによって比例的な抵抗増加率の関係があるとのことである。
ここでは、その原因について議論するものではないが、二硫化モリブデンの場合には、図13に示す接触抵抗に変動幅があるということを認識することが大切である(星野; 生産技術,19巻,9号(1967.9),pp.18-20.)。
即ち、図13は、二硫化モリブデンとスライダ(鋼球に銅メッキしたもの)を滑らせた実験結果を示す図であって、停止時間と抵抗増加率の関係を示す図である。
なお、固体潤滑剤が適用された従来のベアリング製品の各所の抵抗の実測値は、同一の固体摺動材内では0.2〜0.4Ω、黄鋼金属材内では0.1Ωであったが、黄鋼材と固体摺動材間では20Ω、50Ω、Open等バラツキがあった。
また、固体潤滑剤が適用された従来の2枚のワッシャ型製品を重ねた場合(図12(b)の両方の場合に相当)の抵抗の実測値は、0.2Ω〜2Ωの間で、位置によってばらついた。
固体潤滑剤が適用された従来の1枚のワッシャ型製品と、通常のワッシャ型製品を重ねた場合(図12(a)の片方の場合に相当)の抵抗の実測結果も同様なものであった。
これらの抵抗の実測値から、固体潤滑剤による点接触は、通常の金属接点に比して接触抵抗が大きいため、高周波の変位電流による接合割合を高められる可能性がある。また、動作周波数も決定可能である。
ここで、固体潤滑剤aの対応技術を適用した場合における、電界結合電力伝送技術を実現するための回路構成について説明する。
図14は、固体潤滑剤aの対応技術を適用した場合における、電界結合電力伝送技術を実現するための回路としての、並列共振回路を示す等価回路図である。
図14の例では、接合容量Ccでは、抵抗RcとインダンタンスLcの並列接続とされている。送電部51の初段のトランスでn倍に昇圧し、受電部41の後段のトランスで1/nに降圧している。負荷抵抗をRとしたときの後段トランス部並列起用新回路のインピーダンスはnRとなるため、電流は1/n倍となる。
つまり、電圧をn倍し、電流を1/n倍に低減できる。これにより、点接触部位67の電流発熱を低減できる。
なお、図14は例示に過ぎず、出力電圧の高い高周波の電源Vfを用いれば、初段トランスを省いても良い。また、図14の例では、初段トランスには二次側、後段トランスには一次側に共振回路が挿入されているが、一次側、二次側の片方又は両方に共振回路を挿入するようにしてもよい。
また、周波数として、固体潤滑剤の接触抵抗と、インダクタンスによるリアクタンスと、キャパシタンスによるリアクタンスの比で決定するとよい。
さらに、固体潤滑剤を用いた場合には上述したように直流電流(導電電流成分)も流せるため、図15に示すような直流送電回路を並置した回路採用してもよい。
図15は、固体潤滑剤aの対応技術を適用した場合における、電界結合電力伝送技術を実現するための回路としての、直流送電回路を並置した回路を示す等価回路図である。
ここで、CPU75は、直流によって動作する制御部である。
DC/DC変換器76は、受電部41に供給された直流電圧をCPU75で消費可能な電圧(電流)に変換する機能を有する。つまり、接触状況によって出力電圧が変動すると考えられるため、DC/DC変換器76により出力電圧を安定化させている。
直流負荷77は、CPU75や直流抵抗R、その他直流に対する負荷である。
直流回路に高周波成分が流れないように、チョークコイルLpが挿入されている。また、高周波回路に直流が流れないように、遮断キャパシタンスCpが挿入されている。
このように、直流回路は、微弱電力を送電し受電側機器の制御用電力(図15の例ではCPU75の消費電力)を供給することを考えている。用途によっては、直流のみを送電する回路を採用してもよい。
なお、交流側の回路としては、図16に示す回路のうち何れを採用してもよい。
即ち、図16は、電界結合電力伝送技術を実現するための回路の各種例を示す等価回路図である。
図16の各種回路は、固体潤滑剤aの対応技術の適用有無にかかわらず、換言すると図8や図9の各種対応技術を適用した場合にも、採用することが可能なものである。
なお、図16においては、説明の便宜上、整流回路及び平滑回路は省略してある。
また、図16に示す各種交流回路に対して、直流回路を負荷する場合には、必ずしも図15と等価な直流回路を採用する必要は無いが、図15のようにチョークコイルLと遮断キャパシタンスCpとを有する直流回路であると好適である。
[最小ギャップ維持b,c]
次に、最小ギャップ維持b,cの対応技術について説明する。
最小ギャップ維持b,cの対応技術とは、接触電極には荷重を掛けず、最小の接触荷重を用いる技術である。
