JP2016124940A - ゴム又は熱可塑性エラストマー組成物及び当該組成物からなる成形体 - Google Patents

ゴム又は熱可塑性エラストマー組成物及び当該組成物からなる成形体 Download PDF

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Abstract

【課題】繊維化PTFEが分散されているゴム又は熱可塑性エラストマー組成物において、ゴム又は熱可塑性エラストマーの柔軟性を維持したまま、引裂強度、モジュラスなどの機械的強度を向上させた、押出成形が可能なゴム又は熱可塑性エラストマー組成物を提供する。【解決手段】ゴム又は熱可塑性エラストマー組成物が、(a)繊維化されたポリテトラフルオロエチレンと(b)ゴム又は熱可塑性エラストマーを含み、上記(a)繊維化されたポリテトラフルオロエチレンが分散された成形体の表面又は断面415mm2において、繊維径が1.5μm以上であり、かつ繊維長が0.5mm以上である上記(a)繊維化されたポリテトラフルオロエチレン5本以上が存在する。【選択図】なし

Description

本発明は、ゴム又は熱可塑性エラストマー組成物及び当該組成物からなる成形体に関する。更に詳しくは、柔軟性などの特性を維持しながら、引裂強度、モジュラスなどの機械的強度を向上させたゴム又はエラストマー組成物及び当該組成物からなる成形体に関する。
ゴム又は熱可塑性エラストマーは、柔軟性などの特性に優れることから、チューブ、シート、パッキン、カバー材などの各種成形体に広く使用されている。しかし、ゴム又は熱可塑性エラストマーは、引裂強度、モジュラスなどの機械的強度に劣るという欠点を有しており、様々な検討が、ゴム又は熱可塑性エラストマーの機械的強度を向上させるために行われてきた。例えば、繊維化され得るポリテトラフルオロエチレン(以下、「PTFE」と呼ぶ場合がある)が添加され、補強されたゴム又は熱可塑性エラストマー組成物が検討されている。
高い伸び率、引裂強度、引張強度及びモジュラスを有するゴム成形体を得るため、1〜20重量部のPTFE粉末と無機充填剤が混合されて、PTFE粉末が長さ0.1〜0.5μmの繊維に繊維化されると共に無機充填剤がPTFEの繊維間に分散され、次いで、上記無機充填剤が分散された繊維化PTFEと、100重量部のゴム及び加硫系薬剤が混練されて製造されるゴム組成物が検討された(例えば、特許文献1参照)。
上記ゴム組成物中の繊維化PTFEは、分散性向上のために、PTFE粉末がゴムと混練される前の予備繊維化などの処理に付されてからゴムと混練され、更なる繊維化がされている。更に、上記繊維化PTFEは、ゴムとの混練時の高剪断力により、短く分岐された細い繊維が3次元ネットワークを形成する構造をとっている。繊維が短く細いため、上記繊維化PTFE1本あたりの補強効果は小さいから、十分な補強効果を得るために、PTFEの配合量が多くなる。しかし、PTFEの配合量が多くなると、繊維化PTFEを含む組成物の柔軟性が低下し、また、粘度が高くなり押出成形が不可能になる。一方、PTFEの配合量が少なくなると、繊維化PTFEの存在密度のばらつきの影響を受けやすく、成形体への繊維化PTFEの補強効果が十分に得られない。
また、成形性を高めるために溶融張力を向上させたり、難燃性、特に滴化防止性を向上させるために繊維化PTFEを分散させた樹脂組成物なども検討されているが、成形体の補強効果はほとんど得られない。
特開平5-39384号公報
繊維化PTFEが分散されているゴム又は熱可塑性エラストマー組成物は、引裂強度、モジュラスなどの機械的強度が向上しているが、機械的強度を向上させながらPTFEの配合量を抑えることは検討されてこなかった。PTFEの配合量を抑えると、繊維化PTFEを含む組成物の柔軟性が維持され、押出成形による成形も可能になる。
本発明が解決しようとする課題は、繊維化PTFEが分散されているゴム又は熱可塑性エラストマー組成物において、ゴム又は熱可塑性エラストマーの柔軟性を維持したまま、引裂強度、モジュラスなどの機械的強度を向上させた、押出成形が可能なゴム又は熱可塑性エラストマー組成物の提供である。本発明の別の課題は、当該組成物からなる成形体の提供である。
本発明の発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、PTFEをゴム又は溶融された熱可塑性エラストマーと低い剪断力で混練して得られる、長い繊維化PTFEが分散された、ゴム又は熱可塑性エラストマー組成物が、上記特性を有することを見出し本発明を完成させるに至った。
