JP2016127356A - 無線通信端末、周波数制御方法及び制御プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】 航空機と地上との空対地通信におけるドップラーシフトの影響を緩和するために用いる周波数オフセットに関して、より好ましい運用方法を提供する。【解決手段】 航空機に搭載して地上局との空対地通信を行う無線通信端末は、前記地上局に向けて送信波を出力する無線送信部と、前記地上局からの受信波を入力する無線受信部と、前記送信波の周波数にオフセット値を設定するオフセット設定部と、を備え、前記オフセット設定部は、前記無線通信端末の移動速度に対応するように予め定めたオフセット値、又は前記受信波のドップラーシフト量を算出して求めたオフセット値のいずれか一方に切り替え可能に設定する。【選択図】 図1
Description
本発明は、航空機と地上との間の空対地通信(以下、ATG通信と称する。ATG:Air to Ground)におけるドップラーシフトの影響を緩和するための周波数オフセットの技術に関する。
ATG通信に用いる周波数として、地上で使用されている携帯電話サービスに割り当てられている700MHz〜2GHzの周波数帯を用いることが研究されている。この周波数帯をATG通信に割り当てる場合、地上の基地局設備や周波数が再利用できるため、システム全体のコストダウンと周波数の有効利用の観点から、専用周波数を使用する方法に対して有利である。
しかし、一方で、この周波数帯を用いる場合には、航空機の機体に取り付けた無線通信端末と地上の基地局との間に生じるドップラーシフトの影響が無視できないという問題がある。ドップラーシフトの影響は、無線通信回線に用いる周波数帯と、無線通信端末及び地上の基地局との相対速度に依存する。ドップラーシフト量fdは、無線通信端末の送信周波数f、無線通信端末の移動速度(航空機の飛行速度)v、電波伝搬速度(光速度)cとしたとき、fd=(v/c)・fの関係式から求めることができる。たとえば、無線通信回線に用いる周波数が2GHz、航空機の飛行速度が1,200km/hのときのドップラーシフト量は2.2kHzになる。携帯電話サービスに使用されているLTEシステムではサブキャリア周波数の間隔が15kHzであり、2.2kHzのドップラーシフト量はサブキャリア間に干渉をもたらして無線通信回線の品質に大きな影響を及ぼす。
ATG通信におけるドップラーシフトの影響とそれを緩和する技術を開示した特許文献として、例えば、特表2014−510437号公報、特開2001−127695号公報が知られている。これらの特許文献にはドップラーシフト量の測定方法とその測定結果に基づいて送信波の周波数オフセットを行うことや、電力或いは変調方式を変更することが記載されている。しかし、ATG通信における周波数オフセットに係る効果的な運用方法については、いずれも言及されていない。
本発明は、ATG通信におけるドップラーシフトの影響を緩和するために用いる周波数オフセットに関して、より効果的な運用方法を提供することを課題とする。
ことを課題とする。
ことを課題とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る無線通信端末は、航空機に搭載して地上局との空対地通信を行う無線通信端末であって、前記無線通信端末は、前記地上局に向けて送信波を出力する無線送信部と、前記地上局からの受信波を入力する無線受信部と、前記送信波の周波数にオフセット値を設定するオフセット設定部と、を備え、前記オフセット設定部は、前記無線通信端末の移動速度に対応するように予め定めたオフセット値、又は前記受信波のドップラーシフト量を算出して求めたオフセット値のいずれか一方に切り替え可能に設定する。
また、前記オフセット設定部は、前記無線通信端末と前記地上局との間の無線通信回線の品質又は接続状態によって、前記予め定めたオフセット値から前記算出して求めたオフセット値に切り替える。
また、前記無線通信端末は、前記ドップラーシフト量が最も大きい値を示す前記受信波に対応する前記地上局を特定し、該特定した地上局に優先的に接続を行う。
また、前記無線通信端末は、前記地上局の位置情報と前記無線通信端末の位置情報とから、前記無線通信回線の接続が切り替わる先の地上局を特定し、該特定した地上局に優先的に接続を行う。
また、本発明に係る周波数制御方法は、航空機に搭載して地上局との空対地通信を行う無線通信端末における周波数制御方法であって、前記無線通信端末のオフセット設定部が、該無線通信端末の移動速度に対応するように予め定めたオフセット値、又は前記地上局からの受信波のドップラーシフト量を算出して求めたオフセット値のいずれか一方に切り替え可能に設定する。
