JP2016163099A - 画像処理装置および画像表示装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】入力画像信号に階調変換処理を行って局所的コントラストを強調しつつ画像を明るくする処理を行う際に、ノイズ成分の状態に応じて階調変換処理の動作を最適化することで、画像品位の低下を抑えて高画質の画像表示を行うことができるようにする。
【解決手段】画像処理装置(100)の階調変換処理部(15)は、入力画像信号の第1の所定領域内の各画素の明るさを平均化して第1の照明光強度の分布を算出する第1照明光分布算出部と、入力画像信号の画素ごとに、第1照明光強度の階調値が所定の閾値未満の領域では一定のレベルを維持し、閾値以上の領域では第1照明光の階調値が増大するに従って値が減少する第1補正係数を算出する第1補正係数算出部を有する。第1補正係数算出部は、平均輝度検出部(13)が検出した平均輝度に従って、閾値未満の第1補正係数の値を変化させる。
【選択図】図3
【解決手段】画像処理装置(100)の階調変換処理部(15)は、入力画像信号の第1の所定領域内の各画素の明るさを平均化して第1の照明光強度の分布を算出する第1照明光分布算出部と、入力画像信号の画素ごとに、第1照明光強度の階調値が所定の閾値未満の領域では一定のレベルを維持し、閾値以上の領域では第1照明光の階調値が増大するに従って値が減少する第1補正係数を算出する第1補正係数算出部を有する。第1補正係数算出部は、平均輝度検出部(13)が検出した平均輝度に従って、閾値未満の第1補正係数の値を変化させる。
【選択図】図3
Description
本発明は、画像処理装置および画像表示装置に関し、より詳細には、画像処理装置および画像表示装置に関する。
近年、液晶パネルを用いた液晶表示装置の高画質化の一環として、いわゆる2K1K画像と呼ばれるFHD(Full High Definition)画像(例えば1920画素×1080画素前後)よりも解像度の高い4K2K画像(例えば4096×2160画素)を表示可能な高解像度液晶パネルを用いた液晶表示装置が提供されている。また、更なる高解像度化の要望も高く、4K2K画像の縦横2倍の画素を有する、いわゆる8K4K画像を表示可能な液晶表示装置も発表されている。
しかしながら、現状では8K4K画像を表示可能とするための回路構成が大きく、コストアップの要因となっている。このような問題を改善するために、4K2Kの解像度をもつ液晶パネルで疑似的に8K4K画像相当の画像を表示する、いわゆる疑似8K4K表示が可能な液晶表示装置が検討されている。
しかしながら、現状では8K4K画像を表示可能とするための回路構成が大きく、コストアップの要因となっている。このような問題を改善するために、4K2Kの解像度をもつ液晶パネルで疑似的に8K4K画像相当の画像を表示する、いわゆる疑似8K4K表示が可能な液晶表示装置が検討されている。
上記のように画像信号の受信側である液晶表示装置の高解像度化が進む中で、送信側の状況を見ると、リアルな4Kおよび8K解像度をもつコンテンツは少なく、FHD以下の解像度を有する画像を如何にして拡大し、4Kもしくは8K解像度の高画質で表示させることができるかが課題となっている。
このような課題に対して、所謂スーパーレゾルーション(超解像)処理による高画質化処理が行われている。超解像処理は、液晶表示装置内にアップスケーラを搭載し、入力画像の解像度を変換して足りない画素を補間し、このときに高域成分を強調して高精細化を図るものとされる。また、超解像処理以外にも、表示画像を明るくするともにコントラスト感を向上させて高画質化を図る所謂ピクセルデミングと呼ばれる階調変換処理が実用化されている。
図18は、ピクセルデミングによる階調変換処理の概念を説明するための図である。ピクセルデミングの階調変換処理では、2段階で階調変換を行うことにより、高画質化を図っている。図18(A)は、入力画像信号の階調を概略的に示すもので、横軸は、画像内における画素の位置であり、縦軸は、画像信号の画素値(階調値)を示している。
ここでは、画像信号内における低階調領域の階調分布Lと、高階調領域の階調分布Hを同時に示している。低階調領域とは、12ビットの4096階調で画像信号が表現されるときに、例えば0−255階調までの低い階調領域とし、高階調領域は、例えば2600階調以上の高い階調領域であるものとする。
ここでは、画像信号内における低階調領域の階調分布Lと、高階調領域の階調分布Hを同時に示している。低階調領域とは、12ビットの4096階調で画像信号が表現されるときに、例えば0−255階調までの低い階調領域とし、高階調領域は、例えば2600階調以上の高い階調領域であるものとする。
図18(B)は、2段階の階調変換のうちの1段目の階調変換処理後の画像を示す。1段階目の階調変換では、画素の階調に補正係数(第1補正係数)を乗算して階調変換し、階調を持ち上げる。第1補正係数は、注目画素とその周囲の所定領域の画素の画素値を平均した値に基づき定められている。このときに例えば所定の低階調領域で最も大きい第1補正係数を付与し、最高階調へ向けてその値が小さくなる第1補正係数を付与する。最高階調では、補正係数が1となり、最高階調付近では階調が殆ど変化しなくなる。
この場合、図18(B)に示すように、低階調領域の階調分布Lは、入力画像信号に対して所定量の第1補正係数が乗算されて階調が持ち上げられる。一方、高階調領域Hの階調分布Hは、この例では殆ど変化しない。一段目の階調変換では、低諧調領域の局所的な細かい画素値変動の状態を維持することで、局所的なコントラストを維持しながら、画像を明るくすることができる。
図18(C)は、2段目の階調変化処理後の画像を示す。2段目の階調変換処理では、画第1補正係数で階調変換した画像の階調に対して第2補正係数を乗算する。第2補正係数は、入力画素値を小さくする1以下の値であり、入力画素が低階調になるほど小さい値をもつ補正係数である。2段階目の階調変換では、1段目の階調変換で維持した局所的なコントラストを強調し、視認性を向上させる。
上記のような処理により、暗部領域の視認性を改善し、コントラスト感を向上させる画質改善処理が行われる。
上記のような処理により、暗部領域の視認性を改善し、コントラスト感を向上させる画質改善処理が行われる。
画像の高画質化処理に係る技術として、例えば特許文献1には、従来に比べてノイズ成分に対するエンハンス処理を抑えることができると共に、ノイズ成分の少ない入力画像に対して十分なエンハンス処理を行うことを目的とした映像信号処理装置が開示されている。この映像信号処理装置は、入力映像信号に対してノイズリダクション処理を行うノイズリダクション処理部と、ノイズリダクション処理の程度を示すノイズリダクション量を検出するノイズリダクション量検出部と、ノイズリダクション処理後の映像信号に残存する残存ノイズ量を検出する残存ノイズ量検出部と、ノイズリダクション量および残存ノイズ量のうち少なくともノイズリダクション量に基づいて、エンハンス処理の程度を示すエンハンス量を決定するエンハンス量決定部と、エンハンス量決定部によって決定されたエンハンス量に基づいて、ノイズリダクション処理後の映像信号に対してエンハンス処理を行うエンハンス処理部とを備える。
また、特許文献2には、像の鮮鋭感およびS/N比を保ってコントラストを補正することを目的とした映像補正回路および映像表示装置が開示されている。映像補正回路には、平均輝度レベル算出回路とヒストグラム算出回路とを設ける。平均輝度レベル算出回路で算出された平均輝度レベル値と、ヒストグラム算出回路で算出された輝度レベルのヒストグラムとに応じて、NR回路による映像信号のノイズ成分の低減度合を規定するノイズリダクション強度値、およびコントラスト補正回路によるコントラスト補正に用いられる階調補正係数を映像処理コントローラによって設定する。
また、特許文献3には、表示されている画像が動画または静止画であるかを判定し、動画または静止画に最適な画像処理、特に静止画のコントラストを向上させて高画質な静止画像を得る画像処理を行うための画像表示装置等が開示されている。画像処理装置は、比較するフレーム間における画像の輝度分布の変化量を算出する輝度分布変化量算出部と、輝度分布の変化量に基づいて前記画像が動画および静止画の何れかの画像であるかを判定する動画静止画判定部と、動画静止画判定部の判定結果に基づいて所定の階調補正処理を行う階調補正処理部と、階調補正処理された画像を表示する表示部とを有する。
ピクセルデミングの特性上、画像信号の低階調領域を一度持ち上げてからコントラストを拡張するため、入力された画像信号にノイズが含まれていると、通常のシャープネス処理と異なり、低階調領域でのノイズ成分がより拡張されることになり、映像品位が低下する。従って、ピクセルデミングによる階調変換処理を行う回路の前で、画像信号からノイズを十分に除去する必要がある。
具体例として、低階調領域の階調変換において、4096階調で現される入力画像信号に対して、0〜255階調の範囲の低階調領域に第1補正係数を乗算して階調変換し、階調値を持ち上げる。このとき本来では、0階調付近のノイズ成分はそのレベルが小さく目立ち難いが、低階調領域を階調変換によって持ち上げることにより、ノイズ成分の階調も持ち上げられて視認しやすくなる。そしてそのノイズ成分についても局所的なコントラストを維持したままコントラストが拡張されるため、ノイズ成分がより目立つようになる。
すなわち、入力画像信号にノイズ成分が含まれていると、ピクセルデミング処理を行うことにより、低階調領域におけるノイズ成分がより拡張されることになり、画像品位が低下するという課題がある。
すなわち、入力画像信号にノイズ成分が含まれていると、ピクセルデミング処理を行うことにより、低階調領域におけるノイズ成分がより拡張されることになり、画像品位が低下するという課題がある。
特許文献1〜3には、表示画像の高画質化を目的とした画像処理技術が開示されているが、上記のように、低階調領域の画像の明るさを最適化し局所コントラストを強調して高画質化を図るための技術に適用されるものではない。
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたものであり、入力画像信号に階調変換処理を行って局所的コントラストを強調しつつ画像を明るくする処理を行う際に、ノイズ成分の状態に応じて階調変換処理の動作を最適化することで、画像品位の低下を抑えて高画質の画像表示を行うことができるようにした画像処理装置および画像表示装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1の技術手段は、入力画像信号の画素ごとに、画素の周囲の第1の所定領域内の各画素の明るさを平均化して、被写体の反射光の強度を示す指標となる第1の照明光強度を算出し、入力画像信号の前記第1の照明光強度の分布を算出する第1照明光分布算出部と、前記入力画像信号の画素ごとに、前記第1照明光強度の階調値が所定の閾値未満の領域では一定のレベルを維持し、前記第1照明光強度の階調値が前記閾値以上の領域では前記第1照明光の階調値が増大するに従って値が減少する第1補正係数を算出する第1補正係数算出部と、前記第1補正係数により補正した画像信号から、前記第1の所定領域より小さい第2の所定領域の各画素の明るさを平均化して第2の照明光強度の分布を算出する第2照明光分布算出部と、前記第2照明光強度の階調値が減少するほど、値が減少する第2補正係数を算出する第2補正係数算出部と、前記第1補正係数および前記第2補正係数を入力画像信号に適用して階調変換を行う階調変換処理部と、を有する画像処理装置であって、入力映像信号のフレームごとの平均輝度を検出する平均輝度検出部を備え、前記第1補正係数算出部は、前記平均輝度検出部が検出した平均輝度に従って、前記閾値未満の第1補正係数の値を変化させること、を特徴としたものである。
第2の技術手段は、第1の技術手段において、前記第1補正係数算出部は、前記平均輝度が相対的に低い画像信号では、前記閾値未満の前記第1補正係数の値を相対的に低くすることを特徴としたものである。
第3の技術手段は、第2の技術手段において、前記第1補正係数算出部は、前記平均輝度検出部により検出される平均輝度のレベルを複数段階に区分し、前記平均輝度が低い段階ほど、前記閾値未満の第1の補正係数の値を低くすることを特徴としたものである。
