JP2016154736A - ブレーキ付運搬車及び移動型x線撮影装置 - Google Patents

ブレーキ付運搬車及び移動型x線撮影装置 Download PDF

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Abstract

【課題】鉛直軸周りに回転可能なキャスターを備える運搬車又は移動型X線撮影装置において、キャスター外からのブレーキ操作によって車輪を制動することが可能な技術を提供することを目的とする。【解決手段】ブレーキ付運搬車200は、運搬車本体部210と、車輪232等を含むキャスター230、環状形状に形成され、運搬車本体部210により、運搬車本体部210の底部と車輪232との間であってキャスター230が回転する鉛直軸周りの位置で、車輪232に当接する制動位置と車輪232から運搬車本体部210側に離れた制動解除位置との間で移動可能に支持された環状当接部250と、キャスター230外の位置で制動操作または制動解除操作であるブレーキ操作を受けて環状当接部250を移動させるブレーキ操作部とを備える。【選択図】図12

Description

この発明は、運搬車又は移動型X線撮影装置を制動するための技術に関する。
特許文献1は、キャスターのヨーク内に当板と、当板をキャスター側に押圧する圧縮スプリングとを配設し、当板をハンドルのワイヤーによって遠隔操作する技術を開示している。
特許文献2は、手押し用のハンドルと、ハンドルに併設されたブレーキ手段とを備えたX線撮影装置を開示している。ブレーキ手段は、車輪の外周に当接可能なブレーキシューと、レバーとブレーキシューとを連結するリンク機構とを備えている。
特開2004-9906号公報 特開2011−87923号公報
ところで、運搬車の移動方向の自由度を高めるためには、車輪を、鉛直軸周りにも回転可能に支持することが好ましい。
しかしながら、特許文献1に開示の技術では、当板は、前後方向斜めに広がる脚部を、キャスターに押し当ててキャスターの回転を停止させる構成である。このため、仮にキャスターが鉛直軸周りに回転すると、当該キャスターの回転を停止させることはできない。
また、特許文献2に開示の技術では、ブレーキシューは、車輪を回転可能に支持する部分に取付けられている。このため、仮に車輪が鉛直軸周りに回転すると、これと共にブレーキシューも鉛直軸周りに回転する。このため、リンク機構はブレーキシューの動きに追従することはできず、リンク機構を動作させることはできない。
そこで、本発明は、鉛直軸周りに回転可能なキャスターを備える運搬車又は移動型X線撮影装置において、キャスター外からのブレーキ操作によって車輪を制動することが可能な技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、第1の態様に係るブレーキ付運搬車は、運搬車本体部と、車輪と、前記車輪をその中心軸周りに回転可能に支持する車輪支持部とを含み、前記運搬車本体部の底側に突出するように、前記車輪支持部が前記運搬車本体部の底部に鉛直軸周りに回転可能に支持されたキャスターと、環状形状に形成され、前記運搬車本体部により、前記運搬車本体部の底部と前記車輪との間であって前記キャスターが回転する前記鉛直軸周りの位置で、前記車輪に当接する制動位置と前記車輪から前記運搬車本体部側に離れた制動解除位置との間で移動可能に支持された環状当接部と、前記キャスター外の位置で制動操作または制動解除操作であるブレーキ操作を受けて、前記環状当接部を前記制動位置と前記制動解除位置との間で移動させるブレーキ操作部とを備える。
第2の態様は、第1の態様に係るブレーキ付運搬車であって、前記車輪が回転する回転軸は、前記キャスターが回転する前記鉛直軸から離れた位置に設定されているものである。
第3の態様は、第1又は第2の態様に係るブレーキ付運搬車であって、前記ブレーキ操作部は、ブレーキ操作力を受ける操作力受部と、前記ブレーキ操作力を、前記環状当接部を移動させる力として伝達するブレーキ操作力伝達機構とを備える。
第4の態様は、第3の態様に係るブレーキ付運搬車であって、前記環状当接部を前記制動位置に向けて付勢する付勢部材をさらに備え、前記ブレーキ操作力伝達機構は、前記ブレーキ操作力を、前記環状当接部を前記制動解除位置に向けて移動させる力として伝達するものである。
第5の態様は、第3又は第4の態様に係るブレーキ付運搬車であって、前記キャスターを複数備えると共に、前記複数のキャスターのそれぞれに前記環状当接部が設けられ、前記ブレーキ操作力伝達機構は、前記ブレーキ操作力を複数のキャスターのそれぞれに設けられた前記環状当接部に伝達するものである。
第6の態様は、第5の態様に係るブレーキ付運搬車であって、前記ブレーキ操作力伝達機構は、延在方向中間部を支点として揺動可能に支持された複数のリンクを含み、前記複数のリンクの一端部がそれぞれ別の前記環状当接部を移動させる位置に配設されると共に、前記複数のリンクの他端部が相互に回転可能に連結されたリンク機構と、一端部が前記操作力受部側に連結されると共に、他端部が前記複数のリンクの連結部分を変位させるように前記リンク機構に対して連結されたワイヤーとを備える。
第7の態様に係る移動型X線撮影装置は、第1〜第6のいずれか1つの態様に係るブレーキ付運搬車と、前記運搬車本体部に支持されたX線撮影装置とを備える。
第1の態様によると、環状形状に形成され、前記運搬車本体部により、前記運搬車本体部の底部と前記車輪との間であって前記キャスターが回転する前記鉛直軸周りの位置で、前記車輪に当接可能な制動位置と前記車輪から前記運搬車本体部側に離れた制動解除位置との間で移動可能に支持された環状当接部と、キャスター外の位置でブレーキ操作を受けて、前記環状当接部を前記制動位置と前記制動解除位置との間で移動させるブレーキ操作部とを備えている。このため、キャスターの鉛直軸周りの回転に関わらず、ブレーキ操作部によって、環状当接部を制動位置と制動解除位置との間で移動させることができる。また、環状当接部が制動位置に移動すると、その環状当接部は、鉛直軸周りに回転した任意の姿勢にある車輪に対して当接することができ、これにより、車輪の回転を停止させることができる。従って、鉛直軸周りに回転可能なキャスターを備える運搬車において、キャスター外からのブレーキ操作によって車輪を制動することができる。
第2の態様によると、前記車輪が回転する回転軸は、前記キャスターが回転する前記鉛直軸から離れた位置に設定されているため、運搬車を移動させると、車輪の回転軸は、前記鉛直軸に対して、運搬車の移動方向後方に移動する。このため、運搬車を円滑に移動させることができる。
第3の態様によると、操作力受部を操作する力によって、環状当接部を移動させることができる。
第4の態様によると、通常状態では、付勢部材の付勢力によって環状当接部を制動位置に向けて移動させて車輪が回転しない状態、即ち、運搬車を制動した状態に保つことができる。また、操作力受部にブレーキ操作力を加えることによって、環状当接部を制動解除位置に移動させて、車輪が回転軸周りに回転できる状態、即ち、運搬車を移動させることができる状態とすることができる。
第5の態様によると、鉛直軸周りに回転可能なキャスターを複数備えるため、運搬車の移動方向の自由度が増す。そして、複数のキャスターのそれぞれにおいて、環状当接部の制動位置への移動によって車輪の回転を停止させることができる。このため、運搬車をより確実に制動することができる。
第6の態様によると、ワイヤーを引っ張ると、前記複数のリンクの連結部分が変位する。これにより、複数のリンクの一端部が移動して、それぞれ別の環状当接部を移動させることができる。これにより、操作力受部を操作してワイヤーを引っ張ることによって、複数の車輪の制動状態を変更させることができる。
X線撮影装置は、比較的大型でかつ重い。第7の態様のように、かかるX線撮影装置を上記ブレーキ付運搬車によって支持して移動させることによって、ベッド及び医療装置等の干渉物が存在する場所に容易に干渉をさけつつ移動させることができる。また、キャスター外でのブレーキ操作によって、移動型X線撮影装置を容易に制動した状態に保つことができる。
実施形態に係る移動型X線撮影装置を示す斜視図である。 移動型X線撮影装置を示す側面図である。 X線CT撮影装置の内部構造を示す断面図である。 支持部及び支持部を支持する構造部分を示す断面図である。 支持部を支持する構造部分を示す断面図である。 X線CT撮影装置の模式的な断面図である。 図6のVII−VII線における部分模式断面図である。 操作力受部を示す斜視図である。 操作力受部を示す側面図である。 操作力受部を示す側面図である。 運搬車本体部及びこれに取付けられた各部を示す斜視図である。 図11の部分拡大斜視図である。 運搬車本体部及びこれに取付けられた各部を示す平面図である。 図13のXIV−XIV線断面図である。 図14の部分拡大断面図である。 鉛直軸に直交する平面において車輪の移動軌跡と環状当接部との関係を示す図である。 図13のXIV−XIV線断面図において環状当接部が制動解除位置にある状態を示す図である。 図17の部分拡大断面図である。
以下、実施形態に係るブレーキ付運搬車及び移動型X線撮影装置について説明する。なお、ここでは、ブレーキ付運搬車に移動型X線撮影装置が搭載されることによって、移動型X線撮影装置が構成されている例で説明する。
図1は移動型X線撮影装置10を示す斜視図であり、図2は移動型X線撮影装置10を示す側面図である。なお、図2では部分的にカバーが省略され、内部構造が示されている。また、図3は移動型X線撮影装置10の内部構造を示す断面図であり、図4は主として支持部及び支持部を支持する構造部分を示す断面図であり、図5は主として支持部を支持する構造部分を示す断面図である。また、図6はX線CT撮影装置21の模式的な断面図であり、図7は図6のVII−VII線における部分模式断面図である。図6及び図7は、各部間の相互関係を説明するために模式化した図であるため、他の図で表された部分が簡略化又は省略等して描かれていることがある。
<1.全体構成>
まず、図1〜図3及び図6を参照して、移動型X線撮影装置10の全体構成について説明する。
移動型X線撮影装置10は、ブレーキ付運搬車200と、X線撮影装置としてのX線CT撮影装置21とを備える。X線CT撮影装置21は、ブレーキ付運搬車200の運搬車本体部に支持されており、ブレーキ付運搬車200と共に移動及び停止するように構成されている。移動や停止は人力で行ってもよいが、図示しないカートで曳くなど、何らかの駆動力によって行ってもよい。
X線CT撮影装置21は、被写体として患者の一部、例えば、頭部、頚椎、腕関節、手指、***、腰椎、股関節、膝、足等をCT撮影するための装置であり、X線発生器40と、X線検出器45と、支持部30と、基体100とを備える。
X線発生器40は、X線を発生可能に構成されている。X線検出器45は、X線発生器40から照射され、撮影対象である被写体を透過したX線を検出する部分である。
支持部30は、炭素繊維強化プラスチック等によって形成された外装部32を含み、外装部32によってX線発生器40とX線検出器45とを対向させた状態で支持するように構成されている。
基体100は、本装置21を構成する各部が直接或は間接的に組付けられるベースとなる部分である。特に、本基体100は、X線発生器40とX線検出器45とが旋回軸A周りに旋回するように、支持部30を旋回可能に支持している。なお、以下の説明では、便宜上、基体100に対して支持部30が設けられた側を前側、その反対側を後側という場合がある。
本実施形態では、基体100は、旋回軸Aが水平方向に沿って配設されるように、上記支持部30を支持している。このため、支持部30によって支持されたX線発生器40とX線検出器45とは、鉛直方向に対して直交する水平方向に沿った旋回軸Aを挟んで間隔をあけて対向配置され、その周りに旋回する。なお、旋回軸Aは水平状に配置されるが、厳密に水平でなくてもよい。また、旋回軸Aを傾動可能な構成としてもよい。
