JP2016141384A - フライホイール回生システム、及びその制御方法 - Google Patents

フライホイール回生システム、及びその制御方法 Download PDF

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Yoshiaki Kato
芳章 加藤
嘉裕 倉橋
Yoshihiro Kurahashi
嘉裕 倉橋
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Abstract

【課題】制動力、駆動力の途切れを抑制するフライホイール回生システムを提供する。【解決手段】フライホイール2と駆動輪6との間に、無段変速機3、及び摩擦締結要素CLfw、CL2を配置するフライホイール回生システムであって、摩擦締結要素CLfw、CL2を動力伝達状態にして、フライホイール2に運動エネルギーを蓄える際、またはフライホイール2から運動エネルギーを放出する際に、摩擦締結要素CLfw、CL2の入出力軸間の回転速度差がゼロとなると同時、または回転速度差がゼロとなるよりも前に無段変速機3を変速させる。【選択図】図1

Description

本発明はフライホイール回生システム、及びその制御方法に関するものである。
特許文献1は、無段変速機の入力軸にフライホイールクラッチによって断接可能なフライホイールを設け、車両が減速する時にフライホイールクラッチを締結して駆動輪から入力される回転でフライホイールを回転させ、車両の運動エネルギーをフライホイールの運動エネルギーに変換するフライホイール回生システムを開示している。
特表2012−516417号公報
上記フライホイール回生システムでは、フライホイールクラッチなど、フライホイールと駆動輪との間に設けた摩擦締結要素を締結し、無段変速機をダウンシフトすることで、フライホイールに運動エネルギーを蓄えると共に車両を減速させフライホイール回生を行うことができる。また、上記フライホイール回生システムでは、摩擦締結要素を締結し、無段変速機をアップシフトすることで、フライホイールから回転エネルギーを放出すると共に車両を発進、または加速させフライホイール走行を行うことができる。
しかし、摩擦締結要素の締結と、無段変速機の変速とが適切に制御されない場合には、運転者に違和感を与えるおそれがある。例えば、フライホイール回生時に、摩擦締結要素の締結が完了したにも関わらず、無段変速機のダウンシフトが開始されない場合には、所望の制動力が発生せず、制動力が途切れるので、運転者に違和感を与える。また、フライホイール走行時に、摩擦締結要素の締結が完了したにも関わらず、無段変速機のアップシフトが開始されない場合には、所望の駆動力が発生せず、駆動力が途切れるので、運転者に違和感を与える。
本発明はこのような問題点を解決するために発明されたもので、フライホイール回生時、またはフライホイール走行時に、制動力、または駆動力が途切れることによる違和感を運転者に与えることを防止することを目的とする。
本発明のある態様に係るフライホイール回生システムは、フライホイールと駆動輪との間に、無段変速機、及び摩擦締結要素を配置し、摩擦締結要素を動力伝達状態にし、無段変速機を変速することで、フライホイールに運動エネルギーを蓄え、またはフライホイールから運動エネルギーを放出するフライホイール回生システムであって、摩擦締結要素を動力伝達状態にして、フライホイールに運動エネルギーを蓄える際、またはフライホイールから運動エネルギーを放出する際に、摩擦締結要素の入出力軸間の回転速度差がゼロとなると同時、または回転速度差がゼロとなるよりも前に無段変速機を変速させる制御手段を備える。
本発明の別の態様に係るフライホイール回生システムの制御方法は、フライホイールと駆動輪との間に、無段変速機、及び摩擦締結要素を配置し、摩擦締結要素を動力伝達状態とし、無段変速機を変速することで、フライホイールに運動エネルギーを蓄え、またはフライホイールから運動エネルギーを放出するフライホイール回生システムの制御方法であって、摩擦締結要素を動力伝達状態にして、フライホイールに運動エネルギーを蓄える際、またはフライホイールから運動エネルギーを放出する際に、摩擦締結要素の入出力軸間の回転速度差がゼロとなると同時、または回転速度差がゼロとなるよりも前に無段変速機を変速させる。
これら態様によると、摩擦締結要素の入出力軸間の回転速度差がゼロとなると同時、または回転速度差がゼロとなるよりも前に無段変速機の変速が行われるので、フライホイールに運動エネルギーを蓄える際、またはフライホイールから運動エネルギーを放出する際に、制動力、または駆動力が途切れることを抑制し、運転者に違和感を与えることを防止することができる。
第1実施形態の車両の概略構成図である。 フライホイール回生制御を説明するフローチャートである。 要求制動力と第1変速開始滑り量との関係を示すマップである。 フライホイール回生制御を説明するタイムチャートである。 フライホイール走行制御を説明するフローチャートである。 要求駆動力と第2変速開始滑り量との関係を示すマップである。 フライホイール走行制御を説明するタイムチャートである。 第2実施形態の走行切替制御を説明するフローチャートである。 運転指数と駆動力係数との関係を示すマップである。 走行切替制御を説明するタイムチャートである。 走行切替制御を説明するタイムチャートである。 走行切替制御を説明するタイムチャートである。 走行切替制御を説明するタイムチャートである。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
なお、変速比itは、エンジン1、またはフライホイール2から駆動輪6への駆動力伝達において入力側回転速度を出力側回転速度で除算した値であり、変速比itが大きい場合を「Low」、小さい場合を「High」とし、変速比itがLow側へ変更されることをダウンシフト、High側へ変更されることをアップシフトという。
<全体構成>
図1は、本発明の実施形態に係るフライホイール回生システムを備えた車両100の全体構成を示している。
車両100は、動力源としてのエンジン1と、回生用のフライホイール2と、エンジン1の出力回転を無段階に変更する無段変速機(以下、CVT)3と、CVT3の出力回転を減速する終減速装置4と、差動装置5と、左右の駆動輪6と、油圧回路7と、コントローラ8とを備えている。
エンジン1とCVT3との間には、エンジンクラッチCL1が設けられている。エンジンクラッチCL1は、電動アクチュエータを作動することにより締結解放状態が切り換えられるクラッチである。なお、供給される油圧によって締結トルク容量を制御可能な油圧式クラッチでもよい。
CVT3と終減速装置4の間には、CVT3を介して入力されるエンジン1又はフライホイール2からの回転を終減速装置4に伝達する発進クラッチCL2が設けられている。発進クラッチCL2は、供給される油圧によって締結トルク容量を制御可能な油圧式クラッチである。
CVT3の入力軸3inには図示しないベルト、ギヤ等を介してオイルポンプ10が接続されている。オイルポンプ10は、CVT3の入力軸3inが回転すると油圧を発生させるギヤポンプ式又はベーンポンプ式のオイルポンプである。オイルポンプ10で発生した油圧は油圧回路7へ送られ、油圧回路7からCVT3のプーリ、発進クラッチCL2に供給される。