また、本発明に係る制御プログラムは、航空機に搭載して地上局との空対地通信を行う無線通信端末における周波数制御方法であって、前記無線通信端末のオフセット設定部が、該無線通信端末の移動速度に対応するように予め定めたオフセット値、又は前記地上局からの受信波のドップラーシフト量を算出して求めたオフセット値のいずれか一方に切り替え可能に設定する周波数制御方法を、前記無線通信端末に実行させる。
本発明によれば、ATG通信において、ドップラーシフトの影響が緩和され、航空機に搭載された無線通信端末と地上局との間で良好な通信品質を得ることができる。また、ATG通信において使用する無線通信回線の周波数帯を、携帯電話システムで使用されている周波数帯と同じにすることにより、携帯電話システムの設備リソースを有効に活用することができる。
以下、図を参照しながら本発明の実施形態について説明する。図1は、本実施形態に係る周波数オフセットの概念図である。航空機10には一台以上の無線通信端末20が搭載されている。地上には基地局機能を備える地上局100、110が配置されており、無線通信端末20と地上局100、110との間でATG通信を行う。無線通信端末20と地上局100、110との間のATG通信に使用する無線通信回線は、その周波数帯が特に限定されないが、地上の携帯電話サービスで使用している700MHz〜2GHz帯の周波数帯を用いてもよい。また、無線通信端末20は航空機10の機内において無線LAN端末としても使用してよい。
航空機10は、地上局100の近郊にある空港から離陸して地上局110の上空を通過する飛行ルートをとる。航空機10の飛行移動に伴い、地上局100のサービスエリアに在圏していた無線通信端末20は、地上局100から次第に遠ざかる。無線通信端末20は、次第に地上局110に近づき、地上局100のサービスエリアから地上局110のサービスエリアに移動する。
無線通信端末20は、航空機10が一定の速度を超えるまではドップラーシフトの影響が小さいので、送信周波数は基準周波数fに設定してよい。しかし、航空機10の飛行速度が、たとえば、およそ300km/hを超えると、ドップラーシフトの影響が無視できなくなる。そこで、ドップラーシフトの影響を緩和するために、無線通信端末20は、周波数オフセットを行い、送信周波数を基準周波数fからオフセット値fdを差し引いたf−fdに設定する。
次に、図2を参照してオフセット値fdについて説明する。図2は、無線通信端末20の周波数オフセットに用いるオフセット値fdの説明図である。図2(A)は、無線通信端末20の移動速度(航空機10の飛行速度に同じ)それぞれに対応するオフセット値であり線形値で示される。図2(B)は、無線通信端末20の移動速度が一定の範囲ごとに対応するオフセット値でありステップ値で示される。
オフセット値fdは、コンピュータ(図示しない)を使用して予めシミュレーションを行って算出してもよいし、無線通信端末20が演算処理を行って算出してもよい。コンピュータを使用して予めシミュレーションを行う場合は、前述したドップラーシフトの関係式を用いることにより、無線通信回線に使用する周波数と無線通信端末20の移動速度にもとづいてオフセット値fdを算出する。この場合、オフセット値fdの算出方法は既知の方法を用いてよい。無線通信端末20は、このようなシミュレーションを行って算出したオフセット値fdを、予めコンピュータから取得して、無線通信端末20の内部にプリセット値として保持してもよい。
また、無線通信端末20が演算処理を行う場合は、無線通信端末20が地上局から送信される電波(無線通信端末にとっては受信波)の基準周波数に対する実際の受信波の周波数のずれを測定してドップラーシフト量を推定し、その推定にもとづいてオフセット値fdを算出する。この受信波の周波数のずれの測定からオフセット値fdの算出は、既知の方法を用いてよい。例えば、無線通信端末20の移動速度に比例して変動する受信波の伝搬変動を測定し、それをフーリエ変換することによりドップラースペクトルを計算して、このドップラースペクトルのピーク値から最大ドップラーシフト量を推定してもよい。