このX線CT撮影装置21では、次のようにして被写体のX線CT撮影を行う。すなわち、被写体が、基体100の反対側から旋回軸Aに沿ってX線発生器40とX線検出器45との間に配設される。この状態で、支持部30が旋回軸A周りに回転することで、X線発生器40及びX線検出器45が前記旋回軸A周りに回転する。そして、X線検出器45で得られる、画像を信号化した電気信号に基づいて被写体のCT画像を再構成する演算処理等を行って、被写体のCT画像を生成する。
このため、本X線CT撮影装置21は、被写体を水平方向に沿って配設した状態でX線CT撮影するのに適した装置として構成されている。
なお、このX線CT撮影装置21は、支持部30、X線発生器40及びX線検出器45の回転を停止させた状態で、X線撮影を行うことによって、被写体に対して所望の方向のX線透過撮影を行うことができる。また、支持部30、X線発生器40及びX線検出器45を、180°未満の範囲で回転させながら、複数回のX線撮影を行うことによって、トモシンセシス撮影を行うことも可能である。なお、ブレーキ付運搬車200に搭載されるX線撮影装置は、X線CT撮影機能のみを備える装置であっても、他の撮影機能を兼ね備えるものであってもよいし、CT撮影機能を備えている必要は無く、例えば、X線CT撮影、X線透過撮影、トモシンセシス撮影の少なくとも1つを行う装置であってもよい。
ブレーキ付運搬車200は、運搬車本体部210と、キャスター230と、環状当接部250と、ブレーキ操作部300とを備える。
運搬車本体部210は、ブレーキ付運搬車200の基本骨格となる部分である。この運搬車本体部210の上に、上記X線CT撮影装置21が支持されている。
キャスター230は、ブレーキ付運搬車200の四隅から下方に突出するように支持されている。キャスター230の車輪232が床上等を転がることで、ブレーキ付運搬車200及びX線CT撮影装置21が移動することができる。また、キャスター230の車輪232の回転が停止されることで、ブレーキ付運搬車200及びX線CT撮影装置21が制動された状態に維持される。
環状当接部250は、キャスター230の車輪232に当接することにより、当該車輪232の回転を停止可能に構成されている(図6参照)。
ブレーキ操作部300は、キャスター230外の位置でブレーキ操作を受けて、環状当接部250を移動可能に構成されている。ここでは、X線CT撮影装置21の一側部にブレーキレバー302が設けられている(図1及び図2参照)。ブレーキレバー302と環状当接部250とは、ワイヤー352、リンク機構360等を含むブレーキ操作力伝達機構350によって連結されている。このブレーキレバー302を操作することによって、環状当接部250が移動し、キャスター230の車輪232が自由に回転できる状態(制動解除状態)と回転が停止された状態(制動状態)との間で切替えられる。
以下、各部についてより具体的に説明する。
<2.支持部の構成>
図1〜図6に示すように、支持部30は、外装部32を含む。外装部32は、X線発生器40及びX線検出器45を対向させた状態で内蔵して支持する。また、外装部32は、X線発生器40、X線検出器45及びそれらへの配線材、制御基盤等を覆ってそれらを保護する。
外装部32は、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)によって形成されている。炭素繊維強化プラスチックは、鉄等の金属材料と比べて軽量であり、強度も優れる。かかる外装部32によってX線発生器40及びX線検出器45を内蔵して支持することで、当該外装部32を含む支持部30の軽量化を図ることができる。また、支持部30の軽量化を図ることができる結果、当該支持部30を回転可能に支持する構成部分(後述する)の軽量化が可能となる。これにより、X線CT撮影装置21の全体を軽量化できる。
どのように炭素繊維強化プラスチックで外装部32を形成するかは、様々に考えうる。布状に織り上げた炭素繊維をプラスチックに接合して形成してもよいし、または炭素繊維を細片状としてプラスチックに一様に分散させて混入して形成してもよい。
また、X線発生器40とX線検出器45とを支持する構成部分を剛性に優れた炭素繊維強化プラスチックによって形成することと、当該構成部分を、外装部32をなす形状とし、その延在方向に対して直交する面における断面形状を環状形状(好ましくは箱形状)とすることとが相俟って、剛性に優れた構成とすることができる。このように、外装部32を含む支持部30の軽量化を図ると共にその高剛性化を図ることで、支持部30の旋回時において支持部30の撓み変形を少なくすることができる。結果、X線発生器40とX線検出器45との旋回移動を高精度に保つことができ、かつ、X線CT撮影装置21の軽量化を図ることができる。特に、X線発生器40とX線検出器45とが、それらの支持構造部分等の撓み変形に起因してぶれることを抑制することで、X線発生器40とX線検出器45との旋回時に逐次得られる画像間において位置ずれを抑制できる。結果、高精度なX線CT画像を得ることができる。
もっとも、X線発生器とX線検出器とが金属等によって構成されたフレームによって対向した状態に支持されており、これらをフレームとは別の樹脂製の外装によって覆うようにしてもよい。
具体的には、外装部32は、旋回軸Aに沿って延在する一対のアーム部34、36と、アーム基部38とを含む。
一対のアーム部34、36は、先端部が塞がれた角筒状に形成されており、旋回軸Aに沿って延在するように配設されている。
アーム基部38は、中間胴部38aと、その両端側の曲げ部38bとを含む。中間胴部38aは旋回軸Aに対して直交する方向に延在する角筒状に形成されており、曲げ部38bは、中間胴部38aの端部において旋回軸Aに直交する方向から旋回軸Aに沿った方向に曲る角筒状に形成されている。中間胴部38aとその両端の曲げ部38bとは、全体として1つの角筒を形成するように連なっている。
一対のアーム部34、36は、アーム基部38の両端に連なっており、アーム基部38によって旋回軸Aを挟んで対向する並行状態で支持されている。
そして、外装部32を全体として見ると、一対のアーム部34、36とアーム基部38とがU字状をなすように連続する筒形状(ここでは角筒形状)をなしている。外装部32内には、一方のアーム部34の端部からアーム基部38を経て他方のアーム部36の端部に至る空洞が形成されている。なお、外装部32の表面には塗装等が施されていてもよい。
一方のアーム部34の先端部にX線発生器40が取付けられており、他方のアーム部36の先端部にX線検出器45が取付けられている。
X線発生器40は、X線発生本体部41と、X線規制部42とを含む。X線発生本体部41は、X線管等、X線を発生させる部分である。X線規制部42は、X線発生本体部41によるX線の照射方向前方に設けられ、X線の照射領域を規制する部分である。X線規制部42は、X線の広がりを規制する開口を形成するX線遮蔽材料からなる板状部材を含むものであり、コリメータと呼ばれることもある。開口形状は、X線CT撮影を行う態様に応じて、所定の大きさの略方形開口形状に形成されている。X線撮影の態様によっては、開口形状をスリット状に形成して被写体を走査できるようにしてもよい。
開口を形成するための板状部材としては、一枚のX線遮蔽板に一つまたは複数の開口が設けられたもの、二枚以上の板をずらして重ね合わせることで開口を形成するもの、さらには二枚以上の板を移動可能に配置して開口形状及び開口面積を変更可能としたもの等、目的とするX線撮影或はCT撮影の対象となる領域に応じた種々の構成が採用される。開口によってX線が例えばX線コーンビームとなるように規制される。
図6に示す例では、複数の遮蔽板42a、42bがX線の通過を許容する開口42hを形成している。それぞれの遮蔽板42a、42bはX線発生本体部41に対してそのX線の中心照射方向に対して直交する方向に独立変位する。複数の遮蔽板42a、42bが互いに近接することで開口42hの開口幅を小さくし、互いに離隔することで開口42hの開口幅を大きくすることができる。遮蔽板42a、42bが同じ方向に変位して照射するX線の方向を変更することもでき、照射方向と幅の変更を兼ねる移動も可能である。遮蔽板42a、42bはモータ等のアクチュエータを備えた遮蔽板駆動機構で変位させるが、遮蔽板駆動機構の図示は省略する。
複数の遮蔽板42a、42bが所定方向にX線の通過を規制する部材であるとすれば、当該所定方向に直交する方向にX線の通過を規制する複数の遮蔽板を設けることも想定される。この場合、複数の遮蔽板は、上記遮蔽板42a、42bに対してX線照射方向前方か後方に隣接して配置するとよい。これらの複数の遮蔽板及びこれらを独立して変位させる構成自体は、配設方向等を除き、上記したものと同様構成のものを用いることができる。
X線発生器40は、他方のアーム部36の先端部に向けてX線コーンビームを照射可能な位置及び姿勢で、一方のアーム部34の先端部に取付けられている。
X線検出器45は、2次元的に広がった検知面を有するフラットパネルディテクタ(FPD)或はX線蛍光増倍管(I.I.=Image Intensifier)等により構成されている。
このX線検出器45は、X線発生器40からのX線が検知面に照射可能な姿勢で、他方のアーム部36の先端部内向き部分に取付けられている。
これにより、一対のアーム部34、36によって、X線発生器40及びX線検出器45が旋回軸Aを挟んで対向状態で支持される。そして、そして、X線発生本体部41より照射されたX線コーンビームがX線規制部42によってその広がりを規制されつつ照射される。そして、このX線コーンビームが旋回軸A及びその周辺を通ってX線検出器45の検知面に達するようになっている。
なお、上記X線発生器40及びX線検出器45に対する配線は、外装部32内の空間を通って配設される。
また、支持部30は、旋回軸Aに沿って上記X線発生器40及びX線検出器45の反対側に延出するように設けられた旋回支持軸部50を含む。
すなわち、アーム基部38には、旋回軸Aに沿った空洞部39が形成されている。ここでは、アーム基部38の延在方向中間部の前部及び後部に、旋回軸A周りで開口する開口38hが形成されている。そして、この開口38hに筒部材38eが嵌め込まれ、外装部32に対してネジ止等で固定されている。この筒部材38eの内周側に前記旋回軸A周りに拡がる空間を形成する空洞部39が形成されている。図示の実施形態では空洞部39は円筒状に形成される。また、筒部材38eの内周部であって旋回軸A方向の中間部には、内周側に向けて突出する固定用鍔部38fが延出している。
旋回支持軸部50は、第1旋回支持軸部52と第2旋回支持軸部56とを備える。
図5に示すように、第1旋回支持軸部52は、中央が開口する円板状部53と、円板状部53の中央開口から円板状部53の一方主面側(後側)に延出する筒状部54とを備えている。第1旋回支持軸部52は、円板状部53の中央開口と筒状部54内の空間とが連続する中空形状に形成されている。
第2旋回支持軸部56は、筒状部57と、筒状部57の一端部(後側端部)から外周側に広がる固定用鍔部58とを備える。
筒状部57の他端部(前側端部)は、第1旋回支持軸部52の筒状部54の一端部(後側端部)に連結されている。ここでは、筒状部57の他端部が筒状部54の一端部に内嵌めされることで、それらが連結されている。固定用鍔部58は、後述する旋回駆動部180の中空回転軸部186に連結されている。
この旋回支持軸部50は、上記円板状部53を筒部材38eの固定用鍔部38fに重ね合せた状態でネジ止等することによって、外装部32に固定されている。この固定状態で、旋回支持軸部50は外装部32に対して旋回軸Aに沿って一対のアーム部34、36の反対側に延出している。この旋回支持軸部50は、全体として、第1旋回支持軸部52の内部空間と第2旋回支持軸部56の内部空間とが連続する中空形状に形成されている。
