JP2016135538A - 斜め創成法による、ワークピースの機械加工方法、ギヤ製造機、コンピュータシステム及び動力伝達装置 - Google Patents

斜め創成法による、ワークピースの機械加工方法、ギヤ製造機、コンピュータシステム及び動力伝達装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ワークピース表面の特定の修整を形状の偏差のない有向クラウニングとして実現する。【解決手段】ドレッシング中に工具に対するドレッサの位置を工具の回転角度に応じて、又は、工具の幅方向位置に応じて変えることにより、工具の表面形状に対して特定の修整が施される。工具の第1の方向においては創成パターン内で少なくとも局所的に一定値を有するとともに、工具の第1の方向に垂直に延びる第2の方向においては関数FFt1により表される、工具の表面形状に対する特定の修整が施される。斜め創成法による工具の修整によって、対応する修整がワークピースの表面に施される。ワークピースの表面の特定の修整は、形状の偏差がない有向クラウニングである。【選択図】図8

Description

本発明は、修整済み工具を使用した斜め創成法によって、補正されたギヤ歯形状及び/又は修整済み表面構造を有するワークピースの機械加工方法、ギヤ製造機、コンピュータシステム及び動力伝達装置に関する。斜め創成法は、特に、修整済みのドレッシング可能な(dressable)又はドレッシング不可能(non−dressable)な研削ウォームが使用される、斜め送り創成研削プロセスのことである。
特許文献1には、所望のクラウニングと所望のねじれを有するギヤ歯を作製する方法が記載されている。この目的のために、クラウニング付工具が使用される。このクラウニング付工具は、研削ウォームのドレッシングの際に、研削ウォームをその軸方向に変位させながら、ドレッシングホイールとこのウォームとの間隔を変えて、作製される。ここで、特定の軸間隔がウォームの中心に設けられ、ウォームの中心からの間隔の二乗に従って、ウォームの両端部に向けてこの間隔が広げられ又は狭められる。さらに、クラウニング修整を施すために、研削ウォームとワークピースとの間の軸間隔は、斜め送り創成研削プロセス中に修整される。ねじれ自体は、2つの異なる正面断面において、プロファイル角の違いを利用して決定される。しかしながら、特許文献1に記載の方法によれば、ねじれが決定される上記面の外側において、形状に偏差が生じる結果となる。
特許文献2に記載の方法では、工具の表面形状の特定の修整が施される。この方法においては、工具をドレッシングするためのドレッサの位置が、工具の回転角度及び/又は工具の幅方向位置に応じて変更され、工具の修整によって、ワークピースの表面に、対応する修整が施される。修整としては、特に、ワークピースの噛み合い(active surface)表面に、周期的な歯面波型が形成される。
欧州特許第1995010号明細書 独国特許出願公開第102012015846号明細書
本発明は、補正されたギヤ歯形状を有するワークピースを作製するための従来の方法をより発展させること、及び/又は、その応用範囲を広げることを目的とする。
この目的は、本発明の独立請求項により達成される。好適な実施形態は、従属請求項の主題を構成する。
本発明は、修整済み工具を使用した斜め創成法によって、補正されたギヤ歯形状及び/又は修整済み表面構造を有するワークピースの機械加工方法を包含する。この点について、ドレッシング中に上記工具に対するドレッサの位置を上記工具の回転角度に応じて、及び/又は、工具の幅方向位置に応じて変えることにより、上記工具の表面形状に対して特定の修整が施され得る。代替的又は追加的に、上記工具の第1の方向においては創成パターン内で少なくとも局所的に一定値を有するとともに、上記工具の上記第1の方向に垂直に延びる第2の方向においては関数FFt1により表される、上記工具の表面形状に対する特定の修整が施され得る。上記工具のこの修整により、上記斜め創成法によって、対応する修整が上記ワークピースの表面に施される。本発明によれば、上記ワークピース表面の上記特定の修整は、形状の偏差のない有向クラウニングとして実現される。
本発明の発明者は、工具の表面形状の特定の修整により、ワークピース上にクラウニングを形成可能であることを見出した。このクラウニングは、事前定義された2面のねじれを有するだけでなく、すべての横断面において、したがって、上記事前定義されたねじれに垂直な方向、又はクラウニングの範囲に垂直な方向において、形状に偏差がない。本明細書では、このような修整を有向クラウニングと呼ぶ。
本発明によって形成可能な有向クラウニングは、ねじれがないか、又は、自由に事前定義可能な方向を有するねじれを歯面に備え得る。ねじれのないクラウニングは、プロファイル修整を排除した、歯すじのみの修整を意味する。本発明の方法によって、らせん状ギヤ歯にも、この歯すじの修整を形状の偏差なく、すなわち、プロファイル修整なく、施すことができる。
しかし、本発明の方法により、クラウニングの方向、つまり、歯面上の修整の範囲を自由に事前定義することができる。従来技術とは違い、本発明の方法により事前定義されたこの方向に垂直に形状の偏差が生じることはない。
ねじれの方向、つまり、歯面上のクラウニングの範囲の方向は、好ましくは、コンスタント修整(constant modification)の線が、ギヤ歯の動作線に対して、好ましくは60°未満の角度で延びるように選択される。コンスタント修整の線は、ギヤ歯の動作線に対して、より好ましくは30°未満の角度で、さらに好ましくは10°未満の角度で延びる。特に好ましくは、コンスタント修整の線は、ギヤ歯の動作線に平行に延びる。このようにすることで、ギヤのクラウニングが噛み合いギヤ上をロールオフする。
本発明によれば、例えばワークピースの機械加工プロセス中に機械運動学(kinematics)的修整によりクラウニングを創成する場合に発生するような自然ねじれの代わりに、事前定義可能な方向に延びるクラウニングを使用できる。このことは、典型的には応用の場合に不都合な方向を有する自然ねじれの代わりに、応用に有利なねじれの方向を選択できるという利点を有する。
本発明の有向クラウニングは、歯面上の修整が、クラウニング又はねじれの方向に垂直な第1の方向において一定値を有し、クラウニング又はねじれの方向をそれぞれ定義する第2の方向においては、クラウニングの形状を定義する関数FFt2により表されることを意味する。第2の方向に垂直には、修整は一切なく、したがって、形状の偏差も一切ない。
本発明によれば、クラウニングの事前定義された方向は、工具の修整の第1又は第2の方向及び対角比を適宜選択することによって、実現できる。特に、工具の修整の第1の方向及び対角比は、工具の第1の方向が、クラウニングの所望の方向に垂直なワークピース上の方向上にマッピングされるように、選択される。
本発明の実施可能な形態において、有向クラウニングは、工具の修整のみを介して形成可能であり、ワークピースの機械加工の際に機械の運動学の修整は不要である。したがって、望ましくない形状の偏差が回避され、機械加工のプロセスも簡易化される。
本発明のクラウニングは、初期には、任意のクラウニング形状を有し得る。すなわち、最大点を中間領域に有し得、そこから側部に向けて連続的に下降し得る。特に、クラウニングは、円状、放物線状、対数状であり得るか、又は、円状、放物線状、対数状の複数の線分で構成され得る。クラウニングは、関数FFt2により定義される。この関数FFt2は工具に修整を施すために使用され、符号を反転させてワークピースに転写され、必要な場合には圧縮される。
本発明は、さらに、修整済み工具を使用した斜め創成法によって、補正されたギヤ歯形状及び/又は修整済み表面構造を有するワークピースの機械加工方法を包含する。ここで、ドレッシング中に上記工具に対するドレッサの位置を上記工具の回転角度に応じて、及び/又は、工具の幅方向位置に応じて変えることにより、上記工具の表面形状に対する特定の修整が施される。代替的又は追加的に、上記工具の第1の方向においては創成パターン内で少なくとも局所的に一定値を有するとともに、上記工具の上記第1の方向に垂直に延びる第2の方向においては関数FFt1により表される、上記工具の表面形状に対する特定の修整が施され得る。上記工具のこの修整によって、対応する修整が上記ワークピースの表面に斜め創成法によって施される。本発明によれば、上記特定の修整は、歯すじのみの修整として実現される。
本発明の発明者は、本発明の方法によって、そして、らせん状ギヤ歯によっても、歯すじのみの修整が可能であることを見出した。対照的に、従来技術では、所望の歯すじの修整に加えて、望ましくないねじれのような望ましくないプロファイルの修整が生じる結果となった。発明者は、さらに、本発明の方法によれば、自由に事前定義可能な歯すじの修整を施すことができることも見出した。
したがって、好ましくは、歯すじの修整は、少なくとも特定の条件下では自由に事前定義されるものとされる。この歯すじの修整は、特に関数FFt2として事前定義され、修正済み工具上に施され、ついで、ワークピースに転写される。特に、ドレッシング中の工具に対するドレッサ位置は、関数FFt1に従って、上記工具の回転角度及び/又は工具の幅方向位置に応じて変更される。
この点について、上記第1の方向がワークピースの正面断面にマッピングされるように、上記工具の修整の第1又は第2の方向及び対角比が選択されるのが好ましい。この結果、工具の修整が、当該修整が一定である第1の方向において、ワークピースの正面断面上に投影されるので、プロファイルの違いが一切生じない。歯すじの修整の範囲は、第2の方向における修整の範囲により定義される。
本発明は、さらに、修整済み工具を使用した斜め創成法によって、補正されたギヤ歯形状及び/又は修整済み表面構造を有するワークピースの機械加工方法を包含する。ここで、ドレッシング中に上記工具に対するドレッサの位置を上記工具の回転角度に応じて、及び/又は、工具の幅方向位置に応じて変えることにより、上記工具の表面形状に対して特定の修整が施され得る。代替的又は追加的に、上記工具の第1の方向においては創成パターン内で少なくとも局所的に一定値を有するとともに、上記工具の上記第1の方向に垂直に延びる第2の方向においては関数FFt1により表される、上記工具の表面形状に対する特定の修整が施され得る。上記工具のこの修整によって、対応する修整が上記ワークピースの表面に斜め創成法により施される。本発明によれば、上記特定の修整は、エンドリリーフである。
本発明の発明者は、本発明の方法によって、エンドリリーフも形成できることを見出した。エンドリリーフは、好ましくは、定義された方向で形成される。ここで、特に、所望の方向が事前定義でき、本発明の方法を適宜実施することにより、エンドリリーフをこの方向に形成できる。
本発明の実施可能な形態において、コンスタント修整の線が、ギヤ歯の動作線に対して、好ましくは60°未満の角度で延びる。コンスタント修整の線は、ギヤ歯の動作線に対して、より好ましくは30°未満の角度で、さらに好ましくは10°未満の角度で延びる。特に好ましくは、コンスタント修整の線は、ギヤ歯の動作線に平行に延びる。これにより、ギヤがエンドリリーフ上をロールオフするという利点がある。
代替的又は追加的に、本発明のエンドリリーフは、創成エンドリリーフであり得る。この創成エンドリリーフにおいて、コンスタント修整の線は、歯の縁部に対して、0°以外の角度αを有する。このような創成エンドリリーフは、その形状から、三角エンドリリーフと呼ばれることもある。これにより、エンドリリーフの配置が改良され、走行動作が改善される。
コンスタント修整の線に垂直な、エンドリリーフの範囲は、初期に、所望の通り事前定義できる。この範囲は、好ましくは、エンドリリーフが隣接する領域から、ギヤ歯の修整済み領域又はギヤ歯の他の修整を有する領域まで、外方に向けて連続的に下降する。ここで、エンドリリーフの範囲は、例えば、円の一部分の形状においては平面状か放物線状であるか、対数的、指数的、又は楕円状であるか、部分的にこのような形からなるか、部分的にこのような形及び移行領域を含み得る。移行領域が設けられる場合には、これら領域は、好ましくは接線方向の遷移を提供する。
上記エンドリリーフの範囲は、第1の部分においては特にコンスタント修整の線に垂直な平面状であり、移行領域において非修整部分又は別の修整を有する部分と同化し得る。移行領域は、特に、接線方向の遷移を供給する。
上記のように、本発明によれば、エンドリリーフの方向を事前定義でき、本発明の方法によって当該方向を実現できる。ここで、工具の修整の第1又は第2の方向及び対角比は、好ましくは、エンドリリーフの所望の角度に応じて選択される。特に、工具上のコンスタント修整の線が、エンドリリーフの所望修整の線上にマッピングされるように、工具の修整の第1又は第2の方向及び対角比が選択される。
本発明によれば、ワークピースの上端縁と下端縁とに異なるエンドリリーフを設けることができる。上端縁及び下端縁のエンドリリーフは、特に、その形状及び配向が異なる。
ここで、特に、コンスタント修整の線の範囲が異なるエンドリリーフを、上端縁と下端縁とに設けることができる。代替的又は追加的に、コンスタント修整の線はそれぞれ、上端縁及び下端縁に対して、異なる角度α又はαを有することも可能である。
本発明の第1の実施形態によれば、2つのエンドリリーフを機械加工するために、異なる対角比で加工を実施できる。このようにして、2つのエンドリリーフの方向を異ならせることができる。
代替的又は追加的に、工具は少なくとも1つの修整済み領域と非修整領域とを有することができる。したがって、例えば、第1のエンドリリーフは、修整済み領域を介して形成でき、第2のエンドリリーフは、ワークピースの機械加工における機械の運動学を変更することにより形成できる。
しかしながら、工具は、異なる修整が設けられた、特に配向が異なる、少なくとも2つの領域を有することが好ましい。特に、互いに異なる第1及び第2の方向を有する2つの領域を設けることができる。このように、異なる修整を有する領域を使用して、エンドリリーフが上端縁及び下端縁に形成される。
代替的又は追加的に、工具は、その間に非修整領域が介在した2つの修整済み領域を有することができる。2つの修整済み領域を使用して、上端縁及び下端縁にエンドリリーフを形成することができる。介在する非修整領域があるので、第1及び第2の修整済み領域について、別の対角比を選択して、上端縁及び下端縁のエンドリリーフの方向を別々に設定できる。このため、少なくとも2つの領域において、加工を異なる対角比で実施するのが好ましい。
代替的又は追加的に、その間に非修整領域が介在した2つの修整済み領域も、互いに異なる第1及び第2の修整の方向を有することができる。
本発明は、さらに、修整済み工具を使用した斜め創成法によって、補正されたギヤ歯形状及び/又は修整済み表面構造を有するワークピースの機械加工方法を包含する。ドレッシング中に上記工具に対するドレッサの位置を上記工具の回転角度に応じて、及び/又は、工具の幅方向位置に応じて変えることにより、上記工具の表面形状に対して特定の修整が施され得る。代替的又は追加的に、上記工具の第1の方向においては創成パターン内で少なくとも局所的に一定値を有するとともに、上記工具の上記第1の方向に垂直に延びる第2の方向においては関数FFt1により表される、上記工具の表面形状に対する特定の修整が施され得る。上記工具の上記修整によって、対応する修整が上記ワークピースの表面に上記斜め創成法により施される。本発明によれば、ワークピース上のコンスタント修整の線が、ギヤ歯の動作線に対して、好ましくは60°未満の角度で延びる。
本発明の方法は、好ましくは、所望の修整の方向を事前定義でき、この所望の修整の方向が、本発明の方法により提供される。特に、この修整の方向は、好適なロールオフ挙動が生じるように選択され得る。
ワークピース上のコンスタント修整の線が、ギヤ歯の動作線に対して、好ましくは30°未満の角度で、さらに好ましくは10°未満の角度で延びる。コンスタント修整の線は、好ましくは、ギヤ歯の動作線と平行に延びる。このように、ワークピースは、修整上をロールオフし、修整がコンスタントである線で、それぞれ噛み合いギヤ歯と接触する。
本発明によれば、工具の修整の第1又は第2の方向及び対角比は、ワークピースの所望の修整の方向又はコンスタント修整の線の所望の方向に応じて選択される。工具の修整の第1又は第2の方向並びに対角比は、特に、工具上のコンスタント修整の線がワークピースの修整の所望の線上にマッピングされるように、選択される。
上記のすべての方法において、好ましくは、歯面上でワークピースの第1の方向においては創成パターン内で少なくとも局所的に一定値を有するとともに、上記第1の方向に垂直に延びる上記ワークピースの第2の方向においては関数FFt2により表されるワークピースの表面形状の修整が施される。工具上の関数FFt1は、好ましくは、ワークピース上の関数FFt2と同じ関数であり、必要な場合には係数により線形圧縮される。この線形圧縮は、上記関数の独立変数及び/又は上記関数の大きさに関係する。ここで、工具の凸部がワークピースの凹部を形成し、また、その逆なので、関数の符号は、当然、ワークピースと工具との間で変化する。特に、式FFt1(x)=−FFt2(cx)が、歯直角断面で成り立つ。すなわち、圧縮は独立変数に関してのみ存在する。対照的に、正面断面においては、関数の大きさに対して、追加の一定係数kが存在し得る。すなわち、式FFt1(x)=−k×FFt2(cx)となる。係数k及びcは、具体的な条件によって、1よりも大きくても、小さくてもよい。
本発明の方法のすべてにおいて、ワークピースの機械加工時に接触点が上記工具上を移動する第1の線に沿った上記工具の修整が、接触点がワークピース上を移動する第2の線に沿ったワークピースの所望の修整に一致するように、上記工具のマクロ形状(macrogeometry)、上記ドレッシング工具の動作線、上記対角比、及び上記圧縮係数の少なくとも1つがさらに選択され得る。特に、ドレッシング工具の動作線及び対角比は、工具の第1の方向がワークピースの第1の方向上にマッピングされるように、選択され得る。
本発明の方法のすべてにおいて、上記工具の表面形状の上記特定の修整が、ドレッシング中に上記工具の回転角度及び/又は上記工具の幅方向位置に応じて機械の運動学を変化させることにより施される。これは特に、ドレッシングの運動学に対する軸方向動作の次の補正a)〜d)のうちの少なくとも1つを行うことによって施される。
a)上記工具の回転角度か上記工具の幅に応じて、上記工具からの上記ドレッサの軸間隔を変えること(送り出し)
b)上記工具の回転角度か上記工具の幅に応じて、上記工具又は上記ドレッサの軸方向送り出しを変えること(シフト)
c)上記工具の回転角度か上記工具の幅に応じて、上記工具と上記ドレッサとの軸交差角を変えること(旋回)
d)上記工具の回転角度か上記工具の幅に応じて、上記工具の速度を変えること
工具のドレッシングは、1つの歯面又は2つの歯面で実施され得る。工具をドレッシングするプロファイルローラドレッサを使用するのが好ましい。ここで、歯面のドレッシングは、1回以上のストロークで実施できる。
プロファイルローラドレッサは、特に、1回のストロークで歯の高さ全体に亘って修整が施されるように、ドレッシング中に工具の歯の歯元領域から歯先領域に向けて歯と接触し得る。
あるいは、プロファイルローラドレッサは、複数回のストロークで歯の高さ全体に亘って修整が施されるように、工具の歯における歯元と歯先の間の部分領域と接触し得る。
歯先のドレッシングは、歯先ドレッシング工具によって行い得る。
本発明は、原則的に、ドレッシング不可能な工具とともに使用することも可能である。この場合、工具は、その製造時に既に修整され、ワークピースの機械加工中には、工具の修整を変更することはできない。
ドレッシング不可能な研削工具の場合、ドレッシング工具の代わりに、例えば転造ダイスのような類似の製造工具を使用すること以外は、以下に記載のドレッシング可能な工具の場合と全く同じ方法で、表面形状の上記の発明的な修整を施すことができる。
この工具がホブカッターである場合、当該のホブカッターは、その外囲本体が本発明の方法による修整を有するように作成されなければならない。本発明の文脈において、ホブカッターに関しての「工具の表面形状の修整」という用語は、ホブカッターの外囲本体の表面形状の修整を意味すると理解されたい。
しかしながら、本発明はドレッシング可能な工具とともに使用されるのが好ましい。特に、ドレッシング工程において、工具の表面形状の修整が創成され得る。
本発明に係る、補正されたギヤ歯形状及び/又は修整済み表面構造を有するワークピースの機械加工方法は、修整済み研削ウォームがさらに使用される、創成研削プロセスであることが好ましい。特に、本発明により修整されたドレッシング可能な研削ウォームが使用される。
本発明は、上記の方法の1つ以上を実施するための、ギヤ製造機を包含する。このギヤ製造機は、入力関数、及び/又は、それを介して上記修整及び上記修整の配向の少なくとも1つを事前定義可能な及び/又は決定可能な演算関数を有する。ワークピースの機械加工の過程で、上記特定の修整を施す制御関数がさらに備えられ得る。
好ましくは、上記の入力関数により、所望の修整の入力が可能である。上記演算関数により、製造に必要な修整が決定され、及び/又は、機械加工プロセス中及び/又は任意でドレッシングプロセス中に上記修整を施すのに必要な機械運動学的変更が決定される。ここで、好ましくは、機械加工プロセス中及び/又は任意でドレッシングプロセス中に、機械運動学的変更をしかるべく行う別の制御関数を備えられ得る。
上記製造機は、以下の関数のうち、少なくとも1つを有する。
形成対象となるクラウニングの少なくとも1つのパラメータを入力可能であるクラウニング入力関数:ここで、クラウニングの方向は、特に、事前定義され得る。クラウニング入力関数によって、クラウニングの形状がさらに事前定義され得る。クラウニングの形状に関し、円形、放物線状及び対数状という選択肢うちの少なくとも1つを選択可能であることが好ましい。代替的又は追加的に、クラウニング入力関数は、円状、放物線状、及び/又は対数状の複数の線分からクラウニングを複合することも可能である。クラウニングの大きさを事前定義することが、さらに好ましい。
歯すじ修整入力関数:この関数を介して、歯すじのみの修整が事前定義され得る。好ましくは、歯すじ修整の形状は、自由に事前定義される。
