JP2016152143A - 有機el装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】表示品質を向上させることができる有機EL装置の製造方法を提供する。【解決手段】有機EL装置の製造方法であって、有機EL素子を形成する工程と、有機EL素子の上に封止層を形成する工程と、封止層の上に黒色樹脂を塗布する工程と、黒色樹脂の上にレジストを塗布して露光しレジストパターンを形成する工程と、レジストパターンをマスクとし、アッシング法を用いて黒色樹脂にアッシング処理を施してブラックマトリクスを形成する工程と、を有する。【選択図】図6

Description

本発明は、有機EL装置の製造方法に関する。
上記有機EL(エレクトロルミネッセンス)装置は、陽極(画素電極)と陰極(対向電極)との間に有機発光材料からなる発光層が挟持された発光素子を有している。有機EL装置は、例えば、特許文献1に記載のように、発光素子の上層に、封止層を介してカラーフィルターが配置されている。
カラーフィルターは、例えば、ブラックマトリクスと、赤色着色層と、緑色着色層と、青色着色層と、を有して構成されている。これらは、例えば、特許文献1に記載のように、インクジェット法によって樹脂材料が塗布され、乾燥及び硬化することにより形成することができる。インクジェット法以外にも、フォトリソグラフィー法を用いて形成することもできる。
特開2008−66216号公報
しかしながら、フォトリソグラフィー法で形成する場合、各色着色層やブラックマトリクス(黒色樹脂)に色がついていることから、紫外線(UV)の透過率が悪く、微細なパターンの露光が困難であるという問題がある。例えば、各色着色層の露光の解像度が2μm程度であり、ブラックマトリクスの露光の解像度が4μm程度であることから、画素ピッチが5μm以下になると、特にブラックマトリクスの微細加工が難しいという課題がある。
一方、発光素子に有機発光材料を用いているので、ブラックマトリクスに金属膜を用いる場合、高温(数百℃)で成膜する必要があり、発光材料にダメージを与える恐れがある。また、金属膜のエッチング工程で、ブラックマトリクスの下層の封止層にダメージを与える恐れがあるという課題がある。
本発明の態様は、上記課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]本適用例に係る有機EL装置の製造方法は、有機EL装置の製造方法であって、有機EL素子を形成する工程と、前記有機EL素子の上に封止層を形成する工程と、前記封止層の上に黒色樹脂を塗布する工程と、前記黒色樹脂の上にレジストを塗布して露光しレジストパターンを形成する工程と、前記レジストパターンをマスクとし、アッシング法を用いて前記黒色樹脂にアッシング処理を施してブラックマトリクスを形成する工程と、を有することを特徴とする。
本適用例によれば、レジストパターンをマスクとして黒色樹脂にアッシング処理を施してブラックマトリクスを形成するので、黒色樹脂の露光特性がパターニングに影響を与えることなく、ブラックマトリクスの微細加工を行うことができる。更に、黒色樹脂のように透過率の低い材料でも微細加工を行うことができる。これにより、高解像度に対応した有機EL装置を形成することができる。
[適用例2]本適用例に係る有機EL装置の製造方法は、有機EL装置の製造方法であって、有機EL素子を形成する工程と、前記有機EL素子の上に封止層を形成する工程と、前記封止層の上に着色樹脂を塗布する工程と、前記着色樹脂の上にレジストを塗布して露光しレジストパターンを形成する工程と、前記レジストパターンをマスクとし、アッシング法を用いて前記着色樹脂にアッシング処理を施してカラーフィルターを形成する工程と、を有することを特徴とする。
本適用例によれば、レジストパターンをマスクとして着色樹脂にアッシング処理を施してカラーフィルターを形成するので、着色樹脂の露光特性がパターニングに影響を与えることなく、カラーフィルターの微細加工を行うことができる。更に、着色樹脂のように透過率の低い材料でも微細加工を行うことができる。これにより、高解像度に対応した有機EL装置を形成することができる。
[適用例3]上記適用例に係る有機EL装置の製造方法において、前記ブラックマトリクスを形成する工程の後、前記封止層上にカラーフィルターを形成する工程を有することが好ましい。
本適用例によれば、ブラックマトリクスを有するカラーフィルターを形成するので、混色が少なく、高い色再現性を実現することができる。更に、ブラックマトリクスを備えるので視野角特性を向上させることができる。
[適用例4]上記適用例に係る有機EL装置の製造方法において、前記封止層における前記ブラックマトリクスと接する層は、シリコン化合物であることが好ましい。
本適用例によれば、ブラックマトリクスと接する層、言い換えれば、封止層の表面層がシリコン化合物であるので、ブラックマトリクスを形成する際に、酸素プラズマを用いてアッシング処理を行った場合、封止層の表面層にダメージが加わることを抑えることができる。よって、ガスバリア性を維持することができる。
[適用例5]上記適用例に係る有機EL装置の製造方法において、前記封止層における前記カラーフィルターと接する層は、シリコン化合物であることが好ましい。
本適用例によれば、カラーフィルターと接する層、言い換えれば、封止層の表面層がシリコン化合物であるので、カラーフィルターを形成する際に、酸素プラズマを用いてアッシング処理を行った場合、封止層の表面層にダメージが加わることを抑えることができる。よって、ガスバリア性を維持することができる。
[適用例6]上記適用例に係る有機EL装置の製造方法において、前記アッシング処理を行った後に、前記レジストパターンを除去する工程を有することが好ましい。
本適用例によれば、アッシング処理によってレジストパターンと黒色樹脂(着色樹脂)との両方が灰化され、その結果、レジストパターンが残る場合でも、レジストパターンを除去する工程があるので、確実にレジストパターンを除去することができる。