そして、旋回支持軸部50が後述する第1軸受160及び第2軸受165で回転可能に支持されることによって、支持部30が片持ち状態で旋回軸A周りに回転可能に支持される。また、旋回支持軸部50の他端部が旋回駆動部180の中空回転軸部186に相対回転不能に連結され、当該旋回駆動部180によって回転駆動されることによって、支持部30が旋回軸A周りに回転駆動される。そして、支持部30が旋回軸A周りに回転することで、X線発生器40及びX線検出器45が旋回軸A周りに回転し、CT画像、トモシンセシス画像等を再構成するために必要な、複数方向から患部を撮影した複数のX線投影データを取得することができる。
また、空洞部39には、収容部60が設けられている。収容部60は、有底円筒状に形成されており、被写体の少なくとも一部を収容可能に構成されている。より具体的には、収容部60は、円板部61aの周囲に周壁部61bが形成された構成とされている。円板部61aの中央部には開口が形成されている。また、収容部60内には、円板部61aの開口を塞ぐように底板61cが取付けられている。なお、収容部60の少なくとも一部が空洞部39内に配設されていればよい。従って、収容部60の奥側部分又は前側部分が空洞部39から突出していてもよい。
そして、X線発生器40とX線検出器45との間に被写体(詳細には、患者の一部で、X線撮影対象となる部分であり、例えば、上腕、頭部等)を配設した状態で、一部(例えば手先、頭頂部等)を収容部60に収容できるようになっている。
この収容部60は、空洞部39に収容されてはいるが、筒部材38eには固定されていない。ここでは、収容部60は、その中心軸を旋回軸Aと一致させると共に、一対のアーム部34、36間の空間に向けて開口させた状態で、収容部支持部62によって回転不能に支持されている。
収容部支持部62は、取付部材63と、第1収容部支持軸部64と、第2収容部支持軸部65とを備える。
取付部材63は、中央が開口する円板状部63aと、円板状部63aの中央開口から円板状部63aの一方主面側(後側)に延出する筒状部63bとを備えている。
第1収容部支持軸部64は、円筒状に形成されている。第1収容部支持軸部64の一端部(前側端部)は、筒状部63bの端部に連結されている。ここでは、第1収容部支持軸部64の一端部(前側端部)は、後述する第2軸受165の内側環状部材167を介して筒状部63bの端部に連結されている。
また、第2収容部支持軸部65は、丸棒状に形成されている。第2収容部支持軸部65の一端部(前側端部)は、第1収容部支持軸部64の他端部(後側端部)に連結されている。ここでは、第2収容部支持軸部65の一端部(前側端部)が、第1収容部支持軸部64の他端部(後側端部)内に挿入された状態で連結されている。
そして、収容部支持部62の一端部(前側端部)が収容部60の円板部61aの外向き面に固定されることで、収容部支持部62は、収容部60に対してその開口とは反対側に向けて旋回軸Aに沿って延出する姿勢で延出するように支持される。この収容部支持部62は、上記旋回支持軸部50の内部空間及び旋回駆動部180の中空回転軸部186の内部空間を通って当該旋回支持軸部50に対して相対回転可能に配設される。そして、収容部支持部62の他端部(後側端部)が中空回転軸部186から外方に突出して後述する旋回支持基部150に固定されることで、収容部60が基体100に固定的に支持されることになり、収容部60は上記空洞部39内において回転不能かつ一定位置及び姿勢で支持される。
空洞部39は、外装部32による支持機能を保てる範囲で可能な限り大きな開口形状であることが好ましい。また、収容部60の開口は、収容部60を空洞部39内に収容可能な範囲内で可能な限り大きく形成されていることが好ましい。
なお、ここでは、収容部60は回転不能に支持されているが、回転可能に支持されていてもよい。もっとも、この場合であっても、収容部は、支持部に対して相対回転可能に支持され、支持部が回転しても、収容部は支持部の回転に従動しない、つまり、回転しない状態を保てることが好ましい。
本実施形態における支持部30は、アーム基部38にZ方向に延在する旋回支持軸部50が連結され、アーム部34、アーム部36がアーム基部38から旋回支持軸部50とは反対のZ方向に延在し、その配置によってアーム部34、アーム部36の間に被写体を位置付ける空間ができる構成になっている。
支持部30を簡易、軽量にするため、支持部30の全体形状はU字状となっている。U字状は、厳密にUの字の形状でなくともよく、C字状、アーム基部の両端部に対して一対のアーム部が直角姿勢で並行状に延出する形状でもよい。つまり、アーム基部38、アーム部34、アーム部36からなり、アーム基部38は直線形状でも湾曲形状でもよいが、おおよそZ方向に直交する方向に延在しており、アーム部34、アーム部36は直線形状でも湾曲形状でもよいが、おおよそY方向に沿った方向に延在しており、アーム基部38とアーム部34、アーム部36との接合部分も湾曲して滑らかに接合されても、明白な角度をつけて接合されてもよく、このように形成されたアーム基部38、アーム部34、アーム部36の成す形状をU字状と総称するものとする。
<3.基体の構成>
<3.1.基体の概略構成>
図2、図3及び図6に示すように、基体100は、支持部30及び収容部60等を支持する部分である。基体100は、XYZ方向移動機構部110と、旋回支持基部150とを備えており、これらは、ブレーキ付運搬車200の運搬車本体部210上に支持されている。ブレーキ付運搬車200の構成については、別途説明する。
XYZ方向移動機構部110は、上記運搬車本体部210上に設けられ、旋回支持基部150及び当該旋回支持基部150によって直接又は間接的に支持された各部(支持部30等を含む)を、運搬車本体部210に対して、旋回軸Aと平行なZ方向、Z方向に対して水平面内において直交するX方向、Z方向及びX方向との双方に直交する鉛直方向であるY方向に移動させるように構成されている。
また、旋回支持基部150は、上記XYZ方向移動機構部110によってXYZ方向に移動可能に支持されている。この旋回支持基部150は、上記旋回支持軸部50及び収容部支持部62等を支持可能に構成されている。
そして、支持部30が旋回支持基部150に支持されることで、当該支持部30が旋回支持基部150と共にXYZ方向に移動可能に支持される。また、上記収容部60等も直接又は間接的に旋回支持基部150に支持されており、支持部30と共にXYZ方向に移動可能に支持される。
なお、上記基体100は、上記各部を覆うカバー104を備える。カバー104は、樹脂又は金属等によって形成されており、このカバー104によって上記各部が外部に露出しないように保護されている。
ここでは、カバー104は、カバー本体104aと、前面カバー104bとを含む。カバー本体104aは、XYZ方向移動機構部110の周囲及び上方を覆っており、運搬車本体部210に対して一定位置に固定されている。カバー本体104aのうち支持部30の部分には、開口が形成されており、当該開口を塞ぐように前面カバー104bが配設されている。前面カバー104bは、図示しないが、XYZ方向移動機構部110の中のZ方向に移動するZ方向移動プレートに固定されており、Z方向移動プレートと共にZ方向にのみ移動しつつ、カバー本体104aの上記開口を塞ぐ。
なお、前面カバー104bには、旋回支持軸部50が挿通される開口が形成されている。旋回支持軸部50のうち前面カバー104bを通過する部分の周りに軸カバー104cが取付けられている。この軸カバー104cは、ベース板152に固定されている。軸カバー104cの中央には開口が形成され、旋回支持軸部50が当該開口を貫通している。軸カバー104cは旋回支持軸部50とは機械的には分離されているので、旋回支持軸部50に従動して回転するようなことはない。以上の固定関係より、軸カバー104cは前面カバー104bとともにZ方向に移動し、前面カバー104bに対してX方向とY方向に移動しつつ前面カバー104bに形成された開口を塞ぐことができる。
また、基体100の上側部分の側部及び後部には表示操作パネル106、107が設けられると共に、基体100の内部には図示省略のCT撮影処理ユニットが設けられている。
表示操作パネル106、107は、タッチパネル等によって構成されており、CT撮影に係る諸情報を表示する表示装置及びCT撮影に係る諸指示を入力するための入力装置として用いられる。勿論、表示装置と入力装置とは別々に組込まれていてもよい。表示操作パネル106は画像の表示専用に用いられてもよい。
また、CT撮影処理ユニットは、CPU、ROMおよびRAM等を備える一般的なマイクロコンピュータ等によって構成された処理制御ユニットである。このCT撮影処理ユニットは、予め格納されたソフトウエア及び表示操作パネル106、107等によって入力された諸指示に従って、XYZ方向移動機構部110の動作制御、CT撮影時における旋回駆動部180の動作制御、及び、撮影によってX線検出器45で得られる電気信号に基づいて撮影対象のCT画像を再構成する演算処理等を行うように構成されている。撮影されたCT画像は、表示操作パネル106、107に表示されてもよいし、有線或は無線の通信回路を通じて他の表示部に表示される構成であってもよいし、磁気記録媒体、光学記録媒体、フラッシュメモリ等の記録媒体に記録されてもよい。
<3.2.支持部及び収容部の支持構成>
支持部30及び収容部60の支持構成について図3〜図7を参照してより具体的に説明する。
上記したように旋回支持基部150は、XYZ方向移動機構部110によって移動可能に支持されている。
旋回支持基部150は、ベース板152と、後部支持部154と、軸受支持部156とを備える。
ベース板152は、XYZ方向移動機構部110の上方位置に水平姿勢で支持された板状部分である。
後部支持部154は、全体として板状に形成された部分である。後部支持部154は、1枚の板状部材で構成されていてもよいし、複数の板状部材で構成されていてもよい。図5では、後部支持部154は、中央に孔が形成された板状部材の背面側に前記孔を閉じるように別の板状部材が取付けられた構成として描かれ,図6の模式図では、後部支持部154は1つの板状部材として簡略化して描かれている。
後部支持部154は、ベース板152の後部に、旋回軸Aに対して直交する姿勢で固定されている。後部支持部154は、別のブラケット等を介してベース板152に固定されていてもよいし、ベース板152に直接固定されていてもよい。
軸受支持部156は、後部支持部154よりも旋回軸A方向に沿って支持部30側(つまり、前側)に離れた位置で、上記ベース板152に対して一定位置及び姿勢で固定されている。軸受支持部156は、旋回軸Aを囲む環状形状に形成されている。軸受支持部156は、ベース板152又は後部支持部154に直接固定されていてもよいし、別途ブラケット等を介してそれらに固定されていてもよい。
軸受支持部156の内周部には、第1軸受160が支持されている。第1軸受160は、外側環状部材161と内側環状部材162とが円柱体又は球体等の転動体を介して相対回転可能に連結された構成とされている。外側環状部材161は、上記軸受支持部156の内部に相対回転不能に固定されており、内側環状部材162は、旋回支持軸部50の外周部に相対回転不能に固定されている。ここでは、内側環状部材162は、旋回支持軸部50のうち筒状部54の端部の外周周りに固定されている。
そして、本第1軸受160によって、旋回支持軸部50が、旋回軸Aに沿って旋回駆動部180から離れた位置で、回転可能に支持される。