エンドリリーフ入力関数:エンドリリーフ入力関数により、少なくとも1つのエンドリリーフの事前定義が可能であることが好ましい。好ましくは、エンドリリーフのパラメータが入力され得る。エンドリリーフの方向、長さ、及び/又は高さは、事前定義されることが特に好ましい。さらに好ましくは、エンドリリーフの形状が事前定義される。エンドリリーフは、少なくとも、円の一部の形状である場合には、平面状又は放物線状であり、対数的、指数的、又は楕円状である。さらに、エンドリリーフ入力関数は、このような形状から、エンドリリーフの部分的な事前定義を可能にし、接線方向移行領域を形成する。
エンドリリーフ入力関数により、上端縁及び下端縁のエンドリリーフの事前定義が可能である。エンドリリーフ入力関数により、上端縁及び下端縁の異なるエンドリリーフの事前定義が可能となることが好ましい。少なくともエンドリリーフの方向、さらに好ましくは大きさ及び/又は長さが入力され得るのが好ましい。さらに好ましくは、上端縁及び下端縁のエンドリリーフの形状が、別々に入力され得る。
上記の各入力関数により、事前定義可能な各修正に特有のパラメータが入力可能となることが好ましい。
ギヤ製造機は、上記の入力関数から選ばれた少なくとも2つの入力関数から所望の入力関数を選択するための選択関数を有することが好ましい。
ギヤ製造機は、各入力関数を介して入力された値から、ドレッシングにこの修整を施すために必要な修整、及び/又は、ワークピースの機械加工の際に必要な対角比を計算することが好ましい。
本発明のギヤ製造機は、ギヤ研削機であることがさらに好ましい。ギヤ製造機は、好ましくは、工具スピンドル、ワークピーススピンドル及び/又はドレッサを受容するための、特にドレッサホイールを受容するためのスピンドル、並びに、本発明に係るワークピースと工具との間、及び/又は、本発明に係る工具とドレッサとの間で、本発明の方法に必要な相対的運動を行うために必要な機械軸を有する。
本発明は、さらに、所望の修整を有するワークピースを機械加工するために必要な上記の修整のうちの1つ以上を実施する際の工具の修整及び/又は必要な機械加工パラメータを決定するためのコンピュータシステム及び/又はソフトウエアプログラムを包含する。上記コンピュータシステム又はソフトウエアプログラムは、上記の所望の修整のうちの1つを入力するための関数を有する。上記コンピュータシステム又はソフトウエアプログラムは、さらに、ワークピースの所望の修整から、修整を施すのに必要なワークピースの機械加工プロセスのパラメータ、工具に必要な修整、又は、工具の修整の提供のために必要な工具のドレッシングの修整のうちの少なくとも1つを決定する演算関数を有する。特に、上記コンピュータシステム及び/又はソフトウエアプログラムは、本発明のギヤ製造機に関して詳細に説明した上記の入力関数と演算関数のうちの1つを有する。
特に、上記コンピュータシステム及び/又はソフトウエアプログラムは、上記の特定の入力関数と上記の選択関数のうちの少なくとも1つを有する。
好ましくは、上記コンピュータシステム及び/又はソフトウエアプログラムは、ギヤ製造機に対するインターフェースとギヤ製造機に搭載可能なインターフェースのうちの少なくとも1つを有し、これにより、ドレッシングプロセス中の機械運動学的変更及び機械加工プロセスのパラメータのうちの少なくとも一方が上記コンピュータシステム及び/又はソフトウエアプログラムによって事前定義及び/又は決定される。ここで、上記のようなギヤ製造機は、特に、本発明のソフトウエアプログラムにより作動する。
本発明は、さらに、上記の方法により初めて製造される歯付ワークピースを包含する。
本発明は、特に、歯付ワークピース、特に、クラウニング形状に修整された歯面を有するギヤホイールを包含する。このクラウニングは、本発明に係る、形状の偏差のない有向クラウニングである。クラウニングは、好ましくは、ねじれがないか、又は、コンスタント修整の線が、ギヤ歯の動作線に対して、好ましくは60°未満の角度で、より好ましくは30°未満の角度で、さらに好ましくは10°未満の角度で、いっそう好ましくは平行に延びるように、その方向が選択されたオフセットを有する。この歯付ワークピースは、特に、らせん歯付ワークピースである。
本発明は、さらに、修整済み歯面を有するらせん歯付ワークピース、特に、修整済み歯面を有するギヤホイールを包含する。上記の修整は、歯すじのみの修整であるものとされる。
本発明は、さらに、歯付ワークピース、特に、少なくとも1つのエンドリリーフを有するギヤホイールを包含する。本発明によれば、コンスタント修整の線が、ギヤ歯の動作線に対して、好ましくは60°未満の角度で、より好ましくは30°未満の角度で、さらに好ましくは10°未満の角度で、いっそう好ましくは平行に延びる。
本発明は、さらに、歯付ワークピース、特に、少なくとも1つのエンドリリーフを有するギヤホイールを包含する。本発明によれば、上記エンドリリーフは、創成エンドリリーフであって、コンスタント修整の線が、歯の縁部に対して、0°以外の角度αを有する。
本発明は、さらに、上端縁及び下端縁に異なるエンドリリーフが設けられた歯付ワークピース、特に、上端縁及び下端縁に異なるエンドリリーフが設けられたギヤホイールを包含する。これらのエンドリリーフは、特に、異なる方向に配向され、及び/又は、形状、大きさ、及び長さの少なくとも一方が異なる。
本発明は、さらに、修整済み歯面を有する歯付ワークピース、特に、修整済み歯面を有するギヤホイールを包含する。この修整は、第1の方向においては創成パターン内で少なくとも局所的に一定値を有するとともに、上記第1の方向に垂直に延びる第2の方向においては関数FFtにより表される。本発明によれば、コンスタント修整の線は、ギヤ歯の動作線に対し、好ましくは60°未満の角度で、より好ましくは30°未満の角度で、さらに好ましくは10°未満の角度で、いっそう好ましくは平行に延びる。
上記歯付ワークピースは、好ましくは、上記の方法に関して詳述した修整を有するように構成されている。本発明の歯付ワークピースは、好ましくは、本発明に係る方法により作製される。
各歯付ワークピースは、ギヤホイールであることが好ましい。ここで、各歯付ワークピースは、らせん歯付ギヤホイールであることが好ましい。
好ましくは、本発明により、インボリュートギヤ歯が作製される。本発明による修整はインボリュートギヤ歯により定められる表面形状に対する修整に関する。ここで、必要な場合にはしかるべく修整されるインボリュート工具を使用するのが好ましい。
本発明は、さらに、上記の修整済みワークピース、特に、本発明により修整されたギヤを少なくとも1つ有する、伝動装置を包含する。伝動装置は、特に、自動車用変速装置であり得る。特定の態様における、上記ワークピースの動作線は、本発明のギヤが、ロールオフの際に、上記伝動装置の別のギヤと接触する線であることが好ましい。
図1は、修整の一例を示すw−z図である。 図2は、修整の別の一例を示すw−z図である。 図3aは、ワークピースについてのw−z図における点の範囲をそれぞれ表し、図3bは、関数FZV1(zV2)を示す図3a対応図である。 図4は、左側円柱形ワークピースの右歯面のw−z図である。 図5aは、ワークピース上の点の範囲を示し、図5bは、関数FZV1(zV2)を示し、図5cは、関数FFt1(XF1)を示す。 図6は、自然ねじれの歯すじクラウニングのw−z図である。 図7は、歯すじのみのクラウニングのw−z図である。 図8は、特定の方向に延びるクラウニングのw−z図である。 図9は、移行領域のない線形エンドリリーフを示す。 図10は、移行領域のない線形エンドリリーフを示す。 図11は、移行領域のない線形創成エンドリリーフを示す。 図12は、連続創成ギヤ列におけるこれら2つのギヤ歯構成の概略図である。 図13は、円錐ギヤの歯を創成するラックを有する円錐ギヤ歯の概略図である。 図14は、右歯面の創成非対称ラックとの係合を示す概略図である。 図15は、ワークピースの歯の歯面の断面を示す概略図である。 図16は、本明細書中に例示される移動装置を有するギヤ製造機を概略的に示す斜視図である。
以下、実施形態及び図面を参照しながら、本発明をより詳細に説明する。
図1には、式(1)に従って修整された領域41及び41’と、非修整領域42、42’、及び42’’とを含む、修整のw−z図を示す。直線40及び40’は、ρF2によって表される方向に延びる。直線43及び43’は、接触点の範囲に対応する。図2には、式(1)に従って修整された領域51及び51’と、非修整領域52、52’、52’’とを含む、修整のw−z図を示す。領域51及び51’は、別々の方向ρF2の修整を有する。直線50及び50’は、対応するρF2によって表される方向に延びる。直線53及び53’は、接触点の範囲に対応する。図3aには、ワークピースについてのw−z図における点の範囲をそれぞれ表し、ウォーム上の直線にマッピングされる右の4本の曲線60〜63に対して傾斜した円柱形ワークピースの右歯面の例を示す。これら4本の曲線は、4つの別々の値XF1に対応し、従って、ウォーム上の4本の別々の直線に対応する。これら曲線は、平行な直線65及び66に沿って互いにずれている。図3bは、zV1のzV2に対する依存を表す関数FZV1(zV2)を示す図3a対応図である。図4は、可変対角比により修整を施された、左に傾斜した左側円柱形ワークピースの右歯面のw−z図である。線70は、ウォーム上の、XF1=0により定義された直線上にマッピングされる点の範囲を示す。線71は、ウォーム上の、XF1>0により定義された直線上にマッピングされる点の範囲を示す。修整の値は、対応する範囲に沿って一定である。図5aには、図3と同様に、図4の例において、ウォーム上の、XF1=0により定義された直線上にマッピングされるワークピース上の点の範囲70を示す。直線75及び76は、これに沿って別々のXF1についての範囲が互いにずれている方向を示す。図5bには、図4の例に用いる、zV1のzV2に対する依存を表す関数FZV1(zV2)を示す。図5cには、式(1)に従ってウォーム上の修整を定義する、図4で用いる関数FFt1(XF1)を示す。図6には、自然ねじれの歯すじクラウニングのw−z図を示す。線10は、接触パスを示す。本明細書では、この線は、修整の一定値を有する線に対応する。図7には、歯すじのみのクラウニングのw−z図を示す。線11は、接触パスを示す。線12は、修整の一定値を有する直線を示す。図8には、特定の方向に延びるクラウニングのw−z図を示す。線13は、接触パスを示す。線14は、修整の一定値を有する直線を示す。図9には、補正済み研削運動学により、従来技術に従って形成されるような、移行領域のない線形エンドリリーフ16を示す。線15は、修整の一定値を有する直線に同時に対応する接触パスを示す。図10には、本明細書に記載される方法により形成し得るような、移行領域のない線形エンドリリーフ19を示す。線17は、接触パスを示す。線18は、修整の一定値を有する直線を示す。図11には、本明細書に記載される方法により形成し得るような、移行領域のない線形創成エンドリリーフ22を示す。線20は、接触パスを示す。線21は、修整の一定値を有する直線を示す。図12は、共通のラック及び2つのギヤ歯構成の係合面を含む連続創成ギヤ列におけるこれら2つのギヤ歯構成の図である。よりわかりやすく示すために、これら2つのギヤ歯構成の相対的な位置は、連続創成ギヤ列における相対的な位置と対応していない。この図は、また、創成ラックに対する円筒ギヤの歯の相対的な位置も示す(ニーマン,G(Niemann, G)、ウィンター,H(Winter, H)著、「機械要素(Maschinenelemente)」第3巻、第2版、シュプリンガー・フェアラーク社、ベルリン、1983年)。図13は、円錐ギヤの歯を創成するラックを有する円錐ギヤ歯の図である。このラックは、らせん角度β=β分だけ旋回され、円錐角θ=VARθ分だけ傾斜させられる(ツィーラウ(Zierau),S著、「平行軸を有する円錐形のギヤ及びギヤ対の幾何学的設計(Die geometrische Auslegung konischer Zahnrader und Paarungen mit parallelen Achsen)」、レポート32号、建築技術研究所(Institute For Construction Science)、ブラウンシュヴァイク工科大学)。図14には、正面断面における、右歯面の創成非対称ラックとの係合を示す。正面断面αtwrにおけるプロファイル角は、係合面Pの傾斜を示す。ギヤ歯は、回転角度φ分回転させられる。図15には、幅全体に亘って研削されていないワークピースについての歯直角方向のベクトルを有するワークピースの歯の歯面の断面を概略的に示す。ベクトルの数は、本明細書においては、シミュレーション計算と比べて大幅に削減された。ここで概略的に示す面4は、ベクトルが上に配置される非修整ワークピースの概して湾曲した歯面に対応する。ベクトル1及び1’は、接触パスによって既に通過され、従って、完全に短縮されている。ベクトル2及び2’は、既に、少なくとも1回短縮されているが、まだ接触パスによって通過されていない。ベクトル3及び3’は、まだ短縮されておらず、従って、選択された許容誤差に対応する長さをまだ有している。図16には、本明細書中に例示される移動装置を有するギヤ製造機を概略的に示す。
これら図面は、円柱形ギヤ歯のw−z図を例として示すに過ぎない。円錐形ギヤ歯のw−z図は、概して、矩形ではなく、典型的には、台形である。なぜなら、創成パスの評価領域は、ギヤ歯の幅全体に亘って変動するからである。
本発明においては、円柱形及び円錐形(ベベロイド)のインボリュートギヤ歯の歯面(flank)に特定の種類の位相表面修整を施す方法が説明される。ギヤ歯は、対称でも非対称でもよい。すなわち、左右の歯面のプロファイル角は、異なっていてもよく、そうでなくてもよい。この方法は、中でも、以下の製造方法において使用される。
・ホブ切り
・スカイビングホブ切り
・シェービング
・創成研削
・ホーニング
本発明の方法を創成研削に使用すれば、ドレッシング可能な(dressable)工具及びドレッシング不可能な(non-dressable)工具の両方が使用できる。プロファイルローラドレッサを使用することにより、1つ又は2つの歯面のドレッシングが可能であるが、1つ又は2つの歯面に等しくコンタードレッシングできる。
機械加工プロセスは、全長に亘って修整される工具をプロセス中に軸方向に変位させて、実施される(斜め創成法)。
左右の歯面で異なる又は異なってもよいパラメータは、指数Fを用いて提供される。Fはl(左)又はr(右)であり得る。指数Fが含まれる式は、常に左右の歯面で成り立つ。本明細書で検討するインボリュートギヤ歯は、ベース円の半径(rbr,rbl)及びベースらせん角度(βbr,βbl)に応じて、次の4種類に分類される。
まず、最初に説明する方法を使用して施される位相表面修整の集合は、以下のように決定される。この目的のために、位相表面修整についての慣例的な説明をまず検討する。これらの修整は、関数fFt(w,z)を用いて表される。wは、創成パス(generating path)であり、zは幅線方向における位置である。位相表面修整は、関数FFtがあるとき、ここで取り上げる表面修整の集合に属し、関数fFt(w,z)は次式(1)で表せる。
FT(w,z)=FFt(wtanρ+z)…(1)
例示的な意味では、これは、ギヤ歯の歯面上において、表面修整がすべてのw及びzについて、同じ値を有することを意味し、次式が成り立つ。
tanρ+z=X…(2)
式(2)において、Xは任意の実数である。したがって、各Xは、1つの直線を、w座標及びz座標内の歯面上に明確に決定する。ρ=0である特殊なケースでは、表面修整は、純粋に表面線の修整である。すなわち、いかなる正面断面においても、表面修整はプロファイル全体で一定である。次のリストに、本明細書中で検討する表面修整の例を示す。これらの一部はFVA No. 609に詳述されている。
・歯すじエンドリリーフ
・歯すじクラウニング
・創成エンドリリーフ、(三角エンドリリーフとも呼ばれる(歯先、歯元、又は両側部))
・自由歯すじ形状
直線歯円柱形ホイールを使用しての単なる歯すじの修整を除いては、本明細書中で検討する製造方法の1つを使用して、本明細書中で検討する表面修整を偏差なく施せる方法はこれまで知られていない。表面修整とは、送り出しのマーキング及びおそらくは創成切削を別として、偏差なく、本明細書中では理論上は所望の修整からの偏差なく施すことが可能な表面改修を意味する。
単なる歯すじ修整を施すため従前の一般的方法は、ワークピースを軸方向に変位させながら、工具とワークピースとの軸間隔を変える工程を含む。しかし、この方法では、直線歯円柱形ホイールを使用して、所望の歯すじ修整を施せるのみである。これは、工具とワークピースとの接触点の範囲(以下では接触パス(contact path)とも呼ばれる)が、これらの歯面で1つの正面断面にのみ延びており、そのため軸間隔の変更による表面修整は1つの正面断面においてのみ効果があるからである。他のすべてのギヤ歯において、少なくとも1つの歯面上に修整の歪みが生じる。これについては、本発明の説明において、追って詳述する。
歯すじクラウニングの特殊なケースでは、ねじれとして知られるこの好ましくない歪みは依然から知られており、これをある程度補償する方法が存在する。
独国特許出願公開第3704607号明細書(Sulzer)では、創生研削において、斜め送り創成研削に、係合角度がウォーム幅に亘って変化したウォームを組み合わせて使用することが提案されている。この係合角度の変化は、ねじれが補償されるように選択される。
同様に、特許文献1(Faulstich)では、創成研削において、対角比(diagonal ratio)を広い範囲から自由に選択できる斜め送り創成研削を、これに適合する(中空)クラウニングウォームを使用して行うことが提案されている。
これら2つの方法においては、上部正面断面及び下部正面断面におけるプロファイル角誤差fHαのみが検討され、ねじれはこの誤差から決定されるか、又は、ねじれが所望の既定値に一致するようにこの方法で設定される。しかし、この測定は2つの正面断面だけに限定されているので、典型的なねじれ測定では検知できないが、位相幾何学的測定においては発見可能な、歯面上の形状の偏差という結果となる。Sulzerの方法には、さらに、歯面のクラウニング(profile crowning)を生じるという短所がある。後者がドレッサの対応する許容差によって補償可能であることは明白であるが、この許容差は特定の歯すじクラウニングに合うだけである。さらには、2つの方法は、両方とも、非対称ギヤ歯及び/又は円錐ギヤ歯の機械加工も、両歯面機械加工において非対称なクラウニングを形成することも考慮していない。
以下、本発明の基本となる思想をより詳細に検討する。これは、創成研削の一例について説明されるが、その類似性から、本明細書中で検討する製造方法においても同等に使用され得る。インボリュートギヤ歯の創成研削には、同様に、概してらせん角が大きいインボリュートギヤ歯を有するウォームが使用される。このウォームと機械加工プロセス中に作製されるギヤ歯の端部形状との間には、理論上の点接触がある。ワークピース及び工具の両者のギヤ歯の歯面の表面、典型的には、創成パス(W)と幅線方向(zF)における位置についてパラメータ化される。
このパラメータ化により、簡単な関係を計算することで、工具とワークピースとの接触点の範囲を得られる。ワークピースの軸方向送り出しと工具のシフト移動により、この範囲はワークピースと工具との両方の上で連続的に変位させられる。これらの範囲を知ることで、ワークピース上の1点を工具上の1点に、又はその反対に、明確に関連づけすることができる。この関連づけにより、ワークピースの軸方向送り出しと工具のシフト移動との比(以下、対角比と呼ぶ)と、工具の表面修整とが適合し、これによって、ワークピース上に所望の修整が施される。
上記の関係を数学的に公式化するために、次の定義づけをする。
次の用語が変換のために使用される。
・Rχ(φ) χ軸周りの角度φの回転。y及びzに類似。
・Tχ(ν) χ方向へのパスνによる並進運動。y及びzに類似
・H(A,・・・A) N座標のAからAまでの合計により同次変換行列で表記可能な一般変換
本明細書中、「座標」という用語は一般的な座標を指し、必ずしも独立的(非依存)座標を指すとは限らない。
静止系(system of rest)におけるギヤ装置の回転軸は常にz軸と一致する。ギヤ歯の中心はz=0の位置にある。
上記関係を表す公式によって、ワークピースと工具との相対的位置を説明する運動学的連鎖が決定されることがさらに重要である。これは、工具又はワークピースが円柱形か円錐形に左右される。本明細書中では、すべての可能な組み合わせ4つについて検討する。以下では、工具に関係のある値には、指数1が付与され、ワークピースに関係のある値には指数2が付される。
<円柱形工具と円柱形ワークピースとの運動学的連鎖>
工具とワークピースとの相対的位置は、次の運動学的連鎖Kによって表される:
=R(−φ)×T(−zV1)×T(d)×R(γ)×T(zV2)×R(φ)・・・(4)
・φ:工具の回転角度
・φ:ワークピースの回転角度
・zV1:工具の軸方向送り出し(シフト位置とも呼ばれる)
・zV2:ワークピースの軸方向送り出し
・d:軸間隔(工具/ワークピース)
・γ:軸交差角(工具/ワークピース)
<円錐形工具と円柱形ワークピースとの運動学的連鎖>
工具とワークピースとの相対的位置は、次の運動学的連鎖Kによって表される:
=R(−φ)×T(rw1)×R(VARθ)×T(−zV1)×T(d)×R(γ)×T(zV2)×R(φ)・・・(5)
・φ:工具の回転角度
・φ:ワークピースの回転角度
・zV1:工具の送り出し(シフト位置とも呼ばれる)
・zV2:ワークピースの軸方向送り出し
・d:軸間隔の寸法(工具/ワークピース)
・γ:軸交差角(工具/ワークピース)
・θ:工具の円錐角
・γw1:工具のピッチ円の半径
<円柱形工具と円錐形ワークピースとの運動学的連鎖>
工具とワークピースとの相対的位置は、次の運動学的連鎖Kによって表される:
=R(−φ)×T(−zV1)×T(d)×R(γ)×T(zV2)×R(−VARθ)×T(−rw2)×R(φ)・・・(6)
・φ:工具の回転角度
・φ:ワークピースの回転角度
・zV1:工具の軸方向送り出し(シフト位置とも呼ばれる)
・zV2:ワークピースの送り出し
・d:軸間隔の寸法(工具/ワークピース)