第4の技術手段は、入力画像信号の画素ごとに、画素の周囲の第1の所定領域内の各画素の明るさを平均化して、被写体の反射光の強度を示す指標となる第1の照明光強度を算出し、入力画像信号の前記第1の照明光強度の分布を算出する第1照明光分布算出部と、 前記入力画像信号の画素ごとに、前記第1照明光強度の階調値が所定の閾値未満の領域では一定のレベルを維持し、前記第1照明光強度の階調値が前記閾値以上の領域では前記第1照明光の階調値が増大するに従って値が減少する第1補正係数を算出する第1補正係数算出部と、前記第1補正係数により補正した画像信号から、前記第1の所定領域より小さい第2の所定領域の各画素の明るさを平均化して第2の照明光強度の分布を算出する第2照明光分布算出部と、前記第2照明光強度の階調値が減少するほど、値が減少する第2補正係数を算出する第2補正係数算出部と、前記第1補正係数および前記第2補正係数を入力画像信号に適用して階調変換を行う階調変換処理部と、を有する画像処理装置であって、入力画像信号のフレームごとの平均輝度を検出する平均輝度検出部と、入力画像信号のフレームごとのピーク輝度を検出するピーク輝度検出部とを有し、前記第1補正係数算出部は、前記平均輝度検出部が検出した平均輝度と、前記ピーク検出部が検出したピーク輝度に従って、前記閾値未満の前記第1補正係数の値を変化させることを特徴としたものである。
第5の技術手段は、第4の技術手段において、前記第1補正係数算出部は、前記平均輝度検出部が検出した平均輝度が所定レベルより低く、かつ前記ピーク輝度検出部が検出した前記ピーク輝度のレベルが所定レベル以上である場合を除き、前記平均輝度が相対的に低い画像信号では、前記閾値未満の前記第1補正係数の値を相対的に低くすることを特徴としたものである。
第6の技術手段は、第5の技術手段において、前記平均輝度が所定レベルより低くかつ前記ピーク輝度のレベルが所定レベル以上である場合、前記閾値未満の前記第2補正係数の値を相対的に高くすることを特徴としたものである。
第7の技術手段は、第6の技術手段において、前記第1補正係数算出部は、前記平均輝度検出部により検出される平均輝度のレベルを複数段階に区分し、かつ区分した各平均輝度レベルについて、最も平均輝度レベルが低い段階では、ピーク輝度が所定レベル以上の高い段階と、所定レベルより低い段階に区分し、前記平均輝度のレベルが最も低くかつ前記ピーク輝度のレベルが所定レベル以上である場合を除き、前記平均輝度が低い段階ほど、前記閾値未満の第1の補正係数の値を低くし、前記平均輝度のレベルが最も低くかつ前記ピーク輝度のレベルが所定レベル以上である場合、前記閾値未満の前記第1補正係数の値を、最も平均輝度が高い段階と同等に高くすることを特徴としたものである。
第8の技術手段は、入力画像信号の画素ごとに、画素の周囲の第1の所定領域内の各画素の明るさを平均化して、被写体の反射光の強度を示す指標となる第1の照明光強度を算出し、入力画像信号の前記第1の照明光強度の分布を算出する第1照明光分布算出部と、前記入力画像信号の画素ごとに、前記第1照明光強度の階調値が所定の閾値未満の領域では一定のレベルを維持し、前記第1照明光強度の階調値が前記閾値以上の領域では前記第1照明光の階調値が増大するに従って値が減少する第1補正係数を算出する第1補正係数算出部と、前記第1補正係数により補正した画像信号から、前記第1の所定領域より小さい第2の所定領域の各画素の明るさを平均化して第2の照明光強度の分布を算出する第2照明光分布算出部と、前記第2照明光強度の階調値が減少するほど、値が減少する第2補正係数を算出する第2補正係数算出部と、前記第1補正係数および前記第2補正係数を入力画像信号に適用して階調変換を行う階調変換処理部と、を有する画像処理装置であって、
前記入力画像信号のフレーム毎に、輝度値ごとの画素数を積算した輝度ヒストグラムを検出する輝度ヒストグラム検出部を有し、前記第1補正係数算出部は、前記輝度ヒストグラム検出部が検出した輝度ヒストグラムに従って、前記閾値未満の前記第1補正係数の値を変化させることを特徴としたものである。
前記入力画像信号のフレーム毎に、輝度値ごとの画素数を積算した輝度ヒストグラムを検出する輝度ヒストグラム検出部を有し、前記第1補正係数算出部は、前記輝度ヒストグラム検出部が検出した輝度ヒストグラムに従って、前記閾値未満の前記第1補正係数の値を変化させることを特徴としたものである。
第9の技術手段は、第8の技術手段において、前記第1補正係数算出部は、前記輝度ヒストグラム検出部が検出した輝度ヒストグラムの所定の低階調領域と、所定の高階調領域の面積に基づいて、所定の低階調領域が最も小さい所定範囲では、前記閾値未満の前記第1補正係数の値を相対的に最も大きくし、所定の低階調領域が中間レベルの所定範囲では、所定の高階調領域が有るときに、前記閾値未満の前記第1補正係数の値を相対的に中間レベルとするとともに、所定の高階調領域が無いときに、前記閾値未満の前記第1補正係数の値を相対的に最も低くし、所定の低階調領域が最も高い所定範囲では、所定の高階調領域が有るときに、前記閾値未満の前記第1補正係数の値を相対的に最も大きくするとともに、所定の高階調領域が無いときに、前記閾値未満の前記第1補正係数の値を相対的に最も低くすることを特徴としたものである。
第10の技術手段は、入力画像信号の画素ごとに、画素の周囲の第1の所定領域内の各画素の明るさを平均化して、被写体の反射光の強度を示す指標となる第1の照明光強度を算出し、入力画像信号の前記第1の照明光強度の分布を算出する第1照明光分布算出部と、前記入力画像信号の画素ごとに、前記第1照明光強度の階調値が所定の閾値未満の領域では一定のレベルを維持し、前記第1照明光強度の階調値が前記閾値以上の領域では前記第1照明光の階調値が増大するに従って値が減少する第1補正係数を算出する第1補正係数算出部と、前記第1補正係数により補正した画像信号から、前記第1の所定領域より小さい第2の所定領域の各画素の明るさを平均化して第2の照明光強度の分布を算出する第2照明光分布算出部と、前記第2照明光強度の階調値が減少するほど、値が減少する第2補正係数を算出する第2補正係数算出部と、前記第1補正係数および前記第2補正係数を入力画像信号に適用して階調変換を行う階調変換処理部と、前記階調変換処理部に入力する画像信号に対してノイズ除去処理を行うノイズリダクション処理部と、を有する画像処理装置であって、前記入力画像信号のフレーム毎に、フレームを構成する各画素について隣接画素との間の輝度差の絶対値である隣接画素間輝度差を求め、該隣接画素間輝度差ごとに画素数を積算したエッジヒストグラムを生成し、該生成したエッジヒストグラムのフレーム間の変化量を検出するエッジヒストグラム検出部を有し、前記第1補正係数算出部は、前記エッジヒストグラム検出部が検出したエッジヒストグラムの変化量に従って、前記閾値未満の前記第1補正係数の値を変化させ、前記ノイズリダクション処理部は、前記エッジヒストグラム検出部が検出したエッジヒストグラムに従って、ノイズ除去の強度を変化させることを特徴としたものである。
第11の技術手段は、第10の技術手段において、前記第1補正係数算出部は、前記エッジヒストグラム検出部が検出したエッジヒストグラムの変化量が相対的に小さい画像信号では、前記閾値未満の前記第1補正係数の値を相対的に高くし、前記ノイズリダクション処理部は、前記エッジヒストグラム検出部が検出したエッジヒストグラムの変化量が相対的に小さい画像信号では、前記ノイズ除去処理の強度を相対的に弱くすることを特徴としたものである。
第12の技術手段は、第11の技術手段において、前記エッジヒストグラム検出部により検出されるエッジヒストグラムの変化量を複数段階に区分し、前記第1補正係数算出部は、前記エッジヒストグラム検出部が検出したエッジヒストグラムの変化量が小さい段階ほど、前記閾値未満の第1の補正係数の値を高くし、前記ノイズリダクション処理部は、前記エッジヒストグラム検出部が検出したエッジヒストグラムの変化量が小さい段階ほど、前記ノイズ除去処理の強度を弱くすることを特徴としたものである。
第13の技術手段は、入力画像信号の画素ごとに、画素の周囲の第1の所定領域内の各画素の明るさを平均化して、被写体の反射光の強度を示す指標となる第1の照明光強度を算出し、入力画像信号の前記第1の照明光強度の分布を算出する第1照明光分布算出部と、前記入力画像信号の画素ごとに、前記第1照明光強度の階調値が所定の閾値未満の領域では一定のレベルを維持し、前記第1照明光強度の階調値が前記閾値以上の領域では前記第1照明光の階調値が増大するに従って値が減少する第1補正係数を算出する第1補正係数算出部と、前記第1補正係数により補正した画像信号から、前記第1の所定領域より小さい第2の所定領域の各画素の明るさを平均化して第2の照明光強度の分布を算出する第2照明光分布算出部と、前記第2照明光強度の階調値が減少するほど、値が減少する第2補正係数を算出する第2補正係数算出部と、前記第1補正係数および前記第2補正係数を入力画像信号に適用して階調変換を行う階調変換処理部と、を有する画像処理装置であって、 入力映像信号のフレームごとの平均輝度を検出する平均輝度検出部と、入力画像信号の動きを検出して、動きの程度を判定する動き検出判定部と、入力画像信号のノイズ除去処理を行うノイズリダクション処理部とを有し、該ノイズリダクション処理部は、2次元ノイズリダクション機能と、3次元ノイズリダクション機能とを有し、前記第1補正係数算出部は、前記平均輝度検出部が検出した平均輝度と、前記動き検出判定部が判定した動きの程度とに従って、前記閾値未満の前記第1補正係数の値を変化させ、前記ノイズリダクション処理部は、前記平均輝度検出部が検出した平均輝度と、前記動き検出判定部が判定した動きの程度とに従って、ノイズ除去処理の強度を変化させることを特徴としたものである。
第14の技術手段は、第13の技術手段において、前記第1補正係数算出部は、前記動き検出判定部が判定した動きの程度が相対的に大きい画像信号では、前記閾値未満の前記第1の補正係数の値を相対的に低くするとともに、前記ノイズリダクション処理部は、前記2次元ノイズリダクション機能によるノイズリダクション強度を強くし、かつ前記3次元ノイズリダクション機能によるノイズリダクション強度を弱くし、動きの程度が同じレベルである場合、前記平均輝度検出部が検出した平均輝度が相対的に低い画像信号ほど、前記閾値未満の前記第1補正係数の値を相対的に低くすることを特徴としたものである。
第15の技術手段は、第14の技術手段において、前記平均輝度により検出される平均輝度のレベルを複数段階に区分し、かつ、動き検出判定部により判定される動きの程度のレベルを複数段階に区分し、前記第1補正係数算出部は、同一の平均輝度の段階では、前記動き検出判定部が判定した動きの程度が相対的に大きい画像信号ほど、前記閾値未満の前記第1の補正係数の値を低くするとともに、前記ノイズリダクション処理部は、前記2次元ノイズリダクション機能によるノイズリダクション強度を強くし、かつ前記3次元ノイズリダクション機能によるノイズリダクション強度を弱くし、同一の動きの程度の段階では、前記第1補正係数算出部は、前記平均輝度検出部が検出した平均輝度が相対的に低い画像信号ほど、前記閾値未満の前記第1補正係数の値を低くすることを特徴としたものである。
第16の技術手段は、第1〜第15のいずれか1の技術手段の画像処理装置と、該画像処理装置で階調変換された画像信号に基づく画像を表示する画像表示部を備えた画像表示装置である。
本発明によれば、入力画像信号に階調変換処理を行って局所的コントラストを強調しつつ画像を明るくする処理を行う際に、ノイズ成分の状態に応じて階調変換処理の動作を最適化することで、画像品位の低下を抑えて高画質の画像表示を行うことができるようにした画像処理装置および画像表示装置を提供することができる。
(第1の実施形態)
図1は、本発明による画像処理装置の第1の実施形態の構成を示すブロック図である。本実施形態の画像処理装置は、表示部を備えた画像表示装置に適用されたものであり、具体的には、テレビジョン装置として構成されたものである。
本発明は、画像処理装置、およびこの画像処理装置を備えた画像表示装置として構成することができる。
この例の画像表示装置100は、RGBYの4色の副画素(サブピクセル)を4K2K相当の解像度で配列した液晶パネルを用いた画像表示部20を備え、この画像表示部20に対して疑似的に8K4K相当の高解像度の画像を高画質で表示させる。
図1は、本発明による画像処理装置の第1の実施形態の構成を示すブロック図である。本実施形態の画像処理装置は、表示部を備えた画像表示装置に適用されたものであり、具体的には、テレビジョン装置として構成されたものである。
本発明は、画像処理装置、およびこの画像処理装置を備えた画像表示装置として構成することができる。
この例の画像表示装置100は、RGBYの4色の副画素(サブピクセル)を4K2K相当の解像度で配列した液晶パネルを用いた画像表示部20を備え、この画像表示部20に対して疑似的に8K4K相当の高解像度の画像を高画質で表示させる。
