JP2016161528A - 塗布剤検査方法、塗布剤検査装置、塗布剤検査用プログラム、およびそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

塗布剤検査方法、塗布剤検査装置、塗布剤検査用プログラム、およびそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】塗布剤検査において、塗布剤の塗布状態の検査精度を向上させ、塗布剤の塗布位置の変更に対する対応を容易にする。
【解決手段】接着剤の塗布状態が適正なマスターワークについて、接着剤が塗布されたワーク表面2aを含む所定の塗布領域を撮像した撮像画像21を取得し、撮像画像21の検査枠22をX方向について所定の間隔で分割した各分割画像データ23について、塗布後接着剤画像部33とワーク表面画像部32との境界の位置を含む複数の抽出位置の座標を求め、その座標をマスターデータとして設定し、検査対象のワーク2について、撮像画像21を取得し、取得した撮像画像21の各分割画像データ23について、複数の抽出位置の座標を求め、検査対象のワーク2についての複数の抽出位置の座標と、マスターデータとを比較し、その比較結果に基づいて、検査対象のワーク2についての接着剤の塗布状態の良否を判定する。
【選択図】図4

Description

本発明は、所定の領域に塗布された接着剤等の塗布剤の塗布状態を検査するための塗布剤検査方法、塗布剤検査装置、塗布剤検査用プログラム、およびプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
例えば、自動車の製造過程において、自動車の車体を構成する部品の組付けに際し、所定の部品における所定の領域に接着剤を塗布する工程が行われる。このような接着剤の塗布工程においては、部品間の接合不良を予防すること等を目的として、接着剤の塗布状態を検査することが行われている。従来、接着剤の塗布状態の検査としては、塗布された接着剤をカメラにより撮像し、その撮像画像をモニタに表示することで作業者の目視による検査が行われているが、近年、作業者の負担軽減や検査の効率化等の観点から、接着剤の撮像画像に基づいて自動的に検査を行う自動検査が行われている。
接着剤の塗布状態の自動検査としては、例えば、ロボット等の移動手段に、接着剤の塗布装置と、接着剤の塗布箇所を撮像するカメラとを保持させた構成を用いるものがある。かかる構成によれば、例えば、接着剤が塗布される対象部品であるワークに対し、ロボットが予めティーチングされた所定の経路に沿って移動しながら、塗布装置によってワークにおける所定の部位に接着剤が塗布され、塗布された接着剤がカメラにより撮像される。そして、カメラの撮像画像に基づいて、接着剤の塗布状態の検査、つまり塗布状態の良否の判定が行われる。
特許文献1には、接着剤の塗布状態の自動検査の検査方法が記載されており、その検査方法においては、カメラにより撮像された検査用画像における高さ方向の中央の線である画像中央線が用いられ、接着剤の塗布幅および塗布位置の検査が行われている。この検査方法において、画像中央線は、ロボットの進行方向、つまり接着剤の塗布方向に沿う線となり、接着剤の塗布領域について、接着剤の塗布方向に複数の矩形の検査ブロックが設定される。また、画像における接着剤のエッジ間の長さが接着剤の塗布幅とされ、塗布幅が各検査ブロック内において画像中央線の方向に細かくサンプリングされ、その平均から各検査ブロックの塗布幅が求められる。そして、画像中央線から両側(外側・内側)の接着剤のエッジまでの距離(幅)により、その幅の合計から接着剤の塗布幅の適否が判断され、画像中央線から両側の幅の過不足により、塗布位置の適否が判断される。
一方、接着剤の塗布状態の検査においては、マスターデータを用いた方法がある(例えば、特許文献2参照。)。かかる方法においては、接着剤の塗布状態が適切なワークの撮像画像のデータから抽出した情報をマスターデータとし、そのマスターデータと、接着剤が塗布された検査対象のワークの撮像画像から得られる検査データとの比較により、接着剤の塗布状態の良否の判定が行われる。
特開2011−38773号公報 特開2010−256024号公報
特許文献1に記載された検査方法は、検査用画像における画像中央線を用いたものであり、この画像中央線は、塗布された接着剤ではなく撮像画像上に設定されるものである。このため、特許文献1の検査方法は、接着剤の塗布状態を検査する方法としては正確性の面で改善の余地がある。
また、従来のマスターデータを用いた方法では、マスターデータと検査データとの比較において、ワークの撮像画像のデータが用いられている。このため、例えば、接着剤の塗布位置について、ロボットのティーチングを修正するような塗布位置の変更があった場合、変更後の塗布位置に接着剤を塗布したワークをあらためて作成し、そのワークについて撮像画像を取得する必要がある。したがって、従来のマスターデータを用いた方法によれば、接着剤の塗布位置の変更に対して柔軟に対応することが困難である。
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたものであり、塗布剤の塗布状態の検査精度を向上することができ、塗布剤の塗布位置の変更に対して容易に対応することができる塗布剤検査方法、塗布剤検査装置、塗布剤検査用プログラム、およびそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを目的とする。
本発明に係る塗布剤検査方法は、対象物に塗布された塗布剤の塗布状態の良否を判定するための塗布剤検査方法であって、塗布剤の塗布状態が適正な対象物について、塗布剤が塗布された対象物の表面を含む所定の塗布領域を撮像した撮像画像を取得し、取得した前記撮像画像に基づく基本画像データを前記撮像画像における第1の方向について所定の間隔で複数の画像部分に分割した各分割画像データについて、塗布剤の画像部分と該塗布剤の画像部分の前記第1の方向に直交する第2の方向の両側の対象物の表面の画像部分との境界の位置を含む複数の抽出位置の座標を求め、求めた前記複数の抽出位置の座標をマスターデータとして設定し、検査対象の対象物について、前記撮像画像を取得し、取得した前記撮像画像に基づく基本画像データの各前記分割画像データについて、前記複数の抽出位置の座標を求め、検査対象の対象物についての各前記分割画像データの前記複数の抽出位置の座標と、前記マスターデータとを比較し、その比較結果に基づいて、検査対象の対象物についての塗布剤の塗布状態の良否を判定するものである。
本発明のうち他の態様に係る塗布剤検査方法は、前記複数の抽出位置は、2箇所の前記境界の位置と、該境界の位置の前記第2の方向の中心位置との3つの位置であるものである。
本発明のうち他の態様に係る塗布剤検査方法は、前記撮像画像は、前記基本画像データの画像領域の一部が重複するように、塗布された塗布剤の塗布方向に沿って複数連続的に撮像されるものである。
