JP2016160364A - 感圧接着剤組成物及び感圧接着シート - Google Patents

感圧接着剤組成物及び感圧接着シート Download PDF

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Abstract

【課題】良好な接着力を有し、高速の印刷機やプリンタに対応する塗膜強度の優れた有害ガスを発生しにくい安全性の高い感圧接着シートを提供する。【解決手段】常態下では接着性はないが加圧によって接着剤同士が接着性を発揮し、接着後において剥離できる機能を有する感圧接着剤組成物であって、該感圧接着剤組成物が接着剤基剤、微粒子充填剤及びオキサゾリン基を有する架橋剤を含む感圧接着剤組成物とする。また、前記感圧接着剤組成物からなる感圧接着剤層を支持体上に有する感圧接着シートである。【選択図】なし

Description

本発明は、常態下では接着性はないが加圧によって接着剤同士が接着性を発揮し、接着後において剥離できる機能を有する感圧接着剤組成物、及びこれを用いた感圧接着シートに関する。
封書に代わり感圧接着シートが多方面で広く使用されている。例えば、圧力により接着可能な再剥離型の感圧接着剤組成物を塗工したシートを用い、このシートに固定情報をフォーム印刷機で印刷し、次いで親展情報等を静電記録方式等のノンインパクトプリンターで印字した印刷物とした後に、二つ折り又は三つ折りに畳んで接着して郵送し、受信者が情報面を剥離して情報を読み取る方法がある。具体的には、親展ハガキ、ブラインドラベル、配送伝票などに広く用いられる。
上記感圧接着剤組成物は、特許文献1や特許文献2に提案されているように、接着剤基剤に特定粒径のシリカや澱粉粒子を適宜配合して得られ、その接着剤層同士を対接させた状態で強圧をかけることにより、互いの高分子が自己拡散により密着するタイプのものである。
しかしながら昨今では、特許文献3でも指摘されているように印刷機やプリンタの高速化が進んでいる。この傾向は現在も変わらず進行しており、特に印刷機やプリンタの更なる高速化によって、印刷機やプリンタなどを走行中にシリカや澱粉粒子などの填料を含む接着剤が脱落して品質安定性に欠け、印刷機やプリンタを汚し操業性が悪い等という問題がある。この対策として、例えば塗膜強度を向上させることが考えられる。
塗膜強度を向上させる技術に関し、特許文献3には、感圧接着剤組成物に架橋剤としてジルコニウム化合物、もしくはカルボジイミド系化合物を含有する発明が記載されている。他にも特許文献4には、感圧接着剤組成物にバインダーとして酢酸ビニル、もしくはエチレン酢酸ビニルを含有する発明が記載されている。しかし、特許文献3及び4に記載の発明では、前記の印刷機やプリンタの更なる高速化の中で、感圧接着剤組成物の脱落を防止するほどの塗膜強度が得られない。また、特許文献3ではT型剥離接着力を測定するために7MPaの荷重を加えて親展葉書用圧着用紙を圧着しているが、7MPaでは荷重が高すぎて印刷部が対向面に転写するおそれがあるため、より低い荷重で適切な接着力を発現することが要求される。
特公平5−57117号公報 特公平5−57118号公報 特開2004−216831号公報 特開2003−105294号公報
本発明の課題は、良好な接着力を有し、高速の印刷機やプリンタに対応する塗膜強度に優れ、有害ガスを発生しにくい安全性の高い感圧接着剤組成物及びそれを用いた感圧接着シートを提供することにある。
本発明の感圧接着剤組成物は、感圧接着シートの感圧接着剤層として使用され、この感圧接着剤層がオキサゾリン基を有する架橋剤によって架橋されることにより前記課題を解決する。
すなわち、本発明は、接着剤基剤、微粒子充填剤及びオキサゾリン基を有する架橋剤を含む感圧接着剤組成物である。
前記接着剤基剤に使用される補助接着剤は、水溶性高分子であることが好ましい。