次に、図3を参照して、ATG通信におけるハンドオーバの概要について説明する。図3は、ATG通信における地上局のサービスエリアの構成とハンドオーバの概念を示す平面図である。地上局100は、上空に向けて、ビームの中心が120度ずつ離れたビームを放射することによって、sec1、sec2、sec3の3セクタを構成している。地上局110は同様に、sec21、sec22、sec23の3セクタ構成をとり、地上局120は、sec31、sec32、sec33の3セクタ構成をとっている。
航空機10は、地上局100のサービスエリアに属する空港から離陸して地上局110の上空を通過する飛行ルートをとる。航空機10が飛行移動するにつれ、地上局100のサービスエリアに在圏していた無線通信端末20は、地上局100からに遠ざかり、次第に地上局110に近づく。無線通信端末20は、いずれ地上局100のサービスエリアから地上局110のサービスエリアに移動する。この移動に伴って地上局100のsec1〜sec2〜地上局110のsec13〜sec12の順にハンドオーバが行われる。
いま、航空機10が地上局100のsec1のA地点を飛行中の飛行速度がたとえば300km/h未満であれば、無線通信端末20はドップラーシフトの影響は小さい。このとき、無線通信端末20は、送信周波数を基準周波数fに設定している。その後、航空機10が速度を上げながら飛行を続け、地上局100のsec2のB地点に移動したときの飛行速度がたとえば300km/hを超過したとすれば、無線通信端末20はドップラーシフトの影響を受けやすくなる。そこで、無線通信端末20は、ドップラーシフトの影響を緩和するために、送信周波数にオフセット値を設定する。無線通信端末20は、送信周波数を、基準周波数fからオフセット値fdを差し引いたf−fdに設定して送信を行う。オフセット値fdは、予めシミュレーションを行って算出しておいたプリセット値を用いてもよいし、無線通信端末20が受信波を解析して求めた値を用いてもよい。
無線通信端末20は、地上局100のほかに、地上局110、120等の複数の地上局から送信されている電波(受信波)を解析して、最も大きい振動量(ドップラーシフト量)を示す電波を特定する。そして、この観測された最も大きい振動量(ドップラーシフト量)に相当する値をオフセット値fdとしてもよい。
図3の例では、地上局110が航空機10の飛行方向の正面にあることから、地上局110から送信されている電波(受信波)の振動量(ドップラーシフト量)が最も大きい。無線通信端末20は、地上局110、120等の複数の地上局の中から、最も大きい振動量(ドップラーシフト量)を示す電波を送信している地上局110への接続を優先的に行うようにしてもよい。
次に、図4を参照して、無線通信端末20のハンドオーバの手順を説明する。図4は、無線通信端末20が、地上局100のサービスエリアから地上局110のサービスエリアに移動するときのハンドオーバの一例を示すフローチャートである。まず、無線通信端末20は、地上局100のサービスエリアに在圏し地上局100と通信を行っている(S401)。このときの無線通信端末20の移動速度(航空機10の飛行速度)が300km/h未満であれば、無線通信端末20は、地上局100との通信を行う送信周波数は基準周波数fを設定する。
無線通信端末20は、航空機10の飛行移動に伴って、周辺地上局110、120・・・が送信している電波(受信波)の観測を行う。周辺地上局110、120・・・が送信する電波の基準周波数はそれぞれ規格で定められており、無線端末20にとって既知の情報である。無線通信端末20は、この既知の情報である基準周波数と実際に観測した受信波の周波数とのずれを解析してドップラーシフト量が最も大きい値を示す地上局110を特定する(S402)。
無線通信端末20は、航空機10の飛行速度を取得して、その速度がたとえば300km/hを超過した場合に、送信周波数にオフセット値を設定する。このオフセット値は、無線通信端末20の内部に保持している予め算出されたプリセット値の中から、移動速度に対応するオフセット値fd1を設定してもよい。そして、無線通信端末20は、送信周波数を、基準周波数fからオフセット値fd1を差し引いたf−fd1に設定して送信する(S403)。
ここで、無線通信端末20は、fd1の代わりに、受信波を解析して推定したドップラーシフト量から算出したオフセット値fd2を設定してもよい。この場合、最も大きい値のドップラーシフト量から算出したオフセット値fd2を設定してもよい。そして、無線端末20は、送信周波数を、基準周波数fからオフセット値fd2を差し引いたf−fd2に設定して送信してもよい(S403)。なお、オフセット値fd2の設定にあたっては、ドップラーシフト量が最も大きい値を示した地上局110からの受信波の雑音電力を測定して、その雑音電力のレベル値に応じてオフセット値fd2に重みづけをしてもよい。