CVT3の入力軸3inには、さらに、一対の減速ギヤ列11、12及びフライホイールクラッチCLfwを介してフライホイール2が係合可能となっている。フライホイール2は、金属製の円筒体又は円盤であり、回転時の風損を低減するために真空又は減圧された容器内に収容されている。
減速ギヤ列11と減速ギヤ列12との間にはフライホイールクラッチCLfwが設けられている。フライホイールクラッチCLfwは、電動オイルポンプで発生した油圧によって締結トルク容量Tfwを制御可能な油圧式クラッチである。
油圧回路7は、後述するコントローラ8からの信号を受けて動作するソレノイド弁等で構成され、CVT3、発進クラッチCL2及びオイルポンプ10と油路を介して接続される。油圧回路7は、オイルポンプ10で発生した油圧を元圧として、CVT3のプーリ、及び発進クラッチCL2で必要とされる油圧を生成し、生成した油圧をCVT3のプーリ、及び発進クラッチCL2に供給する。
ブレーキ14は、ブレーキペダル31とマスターシリンダ16とが機構的に独立している電子制御式ブレーキである。運転者がブレーキペダル31を踏み込むと、ブレーキアクチュエータ17がマスターシリンダ16のピストンを変位させ、要求制動力(運転者が要求する制動力、以下同じ)に応じた油圧がブレーキ14に供給され、制動力が発生する。なお、図示は省略するが、ブレーキ14は従動輪にも設けられている。
コントローラ8は、CPU、RAM、入出力インターフェース等で構成され、コントローラ8には、エンジン回転速度Neを検出する回転速度センサ21、CVT3のエンジン側の回転速度Ninを検出する回転速度センサ22、CVT3の駆動輪6側の回転速度Noutを検出する回転速度センサ23、フライホイール回転速度Nfwを検出する回転速度センサ24、車速VSPを検出する車速センサ25、アクセルペダル30の開度であるアクセルペダル開度APOを検出するアクセル開度センサ26、運転者によるブレーキペダル31の踏み込み量、及び踏み込み加速度に応じて変化するブレーキ液圧BRPを検出するブレーキセンサ27等からの信号が入力される。
コントローラ8は、入力される信号に基づき各種演算を行い、CVT3の変速、各クラッチCL1、CL2、CLfwの締結解放状態、ブレーキアクチュエータ17を制御する。特に、運転者がブレーキペダル31を踏み込み、車両100が減速する時は、コントローラ8は、フライホイールクラッチCLfwを締結し、またはフライホイールクラッチCLfwを締結すると共にCVT3をダウンシフトし、駆動輪6から入力される回転でフライホイール2を回転させ、車両100が持つ運動エネルギーをフライホイール2の運動エネルギーに変換することで、車両100の運動エネルギーを回生する。以下において、フライホイール2に運動エネルギーを蓄え、車両100を減速させることをフライホイール回生といい、フライホイール回生によって発生する制動力を回生ブレーキという。
フライホイール回生中、コントローラ8は、フライホイールクラッチCLfwの締結トルク容量Tfwを制御したり、CVT3をダウンシフトし、その変速速度Vsを制御したりすることで、要求制動力に応じた回生ブレーキを発生させる。フライホイールクラッチCLfwを締結する前で回生ブレーキを発生できない場合や回生ブレーキのみでは要求制動力を実現できない場合は、コントローラ8はブレーキアクチュエータ17を動作させてブレーキ14の制動力を増大させて要求制動力が発生するようにする。以下において、フライホイール回生中にブレーキ14で発生させる制動力を協調ブレーキという。
フライホイール回生された運動エネルギーは、フライホイールクラッチCLfwを解放することによってフライホイール2に蓄えることができる。そして、フライホイール2に運動エネルギーが蓄えられている状態でフライホイールクラッチCLfwを締結、またはフライホイールクラッチCLfwを締結すると共にCVT3をアップシフトすれば、フライホイール2に蓄えられている運動エネルギーを放出し、車両100の発進や加速に利用することができる。以下において、フライホイール2に蓄えられている運動エネルギーを用いて車両100を発進、加速させることをフライホイール走行という。フライホイール走行では、発進クラッチCL2の締結トルク容量Tclを制御したり、CVT3をアップシフトし、その変速速度Vsを制御したりすることで、要求駆動力に応じた駆動力が発生する。
また、フライホイールクラッチCLfwを解放して、エンジンクラッチCL1を締結し、エンジン1の出力によって車両100を発進、加速させることをエンジン走行という。
<フライホイール回生制御>
次にフライホイール回生制御について図2のフローチャートを用いて説明する。
ステップS100では、コントローラ8は、ブレーキセンサ27からの信号に基づいてブレーキペダル31の踏み込み量や、踏み込み速度に応じた要求制動力を算出する。
ステップS101では、コントローラ8は、要求制動力に対する回生ブレーキ、及び協調ブレーキを設定する。コントローラ8は、要求制動力に対して回生ブレーキへの分担を優先させ、要求制動力を回生ブレーキのみでは実現できない場合に、協調ブレーキを発生させる。
ステップS102では、コントローラ8は、回転速度センサ22からの信号に基づいてフライホイールクラッチCLfwのCVT3側の回転速度Nfwcを算出し、回転速度センサ24からの信号に基づいてフライホイールクラッチCLfwのフライホイール2側の回転速度Nfwfを算出し、フライホイールクラッチCLfwの入出力軸間の回転速度差ΔNfcを算出する。
ステップS103では、コントローラ8は、回転速度差ΔNfcがゼロとなったかどうか判定する。回転速度差ΔNfcがゼロとなった場合には処理はステップS104に進み、回転速度差ΔNfcがゼロではない場合には処理はステップS105に進む。なお、ここでは回転速度差ΔNfcがゼロとなったかどうか判定したが、略ゼロとなったかどうか判定してもよい。略ゼロとは、回転速度差ΔNfcが小さくなり、フライホイールクラッチCLfwを完全に締結するためにフライホイールクラッチCLfwの締結トルク容量Tfwを増大させても、締結ショックを運転者に与えない値である。
ステップS104では、コントローラ8は、第1タイマーの値TM1をインクリメントする。なお、第1タイマーによる計測を開始していない場合には、コントローラ8は第1タイマーによる計測を開始する。
ステップS105では、コントローラ8は、第1タイマーの値TM1が第1所定値TMp1以上となったかどうか判定する。第1所定値TMp1は、予め設定された値である。第1タイマーの値TM1が第1所定値TMp1以上となった場合には処理はステップS107に進む。一方、第1タイマーの値TM1が第1所定値TMp1よりも小さい場合、または第1タイマーによる計測が開始されていない場合には処理はステップS106に進む。
ステップS106では、コントローラ8は、フライホイールクラッチCLfwの締結トルク容量Tfwを第1所定トルク容量Tfw1に設定する。第1所定トルク容量Tfw1は、ステップS101によって設定された回生ブレーキが発生するトルク容量である。コントローラ8は、フライホイールクラッチCLfwを滑り状態(動力伝達状態)にし、その滑り量を制御することで、設定された回生ブレーキを発生させる。
