JP2016156335A - 斜板式圧縮機 - Google Patents

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佑介 山▲崎▼
Yusuke Yamazaki
佑介 山▲崎▼
裕之 仲井間
Hiroyuki Nakaima
裕之 仲井間
健吾 榊原
Kengo Sakakibara
健吾 榊原
山本 真也
Shinya Yamamoto
真也 山本
秀晴 山下
Hideharu Yamashita
秀晴 山下
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Abstract

【課題】吐出室の円環形状により発生する吐出脈動の共振を防止すること。
【解決手段】吐出室32は、周壁15bの少なくとも一部により構成されており、吐出室32の少なくとも一部分が、リヤハウジング15の内周面15rからリヤハウジング15の内方に向けて延びるとともに回転軸17の周方向において隣り合う隔壁15cの間に形成されている。これによれば、吐出室32が円環形状では無くなる。よって、吐出室32の円環形状により発生する吐出脈動の共振が防止される。
【選択図】図2

Description

本発明は、斜板式圧縮機に関する。
例えば特許文献1に開示されているように、斜板式圧縮機のハウジングは、シリンダブロックと、シリンダブロックの一端に接合されるフロントハウジングと、シリンダブロックの他端に弁・ポート形成体を介して接合されるリヤハウジングとから構成されている。ハウジング内には回転軸が回転可能に支持されている。シリンダブロックとフロントハウジングとの間には斜板室が区画されている。斜板室には、回転軸からの駆動力を得て回転する斜板が収容されている。斜板の外周部には複数のピストンが係留されている。シリンダブロックには、各ピストンが往復動可能に収容されるシリンダボアが回転軸の周囲に複数形成されている。
リヤハウジングと弁・ポート形成体との間には、各シリンダボアに連通する吸入室及び吐出室が区画されている。吐出室は、吸入室の外周側で吸入室の周囲を円環状に延びるように設けられている。そして、各ピストンにおける上死点から下死点側への移動により吸入室から各シリンダボアに冷媒が吸入されるとともに、各ピストンにおける下死点から上死点側への移動により各シリンダボア内の冷媒が各シリンダボア内で圧縮されて吐出室に吐出されるようになっている。
特開2011−169259号公報
しかしながら、特許文献1のように、吐出室が、吸入室の外周側に円環状に形成されていると、冷媒の圧力変動に基づいた吐出脈動が円環形状により共振され、吐出脈動が増大してしまう。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、吐出室の円環形状により発生する吐出脈動の共振を防止することができる斜板式圧縮機を提供することにある。
上記課題を解決する斜板式圧縮機は、シリンダブロックと、弁・ポート形成体を介して前記シリンダブロックに連結されるハウジング構成体とを有するハウジングを備え、前記ハウジング内に回転可能に支持される回転軸と、前記回転軸からの駆動力を得て回転する斜板と、前記ハウジング内に区画されるとともに前記斜板が収容される斜板室と、前記斜板に係留される複数のピストンと、前記シリンダブロックにおける前記回転軸の周囲に複数形成されるとともに各ピストンが往復動可能に収容されるシリンダボアと、前記ハウジング構成体内に区画されるとともに前記シリンダボアにそれぞれ連通する吸入室及び吐出室と、を備える斜板式圧縮機であって、前記ハウジング構成体は、底壁と、前記底壁から前記シリンダブロックに向けて延出する周壁と、を有し、前記底壁には、前記底壁から前記弁・ポート形成体に向けて延出するとともに内部に前記吸入室を形成する隔壁が複数設けられており、前記複数の隔壁は互いに間隔を置いて配置されており、前記吐出室は、前記周壁の少なくとも一部により構成され、前記吐出室の少なくとも一部分が、隣り合う隔壁の間に形成されている。
