JP2016119277A - セラミック接合体、セラミックヒータ及びセンサ - Google Patents

セラミック接合体、セラミックヒータ及びセンサ Download PDF

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秀一 大迫
友広 桑山
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友広 桑山
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Yujiro Sumi
裕次郎 角
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Abstract

【課題】セラミック基体からの電極パッドの剥離を抑制し、耐食性をさらに向上させたセラミック接合体及びこのセラミック接合体を備えたセンサを提供する。【解決手段】セラミック基体102と、セラミック基体の表面に設けられた電極パッド121と、外部回路と電気的に接続する接続端子130と、電極パッドと接続端子とをろう付け接合にて連結する接合部150と、接合部の表面を被覆する下地層152と、Cr,Au及びPtの群から選ばれる1種以上を主成分とし下地層の表面を被覆する被覆層154と、を備えるセラミック接合体であって、セラミック基体に接合すると共に、電極パッドの周縁121dを跨いで、電極パッドの表面のうちの周縁部121eの表面121fの少なくとも一部を覆う絶縁セラミック部材160をさらに備え、接合部は、絶縁セラミック部材で覆われていない電極パッドの表面121nの少なくとも一部に接して形成されてなる。【選択図】図5

Description

本発明は、セラミック接合体、このセラミック接合体を備えたセラミックヒータ、及びこのセラミックヒータを備えたセンサに関する。
従来から、酸素センサ等の固体電解質体を用いるガスセンサにおいて、固体電解質体を加熱するためにセラミックヒータが配置されている。図7に示すように、このセラミックヒータ1000としては、アルミナ等の円筒状のセラミック基体1002中にタングステンやモリブデン等の金属からなる発熱抵抗体1004を埋設したものが広く用いられている。さらに、セラミック基体1002の外表面には、発熱抵抗体1004と電気的に接続された電極パッド1010が設けられている。この電極パッド1010には、発熱抵抗体1004に外部から電圧を印加するための金属製の接続端子1020が、ろう付け接合にて連結された接合部1100を介して接合されている。
ところで、ガスセンサの使用に伴ってセラミックヒータ1000の接合部1100が排気ガスや水分等によって腐食し、電気的接続の信頼性が低下するという問題がある。このようなことから、耐食性に優れたAu、Pt、又はCrの被覆膜1300を、接合部1100に被覆する技術が開発されている(特許文献1参照)。
特開2005−331502号公報(請求項1,4)
ところで、上記特許文献1においては、接合部1100と被覆膜1300との密着性を向上させるため、予め接合部1100の表面にNiめっき層1200を被覆した後、Niめっき層1200の表面に被覆膜1300を被覆している。しかしながら、ガスセンサを長期使用するとNiめっき層1200に熱が掛かり、Niめっき層1200の内部応力等によって電極パッド1010の中心側へ向かう引張応力Fが加わり、接合部1100ごと電極パッド1010の周縁部1010eがNiめっき層1200に引っ張られて(図7の矢印方向)、セラミック基体1002から電極パッド1010が剥離することがある。特に、電極パッド1010とセラミック基体1002とは異種材料からなるので、両者間の密着性は必ずしも高いとはいえず、電極パッド1010の端部1010eは剥離し易い傾向にある。
そして、電極パッド1010がセラミック基体1002から剥離すると、両者の隙間に排気ガスや水分等が浸入して腐食を生じさせるので、Au等の高耐食性の被覆膜1300を設けても電気的接続の信頼性が低下するおそれがある。