本発明は、(a)繊維化されたポリテトラフルオロエチレンと(b)ゴム又は熱可塑性エラストマーを含み、上記(a)繊維化されたポリテトラフルオロエチレンが分散された成形体の表面又は断面415mm2において、繊維径が1.5μm以上であり、かつ繊維長が0.5mm以上である上記(a)繊維化されたポリテトラフルオロエチレン5本以上が存在する、ゴム又は熱可塑性エラストマー組成物である。より好ましくは、(a)繊維化されたポリテトラフルオロエチレンが分散された成形体の表面又は断面415mm2において、繊維径が2μm以上であり、かつ繊維長が1mm以上である上記(a)繊維化されたポリテトラフルオロエチレン3本以上が存在する、ゴム又は熱可塑性エラストマー組成物である。
また、好ましくは、上記ゴム又は熱可塑性エラストマー組成物に含まれる、繊維径が1.5μm以上であり、かつ繊維長が0.5mm以上である上記(a)繊維化されたポリテトラフルオロエチレンの繊維1本当たりの、長さが100μm以上の分岐又は交差の数は1個以下である。
更に、本発明は、上記ゴム又は熱可塑性エラストマー組成物からなる成形体である。
本発明のゴム又は熱可塑性エラストマー組成物は、長い繊維化PTFEが分散されている、高い強度を有するゴム又は熱可塑性エラストマー成形体を与える。
単軸押出機で成形した成形体を示す図
本発明のゴム又は熱可塑性エラストマー組成物は、基体として(b)ゴム又は熱可塑性エラストマーを含む。ゴムは特定のゴムに限定されない。ゴムの具体例は、天然ゴム、ニトリル・ブタジエンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴム、ニトリルゴム、ポリオレフィンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、ポリウレタンゴムなどである。熱可塑性エラストマーは特定の熱可塑性エラストマーに限定されない。熱可塑性エラストマーの具体例は、フッ素系エラストマー、ポリスチレン系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマー、ポリ塩化ビニル系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、ポリアミド系エラストマー、ポリエステル系エラストマーなどである。1種又は2種以上のゴム又は熱可塑性エラストマーが使用される。
本発明のゴム又は熱可塑性エラストマー組成物は、(a)繊維化されたポリテトラフルオロエチレンを含む。本発明のポリテトラフルオロエチレンは、例えば乳化重合によって得られるファインパウダーで、剪断力で繊維化されるものであればよく、10質量%以下の異種モノマーが共重合され得るポリテトラフルオロエチレンである。一般に、当該ファインパウダーの一次粒子径は0.2μm程度である。当該ファインパウダーは、通常、一次粒子が凝集した、粒子径が100〜500μm程度の二次粒子の状態で流通しており、高分子材料へ分散される際には、分散性を高めるために、当該2次粒子を粉砕して用いられることが多い。本発明のゴム又は熱可塑性エラストマー組成物には、当該ファインパウダーは、好ましくは、二次粒子の形態で使用される。二次粒子の形態で使用することにより、繊維化された時のポリテトラフルオロエチレンの繊維は、繊維径が1.5μm以上であり、かつ繊維長が0.5mm以上であるものが多く形成される。その結果、(a)繊維化されたポリテトラフルオロエチレンが分散された成形体の表面又は断面415mm2において、繊維径が1.5μm以上であり、かつ繊維長が0.5mm以上である(a)繊維化されたポリテトラフルオロエチレン5本以上が存在するようになる。
(a)繊維化されたポリテトラフルオロエチレンの繊維径が上記範囲にあるから、(a)繊維化されたポリテトラフルオロエチレンは切断され難く、本発明のゴム又は熱可塑性エラストマー組成物は高い引裂強度を有する。(a)繊維化されたポリテトラフルオロエチレンの繊維長が上記範囲にあるから、(a)繊維化されたポリテトラフルオロエチレンと(b)ゴム又は熱可塑性エラストマーとの接触面積が大きくなる。従来の繊維化PTFEを分散させた組成物では、繊維1本当たりの接触面積は大きくとも0.00015mm2程度なのに比べ、本発明の繊維化PTFEの接触面積は0.0025mm2以上である。接触面積が大きいことで、接触面での摩擦力が大きくなって、ポリテトラフルオロエチレンの添加量が少なくても(a)繊維化されたポリテトラフルオロエチレンによる高い補強効果が得られる。更に、5本以上の(a)繊維化されたポリテトラフルオロエチレンが、(a)繊維化されたポリテトラフルオロエチレンが分散された成形体の表面又は断面415mm2において存在するから、本発明のゴム又は熱可塑性エラストマー組成物は、高い強度を有するゴム又は熱可塑性エラストマー成形体を与える。