[適用例7]上記適用例に係る有機EL装置の製造方法において、前記ブラックマトリクス又は前記カラーフィルター、及び前記封止層は、110℃以下の温度で形成することが好ましい。
本適用例によれば、いずれの形成工程も110℃以下の温度で形成するので、下層に配置された有機EL素子(有機EL層)にダメージが加わることを抑えることができる。
第1実施形態の有機EL装置の電気的な構成を示す等価回路図。 有機EL装置の構成を示す概略平面図。 カラーフィルター及びサブ画素の配置を示す概略平面図。 有機EL装置の全体構造を示す概略断面図。 図3のA−A’線に沿ったサブ画素の構造を示す概略断面図。 有機EL装置の製造方法を示すフローチャート。 有機EL装置の製造方法のうち一部の製造工程を示す概略断面図。 有機EL装置の製造方法のうち一部の製造工程を示す概略断面図。 第2実施形態の有機EL装置の全体構造を示す概略断面図。 有機EL装置のサブ画素の構造を示す概略断面図。 カラーフィルターの平面的な配置を示す概略平面図。 有機EL装置の製造方法のうち一部の製造工程を示す概略断面図。 有機EL装置の製造方法のうち一部の製造工程を示す概略断面図。 変形例の有機EL装置のサブ画素及びカラーフィルターの構成を示す概略平面図。 変形例の有機EL装置のサブ画素及びカラーフィルターの構成を示す概略平面図。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面に従って説明する。なお、使用する図面は、説明する部分が認識可能な状態となるように、適宜拡大または縮小して表示している。
なお、以下の形態において、例えば「基板上に」と記載され、特別な記載がなければ、基板の上に接するように配置される場合、または基板の上に他の構成物を介して配置される場合、または基板の上に一部が接するように配置され、一部が他の構成物を介して配置される場合を含んでいるものとする。
(第1実施形態)
<有機EL装置>
まず、本実施形態の有機EL装置について、図1〜図5を参照して説明する。図1は第1実施形態の有機EL装置の電気的な構成を示す等価回路図、図2は第1実施形態の有機EL装置の構成を示す概略平面図、図3はカラーフィルター及びサブ画素の配置を示す概略平面図、図4は有機EL装置の全体構造を示す概略断面図、図5は図3のA−A’線に沿ったサブ画素の構造を示す概略断面図である。
図1に示すように、本実施形態の有機EL装置100は、互いに交差する複数の走査線12及び複数のデータ線13と、複数のデータ線13のそれぞれに対して並列する複数の電源線14とを有している。複数の走査線12が接続される走査線駆動回路16と、複数のデータ線13が接続されるデータ線駆動回路15とを有している。また、複数の走査線12と複数のデータ線13との各交差部に対応してマトリクス状に配置された複数のサブ画素18を有している。
サブ画素18は、発光素子としての有機EL素子30と、有機EL素子30の駆動を制御する画素回路20とを有している。
有機EL素子30は、画素電極31と、共通電極としての対向電極33と、画素電極31と対向電極33との間に設けられた有機発光層としての機能層32とを有している。このような有機EL素子30は電気的にダイオードとして表記することができる。なお、詳しくは後述するが、対向電極33は複数のサブ画素18に亘る共通陰極として形成されている。
画素回路20は、スイッチング用トランジスター21と、蓄積容量22と、駆動用トランジスター23とを含んでいる。2つのトランジスター21,23は、例えばnチャネル型もしくはpチャネル型の薄膜トランジスター(TFT:Thin Film transistor)やMOSトランジスターを用いて構成することができる。
スイッチング用トランジスター21のゲートは走査線12に接続され、ソースまたはドレインのうち一方がデータ線13に接続され、ソースまたはドレインのうち他方が駆動用トランジスター23のゲートに接続されている。
駆動用トランジスター23のソースまたはドレインのうち一方が有機EL素子30の画素電極31に接続され、ソースまたはドレインのうち他方が電源線14に接続されている。駆動用トランジスター23のゲートと電源線14との間に蓄積容量22が接続されている。
走査線12が駆動されてスイッチング用トランジスター21がオン状態になると、そのときにデータ線13から供給される画像信号に基づく電位がスイッチング用トランジスター21を介して蓄積容量22に保持される。
該蓄積容量22の電位すなわち駆動用トランジスター23のゲート電位に応じて、駆動用トランジスター23のオン・オフ状態が決まる。そして、駆動用トランジスター23がオン状態になると、電源線14から駆動用トランジスター23を介して画素電極31と対向電極33とに挟まれた機能層32にゲート電位に応じた量の電流が流れる。有機EL素子30は、機能層32を流れる電流量に応じて発光する。
図2に示すように、有機EL装置100は、素子基板10を有している。素子基板10には、表示領域E0(図中、一点鎖線で表示)と、表示領域E0の外側に非表示領域E3とが設けられている。表示領域E0は、実表示領域E1(図中、二点鎖線で表示)と、実表示領域E1を囲むダミー領域E2とを有している。
実表示領域E1には、発光画素としてのサブ画素18がマトリックス状に配置されている。サブ画素18は、前述したように発光素子としての有機EL素子30を備えており、スイッチング用トランジスター21及び駆動用トランジスター23の動作に伴って、青(B)、緑(G)、赤(R)のうちいずれかの色の発光が得られる構成となっている。
本実施形態では、同色の発光が得られるサブ画素18が第1の方向に配列し、異なる色の発光が得られるサブ画素18が第1の方向に対して交差(直交)する第2の方向に配列した、所謂ストライプ方式のサブ画素18の配置となっている。以降、上記第1の方向をY方向とし、上記第2の方向をX方向として説明する。なお、素子基板10におけるサブ画素18の配置はストライプ方式に限定されず、モザイク方式、デルタ方式であってもよい。