そこで、本発明は、電極パッドと接続端子とをろう付けした接合部の表面にAu等の被覆膜を被覆する際、セラミック基体からの電極パッドの剥離を抑制し、耐食性を維持できるセラミック接合体、このセラミック接合体を備えたセラミックヒータ、及びこのセラミックヒータを備えたセンサの提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のセラミック接合体は、セラミック基体と、前記セラミック基体の表面に設けられた金属製の電極パッドと、外部回路と電気的に接続する接続端子と、前記電極パッドと前記接続端子とをろう付け接合にて連結する接合部と、Ni及びPdの群から選ばれる1種以上を主成分とし、前記接合部の表面を被覆する下地層と、Cr,Au及びPtの群から選ばれる1種以上を主成分とし、前記下地層の表面を被覆する被覆層と、を備えるセラミック接合体であって、前記セラミック基体に接合すると共に、前記電極パッドの周縁を跨いで、前記電極パッドの表面のうちの周縁部の表面の少なくとも一部を覆う絶縁セラミック部材をさらに備え、前記接合部は、前記絶縁セラミック部材で覆われていない前記電極パッドの表面の少なくとも一部に接して形成されてなることを特徴とする。
絶縁セラミック部材は、セラミック基体に接合すると共に、電極パッドの周縁を跨いで、電極パッドの表面のうちの周縁部の表面の少なくとも一部を覆っている。これにより、絶縁セラミック部材が同種材料であるセラミック基体に強く固定される。さらに、絶縁セラミック部材が電極パッドの周縁部を押えている。従って、下地層の内部応力等によって電極パッドの中心側へ向かう引張応力が加わり、接合部及び電極パッドの周縁部が下地層に引っ張られても、絶縁セラミック部材が電極パッドの周縁部を保持することができる。
その上、接合部は、絶縁セラミック部材で覆われていない電極パッドの表面に形成されることとなる。このため、剥離の起点となる電極パッドの周縁部に接合部が形成されないこととなり、下地層の内部応力等によって電極パッドの中心側へ向かう引張応力が加わったとしても、接合部及び電極パッドの周縁部が下地層に引っ張られる力を減少することができる。
その結果、接合部の表面に、Ni及びPdの群から選ばれる1種以上を主成分とする下地層を介装しつつ、Cr、Au、Ptの群から選ばれる1種以上を主成分とする上記被覆層を被覆させたとしても、電極パッドがセラミック基体から剥離することを抑制できる。その結果として、電極パッドとセラミック基体との間に隙間が生じず、耐食性を維持することができる。
なお、「周縁部」とは、電極パッドの中央部を除く、電極パッドの周縁の近傍の部位を指し、その幅等は適宜設定すればよい。
本発明のセラミック接合体において、前記絶縁セラミック部材は、前記電極パッドの表面のうち、前記周縁部の表面全体を覆ってもよい。
このセラミック接合体によれば、絶縁セラミック部材が電極パッドの周縁部のすべてを押えることができ、下地層の内部応力等によって電極パッドの中心側へ向かう引張応力が加わり、接合部及び電極パッドの周縁部が下地層に引っ張られても、絶縁セラミック部材が電極パッドの周縁部のすべてを保持することができる。
その上、剥離の起点となる電極パッドの周縁部のすべてに接合部が形成されないこととなり、下地層の内部応力等によって電極パッドの中心側へ向かう引張応力が加わったとしても、接合部及び電極パッドの周縁部が下地層に引っ張られる力をより減少することができる。その結果、電極パッドがセラミック基体から剥離することをより一層抑制することができ、耐食性をさらに維持することができる。
本発明のセラミック接合体において、前記電極パッドの表面のうち、前記接合部が接する表面の面積が、前記絶縁セラミック部材に覆われる表面の面積よりも大きくてもよい。
このセラミック接合体によれば、耐食性を維持しつつ、電極パッドの表面のうち、接続端子との電気的接続に利用される接合部が接する表面の面積を十分に確保することができ、電気的接続の信頼性を維持することができる。
本発明のセラミック接合体において、前記絶縁セラミック部材のうちの前記電極パッドの表面上に設けられた部位の最大厚みt2が、前記電極パッドの厚みt1よりも小さくてもよい。