まずチューナ1から、またはビデオ入力端子2に外部から入力されたアナログSD(Standard Definition)画像信号は、アナログSD入力切り換えSW(スイッチ)7でいずれかが選択される。選択された画像信号は、3D(3次元)YC分離部10で色信号と輝度信号とに分離され、AD変換部11でデジタル信号に変換されて色空間変換部12に入力される。
また、YPbPr端子3に外部から入力されたコンポーネント信号、もしくはPC入力端子4に外部から入力されたRGB信号によるアナログHD(High Definition)信号は、アナログHD入力切り換えSW8にていずれかが選択される。選択された画像信号は、AD変換部11でデジタル信号に変換され、色空間変換部12に入力される。
また、HDMI(登録商標)入力端子5,6に外部から入力されたデジタル信号は、デジタル入力切り換えSW9で選択され、選択されたデジタル信号が色空間変換部12に入力される。
また、HDMI(登録商標)入力端子5,6に外部から入力されたデジタル信号は、デジタル入力切り換えSW9で選択され、選択されたデジタル信号が色空間変換部12に入力される。
上記のアナログSD信号、アナログHD信号、およびデジタル信号は、それぞれの信号経路毎に最適化された後、色空間変換部12で、RGB信号を輝度色差信号に色空間変換する等の色空間変換処理が行われ、平均輝度検出部13に出力される。
平均輝度検出部13は、入力された画像信号の1フレームごとに、フレーム内の各画素の輝度階調値の平均値(平均輝度)を算出し、算出した平均輝度をマイコン制御部21に出力する。また、平均輝度が算出された画像信号は、ノイズリダクション処理部14に出力される。ノイズリダクション処理部14は、入力した画像信号に対してノイズ除去処理を行って、階調変換処理部15に出力する。
平均輝度検出部13は、入力された画像信号の1フレームごとに、フレーム内の各画素の輝度階調値の平均値(平均輝度)を算出し、算出した平均輝度をマイコン制御部21に出力する。また、平均輝度が算出された画像信号は、ノイズリダクション処理部14に出力される。ノイズリダクション処理部14は、入力した画像信号に対してノイズ除去処理を行って、階調変換処理部15に出力する。
階調変換処理部15は、入力した画像信号に対して、所謂ピクセルデミングによる階調変換処理を行って、映像信号処理部16に出力する。階調変換処理部15では、2段階の階調変換処理により、局所コントラストを維持しながら低階調領域の階調値を持ち上げ、さらにコントラストを強調させて画質改善する。
映像信号処理部16では、階調変換処理部15から出力された画像信号に対して、コントラスト、カラーティント、ブライトネス、シャープネス等の画質補正に係る所定の各種信号処理を施し、3色/4色変換部17に出力する。
3色/4色変換部17では、R(赤)、G(緑)、B(青)の3色に対応する画像信号を、R、G、B、Y(黄)の4色に対応する画像信号に変換し、4K駆動部18に出力する。4K駆動部18では、4K2Kの入力画像信号に対して、水平方向に解像度を2倍化する画像信号処理(例えばRGBで1画素、BYRで1画素を表示させて輝度分離する信号処理)と、マルチ画素構造による上下サブピクセルの分割駆動により、垂直方向の解像度を2倍化する画像信号処理を行う。
また4K駆動部18では、入力画像信号がSD画像やFHD(Full High Definition)画像などの低解像度の画像信号の場合には、いわゆる超解像処理などのアップスケーリングを行って解像度を上げた上で、水平方向および垂直方向の解像度を2倍化する画像信号処理を行う。
また4K駆動部18では、入力画像信号がSD画像やFHD(Full High Definition)画像などの低解像度の画像信号の場合には、いわゆる超解像処理などのアップスケーリングを行って解像度を上げた上で、水平方向および垂直方向の解像度を2倍化する画像信号処理を行う。
4K駆動部18から出力された画像信号は、液晶タイミングコントロール部19に入力される。液晶タイミングコントロール部19では、入力した画像信号を画像表示部20に表示できるフォーマットに変換し、画像表示部20にて表示出力する。
例えば液晶タイミングコントロール部19は、画像表示部20の液晶パネルの画素に画像信号を配分するためのクロック信号などを生成し、液晶パネルのデータドライバとゲートドライバに供給することで、画像表示部20では、画像信号に基づく画像が表示される。
ここでは、各色画素を垂直方向に2分割して、分割した各サブピクセルの電圧−透過率特性を異ならせることで、垂直方向の解像度を向上させる。また、LEDドライバ22は、液晶タイミングコントロール部19による表示制御に従って、画像表示部20の液晶パネルが有するLEDバックライトを点灯制御する。
例えば液晶タイミングコントロール部19は、画像表示部20の液晶パネルの画素に画像信号を配分するためのクロック信号などを生成し、液晶パネルのデータドライバとゲートドライバに供給することで、画像表示部20では、画像信号に基づく画像が表示される。
ここでは、各色画素を垂直方向に2分割して、分割した各サブピクセルの電圧−透過率特性を異ならせることで、垂直方向の解像度を向上させる。また、LEDドライバ22は、液晶タイミングコントロール部19による表示制御に従って、画像表示部20の液晶パネルが有するLEDバックライトを点灯制御する。
平均輝度検出部13で検出された画像信号の平均輝度が入力されたマイコン制御部21は、画像信号の平均輝度に従って、マイコン制御部内に記憶したテーブル(LUT(Look up Table))を選択し、階調変換処理部15で階調変換に使用するテーブルを出力する。マイコン制御部21では、階調変換処理部15で階調変換処理するときの補正係数が異なる複数のテーブルを記憶しておき、平均輝度検出部13で検出された画像の平均輝度に従って、補正値を用いた階調変換に使用するテーブルを自動で選択する。
(階調変換処理部における階調変換処理)
本発明に係る実施形態では、平均輝度検出部13が検出した平均輝度に基づいて、階調変換処理部15が階調変換処理を行うときの補正係数を変化させることで、画像の特性に応じて最適な画質処理を行うようにしたものである。以下に本発明に係る実施形態に適用する階調変換処理について具体的に説明する。
本発明に係る実施形態では、平均輝度検出部13が検出した平均輝度に基づいて、階調変換処理部15が階調変換処理を行うときの補正係数を変化させることで、画像の特性に応じて最適な画質処理を行うようにしたものである。以下に本発明に係る実施形態に適用する階調変換処理について具体的に説明する。
図2は、階調変換処理部15の機能構成例について説明するための図である。階調変換処理部15は、第1照明光分布算出部101、第1補正係数算出部102、第1階調変換処理部103、第2照明光分布算出部104、第2補正係数算出部105および第2階調変換処理部106を備えている。
第1照明光分布算出部101は、階調変換処理部15に入力された画像信号に基づいて、その画像信号のフレームごとに、各画素の照明光分布Y1(第1照明光分布)を算出する。
照明光とは、被写体が反射する光を指す指標であり、フレーム内の各画素について照明光を算出し、算出した照明光の2次元的な分布を照明光分布Y1とする。ここでは照明光は、個々の画素について、その画素を基準としたときに、基準画素とその周囲の所定領域(第1領域)内の画素の明るさYを平均化した値として求められる。
照明光とは、被写体が反射する光を指す指標であり、フレーム内の各画素について照明光を算出し、算出した照明光の2次元的な分布を照明光分布Y1とする。ここでは照明光は、個々の画素について、その画素を基準としたときに、基準画素とその周囲の所定領域(第1領域)内の画素の明るさYを平均化した値として求められる。
明るさYは、例えば、HSV(Hue,Saturation,Value)色空間で示される明度(Value)の成分を示す階調値である。つまり、明るさYは、画素毎の階調値の一種である。本実施形態では、明るさYは、画素毎の明るさの階調を示す値であればよく、これには限られない。
第1照明光分布算出部101は、例えば、RGB(Red、Green、Blue)の色空間で示される赤、緑、青の信号値に基づいて、明るさYを算出してもよい。例えば、Y=0.299×R+0.587×G+0.114×Bとして、明るさYが算出される。あるいは計算を単純化するために、第1照明光分布算出部101は、Y=(R+G+B)/3、Y=0.25×R+0.5×G+0.25×B、等として明るさYを算出してもよい。もしくは、第1照明光分布算出部101は、赤色の信号値R、緑色の信号値G、青色の信号値Bのうちの最大値(HSV色空間で示される明度)を明るさYと定めてもよい。
第1照明光分布算出部101は、例えば、RGB(Red、Green、Blue)の色空間で示される赤、緑、青の信号値に基づいて、明るさYを算出してもよい。例えば、Y=0.299×R+0.587×G+0.114×Bとして、明るさYが算出される。あるいは計算を単純化するために、第1照明光分布算出部101は、Y=(R+G+B)/3、Y=0.25×R+0.5×G+0.25×B、等として明るさYを算出してもよい。もしくは、第1照明光分布算出部101は、赤色の信号値R、緑色の信号値G、青色の信号値Bのうちの最大値(HSV色空間で示される明度)を明るさYと定めてもよい。
第1照明光分布算出部101における明るさYの平均化は、例えば、入力画像信号の所定領域(第1領域)内の画素間で単純平均してもよいし、重み付き平均を行ってもよい。
所定領域(第1領域)は、ユーザが画像表示部20を注視したときに、その所定領域内で明るさを比較できる程度の大きさであればよく、例えば領域の大きさは、画像表示部20の大きさ(ディスプレイサイズ)と、想定されるユーザの視距離によって適宜調整することができる。第1照明光分布算出部101は、算出した照明光分布Y1を第1補正係数算出部102に出力する。
所定領域(第1領域)は、ユーザが画像表示部20を注視したときに、その所定領域内で明るさを比較できる程度の大きさであればよく、例えば領域の大きさは、画像表示部20の大きさ(ディスプレイサイズ)と、想定されるユーザの視距離によって適宜調整することができる。第1照明光分布算出部101は、算出した照明光分布Y1を第1補正係数算出部102に出力する。
第1補正係数算出部102は、第1照明光分布算出部101から入力された照明光分布Y1に基づいて、画素毎に第1補正係数αを算出する。
図3は、第1補正係数算出部102で算出される第1補正係数の例を示している。図3において、横軸は第1照明光分布Y1の階調値で、縦軸は第1補正係数αの値である。
第1補正係数算出部102が算出する第1補正係数αは、照明光分布Y1の階調値が、予め定めた閾値Yth以上であるとき、照明光分布Y1の階調値の増加に応じて減少し、照明光分布Y1の階調値が閾値Yth未満であるときに、一定の値となる補正係数である。
図3は、第1補正係数算出部102で算出される第1補正係数の例を示している。図3において、横軸は第1照明光分布Y1の階調値で、縦軸は第1補正係数αの値である。
第1補正係数算出部102が算出する第1補正係数αは、照明光分布Y1の階調値が、予め定めた閾値Yth以上であるとき、照明光分布Y1の階調値の増加に応じて減少し、照明光分布Y1の階調値が閾値Yth未満であるときに、一定の値となる補正係数である。
照明光分布Y1の階調値が所定の閾値Yth以上である場合、照明光分布Y1の階調値が大きいほど、被写体に照射される照明光の光量が多いとみなすことができる。
その場合には、被写体の画像は明るく表され、視認性が十分に得られる。このような場合に、第1補正係数算出部102は、第1補正係数αを小さい値にする。照明光分布Y1の最高階調値では、第1補正係数αは1になる。
その場合には、被写体の画像は明るく表され、視認性が十分に得られる。このような場合に、第1補正係数算出部102は、第1補正係数αを小さい値にする。照明光分布Y1の最高階調値では、第1補正係数αは1になる。
また閾値Yth以上の階調範囲において、照明光分布Y1の階調値が小さくなるに従って、被写体に照射される照明光の光量が不十分になり、被写体の画像が暗く表示されるようになり、表示画像の視認性が不十分となる。従って、閾値Yth以上の階調値では、照明光分布Y1の階調値が小さくなるに従って、第1補正係数αを増大させていく。これにより、相対的に暗い領域の階調値を大きくして視認性を向上させることができる。
また、第1補正係数算出部102は、照明光分布Y1の階調値が所定の閾値Yth未満となる領域では、全階調範囲内で最も大きく、かつ一定の値の第1補正係数αを算出する。閾値Yth未満の暗い領域では、全階調範囲内で最大の第1補正係数αを付与して階調変換することにより、視認性を向上させる。閾値Ythは、その一例として、4096階調で映像表現するときに、255階調に設定することができる。
