JP2016144230A - 回転電機ステータ - Google Patents
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Abstract
【課題】回転電機ステータにおいて、導体セグメントのステータコアによる損傷を防止し、かつ、スロット内の絶縁シートが、スロットに導体セグメントを挿入する際に所望位置からずれることを抑制することである。【解決手段】ステータは、ステータコアとセグメントコイルと樹脂製のステータカフサと絶縁シートとを含む。ステータカフサは、ティースの軸方向一端面の外側に配置される。セグメントコイルは、スロットを通ってティースに巻回され、ステータコアの軸方向一端よりも外側に突出する部分がステータカフサに接触する複数の導体セグメントを連結して形成する。絶縁シートは、ティースの周方向側面に沿って配置される軸方向面部、及び、ティースの軸方向一端面に沿って配置され、ティースの軸方向一端面及びステータカフサで挟まれる周方向端部を有する。【選択図】図5
Description
本発明は、ステータコアのティースに巻回された複数の導体セグメントを連結して形成したセグメントコイルと、導体セグメントとステータコアとを絶縁する絶縁シートとを含む回転電機ステータに関する。
従来から、回転電機のステータコイルについて、複数の導体セグメントを連結して形成したセグメントコイルを用いる場合がある。また、導体セグメントとステータコアとの間に電気絶縁性を有する絶縁シートを配置することによって、ステータコアとセグメントコイルとを絶縁する場合がある。
特許文献1には、ステータコアの隣り合うティースの間に形成されるスロットに、断面がU字形の筒状に曲げ形成された絶縁シートを挿入し、ティースの周囲に絶縁シートを介して導体セグメントを巻回する構成が記載されている。
特許文献1に記載された構成では、ティースに導体セグメントを巻回するために導体セグメントをスロットに挿入する。そしてこのスロットへの導体セグメントの挿入時に、絶縁シートが導体セグメントに引きずられて移動する場合がある。これによって、絶縁シートが所望の配置位置からずれて、ステータコアと導体セグメントとの間の所望の位置を良好に絶縁できない可能性がある。
また、導体セグメントのスロットへの挿入時に、導体セグメントがステータコアに接触して損傷することを防止することが望まれる。
本発明の目的は、導体セグメントのステータコアによる損傷を防止でき、かつ、スロット内の絶縁シートが、スロットに導体セグメントを挿入する際に所望位置からずれることを抑制できる回転電機ステータを提供することである。
本発明に係る回転電機ステータは、円環状のヨーク、前記ヨークの内周面の周方向複数位置から径方向に突出するティース、及び隣り合う前記ティースの間に形成された複数のスロットを有するステータコアと、前記ティースの軸方向一端面の外側に配置された樹脂製のステータカフサと、前記スロットを通って前記ティースに巻回された複数の導体セグメントであって、前記ステータコアの軸方向一端よりも外側に突出する部分が前記ステータカフサに接触する複数の導体セグメントを連結して形成したセグメントコイルと、前記ティースの周方向側面に沿って配置される軸方向面部、及び、前記ティースの軸方向一端面に沿って配置され、前記ティースの軸方向一端面及び前記ステータカフサで挟まれる周方向端部を有する絶縁シートとを備える。
本発明に係る回転電機ステータによれば、導体セグメントのステータコアによる損傷を防止でき、かつ、スロット内の絶縁シートが、スロットに導体セグメントを挿入する際に所望位置からずれることを抑制できる。
以下に図面を用いて本発明に係る実施形態につき、詳細に説明する。以下で説明する形状、材質、数量などは説明のための例示であって、回転電機ステータの仕様により変更が可能である。以下では、同様の構成には同一の符号を付して説明する。なお、回転電機ステータは、回転軸に固定されたロータと組み合わせて回転電機を構成する。回転電機は、モータまたは発電機、またはモータ及び発電機の両方の機能を有するモータジェネレータとして用いられる。
