JP2016123320A - 低またはノンアルコールのワイン風飲料 - Google Patents

低またはノンアルコールのワイン風飲料 Download PDF

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祐美 山本
まゆ佳 西井
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Abstract

【課題】アルコール度数が低いにもかかわらず、ワイン様の味わいが感じられる飲料を提供することを目的とする。
【解決手段】アルコール度数が3%未満であり、果汁率が20%以下の飲料において、アセスルファムカリウムと、0.03g/100ml以上のブドウ由来のアントシアニンとを含有させることにより、飲料の酒らしい味わいを増強し、飲料にワインを思わせるような味わい(ワインテイスト)を付与する。上記によりアセスルファムカリウムに特有の味質も改善される。
【選択図】なし

Description

本発明は、アルコール度数が低いにもかかわらず、酒らしい味わい、特に、ワイン様の味わいが感じられる飲料に関する。
ビールやカクテル等の酒類の香味を模倣しながらアルコール(エタノール)をほとんど含まないノンアルコールビールやノンアルコールカクテル等のノンアルコール飲料(アルコール度数1%未満)が人気を集めている。さらに、ノンアルコール飲料の中でも、アルコール度数が0.01%未満で、「アルコール度数0.00%」と商品に表示されるものもある。これらのノンアルコール飲料は、アルコール(エタノール)を含まないという点ではソフトドリンク等の通常の飲料(非アルコール飲料)と共通しているが、モデルとなったビールやカクテル等の酒類の風味に近づくように品質設計され、消費者もそのような品質を期待しているという点で明確に異なっている。
ノンアルコール飲料は、アルコールを含まないことから、酒類のもつ奥行きのある味わいや幅を再現することは容易ではない。酒らしい味わいを期待する消費者の嗜好を満足させるようなノンアルコール飲料の開発は、飲料メーカー各社にとって解決すべき課題となっている。
ノンアルコール飲料に酒らしさを付与する方法として、特許文献1には、飲料中のカプサイシン類濃度と炭素数3〜5の脂肪族1価アルコール濃度とを特定の範囲に調整することを特徴とする方法が記載されている。特許文献1には、カプサイシン(辛味付与成分)と脂肪族1価アルコールによるえぐみ風味とのバランスにより、非アルコール飲料にアルコール感を付与できたと記載されている。
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、刺激的な辛みを有するカプサイシンを用いる必要があるため、モデルとなる飲料の種類によっては、その香味を再現しにくいという問題がある。例えば、特許文献1には、「アルコール感が付与された飲料」は、チューハイ様飲料、カクテル様飲料、ワイン風飲料や、その他アルコール飲料との代替性がある飲料をいうと記載されてはいるものの、実際には、繊細な特有の香味を有するアルコール飲料や、舌の上で厚み、丸みのある味わいが感じられるようなアルコール飲料、例えば、ワインを、特許文献1に記載されるようなカプサイシンを用いた方法で製造することは困難である。特許文献1には、具体的に、ワイン風のノンアルコール飲料を製造した例の記載はない。
特開2012−16308号公報
本発明は、アルコール度数が低い飲料にもかかわらず、酒らしい味わい、特に、ワイン様の味わいが感じられる飲料を提供することを目的とする。
本発明者らは、アルコール飲料の「酒らしさ」について検討をし、アルコールの持つふくよかな厚み及び甘味、かすかな苦味が、アルコール飲料の「酒らしい味わい」につながることを見出した。これに基づいて、アルコール度数が低い飲料に「酒らしい味わい」を付与することを検討した結果、アセスルファムカリウムの有する甘味とかすかな苦味が「酒らしい味わい」につながることを見出した。さらに、アセスルファムカリウムに加えて、ブドウ由来のアントシアニンを一定量飲料に含有させることにより、甘味と苦味に加えて、ワインのような渋味や厚みを飲料に付与することができることを見出した。また、アセスルファムカリウムには、人工的なクセのある甘さが残ることがあるが、アセスルファムカリウムに一定量のブドウ由来のアントシアニンを組み合せることにより、アセスルファムカリウムの味質を改善できることを見出した。すなわち、本発明は、これらに限定されないが、以下の態様を含む。