照明光分布Y1の照明光強度は、対象画素とその周囲の所定範囲の画素の明るさYを平均化して算出されるため、隣接する2つの画素については、その照明光分布Y1の階調値が互いに近い値となり、第1補正係数αも互いに近い値となる。
つまり隣接する2つの画素に係る第1補正係数αが互いに近い値となることで、階調変換後の2つの画素の信号値の関係は、階調変換前の信号値の関係に類似した状態に保たれる。従って、照明光分布Y1を用いて第1補正係数αを決定することにより、明るい領域の階調を圧縮してしまう等の画質の劣化を伴わずに、局所的なコントラストを維持しながら、暗部領域の視認性を向上させることができる。局所的コントラストとは、ある画素を基準として予め定めた範囲内にある輝度の空間的な変動である。
つまり隣接する2つの画素に係る第1補正係数αが互いに近い値となることで、階調変換後の2つの画素の信号値の関係は、階調変換前の信号値の関係に類似した状態に保たれる。従って、照明光分布Y1を用いて第1補正係数αを決定することにより、明るい領域の階調を圧縮してしまう等の画質の劣化を伴わずに、局所的なコントラストを維持しながら、暗部領域の視認性を向上させることができる。局所的コントラストとは、ある画素を基準として予め定めた範囲内にある輝度の空間的な変動である。
第1補正係数算出部102は、算出した第1補正係数αを第1階調変換処理部103および第2補正係数算出部105に出力する。
第1階調変換処理部103は、階調変換処理部15に入力された画像信号に対して第1補正係数を適用し、階調変換処理を行って第1階調変換画像信号を生成する。
階調変換処理は、入力画像信号に含まれる画素毎の信号値(入力階調値)P0と、変換後の信号値(出力階調値)P1との関係がP1=P0×αとなるように行う。また、入力画像が、赤色、緑色、青色など各色の信号値で表されるカラー画像である場合、第1階調変換処理部103は、それぞれの色の信号値に対して同一の補正係数αを乗算する。これにより、各色の信号値の比、つまり色相を変化させずに階調変換を行うことができる。
第1階調変換処理部103は、階調変換処理部15に入力された画像信号に対して第1補正係数を適用し、階調変換処理を行って第1階調変換画像信号を生成する。
階調変換処理は、入力画像信号に含まれる画素毎の信号値(入力階調値)P0と、変換後の信号値(出力階調値)P1との関係がP1=P0×αとなるように行う。また、入力画像が、赤色、緑色、青色など各色の信号値で表されるカラー画像である場合、第1階調変換処理部103は、それぞれの色の信号値に対して同一の補正係数αを乗算する。これにより、各色の信号値の比、つまり色相を変化させずに階調変換を行うことができる。
その他、第1階調変換処理部103は、入力画像信号の信号値を、明るさを示す明るさ成分と色を示す色成分とに分離し、明るさ成分にのみ補正係数αを乗算して階調変換を行ってもよい。例えば第1階調変換処理部103は、RGB色空間で示された各画素の信号値をHSV色空間で示された信号値に変換し、明度成分の信号値にのみ補正係数αを乗算して階調変換をすることもできる。
図4は、第1補正係数αを使用して階調変換を行ったときの局所的な領域の画素値の状態の例を示す図で、横軸は画像内の位置、縦軸は画素値を示す。図4(A)は、入力画像の画素値の状態であり、図4(B)は、第1階調変換処理部103が出力する画像の画素値の状態である。これらは局所的な領域であるため、照明光分布は略同一、つまり、補正係数も略同一となる。したがって、図4(A)から図4(B)への変化は、細かい画素値変動を維持したまま、領域の明るさが向上するような変化となる。
第1階調変換処理部103は、階調変換処理を行って生成した第1階調変換画像信号を第2照明光分布算出部104および第2階調変換処理部106に出力する。
第2照明光分布算出部104は、第1階調変換処理部103から出力された第1階調変換画像信号に基づいて、画素毎に照明光分布Y2(第2照明光分布)を算出する。ここでは、第2照明光分布算出部104は、第1照明光分布算出部101と同様に、第1階調変換画像信号が示す各画素とその周囲の所定領域(第2領域)内の画素間で、明るさを平均化する。第2照明光分布算出部104における明るさYの算出方法は、第1照明光分布算出部101における明るさYの算出方法と同様とすることができる。
第2照明光分布算出部104は、第1階調変換処理部103から出力された第1階調変換画像信号に基づいて、画素毎に照明光分布Y2(第2照明光分布)を算出する。ここでは、第2照明光分布算出部104は、第1照明光分布算出部101と同様に、第1階調変換画像信号が示す各画素とその周囲の所定領域(第2領域)内の画素間で、明るさを平均化する。第2照明光分布算出部104における明るさYの算出方法は、第1照明光分布算出部101における明るさYの算出方法と同様とすることができる。
このときに、第2照明光分布算出部104が平均化する画素の所定領域(第2領域)の大きさは、第1照明光分布算出部101が平均化する画素の所定領域(第1領域)の大きさに比べて小さくなっている。つまり、第2照明光分布Y2は、第1照明光分布Y1よりも、階調値の平均化による周辺画素の影響が少なく、注目画素の階調値の影響が第1照明光分布よりも大きくなる。
第2照明光分布算出部104は、算出した照明光分布Y2を第2補正係数算出部105に出力する。第2補正係数算出部105は、第2照明光分布算出部104から出力された照明光分布Y2に基づいて、画素毎に補正係数βを算出する。
図5は、第2補正係数算出部105が算出する第2補正係数の一例である。図5において、横軸は第2照明光分布Y2の階調値で、縦軸は第2補正係数βの値である。
第2補正係数算出部105は、照明光分布Y2が示す階調値に対して、単調増加する第2補正係数βを算出する。ここでは、第2補正係数算出部105は、照明光分布Y2の階調値の最大値において、第2補正係数βを1とし、上記最大値となる階調値から低階調側に向かうに従って減少するように第2補正係数βを設定する。
図5は、第2補正係数算出部105が算出する第2補正係数の一例である。図5において、横軸は第2照明光分布Y2の階調値で、縦軸は第2補正係数βの値である。
第2補正係数算出部105は、照明光分布Y2が示す階調値に対して、単調増加する第2補正係数βを算出する。ここでは、第2補正係数算出部105は、照明光分布Y2の階調値の最大値において、第2補正係数βを1とし、上記最大値となる階調値から低階調側に向かうに従って減少するように第2補正係数βを設定する。
第2照明光分布算出部104が平均値を算出する画素の領域(第2領域)は、第1照明光分布算出部101が平均値を算出する画素の領域(第1領域)よりも小さい。従って、注目画素の第2補正係数βは、注目画素の階調値の影響が強くなり、隣接画素の第2補正係数βの差が大きくなる。
これにより、第2補正係数により階調変換を行って得られた出力画像では、第2補正係数が適用される前の画像信号の最大値と最小値は、第2補正係数を適用した後には共に減少するが、最大値と最小値との差分は増大し、局所コントラストが強調される。
これにより、第2補正係数により階調変換を行って得られた出力画像では、第2補正係数が適用される前の画像信号の最大値と最小値は、第2補正係数を適用した後には共に減少するが、最大値と最小値との差分は増大し、局所コントラストが強調される。
図6は、第2補正係数βを使用して階調変換を行ったときの局所的な領域の画素値の状態の例を示す図で、横軸は画像内の位置、縦軸は画素値を示す。図6(A)は、第1階調変換処理部103が出力する画像の画素値の状態であり、図6(B)は、第2階調変換処理部106が出力する画像の画素値の状態である。照明光分布Y2を算出するときに参照する第2領域が第1領域より小さいため、各画素の変動が大きくなり、局所的なコントラストが強調される。
なお図2の例では、入力画像信号に対して、第1階調変換処理部103で第1補正係数を用いて階調変換した後、さらに第2階調変換処理部106にて第2補正係数を用いて階調変換を行っているが、入力画像信号に基づいて、第1補正係数と第2補正係数とをそれぞれ算出し、これら第1補正係数と第2補正係数とを合成した第3補正係数を生成し、入力画像信号に第3補正係数を適用して階調変換を行うようにしてもよい。
(画像信号の平均輝度に基づく階調変換処理)
本実施形態では、第1補正係数算出部102は、平均輝度検出部13が検出した画像信号のフレーム毎の平均輝度に従って、階調変換処理部15における第1補正係数の値を変化させる。平均輝度検出部13が検出した平均輝度に基づく第1補正係数は、平均輝度に基づきマイコン制御部21が選択したテーブルに基づき、マイコン制御部21から階調変換処理部15に指示される。
具体的には、第1補正係数算出部102は、平均輝度が相対的に低い画像信号では、閾値Yth未満の第1補正係数の値を相対的に低くする。このときに、第1補正係数算出部102は、平均輝度検出部13により検出される平均輝度のレベルを複数段階に区分し、平均輝度が低い段階ほど、閾値Yth未満の第1の補正係数の値を低くする。
本実施形態では、第1補正係数算出部102は、平均輝度検出部13が検出した画像信号のフレーム毎の平均輝度に従って、階調変換処理部15における第1補正係数の値を変化させる。平均輝度検出部13が検出した平均輝度に基づく第1補正係数は、平均輝度に基づきマイコン制御部21が選択したテーブルに基づき、マイコン制御部21から階調変換処理部15に指示される。
具体的には、第1補正係数算出部102は、平均輝度が相対的に低い画像信号では、閾値Yth未満の第1補正係数の値を相対的に低くする。このときに、第1補正係数算出部102は、平均輝度検出部13により検出される平均輝度のレベルを複数段階に区分し、平均輝度が低い段階ほど、閾値Yth未満の第1の補正係数の値を低くする。
図7は、平均輝度に基づき変換させる第1補正係数の設定例を示す図である。ここでは第1補正係数による階調変換処理が、「強」、「中」、「弱」の3段階に応じた第1補正係数αが定められる。図7(A)は、第1補正係数による階調変換処理が「強」の場合の例であり、閾値Yth未満の第1補正係数αは、最も高いレベルに設定される。閾値Yth以上では、照明光分布Y1の階調値が大きくなるほど、第1補正係数αが低下し、照明光分布Y1の最高階調で第1補正係数αは1となる。階調変換処理が「強」の場合には、画像信号の低階調領域の持ち上げ(エンハンス)量が最も大きくなる。
図7(B)は、第1補正係数による階調変換処理が「中」の場合であり、閾値Yth未満の第1補正係数は、「強」の場合よりも小さく設定される。この場合も、照明光分布Y1の最高階調では、第1補正係数は1となる。
図7(C)は、第1補正係数による階調変換処理が「弱」の場合であり、閾値Yth未満の第1補正係数は、「中」の場合よりもさらに小さく設定される。この場合も、照明光分布Y1の最高階調では、第1補正係数は1となる。第1補正係数による階調変換処理が「弱」の場合には、画像信号の低階調領域の持ち上げ(エンハンス)量は最も小さくなる。
なお、第1補正係数αが段階的に変化した場合、それに応じて第2補正係数βも変化する。基本的には、第1補正係数αが大きくなった場合に、それを補償するように第2補正係数βが小さくなる。ここでは第2補正係数βは、第1補正係数αに応じて適宜定められるものとする。
図7(C)は、第1補正係数による階調変換処理が「弱」の場合であり、閾値Yth未満の第1補正係数は、「中」の場合よりもさらに小さく設定される。この場合も、照明光分布Y1の最高階調では、第1補正係数は1となる。第1補正係数による階調変換処理が「弱」の場合には、画像信号の低階調領域の持ち上げ(エンハンス)量は最も小さくなる。
なお、第1補正係数αが段階的に変化した場合、それに応じて第2補正係数βも変化する。基本的には、第1補正係数αが大きくなった場合に、それを補償するように第2補正係数βが小さくなる。ここでは第2補正係数βは、第1補正係数αに応じて適宜定められるものとする。
図8は、本実施形態で実行する平均輝度と第1補正係数による階調変換処理の強度との関係を示す図である。
第1補正係数算出部102では、画像信号がとり得る平均輝度を、予め「低」、「中」、「高」の三段階に区分し、平均輝度が「低」のときに第1補正係数による階調変換処理を「弱」にし、平均輝度が「中」のときに第1補正係数による階調変換処理を「中」にし、平均輝度が「高」のときに第1補正係数による階調変換処理を「強」にする。
第1補正係数算出部102では、画像信号がとり得る平均輝度を、予め「低」、「中」、「高」の三段階に区分し、平均輝度が「低」のときに第1補正係数による階調変換処理を「弱」にし、平均輝度が「中」のときに第1補正係数による階調変換処理を「中」にし、平均輝度が「高」のときに第1補正係数による階調変換処理を「強」にする。