図1は、本実施形態の回転電機ステータ10の周方向一部を径方向外側から見た斜視図である。図2は、回転電機ステータ10において、導体セグメント及び一部のステータカフサを省略して、径方向内側から見た斜視図である。以下、回転電機ステータ10は単にステータ10という。
ステータ10は、ステータコア12と、複数のステータカフサ30と、ステータコイル40と、複数の絶縁シート50とを備える。ステータコイル40は、U相コイル41u、V相コイル41v、及びW相コイル41wの集合体として構成される。
ステータコア12は、磁性材である電磁鋼板を複数個、軸方向に積層することにより形成される。ステータコア12は、円環状のヨーク13と、ヨーク13の内周面の周方向複数位置から径方向に突出する複数のティース14とを有する。ステータコア12は、隣り合うティース14の間に形成された複数のスロット15を有する。
ステータコア12は、樹脂バインダと磁性材粉末を加圧成形することにより形成されてもよい。ここで、「周方向」とは、ステータ10の中心軸を中心とする円周方向をいう。なお、「径方向」とは、ステータ10の中心軸に対し直交する放射方向をいい、「軸方向」とはステータ10の軸方向をいう。
図2に示すように、複数のステータカフサ30のそれぞれは、ステータコア12において対応する1つのティース14の軸方向一端面(図2の上端面)の外側に、後述する絶縁シート50を介して重ね配置される。図2では、ステータカフサ30として、1つのステータカフサ30のみを示しているが、実際には図1に示すように複数のステータカフサ30のそれぞれが、対応するティース14(図2)上に配置される。
ステータカフサ30は、ティース14上に配置される本体部31と、本体部31の周方向両端部において、軸方向に関してステータコア12側に突出する2つの脚部32とを有する。本体部31は、四角柱状で上端の周方向両端が面取りされて径方向に見て上端が円弧とされる。2つの脚部32は、平行な平板状に形成されて、本体部31が配置されるティース14の両側のスロット15において、軸方向一端部(図2の上端部)の内側に挿入される。
ステータカフサ30は、後述するセグメントコイル42を構成する導体セグメント43(図4参照)のスロット15への挿入時の損傷を防止し、かつ、後述する絶縁シート50を、ティース14とで挟んで絶縁シート50の位置ずれを抑制する。
図1に戻って、各相コイル41u、41v、41wは、ステータカフサ30を介してティース14(図2)に巻回される。各相コイル41u、41v、41wは、複数のセグメントコイル42を環状に連結して形成される。各セグメントコイル42は、ステータコア12のスロット15を通ってティース14に巻回された複数の導体セグメント43(図1、図4)を連結することにより形成される。
図3の(a)は、図2から絶縁シート50を取り出して示す斜視図であり、図3の(b)は、(a)を上方から見た図である。絶縁シート50は、ステータコア12のスロット15内に挿入されるスロット内配置部51と、スロット15の軸方向一端より外側で、ステータコア12の軸方向端面に沿って配置されるコア端面配置部53とを含む。
スロット内配置部51は、略平行な第1軸方向面部51a及び第2軸方向面部51bと、第1軸方向面部51a及び第2軸方向面部51bの径方向外端を連結する連結面部51cとを有する。第1軸方向面部51aは、ステータコア12の隣り合う2つのティース14のうち、一方(図2の右側)のティース14の周方向他方側面(図2の左側面)に沿って配置され重ね合されて、この他方側面のほぼすべてを覆う。第2軸方向面部51bは、隣り合う2つのティース14のうち、他方(図2の左側)のティース14の周方向一方側面(図2の右側面)に沿って配置され重ね合されて、この一方側面のほぼすべてを覆う。連結面部51cはステータコア12のヨーク13の内周面において、2つのティース14の間部分に対向してこの間部分のほぼすべてを覆う。なお、図2では絶縁シート50の形状を分かりやすくするために、絶縁シート50の各軸方向面部51a、51bがティース14の周方向側面から少し離れるように示しているが、実際には後述する図5に示すように、各軸方向面部51a、51bはティース14の周方向側面に接触して重ね合される。