図17は、摺動膜を夫々コーティングした外部導体22とコネクタ外部電極31との拡大断面図である。
なお、説明の便宜上、図17に示すように、外部導体22とコネクタ外部電極31に最小ギャップ維持b,cの対応技術を適用した場合のみについて言及するが、内部導体23とコネクタ内部電極32とに対しても同様に適用できる。さらに言えば、相手との相対速度がある対の電極から形成される接合容量Ccの全体について同様に適用できる。
図17の例では、外部導体22とコネクタ外部電極31とは、表面粗さ81が最小にされており、つまり鏡面研磨されており、さらに、夫々の表面には、DLC等の摺動材料をコーティングさせることで摺動膜99が積層されている。
このような外部導体22とコネクタ外部電極31とは、対向させた状態であり、マクロ的な撓みは無いが、ミクロ的な表面粗さが残っているものとする。
図17(a)の状態では、弱い押付圧力82により外部導体22とコネクタ外部電極31とが対向しているため、上部のコネクタ外部電極31が移動方向83に動くと、反発力84が発生する。
図17(b)に示すように、この反発力84により、外部導体22とコネクタ外部電極31との間にギャップdが空く。このギャップdは、表面粗さ81以上には開くことはないため、以下「最小ギャップd」と呼ぶ。このようにして、最小ギャップdが空くと、やや強くなる押付圧力85で戻される。
このような図17(a)と図17(b)との状態が繰り返されることにより、最小ギャップdが形成される。
このような最小ギャップ維持b,cの技術は、システムに掛かる力は軸受等の他の方法で受け、送電電極における摺動膜には最小限の力しか掛けない。摺動膜88としてDLC膜を用いた場合には、強い付着強度が得られるものの、弱い接触圧力で用いることにより、さらに寿命を延ばすことが可能である。
DLC膜としては、絶縁性膜と導電成膜とを選択的に採用できるため、直流成分の送電も可能になる。最小ギャップdを作るためには、どこかで接触を繰り返しているため、必ず接点はある。
ここで、図18に示すように、最小ギャップ維持b,cの技術には、DLC膜等の摺動膜88は必須な構成要素ではない。
図18は、摺動膜を夫々コーティングせずに露出した状態の外部導体22とコネクタ外部電極31との拡大断面図である。
最小ギャップ維持b,cの技術の原理は、図17の場合と同様であるので、ここでは説明は省略する。
外部導体22とコネクタ外部電極31は露出されているため、これらの材料としては、防食性が期待できるTiやSUSを用いることで、寿命を長くできるとともに、摩擦力も低減できるので好適である。
図19は、発泡部材に対して夫々貼り付けられた外部導体22とコネクタ外部電極31との拡大断面図である。
発泡体90は、コネクタ外部電極31と所定の移動体91との間に設けられている。
発泡体92は、外部導体22と所定の固定体との間に設けられている。
コネクタ外部電極31と外部導体22とは、極薄金属を採用する。
これにより、コネクタ外部電極31と外部導体22とは、研磨が不要になる。
また、コネクタ外部電極31と外部導体22とは、軽量になるため、図19(a)の状態でも、発泡体90及び発泡体92の押付圧力により夫々圧力がかけられる。
この圧力は、図17(a)の弱い押付圧力82に相当するので、上部のコネクタ外部電極31が移動方向に動くと、接触点で反発力(図17等の反発力84参照)が発生する。
ここで、接触点の反発力をベクトル分解すると、垂直方向の力と水平方向の力に分けることができる。
垂直方向の力は、発泡体90及び発泡体92自体を圧縮する力になり、水平方向の力は発泡体90及び発泡体92にせん断力を与える。
図19(a)の状態でこのようなせん断力が与えられると、図19(b)に示すように、発泡体90及び発泡体92は斜め方向に動く。これにより、発泡体90及び発泡体92は厚さDから厚さD’に縮減する。
図17及び図18の例と同様に、図19(a)と図19(b)の各状態を往復することで、最小ギャップdが形成される。
このように図19の例では、押付圧力としては、図17や図18のように外部から加わる力を用いる必要はない。また、接触面積が稼げる場合には、粘着剤で固定することができる。
なお、発泡体90及び発泡体92は、経年変化の少ない独立気泡のものを使用するとよい。
送電回路は、図14乃至図16に示す各種回路を採用することができる。ただし、絶縁性の摺動膜を用いた場合には、導電電流成分は流れないので、図14の回路を採用するとよい。