ダミー領域E2には、主として各サブ画素18の有機EL素子30を発光させるための周辺回路が設けられている。例えば、図2に示すように、X方向において実表示領域E1を挟んだ位置にY方向に延在して一対の走査線駆動回路16が設けられている。一対の走査線駆動回路16の間で実表示領域E1に沿った位置に検査回路17が設けられている。
素子基板10のX方向に平行な一辺部(図中の下方の辺部)に、外部駆動回路との電気的な接続を図るためのフレキシブル回路基板(FPC)43が接続されている。FPC43には、FPC43の配線を介して素子基板10側の周辺回路と接続される駆動用IC44が実装されている。駆動用IC44は前述したデータ線駆動回路15を含むものであり、素子基板10側のデータ線13や電源線14は、フレキシブル回路基板43を介して駆動用IC44に電気的に接続されている。
表示領域E0と素子基板10の外縁との間、つまり非表示領域E3には、例えば各サブ画素18の有機EL素子30の対向電極33に電位を与えるための配線29などが形成されている。配線29は、FPC43が接続される素子基板10の辺部を除いて、表示領域E0を囲むように素子基板10に設けられている。
次に、図3を参照してサブ画素18の平面的な配置、主に着色層及びブラックマトリクス層の平面的な配置について説明する。
図3に示すように、赤(R)の発光が得られるサブ画素18R、緑(G)の発光が得られるサブ画素18G、青(B)の発光が得られるサブ画素18BがX方向に順に配列している。同色の発光が得られるサブ画素18はY方向に隣り合って配列している。X方向に配列した3つのサブ画素18B,18G,18Rを1つの画素19として表示がなされる構成になっている。
X方向におけるサブ画素18B,18G,18Rの配置ピッチは、例えば、2.5μm未満である。X方向に0.5μm〜1.0μmの間隔を置いてサブ画素18B,18G,18Rが配置されている。
サブ画素18における画素電極31は略矩形状であって、長手方向がY方向に沿って配置されている。画素電極31を発光色に対応させて画素電極31B,31G,31R(図5参照)と呼ぶこともある。各画素電極31B,31G,31Rの外縁を覆って絶縁膜28(図5参照)が形成されている。これによって、各画素電極31B,31G,31R上に開口部28aが形成され、開口部28a内において画素電極31B,31G,31Rのそれぞれが露出している。開口部28aの平面形状もまた略矩形状となっている。
なお、図3では、異なる色のサブ画素18B,18G,18Rの配置は、X方向において左側から赤(R)、緑(G)、青(B)の順になっているが、これに限定されるものではない。例えば、X方向において、左側から青(B)、緑(G)、赤(R)の順であってもよい。
次に、有機EL装置の構造について、図4及び図5を参照して説明する。図4は、有機EL装置の全体構造を示す概略断面図である。図5は、有機EL装置のサブ画素の構造を示す概略断面図である。
図4に示すように、有機EL装置100は、上記したように、素子基板10を構成する基材11上に駆動用トランジスター23(図5参照)などが形成され、更に有機発光層などを有する機能層32が設けられている。機能層32は、陰極として機能する対向電極33(図5参照)によって覆われている。
対向電極33上には、対向電極33上及び基材11上の全体に亘って、封止層34が形成されている。封止層34の上には、平面視で機能層32の領域を含むようにカラーフィルター36が形成されている。カラーフィルター36上には、図示しない充填剤が設けられている。充填剤の上には、対向基板が配置されている。
次に、図5を参照してサブ画素18R,18G,18Bの構造について説明する。図5に示すように、有機EL装置100は、基板としての基材11と、基材11上に順に形成された、画素回路20と、有機EL素子30と、複数の有機EL素子30を封止する封止層34と、カラーフィルター36と、を含む素子基板10を備えている。また、素子基板10に対して対向配置された対向基板41を備えている。
対向基板41は、例えばガラスなどの透明基板からなり、素子基板10において封止層34上に形成されたカラーフィルター36を保護すべく、充填剤42を介して素子基板10に対向配置されている。
サブ画素18R,18G,18Bの機能層32からの発光は、後述する反射層25で反射されると共に、カラーフィルター36を透過して対向基板41側から取り出される。すなわち、有機EL装置100はトップエミッション型の発光装置である。
基材11は、有機EL装置100がトップエミッション型のため、ガラスなどの透明基板や、シリコンやセラミックスなどの不透明な基板を用いることができる。以降、画素回路20に薄膜トランジスターを用いた場合を例に説明する。
基材11の表面を覆って第1絶縁膜27aが形成される。画素回路20における例えば駆動用トランジスター23の半導体層23aが第1絶縁膜27a上に形成される。半導体層23aを覆ってゲート絶縁膜として機能する第2絶縁膜27bが形成される。第2絶縁膜27bを介して半導体層23aのチャネル領域と対向する位置にゲート電極23gが形成される。ゲート電極23gを覆って第1層間絶縁膜24が300nm〜2μmの膜厚で形成される。
第1層間絶縁膜24は、画素回路20の駆動用トランジスター23などを覆うことによって生じた表面の凹凸を無くすように平坦化処理が施される。半導体層23aのソース領域23sとドレイン領域23dとにそれぞれ対応して、第2絶縁膜27bと第1層間絶縁膜24とを貫通するコンタクトホールが形成される。