また、第1軸受160から旋回軸Aに沿って支持部30側(つまり前側)に離れた位置に第2軸受165が設けられている。第2軸受165は、外側環状部材166と内側環状部材167とが円柱体又は球体等の転動体を介して相対回転可能に連結された構成とされている。外側環状部材166は、旋回支持軸部50に相対回転不能に固定されている。ここでは、外側環状部材166は、旋回支持軸部50のうち第1旋回支持軸部52の前側、さらに具体的には、円板状部53の前側の主面にその内周側に突出する状態で固定されている。また、内側環状部材167は、収容部支持部62に相対回転不能に固定されている。つまり、収容部支持部62は、第2軸受165を支持することで、旋回支持軸部50を回転可能に支持しており、この点において、旋回支持基部150の一要素としても用いられる。
そして、本第2軸受165によって、旋回支持軸部50が、旋回軸Aに沿って旋回駆動部180から離れ、かつ、第1軸受160から離れた位置で、回転可能に支持されている。
このように、旋回支持基部150の第1軸受160及び第2軸受165によって、運搬車本体部210の上方で、旋回支持軸部50が回転可能に支持され、これにより、旋回支持基部150が支持部30を片持ち状に回転可能に支持する。
このように、第1軸受160及び第2軸受165によって旋回支持軸部50を回転可能に支持することで、旋回軸Aに沿って配設された旋回支持軸部50が生むモーメント荷重が直接旋回駆動部180に作用することを抑制し、旋回支持軸部50の実際の回転軸のブレを防ぐことができる。
また、収容部60の収容部支持部62は、旋回支持軸部50及び旋回駆動部180を通って後部支持部154に達し、当該後部支持部154に相対回転不能に固定されている。これにより、収容部支持部62及び収容部60が空洞部39内で回転不能に支持される。
なお、ここでは、旋回支持基部150には、旋回支持軸部50の周囲に位置して回転位置検出部170及び回転制動部175が設けられている。
回転位置検出部170は、ギヤ等の回転伝達機構171を介して旋回支持軸部50に連結され、当該旋回支持軸部50と同期して回転可能な回転位置検出用軸部172と、当該回転位置検出用軸部の回転角度を検出するエンコーダ等の検出部173とを含む。
回転制動部175は、ギヤ等の回転伝達機構176を介して旋回支持軸部50に連結され、当該旋回支持軸部50と同期して回転可能な制動用軸部177と、当該制動用軸部177の回転を規制可能な制動部178とを含む。制動部178としては、電磁ブレーキ等を用いることができる。そして、回転位置検出部170によって支持部30の回転角度を検出し、支持部30が所定量以上回転したと判断された場合に、回転制動部175によって制動用軸部177の回転を停止させ、もって、支持部30の回転を停止させる。
これにより、例えば、支持部30が操作者により手動回転された場合において、支持部30の過回転を抑制することができる。
<3.3.支持部の回転駆動構成>
図3〜図6に示すように、上記支持部30及び旋回支持軸部50は、中空モータ182によって構成される旋回駆動部180によって回転駆動される。
中空モータ182は、中空本体部184と、中空回転軸部186とを備える。中空本体部184は、環状に形成されており、中空回転軸部186は、環状形状に形成されており、中空本体部184内に回転可能に支持されている。そして、中空本体部184内に電機子及び界磁子の一方が組込まれ、中空回転軸部186に電機子及び界磁子の他方が組込まれ、これらの両作用によって、中空回転軸部186が中空本体部184に対して回転駆動されるようになっている。また、本中空モータ182は、サーボモータ等の回転角度を制御可能なモータとしても構成されており、上記処理制御ユニットの制御下、その回転角度(回転方向及び回転量)が制御されるようになっている。
この中空モータ182の中空本体部184は、旋回支持基部150に固定されている。ここでは、中空本体部184の後側の環状端面が後部支持部154にネジ止等で固定されることで、ベース板152に固定されている。中空本体部184は、別のブラケット等を介してベース板152に固定されていてもよい。また、中空モータとしては、ダイレクトドライブ型中空モータをより好ましいものとして使用できる。図示の中空本体部184と中空回転軸部186は簡略に図示しているので両者が密着したように描かれているが、実際は適宜な隙間がある。
また、中空回転軸部186は、中空本体部184の一方側(前側)に突出しており、その端面に、上記旋回支持軸部50の後端部がネジ止等で相対回転不能に連結されている。
そして、旋回駆動部180の駆動によって中空回転軸部186を回転させることによって、旋回支持軸部50及び支持部30が、その回転方向及び回転量を制御されつつ、回転駆動されるようになっている。
<3.4.XYZ方向移動機構部について>
図3及び図6を参照してXYZ方向移動機構部110について説明する。
XYZ方向移動機構部110は、Y方向移動機構部120と、ZX方向移動機構部130とを備える。なお、本XYZ方向移動機構部110の各移動方向における制御は、処理制御ユニットによってなされる。
Y方向は、鉛直方向(上下方向)に沿った方向であり、X方向は旋回軸Aに沿った水平方向に沿った方向であり、Z方向は、X方向及びY方向の双方に直交する水平方向に沿った方向である。
Z方向を基にして説明すると、Z方向は旋回軸Aの軸方向と同じ方向であり、図示の例では水平方向に設定されている。X方向とY方向は共にZ方向に直交する方向であり、Y方向は図示の例では鉛直方向に、X方向は水平方向に沿って設定されている。
上記Y方向移動機構部120は、旋回支持基部150をY方向に沿って昇降移動可能に構成されており、ZX方向移動機構部は、旋回支持基部150をY方向移動機構部120と共にZ方向及びX方向に沿って移動可能に構成されている。
より具体的には、運搬車本体部210上にZX方向移動機構部130が配設されている。
ZX方向移動機構部130は、Z方向移動機構部132と、X方向移動機構部142とを備える。運搬車本体部210上にZ方向移動機構部132が配設され、Z方向移動機構部132上にX方向移動機構部142が配設されている。
これらのZ方向移動機構部132及びX方向移動機構部142は、リニアガイド等によって構成されたガイド部と、モータ及びボールネジを含む直線駆動機構、リニアモータ、流体シリンダ等によって構成された駆動部等を備える一般的な直線駆動機構であり、これらの組合わせによって、直交する2軸方向へ移動駆動可能なZX方向移動機構部130が構成されている。このような直交する2軸方向へ移動駆動可能な装置としては、直交ロボット等において採用される周知構成を含む種々構成を採用することができる。そして、上記Z方向移動機構部132及びX方向移動機構部142によって、それらの上に支持されたY方向移動機構部120がZX二次元平面内で移動駆動可能に維持される。
Y方向移動機構部120は、ガイドロッド部121と、駆動ロッド部125と、昇降ガイド部122と、昇降駆動部126とを備える。
ガイドロッド部121及び駆動ロッド部125は、ベース板152に垂下状に設けられた長尺部材である。
昇降ガイド部122は、X方向移動機構部142上に配設されており、ガイドロッド部121を昇降移動可能に支持している。ここでは、昇降ガイド部122は、ガイドロッド部121を挿通可能な鉛直方向に沿った円柱状空間を有する部材として構成されており、X方向移動機構部142によりX方向に駆動される部材上に鉛直姿勢で立設されている。また、昇降ガイド部122内には、ガイドローラ122a(図6参照)が回転可能に支持されている。そして、昇降ガイド部122内にガイドロッド部121が挿通されると、ガイドローラ122aがガイドロッド部121の外周面に押し当てられる。そして、ガイドローラ122aを従動回転させつつ、ガイドロッド部121が昇降ガイド部122内を昇降移動できるようになっている。
昇降駆動部126は、駆動ロッド部125を昇降駆動することで、ベース板152を含む旋回支持基部150を昇降駆動するように構成されている。
すなわち、昇降駆動部126は、モータと、モータの回転運動を直線運動に変換する伝達機構部とを含む。伝達機構部としては、ラックギヤとピニオンギヤとを組合わせた機構、ボールネジ機構等各種構成を採用することができる。昇降駆動部としては、その他、流体シリンダ等を用いた構成を採用することもできる。
そして、ガイドロッド部121が昇降ガイド部122によって昇降可能にガイドされた状態で、昇降駆動部126によって駆動ロッド部125が昇降駆動されることで、旋回支持基部150、支持部30及び収容部60等が昇降駆動されることになる。
なお、XYZ方向移動機構部のX方向移動機構部、Y方向移動機構部、Z方向移動機構部の組合わせは上記例に限られず、どの移動機構部が基台側又は旋回支持基部側に設けられるかについては任意である。また、各方向の移動機構部のいずれか1つ又は2つが省略されてもよいし、全ての方向の移動機構部が省略されてもよい。
また、X方向移動機構部142とY方向移動機構部120から構成されるXY方向の二次元移動をさせる機構を図示しないXYテーブルXY1とするとして、当該XYテーブルXY1を用いて、機械的な旋回軸とは別の箇所にX線発生器40とX線検出器45の旋回中心を定めることも可能である。
旋回支持軸部50を自身の軸周りに回転させると、X線発生器40とX線検出器45は旋回支持軸部50の軸中心を旋回中心として旋回するのであるから、旋回支持軸部50はX線発生器40とX線検出器45の機械的旋回軸と考えることができる。
図示の実施形態では、旋回支持軸部50の軸中心が旋回軸AX1の軸中心と一致しているが、例えば、CT撮影において、Z方向からX線発生器40とX線検出器45と図示しない撮影領域FOV1を見下ろした状態で、X線発生器40とX線検出器45の中心を結ぶ線上に撮影領域FOV1の中心が設定される。そして、XYテーブルXY1を用いて旋回支持軸部50の軸中心がX線発生器40とX線検出器45の中心を結ぶ線上の撮影領域FOV1の中心とは別の箇所に位置するように設定する。このような幾何学的条件下において、以下のように制御することで、撮影領域FOV1の中心の位置にX線発生器40とX線検出器45の撮影上の旋回の中心の位置を設定することが可能である。ここでは、当撮影上の旋回の中心を仮想旋回軸VXと称することとする。具体的には、支持部30を旋回支持軸部50の中心軸周りに旋回させるとともに、この旋回と同期して、支持部30の旋回角度と同じ角度分、XYテーブルXY1が、旋回支持軸部50を撮影領域FOV1の中心周りに回動させる。これにより、X線発生器40とX線検出器45が撮影領域FOV1の中心を旋回中心にして、すなわち仮想旋回軸VX周りに旋回しつつ撮影領域FOV1にX線コーンビームBX1を照射してCT撮影する構成も可能である。
このような撮影を実現する構成は、本願出願人の出願にかかる特許文献3(特開2007−29168号公報)に開示されており、本願においても適宜摘要可能である。仮想旋回軸VX周りの支持部30の旋回を行うことによって、特許文献3に開示される構成、すなわちノーマルスキャンによるCT撮影を行うことが可能である。ここで、ノーマルスキャンによるCT撮影とは、Z方向から見て、撮影領域FOV1に対してX線発生器40とX線検出器45の少なくとも一方をオフセットさせず、X線コーンビームBX1が常に撮影領域FOV1の全範囲を照射するようにして行うCT撮影である。
また、仮想線回軸VX周りの支持部30の旋回を行うことによって、特許文献4(国際公開第2009/063974号)に開示されている構成、すなわちオフセットスキャンによるCT撮影を、本願においても適宜摘要可能である。オフセットスキャンによるCT撮影は、ノーマルスキャンによるCT撮影の領域よりも広い領域のCT撮影を可能とするものである。今、上述の撮影領域FOV1よりも広いCT撮影領域FOV2(不図示)をオフセットスキャンによりCT撮影するものとする。