また、コネクタ外部電極31と外部導体22とのうち一方に発泡体90又は発泡体92を貼り付けさせ、他方には貼り付けないようにすることもできる。
以上まとめると、最小ギャップ維持b,cの対応技術が適用された電力電送システムとは、
電界結合電力伝送技術を用いて電力を伝送する、スライド系又は回転系の電力電送システムであって、
前記電界結合電力伝送技術における結合容量を形成する電極対であって、相対的に相互に電極が移動する電極対を備え、
前記電極対の電極間には、前記電極の移動方向とは略垂直方向の成分を少なくとも有する押付圧力又はそれに基づく力が当該電極間に働くことで、当該電極が相対的に移動する際に発生する反発力により生じる最小ギャップの間隙が設けられるか、又は移動時の摩擦力を低減しつつ最少ギャップの間隙が設けられる、
電力電送システムである、といえる。
ここで、押付圧力に基づく力とは、押付圧力が関与する力であれば足りるという意であり、例えば、押付圧力に振動力を加えた力が該当する。
[超音波接点d,e]
次に、超音波接点d,eの対応技術について説明する。
1993年〜2003年の間に、岐阜大学の藤井教授により超音波振動を用いて摩擦係数を制御する検討が行われた。
本発明者は、この検討結果に基づいて、スライド体及び回転体における電極間摩擦を低減しつつ電力送電可能な手法を発明した。
図20は、振動子On/Off時の摩擦係数と速度の関係を示したものである。
この関係は、岐阜大学で行われた実験データ群から、代表的傾向を抽出したものである。図20において、縦軸が摩擦係数であり、横軸が移動速度を示している。破線は、振動子Off時の関係を示しており、実線は、振動子On時の関係を示している。
図21は、図20の振動子On時の関係を模式的に説明するための、外部導体22とコネクタ外部電極31との拡大断面図である。
振動子Off時の場合、図20の破線で示すように、低速の時には摩擦係数が大きく、移動すると摩擦係数が低下するといった関係となっている。この結果、通常の摩擦実験と同等の結果である。
つまり、低速の場合には静止摩擦に相当し、移動した場合に動摩擦に相当するという関係である。その理由は、図21(a),(b),(c)の順で状態が移行しているように、凹凸論で述べるのならば、押付圧力85が加わっている状態では、静止時には凸部が凹部に食い込み(図21(a)参照)、この食い込みから抜け出すのにエネルギーがかかる。移動速度を上げると、凸部が凹部に完全に食い込むことができなくなり(図21(b)から図21(c)参照)、脱出に必要なエネルギーが低減してくるものと考えられる。
一方、振動子On時の場合、図20の実線で示すように、摩擦係数が極めて低い状態になり、移動速度が速くなると増大するという関係となっている。即ち、静止摩擦は無くなるという関係である。
これは、図21(d)に示すように、振動振幅が凹凸部の深さとほぼ同じか、それより大きな場合には、コネクタ外部電極31が飛び上がっている状態があるため、摩擦が極めて低くなる。
しかし、移動速度が速くなってくると、凸部同士の衝突確率が上がるため、摩擦係数の増大が観測されるものと考えられる(図21(e)参照)。
岐阜大学の報告によれば、振動の方向を縦、横(移動方向、進行する方向と直交する方向)に加えても、同様に効果が得られるとのことである。
超音波を用いた別方法として、超音波移動体を用いる手法がある。
超音波移動体は、超音波モーターとして実用化されている。
図22は、図1のスリット付同軸線路1に対して、超音波接点d,eの対応技術(超音波移動体の技術)を適用した様子を示す、外部導体22とコネクタ外部電極31との拡大断面図である。
なお、説明の便宜上、図22に示すように、外部導体22とコネクタ外部電極31に超音波接点d,eの対応技術を適用した場合のみについて言及するが、内部導体23とコネクタ内部電極32とに対しても同様に適用できる。さらに言えば、相手との相対速度がある対の電極から形成される接合容量Ccの全体について同様に適用できる。
図22に示すように、固定体側の外部導体22に対して圧電素子93が等間隔に取付られる。この場合、発信器94及び発信器95等夫々の駆動電源により、1つおきに位相を90°シフトさせて駆動されて、表面弾性波を誘起させ、外部導体22表面の回転運動によって、移動体たるコネクタ外部電極31が移動する。
即ち、発信器94と発信器95は、振幅が同じで位相を90°シフトさせた正弦波からなる電圧を夫々発生する。
圧電素子93は、発信器94や発信器95等により印加される電圧で、上下方向に動作する素子であり、外部導体22の厚みを変化させる機能を持つ。