次に、無線通信端末20は、地上局100から送信されている電波(受信波)の受信レベルと地上局110から送信されている電波(受信波)の受信レベルとの差を算出して、両者の受信レベル差が所定の条件を満たすか否かを判断する(S404)。
両者の受信レベル差が所定の条件を満たす場合には、無線通信端末20は地上局100との通信を地上局110との通信に切り替える。これにより、地上局100のサービスエリアから地上局110のサービスエリアへのハンドオーバが実行される(S405)。ハンドオーバが成功した場合には、無線通信端末20は、地上局100との通信が解除され地上局110との通信に切り替わる(S406、S407)。ハンドオーバが失敗した場合には、S404の手順に戻り再度ハンドオーバが行われる。
、
ここで、ハンドオーバの手順に係る詳細処理は既知の方法をとってよい。また、このハンドオーバは、地上局100から地上局110への切り替わる際に、無線通信端末20と地上局との接続がいったん切断されるハードハンドオーバであってもよいし、その接続が切断されないソフトハンドオーバであってもよい。
ここで、ハンドオーバの手順に係る詳細処理は既知の方法をとってよい。また、このハンドオーバは、地上局100から地上局110への切り替わる際に、無線通信端末20と地上局との接続がいったん切断されるハードハンドオーバであってもよいし、その接続が切断されないソフトハンドオーバであってもよい。
次に図5を参照して、オフセット値の切り替えについて説明する。図5は、地上局100のサービスエリアから地上局110のサービスエリアに移動するときのハンドオーバの他の手順を示すフローチャートである。図4に示すハンドオーバの手順では、設定するオフセット値を、予め算出したオフセット値fd1又は受信波を解析して求めたオフセット値fd2のいずれかを設定するとしたが、図5に示すハンドオーバの他の手順では、設定するオフセット値を、はじめに予め算出したオフセット値fd1を設定して、ハンドオーバが失敗したときに、オフセット値をfd2に設定し直してハンドーバを再度試みる点が異なる。
図5において、無線通信端末20は、図4のS401、S402の手順と同様に、地上局100と通信を行い(S501)、周辺地上局110、120・・・からの受信波を解析してドップラーシフト量が最も大きい地上局110を特定する(S502)。
次に、無線通信端末20は、航空機10の飛行速度を取得して、その速度がたとえば300km/hを超過した場合に、送信周波数にオフセット値を設定する。このオフセット値は、無線通信端末20の内部に保持している予め算出したプリセット値の中から、移動速度に対応するオフセット値fd1を設定してもよい。そして、無線通信端末20は、送信周波数を、基準周波数fからオフセット値fd1を差し引いたf−fd1に設定して送信する(S503)。
無線通信端末20は、地上局100から送信されている電波(受信波)の受信レベルと地上局110から送信されている電波(受信波)の受信レベルとの差を算出して、両者の受信レベル差が所定の条件を満たすか否かを判断する(S504)。
両者の受信レベル差が所定の条件を満たす場合には、無線通信端末20は地上局100との通信を地上局110との通信に切り替える。これにより、地上局100のサービスエリアから地上局110のサービスエリアへのハンドオーバが実行される(S505)。ハンドオーバが成功した場合には、無線通信端末20は、地上局100との通信が解除され地上局110との通信に切り替わる(S506、S507)。
ここで、ハンドオーバが失敗した場合には、無線通信端末20は、受信波を解析して推定したドップラーシフト量から算出したオフセット値fd2を求め直す。そして、無線端末20は、送信周波数を、基準周波数fからオフセット値fd2を差し引いたf−fd2に設定して送信する(S508)。また、受信波の解析にもとづいてオフセット値をfd2に設定しても再びハンドオーバが失敗したときは、もう一度受信波を解析してオフセット値fd2を設定し直してもよい。こうして、オフセット値を切り替えた上で再度ハンドオーバを試みることで、地上局110へのハンドオーバが成功する可能性を高める。
次に図6を参照して、オフセット値を切り替える他の例について説明する。図5においては、周辺地上局110、120・・・からの受信波を解析してドップラーシフト量が最も大きい地上局110を特定(S502)したが、図6では、予め取得した地上局の位置情報と無線通信端末20の現在位置情報により、無線通信回線の接続が切り替わる先の地上局を特定し、次に接続する地上局を特定する点(S602)が異なる。