本発明に係る塗布剤検査装置は、対象物に塗布された塗布剤の塗布状態の良否を判定するための塗布剤検査装置であって、塗布剤が塗布された対象物の表面を含む所定の塗布領域を撮像した撮像画像を取得するための撮像手段と、前記撮像手段により取得された前記撮像画像に基づき、検査対象の対象物に塗布された塗布剤の塗布状態の良否を判定する判定手段と、を備え、前記判定手段は、塗布剤の塗布状態が適正な対象物について取得された前記撮像画像に基づく基本画像データを前記撮像画像における第1の方向について所定の間隔で複数の画像部分に分割した各分割画像データについて、塗布剤の画像部分と該塗布剤の画像部分の前記第1の方向に直交する第2の方向の両側の対象物の表面の画像部分との境界の位置を含む複数の抽出位置の座標を求め、求めた前記複数の抽出位置の座標をマスターデータとして設定し、検査対象の対象物について、前記撮像画像を取得し、取得した前記撮像画像に基づく基本画像データの各前記分割画像データについて、前記複数の抽出位置の座標を求め、検査対象の対象物についての各前記分割画像データの前記複数の抽出位置の座標と、前記マスターデータとを比較し、その比較結果に基づいて、検査対象の対象物についての塗布剤の塗布状態の良否を判定するものである。
本発明のうち他の態様に係る塗布剤検査装置は、対象物に塗布剤を塗布する塗布手段と、前記塗布手段と対象物とを相対的に移動させることで前記塗布手段により対象物に塗布剤を塗布させる移動部と、をさらに備えたものである。
本発明のうち他の態様に係る塗布剤検査装置は、前記判定手段は、前記複数の抽出位置を、2箇所の前記境界の位置と、該境界の位置の前記第2の方向の中心位置との3つの位置とするものである。
本発明のうち他の態様に係る塗布剤検査装置は、前記撮像手段は、前記移動部による対象物に対する相対移動により、前記基本画像データの画像領域の一部が重複するように、前記撮像画像を塗布された塗布剤の塗布方向に沿って複数連続的に撮像するものである。
本発明に係る塗布剤検査用プログラムは、対象物に塗布された塗布剤の塗布状態の良否を判定するための塗布剤検査用プログラムであって、塗布剤が塗布された対象物の表面を含む所定の塗布領域を撮像した撮像画像の入力を受けるコンピュータに、塗布剤の塗布状態が適正な対象物についての前記撮像画像に基づく基本画像データを前記撮像画像における第1の方向について所定の間隔で複数の画像部分に分割した各分割画像データについて、塗布剤の画像部分と該塗布剤の画像部分の前記第1の方向に直交する第2の方向の両側の対象物の表面の画像部分との境界の位置を含む複数の抽出位置の座標を求め、求めた前記複数の抽出位置の座標をマスターデータとして設定する手順と、検査対象の対象物についての前記撮像画像に基づく基本画像データの各前記分割画像データについて、前記複数の抽出位置の座標を求める手順と、検査対象の対象物についての各前記分割画像データの前記複数の抽出位置の座標と、前記マスターデータとを比較し、その比較結果に基づいて、検査対象の対象物についての塗布剤の塗布状態の良否を判定する手順と、を実行させるものである。
また、本発明に係る上記の塗布剤検査用プログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して提供することができる。
本発明によれば、塗布剤の塗布状態の検査精度を向上することができ、塗布剤の塗布位置の変更に対して容易に対応することができる。
本発明の一実施形態に係る接着剤検査装置の構成を示す図である。 本発明の一実施形態に係る撮像画像についての説明図である。 本発明の一実施形態に係る撮像画像の撮像についての説明図である。 本発明の一実施形態に係る分割画像データについての説明図である。 本発明の一実施形態に係る複数の抽出位置についての説明図である。 本発明の一実施形態に係るデータベースについての説明図である。 本発明の一実施形態に係る接着剤の塗布状態の良否判定についての説明図である。 本発明の一実施形態に係る接着剤の塗布状態の良否判定についての説明図である。 本発明の一実施形態に係る接着剤の塗布状態の良否判定についての説明図である。 本発明の一実施形態に係る接着剤検査の検査手順の一例を示すフロー図である。 本発明の一実施形態に係る接着剤検査の効果についての説明図 本発明の一実施形態に係る分割画像データの他の例についての説明図である。 本発明の一実施形態に係る接着剤検査装置の他の構成例を示す図である。
本発明は、例えばロボット等により対象物に線状(帯状)に塗布された接着剤等の塗布剤の塗布状態の良否を判定する検査において、塗布された塗布剤を撮像した撮像画像に基づいて求められる複数の抽出位置の座標を用い、塗布剤の塗布状態が適正な対象物についてのマスターデータと、検査対象の対象物についての測定データとを比較することで、塗布剤の塗布状態の良否を判定するというものである。これにより、本発明は、塗布剤の塗布状態の検査精度を向上させ、塗布剤の塗布位置の変更への対応を容易とする。
以下に説明する本発明の実施の形態では、対象物(以下「ワーク」とする。)に線状(帯状)に塗布される塗布剤としてウレタン系接着剤等の接着剤(シーラー)を例にとって説明する。つまり、本発明の実施形態では、塗布状態が良否判定の対象となる塗布剤を接着剤として説明する。ただし、本発明に係る塗布剤としては、接着剤のほか、プライマ等の接着補助剤等、塗布面となるワークの表面に対して塗布後の線状(帯状)の形態が保持できる程度の粘性を有するものであればよい。以下、本発明の実施の形態を説明する。
[接着剤検査装置]
まず、本発明に係る接着剤検査方法を行うための接着剤検査装置について、図1を用いて説明する。本実施形態に係る接着剤検査装置1は、ワーク2に線状に塗布された塗布剤(以下「塗布後接着剤」という。)3の塗布状態の良否を判定するための装置である。本実施形態において、ワーク2は、自動車の車体を構成する所定の金属部品、例えば車体のサイドメンバを構成する部品である。
図1に示すように、本実施形態に係る接着剤検査装置1は、撮像手段としてのカメラ4と、ワーク2に接着剤を塗布する塗布手段としての塗布装置5と、カメラ4および塗布装置5を移動させるロボット6と、コンピュータ7とを備える。また、接着剤検査装置1は、装置全体を制御する工程制御盤8と、ロボット6の動作等を制御するロボット制御盤9とを備える。
接着剤検査装置1は、治具等によって所定の位置に所定の姿勢で固定された状態のワーク2に対して、ロボット6により塗布装置5およびカメラ4を所定の位置関係を保った状態で移動させ、接着剤の塗布面となるワーク2の表面(以下「ワーク表面」とする。)2aに塗布装置5によって接着剤を塗布する。そして、接着剤検査装置1は、ロボット6の動作によって接着剤を塗布しながら、カメラ4により塗布後接着剤3を撮像し、その撮像画像に基づいて塗布後接着剤3の塗布状態を検査する。
カメラ4および塗布装置5は、それぞれロボット6の先端部に設けられた先端保持部6aにおいて所定の位置関係で固定保持され、ロボット6の動作による先端保持部6aの動きに従って移動する。カメラ4は、塗布装置5に対して、接着剤を塗布しながら移動する先端保持部6aの移動方向(接着剤の塗布方向)の後側に配置され、塗布装置5によりワーク表面2aに塗布された直後の塗布後接着剤3を撮像する。このように、本実施形態の接着剤検査装置1においては、ロボット追従式の画像撮像方式が採用されている。
本実施形態では、ロボット6の動作による先端保持部6aの所定の方向に沿った動きによる接着剤の塗布方向を、所定の方向に沿う直線方向(矢印A1参照)とする。つまり、本実施形態の接着剤検査装置1は、所定の方向に沿って直線状に塗布した塗布後接着剤3を検査対象とする。ただし、接着剤検査装置1による検査対象となる塗布後接着剤3の線状の形状としては、直線に限定されることなく、曲線または直線と曲線の組合せ等、種々の形状が含まれる。
また、接着剤検査装置1においては、例えば先端保持部6a等のロボット6における所定の位置に、カメラ4により撮像される塗布後接着剤3を照射する照明装置(図示略)が設けられている。照明装置は、例えばLEDを光源とするものである。なお、照明装置による照明については、カメラ4による撮像画像について必要な照度が得られればよく、照明装置を設ける場所は、特に限定されず、ロボット6以外の場所であってもよい。