これらのコンタクトホールを埋めるようにして導電膜が形成され、パターニングされて駆動用トランジスター23に接続される電極や配線が形成される。また、上記導電膜は、光反射性の例えばアルミニウム、あるいはアルミニムとAg(銀)やCu(銅)との合金などを用いて形成され、これをパターニングすることによって、サブ画素18ごとに独立した反射層25が形成される。
図5では図示を省略したが、画素回路20におけるスイッチング用トランジスター21や蓄積容量22も基材11上に形成される。
反射層25と第1層間絶縁膜24とを覆って10nm〜2μmの膜厚で第2層間絶縁膜26が形成される。また、後に画素電極31と駆動用トランジスター23とを電気的に接続させるためのコンタクトホールが第2層間絶縁膜26を貫通して形成される。
第1絶縁膜27a、第2絶縁膜27b、第1層間絶縁膜24、第2層間絶縁膜26を構成する材料としては、例えばシリコンの酸化物や窒化物、あるいはシリコンの酸窒化物を用いることができる。
第2層間絶縁膜26に形成されたコンタクトホールを埋めるように、第2層間絶縁膜26を覆って導電膜が成膜され、この導電膜をパターニングすることによって画素電極31(31R,31G,31B)が形成される。
画素電極31(31R,31G,31B)は、ITO(Indium Tin Oxide)などの透明導電膜を用いて形成される。なお、サブ画素18ごとに反射層25を設けない場合は、画素電極31(31R,31G,31B)を光反射性を有するアルミニムやその合金を用いて形成してもよい。
各画素電極31R,31G,31Bの外縁部を覆って絶縁膜28が形成される。これによって画素電極31R,31G,31B上に開口部28aが形成される。絶縁膜28は例えばアクリル系の感光性樹脂を用いて、1μm程度の高さで各画素電極31R,31G,31Bをそれぞれ区画するように形成される。
なお、本実施形態では、各画素電極31R,31G,31Bを互いに絶縁状態とするために感光性樹脂からなる絶縁膜28を形成したが、酸化シリコンなどの無機絶縁材料を用いて各画素電極31R,31G,31Bを区画してもよい。
機能層32は、各画素電極31R,31G,31Bに接するように、真空蒸着法やイオンプレーティング法などの気相プロセスを用いて形成され、絶縁膜28の表面も機能層32で覆われる。なお、機能層32は絶縁膜28のすべての表面を覆う必要はなく、絶縁膜28で区画された領域に機能層32が形成されればよいので、絶縁膜28の頭頂部は機能層32で覆われる必要はない。
機能層32は、例えば、正孔注入層、正孔輸送層、有機発光層、電子輸送層を有する。本実施形態では、画素電極31に対して、正孔注入層、正孔輸送層、有機発光層、電子輸送層をそれぞれ気相プロセスを用いて成膜し、順に積層することによって機能層32が形成されている。なお、機能層32の層構成は、これに限定されず、キャリアである正孔や電子の移動を制御する中間層を含んでいてもよい。
有機発光層は、白色発光が得られる構成であればよく、例えば、赤色の発光が得られる有機発光層と、緑色の発光が得られる有機発光層と、青色の発光が得られる有機発光層とを組み合わせた構成を採用することができる。
機能層32を覆って対向電極33が形成される。対向電極33は、例えばMgとAgとの合金を光透過性と光反射性とが得られる程度の膜厚(例えば10nm〜30nm)で成膜することによって形成される。これによって、複数の有機EL素子30ができあがる。
なお、対向電極33を光透過性と光反射性とを有する状態に形成することによって、サブ画素18R,18G,18Bごとの反射層25と対向電極33との間で光共振器を構成してもよい。
次に、水や酸素などが浸入しないように複数の有機EL素子30を覆う封止層34が形成される。本実施形態の封止層34は、対向電極33側から順に、第1封止層34a、平坦化層34b、第2封止層34cが積層されたものである。
第1封止層34a及び第2封止層34cとしては、光透過性を有すると共に優れたガスバリア性を有するシリコン系の材料、例えば、酸窒化シリコン(SiON)などを用いることが好ましい。なお、SiO2を用いるようにしてもよい。
第1封止層34a及び第2封止層34cの形成方法としては、真空蒸着法やスパッタ法を挙げることができる。第1封止層34aや第2封止層34cの膜厚を厚くすることで高いガスバリア性を実現できるが、その一方で膨張や収縮によってクラックが生じ易い。したがって、200nm〜400nm程度の膜厚に制御することが好ましく、本実施形態では平坦化層34bを挟んで第1封止層34aと第2封止層34cとを重ねることで高いガスバリア性を実現している。
平坦化層34bは、熱安定性に優れた例えばエポキシ系樹脂や塗布型の無機材料(酸化シリコンなど)を用いて形成することができる。また、平坦化層34bをスクリーンなどの印刷法や定量吐出法などにより塗布形成すれば、平坦化層34bの表面を平坦化することができる。つまり、平坦化層34bは第1封止層34aの表面の凹凸を緩和する平坦化層としても機能させることができる。平坦化層34bの厚みは、1μm〜5μmである。
封止層34の上には、カラーフィルター36を構成するブラックマトリクス36aが形成されている。具体的には、カラーフィルター36を構成する各色着色層36(赤色着色層36R、緑色着色層36G、青色着色層36B)の間に、ブラックマトリクス36aが形成されている。
ブラックマトリクス36aは、例えば、図3に示すように、平面視でマトリクス状に形成されている。ブラックマトリクス36aの断面形状は、例えば、封止層34に接する底面が頭頂部よりも大きい台形状である。
ブラックマトリクス36aは、黒色の感光性樹脂材料(ブラックレジスト)からなり、OD値(黒色度、黒濃度)が十分に高い(4/μm以上)ものを用いる。言い換えれば、本実施形態では、感光性樹脂材料としての機能は用いずに、遮光性の膜として用いる。
ブラックマトリクス36aの材料としては、例えば、アクリルポリマー、溶剤を主成分とし、遮光材として、カーボンブラック、酸窒化チタン、有機顔料を混合したものを使用する。