ステップS107では、コントローラ8は、フライホイールクラッチCLfwの締結トルク容量Tfwを第2所定トルク容量Tfw2に設定する。第2所定トルク容量Tfw2は、フライホイールクラッチCLfwで滑りが発生することなく、フライホイールクラッチCLfwでトルクを伝達可能であり、フライホイールクラッチCLfwを締結する容量である。第2所定トルク容量Tfw2は、第1所定トルク容量Tfw1よりも大きく、フライホイールクラッチCLfwで滑りが発生しない低い値とすることが望ましい。
ステップS108では、コントローラ8は、第1変速開始滑り量ΔN1を設定する。コントローラ8は、要求制動力に基づいて図3のマップから第1変速開始滑り量ΔN1を設定する。図3は、要求制動力と第1変速開始滑り量ΔN1との関係を示すマップであり、要求制動力が大きくなると第1変速開始滑り量ΔN1は大きくなる。第1変速開始滑り量ΔN1は、CVT3の応答遅れ、CVT3のバラツキによるマージンに基づいて設定される。要求制動力が大きくなると、例えば、要求制動力(回生ブレーキ)の変化に対するCVT3の応答遅れの影響が大きくなり、要求制動力に対してCVT3による回生ブレーキの発生が遅くなり、制動力が途切れるおそれがある。そこで、要求制動力が大きくなると、CVT3への変速指令が出力されるタイミングを早くするために、第1変速開始滑り量ΔN1を大きくする。
ステップS109では、コントローラ8は、回転速度差ΔNfcが第1変速開始滑り量ΔN1よりも小さいかどうか判定する。回転速度差ΔNfcが第1変速開始滑り量ΔN1以上の場合には処理はステップS110に進み、回転速度差ΔNfcが第1変速開始滑り量ΔN1よりも小さい場合には処理はステップS111に進む。第1変速開始滑り量ΔN1は、要求制動力が大きくなると大きくなるので、要求制動力が大きくなると、回転速度差ΔNfcは早いタイミングで第1変速開始滑り量ΔN1よりも小さくなる。
ステップS110では、コントローラ8は、CVT3の変速速度Vsをゼロにする。回転速度差ΔNfcが第1変速開始滑り量ΔN1以上の場合には、フライホイールクラッチCLfwにおける締結トルク容量Tfwの制御によって回生ブレーキを発生させるので、CVT3のダウンシフトは行われない。
ステップS111では、コントローラ8は、回転速度差ΔNfcがゼロであるかどうか判定する。回転速度差ΔNfcがゼロの場合には処理はステップS112に進み、回転速度差ΔNfcがゼロではない場合には処理はステップS113に進む。なお、ステップS103と同様に、回転速度差ΔNfcが略ゼロであるかどうか判定してもよい。
ステップS112では、コントローラ8は、変速指令を出力し、CVT3をダウンシフトし、ダウンシフト時の変速速度Vsを第1所定変速速度Vs1に設定する。第1所定変速速度Vs1は、ステップS101によって設定された回生ブレーキが発生する変速速度である。回転速度差ΔNfcがゼロの場合には、コントローラ8は、CVT3のダウンシフト時の変速速度Vsを制御することで回生ブレーキを発生させる。
ステップS113では、コントローラ8は、変速指令を出力し、CVT3をダウンシフトし、ダウンシフト時の変速速度Vsを第2所定変速速度Vs2に設定する。第2所定変速速度Vs2は、第1所定変速速度Vs1よりも低い変速速度である。第2所定変速速度Vs2は、CVT3をダウンシフトすることで回生ブレーキを発生させる変速速度の指令値にフィードフォワード制御によるゲイン、フィードバック制御によるゲインを乗算して算出される。第2所定変速速度Vs2の算出方法は、上記方法に限られず、例えば初期値をプリチャージしてもよく、単位時間当たりの増加量を設定してもよい。このように、回転速度差ΔNfcが、CVT3の応答遅れ、CVT3のバラツキに応じて設定される第1変速開始滑り量ΔN1よりも小さくなると、コントローラ8は、CVT3のダウンシフトを開始し、フライホイールクラッチCLfwの締結トルク容量Tfwと、ダウンシフト時の変速速度Vsとを制御することで回生ブレーキを発生させる。つまり、コントローラ8は、CVT3の応答遅れ分、及びCVT3のバラツキに応じたマージン分、回転速度差ΔNfcがゼロとなる時点よりも前にCVT3に変速指令を出力し、ダウンシフトを開始する。ステップS108において、要求制動力が大きいほど第1変速開始滑り量ΔN1は大きく設定されるので、要求制動力が大きいほどCVT3のダウンシフトは早いタイミングで開始される。これにより、回転速度差ΔNfcがゼロとなると同時に、または回転速度差ΔNfcがゼロとなるよりも前にCVT3でダウンシフトが行われる。
ステップS114では、コントローラ8は、フライホイール回生によって、つまりCVT3のダウンシフトによって、追従できない要求制動力の増大が検知されたかどうか判定する。フライホイール回生によって追従できない要求制動力の増大は、例えば、走行路面が平坦路から登坂路へ切り替わる場合、運転者によるブレーキペダル31が急激に踏み増しされた場合などに生じる。要求制動力の増大をフライホイール回生によって追従できない場合には処理はステップS116に進み、要求制動力の増大をフライホイール回生によって追従できる場合には処理はステップS115に進む。
ステップS115では、コントローラ8は、上記する変速速度Vsによって回生ブレーキ発生させると共に、ステップS101によって設定された協調ブレーキを発生させる。ここでは、回生ブレーキのみでは要求制動力を実現できない場合に、協調ブレーキを発生させる。
要求制動力の増大に対して、フライホイール回生によって追従できない場合には、ステップS116において、コントローラ8は、増大した要求制動力の分、協調ブレーキを増大させる。ここでは、フライホイールクラッチCLfwは解放せずに、回生ブレーキを発生させると共に、協調ブレーキを増大する。
次に、フライホイール回生制御について図4のタイムチャートを用いて説明する。
時間t0において、車両走行中にブレーキペダル31が踏み込まれるとフライホイール回生を開始する。フライホイール回生中は、まずフライホイールクラッチCLfwの締結トルク容量Tfwを制御することで回生ブレーキを発生させる。これにより、車速VSP、及びフライホイールクラッチCLfwのCVT3側の回転速度Nfwcが低下すると共に、フライホイールクラッチCLfwのフライホイール2側の回転速度Nfwfが上昇し、フライホイールクラッチCLfwの入出力軸間の回転速度差ΔNfcが低下する。
時間t1において、回転速度差ΔNfcが第1変速開始滑り量ΔN1よりも小さくなると、変速指令が出力され、CVT3のダウンシフトが開始され、CVT3の変速比itがLow側に変更される。CVT3をダウンシフトしても、フライホイールクラッチCLfwの締結トルク容量Tfwが制御されているので、締結トルク容量Tfwによって伝達可能なトルク以上のトルクは伝達されない。そのため、設定された回生ブレーキ以上の回生ブレーキは発生しない。
時間t2において、回転速度差ΔNfcがゼロとなると、CVT3をダウンシフトすることで回生ブレーキを発生させる。本実施形態を用いずに、回転速度差ΔNfcがゼロとなった後にCVT3のダウンシフトを開始すると、CVT3の応答遅れなどによって、回転速度差ΔNfcがゼロとなってからCVT3の変速比itがLow側に変更開始するまでにタイムラグが発生し、その間、回生ブレーキが途切れ、運転者に違和感を与える。図4において、本実施形態を用いない場合のCVT3の変速比it、回生ブレーキの変化を破線で示す。本実施形態では、回転速度差ΔNfcがゼロとなる前に変速指令を出力し、回転速度差ΔNfcがゼロとなる前にCVT3のダウンシフトを開始しているので、回転速度差ΔNfcがゼロになった時点でCVT3のダウンシフトが行われており、回生ブレーキが途切れることがない。そのため、回生ブレーキが途切れることによる違和感を運転者に与えることを防止することができる。