・γ:軸交差角(工具/ワークピース)
・θ:ワークピースの円錐角
・γw2:ワークピースのピッチ円の半径
<円錐形工具と円錐形ワークピースとの運動学的連鎖>
工具とワークピースとの相対的位置は、次の運動学的連鎖Kによって表される:
=R(−φ)×T(rw1)×R(VARθ)×T(−zV1)×T(d)×R(γ)×T(zV2)×R(−VARθ)×T(−rw2)×R(φ)・・・(7)
・φ:工具の回転角度
・φ:ワークピースの回転角度
・zV1:工具の送り出し(シフト位置とも呼ばれる)
・zV2:ワークピースの送り出し
・d:軸間隔の寸法(工具/ワークピース)
・γ:軸交差角(工具/ワークピース)
・θ:工具の円錐角
・θ:ワークピースの円錐角
・γw1:工具のピッチ円の半径
・γw2:ワークピースのピッチ円の半径
これらの運動学的連鎖は、本明細書中に記載の発明を初めて数学的に説明するのに役立つ。これらの運動学的連鎖は、本発明が使用される機械の物理的な軸と適合しなくてもよい。この機械が、次の式(8)の変換に従って工具とワークピースとの相対位置を可能にする移動装置を有する場合において、上記の運動学的連鎖からの座標軸の各組につき、座標A,…ANsが存在するときには、本発明をこの機械に使用できる。本発明においては、座標軸の組が計算される。
H(A,・・・,ANs)(ただし、N≧1)・・・(8)
ここで、
H(A,・・・,ANs)=…(9)
である。座標A,…ANsの計算は、座標変換によって行われる。
必要な相対位置のすべてを可能にする典型的な移動装置は、例えば、次の運動学的連鎖によって表される:
Bsp1=R(φB1)×T(−νV1)×R(90°−φA1)×T(−νZ1)×T(−νX1)×R(φC2)…(10)
Bsp2=R(φB1)×R(90°−φA1)×T(−νY1)×T(−νZ1)×T(−νX1)×R(φC2)…(11)
図16には、HBSρ1で表される移動装置を有するギヤ製造機を概略的に示す。
V2座標は機械加工プロセス中に移動させられ、ワークピースの送り出しが実行される。円柱形ホイールにより行われるのは、軸方向送り出しである。円錐形のホイールで行われるのは、軸方向送り出しではなく、ギヤ歯の軸に対して円錐角度VARθ分傾斜している。
加工が斜め創成法によって行われると、さらにZV1座標が移動し、工具送り出しが実行される。円柱形工具により行われるのは、軸方向送り出しである。円錐形ホイールにより行われるのは、軸方向送り出しではなく、ギヤ歯の軸に対して円錐角度VARθ分傾斜している。
しかし、後には、「送り出し」という用語は、円柱形工具又はワークピースのZV1とZV2にもそれぞれ使用される。
研削が一定の対角比で行われる場合は、ZV1はZV2の関数であり、次の関係が成り立つ:
V1(zV2)=KZV1×zV2+zV01…(12)
ここで、KZV1は対角比であり、ZV01は固定オフセットである。この固定オフセットによって、工具の様々な位置に本発明の修整を位置させることができ、又は、ウォーム上の使用すべき領域を選択することができる。KZV1が0でない場合に、斜め創成法について言及される。
ワークピース及び/又は工具の速度の如何、及び/又は、工具及び/又はワークピースの送り出しの時間挙動及び/又は機械加工における相対的挙動の如何は、本発明の方法において一切の役割を果たさない。これは、ZV1とZV2との結合だけが考慮されるからである。速度と送り出しは、必要な結合が観察される限りにおいて、機械加工中に変更可能である。
円柱形及び/又は円錐形の工具とワークピースとの可能な4つの組み合わせを、別々に検討する。各組み合わせの出発点は、創成研削における、工具上及びワークピース上の接触点の範囲を、送り出し位置ZV1及びZV2に応じて、創成パス(w)と幅線方向(z)における位置との関係として、数学的に表すことである。
このための準備において、この目的のために必要なウォームの修整及びドレッシングよるこの修整の実施について、まず検討する。
ここで検討する工具、具体的には、対称又は非対称の、円柱形と円錐形のウォームは、同様に式(1)による修整を有する。この種類の修整は、特に、ドレッシング可能な研削ウォームについて非常に好適である。なぜなら、ドレッシングホイールでドレッシングすると、簡単にウォーム上に修整を施すことができるからである。ドレッシングホイールでドレッシングするときには、ドレッシングホイールとウォームの歯面とは線接触している。この接触線が、両方の歯面について、WF1とzFとの関係として表されると、次式により直線が非常に近似に得られる:
F1tanρF1+zF1=XF1…(13)
ρF1はこの直線の方向を決定する。これは、ネジ山の数、ウォームの直径、ドレッシングホイールの直径、ウォームのプロファイル角、ドレッサに対するウォームの相対位置により、わずかに影響され得る。
F1は、ウォーム上における上記直線の位置を決定する。したがって、ウォームがその長さ方向にドレッシングされる間、XF1は変化する。ドレッシングプロセス中に、ウォームとドレッシングホイールとの相対位置が補正されると、修整がウォームに適用される。これらの補正は、常に、現在の接触線に沿って効果を及ぼす。
ウォームとドレッサとの相対位置は、次の運動学的連鎖にKBRによって表される:
BR=R(−φ)×T(−z)×R(−γ)×T(−d)×T(y)×R(φ)…(14)
・φ:ウォームの回転角度
・φ:ドレッサの回転角度
・y:ドレッサのy位置
・z:ウォームの軸方向位置
・d:軸間隔
・γ:軸交差角
この運動学的連鎖は、本明細書中に記載の発明を初めて数学的に説明するのに役立つ。これらの運動学的連鎖は、本発明が使用される機械の物理的な軸と適合しなくてもよい。この機械が、次の式(15)の変換に従って工具とワークピースとの相対位置を可能にする移動装置を有する場合において、上記の運動学的連鎖からの座標軸の各組につき、座標B1,…BNsが存在するときには、本発明をこの機械に使用できる。本発明においては、座標軸の組が計算される。
H(B1,…,BNA)(ただしN≧1)…(15)
ここで、
H(B1,…,BNA)=KBR…(16)
である。座標B,…BNAの計算は、座標変換によって行われる。
必要な相対位置のすべてを可能にする典型的な移動装置は、例えば、次の運動学的連鎖によって表される:
BBsp1=R(−φB1)×T(−νV1)×R(−φA1)×T(−νX1)×T(νZ1)×R(φC5)×R(φB3)…(17)
BBsp2=R(−φB1)×T(−νV1)×R(−φA1)×T(−νX1)×T(νZ1)×R(φB3)…(18)
図16には、HBBSρ1及びHBBSρ2で表される移動装置を有するギヤ製造装置を概略的に示す。
・軸間隔と、
・ウォームの軸方向位置と、
・ドレッサのy位置と、
・ウォームの回転角度と、
・ウォームの軸とドレッサの軸との軸交差角と、
のうちいずれか1つを、現在の接触線に沿ってコンスタント修整(constant modification)が施されるように、補正可能である。
ウォームが非修整状態でドレッシングされると、ドレッシングプロセス中に、ウォームの軸方向位置と、ウォームのピッチ高さを介して関連するため、ウォームの回転角度のみが変更される。このため、接触線は、らせんに従って、ウォーム長さに沿って移動し、歯面のある領域を通過してその領域をドレッシングする。よって、XF1は、ウォームの軸方向位置の関数である。
F1=XF1(z)…(19)
この関係は、単歯面ドレッシングと両歯面ドレッシングとの両方で成り立つ。
2つの歯面にドレッシングが行われる場合、所望のコンスタント修整ftl1及びftr1がウォームの両歯面上の現在の接触線に沿って左右に、ある範囲内でそれぞれ独立して適用され得るように、相対位置の補正は選択され得る。ある範囲内において自由な、左右の歯面上における修整のこの選択は、上述の相対位置の補正のすべてが左右の歯面に等しく作用しないという事実による。例えば、軸間隔におけるある変更は、左右の歯面に同じ符合の修整を施す結果となる。対称円柱形ウォームの場合には、量も同じである。これに対し、ウォームの回転角度におけるある変更は、左右の歯面に異なる符合の修整を施す結果となり、対称円柱形ウォームの場合には、量は同じである。このように、ウォームの軸間隔と回転角度は、例えば、所望の修整ftl1及びftr1が現在の接触線に沿って得られるように、設定され得る。このことは、次のように概説できる。上記の機械が、移動装置を有し、この移動装置がドレッシングプロセス中に使用可能であり、座標B,…,BNAを有し、且つ、左右の歯面の修整を自由に選択可能なようにウォームとドレッシングホイールとの相対位置を変えることができる場合、これらの座標の補正ΔB,…,ΔBNAは、非修整ウォームのドレッシングと比較すると、次式のようにftl1及びftr1に依存する。
ΔB=ΔB(ftl1,ftr1)(ただし、1≦i≦N)…(20)
ウォームが非修整状態でドレッシングされると、上述のように、ウォームの軸方向位置zだけが変化する。この位置は、座標B,…,BNAにより設定され、これら座標はこの場合のzの関数である。
=B(z)(ただし、1≦i≦N)…(21)
これは、本明細書に記載の修整を有するウォームのドレッシングの際の座標B,…,BNAについての直近の2つの関係から導かれる。
=B(z)+ΔBi(ftl1,ftr1)(ただし、1≦i≦N)…(22)
一般に、座標の補正ΔB,…,ΔBNAは、ウォームに修整を施すだけでなく、現在の接触線の位置に、非修整のウォームに対するわずかな変位を生じさせる。したがって、修整済みウォームのドレッシングのためには、式(19)をΔB,…,ΔBNAの依存により展開しなくてはならない。
F1=XF1(z,ΔB,…,ΔBNA)…(23)
本明細書に記載の方法に必要なウォームは、式(1)に記載の修整を有し、式中、方向ρは、ドレッシング中の接触線の方向ρF1により事前定義される。しかし、関数FFT1は、ある範囲内で自由に事前定義可能な連続関数である。上記の修整ftl1及びftr1は、接触線XF1の特定の位置によりρF1が決定する方向に沿ったコンスタント修整を表し、したがって、左右の歯面の関数Ftl1(Xl1)及びFtr1(Xr1)にぴったりと一致する。
修整Ftl1(Xl1)及びFtr1(Xr1)が得られれば、これらを式(20)とともに、式(23)に使用できる。
F1=XF1(z,ΔB(Ftl1(Xl1),Ftr1(Xr1)),・・・,ΔBNA(Ftl1(Xl1),Ftr1(Xr1)))・・・(24)
接触線XF1の位置は、概して数値的に、ウォームの軸方向位置zにおいて、この方程式系を利用して計算できる。必要とされる座標の補正ΔB,…,ΔBNAは、式(20)を用いて決定できる。左右の歯面上の接触線がウォームのドレッシング対象である部分を通過するために必要なすべてのzについて、この計算を行う。
本明細書に記載の、両歯面ドレッシングのための方法は、そのまま、単歯面ドレッシングに転用できる。この場合、左右の歯面のための式を完全に切り離して、各々の歯面について別々に計算を行う。
ウォームのネジ山表面上の法線方向において決定される、ウォーム上の1点における修整fnF1を施すと、ワークピース上の対応する位置に、歯面の表面上の法線方向において決定される、ワークピース上の修整fnF2=−fnF1が施される。ギヤの修整は、典型的には、法線方向(fFn)においてではなく、正面断面(fFt)において決定されるが、これら2つは互いに容易に変換できる。
Fn=fFt×cosβbF・・・(25)
<円柱形工具及び円柱形ワークピース>
円柱形工具と円柱形ワークピースとの組み合わせにおいて、式(1)の修整を有するウォームを使用して、同じく式(1)による修整を、ただしある範囲内で事前定義可能な角度ρF2で、斜め送り創成研削で施す方法を以下に説明する。この目的のために、最初に、ワークピースとウォームとの接触点の範囲(接触パス)を軸方向送り出しzv1及びzv2に関連して説明する。この範囲は、ワークピースとウォームの基礎円半径と基礎らせん角度、並びに、軸間隔d及び軸交差角γに依存する。この考察において、ウォームに対するワークピースの相対位置は、式(4)で表される。この範囲は、数学的には、幅方向(z)における位置と、ウォーム(指数1)及びワークピース(指数2)の創成パス(w)との関係(R6)として、次式のように表せる:
F1=CFw1×wF1−zV1+CFc1・・・(26)
F2=CFw2×wF2−zV2+CFc2・・・(27)
ここで、式中の係数CFw1,CFc1,CFw2及びCFc2には、以下の依存関係がある。
Fw1=CFw1(βbF1)・・・(28)
Fc1=CFc1(βbF1,βbF2,γbF1,d,γ)・・・(29)
Fw2=CFw2(βbF2)・・・(30)
Fc2=CFc2(βbF1,βbF2,γbF2,d,γ)・・・(31)
この関係は、z,w及びzには、ウォームとワークピースの両方について線形関係があることを示す。
この製造プロセスにおいて、ワークピース上の固定創成パスwF2を有するすべての点を検討すると、ワークピース上のこれらすべての点は、この結果である創成パスwF1を有する点とのみ接触する。ウォーム上の接触点の創成パスとワークピース上の接触点の創成パスとの関係(R7)は、以下のように表せる:
ここで、式中の係数^CFw1,^CFw2及び^CFcには、以下の依存関係がある。
上記の関係は、式(4)の運動学的連鎖に従って、互いに配向された2つのインボリュートギヤ歯配列の接触点の分析的計算から直接導かれる。
本発明の基本的な思想は、式(12)からの一定対角比とともに上記の関係を利用して、ウォーム上の1点をワークピース上の各点に関連づけることである。ウォームが、ある範囲内で任意である式(1)による修整を有することができ、ワークピースには、関数FF1及び角度ρF1により同式による修整が施されるという事実が利用される。XF1及びρF1により与えられる直線上に並ぶウォーム上の点を、XF2及びρF2により与えられるワークピース上の直線上にマッピングすることが意図されている。この目的のために、式(26)及び(27)がzv1及びzv2について解かれ、式(12)において利用される。ついで、ウォームとワークピースについて、zF1及びzF2を消去するために式(2)が使用され、式(32)と置換される。これにより、次式の関係が得られる:
この関係は、すべてのwF2について成り立つ。 ̄CFw2は、中でも、KZV1に依存する。一方、 ̄CFcは、さらに、XF1及びXF2に依存する。係数比較を利用することで、この関係から、左右の両歯面についてKZV1を計算でき、同様に、左右の両歯面についてXF1の関数としてのXF2を計算できる。式(12)に規定されるKZV1は、機械加工を実施するための対角比を決定し、これにより、ρF2により決定される方向に沿って、ウォーム上の点がワークピース上の点にマッピングされるようにする。
ρl2がρr2と等しい場合、この計算で、対称なギヤ歯では、左右の歯面について同じ対角比KZV1が得られる。したがって、偏差のない両歯面創成研削が可能となる。
しかし、ρl2がρr2と等しくない場合、及び/又は、非対称のギヤ歯の場合、この計算で、一般的には、左右の歯面について異なる対角比KZV1が得られる。したがって、一般的には、円柱形工具では、偏差のない両歯面創成研削は不可能となる。
しかし、偏差のない単歯面創成研削は可能である。この場合には、左右の歯面の機械加工のために異なる対角比KZV1を設定しなければならない。対角比KZV1が1つの値であり、その対角比での創成研削による左右の歯面の修整がそれぞれの許容誤差の範囲内にある場合には、両歯面創成研削は可能ではあるが、偏差のない研削ではなくなる。このために選択される対角比は、概して、左の歯面のために決定された対角比と右の歯面のために決定された対角比との間である。ワークピース上に施される修整の方向ρF2は、2つの歯面のうちの少なくとも一方において、所望の事前定義された値から逸脱する。しかし、この所望の事前定義された値が許容誤差の範囲内であれば、特別な場合には、両方の方向ρF2が許容誤差内となるように対角比を選択することができる。
左右の歯面上及び/又は非対称ギヤ歯上に、異なる方向ρF1を有し、且つ、偏差のない、両歯面修整を創成研削する方法を、以下に説明する。この目的のために、円柱形工具の代わりに、円錐形工具が使用される。
<円錐形工具と円柱形ワークピース>
今日の創成研削は、円柱形ウォームを使用するもののみが知られている。しかし、円錐形ウォームを工具として使用することも可能である。このプロセスの運動学は、円錐形ホイール及び円柱形ホイールを有する連続的創成研削ギヤ列により説明可能である。この運動学は、式(5)により表される運動学的連鎖により説明される。2つの円柱形ホイールを有する連続的創成研削ギヤ列の場合と同様に、両ホイールの間にも理論上の点接触が存在する。これにより円柱形工具についても同じ手法が使用できる。すなわち、式(1)の修整を有するウォームを、斜め創成法に使用して、ワークピースに同じく式(1)の修整を施す。ワークピースとウォームとの接触点の範囲は、数学的に次式により表される。
F1=CFw1×wF1+CFzV11×zV1+CFc1…(37)
F2=CFw2×wF2+CFzV12×zV1−zV2+CFc2…(38)
ここで、式中の係数CFw1,CFc1,CFw2,CFzV11,CFzV12,及びCFc2には次の依存関係がある:
Fw1=CFw1(βbF1)…(39)
Fc1=CFc1(βbF1,βbF2,γbF1,d,γ,VARθ)・・・(40)
Fw2=CFw2(βbF2)…(41)
Fc2=CFc2(βbF1,βbF2,γbF2,d,γ,VARθ)・・・(42)
FzV11=CFzV11(βbF1,βbF2,γbF1,d,γ,VARθ)・・・(43)
FzV12=CFzV12(βbF1,βbF2,γbF2,d,γ,VARθ)・・・(44)
式(32)は次式と置換される:
ここで、係数^CFw1,^CFw2,^CFzv1,及び^CFcには、次の依存関係がある:
これらの関係を知っておくことで、ウォーム上の点のワークピース上の点へのマッピングを、円柱形工具と円柱形ワークピースの組み合わせの場合と類似の方法で、計算することができる。ここで、式(1)によるウォーム上の修整を再度想定すると、これは式(36)に類似しているが、別の係数 ̄CFw2及び ̄CFcを含む。これらの係数は、ここではさらに、VARθに依存する。ここでも、係数比較により、左右の歯面のそれぞれについて、KZV1の計算、及びXF1の関数としてのXF2の計算ができる。ただし、ここでは、KZV1はVARθにもさらに依存する。ウォームとワークピースとが連続的に相互に噛み合って連続創成ギヤ列を形成するためには、VARθを変更する際には、基礎円の半径及び基礎らせん角度の変更が一般的に必要であることに注意しなければならない。このことは、ウォームがVARθ傾斜したラックを使用して創成可能でなければならず、ウォーム及びワークピースが互いに噛み合っていなければならないことを意味する。VARθが変更されると、すなわち、基礎円半径と基礎らせん角度が変更されると、この変更が左右の歯面のKZV1に別の影響を与える。この別の影響により、KZV1が左右の歯面で同じになるように、VARθを決定することができる。円錐角VARθに加え、ウォームを創成するラックのプロファイル角及び軸交差角γも、円錐形ウォームにより、値KZV1に影響する。左右の歯面について同じKZV1を得るために、円錐角に加えて、これらの値を変更することができる。プロファイル角のこの変化もまた、ウォームの基礎円半径と基礎らせん角度を変化させる。これらの変更が可能であることにより、円柱形ウォームの使用では不可能であった、ギヤ歯及び所望の修整のための偏差のない両歯面創成研削が可能になる。円錐形ウォームを使用することで、一方の歯面を研削すること、及び/又は、偏差のない修整が施されないウォームと対角比を選択することもできる。つまり、少なくとも一方の歯面において、ρF2が所望の事前定義された値から逸脱する修整の選択も可能である。このようなウォームと対角比の選択は、例えば、他の事前定義された値のせいで、これらを自由に選択できないときに必要となり得る。
<円柱形工具と円錐形ワークピース>
本明細書に記載の方法は、斜め創成法による円錐形ワークピースの創成研削に直接転用できる。最初に、式(1)の修整を有する円柱形ウォームについて検討する。ここでも、ウォームとワークピースとは、連続創成ギヤ列を形成し、このギヤ列の運動学は式(6)により表される。また、ここでもウォームとワークピースとの間には、理論上の点接触がある。ウォームとワークピースとの接触点の範囲は、数学的に次式により表される。
F1=CFw1×wF1−zV1+CFzV21×zV2+CFc1・・・(50)
F2=CFw2×wF2+CFzV22×zV2+CFc2・・・(51)
ここで、式中の係数CFw1,CFc1,CFw2,CFzV22,CFzV21及びCFc2には、次の依存関係がある:
Fw1=CFw1(βbF1)・・・(52)
Fc1=CFc1(βbF1,βbF2,γbF1,d,γ,VARθ)・・・(53)
Fw2=CFw2(βbF2)・・・(54)
Fc2=CFc2(βbF1,βbF2,γbF2,d,γ,VARθ)・・・(55)
FzV22=CFzV22(βbF1,βbF2,γbF2,d,γ,VARθ)・・・(56)
FzV21=CFzV21(βbF1,βbF2,γbF1,d,γ,VARθ)・・・(57)
式(32)は次式により置換される:
ここで、式中の係数^CFw1,^CFw2,^CFzv2,及び^CFcには、次の依存関係がある:
公知の数学的手法により、ここでも、式(36)に類似するが、別の関数 ̄CFw2及び ̄CFcを含む結果が得られる。これらの係数は、ここではさらにVARθに依存する。ここでも、係数比較により、左右の歯面のそれぞれについて、KZV1の計算、及びXF1の関数としてのXF2の計算ができる。ただし、ここでは、KZV1はVARθにもさらに依存する。左右の歯面上の修整について、ρF2により表される同じ方向を事前定義する際、一般に、KZV1の計算により左右の歯面に異なる値が得られる。これは、一般に、対称ワークピースの場合にも当てはまる。言い換えれば、このことは、両歯面研削において、修整の方向ρF2は、一般に、左右の歯面で異なるということを意味する。ρF2が両方の側面で到達されるか、又は、許容誤差範囲にあるような、対角比KZV1があれば、円柱形工具により両歯面研削が可能である。そうでない場合は、円柱形工具では、単歯面研削のみが可能である。円柱形ワークピースの場合と同様に、左右の歯面上に個別に角度ρF2を事前定義することで、円柱形ツールを使用して偏差のない両歯面研削を実施可能である。