[1]アセスルファムカリウムと、0.03g/100ml以上のブドウ由来のアントシアニンとを含有する、果汁率が20%以下であり、アルコール度数が3%未満である、飲料。
[2]ワインテイストの飲料である、[1]に記載の飲料。
[3]アセスルファムカリウムの濃度が、0.0025〜0.075g/100mlである、[1]または[2]に記載の飲料。
[4]アルコール度数が1%未満である、[1]〜[3]のいずれか1項に記載の飲料。
[5]アルコール度数が0.01%未満である、[4]に記載の飲料。
[6]炭酸ガスを含有する、[1]〜[5]のいずれか1項に記載の飲料。
本発明により、アルコール度数が低いにもかかわらず、甘味と若干の苦味とを有する酒らしい好ましい味わい(本明細書においては、単に「酒らしい好ましい味わい」、「酒らしい味わい」、「酒感」、又は「アルコール感」ということもある)を存分に有し、さらにワインを思わせる渋味や厚み、それらによる複雑味が感じられるワイン風の飲料を提供することができる。このような効果が得られる理由として、本発明者らは、アセスルファムカリウムに特有の若干の苦味、特に後半に感じる苦味と、アントシアニンのポリフェノールの渋味とが組み合わさることにより、酒らしさの苦味、厚み、特にワイン様の複雑味が飲料に付与されるのではないかと推測している。
本発明は、アルコール度数が3%未満、あるいは1%未満、さらには0.01%未満の飲料(すなわち、ノンアルコール飲料)において、アセスルファムカリウムと一定量のブドウ由来のアントシアニンとを含有させることにより、飲料の酒らしい味わいを増強し、また、飲料にワインを思わせる味わいを付与するものである。本発明の飲料は、ブドウ果汁を含有していてもよいが、ブドウ果汁の含有量(果汁率)は、20%以下である。
(アセスルファムカリウム)
本発明の飲料には、アセスルファムカリウムが配合されている。アセスルファムカリウム(分子式CKNOS、化学名3,4−ジヒドロ−6−メチル−3−ポタシオ−4−オキソ−1,2,3−オキサチアジン2,2−ジオキシド)は、人工甘味料の1つであり、ショ糖の約200倍の甘味を有することが知られている。
アセスルファムカリウムの飲料中の濃度は、0.0025〜0.075g/100mlが好ましく、0.0030〜0.050g/100mlがさらに好ましく、0.0050〜0.030g/100mlが特に好ましい。なお、後述する通り、本発明の飲料は、飲用する際に所定の割合に希釈して飲まれるような濃縮タイプの飲料として調製してもよく、その場合には、希釈した後の飲料において所定の濃度となるように各成分を調整すればよい。
飲料中のアセスルファムカリウムの濃度は、例えば、下記の条件で分析及び定量することができる。
・カラム: Cadenza CD−C−18
・移動相: ACN/10mMギ酸アンモニウム(13/87)
・流速: 1.0ml/min
・温度: 37℃
・検出器: UV検出器(210nm)
・注入量: 1μL。
(ブドウ由来のアントシアニン)
本発明の飲料には、アセスルファムカリウムに加えて、0.03g/100ml以上のブドウ由来のアントシアニンが配合されている。本発明でいうブドウ由来のアントシアニンとは、ブドウ果皮等に含まれるマルビジン−3−グルコシド、ペオニジン−3−グルコシド、シアニジン−3−グルコシド、及びデルフィニジン−3−グルコシドの4成分をいう。ブドウ由来のアントシアニンを0.03g/L以上含むとは、これら4成分の合計が0.03g/100ml以上であることを意味する。好ましくは、本発明のブドウアントシアニンは、少なくともマルビジン−3−グルコシドを含み、さらに好ましくは少なくともマルビジン−3−グルコシド及びペオニジン−3−グルコシドを含む。このようなブドウ由来のアントシアニンとしては、着色料として市販されているブドウ果皮色素を用いることができ、また、ブドウから水、エタノール等を用いて色素を抽出して用いてもよい。