これによれば、吐出室の少なくとも一部分が、隣り合う隔壁の間に形成されているため、吐出室を円環形状では無くすることができる。よって、吐出室の円環形状により発生する吐出脈動の共振を防止することができる。
上記斜板式圧縮機において、前記吐出室は、各隔壁の周りを全周に亘って覆っていることが好ましい。
これによれば、吐出室が、各隔壁の周りの一部分を覆っていない場合に比べると、吐出室の容積を大きくすることができる。その結果、吐出室によるマフラ効果を利用して吐出脈動を効果的に低減することができる。
上記斜板式圧縮機において、前記吸入室は、前記回転軸の中心軸線に沿った方向から見た際に、前記回転軸の周方向において隣り合う一組のシリンダボアの一部と重なるように、前記一組のシリンダボアに対して一つずつ配置されていることが好ましい。
これによれば、例えば、吸入室が、回転軸の中心軸線に沿った方向から見た際に、三つ以上のシリンダボアと重なるように配置されている場合に比べると、各吸入室の容積を小さくすることができる。したがって、ハウジング構成体内において、吐出室の容積を大きくすることができるため、吐出室によるマフラ効果を利用して吐出脈動を効果的に低減することができる。
上記斜板式圧縮機において、前記斜板室内には冷媒が吸入され、前記斜板室と各吸入室とは、前記シリンダブロック及び前記弁・ポート形成体を貫通する吸入通路により連通していることが好ましい。
これによれば、例えば、外部冷媒回路から各吸入室に冷媒を吸入するための吸入配管を各々配設して、各吸入配管を介して各吸入室に冷媒を吸入する構成のように、斜板式圧縮機の周りの構成が複雑化してしまうことを回避することができる。また、冷媒が、各吸入室に吸入される前に、各吸入室に対して比較的大きい空間である斜板室に一旦吸入されるため、斜板室によるマフラ効果を利用して吸入脈動を効果的に低減することができる。
上記斜板式圧縮機において、前記回転軸の中心軸線に沿った方向に直交する方向に対する前記斜板の傾角の変更を許容するリンク機構と、前記斜板室内で前記回転軸と一体回転可能に設けられた区画体と、前記区画体に対して前記中心軸線に沿った方向に移動して前記傾角を変更する移動体と、前記区画体と前記移動体とに区画されるとともに前記吐出室の冷媒が供給されることによって前記移動体を移動させる制御圧室と、前記ハウジング構成体内に設けられるとともに前記制御圧室の圧力を制御する制御機構と、を備え、前記制御機構から前記制御圧室に供給される前記冷媒の通路の一部が、前記隔壁内に形成されていることが好ましい。この構成は、可変容量型の斜板式圧縮機として好適である。
この発明によれば、吐出室の円環形状により発生する吐出脈動の共振を防止することができる。
実施形態における斜板式圧縮機を示す側断面図。 斜板式圧縮機の縦断面図。 斜板の傾角が最大傾角のときの斜板式圧縮機を示す側断面図。 (a)及び(b)は別の実施形態における斜板式圧縮機の縦断面図。
以下、可変容量型の斜板式圧縮機に具体化した一実施形態を図1〜図3にしたがって説明する。なお、斜板式圧縮機は車両空調装置に用いられる。
図1に示すように、斜板式圧縮機10のハウジング11は、シリンダブロック12と、このシリンダブロック12の一端(図1では左端)に連結されたフロントハウジング13と、シリンダブロック12の他端(図1では右端)に弁・ポート形成体14を介して連結されたハウジング構成体としてのリヤハウジング15とから構成されている。リヤハウジング15は、底壁15aと、底壁15aからシリンダブロック12に向けて延出する円筒状の周壁15bとを有する。
シリンダブロック12、フロントハウジング13及びリヤハウジング15は、複数本(図1では1本のみ図示)のボルトBによって共締めされている。各ボルトBは、シリンダブロック12、フロントハウジング13及びリヤハウジング15に形成されたボルト通し孔11hに挿通され、ボルトBの先端に形成されたねじ部(図示せず)がリヤハウジング15に螺合されるようになっている。