カメラ4は、例えば、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサ等の撮像素子により構成されるものである。カメラ4としては、例えば、ギガビットイーサネット(登録商標)カメラ(GigEカメラ)等が用いられる。本実施形態では、カメラ4は、塗布後接着剤3を上方から撮像するようにロボット6に保持され、塗布後接着剤3の平面画像を撮像する。カメラ4は、LANケーブル等の接続ケーブル4aによりコンピュータ7に接続される。
塗布装置5は、その先端部に、接着剤を送出するノズル5aを有する。塗布装置5には、接着剤供給装置(図示略)からパイプ等を介して接着剤が供給され、塗布装置5に供給された接着剤が、ノズル5aから送出されてワーク表面2aに塗布される。
ロボット6は、固定のワーク2に対して塗布装置5を移動させることで、塗布装置5によりワーク2に線状に接着剤を塗布させる移動手段として機能する。ロボット6は、ベース部6bと、ベース部6b上に設けられるアーム部6cとを有し、様々な位置および角度に姿勢制御されるフレキシブルなロボットアーム(多関節ロボット)として構成されている。アーム部6cの先端側に、上述のとおりカメラ4および塗布装置5を保持する先端保持部6aが設けられている。ロボット6は、その動作の可動範囲においてカメラ4および塗布装置5を三次元方向に移動させる。ロボット6は、ロボット制御盤9に接続されており、ロボット制御盤9からの制御信号を受けて動作する。
ロボット制御盤9は、ティーチングにより設定された所定の動作をロボット6に行わせる。ロボット6の動作により、ワーク表面2aの接着剤塗布領域上の所定の経路に沿って塗布装置5が移動する。また、ロボット6のティーチングにおいては、塗布装置5からの接着剤の送出動作や、カメラ4による撮像のタイミング・撮像回数等の撮像動作が設定される。すなわち、ロボット制御盤9により、あらかじめ設定されたティーチングにより、ロボット6、塗布装置5、およびカメラ4の動作が制御され、ロボット6の動作にともなって塗布装置5により所定の部位に接着剤が直線状に塗布され、その動作の中で所定のタイミングでカメラ4にシャッター信号が入力されてカメラ4による撮像が行われる。
コンピュータ7は、演算制御部11と、入力部12と、表示部13とを備える。演算制御部11は、本実施形態に係る接着剤の塗布状態の検査のための一連の処理等を実行する。演算制御部11は、プログラム等を格納する格納部、プログラム等を展開する展開部、プログラム等に従って所定の演算を行う演算部、演算部による演算結果等を保管する保管部等を有する。
演算制御部11としては、具体的には、CPU、ROM、RAM、HDD等がバスで接続された構成や、ワンチップのLSI等からなる構成が用いられる。演算制御部11としては、専用品のほか、市販のパーソナルコンピュータやワークステーション等に上記プログラム等が格納されたものが用いられる。
入力部12は、演算制御部11に接続され、演算制御部11に、接着剤の検査処理に係る種々の情報・指示等を入力する。入力部12としては、例えば、キーボード、マウス、ポインティングデバイス、ボタン、スイッチ等が用いられる。
表示部13は、演算制御部11に接続され、接着剤の検査処理の動作状況、入力部12から演算制御部11への入力内容、接着剤の検査処理による処理結果等を表示する。表示部13としては、例えば、液晶ディスプレイやCRT(陰極線管)等が用いられる。
コンピュータ7は、演算制御部11において、カメラ4により撮像された撮像画像の入力を受ける。本実施形態の接着剤検査装置1において、コンピュータ7の演算制御部11が、カメラ4により取得された撮像画像に基づき、検査対象のワーク2に塗布された接着剤の塗布状態の良否を判定する判定手段として機能する。したがって、演算制御部11において格納部に格納されるプログラム等には、本実施形態に係る接着剤の検査処理を行うためのプログラム、つまりワーク2に塗布された接着剤の塗布状態の良否を判定するための接着剤検査用プログラムが含まれる。
演算制御部11におけるプログラム等の格納部分としては、例えばRAM等のコンピュータ7に内蔵される記憶デバイスのほか、CD(Compact Disk)、FD(Flexible Disk )、MO(Magneto−Optical Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、HD(Hard Disk)等の記憶デバイスが適宜用いられる。
工程制御盤8は、接着剤検査装置1における全体的な制御を行う。工程制御盤8は、LANケーブル等の接続ケーブルによりコンピュータ7およびロボット制御盤9と接続され、それぞれとの間で指令信号や通知信号等の制御信号の送受を行う。
以上のような構成を備える接着剤検査装置1により、本実施形態の接着剤検査、つまり塗布後接着剤3の良否の判定が行われる。以下、本実施形態の接着剤検査について説明する。
[接着剤検査方法]
本実施形態に係る接着剤検査方法(以下「本検査方法」という。)は、ワーク2に塗布された接着剤(塗布後接着剤3)の塗布状態の良否を判定するためのものであり、その検査項目として、塗布後接着剤3の塗布位置と塗布幅とを有する。つまり、本検査方法は、塗布後接着剤3が、ワーク表面2aにおいて、決められた場所に、決められた幅で塗布されているか否かを検査するものである。
図2に示すように、本検査方法においては、カメラ4により取得された撮像画像21は、接着剤が塗布されたワーク表面2aを含む所定の塗布領域を撮像したものであり、撮像の対象としてワーク表面2aに塗布された塗布後接着剤3と、塗布後接着剤3の周囲のワーク表面2aとを含む。つまり、撮像画像21には、塗布後接着剤3の画像部分である塗布後接着剤画像部33と、その周囲のワーク表面2aの画像部分であるワーク表面画像部32とが存在する。
撮像画像21は、塗布された接着剤の線の方向が画像における第1の方向に沿うように撮像される。本実施形態では、接着剤はワーク表面2a上に直線状に塗布され、その直線の方向が撮像画像21におけるX方向(図2における左右方向)に沿うように、撮像画像21が撮像される。したがって、撮像画像21において、第1の方向に直交する第2の方向が、Y方向(図2における上下方向)となる。このように、本実施形態では、カメラ4が、撮像画像21を取得するための撮像手段として機能する。
塗布後接着剤3の塗布位置は、撮像画像21における塗布後接着剤画像部33の位置として検査され、塗布後接着剤3の塗布幅は、撮像画像21における塗布後接着剤画像部33の幅として検査される。撮像画像21における塗布後接着剤画像部33の位置は、撮像画像21におけるX方向の位置であるX座標(符号Xa参照)とY方向の位置であるY座標(符号Ya参照)とに基づいて検査される。また、撮像画像21における塗布後接着剤画像部33の幅は、撮像画像21における塗布後接着剤画像部33のY方向の寸法(符号Da参照)に基づいて検査される。
撮像画像21における座標は、撮像画像21の所定の基準位置O1を原点、つまり(X,Y)=(0,0)の位置として規定される。本実施形態では、図4に示すように、撮像画像21の基準位置O1は、撮像画像21の左上の隅の位置に設定され、基準位置O1から右方向をX方向の正の方向、基準位置O1から下方向をY方向の正の方向として、撮像画像21における座標が規定される。