本発明の飲料は、ブドウ由来のアントシアニンを、0.03g/100ml以上の量で含む。アセスルファムカリウムに加えて、ブドウ由来のアントシアニンを0.03g/100ml以上含有することにより、アセスルファムカリウムの苦味に、ワインらしい渋さと厚みが付与されて、飲料のワインらしさが顕著に向上する。好ましくは0.05g/100ml以上である。この量で含有すると、アセスルファムカリウムのクセのある甘さが目立たなくなる。ブドウ由来のアントシアニンは、多量に入れすぎると渋味が際立って飲みにくくなることがあるので、量の上限は、好ましくは1g/100mlである。すなわち、飲料中のブドウ由来のアントシアニンの量は、好ましくは0.03〜1g/100mlである。
飲料中のブドウ由来のアントシアニンの濃度は、例えば、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)などを用いて分析することができ、例えば、アントシアニンの標品をHPLC分析し、アントシアニンの主な発色域である520nmにおける応答係数(mg/ピーク面積)を求め、サンプルのHPLC分析によるアントシアニンのピーク面積に標品から求めた応答係数を乗じてアントシアニン含量を計算することができる。
(果汁)
本発明の飲料は、ワイン様のフルーティーさを付与する、赤ワインのような色を再現するなどの目的で、果汁が添加されていてもよい。果汁の種類は、上記の目的を妨げないものであればよく、特に限定されないが、ワイン様の味わいの観点からは、ブドウ果汁が好ましい。特に、赤ブドウ果汁及び/又は黒ブドウ果汁が好ましい。果汁は、多く添加しすぎると、飲料の酒らしさが損なわれる(飲料がジュース様になる)ので、飲料中の果汁率は、20%以下である。ここで、果汁率とは、飲料中の果汁の割合をストレート果汁に換算して示した値をいう。例えば、果汁率200%の濃縮果汁を飲料中に10重量%用いた場合には、飲料の果汁率は20%となる。
(飲料)
本発明の飲料は、上記の通り、アルコール度数が3%未満であり、アセスルファムカリウムと一定量のブドウ由来のアントシアニンとを含有している。本発明の飲料は、アルコール度数が3%未満と低いにもかかわらず、酒らしい味わい、特にワイン様の風味が増強又は付与されたと感じることができる。本発明において、「ワイン風の飲料」とは、消費者が、ワインを想起するような飲料全般をいう。また、「ワインテイスト飲料」とは、消費者が、飲んだ時に、ワインの味わいであると感じるような飲料全般をいう。
本発明では、アルコール度数が非常に低い飲料や、あるいはアルコールを含まない飲料においても、酒らしい味わいを付与又は増強することができるから、飲料のアルコール度数は、1%未満、さらには0.5%未満、さらには0.01%未満であってもよい。なお、本発明において、特に断りがない限り、「アルコール」とは、エタノールのことをいう。また、アルコール度数とは、エタノールの容量%のことをいう。本発明の飲料のアルコール度数(エタノールの容量%)は、公知の手法を用いて測定することができる。例えば、国税庁所定分析法(平19国税庁訓令第6号、平成19年6月22日改定)に記載の方法によって測定することができ、また、アルコールが極めて微量の場合には、ガスクロマトグラフィー(GC)を用いて分析することができる。
本発明の飲料がアルコールを含有する場合、アルコールの供給源は特に限定されないが、飲料の味わいに影響しにくい連続式蒸留アルコール(ウオツカ、ニュートラルスピリッツ、グレーンスピリッツ、甲類焼酎など)を用いることが好ましい。また、果実を原料として発酵させて得た果実酒を用いて飲料にフルーティーな味わいを与えてもよく、そのような果実酒としてワイン自体を用いて飲料のアルコール度数を所定の値に調整することにより、飲料のワインらしさを補強してもよい。
本発明の飲料は、アセスルファムカリウムによる酒らしい味わいに、一定量のブドウ由来のアントシアニンによるワインを思わせる渋みと厚みが付与されている。本発明の飲料は、好ましくは、ワインテイストの飲料である。ワインは、醸造、熟成による独特の複雑な香味や厚みを有しているが、これをアルコール度数の低い又はアルコールを含まない飲料で再現することは非常に困難であった。本発明では、アセスルファムカリウムと一定量のブドウ由来のアントシアニンとの組み合わせにより、アルコール度数が低いにもかかわらず、ワインを飲んだときに感じるような味わいを飲料に付与することができたものである。本発明に用いられる一定量のブドウ由来のアントシアニンは、非常に濃い赤紫色を呈するから、本発明の飲料は、その見た目においても、赤ワインに近い飲料となる。