隣り合うブラックマトリクス36aとブラックマトリクス36aとのピッチ(サブ画素18のピッチ)は、例えば、2.5μmである。ブラックマトリクス36aの断面寸法は、底面の幅が1μm程度であり、頭頂部の幅が0.7μm程度である。
本実施形態のブラックマトリクス36aは、微細に形成すること以外に、各色着色層36R,36G,36Bの密着性を向上させる、また、着色層の高さを確保するために用いられる。言い換えれば、バンク(隔壁)の機能を有する。よって、透明な樹脂材料を用いるようにしてもよい。
封止層34上には、各色のサブ画素18R,18G,18Bに対応した着色層36R,36G,36Bが形成される。着色層36R,36G,36Bを含むカラーフィルター36の形成方法としては、色材を含む感光性樹脂材料を塗布して感光性樹脂層を形成し、これをフォトリソグラフィー法で露光/現像して形成する方法が挙げられる。
着色層36R,36G,36Bの材料としては、有機顔料をエポキシ系・アクリル系・ポリイミド系・ウレタン系・ポリエステル系・ポリビニル系などの樹脂に分散した感光性樹脂である。有機顔料としてはフタロシアニン系・アジレーキ系・縮合アゾ系・キナクリドン系・ペリレン系及びペロノン系等が使用される。
より具体的には、赤色(R)は、アクリル系樹脂にジアントラキン系顔料を分散した着色感光性樹脂である。緑色(G)は、アクリル系樹脂にフタロシアニングリーン系を分散した着色感光性樹脂である。青色(B)は、アクリル系樹脂にフタロシアニンブルー系を分散した着色感光性樹脂である。
素子基板10と対向基板41とは、透明樹脂材料などからなる充填剤42を介して、対向するように配置されている。透明樹脂材料としては、例えばウレタン系、アクリル系、エポキシ系、ポリオレフィン系などの樹脂材料を挙げることができる。
<有機EL装置の製造方法>
次に、第1実施形態の有機EL装置の製造方法について、図6〜図8を参照して説明する。図6は、有機EL装置の製造方法を示すフローチャートである。図7及び図8は、有機EL装置の製造方法のうち一部の製造工程を示す概略断面図である。
図6に示すように、本実施形態の有機EL装置100の製造方法は、封止層形成工程(ステップS11)と、黒色樹脂形成工程(ステップS12)と、レジストパターン形成工程(ステップS13)と、アッシング処理工程(ステップS14)と、カラーフィルター(着色層)形成工程(ステップS15)と、を備えている。なお、基材11上に画素回路20や有機EL素子30などを形成する方法は、公知の方法を採用することができる。
したがって、図7(a)〜図8(h)では、基材11上における画素回路20の駆動用トランジスター23などの構成の表示を省略している。以降、本発明の特徴部分の工程前後を重点的に説明する。
まず、図6に示すように、ステップS11では、対向電極33を覆うように封止層34を形成する。具体的には、図7(a)及び図5に示すように、対向電極33を覆うように、第1封止層34aを形成し、第1封止層34aの上に平坦化層34bを形成し、平坦化層34bの上に第2封止層34cを形成する。
上記したように、第1封止層34aと第2封止層34cとは、酸化シリコンなどの無機材料を用いて形成する。第1封止層34a及び第2封止層34cを形成する方法としては、例えば、真空蒸着法が挙げられる。第1封止層34a及び第2封止層34cの膜厚は、およそ200nm〜400nmである。
平坦化層34bの形成方法としては、例えば、透明性を有するエポキシ樹脂と、エポキシ樹脂の溶媒とを含む溶液を用い、印刷法やスピンコート法で該溶液を塗布して乾燥することにより、エポキシ樹脂からなる平坦化層34bを形成する。平坦化層34bの膜厚は、例えば、1μm〜5μmである。
ステップS12では、封止層34上に、ブラックマトリクス36aとなる前の黒色樹脂36a1(黒色の感光性樹脂材料、ブラックレジスト)を塗布する。具体的には、図7(b)に示すように、封止層34上に黒色樹脂36a1をスピンコート法により全面に塗布する。黒色樹脂(ブラックレジスト)36a1は、OD値が十分に高い(4/μm以上)ものを用いる。具体的には、上記したような材料を用いる。
次に、必要に応じて、ベーク(例えば、110℃で1時間)行い、黒色樹脂36a1を硬化させる。ここで、温度を上げすぎると、有機発光層を有する機能層32にダメージを与えるため、上記温度程度を上限とすることが好ましい。
ステップS13では、レジストパターン51を形成する。具体的には、図7(c)に示すように、黒色樹脂36a1(ブラックレジスト)の上にレジストパターン51を形成する。形成方法としては、公知の成膜技術、及びフォトリソグラフィー技術を用いて、ブラックマトリクス36aの形状に形成する。レジストパターン51の厚みとしては、例えば、1μm〜1.5μm程度である。
ステップS14では、アッシング処理を行う。具体的には、図7(d)に示すように、アッシング処理を行ってブラックマトリクス36aを形成する。アッシング処理は、酸素(O2)プラズマ(酸素を主成分としたプラズマ)を用いる。
具体的には、レジストパターン51をマスクとして、黒色樹脂36a1を灰化(燃焼)すると共に、レジストパターン51も灰化する。なお、条件によっては処理後に、レジストパターン51が残る場合、また残らない場合がある。処理後のブラックマトリクス36aの厚みは、例えば、1μmである。
ここで、ブラックマトリクス36aの厚みは、アッシング処理によって、例えば、1μm前後にばらつきが生じたとしても許容することができる。具体的には、黒色樹脂36a1を用いているため、薄くなった場合でも色の影響は少ない。また、黒色樹脂36a1に加えてレジストパターン51が残った場合でも、色の影響は少ない。よって、黒色の感光性樹脂材料を用いることにより、ブラックマトリクス36aを形成しやすいという効果が得られる。
このとき、封止層34の最上部は、SiONなどからなるシリコン系の材料からなる第2封止層34cが形成されているので、酸素プラズマを用いたアッシング処理によるダメージは受けにくい。
