JP2016145526A - 内燃機関の噴射制御装置 - Google Patents

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晋 橋本
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Shinichi Mitani
信一 三谷
清水 信幸
Nobuyuki Shimizu
信幸 清水
素成 鎗野
Motonari Yarino
素成 鎗野
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Shinya Kaneko
真也 金子
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Yoshiyuki Kitazume
芳之 北爪
賢児 星
Kenji Hoshi
賢児 星
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Teruaki Hanehara
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Abstract

【課題】好適な燃料噴霧特性を達成しつつ冷却損失が小さい内燃機関の噴射制御装置を提供する。
【解決手段】噴射制御装置は燃料噴射孔と空気噴射孔とを有する噴射弁40及び点火装置35を備える内燃機関10に適用される。燃料噴射孔の燃料噴射口41は燃料が均等に噴射されるように第1環状範囲内に形成され、空気噴射孔の空気噴射口は空気が均等に噴射され、且つ空気が燃料に衝突するように第2環状範囲又は円形範囲であって、第1環状範囲よりも径方向内側の範囲に形成されている。燃料噴射量が大きいほど燃料噴射量に対する空気噴射量の比が大きくなるように空気噴射が制御される。更に、機関回転速度が大きいほど燃料噴射量に対する空気噴射量の比が大きくなるように空気噴射が制御される。加えて、燃料噴射終了時点から所定時間が経過するまでの間にも空気噴射が実行される。
【選択図】図6

Description

本発明は、燃料及び空気を噴射可能な噴射弁を備えた内燃機関の噴射制御装置に関する。
燃料噴射弁及び空気噴射弁を備えた内燃機関に適用される噴射制御装置が特許文献1に記載されている。特許文献1に記載の内燃機関においては、燃料噴射弁及び空気噴射弁から燃焼室内に燃料及び空気がぞれぞれ直接噴射される。更に、燃料噴射弁及び空気噴射弁は、噴射された燃料及び空気が燃焼室内において互いに衝突するように配設されている。
特許文献1に記載の噴射制御装置(以下、「従来装置」と称呼する。)は、燃料噴射弁からの燃料の「噴射開始時期及び噴射期間」を考慮したときに好適な「貫徹距離、粒径及び形状」を有する燃料噴霧が得られるように、空気噴射弁からの空気の「噴射開始時期及び噴射期間」を制御する。
特開2005−16493号公報(段落0062、段落0063及、段落0066乃至段落0068、並びに、図1、図2及び図13乃至図19を参照。)
従来装置は、「燃料噴霧の貫徹距離、粒径及び形状」といった燃料噴霧特性を好適な特性とすることによって燃焼性能を向上させようとしている。一方、燃焼性能向上の観点からは、「燃料噴霧の貫徹距離、粒径及び形状」といった燃料噴霧特性を最適な特性にすることの他に、いわゆる冷却損失の低減も有効である。しかしながら、従来装置は、この冷却損失の低減を達成するための空気噴射弁の制御を積極的には実施していない。
本発明は、上述した課題に対処するためになされたものである。即ち、本発明の目的の1つは、好適な燃料噴霧特性を達成しつつ冷却損失が小さい内燃機関の噴射制御装置を提供することにある。
本発明に係る噴射制御装置(以下、「本発明装置」と称呼する。)が適用される内燃機関は、「内燃機関の燃焼室内に燃料を直接噴射する燃料噴射孔」と「燃焼室内に空気を直接噴射する空気噴射孔」とを有する噴射弁、及び、燃焼室内の燃料に点火する点火装置、を備えている。
燃料噴射孔の燃料噴射口は、噴射弁軸線周りにおいて燃料が均等に噴射されるように、噴射弁の先端部であって噴射弁軸線を中心とする互いに径の異なる2つの円筒境界面によって規定される第1環状範囲内に形成されている。
一方、空気噴射孔の空気噴射口は、噴射弁軸線周りにおいて空気が均等に噴射され且つ噴射された空気が燃料噴射口から噴射された燃料に衝突するように、噴射弁の先端部であって噴射弁軸線を中心とする互いに径の異なる2つの円筒境界面によって規定される第2環状範囲又は噴射弁軸線を中心とする1つの円筒境界面によって規定される円形範囲であって前記第1環状範囲よりも径方向内側の第2環状範囲又は円形範囲内に形成されている。
本発明装置は、燃料噴射孔からの燃料噴射及び空気噴射孔からの空気噴射を制御する制御部を備えている。この制御部は、燃料噴射の実行期間の全てを少なくとも含む期間に亘り空気噴射を実行するとともに、燃料噴射の実行期間における燃料噴射孔からの燃料噴射量に対する同燃料噴射の実行期間における空気噴射孔からの空気噴射量の比である空気噴射量比を制御するように構成されている。
ここで、点火装置による燃料への点火が行われる時点(以下、「燃料点火時期」と称呼する。)において燃料の好適な拡散状態を達成するためには、噴射弁から噴射される燃料の量(燃料噴射量)が多いほど、燃料点火時期までに燃料を燃焼室内において広範囲に拡散させる必要がある。