ハウジング11内において、シリンダブロック12とフロントハウジング13とで囲まれた空間には斜板室16が区画されている。ハウジング11内には回転軸17が回転可能に支持されている。回転軸17において、中心軸線Lが延びる方向(回転軸17の軸方向)に沿った一端側であり、ハウジング11の前方側(一方側)に位置する前端部は、フロントハウジング13に貫設された軸孔13hに挿通されている。そして、回転軸17の前端は、フロントハウジング13から突出している。また、回転軸17において、中心軸線Lが延びる方向に沿った他端側であり、ハウジング11の後方側(他方側)に位置する後端部は、シリンダブロック12に貫設された軸孔12hに挿通されている。
軸孔13h内には第1滑り軸受けB1が配設されるとともに、回転軸17の前端部は、第1滑り軸受けB1を介してフロントハウジング13に回転可能に支持されている。軸孔12h内には第2滑り軸受けB2が配設されるとともに、回転軸17の後端部は、第2滑り軸受けB2を介してシリンダブロック12に回転可能に支持されている。フロントハウジング13と回転軸17との間にはリップシール型の軸封装置18が介在されている。回転軸17の前端には、動力伝達機構PTを介して外部駆動源としての車両のエンジンEが連結されている。本実施形態では、動力伝達機構PTは、常時伝達型のクラッチレス機構(例えばベルト及びプーリの組合せ)である。
シリンダブロック12と回転軸17との間にはシールリング12sが設けられている。このシールリング12sによって、軸孔12h内におけるシールリング12sよりも弁・ポート形成体14側の空間である圧力調整室30aと斜板室16との間がシールされている。
斜板室16には、回転軸17から駆動力を得て回転するとともに、回転軸17に対して軸方向へ傾動可能な斜板19が収容されている。斜板19には、回転軸17が挿通可能な挿通孔19aが形成されている。そして、回転軸17が挿通孔19aに挿通されることにより、斜板19が回転軸17に取り付けられている。
シリンダブロック12には、シリンダブロック12の軸方向に貫通形成されるシリンダボア12aが回転軸17の周囲に複数配列されている。なお、本実施形態では、シリンダブロック12にはシリンダボア12aが6つ形成されており、図1では1つのシリンダボア12aのみ図示している。複数のシリンダボア12aは、回転軸17の周方向において等間隔を置いて配置されている。各シリンダボア12aにはピストン20が上死点位置と下死点位置との間で往復動可能にそれぞれ収容されている。各シリンダボア12aの両開口は、弁・ポート形成体14及びピストン20によって閉塞されるとともに、各シリンダボア12a内にはピストン20の往復動に応じて体積変化する圧縮室21が区画されている。各ピストン20は、一対のシュー22を介して斜板19の外周部に係留されている。そして、回転軸17の回転にともなう斜板19の回転運動が、シュー22を介してピストン20の往復直線運動に変換される。
図2に示すように、リヤハウジング15の底壁15aには、弁・ポート形成体14に向けて延出する円筒状の隔壁15cが複数(本実施形態では3つ)設けられている。複数の隔壁15cは、底壁15aから弁・ポート形成体14に向けて直線状に延びている。また、複数の隔壁15cは、回転軸17の周方向において互いに間隔を置いて配置されており、リヤハウジング15(周壁15b)の内周面15rから離れている。
各隔壁15cの先端は、弁・ポート形成体14に当接している。そして、各隔壁15cは、弁・ポート形成体14と協働して内部に吸入室31を区画している。よって、リヤハウジング15内には、吸入室31が複数(本実施形態では3つ)形成されている。各吸入室31は、回転軸17の軸方向に対して直交する断面視において、真円状に形成されている。吸入室31は、回転軸17の中心軸線Lに沿った方向から見た際に、回転軸17の周方向において隣り合う一組のシリンダボア12aの一部と重なるように、回転軸17の周方向において隣り合う一組のシリンダボア12aに対して一つずつ配置されている。