<円錐形工具と円錐形ワークピース>
円錐形工具と円錐形ワークピースのとの組み合わせの計算は、上述の組み合わせの場合と類似の方法で行える。ここでも、ウォームとワークピースとは連続創成ギヤ列を形成し、このギヤ列の運動学は式(7)により表される。また、ここでもウォームとワークピースとの間には、理論上の点接触がある。ウォームとワークピースとの接触点の範囲は、数学的に次式により表される。
F1=CFw1×wF1+CFzV11×zV1+CFzV21×zV2+CFc1・・・(63)
F2=CFw2×wF2+CFzV12×zV1+CFzV22×zV2+CFc2・・・(64)
ここで、式中の係数CFw1,CFc1,CFw2,CFzV22,CFzV21,CFzV12,CFzV11及びCFc2には、次の依存関係がある:
Fw1=CFw1(βbF1)・・・(65)
Fc1=CFc1(βbF1,βbF2,γbF1,d,γ,VARθ,VARθ)・・・(66)
Fw2=CFw2(βbF2)…(67)
Fc2=CFc2(βbF1,βbF2,γbF2,d,γ,VARθ,VARθ)・・・(68)
FzV22=CFzV22(βbF1,βbF2,γbF2,d,γ,VARθ,VARθ)…(69)
FzV21=CFzV21(βbF1,βbF2,γbF1,d,γ,VARθ,VARθ)・・・(70)
FzV12=CFzV12(βbF1,βbF2,γbF2,d,γ,VARθ,VARθ)・・・(71)
FzV11=CFzV11(βbF1,βbF2,γbF1,d,γ,VARθ,VARθ)・・・(72)
式(32)は、次式に置き換えられる:
ここで、式中の係数^CFw1,^CFw2,^CFzV1,^CFzV2,及び^CFcには、次の依存関係がある:
公知の数学的手法により、ここでも、式(36)に類似するが、別の関数 ̄CFw2及び ̄CFcを含む結果が得られる。これらの係数は、ここではさらにVARθ及びVARθに依存する。係数比較により、左右の歯面のそれぞれについて、KZV1の計算、及びXF1の関数としてのXF2の計算ができる。ただし、ここでは、KZV1はVARθ及びVARθにも依存する。円錐形ウォームでの円柱形ワークピースの研削と類似して、VARθの変化、ウォームのラックのプロファイル角及び軸交差角、したがって、基礎円半径及び基礎らせん角度も、左右の歯面で異なる影響を対角比KZV1に及ぼす。これにより、KZV1が左右の歯面について同じになり、その結果、偏差のない両歯面研削が可能となるように、所望の修整の方向ρF2について、任意のVARθ、ウォームのラックのプロファイル角、及び軸交差角を決定することができる。
本明細書に記載のすべての組み合わせにおいて、ウォーム上に必要な修整Ft1(XF1)は、次式により表される:
Ft2(XF2)は、ワークピース上の式(1)による修整を表す。
<工具及びワークピースに対する接触パスを計算するための計算アプローチ>
以下に、計算アプローチを示す。このアプローチにより、送り出しに応じて、上に用いた接触パスを計算し得る。2つの理論ラック(基本ラックとも呼ばれる)を用いて、ワークピースと工具との接触を算出する。2つの理論ラックのうち一方はワークピース用、もう一方は工具用であり、それぞれ、概して非対称の台形のプロファイルを有し、これらプロファイルにより、ギヤ歯が創成され得る。工具及びワークピースの両方がインボリュートギヤ歯であるので、この観察結果は、工具とワークピースとを入れ替えをしても、対称である。
図14は、正面断面における、右のインボリュート歯面の、プロファイル角αtwrを有する創成ラックとの接触を例として示す。回転角度φ分だけギヤ歯を回転させる。歯面とラックとは、プロファイル角αtwr分傾斜した係合面Pγで接触する。すべての回転角度φについて、歯面とラックとの接触点は、歯面と係合面との交点となる。ギヤ歯が回転している間、ラックは、水平方向にずれて、スリップすることなく、半径γを有するピッチ円をロールオフするようにする。こうして、歯面とラックとは、接触したままである。ギヤ歯を幅全体について表すためには、ギヤ歯に対するラックの相対的な位置は、3次元で観察されなければならない。円柱形ギヤのギヤ歯の場合、このラックは、らせん角度β分だけ旋回される。円錐形ギヤのギヤ歯の場合、ギヤ歯に対するラックの位置は、ツィーラウ(Zierau)著、「平行軸を有する円錐形の歯車及び歯車対の幾何学的設計」、レポート32号、建築技術研究所(Institute For Construction Science)、ブラウンシュヴァイク工科大学に余すところなく記載されている。らせん角度β分の旋回に加えて、円錐角VARθ分傾斜させる(図13参照)。どちらの場合も、ラックは、歯直角断面で、プロファイル角αnwFを有する。角度αtwF、αnwF、及びβ並びに歯直角モジュールm及び正面モジュールmのどの組み合わせによって、所定のギヤ歯が形成可能かは、円柱形ギヤのギヤ歯についてはDIN3930の式一組からわかり、さらに円錐形ギヤのギヤ歯についてはツィーラウの式一組からわかる。これに必要な式は、左側と右側で別々のプロファイル角を導入することにより非対称のギヤ歯に直接転用され得る。
ラックの形状及びギヤ歯に対するラックの相対的な位置がわかれば、いかなる所望の幅方向位置でも、正面断面を求め、これら断面の範囲内で、ラックと歯面との間の接触点を求め得る。個々の正面断面におけるこれら接触点すべてにより、回転角度φの場合の係合面に直線(直線状の接触線)が形成される。式(3)におけるパラメータ化から、これら接触点をw及びzにより表す場合、wと、zと、φとの直線関係(R1)を実現する。ラックが間隙を介してしっかりと保持される場合、円筒ギヤ歯を軸方向に移動させることが可能である。この軸方向送り出しzは、典型的には、ワークピースについては、歯付の幅全体に亘ってワークピースを機械加工するために設定され、工具については、対角比を設定するために設定される。ギヤ歯は、原則として2つの歯面でラックと接触し続けるように、変位に加えて、これら歯の軸を中心として回転させられなければならない。回転量は、ギヤ歯の1回転当たりの前進距離と、変位距離とから得られ、回転方向は、ネジ山のずれから得られる。円錐ギヤ歯の場合、軸方向には送り出しzが実施されないが、軸方向から円錐角VARθ分傾斜する。円筒ギヤ歯についての式と同じ式を用いて、回転角度の補正の計算に必要な前進距離をβ及びmから計算する。正面断面は、軸方向送り出し、又は、個別の正面断面における接触点を計算するためにそれぞれ補正された回転角度での送り出しに応じて観察されるべきである。w、z、z、φの直線関係(R2)は、接触点を表すための(R1)から得られる。
連続創成ギヤ列において、2組のギヤ歯が対にされる場合、これらの2つのラックは、図12に示すように、常に適合していなければならない。このことは、両組のギヤ歯について、プロファイル角αnwFが等しくなければならないことを示唆する。(R3)が、この式γ+βW1+βW2=0からさらに得られる。この条件により、プロファイル角は、互いに噛合し得る所定の2組のギヤ歯についての所定の軸交差角から、2つのラックの歯直角断面又は正面断面において求めることができる。従って、ウォームの基礎円の半径及び基礎らせん角度の変更は、プロファイル角と、円錐角と、軸交差角とのうちいずれか1つの変更と等価である。
ラックが常に適合するように、線形制約(R4)が、2つの回転角度と2つの送り出しとの間に生じる。
これら2つの回転角度及びこれら2つの送り出しがわかれば、2本の直線状の接触線の交点を計算することにより、2組のギヤ歯の接触点を直接求め得る。ギヤ歯1又はギヤ歯2との接触点を表すパラメータzF1及びwF1、又はzF2及びwF2は、φ、φ、zV1、及びzV2に線形依存している(R5)。回転角度が、これらの関係において消去される場合、求める接触パス(R6)がわかる。
両組のギヤ歯について、φ及びφ2を消去することにより、wF1、wF2、zV1、zV2間の直線関係(R7)が(R4)及び(R2)から得られ、この関係は、送り出しに応じて、ギヤの組1上のどの創成パスが、ギヤの組2上のどの創成パスと接触するのかを表す。
工具とワークピースとが互いに噛合するように、以下の式が成立しなければならない。
bF1×cosβbF1=mbF2×cosβbF2…(80)
ちょうど記載したところであるアプローチに代わり、シミュレーション計算により、接触パス(R6)と、ピッチ角度間の関係(R7)とを実行することも可能である。このようなシミュレーションにより、所定の工具(すなわちウォーム)と、所定の運動学(すなわち、工具とワークピースとの所定の相対的な位置)とから、ワークピースの正確な形状を計算することが可能である。このようなシミュレーションを拡張して、これらシミュレーションにより、工具の送り出しと、ワークピースの送り出しとに応じて、工具のどの点がワークピースのどの点を形成しているのかを求めることも可能であり得る。これに適したアルゴリズムを以下に説明する。
このために、まず、原則として、修整が施されていないワークピースを検討する。事前に固定された長さを有する歯直角方向のベクトルを、このワークピースの歯の上の座標(wF2,zF2)を有する個別の点上に配置する。ベクトルの長さは、非修整ワークピースについては、研削前のワークピースの許容誤差に対応する。典型的には、許容誤差は、非常に大きいものが選択されるので、各ベクトルが、以下に記載のシミュレーション中に少なくとも1回短くされる。歯上の点の数により、結果の精度が決まる。これらの点は、等距離系として選択されることが好ましい。ウォームに対するワークピースの相対的位置は、例えば、運動学的連鎖Kγにより毎回事前定義される。すべてのベクトルの区分は、離散的な時間のそれぞれに、ウォームにより計算される。ベクトルがウォームと交差しない場合、ベクトルはそのままである。しかしながら、ベクトルがウォームと交差する場合、交点が計算され、ベクトルは、ちょうど交点で終わるように短くされる。ウォーム軸からの交点の間隔は、交点におけるウォーム半径γF1であり、さらに計算されて、短くされたばかりのベクトルに対して、付加情報として記憶される。ここでの研削の間には、座標の補正を変更していないので、所定のワークピースの半径γF2又は所定の創成パスwF2についてのすべてのベクトルは、ウォームの幅全体に亘ってシミュレーションが行われた後には、ほぼ同じ長さを有する。
長さのわずかな差異は、本明細書に記載のアルゴリズムが、時間の離散化のせいで、ホブ切り中の創成切断と同様な印を形成することによる。時間の離散化を精密にすることにより、これらの印、ひいてはワークピースの所定の半径についてのベクトルの長さの差異を小さくし得る。時間の離散化を精密にすることは、工程時間の短縮と同等である。ワークピースの幅全体に亘ってシミュレーションを行わずに、ワークピースの所定の軸方向シフト位置zv2でシミュレーションを中断すれば、接触パスにより既に通過されたベクトルのみが、所定の半径について、ウォーム上でほぼ同じ長さを有する。残りのベクトルは、最初に選択された長さと、少なくとも1回既に短縮された長さとのいずれかを有するが、まだ最終的な長さに定められていない。なぜなら、これらベクトルは、後に、再び短縮されるからである(図15参照)。これを利用して、現在送り出しについてのワークピースとウォームとの接触パスを高い精度で求め得る。ワークピースの所定の半径γF2又は創成パスw上のベクトル全部がこのために観察され、ほぼ同じ長さを有するベクトルから、これらベクトルとは異なる長さのベクトルまで移行するのはどの幅方向線位置なのかを求める。連続創成ギヤ列が、ワークピースとウォームとを入れ替えても対称なので、ウォームに対する接触パスを同様に求め得る。ワークピース及びウォームが両方円柱形である場合、例えば、このように計算された接触パス上の点からの曲線適合により、式(26)又は式(27)からの係数を求め得る。これに沿って接触パスが延びるベクトルを求める場合、これらベクトルのために以前に記憶されたウォームの半径γF1を読み出し、従って、ワークピースの各半径rF2についてベクトルを求め得る。ウォームの半径rF2分、ワークピースが研削された。これら半径は、創成パスに変換され得る。円柱形ワークピース及び円柱形ウォームについてのこれらの値の対から、例えば曲線適合により、式(32)からの係数を求め得る。
ウォームが円錐形であり、ワークピースが円柱形である場合、式(37)、式(38)、及び式(45)におけるzV1の前の係数をさらに求めるために、少なくとも2つの別々の送り出しzV1についての接触パスを求めなければならない。同様に、少なくとも2つの別々の送り出しzV2は、ワークピースが円錐形であり、ウォームが円柱形である場合に検討されなければならない。ワークピースとウォームとが円錐形である場合、少なくとも2つの送り出しzv1と、少なくとも2つの送り出しzv2とについての接触パスを検討して、式(63)、式(64)、及び式(73)からの係数をすべて求めなければならない。
<ウォームのマクロ形状の選択>
ここで計算された対角比もまた、とりわけ、ウォームのマクロ形状(特に、ネジ山の数、基礎らせん角度、基礎円半径、外径(円錐形工具の場合、定義されたz位置における外径)、必要な場合は、円錐角)に依存する。このため、これらの値を利用して、所定の方向ρとともに設定される予定の対角比に影響を及ぼし得る。従って、加工領域を延長又は短縮することも可能になり、工具の分割に好適になり得る。対角比が影響を及ぼすことも、科学技術的理由のために、理にかない得る。
<一定でない対角比>
本明細書に前述された方法では、一定の、事前定義された対角比で機械加工プロセスを実施する必要がある。対角比と、ワークピースの幅と、オーバーランとにより、機械加工に必要なワークピースの送り出し量が求められる。工具上の接触パスの延長とともに、送り出し量により、工具における機械加工に関わる部分(加工領域とも呼ばれる)の長さが求められる。一方、加工領域の長さにより、工具の最小の長さが求められたり、加工領域が短く、工具が長い場合、ウォーム上に配置され得る修整領域の数が求められたりする。両方の場合に、加工領域の長さを延長及び短縮することが好適であり得る。工具の形状(特に、基礎円半径及び基礎らせん角度)を変更することにより、加工領域の長さを変更し得る。しかしながら、加工領域の長さに対するこの変形の影響は、概して、非常に小さい。加工領域の長さを変更し得る別の方法としては、機械加工中に対角比を変更することが挙げられる。接触点の範囲が修整領域全体を通過する間にこの変更がされる場合、修整の偏差が生じることになる。この偏差がまだ許容値内にある場合には、対角比の変更を用いることは妥当であり得る。
接触点の範囲が修整されていない領域を通過するように修整が設計される場合、ウォームにおける、この時点で係合される部分も修整されていない。こうして、この領域を通過している間に対角比を自由に選択できるようにする。例えば、加工領域の長さを最小限にするためには、対角比を0に設定してもよい。しかしながら、対角比を小さくすることにより、工具に対する負荷が大きくなり、科学技術的な観察が必要となる。非修整領域を形成している間に研削量が特に大きい場合、これら領域において対角比を大きくすることも妥当になり得る。
非修整領域を含む修整の典型的な例としては、エンドリリーフ、又は、三角エンドリリーフとも呼ばれる創成エンドリリーフも挙げられる。
図1は、2つの創成エンドリリーフの例として、修整領域(41及び41’)並びに非修整領域(42,42’,42’’)への分割を示す。接触点(43又は43’)の範囲が領域42を通過している間、ウォームの非修整領域のみが係合状態になる。この領域において、対角比を自由に選択し得る。43の上方又は43’の真下の領域を通過する場合、接触点は、修整領域の少なくとも一部に及ぶ。計算された対角比は、ここで観察されて、偏差のないようにしなければならない。しかしながら、対角比を観察しなくてもよく、偏差を容認してもよい。2つの歯面に対して研削を実行する場合、この観察において両方の歯面を考慮に入れなければならない。偏差のない修整を施そうとする場合、接触パスが両方の歯面の非修整領域を通過する間に対角比を自由に選択し得るに過ぎない。
非修整領域と、別々の方向に延びる修整領域とからなる修整も可能である。修整領域間の接触点の範囲が非修整領域を通過するように修整を設計する場合、これら領域について説明したように、所望の対角比を再度選択し得る。修整領域を通過する場合、対角比は、通過したばかりの修整の方向に応じて設定されなければならない。非修整領域を利用して、ある修整領域から次の修整領域に対角比を適合し得る。
図2は、別々の方向に延びる2つの創成エンドリリーフの例として、修整領域(51及び51’)並びに非修整領域(52,52’,52’’)への分割を示す。修整領域において、式(1)に従った修整の方向ρF2(50及び50’)はばらばらである。従って、これら2つの領域の機械加工のためには、別々の対角比を設定しなければならない。接触点(53及び53’)の範囲が領域52を通過する間に、対角比を自由に選択し得る。偏差のない修整を施すことができるように、直線53及び53’は、同じ高さにあるか、又は、53’よりも上に53がなければならない。しかしながら、53’が53よりも上にある場合、接触点は、別々の対角比を設定すべき領域51と領域51’との両方に及ぶ。こうして、2カ所の領域のうち少なくとも一方に偏差が生じるようになる。2つの歯面に対して研削が行われる場合、両方の歯面の観察もここでは必要である。万一、研削に偏差がない場合、両側で同時に研削される領域が同じ対角比を必要とすることを注意しなければならない。そうでない場合には、偏差のある修整が施される。
しかしながら、ワークピース上の接触パスが修整領域を通過する間に、具体的に対角比を変更することも可能である。これを数学的に表すためには、式(12)は、概して非線形の変量によって置換される。
v1(zv2)=FZV1(zV2)・・・(81)
式中、FZV1は、zv1とzv2との関係を表す任意の所望の連続関数である。対角比は、FZV1(zV2)からzV2までの偏差によって表され、従って、概して一定ではない。FZV1が線形ではない場合、w−z図におけるウォーム上の直線は、w−z図におけるワークピース上の直線にもはやマッピングされない。XF1によって定義されたウォーム上の直線にマッピングされた、ワークピース上のw−z図における点の範囲を表す曲線は、関数zF2(wF2,XF1)によって表し得る。円錐形ワークピース及び円錐形ウォームの最も一般的なケースでは、FZV1(zV2)、zF2(wF2,XF1)、wF2、XF1間の関係(R20)が、次のようにして得られる。式(63)及び(64)からの等式系が、zv1と、zv2とについて解かれ、2つの送り出し量を式(81)に挿入し、続いて、zF1及びwF1が、式(13)及び(73)と置換される。XF1によって定義されたウォーム上の直線にマッピングされたワークピースの歯面上の点の範囲は、zF2(wF2,XF1)によって表されるが、この関係を用いて、XF1ごとに所定の関数FZV1について求め得る。逆に、何らかのXF1について表された範囲zF2(wF2,XF1)から、関数FZV1(zV2)も求め得る。さらに、関係(R20)から関数FXF1(wF2,zF2)を求め得る。この関数により、所定のzF2及びwF2について、XF1、ひいては、ウォーム上の直線を求め、この直線に、ギヤ歯上の点がマッピングされる。ワークピース及び/又はウォームが円柱形である場合については、類似の手順に従うことができる。
歯面にある、すなわち、w−z図内のXF1を、範囲の一部のみから探す場合、これは、概して、zV2の値全部について、FZV1(zv2)を定義しない。なぜなら、ワークピースの他の送り出し位置の場合、現在の範囲の一部は、XF1用の図のまだ外にあった歯面を通過するからである。図3aは、円柱形ワークピースの場合の例として、これを示す。これを利用して、異なるXF1から断面方向のFZV1(zv2)を構成するか、又は、定義範囲を拡張し得る。あるいは、XF1の範囲から、FZV1(zv2)を求めることも可能である。この範囲は、w−z図の範囲を超えて続いた。この範囲は、相当続くことにより、この範囲がw−z図の全部分を通過することが好適である。図3aは、このような範囲がいかにして選択され得るかを示す。この例では、この後、関数FZV1(zv2)を、4つの範囲60〜63のうちの1つから求め得る。
特に、FZV1(zv2)が、XF1の範囲が続くことから求められるべき場合、範囲が一方のXF1から別のXF1にいかにして変化するかを把握することが特に重要である。一般的な場合、以下の工程によってこれを計算する。
・XF1の範囲からFZV1(zv2)を計算
・以前に求めたFZV1(zv2)から他のXF1の範囲を計算
ギヤ歯が円柱形に配置される場合、この計算の結果として、範囲XF1は、印が付けられた方向に沿った変位によって、他のXF1の範囲から得られる。この方向は、図3aの2本の平行な直線65及び66によって示される。ウォームが円柱形である場合、この直線の方向は、ウォームの形状とは関係なく、従って、ワークピースの形状に依存しているに過ぎない。円錐形ウォームを用いて、この直線の方向に影響を及ぼし、従って、多様性がさらに高い修整が施されるよう設計され得る。この方向は、円錐形ウォームの形状(γbF1又はβbF1)と、軸交差角と、軸間隔と、特に円錐角とにより影響され得る。
ギヤ歯が円錐形に配置される場合、一方のXF1から別のXF1への範囲の変更は、円錐形ウォーム及び円柱形ウォームの場合、ウォームの形状(γbF1又はβbF1,VARθ)及び軸交差角により影響され得る。しかしながら、この関係は、もはや、容易に明確には表すことができず、上述の工程によって求められなければならない。
創成研削が一方の歯面で行われる場合、FZV1(zv2)及び範囲を、歯面ごとに別々に事前定義してもよい。
創成研削が両方の歯面で行われる場合、一方のFZV1(zv2)は、両方の歯面の範囲に影響を及ぼす。一方の歯面1の範囲を事前定義する場合、これにより他方の歯面2上に得られる範囲を、以下の工程により求めてもよい。
・歯面1の範囲からFZV1(zv2)を計算
・FZV1(zv2)から歯面2の範囲を計算