また進行波は、圧電素子93の動作により移動方向83と逆方向に発生する波である。
図23は、図1のスリット付同軸線路1に対して、超音波接点d,eの対応技術(超音波移動体の技術)を適用した様子を示す、外部導体22とコネクタ外部電極31との拡大断面図である。
図23の例では、図22の例に対して、外部導体22とコネクタ外部電極31との夫々に対してDLC膜96が形成されている。
なお、DLC膜96以外については、図22の例と同様であるため、その説明は省略する。
送電回路は、図14乃至図16に示す各種回路を採用することができる。ただし、接触部に導電性がある時には、直流送電も生かせるような図15の回路等を採用するとよい。一方、接触部に導電性がない時には、直流送電回路の無い図14の回路等を採用するとよい。
図1のスリット付同軸線路1等スライド系の実施形態や、後述する回転系の実施形態に対して、超音波接点d,eの対応技術(超音波移動体の技術)を適用する場合には、電極対を2列又は表裏に夫々形成し、2つの接合容量Ccを形成するようにする(図2等参照)。
[磁石付電極f,g]
次に、磁石付電極f,gの対応技術について説明する。
上述の超音波接点d,eの対応技術とは、電極間に振動エネルギーをアクティブに加える技術である。このため、上述したように圧電素子や発信器等が必要になる。
これに対して、磁石付電極f,gの対応技術とは、パッシブに電極間に振動を加える技術である。このため、圧電素子や発信器等は不要になる。
図24は、図1のスリット付同軸線路1に対して、磁石付電極f,gの対応技術を適用した様子を示す、外部導体22とコネクタ外部電極31との拡大断面図である。
なお、説明の便宜上、図24に示すように、外部導体22とコネクタ外部電極31に磁石付電極f、gの対応技術を適用した場合のみについて言及するが、内部導体23とコネクタ内部電極32とに対しても同様に適用できる。さらに言えば、相手との相対速度がある対の電極から形成される接合容量Ccの全体について同様に適用できる。
外部導体22とコネクタ外部電極31との夫々は、非磁性の極薄金属電極として構成されている。
コネクタ外部電極31には、図24中上方向に、粘着層101、ゴム磁石102、粘着層103、発泡体104、粘着層105、及び所定の移動体106がその順で積層されている。
外部導体22には、図24中下方向に、粘着層107、ゴム磁石108、粘着層109、発泡体110、粘着層111、及び所定の固定体112がその順で積層されている。
図25は、図24の状態に対して、磁石をずらして吸着及び反発力を得ている様子を示す、外部導体22とコネクタ外部電極31との拡大断面図である。
外部導体22やコネクタ外部電極31等を介して対向する、ゴム磁石102とゴム磁石108とは、図25(a)に示すように異極が対向した時には引き合うのに対して、図25(b)に示すように同極が対向した時には反発する。
この様な状態で、スライド又は回転させると、外部導体22やコネクタ外部電極31に対して振動エネルギーが加えられる。これにより、凝着摩擦を低減することができる。
なお、図24及び図25の例では、異方性のゴム磁石102及びゴム磁石108を用いて異方性の方向を揃えているが、角度を持たせてもよい。
さらに、後述するような回転体の実施形態の場合には、ゴムの異方性を放射状にしても良い。
また、ゴム磁石を用いる方法を記述したが、個別の磁石を配置する方法でも良い。
図24及び図25の例では、ゴム磁石102及びゴム磁石108の磁石配列ピッチを同じにしているが、変えてもよい。ピッチを変えることにより、必ずどこかで接触するため連続的な直流送電が可能になる。さらに、始動トルクを低減することが可能になる。
[摩擦β3:凝着(液体メニスカス)の対策]
以上説明した対応技術のうち、磁石付電極f,gや、最小ギャップ維持b,cは、摩擦βのトライボロジーの問題のうち、摩擦β2の問題解決には有効であるが、摩擦β3の問題解決には有効とはいえない。
ここで、摩擦β2の問題とは、凝着(金属結合、ファンデルワールス力、静電力)の問題である。一方、摩擦β3の問題とは、凝着(液体メニスカス)の問題である。
この液体メニスカスによる凝着は、かなり限られた液体量のときに発生するが、極めて強力な吸着力を発揮するため、実用化に当たっては要注意である
ただし、せん断方向には力を発揮するが、容易に剥離できる。
そこで、これを防止するには、撥水性塗膜/電極加熱h、陽極酸化チタン材使用i、又は乾燥空気吹付(2)の対応技術を適用するとよい。