オフセットスキャンによるCT撮影は、Z方向から見て、撮影領域FOV2に対してX線発生器40とX線検出器45の少なくとも一方をオフセットさせて、X線コーンビームBX1が撮影領域FOV2の一部を照射しつつ、結果的に撮影領域FOV2の全範囲のX線照射を行い、撮影領域FOV2の全範囲について180度以上の投影データを得るCT撮影である。
幾何学的には、X線発生器40とX線検出器45の少なくとも一方の上記オフセットによって、仮想旋回軸VXもFOV2の中心に対してオフセットされたことになり、支持部30を旋回支持軸部50の中心軸周りに旋回させるとともに、この旋回と同期して支持部30の旋回角度と同じ角度分、仮想旋回軸VXがX線発生器40とX線検出器45の瞬時旋回中心となりつつFOV2の中心を回動の中心として旋回するよう、旋回支持軸部50のXYテーブルXY1による回転が行われる。
結果的に、X線発生器40とX線検出器45は撮影領域FOV2の中心を撮影上の旋回中心として旋回する。この撮影上の旋回中心が新たな仮想旋回軸であると考えることもできる。
より好適にはX線発生器40とX線検出器45の旋回の中心は固定の旋回中心である。
<4.X線CT撮影装置21の動作>
このX線CT撮影装置21では、患者の被写体(例えば、上腕)を撮影する場合には、まず、当該患者の被写体である腕を旋回軸Aに沿ってX線発生器40とX線検出器45との間に配設する。なお、患者のうち被写体となる部分の位置、患者の身長等にあわせて、上記XYZ方向移動機構部110によって、支持部30によって支持されるX線発生器40とX線検出器45との位置を調整し、被写体が旋回軸Aに沿って配設されるようにする。
そして、被写体を一定位置に保った状態で、旋回駆動部180の駆動により旋回軸A周りにX線発生器40とX線検出器45とを旋回させる。なお、本X線CT撮影装置21では、X線発生器40とX線検出器45とは、X線CT撮影のための回転中において、旋回軸Aに沿った方向では停止している。すなわち、X線発生器40とX線検出器45のそれぞれは、X線CT撮影中に、Z方向については変位せず、X方向とY方向に拡がるXY平面上を旋回移動する。もっとも、複数箇所のX線CT撮影を連続で行えるようにして、Z方向上のある位置でX線CT撮影が完了した後にZ方向移動プレートを変位させてZ方向上の別の位置でのX線CT撮影が行われるようにしてもよい。そして、X線検出器45で得られる複数の投影データを反映する信号に基づいて画像再構成のための演算が行われ、被撮影領域のCT画像が得られる。
なお、このX線CT撮影装置21によって、トモシンセシス撮影を行う際には、上記と同様にして、X線発生器40及びX線検出器45を、180°未満の範囲で回転させながら複数回のX線撮影を行うことができる。また、X線透過撮影を行う際には、被写体に対して所定の回転姿勢でX線発生器40及びX線検出器45を停止させた状態で、X線撮影を行うことができる。
本X線CT撮影装置21によって、患者のX線撮影装置を行う際には、患者が寝ているベッド又は手術台まで、X線CT撮影装置21を移動させることができると便利である。また、X線CT撮影、トモシンセシス撮影を行う際には、X線CT撮影装置21の支持部30等が周囲のベッド、手術台、各種医療装置と干渉しないような位置及び姿勢に移動させることができることが好ましい。しかも、X線撮影中には、X線CT撮影装置21が動いてしまわないように制動することが好ましい。
次に説明するブレーキ付運搬車200は、X線CT撮影装置21を移動させ、かつ、制動するのに適した構成とされている。
<5.ブレーキ付運搬車>
<5.1.ブレーキ付運搬車の概略構成>
図2及び図6を参照してブレーキ付運搬車200の概略全体構成について説明しておくと、ブレーキ付運搬車200は、上記X線CT撮影装置21を移動可能に支持するものであり、運搬車本体部210と、キャスター230と、環状当接部250と、ブレーキ操作部300とを備える。
運搬車本体部210は、ブレーキ付運搬車200の基本骨格となる部分であり、この運搬車本体部210上にX線CT撮影装置21が固定されている。なお、図6では、各構成が単純化して描かれている。
運搬車本体部210の4隅にキャスター230が設けられている。このキャスター230の車輪232が床上等を転がることによって、ブレーキ付運搬車200が床上等を移動することができる。
また、環状当接部250は、各キャスター230に対応して設けられている。環状当接部250は、キャスター230の車輪232に当接する制動位置と車輪232から運搬車本体部210側に離れた制動解除位置との間で移動可能に支持されている。この環状当接部250がキャスター230の車輪232に当接することによって、車輪232の回転が停止され、もって、ブレーキ付運搬車200が床上等において制動される。また、環状当接部250が車輪232から離れることによって、車輪232が自由回転可能となり、もって、ブレーキ付運搬車200が床上等を移動可能となる。
ブレーキ操作部300は、キャスター230外の位置で制動操作又は制動解除動作であるブレーキ操作を受けて、環状当接部250を制動位置と制動解除位置との間で移動可能に構成されている。
ここでは、ブレーキ操作部300は、操作力受部310と、ブレーキ操作力伝達機構350とを備える。
操作力受部310は、操作者によるブレーキ操作を受ける部分であり、X線CT撮影装置21の一側部に設けられている。ここでは、操作力受部310は、ブレーキレバー302と、レバー支持部320とを備える。レバー支持部320がX線CT撮影装置21の一側部に支持されており、このレバー支持部320によってブレーキレバー302が所定の回転角度の範囲内で回転可能に支持されている。
ブレーキ操作力伝達機構350は、ワイヤー352と、リンク機構360とを備える。ワイヤー352は、ブレーキ操作部300に加えられた操作力をリンク機構360に伝達可能なように配設されている。リンク機構360は、ワイヤー352の引っ張り力を分けて複数の環状当接部250に伝達して当該環状当接部250を移動させるように構成されている。
これにより、ブレーキレバー302を操作すると、その操作に応じて、環状当接部250が移動し、ブレーキ付運搬車200が制動された状態と制動解除された状態とに切替えられる。
以下、ブレーキ付運搬車200の各部構成についてより具体的に説明する。
<5.2.操作力受部について>
図8は操作力受部310を示す斜視図であり、図9及び図10は操作力受部310を示す側面図である。図8及び図10は制動解除状態を示し、図9は制動状態を示している。
図2、図8〜図10に示すように、操作力受部310は、ブレーキレバー302と、レバー支持部320とを備える。
レバー支持部320は、X線CT撮影装置21の一側部に支持されている。レバー支持部320の大部分はカバー104によって覆われている。
ブレーキレバー302は、長尺棒状に形成されており、その基端部がレバー支持部320によって回動可能に支持されている。ブレーキレバー302の大部分は、X線CT撮影装置21の一側部においてカバー104外に配設されており、レバー支持部320によって、制動姿勢(図9参照)と、制動解除姿勢(図1,図8及び図10参照)との間で回転可能に支持されている。ここでは、ブレーキレバー302が鉛直な状態が制動解除姿勢であり、ブレーキレバー302がX線CT撮影装置21の後ろ側に所定角度傾いた状態が制動姿勢である。なお、制動姿勢と制動解除姿勢はこれらの例に限られず、任意の姿勢に設定することができる。
レバー支持部320は、上記ブレーキレバー302を回転可能に支持する。ここでは、レバー支持部320は、ブレーキレバー302を制動解除姿勢で保持する役割を果す。
すなわち、レバー支持部320は、ベース部材330と、このベース部材330に対して直接的に又は間接的に支持されたレバー側第1リンク321、レバー側第2リンク322、レバー側第3リンク323及び補助付勢部材324とを備える。
レバー側第1リンク321は、ブレーキレバー302の基端部に対して一体的に取付けられている。
レバー側第2リンク322は、ブレーキレバー302の基端部の一側方外側の位置で、ベース部材330に対して回転軸X1を中心として回転可能に支持されている。また、レバー側第1リンク321とレバー側第2リンク322とは、回転軸X1とブレーキレバー302の基端部との間で回転軸X2を中心として相対的に回転可能に連結されている。
レバー側第3リンク323は、ブレーキレバー302の基端部の一側方外側の部分であって上記軸X2の隣(下側)の位置で、ベース部材330に対して回転軸X3を中心として回転可能に支持されている。また、レバー側第1リンク321とレバー側第3リンク323とは、回転軸X3とブレーキレバー302の基端部との間で回転軸X4を中心として相対的に回転可能に連結されている。
従って,ブレーキレバー302及びこれと一体化されたレバー側第1リンク321は、レバー側第2リンク322及びレバー側第3リンク323部材を介して姿勢変更可能に支持されている。
また、レバー側第3リンク323は、長尺状に形成されており、その一端部に上記回転軸X3、X4が設けられている。レバー側第3リンク323のうち軸X3、X4から離れた位置にある端部には、ワイヤー352の一端部が連結されている。後述するように、ワイヤー352のうちリンク機構360側の端部は、付勢部材としてのコイルバネ270によって常時引っ張られているため、レバー側第3リンク323のうちワイヤー352が連結された端部は、当該ワイヤー352が延出する向きに常時引っ張られている。これにより、レバー側第3リンク323は、図9及び図10において右回りに常時回転付勢され、軸X4は、軸X1に近づくように常時付勢されている。
レバー側第3リンク323のうち軸X3、X4側の端部とワイヤー352が連結された側の端部との間の一主面には、円柱状の付勢用突部323pが突設されている。
また、補助付勢部材324は、長尺板状に形成されており、付勢用突部323pの側方位置から当該付勢用突部323pの上方に向う姿勢で、ベース部材330に対して回転軸X5回りで回転可能に支持されている。また、補助付勢部材324の側部(下側の側部)には、ガイド片324pが突設されている。ガイド片324pの外向き辺のうち補助付勢部材324の先端部側の部分は、回転軸X5側に向うに従って徐々に大きく突出する傾斜ガイド辺324aに形成されており、ガイド片324pの外向き辺のうち補助付勢部材324の基端部側の部分は、当該補助付勢部材324の延在方向に沿う直線ガイド辺324bに形成されている。これらの傾斜ガイド辺324a及び直線ガイド辺324bが付勢用突部323pに接触可能に構成されている。また、補助付勢部材324の先端部とベース部材330との間に、補助付勢部材324の先端部を付勢用突部323p側(下側)に付勢する付勢部材としてのコイルバネ325が引っ張り状態で配設されている。
そして、レバー側第3リンク323の姿勢に応じて、直線ガイド辺324b又は傾斜ガイド辺324aが付勢用突部323pに接触する。すなわち、図9に示されるように、レバー側第3リンク323の両端部間の中間部が補助付勢部材324の基端側に近い側に位置する場合に、直線ガイド辺324bが付勢用突部323pに接触する。また、図10に示されるように、レバー側第3リンク323の両端部間の中間部が補助付勢部材324の先端側に近い側に位置するように、レバー側第3リンク323が姿勢変更すると、傾斜ガイド辺324aが付勢用突部323pに接触するようになる。この状態では、コイルバネ325の付勢力により、傾斜ガイド辺324aが付勢用突部323pを、補助付勢部材324の先端側に押す。つまり、コイルバネ325の付勢力が、ワイヤー352を引っ張る力とは反対側に作用する。
なお、ワイヤー352の延在方向中間部は、チューブ353によって覆われている。チューブ353の端部は、ベース部材330に固定されたチューブ固定部332によって固定されており、チューブ353から引出されたワイヤー352が上記レバー側第3リンク323の他端部に連結されている。