そして、リヤハウジング15内における各吸入室31の周囲には、吐出室32が形成されている。吐出室32は、周壁15bの少なくとも一部により構成されている。吐出室32の少なくとも一部分は、リヤハウジング15の内周面15rからリヤハウジング15の内方に向けて延びるとともに回転軸17の周方向において隣り合う隔壁15cの間に形成されている。さらに、吐出室32は、各吸入室31の周りを全周に亘って覆っている。
弁・ポート形成体14には各シリンダボア12aに対応して、吸入ポート31h及び吐出ポート32hが形成されている。なお、吸入ポート31h及び吐出ポート32hは、弁・ポート形成体14に形成される吸入リード弁(図示せず)及び吐出リード弁32v(図1において図示)によって開閉される。そして、各吸入ポート31hを介して各吸入室31と各シリンダボア12a(圧縮室21)とが連通するとともに、各吐出ポート32hを介して各シリンダボア12a(圧縮室21)と吐出室32とが連通している。また、斜板室16と各吸入室31とは、シリンダブロック12及び弁・ポート形成体14を貫通する吸入通路12bにより連通している。なお、図2では、説明の便宜上、弁・ポート形成体14には、吸入ポート31h、吐出ポート32h及び吸入通路12bのみを図示し、その他の構成については図示を省略している。
図1に示すように、フロントハウジング13の周壁には吸入口13sが形成されている。吸入口13sは外部冷媒回路に接続されている。そして、外部冷媒回路から吸入口13sを介して斜板室16に吸入された冷媒ガスは、各吸入通路12bを介して各吸入室31に吸入される。よって、吸入室31及び斜板室16は、吸入圧領域となっており、圧力がほぼ等しくなっている。
回転軸17における斜板19よりも前方には、区画体としてのラグプレート23が固定されている。ラグプレート23は円板状であるとともに回転軸17と一体回転可能になっている。ラグプレート23と斜板19との間には、ラグプレート23に対して回転軸17の軸方向に移動可能な有底円筒状の移動体24が配置されている。
移動体24は、回転軸17が挿通される挿通孔24eを有する第1円筒部24aと、回転軸17の軸方向に延びるとともに第1円筒部24aよりも拡径された第2円筒部24bと、第1円筒部24aと第2円筒部24bとを連結する円環状の連結部24cとから形成されている。第2円筒部24bの先端部は、ラグプレート23に形成された円環状の案内溝23a内で、第2円筒部24bの外周面と対向する案内溝23aの面に対して摺動可能になっている。これにより、移動体24は、ラグプレート23を介して回転軸17と一体回転可能になっている。第2円筒部24bの外周面と、第2円筒部24bの外周面と対向する案内溝23aの面との間は、シール部材25によりシールされている。また、挿通孔24eと回転軸17との間は、シール部材26によりシールされている。そして、ラグプレート23と移動体24との間には制御圧室27が区画されている。
斜板19における移動体24と対向する部位には、凸部19bが突設されている。そして、第1円筒部24aにおける凸部19bと対向する面は、凸部19bに接触して斜板19を押圧する押圧部24dを形成している。
ラグプレート23には、一対のアーム23bが斜板19に向けて突設されている。斜板19の上端側(図1における上側)には突起19cがラグプレート23に向けて突設されている。突起19cは、一対のアーム23b間に挿入されており、一対のアーム23bに挟まれた状態で、一対のアーム23b間を移動可能である。一対のアーム23b間の底部には、傾斜面23cが形成されており、突起19cの先端が傾斜面23cを摺接可能である。斜板19は、一対のアーム23bに挟まれた突起19cと傾斜面23cとの連係により回転軸17の軸方向へ傾動可能であるとともに、回転軸17の駆動力が一対のアーム23bを介して突起19cに伝達されて、斜板19が回転運動を行う。斜板19が回転軸17の軸方向へ傾動する際、突起19cは、傾斜面23c上をスライド移動するようになっている。突起19c及び傾斜面23cは、回転軸17の中心軸線Lに沿った方向に直交する方向に対する斜板19の傾角の変更を許容するリンク機構を構成している。