撥水性塗膜/電極加熱hとは、一方の電極に撥水性塗膜を塗るとともに、加熱可能なヒーターを設ける技術である。
陽極酸化チタン材使用iとは、一方の電極に陽極酸化チタン極薄膜を用いる技術である。紫外線照射により光触媒として機能して汚れ防止になり、超親水化させてヒーター加熱によって水を容易に気化させることができる。
乾燥空気吹付(2)とは、電極接点部に乾燥空気を吹き付ける技術である。例えば図1のスリット付同軸線路11等のスライド体の実施形態であれば、ダクト構造になるため、ダクト内に乾燥空気を流し、回転体であればハウジング内に乾燥空気を流すことができる。
さらに、撥水性塗膜/電極加熱hの代わりに、温風吹付(3)を採用してもよい。
また、後述する回転体の実施形態であれは、ハウジングの回転部にOリングを付けて防水させる、といった防水対策(5)を採用してもよい。
また、回転体及びスライド体の要所に吸湿剤を付け、水分を取り除く、といった吸湿対策(6)を採用してもよい。この場合、吸湿剤は定期的に交換するとよい。
[極付着、切削粉対策]
清掃ロボット(4)の対応技術については、清掃ロボットを、必要頻度で走らせてスライド体の清浄度を保つ技術を採用すればよい。
以上、図8に示す各対応技術について説明した。
なお、本発明は、上述の図1の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
以下、図1の実施形態とは異なる各種実施形態について説明する。
[液体封止型]
2つの平板間に水又は油が挟まれると、凝着(液体メニスカス)がおきることは上述した通りである。凝着(液体メニスカス)は、平板表面が親水性又は疎水性であることに関係なく生じる。
ただし、水中では凝着(液体メニスカス)が発生しないため、図1のスリット付同軸線路11を水中スライドレールとして活用することができる。
また、回転系であれば、図26に示すように、軸受内を水又は油で満たす手法を採用してもよい。
図26は、液体封止型電極を用いた電力伝送軸受の構造を示す図である。
図27は、図26の電力電送軸受のうち、結合容量Ccを構成する部位を拡大した図である。
図26の例の電力電送軸受は、ステータ121と、ローター122とを備えている。
1つの結合容量Ccを構成する電極対123は、図27に示すように、対向する2枚のリング状平板123a,123bを発泡材等の弾性体(絶縁性)で押し付けられることで構成しており、対向する一方のリング状平板123aがステータ121に固定される一方、他方のリング状平板123bがローター122に固定されている。
また、別の1つの結合容量Ccを構成する電極対124は、図27に示すように、対向する2枚のリング状平板124a,124bを発泡材等の弾性体(絶縁性)で押し付けられることで構成しており、対向する一方のリング状平板124aがステータ121に固定される一方、他方のリング状平板124bがローター122に固定されている。
ステータ121とローター122の間には、水125が予め満たされている。
ローター121のラジアル方向の支えは、すべり軸受126によって行われ、アキシャル方向の支えは、電極対123と電極対124によって行われている。
このように、すべり軸受126内を水125で満たすと、電力電送軸受を深海等の高圧環境下で用いることが出来る。予め水125で満たしておくことにより、外部からの水の侵入が防げるからである。海洋等で長期間使用する場合には、海水等が混ざる場合もあるため、定期的に真水に交換するとよい。
また、軸受に適用可能であるが、親水性の酸化チタンを混合して接触界面に介在させたり、油の場合には二硫化モリブデン等を混合してもよい。酸化チタン粒子または二硫化モリブデン粒子は、マイクロなコロとして働く。
なお、電力電送軸受は、図26の構造に対して、液体を封止しない構造にすることもできる。
また、電力電送軸受は、図26の構造に対して、アキシャル方向の応力を受ける軸受を別途設け、2組のリング状平板(図26のリング状平板124a,124bに相当)に電極対に最少ギャップの間隙形成に必要な力以外の力を加えない方式も取り得る。ただし、摩擦力低減用の振動力を加えても良い。
[組み合わせ]
例えば図9の一行目に示すように、固体潤滑剤aの対応技術を適用した回転体の新軸受構造の実施形態も実現することもできる。
図28は、本発明が適用される電力電送システムの別の実施形態としての、固体潤滑剤aの対応技術を適用した電力電送軸受の断面図である。
図28に示すように、電力電送軸受130は、回転軸を有する機械本体131に取り付けられる。