好ましくは、繊維径が1.5μm以上であり、かつ繊維長が0.5mm以上である(a)繊維化されたポリテトラフルオロエチレン繊維1本当たりの、長さが100μm以上の分岐又は交差の数が1個以下である。つまり、(a)繊維化されたポリテトラフルオロエチレンの分岐と交差は少なく、(a)繊維化されたポリテトラフルオロエチレンのネットワークが粗であるから、本発明のゴム又は熱可塑性エラストマー組成物は高い柔軟性を有し得る。
本発明のゴム又は熱可塑性エラストマー組成物は、着色剤、耐衝撃性改良剤、酸化防止剤、防黴剤、難燃剤、帯電防止剤、充填剤、紫外線吸収剤、光安定剤、発泡剤等の、その他の添加剤を含有し得る。
本発明のゴム又は熱可塑性エラストマー組成物の製造方法は特定の方法に限定されない。好ましい当該製造方法は、次のとおりである。まず、(b)ゴム又は熱可塑性エラストマーが混練機で混練される。混練機の具体例は、密閉型混練機、ミキシングロール、単軸押出機、2軸押出機である。いずれも、高せん断がかからないデザインのスクリューなどが選定され、例えば、2軸押出機として、好ましくは、非噛み合い型スクリューが使用される。次いで、PTFEファインパウダーが、粉砕せずにそのまま(b)ゴム又は熱可塑性エラストマーを混練している混練機に投入され、低い剪断力が付与されながら混練され、当該PTFEファインパウダーが繊維化される。このとき、繊維が破断しない程度のせん断力や混練時間に留めておかなければならない。ゴムの混練などで一般に用いられるニーダーなどは、分散させるために混練時間を十分に長くする必要があり、また、バンバリーミキサーなどはせん断がかかりすぎるため好ましくない。例えば、ミキシングロールは低せん断での混練に向くが、本発明のゴムの混練に使用される場合、ロール間のギャップは、望ましくは通常より2倍程度広げられる。また、2軸押出機が熱可塑性エラストマーの混練に使用される場合、当該PTFEファインパウダーは、望ましくはサイドフィーダーによりシリンダーの途中から溶融した熱可塑性エラストマーへ投入され、混練される。その他の添加剤は、任意の時期に添加される。
本発明のゴム又は熱可塑性エラストマー組成物は、種々の成形方法で成形体に成形される。成形に使用される好ましい成形機は、単軸押出機、射出成形機などである。本発明のゴム又は熱可塑性エラストマー組成物は、補強材として繊維化されたPTFEを含む従来のゴム又はエラストマー組成物と異なり、容易に押出成形で成形される。例えば、単軸押出機で成形した成形体の一例を図1に示す。(a)は、本発明のゴム又はエラストマー組成物1を単層で成形したチューブである。(b)は、本発明のゴム又はエラストマー組成物1を被覆層として使用した2層チューブであり、(c)は、本発明のゴム又はエラストマー組成物1を中間層とした多層チューブの例である。必要な特性に応じて、積層する樹脂または積層する層の数を選定して成形する。また、本発明のゴム又は熱可塑性エラストマー組成物は、従来のように圧縮成形機などで成形され得る。この場合、本発明のゴム又は熱可塑性エラストマー組成物は、その粘度が高くても成形可能であるため、PTFEの添加量がある程度多くされていても良い。(b)ゴム又は熱可塑性エラストマーが、溶剤に可溶である場合、本発明のゴム又は熱可塑性エラストマー組成物は、溶剤に分散されてコーティング剤として利用可能である。
以下、実施例により本発明が詳細に説明されるが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
実施例1
フッ素系エラストマー(ダイニオンTHV221GZ 3M(株)製)がラボプラストミル((株)東洋精機製作所製)ミキサーに投入され、200℃で溶融された。トルクが安定した(適した粘度になった)ことを確認して、PTFEファインパウダー(F106 ダイキン工業(株)製)1.0質量%が投入され、200℃で5分間混合され、試料が得られた。
実施例2
実施例1のPTFEファインパウダーのグレードを変えて、別のPTFEファインパウダー(640J 三井・デュポンフロロケミカル(株)製)が、実施例1と同様の条件で溶融混練され、試料が得られた。
実施例3
シリコーンゴム(KE581−U 信越化学工業(株)製)がラボプラストミルミキサーに投入され、50℃で混練された。トルクが安定したことを確認して、PTFEファインパウダー(F106 ダイキン工業(株)製)1.0質量%が投入され、50℃で5分間混合され、試料が得られた。
比較例1
実施例1で使用したフッ素系エラストマー(THV221GZ)にPTFEファインパウダーを配合せずに、実施例1と同様の条件で溶融混練され、試料が得られた。
比較例2
実施例3で使用したシリコーンゴム(KE581−U 信越化学工業(株)製)にPTFEファインパウダーを配合せずに、実施例3と同様の条件で混練され、試料が得られた。
比較例3