また、回転軸17において、斜板19よりシリンダブロック12側には規制リング28が止着されている。規制リング28と斜板19の間には、ばね29が回転軸17周りに装着されている。このばね29は、斜板19がラグプレート23側に傾動するように斜板19を付勢する。
回転軸17には、回転軸17の軸方向に沿って延びる第1軸内通路17aが形成されている。第1軸内通路17aの後端は、圧力調整室30aに開口している。さらに、回転軸17には、回転軸17の径方向に沿って延びる第2軸内通路17bが形成されている。第2軸内通路17bの一端は第1軸内通路17aの先端に連通するとともに、他端は制御圧室27に開口している。よって、制御圧室27と圧力調整室30aとは、第1軸内通路17a及び第2軸内通路17bを介して連通している。
弁・ポート形成体14には、吸入室31に連通する絞り部14sが貫通形成されている。また、シリンダブロック12における弁・ポート形成体14側の端面には、圧力調整室30aと絞り部14sとを連通する連通部12rが凹設されている。そして、制御圧室27と吸入室31とは、第2軸内通路17b、第1軸内通路17a、圧力調整室30a、連通部12r及び絞り部14sを介して連通している。よって、第2軸内通路17b、第1軸内通路17a、圧力調整室30a、連通部12r及び絞り部14sは、制御圧室27から吸入室31に至る抽気通路を形成している。そして、絞り部14sにより、抽気通路の開度が絞られている。
制御圧室27の圧力の制御は、吐出室32から制御圧室27への冷媒ガスの供給と、制御圧室27から吸入室31への冷媒ガスの排出とが行われることにより行われる。よって、制御圧室27に供給される冷媒ガスは、制御圧室27の圧力を制御する制御ガスである。そして、制御圧室27と斜板室16との圧力差に伴って移動体24がラグプレート23に対して回転軸17の軸方向に移動するようになっている。リヤハウジング15内には、制御圧室27の圧力を制御する制御機構としての電磁式の容量制御弁35が設けられている。
容量制御弁35と吸入室31とは連通路36を介して連通している。本実施形態の容量制御弁35は、吸入室31から連通路36を介して容量制御弁35に供給される冷媒の圧力(吸入圧力)を感知することで弁開度が調整されている。容量制御弁35と吐出室32とは連通路37を介して連通している。また、容量制御弁35と圧力調整室30aとは、隔壁15c内及び弁・ポート形成体14を通過する通路38(図2参照)によって連通している。よって、通路38の一部は、隔壁15c内に形成されている。そして、吐出室32と圧力調整室30aとは、連通路37、容量制御弁35及び通路38を介して連通している。よって、連通路37、通路38、圧力調整室30a、第1軸内通路17a及び第2軸内通路17bは、吐出室32から制御圧室27に至る給気通路を形成しており、容量制御弁35は、給気通路上に設けられている。
図3に示すように、容量制御弁35の弁開度を減少させると、吐出室32から連通路37,通路38、圧力調整室30a、第1軸内通路17a及び第2軸内通路17bを介して制御圧室27へ供給される冷媒ガスの流量が少なくなる。そして、制御圧室27から第2軸内通路17b、第1軸内通路17a、圧力調整室30a、連通部12r及び絞り部14sを介して吸入室31に冷媒ガスが排出されることにより、制御圧室27の圧力が吸入室31の圧力に近づく。
制御圧室27の圧力が吸入室31の圧力に近づいて、制御圧室27と斜板室16との圧力差が少なくなることで、移動体24の第1円筒部24aがラグプレート23に近づくように移動体24が移動する。すると、斜板19が、ばね29の付勢力によってラグプレート23側に付勢されるとともに、突起19cが傾斜面23c上を回転軸17に対して離間する方向へスライド移動することで、斜板19の傾角が大きくなり、ピストン20のストロークが大きくなって吐出容量が増える。