次に、図8(e)に示すように、レジストパターン51を除去する。具体的には、前工程のアッシング処理によってレジストパターン51が無くなるようであれば、この工程を無くすようにしてもよい。レジストパターン51の一部が残るようであれば、ウエット処理などによって剥離(除去)する。
これにより、カラーフィルター36を構成する各色着色層36R,36G,36Bの間に、ブラックマトリクス36aが形成される。本実施形態では、マトリクス状にブラックマトリクス36aが形成されている。ブラックマトリクス36aの断面形状は、上記したように、封止層34に接する底面が頭頂部よりも大きい台形状である。
ステップS15では、カラーフィルター36を完成させる。具体的には、図8(f)〜図8(h)に示すように、微細に形成されたブラックマトリクス36aに各色着色層36R,36G,36Bを形成する。
まず、図8(f)に示すように、ブラックマトリクス36aを覆って、色材を含む感光性樹脂をスピンコート法などを用いて基材11の全面に塗布する(図8(f)では、赤色樹脂36R1)。具体的には、上記したような材料を用いる。
次に、図8(g)に示すように、フォトリソグラフィー法を用いて露光/現像を行うことにより着色層36Rを形成する。その後、他の着色層36G,36Bも同様にして形成する。以上により、ブラックマトリクス36a間に各色着色層36R,36G,36Bが形成される。その後、図示しないが、接着性を有する充填剤を介して素子基板10と対向基板とを貼り合わせる。
本実施形態では、平面視でマトリクス状のブラックマトリクス36aをアッシング処理によって微細加工した後、各色着色層36R,36G,36Bを形成するので、各色着色層36R,36G,36Bをブラックマトリクス36aに倣って精度よく形成できると共に、ブラックマトリクス36aで囲われた中に各色着色層36R,36G,36Bを形成するので、密着性を向上させることができる。
以上詳述したように、第1実施形態の有機EL装置100の製造方法によれば、以下に示す効果が得られる。
(1)第1実施形態の有機EL装置100の製造方法によれば、レジストパターン51をマスクとして黒色樹脂36a1にアッシング処理を施してブラックマトリクス36aを形成するので、黒色樹脂36a1の露光特性がパターニングに影響を与えることなく、ブラックマトリクス36aの微細加工を行うことができる。更に、黒色樹脂36a1のように透過率の低い材料でも微細加工を行うことができる。加えて、ブラックマトリクス36aを有するカラーフィルター36を形成するので、混色が少なく、高い色再現性を実現することができる。更に、ブラックマトリクス36aを備えるので視野角特性を向上させることができる。
(2)第1実施形態の有機EL装置100の製造方法によれば、ブラックマトリクス36aと接する層、言い換えれば、封止層34の表面層(第2封止層34c)がシリコン化合物であるので、ブラックマトリクス36aを形成する際に、酸素プラズマを用いてアッシング処理を行った場合、第2封止層34cにダメージが加わることを抑えることができる。よって、ガスバリア性を維持することができる。
(3)第1実施形態の有機EL装置100の製造方法によれば、いずれの形成工程も110℃以下の温度で形成するので、下層に形成された機能層32にダメージが加わることを抑えることができる。
(第2実施形態)
<有機EL装置>
次に、第2実施形態の有機EL装置について、図9〜図11を参照して説明する。図9は、有機EL装置の全体構造を示す概略断面図である。図10は、有機EL装置のサブ画素の構造を示す概略断面図である。図11は、カラーフィルターを構成する着色層の平面的な配置を示す概略平面図である。
第2実施形態の有機EL装置101は、上述の第1実施形態の有機EL装置100と比べて、ブラックマトリクス36aを備えていない部分が異なり、その他の部分については概ね同様である。このため第2実施形態では、第1実施形態と異なる部分について詳細に説明し、その他の重複する部分については適宜説明を省略する。
図9に示すように、有機EL装置101は、上記したように、封止層34の上にカラーフィルター36が設けられている。なお、カラーフィルター36を構成する各色着色層36R,36G,36Bの間には、ブラックマトリクス36aが設けられていない。
カラーフィルター36上には、図示しないが、第1実施形態と同様に、充填剤を介して素子基板10と対向基板とが貼り合わされている。
次に、図10を参照してサブ画素18B,18G,18Rの構造について説明する。図10に示すように、有機EL装置101は、封止層34の上にカラーフィルター36が設けられている。
カラーフィルター36は、各色のサブ画素18R,18G,18Bに対応した、赤色着色層36R、緑色着色層36G、青色着色層36Bによって構成されている。なお、上記したように、各着色層36の間にブラックマトリクス36aは設けられていない。
また、図11に示すように、第2実施形態の有機EL装置101のカラーフィルター36は、ストライプ状に形成されている。
着色層36R,36G,36Bで構成されたカラーフィルター36の上には、上記したように、カラーフィルター36側から順に、充填剤42、対向基板41が配置されている。第2実施形態の有機EL装置101も、第1実施形態と同様に、機能層32から発した光が、カラーフィルター36を透過して対向基板41側から取り出される。
<有機EL装置の製造方法>
次に、第2実施形態の有機EL装置の製造方法について、図12及び図13を参照して説明する。図12及び図13は、第2実施形態の有機EL装置の製造方法のうち一部の製造工程を示す概略断面図である。
第2実施形態の有機EL装置101の製造方法は、カラーフィルター36を構成する各色着色層36のうち1つの着色層36をアッシング処理によって形成する。以下、カラーフィルター36を形成する方法を説明する。