時間t3において、CVT3の変速比itが最Lowになると、フライホイールクラッチCLfwの締結トルク容量Tfwをゼロにし、フライホイールクラッチCLfwを解放する。これにより、フライホイール回転速度Nfw(フライホイール2側の回転速度Nfwf)は維持されるが、フライホイールクラッチCLfwのCVT3側の回転速度Nfwcは車速VSPの低下に伴って低下する。この後は、要求制動力はブレーキ14によって発生する。
このようにフライホイール回生を行う場合に、回転速度差ΔNfcが第1変速開始滑り量ΔN1よりも小さくなると、変速指令を出力し、CVT3のダウンシフトを開始するので、フライホイールクラッチCLfwの回転速度差ΔNfcがゼロとなり、フライホイールクラッチCLfwが締結した直後に制動力が途切れることを防止することができる。
<フライホイール走行制御>
次にフライホイール走行制御について図5のフローチャートを用いて説明する。
ステップS200では、コントローラ8は、アクセル開度センサ26からの信号に基づいてアクセルペダル30の踏み込み量や、アクセルペダル30の踏み込み速度に応じた要求駆動力を算出する。
ステップS201では、コントローラ8は、回転速度センサ23からの信号に基づいて発進クラッチCL2のCVT3側の回転速度Nclcを算出し、車速センサ25からの信号に基づいて発進クラッチCL2の駆動輪6側の回転速度Nclhを算出する。そして、発進クラッチCL2の入出力軸間の回転速度差ΔNclを算出する。
ステップS202では、コントローラ8は、回転速度差ΔNclがゼロとなったかどうか判定する。回転速度差ΔNclがゼロとなった場合には処理はステップS203に進み、回転速度差ΔNclがゼロではない場合には処理はステップS204に進む。なお、ここでは回転速度差ΔNclがゼロとなったかどうか判定したが、ステップS103と同様に略ゼロとなったかどうか判定してもよい。
ステップS203では、コントローラ8は、第2タイマーの値TM2をインクリメントする。なお、第2タイマーによる計測を開始していない場合には、コントローラ8は第2タイマーによる計測を開始する。
ステップS204では、コントローラ8は、第2タイマーの値TM2が第2所定値TMp2以上となったかどうか判定する。第2所定値TMp2は、予め設定された値である。第2タイマーの値TM2が第2所定値TMp2以上となった場合には処理はステップS206に進む。一方、第2タイマーの値TM2が第2所定値TMp2よりも小さい場合、または第2タイマーによる計測が開始されていない場合には処理はステップS205に進む。
ステップS205では、コントローラ8は、発進クラッチCL2の締結トルク容量Tclを第3所定トルク容量Tcl1に設定する。第3所定トルク容量Tcl1は、要求駆動力が発生するトルク容量である。コントローラ8は、発進クラッチCL2を滑り状態にし、その滑り量を制御することで、要求駆動力を発生させる。
ステップS206では、コントローラ8は、発進クラッチCL2の締結トルク容量Tclを第4所定トルク容量Tcl2に設定する。第4所定トルク容量Tcl2は、発進クラッチCL2が滑ることなく、発進クラッチCL2でトルクを伝達可能であり、発進クラッチCL2を締結する容量である。第4所定トルク容量Tcl2は、第3所定トルク容量Tcl1よりも大きく、発進クラッチCL2で滑りが発生しない低い値とすることが望ましい。
ステップS207では、コントローラ8は、第2変速開始滑り量ΔN2を設定する。コントローラ8は、フライホイール走行開始時の要求駆動力に基づいて図6のマップから第2変速開始滑り量ΔN2を設定する。図6は、要求駆動力と第2変速開始滑り量ΔN2との関係を示すマップであり、要求駆動力が大きくなると、第2変速開始滑り量ΔN2は大きくなる。第2変速開始滑り量ΔN2は、CVT3の応答遅れ、CVT3のバラツキに応じたマージン、フライホイール2に蓄えられた運動エネルギーに基づいて設定される。
ステップS208では、コントローラ8は、回転速度差ΔNclが第2変速開始滑り量ΔN2よりも小さいかどうか判定する。回転速度差ΔNclが第2変速開始滑り量ΔN2以上の場合には処理はステップS209に進み、回転速度差ΔNclが第2変速開始滑り量ΔN2よりも小さい場合には処理はステップS210に進む。なお、第2変速開始滑り量ΔN2が負の値の場合には、処理はステップS209に進む。
ステップS209では、コントローラ8は、CVT3の変速速度Vsをゼロにする。第2変速開始滑り量ΔN2が正の値であり、回転速度差ΔNclが第2変速開始滑り量ΔN2以上の場合には、発進クラッチCL2における締結トルク容量Tclの制御によって要求駆動力を発生させるので、コントローラ8は、CVT3のアップシフトを行わない。
ステップS210では、コントローラ8は、回転速度差ΔNclがゼロであるかどうか判定する。回転速度差ΔNclがゼロではない場合には処理はステップS212に進み、回転速度差ΔNclがゼロである場合には処理はステップS211に進む。なお、ステップS202と同様に、回転速度差ΔNclが略ゼロであるかどうか判定してもよい。
ステップS211では、コントローラ8は、変速指令を出力し、CVT3をアップシフトし、アップシフト時の変速速度Vsを第3所定変速速度Vs3に設定する。第3所定変速速度Vs3は、要求駆動力が発生する変速速度である。回転速度差ΔNclがゼロの場合には、コントローラ8は、CVT3のアップシフト時の変速速度Vsを制御することで要求駆動力を発生させる。
ステップS212では、コントローラ8は、変速指令を出力し、CVT3をアップシフトし、アップシフト時の変速速度Vsを第4所定変速速度Vs4に設定する。第4所定変速速度Vs4は、第3所定変速速度Vs3よりも低い変速速度である。第4所定変速速度Vs4は、CVT3をアップシフトすることで要求駆動力を発生させる変速速度の指令値にフィードフォワード制御によるゲイン、フィードバック制御によるゲインを乗算して算出される。第4所定変速速度Vs4の算出方法は、上記方法に限られず、例えば初期値をプリチャージしてもよく、単位時間当たりの増加量を設定してもよい。このように、回転速度差ΔNclが、第2変速開始滑り量ΔN2よりも小さくなると、コントローラ8は、変速指令を出力し、CVT3のアップシフトを開始し、発進クラッチCL2の締結トルク容量Tclと、アップシフト時の変速速度Vsとを制御することで駆動力を発生させる。つまり、コントローラ8は、CVT3の応答遅れ分、CVT3のバラツキに応じたマージン分、回転速度差ΔNclがゼロとなる時点よりも前にCVT3に変速指令を出力し、アップシフトを開始する。ステップS209において、要求駆動力が大きいほど第2変速開始滑り量ΔN2は大きく設定されるので、要求駆動力が大きいほどCVT3のアップシフトは早いタイミングで開始される。これにより回転速度差ΔNfcがゼロとなると同時、または回転速度差ΔNclがゼロとなるよりも前にCVT3でアップシフトが行われる。