歯面1の範囲が事前定義される場合、この範囲から得られる歯面2の範囲は、ウォームの形状(γbF1又はβbF1,VARθ)、軸交差角、及び軸間隔によって影響を受ける。この影響を利用して、両方の歯面の範囲ができるだけ適切に所望の範囲に対応するように、FZV1(zv2)、ウォームの形状、軸交差角、及び軸間隔を整合させ得る。
ウォームが式(1)に従った修整を有する場合、範囲zF2(wF2,XF1)に沿ったワークピース上の修整の値は、
に等しい。
修整の値がワークピース上のすべての範囲についてわかっている場合、ウォーム上の修整を定義する関数FFt1(XF1)は、これから得られる。wF2及びzF2についてパラメータ化される場合、ワークピース上の修整fFt2(wF2,zF2)は、
として表され得る。
具体的な適用例が図4に示される。修整を選択して、修整が、創成エンドリリーフと歯すじ方向のエンドリリーフとの組み合わせに近似するようにする。ここでは例として、2つのリリーフの開始位置の間の移行が接線として選択され、範囲70は、微分され得る曲線によって表される。範囲70に沿った修整の値を、ここでは0に等しいとする。修整の値は、範囲71の方向に小さくなる。70と71との間隔は、歯すじ方向のエンドリリーフの領域においては、創成エンドリリーフの領域における70と71との間隔よりも小さいので、エンドリリーフの領域における修整のピッチは、歯すじ方向では、創成エンドリリーフの領域における修整のピッチよりも大きい。これら2つのピッチの比は、範囲(75及び76)の変位方向により明らかに影響を受ける。この方向は、円錐形ウォームを使用し、且つ、ウォームの適切な形状を選択することにより、適合させ得る。従って、これらピッチ間の比も所望のように設定し得る。
<他の修整との重畳>
従来技術から公知の修整は、本明細書に記載された方法を用いて施し得る修整に対して干渉することなく、付加的に重畳され得る。一方で、これらの修整は、プロファイルのみの修整である。このような修整fPFtは、左右の歯面について別々に事前定義し得るが、創成パスに依存するに過ぎず、円柱形歯車装置のためのz位置に依存するものではない。これら修整は、以下の式により数学的に表され得る。
PFt=fPFt(w)・・・(84.1)
プロファイルのみの修整は、プロファイル線方向に修整された工具により施され得る。プロファイル線方向へのこのような修整は、式(1)の修整に対して干渉することなく、付加的に重畳され得る。この修整は、原則として、ドレッシング可能なウォームを用いた創成研削の際に、ドレッサ内で行われる。この後、ドレッシングプロセスは、そのまま実行され、ウォームに対するプロファイル修整は所望の通り施され、ワークピースに対しては、研削中に、後ほど行われ得る。
円錐形ワークピースの場合、プロファイル修整は、z位置に依存する。w−z図では、同じ修整値を有する点は、勾配mを有する直線上にある。この勾配は、円柱形工具を用いる場合と、円錐形工具を用いる場合の両方について、工具上の点をワークピース上の点に対してマッピングすることから計算され得る。円錐形歯車装置の場合、fPFtは以下のように表すことができる。
PFt=fPFt(w+m)・・・(84.2)
従来技術(独国特許第10208531号明細書)から公知の、ギヤ歯上の修整を施すための別の方法は、研削プロセス中の運動学を補正する工程を備える。このような修整は、例えば、軸間隔を変更し、且つ/又は、回転角度を補正し、且つ/又は、送り出し量を補正することにより、実行され得る。このような補正は、常に、接触パスに沿って効果があり、この接触パスに沿って同じ値を有する。従って、この方法によって施され得る修整も、式(1)によって表し得る。しかしながら、ρKFによって表される方向は、この方法においては影響を受け得ない。なぜなら、この方向は、ワークピースの基礎らせん角度に依存するに過ぎないからである。この修整fKFtは、以下のように数学的に表すことができる。
KFt(w,z)=FKFt(wtanρKF+z)・・・(85)
ここでは、関数FKFtは、任意の所望の連続関数であり得る。研削運動学の必要な補正は、左右の歯面について、関数FKFtから計算され得る。自然ねじれを有するクラウニング又は歪んだエンドリリーフも、例えば、この方法を用いて製造し得る。
研削運動学の補正が必要ないので、斜めシフティングとは別に、本願の基礎となる発明では、研削運動学の補正と、ひいては式(85)に従った修整とが、干渉することなく、付加的に重畳され得る。
要するに、施され得る修整fGFtは、以下のように表記され得る。
GFt(w,z)=FFt(wtanρ+z)+fPFt(w)+FKFt(wtanρKF+z)・・・(86)
式中、FFt、fPFt、及びFKFtは、両方の歯面について自由に事前定義可能な連続関数であり、角度ρは、両方の歯面について自由に事前定義可能な方向を定義している。とりわけ、関数FFt、fPFt、及びFKFtのうち少なくとも1つが一定であり、特に0である特殊な場合もあり得る。
修整fが表される場合、この修整fは、例えば、曲線適合により、式(86)の3つの項に近似的に、個々の場合には厳密にも分解され得る。このため、関数FFt、fPFt、並びにFKFt及び方向ρを求めて、fGFTとfとの偏差が最適、特に最小になるようにする。この偏差を、例えば、離散的な点(wFi,zFi)で、又は、w−z図全体に亘って連続的に計算し得る。この偏差の連続的な計算は、例えば、w及びzのすべての値についての距離関数の積分を用いて実行され得る。w−z図での点の位置に応じて加重された偏差を計算することも可能である。こうすれば、観察される許容量がどこでも同じではない場合に、特に好適である。これらの事前定義を考慮に入れるためには、変形例として、曲線適合に用いる距離関数を、w及びzのすべての値について同じにしないことも可能である。曲線適合の典型的な変形例は、距離関数として2−ノルムを用いる最小2乗の方法である。
所望の修整は、例えば、連続関数f、散布図(wFj,zFj,fFj)、又は、これら2つの組み合わせによって表され得る。関数FFt、fPFt、及びFKFtは、曲線適合により、連続関数として計算され得る。あるいは、離散的な点(wFk,zFk)でのみ関数値を計算することも可能である。連続関数は、補完により、これら離散的な点から計算し得る。
必要な場合には、曲線適合において、科学技術的な観点も付加的に考慮に入れてもよい。例えば、科学技術的理由のため、対角比ひいては方向ρも制限することが好適である場合もある。曲線適合に用いる、最小化すべき距離関数も、概して、fGFTとfとの偏差に加えて科学技術的パラメータにも依存し得る。
この方法を、一定でない対角比とともに用いる場合、式(86)を修整して、FFtを、式(83)に従った修整と置換されるようにしなければならない。万一、所定の修整に近似させたり、所定の修整を、このような複合の修整による曲線適合により、このような修整に厳密に分解したりする場合、関数FFt1、FZVt、fPFt及びFKFt、並びにウォームのマクロ形状(特に、円錐角及びプロファイル角)を求めて、所望の修整からの間隔が最小になるようにし得る。円錐形ウォームによる研削のオプションが考慮される場合、ウォームの形状(特に、軸交差角だけではなく、創成ラックの円錐角及びプロファイル角)も、曲線適合において、追加的に最適化され得る。こうすれば、2つの歯面上で研削が行われるべき場合に、特に有用である。この場合には、関数FZVtは、左右の歯面で同じである。関数FFt1、fPFt及びFKFtは、概して、一方の歯面に対する研削の場合と、2つの歯面に対する研削の場合との両方の場合において、左右の歯面でばらばらである。
<工具の分割>
ギヤ歯の機械加工は、ラフ機械加工工程及び仕上げ、すなわち、微細機械加工工程で行われることが多い。これらの別々の機械加工工程は、工具の同じ領域及び別々の領域の両方、又は、別々の工具を用いて行い得る。ラフ機械加工工程は、本明細書に記載の方法を用いて、全体的又は部分的に行い得る。しかしながら、ラフ機械加工工程のための他の方法、特に、対角比がゼロの、又は、科学技術的に導かれた対角比が非常に小さい軸方向研削を実行することも可能である。このようなラフ機械加工により、ラフ機械加工領域又はウォーム上の領域をより適切に利用できるようになるが、ギヤ歯に対する所望の修整は施されない。本明細書に記載の方法が、ラフ機械加工中に既に使用されている場合、仕上げ、すなわち、微細機械加工の開始時の許容誤差は、より均等に分配されており、微細機械加工領域には、より均等に負荷がかけられる。ラフ機械加工において、本明細書に記載の方法を用いることも可能であるが、多量の材料を除去しなければならないラフ機械加工領域における領域でウォームに負荷をかけすぎないように、修整の量を、微細機械加工と比べて少なくすることも可能である。複数のラフ機械加工工程を実行する場合、修整の量を段階的に増加させてもよい。ラフ機械加工中にギヤ歯に施された修整に近似させることだけを行うことも可能であり、特に、ρによって表される方向に近似させて、加工領域を延長したり短縮したりすることにより、科学技術的観点から最適な方法でウォームを分割することも可能である。ラフ機械加工領域及び微細機械加工領域は、円柱形ウォームと円錐形ウォームとの両方の場合に、ウォームの幅全体に亘って所望のように位置付けされ得る。
<他の形成方法への乗り換え可能性>
本発明の基礎をなす方法は、ドレッシング可能な工具を用いる創成研削と及びプロファイルローラドレッサによるドレッシングの例として、前述されている。しかしながら、ドレッシング不可能な工具は、式(1)に従った修整を有する限り、同様に使用し得る。これらドレッシング不可能な工具を製造する製造方法次第では、ρによって表されるコンスタント修整の方向を、自由に、又は、少なくとも決まった範囲内で自由に選択することにより、次に、創成研削中の対角比と、ひいては加工領域も影響を受け得るようにすることが可能である。このρの自由な選択も、工具のコンタードレッシングにより可能である。
歯付工具と、連続創成ギヤ列の運動学とを用いるとともに工具の送り出しを可能にする他の製造方法においても、この方法を使用できる。これらの別の製造方法としては、例えば、ホブ切り、スカイビングホブ切り、シェービング、及びホーニングが挙げられる。工具は、同様に、式(1)に従った修整を有しなければならない。工具に対するρの自由な選択も、工具の製造方法次第で可能である。
<適用例>
本明細書に記載された発明の効果を従来技術に対して示す適用例を、以下にいくつか説明する。
図6は、研削運動学の補正のみにより形成され得るような自然ねじれの歯すじクラウニングを示す。これに沿って施された修整が一定である方向は、接触パス10によって表される。しかしながら、この方向は、本明細書に記載の方法を用いて自由に選択し得る。歪みのない歯すじのみのクラウニングを形成するためには、図7に示すように方向を選択して、コンスタント修整12を有する線が、w軸と平行して延びるようにする。接触パス11に沿って施された修整は、一定値を有する。しかしながら、コンスタント修整方向は、所望のように選択され、図8に示すように、特定の方向に延びるクラウニングが形成され得るようにする。このようなクラウンは、特定のねじれを生じさせ、ねじれのない歯すじクラウニングと同様に、形状偏差がない。
別の適用例は、エンドリリーフにより表される。従来技術によれば、これらエンドリリーフは、補正された研削運動学により、図9に示すように歪んだ形16に形成され得るに過ぎない。コンスタント修整線は、接触パス15に沿って延びる。しかしながら、この線の範囲は、図10で符号18が示すように、w軸と平行であることが望まれ、本明細書に記載の方法によってこのことが可能となる。こうして、歪みのないエンドリリーフ19が形成される。エンドリリーフの変形は、図11に示すように、創成されたエンドリリーフ22により表される。ここでのコンスタント修整線21は、具体的に事前定義した方向、典型的には、ギヤ歯の動作線と平行に延びる。ここに図示されたエンドリリーフ及び創成エンドリリーフは、移行領域なしに線状の範囲を有する。しかしながら、移行領域があってもなくても、例えば、円形の範囲、対数範囲、放物線状範囲、指数関数的範囲も可能であり、又は、任意の他の形状の範囲も可能である。
<それ自体に保護の価値がある態様のリスト>
以下、本発明の重要な態様を示す。これらの重要な態様は、それ自体、互いの組み合わせ、従前の記載に示す態様との組み合わせのいずれについても、本願の主題である。
<修整済み工具を使用した斜め創成法の基本的手順>
1.修整済み工具を使用した斜め創成法によって、補正されたギヤ歯形状及び/又は修整済み表面構造を有するワークピースの機械加工方法であって、
上記工具の表面形状に対して特定の修整が施され、創成パターン内の特定の修整が、上記工具の第1の方向においては少なくとも局所的に一定値を有するとともに、上記工具の上記第1の方向に垂直に延びる第2の方向においては関数FFt1により表され、及び/又は、上記工具に対するドレッサの位置を上記工具の回転角度に応じて、及び/又は、工具の幅方向位置に応じて変えることにより上記特定の修整が施され、
上記斜め創成法による上記工具の上記修整によって、対応する修整が上記ワークピースの表面に施される方法。
2.態様1の方法において、上記ワークピースの表面形状の所望の修整が事前定義され、この所望の修整を施すのに必要な、上記工具の表面形状の修整が決定される方法。
3.態様2の方法において、斜め送り創成研削における、上記ワークピース表面への工具表面のマッピングを表す関数を反転することによって、上記工具の表面形状の上記修整が上記ワークピースの上記所望の修整から決定され、好ましくは、斜め送り創成研削における、ワークピース表面への工具表面の上記マッピングを解析的に表す関数を使用して、上記の決定が行われる方法。
4.態様2又は3の方法において、上記ワークピースの表面形状の上記所望の修整が、連続関数として、及び/又は、散布図上に事前定義され、上記連続関数が、好ましくは歯面の表面上に事前定義され、及び/又は上記散布図が、好ましくは歯面の表面上に広がる方法。
5.態様2〜4のいずれか1つの方法において、上記工具の表面形状の上記修整が、連続関数として、及び/又は、散布図上に決定され、上記連続関数が、好ましくは歯面の表面上に決定され、及び/又は上記散布図が、好ましくは歯面の表面上に広がる方法。
6.態様2〜5のいずれか1つの方法において、上記ワークピースの表面形状の上記所望の修整が、創成パターン内ではワークピースの第2の方向において少なくとも局所的に関数FFt2により表される関数として事前定義可能であり、上記関数FFt2及び/又は上記第2の方向は、好ましくは、少なくとも特定の条件下で自由に事前定義可能である方法。
7.態様2〜5のいずれか1つの方法において、上記ワークピースの表面形状の上記所望の修整が、創成パターン内ではワークピースの第1の方向において少なくとも局所的に一定値を有する修整として事前定義可能であるとともに、上記ワークピースの上記第1の方向に垂直に延びる第2の方向においては関数FFt2により表され、上記関数FFt2及び/又は、上記第1の方向は、好ましくは、少なくとも特定の条件下で自由に事前定義可能である方法。
8.態様1〜7のいずれか1つの方法において、上記ワークピースの表面形状の所望の修整が事前定義され、上記工具の表面形状の修整の適切な第1の方向、及び/又は、ドレッシング中における工具に対するドレッサの動作線が、上記ワークピースの上記表面形状の所望の修整に応じて決定される方法。
9.態様1〜8のいずれか1つの方法において、上記ワークピースの表面形状の所望の修整が事前定義され、上記工具の表面形状の適切な関数FFt2が、上記ワークピースの表面形状の上記所望の修整に応じて決定され、及び/又は、ドレッシングの際の上記工具の回転角度及び/又は上記工具の幅方向位置に応じた、上記工具に対するドレッサの位置の適切な変更が、上記ワークピースの表面形状の上記所望の修整に応じて決定される方法。
10.態様8又は9の方法において、機械加工プロセスのための適切な対角比が、上記ワークピースの表面形状の上記所望の修整に応じてさらに決定される方法。
11.特に微細高硬度機械加工プロセス、特に創成研削又はホーニングによる、特に態様1〜10のいずれかの方法において、工具の表面形状の特定の修整により、当該の工具を使用して機械加工されるワークピースの噛み合表面(active surface)に修整が施され、
歯面上の上記ワークピースの表面形状の上記所望の修整は、上記ワークピースの第1の方向おいて創成パターン内で少なくとも局所的に一定値を有するとともに、上記ワークピースの上記第1の方向に垂直に延びる第2の方向においては関数FFt2により表され、
上記ワークピースの表面形状のこの修整を施すために使用される上記工具の表面形状の修整は、上記工具の第1の方向において創成パターン内で少なくとも局所的に一定値を有するとともに、さらに好ましくは、上記第1の方向に垂直に延びる第2の方向においては、必要な場合には係数により線形圧縮された同じ関数FFt2により表される方法。
12.態様1〜11のいずれか1つの方法において、上記特定の修整を施すべく、上記工具が修整済みの方法でドレッシングされ、及び/又は、上記工具の表面を直接修整することにより、斜め創成法による同等の決定済み修整が、上記工具を使用して機械加工されるワークピースの噛み合表面に施され、
上記工具は、好ましくは、フォームローラドレッサによって、修整済みの方法でドレッシングされ、
さらに好ましくは、ドレッシング中に、上記フォームローラドレッサは、特に、上記工具の歯の歯元領域から歯先領域まで接触し、これにより、1回のストロークで歯の高さ全体に亘って修整が施され、あるいは、
ドレッシング中に、上記フォームローラドレッサは、上記工具の歯における、歯元と歯先との間の部分領域のみに接触し、これにより、ドレッサの異なる相対位置における複数回のストロークで、歯の高さ全体に亘って上記特定の修整が施される方法。
13.態様1〜12のいずれか1つの方法において、従来のドレッシングの運動学に対して、軸方向移動について、
e)上記工具の回転角度か上記工具の幅に応じて、上記工具からの上記ドレッサの軸間隔を変えること(送り出し)、
f)上記工具の回転角度か上記工具の幅に応じて、上記工具又は上記ドレッサの軸方向送り出しを変えること(シフト)、
g)上記工具の回転角度か上記工具の幅に応じて、上記工具と上記ドレッサの軸交差角を変えること(旋回)、
h)上記工具の回転角度か上記工具の幅に応じて、上記工具の速度を変えること
のうちの少なくとも1つの補正を行うことにより、上記特定の修整が上記工具に施され、及び/又は、
上記工具の角度位置に応じてドレッサを遠ざけたり近づけたりすることで、又は、上記工具をその角度位置に応じてドレッサに接触させたり圧接させたりすることで、又はその逆を行うことで、工具に修整ドレッシングを施す方法。
14.態様1〜13のいずれか1つの方法において、上記ワークピースの表面形状の上記所望の修整が、ローリングパス(rolling path)位置L及び歯幅位置bにおける創成パターン内では少なくとも局所的に歯面上で、次式により表される方法。
Ft2(2×pi/lambda×cos(psi)×L−2×pi/lambda×sin(psi)×b
(式中、角度psiは上記修整が一定値を有する、歯面における第1の方向であり、修整は方向を1つおきに、FFt2の形を有する。)
ここで、好ましくは、使用される工具の表面形状の修整は、ローリングパス位置L及び歯幅位置bにおける創成パターン内では少なくとも局所的に次式で表され、
Ft1(2×pi/lambda×cos(psi)×L−2×pi/lambda×sin(psi)×b
(式中、角度psiは修整が一定値を有する上記工具の歯面における第1の方向であり、修整は方向を1つおきに、FFt1の形を有する。)
及び/又は、修整が一定値を有する、上記工具の第1の方向は、好ましくは、ドレッシング中のドレッシング工具、特にフォームローラドレッサの上記工具に対する動作線に一致し、好ましくは、この方向が、少なくとも局所的に直線により近似される方法。
15.態様1〜14のいずれか1つの方法において、上記修整は波状であり、関数FFt1/2は好ましくは周期性を有し、FFt21/を2×piで割った周期性におけるlambdaが、修整の第1の方向に垂直な方向における修整の波長を定義し、さらに好ましくは、FFt1/2を2×piで割った周期性におけるlambdaが、修整の第1の方向に垂直な方向における修整の波長を定義する方法。
16.態様1〜15のいずれか1つの方法において、上記ワークピースの機械加工時に接触点が上記工具上を移動する第1の線に沿った上記工具の修整が、上記接触点がワークピース上を移動する第2の線に沿った上記ワークピースの所望の修整に一致するように、上記工具のマクロ形状、上記ドレッシング工具の動作線、上記ワークピースの軸方向送り出し、上記工具のシフト移動、及び上記圧縮係数の少なくとも1つが選択され、
好ましくは、
上記工具の事前定義されたマクロ形状及び上記ドレッシング工具の動作線により、上記ワークピースの軸方向送り出し、上記工具のシフト移動、又は圧縮係数の少なくとも1つがしかるべく選択され、
さらに好ましくは、事前定義されたワークピースの軸方向送り出しにより、上記工具のシフト移動、又は圧縮係数の少なくとも1つがしかるべく選択され、
好ましくは、
機械加工プロセスにおける後の時点で上記ワークピースの1つの歯を上記工具の1つのネジ山で機械加工する際に上記接触点が移動する第3及び第4の線に沿って、上記工具及び上記ワークピースの修整が互いに一致するように、上記工具のマクロ形状、上記ドレッシング工具の動作線、上記ワークピースの軸方向送り出し、上記工具のシフト移動、及び上記圧縮係数の少なくとも1つが選択され、上記の第3及び第4の線は、ワークピースの軸方向送り出し及び、必要な場合には工具をシフトさせることにより、上記第1及び第2の線に対して変位されており、
さらに好ましくは、
上記工具の事前定義されたマクロ形状とドレッシング工具の動作線、ワークピースの軸方向送り出し、工具のシフト移動、圧縮係数の少なくとも1つがしかるべく選択され、
さらに好ましくは、ワークピースの事前定義された軸方向送り出し、工具のシフト移動、及び圧縮係数の少なくとも1つがしかるべく選択される方法。
17.態様1〜16のいずれか1つの方法において、式FFt1(x)=−FFt2(cx)(式中、cは一定のパラメータ)が歯直角断面において成り立ち、及び/又は、式FFt1(x)=−k×FFt2(cx)(式中、c及びkは一定のパラメータ)が正面断面において成り立つ方法。