本検査方法においては、撮像画像21において、接着剤が塗布されたワーク表面2aを含む検査枠22が設定される。つまり、検査枠22内には、塗布後接着剤画像部33とワーク表面画像部32とが含まれる。検査枠22は、撮像画像21において、塗布後接着剤画像部33の直線の方向を長手方向とする矩形状の領域を規定する。つまり、検査枠22は、その矩形状の長手方向を塗布後接着剤画像部33の直線の方向に沿わせ、塗布後接着剤画像部33およびワーク表面画像部32を含むように設定される。したがって、検査枠22の矩形状の枠形状は、撮像画像21のX方向およびY方向に沿うことになる。
撮像画像21のうち、検査枠22として規定された枠内の画像部分が用いられ、接着剤の塗布状態の検査が行われる。本実施形態において、検査枠22として規定された画像データが、撮像画像21に基づく基本画像データとなる。
本検査方法においては、撮像画像21は、カメラ4により、塗布後接着剤3の直線の方向に沿って撮像領域の一部が隣り合う画像同士で重複するように所定の時間間隔で連続的に撮像される。つまり、図3に示すように、ワーク表面2a上の塗布後接着剤3について、撮像画像21の撮像範囲を表す視野角21Aが、塗布後接着剤3の直線の方向に沿って隣り合う視野角21Aの端部同士が重複するように設定され、撮像画像21の連続的な撮像が行われる。
本実施形態では、上述したように撮像画像21において検査枠22が設定され、その検査枠22内の画像部分についての画像データが基本画像データとなる。このため、上述のような撮像画像21の連続的な撮像においては、隣り合う撮像画像21において、検査枠22の領域を表す検査枠範囲22Aの長手方向の端部同士が重なるように、カメラ4による撮像が行われる。なお、図3においては、便宜上、隣り合う視野角21Aおよび検査枠範囲22Aを実線と破線で交互に表している。
すなわち、本検査方法において、撮像画像21は、検査枠22の画像領域の一部が重複するように、塗布後接着剤3の線の方向に沿って複数連続的に撮像される。したがって、接着剤検査装置1において、カメラ4は、ロボット6によるワーク2に対する相対移動により、検査枠22の画像領域の一部が重複するように、撮像画像21を塗布後接着剤3の線の方向(接着剤の塗布方向)に沿って複数連続的に撮像する。
これにより、塗布後接着剤3の全体がカメラ4による撮像範囲として漏れなくカバーされる。本検査方法において、所定の長さの塗布後接着剤3に対し、ロボット6の動作による塗布装置5の移動速度が所定の速度に設定され、カメラ4によって1秒間に複数枚(例えば4枚)の撮像画像21が連続的に撮像される。このようなカメラ4による撮像画像21の連続的な撮像において、1枚の撮像画像21の撮像領域の大きさや撮像の時間間隔等により、隣り合う検査枠22の画像領域の一部が重複するような撮像が行われる。
また、本検査方法においては、検査枠22について、複数の分割画像データ23が設定される。分割画像データ23は、図4に示すように、検査枠22をX方向について所定の間隔で複数の画像部分に分割したものである。本実施形態では、検査枠22を、X方向について19個の分割画像データ23に等分割した例を示す。ただし、検査枠22について設定される分割画像データ23の個数、つまり検査枠22の分割数は、必要とされる検査精度等に応じて任意に変更可能である。
また、本検査方法においては、分割画像データ23について、あらかじめ設定された複数の抽出位置の座標が求められる。この抽出位置には、分割画像データ23における塗布後接着剤画像部33とこの塗布後接着剤画像部33のY方向の両側のワーク表面画像部32との境界の位置(以下「エッジ位置」という。)が含まれる。
本実施形態では、分割画像データ23について求められる複数の抽出位置は、2箇所のエッジ位置と、これらのエッジ位置のY方向の中心位置との3つの位置である。つまり、本検査方法においては、検査枠22が分割された各分割画像データ23について、Y方向についての一側(図4における上側)のエッジ位置(以下「第1エッジ位置」という。)と、Y方向についての他側(図4における下側)のエッジ位置(以下「第2エッジ位置」という。)と、第1エッジ位置および第2エッジ位置のY方向についての中心位置(以下「エッジ間中心位置」という。)との3つの位置のXY座標が求められる。
具体的には、図5に示すように、各分割画像データ23において、X方向についての中心位置における第1エッジ位置P1、第2エッジ位置P2、およびエッジ間中心位置P3が求められる。すなわち、分割画像データ23において、X方向についての中心位置からY方向の中心線C1が規定され、この中心線C1上における上下両側におけるエッジ位置が、第1エッジ位置P1および第2エッジ位置P2として求められる。分割画像データ23において、第1エッジ位置P1は、塗布後接着剤画像部33とその上側に位置するワーク表面画像部32Aとの境界に存在し、第2エッジ位置P2は、塗布後接着剤画像部33とその下側に位置するワーク表面画像部32Bとの境界に存在する。また、中心線C1上における第1エッジ位置P1と第2エッジ位置P2との間の中心の位置が、エッジ間中心位置P3として求められる。そして、これらの第1エッジ位置P1、第2エッジ位置P2、およびエッジ間中心位置P3のXY座標が求められる。
第1エッジ位置P1および第2エッジ位置P2を求めるに際しては、例えば、2値化や微分フィルタリング等の公知の画像処理の手法が用いられる。エッジの検出精度が比較的高いことや、乱反射、ハレーション等の外乱の影響を抑える観点からは、2値化よりも微分フィルタリングが好適に採用される。
また、エッジ間中心位置P3は、第1エッジ位置P1および第2エッジ位置P2それぞれのY座標の値から、これらのエッジ位置のY方向についての中心位置として算出される。
以上のようにして求められる第1エッジ位置P1、第2エッジ位置P2、およびエッジ間中心位置P3の3つの抽出位置の座標が、全ての分割画像データ23について求められる。そして、これらの3つの抽出位置の座標についてのデータ群により、各撮像画像21(検査枠22)についてのデータベース40が作成される。
具体的には、図6に示すように、データベース40としては、図4に示すような19個の分割画像データ23の各分割画像データ23についての3つの抽出位置の座標が、ポイントごとに羅列されたものが作成される。ここで、19個の分割画像データ23の対応する番号をポイント1〜19として表している。また、各分割画像データ23に対応するポイントは、検査枠22の分割数により規定されるため、各ポイントにおける3つの抽出位置のX座標は、各分割画像データ23におけるX方向の中心位置の座標として所定の値に定まることになる。したがって、図6に示すデータベース40においては、これらの3つの抽出位置の座標のうち、後述するようにマスターワークとの比較の対象となるY座標のみP1(Y○)、P2(Y○)、P3(Y○)として表している。
本実施形態では、図6に示すようなデータベース40が、図3に例示するように塗布後接着剤3の全範囲を網羅する連続的な4枚の撮像画像21の検査枠22について作成される。そして、4枚の撮像画像21についてのデータベース40が、そのワーク2についてのデータベース群となる。
以上のようにして求められるデータベース40が、接着剤の塗布状態が適正であることが判明しているワーク2であるマスターワークについて取得され、そのデータベース40が、マスターデータとして設定される。すなわち、本検査方法は、接着剤の塗布状態が適正なマスターワークについて、撮像画像21を取得し、取得した撮像画像21に基づく検査枠22を分割した各分割画像データ23について、第1エッジ位置P1、第2エッジ位置P2、およびエッジ間中心位置P3の3つの抽出位置の座標を求め、求めた3つの抽出位置の座標をマスターデータとして設定する。