本発明の飲料には、本発明の効果(酒らしい味わいの付与又は増強)を妨げない範囲で、通常の飲料と同様、各種添加剤等を配合してもよい。各種添加剤としては、例えば、果汁、甘味料、酸味料、香料、ビタミン、色素類、酸化防止剤、乳化剤、保存料、調味料、エキス類、pH調整剤、品質安定剤等を挙げることができる。例えば、糖類や甘味料を配合して、飲料の甘味を調整してもよい。また、酸味料として、酒石酸、乳酸、及びグルコン酸のうちの1種以上を含有させると、飲料のワインテイストが増強されるので好ましい。飲料中の酒石酸の好ましい濃度範囲は、0.01〜0.08g/100mlであり、0.02〜0.7g/100mlがより好ましく、0.05〜0.5g/100mlがさらに好ましい。グルコン酸の好ましい濃度範囲は、0.001〜0.5g/100mlであり、0.001〜0.3g/100mlがさらに好ましい。乳酸の好ましい濃度範囲は、0.001〜0.5g/100mlであり、0.001〜0.3g/100mlがさらに好ましい。また、市販のワインエキスやワインフレーバーを用いて飲料のワインらしさを増強してもよい。
本発明の飲料は、炭酸飲料であってもよい。本発明の飲料を特定範囲のガス圧を有する炭酸飲料とすることにより、意外にも飲料のワインテイストが増強されることを見出した。炭酸飲料とする場合のガス圧は、0.3〜4.0kgf/cmが好ましく、0.5〜3.5kgf/cmがさらに好ましい。本発明において、炭酸ガス圧は、京都電子工業製ガスボリューム測定装置GVA−500Aを用いて測定することができる。例えば、試料温度を20℃にし、前記ガスボリューム測定装置において容器内空気中のガス抜き(スニフト)、振とう後、炭酸ガス圧を測定する。
本発明の飲料は、必要に応じて、殺菌、容器詰め等の工程を経て、容器詰め飲料とすることができる。例えば、飲料組成物を容器に充填した後にレトルト殺菌等の加熱殺菌を行う方法や、飲料組成物を殺菌して容器に充填する方法により、殺菌された容器詰め飲料を製造することができる。より具体的には、ペットボトルや紙パック、瓶飲料、パウチ飲料とする場合には、例えば90〜130℃で1〜60秒保持するFP又はUHT殺菌を行うことができ、缶等の金属容器詰め飲料とする場合には、本発明の飲料組成物を容器に所定量充填し、殺菌(例えば、65℃、10分)を行うことができる。本発明の飲料組成物を容器詰め飲料とする場合は、ホットパック充填法又は無菌充填法のいずれも用いることができる。
本発明の飲料は、解栓してそのまま飲用することのできるような飲料(RTD飲料)として調製してもよいし、飲用する際に希釈して飲まれるような飲料(例えば、濃縮タイプの飲料)として調製してもよい。その場合には、飲料の容器に、水などで希釈又は他の飲料とブレンドして飲んでもよい旨の表示を付してもよい。
以下に実施例に基づいて本発明の説明をするが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
香料0.1g/100ml、酸味料0.2g/100mlを含有する水溶液に、ブドウ果汁、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、ネオテーム、及び果糖ブドウ糖液糖を、以下の表1に示す濃度となるように添加し、また、各飲料中のブドウ由来のアントシアニン量を、市販のブドウ果皮色素粉末(エノシアニン)を用いて以下の表1に示す濃度となるように調整して、各種サンプルを調製した。得られた各種サンプルについて、酒感またはワイン感(酒またはワインを飲んでいるような味わい及び感覚)が感じられるかどうかについて、5名の専門パネラーにより、5点を「とても感じる」、4点を「感じる」、3点を「少し感じる」、2点を「やや感じる」、1点を「感じない」として、5点から1点までの5段階で、官能評価を行った。また、甘味料(アセスルファムカリウム)の味質が改善されたか否かについて、5名の専門パネラーにより、5点を「とても改善された」、4点を「改善された」、3点を「少し改善された」、2点を「やや改善された」、1点を「改善されていない」として、5点から1点までの5段階で、官能評価を行った。パネラー5名の評価結果を集計し、その平均値が1以上2未満の場合を「×」、2以上3未満の場合を「△」、3以上4未満の場合を「○」、4以上5未満の場合を「◎」とした。結果を表1に示す。