コア端面配置部53は、隣り合うティース14の軸方向一端面(図2の上端面)と、ヨーク13においてティース14間の軸方向一端面とに連続して沿うように、U字形に形成される。コア端面配置部53は、周方向一方側(図3の左側)の第1周方向端部53a、周方向他方側(図3の右側)の第2周方向端部53b、及び連結部53cを有する。第1周方向端部53a及び第2周方向端部53bは、略平行である。連結部53cは、第1周方向端部53a及び第2周方向端部53bの径方向外端を直線状に連結する。コア端面配置部53のU字形の内周部に、スロット内配置部51の軸方向一端(図2、図3の上端)が結合される。例えば、スロット内配置部51を平面状の第1素材により形成し、コア端面配置部53をU字形で平面状の第2素材により形成する。第1素材の軸方向一端縁の2個所位置には軸方向の短い切込みを形成する。そして、各切込みの方向に沿うように第1素材をU字形に曲げ形成して各軸方向面部51a、51b及び連結面部51cを形成する。また、第1素材の軸方向一端部を各切込みの長さ分、U字形の外側に直角に折り曲げて、図3(b)に示すように接着代51d、51e、51fを形成する。そして、コア端面配置部53を形成する第2素材の内周部に、第1素材の各接着代51d、51e、51fを接着して結合する。
絶縁シート50は、例えば電気的絶縁性を有する絶縁紙によって形成される。絶縁シート50は、電気的絶縁性を有する材料から形成されるものであれば、絶縁紙以外でも、樹脂製のシート、またはフィルム、または不織布などが用いられてもよい。
絶縁シート50は、後述する導体セグメント43(図4)とステータコア12とを絶縁する。絶縁シート50のコア端面配置部53は、スロット15の軸方向一端より外側で、ステータコア12の軸方向一端面におけるスロット15の開口端周辺部に配置される。このとき、隣り合うティース14の軸方向一端面に沿って、コア端面配置部53の第1周方向端部53a及び第2周方向端部53bが配置される。これによって、ステータコア12の1つのティース14上には2つの絶縁シート50が配置される。
これについて、周方向に並んだ3つのティース14において、ステータコア12の周方向一方側(図2の右側)から他方側(図2の左側)へ順に14−1,14−2,14−3の符号を用いて説明する。また、周方向に並んだ4つの絶縁シート50に、周方向一方側から他方側へ順に50−1,50−2,50−3,50−4の符号を用いて説明する。
周方向一方側のティース14−1の周方向両側のスロット15には、周方向に隣り合う2つの絶縁シート50−1,50−2が挿入される。ティース14−1の軸方向一端面には、2つの絶縁シート50−1,50−2のうち、一方の絶縁シート50−1の第2周方向端部53bと、他方の絶縁シート50−2の第1周方向端部53aとが配置される。
また、周方向他方側のティース14−3の周方向両側のスロット15には、周方向に隣り合う2つの絶縁シート50−3,50−4が挿入される。ティース14−3の軸方向一端面には、2つの絶縁シート50−3,50−4のうち、一方の絶縁シート50−3の第2周方向端部53bと、他方の絶縁シート50−4の第1周方向端部53aとが配置される。
周方向中間のティース14−2の軸方向一端面には、2つの絶縁シート50−2,50−3のうち、一方の絶縁シート50−2の第2周方向端部53bと、他方の絶縁シート50−3の第1周方向端部53aとが配置される。
そして、中間のティース14−2について示すように、ティース14−2の軸方向一端面の外側に、ステータカフサ30とティース14−2の軸方向一端面とで、2つの絶縁シート50−2、50−3のうち、ティース14−2上に配置される周方向端部53b、53aを挟んでいる。
次に、各相コイル41u、41v、41wを構成するセグメントコイル42を説明する。図4は、セグメントコイル42を構成する導体セグメント43において、ステータコア12への装着前の状態を示す図である。導体セグメント43は、ステータコア12への装着前の状態で、2つの直線状の脚部44と、脚部44を連結する連結部45とを有し、U字形に形成される。導体セグメント43は平角線である導体素線46が絶縁皮膜47で被覆されるとともに、導体素線46の両端部が絶縁皮膜47から露出している。