まず、図12(a)に示すように、対向電極33を覆うように封止層34を形成する。封止層34は、第1実施形態と同様に、第1封止層34a、平坦化層34b、第2封止層34cの順に形成する。
次に、封止層34上にカラーフィルター36を形成する。図12(b)に示すように、まず、封止層34の上に赤色樹脂36R1を成膜する。具体的には、封止層34上に、赤色の着色材料を含む感光性樹脂材料をスピンコート法により全面に塗布する。次に、必要に応じて、ベークを行い、赤色樹脂36R1を硬化させる。
次に、図12(c)に示すように、レジストパターン51を形成する。具体的には、赤色樹脂36R1の上にレジストパターン51を形成する。形成方法としては、公知の成膜技術、及びフォトリソグラフィー技術を用いて、赤色着色層36Rの形状に形成する。
次に、図12(d)に示すように、アッシング処理を行って、赤色着色層36Rを形成する。アッシング処理は、O2プラズマを用いる。これにより、レジストパターン51をマスクとして、マスクの無い部分の赤色樹脂36R1が灰化する。なお、レジストパターン51もアッシングされるため、赤色樹脂36R1だけが残る場合もある。
このとき、封止層34の最上部は、SiONなどからなるシリコン系の材料からなる第2封止層34cが形成されているので、アッシングによるダメージは受けにくい。
次に、図13(e)に示すように、レジストパターン51を除去する。具体的には、第1実施形態と同様に、レジストパターン51の一部が残るようであれば、ウエット処理などによって剥離(除去)する。
これにより、カラーフィルター36を構成する赤色着色層36Rが完成する。本実施形態では、図11に示すように、ストライプ状に各色着色層36R,36G,36Bを形成する。赤色着色層36Rの断面形状は、例えば、封止層34に接する底面が頭頂部よりも大きい台形状である。
第1実施形態のようにブラックマトリクス36aを備えないカラーフィルター36を形成する場合、最初の着色層(本実施形態では赤色着色層36R)をアッシング処理によって精度よく微細に形成することにより、残りの着色層を、赤色着色層36Rに倣って微細に形成することができる。
次に、図13(f)に示すように、例えば、緑色着色層36Gを形成する。まず、微細に形成された赤色着色層36Rを覆うように、緑色の着色材料を含む感光性樹脂材料をスピンコート法により全面に塗布する。次に、必要に応じて、ベークを行い、緑色樹脂36G1を硬化させる。
次に、図13(g)に示すように、フォトリソグラフィー法を用いて露光/現像を行うことにより緑色着色層36Gを形成する。その後、残りの青色着色層36Bも同様にして形成する。以上により、図13(h)に示すように、カラーフィルター36が完成する。その後、図示しないが、接着性を有する充填剤を介して素子基板10と対向基板とを貼り合わせる。これにより、第2実施形態の有機EL装置101が完成する。
以上詳述したように、第2実施形態の有機EL装置101の製造方法によれば、以下に示す効果が得られる。
(4)第2実施形態の有機EL装置101の製造方法によれば、レジストパターン51をマスクとして赤色樹脂36R1にアッシング処理を施して赤色着色層36Rを形成するので、赤色着色層36Rをはじめとする着色樹脂の露光特性がパターニングに影響を与えることなく、カラーフィルター36の微細加工を行うことができる。着色樹脂のように透過率の低い材料でも微細加工を行うことができる。これにより、高解像度に対応した有機EL装置101を形成することができる。
(5)第2実施形態の有機EL装置101の製造方法によれば、赤色着色層36Rと接する層、言い換えれば、封止層34の表面層(第2封止層34c)がシリコン化合物であるので、赤色着色層36Rを形成する際に、酸素プラズマを用いてアッシング処理を行った場合、第2封止層34cにダメージが加わることを抑えることができる。よって、ガスバリア性を維持することができる。
(6)第2実施形態の有機EL装置101の製造方法によれば、第1実施形態のようにブラックマトリクス36aを備えないので、製造工程を少なくすることができる。よって、かかるコストを抑えることができる。また、ブラックマトリクス36aを備えないので、輝度を明るくすることができる。加えて、ブラックマトリクス36aがない分、画素ピッチを狭くすることができる。
なお、本発明の態様は、上記した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、本発明の態様の技術範囲に含まれるものである。また、以下のような形態で実施することもできる。
(変形例1)
上記したように、カラーフィルター36を構成する着色層36R,36G,36Bの平面形状は、マトリクス状やストライプ状であることに限定されず、例えば、図14に示すような形状にしてもよい。
図14は、変形例の有機EL装置102のサブ画素18R,18G,18B及びカラーフィルター36の構成を示す概略平面図である。図14に示すように、有機EL装置102は、赤(R)の発光が得られるサブ画素18R、緑(G)の発光が得られるサブ画素18G、青(B)の発光が得られるサブ画素18BがX方向に順に配列している。同色の発光が得られるサブ画素18はY方向に隣り合って配列している。
また、カラーフィルター36は、3色の着色層36R,36G,36Bのうち、緑色着色層36Gと、青色着色層36Bは、対応する画素電極31と、画素電極31を囲む環状の領域にのみ形成されている。一方、赤色着色層36Rは、Y方向に隣り合う画素電極31間を隔てる領域、すなわちX方向に延在する帯状の領域にも形成されている。
このような有機EL装置102によれば、先に赤色着色層36Rをアッシング処理で形成することにより、微細な形状にしておくことができる。また、赤色着色層36Rは、隣り合うサブ画素18R,18G,18Bに繋がっている部分があるため、その後に、他の色の着色層36を形成した際、密着性をよくすることが可能となり、着色層36G,36Bを剥がれにくくすることができる。