また、ベース部材330のうちレバー側第2リンク322及びレバー側第3リンク323の反対側には、ブレーキレバー302が制動解除姿勢から制動姿勢に姿勢変更する途中でブレーキレバー302に当接してブレーキレバー302を徐々に姿勢変更させるためのダンパ333が設けられている。
この操作力受部310の動作について説明する。
まず、制動状態では、ブレーキレバー302は制動姿勢となっており傾いた状態となっている(図9参照)。この状態で、操作者がブレーキレバー302を操作して、鉛直姿勢である制動解除姿勢となるように姿勢変更させる。すなわち、操作者が、キャスター230外の位置で、制動解除操作をブレーキレバー302に加える。
すると、レバー側第1リンク321がブレーキレバー302と同様に鉛直姿勢となるように姿勢変更する。これにより、回転軸X2が回転軸X1と回転軸X4との間に向けて移動するように、レバー側第2リンク322が回転軸X2回りに回転する。同時に、回転軸X4が回転軸X1から離れる側に移動するように、レバー側第3リンク323が回転軸X3回りに回転する。このようにレバー側第3リンク323が回転すると、レバー側第3リンク323の端部に連結されたワイヤー352はその引っ張り力に抗して引っ張られることになる。これにより、後述する環状当接部250がワイヤー352により制動位置から制動解除位置に向けて引っ張られて移動する。
そして、図8及び図10に示すように、ブレーキレバー302を制動解除姿勢になるまで傾けて、ブレーキレバー302、レバー側第1リンク321、レバー側第2リンク322、及び、レバー側第3リンク323を続けて回転させると、やがて、回転軸X2が回転軸X1と回転軸X4とを結ぶラインLを越えて位置するようになる。この後、ブレーキレバー302の操作力を解除した状態では、ワイヤー352の引っ張り力によって、回転軸X4は回転軸X1に近づくように付勢された状態に維持される。従って、回転軸X2は、回転軸X1と回転軸X4とを結ぶラインLを越えて元の状態には戻り難い。このため、ブレーキレバー302が制動解除姿勢に維持され、レバー側第3リンク323がワイヤー352を引っ張った状態が維持される。
ただし、回転軸X2がラインLを越える量が増していくと、ある地点から急にブレーキレバー302を制動状態に戻すのに大きな力が必要になるようになり、そうなると操作性が悪くなるので、回転軸X2がラインLを越える量が僅かになるように、ブレーキレバー302を図示しないストッパSTPで止めている。すなわち、ブレーキレバー302を制動状態から制動解除状態になるように変位させていくと、回転軸X2がラインLを僅かに越えた時点でブレーキレバー302がストッパSTPに当接してそれ以上変位できないようになっている。
回転軸X2がラインLを越えているので、ワイヤー352の引っ張り力によって、回転軸X4は回転軸X1に近づくように付勢された状態に維持されるものの、回転軸X2がラインLを越える量が僅かであるためにブレーキレバー302の制動解除状態における係止力を確保できるようにできれば好適である。そのために作用するのが上述の補助付勢部材324である。制動解除状態では、コイルバネ325の付勢力により、傾斜ガイド辺324aが付勢用突部323pを補助付勢部材324の先端側に押しているので、その付勢により、レバー側第3リンク323が回転軸X3を回動中心に図示の反時計回りに回す力が働く。
その結果、ブレーキレバー302の制動解除状態における係止力が確保される。
ブレーキレバー302を制動解除状態から制動状態に戻す場合は、傾斜ガイド辺324aは傾斜して形成されているために、付勢用突部323pが適度な抵抗力でコイルバネ325の付勢力に抗して補助付勢部材324を押し戻し、回転軸X3を回動中心に図示の時計回りに回る。
上記とは逆に、操作者がブレーキレバー302を操作して、制動解除姿勢から制動解除姿勢に姿勢変更させる。すなわち、操作者が、キャスター230外の位置で、制動操作をブレーキレバー302に加える。
すると、ワイヤー352の引っ張り力に抗してレバー側第3リンク323を僅かに回転させつつ、回転軸X2が回転軸X1と回転軸X4とを結ぶラインをブレーキレバー302側に越えるように、レバー側第2リンク322が回転軸X1周りに回転する。これにより、ブレーキレバー302の制動解除状態の保持が解除される。
この後、続けて、ブレーキレバー302を制動解除姿勢側に姿勢変更させると、レバー側第1リンク321、レバー側第2リンク322、及び、レバー側第3リンク323が上記とは逆周りに回転し、ブレーキレバー302は制動姿勢に姿勢変更する。これにより、レバー側第3リンク323によるワイヤー352の引っ張り状態が解除され、環状当接部250が制動位置から制動解除位置に向けて移動する。
ブレーキレバー302が制動姿勢に姿勢変更した状態は、ワイヤー352が、レバー側第3リンク323の端部を引っ張る力によって維持される。
<5.3.キャスターについて>
図11は運搬車本体部210及びこれに取付けられた各部を示す斜視図であり、図12は図11の部分拡大斜視図であり、図13は運搬車本体部210及びこれに取付けられた各部を示す平面図であり、図14は図13のXIV−XIV線断面図であり、図15は図14の部分拡大断面図である。
キャスター230は、運搬車本体部210の4隅に取付けられている。
ここで、運搬車本体部210は、中央フレーム部212と、一対の横フレーム部214とを備える(図11参照)。
中央フレーム部212は、金属等で形成された部分であり、偏平な長尺状に形成されている。
一対の横フレーム部214は、金属等で形成された部分であり、長尺状に形成されている。一対の横フレーム部214は、中央フレーム部212の両端部に当該中央フレーム部212の延在方向に対して直交しかつその両側に突出するように取付けられている。横フレーム部214の両端部は、方形状の平板部215の両側部に一対の側板部216が垂設された構成とされている。
かかる運搬車本体部210上に上記X線CT撮影装置21が固定されている。
キャスター230は、運搬車本体部210の4隅に設けられている(図11参照)。即ち、4つのキャスター230が、一対の横フレーム部214の両端部に底側に突出するように設けられている。
キャスター230は、車輪232と、車輪支持部234とを備える。
車輪232は、厚い板状に形成されている。車輪232の外周囲は、ゴム等によって囲まれていることが好ましい。
車輪支持部234は、車輪232をその中心軸A1周りに回転可能に支持する。ここでは、車輪支持部234は、一対の車輪支持フレーム235を備えており、その車輪支持フレーム235の先端部の間に車輪232が回転可能に支持されている。
また、車輪支持部234の基端部には、軸受部236が配設されている(図15参照)。軸受部236は、運搬車本体部210の底部に取付けられており、この軸受部236によって車輪支持部234が鉛直軸A2周りに回転可能に支持される。
また、ここでは、車輪232の回転軸A1は、キャスター230が回転する鉛直軸A2から離れた位置に配設されるように設定されている。
より具体的には、一対の車輪支持フレーム235は、軸受部236側の基端部から鉛直軸A2に対して斜めに延出するように形成されており、その端部に車輪232が回転可能に支持されている。このため、車輪232の回転軸A1は、軸受部236の回転軸である鉛直軸A2から当該鉛直軸A2に対して直交する方向に離れた位置に設けられる。
上記キャスター230は、運搬車200の進行方向を容易に変更させるのに役立つ。すなわち、車輪の回転軸がキャスターの回転軸である鉛直軸の直下にあるとする。この場合において、運搬車をある方向に移動させている途中で90度曲げて移動させる場合を想定する。この場合、運搬車をある方向に移動させているときには、車輪の回転軸はその移動方向に対して直交する姿勢で床上を転がっている。その途中で、運搬車の移動方向を90度曲げると、その移動方向と車輪の回転軸とが一致してしまう。このため、車輪は方向転換後の移動方向に倣って円滑に回転することはできず、方向転換後に車輪が円滑に転がることは難しい。
ところが、上記のように、車輪232の回転軸A1が、軸受部236の回転軸である鉛直軸A2から当該鉛直軸A2に対して直交する方向に離れた位置にあると、ブレーキ付運搬車200の移動中に方向転換すると、車輪232が鉛直軸A2に対して移動方向後ろ側に配設されるように、キャスター230は容易に鉛直軸A2周りに回転することができる。このため、上記キャスター230を用いることによって、ブレーキ付運搬車200は、容易に方向転換して移動することができる。
もっとも、車輪232の回転軸A1が、軸受部236の回転軸である鉛直軸A2から当該鉛直軸A2に対して直交する方向に離れた位置に設けられることは必須ではなく、車輪の回転軸が軸受部の回転軸である鉛直軸の直下で直交している場合であっても、本実施形態に係る制動のための構成を適用することはできる。また、ブレーキ付運搬車に設けられる複数のキャスターの全てが鉛直軸周りに回転可能である必要は無く、複数のキャスターの一部が鉛直軸周りに回転可能であり、残りは鉛直軸周りに回転できない構成であってもよい。例えば、図11のように4つのキャスター230がある例で考えると、前側2つのキャスター230が鉛直軸周りに回転可能であり、後側2つのキャスター230が鉛直軸周りに回転できない構成例や、逆に後側2つのキャスター230が鉛直軸周りに回転可能であり、前側2つのキャスター230が鉛直軸周りに回転できない構成例などが考えられる。
<5.4.環状当接部について>
図16は、鉛直軸A2に直交する平面において車輪232の移動軌跡と環状当接部250との関係を示す図であり、図17及び図18は図14及び図15と同様の部分を示す図である。図14及び図15は環状当接部250が車輪232に接触した制動状態を示しており、図17及び図18は環状当接部250が車輪232から離れた制動解除状態を示している。図11〜図18に示すように、環状当接部250は、樹脂又は金属等によって形成された部材であり、環状形状に形成されている。
ここで、図16に示すように、鉛直軸A2に直交する平面において、車輪232は鉛直軸A2周りに回転する移動軌跡を描いて回転する。この図において、環状当接部250は、鉛直軸A2を中心とし、車輪232の中心軸が通過する軌跡を含む環状形状を描く部分を含むように形成されている。これにより、環状当接部250は、車輪232が鉛直軸A2周りのどの位置にある場合においても、車輪232の最も上の部分に上側から当接することができる。なお、環状当接部250の内周部の直径は、上記車輪支持フレーム235と干渉しない程度の大きさであればよい。また、環状当接部250の外周部の直径は、その周辺の部材に干渉しない範囲で適宜設定することができる。なお、環状当接部の内周部及び外周部の形状は、円形である必要は無い。
上記により、車輪232の向きに関わらず、環状当接部250は、車輪232の最も上側に位置する部分に当接することができる。
なお、ここでは、環状当接部250の下面は平坦な面を描いている。環状当接部の下面には、車輪232の外径寸法に応じた曲率半径の弧状溝が円環状に形成されていてもよい。好適には、環状当接部250の下面を水平に広がる平坦面に形成し、この平坦面が車輪232がどの方向にあっても車輪232の最も上の部分に当接するよう、車輪232の最も上の部分が鉛直軸A2周りに回転する移動軌跡と上記平坦面と車輪232の間の当接可能箇所が成す円とが一致するように環状当接部250を配置するなど、車輪232がどの方向にあっても環状当接部250が車輪232に当接しないことがないようにする。
また、環状当接部は、車輪の最も上側に位置する部分から鉛直軸A2側にずれた位置で車輪に当接してもよい。この場合、環状当接部の外周部が車輪に当接するため、環状当接部の外周部は円状を描く形状であることが好ましい。また、環状当接部は、車輪の最も上側に位置する部分から外側にずれた位置で車輪に当接してもよい。この場合、環状当接部の内周部が車輪に当接するため、環状当接部の内周部は円状を描く形状であることが好ましい。
