JP2016151072A - ミクロフィブリル化セルロースの製造方法及びミクロフィブリル化セルロース - Google Patents

ミクロフィブリル化セルロースの製造方法及びミクロフィブリル化セルロース Download PDF

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和千代 高岡
高橋 浩二
Koji Takahashi
浩二 高橋
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Abstract

【課題】本発明の課題は、クラフトパルプからミクロフィブリル化セルロースを容易に得るための製造方法及び該製造方法によって得られてなるミクロフィブリル化セルロースを提供することである。【手段】クラフトパルプを水中で予め機械的に粉砕する工程、アルカリ処理によってヘミセルロースを除去する工程をこの順で含むミクロフィブリル化セルロースの製造方法と、該方法により得られてなるミクロフィブリル化セルロース。【選択図】図1

Description

本発明は、ミクロフィブリル化セルロースの製造方法及びミクロフィブリル化セルロースに関する。
ミクロフィブリル化セルロースとは、植物パルプなどを高圧ホモジナイザーやボールミル、リファイナー、臼型磨砕機などにより機械的に解繊して得られる、繊維径が30nmから300nm程度の繊維の総称である。植物パルプとは、木質系パルプや非木系パルプなど各種あるが、安価で最も広く流通しているパルプは、紙などに用いられるクラフトパルプである。
しかし、クラフトパルプは、紙の強度を保持させるために、ヘミセルロースが残存しており、これがセルロース結晶構造を取り巻いて、接着剤の働きをしているために、機械的に解繊して、ミクロフィブリル化しようとしても、大部分が塊状の粉砕物となり、ミクロフィブリル化がうまく進行しない場合があり、予め繊維の内部結合を弱める必要があった(例えば、特許文献1参照)。
特表2015−502462号公報
本発明の課題は、クラフトパルプからミクロフィブリル化セルロースを容易に得るための製造方法及び該製造方法によって得られてなるミクロフィブリル化セルロースを提供することである。
鋭意検討をした結果、下記に示す本発明により上記課題を解決できることを見出した。
(1)クラフトパルプを水中で予め機械的に粉砕する工程、アルカリ処理によってヘミセルロースを除去する工程をこの順で含むミクロフィブリル化セルロースの製造方法。
(2)上記(1)記載の方法によって得られてなるミクロフィブリル化セルロース。
本発明では、クラフトパルプからミクロフィブリル化セルロースを容易に得ることができる。
実施例1で得られたミクロフィブリル化セルロースの電子顕微鏡写真である。
本発明のミクロフィブリル化セルロースの製造方法は、クラフトパルプを水中で予め機械的に粉砕する工程、アルカリ処理によってヘミセルロースを除去する工程をこの順で含む。ミクロフィブリル化セルロースとは、セルロース全体あるいは一部が、繊維径が30nmから300nm程度に微細化されたセルロースの総称である。
クラフトパルプ(KP)とは、木材などをチップ化した後、水酸化ナトリウムと硫化ナトリウムなどを加えて、140℃から170℃で数時間蒸解して、木材の成分であるリグニンを除去したパルプであり、主にセルロース成分よりなる繊維状物である。木材が針葉樹を用いるか広葉樹を用いるかで、それぞれ未晒しの針葉樹クラフトパルプ(NUKP)、未晒しの広葉樹クラフトパルプ(LUKP)となる。未晒しのKPは、着色しているので、実際の紙に用いるKPは、酵素処理や漂白処理などを併用して、白色度を上げた晒しパルプ(BP)を用いる場合が多い。本発明では、どちらを用いても構わないが、洗浄・脱塩されたクラフトパルプが好ましい。
クラフトパルプは、好ましくは濃度0.2質量%から5質量%で、より好ましくは濃度0.5質量%から4質量%で、水中で分散され、粗粉砕工程として、機械的に粉砕される。粉砕する方法としては、リファイナーや臼型磨砕機などが用いられる。粗粉砕工程後のパルプの平均繊維長は、好ましくは0.4mmから1.5mmであり、より好ましくは0.4mmから1.2mmである。次に、主粉砕工程に進む。この工程では、高圧ホモジナイザーや臼型磨砕機などが用いられる。主粉砕工程後のパルプの平均繊維長は、好ましくは0.2mmから0.7mmであり、より好ましくは0.2mmから0.5mmである。臼型磨砕機は、砥石間の間隔や用いる砥粒などのサイズを工夫することによって、粗粉砕工程と主粉砕工程の双方に用いることが可能である
本発明における平均繊維長はメッツォオートメーション社製カヤーニファイバーラボ繊維長測定器を用い、長さ加重平均値を繊維長の測定値とした。
機械的に粉砕されたKPは、次に、アルカリ処理が施されて、ヘミセルロースが除去される。アルカリ処理に用いられる塩基性化合物は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの水酸化物が一般的であるが、好ましくは水酸化ナトリウムである。機械的に粉砕されたKPの水分散液に、塩基性化合物を加え、加熱する。塩基性化合物の濃度は、例えば水酸化ナトリウムの場合、好ましくは0.5質量%から5質量%であり、より好ましくは1質量%から3質量%である。また、温度は、好ましくは40℃から120℃であり、より好ましくは60℃から110℃である。加熱時間は、好ましくは30分から12時間であり、より好ましくは1時間から6時間である。アルカリ処理後の分散液から、ミクロフィブリル化セルロースが得られるが、アルカリ処理後の分散液を、塩酸や硫酸などの無機酸で中和し、更に洗浄して、塩分を除去し、所望の濃度に調整する工程を含めるのが好ましい。
次に、本発明を実施例によって更に詳細に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。
(実施例1)
ヘミセルロース含有量15質量%の針葉樹晒しクラフトパルプ(NBKP)を用いて、相川鉄工製ラボパルパーで2質量%となるように水分散体30リットルを作製した。次に、相川鉄工製リサイクルリファイナーで20分処理して、平均繊維長0.7mmになるまで粗粉砕した。続いて、臼型磨砕機である増幸産業製12インチ型マスコロイダー(登録商標)で8回処理して主粉砕し、平均繊維長0.3mmの機械的に粉砕されたクラフトパルプを得た。
次に、機械的に粉砕されたクラフトパルプの水分散液に、水酸化ナトリウムを濃度2質量%となるように添加して、100℃で2時間加熱撹拌し、塩酸で中和した。更に、遠心分離機を用いて、3回洗浄して、濃度15質量%のケーキ状物(1)を得た。
このケーキ状物(1)を再度水に分散させ、メチルペンテンポリマー製シャーレ中に流延して、80℃で3時間乾燥させた。表面のセルロースの状態を観察したところ、図1のようにミクロフィブリル化されていることが確認された。このように、本発明の製造方法では、機械的に粉砕する前に、前処理を行っていないが、紙用に用いられるクラフトパルプからミクロフィブリル化セルロースを容易に得ることができた。
本発明は、ミクロフィブリル化セルロースを製造するために利用することができる。

Claims (2)

  1. クラフトパルプを水中で予め機械的に粉砕する工程、アルカリ処理によってヘミセルロースを除去する工程をこの順で含むミクロフィブリル化セルロースの製造方法。
  2. 請求項1記載の製造方法によって得られてなるミクロフィブリル化セルロース。
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