画像信号の平均輝度が低い場合は、低階調のノイズ成分が多いため、第1補正係数を大きくするとノイズ成分が目立つようになる。従って、画像信号の平均輝度が低い場合には、第1補正係数による階調変換処理を「弱」にしてノイズが目立たないようにする。
また画像信号の平均輝度が高い場合には、画像信号の低階調領域のノイズ成分も少ないため、第1の補正係数による階調変換処理を「強」にして、階調変換処理の効果を最大限に高めて高画質化を図る。また、画像信号の平均輝度が中程度の場合は、平均輝度が低い場合と、高い場合との間の中間的な効果を得るために、第1補正係数による階調変換処理を「中」にする。
このように、画像信号の平均輝度に応じて階調変換処理時の第1補正係数を変化させることにより、画像内のノイズ成分の状態に応じて最適な階調変換処理を行うことができ、画像信号の特性に応じて適切に高画質化を図ることができる。
また画像信号の平均輝度が高い場合には、画像信号の低階調領域のノイズ成分も少ないため、第1の補正係数による階調変換処理を「強」にして、階調変換処理の効果を最大限に高めて高画質化を図る。また、画像信号の平均輝度が中程度の場合は、平均輝度が低い場合と、高い場合との間の中間的な効果を得るために、第1補正係数による階調変換処理を「中」にする。
このように、画像信号の平均輝度に応じて階調変換処理時の第1補正係数を変化させることにより、画像内のノイズ成分の状態に応じて最適な階調変換処理を行うことができ、画像信号の特性に応じて適切に高画質化を図ることができる。
(実施形態2)
図9は、本発明の第2の実施形態に係る画像処理装置の構成例を示す図である。本実施形態では、第1の実施形態の構成に加えて、入力画像信号のフレームごとのピーク輝度を検出するピーク輝度検出部23を備えている。ピーク輝度検出部23が検出したピーク輝度は、平均輝度検出部13が検出した平均輝度とともにマイコン制御部21に出力される。また、ピーク輝度を検出した画像信号をノイズリダクション処理部14に出力する。
図9の他の構成は、図1に示す実施形態と同様であるため、本実施形態を特徴付ける部分を除いてその繰り返しの説明は省略する。また、階調変換処理部15の構成についても、実施形態1の図2の構成と同様である。
図9は、本発明の第2の実施形態に係る画像処理装置の構成例を示す図である。本実施形態では、第1の実施形態の構成に加えて、入力画像信号のフレームごとのピーク輝度を検出するピーク輝度検出部23を備えている。ピーク輝度検出部23が検出したピーク輝度は、平均輝度検出部13が検出した平均輝度とともにマイコン制御部21に出力される。また、ピーク輝度を検出した画像信号をノイズリダクション処理部14に出力する。
図9の他の構成は、図1に示す実施形態と同様であるため、本実施形態を特徴付ける部分を除いてその繰り返しの説明は省略する。また、階調変換処理部15の構成についても、実施形態1の図2の構成と同様である。
本実施形態では、第1補正係数算出部102は、平均輝度検出部13が検出した平均輝度と、ピーク輝度検出部23が検出したピーク輝度に従って、閾値未満の第1補正係数αの値を変化させる。平均輝度検出部13が検出した平均輝度、およびピーク輝度検出部23に基づく第1補正値は、マイコン制御部21が選択したテーブルに基づき、マイコン制御部21から階調変換処理部15に指示される。
具体的には、第1補正係数算出部102は、平均輝度検出部13が検出した平均輝度が所定レベルより低く、かつピーク輝度のレベルが所定レベル以上である場合を除き、平均輝度が相対的に低い画像信号では、閾値未満の第1補正係数の値を相対的に低くする。また、平均輝度が所定レベルより低くかつピーク輝度のレベルが所定レベル以上である場合、閾値未満の第1補正係数の値を相対的に高くする。
具体的には、第1補正係数算出部102は、平均輝度検出部13が検出した平均輝度が所定レベルより低く、かつピーク輝度のレベルが所定レベル以上である場合を除き、平均輝度が相対的に低い画像信号では、閾値未満の第1補正係数の値を相対的に低くする。また、平均輝度が所定レベルより低くかつピーク輝度のレベルが所定レベル以上である場合、閾値未満の第1補正係数の値を相対的に高くする。
上記の具体例を図10に示す。図10は、本実施形態で実行する平均輝度およびピーク輝度と、第1補正係数による階調変換処理の強度との関係を示す図である。
第1補正係数算出部102では、画像信号がとり得る平均輝度を、予め「低」、「中」、「高」の三段階に区分する。また、ピーク輝度については、予め「低」、「高」の2段階に区分する。ピーク輝度が高いときとは、一例として4096階調で表現される画像信号の階調値が3900以上であるときに、高いピーク輝度地値を持つものとすることができる。
また、階調変換処理では、予め「強」、「中」、「弱」の三段階に応じた第1補正係数が定められるものとする。三段階の第1補正係数は、実施形態1の図7の例と同様であるものとする。
第1補正係数算出部102では、画像信号がとり得る平均輝度を、予め「低」、「中」、「高」の三段階に区分する。また、ピーク輝度については、予め「低」、「高」の2段階に区分する。ピーク輝度が高いときとは、一例として4096階調で表現される画像信号の階調値が3900以上であるときに、高いピーク輝度地値を持つものとすることができる。
また、階調変換処理では、予め「強」、「中」、「弱」の三段階に応じた第1補正係数が定められるものとする。三段階の第1補正係数は、実施形態1の図7の例と同様であるものとする。
図10に示すように、平均輝度が「高」の場合には、ピーク輝度の高低に関わらず、第1補正係数による階調変換処理を「強」にする。画像信号の平均輝度が高い場合には、低階調領域のノイズ成分も少ないため、第1の補正係数による階調変換処理を「強」にして、階調変換処理の効果を最大限に高めて高画質化を図る。また、画像信号の平均輝度が中程度の場合は、ピーク輝度の平均輝度が低い場合と、高い場合との間の中間的な効果を得るために、第1補正係数による階調変換処理を「中」にする。
平均輝度が低い場合には、ピーク輝度が「高」の場合と、「低」の場合とで階調変換処理を異ならせる。すなわち、平均輝度が「低」で、ピーク輝度も「低」の場合、低階調領域のノイズ成分が多いため、第1補正係数を大きくするとノイズ成分が目立つようになる。また、このときにピーク輝度がそれほど高くないため、ピーク輝度を輝かせるよりも、第1補正係数を抑えて、ノイズ成分が目立たないようにすることを優先する。
一方、平均輝度が「低」で、ピーク輝度が「高」の場合は、例えば、星空のように画面全体が暗いが、星の輝きがあるような画像であり、この場合には、第1補正係数を小さくすると、ピーク輝度をもつ画像(例えば星)の輝き感も抑えてしまう。従って平均輝度が低く、かつピーク輝度が高い場合には、第1補正係数により階調変換処理を「強」にして、ピーク輝度の輝き感を強調する。
一方、平均輝度が「低」で、ピーク輝度が「高」の場合は、例えば、星空のように画面全体が暗いが、星の輝きがあるような画像であり、この場合には、第1補正係数を小さくすると、ピーク輝度をもつ画像(例えば星)の輝き感も抑えてしまう。従って平均輝度が低く、かつピーク輝度が高い場合には、第1補正係数により階調変換処理を「強」にして、ピーク輝度の輝き感を強調する。
上記のように、画像信号の平均輝度、およびピーク輝度に応じて階調変換処理時の第1補正係数を変化させることにより、画像内のノイズ成分の状態やピークの状態に応じて最適な階調変換処理を行うことができ、画像信号の特性に応じて適切に高画質化を図ることができる。
(実施形態3)
図11は、本発明の第3の実施形態に係る画像処理装置の構成例を示す図である。本実施形態では、第1の実施形態の平均輝度検出部13に代えて、入力画像信号のフレーム毎に、輝度値ごとの画素数を積算した輝度ヒストグラムを検出する輝度ヒストグラム検出部24を備えている。輝度ヒストグラム検出部24が検出した輝度ヒストグラムは、マイコン制御部21に出力される。また、輝度ヒストグラムを検出した画像信号をノイズリダクション処理部14に出力する。
図11の他の構成は、図1および図2に示す実施形態と同様であるため、本実施形態を特徴付ける部分を除いてその繰り返しの説明は省略する。
図11は、本発明の第3の実施形態に係る画像処理装置の構成例を示す図である。本実施形態では、第1の実施形態の平均輝度検出部13に代えて、入力画像信号のフレーム毎に、輝度値ごとの画素数を積算した輝度ヒストグラムを検出する輝度ヒストグラム検出部24を備えている。輝度ヒストグラム検出部24が検出した輝度ヒストグラムは、マイコン制御部21に出力される。また、輝度ヒストグラムを検出した画像信号をノイズリダクション処理部14に出力する。
図11の他の構成は、図1および図2に示す実施形態と同様であるため、本実施形態を特徴付ける部分を除いてその繰り返しの説明は省略する。
本実施形態では、第1補正係数算出部102は、輝度ヒストグラム検出部24が検出した輝度ヒストグラムに従って、閾値未満の第1補正係数の値を変化させる。輝度ヒストグラム検出部24が検出した輝度ヒストグラムは、マイコン制御部21が選択したテーブルに基づき、マイコン制御部21から階調変換処理部15に指示される。
図12に輝度ヒストグラムの一例を示す。輝度ヒストグラムは、上記のように画像信号のフレームごとに、画素の輝度値ごとに画素数を積算したものである。本実施形態では、輝度ヒストグラムに基づいて、所定の低階調領域の面積と、所定の高階調領域の面積とを検出し、検出した面積に基づいて、第1補正係数の値を変換させる。
図12に輝度ヒストグラムの一例を示す。輝度ヒストグラムは、上記のように画像信号のフレームごとに、画素の輝度値ごとに画素数を積算したものである。本実施形態では、輝度ヒストグラムに基づいて、所定の低階調領域の面積と、所定の高階調領域の面積とを検出し、検出した面積に基づいて、第1補正係数の値を変換させる。
輝度ヒストグラムに応じて第1補正係数の値を変化させるときの具体例として、第1補正係数算出部102は、輝度ヒストグラム検出部24が検出した輝度ヒストグラムの所定の低階調領域と、所定の高階調領域の面積に基づいて、
(1)所定の低階調領域の面積が最も小さい所定範囲では、閾値未満の第1補正係数の値を相対的に最も大きくし、
(2)所定の低階調領域の面積が中間レベルの所定範囲では、所定の高階調領域が有るときに、閾値未満の第1補正係数の値を相対的に中間レベルとするとともに、所定の高階調領域が無いときに、閾値未満の第1補正係数の値を相対的に最も低くし、
(3)所定の低階調領域の面積が最も大きい所定範囲では、所定の高階調領域が有るときに、閾値未満の第1補正係数の値を相対的に最も大きくするとともに、所定の高階調領域が無いときに、閾値未満の第1補正係数の値を相対的に最も低くする。
(1)所定の低階調領域の面積が最も小さい所定範囲では、閾値未満の第1補正係数の値を相対的に最も大きくし、
(2)所定の低階調領域の面積が中間レベルの所定範囲では、所定の高階調領域が有るときに、閾値未満の第1補正係数の値を相対的に中間レベルとするとともに、所定の高階調領域が無いときに、閾値未満の第1補正係数の値を相対的に最も低くし、
(3)所定の低階調領域の面積が最も大きい所定範囲では、所定の高階調領域が有るときに、閾値未満の第1補正係数の値を相対的に最も大きくするとともに、所定の高階調領域が無いときに、閾値未満の第1補正係数の値を相対的に最も低くする。
上記の具体例を図13に示す。図13は、本実施形態で実行する輝度ヒストグラムの低階調領域の面積および高階調領域の面積、およびピーク輝度と第1補正係数による階調変換処理の強度との関係を示す図である。
ここでは輝度ヒストグラムで検出される画像信号がとり得る輝度値について、所定の低階調領域、中間階調領域、および高階調領域を定めておく。一例として、0〜4095階調で現される画像信号において、低階調領域は447階調以下の領域とし、中間階調領域は448〜3422階調の領域とし、高階調領域は3423階調以上の領域とする。
ここでは輝度ヒストグラムで検出される画像信号がとり得る輝度値について、所定の低階調領域、中間階調領域、および高階調領域を定めておく。一例として、0〜4095階調で現される画像信号において、低階調領域は447階調以下の領域とし、中間階調領域は448〜3422階調の領域とし、高階調領域は3423階調以上の領域とする。
そして、その面積の大きさの範囲を予め「大」、「中」、「小」の三段階に区分する。一例として各階調領域の面積が75%以上であればその面積が「大」であり、75〜10%の範囲にあればその面積は「中」であり、10%未満であれば面積が「小」であると判断させることができる。また、低階調領域または高階調領域の画素があれば「有」とし、なければ「無」とする。