表1の結果より、アセスルファムカリウムを添加することにより、飲料に、若干の酒感を付与することができることがわかる(サンプルNo.1)。この酒感は、他の高甘味度甘味料であるアスパルテーム及びネオテーム、また、糖類である果糖ブドウ糖液糖を添加した場合には得られないものであった(サンプルNo.2〜4)。さらに、アセスルファムカリウムに加えて、ブドウ由来のアントシアニンを含有させることにより、飲料の酒感・ワイン感を顕著に向上させることができ、また、甘味料の味質が改善されることがわかる(サンプルNo.6〜9)。
(実施例2)
香料0.1g/100ml、酸味料0.2g/100ml、アセスルファムカリウム0.02g/100ml、及びブドウ果汁(果汁率10%)を含有する水溶液に、以下の表2に示す市販の各種赤色色素を添加した。ブドウ由来のアントシアニンとして、市販のブドウ果皮色素粉末(エノシアニン)を用い、マルビジン−3−グルコシド、ペオニジン−3−グルコシド、シアニジン−3−グルコシド、及びデルフィニジン−3−グルコシドの4成分の合計値として約0.1g/100mlとなるように添加した。赤キャベツ色素、及び紫いも色素は、ブドウ果皮色素と同等の色の濃さ(吸光度)となるように量を調整して添加した。得られた各種サンプルについて、実施例1と同様にして官能評価を行った。結果を表2に示す。
表2の結果より、同じ赤色色素の中でも、ブドウ由来のアントシアニンを用いることにより、ワイン様の味わいが感じられるようになり、また、甘味料の味質も改善されることがわかる。
(実施例3)
ワイン香料0.1g/100ml、酸味料0.2g/100ml、アセスルファムカリウム0.02g/100ml、ブドウ由来のアントシアニン0.1g/100ml、及びブドウ果汁(果汁率10%)を含有する飲料に、アルコール(ニュートラルスピリッツ)を以下の表3に記載のアルコール度数となるように付与した。各飲料について、同じアルコール度数の水溶液と比べた際に、酒感・ワイン感が増強されたと感じられるかについて、5名の専門パネラーにより、5点を「とても感じる」、4点を「感じる」、3点を「少し感じる」、2点を「やや感じる」、1点を「感じない」として、5点から1点までの5段階で、官能評価を行った。パネラー5名の評価結果を集計し、その平均値が1以上2未満の場合を「×」、2以上3未満の場合を「△」、3以上4未満の場合を「○」、4以上5未満の場合を「◎」とした。結果を表3に示す。
表3の結果より、アルコール度数が3%未満、好ましくは2.5%以下、さらに好ましくは2%以下のときに、酒感またはワイン感の増強効果がより強く見られることがわかる。

Claims (6)

  1. アセスルファムカリウムと、0.03g/100ml以上のブドウ由来のアントシアニンとを含有する、果汁率が20%以下であり、アルコール度数が3%未満である、飲料。
  2. ワインテイストの飲料である、請求項1に記載の飲料。
  3. アセスルファムカリウムの濃度が、0.0025〜0.075g/100mlである、請求項1または2に記載の飲料。
  4. アルコール度数が1%未満である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の飲料。
  5. アルコール度数が0.01%未満である、請求項4に記載の飲料。
  6. 炭酸ガスを含有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の飲料。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020137433A (ja) * 2019-02-27 2020-09-03 サッポロビール株式会社 アルコール飲料、赤色のアルコール飲料の製造方法及びアルコール飲料の色を変化させる方法
IT201900010998A1 (it) 2019-07-05 2021-01-05 Matteo Borghesi Bevanda alcolica miscelata e relativo metodo di produzione

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