そこで、本発明装置の制御部は、燃料噴射量が大きいほど空気噴射量比が大きくなるように空気噴射を制御する。これによれば、燃料噴射量が多い場合において、噴射された燃料に衝突する空気の量が多くなる。従って、燃料点火時期までに燃料を燃焼室内において広範囲に拡散させることができる。このため、燃料噴射量が多いときであっても、燃料点火時期において燃料の好適な拡散状態を達成することができる。
更に、機関回転速度が大きいほど燃料噴射の終了時点から燃料点火時期までの時間が短い。従って、燃料点火時期において燃料の好適な拡散状態を達成するためには、機関回転速度が大きいほど、噴射された燃料を燃焼室内において素早く拡散させる必要がある。
そこで、本発明装置の制御部は、機関の回転速度が大きいほど空気噴射量比が大きくなるように空気噴射を制御する。
これによれば、機関回転速度が大きい場合において、噴射された燃料に衝突する空気の量が多くなる。従って、噴射された燃料を素早く拡散させることができる。このため、機関の回転速度が大きいときであっても、燃料点火時期において燃料の好適な拡散状態を達成することができる。
加えて、本発明装置の制御部は、燃料噴射の終了時点から所定時間が経過するまでの間にも空気噴射を実行するように構成されている。
この空気噴射により噴射された空気は、燃料噴霧(混合気)と燃焼室を画成する壁面(以下、「燃焼室壁面」と称呼する。)との間の空間に拡散する。これにより、燃料噴霧の周囲に空気層が形成される。この空気層によって燃料噴霧が燃焼室壁面から隔離される。従って、燃料が燃焼したときに、燃焼室壁面から内燃機関に伝わる熱量が小さくなる。このため、冷却損失を小さくすることができる。
図1は、本発明の実施形態に係る噴射制御装置が適用された内燃機関を示した縦断面図である。 図2の(A)は、図1に示した噴射弁の先端部分を示した縦断面図であり、(B)は、ノズル部及び空気用弁体を示した図である。 図3の(A)は、図2の(A)と同様の図であって、燃料及び空気を噴射したときの噴射弁の先端部分を示し、(B)は、(A)のB−B線に沿って見たときの噴射弁の先端部分を示した底面図である 図4は、本実施形態に係る噴射制御装置による燃料用弁体のリフト量等を示したタイムチャートである。 図5の(A)は、燃料噴射量と燃料噴射量に対する空気噴射量の比(空気噴射量比)との関係を示した図であり、(B)は、機関回転速度と空気噴射量比との関係を示した図である。 図6の(A)及び(B)は、共に、図1と同様の図であり、(A)は、燃料噴射とともに空気噴射が実行されている様子を示しており、(B)は、燃料噴射の終了後に空気噴射が実行されている様子を示している。 図7は、図1に示したECUのCPUが実行する燃料・空気噴射ルーチンを示したフローチャートである。 図8は、本実施形態の変形例に係る噴射制御装置による燃料用弁体のリフト量等を示したタイムチャートである。 図9の(A)は、本実施形態に係る内燃機関において採用可能な噴射弁の先端部分を示した縦断面図であり、(B)は、(A)のB−B線に沿って見たときの噴射弁の先端部分を示した底面図である。 図10は、図9の(A)と同様の図であって、燃料及び空気を噴射したときの噴射弁の先端部分を示している。 図11の(A)乃至(D)は、それぞれ、図3の(B)と同様に噴射弁の先端部分を示した底面図であって、(A)は図2に示した噴射弁として採用可能な噴射弁の先端部分を示しており、(B)乃至(D)は図9に示した噴射弁として採用可能な噴射弁の先端部分を示している。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る内燃機関の噴射制御装置(以下、「本制御装置」と称呼する。)について説明する。以下の説明においては、図1、図2、図3(A)、図6、図9(A)及び図10の紙面上、上側を「上」と称呼し、下側を「下」と称呼する。
図1に示した内燃機関10は、4サイクル・ピストン往復動型・4気筒・筒内噴射式(直噴)・火花点火ガソリン機関である。機関10は、シリンダブロック20及びシリンダヘッド30を備えている。
シリンダブロック20は、シリンダボア21及びピストン22を備えている。ピストン22は、シリンダボア21内を往復動する。シリンダボア21の内周壁面、ピストン22の冠面及びシリンダヘッド30の下壁面は、燃焼室23を形成している。機関10は、4つの燃焼室を有している。以下、そのうちの1つの燃焼室23に関連して、機関10の構成を説明するが、残りの3つの燃焼室の構成も以下で説明する燃焼室23の構成と同じである。
シリンダヘッド30は、燃焼室23に連通した吸気ポート31、吸気ポート31を開閉する吸気弁32、燃焼室23に連通した排気ポート33、及び、排気ポート33を開閉する排気弁34を備えている。更に、シリンダヘッド30には、燃焼室23内の燃料に点火する点火装置35、及び、燃焼室23内に燃料及び空気を直接噴射する噴射弁40が配設されている。
(噴射弁の構成)
噴射弁40は、その燃料噴射口41及び空気噴射口42がシリンダヘッド30の下壁面であって燃焼室23の略中央部(シリンダボア21の中心軸線C21が通過する領域近傍位置)において燃焼室23に露出するように配設されている。
図2の(A)に示したように、噴射弁40は、ノズル部43、燃料用弁体(燃料用ニードル弁体)44及び空気用弁体45を有する。図2の(B)に示したように、ノズル部43には、中央ボア46及び周囲ボア47が形成されている。更に、ノズル部43の先端部には、燃料噴射孔48及び開口43aが形成されている。
周囲ボア47は、噴射弁40の軸線C40を中心とする環状の空間として形成されている。周囲ボア47には、燃料用弁体44が配設されている。周囲ボア47を画成する内周壁面と燃料用弁体44の外周壁面との間に、燃料通路51が形成されている。