図5は、図2のA−A断面相当図において、ティース14の軸方向両側にステータカフサ30及び第2ステータカフサ60を配置して、ティース14に導体セグメント43を巻回した図である。なお、図5では、絶縁シート50の形状を分かりやすくするために、絶縁シート50の厚みを誇張して示している。
セグメントコイル42を形成する場合、複数の導体セグメント43を径方向に並べた状態で、図2に矢印αで示すようにステータコア12の上側から下側に、各導体セグメント43の脚部44をステータコア12の周方向に離れた2つのスロット15に挿入する。そして、図5に示すように各脚部44の先端部でステータコア12の下端から突出させた部分を周方向に対し傾斜する方向に曲げ形成する。このとき、導体セグメント43の連結部45において、直線状の脚部44との近傍部分がステータカフサ30の本体部31の面取りに接触する。
ステータカフサ30は樹脂により形成されるので、導体セグメント43が接触しても絶縁皮膜47の損傷を防止できる。なお、図5では、ステータコア12の軸方向他端面(図5の下端面)に第2ステータカフサ60が配置される状態を示している。第2ステータカフサ60は、ステータコア12の軸方向一端に配置されるステータカフサ30において、両側の脚部32が省略された形状である。第2ステータカフサ60は、導体セグメント43の脚部44の曲げ形成時に、下端の面取りに脚部44が接触して曲げられることで、曲げ形成作業を容易にする。
また、ステータカフサ30及び第2ステータカフサ60は、導体セグメント43のスロット15への挿入時に、内周側と外周側とから図示しない治具で径方向に挟んで保持されてもよい。例えば図示しない第1治具が有する円柱状の柱部をステータコア12の内側に挿入し、柱部のうち、ステータコア12の軸方向両端より突出した部分の外周面に、各ステータカフサ30及び各第2ステータカフサ60の径方向内端を突き当てる。そして、図示しない第2治具が有する複数の径方向移動部を、各ステータカフサ30及び各第2ステータカフサ60の径方向外端に径方向に押し付けてもよい。径方向移動部は、固定の部分に対し径方向に沿って移動可能に保持される。ステータカフサ30を第1治具及び第2治具で保持することにより、ステータカフサ30とステータコア12とで絶縁シート50を保持する保持力が向上する。なお、ステータコア12は第1治具により保持されてもよい。また、第2ステータカフサ60は省略されてもよい。
導体セグメント43の脚部44の両端部で、ステータコア12の軸方向他端面から下側に突出した部分の先端部には、軸方向に伸びる軸方向端部48が形成される。導体セグメント43の軸方向端部48は、別の導体セグメント43の図示しない軸方向端部と径方向に重ね合されて溶接接合される。これによって、複数のティース14を跨ぐようにコイルの1巻き部分が形成される。これを径方向に並んで配置された複数の導体セグメント43の軸方向端部48の径方向に重ね合された部分を接合するように繰り返すことで、1つの単位コイルであるセグメントコイル42が形成される。これによって、セグメントコイル42は、複数の導体セグメント43が連結されて形成される。このとき、導体セグメント43のスロット15内への挿入部分とステータコア12とは、絶縁シート50のスロット内配置部51によって絶縁される。そして、ステータコア12の周方向複数個所に巻回され配置されたセグメントコイル42が環状に連結されることによって、U,V,W相の各相コイル41u、41v、41w(図1)が形成される。
図1では、複数のU相のセグメントコイル42が環状に連結されてなる、U相第1連結コイル要素49u1と、別の複数のU相のセグメントコイル42が環状に連結されてなるU相第2連結コイル要素49u2とを形成した場合を示している。U相第1連結コイル要素49u1の一端とU相第2連結コイル要素49u2の一端とが連結されて、U相コイル41uが形成される。U相第2連結コイル要素49u2は、U相第1連結コイル要素49u1に対し周方向一方側(図1の右側)に1つずれたスロット15に挿入される。
V相コイル41v及びW相コイル41wもU相コイル41uと同様に形成される。U相コイル41u、V相コイル41v及びW相コイル41wは、ステータコア12の周方向にずれたスロット15に挿入される。これによって、ステータコア12のティース14に分布巻きで巻回された3相のステータコイル40が形成される。