また、階調変換処理では、予め「強」、「中」、「弱」の3段階に応じた第1補正係数が定められるものとする。3段階の第1補正係数は、実施形態1の図7の例と同様であるものとする。
また、階調変換処理では、予め「強」、「中」、「弱」の3段階に応じた第1補正係数が定められるものとする。3段階の第1補正係数は、実施形態1の図7の例と同様であるものとする。
図13に示すように、低階調領域の面積が「小」の場合には、高階調領域の面積に関わらず、第1補正係数による階調変換処理を「強」にする。画像信号の低階調領域の面積が小さい場合には、低階調領域のノイズ成分も少ないため、第1の補正係数による階調変換処理を「強」にして、階調変換処理の効果を最大限に高めて高画質化を図る。
また、低階調領域の面積が「中」の場合には、高階調領域が「有」の場合と「無」の場合で階調変換処理を異ならせる。ここでは、低階調領域の面積が「中」であって、高階調領域が「有」の場合には、低階調領域の面積が小さい場合と、大きい場合との間の中間的な効果を得るために、第1補正係数による階調変換処理を「中」にする。
一方、低階調領域の面積が「中」であって、高階調領域が「無」の場合には、低階調側のノイズ成分が強調されることを抑制するために、第1補正係数による階調変換処理を「弱」として、ノイズ成分が目立たないようにする。
また、低階調領域の面積が「中」の場合には、高階調領域が「有」の場合と「無」の場合で階調変換処理を異ならせる。ここでは、低階調領域の面積が「中」であって、高階調領域が「有」の場合には、低階調領域の面積が小さい場合と、大きい場合との間の中間的な効果を得るために、第1補正係数による階調変換処理を「中」にする。
一方、低階調領域の面積が「中」であって、高階調領域が「無」の場合には、低階調側のノイズ成分が強調されることを抑制するために、第1補正係数による階調変換処理を「弱」として、ノイズ成分が目立たないようにする。
低階調領域の面積が「大」の場合には、高階調領域が「有」の場合と「無」の場合で階調変換処理を異ならせる。ここでは、低階調領域の面積が「大」であって、高階調領域が「有」の場合には、第1補正係数による階調変換処理を「強」にする。低階調領域の面積が大きく、かつ高階調領域が有る場合は、画面全体が暗いが、その中に高階調部分があるような画像であり、この場合には、第1補正係数を小さくすると、高階調部分の輝き感も抑えられてしまう。従って低階調領域が大きく、かつ高階調領域が有る場合には、第1補正係数により階調変換処理を「強」にして、高階調領域の輝き感を強調する。
また、低階調領域の面積が「大」であって、高階調領域が「無」の場合には、第1補正係数による階調変換処理を「弱」にする。低階調領域の面積が大きく、かつ高階調領域が無い場合は、高階調部分が無い暗い画像であり、この場合には、第1補正係数を抑えて、ノイズ成分が目立たないようにする。
上記のように、画像信号の高階調領域と低階調領域の面積もしくは有無に応じて階調変換処理時の第1補正係数を変化させることにより、画像内のノイズ成分の状態や明るさの状態に応じて最適な階調変換処理を行うことができ、画像信号の特性に応じて適切に高画質化を図ることができる。
(実施形態4)
図14は、本発明の第4の実施形態に係る画像処理装置の構成例を示す図である。本実施形態では、第1の実施形態の構成の平均輝度検出部に代えて、エッジヒストグラム検出部25を備えている。
エッジヒストグラム検出部25は、画像信号のフレームごとに、フレームを構成する各画素について隣接画素との間の輝度差の絶対値である隣接画素間輝度差を求め、隣接画素間輝度差ごとの画素数を示すエッジヒストグラムを作成し、このエッジヒストグラムのフレーム間の変化量を検出する。変化量としては、例えば、同一の隣接画素間輝度差のフレーム間の差を、全ての隣接画素間輝度差について積算することでエッジヒストグラムの変化量を求めることができる。
図14は、本発明の第4の実施形態に係る画像処理装置の構成例を示す図である。本実施形態では、第1の実施形態の構成の平均輝度検出部に代えて、エッジヒストグラム検出部25を備えている。
エッジヒストグラム検出部25は、画像信号のフレームごとに、フレームを構成する各画素について隣接画素との間の輝度差の絶対値である隣接画素間輝度差を求め、隣接画素間輝度差ごとの画素数を示すエッジヒストグラムを作成し、このエッジヒストグラムのフレーム間の変化量を検出する。変化量としては、例えば、同一の隣接画素間輝度差のフレーム間の差を、全ての隣接画素間輝度差について積算することでエッジヒストグラムの変化量を求めることができる。
エッジヒストグラム検出部25が検出したエッジヒストグラムの変化量は、マイコン制御部21に出力される。また、エッジヒストグラムの変化量を検出した画像信号をノイズリダクション処理部14に出力する。マイコン制御部21は、エッジヒストグラムの変化量に基づき、ノイズリダクション処理部14におけるノイズ除去の強度と、階調変換処理部15における第1補正係数の大きさを制御する。
図14の他の構成は、図1および図2に示す実施形態と同様であるため、本実施形態を特徴付ける部分を除いてその繰り返しの説明は省略する。
図14の他の構成は、図1および図2に示す実施形態と同様であるため、本実施形態を特徴付ける部分を除いてその繰り返しの説明は省略する。
本実施形態では、エッジヒストグラム検出部25が検出したエッジヒストグラムの変化量に従って、第1補正係数算出部102で閾値未満の第1補正係数の値を変化させるとともに、ノイズリダクション処理部14でノイズリダクションの強度を変化させる。
ノイズリダクション処理部14のノイズリダクションの強度と、階調変換処理部15における第1補正係数による階調変換処理は、エッジヒストグラム検出部25が検出したエッジヒストグラムの変化量に基づき、マイコン制御部21により制御される。
ノイズリダクション処理部14のノイズリダクションの強度と、階調変換処理部15における第1補正係数による階調変換処理は、エッジヒストグラム検出部25が検出したエッジヒストグラムの変化量に基づき、マイコン制御部21により制御される。
具体的には、第1補正係数算出部102は、エッジヒストグラム検出部25が検出したエッジヒストグラムの変化量が相対的に小さい画像信号では、閾値未満の第1補正係数の値を相対的に大きくし、ノイズリダクション処理部14は、エッジヒストグラム検出部25が検出したエッジヒストグラムの変化量が相対的に小さい画像信号では、ノイズ除去の強度を相対的に弱くする。
上記の具体例を図15に示す。図15は、本実施形態で実行するエッジヒストグラムの変化量と、ノイズリダクション強度および第1補正係数による変換処理との関係を示す図である。
ここではますエッジヒストグラムの変化量のレベルを、予め「大」であるか「小」であるかを規定しておく。エッジヒストグラムの変化量が大である場合とは、例えばフレームごとにちらつきを生じるノイズがある場合で、ノイズがあると、フレームから検出されるエッジヒストグラムは、フレーム間で大きく変動し、エッジヒストグラムの変化量が大きくなる。この変化量を予め所定レベルで区分し、所定レベル以上の場合には変化量が「大」であるとし、所定レベル未満の場合は変化量が「小」であるものとする。
ここではますエッジヒストグラムの変化量のレベルを、予め「大」であるか「小」であるかを規定しておく。エッジヒストグラムの変化量が大である場合とは、例えばフレームごとにちらつきを生じるノイズがある場合で、ノイズがあると、フレームから検出されるエッジヒストグラムは、フレーム間で大きく変動し、エッジヒストグラムの変化量が大きくなる。この変化量を予め所定レベルで区分し、所定レベル以上の場合には変化量が「大」であるとし、所定レベル未満の場合は変化量が「小」であるものとする。
また、ノイズリダクションの強度は、画像信号のノイズ成分の低減度合を規定する値である。ノイズリダクションの強度は、例えば周囲画素の影響の強さを表す。強度が大きいほど注目画素の出力値は、周辺画素の画素値に近づくことになる。本実施形態では、ノイズリダクションの方式は特に限定されない。
ここではノイズリダクションの強度を予め「強」、「弱」の段階に区分して定めておく。また、階調変換処理では、予め「強」、「中」、「弱」の3段階に応じた第1補正係数が定められるものとする。3段階の第1補正係数は、実施形態1の図7の例と同様であるものとする。
ここではノイズリダクションの強度を予め「強」、「弱」の段階に区分して定めておく。また、階調変換処理では、予め「強」、「中」、「弱」の3段階に応じた第1補正係数が定められるものとする。3段階の第1補正係数は、実施形態1の図7の例と同様であるものとする。
図15に示すように、エッジヒストグラムの変化量が「大」のときには、ノイズリダクションの強度を「強」にし、かつ第1補正係数による階調変換処理を「弱」にする。エッジヒストグラムの変化量が大きいときには、ノイズがある画像であると考えられるため、ノイズリダクション強度を強くしてノイズ除去効果を高める。またこのときに、第1補正係数による階調変換処理を弱くし、低階調領域のノイズが強調されることを抑える。
一方、エッジヒストグラムの変化量が「小」のときには、ノイズリダクションの強度を「弱」にし、かつ第1補正係数による階調変換処理を「強」にする。エッジヒストグラムの変化量が小さいときには、ノイズが少ない画像であると考えられるため、ノイズリダクションの強度を弱くして、ノイズリダクションによる解像感の劣化を抑える。また、ノイズが少ない画像であるため、第1補正係数による階調変換処理を強くして、階調変換処理の効果を最大限に高めて高画質化を図る。
一方、エッジヒストグラムの変化量が「小」のときには、ノイズリダクションの強度を「弱」にし、かつ第1補正係数による階調変換処理を「強」にする。エッジヒストグラムの変化量が小さいときには、ノイズが少ない画像であると考えられるため、ノイズリダクションの強度を弱くして、ノイズリダクションによる解像感の劣化を抑える。また、ノイズが少ない画像であるため、第1補正係数による階調変換処理を強くして、階調変換処理の効果を最大限に高めて高画質化を図る。
このように、画像信号のエッジヒストグラムの変化量に応じて階調変換処理時の第1補正係数、およびノイズリダクションの強度を変化させることにより、画像内のノイズ成分の状態に応じて最適な階調変換処理を行うことができ、画像信号の特性に応じて適切に高画質化を図ることができる。
(実施形態5)
図16は、本発明の第4の実施形態に係る画像処理装置の構成例を示す図である。本実施形態では、第1の実施形態の構成の平均輝度検出部13に加えて、画像の動きを検出し、動きの程度を判定する動き検出判定部26を備えている。
動き検出判定部26は、画像信号の動きを検出して、動きの程度を判定し、判定結果をマイコン制御部21に出力する。動きの程度の判定には、公知の技術を適宜適用することができる。例えばフレーム間のブロックごとの動きベクトルをブロックマッチング法等を用いて計算し、その動きベクトルの大きさに応じて、映像の動きの程度を分類することができる。あるいは、フレーム内の画素値の累算をフレーム間で比較して、その差分に基づき画像の動きの状態を判定することができる。このときにフレーム内のブロックごとに画素値の累算の差分を算出するものであってもよい。
ここでは、画像信号が完全に静止した完全静止画であるか、あるいは動きのある映像であるかを判定し、動きのある画像の場合、動きの程度をさらに複数段階に分けて判定することができる。
図16は、本発明の第4の実施形態に係る画像処理装置の構成例を示す図である。本実施形態では、第1の実施形態の構成の平均輝度検出部13に加えて、画像の動きを検出し、動きの程度を判定する動き検出判定部26を備えている。
動き検出判定部26は、画像信号の動きを検出して、動きの程度を判定し、判定結果をマイコン制御部21に出力する。動きの程度の判定には、公知の技術を適宜適用することができる。例えばフレーム間のブロックごとの動きベクトルをブロックマッチング法等を用いて計算し、その動きベクトルの大きさに応じて、映像の動きの程度を分類することができる。あるいは、フレーム内の画素値の累算をフレーム間で比較して、その差分に基づき画像の動きの状態を判定することができる。このときにフレーム内のブロックごとに画素値の累算の差分を算出するものであってもよい。
ここでは、画像信号が完全に静止した完全静止画であるか、あるいは動きのある映像であるかを判定し、動きのある画像の場合、動きの程度をさらに複数段階に分けて判定することができる。
動き検出判定部26が判定した画像の動きの程度は、平均輝度検出部13が検出した平均輝度とともに、マイコン制御部21に出力される。また、動きを検出した画像信号をノイズリダクション処理部14に出力する。マイコン制御部21は、平均輝度および動きの程度の判定結果に基づき、ノイズリダクション処理部14におけるノイズリダクションの強度と、階調変換処理部15における階調変処理を制御する。