また、ステップS207において、フライホイール2に蓄えられた運動エネルギーが少ないほど第2変速開始滑り量ΔN2は小さく設定されるので、蓄えられた運動エネルギーが少ないほどCVT3のアップシフトは遅く開始される。
次にフライホイール走行制御について図7のタイムチャートを用いて説明する。
時間t0において、車両停止中にアクセルペダル30が踏み込まれるとフライホイール走行を開始する。フライホイール走行では、まずフライホイールクラッチCLfwを締結し、発進クラッチCL2の締結トルク容量Tclを制御することで、要求駆動力に応じた駆動力がフライホイール2から駆動輪6に伝達される。これにより、発進クラッチCL2の入出力軸間の回転速度差ΔNclが上昇すると共にフライホイール回転速度Nfw(フライホイールクラッチCLfwのフライホイール2側の回転速度Nfwf、及びCVT3側の回転速度Nfwc)が低下し、車速VSPが上昇する。
時間t1において、回転速度差ΔNclが第2変速開始滑り量ΔN2よりも小さくなると、変速指令が出力され、CVT3のアップシフトが開始され、CVT3の変速比itがHigh側に変更される。CVT3をアップシフトしても発進クラッチCL2の締結トルク容量Tclが制御されているので、制御された締結トルク容量Tclによって伝達可能なトルク以上のトルクが伝達されないので、要求駆動力以上の駆動力は発生しない。
時間t2において、回転速度差ΔNclがゼロとなると、CVT3のアップシフトによって要求駆動力を発生させる。本実施形態を用いずに、回転速度差ΔNclがゼロとなった後にCVT3のアップシフトを開始すると、CVT3の応答遅れなどによって、回転速度差ΔNclがゼロとなってからCVT3の変速比itがHigh側に変更開始されるまでにタイムラグが発生し、その間、駆動力が途切れ、運転者に違和感を与える。図7において、本実施形態を用いない場合のCVT3の変速比it、駆動力の変化を破線で示す。本実施形態では、回転速度差ΔNclがゼロとなる前に変速指令を出力し、CVT3のアップシフトを開始しているので、回転速度差ΔNclがゼロになった時点でCVT3のアップシフトが行われ、駆動力が途切れることがない。そのため、駆動力が途切れることによる違和感を運転者に与えることを防止することができる。
時間t3において、フライホイール走行によって要求駆動力を発生することができなくなると、フライホイールクラッチCLfwを解放し、エンジン走行に切り替える。
このようにフライホイール走行を行う場合に、回転速度差ΔNclが第2変速開始滑り量ΔN2よりも小さくなると、変速指令を出力し、CVT3のアップシフトを開始するので、発進クラッチCL2の回転速度差ΔNclがゼロとなり、発進クラッチCL2が締結した直後に駆動力が途切れることを防止することができる。
本発明の第1実施形態の効果について説明する。
フライホイール回生時に、フライホイールクラッチCLfwにおける回転速度差ΔNfcがゼロとなると同時に、または回転速度差ΔNfcがゼロとなる前にCVT3のダウンシフトが行われるので、回転速度差ΔNfcがゼロとなった直後に回生ブレーキが途切れることを防止し、運転者に違和感を与えることを防止することができる。なお、回生ブレーキが途切れた時に、不足する制動力を協調ブレーキで発生させることも可能であるが、ブレーキ14に非常に速い応答性が必要となり、高価なブレーキ14が必要となる。これに対して、本実施形態では、このようなブレーキ14を設けずに回生ブレーキが途切れることを防止することができる(請求項1及び7に対応する効果)。
フライホイール走行時に、発進クラッチCL2における回転速度差ΔNclがゼロとなると同時に、または回転速度差ΔNclがゼロとなる前にCVT3のアップシフトが行われるので、回転速度差ΔNclがゼロとなった直後に駆動力が途切れることを防止し、運転者に違和感を与えることを防止することができる(請求項1及び7に対応する効果)。
フライホイール回生時に、回転速度差ΔNfcがゼロとなるよりも前に実変速比を変化させてCVT3をダウンシフトさせることで、回生ブレーキの途切れを確実に防止することができる(請求項2に対応する効果)。
フライホイール走行時に、回転速度差ΔNclがゼロとなるよりも前に実変速比を変化させてCVT3をアップシフトさせることで、駆動力の途切れを確実に防止することができる(請求項2に対応する効果)。
回転速度差ΔNfc、または回転速度差ΔNclに基づいて、CVT3の変速(ダウンシフト、またはアップシフト)を開始することで、容易な構成によってCVT3の変速開始を判断することができる(請求項3に対応する効果)。
フライホイール回生時に、CVT3の応答遅れ分、回転速度差ΔNfcがゼロとなる時点よりも前に、CVT3のダウンシフトを開始する。これにより、回転速度差ΔNfcがゼロとなった直後にCVT3の応答遅れにより回生ブレーキが途切れることを防止し、運転者に違和感を与えることを防止することができる。
フライホイール走行時にCVT3の応答遅れ分、回転速度差ΔNclがゼロとなる時点よりも前に、CVT3のアップシフトを開始する。これにより、回転速度差ΔNclがゼロとなった直後にCVT3の応答遅れにより駆動力が途切れることを防止し、運転者に違和感を与えることを防止することができる。
本実施形態では、例えばフライホイール回生時には、フライホイールクラッチCLfwにおける締結トルク容量Tfwと、CVT3のダウンシフトの変速速度Vsの制御とを同時に制御するため、制御が複雑となり、所望する制動力が発生しないおそれがある。しかし、フライホイール回生時に、回生ブレーキが途切れる方が運転者に違和感を与えやすい。そのため、本実施形態では、例えばフライホイール回生時に、回転速度差ΔNfcがゼロとなる時点よりも前にCVT3のダウンシフトを開始することで、運転者に与える違和感を抑制している。
また、フライホイール回生時に、CVT3の変速応答時間のバラツキのマージン分、回転速度差ΔNfcがゼロとなる時点よりも前に、CVT3のダウンシフトを開始する。これにより、回転速度差ΔNfcがゼロとなった直後にCVT3の変速応答時間のバラツキのバージン分により回生ブレーキが途切れることを防止し、運転者に違和感を与えることを防止することができる。
フライホイール走行時に、CVT3の変速応答時間のバラツキのマージン分、回転速度差ΔNclがゼロとなる時点よりも前に、CVT3のアップシフトを開始する。これにより、回転速度差ΔNclがゼロとなった直後にCVT3の変速応答時間のバラツキのマージン分により駆動力が途切れることを防止し、運転者に違和感を与えることを防止することができる。
フライホイール回生時に、回転速度差ΔNfcが第1変速開始滑り量ΔN1よりも小さくなってから回転速度差ΔNfcがゼロとなるまで、CVT3の変速速度Vsを、回生ブレーキをCVT3のダウンシフトで発生させる際の第1所定変速速度Vs1よりも低い第2所定変速速度Vs2にする。フライホイール回生時に、フライホイールクラッチCLfwを滑り状態としている(回転速度差ΔNfcがゼロではない)ときに、CVT3をダウンシフトすると、CVT3のダウンシフトにより回転速度差ΔNfcが大きくなるため、回転速度差ΔNfcがゼロとなるまでの時間が長くなり、フライホイールクラッチCLfwにおける発熱量が増加し、その分フライホイール2に蓄える運動エネルギーが少なくなる。本実施形態では回転速度差ΔNfcがゼロとなるまでのCVT3の変速速度Vsを第2所定変速速度Vs2とすることで、回生ブレーキが途切れることを防止すると共に、回転速度差ΔNfcが大きくなることを抑制するため、フライホイールクラッチCLfwにおける発熱量を低減し、フライホイールクラッチCLfwの耐久性が低下することを抑制することができる(請求項4に対応する効果)。