本実施形態の接着剤検査装置1において、マスターデータは、コンピュータ7の演算制御部11において登録され、演算制御部11における格納部等において設定され記憶される。すなわち、判定手段として機能する演算制御部11は、マスターワークについて取得された撮像画像21に基づく検査枠22を分割した各分割画像データ23について、上記の3つの抽出位置の座標を求め、求めた3つの抽出位置の座標をマスターデータとして設定する。
また、上述したようなデータベース40が、検査対象のワーク2、つまり検査対象となる接着剤が塗布されたワーク2について取得される。すなわち、本検査方法は、検査対象のワーク2について、撮像画像21を取得し、取得した撮像画像21に基づく検査枠22の各分割画像データ23について、3つの抽出位置の座標を求める。接着剤検査装置1においては、演算制御部11により、検査対象のワーク2について、撮像画像21に基づく検査枠22の各分割画像データ23について、3つの抽出位置の座標が求められる。
このように検査対象のワーク2について求められたデータ群から、上述したようなデータベース40が作成される。つまり、検査対象のワーク2について、マスターデータと同様のデータベース40が作成され、かかるデータベース40が、マスターデータの比較対象となる測定データとなる。以下では、マスターデータとしてのデータベース40を「マスターデータベース40A」とし、検査データとしてのデータベース40を「測定データベース40B」とする。
そして、本検査方法においては、検査対象のワーク2についての各分割画像データ23の3つの抽出位置の座標と、マスターデータとが比較され、その比較結果に基づいて、検査対象のワーク2についての接着剤の塗布状態の良否が判定される。つまり、図6に示すように、マスターデータベース40Aと測定データベース40Bとの比較判定(照合判定)が行われ、マッチングによる接着剤の塗布状態の良否判定が行われる。かかる良否判定は、本実施形態の接着剤検査装置1においては、演算制御部11により実行される。
本検査方法における接着剤の塗布状態の良否判定は、次のようにして行われる。マスターデータベース40Aと測定データベース40Bとの比較判定に際しては、マスターデータベース40Aの各ポイントの各抽出位置の座標について、許容誤差範囲としての閾値が設定される。
塗布後接着剤3の塗布幅は、第1エッジ位置P1と第2エッジ位置P2との間のY方向の寸法、つまりY座標の値の差の大きさに対応する。塗布後接着剤3の塗布幅に関しては、第1エッジ位置P1および第2エッジ位置P2のそれぞれのY座標について、許容誤差範囲±δ,±δが設定される(図7参照)。これらの許容誤差範囲±δ,±δは、マスターデータベース40Aにおける第1エッジ位置P1および第2エッジ位置P2それぞれのY座標についての必要精度から決められるものであり、各エッジ位置P1,P2のY座標Ym1,Ym2を基準(中心)として設定される。つまり、第1エッジ位置P1および第2エッジ位置P2のY座標については、Y座標Ym1,Ym2を基準とした範囲E1(=2・δ),範囲E2(=2・δ)の範囲が許容誤差範囲となる。なお、図7に示す分割画像データ23においては、中心線C1に対応するX座標をXとしている。
また、塗布後接着剤3の塗布位置は、エッジ間中心位置P3のY座標の値に対応する。塗布後接着剤3の塗布位置に関しては、エッジ間中心位置P3のY座標について、許容誤差範囲±δが設定される。この許容誤差範囲±δは、マスターデータベース40Aにおけるエッジ間中心位置P3のY座標についての必要精度から決められるものであり、マスターデータベース40Aにおけるエッジ間中心位置P3のY座標Ym3を基準(中心)として設定される。つまり、エッジ間中心位置P3のY座標については、Y座標Ym3を基準とした範囲E3(=2・δ)の範囲が許容誤差範囲となる。
例えば、塗布後接着剤3の塗布幅について2mmの値が適正値とされる場合、マスターデータベース40Aにおける第1エッジ位置P1と第2エッジ位置P2との間のY方向の寸法(Y座標の値の差の大きさ)が、2mmに相当することになる。かかる場合において、例えば、第1エッジ位置P1および第2エッジ位置P2それぞれについての許容誤差範囲±δ,±δは、それぞれ±0.5mmに相当するY方向の寸法に設定され、エッジ間中心位置P3についての許容誤差範囲±δ3は、±1mmに相当するY方向の寸法に設定される。なお、このような各抽出位置の座標を用いた測定においては、塗布後接着剤3等の実際の寸法(mm等)と、撮像画像21における1画素の寸法との関係があらかじめ調整されて設定される。
以上のような各ポイントの各抽出位置の座標についての許容誤差範囲が用いられ、マスターデータベース40Aによる測定データベース40Bについての比較判定が行われる。すなわち、測定データベース40Bにおける各ポイントの3つの抽出位置の座標が、マスターデータベース40Aにおいて対応するポイントの3つの抽出位置についての許容誤差範囲内にあるか否かが判定され、3つ全ての抽出位置が許容誤差範囲内にあれば、そのポイントについてはOK判定となり、3つの抽出位置のうち1つでも許容誤差範囲内にない場合、そのポイントについてはNG判定となる。
図7に、OK判定となる場合の分割画像データ23の例を示す。図7に示す例では、測定データにおける分割画像データ23の第1エッジ位置P1´、第2エッジ位置P2´、およびエッジ間中心位置P3´は、いずれも各位置についての許容誤差範囲内に位置する。詳細には、図7に示す例では、第1エッジ位置P1´は、マスターデータの第1エッジ位置P1よりも図において上側(負の方向側)に位置するため、第1エッジ位置P1´の座標を(X,Yn1)とすると、Y座標について、Ym1−δ<Yn1<Ym1の関係が成り立つ。また、第2エッジ位置P2´は、マスターデータの第2エッジ位置P2よりも図において下側(正の方向側)に位置するため、第2エッジ位置P2´の座標を(X,Yn2)とすると、Y座標について、Ym1<Yn1<Ym1+δの関係が成り立つ。また、エッジ間中心位置P3´は、マスターデータのエッジ間中心位置P3よりも図において上側(負の方向側)に位置するため、エッジ間中心位置P3´の座標を(X,Yn3)とすると、Y座標について、Ym3−δ<Yn3<Ym3の関係が成り立つ。
図8に、NG判定となる場合の分割画像データ23の例を示す。図8に示す例では、測定データにおける分割画像データ23の第2エッジ位置P2´およびエッジ間中心位置P3´は、いずれも各位置についての許容誤差範囲内に位置するが、第1エッジ位置P1´は、その位置についての許容誤差範囲内に位置しない。詳細には、図8に示す例では、第1エッジ位置P1´は、マスターデータベース40Aの第1エッジ位置P1の許容誤差範囲を図において上側(負の方向側)に越えた位置に位置するため、Y座標について、Yn1<Yn1−δの関係が成り立つ。なお、図8に示す例では、第2エッジ位置P2´およびエッジ間中心位置P3´は、いずれもデータベース40の対応する第2エッジ位置P2およびエッジ間中心位置P3の位置に対して上側に位置している。
図9に、NG判定となる場合の分割画像データ23の他の例を示す。図9に示す例では、測定データにおける分割画像データ23の第1エッジ位置P1´、第2エッジ位置P2´、およびエッジ間中心位置P3は、いずれも各位置についての許容誤差範囲内に位置しない。詳細には、図9に示す例では、3つの抽出位置は、いずれもマスターデータベース40Aの各位置の許容誤差範囲を図において上側(負の方向側)に越えた位置に位置する。その他、NG判定となる場合としては、3つの抽出位置うちの2つが許容誤差範囲内に位置しない場合がある。