また、ティース14にステータコイル40が巻回された状態で、ステータコア12にステータコイル40が固定される。このとき、例えばステータコア12及びステータコイル40の上側からワニスを滴下するなどによって、ステータコア12とステータコイル40との間にワニスを含浸させ固化させる。
なお、ステータカフサ30は、第1治具及び第2治具で径方向両側から挟んで保持するのではなく、複数の細い棒状の部分を有する治具で各ステータカフサ30を上側から押さえることにより保持してもよい。第2ステータカフサ60も、複数の細い棒状の部分を有する治具で各第2ステータカフサ60を下側から押さえることにより保持してもよい。
また、上記の説明における図2の上下方向の位置関係は逆にしてもよい。また、ステータカフサ30の2つの脚部32でティース14を周方向に強く挟み付けることができるのであれば、スロット15内への導体セグメント43の挿入時にステータカフサ30を治具で保持する工程を省略することもできる。
本実施形態のステータ10によれば、絶縁シート50の周方向端部53a、53bがステータコア12のティース14の軸方向一端面に沿って配置され、ティース14の軸方向一端面とステータカフサ30とで周方向端部53a、53bが挟まれる。これによって、スロット15内の絶縁シート50が、スロット15に導体セグメント43を挿入する際に所望位置からずれることを抑制できる。特に、図2に矢印αで示すようにスロット15の軸方向一方側(図2の上側)から他方側(図2の下側)に向けて導体セグメント43が挿入される場合、導体セグメント43で絶縁シート50が挿入方向αに引き摺られる場合でもコア端面配置部53がストッパとして機能する。そして、ステータコア12の軸方向一端面にコア端面配置部53が係止される。これによって絶縁シート50の位置ずれをより効果的に抑制できる。
また、ティース14の軸方向一端面の外側にステータカフサ30が配置されるので、導体セグメント43のスロット15内への挿入時にステータコア12の軸方向一端に導体セグメント43が接触することがない。これによって、導体セグメント43のステータコア12の軸方向一端による損傷を防止できる。
また、実施形態では、導体セグメント43が絶縁シート50に接触して位置ずれすることがないように、ステータコア12の軸方向の端から大きく外側に外れた位置に導体セグメント43の曲げ起点を設ける必要がない。このため、ステータコイル40のコイルエンドの軸方向長さを小さくできるので、ステータ10全体の小型化を図れる。
また、比較例として、ステータカフサを設けずに絶縁シート50の軸方向一端部の曲げ形成した端部をステータコア12の軸方向一端に係止することのみで絶縁シート50の位置ずれを防止する構成も考えられる。この比較例では絶縁シート50の曲げ形成した端部において、ステータコア12に対する係合強度を高くする必要があることから、この曲げ形成した端部の面積が大きくなるという不都合がある。実施形態ではステータカフサ30とティース14とで絶縁シート50の周方向端部53a、53bを挟むので、コア端面配置部53の面積を過度に大きくする必要がない。また、比較例のようにステータカフサを設けない場合には、導体セグメント43のスロット15への挿入時に導体セグメント43がステータコア12の軸方向一端に接触して損傷する可能性がある。実施形態ではこのような不都合を生じない。
また、ステータカフサ30はティース14の両側のスロット15に挿入される2つの脚部32を有するので、ステータカフサ30の周方向の位置ずれを抑制できる。なお、ステータカフサ30は、脚部32を省略して第2ステータカフサ60(図5)と同様に形成することもできる。
図6は、絶縁シート50の別例を示す斜視図である。本例の絶縁シート50は、軸方向一端部(図6の上端部)において、分離した第1周方向端部54、第2周方向端部55及び径方向端部56を有する。第1周方向端部54及び第2周方向端部55は、スロット内配置部51を形成する第1軸方向面部51a及び第2軸方向面部51bの径方向長さ分だけ径方向に形成される。径方向端部56は、スロット内配置部51を形成する連結面部51cの周方向長さ分だけ周方向に形成される。第1周方向端部54及び第2周方向端部55は、隣り合うティース14の軸方向一端面に沿って配置され、ティース14とステータカフサ30とで挟まれる。径方向端部56は、ヨーク13の軸方向一端面に沿って配置される。