燃料通路51には、図示しない燃料供給系が接続されている。燃料供給系は、図示しない「燃料加圧ポンプ及び燃料供給通路」を含んでいる。燃料通路51には、燃料加圧ポンプによって一定燃圧まで加圧された燃料が燃料供給通路を介して供給されるようになっている。
燃料通路51は、燃料噴射孔48に連通している。燃料噴射孔48は、周囲ボア47に開口するように設けられている。更に、燃料噴射孔48は、ノズル部43の2つの円錐台形状の壁面によって画成されている。これら2つの壁面は、それぞれ、軸線C40に対して同じ角度をなして径方向外方へ広がりつつ下方へと延びる。従って、これら2つの壁面は、一定の幅を開けて互いに平行に延びる。
従って、燃料噴射孔48は、周囲ボア47からノズル部43の外部に向かって軸線C40に対して一定の角度をなして径方向外方へ広がりつつ下方へと延び、燃料噴射口41においてノズル部43の外部に開口する。
燃料噴射口41を図3の(A)のB−B線から見たとき、即ち、燃料噴射口41を軸線C40に対して垂直な平面(以下、「投影平面」と称呼する。)に投影したとき、図3の(B)に示したように、燃料噴射口41は、軸線C40を中心とする環状の形状を有している。従って、燃料噴射口41からは、軸線C40周りにおいて燃料が均等に噴射される。
本例においては、燃料噴射口41は、第1環状範囲61内に設けられている。この第1環状範囲61は、軸線C40を中心とする互いに径の異なる2つの円筒境界面によって規定される範囲である。
燃料用弁体44が図2の(A)に示した閉弁位置に位置決めされた状態、即ち、燃料用弁体44が閉弁した状態にあるとき、燃料用弁体44は、燃料通路51と燃料噴射孔48との連通を遮断している。一方、図3の(A)に示したように、燃料用弁体44が上方へと移動(リフト)されると、燃料通路51と燃料噴射孔48とが連通する。これにより、燃料通路51内の燃料は、燃料噴射孔48に流入し、その後、燃料噴射口41から噴射される。
一方、図2の(B)に示したように、中央ボア46は、噴射弁40の軸線C40を中心とする円筒形状の空間として周囲ボア47の径方向内側に形成されている。中央ボア46には、空気用弁体45が配設されている。中央ボア46を画成する内周壁面と空気用弁体45の外周壁面との間に、空気通路52が形成されている。
空気通路52には、図示しない空気供給系が接続されている。空気供給系は、図示しない「空気加圧ポンプ及び空気供給通路」を含んでいる。空気通路52には、空気加圧ポンプによって一定圧力まで加圧された空気が空気供給通路を介して供給されるようになっている。
ノズル部43の開口43aは、軸線C40に対して一定の角度をなして径方向外方へ広がりつつ下方へと延在する円錐台状の内壁面43bによって画成されている。この開口43aは、中央ボア46からノズル部43の外部まで貫通している。
図2の(A)に示したように、空気用弁体45が閉弁位置に位置決めされた状態、即ち、空気用弁体45が閉弁した状態にあるとき、開口43aには、空気用弁体45の先端部45aが収容される。図2の(B)に示したように、この先端部45aは、開口43aを画成する壁面43bと同じ円錐台形状の外壁面45bを有する。従って、空気用弁体45が閉弁した状態にあるときには、空気用弁体45の先端部45aは、開口43aを介した空気通路52とノズル部43の外部との連通を遮断している。
一方、図3の(A)に示したように、空気用弁体45が下方へと移動(リフト)されると、空気用弁体45の先端部45aの外壁面45bがノズル部43の内壁面43bから離れる。これにより、これら外壁面45bと内壁面43bとの間に空気噴射孔49が形成される。
先に述べたように、これら外壁面45b及び内壁面43bは、共に、軸線C40に対して一定の角度をなして径方向外方へ広がりつつ下方へと延在する円錐台形状を有する。従って、空気噴射孔49は、空気通路52からノズル部43の外部に向かって軸線C40に対して一定の角度をなして径方向外方へ広がりつつ下方へと延び、空気噴射口42においてノズル部43の外部に開口する。
空気噴射孔49が形成されることによって、空気通路52は、空気噴射孔49を介してノズル部43の外部と連通する。従って、このとき、空気通路52内の空気は、空気噴射孔49に流入し、その後、空気噴射口42から噴射される。
図3の(B)に示したように、空気噴射口42を前記投影平面に投影したとき、空気噴射口42は、軸線C40を中心とする環状の形状を有している。従って、空気噴射口42からは、軸線C40周りにおいて空気が均等に噴射される。
本例において、空気噴射口42は、第2環状範囲62内に設けられている。この第2環状範囲62は、軸線C40を中心とする互いに径の異なる2つの円筒境界面によって規定される範囲であって前記第1環状範囲61よりも径方向内側の範囲である。
再び図1を参照すると、点火装置35は、点火プラグ、及び、点火プラグに与える高電圧を発生するイグニッションコイルを含むイグナイタを含む。イグナイタは、後述するECU80の指示に応答してイグニッションコイルによって高電圧を発生するようになっている。この高電圧は点火プラグに与えられ、点火プラグの火花発生部(中心電極及び接地電極を含む電極部)35aにおいて火花が発生する。
点火装置35は、噴射弁40に隣接するようにシリンダヘッド30に配設されている。点火装置35の火花発生部35aは、シリンダヘッド30の下壁面であって噴射弁40の燃料噴射口41及び空気噴射口42に近接した位置(燃焼室23の略中央部)において燃焼室23に露出している。