以上のようなマスターデータベース40Aについての許容誤差範囲に基づくOK/NG判定が、マスターデータベース40Aと測定データベース40Bのデータ同士の比較により行われる。つまり、上記のOK/NG判定は、撮像画像21(検査枠22)から求められた3つの抽出位置の座標値の比較により行われる。
また、本検査方法における接着剤の塗布状態の良否判定においては、測定データベース40Bの各撮像画像21(検査枠22)に対応するデータ、つまり19個の分割画像データ23ごとに、許容されるNG判定の数(以下「許容NG判定数」という。)があらかじめ設定される。すなわち、各検査枠22から得られる19個の分割画像データ23のうち、NG判定の数が、許容NG判定数以下の場合、その検査枠22はOK判定となり、NG判定の数が許容NG判定数を上回った場合、その検査枠22はNG判定となる。
そして、上述のとおり塗布後接着剤3について4枚取得される撮像画像21の検査枠22の全てがOK判定の場合、その塗布後接着剤3を持つ検査対象のワーク2は良品となる。一方、塗布後接着剤3について4枚取得される撮像画像21の検査枠22のうちの1つでもNG判定の場合、その塗布後接着剤3を持つ検査対象のワーク2は不良品となる。許容NG判定数を可変とすることで、ロバスト性の高い判定を行うことが可能となる。ただし、検査枠22についてのOK/NG判定については、許容NG判定数を設定することなく、19個の分割画像データ23の全てがOK判定である場合のみOK判定とし、19個の分割画像データ23の中に1つでもNG判定があればNG判定としてもよい。19個の分割画像データ23の全てがOK判定である場合、塗布後接着剤3の塗布長さがOKということになる。
また、本検査方法においては、複数の19個の分割画像データ23のうち、所定の部位に対応する所定の分割画像データ23を、特別分割画像データ23Xとして設定し、その特別分割画像データ23XのOK/NG判定結果を、許容NG判定数に優先して適用してもよい。この場合、各分割画像データ23に対応するポイントについて、所定のポイントが特別分割画像データ23Xとして設定される。図4に示す例では、2番目の分割画像データ23が特別分割画像データ23Xとして設定されている。
そして、上述のようなマスターデータベース40Aについての許容誤差範囲に基づくOK/NG判定について特別分割画像データ23XがNG判定であれば、許容NG判定数にかかわらず、その検査枠22がNG判定とされる。各検査枠22について設定される特別分割画像データ23Xの数や位置(ポイント)は、特に限定されない。このように特別分割画像データ23Xを用いた判定は、例えば、塗布後接着剤3の塗布位置に関して接着剤のはみ出しを検出するために用いられる。
本検査方法の検査手順の一例について、図10に示すフロー図を用いて説明する。以下に説明する検査手順は、上述したように演算制御部11に格納された接着剤検査用プログラムに基づいて実行されるものである。このプログラムは、接着剤が塗布されたワーク表面2aを含む所定の塗布領域を撮像した撮像画像21の入力を受けるコンピュータ7の演算制御部11に、以下に説明する各手順を実行させるためのプログラムである。なお、本検査方法を行うに際しては、事前処理として、カメラ4についての各種設定や、撮像画像21についてのキャリブレーション等が行われる。
図10に示すように、本検査方法では、まず、マスターデータの登録が行われる(S10)。このステップでは、上述したようにマスターワークについて取得された撮像画像21に基づいてマスターデータベース40Aが作成され、コンピュータ7において設定され登録される(図6参照)。このステップS10が、マスターワークについての撮像画像21の検査枠22から得られる各分割画像データ23について、第1エッジ位置P1、第2エッジ位置P2、およびエッジ間中心位置P3の座標を求め、求めた3つの抽出位置の座標をマスターデータとして設定する手順に相当する。
このようにマスターデータの登録が行われた後、検査対象のワーク2について、撮像画像21から各分割画像データ23における3つの抽出位置の座標が求められ、測定データベース40Bが作成され、マスターデータベース40Aとの比較判定が行われる。すなわち、検査対象のワーク2についての撮像画像21に基づく検査枠22として規定された画像データの各分割画像データ23について、3つの抽出位置の座標を求める手順と、検査対象のワーク2についての3つの抽出位置の座標と、マスターデータとを比較し、その比較結果に基づいて、検査対象のワーク2についての接着剤の塗布状態の良否を判定する手順とが行われる。具体的には次のとおりである。
まず、検査対象のワーク2についての撮像画像21の取得が行われる(S20)。すなわち、ロボット6の動作によって塗布装置5によりワーク表面2aに塗布された接着剤が、カメラ4により撮像され、その撮像画像21がコンピュータ7における演算制御部11に取り込まれる。
次に、撮り込まれた撮像画像21について接着剤の塗布領域の画像部分を複数の分割画像データ23に分割することが行われる(S30)。このステップでは、撮像画像21において設定された検査枠22が、X方向について複数(本実施形態では19個)の分割画像データ23に分割される(図4参照)。
次に、複数の分割画像データ23のそれぞれについて、複数の抽出位置の検出、つまり第1エッジ位置P1、第2エッジ位置P2、およびエッジ間中心位置P3を求めることが行われる。すなわち、まず、2値化や微分フィルタリング等によって第1エッジ位置P1および第2エッジ位置P2が検出され(S40)、第1エッジ位置P1および第2エッジ位置P2それぞれのY座標の値から、エッジ間中心位置P3が算出される(S50)。
続いて、複数の分割画像データ23のそれぞれについての第1エッジ位置P1、第2エッジ位置P2、およびエッジ間中心位置P3の座標により、測定データベース40Bの作成が行われる(S60)。このステップでは、検査対象のワーク2について取得した各撮像画像21について、検査枠22を分割した各分割画像データ23についての3つの抽出位置の座標値のデータ群が、測定データベース40Bとしてデータベース化される(図6参照)。
そして、マスターデータベース40Aと測定データベース40Bとの比較判定(照合判定)が行われ、マッチングによる接着剤の塗布状態の良否判定が行われる(S70)。この良否判定においては、上述したように、各抽出位置の座標について設定された許容誤差範囲が用いられ、各分割画像データ23についてのOK/NG判定、およびその判定結果に基づく各検査枠22についてのOK/NG判定が行われ、その判定結果に基づいて、検査対象のワーク2の良否判定が行われる。ここで、検査枠22についてのOK/NG判定において、上述したように許容NG判定数の設定の有無は限定されない。
以上のような検査手順により、検査対象のワーク2の撮像画像21に基づく接着剤の塗布状態の良否判定が行われる。
そして、上記のような各手順を演算制御部11に実行させるための接着剤検査用プログラムについては、FDやCD−ROMやDVD等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して提供することができる。
以上のような本実施形態の接着剤検査によれば、接着剤の塗布状態の検査精度を向上することができ、接着剤の塗布位置の変更に対して容易に対応することができる。