フライホイール走行時に、回転速度差ΔNclが第2変速開始滑り量ΔN2よりも小さくなってから回転速度差ΔNclがゼロとなるまで、CVT3の変速速度Vsを、要求駆動力をアップシフトで発生させる際の第3所定変速速度Vs3よりも低い第4所定変速速度Vs4にする。これにより、フライホイール走行時に、駆動力が途切れることを防止すると共に、回転速度差ΔNfcが大きくなることを抑制するため、発進クラッチCL2における発熱量を低減し、フライホイールクラッチCLfwの耐久性が低下することを抑制することができる(請求項4に対応する効果)。
要求制動力、または要求駆動力が大きい場合に、回生ブレーキ、または駆動力の途切れが発生すると、運転者に違和感を与えやすい。本実施形態では、フライホイール回生時、またはフライホイール走行時に、要求制動力、または要求駆動力が大きいほど、CVT3の変速開始タイミングを早くする。これにより、フライホイール回生時、またはフライホイール走行時に回生ブレーキ、または駆動力が途切れることを防止し、運転者に違和感を与えることを防止することができる(請求項5に対応する効果)。
フライホイール走行時に、フライホイール2に蓄えられた運動エネルギーが少ないほど、フライホイール走行可能な時間が短くなり、フライホイール走行を開始してからエンジン走行へ切り替わる時間が短くなる。フライホイール走行からエンジン走行への切り替えにより、エンジンクラッチCL1が締結され、フライホイールクラッチCLfwが解放されるので、クラッチの切り替えショックが発生する。発進、加速中に駆動源がフライホイール2からエンジン1へ切り替わると、運転者に違和感を与える。特に、アクセルペダル30を踏み込んで発進、加速した直後にこのようなショックが発生すると、運転者に与える違和感は顕著になり、例えば運転者は車両100が故障していると誤認するおそれがある。本実施形態では、フライホイール走行時に、フライホイール2に蓄えられた運動エネルギーが少ないほど、CVT3のアップシフトの開始タイミングを遅くする。これにより、発進、加速した直後に駆動源の切り替えによるショックの発生を抑制し、運転者に違和感を与えることを抑制することができる(請求項6に対応する効果)。なお、これにより、駆動力が一時的に途切れるおそれがあるが、発進、加速直後のショックは、運転者に、より違和感を与える。本実施形態では、発進、加速中に駆動源の切り替えによるショックの発生を抑制することを優先し、フライホイール走行時に、フライホイール2に蓄えられた運動エネルギーが少ないほど、CVT3のアップシフトの開始タイミングを遅くする。
次に本発明の第2実施形態について説明する。
第2実施形態の車両100の構成は第1実施形態と同じである。
<走行切替制御>
次に、フライホイール回生中にアクセルペダル30が踏み込まれてフライホイール走行を行う走行切替制御について図8のフローチャートを用いて説明する。
ステップS300では、コントローラ8は、フライホイール回生中、アクセル開度センサ26からの信号に基づいてアクセルペダル30が踏み込まれたかどうか判定する。アクセルペダル30が踏み込まれた場合には処理はステップS301に進み、アクセルペダル30が踏み込まれていない場合には今回の処理は終了する。
ステップS301では、コントローラ8は、アクセル開度センサ26からの信号に基づいてアクセルペダル30の踏み込み量や、アクセルペダル30の踏み込み速度に応じた要求駆動力を算出する。
ステップS302では、コントローラ8は、要求駆動力をフライホイール走行によって発生させることができるかどうか判定する。コントローラ8は、フライホイール2に蓄えられている運動エネルギーによって要求駆動力を発生させることができるかどうか判定する。フライホイール走行によって要求駆動力を発生させることができる場合には処理はステップS303に進み、フライホイール走行によって要求駆動力を発生させることができない場合には今回の処理は終了する。なお、フライホイール走行によって要求駆動力を発生させることができない場合には、エンジン走行によって要求駆動力を発生させる。
ステップS303では、コントローラ8は、フライホイール2の運動エネルギーの余裕代を示す駆動力係数を算出する。コントローラ8は、フライホイール走行開始時の運転指数に基づいて図9のマップから駆動力係数を算出する。運転指数は、フライホイール走行開始時の要求駆動力をフライホイール走行開始時のフライホイール回転速度Nfwで除算して算出される。フライホイール走行開始時の要求駆動力は、式(1)により算出される。
フライホイール走行開始時の要求駆動力=車重×要求加速度−空力抵抗係数×車速2−タイヤ抵抗−勾配抵抗 (1)
図9は、運転指数と駆動力係数との関係を示すマップであり、フライホイール2に蓄えられた運動エネルギーが少ない場合には、運転指数が大きくなり、駆動力係数は小さくなる。駆動力係数は、CVT3の応答遅れ、CVT3のバラツキに応じたマージンに基づいて設定される。
ステップS304では、コントローラ8は、発進クラッチCL2の締結トルク容量Tclを第3所定トルク容量Tcl1に設定する。
ステップS305では、コントローラ8は、回転速度センサ24からの信号に基づいてフライホイール回転速度Nfwを算出する。
ステップS306では、コントローラ8は、発進クラッチCL2の締結トルク容量Tclの制御のみで要求駆動力を発生させる余裕があるかどうか判定する。コントローラ8は、フライホイール回転速度Nfwからフライホイール2の現在の運動エネルギーを算出する。また、コントローラ8は、要求駆動力に駆動力係数を乗算した乗算値を算出し、乗算値を要求駆動力に加算した駆動力閾値を算出する。そして、フライホイール2の現在の運動エネルギーによって、駆動力閾値を発進クラッチCL2の締結トルク容量Tclの制御のみで発生させることができるかどうか判定する。コントローラ8は、発進クラッチCL2の締結トルク容量Tclの制御のみで駆動力閾値を発生させることができる場合には、発進クラッチCL2の締結トルク容量Tclの制御のみで要求駆動力を発生させる余裕があると判定する。発進クラッチCL2の締結トルク容量Tclの制御のみで要求駆動力を発生させる余裕がある場合には今回の処理は終了し、発進クラッチCL2の締結トルク容量Tclの制御のみで要求駆動力を発生させる余裕がない場合には処理はステップS307に進む。
ステップS307では、コントローラ8は、回転速度差ΔNclがゼロであるかどうか判定する。回転速度差ΔNclがゼロである場合にはステップS308に進み、回転速度差ΔNclがゼロではない場合には処理はステップS310に進む。
ステップS308では、コントローラ8は、発進クラッチCL2の締結トルク容量Tclを第4所定トルク容量Tcl2に設定する。
ステップS309では、コントローラ8は、変速指令を出力し、CVT3をアップシフトし、アップシフト時の変速速度Vsを第3所定変速速度Vs3に設定する。