前記水溶性高分子がカルボキシ基及び/又は水酸基を有することが好ましい。
前記水溶性高分子は、接着剤基剤100質量部に対して3質量部〜10質量部含まれることが好ましい。
前記水溶性高分子は、カルボキシメチルセルロースであることが好ましい。
また、本発明は、支持体上に感圧接着剤層を有する感圧接着シートであって、該感圧接着剤層が前記感圧接着剤組成物からなる、感圧接着シートである。
また、本発明は、前記感圧接着シートを使用した印刷物である。
本発明によれば、良好な接着力を有しながらも、同時に塗膜強度が優れる感圧接着剤組成物及びそれを用いた感圧接着シートが得られる。また、本発明では、有害ガスを発生しにくいので安全性が高い。
以下、本発明について、その好ましい一実施態様に基づき説明する。
本発明の感圧接着剤組成物は接着剤基剤、微粒子充填剤及びオキサゾリン基を有する架橋剤を含む。
前記オキサゾリン基を有する架橋剤は、例えば、下記一般式(1):
Figure 2016160364
(式中、R1、R2、R3及びR4は、同一若しくは異なって、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アラルキル基、フェニル基又は置換フェニル基を表す。)で表されるオキサゾリン基を有する重合体が好ましく、例えば、付加重合性オキサゾリンを必須とし、必要に応じてその他の不飽和単量体を含む単量体成分を、従来公知の重合法により水性媒体中で溶液重合することにより得ることができる。
上記付加重合性オキサゾリンとしては、例えば、下記一般式(2);
Figure 2016160364
(式中、R1、R2、R3及びR4は、上記と同様である。R5は、付加重合性不飽和結合をもつ非環状有機基を表す。)で表される化合物等が挙げられる。このような化合物として、具体的には、2−ビニル−2−オキサゾリン、2−ビニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−ビニル−5−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−4−メチル−2−オキサゾリン、2−イソプロペニル−5−エチル−2−オキサゾリン等が挙げられ、1種又は2種以上を用いることができる。これらの中でも、2−イソプロペニル−2−オキサゾリンが工業的にも入手し易く好適である。
このようなオキサゾリン系重合体としては、水溶性タイプでは、エポクロスWS−500、WS−700、エマルションタイプでは、エポクロスK−2010E、K−2020E、K−2030E(日本触媒社製)等が挙げられる。特に、エマルションタイプが好ましい。
オキサゾリン基は、主にカルボキシ基や水酸基等と反応する。本発明では、後述するように、オキサゾリン基が反応して架橋構造を形成することで、感圧接着剤のシートへの定着性や接着剤皮膜の凝集力を向上させる作用がある。一方で、カルボジイミド系化合物、ジルコニウム系化合物、アジリジン化合物、エポキシ化合物、イソシアネート系化合物等の他の架橋剤では同じ効果が発現しなかった。また、オキサゾリン系化合物は毒性が低く、架橋反応の際に有毒なガスを発生しない点でも他の架橋剤と比べて優れる。
オキサゾリン系架橋剤の添加量は、接着剤基剤100質量部に対して2質量部〜16質量部配合することが好ましく、4質量部〜8質量部であることがさらに好ましい。架橋剤の添加量が少ないと架橋が不十分となり感圧接着剤の支持体への定着性や凝集力が低下し、逆に添加量が多いと重ね合せ面における接着層同士の接着力が低下し適切な剥離特性が得られない。