本実施形態の接着剤検査は、撮像画像21における、塗布後接着剤3の画像部分である塗布後接着剤画像部33と、その周囲のワーク表面2aの画像部分であるワーク表面画像部32とのエッジ位置の座標に基づいて接着剤の塗布状態の良否の判定を行うものである。このため、実際の接着剤の塗布状態に即した検査を行うことができるので、高い検査精度を得ることができ、正確性を向上することができる。
また、本実施形態の接着剤検査においては、マスターワークと検査対象のワーク2とで互いに比較されるデータとして、撮像画像21から検出したエッジ位置を含む複数の抽出位置の座標値により作成したデータベースが用いられている。このため、例えば、ワーク表面2aにおける塗布後接着剤3の塗布位置を変更した場合、マスターデータについての座標値を変更し、マスターデータにおける位置を変更するだけで対応することが可能となる。つまり、マスターワークを用いて一旦作成したマスターデータは、塗布後接着剤3の塗布位置の変更等に応じて自由に変更することができるため、塗布後接着剤3の塗布位置の変更に対して容易に対応することができる。このため、本実施形態の接着剤検査によれば、塗布後接着剤3の塗布位置の変更が生じた場合であっても、変更後の塗布位置に塗布後接着剤3を塗布したマスターワークを作成する必要がなく、また、塗布後接着剤3の塗布位置の変更の確認等のために一旦作成したマスターワークを保存しておく必要もない。
例えば、図11(a)に示すように、ワーク2において、切欠部等のような形状変更部2bが生じ、その形状変更部2bの影響で、塗布後接着剤3について塗布位置変更部3bが生じる場合がある。図11(a)に示す例では、塗布位置変更部3bは、変更前の塗布後接着剤3に対して、塗布後接着剤3の塗布方向(X方向)に対する垂直方向(Y方向)について、部分的に形状変更部2bが位置する側と反対側に塗布位置を変位させる部分である。このような塗布後接着剤3の塗布位置の変更については、変更後の塗布後接着剤3に対応したロボット制御盤9によるロボット6のティーチングの修正が行われる。
本実施形態の接着剤検査によれば、図11(a)に示すような塗布後接着剤3についての塗布位置変更部3bが生じた場合、マスターデータにおける塗布位置変更部3bに対応する位置データ、つまり座標値を修正することにより対応することができる。具体的には、図11(b)に示すように、塗布後接着剤3における塗布位置変更部3bの部位が、撮像画像21における19個の分割画像データ23のうちの8番目と9番目の分割画像データ23に対応する部位であるとする。この場合、8番目と9番目の分割画像データ23に対応する3つの抽出位置の座標値が、変更前の塗布後接着剤3に対する塗布位置変更部3bの変位に対応して修正される。例えば、塗布位置変更部3bの修正が、Y方向の正の方向への1mmの変位である場合、マスターデータにおいて対応する8番目と9番目の分割画像データ23の3つの抽出位置の座標値が、Y方向の正の方向への1mmに相当する数値分、修正されることになる。なお、図11(b)では、便宜上、座標値の修正部分を、塗布後接着剤画像部33における修正部33bとして示している。
通常、上述のように塗布位置変更部3bが生じた場合、ロボット6のティーチングを修正した後に、実際にワーク2に接着剤を塗布することで変更後の塗布後接着剤3(塗布位置変更部3bを有する塗布後接着剤3)を有するマスターワークを作成し、そのマスターワークをカメラ4により撮像し、その撮像画像21からマスターデータを再設定(再登録)する必要がある。これに対し、本実施形態の接着剤検査によれば、上述のとおりマスターデータの位置データを修正することにより、接着剤の塗布位置の変更に容易に対応することができるので、接着剤の塗布位置の変更に対して柔軟に対応することが可能となる。
また、本実施形態の接着剤検査は、各分割画像データ23についての複数の抽出位置として、Y方向の両側のエッジ位置である第1エッジ位置P1および第2エッジ位置P2と、これらの間のエッジ間中心位置P3との3つの抽出位置を採用している。このため、本実施形態の接着剤検査によれば、塗布後接着剤3の塗布位置および塗布幅を効率的かつ正確に検査することが可能となる。ただし、第1エッジ位置P1および第2エッジ位置P2以外の抽出位置としては、エッジ間中心位置P3に加えて、あるいはエッジ間中心位置P3以外の位置を採用してもよい。
また、本実施形態の接着剤検査においては、撮像画像21は、検査枠22の画像領域の一部が重複するように、塗布後接着剤3の線の方向に沿って複数連続的に撮像されている。このため、本実施形態の接着剤検査によれば、接着剤の塗布領域の全体を確実に検査することが可能となる。ただし、塗布後接着剤3について複数取得される撮像画像21については、隣り合う撮像画像21同士において一部が重なり合うことなく、断続的に撮像されたものであってもよい。
また、本実施形態の接着剤検査装置1は、ワーク2に対してカメラ4を移動させるロボット6において塗布装置5を支持させ、カメラ4と塗布装置5とを所定の配置関係により移動させ、塗布装置5による塗布直後の塗布後接着剤3をカメラ4により撮像する構成を採用している。このような構成によれば、カメラ4と塗布装置5とを別々に移動させる構成と比べて、効率的に接着剤の塗布および塗布後接着剤3の撮像画像の取得を行うことが可能となる。
また、本実施形態の接着剤検査においては、検査枠22について設定される分割画像データ23の個数、つまり検査枠22の分割数を任意に変えることができる。このため、例えば、比較的高い精度が必要とされない部位については検査枠22の分割数を少なくして大まかに検査することができるというように、部位により必要とされる検査精度の高低に応じて、検査枠22の分割数を調整することにより、効率的な検査を行うことが可能となる。
また、本実施形態の接着剤検査によれば、撮像画像21ごとの複数の分割画像データ23により3つの抽出位置の座標を取得するため、塗布後接着剤3の形状の影響を受けることなく、同じロジックで塗布後接着剤3の様々な形状に対応することが可能となる。
以上のように実施形態を用いて説明した本発明に係る塗布剤検査の技術は、上述した実施形態に限定されず、本発明の趣旨に沿う範囲で、種々の態様を採用することができる。
上述した実施形態においては、撮像画像21に基づく基本画像データとして、撮像画像21において規定される検査枠22の画像データが用いられ、検査枠22を分割することで複数の分割画像データ23が作成されているが、これに限定されるものではない。例えば、図12に示すように、検査枠22を設定することなく、撮像画像21がそのままX方向について分割され、複数の分割画像データ23とされてもよい。この場合、撮像画像21の画像データが、分割画像データ23を得るために分割される基本画像データとなる。
また、上述した実施形態においては、分割画像データ23は、X方向について所定の幅をもつ画像部分であるが、例えば、分割画像データ23は、撮像画像21をその最大分解能で分割したデータであってもよい。この場合、分割画像データ23の幅は、撮像画像21の1画素となる。
また、上述した実施形態においては、ワーク2に対してカメラ4を移動させるロボット6において塗布装置5を支持させた構成(ロボット追従式の画像撮像方式)が採用されているが、このような構成に限定されるものではない。接着剤検査装置1におけるロボット6等の移動手段としては、塗布装置5とワーク2とを相対的に移動させることで塗布装置5によりワーク2に線状に接着剤を塗布させる構成であればよい。接着剤検査装置1の他の構成としては、次のような例が挙げられる。