ECU80は、周知のマイクロコンピュータを含む電子回路であり、CPU、ROM、RAM、バックアップRAM及びインターフェース等を含む。ECU80は、以下に述べるセンサ類と接続されていて、これらセンサ類からの信号を受信(入力)するようになっている。更に、ECU80は、点火装置35、及び、噴射弁40に指示(駆動)信号を送出するようになっている。
ECU80は、クランク角度センサ71、エアフローメータ72、水温センサ73、及び、アクセル操作量センサ74と接続されている。
クランク角度センサ71は、図示しないクランクシャフトの回転位置(即ち、クランク角度)に応じた信号を出力する。ECU80は、このクランク角度センサ71及び図示しないカムポジションセンサからの信号に基づいて、所定の気筒(燃焼室23)の圧縮上死点を基準とした機関10のクランク角度(絶対クランク角度)を取得する。更に、ECU80は、クランク角度センサ71からの信号に基づいて機関回転速度NEを取得する。
エアフローメータ72は、燃焼室23内に吸入される空気の質量(吸入空気量)を測定し、その吸入空気量Gaを表す信号を出力する。ECU80は、このエアフローメータ72からの信号に基づいて吸入空気量Gaを取得する。
水温センサ73は、機関10を冷却する冷却水の温度を検出し、その温度THWを表す信号を出力する。ECU80は、この水温センサ73からの信号に基づいて冷却水の温度THWを取得する。
アクセル操作量センサ74は、図示しないアクセルペダルの操作量を検出し、その操作量Accpを表す信号を出力する。ECU80は、この信号に基づいて機関負荷KLを取得する。
(本制御装置の作動の概要)
次に、本制御装置の作動の概要について説明する。噴射弁40から噴射される燃料の量(燃料噴射量)Qfが多い場合、燃料点火時期Igにおいて燃料の好適な拡散状態を達成するためには、燃料点火時期Igまでに燃料を燃焼室23内において広範囲に拡散させる必要がある。
更に、機関回転速度NEが大きい場合、機関回転速度NEが小さい場合に比べて、燃料噴射の終了時点から燃料点火時期Igまでの時間が短い。従って、燃料点火時期Igにおいて燃料の好適な拡散状態を達成するためには、噴射された燃料を燃焼室23内において素早く拡散させる必要がある。
本制御装置は、燃料点火時期Igにおいて燃料の好適な拡散状態を達成するために、図4に示したように、少なくとも燃料噴射の実行期間TAUfの全期間(燃料噴射の実行期間TAUfの全て)に亘って空気噴射を実行する。
即ち、図4に示した例においては、本制御装置は、燃料噴射開始時期(本例において、圧縮上死点前、60°乃至90°クランク角度)SOIfになると、燃料用弁体44のリフトを開始させることによって燃料噴射を開始する。その後、本制御装置は、燃料噴射開始時期SOIfから「燃料噴射の実行期間TAUfに相当するクランク角度CAtauf」が経過した時点(燃料噴射終了時期)EOIf(EOIf=SOIf+CAtauf)において燃料用弁体44の閉弁を開始させて燃料噴射を終了する。
一方、本制御装置は、燃料噴射開始時期SOIfよりも「第1所定時間T1に相当する第1所定クランク角度CAt1」だけ早い空気噴射開始時期SOIa(SOIa=SOIf−CAt1)において、空気用弁体45のリフトを開始させることによって空気噴射を開始する。前記第1所定時間T1は、燃料噴射量Qf及び機関回転速度NEに応じて設定される。
より具体的に述べると、燃料噴射量Qfが多い場合、噴射された燃料を広範囲に且つ素早く拡散させるためには、燃料噴射開始時期SOIfよりも、より早い時期に空気噴射を開始することが望ましい。従って、本例において、第1所定時間T1は、燃料噴射量Qfが大きいほど大きい値に設定される。
一方、空気噴射開始時期SOIaから燃料噴射開始時期SOIfまでの時間として一定の時間を確保するためには、機関回転速度NEが大きい場合、燃料噴射開始時期SOIfよりも、より早い時期に空気噴射を開始する必要がある。従って、本例において、第1所定時間T1は、機関回転速度NEが大きいほど大きい値に設定される。
更に、本制御装置は、空気噴射の開始時点(空気噴射開始時期)SOIaから「空気噴射期間TAUaに相当するクランク角度CAtaua」が経過した時点(空気噴射終了時期)EOIa(EOIa=SOIa+CAtaua)において、空気用弁体45の閉弁を開始させて空気噴射を終了する。本例においては、この空気噴射終了時期EOIaは、燃料噴射終了時期EOIfから「第2所定時間T2に相当する第2所定クランク角度CAt2」だけ遅い時期(EOIa=EOIf+CAt2)である。前記第2所定時間T2は、燃料噴射終了時期EOIfに応じて設定される。
より具体的に述べると、空気噴射を燃料点火時期Igまでに終了するためには、燃料噴射終了時期EOIfが遅いほど、その燃料噴射終了時期EOIfから、より短い時間内に空気噴射を終了する必要がある。従って、本例において、第2所定時間T2は、燃料噴射終了時期EOIfが遅いほど小さい値に設定される。
更に、本制御装置は、燃料噴射量Qfに対する「燃料噴射実行期間TAUf中に噴射弁40から噴射される空気の量Qa」の比(以下、「空気噴射量比」と称呼する。)k(k=Qa/Qf)を燃料噴射量Qf及び機関回転速度NEに応じて制御する。