このような本例の絶縁シート50は、1枚の平面状の素材の軸方向一端の2個所位置に軸方向の切込みを形成し、図3(b)で説明した第1素材の形成方法と同様にして形成することができる。これによって、製造コストの低減を図れる。その他の構成及び作用は、図1から図5に示した構成と同様である。
なお、上記では、複数のティース14の軸方向一端面の外側に、分離した複数のステータカフサ30を配置する場合を説明した。一方、各ティース14の軸方向一端面の外側に配置されるステータカフサは、1つの部品として一体に連結されてもよい。例えば、ステータカフサは、ステータコア12のヨーク13の軸方向一端面の外側に配置される外側環状部と、外側環状部の内側に配置される内側環状部と、複数のカフサティースとを有する構成としてもよい。複数のカフサティースは、外側環状部及び内側環状部の間に放射状に連結される。各カフサティースは、ステータコア12の対応するティース14の軸方向一端面の外側に配置される。このようなステータカフサを用いる構成でも本発明を適用できる。例えば、各カフサティースとステータコア12のティース14とで、絶縁シート50の軸方向一端部の周方向端部53a、53b(図3)、または周方向端部54、55(図6)が挟まれる。
10 回転電機ステータ、12 ステータコア、13 ヨーク、14 ティース、15 スロット、30 ステータカフサ、31 本体部、32 脚部、40 ステータコイル、41u U相コイル、41v V相コイル、41w W相コイル、42 セグメントコイル、43 導体セグメント、44 脚部、45 連結部、46 導体素線、47 絶縁皮膜、48 軸方向端部、49u1 U相第1連結コイル要素、49u2 U相第2連結コイル要素、50 絶縁シート、51 スロット内配置部、51a 第1軸方向面部、51b 第2軸方向面部、51c 連結面部、51d,51e,51f 接着代、53 コア端面配置部、53a 第1周方向端部、53b 第2周方向端部、53c 連結部、54 第1周方向端部、55 第2周方向端部、56 径方向端部、60 第2ステータカフサ。
Claims (1)
- 円環状のヨーク、前記ヨークの内周面の周方向複数位置から径方向に突出するティース、及び隣り合う前記ティースの間に形成された複数のスロットを有するステータコアと、
前記ティースの軸方向一端面の外側に配置された樹脂製のステータカフサと、
前記スロットを通って前記ティースに巻回された複数の導体セグメントであって、前記ステータコアの軸方向一端よりも外側に突出する部分が前記ステータカフサに接触する複数の導体セグメントを連結して形成したセグメントコイルと、
前記ティースの周方向側面に沿って配置される軸方向面部、及び、前記ティースの軸方向一端面に沿って配置され、前記ティースの軸方向一端面及び前記ステータカフサで挟まれる周方向端部を有する絶縁シートとを備える、回転電機ステータ。
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JP2020137383A (ja) * | 2019-02-26 | 2020-08-31 | 株式会社日立インダストリアルプロダクツ | 回転電機および車両 |
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2015
- 2015-01-29 JP JP2015016059A patent/JP2016144230A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2020174926A1 (ja) * | 2019-02-26 | 2020-09-03 | 株式会社日立インダストリアルプロダクツ | 回転電機および車両 |
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