図1に示すように、容量制御弁35の弁開度を増大させると、吐出室32から連通路37,通路38、圧力調整室30a、第1軸内通路17a及び第2軸内通路17bを介して制御圧室27へ供給される冷媒ガスの流量が多くなる。よって、制御圧室27の圧力が吐出室32の圧力に近づく。
制御圧室27の圧力が吐出室32の圧力に近づいて、制御圧室27と斜板室16との圧力差が大きくなることで、移動体24の第1円筒部24aがラグプレート23から離間するように移動体24が移動する。すると、押圧部24dが凸部19bを押圧して、斜板19が、ばね29の付勢力に抗してラグプレート23から離間する方向へ押圧される。そして、突起19cが傾斜面23c上を回転軸17に近づく方向へスライド移動することで、斜板19の傾角が小さくなり、ピストン20のストロークが小さくなって吐出容量が減る。
次に、本実施形態の作用について説明する。
図2に示すように、吐出室32は、周壁15bの少なくとも一部により構成されており、吐出室32の少なくとも一部分が、リヤハウジング15の内周面15rからリヤハウジング15の内方に向けて延びるとともに回転軸17の周方向において隣り合う隔壁15cの間に形成されている。このため、吐出室32が円環形状では無くなっている。よって、吐出室32の円環形状により発生する吐出脈動の共振が防止される。また、冷媒ガスが、各吸入室31に吸入される前に、各吸入室31に対して比較的大きい空間である斜板室16に一旦吸入される。このため、斜板室16によるマフラ効果を利用して吸入脈動が効果的に低減される。
上記実施形態では以下の効果を得ることができる。
(1)吐出室32は、周壁15bの少なくとも一部により構成されており、吐出室32の少なくとも一部分が、リヤハウジング15の内周面15rからリヤハウジング15の内方に向けて延びるとともに回転軸17の周方向において隣り合う隔壁15cの間に形成されている。これによれば、吐出室32を円環形状では無くすることができる。よって、吐出室32の円環形状により発生する吐出脈動の共振を防止することができる。
(2)吐出室32は、各吸入室31の周りを全周に亘って覆っている。これによれば、吐出室32が、各吸入室31の周りの一部分を覆っていない場合に比べると、吐出室32の容積を大きくすることができる。その結果、吐出室32によるマフラ効果を利用して吐出脈動を効果的に低減することができる。
(3)吸入室31は、回転軸17の中心軸線Lに沿った方向から見た際に、回転軸17の周方向において隣り合う一組のシリンダボア12aの一部と重なるように、一組のシリンダボア12aに対して一つずつ配置されている。これによれば、例えば、吸入室31が、回転軸17の中心軸線Lに沿った方向から見た際に、三つ以上のシリンダボア12aと重なるように配置されている場合に比べると、各吸入室31の容積を小さくすることができる。したがって、リヤハウジング15内において、吐出室32の容積を大きくすることができるため、吐出室32によるマフラ効果を利用して吐出脈動を効果的に低減することができる。
(4)斜板室16と各吸入室31とは各吸入通路12bにより連通している。これによれば、例えば、外部冷媒回路から各吸入室31に冷媒ガスを吸入するための吸入配管を各々配設して、各吸入配管を介して各吸入室31に冷媒ガスを吸入する構成のように、斜板式圧縮機10の周りの構成が複雑化してしまうことを回避することができる。また、冷媒ガスが、各吸入室31に吸入される前に、各吸入室31に対して比較的大きい空間である斜板室16に一旦吸入されるため、斜板室16によるマフラ効果を利用して吸入脈動を効果的に低減することができる。
(5)容量制御弁35から制御圧室27に供給される冷媒ガスの通路38の一部が、隔壁15c内に形成されている。この構成は、可変容量型の斜板式圧縮機10として好適である。