図13(a)に示す構成例では、ロボット6の先端保持部6aにおいてワーク2が保持され、ロボット6とは別に設けられた支持部10に、カメラ4および塗布装置5が支持されている。このような構成においては、カメラ4および塗布装置5は固定で、ロボット6の動作によってワーク2が移動させられながら、塗布装置5によるワーク表面2aへの接着剤の塗布と、カメラ4による塗布後接着剤3の撮像が行われ、塗布後接着剤3の塗布状態についての検査が行われる。
また、図13(b)に示す構成例では、ロボット6の先端保持部6aにおいて塗布装置5のみが保持され、ロボット6とは別に設けられた支持部10に、カメラ4が支持されている。ワーク2は、治具等によって所定の位置に所定の姿勢で固定されている。このような構成においては、ワーク2およびカメラ4は固定で、ロボット6の動作によって塗布装置5が移動させられながら、塗布装置5によるワーク表面2aへの接着剤の塗布と、カメラ4による塗布後接着剤3の撮像が行われ、塗布後接着剤3の塗布状態についての検査が行われる。
さらに、図13(c)に示す構成例では、図13(b)に示す構成例の構成に加えて、ロボット6および支持部10とは別に設けられた第2支持部10Aに、2台目のカメラ4(4A)が設けられている。このような構成は、ワーク2における接着剤の塗布箇所が2箇所ある場合に採用される。つまり、2箇所の塗布後接着剤3のそれぞれにカメラ4,4Aが設置され、各カメラ4,4Aにより、対応する塗布後接着剤3が撮像される。このような構成においては、ワーク2および2台のカメラ4,4Aは固定で、ロボット6の動作によって塗布装置5が移動させられながら、塗布装置5によるワーク表面2aへの2箇所の接着剤の塗布と、カメラ4,4Aによる各塗布後接着剤3の撮像が行われ、2箇所の塗布後接着剤3の塗布状態についての検査が行われる。
1 接着剤検査装置(塗布剤検査装置)
2 ワーク(対象物)
2a ワーク表面
3 塗布後接着剤
4 カメラ(撮像手段)
5 塗布装置(塗布手段)
6 ロボット(移動手段)
7 コンピュータ
11 演算制御部
21 撮像画像
22 検査枠
23 分割画像データ
32 ワーク表面画像部
33 塗布後接着剤画像部
40 データベース
40A マスターデータベース
40B 測定データベース
P1 第1エッジ位置
P2 第2エッジ位置
P3 エッジ間中心位置

Claims (9)

  1. 対象物に塗布された塗布剤の塗布状態の良否を判定するための塗布剤検査方法であって、
    塗布剤の塗布状態が適正な対象物について、塗布剤が塗布された対象物の表面を含む所定の塗布領域を撮像した撮像画像を取得し、取得した前記撮像画像に基づく基本画像データを前記撮像画像における第1の方向について所定の間隔で複数の画像部分に分割した各分割画像データについて、塗布剤の画像部分と該塗布剤の画像部分の前記第1の方向に直交する第2の方向の両側の対象物の表面の画像部分との境界の位置を含む複数の抽出位置の座標を求め、求めた前記複数の抽出位置の座標をマスターデータとして設定し、
    検査対象の対象物について、前記撮像画像を取得し、取得した前記撮像画像に基づく基本画像データの各前記分割画像データについて、前記複数の抽出位置の座標を求め、
    検査対象の対象物についての各前記分割画像データの前記複数の抽出位置の座標と、前記マスターデータとを比較し、その比較結果に基づいて、検査対象の対象物についての塗布剤の塗布状態の良否を判定する
    ことを特徴とする塗布剤検査方法。
  2. 前記複数の抽出位置は、2箇所の前記境界の位置と、該境界の位置の前記第2の方向の中心位置との3つの位置である
    ことを特徴とする請求項1に記載の塗布剤検査方法。
  3. 前記撮像画像は、前記基本画像データの画像領域の一部が重複するように、塗布された塗布剤の塗布方向に沿って複数連続的に撮像される
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の塗布剤検査方法。
  4. 対象物に塗布された塗布剤の塗布状態の良否を判定するための塗布剤検査装置であって、
    塗布剤が塗布された対象物の表面を含む所定の塗布領域を撮像した撮像画像を取得するための撮像手段と、
    前記撮像手段により取得された前記撮像画像に基づき、検査対象の対象物に塗布された塗布剤の塗布状態の良否を判定する判定手段と、を備え、
    前記判定手段は、
    塗布剤の塗布状態が適正な対象物について取得された前記撮像画像に基づく基本画像データを前記撮像画像における第1の方向について所定の間隔で複数の画像部分に分割した各分割画像データについて、塗布剤の画像部分と該塗布剤の画像部分の前記第1の方向に直交する第2の方向の両側の対象物の表面の画像部分との境界の位置を含む複数の抽出位置の座標を求め、求めた前記複数の抽出位置の座標をマスターデータとして設定し、
    検査対象の対象物について、前記撮像画像を取得し、取得した前記撮像画像に基づく基本画像データの各前記分割画像データについて、前記複数の抽出位置の座標を求め、
    検査対象の対象物についての各前記分割画像データの前記複数の抽出位置の座標と、前記マスターデータとを比較し、その比較結果に基づいて、検査対象の対象物についての塗布剤の塗布状態の良否を判定する
    ことを特徴とする塗布剤検査装置。
  5. 対象物に塗布剤を塗布する塗布手段と、
    前記塗布手段と対象物とを相対的に移動させることで前記塗布手段により対象物に塗布剤を塗布させる移動部と、をさらに備えた
    ことを特徴とする請求項4に記載の塗布剤検査装置。
  6. 前記判定手段は、前記複数の抽出位置を、2箇所の前記境界の位置と、該境界の位置の前記第2の方向の中心位置との3つの位置とする
    ことを特徴とする請求項4または請求項5に記載の塗布剤検査装置。
  7. 前記撮像手段は、前記移動部による対象物に対する相対移動により、前記基本画像データの画像領域の一部が重複するように、前記撮像画像を塗布された塗布剤の塗布方向に沿って複数連続的に撮像する
    ことを特徴とする請求項5に記載の塗布剤検査装置。
  8. 対象物に塗布された塗布剤の塗布状態の良否を判定するための塗布剤検査用プログラムであって、
    塗布剤が塗布された対象物の表面を含む所定の塗布領域を撮像した撮像画像の入力を受けるコンピュータに、
    塗布剤の塗布状態が適正な対象物についての前記撮像画像に基づく基本画像データを前記撮像画像における第1の方向について所定の間隔で複数の画像部分に分割した各分割画像データについて、塗布剤の画像部分と該塗布剤の画像部分の前記第1の方向に直交する第2の方向の両側の対象物の表面の画像部分との境界の位置を含む複数の抽出位置の座標を求め、求めた前記複数の抽出位置の座標をマスターデータとして設定する手順と、
    検査対象の対象物についての前記撮像画像に基づく基本画像データの各前記分割画像データについて、前記複数の抽出位置の座標を求める手順と、
    検査対象の対象物についての各前記分割画像データの前記複数の抽出位置の座標と、前記マスターデータとを比較し、その比較結果に基づいて、検査対象の対象物についての塗布剤の塗布状態の良否を判定する手順と、を実行させる
    ことを特徴とする塗布剤検査用プログラム。
  9. 請求項8に記載の塗布剤検査用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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