18.態様1〜17のいずれか1つの方法において、加工機械の機構の不正確さと、機械の力学と、不十分な釣り合いのうちの少なくとも1つにより引き起こされる、望ましくない偏差及び/又はワークピースの表面の波形状を補償するため、特に、これらを排除するために、本発明の方法により施される修整が使用される方法。
19.態様1〜18のいずれかに係る補正されたギヤ歯形状及び/又は修整済み表面構造を有するワークピースを微細高硬度機械加工する方法であって、
所望の修整を事前定義する工程と、上記所望の歯面修整を有するワークピースを作製するための工具をドレッシングしながらこの工具に特定の修整を施す工程とを含み、
及び/又は
上記修整の所望の配向を事前定義する工程と、上記修整の上記所望の配向を得るために、上記工具を上記ワークピースの軸方向に連続的に移動させ、及び/又は、上記工具を上記ワークピースに向けて接線方向にシフトさせる工程とを含む方法。
20.態様1〜19のいずれかの方法を実施するための工具あって、上記工具は、少なくとも一部領域において修整済みの方法でドレッシングされ、好適には、少なくとも2つの異なる機械加工領域を有し、特に、少なくとも1つのラフ機械加工領域と、少なくとも1つの修整済みの方法でドレッシングされた微細機械加工領域とを有することを特徴とする工具。
21.態様1〜19のいずれかの方法を実施するためのギヤ製造機であって、上記ギヤ製造機は、好適には、それを介して所望の修整を事前定義可能な入力関数と、上記修整を施すために必要な工具の修整を決定するとともに工具のドレッシング中にこの工具の修整を施す制御関数、及び/又は、修整済みの方法でドレッシングされた工具により、ワークピースに所望の修整を施すための関数を有するギヤ製造機。
22.ドレッシング工具を有する研削ウォームをドレッシングするためのギヤ製造機、特に、態様1〜21のいずれかに対応するギヤ製造機であって、上記ギヤ製造機は、研削ウォームを修整ドレッシングするための関数を有し、この関数は、好適には、工具の回転角度及び/又は工具の幅方向位置に応じて、ドレッシング中の工具に対するドレッサの位置を変え、上記関数は、好ましくは、研削ウォームの回転角度に応じて、ドレッシング工具の研削ウォームへの係合深さを少なくとも設定することを特徴とするギヤ製造機。
23.態様21又は22のギヤ製造機であって、上記入力関数により、上記ワークピースの表面形状の上記所望の修整を連続関数として、及び/又は、散布図上に事前定義可能であり、上記連続関数は、好ましくは、歯面の表面上に事前定義可能であり、及び/又は、上記散布図は、好ましくは、歯面の表面上に広がる、ギヤ製造機。
24.態様21〜23のいずれかのギヤ製造機であって、上記ギヤ製造機は、上記工具の表面形状の上記修整を連続関数として及び/又は散布図上に決定し、及び/又は、上記ギヤ製造機は、工具の表面形状の修整を連続関数として、及び/又は、散布図上に事前定義可能であり、上記連続関数は、好ましくは、歯面の表面上に決定され及び/又は事前定義可能であり、及び/又は、上記散布図は、好ましくは、歯面の表面上に広がる、ギヤ製造機。
25.態様21〜24のいずれかのギヤ製造機であって、上記ギヤ製造機は、上記ワークピースの表面形状の所望の修整を、創成パターン内では上記ワークピースの第2の方向において少なくとも局所的に、関数FFt2で表される関数として事前定義可能であり、上記関数FFt2及び/又は上記第2の方向は少なくとも特定の条件下では自由に事前定義可能である、ギヤ製造機。
26.態様21〜24のいずれかのギヤ製造機であって、上記ギヤ製造機は、上記ワークピースの表面形状の所望の修整を、創成パターン内では上記ワークピースの第1の方向において少なくとも局所的に一定値を有するとともに、上記第1の方向に垂直に延びる上記ワークピースの第2の方向においては関数FFt2で表される関数として事前定義可能であり、上記関数FFt2及び/又は上記第1の方向は少なくとも特定の条件下では自由に事前定義可能である、ギヤ製造機。
27.態様21〜24のいずれかのギヤ製造機であって、上記ギヤ製造機は、ドレッシングプロセスによる工具の表面形状の修整を、創成パターン内では上記ワークピースの第1の方向において少なくとも局所的に一定値を有するとともに、上記第1の方向に垂直に延びる上記ワークピースの第2の方向においては関数FFt1で表される関数として事前定義可能又は決定可能であり、上記関数FFt2及び/又は上記第1の方向は少なくとも特定の条件下では自由に事前定義可能である、ギヤ製造機。
28.特にギヤ製造機に搭載するための、及び/又は、ギヤ製造機で使用されるデータのための出力関数と、上記ワークピースの所望の修整のデータを入力するための入力関数と、ワークピースの機械加工中に接触点が工具上を移動する第1の線に沿った上記工具の修整が、ワークピース上を接触点が移動する第2の線に沿った上記ワークピースの上記所望の修整に一致するように、工具のマクロ形状、ドレッシング工具の動作線、ワークピースの軸方向送り出し、工具のシフト移動、圧縮係数の少なくとも1つを決定するための関数を有するコンピュータプログラムであって、好ましくは、上記関数によって、態様1〜19のうちの1つの方法が実施される、コンピュータプログラム。
<曲線適合及び/又は他の修整との組み合わせ>
1.修整済み工具を使用した斜め創成法によって、補正されたギヤ歯形状及び/又は修整済み表面構造を有するワークピースを機械加工するための方法であって、
上記工具の表面形状の特定の修整が施され、
創成パターン内における上記特定の修整は、上記工具の第1の方向においては少なくとも局所的に一定値を有するとともに、上記第1の方向に垂直に延びる上記工具の第2の方向においては、関数FFt1により表され、及び/又は
ドレッシング中に上記工具に対するドレッサの位置を上記工具の回転角度に応じて、及び/又は、工具の幅方向位置に応じて変えることにより、上記特定の修整が施され、
上記斜め創成法による上記工具の上記修整によって、対応する修整が上記ワークピースの表面に施され、
上記特定の修整により施される上記ワークピースの修整が、プロファイル修整及び/又は機械加工中の機械運動学的変更が引き起こす修整により重畳される
ことを特徴とする方法。
2.態様1において、
各修整の形状、部分、又はパラメータの少なくとも1つが、曲線適合により決定される方法。
3.修整済み工具を使用した斜め創成法によって、補正されたギヤ歯形状及び/又は修整済み表面構造を有するワークピースを機械加工するための方法であって、
上記ワークピースの表面形状の所望の修整が事前定義され、
上記ワークピースの表面形状の上記所望の修整に基づき、上記工具の表面形状の特定の修整が決定され、この特定の修整により斜め創成法によってワークピースの表面に修整が施され、
上記工具の表面形状の上記特定の修整の形と、機械加工プロセスの少なくとも1つ及び好ましくは2つ以上のパラメータと、上記工具のマクロ形状の少なくとも1つ及び好ましくは2つ以上のパラメータのうちの少なくとも1つが、曲線適合により決定される
ことを特徴とする方法。
4.態様3において、
上記工具の表面形状の上記特定の修整の形、対角比、斜め創成法中の軸交差角、円錐角、及び工具のプロファイル角のうちの少なくとも1つが決定され、
好ましくは、工具の幅方向全体に亘って一定な対角比が決定され、又は、
好ましくは、上記対角比が、送り出し位置の非定値関数として決定され、及び/又は、
上記工具の上記特定の修整が、上記工具の第1の方向においては創成パターン内で少なくとも局所的に一定値を有するとともに、上記第1の方向に垂直な上記工具の第2の方向においては、関数FFt1により表され、及び/又は、
ドレッシング中に上記工具に対するドレッサの位置を上記工具の回転角度に応じて、及び/又は、工具の幅方向位置に応じて変えることにより、上記特定の修整が施される
ことを特徴とする方法。
5.修整済み工具により、補正されたギヤ歯形状及び/又は修整済み表面構造を有するワークピースを機械加工するための方法であって、
上記ワークピースを機械加工すべく、上記工具のドレッシングプロセスの修整、上記工具のドレッシングに使用されるドレッサの修整、及び上記ワークピースの機械加工プロセスの修整のうち少なくとも1つにより施すことが可能な、少なくとも2つの異なる修整が重畳され、
上記ワークピースの所望の修整が、少なくとも近似的に、上記ワークピースの少なくとも2つの異なる修整に分解される
ことを特徴とする方法。
6.態様5において、
このように決定された上記ワークピースの修整から、上記工具のドレッシングプロセスの修整、上記工具のドレッシングに使用されるドレッサの修整、及び上記ワークピースの機械加工プロセスの修整のうち、これらを施すために必要な少なくとも1つが決定される
ことを特徴とする方法。
7.態様1〜6のいずれか1つにおいて、
・ドレッシング中に上記工具に対するドレッサの位置を上記工具の回転角度に及び/又は工具の幅方向位置に応じて変えることにより施される上記工具の表面形状の特定の修整が施す、及び/又は、上記ワークピースの第1の方向においては創成パターン内で少なくとも局所的に一定値を有するとともに、上記ワークピースの第2の方向においては、関数FFt2により表される、上記ワークピースの表面の第1の修整と、
・ドレッサのプロファイル修整により施される、上記ワークピースの表面の第2の修整と、
・上記ワークピースの機械加工プロセス中に機械運動学的変更により施される、上記ワークピースの表面の第3の修整、
のうちの少なくとも2つの修整が重畳され、
各修整の形、部分、又はパラメータの少なくとも1つが、曲線適合により決定され、
上記曲線適合においては、事前定義された所望の修整が少なくとも近似的に、
・上記ワークピースの第1の方向においては創成パターン内で少なくとも局所的に一定値を有するとともに、上記第1の方向に垂直に延びる上記ワークピースの第2の方向においては、関数FFt2により表される第1の修整と、
・プロファイルのみの修整により表される第2の修整と、
・上記ワークピースの第3の方向においては創成パターン内で少なくとも局所的に一定値を有するとともに、上記第3の方向に垂直に延びる上記ワークピースの第4の方向においては、関数FKFtにより表される第3の修整、
のうちの少なくとも2つの修整に分解される
ことを特徴とする方法。
8.態様1〜7のいずれか1つにおいて、
所望の修整が事前定義され、
上記機械加工プロセスのパラメータ、上記工具のマクロ形状のパラメータ、上記工具の表面形状の方向修整、及び修整の組み合わせのうちの少なくとも1つが、上記所望の修整を可能な限り最適に近似させる及び/又は正確に施す、上記曲線適合により決定され、
上記所望の修整が、好ましくは、連続関数及び/又は頒布図として事前定義され、
上記頒布図は、好ましくは、歯面に広がり、及び/又は、
上記1つ又は複数の修整の形が、好ましくは、複数の点において及び/又は連続関数として決定される、
ことを特徴とする方法。
9.ギヤ歯の形状の所望の修整及び/又は表面構造の所望の修整を有するワークピースの機械加工に必要な修整の組み合わせを決定する方法であって、
工具の第1の方向においては創成パターン内で少なくとも局所的に一定値を有するとともに、上記第1の方向に垂直に延びる上記工具の第2の方向においては、関数FFt1により表される、上記工具の表面形状の特定の修整が、プロファイル修整及び/又は機械加工プロセス中の機械運動学的変更が引き起こす修整に重畳され、
所望の修整が事前決定され、上記修整の組み合わせが上記所望の修整を可能な限り最適に近似する及び/又は正確に施す曲線適合により決定され、及び/又は、
事前定義された所望の修整が、少なくとも近似的に、
・ドレッシング中に上記工具の特定の修整により施され得、上記ワークピースの第1の方向においては創成パターン内で少なくとも局所的に一定値を有するとともに、上記第1の方向に垂直に延びる上記ワークピースの第2の方向においては、関数FFt2により表される、上記ワークピースの表面形状の第1の修整、
・ドレッサの形状により施され得る、プロファイルのみに対する第2の修整、及び/又は、
・上記機械加工プロセス中に機械運動学的変更により施され得、上記ワークピースの第3の方向においては創成パターン内で少なくとも局所的に一定値を有するとともに、上記第3の方向に垂直に延びる上記ワークピースの第4の方向においては、関数FKFtにより表される、第3の修整
のうちの少なくとも2つに分解される
ことを特徴とする方法。
10.この目的のために使用される工具の表面形状に対する、ギヤ歯の形状の所望の修整及び/又は表面構造の所望の修整を有するワークピースの機械加工に必要な特定の修整を決定するための方法であって、
機械加工プロセスは、上記工具の表面形状の上記特定の修整により、上記ワークピースの表面形状の修整が施される斜め創成法であり、
上記工具の表面形状の上記特定の修整の形状と、機械加工プロセスの少なくとも1つ及び好ましくは2つ以上のパラメータと、上記工具のマクロ形状の少なくとも1つ及び好ましくは2つ以上のパラメータのうちの少なくとも1つが、曲線適合により決定される
ことを特徴とする方法。
11.態様1〜10のいずれか1つにおいて、
上記工具の上記特定の修整により施された上記ワークピースの表面の上記修整又は上記の各修整の和により表される修整と、上記所望の修整との間の差を定量化する曲線適合の枠組み内において、距離関数が使用され、
上記距離関数により、好ましくは、複数の点及び/又は創成パターン全体の平均値が得られ、及び/又は、
上記曲線適合の上記枠組み内において、創成パスw及び歯幅位置zに依存する距離関数A(w,z)が使用され、
上記曲線適合の上記枠組み内において、加重距離関数が使用され、
好ましくは、上記ワークピースの特定の領域における偏差に対する加重が、他の領域の偏差に対する加重よりも大きく、及び/又は、
上記ワークピースの第1の方向においては創成パターン内で少なくとも局所的に一定値を有するとともに、上記ワークピースの第2の方向においては、関数FFt2により表される上記ワークピースの表面形状の上記特定の修整が、上記曲線適合の枠組み内において決定され、上記特定の修整は、必要であれば別の修整とともに、上記所望の修整を最適に近似し、及び/又は、正確に施し、
上記ワークピースの表面形状の上記特定の修整から、この目的のために必要な上記工具の表面形状の上記修整、及び/又は、ドレッシング中にこの目的のために必要な機械の運動学が決定され、
機械加工プロセスの少なくとも1つ及び好ましくは2つ以上のパラメータ、及び/又は、上記工具のマクロ形状の少なくとも1つ及び好ましくは2つ以上のパラメータ、及び/又は、好ましくは、可能な修整のうちの少なくとも1つ及び好ましくは2つ又は3つの形状と、部分と、パラメータとのうちの少なくとも1つが、これらパラメータ及び/又は上記所望の修整を可能な限り最適に近似し且つ/又は正確に施す上記修整及び/又は上記修整の組み合わせを決定する目的で、上記曲線適合の枠組み内において変更され、
好ましくは、関数FFt1/2の形、関数FKFtの形、プロファイルの修整の形、及び上記第1の方向のうちの少なくとも1つが変更され
好ましくは、上記関数FFt1/2の形、上記第1の修整の上記第1の方向、上記対角比、斜め創生法中の軸交差角、円錐角、及び上記工具のプロファイル角のうちの少なくとも1つが変更され、
上記工具の幅に亘って一定である対角比が、好ましくは、変更されるか、又は、
上記対角比が、好ましくは、送り出し位置の非定値関数として変更される
ことを特徴とする方法。
12.態様1〜7のいずれか一項の方法のための工具を提供するための、及び/又は、態様8の方法により決定される組み合わせを実行するための工具を提供するための、工具のドレッシング方法であって、
上記工具の表面形状の上記特定の修整が、ドレッシングプロセス中に上記工具の回転角度及び/又は上記工具の幅方向位置に応じて機械の運動学を変化させることにより施され、特に、従来のドレッシングの運動学に対する、軸方向移動についての次の補正a)〜d):
a)上記工具の回転角度か上記工具の幅に応じて、上記工具からの上記ドレッサの軸間隔を変えること(送り出し)
b)上記工具の回転角度か上記工具の幅に応じて、上記工具又は上記ドレッサの軸方向送り出しを変えること(シフト)
c)上記工具の回転角度か上記工具の幅に応じて、上記工具と上記ドレッサとの軸交差角を変えること(旋回)
d)上記工具の回転角度か上記工具の幅に応じて、上記工具の速度を変えること
のうちの少なくとも1つを行うことによって施され、
プロファイル修整を施すために、別の修整済みの工具が追加的に使用される
ことを特徴とする方法。
13.態様1〜11のいずれか1つに記載のワークピースの機械加工方法及び/又は態様12に記載の工具のドレッシング方法を実施するためのギヤ製造機であって、
上記ギヤ製造機は、好ましくは、
入力関数と、
それによって、機械加工プロセス中及び/又はドレッシングプロセス中に機械の運動学の運動学的変更を事前定義可能な及び/又は決定可能な演算関数と、
上記機械加工プロセス中及び/又は上記ドレッシングプロセス中に上記機械の運動学を変更する制御関数
のうちの少なくとも1つを有し、
上記入力関数によって、好ましくは、所望の修整の入力が可能になり、
上記演算関数によって、ワークピースの機械加工に必要な上記修整が決定され、及び/又は、修整を施すために必要な、機械加工プロセス中及び/又はドレッシングプロセス中の上記機械運動学的変更が決定される
ことを特徴とするギヤ製造機。
14.所望の修整を有するワークピースの機械加工に必要な修整の組み合わせを決定するためのコンピュータシステム及び/又はソフトウエアプログラムであって、
所望の修整を事前定義するための関数及び曲線適合関数を有し、
上記曲線適合関数は、上記所望の修整を可能な限り最適に近似する、及び/又は、正確に施す、修整の組み合わせを決定し、
上記曲線適合関数は、プロファイル修整を使用して工具の表面形状の特定の修整により施すことができる上記ワークピースの修整、及び/又は、機械加工プロセス中の機械運動学的変更が引き起こす修整というこの目的に適した組み合わせを決定し、及び/又は、
上記曲線適合関数は、曲線適合によって、上記ワークピースの事前決定された所望の修整を少なくとも近似的に、上記ワークピースの2つの異なる修整に分解し、この2つの異なる修整はそれぞれ、上記工具のドレッシングプロセスの修整、上記工具のドレッシングに使用されるドレッサの修整、及び上記ワークピースの機械加工プロセスの修整のうちの少なくとも1つにより施され得、及び/又は、
上記曲線適合関数は、上記工具の表面形状の上記特定の修整の形、上記工具のマクロ形状の少なくとも1つ及び好ましくは2つ以上のパラメータ、並びに上記所望の修整を理想的に近似し、及び/又は、正確に施す斜め創生法の少なくとも1つ及び好ましくは2つ以上のパラメータのうちの少なくとも1つを決定し、
上記コンピュータシステム及び/又はソフトウエアプログラムは、好ましくは、演算関数を有し、この演算関数は、このようにして決定された上記ワークピースの修整及び/又は工具の修整から、上記工具のドレッシングプロセスの修整、上記工具のドレッシングに使用されるドレッサの修整、及び上記ワークピースの機械加工プロセスの修整のうちの少なくとも1つを決定し
さらに好ましくは、上記曲線適合関数により、事前定義された所望の修整が、少なくとも近似的に、
・上記ワークピースの第1の方向においては創成パターン内で少なくとも局所的に一定値を有するとともに、上記第1の方向に垂直に延びるワークピースの第2の方向においては、関数FFtにより表される、第1の修整、
・プロファイルのみの修整として表される第2の修整、及び/又は、
・上記ワークピースの第3の方向においては創成パターン内で少なくとも局所的に一定値を有するとともに、上記第3の方向に垂直に延びる上記ワークピースの第4の方向においては、関数FKFtにより表される、第3の修整
のうちの少なくとも2つに分解される
ことを特徴とするコンピュータシステム及び/又はソフトウエアプログラム。
態様14において、
態様1〜12のいずれか1つに記載の方法における演算ステップを実行し、及び/又は、態様13のギヤ製造機に対する又はギヤ製造機に搭載可能なインターフェースを備え、これにより、上記機械加工プロセス中及び/又は上記ドレッシングプロセス中の機械運動学的変更を事前定義可能であり、及び/又は、決定可能であるコンピュータシステム及び/又はソフトウエアプログラム。
<作製可能な形状>
1.修整済み工具を使用した斜め創成法によって、補正されたギヤ歯形状及び/又は修整済み表面構造を有するワークピースの機械加工方法であって、
ドレッシング中に上記工具に対するドレッサの位置を上記工具の回転角度に応じて、及び/又は、工具の幅方向位置に応じて変えることにより、上記工具の表面形状に対して特定の修整が施され、及び/又は、
上記工具の第1の方向においては創成パターン内で少なくとも局所的に一定値を有するとともに、上記工具の上記第1の方向に垂直に延びる第2の方向においては関数FFt1により表される、上記工具の表面形状に対する特定の修整が施され、
上記斜め創成法による上記工具の上記修整によって、対応する修整が上記ワークピースの表面に施され、
上記ワークピースの表面の上記特定の修整は、形状の偏差がない有向クラウニングである
ことを特徴とする方法。
2.態様1において、
上記クラウニングには、ねじれがなく、又は、
上記クラウニングは、自由に事前定義された方向のねじれを歯面上に有し
コンスタント修整の線が、上記ギヤ歯の動作線に対して、好ましくは60°未満の角度で、より好ましくは30°未満の角度で、さらに好ましくは10°未満の角度で、いっそう好ましくは平行に延びるように、上記ねじれの方向が好適に選択され、及び/又は、
上記工具の上記修整の上記第1、第2の方向及び対角比を選択することにより、上記クラウニングの事前定義された方向が実現され、及び/又は、
上記クラウニングは、上記ワークピースの機械加工中に、機械の運動学を修整することなく、上記工具の上記修整のみを介して設けられ、及び/又は、
上記クラウニングは、円状、放物線状、又は対数状であるか、又は、円状、放物線状、又は対数状の複数の線分で構成されている
ことを特徴とする方法。
3. 修整済み工具を使用した斜め創成法によって、補正されたギヤ歯形状及び/又は修整済み表面構造を有するワークピースの機械加工方法であって、