なお、環状当接部250は、車輪232が鉛直軸A2周りに回転することを抑制することもできる。
上記環状当接部250は、複数のキャスター230のそれぞれに設けられている。もっとも、環状当接部250は、複数のキャスター230のうちの一部に設けられていてもよい。例えば、図11のように4つのキャスター230がある例で考えると、前側2つのキャスター230のみに環状当接部250を設ける構成例や、逆に後側2つのキャスター230のみに環状当接部250を設ける構成例などが考えられる。
環状当接部250は、対応するキャスター230において、運搬車本体部により、運搬車本体部210の底部と車輪232との間であってキャスター230が回転する鉛直軸A2周りの位置で、車輪232に当接する制動位置と車輪232から運搬車本体部210側に離れた制動解除位置との間で移動可能に支持されている。
より具体的には、図11〜図15に示すように、横フレーム部214の端部の上面側に、当該上面から間隔を空けた位置で支持板260が支持されている。ここでは、横フレーム部214の端部の上面に、複数(ここでは3つ)の支持柱262が立設されており、当該支持柱262の上端部に支持板260が固定されることで、支持板260が上記位置に支持されている。また、支持板260の中央部からガイド支持棒264が垂下状態で支持されている。
また、当接部支持板254が、横フレーム部214の端部の上面と支持板260との間に移動可能に配設されている。当接部支持板254の中間部には、ガイド支持棒264に対して下側から嵌め込まれる鍔付筒部材256が取付けられている。鍔付筒部材256は、下端側が閉じられると共に上端側が開口する筒形状に形成されている。また、鍔付筒部材256の下端部の周囲には鍔部256aが張出すように形成されている。鍔付筒部材256は、当接部支持板254の中間部に形成された孔にその下側から嵌め込まれ、鍔部256aが当接部支持板254に対してネジ止等によって固定されている。また、本鍔付筒部材256がガイド支持棒264にその下側から外嵌めされており、これにより、ガイド支持棒264に対してその軸方向に沿って移動可能に支持されている(図15参照)。
また、上記支持柱262の少なくとも1つ(ここでは1つ)が当接部支持板254に形成された孔に移動可能に挿通されている。
そして、当接部支持板254が、支持柱262及びガイド支持棒264による支持状態下、横フレーム部214の上面と支持板260との間で鉛直軸A2の方向に沿って移動可能に支持されている。
また、当接部支持板254の両側部は、横フレーム部214の端部の両側部よりも外方に突出しており、その部分から複数の当接部支持棒257が垂下状に延出している。ここでは、当接部支持板254の両側部のそれぞれにおいて、2つの当接部支持棒257が延出している。そして、各当接部支持棒257が横フレーム部214の両側部外側を通ってその下方に延出し、環状当接部250の上端部に連結固定されている。
これにより、環状当接部250が、当接部支持板254と共に鉛直軸A2の方向に沿って移動可能に支持される。ここでは、環状当接部250が下方に移動することで車輪232に当接する制動位置に移動し(図14及び図15参照)、環状当接部250が上方に移動することで車輪232から運搬車本体部210側に離れた制動解除位置に移動する(図18参照)。
なお、ここでは、環状当接部250を制動位置に向けて付勢する付勢部材としてのコイルバネ270を備えている。ここでは、コイルバネ270は、鍔付筒部材256の周りに、支持板260と当接部支持板254(又は鍔部256a)との間で、圧縮状態で配設されている。このコイルバネ270が元の形状に伸長しようとする力によって、支持板260に対して遠ざかる方向に当接部支持板254が付勢され、これにより、環状当接部250が下方の制動位置に向けて付勢されている。
なお、付勢部材として、板ばね、ゴム等が用いられてもよい。
また、ここでは、付勢部材としてのコイルバネ270は環状当接部250を制動位置に向けて付勢しているが、環状当接部を制動解除位置に向けて付勢するようにしてもよい。この場合、ワイヤーを引っ張ると環状当接部が制動位置に向けて移動するように、後述する各リンク等の移動の向きを逆にすればよい。
また、環状当接部250を、車輪232の下方であるが車輪232の最も下の部分よりも若干上の部分に配置し、コイルバネ270を引っ張りバネとし、上方に、すなわち制動位置に向けて付勢するようにして、滑車等を介在させて、ワイヤーを引かない状態では環状当接部250が車輪232の下半分のいずれかの箇所に当接する制動位置にあるが、ワイヤーを引っ張ると環状当接部250が下方に、すなわち制動解除位置に向けて移動するようにしてもよい。
<5.5.ブレーキ操作力伝達機構について>
ブレーキ操作力伝達機構350は、操作力受部310で受けたブレーキ操作力を、環状当接部250を移動させる力として伝達するものであり、ワイヤー352と、リンク機構360とを備える。
ここでは、環状当接部250は、コイルバネ270によって制動位置に向けて付勢されているため、ブレーキ操作力伝達機構350は、ブレーキ操作力を、環状当接部250を制動解除位置に向けて移動させる力として伝達するように構成されている。
また、ここでは、複数のキャスター230のそれぞれに環状当接部250が設けられているため、ブレーキ操作力伝達機構350は、ブレーキ操作力を複数のキャスター230のそれぞれに設けられた環状当接部250に伝達するように構成されている。
より具体的には、ブレーキ操作力伝達機構350は、ワイヤー352と、リンク機構360とを備える。
ここでは、ブレーキ操作力伝達機構350は、複数(ここでは2つ)のワイヤー352を備える。2つのワイヤー352の一端部は、レバー側第3リンク323の端部に連結されている。このため、操作力受部310へのブレーキ操作によって、2つのワイヤー352は、同じタイミングで同方向に同じ程度引っ張られ、また、同じタイミングで引っ張りが解除される。
また、2つのワイヤー352は、X線CT撮影装置21の側部のうちカバー104内を通って運搬車本体部210の中央フレーム部212の延在方向中間部に引出され、そこから2つに分れて中央フレーム部212の両端部に向うように引き回れる。このため、操作力受部310へのブレーキ操作力は、2つのワイヤー352によってブレーキ付運搬車200の前後に分れて伝達される。
リンク機構360は、一対の横フレーム部214のそれぞれ、即ち、ブレーキ付運搬車200の前後それぞれに設けられている。
リンク機構360は、複数(ここでは2つ)のリンク362、372を含む。
リンク362、372は、金属等によって細長い棒状部材に形成されている。
一方のリンク362は、横フレーム部214の上側において横フレーム部214の一方側(図14において左側)の当接部支持板254の下方から横フレーム部214の中央部に向うように配設されている。他方のリンク372は、横フレーム部214の上側において横フレーム部214の他方側(図14において右側)の当接部支持板254の下方から横フレーム部214の中央部に向うように配設されている。
各リンク362、372は、それぞれの延在方向中間部を支点として揺動可能に支持されている。ここでは、横フレーム部214と支持板260との間であって横フレーム部214の中間部側に、リンク362、372の上方及び両側部を囲うリンク支持部380が取付けられている。そして、各リンク362、372が当該リンク支持部380内を通って配設されると共に、当該リンク支持部380内で支軸部381によって揺動可能に支持されている。この支軸部381による支持軸が支点となる。
各リンク362、372の先端部363、373は、それぞれ別の環状当接部250を移動させる位置に配設されている。
より具体的には、リンク362、372の先端部363、373は、他の部分よりも薄く形成されている。一方のリンク362の先端部363は、横フレーム部214の一方側の鍔付筒部材256の鍔部256aと横フレーム部214の上面との間に配設されている。他方のリンク372の先端部373は、横フレーム部214の他方側の鍔付筒部材256の鍔部256aと横フレーム部214の上面との間に配設されている。そして、各リンク362、372の先端部363、363を上方に移動させるように、各リンク362、372を支点周りに揺動させると、それぞれの場所にある鍔付筒部材256及び当接部支持板254が上方に持ち挙げられる。これにより、別の場所(ここでは、横フレーム部214の一方端側と他方端側)にある環状当接部250も上方に、即ち、制動位置から制動解除位置に移動する。
また、リンク362、362の基端部は相互に回転可能に連結されている。ここでは、リンク362の基端部に、その延在方向に長い長孔364が形成されている。リンク372の基端部に、長孔364に配設可能なピン374が突設されている。そして、ピン374が長孔364内に挿通されることによって、ピン374が長孔364内を移動しつつ回転できるようになっている。
通常状態では、リンク362、372の先端部363、373は、コイルバネ270の付勢力によって押されて、横フレーム部214の上面に接した状態となっている。この状態では、リンク362、372は、その基端部の連結部分が先端部363、373よりも上方に位置するように、傾斜した姿勢となっている。
ワイヤー352の他端部は、複数のリンク362、372の連結部分を変位させるようにリンク機構360に連結されている。
より具体的には、横フレーム部214の延在方向中間部には、ワイヤー352に被せられたチューブ353の端部を支持するチューブ支持部217が取付けられている。ワイヤー352は、そのチューブ353の端部開口から上方に延出して、複数のリンク362、372のうちの1つ、ここでは、リンク372の基端部よりの位置に連結されている。つまり、ワイヤー352は、下方からリンク372の連結部分に向うように案内されている。
このため、ワイヤー352を引っ張ると、リンク372の基端部が下方に変位する。これに合わせて、ピン374が長孔364内を移動しつつ、リンク372の他端部を下に変位させる。リンク362、372の基端部同士は連結されているため、これに合わせて、リンク362の他端部も下方に変位する。リンク362、372の基端部が下方に変位すると、リンク362、372は、支点を中心として傾き、先端部363、373を上方に移動させる。これにより、鍔付筒部材256及び当接部支持板254を上方に移動させ、もって、環状当接部250を上方に、即ち、制動位置から制動解除位置に移動させる。
これにより、1つのワイヤー352の引っ張り動作を、複数のリンク362、372によって2方向に分けて複数の環状当接部250を移動させる力として伝達する。
なお、3つ以上のリンクの基端部が放射状に連結されていれば、1つのワイヤーの引っ張り力を3つ以上の環状当接部を移動させる力として伝達することもできる。
なお、ここでは、環状当接部250を制動位置から制動解除位置に向けて上方に移動させる構成としたが、環状当接部が上側の制動解除位置に向けて付勢されている場合には、リンクの先端部と当接部支持板との上下関係を逆にすると共に、ワイヤーを上側からリンクの基端部に連結すればよい。これにより、ワイヤーを引っ張ることによって、リンクを揺動させて、環状当接部を制動解除位置から制動位置に向けて移動させることができる。
なお、上記リンク362、372は、延在方向中間部を支点として揺動可能に支持された複数のてこであると捉えることができる。この場合、てこ(リンク362、372)の先端部363、373が作用点としてそれぞれ別の環状当接部250を移動させる位置に配設されると共に、てこ(リンク362、372)の基端部が力点側として相互に回転可能に連結された構成を有するてこ機構であると捉えることができる。特に、支点が力点よりも作用点に近い位置に配設されているため、比較的小さい力で環状当接部250を移動させることができる。