ステップS310では、コントローラ8は、変速指令を出力し、CVT3をアップシフトし、アップシフト時の変速速度Vsを第4所定変速速度Vs4に設定する。フライホイール走行開始時のフライホイール2に蓄えられた運動エネルギーが少ない場合には、駆動力係数が小さくなるので、駆動力閾値が小さくなり、CVT3のアップシフトの開始タイミングは遅くなる。
次に走行切替制御について図10、図11のタイムチャートを用いて説明する。図10は、フライホイール2に蓄えられた運動エネルギーが少ない状態からフライホイール走行を開始する場合のCVT3の変速比it、発進クラッチCL2の締結トルク容量Tclの変化などの変化を示すタイムチャートである。図11はフライホイール2に蓄えられた運動エネルギーが多い状態からフライホイール走行を開始する場合CVT3の変速比it、発進クラッチCL2の締結トルク容量Tclなどの変化を示すタイムチャートである。
時間t0において、フライホイール回生中にCVT3の変速比itが最LowになるとフライホイールクラッチCLfwを解放する。フライホイールクラッチCLfwのフライホイール2側の回転速度Nfwf(フライホイール回転速度Nfw)が保持され、車両100が減速しているので、フライホイールクラッチCLfwのCVT3側の回転速度Nfwcが低下する。
時間t1において、アクセルペダル30が踏み込まれると、フライホイール走行を開始する。フライホイール走行では、まずフライホイールクラッチCLfwを締結し、発進クラッチCL2の締結トルク容量Tclを制御することで、要求駆動力に応じた駆動力がフライホイール2から駆動輪6に伝達される。これにより、フライホイールクラッチCLfwのフライホイール2側の回転速度Nfwfが低下すると共に、フライホイールクラッチCLfwのCVT3側の回転速度Nfwcが上昇し、発進クラッチCL2の入出力軸間の回転速度差ΔNclが上昇した後に低下し、車速VSPが上昇する。
フライホイール回転速度Nfwが低下し、時間t2において、発進クラッチCL2による締結トルク容量Tclの制御だけで、要求駆動力を発生させることができなくなると、CVT3のアップシフトを開始する。
時間t3において、回転速度差ΔNclがゼロになると、CVT3のアップシフトによって要求駆動力を発生させる。フライホイール走行開始時のフライホイール2に蓄えられた運動エネルギーが少ない場合には、駆動力係数が小さくなるので、駆動力閾値が小さくなり、CVT3のアップシフトの開始は遅くなる。従って、時間t2から時間t3までの時間が短くなる。
このようにフライホイール回生からフライホイール走行に切り替える場合に、フライホイール2に蓄えられた運動エネルギーが少ない場合には、CVT3のアップシフトの開始を遅くする。
さらに走行切替制御について図12、図13のタイムチャートを用いて説明する。図12は、フライホイール走行における要求駆動力が小さい場合のCVT3の変速比it、発進クラッチCL2の締結トルク容量Tclなどの変化を示すタイムチャートである。図13は、フライホイール走行における要求駆動力が大きい場合のCVT3の変速比it、発進クラッチCL2の締結トルク容量Tclなどの変化を示すタイムチャートである。
時間t0において、フライホイール回生中にCVT3の変速比itが最LowになるとフライホイールクラッチCLfwを解放する。フライホイールクラッチCLfwのフライホイール2側の回転速度Nfwf(フライホイール回転速度Nfw)が保持され、車両100が減速しているので、フライホイールクラッチCLfwのCVT3側の回転速度Nfwcが低下する。
時間t1において、アクセルペダル30が踏み込まれると、フライホイール走行を開始する。フライホイール走行では、まずフライホイールクラッチCLfwを締結し、発進クラッチCL2の締結トルク容量Tclを制御することで、要求駆動力に応じた駆動力がフライホイール2から駆動輪6に伝達される。これにより、フライホイールクラッチCLfwのフライホイール2側の回転速度Nfwfが低下すると共に、フライホイールクラッチCLfwのCVT3側の回転速度Nfwcが上昇し、発進クラッチCL2の入出力軸間の回転速度差ΔNclが増大した後に低下し、車速VSPが上昇する。なお、図13では、アクセルペダル開度APOが図14のアクセルペダル開度APOよりも大きく、図13における要求駆動力は、図12における要求駆動力よりも大きい。
フライホイール回転速度Nfwが低下し、時間t2において、発進クラッチCL2による締結トルク容量Tclの制御だけで、要求駆動力を発生させることができなくなると、CVT3のアップシフトを開始する。要求駆動力が大きい場合には、駆動力閾値が大きく、要求駆動力が小さい場合よりもCVT3のアップシフトの開始が早くなり、時間t1からt2までの時間が短くなる。
時間t3において、回転速度差ΔNclがゼロになると、CVT3のアップシフトによって要求駆動力を発生させる。
このようにフライホイール回生からフライホイール走行に切り替える場合に、要求駆動力が大きい場合は、CVT3のアップシフトの開始を早くする。
本発明の第2実施形態の効果について説明する。
フライホイール回生からフライホイール走行に切り替える際にフライホイール2に蓄えられた運動エネルギーが少ないほどCVT3のアップシフトの開始を遅くする。これにより、発進、加速した直後に駆動源の切り替えによるショックの発生を抑制し、運転者に違和感を与えることを抑制することができる(請求項6に対応する効果)。
フライホイール回生からフライホイール走行に切り替え、要求駆動力が大きい場合に、CVT3のアップシフトの開始タイミングを早くする。これにより、要求駆動力が大きく、駆動力の途切れが発生すると、運転者に違和感を与えやすい場合に、駆動力が途切れることを防止し、運転者に違和感を与えることを防止することができる(請求項5に対応する効果)。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
上記実施形態では、アクセル開度センサ26からの信号に基づいて要求駆動力を算出したが、要求加速度を算出し、要求加速度に基づいて、上記するフライホイール走行制御、走行切替制御を行ってもよい。
上記実施形態では、CVT3と駆動輪6との間、すなわちCVT3の下流側に発進クラッチCL2を設けたが、CVT3と、フライホイール2、及びエンジン1との間、すなわちCVT3の上流側に発進クラッチCL2を設けてもよい。
上記実施形態の構成に限られず、前後進切替機構や、副変速機構をフライホイール2と駆動輪6との間に設け、これらの構成をCVT3と直列に配置した車両100に、上記する制御を適用してもよい。そして、発進クラッチCL2の代わりに、前後進切替機構のクラッチ(摩擦締結要素)、副変速機構のクラッチ(摩擦締結要素)、フライホイールクラッチCLfwなどの締結トルク容量を制御することで、回生ブレーキ、フライホイール走行時の駆動力を調整してもよい。