ドレッシング中に上記工具に対するドレッサの位置を上記工具の回転角度に応じて、及び/又は、工具の幅方向位置に応じて変えることにより、上記工具の表面形状に対する特定の修整が施され、及び/又は、
上記工具の第1の方向においては創成パターン内で少なくとも局所的に一定値を有するとともに、上記工具の上記第1の方向に垂直に延びる第2の方向においては関数FFt1により表される、上記工具の表面形状に対する特定の修整が施され、
上記斜め創成法による上記工具の上記修整によって、対応する修整が上記ワークピースの表面に施され、
上記特定の修整が、歯すじのみの修整である
ことを特徴とする方法。
4.態様3において、
上記歯すじの修整は、少なくとも特定の条件下では自由に事前定義され、
上記歯すじの修整は、好ましくは関数FFt2として事前定義され、及び/又は、
ドレッシング中の上記工具に対する上記ドレッサの位置は、関数FFt1にしたがって、上記工具の回転角度、及び/又は、上記工具の幅方向位置に応じて変えられ、及び/又は、
上記第1の方向が上記ワークピースの正面断面にマッピングされるように、上記工具の修整の第1又は第2の方向及び対角比が選択される
ことを特徴とする方法。
5.修整済み工具を使用した斜め創成法によって、補正されたギヤ歯形状及び/又は修整済み表面構造を有するワークピースの機械加工方法であって、
ドレッシング中に上記工具に対するドレッサの位置を上記工具の回転角度に応じて、及び/又は、工具の幅方向位置に応じて変えることにより、上記工具の表面形状に対して特定の修整が施され、及び/又は、
上記工具の第1の方向においては創成パターン内で少なくとも局所的に一定値を有するとともに、上記工具の上記第1の方向に垂直に延びる第2の方向においては関数FFt1により表される、上記工具の表面形状に対する特定の修整が施され、
上記斜め創成法による上記工具の上記修整によって、対応する修整が上記ワークピースの表面になされ、
上記特定の修整がエンドリリーフである
ことを特徴とする方法。
6.態様5において、
コンスタント修整の線が、上記ギヤ歯の動作線に対して、好ましくは60°未満の角度で、より好ましくは30°未満の角度で、さらに好ましくは10°未満の角度で、いっそう好ましくは平行に延びており、及び/又は、
上記エンドリリーフは、創成エンドリリーフであり、
上記コンスタント修整の線が、歯の縁部に対して、0°以外の角度αを有している
ことを特徴とする方法。
7.態様5又は6において、
上記コンスタント修整の線に垂直な、上記エンドリリーフの範囲は、円の一部分の形状においては平面状で放物線状であるか、対数的、指数的、又は楕円状であるか、部分的にこのような形状からなるか、部分的にこのような形状及び好ましくは接線方向の遷移を提供する移行領域を含み、
上記コンスタント修整の線に垂直な、上記エンドリリーフの範囲は、特に第1の部分においては平面状であり得、移行領域において非修整部分又は別の修整を有する部分と同化し、及び/又は、
上記工具の上記修整の第1又は第2の方向及び対角比は、エンドリリーフの所望の方向に応じて選択される
ことを特徴とする方法。
8.態様5〜7のいずれか1つにおいて、
上部縁部と下部縁部に異なるエンドリリーフ、特に、上記コンスタント修整の線の範囲が異なるエンドリリーフが設けられ、
上記2つのエンドリリーフを機械加工するために、異なる対角比が加工において用いられ、及び/又は
上記工具が、
少なくとも1つの修整領域と少なくとも1つの非修整領域とを有し、及び/又は、
異なる修整を有する2つの領域、特に配向及び第1の方向において異なる修整を有する少なくとも2つの領域を有し、及び/又は
非修整領域が間に介在した、2つの修整領域を有し、
加工が、少なくとも2つの領域において、異なる対角比で実施される
ことを特徴とする方法。
9.修整済み工具を使用した斜め創成法によって、補正されたギヤ歯形状及び/又は修整済み表面構造を有するワークピースの機械加工方法であって、
ドレッシング中に上記工具に対するドレッサの位置を上記工具の回転角度に応じて、及び/又は、工具の幅方向位置に応じて変えることにより、上記工具の表面形状に対して特定の修整が施され、及び/又は、
上記工具の第1の方向においては創成パターン内で少なくとも局所的に一定値を有するとともに、上記工具の上記第1の方向に垂直に延びる第2の方向においては関数FFt1により表される、上記工具の表面形状に対する特定の修整が施され、
上記斜め創成法による上記工具の上記修整によって、対応する修整が上記ワークピースの表面に施され、
コンスタント修整の線が、上記ギヤ歯の動作線に対して、好ましくは60°未満の角度で、より好ましくは30°未満の角度で、さらに好ましくは10°未満の角度で、いっそう好ましくは平行に延びている
ことを特徴とする方法。
10.態様1〜9のいずれか1つにおいて、
上記ギヤ歯の歯面における、上記ワークピース表面形状に対する上記所望の修整が、上記ワークピースの第1の方向においては創成パターン内で少なくとも局所的に一定値を有するとともに、上記ワークピースの上記第1の方向に垂直に延びる第2の方向においては関数FFt2により表され、
上記ワークピースの表面形状に対するこの修整を行うために使用される上記工具の表面形状の上記修整が、上記工具の第1の方向においては上記創成パターン内で少なくとも局所的に一定値を有するとともに、さらに好ましくは上記工具の上記第1の方向に垂直に延びる第2の方向においては必要な場合には係数により線形圧縮される関数FFt1により表され、
上記ワークピースの機械加工時に接触点が上記工具上を移動する第1の線に沿った上記工具の修整が、上記接触点がワークピース上を移動する第2の線に沿った上記ワークピースの上記所望の修整に一致するように、上記工具のマクロ形状、上記ドレッシング工具の動作線、上記対角比、及び上記圧縮係数の少なくとも1つが選択され、及び/又は、
上記工具の表面形状の上記特定の修整が、ドレッシングプロセス中に上記工具の回転角度及び/又は上記工具の幅方向位置に応じて機械の運動学を変化させることにより施され、特に、従来のドレッシングの運動学に対する、次の軸方向移動についての補正a)〜d)のうちの少なくとも1つを行うことによって施される
ことを特徴とする方法:
a)上記工具の回転角度か上記工具の幅に応じて、上記工具からの上記ドレッサの軸間隔を変えること(送り出し)
b)上記工具の回転角度か上記工具の幅に応じて、上記工具又は上記ドレッサの軸方向送り出しを変えること(シフト)
c)上記工具の回転角度か上記工具の幅に応じて、上記工具と上記ドレッサとの軸交差角を変えること(旋回)
d)上記工具の回転角度か上記工具の幅に応じて、上記工具の速度を変えること
11.態様1〜10のいずれか1つに記載の方法を実施するためのギヤ製造機であって、
上記ギヤ製造機は、好適には、
入力関数と、
それを介して上記修整か上記修整の配向の少なくとも1つを事前定義可能な及び/又は決定可能な演算関数と、
ワークピースの機械加工の枠組み内で、上記特定の修整を施す制御関数
のうちの少なくとも1つを有し
上記入力関数により、好ましくは、所望の修整の入力が可能になり、
上記演算関数により、製造に必要な修整が決定され、及び/又は、機械加工中及び/又は必要な場合にはドレッシング中に上記修整を施すのに必要な機械運動学的変更が決定され、
機械加工中及び/又は必要な場合にはドレッシング中に、機械運動学的変更をしかるべく行う別の制御関数を備える
ことを特徴とするギヤ製造機。
12.所望の修整を有するワークピースの機械加工のために必要な工具の修整を決定し、及び/又は、態様1〜10のいずれか1つに記載の方法の実施の際に必要な機械加工パラメータを決定するためのコンピュータシステム及び/又はソフトウエアプログラムであって、
所望の修整を入力するための関数と、
上記ワークピースの上記所望の修整から、上記所望の修整を施すために必要な上記ワークピースの機械加工プロセスの上記パラメータと、上記工具に必要な修整と、上記工具の上記修整を施すために必要な上記工具のドレッシングプロセスの修整のうちの少なくとも1つを決定する演算関数を有する
コンピュータシステム又はソフトウエアプログラム。
13.態様12において、
上記コンピュータシステム及び/又はソフトウエアプログラムは、ギヤ製造機に対する又はギヤ製造機に搭載可能なインターフェースを備え、これにより、ドレッシングプロセス中の機械運動学的変更、又は、機械加工プロセスのパラメータの少なくとも1つを上記コンピュータシステム及び/又はソフトウエアプログラムによって事前定義及び/又は決定する
コンピュータシステム及び/又はソフトウエアプログラム。
14.クラウニング修整を有する歯面を有するギヤ付ワークピース、特に、ギヤホイール、及び/又は、クラウニング修整を有する歯面を有するギヤ付ワークピースを少なくとも1つ備える動力伝達装置であって、
上記クラウニングは、形状の偏差のない有向クラウニングであって、
上記クラウニングは、好ましくは、ねじれがなく、又は、
上記クラウニングは、コンスタント修整の線が、上記ギヤ歯の動作線、修整済み歯面を有するらせん歯付ワークピース、特に、ギヤホイールの動作線、修整済み歯面を有するギヤ付ワークピースを少なくとも1つ備える動力伝達装置の動作線の少なくとも1つに対して、好ましくは60°未満の角度で、より好ましくは30°未満の角度で、さらに好ましくは10°未満の角度で、いっそう好ましくは平行に延びるように選択された方向のねじれを有し、
上記修整は、歯すじのみの修整である
ことを特徴とするギヤ付ワークピース、特に、ギヤホイール、及び/又は、動力伝達装置。
15.少なくとも1つのエンドリリーフを有するギヤ付ワークピース、特に、ギヤホイール、及び/又は、少なくとも1つのエンドリリーフを有するギヤ付ワークピースを少なくとも1つ備える動力伝達装置であって、
コンスタント修整の線が、上記ギヤ歯の動作線に対して、好ましくは60°未満の角度で、より好ましくは30°未満の角度で、さらに好ましくは10°未満の角度で、いっそう好ましくは平行に延びており、及び/又は
上記エンドリリーフは、創成エンドリリーフであって、
上記コンスタント修整の線が、歯の縁部に対して、0°以外の角度αを有しており、及び/又は
上部縁部及び下部縁部に異なるエンドリリーフ、特に、上記コンスタント修整の線の範囲が異なるエンドリリーフが設けられたことを特徴とする、ギヤ付ワークピース、特に、ギヤホイール、及び/又は、動力伝達装置、
及び/又は
修整済み歯面を有するギヤ付ワークピース、特に、ギヤホイール、及び/又は、修整済みギヤ付ワークピースを少なくとも1つ備える動力伝達装置であって、
上記修整は、第1の方向においては創成パターン内で少なくとも局所的に一定値を有するとともに、上記第1の方向に垂直に延びる第2の方向においては関数FFt2により表され、
コンスタント修整の線が、上記ギヤ歯の動作線に対して、好ましくは60°未満の角度で、より好ましくは30°未満の角度で、さらに好ましくは10°未満の角度で、いっそう好ましくは平行に延びることを特徴とする、ギヤ付ワークピース、特に、ギヤホイール、及び/又は、動力伝達装置。
<ワークピースの機械加工における対角比の変更>
1.斜め創成法によるワークピースのギヤ機械加工方法であって、ワークピースは、工具をロールオフすることによりギヤ歯の機械加工を受け、上記工具の軸方向送り出しは、上記機械加工中に、上記工具の軸方向送り出し量とワークピースの軸方向送り出し量との比によって表される対角比で行われ、
上記対角比は、ワークピースの機械加工の途中で変更されることを特徴とする方法。
2.補正されたギヤ歯形状及び/又は修整済み表面構造を有するワークピースを機械加工するための、態様1に記載の方法であって、
上記工具の表面形状の特定の修整と、対角比に依存し、且つ斜め創成法による上記ワークピースの表面に対する上記工具の表面のマッピングとによって、対応する修整をワークピースの表面に施し、
好ましくは、上記工具の回転角度及び/又は工具の幅方向位置に応じて、ドレッシング中の工具に対するドレッサの位置を変更することにより、上記工具の表面形状の特定の修整を施し、且つ/又は、
歯面上の上記ワークピースの表面形状の修整は、上記ワークピースの第1の方向においては、少なくとも局所的に、及び/又は、少なくとも創成パターンの第1の領域では一定値を有し、上記第1の方向に垂直に延びるワークピースの第2の方向においては、関数FFt2によって表され、且つ/又は
上記ワークピースの表面形状の修整を施すために用いる上記工具の表面形状の修整は、上記工具の第1の方向においては、少なくとも局所的に、及び/又は、創成パターンの第1の領域では一定値を有し、上記第1の方向に垂直に延びる上記工具の第2の方向においては、関数FFt1によって表されることがさらに好ましく、上記工具に関する関数は、上記ワークピースに関する関数と同じ関数であり、必要な場合には、係数によって線形圧縮されることが好ましく、
上記工具のマクロ形状、ドレッシング工具の動作線、対角比、及び/又は圧縮係数を選択して、上記ワークピースの機械加工の際に接触点が上記工具上を移動する第1の線に沿った工具の修整は、接触点が上記ワークピース上を移動する第2の線に沿った上記ワークピースの所望の修整に一致することが好ましい方法。
3.態様1又は態様2に記載の方法であって、
上記ワークピースの別々の領域の機械加工のために、及び/又は、工具の別々の領域を用いる際に、別々の対角比で加工を行い、且つ/又は、
ギヤ歯機械加工の途中でギヤ歯の幅を移動する間に、上記対角比を変更する方法。
4.態様3に記載の方法であって、
それぞれの領域内で一定の対角比で加工を行う方法。
5.態様1又は態様2に記載の方法であって、
上記ワークピースの機械加工中に、上記ワークピースの軸方向送り出し及び/又は上記工具の軸方向送り出しに応じて上記対角比を変更し、少なくとも軸方向送り出し領域において、上記対角比を軸方向送り出しの非定値関数として表すことが好ましく、且つ/又は、
コンスタント修整の少なくとも1本の線の範囲を事前定義することが好ましく、この範囲から、軸方向送り出し、特に、この範囲によって表される非定値関数に応じて対角比の変更を求め、上記関数は、安定した、非定値範囲を有する少なくとも1カ所の領域を有することが好ましく、且つ/又は、上記ワークピースの修整領域を通過する際に、対角比の変更が行われることが好ましい方法。
6.態様1〜5のうちいずれか1つに記載の方法であって、
上記工具が幅方向に上記ワークピースに沿って案内されている間に、上記対角比の変更が行われ、
上記工具は、円錐形の基本形状を有し、上記対角比の変更によって実現し得る修整は、機械加工プロセス及び/又は上記工具のマクロ形状、特に、軸交差角、軸間隔、円錐角、及び/又は上記工具のプロファイル角のうち、少なくとも1つのパラメータ、好ましくは複数のパラメータを適切に選択することにより具体的に影響を受けることが好ましい方法。
7.態様1〜6のうちいずれか1つに記載の方法であって、
上記工具は、少なくとも1カ所の修整領域並びに1カ所の非修整領域、別々の修整を有する少なくとも2カ所の領域、特に、配向が別々の修整を有する少なくとも2カ所の領域、及び/又は、間に非修整領域を配置した2カ所の修整領域を有し、別々の対角比で少なくとも2カ所の領域で加工を行うことが好ましい方法。
8.態様1〜7のうちいずれか1つに記載の方法であって、
上記工具は、上記ワークピースの同じ領域を機械加工するために次々に用いる少なくとも2カ所の領域、特に、少なくとも1カ所のラフ機械加工領域及び少なくとも1カ所の微細機械加工領域を有し、上記2カ所の領域を用いる機械加工工程、特に、ラフ機械加工工程及び微細機械加工工程が、別々の対角比で実施され、機械加工に用いる領域は、工具の幅方向全体を利用することが好ましく、且つ/又は、少なくとも1カ所の領域、特に微細機械加工領域を修整することが好ましく、両方の領域、特に、上記ラフ機械加工領域及び上記微細機械加工領域の両方を修整する場合には、修整はそれぞれ異なる配向を有し、且つ/又は、上記ラフ機械加工領域に対する修整により、ギヤ歯に対して所望の修整が近似的にしか施されない方法。
9.態様1〜8のうちいずれか1つに記載の方法であって、
上記工具は、上記ワークピースの別々の領域を機械加工するために次々に用いる少なくとも2カ所の領域を有し、一方の領域において、他方の領域における対角比とは異なる対角比で機械加工が行われ、上記工具は、修整領域及び非修整領域を有することが好ましく、上記非修整領域における上記対角比を、上記修整領域における対角比よりも小さくして、上記工具の幅を短縮することが好ましく、又は、上記非修整領域における上記対角比を、上記修整領域における対角比よりも大きくして、この領域における上記工具に対する負荷を低減する方法。
10.態様1〜9のうちいずれか1つに記載の方法であって、
上記工具は、間に非修整領域を配置するとともに上記ワークピースの別々の領域を機械加工するために次々に用いる2カ所の修整領域を有し、上記修整領域において別々の対角比で少なくとも加工を行うことにより、上記ワークピースのそれぞれの領域において、別々の修整、特に、配向が別々の修整が施され、上記領域は、上記工具と上記ワークピースとの接触点の範囲が、少なくとも1カ所の研削位置で上記非修整領域内に完全に位置するように配置されることが好ましい方法。
11.態様1〜10のうちいずれか1つに記載の方法を実行するための工具であって、
上記工具は、上記ワークピースの同じ領域を機械加工するために次々に用い得る少なくとも2カ所の領域、特に、少なくとも1カ所のラフ機械加工領域及び少なくとも1カ所の微細機械加工領域を有し、上記2カ所の領域は、異なる幅を有し、且つ/又は、上記工具は、上記ワークピースの別々の領域を機械加工するために次々に用い得る少なくとも1カ所の修整領域及び少なくとも1カ所の非修整領域を有し、且つ/又は、上記工具は、間に非修整領域を配置するとともに上記ワークピースの別々の領域を機械加工するために次々に用い得る2カ所の修整領域を有し、上記工具の上記2カ所の修整領域は別々に修整することが好ましく、特に、配向が別々の修整を有し、且つ/又は、上記工具は円錐形の基本形状を有し、上記工具の円錐角は、1’よりも大きく、好ましくは30’よりも大きく、さらに好ましくは1°よりも大きく、且つ/又は、上記工具の円錐角は、50°よりも小さく、好ましくは20°よりも小さく、さらに好ましくは10°よりも小さいことを特徴とする工具。
12.態様1〜9のうちいずれか1つに記載の方法のための工具を用意するため、及び/又は、態様10に記載の工具を用意するための工具のドレッシング方法であって、
上記工具の所望の修整は、ドレッシングプロセス中の機械運動学的変更により施され、特に、上記工具の回転角度及び/又は工具の幅方向位置に応じて、上記工具に対する上記ドレッサの位置を変更しすることにより施され、上記工具は、そのアクティブ領域全体に亘って同じ配向を有する修整と、少なくとも1カ所の修整領域及び少なくとも1カ所の非修整領域と、別々の修整を有する少なくとも2カ所の領域とのうちいずれか1つを有する方法。
13.態様1〜11のうちいずれか1つに記載の方法を実行するためのギヤ製造機であって、
上記ギヤ製造機は、別々の対角比又は可変の対角比を事前定義し、且つ/又は、求め得る入力関数と、演算関数と、ワークピースの機械加工の枠組み内で上記対角比を変更する制御関数とのうちいずれか1つを有することが好適であるギヤ製造機。
14.態様13に記載のギヤ製造機であって、
上記制御関数は、次々に行われる、上記ワークピースの同じ領域を機械加工するために上記工具の対応する他の領域を用いる少なくとも2つの機械加工工程、特に、少なくとも1つのラフ機械加工工程及び少なくとも1つの微細機械加工工程を実行し、上記機械加工工程、特に上記ラフ機械加工工程及び上記微細機械加工工程は、別々の対角比で行われるギヤ製造機。
15.態様13又は態様14に記載のギヤ製造機であって、
上記制御関数は、機械加工工程の途中で少なくとも1回上記対角比を変更し、且つ/又は、ギヤ歯機械加工の途中でギヤ歯の幅を移動する間に上記対角比を変更し、上記制御関数は、上記ワークピースの別々の領域を機械加工するために別々の対角比で作用することが好ましく、それぞれの領域内で一定の対角比で作用することがさらに好ましく、且つ/又は、上記制御関数は、上記ワークピースの機械加工中に、上記ワークピースの軸方向送り出し及び/又は上記工具の軸方向送り出しに応じて、上記対角比を変更し、上記対角比は、少なくとも上記軸方向送り出しの1カ所の領域において、軸方向送り出しの、非定値関数として、必要な場合には連続関数として表されるギヤ製造機。
<可変の、一定でない対角比>
・ウォーム上の直線を、ワークピース上の具体的に事前定義された範囲に対してマッピングして、修整が、ワークピース上のこの範囲に沿って一定値を有するようにする、一定でない対角比による創成研削
・片側又は両側の範囲の変位に影響を及ぼす、適切なウォーム形状、特に円錐角、プロファイル角、及び適切な研削運動学、特に軸交差角の選択
・機械加工中に、FZV,FFt1,fPFt,FKFtと、ウォームのマクロ形状、特に、軸交差角並びに円錐角及びプロファイル角を求めることにより、できる限りうまく修整に近似させる曲線適合
・異なるXF1の場合、特に、円錐ギヤ歯の場合、可能な範囲と、これらの変位/展開を計算するソフトウエア。なぜなら、この後、このソフトウエアは重要になるからである。この展開は、円筒ギヤ歯の場合の変位に過ぎない。円錐形ウォームにより研削が行われる場合、変位が行われる方向を計算しなければならない。
・2つの歯面の研削中に可能な範囲を計算するソフトウエア。この場合、一方の歯面上の範囲は、他方の歯面上の範囲に影響を及ぼす。
・式(83)に従った修整を有し、必要な場合には、研削運動学からの付加的に重畳された修整及び/又はプロファイルのみの修整を有するギヤ歯。
<円錐形の基本形状を有する工具>
1.斜め創成法によるワークピースのギヤ機械加工方法であって、ワークピースは、工具をロールオフすることによりギヤ歯の機械加工を受け、上記工具の軸方向送り出しは、上記機械加工中に、上記工具の軸方向送り出し量とワークピースの軸方向送り出し量との比によって表される対角比で行われ、
上記工具は、円錐形の基本形状を有することを特徴とする方法。
2.補正されたギヤ歯形状及び/又は修整済み表面構造を有するワークピースを形成するための、態様1に記載の方法であって、