より具体的に述べると、本制御装置は、図5の(A)に示したように、燃料噴射量Qfが所定噴射量Qfthよりも大きい場合において、燃料噴射量Qfが大きいほど大きい第1空気噴射量比kqfを設定する。この場合、第1空気噴射量比kqfは、「0」よりも大きい値であって、「1」よりも小さい値を含む。一方、本制御装置は、燃料噴射量Qfが所定噴射量Qfth以下である場合には、第1空気噴射量比kqfを「0」に設定する。
更に、本制御装置は、図5の(B)に示したように、機関回転速度NEが所定回転速度NEthよりも大きい場合において、機関回転速度NEが大きいほど大きい第2空気噴射量比kneを設定する。この場合、第2空気噴射量比kneは、「0」よりも大きい値であって、「1」よりも小さい値を含む。一方、本制御装置は、機関回転速度NEが所定回転速度NEth以下である場合には、第2空気噴射量比kneを「0」に設定する。
最終的に、本制御装置は、第1空気噴射量比kqfと第2空気噴射量比kneとを合計した値を空気噴射量比kとして取得する(k=kqf+kne)。本制御装置は、こうして取得した空気噴射量比kを燃料噴射量Qfに乗ずることによって空気噴射量Qaを取得する(Qa=k・Qf)。
本制御装置は、この空気噴射量Qaの空気を燃料噴射の実行期間TAUf中に噴射弁40から噴射するように、空気噴射の実行中の空気用弁体45のリフト量(閉弁位置から下方への空気用弁体45の移動量)Laを制御する。これにより、図6の(A)に示したように、径方向内側から燃料噴霧Fに衝突する空気Aは、燃料を広範囲に且つ素早く拡散させることができる。このため、燃料点火時期Igにおいて燃料の好適な拡散状態を達成することができる。
加えて、本制御装置は、先に述べたように、燃料噴射の終了時点(燃料噴射終了時期)EOIfから「第2所定時間T2に相当する第2所定クランク角度CAt2」が経過するまでの間においても、空気噴射を実行し続ける。
この空気噴射により噴射された空気は、図6の(B)に示したように、「混合気Mとシリンダヘッド30の下壁面との間の空間」及び「混合気Mとシリンダボア21の内周壁面との間の空間」に拡散する。これにより、混合気Mの周囲に空気層ALが形成される。この空気層ALによって混合気Mが燃焼室壁面から隔離される。このため、燃料が燃焼したときに、シリンダヘッド30又はシリンダブロック20に伝わる熱量が小さくなる。従って、冷却損失が小さくなる。
尚、燃料噴射及び空気噴射の実行中、ピストン22がシリンダボア21内を上昇している。このピストン22の上昇に伴い、混合気Mは、燃焼室23内において点火装置35の火花発生部35aに向かって押し上げられる。従って、上述したように、混合気Mの周囲に空気層ALが形成されたとしても、混合気Mは火花発生部35aに到達するので、混合気Mは点火装置35によって点火可能である。
(本制御装置の具体的な作動)
次に、図7を参照しながら、本制御装置の具体的な作動について説明する。ECU80のCPUは、所定タイミング毎に図7にフローチャートにより示した「燃料・空気噴射ルーチン」を実行するようになっている。
従って、CPUは、所定のタイミングになると、図7のステップ700から処理を開始して、以下に述べるステップ705乃至ステップ775の処理を順に実行する。その後、CPUは、ステップ795に進み、本ルーチンを一旦終了する。
ステップ705:CPUは、アクセルペダル操作量Accp及び機関回転速度NEを取得する。これらアクセルペダル操作量Accp及び機関回転速度NEは、CPUが別途実行するルーチンによって取得されてバックアップRAMに格納されている。
ステップ710:CPUは、アクセルペダル操作量AccpをルックアップテーブルMapTq_req(Accp)に適用することにより要求トルク(機関10に要求されているトルク)Tq_reqを取得する。上記テーブルMapTq_req(Accp)によれば、取得される要求トルクTq_reqは、アクセルペダル操作量Accpが大きいほど大きい。
ステップ715:CPUは、要求トルクTq_req及び機関回転速度NEをルックアップテーブルMapQf(Tq_req,NE)に適用することにより要求燃料噴射量Qfを取得する。上記テーブルMapQf(Tq_req,NE)によれば、取得される要求燃料噴射量Qfは、要求トルクTq_reqが大きいほど大きく、機関回転速度NEが大きいほど小さい。
ステップ720:CPUは、要求燃料噴射量Qf及び機関回転速度NEをルックアップテーブルMapSOIf(Qf,NE)に適用することにより燃料噴射開始時期SOIfを決定する。上記テーブルMapSOIf(Qf,NE)によれば、決定される燃料噴射開始時期SOIfは、要求燃料噴射量Qfが大きいほど早い時期であり、機関回転速度NEが大きいほど早い時期である。
ステップ725:CPUは、要求燃料噴射量QfをルックアップテーブルMapTAUf(Qf)に適用することにより燃料噴射期間TAUfを決定する。上記テーブルMapTAUf(Qf)によれば、決定される燃料噴射期間TAUfは、要求燃料噴射量Qfが大きいほど長い期間である。
ステップ730:CPUは、要求燃料噴射量QfをルックアップテーブルMapkqf(Qf)に適用することにより第1空気噴射量比kqfを取得する。更に、CPUは、機関回転速度NEをルックアップテーブルMapkne(NE)に適用することにより第2空気噴射量比kneを取得する。
上記テーブルMapk(Qf)によれば、取得される第1空気噴射量比kqfは、要求燃料噴射量Qfが所定噴射量Qfth以下である場合、「0」であり、要求燃料噴射量Qfが所定噴射量Qfthよりも大きい場合、要求燃料噴射量Qfが大きいほど大きい。