実施例1と同じ組成で、ラボプラストミルミキサーの混練時間以外は同様の条件で溶融混練され、試料が作成された。ラボプラストミルミキサーの混練時間を30分間として試料が得られた。
実施例1、2及び比較例1、3で得られた各試料は、ホットプレスにより200℃で加圧され、厚さ1mmのシートが作製され、各種物性が測定された。結果が表1に示される。
実施例3及び比較例2で得られた各試料は、ホットプレスにより170℃で加圧され、加圧状態で10分間加硫されて厚さ1mmのシートが作製され、各種物性が測定された。結果が表1に示される。
各種物性と測定方法は下記のとおりである。
(1)繊維径、繊維長、分岐又は交差の数
上記試料が、加熱ヒーター付プレス機により、試料の融点以上の温度で加圧され、厚さ500μm程度のシートが作製された。当該シート中のPTFE繊維の繊維長と繊維径が、デジタル式光学顕微鏡((株)ハイロックス製KH-2700)が使用されて測定され、24mm×17mmスケールに存在する、繊維径が1.5μm以上であり、かつ繊維長が0.5mm以上である繊維化PTFEの数が計測された。
また、上で計測した、繊維径が1.5μm以上であり、かつ繊維長が0.5mm以上であるPTFE繊維について、100μm以上の長さを有する分岐または交差の数が計測された。PTFE繊維同士が交わった部分をデジタル光学顕微鏡で確認し、交わった各繊維について、顕微鏡の焦点深度が異なるものは分岐又は交差としてカウントされない。より精密な測定方法として、高コントラストX線CT装置を使用し、繊維の状態を観察できる。
(2)引裂強度
上記厚さ1mmのシートが、切り込み有りアングル形打ち抜き型が使用されて打ち抜かれ、試験片が作製された。当該試験片が破断されるまでの引張応力の最高値が、引張試験機((株)島津製作所製オートグラフAGS-J)が使用され、チャック間距離50mm、引張速度500mm/minで測定された。測定方法は、JIS K6252に準ずる。
(3)引張強度
上記厚さ1mmのシートが、JIS3号ダンベル形打ち抜き型が使用されて打ち抜かれ、試験片が作製された。当該試験片の破断伸び率、100%モジュラスが、引張試験機((株)島津製作所製オートグラフAGS−J)が使用され、チャック間距離60mm、引張速度500mm/minで測定された。測定方法は、JIS K6251に準ずる。
(4)硬度
デジタルゴム硬度計DD2(高分子計器(株))が使用され、硬度がタイプAで測定された。測定方法は、JIS K6253に準ずる。
Figure 2016124940
1)スリーエムジャパン(株)製THV221GZ
2)信越化学工業(株)製KE581U
3)ダイキン工業(株)製F106
4)三井・デュポンフロロケミカル(株)製640J
実施例1及び2のフッ素系エラストマー組成物から得られたシートは、繊維化されたポリテトラフルオロエチレンを含まない比較例1のフッ素系エラストマーのシートと比較して、引裂強度及び100%モジュラスが向上し、硬度はほとんど変わらず、柔軟性が維持された。繊維化されたポリテトラフルオロエチレンが分散されたシートの24mm×17mmスケールに存在する、繊維径が1.5μm以上であり、かつ繊維長が0.5mm以上である繊維化されたポリテトラフルオロエチレンの数が5本未満である比較例3のフッ素系エラストマー組成物から得られたシートの引裂強度は、実施例1及び2のフッ素ゴム組成物から得られたシートの引裂強度よりかなり小さかった。実施例3のシリコーンゴム組成物から得られたシートは、繊維化されたポリテトラフルオロエチレンを含まない比較例2のシリコーンゴムのシートと比較して、引裂強度、100%モジュラス、及び破断伸び率が向上し、硬度はほとんど変わらず、柔軟性が維持された。
本発明のゴム又は熱可塑性エラストマー組成物は、好適にチューブに押出成形される。
1・・・ゴム又はエラストマー組成物

Claims (3)

  1. (a)繊維化されたポリテトラフルオロエチレンと(b)ゴム又は熱可塑性エラストマーを含み、
    上記(a)繊維化されたポリテトラフルオロエチレンが分散された成形体の、表面又は断面415mm2において、繊維径が1.5μm以上であり、かつ繊維長が0.5mm以上である上記(a)繊維化されたポリテトラフルオロエチレン5本以上が存在する、ゴム又は熱可塑性エラストマー組成物。
  2. 繊維径が1.5μm以上であり、かつ繊維長が0.5mm以上である上記(a)繊維化されたポリテトラフルオロエチレンの繊維1本当たりの、長さが100μm以上の分岐又は交差の数が1個以下である、請求項1に記載されているゴム又は熱可塑性エラストマー組成物。
  3. 請求項1又は2に記載されているゴム又は熱可塑性エラストマー組成物からなる成形体。
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