特に副変速機構を設けた車両100においては、フライホイール回生後に停車するとLowブレーキを解放し、その後フライホイール走行を行う場合、Lowブレーキの締結トルク容量を制御し、要求駆動力に応じた駆動力を発生させる。また、車速VSPが低車速であり、フライホイール回生中にブレーキペダル31の踏み込みが無くなった際、惰性走行を優先する車両100である場合、Lowブレーキ、及びHighクラッチを解放し、アクセルペダル30が踏み込まれると、Lowブレーキの締結トルク容量を制御し、要求駆動力に応じた駆動力を発生させる。また、車速VSPが高車速であり、フライホイール回生中にブレーキペダル31の踏み込みが無くなった際、惰性走行を優先する車両100である場合、Lowブレーキ、Highクラッチを解放し、アクセルペダル30が踏み込まれると、Highクラッチの締結トルク容量を制御し、要求駆動力に応じた駆動力を発生させる。また、フライホイール回生中に、フライホイール2に蓄えられた運動エネルギーが上限値となると、Lowブレーキ、及びHighクラッチを解放し、アクセルペダル30が踏み込まれ、車両100を再加速する場合、車速VSPに応じて、Lowブレーキ、またはHighクラッチの締結トルク容量を制御し、要求駆動力に応じた駆動力を発生させる。さらに、エンジン走行中は、フライホイール2が負荷とならないようにフライホイールクラッチCLfwは解放され、アクセルペダル30の踏み込みがなく、ブレーキペダル31が踏み込まれると、フライホイールクラッチCLfwの締結トルク容量を制御し、CVT3をダウンシフトし、フライホイール回生を行う。
また、副変速機構のLowブレーキ、Highクラッチは滑りを許容する構成となっている。そのため、副変速機構を有する場合、フライホイール回生、またはフライホイール走行時には、Lowブレーキ、またはHighクラッチの締結トルク容量を制御して、Lowブレーキ、またはHighクラッチを滑り状態にして、回生ブレーキ、要求駆動力を発生させることが望ましい。例えばフライホイールクラッチCLfwの締結トルク容量Tfwを制御することで、回生ブレーキ、要求駆動力を発生させることもできるが、滑りを許容するには、クラッチが焼き付かない構成(摩擦材の表面積を大きくする、潤滑機構を設けるなど)とする必要があり、コストが高くなる。しかし、副変速機構のLowブレーキ、及びHighクラッチは滑りを許容する構成となっているので、フライホイールクラッチCLfwの滑りを許容する構成とする必要がなく、コストを抑制することができる。
上記実施形態では、例えばフライホイール回生時に、回転速度差ΔNfcが第1変速開始滑り量ΔN1よりも小さくなると、CVT3に変速指令を出力し、ダウンシフトを開始することで、回転速度差ΔNfcがゼロとなる前にCVT3でダウンシフトが行われるが、回転速度差ΔNfcがゼロとなると同時にCVT3でダウンシフトを開始してもよい。例えば、回転速度差ΔNfcがゼロとなると同時にCVT3に変速指令を出力し、ダウンシフトを行ってもよく、また回転速度差ΔNfcがゼロとなると同時にCVT3の実変速比がLow側に変更開始されるように変速指令を出力してダウンシフトを行ってもよい。これにより、フライホイール回生時、またはフライホイール走行時に回生ブレーキ、または駆動力が途切れることを抑制することができる。特に、回転速度差ΔNfcがゼロとなると同時にCVT3の変速比itがLow側に変更開始するように、ダウンシフトを行うと、回生ブレーキ、または駆動力が途切れることを防止すると共に、CVT3の変速により回生ブレーキ、または駆動力を発生させる時間、すなわち回生ブレーキ、または駆動力を発生可能な変速領域を広くすることができる。
また、フライホイール回生時、またはフライホイール走行時におけるCVT3の変速は、フライホイールクラッチCLfw、または発進クラッチCL2の締結開始から所定時間経過することで開始してもよい。
第2実施形態、または第3実施形態の走行切替制御における発進クラッチCL2の締結トルク容量Tclの制御、及びCVT3のアップシフト制御を第1実施形態のフライホイール走行制御に適用してもよい。また、第1実施形態のフライホイール走行制御における発進クラッチCL2の締結トルク容量Tclの制御、及びCVT3のアップシフト制御を第2実施形態、または第3実施形態の走行切替制御に適用してもよい。
2 フライホイール
3 無段変速機
6 駆動輪
8 コントローラ(制御手段)
CLfw フライホイールクラッチ(摩擦締結要素)
CL2 発進クラッチ(摩擦締結要素)

Claims (7)

  1. フライホイールと駆動輪との間に、無段変速機、及び摩擦締結要素を配置し、
    前記摩擦締結要素を動力伝達状態にし、前記無段変速機を変速することで、前記フライホイールに運動エネルギーを蓄え、または前記フライホイールから前記運動エネルギーを放出するフライホイール回生システムであって、
    前記摩擦締結要素を前記動力伝達状態にして、前記フライホイールに前記運動エネルギーを蓄える際、または前記フライホイールから前記運動エネルギーを放出する際に、前記摩擦締結要素の入出力軸間の回転速度差がゼロとなると同時、または前記回転速度差がゼロとなるよりも前に前記無段変速機を変速させる制御手段を備える、
    ことを特徴とするフライホイール回生システム。
  2. 請求項1に記載のフライホイール回生システムであって、
    前記制御手段は、前記回転速度差がゼロとなる時点よりも前に前記無段変速機を変速させる、
    ことを特徴とするフライホイール回生システム。
  3. 請求項1または2に記載のフライホイール回生システムであって、
    前記制御手段は、前記摩擦締結要素の回転速度差に基づいて前記無段変速機の変速を開始する、
    ことを特徴とするフライホイール回生システム。
  4. 請求項2または3に記載のフライホイール回生システムであって、
    前記制御手段は、前記回転速度差がゼロとなるまでの前記無段変速機の変速速度を、要求駆動力、または要求制動力に基づいて決まる変速速度よりも遅くする、
    ことを特徴とするフライホイール回生システム。
  5. 請求項1から4のいずれか1つに記載のフライホイール回生システムであって、
    前記制御手段は、要求駆動力、または要求制動力が大きいほど、前記無段変速機の変速の開始を早くする、
    ことを特徴とするフライホイール回生システム。
  6. 請求項1から5のいずれか1つに記載のフライホイール回生システムであって、
    前記制御手段は、前記フライホイールから前記運動エネルギーを放出する場合、蓄えられた前記運動エネルギーが少ないほど、前記無段変速機のアップシフトの開始を遅くする、
    ことを特徴とするフライホイール回生システム。
  7. フライホイールと駆動輪との間に、無段変速機、及び摩擦締結要素を配置し、
    前記摩擦締結要素を動力伝達状態とし、前記無段変速機を変速することで、前記フライホイールに運動エネルギーを蓄え、または前記フライホイールから前記運動エネルギーを放出するフライホイール回生システムの制御方法であって、
    前記摩擦締結要素を前記動力伝達状態にして、前記フライホイールに前記運動エネルギーを蓄える際、または前記フライホイールから前記運動エネルギーを放出する際に、前記摩擦締結要素の入出力軸間の回転速度差がゼロとなると同時、または前記回転速度差がゼロとなるよりも前に前記無段変速機を変速させる、
    ことを特徴とするフライホイール回生システムの制御方法。
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CN114072301A (zh) * 2019-07-08 2022-02-18 卡特彼勒公司 用于混合动力***中的附件驱动的变速驱动

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