更に、上記テーブルMapkne(NE)によれば、取得される第2空気噴射量比kneは、機関回転速度NEが所定回転速度NEth以下である場合、「0」であり、機関回転速度NEが所定回転速度NEthよりも大きい場合、機関回転速度NEが大きいほど大きい。
ステップ735:CPUは、第1空気噴射量比kqfと第2空気噴射量比kneとを合計することによって空気噴射量比kを取得する(k=kqf+kne)。
ステップ740:CPUは、空気噴射量比kを要求燃料噴射量Qfに乗ずることによって空気噴射量Qaを取得する(Qa=k・Qf)
ステップ745:CPUは、燃料噴射期間TAUf及び機関回転速度NEをルックアップテーブルMapCAtauf(TAUf,NE)に適用することにより燃料噴射クランク角度CAtaufを取得する。この燃料噴射クランク角度CAtaufは、燃料噴射期間TAUfをそのときの機関回転速度NEを考慮してクランク角度に換算した場合のクランク角度である。
ステップ750:CPUは、要求燃料噴射量Qf及び機関回転速度NEをルックアップテーブルMapT1(Qf,NE)に適用することにより第1所定時間T1を取得する。更に、CPUは、燃料噴射終了時期EOIfをルックアップテーブルMapT2(EOIf)に適用することにより第2所定時間T2を取得する。尚、CPUは、燃料噴射開始時期SOIfに燃料噴射クランク角度CAtaufを加えることによって燃料噴射終了時期EOIfを取得する(EOIf=SOIf+CAtauf)。
上記テーブルMapT1(Qf,NE)によれば、取得される第1所定時間T1は、要求燃料噴射量Qfが大きいほど長い時間であり、機関回転速度NEが大きいほど長い時間である。一方、上記テーブルMapT2(EOIf)によれば、取得される第2所定時間T2は、燃料噴射終了時期EOIfが早い時期であるほど長い時間である。
ステップ755:CPUは、第1所定時間T1及び機関回転速度NEをルックアップテーブルMapCAt1(T1,NE)に適用することにより第1所定クランク角度CAt1を取得する。この第1所定クランク角度CAt1は、第1所定時間T1をそのときの機関回転速度NEを考慮してクランク角度に換算した場合のクランク角度である。
更に、CPUは、第2所定時間T2及び機関回転速度NEをルックアップテーブルMapCAt2(T2,NE)に適用することにより第2所定クランク角度CAt2を取得する。この第2所定クランク角度CAt2は、第2所定時間T2をそのときの機関回転速度NEを考慮してクランク角度に換算した場合のクランク角度である。
ステップ760:CPUは、第1所定クランク角度CAt1を燃料噴射開始時期SOIfから減ずることによって空気噴射開始時期SOIaを取得する(SOIa=SOIf−CAt1)。
ステップ765:CPUは、「燃料噴射開始時期SOIfに燃料噴射クランク角度CAtaufを加えて得られる値(燃料噴射終了時期EOIf)」に第2所定クランク角度CAt2を加えることによって空気噴射終了時期EOIaを取得する(EOIa=SOIf+CAtauf+CAt2)。
ステップ770:CPUは、空気噴射量Qa及び燃料噴射期間TAUfをルックアップテーブルMapLa(Qa,TAUf)に適用することにより空気用弁体45のリフト量Laを決定する。上記テーブルMapLa(Qa,TAUf)によれば、決定されるリフト量Laは、空気噴射量Qaが大きいほど大きく、燃料噴射期間TAUfが長いほど小さい。
ステップ775:CPUは、燃料噴射開始時期SOIf、燃料噴射期間TAUf、空気噴射開始時期SOIa、空気噴射終了時期EOIa、及び、空気用弁体45のリフト量Laを、バックアップRAMにセット(格納)する。
これにより、空気噴射開始時期SOIaになると空気噴射が開始され、燃料噴射開始時期SOIfになると燃料噴射が開始される。燃料噴射の開始後、燃料噴射期間TAUfが経過した時点で燃料噴射が終了される。一方、空気噴射終了時期EOIaになると、空気噴射が終了される。以上が本制御装置の具体的な作動である。
(本実施形態の変形例)
次に、本実施形態の変形例に係る噴射制御装置(以下、「本変形制御装置」と称呼する。)について説明する。本変形制御装置は、図8に示したように、燃料噴射開始時期SOIfになると、燃料用弁体44のリフトを開始させることによって燃料噴射を開始する。更に、本変形制御装置は、燃料噴射開始時期SOIfから燃料噴射期間TAUfが経過した燃料噴射終了時期EOIfにおいて、燃料用弁体44の閉弁を開始させて燃料噴射を終了する。
一方、本変形制御装置は、燃料噴射開始時期SOIfよりも第1所定クランク角度CAt1だけ早い空気噴射開始時期SOIa(SOIa=SOIf−CAt1)において、空気用弁体45のリフトを開始させることによって空気噴射を開始する。更に、本変形制御装置は、燃料噴射終了時期EOIfと同じ時期(空気噴射終了時期)EOIaにおいて、空気用弁体45の閉弁を開始して空気噴射を一旦終了する。
更に、本変形制御装置は、空気噴射の終了時点(空気噴射終了時期)EOIaの後、追加空気噴射開始時期SOIa’になると、空気用弁体45のリフトを開始させることによって空気噴射を再び開始する。更に、本変形制御装置は、燃料噴射の終了時点(燃料噴射終了時期)EOIfから第2所定クランク角度CAt2が経過する時点(追加空気噴射終了時期EOIa’)において、空気用弁体45の閉弁を開始させて空気噴射を終了する。
本変形例に係る噴射制御装置も、上記実施形態に係る噴射制御装置と同様に、空気噴射量比kを燃料噴射量Qf及び機関回転速度NEに応じて制御する。