本発明において、接着剤基剤は、架橋剤と反応して架橋構造を形成し得る物質を含有することが必要であり、具体的には、カルボキシ基、水酸基、アミノ基、芳香族チオール基及びスルフィン酸基等の官能基の1種類以上を含む物質を挙げることができる。この理由について本発明者等は、前記オキサゾリン基を有する架橋剤と該官能基が反応して架橋構造を形成し、その結果、感圧接着剤の支持体への定着性や接着剤皮膜の凝集力が強くなり、得られる感圧接着シートを印刷機やプリンタなどの走行させた際に感圧接着剤が脱落することがなくなるからである、と推測している。接着剤基剤は接着剤主剤と補助接着剤とからなる。接着剤主剤が該官能基を有すると重ね合せ面における接着層同士の接着力が低下し適切な剥離特性が得られないため好ましくなく、補助接着剤が該官能基を有することが好ましい。
接着剤基剤は接着剤主剤と補助接着剤とからなる。接着剤主剤としては、ラテックスである天然ゴムラテックス、MGラテックスと呼ばれるメタクリル酸メチルグラフト共重合天然ゴム系ラテックス及びアクリル系ラテックス等が使用できる。
前記補助接着剤としては、SBRラテックス、NBRラテックス、ウレタンエマルジョン、エチレン・酢酸ビニル共重合体エマルジョン、ポリビニルアルコール(以下、PVAと略記)、PVAの変性物、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース(以下、CMCと略記)、各種デンプン、各種デンプンの変性物、ゼラチン、カゼイン、スチレン・無水マレイン酸共重合体、ウレタン及びポリアクリルアミド等が使用できる。SBRラテックス及びNBRラテックスはカルボキシ基を有するので好ましい。また、前記架橋剤と反応して架橋構造を形成し得る補助接着剤としては、PVA(変性物を含む)、CMC、各種デンプン(変性物を含む)、ゼラチン、カゼイン等の水溶性高分子を使用すると架橋構造がより形成し易いため好ましい。例えば、PVAは水酸基を有するので好ましく、PVAのカルボキシ基変性物は更に好ましい。同様に、各種デンプンは水酸基を有し、CMC、ゼラチン及びカゼインはカルボキシ基や水酸基を有するので好ましい。本発明では、特にCMCを使用することがより好ましい。他の水溶性高分子は重ね合せ面における接着層同士の接着力を低下する要因となるが、CMCは接着力を損なうことなく架橋構造を形成することができる。
前記接着剤主剤と前記補助接着剤との配合割合は、感圧接着剤層の接着力と、支持体への定着性や接着層皮膜の凝集力とのバランスに影響するため、適度に調整する必要があり、質量比で97:3〜50:50であることが好ましい。補助接着剤が3質量部未満の場合は、感圧接着剤層の支持体への定着性が低下し、逆に補助接着剤が50質量部を超える場合は、重ね合わせ面における接着層同士の接着力が低下し適切な剥離性能が得られないおそれがある。
また、前記水溶性高分子の添加量は接着剤基剤100質量部に対して3質量部〜10質量部であることが好ましい。水溶性高分子の添加量が少ないと架橋が不十分となり感圧接着剤層の支持体への定着性や凝集力が低下し、逆に水溶性高分子の添加量が多いと重ね合せ面における接着層同士の接着力が低下し適切な剥離特性が得られない。
なお、前記接着剤基剤は、本発明の効果に影響を及ぼさない範囲で接着剤主剤と補助接着剤以外にも助剤等を適宜配合できる。
本発明の微粒子充填剤としては、特に指定はないが、接着剤との親和力が小さいものであって粒子形状が規則的に整ったものを用いるのが好ましい。例えば、炭酸カルシウム、クレー、タルク、シリカ、アルミナ、水酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、サチンホワイト、珪藻土、ガラス粉末、シラスバルーン、活性白土、スターチ等の穀物デンプン粒子及びその変性物、ゼオライト、微球状アクリル樹脂、微球状メタクリル樹脂、微球状ポリエチレン、プラスチックピグメント等が挙げられる。これらの微粒子充填剤は、単独で用いてもよいし2種以上組み合わせて用いてもよい。