この観点からは、リンク362、372をてこ部材362、372と言い換え、リンク機構360をてこ機構360と言い換えてもよく、リンクという言葉を使った箇所をてこあるいはてこ部材という言葉に換えてもよい。
この場合、ワイヤー352の他端部は、複数のてこ(リンク362、372)の連結部分を変位させるように、てこ機構に対して連結されていると捉えることができる。
<6.移動及び制動動作及び効果等について>
ブレーキ付運搬車200及び移動型X線撮影装置10の移動及び制動動作について説明する。
まず、初期状態では、ブレーキレバー302が制動姿勢(図9参照)となっており、環状当接部250が車輪232に当接している(図14及び図15参照)とする。この状態では、コイルバネ270の付勢力によって環状当接部250が車輪232に押し当てられている。このため、車輪232の回転が止められ、これにより、ブレーキ付運搬車200及び移動型X線撮影装置10が制動されている。また、鉛直軸A2周りでの車輪232の回転も止められている。
この状態で、操作者がブレーキレバー302を制動姿勢(図9参照)から制動解除姿勢(図10参照)に姿勢変更させるようにブレーキ操作する。
すると、ブレーキレバー302の姿勢変更に合わせて、レバー側第3リンク323が回転軸X3周りに回転し、ワイヤー352を引っ張る。上記したように、操作力受部310は、コイルバネ270がワイヤー352を引っ張る力を利用して、回転軸X2が、回転軸X1と回転軸X4とを結ぶラインLを越えた状態を維持し、ブレーキレバー302が制動解除姿勢に姿勢変更された状態を維持する。
2つのワイヤー352が引っ張られると、各ワイヤー352は、各リンク機構360のリンク372の他端部を下方に引っ張る。すると、各リンク機構360において、2つのリンク362、372の連結部分が下方に変位し、支点を挟んで反対側にあるリンク362、372の先端部363、373が上方に変位する。これにより、鍔付筒部材256及び当接部支持板254が上方に変位し、これに合わせて、環状当接部250も制動位置から制動解除位置へと上方に移動する。これにより、環状当接部250は車輪232から離れ、車輪232は、自己の回転軸A1周りに自由に回転できるようになる(図17及び図18参照)。また、車輪232は、鉛直軸A2周りにも回転できるようになる。
これにより、ブレーキ付運搬車200及び移動型X線撮影装置10は、各方向へ自由に移動できるようになる。
この状態から、操作者がブレーキレバー302を制動解除姿勢(図10参照)から制動姿勢(図9参照)に姿勢変更させるようにブレーキ操作する。
すると、ブレーキレバー302の姿勢変更に合わせて、レバー側第3リンク323が回転軸X3周りに回転し、ワイヤー352を引っ張っていた状態を解除する。すると、コイルバネ270が鍔付筒部材256及び当接部支持板254を下方に押し、これにより、リンク362、372の先端部363を下方に押下げる。これにより、リンク362、372の基端部が上方に移動し、ワイヤー352をリンク機構360側に引っ張る。また、環状当接部250が制動解除位置から制動位置に向けて下方に移動する。これにより、環状当接部250が車輪232の向きに関わらず、車輪232の上端部に当接し、車輪232の回転軸A1周りの回転及び鉛直軸A2周りの回転を止める。これにより、ブレーキ付運搬車200及び移動型X線撮影装置10が制動された状態に保たれる。この制動状態で、移動型X線撮影装置10によるX線撮影等を行うことができる。
以上のように構成されたブレーキ付運搬車200及び移動型X線撮影装置10によると、キャスター230の鉛直軸A2周りの回転に関わらず、ブレーキ操作部300へのブレーキ操作によって、環状当接部250を制動位置と制動解除位置との間で移動させることができる。また、環状当接部250が制動位置に移動すると、その環状当接部250は、鉛直軸A2周りに回転した任意の姿勢にある車輪232に対して当接することができる。これにより、車輪232の回転を停止させることができる。従って、鉛直軸A2周りに回転可能なキャスター230を備えるブレーキ付運搬車200において、キャスター230外からのブレーキ操作によって車輪232を停止させて制動することができる。
しかも、車輪232が回転する回転軸A1は、キャスター230が回転する鉛直軸A2から離れた位置に設定されているため、ブレーキ付運搬車200を移動させると、車輪232の回転軸A1は、鉛直軸A2に対して、ブレーキ付運搬車200の移動方向後方に移動する。このため、ブレーキ付運搬車200を円滑に各種方向に移動させることができる。本環状当接部250を用いた構成は、かかるキャスター230をも制動することができる構成という点でより優れている。
また、ブレーキ操作部300は、ブレーキ操作力を受ける操作力受部310と、ブレーキ操作力を、環状当接部250を移動させる力として伝達するブレーキ操作力伝達機構350とを備えるため、操作力受部310を操作する力によって環状当接部250を移動させることができる。
なお、環状当接部250は、人手によるブレーキ操作力を受けて移動する必要は無い。例えば、人手によるスイッチ操作によって、流体シリンダ、モータ等が駆動して、上記リンク機構360を駆動させる等して、環状当接部250を移動させる構成であってもよい。
また、コイルバネ270が環状当接部250を制動位置に向けて付勢しており、ブレーキ操作力伝達機構350は、ブレーキ操作力を、環状当接部250を制動解除位置に向けて移動させる力として伝達する。このため、通常状態では、コイルバネ270の付勢力によって環状当接部250を制動位置に向けて移動させて車輪232が回転しない状態、即ち、ブレーキ付運搬車200を制動した状態に保つことができる。また、操作力受部310にブレーキ操作力を加えることによって、環状当接部250を制動解除位置に移動させて、車輪232が回転軸A1周りに回転できる状態、即ち、ブレーキ付運搬車200を移動させることができる。このため、例えば、意図しないアクシデントが生じた場合等にも、ブレーキ付運搬車200を制動状態に保つことができる。
また、鉛直軸A2周りに回転可能な複数のキャスター230を複数備えるため、ブレーキ付運搬車200の移動方向の自由度が高い。そして、複数のキャスター230のそれぞれにおいて、環状当接部250の制動位置への移動によって車輪232の回転を停止させることができ、ブレーキ付運搬車200をより確実に制動することができる。
また、ワイヤー352を引っ張ると、それぞれのリンク機構360において、リンク362、372の連結部分が変位する。これにより、複数のリンク362、372の先端部363、373が移動して、それぞれ別の環状当接部250を移動させることができる。これにより、操作力受部310を操作してワイヤー352を引っ張ることによって、複数の車輪232の制動状態を変更することができる。つまり、複数の車輪232を、一括して制動状態としたり、制動解除状態としたりすることができる。
また、X線CT撮影装置21は、比較的大型でかつ重い。かかるX線CT撮影装置21を上記ブレーキ付運搬車200によって支持して移動させることによって、ベッド及び医療装置等の干渉物が存在する場所に容易に干渉をさけつつ移動させることができる。また、キャスター230外でのブレーキ操作によって、移動型X線撮影装置10を容易に制動した状態に保つことができる。
{変形例}
本実施形態では、ブレーキ付運搬車にX線撮影装置が搭載された例で説明したが、ブレーキ付運搬車に、その他の医療装置、医療器具、ベッド等が搭載されていてもよい。また、ブレーキ付運搬車に平たい載置板が搭載され、当該載置板に各種物品が載置可能とされた構成(即ち、手押車として構成された例)であってもよい。
また、上記実施形態及び各変形例として説明した各構成は、相互に矛盾しない限り適宜組合わせることができる。
以上のようにこの発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての局面において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
10 移動型X線撮影装置
21 X線CT撮影装置
200 ブレーキ付運搬車
210 運搬車本体部
230 キャスター
232 車輪
234 車輪支持部
236 軸受部
250 環状当接部
270 コイルバネ
300 ブレーキ操作部
302 ブレーキレバー
310 操作力受部
320 レバー支持部
350 ブレーキ操作力伝達機構
352 ワイヤー
360 リンク機構
362、372 リンク
363、373 リンクの先端部
374 ピン
380 リンク支持部
381 支軸部
A1 車輪の回転軸
A2 キャスターが回転する鉛直軸

Claims (7)

  1. 運搬車本体部と、
    車輪と、前記車輪をその中心軸周りに回転可能に支持する車輪支持部とを含み、前記運搬車本体部の底側に突出するように、前記車輪支持部が前記運搬車本体部の底部に鉛直軸周りに回転可能に支持されたキャスターと、
    環状形状に形成され、前記運搬車本体部により、前記運搬車本体部の底部と前記車輪との間であって前記キャスターが回転する前記鉛直軸周りの位置で、前記車輪に当接する制動位置と前記車輪から前記運搬車本体部側に離れた制動解除位置との間で移動可能に支持された環状当接部と、
    前記キャスター外の位置で制動操作または制動解除操作であるブレーキ操作を受けて、前記環状当接部を前記制動位置と前記制動解除位置との間で移動させるブレーキ操作部と、
    を備えるブレーキ付運搬車。
  2. 請求項1記載のブレーキ付運搬車であって、
    前記車輪が回転する回転軸は、前記キャスターが回転する前記鉛直軸から離れた位置に設定されている、ブレーキ付運搬車。
  3. 請求項1又は請求項2記載のブレーキ付運搬車であって、
    前記ブレーキ操作部は、
    ブレーキ操作力を受ける操作力受部と、
    前記ブレーキ操作力を、前記環状当接部を移動させる力として伝達するブレーキ操作力伝達機構と、
    を備えるブレーキ付運搬車。
  4. 請求項3記載のブレーキ付運搬車であって、
    前記環状当接部を前記制動位置に向けて付勢する付勢部材をさらに備え、
    前記ブレーキ操作力伝達機構は、前記ブレーキ操作力を、前記環状当接部を前記制動解除位置に向けて移動させる力として伝達する、ブレーキ付運搬車。
  5. 請求項3又は4に記載のブレーキ付運搬車であって、
    前記キャスターを複数備えると共に、前記複数のキャスターのそれぞれに前記環状当接部が設けられ、
    前記ブレーキ操作力伝達機構は、前記ブレーキ操作力を前記複数のキャスターのそれぞれに設けられた前記環状当接部に伝達する、ブレーキ付運搬車。
  6. 請求項5に記載のブレーキ付運搬車であって、
    前記ブレーキ操作力伝達機構は、
    延在方向中間部を支点として揺動可能に支持された複数のリンクを含み、前記複数のリンクの一端部がそれぞれ別の前記環状当接部を移動させる位置に配設されると共に、前記複数のリンクの他端部が相互に回転可能に連結されたリンク機構と、
    一端部が前記操作力受部側に連結されると共に、他端部が前記複数のリンクの連結部分を変位させるように前記リンク機構に対して連結されたワイヤーと、
    を備えるブレーキ付運搬車。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載のブレーキ付運搬車と、
    前記運搬車本体部に支持されたX線撮影装置と、
    を備える移動型X線撮影装置。
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