この変形例に係る噴射制御装置によっても、上記実施形態に関連して説明した理由と同じ理由から、燃料点火時期Igにおいて燃料の好適な拡散状態を達成し、且つ、冷却損失を小さくすることができる。
(噴射弁の変形例)
図2に示した噴射弁40は、図9に示した噴射弁40aであってもよい。噴射弁40aは、燃料噴射口41及び空気噴射口42aがシリンダヘッド30の下壁面であって燃焼室23の略中央部(シリンダボア21の中心軸線C21が通過する領域近傍位置)において燃焼室23に露出するように配設されている。
図9の(A)に示したように、噴射弁40aは、ノズル部43、燃料用弁体44及び空気用弁体(空気用ニードル弁体)90を有する。ノズル部43の先端部には、1つの燃料噴射孔48及び複数(本例においては、8個)の空気噴射孔49が形成されている(図9の(B)も参照。)。
噴射弁40aの「燃料用弁体44、燃料通路51、燃料噴射孔48及び燃料噴射口41」は、それぞれ、図2に示した噴射弁40の「燃料用弁体44、燃料通路51、燃料噴射孔48及び燃料噴射口41」の構成と同じ構成を有している。更に、噴射弁40aの中央ボア46も、図2に示した噴射弁40の中央ボア46の構成と同じ構成を有している。
中央ボア46には、空気用弁体90が配設されている。中央ボア46を画成する内周壁面と空気用弁体90の外周壁面との間に、空気通路52が形成されている。空気通路52は、図2に示した噴射弁40の空気通路52の構成と同じ構成を有している。
空気通路52は、各空気噴射孔49aに連通している。各空気噴射孔49aは、中央ボア46に開口するように設けられている。更に、各空気噴射孔49aは、円筒形状の壁面によって画成されている。従って、各空気噴射孔49aは、円筒形状の空間を有する。
各空気噴射孔49aは、中央ボア46からノズル部43の外部に向かって軸線C40aに対して一定の角度をなして径方向外方へ下方へと延び、空気噴射口42aにおいてノズル部43の外部に開口する。更に、これら空気噴射孔49aは、軸線C40aに対して垂直な平面上において軸線C40aに対して互いに等角度間隔(本例において、45°間隔)を開けている。
従って、空気噴射口42aを図9の(A)のB−B線から見たとき、即ち、空気噴射口42aを前記投影平面に投影したとき、図9の(B)に示したように、空気噴射口42aは、軸線C40aに対して互いに等角度間隔(45°間隔)を開けている。
本例においては、空気噴射口42aは、第3環状範囲63内に設けられている。この第3環状範囲63は、軸線C40aを中心とする互いに径の異なる2つの円筒境界面によって規定される範囲であって、第1環状範囲61よりも径方向内側の範囲である。
空気用弁体90が図9の(A)に示した閉弁位置に位置決めされた状態、即ち、空気用弁体90が閉弁した状態にあるとき、空気用弁体90は、空気通路52と空気噴射孔49aとの連通を遮断している。一方、図10に示したように、空気用弁体90が上方へと移動(リフト)されると、空気通路52と空気噴射孔49aとが連通する。これにより、空気通路52内の空気は、空気噴射孔49aに流入し、その後、空気噴射口42aから噴射される。以上が噴射弁40aの構成である。
更に、図2に示した噴射弁40は、図11の(A)に示した噴射弁40bであってもよい。噴射弁40bは、略円形の燃料噴射口41bをそれぞれ有する複数(本例において、12個)の燃料噴射孔48b、及び、軸線C40bを中心とした環状の空気噴射口42bを有する空気噴射孔49を備える。
本例において、燃料噴射孔48bは、それぞれ、円筒形状の空間を有している。更に、燃料噴射孔48bは、それぞれ、周囲ボア47からノズル部43の外部に向かって軸線C40bに対して一定の角度をなして径方向外方へ下方へと延び、燃料噴射口41bにおいてノズル部43の外部に開口する。更に、これら燃料噴射孔48bは、軸線C40bに対して垂直な平面上において軸線C40bに対して互いに等角度間隔(本例において、30°間隔)を開けている。
従って、燃料噴射口41bを前記投影平面に投影したとき、図11の(A)に示したように、燃料噴射口41bは、軸線C40bに対して互いに等角度間隔(30°間隔)を開けている。
本例においては、燃料噴射口41bは、第4環状範囲64内に設けられている。この第4環状範囲64は、軸線C40bを中心とする互いに径の異なる2つの円筒境界面によって規定される範囲である。
一方、空気噴射孔49bは、図2に示した噴射弁40の空気噴射孔49と相似形の空間を有している。従って、本例の空気噴射孔49bは、中央ボア46からノズル部43の外部に向かって軸線C40bに対して一定の角度をなして径方向外方へ広がりつつ下方へと延び、空気噴射口42bにおいてノズル部43の外部に開口する。
空気噴射口42bを前記投影平面に投影したとき、図11の(A)に示したように、空気噴射口42bは、軸線C40bを中心とする環状の形状を有している。
本例においては、空気噴射口42bは、第5環状範囲65内に設けられている。この第5環状範囲65は、軸線C40bを中心とする互いに径の異なる2つの円筒境界面によって規定される範囲であって、前記第4環状範囲64よりも径方向内側の範囲である。
更に、図9に示した噴射弁40aは、図11の(B)に示した噴射弁40cであってもよい。噴射弁40cは、軸線C40cを中心とした環状の燃料噴射口41cを有する燃料噴射孔48c、及び、軸線C40cを中心とした円形の空気噴射口42cを有する空気噴射孔49cを備える。