感圧接着剤組成物を調製する際に、接着剤基剤100質量部に対して、微粒子充填剤を30〜300質量部配合することが好ましく、より好ましくは50〜250質量部、更により好ましくは60〜150質量部の範囲で配合する。微粒子充填剤が少ないと耐ブロッキング性が低下したり、接着力が強すぎて感圧接着シートを剥離しにくくなり、微粒子充填剤が多いと接着力が低くなるおそれがある。
このようにして得られる感圧接着剤組成物には、必要に応じて、粘着剤に慣用されている添加剤、例えば粘着付与剤、粘度調整剤、老化防止剤、UV吸収剤、安定剤、防腐剤、着色剤、消臭剤、消泡剤などを添加することができる。
本発明の感圧接着剤組成物は、これをシート状の支持体へ付与することにより感圧接着シートを得ることができる。例えば、該感圧接着剤組成物を塗料として、これをグラビアコーター、ロールコーター、エアーナイフコーター、バーコーター、カーテンコーターなどの塗工手段または含浸装置により支持体の少なくとも片面に塗工される。支持体への感圧接着剤組成物の塗工量は、特に制限はないが、接着性、剥離性などを適宜考慮して1〜30g/mとすることが好ましく、さらに好ましくは3〜15g/m、さらにより好ましくは5〜10g/mとする。
本実施態様で用いる感圧接着剤組成物が付与される支持体としては、紙、不織布、フィルム、金属箔等のシートが使用できる。支持体として紙を使用する場合、当該紙は、針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)、広葉樹晒クラフトパルプ(LBKP)、針葉樹晒サルファイトパルプ(NBSP)等の製紙用パルプを300〜600mlC.S.F.に叩解し、これにクレー、カオリン、炭酸カルシウム、酸化チタンなどのフィラー、澱粉、PVA等の紙力増強剤、メラミン樹脂、尿素樹脂、ポリアミド・エピクロルヒドリン、ポリアクリルアミド等の湿潤紙力増強剤、ロジン系サイズ剤、アルキルケテンダイマー系サイズ剤等のサイズ剤、蛍光増白剤、着色染顔料、定着剤等を適宜添加し、円網抄紙機や長網抄紙機等の公知の抄紙機を使用して常法に基づき、坪量40〜150g/mで抄紙して製造する。また、抄紙途中でサイズプレス装置を使用してサイズ剤、紙力増強剤等を塗工することも適宜行うことができる。また、その表面に、平滑性を向上するための填料とバインダーからなる塗工層を設けることもできる。
支持体としてフィルムを用いる場合には、例えばポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、塩化ビニル等の合成フィルムが適宜使用できる。支持体として、当該フィルムや金属箔を使用する場合は、その表面をマット処理、コロナ処理などの表面処理を施すのが好ましい。
本発明の感圧接着剤組成物を使用したシート、特に感圧接着シートは、印刷が施されて使用される。例えば、前記感圧接着シートは、二つ折り、三つ折り、切り重ね、あるいは別体同士の重ね合わせなど、各種の重ね合わせの形で一時的には接着するが、必要に応じて容易に剥離できる見開き面を有する葉書、各種帳票、通知書、各種カード等の印刷物に好適に用いられる。前記印刷をシートに施す手段や工程は、特に制限なく、公知技術が使用される。また、前記印刷は、感圧接着剤層を支持体へ付与する前に施されてもよく、後に施されてもよい。
以下に実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、勿論本発明はこれに限定されるものではない。なお以下の質量部とは、固形分換算とする。
支持体の製造:針葉樹晒クラフトパルプ20質量部、広葉樹晒クラフトパルプ80質量部を430mlC.S.F.に叩解し、ロジンサイズ剤(商品名「サイズパインE」、荒川化学工業(株)製)0.7質量部、硫酸バンド3.5質量部を添加して紙料を調整し、長網抄紙機を使用して坪量85g/mの紙を抄造し、カレンダーで厚さ0.11mmに調整して支持体を得た。