このセラミック接合体によれば、電極パッドの表面に設けられた絶縁セラミック部材の部位の厚さをできる限り少なくすることで、絶縁セラミック部材自身に応力がかかってクラック等が形成されることを抑制できる。
本発明のセラミック接合体において、前記絶縁セラミック部材は、前記セラミック基体の主成分を含んでもよい。
このセラミック接合体によれば、セラミック基体への絶縁セラミック部材の密着性が向上し、ひいては電極パッドがセラミック基体から剥離することをより一層抑制することができる。
さらに、上記課題を解決するため、本発明のセラミックヒータは、上述に記載のセラミック接合体と、前記セラミック基体の内部に埋設されると共に、前記電極パッドに接続された発熱抵抗体とを備える。
このように、発熱抵抗体を有するセラミックヒータにおいても、上述のセラミック接合体を用いることで、電極パッドがセラミック基体から剥離することをより一層抑制することができる。
さらに、上記課題を解決するため、本発明のセンサは、先端が閉じた有底筒状の固体電解質体、該固体電解質体の外表面に配置された外側電極、及び当該固体電解質体の内周面に配置された内側電極を備えるセンサ素子と、前記センサ素子の内側に配置されるセラミックヒータと、を備えるセンサであって、セラミックヒータは上述のセラミックヒータである。
このように、上述のような有底筒状のセンサ素子を有するセンサであっても、上述のセラミックヒータを用いることで、電極パッドがセラミック基体から剥離することをより一層抑制することができる。
この発明によれば、セラミック接合体の電極パッドと接続端子とをろう付けした接合部の表面にAu等の被覆膜を被覆する際、セラミック基体からの電極パッドの剥離を抑制し、耐食性を維持できる。
本発明の実施形態に係るガスセンサの軸線方向に沿う断面図である。 セラミックヒータを示す斜視図である。 セラミックヒータの内部構成を示す分解斜視図である。 電極パッド及び絶縁セラミック部材の上面図である。 図2のA−A線に沿う接合部近傍の断面図である。 図2のB−B線に沿う接合部近傍の断面図である。 従来のセラミック接合体の接合部近傍の構成を示す断面図である。
以下に、本発明の実施形態を図面と共に説明する。
図1はガスセンサ10の断面図、図2はセラミックヒータ100の斜視図、図3はセラミックヒータ100の分解斜視図を示す。ガスセンサ10、セラミックヒータ100はそれぞれ特許請求の範囲の「センサ」、「セラミックヒータ」に相当する。
まず、ガスセンサ10の構成について説明する。
図1に示すガスセンサ10は、内燃機関の排気ガス中の酸素を検出する。ガスセンサ10は、酸素検出素子(センサ素子)20と、主体金具11と、内側端子部材30と、外側端子部材40と、セラミックヒータ100と、を主に備える。
なお、図1において、ガスセンサ10の軸線AXに沿って延びる部材の両端のうちの、固体電解質体21が配置された端部(図1の下側)を先端と呼び、グロメット17が配置された端部(図1の上側)を後端と呼ぶ。また、図中の長手方向FDは、軸線AXと平行な方向を示している(図1中の上下方向)。
酸素検出素子20は、軸線AX方向(図1中の上下方向)に延び、先端20s(図1下側)が閉じ、後端20k(図1上側)が開口する有底筒状をなす。酸素検出素子20は、酸素イオン伝導性を有する固体電解質体21と、固体電解質体21の外周面の一部にメッキ等によって形成された外側電極106と、固体電解質体21の内周面の一部にメッキ等によって形成された内側電極108とを備える。また、酸素検出素子20の外周面において、軸線AX方向の中間部には、外側に突出する係合フランジ部20fが設けられている。係合フランジ部20fは、後述する主体金具11と係合する。
主体金具11は、酸素検出素子20の外周の一部を包囲する筒状に形成されている。主体金具11の内側には、金属製パッキン81を介してセラミックホルダ13が配置されている。このセラミックホルダ13には、金属製パッキン82を介して係合フランジ部20fが係合している。さらに、セラミックホルダ13の後端側にはタルク14、スリーブ13bおよび金属製パッキン83が配置され、主体金具11の後端側にて加締められることで、酸素検出素子20を主体金具11の内側において、気密状態で保持している。