(変形例2)
上記したように、カラーフィルター36を構成する着色層36R,36G,36Bの平面形状は、マトリクス状やストライプ状であることに限定されず、例えば、図15に示すような形状にしてもよい。
図15は、変形例の有機EL装置103のサブ画素18R,18G,18B及びカラーフィルター36の構成を示す概略平面図である。図15に示すように、サブ画素18の構成要素のうち、画素電極31、絶縁膜28(開口部28a)、及び着色層36B,36G,36Rが図示され、他の構成要素の図示は省略されている。
図15に示す有機EL装置103は、青(B)の発光が得られるサブ画素18B、緑(G)の発光が得られるサブ画素18G、赤(R)の発光が得られるサブ画素18Rが、X方向に順に配列している。同色の発光が得られるサブ画素18はY方向に隣り合って配列している。
サブ画素18のX方向の長さは、サブ画素18B、サブ画素18G、サブ画素18Rの順に小さくなっている。サブ画素18のY方向の長さは、サブ画素18B、サブ画素18G、及びサブ画素18Rで、それぞれ同じである。従って、サブ画素18の面積は、サブ画素18B、サブ画素18G、サブ画素18Rの順に小さくなっている。
画素電極31のX方向の長さは、画素電極31B、画素電極31G、画素電極31Rの順に小さくなっている。画素電極31のY方向の長さは、それぞれ同じである。
カラーフィルター36を構成する着色層36B,36G,36Rの幅は、サブ画素18B,18G,18Rの幅に対応して、青色着色層36B、緑色着色層36G、赤色着色層36Rの順に小さくなっている。
例えば、サブ画素18B,18G,18Rに対応する各色着色層36B,36G,36Rを形成する場合、幅の細い赤色着色層36Rを、上記に記載のようにアッシング処理によって1層目に形成すれば、微細な細かいパターニングをすることができる。
一方、幅の太い青色着色層36Bをアッシング処理によって1層目に形成すれば、後に形成する緑色着色層36G、赤色着色層36Rとの密着性を向上させることができる。
(変形例3)
上記したように、着色層36R,36G,36Bの形成順番は、第1実施形態及び第2実施形態のように、赤色着色層36Rから形成することに限定されず、緑色着色層36Gや青色着色層36Bから始めるようにしてもよい。
10…素子基板、11…基材、12…走査線、13…データ線、14…電源線、15…データ線駆動回路、16…走査線駆動回路、17…検査回路、18,18B,18G,18R…サブ画素、19…画素、20…画素回路、21…スイッチング用トランジスター、22…蓄積容量、23…駆動用トランジスター、23a…半導体層、23d…ドレイン領域、23g…ゲート電極、23s…ソース領域、24…第1層間絶縁膜、25…反射層、26…第2層間絶縁膜、27a…第1絶縁膜、27b…第2絶縁膜、28…絶縁膜、28a…開口部、29…配線、28…絶縁膜、30…有機EL素子、31…画素電極、31B,31G,31R…画素電極、32…機能層、33…対向電極、34…封止層、34a…第1封止層、34b…平坦化層、34c…第2封止層、36…カラーフィルター、36R…赤色着色層、36G…緑色着色層、36B…青色着色層、36B1…青色樹脂、36G1…緑色樹脂、36R1…赤色樹脂、36a1…黒色樹脂、41…対向基板、42…充填剤、43…FPC、44…駆動用IC、51…レジストパターン、100,101,102,103…有機EL装置。

Claims (7)

  1. 有機EL装置の製造方法であって、
    有機EL素子を形成する工程と、
    前記有機EL素子の上に封止層を形成する工程と、
    前記封止層の上に黒色樹脂を塗布する工程と、
    前記黒色樹脂の上にレジストを塗布して露光しレジストパターンを形成する工程と、
    前記レジストパターンをマスクとし、アッシング法を用いて前記黒色樹脂にアッシング処理を施してブラックマトリクスを形成する工程と、
    を有することを特徴とする有機EL装置の製造方法。
  2. 有機EL装置の製造方法であって、
    有機EL素子を形成する工程と、
    前記有機EL素子の上に封止層を形成する工程と、
    前記封止層の上に着色樹脂を塗布する工程と、
    前記着色樹脂の上にレジストを塗布して露光しレジストパターンを形成する工程と、
    前記レジストパターンをマスクとし、アッシング法を用いて前記着色樹脂にアッシング処理を施してカラーフィルターを形成する工程と、
    を有することを特徴とする有機EL装置の製造方法。
  3. 請求項1に記載の有機EL装置の製造方法であって、
    前記ブラックマトリクスを形成する工程の後、前記封止層上にカラーフィルターを形成する工程を有することを特徴とする有機EL装置の製造方法。
  4. 請求項1又は請求項3に記載の有機EL装置の製造方法であって、
    前記封止層における前記ブラックマトリクスと接する層は、シリコン化合物であることを特徴とする有機EL装置の製造方法。
  5. 請求項2に記載の有機EL装置の製造方法であって、
    前記封止層における前記カラーフィルターと接する層は、シリコン化合物であることを特徴とする有機EL装置の製造方法。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の有機EL装置の製造方法であって、
    前記アッシング処理を行った後に、前記レジストパターンを除去する工程を有することを特徴とする有機EL装置の製造方法。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の有機EL装置の製造方法であって、
    前記ブラックマトリクス又は前記カラーフィルター、及び前記封止層は、110℃以下の温度で形成することを特徴とする有機EL装置の製造方法。
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