[実施例1]
接着剤主剤のメタクリル酸メチルグラフト共重合天然ゴム系ラテックスを、天然ゴム(NR)100質量部とメタクリル酸メチル17.6質量部とを混合してグラフト共重合して得た。このメタクリル酸メチルグラフト共重合天然ゴムエマルジョン100質量部に対して、補助接着剤としてSBRラテックス(商品名「Nipol LX430」、日本ゼオン(株)製)10質量部及びCMC(商品名「サンローズF30MC」、日本製紙ケミカル(株)製)5質量部を配合して接着剤基剤を調製した。この接着剤基剤100質量部に対し、微粒子充填剤としてシリカ(商品名「ファインシールX37B」、トクヤマ(株)製)25質量部及びスターチ(商品名「AS―225」、千葉製粉(株)製)100質量部、架橋剤としてオキサゾリン系架橋剤(商品名「エポクロスK−2010E」、(株)日本触媒製)5質量部を配合して感圧接着剤組成物を調製した。得られた感圧接着剤組成物を、上記支持体の両面に、エアーナイフコーターを使用して塗工量5.0g/mずつ塗工して感圧接着シートを得た。
[実施例2]
実施例1のCMCの含有量を、3質量部とした以外は実施例1と同様にして感圧接着シートを得た。
[実施例3]
実施例1のCMCの含有量を、10質量部とした以外は実施例1と同様にして感圧接着シートを得た。
[実施例4]
実施例1のCMCの含有量を、1質量部とした以外は実施例1と同様にして感圧接着シートを得た。
[実施例5]
実施例1のCMCの含有量を、20質量部とした以外は実施例1と同様にして感圧接着シートを得た。
[実施例6]
実施例1のCMCを、PVA(商品名「PVA117」、(株)クラレ製)に変更した以外は実施例1と同様にして感圧接着シートを得た。
[比較例1]
実施例1の架橋剤を除外した以外は実施例1と同様にして感圧接着シートを得た。
[比較例2]
実施例1の架橋剤を、メラミン系架橋剤(商品名「ベッカミンJ−101」、DIC(株)製)とした以外は実施例1と同様にして感圧接着シートを得た。
[比較例3]
実施例1の架橋剤を、ポリイソシアネート系架橋剤(商品名「デュラネートWL70−100」、旭化成ケミカルズ(株)製)とした以外は実施例1と同様にして感圧接着シートを得た。
[比較例4]
実施例1の架橋剤を、カルボジイミド系架橋剤(商品名「カルボジライトV−02」、日清紡ケミカル(株)製)とした以外は実施例1と同様にして感圧接着シートを得た。
[比較例5]
実施例1の架橋剤を、ジルコニウム系架橋剤(商品名「ベイコート20」、日本軽金属(株)製)とした以外は実施例1と同様にして感圧接着シートを得た。
このようにして得た感圧接着シートの製造直後のT型剥離接着力、印刷試験による表面強度、耐摩耗性を下記の方法により評価し、評価結果を表1に示した。
(1)T型剥離接着力の測定方法:感圧接着シートを、幅25mm、長さ100mmに裁断して試料を作成し、この試料2枚を25mmの長さで重ね合わせ5MPaの荷重を加えて圧着した。接着剤の剥離接着強さ試験方法JISK6854に準じて、万能試験機(商品名「テンシロン」、(株)オリエンテック製)を用いてT型剥離接着力を測定した。評価判定は4段階とし、それぞれ以下の接着力の範囲で判定する。◎及び○であれば実用上問題ないレベルである。
◎:100〜150(gf/25mm)
○:150〜200(gf/25mm)あるいは50〜100(gf/25mm)
△:200〜300(gf/25mm)あるいは30〜50(gf/25mm)
×:300(gf/25mm)以上あるいは30(gf/25mm)以下