図16の他の構成は、図1および図2に示す実施形態と同様であるため、本実施形態を特徴付ける部分を除いてその繰り返しの説明は省略する。
図16の他の構成は、図1および図2に示す実施形態と同様であるため、本実施形態を特徴付ける部分を除いてその繰り返しの説明は省略する。
本実施形態では、動き検出判定部26が判定した動きの程度に従って、第1補正係数算出部102で閾値未満の第1補正係数の値を変化させるとともに、ノイズリダクション処理部14でノイズリダクションの強度を変化させる。
ノイズリダクション処理部14のノイズリダクションの強度と、階調変換処理部15における階調変換処理は、動き検出判定部26が判定した画像の動きの程度に基づき、マイコン制御部21により制御される。
ノイズリダクション処理部14のノイズリダクションの強度と、階調変換処理部15における階調変換処理は、動き検出判定部26が判定した画像の動きの程度に基づき、マイコン制御部21により制御される。
具体的には、第1補正係数算出部102は、同一の平均輝度レベルでは、動き検出判定部26が判定した動きの程度が相対的に大きい画像信号では、閾値未満の第1の補正係数の値を相対的に低くするとともに、ノイズリダクション処理部14は、2次元ノイズリダクション機能によるノイズリダクション強度を強くし、かつ3次元ノイズリダクション機能によるノイズリダクション強度を弱くする。
また、動きの程度が同じレベルである場合、第1補正係数算出部102は、平均輝度検出部13が検出した平均輝度が相対的に低い画像信号ほど、閾値未満の第1補正係数の値を相対的に低くする。
また、動きの程度が同じレベルである場合、第1補正係数算出部102は、平均輝度検出部13が検出した平均輝度が相対的に低い画像信号ほど、閾値未満の第1補正係数の値を相対的に低くする。
上記の具体例を図17に示す。図17は、本実施形態で実行する平均輝度および画像の動きの程度と、ノイズリダクション強度および第1補正係数による階調変換処理との関係を示す図である。
ここではまず動きの程度を予め「静止画」であるか、動きの遅い動画(「動画(遅)」とする)であるか、動きの速い動画(単に「動画」とする)であるかを規定しておく。動きの速い動画か、動きが遅い動画かは、動き検出された結果と予め定めた所定レベルとを被比較して判定する。
また、平均輝度検出部13が検出する平均輝度については、画像信号がとり得る平均輝度を、予め「低」、「中」、「高」のレベルに区分しておく。
ここではまず動きの程度を予め「静止画」であるか、動きの遅い動画(「動画(遅)」とする)であるか、動きの速い動画(単に「動画」とする)であるかを規定しておく。動きの速い動画か、動きが遅い動画かは、動き検出された結果と予め定めた所定レベルとを被比較して判定する。
また、平均輝度検出部13が検出する平均輝度については、画像信号がとり得る平均輝度を、予め「低」、「中」、「高」のレベルに区分しておく。
ノイズリダクション処理部14は、公知の2次元ノイズリダクション(2D NR)と、3次元ノイズリダクション(3D NR)の両方の機能を実行することができる。2次元ノイズリダクションは、1フレーム内でライン相関を利用してノイズ成分を検出し、空間的なフィルタ処理を行って出力画像のノイズを除去する。また3次元ノイズリダクションは、時間軸方向のフレーム相関を利用してノイズを検出して除去する。ノイズリダクションの強度は、画像信号のノイズ成分の低減度合を規定する値である。
ここではノイズリダクションの強度を、2次元ノイズリダクションと3次元ノイズリダクションのそれぞれについて、予め「強」、「中」、「弱」の段階に区分して定めておく。
ここではノイズリダクションの強度を、2次元ノイズリダクションと3次元ノイズリダクションのそれぞれについて、予め「強」、「中」、「弱」の段階に区分して定めておく。
また、階調変換処理では、予め「強」、「中」、「弱」の3段階に応じた第1補正係数が定められる。3段階の第1補正係数は、実施形態1の図7の例と同様であるものとする。さらに「強」の中に、「強1」、「強2」、「強3」が設定される。「中」、「弱」についても同様に、それぞれ「中1」、「中2」、「中3」と、「弱1」、「弱2」、「弱3」が設定される。
「強1」、「強2」、「強3」は、図7の「強」に相当する第1補正係数について、さらに閾値Yth未満の第1補正係数を複数段階に差をつけたものであり、閾値Yth未満の第1補正係数は「強1」が最も小さく、「強3」が最も大きい。「中」、「弱」についても同様とする。
「強1」、「強2」、「強3」は、図7の「強」に相当する第1補正係数について、さらに閾値Yth未満の第1補正係数を複数段階に差をつけたものであり、閾値Yth未満の第1補正係数は「強1」が最も小さく、「強3」が最も大きい。「中」、「弱」についても同様とする。
図17に示すように、平均輝度が同じレベルの場合、画像が動きの速い動画である場合には、2次元ノイズリダクションの強度を強くして、3次元ノイズリダクションの強度を弱くする。そして動きの遅い動画では、2次元ノイズリダクションおよび3次元リダクションの強度を中程度にする。さらに静止画である場合には、2次元ノイズリダクションの強度を弱くし、3次元ノイズリダクションの強度を強くする。
階調変換処理部15の効果を最大限に発揮させるためには、階調変換処理部15に入力させる画像信号にはノイズ成分が含まれないようにすることが好ましい。従って、階調変換処理部16の前でノイズを除去することが好ましいが、ノイズを十分に除去しようとすると、ノイズ除去機能が高い3次元ノイズリダクションを利用することになる。しかしながら、3次元ノイズリダクションの強度を強めにして機能させると、弊害として画像のぼけ感や、動きのある画像における残像感が問題となる。逆に2次元ノイズリダクションを使用すれば、ノイズリダクションによる画像ぼけ感や残像感は低減されるが、ノイズ除去機能は低下する。
従って、動きが大きい画像では、3次元ノイズリダクションの強度を強くすると画像劣化が生じるため、3次元ノイズリダクションの強度を弱くし、2次元ノイズリダクションの強度を強くする。また静止画像では、3次元ノイズリダクションで十分にノイズ成分を除去することができるため、3次元ノイズリダクションの強度を強くし、2次元ノイズリダクションの強度を弱くする。そして動きの遅い画像は、これら動き速い動画と静止画との中間的な強度とする。
そして第1補正係数による階調変化処理では、平均輝度レベルが同じ場合には、動きの速い動画を「弱」とし、動きの遅い動画を「中」とし、静止画を「強」とする。
上記のように動きの速い動画のときには、3次元ノイズリダクションを強くかけることができず、ノイズ成分を十分に除去できない可能性があるため、第1補正係数による階調変換処理を「弱」にして、ノイズ成分が目立たないようにする。
また動きの遅い動画では、3次元ノイズリダクションの強度を動きの速い動画よりも強くすることができるため、第1補正係数による階調変換処を「中」にして、画質改善効果を高める。
上記のように動きの速い動画のときには、3次元ノイズリダクションを強くかけることができず、ノイズ成分を十分に除去できない可能性があるため、第1補正係数による階調変換処理を「弱」にして、ノイズ成分が目立たないようにする。
また動きの遅い動画では、3次元ノイズリダクションの強度を動きの速い動画よりも強くすることができるため、第1補正係数による階調変換処を「中」にして、画質改善効果を高める。
また静止画では、3次元ノイズリダクションの強度を強くすることができ、ノイズ成分を除去することができるため、第1補正係数による階調変換処理を「強」にして、階調変換処理の効果を最大限に発揮させる。
上記のように、動きの程度に応じてノイズリダクションの強度と階調変換処理とを動的に切り替えることで画像の状態に応じたノイズ除去と、階調変換処理による高画質化が可能となる。
上記のように、動きの程度に応じてノイズリダクションの強度と階調変換処理とを動的に切り替えることで画像の状態に応じたノイズ除去と、階調変換処理による高画質化が可能となる。
そして、平均輝度のレベルに応じてさらに、第1補正係数による階調変換処理の程度を異ならせる。動きの程度が同等である場合、平均輝度が低いほど、閾値未満の第1補正係数の値を低くする。
つまり、動きの速い動画の場合には、平均輝度が低いときには階調変換処理は、「弱」のなかで最も閾値未満の第1補正係数が小さい「弱1」であり、平均輝度が中程度のときには閾値未満の第1補正係数は「弱2」となり、平均輝度が最も高いときには、閾値未満の第1補正係数は「弱」のなかで最も閾値未満の第1補正値が大きい「弱3」となる。
つまり、動きの速い動画の場合には、平均輝度が低いときには階調変換処理は、「弱」のなかで最も閾値未満の第1補正係数が小さい「弱1」であり、平均輝度が中程度のときには閾値未満の第1補正係数は「弱2」となり、平均輝度が最も高いときには、閾値未満の第1補正係数は「弱」のなかで最も閾値未満の第1補正値が大きい「弱3」となる。
動きの遅い動画についても同様に、平均輝度が低い方から高くなるにしたがって、「中1」、「中2」、「中3」となり、閾値未満の第1補正係数は、同じ中程度であっても、平均輝度が低いときに最も小さく、平均輝度が高いときに最も大きくなる。
同様に静止画についても同様に、平均輝度が低い方から高くなるにしたがって、「強1」、「強2」、「強3」となり、閾値未満の第1補正係数は、同じ強程度であっても、平均輝度が低いときに最も小さく、平均輝度が高いときに最も大きくなる。
同様に静止画についても同様に、平均輝度が低い方から高くなるにしたがって、「強1」、「強2」、「強3」となり、閾値未満の第1補正係数は、同じ強程度であっても、平均輝度が低いときに最も小さく、平均輝度が高いときに最も大きくなる。
画像信号の平均輝度が低い場合は、低階調のノイズ成分が多いため、第1補正係数を大きくするとノイズ成分が目立つようになる。従って、動きの程度が同レベルであれば、画像信号の平均輝度が低いほど、第1補正係数を低くしてノイズが目立たないようにする。
このように、画像信号の動きの程度と、画像信号の平均輝度に応じて階調変換処理時の第1補正係数、およびノイズリダクションの強度を変化させることにより、画像内のノイズ成分の状態に応じて最適な階調変換処理を行うことができ、画像信号の特性に応じて適切に高画質化を図ることができる。
このように、画像信号の動きの程度と、画像信号の平均輝度に応じて階調変換処理時の第1補正係数、およびノイズリダクションの強度を変化させることにより、画像内のノイズ成分の状態に応じて最適な階調変換処理を行うことができ、画像信号の特性に応じて適切に高画質化を図ることができる。
上記の各実施形態で記載されている技術的特徴(構成要件)は、お互いに組み合わせ可能であり、組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
1…チューナ、2…ビデオ入力端子、3…YPbPr端子、4…PC入力端子、5…HDMI入力端子、8…アナログHD入力切り換えSW、9…デジタル入力切り換えSW、10…YC分離部、11…AD変換部、12…色空間変換部、13…平均輝度検出部、14…ノイズリダクション処理部、15…階調変換処理部、16…階調変換処理部、16…映像信号処理部、17…3色/4色変換部、18…4K駆動部、19…液晶タイミングコントロール部、20…画像表示部、21…マイコン制御部、22…LEDドライバ、23…ピーク輝度検出部、24…輝度ヒストグラム検出部、25…エッジヒストグラム検出部、26…動き検出判定部、100…画像表示装置、101…第1照明光分布算出部、102…第1補正係数算出部、103…第1階調変換処理部、104…第2照明光分布算出部、105…第2補正係数算出部、106…第2階調変換処理部。
Claims (16)
- 入力画像信号の画素ごとに、画素の周囲の第1の所定領域内の各画素の明るさを平均化して、被写体の反射光の強度を示す指標となる第1の照明光強度を算出し、入力画像信号の前記第1の照明光強度の分布を算出する第1照明光分布算出部と、
前記入力画像信号の画素ごとに、前記第1照明光強度の階調値が所定の閾値未満の領域では一定のレベルを維持し、前記第1照明光強度の階調値が前記閾値以上の領域では前記第1照明光の階調値が増大するに従って値が減少する第1補正係数を算出する第1補正係数算出部と、
前記第1補正係数により補正した画像信号から、前記第1の所定領域より小さい第2の所定領域の各画素の明るさを平均化して第2の照明光強度の分布を算出する第2照明光分布算出部と、
前記第2照明光強度の階調値が減少するほど、値が減少する第2補正係数を算出する第2補正係数算出部と、
前記第1補正係数および前記第2補正係数を入力画像信号に適用して階調変換を行う階調変換処理部と、を有する画像処理装置であって、