主体金具11の先端側(図1の下側)には、プロテクタ15が取り付けられている。プロテクタ15は、主体金具11の先端側開口部から突出する酸素検出素子20の先端部を覆っている。プロテクタ15は、外側プロテクタ15aと内側プロテクタ15bの二重構造を備える。外側プロテクタ15aおよび内側プロテクタ15bには、排気ガスを透過させる複数のガス透過口が形成されている(図示省略)。酸素検出素子20の外側電極106には、プロテクタ15のガス透過口を通して、排気ガスが供給される。
主体金具11は、外周面に形成された六角部11cの後端側(図1の上側)に、接続部11dを備える。接続部11dには、筒状の金属外筒16の先端が、外側から全周レーザ溶接により、固定されている。金属外筒16の後端側の開口には、フッ素ゴムで構成されたグロメット17が、挿入されている。このグロメット17は、金属外筒16の後端の加締によって、固定されている。グロメット17は、金属外筒16のこの開口を、封止する。グロメット17よりも先端側には、絶縁性のアルミナセラミックで形成されたセパレータ18が配置されている。そして、グロメット17およびセパレータ18を貫通してセンサ出力リード線19、19bおよびヒータリード線12b、12cが配置されている。なお、グロメット17の中央には、軸線AXに沿って貫通口が形成されており、この貫通口に金属パイプ86が嵌め込まれている。金属パイプ86には、撥水性および通気性を兼ね備えるシート状のフィルタ85が被せられている。これにより、ガスセンサ10の外部の大気は、フィルタ85を介して金属外筒16内に導入され、ひいては酸素検出素子20の内部空間G内に導入される。
外側端子部材40は、ステンレス鋼板からなる外嵌部41とセパレータ挿入部42とコネクタ部43とを備える。セパレータ挿入部42は、セパレータ18内に挿入されている。このセパレータ挿入部42からは、セパレータ当接部42dが、分岐して突出する。セパレータ当接部42dがセパレータ18の内壁に弾性的に接触することによって、外側端子部材40は、セパレータ18内に保持される。
セパレータ挿入部42の後端には、コネクタ部43が設けられている。コネクタ部43は、センサ出力リード線19bの芯線を加締により把持し、外側端子部材40とセンサ出力リード線19bとを電気的に接続する。
セパレータ挿入部42の先端には、外嵌部41が設けられている。外嵌部41は、酸素検出素子20の後端付近の外周を把持して、外側端子部材40と酸素検出素子20の外側電極106とを電気的に接続する。
内側端子部材30は、ステンレス鋼板からなる挿入部33とセパレータ挿入部32とコネクタ部31とを備える。セパレータ挿入部32は、セパレータ18内に挿入されている。このセパレータ挿入部32からは、セパレータ当接部32dが、分岐して突出する。セパレータ当接部32dがセパレータ18の内壁に弾性的に接触することによって、内側端子部材30は、セパレータ18内に保持される。
セパレータ挿入部32の後端には、コネクタ部31が設けられている。コネクタ部31は、センサ出力リード線19の芯線を加締により把持し、内側端子部材30とセンサ出力リード線19とを電気的に接続する。
セパレータ挿入部32の先端には、挿入部33が設けられている。挿入部33は、酸素検出素子20の内部に挿入される。挿入部33は、自身の弾性力により、酸素検出素子20の内周面に形成された内側電極108に押圧力を伴って接触する。これにより、挿入部33は、酸素検出素子20の内側電極108との電気的導通を保持している。
挿入部33の先端には、ヒータ押圧部36が設けられている。ヒータ押圧部36は、セラミックヒータ100の側面を、酸素検出素子20の内周面に押しつける。
次に、セラミックヒータ100の構成について説明する。
図1に示すように、セラミックヒータ100は、内部空間G内に配置され、内側端子部材30によって保持されることにより姿勢を維持している。そして、セラミックヒータ100は、酸素検出素子20に内挿されて、後述する接続端子130がヒータリード線12b、12cと接続され、ヒータリード線12b、12cからの電力の供給により、酸素検出素子20(固体電解質体21)を加熱する。