(2)印刷試験による表面強度:万能印刷適性試験器を使用し、感圧接着シートをインキタック25で印刷した際に、感圧接着剤層が転写ロールに付着するか否かを目視観察した。また、該転写ロールをA2コート紙に転写させその発色濃度を測定した。なお、前記感圧接着シートの代わりにA2コート紙を使用して印刷し、このときの転写ロールをさらに別のA2コート紙に転写した際の発色濃度が1.5になるようにインキの盛り量を調整した。転写ロールへの感圧接着剤層の付着度合及び転写部の発色濃度を、それぞれ以下の3段階で評価した。
<転写ロールへの感圧接着剤層の付着度合>
転写ロールに塗工層が全く付着しない :2点
転写ロールに塗工層がルーペで見て付着:1点
転写ロールに塗工層が肉眼で見て付着 :0点
<転写部の発色濃度>
転写部の発色濃度が1.4を超える :2点
転写部の発色濃度が1.0〜1.4 :1点
転写部の発色濃度が1.0未満 :0点
転写ロールへの感圧接着剤層の付着度合の評価結果の点数と、転写部の発色濃度の評価結果の点数との合計点により評価判定は以下の4段階とする。◎及び○であれば実用上問題ないレベルである。
4点:◎
3点:○
2点:△
1〜0点:×
(3)耐摩耗性:板紙耐摩耗試験機を用い、感圧接着シートを100回摩耗した際の感圧接着剤層表面から脱落した接着剤基剤成分をテープにより採取し質量を測定した。脱落した接着剤基剤成分の質量により、以下の4段階で評価した。◎及び○であれば実用上問題ないレベルである。
1mg以下:◎
1〜2mg:○
2〜3mg:△
3mg以上:×
(4)安全性:感圧接着剤組成物および感圧接着シートを得る過程で、有毒ガスが発生した場合は×とし、発生しない場合は◎とした。
(5)総合評価
以上の結果を基に総合的に◎、○、△、×で評価し、◎及び○であれば実用上問題ないレベルである。
なお、上記(2)印刷試験による表面強度と(3)耐摩耗性とを、実機印刷機やプリンタでの塗膜強度の代用特性とする。
Figure 2016160364
表1の結果より以下のことが分かる。
(1)架橋剤としてオキサゾリン系化合物を含有し、水溶性高分子としてCMCを添加した感圧接着シートは優れた接着力、塗膜強度及び安全性を示すことが分かった。特にCMCの添加量が3〜10質量部であると、接着力及び塗膜強度がより好ましいものとなった(実施例1〜5)。
(2)架橋剤としてオキサゾリン系化合物を含有し、水溶性高分子としてPVAを添加した感圧接着シートが優れた接着力、塗膜強度及び安全性を示した(実施例6)。
(3)架橋剤を含有しないと塗膜強度が劣り、本発明の課題を解決する感圧接着シートが得られなかった(比較例1)。
(4)架橋剤としてメラミン系化合物を含有する感圧接着シートは接着力が劣り、また、有毒ガスのホルマリンが発生した(比較例2)。
(5)架橋剤としてポリイソシアネート系、カルボジイミド系及びジルコニウム系化合物を含有する感圧接着シートは接着力が劣った(比較例3〜5)。
本発明は良好な接着力を有し、塗膜強度の優れた有害ガスを発生しにくい安全性の高い感圧接着シートを得るものであり、実用上きわめて有用なものである。

Claims (7)

  1. 接着剤基剤、微粒子充填剤及びオキサゾリン基を有する架橋剤を含む感圧接着剤組成物。
  2. 前記接着剤基剤に使用される補助接着剤が水溶性高分子を含む、請求項1に記載の感圧接着剤組成物。
  3. 前記水溶性高分子がカルボキシ基及び/又は水酸基を有する、請求項2に記載の感圧接着剤組成物。
  4. 前記水溶性高分子が接着剤基剤100質量部に対して3質量部〜10質量部含まれる、請求項2又は3に記載の感圧接着剤組成物。
  5. 前記水溶性高分子がカルボキシメチルセルロースである、請求項2〜4のいずれかに記載の感圧接着剤組成物。
  6. 支持体上に感圧接着剤層を有する感圧接着シートであって、該感圧接着剤層が請求項1〜5のいずれかに記載の感圧接着剤組成物からなる、感圧接着シート。
  7. 前記感圧接着シートを使用した印刷物。
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