(6)例えば、吐出室32を吸入室31の内周側に形成することで、吐出室32を円環形状では無くすることができる。しかし、吐出室32を吸入室31の内周側に形成すると、吐出室32の容積が、吐出室32を吸入室31の外周側に形成した場合に比べて小さくなってしまい、吐出室32によるマフラ効果を十分に利用できず、吐出脈動を効果的に低減することができない。そこで、本実施形態では、吐出室32は、周壁15bの少なくとも一部により構成されており、吐出室32の少なくとも一部分が、リヤハウジング15の内周面15rからリヤハウジング15の内方に向けて延びるとともに回転軸17の周方向において隣り合う隔壁15cの間に形成されている。さらには、吐出室32は、各吸入室31の周りを全周に亘って覆っている。このようにすることで、吐出室32の容積を、吐出室32を吸入室31の内周側に形成した場合に比べて大きくさせつつ、吐出室32を円環形状では無くすることができる。
(7)例えば、吐出室32が、吸入室31の外周側に形成されていても、リヤハウジング15の内周面15rと吸入室31を内周側に区画する隔壁とを繋ぐ立設壁を立設することで、吐出室32を円環形状では無くすることができる。しかし、立設壁を立設する分だけ、吐出室32の容積が小さくなってしまい、吐出室32によるマフラ効果を十分に利用できず、吐出脈動を効果的に低減することができない。そこで、本実施形態では、吐出室32は、周壁15bの少なくとも一部により構成されており、吐出室32の少なくとも一部分が、リヤハウジング15の内周面15rからリヤハウジング15の内方に向けて延びるとともに回転軸17の周方向において隣り合う隔壁15cの間に形成されている。さらには、吐出室32は、各吸入室31の周りを全周に亘って覆っている。このようにすることで、吐出室32の容積を確保しつつも、吐出室32を円環形状では無くすることができる。
(8)本実施形態では、圧力調整室30aが、リヤハウジング15内に配置されていないため、例えば、圧力調整室30a内の冷媒ガスが、吸入室31内の冷媒ガスによって冷却されて液化してしまうといった問題を抑止することができる。その結果、斜板式圧縮機10の性能を良好なものとすることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 図4(a)に示すように、吸入室31が、回転軸17の中心軸線Lに沿った方向から見た際に、三つのシリンダボア12aと重なるように配置されていてもよい。各吸入室31は、回転軸17の軸方向に対して直交する断面視において、半円状に形成されている。また、図4(b)に示すように、各吸入室31が、回転軸17の軸方向に対して直交する断面視において、円弧状に形成されていてもよい。要は、吸入室31の形状は特に限定されるものではない。
○ 実施形態において、斜板室16を介して各吸入室31に冷媒が吸入される構成でなくてもよい。例えば、外部冷媒回路から各吸入室31に冷媒を吸入するための吸入配管を各々配設して、各吸入配管を介して各吸入室31に冷媒を吸入する構成としてもよい。
○ 実施形態において、各隔壁15cの外周面の一部が、リヤハウジング15の内周面15rに連続していてもよく、吐出室32が、各吸入室31の周りの一部分を覆っていない構成であってもよい。
○ 実施形態において、シリンダボア12aの数は特に限定されるものではない。
○ 実施形態において、吸入室31の数は特に限定されるものではない。要は、吐出室32は、周壁15bの少なくとも一部により構成されており、吐出室32の少なくとも一部分が、リヤハウジング15の内周面15rからリヤハウジング15の内方に向けて延びるとともに、回転軸17の周方向において隣り合う隔壁15cの間に形成されていればよい。
○ 実施形態において、圧力調整室30aと吐出室32とを連通する給気通路に絞り部が設けられており、圧力調整室30aと吸入室31とを連通する抽気通路上に容量制御弁35が設けられている構成であってもよい。
○ 実施形態において、クラッチを介して外部駆動源から駆動力を得るようにしてもよい。