電界結合電力伝送技術の回路としては、送電部141が外部に設けられ、受電部142が電力電送軸受130の内部に設けられ、回転軸を介して機械本体内の回転軸上の負荷に電力が供給されるようになされている。
電力伝送軸受130には、機械本体131から出た回転軸146にアタッチメントとして取付けて使用するため、回転軸146は機械本体131に取付けられた軸受(図示せず)で固定されている。
第1回転軸144aと第2回転軸144bの間には、部材145aが設けられている。
第2回転軸144bと、当該第2回転軸144bと回転軸146とを接合するパイプ147との間には、部材145bが設けられている。
部材145a及び部材145bの夫々は、柔軟性、絶縁性、回転軸周りのせんだん力に耐えられる強度を有した材料で成形されている。
これにより、第1回転軸144aと第2回転軸144bが、回転軸受の回転軸146とわずかにずれた回転軸にも対応できるようになる。
さらに、軸受143aと第1回転軸144aとにより、電界結合電力伝送技術における接合容量Ccが形成される。
軸受143bと第2回転軸144bとにより、電界結合電力伝送技術における接合容量Ccが形成される。
従って、軸受143a及び軸受143bに対して、固体潤滑剤を設けるようにすればよい。なお、回転軸146の荷重を受ける軸受けは図示しておらず、軸受143a及び軸受143bは、電力伝送用の接点または接合容量として機能する。
図29は、本発明が適用される電力電送システムのさらに別の実施形態としての、最小ギャップ維持b,cの対応技術を適用した電力電送軸受の断面図である。
図29の例の電力電送軸受130の基本構成は図28の例と同様である(それゆえ説明は省略する)が、電界結合電力伝送技術における接合容量Ccを形成するための電極対として、DLC付極薄金属対150a,150bが設けられている。
このDLC付極薄金属対150a,150bにおいて、上述した原理に従った最小ギャップが形成される。
さらに図示はしないが、図28及び図29の各例を組合せて、固体潤滑剤aの対応技術と、最小ギャップ維持b,cの対応技術とを共に適用してもよい。
図30は、本発明が適用される電力電送システムのさらに別の実施形態としてのスリップリングの基本構成の概略を示す斜視図である。
図30の例のスリップリングにおいては、集電環162は、絶縁体163を介して回転軸161に接続されている。
ここで、集電環162とフィラメント164は裸の金属を用いており、接触させて用いている。このため、次の問題がある。
即ち、第1の問題点は、集電環162とフィラメント164の接点での電流密度が高いため、送電電力量に限界があるという問題点である。特に、固定して使用すると局部加熱になる。
第2の問題点は、集電環162とフィラメント164の導電性金属同士が擦れるため、導電性切削粉が出てショートさせるため、メンテナンスが欠かせない。
第3の問題点は、集電環162とフィラメント164の金属が露出しているため、酸やアルカリ等に弱い。水が混入すると、フィラメント164が浮くため、送電が不安定になる。
第4の問題点は、回転速度を早くすると、フィラメント164と集電環162の間に空気が入り、送電が不安定になる。圧力を大きくすると、摩耗が進むことになる。
第5の問題点は、集電環162とフィラメント164構造的に高速通信機能を付けることが難しい。
しかし、これらの問題の解決は、接触式という点で、接合容量Ccにおけるトライポロジーの問題の解決策を取ることができる。即ち、上述した図8や図9の対応技術を適用することができる。
11・・・ スリット付同軸線路
21・・・ コネクタ
22・・・ 外部導体
23・・・ 内部導体
31・・・ コネクタ外部電極
32・・・ コネクタ内部電極
41・・・ 受電部
51・・・ 送電部

Claims (1)

  1. 電界結合電力伝送技術を用いて電力を伝送する、スライド系又は回転系の電力電送システムであって、
    前記電界結合電力伝送技術における結合容量を形成する電極対であって、相対的に相互に電極が移動する電極対を備え、
    前記電極対の電極間には、前記電極の移動方向とは略垂直方向の成分を少なくとも有する押付圧力又はそれに基づく力が当該電極間に働くことで、当該電極が相対的に移動する際に発生する反発力により生じる最小ギャップの間隙が設けられるか、又は移動時の摩擦力を低減しつつ最少ギャップの間隙が設けられる、
    電力電送システム。
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