入力映像信号のフレームごとの平均輝度を検出する平均輝度検出部を備え、
前記第1補正係数算出部は、前記平均輝度検出部が検出した平均輝度に従って、前記閾値未満の第1補正係数の値を変化させること、を特徴とする画像処理装置。 - 請求項1に記載の画像処理装置において、
前記第1補正係数算出部は、前記平均輝度が相対的に低い画像信号では、前記閾値未満の前記第1補正係数の値を相対的に低くすることを特徴とする画像処理装置。 - 請求項2に記載の画像処理装置において、
前記第1補正係数算出部は、前記平均輝度検出部により検出される平均輝度のレベルを複数段階に区分し、前記平均輝度が低い段階ほど、前記閾値未満の第1の補正係数の値を低くすることを特徴とする画像処理装置。 - 入力画像信号の画素ごとに、画素の周囲の第1の所定領域内の各画素の明るさを平均化して、被写体の反射光の強度を示す指標となる第1の照明光強度を算出し、入力画像信号の前記第1の照明光強度の分布を算出する第1照明光分布算出部と、
前記入力画像信号の画素ごとに、前記第1照明光強度の階調値が所定の閾値未満の領域では一定のレベルを維持し、前記第1照明光強度の階調値が前記閾値以上の領域では前記第1照明光の階調値が増大するに従って値が減少する第1補正係数を算出する第1補正係数算出部と、
前記第1補正係数により補正した画像信号から、前記第1の所定領域より小さい第2の所定領域の各画素の明るさを平均化して第2の照明光強度の分布を算出する第2照明光分布算出部と、
前記第2照明光強度の階調値が減少するほど、値が減少する第2補正係数を算出する第2補正係数算出部と、
前記第1補正係数および前記第2補正係数を入力画像信号に適用して階調変換を行う階調変換処理部と、を有する画像処理装置であって、
入力画像信号のフレームごとの平均輝度を検出する平均輝度検出部と、
入力画像信号のフレームごとのピーク輝度を検出するピーク輝度検出部とを有し、
前記第1補正係数算出部は、前記平均輝度検出部が検出した平均輝度と、前記ピーク検出部が検出したピーク輝度に従って、前記閾値未満の前記第1補正係数の値を変化させることを特徴とする画像処理装置。 - 請求項4に記載の画像処理装置において、
前記第1補正係数算出部は、前記平均輝度検出部が検出した平均輝度が所定レベルより低く、かつ前記ピーク輝度検出部が検出した前記ピーク輝度のレベルが所定レベル以上である場合を除き、前記平均輝度が相対的に低い画像信号では、前記閾値未満の前記第1補正係数の値を相対的に低くすることを特徴とする画像処理装置。 - 請求項5に記載の画像処理装置において、
前記平均輝度が所定レベルより低くかつ前記ピーク輝度のレベルが所定レベル以上である場合、前記閾値未満の前記第2補正係数の値を相対的に高くすることを特徴とする画像処理装置。 - 請求項6に記載の画像処理装置において、
前記第1補正係数算出部は、前記平均輝度検出部により検出される平均輝度のレベルを複数段階に区分し、かつ区分した各平均輝度レベルについて、最も平均輝度レベルが低い段階では、ピーク輝度が所定レベル以上の高い段階と、所定レベルより低い段階に区分し、
前記平均輝度のレベルが最も低くかつ前記ピーク輝度のレベルが所定レベル以上である場合を除き、前記平均輝度が低い段階ほど、前記閾値未満の第1の補正係数の値を低くし、前記平均輝度のレベルが最も低くかつ前記ピーク輝度のレベルが所定レベル以上である場合、前記閾値未満の前記第1補正係数の値を、最も平均輝度が高い段階と同等に高くすることを特徴とする画像処理装置。 - 入力画像信号の画素ごとに、画素の周囲の第1の所定領域内の各画素の明るさを平均化して、被写体の反射光の強度を示す指標となる第1の照明光強度を算出し、入力画像信号の前記第1の照明光強度の分布を算出する第1照明光分布算出部と、
前記入力画像信号の画素ごとに、前記第1照明光強度の階調値が所定の閾値未満の領域では一定のレベルを維持し、前記第1照明光強度の階調値が前記閾値以上の領域では前記第1照明光の階調値が増大するに従って値が減少する第1補正係数を算出する第1補正係数算出部と、
前記第1補正係数により補正した画像信号から、前記第1の所定領域より小さい第2の所定領域の各画素の明るさを平均化して第2の照明光強度の分布を算出する第2照明光分布算出部と、
前記第2照明光強度の階調値が減少するほど、値が減少する第2補正係数を算出する第2補正係数算出部と、
前記第1補正係数および前記第2補正係数を入力画像信号に適用して階調変換を行う階調変換処理部と、を有する画像処理装置であって、
前記入力画像信号のフレーム毎に、輝度値ごとの画素数を積算した輝度ヒストグラムを検出する輝度ヒストグラム検出部を有し、
前記第1補正係数算出部は、前記輝度ヒストグラム検出部が検出した輝度ヒストグラムに従って、前記閾値未満の前記第1補正係数の値を変化させることを特徴とする画像処理装置。 - 請求項8に記載の画像処理装置において、
前記第1補正係数算出部は、前記輝度ヒストグラム検出部が検出した輝度ヒストグラムの所定の低階調領域と、所定の高階調領域の面積に基づいて、
所定の低階調領域が最も小さい所定範囲では、前記閾値未満の前記第1補正係数の値を相対的に最も大きくし、
所定の低階調領域が中間レベルの所定範囲では、所定の高階調領域が有るときに、前記閾値未満の前記第1補正係数の値を相対的に中間レベルとするとともに、所定の高階調領域が無いときに、前記閾値未満の前記第1補正係数の値を相対的に最も低くし、
所定の低階調領域が最も高い所定範囲では、所定の高階調領域が有るときに、前記閾値未満の前記第1補正係数の値を相対的に最も大きくするとともに、所定の高階調領域が無いときに、前記閾値未満の前記第1補正係数の値を相対的に最も低くすることを特徴とする画像処理装置。 - 入力画像信号の画素ごとに、画素の周囲の第1の所定領域内の各画素の明るさを平均化して、被写体の反射光の強度を示す指標となる第1の照明光強度を算出し、入力画像信号の前記第1の照明光強度の分布を算出する第1照明光分布算出部と、
前記入力画像信号の画素ごとに、前記第1照明光強度の階調値が所定の閾値未満の領域では一定のレベルを維持し、前記第1照明光強度の階調値が前記閾値以上の領域では前記第1照明光の階調値が増大するに従って値が減少する第1補正係数を算出する第1補正係数算出部と、
前記第1補正係数により補正した画像信号から、前記第1の所定領域より小さい第2の所定領域の各画素の明るさを平均化して第2の照明光強度の分布を算出する第2照明光分布算出部と、
前記第2照明光強度の階調値が減少するほど、値が減少する第2補正係数を算出する第2補正係数算出部と、
前記第1補正係数および前記第2補正係数を入力画像信号に適用して階調変換を行う階調変換処理部と、
前記階調変換処理部に入力する画像信号に対してノイズ除去処理を行うノイズリダクション処理部と、を有する画像処理装置であって、
前記入力画像信号のフレーム毎に、フレームを構成する各画素について隣接画素との間の輝度差の絶対値である隣接画素間輝度差を求め、該隣接画素間輝度差ごとに画素数を積算したエッジヒストグラムを生成し、該生成したエッジヒストグラムのフレーム間の変化量を検出するエッジヒストグラム検出部を有し、
前記第1補正係数算出部は、前記エッジヒストグラム検出部が検出したエッジヒストグラムの変化量に従って、前記閾値未満の前記第1補正係数の値を変化させ、
前記ノイズリダクション処理部は、前記エッジヒストグラム検出部が検出したエッジヒストグラムに従って、ノイズ除去の強度を変化させることを特徴とする画像処理装置。 - 請求項10に記載の画像処理装置において、
前記第1補正係数算出部は、前記エッジヒストグラム検出部が検出したエッジヒストグラムの変化量が相対的に小さい画像信号では、前記閾値未満の前記第1補正係数の値を相対的に高くし、
前記ノイズリダクション処理部は、前記エッジヒストグラム検出部が検出したエッジヒストグラムの変化量が相対的に小さい画像信号では、前記ノイズ除去処理の強度を相対的に弱くすることを特徴とする画像処理装置。 - 請求項11に記載の画像処理装置において、
前記エッジヒストグラム検出部により検出されるエッジヒストグラムの変化量を複数段階に区分し、
前記第1補正係数算出部は、前記エッジヒストグラム検出部が検出したエッジヒストグラムの変化量が小さい段階ほど、前記閾値未満の第1の補正係数の値を高くし、
前記ノイズリダクション処理部は、前記エッジヒストグラム検出部が検出したエッジヒストグラムの変化量が小さい段階ほど、前記ノイズ除去処理の強度を弱くすることを特徴とする画像処理装置。 - 入力画像信号の画素ごとに、画素の周囲の第1の所定領域内の各画素の明るさを平均化して、被写体の反射光の強度を示す指標となる第1の照明光強度を算出し、入力画像信号の前記第1の照明光強度の分布を算出する第1照明光分布算出部と、
前記入力画像信号の画素ごとに、前記第1照明光強度の階調値が所定の閾値未満の領域では一定のレベルを維持し、前記第1照明光強度の階調値が前記閾値以上の領域では前記第1照明光の階調値が増大するに従って値が減少する第1補正係数を算出する第1補正係数算出部と、
前記第1補正係数により補正した画像信号から、前記第1の所定領域より小さい第2の所定領域の各画素の明るさを平均化して第2の照明光強度の分布を算出する第2照明光分布算出部と、
前記第2照明光強度の階調値が減少するほど、値が減少する第2補正係数を算出する第2補正係数算出部と、
前記第1補正係数および前記第2補正係数を入力画像信号に適用して階調変換を行う階調変換処理部と、を有する画像処理装置であって、
入力映像信号のフレームごとの平均輝度を検出する平均輝度検出部と、
入力画像信号の動きを検出して、動きの程度を判定する動き検出判定部と、
入力画像信号のノイズ除去処理を行うノイズリダクション処理部とを有し、
該ノイズリダクション処理部は、2次元ノイズリダクション機能と、3次元ノイズリダクション機能とを有し、
前記第1補正係数算出部は、前記平均輝度検出部が検出した平均輝度と、前記動き検出判定部が判定した動きの程度とに従って、前記閾値未満の前記第1補正係数の値を変化させ、
前記ノイズリダクション処理部は、前記平均輝度検出部が検出した平均輝度と、前記動き検出判定部が判定した動きの程度とに従って、ノイズ除去処理の強度を変化させることを特徴とする画像処理装置。 - 請求項13に記載の画像処理装置において、
前記第1補正係数算出部は、前記動き検出判定部が判定した動きの程度が相対的に大きい画像信号では、前記閾値未満の前記第1の補正係数の値を相対的に低くするとともに、
前記ノイズリダクション処理部は、前記2次元ノイズリダクション機能によるノイズリダクション強度を強くし、かつ前記3次元ノイズリダクション機能によるノイズリダクション強度を弱くし、
動きの程度が同じレベルである場合、前記平均輝度検出部が検出した平均輝度が相対的に低い画像信号ほど、前記閾値未満の前記第1補正係数の値を相対的に低くすることを特徴とする画像処理装置。 - 請求項14に記載の画像処理装置において、
前記平均輝度により検出される平均輝度のレベルを複数段階に区分し、かつ、動き検出判定部により判定される動きの程度のレベルを複数段階に区分し、
前記第1補正係数算出部は、同一の平均輝度の段階では、前記動き検出判定部が判定した動きの程度が相対的に大きい画像信号ほど、前記閾値未満の前記第1の補正係数の値を低くするとともに、前記ノイズリダクション処理部は、前記2次元ノイズリダクション機能によるノイズリダクション強度を強くし、かつ前記3次元ノイズリダクション機能によるノイズリダクション強度を弱くし、
同一の動きの程度の段階では、前記第1補正係数算出部は、前記平均輝度検出部が検出した平均輝度が相対的に低い画像信号ほど、前記閾値未満の前記第1補正係数の値を低くすることを特徴とする画像処理装置。 - 請求項1〜15のいずれか1に記載の画像処理装置と、該画像処理装置で階調変換された画像信号に基づく画像を表示する画像表示部を備えた画像表示装置。
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JP2015037834A JP2016163099A (ja) | 2015-02-27 | 2015-02-27 | 画像処理装置および画像表示装置 |
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CN110333267A (zh) * | 2019-07-01 | 2019-10-15 | 武汉科技大学 | 一种基于rsbss红外无损检测热成像缺陷图像处理方法及*** |
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2015
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