○ 実施形態において、斜板式圧縮機10は、固定容量型であってもよい。
○ 実施形態において、斜板式圧縮機10は、車両空調装置に用いられなくてもよく、その他の空調装置に用いられてもよい。
次に、上記各実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(イ)前記吸入室は、前記回転軸の軸方向に対して直交する断面視において、真円状である。
10…斜板式圧縮機、11…ハウジング、12…シリンダブロック、12a…シリンダボア、12b…吸入通路、14…弁・ポート形成体、15…ハウジング構成体としてのリヤハウジング、15a…底壁、15b…周壁、15c…隔壁、16…斜板室、17…回転軸、19…斜板、19c…リンク機構を構成する突起、20…ピストン、23…区画体としてのラグプレート、23c…リンク機構を構成する傾斜面、24…移動体、27…制御圧室、31…吸入室、32…吐出室、35…制御機構としての容量制御弁、38…通路。

Claims (5)

  1. シリンダブロックと、弁・ポート形成体を介して前記シリンダブロックに連結されるハウジング構成体とを有するハウジングを備え、
    前記ハウジング内に回転可能に支持される回転軸と、
    前記回転軸からの駆動力を得て回転する斜板と、
    前記ハウジング内に区画されるとともに前記斜板が収容される斜板室と、
    前記斜板に係留される複数のピストンと、
    前記シリンダブロックにおける前記回転軸の周囲に複数形成されるとともに各ピストンが往復動可能に収容されるシリンダボアと、
    前記ハウジング構成体内に区画されるとともに前記シリンダボアにそれぞれ連通する吸入室及び吐出室と、を備える斜板式圧縮機であって、
    前記ハウジング構成体は、底壁と、前記底壁から前記シリンダブロックに向けて延出する周壁と、を有し、
    前記底壁には、前記底壁から前記弁・ポート形成体に向けて延出するとともに内部に前記吸入室を形成する隔壁が複数設けられており、前記複数の隔壁は互いに間隔を置いて配置されており、
    前記吐出室は、前記周壁の少なくとも一部により構成され、前記吐出室の少なくとも一部分が、隣り合う隔壁の間に形成されていることを特徴とする斜板式圧縮機。
  2. 前記吐出室は、各隔壁の周りを全周に亘って覆っていることを特徴とする請求項1に記載の斜板式圧縮機。
  3. 前記吸入室は、前記回転軸の中心軸線に沿った方向から見た際に、前記回転軸の周方向において隣り合う一組のシリンダボアの一部と重なるように、前記一組のシリンダボアに対して一つずつ配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の斜板式圧縮機。
  4. 前記斜板室内には冷媒が吸入され、前記斜板室と各吸入室とは、前記シリンダブロック及び前記弁・ポート形成体を貫通する吸入通路により連通していることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の斜板式圧縮機。
  5. 前記回転軸の中心軸線に沿った方向に直交する方向に対する前記斜板の傾角の変更を許容するリンク機構と、
    前記斜板室内で前記回転軸と一体回転可能に設けられた区画体と、
    前記区画体に対して前記中心軸線に沿った方向に移動して前記傾角を変更する移動体と、
    前記区画体と前記移動体とに区画されるとともに前記吐出室の冷媒が供給されることによって前記移動体を移動させる制御圧室と、
    前記ハウジング構成体内に設けられるとともに前記制御圧室の圧力を制御する制御機構と、を備え、
    前記制御機構から前記制御圧室に供給される前記冷媒の通路の一部が、前記隔壁内に形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の斜板式圧縮機。
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