図6において、無線通信端末20は、予め地上局の位置情報を保持している。また、自身の位置情報は航空機10の現在位置情報を取得している。或いは、無線通信端末20に備えているGPS機能により測位した現在位置情報を取得している。無線通信端末20は、この地上局の位置情報と自身の位置情報とから、現在通信を行っている地上局の次に通信を行うことが予想される地上局を特定する。つまり、ハンドオーバの候補となる地上局を絞り込んで、優先的に接続を行うようにしてもよい。
図5及び図6の例では、地上局100から地上局110へのハンドオーバが失敗したときにオフセット値の設定を切り替えるとしたが、オフセット値の切り替えは、このような無線通信回線の接続状態によって切り替えてもよいし、無線通信回線の品質が一定の値を満たしていないときに切り替えてもよい。たとえば、無線通信回線の誤り率や遅延等の品質情報にもとづいてオフセット値の設定を切り替えてもよい。
次に図7を参照して、無線通信端末20の内部構成について説明する。図7は、無線通信端末20の内部構成を概略的に示す一例である。図7において、無線通信端末20は、無線受信部21、無線送信部22、ドップラー算出部23、オフセット設定部24及び制御部25を備える。
無線受信部21は、地上局100、110、120・・・から送信されてくる電波(受信波)を受信する。無線送信部22は、地上局100、110、120・・・に向けて電波を送信する。無線送信部22から送信される電波の送信周波数は、オフセット値を設定しないときは基準周波数fであるが、オフセット値fdを設定するときは基準周波数からオフセット値fdを差し引いたf−fdである。
ドップラー算出部23は、無線受信部21が受信した受信波からドップラーシフト量を算出する。地上局100、110、120・・・からの受信波の周波数はその基準周波数が規格等により予め定められている。無線通信端末20はこの既知の基準周波数を制御部25に保持している。ドップラー算出部23は、制御部25に保持している各地上局の基準周波数と、無線受信部21が受信した受信波の周波数のずれを解析してドップラーシフト量fdpを算出する。このドップラーシフト量fdpの算出は、無線通信端末20の移動速度(航空機10の飛行速度)情報を参照して行う。
ドップラー算出部23は、ハンドオーバを行う地上局を特定する。たとえば、ドップラーシフト量が最も大きい値を示す受信波に対応する地上局を特定してハンドオーバすることができる。具体的には、無線受信部21が受信した受信波の周波数のずれを解析してドップラーシフト量fdpを算出するときに、周波数のずれが最も大きい地上局が無線通信端末20の進行方向に近いことから、この地上局との接続を優先的に行うようにしてもよい。
また、ドップラー算出部23は、地上局の位置情報と無線通信端末20の位置情報とから、無線通信回線の接続が切り替わる先の地上局を特定することができ、ハンドオーバ等の際に、この特定した地上局に優先的に接続を行うようにしてもよい。詳述すると、無線通信端末20の現在位置情報(航空機10の現在位置情報)と各地上局の位置情報を利用して、ドップラーシフト量fdpの算出を行う対象とする地上局の数を絞り込むようにしてもよい。たとえば、無線通信端末20と各地上局との位置関係から、無線通信端末20の進行方向(航空機10の進行方向)に位置する地上局に対象を絞って受信波の解析を行ってもよい。これにより、演算処理の規模が小さくなり、より短時間でのドップラーシフト量の算出が可能になる。
オフセット設定部24は、ドップラー算出部23が算出したドップラーシフト量にもとづいてオフセット値fdを設定してもよい。算出したドップラーシフト量fdpをオフセット値fd2として設定してもよいし、受信波の雑音電力のレベル値に応じて、算出したドップラーシフト量fdpに重みづけをした値をオフセット値fd2として設定してもよい。また、オフセット値fdは、予めコンピュータでシミュレーションして算出した値をオフセット値fd1として設定してもよい。オフセット設定部は、予め算出したオフセット値fd1と受信波を解析して求めたオフセット値fd2を切り替え可能に設定できるようになっている。