燃料噴射孔48cは、図2に示した噴射弁40の燃料噴射孔48と相似形の空間を有している。従って、本例の燃料噴射孔48cは、周囲ボア47からノズル部43の外部に向かって軸線C40cに対して一定の角度をなして径方向外方へ広がりつつ下方へと延び、燃料噴射口41cにおいてノズル部43の外部に開口する。
燃料噴射口41cを前記投影平面に投影したとき、図11の(B)に示したように、燃料噴射口41cは、軸線C40cを中心とする環状の形状を有している。
本例においては、燃料噴射口41cは、第6環状範囲66内に設けられている。この第6環状範囲66は、軸線C40cを中心とする互いに径の異なる2つの円筒境界面によって規定される範囲である。
一方、空気噴射孔49cは、円錐台形状の空間を有している。空気噴射孔49cは、中央ボア46からノズル部43の外部に向かって軸線C40cに対して一定の角度をなして径方向外方へ広がりつつ下方へと延び、空気噴射口42cにおいてノズル部43の外部に開口する。
空気噴射口42cを前記投影平面に投影したとき、図11の(B)に示したように、空気噴射口42cは、軸線C40cを中心とする円形の形状を有している。
本例においては、空気噴射口42cは、円形範囲68内に設けられている。この円形範囲68は、軸線C40cを中心とする1つの円筒境界面によって規定される範囲であって、前記第6環状範囲66よりも径方向内側の範囲である。
更に、図9に示した噴射弁40aは、図11の(C)に示した噴射弁40dであってもよい。噴射弁40dは、図11の(A)に示した燃料噴射孔48bの構成と同じ構成を有する燃料噴射孔48d、及び、図11の(B)に示した空気噴射孔49cの構成と同じ構成を有する空気噴射孔49dを備える。
更に、図9に示した噴射弁40aは、図11の(D)に示した噴射弁40eであってもよい。噴射弁40eは、図11の(A)に示した燃料噴射孔48bの構成と同じ構成を有する燃料噴射孔48e、及び、略円形の空気噴射口42eをそれぞれ有する複数(本例において、6個)の空気噴射孔49eを備える。
本例において、空気噴射孔49eは、それぞれ、円筒形状の空間を有している。更に、空気噴射孔49eは、それぞれ、中央ボア46からノズル部43の外部に向かって軸線C40eに対して一定の角度をなして径方向外方へ下方へと延び、空気噴射口42eにおいてノズル部43の外部に開口する。更に、これら空気噴射孔49eは、軸線C40eに対して垂直な平面上において軸線C40eに対して互いに等角度間隔(本例において、60°間隔)を開けている。
従って、空気噴射口42eを前記投影平面に投影したとき、図11の(D)に示したように、空気噴射口42eは、軸線C40eに対して互いに等角度間隔(60°間隔)を開けている。
本例においては、空気噴射口42eは、第7環状範囲67内に設けられている。この第7環状範囲67は、軸線C40eを中心とする互いに径の異なる2つの円筒境界面によって規定される範囲であって、前記第4環状範囲64よりも径方向内側の範囲である。
図11の(A)乃至(D)にそれぞれ示した噴射弁40b乃至噴射弁40eにおいても、上記実施形態に係る噴射制御装置による燃料・空気噴射を行うことにより、燃料噴霧の拡散範囲を好適な範囲に規定することができ、その結果、冷却損失を小さくすることができる。
10…内燃機関、23…燃焼室、40…噴射弁、C40…軸線、41…燃料噴射口、42…空気噴射口、61〜67…環状範囲、68…円形範囲、80…ECU、Qf…燃料噴射量(要求燃料噴射量)、Qfth…所定噴射量、NE…機関回転速度、NEth…所定回転速度、k…空気噴射量比、TAUf…燃料噴射期間、EOIf…燃料噴射終了時期、TAUa…空気噴射期間

Claims (1)

  1. 内燃機関の燃焼室内に燃料を直接噴射する燃料噴射孔と前記燃焼室内に空気を直接噴射する空気噴射孔とを有する噴射弁、及び、前記燃焼室内の燃料に点火する点火装置、を備え、
    前記燃料噴射孔の燃料噴射口は、前記噴射弁の軸線周りにおいて燃料が均等に噴射されるように、前記噴射弁の先端部であって前記軸線を中心とする互いに径の異なる2つの円筒境界面によって規定される第1環状範囲内に形成されており、
    前記空気噴射孔の空気噴射口は、前記軸線周りにおいて空気が均等に噴射され且つ噴射された空気が前記燃料噴射口から噴射された燃料に衝突するように、前記噴射弁の前記先端部であって前記軸線を中心とする互いに径の異なる2つの円筒境界面によって規定される第2環状範囲又は前記軸線を中心とする1つの円筒境界面によって規定される円形範囲であって前記第1環状範囲よりも径方向内側の第2環状範囲又は円形範囲内に形成されている、
    内燃機関に適用され、
    前記燃料噴射孔からの燃料噴射及び前記空気噴射孔からの空気噴射を制御する制御部を備え、
    前記制御部は、前記燃料噴射の実行期間の全てを少なくとも含む期間に亘り前記空気噴射を実行するとともに、前記燃料噴射の実行期間における前記燃料噴射孔からの燃料噴射量に対する同燃料噴射の実行期間における前記空気噴射孔からの空気噴射量の比である空気噴射量比を制御するように構成された、
    内燃機関の噴射制御装置において、
    前記制御部は、
    前記燃料噴射量が大きいほど前記空気噴射量比が大きくなるように前記空気噴射を制御し、
    前記機関の回転速度が大きいほど前記空気噴射量比が大きくなるように前記空気噴射を制御し、
    前記燃料噴射の終了時点から所定時間が経過するまでの間にも前記空気噴射を実行するように構成された、
    噴射制御装置。
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