上記工具の表面形状の特定の修整と、斜め創成法により形成される、上記工具表面の上記ワークピースの表面に対するマッピングとにより、上記ワークピースの表面上に、対応する修整が施され、上記工具の表面形状の特定の修整が施され、好ましくは、上記工具の回転角度及び/又は工具の幅方向位置に応じて、円錐角により必要とされる送り出しに加えて、ドレッシング中の上記工具に対するドレッサの位置を変更することにより、上記工具の表面形状の特定の修整が施され、且つ/又は
歯面上の上記ワークピースの表面形状の修整は、上記ワークピースの第1の方向においては、創成パターン内で少なくとも局所的に一定値を有し、上記第1の方向に垂直に延びる上記ワークピースの第2の方向においては、関数FFt2によって表され、且つ/又は
上記ワークピースの表面形状の修整を施すために用いる上記工具の表面形状の修整は、上記工具の第1の方向においては、創成パターン内で少なくとも局所的に一定値を有し、上記第1の方向に垂直に延びる上記工具の第2の方向においては、関数FFt1によって表されることがさらに好ましく、工具に関する関数は、ワークピースに関する関数と同じであり、必要な場合には、係数により線形圧縮されることが好ましい方法。
3.態様1又は2に記載の方法であって、
上記ワークピースの左右の歯面上に、別々の修整、特に、配向が別々の修整が施される方法。
4.態様1〜3のうちいずれか1つに記載の方法であって、
上記左右の歯面上の上記ワークピースの上記ギヤ歯は非対称である方法。
5.態様1〜4のうちいずれか1つに記載の方法であって、
2つの歯面に対して、上記ワークピースの機械加工が施される方法。
6.態様1〜5のうちいずれか1つに記載の方法であって、
上記ワークピースは、円柱形又は円錐形の基本形状を有する方法。
7.態様1〜6のうちいずれか1つに記載の方法であって、
上記工具の円錐角は、1’よりも大きく、好ましくは30’よりも大きく、さらに好ましくは1°よりも大きく、且つ/又は、上記工具の円錐角は、50°よりも小さく、好ましくは20°よりも小さく、さらに好ましくは10°よりも小さい方法。
8.態様1〜7のうちいずれか1つに記載の方法であって、
機械加工プロセス及び/又は上記工具のマクロ形状、特に、研削中の対角比並びに/又は軸交差角、及び/又は、上記工具の円錐角並びに/又はプロファイル角のうち、少なくとも1つのパラメータ、好ましくは複数のパラメータを適切に選択することにより、左右の歯面に対して修整の所望の配向を実現する方法。
9.態様1〜8のうちいずれか1つに記載の方法であって、
上記工具の軸方向送り出しは、上記ワークピースに対する上記工具の送り出し動作に重畳され、重畳された動作は、円錐方向に実施されることが好ましい方法。
10.態様1〜9のうちいずれか1つに記載の方法であって、
上記工具のマクロ形状である上記工具の円錐角又はプロファイル角と、ドレッシング工具の動作線と、対角比と、圧縮係数とのうちいずれか1つを選択して、上記ワークピースの機械加工の際に接触点が上記工具上を移動する第1の線に沿った工具の修整は、接触点が上記ワークピース上を移動する第2の線に沿った上記ワークピースの所望の修整に一致する方法。
11.斜め創成法による、特に研削ウォームによるワークピースのギヤ機械加工工具であって、
上記工具は、円錐形の基本形状を有することを特徴とする工具。
12.態様11に記載の工具であって、
上記工具はウォームであり、且つ/又は、上記工具の円錐角は、1’よりも大きく、好ましくは30’よりも大きく、さらに好ましくは1°よりも大きく、且つ/又は、上記工具の円錐角は、50°よりも小さく、好ましくは20°よりも小さく、さらに好ましくは10°よりも小さい工具。
13.態様11又は12に記載の工具であって、
上記工具は、表面形状の特定の修整を有し、上記工具の表面を、上記斜め創成法によって、上記ワークピースの表面に対してマッピングすることにより、上記ワークピースの表面に、対応する修整を施し得るようにし、上記工具の表面形状の修整は、第1の方向では、創成パターン内で少なくとも局所的に一定値を有することが好ましく、上記第1の方向に垂直に延びる上記工具の第2の方向では、関数FFt1によって表されることがさらに好ましく、修整は、左右の歯面で別々であることが好ましく、別々の配向を有し、且つ/又は、別々の関数FFt1によって表されることが好ましい工具。
14.態様1〜10のうちいずれか1つに記載の方法を実行するためのギヤ製造機であって、
上記ギヤ製造機は、上記工具及び/又はワークピースの円錐角と、プロファイル角とのうちのいずれか1つを入力し且つ/又は事前定義し得る入力関数を有することが好適であり、且つ/又は、上記ギヤ製造機のNC軸を制御して、円錐形の基本形状を有する工具が、機械加工中の斜め創成処理中に上記工具上でロールオフするようにする制御関数を有することが好適であり、上記工具の軸方向送り出しは、上記ワークピースに向けられた上記工具の送り出し動作に重畳されることが好ましく、重畳された動作は、円錐方向に実施されることが好ましく、且つ/又は、上記ギヤ製造機は、上記ギヤ製造機のNC軸を制御して、上記ドレッサが、円錐形の基本形状を有する工具のドレッシング中に、円錐形の基本形状に追従するようにする制御関数を有し、且つ/又は、上記ギヤ製造機は、上記ワークピースの所望の修整の入力をできるようにする入力関数と、修整を施すために必要なドレッシングプロセス中の機械運動的変更、上記工具の円錐角、及び上記工具のプロファイル角のうちのいずれか1つを求める演算関数と、を備え、且つ/又は、上記ギヤ製造機は、上記工具の所望の修整と、円錐角と、プロファイル角と、これらの修整を施すために必要な機械運動的変更とのうちいずれか1つをドレッシングプロセス中に入力し得る入力関数を備え、機械加工プロセス及び/又はドレッシングプロセス中に機械運動学を相応に変更する制御関数が与えられることが好ましいギヤ製造機。
15.態様14に記載のギヤ製造機であって、
上記ギヤ製造機は、態様11〜13のうちいずれか1つに記載の工具を備えるギヤ製造機。
<多種多様な態様>
−式fFt2(w,z)=FFt2(wtanρF2+z)に従った修整をギヤ歯に施すための斜め創成法では、式fFt1(w,z)=FFt1(wtanρF1+z)に従った修整を有する工具を用いてギヤ歯を機械加工する。機械加工は、ギヤ付工具と、連続創成ギヤ列の運動学とを利用する方法、例えば、以下のうち1つを用いて行われ得る。
創成研削
ホブ切り
スカイビングホブ切り
シェービング
内部及び外部ホーニング
・この方法は、1つの歯面にも、2つの歯面にも使用できる。
・工具及びワークピースは、円錐形でも、円柱形でもよい。
・方向ρF2及び形状FF2(XF2)は、両方の歯面について自由に事前定義できる。
・特別な応用例:自由な歯面形状、エンドリリーフ、創成エンドリリーフ、歯すじクラウニング、所望の方向に沿ったクラウニング
・創成研削中に、ドレッシング可能な工具及びドレッシング不可能な工具が使用できる。ドレッシングは、1つの歯面又は2つの歯面に対して行われ得る。それぞれの場合において、プロファイル全体に亘って線接触するプロファイルローラドレッサを用いるか、又は、コンタードレッシングを行う。
・コンタードレッシング又はドレッシング不可能な工具を用いる場合、ρF1によって表されるコンスタント修整の方向を、工具の製造方法に応じて自由に選択できる。
・ラフ機械加工領域及び微細機械加工領域への工具の分割において、ラフ機械加工領域を修整しても修整しなくてもよい。
・例えば、工具に対する負荷又は工具の分割を最適化するために、ラフ機械加工中には、近似的にしかギヤ歯に対する修整を施さない。
・工具の分割を最適化するために、近似的にしかギヤ歯に対する修整を施さない。修整とは関係なく対角比を設定する。
・プロファイルのみの修整、及び/又は、特にfGFt2(w,z)=FFt2(wtanρF2+z)+fPFt(w)+FKFt(wtanρKF+z)に従った補正機械加工運動学の修整により、式fFt2(w,z)=FFt2(wtanρF2+z)に従ってギヤ歯に対して修整の重畳を行う。
・FFt1及びρF1を求めるための曲線適合
・FFt1/2及びρF1/2及び/又はfPFt及び/又はFKFtを求めるための曲線適合
・科学技術的側面を考慮すると同時にFFt1/2及びρF1/2及び/又はfPFt及び/又はFKFtを求めるための曲線適合
・修整領域及び非修整領域への歯面の分割において、修整領域に対する修整を、別々のρF2によって表し得る。機械加工中に別々の対角比を設定する。
・工具のマクロ形状、特に、開始点の数、基礎らせん角度、基礎円半径、外径(円錐形工具の場合、定義されたz位置までの外径)、及び/又は円錐角を選択して、
本明細書に記載の方法に従って計算された対角比が、所定の値を採るか、又は、所定の範囲にあるようにし、且つ/又は
本明細書に記載の方法に従って計算された加工領域が、所定の値を採るか、又は、所定の範囲にあるようにする。
・こうして修整された工具又はギヤ歯を修整するかどうかに関係なく、円錐形工具、特に円錐形インボリュート工具を用いて、インボリュートギヤ歯を機械加工する。

Claims (15)

  1. 修整済み工具を使用した斜め創成法によって、補正されたギヤ歯形状及び/又は修整済み表面構造を有するワークピースの機械加工方法であって、
    ドレッシング中に上記工具に対するドレッサの位置を上記工具の回転角度に応じて、及び/又は、工具の幅方向位置に応じて変えることにより、上記工具の表面形状に対して特定の修整が施され、且つ/又は、
    上記工具の第1の方向においては創成パターン内で少なくとも局所的に一定値を有するとともに、上記工具の上記第1の方向に垂直に延びる第2の方向においては関数FFt1により表される、上記工具の表面形状に対する特定の修整が施され、
    上記斜め創成法による上記工具の上記修整によって、対応する修整が上記ワークピースの表面に施され、
    上記ワークピースの表面の上記特定の修整は、形状の偏差がない有向のクラウニングである
    ことを特徴とする方法。
  2. 請求項1において、
    上記クラウニングには、ねじれがなく、又は、
    上記クラウニングは、自由に事前定義された方向のねじれを歯面上に有し、
    コンスタント修整の線が、ギヤ歯の動作線に対して、好ましくは60°未満の角度で、より好ましくは30°未満の角度で、さらに好ましくは10°未満の角度で、いっそう好ましくは平行に延びるように、上記ねじれの方向が好適に選択され、且つ/又は、
    上記工具の上記修整の上記第1又は第2の方向及び対角比を選択することにより、上記クラウニングの事前定義された方向が実現され、且つ/又は、
    上記クラウニングは、上記ワークピースの機械加工中に、機械の運動学を修整することなく、上記工具の上記修整のみを介して設けられ、且つ/又は、
    上記クラウニングは、円状、放物線状、若しくは対数状であるか、又は、円状、放物線状、若しくは対数状の複数の線分で構成されている
    ことを特徴とする方法。
  3. 修整済み工具を使用した斜め創成法によって、補正されたギヤ歯形状及び/又は修整済み表面構造を有するワークピースの機械加工方法であって、
    ドレッシング中に上記工具に対するドレッサの位置を上記工具の回転角度に応じて、及び/又は、工具の幅方向位置に応じて変えることにより、上記工具の表面形状に対する特定の修整が施され、且つ/又は、
    上記工具の第1の方向においては創成パターン内で少なくとも局所的に一定値を有するとともに、上記工具の上記第1の方向に垂直に延びる第2の方向においては関数FFt1により表される、上記工具の表面形状に対する特定の修整が施され、
    上記斜め創成法による上記工具の上記修整によって、対応する修整が上記ワークピースの表面に施され、
    上記特定の修整が、歯すじのみの修整である
    ことを特徴とする方法。
  4. 請求項3において、
    上記歯すじの修整は、少なくとも特定の条件下では自由に事前定義され、
    上記歯すじの修整は、関数FFt2として事前定義され、且つ/又は、
    ドレッシング中の上記工具に対する上記ドレッサの位置は、関数FFt1にしたがって、上記工具の回転角度、及び/又は、上記工具の幅方向位置に応じて変えられ、且つ/又は、
    上記第1の方向が上記ワークピースの正面断面にマッピングされるように、上記工具の修整の第1又は第2の方向及び対角比が選択される
    ことを特徴とする方法。
  5. 修整済み工具を使用した斜め創成法によって、補正されたギヤ歯形状及び/又は修整済み表面構造を有するワークピースの機械加工方法であって、
    ドレッシング中に上記工具に対するドレッサの位置を上記工具の回転角度に応じて、及び/又は、工具の幅方向位置に応じて変えることにより、上記工具の表面形状に対して特定の修整が施され、且つ/又は、
    上記工具の第1の方向においては創成パターン内で少なくとも局所的に一定値を有するとともに、上記工具の上記第1の方向に垂直に延びる第2の方向においては関数FFt1により表される、上記工具の表面形状に対する特定の修整が施され、
    上記斜め創成法による上記工具の上記修整によって、対応する修整が上記ワークピースの表面になされ、
    上記特定の修整がエンドリリーフである
    ことを特徴とする方法。
  6. 請求項5において、
    コンスタント修整の線が、ギヤ歯の動作線に対して、好ましくは60°未満の角度で、より好ましくは30°未満の角度で、さらに好ましくは10°未満の角度で、いっそう好ましくは平行に延びており、且つ/又は、
    上記エンドリリーフは、創成エンドリリーフであり、
    上記コンスタント修整の線が、歯の縁部に対して、0°以外の角度αを有している
    ことを特徴とする方法。
  7. 請求項5又は6において、
    コンスタント修整の線に垂直な、上記エンドリリーフの範囲は、円の一部分の形状においては平面状で放物線状であるか、対数的、指数的、又は楕円状であるか、部分的にこのような形状からなるか、部分的にこのような形状及び接線方向の遷移を提供する移行領域を含み、
    上記コンスタント修整の線に垂直な、上記エンドリリーフの範囲は、特に第1の部分においては平面状であり得、移行領域において非修整部分又は別の修整を有する部分と同化し、且つ/又は、
    上記工具の上記修整の第1又は第2の方向及び対角比は、エンドリリーフの所望の方向に応じて選択される
    ことを特徴とする方法。
  8. 請求項5〜7のいずれか一項において、
    上部縁部と下部縁部に異なるエンドリリーフ、特にコンスタント修整の線の範囲が異なるエンドリリーフが設けられ、
    上記2つのエンドリリーフを機械加工するために、異なる対角比が加工において用いられ、且つ/又は、
    上記工具が、
    少なくとも1つの修整済み領域と少なくとも1つの非修整領域とを有し、且つ/又は、
    異なる修整を有する2つの領域、特に配向と第1の方向において異なる修整を有する少なくとも2つの領域を有し、且つ/又は、
    非修整領域が間に介在した、2つの修整済み領域を有し、
    加工が、少なくとも2つの領域において、異なる対角比で実施される
    ことを特徴とする方法。
  9. 修整済み工具を使用した斜め創成法によって、補正されたギヤ歯形状及び/又は修整済み表面構造を有するワークピースの機械加工方法であって、
    ドレッシング中に上記工具に対するドレッサの位置を上記工具の回転角度に応じて、及び/又は、工具の幅方向位置に応じて変えることにより、上記工具の表面形状に対して特定の修整が施され、且つ/又は、
    上記工具の第1の方向においては創成パターン内で少なくとも局所的に一定値を有するとともに、上記工具の上記第1の方向に垂直に延びる第2の方向においては関数FFt1により表される、上記工具の表面形状に対する特定の修整が施され、
    上記斜め創成法による上記工具の上記修整によって、対応する修整が上記ワークピースの表面に施され、
    コンスタント修整の線が、ギヤ歯の動作線に対して、好ましくは60°未満の角度で、より好ましくは30°未満の角度で、さらに好ましくは10°未満の角度で、いっそう好ましくは平行に延びている
    ことを特徴とする方法。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項において、
    ギヤ歯の歯面における、上記ワークピースの表面形状に対する所望の修整が、上記ワークピースの第1の方向においては創成パターン内で少なくとも局所的に一定値を有するとともに、上記ワークピースの上記第1の方向に垂直に延びる第2の方向においては関数FFt2により表され、
    上記ワークピースの表面形状に対するこの修整を行うために使用される上記工具の表面形状の上記修整が、上記工具の第1の方向においては上記創成パターン内で少なくとも局所的に一定値を有するとともに、さらに上記工具の上記第1の方向に垂直に延びる第2の方向においては必要な場合には係数により線形圧縮される関数FFt1により表され、
    上記ワークピースの機械加工時に接触点が上記工具上を移動する第1の線に沿った上記工具の修整が、上記接触点がワークピース上を移動する第2の線に沿った上記ワークピースの上記所望の修整に一致するように、上記工具のマクロ形状、上記工具の動作線、対角比、及び圧縮係数の少なくとも1つが選択され、且つ/又は、
    上記工具の表面形状の上記特定の修整が、ドレッシングプロセス中に上記工具の回転角度及び/又は上記工具の幅方向位置に応じて機械の運動学を変化させることにより施され、特に、従来のドレッシングの運動学に対する、次の軸方向移動についての補正
    a)上記工具の回転角度か上記工具の幅に応じて、上記工具からの上記ドレッサの軸間隔を変える送り出し
    b)上記工具の回転角度か上記工具の幅に応じて、上記工具又は上記ドレッサの軸方向送り出しを変えるシフト
    c)上記工具の回転角度か上記工具の幅に応じて、上記工具と上記ドレッサとの軸交差角を変える旋回
    d)上記工具の回転角度か上記工具の幅に応じて、上記工具の速度を変えること
    のうちの少なくとも1つを行うことによって施される
    ことを特徴とする方法。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法を実施するためのギヤ製造機であって、
    上記ギヤ製造機は、好適には、
    入力関数と、
    それを介して上記修整か上記修整の配向の少なくとも1つを事前定義可能な及び/又は決定可能な演算関数と、
    ワークピースの機械加工の枠組み内で、上記特定の修整を施す制御関数とを有し
    上記入力関数により、所望の修整の入力が可能になり、
    上記演算関数により、製造に必要な修整が決定され、且つ/又は、機械加工プロセス中及び/又は必要な場合にはドレッシングプロセス中に上記修整を施すのに必要な機械運動学的変更が決定され、
    機械加工プロセス中及び/又は必要な場合にはドレッシングプロセス中に、機械運動学的変更をしかるべく行う別の制御関数を備える
    ことを特徴とするギヤ製造機。
  12. 所望の修整を有するワークピースの製造のために必要な工具の修整を決定し、及び/又は、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法の実施の際に必要な機械加工パラメータを決定するためのコンピュータシステムであって、
    所望の修整を入力するための関数と、
    上記ワークピースの上記所望の修整から、上記所望の修整を施すために必要な上記ワークピースの機械加工プロセスのパラメータ、及び/又は、上記工具に必要な修整、及び/又は、上記工具の上記修整を施すために必要な上記工具のドレッシングプロセスの修整を決定する演算関数を有する
    ことを特徴とするコンピュータシステム。
  13. 請求項12において、
    上記コンピュータシステムは、ギヤ製造機に対する又はギヤ製造機に搭載可能なインターフェースを備え、これにより、ドレッシングプロセス中の機械運動学的変更、又は、機械加工プロセスのパラメータの少なくとも1つを上記コンピュータシステムによって事前定義及び/又は決定する
    ことを特徴とするコンピュータシステム。
  14. クラウニング修整を有する歯面を有するギヤ付ワークピース、特に、ギヤホイール、及び/又は、クラウニング修整を有する歯面を有するギヤ付ワークピースを少なくとも1つ備える動力伝達装置であって、
    クラウニングは、形状の偏差のない有向のクラウニングであって、
    上記クラウニングは、ねじれがなく、又は、
    上記クラウニングは、コンスタント修整の線が、ギヤ歯の動作線、修整済み歯面を有するらせん歯付ワークピース、特に、ギヤホイールの動作線、修整済み歯面を有するギヤ付ワークピースを少なくとも1つ備える動力伝達装置の動作線の少なくとも1つに対して、好ましくは60°未満の角度で、より好ましくは30°未満の角度で、さらに好ましくは10°未満の角度で、いっそう好ましくは平行に延びるように選択された方向のねじれを有し、
    修整は、歯すじのみの修整である
    ことを特徴とする動力伝達装置。
  15. 少なくとも1つのエンドリリーフを有するギヤ付ワークピースを少なくとも1つ備える動力伝達装置であって、
    コンスタント修整の線が、ギヤ歯の動作線に対して、好ましくは60°未満の角度で、より好ましくは30°未満の角度で、さらに好ましくは10°未満の角度で、いっそう好ましくは平行に延びており、且つ/又は、
    上記エンドリリーフは、創成エンドリリーフであって、
    上記コンスタント修整の線が、歯の縁部に対して、0°以外の角度αを有しており、及び/又は
    上部縁部及び下部縁部に異なるエンドリリーフ、特に、上記コンスタント修整の線の範囲が異なるエンドリリーフが設けられ、
    且つ/又は、
    修整済み歯面を有するギヤ付ワークピースを少なくとも1つ備え、
    修整は、第1の方向においては創成パターン内で少なくとも局所的に一定値を有するとともに、上記第1の方向に垂直に延びる第2の方向においては関数FFt2により表され、
    コンスタント修整の線が、上記ギヤ歯の動作線に対して、好ましくは60°未満の角度で、より好ましくは30°未満の角度で、さらに好ましくは10°未満の角度で、いっそう好ましくは平行に延びる
    ことを特徴とする動力伝達装置。
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