制御部25は、無線受信部21、無線送信部22、ドップラー算出部23及びオフセット設定部24に対する処理の実行を制御し管理を行う。制御部25は、CPU、記憶装置等のハードウェアと、オフセット値の設定に係る処理を実行する制御プログラムをはじめとする各種アプリケーションプログラムやソフトウェアを備えている。また、予め算出したオフセット値を保持しているほか、航空機10の飛行速度情報、位置情報、飛行ルートに係る情報を保持している。これらの航空機10に係る情報は航空機10から取得してよい。位置情報に関しては、航空機10或いは無線通信端末20の内部にGPS機能を備えて、GPS機能によって測位した情報を取得してよい。また、制御部25は、地上局の位置情報などの各種の情報を保持している。
10・・・航空機
20・・・無線通信端末
21・・・無線受信部
22・・・無線送信部
23・・・ドップラー算出部
24・・・オフセット設定部
25・・・制御部
100、110、120・・・地上局
20・・・無線通信端末
21・・・無線受信部
22・・・無線送信部
23・・・ドップラー算出部
24・・・オフセット設定部
25・・・制御部
100、110、120・・・地上局
Claims (6)
- 航空機に搭載して地上局との空対地通信を行う無線通信端末であって、
前記無線通信端末は、
前記地上局に向けて送信波を出力する無線送信部と、
前記地上局からの受信波を入力する無線受信部と、
前記送信波の周波数にオフセット値を設定するオフセット設定部と、を備え、
前記オフセット設定部は、前記無線通信端末の移動速度に対応するように予め定めたオフセット値、又は前記受信波のドップラーシフト量を算出して求めたオフセット値のいずれか一方に切り替え可能に設定すること、を特徴とする無線通信端末。 - 請求項1に記載の無線通信端末であって、
前記オフセット設定部は、前記無線通信端末と前記地上局との間の無線通信回線の品質又は接続状態によって、前記予め定めたオフセット値から前記算出して求めたオフセット値に切り替えること、を特徴とする無線通信端末。 - 請求項1又は2に記載の無線通信端末であって、
前記ドップラーシフト量が最も大きい値を示す前記受信波に対応する前記地上局を特定し、該特定した地上局に優先的に接続を行うこと、を特徴とする無線通信端末。 - 請求項1又は2に記載の無線通信端末であって、
前記地上局の位置情報と前記無線通信端末の位置情報とから、前記無線通信回線の接続が切り替わる先の地上局を特定し、該特定した地上局に優先的に接続を行うこと、を特徴とする無線通信端末。 - 航空機に搭載して地上局との空対地通信を行う無線通信端末における周波数制御方法であって、
前記無線通信端末のオフセット設定部が、該無線通信端末の移動速度に対応するように予め定めたオフセット値、又は前記地上局からの受信波のドップラーシフト量を算出して求めたオフセット値のいずれか一方に切り替え可能に設定すること、を特徴とする周波数制御方法。 - 請求項5に記載の周波数制御方法を無線通信端末に実行させるための制御プログラム。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2014265208A JP2016127356A (ja) | 2014-12-26 | 2014-12-26 | 無線通信端末、周波数制御方法及び制御プログラム |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11297623B2 (en) | 2017-09-08 | 2022-04-05 | Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. | System and method for air-to-ground communication involving an aircraft |
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2014
- 2014-12-26 JP JP2014265208A patent/JP2016127356A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US11297623B2 (en) | 2017-09-08 | 2022-04-05 | Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. | System and method for air-to-ground communication involving an aircraft |
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