図2に示すように、セラミックヒータ100は軸線BX方向に延びる略円筒状をなしている。なお、セラミックヒータ100の長手方向の両端側のうち、発熱部分を備える側(図2下側)を「先端側」とし、これと反対側を「後端側」として説明する。
セラミックヒータ100は、丸棒状(本実施例では、φ3mm、全長50mm)のセラミック基体102と、略矩形状の電極パッド121と、接続端子130と、接合部150と、電極パッド120の周囲を囲む絶縁セラミック部材160とを主に備える。セラミック基体102は、発熱抵抗体141を内包している。電極パッド121は、セラミック基体102のうち軸線BX方向後端側の表面102dに設けられ、スルーホール144(充填ビア導体)を通じて、発熱抵抗体141に導通している(図3参照)。又、図2には片方(陽極側)の電極パッド121のみが見えているが、他方(陰極側)の電極パッド121が対向してセラミック基体102の表面に形成されており、この陰極側の電極パッド121にも接続端子130が接続されている。
接続端子130は、ニッケルを用いた合金で形成され、接続部134と、接続部134の一端に設けられた接合端部133と、接続部134の他端に設けられた加締部135と、を有している。接合端部133は、電極パッド121のほぼ中央に配置されて、ろう付け接合による接合部150に包囲されて電気的に接続される。また、接合端部133の長さは、本実施例では、2.0mmである。
加締部135は、接続部134よりも幅の広い平板を用いて形成されている。接続部134と加締部135との接続部分は、接続部134の長手方向を軸として略直角にひねるようにねじまげられている。加締部135の両端は、同じ側に折り曲げられている。2つの加締部135は、ヒータリード線12b、12c(図1参照)の芯線を、それぞれ、加締によって把持し、発熱抵抗体141とヒータリード線12b、12cとを電気的に接続する。
なお、接続端子130の材料としては、ニッケルを用いた合金に限らず、銅や鉄やそれらの合金等の種々の導体材料を採用可能である。
一方、図3に示すように、セラミック基体102は、丸棒状(円柱形状)のアルミナセラミック製の碍管101の外周に絶縁性の高いアルミナセラミック製のグリーンシート140,146が巻き付けられ、これらを焼成することにより製造される。
グリーンシート140上には、発熱抵抗体141が形成されている。発熱抵抗体141は、発熱部142と、発熱部142の両端にそれぞれ接続される一対のリード部143(陽極と陰極)とを備える。発熱抵抗体141の材料としては、タングステンやモリブデン等の種々の導電材料を採用可能である。グリーンシート140の後端側には、各リード部143毎に2個のスルーホール144が設けられている。スルーホール144を介して、セラミックヒータ100の外表面上に形成される電極パッド121は、リード部143と、電気的に接続される。
グリーンシート146は、グリーンシート140の発熱抵抗体141が形成される面に圧着されている。グリーンシート146の、この圧着面と反対側の面には、アルミナペーストが塗布され、この塗布面を内側にしてグリーンシート140,146が碍管101に巻き付けられて外周から内向きに押圧されることにより、セラミックヒータ成形体が形成される。その後、セラミックヒータ成形体が焼成されることにより、セラミック基体102が形成される。
なお、各電極パッド121は、グリーンシート140の外面におけるスルーホール144の形成された位置に、それぞれ設けられている。又、矩形枠状の絶縁セラミック部材160となるアルミナペーストが印刷等によって形成され、セラミックヒータ成形体の焼成時に同時に焼成される。なお、絶縁セラミック部材160の詳細については、後述する。
又、陽極側と陰極側とのそれぞれにおけるリード部143と電極パッド121間の導通は、スルーホール144の内部に充填されている導電性ペーストを介して行われる。
次に、図4〜図6を参照し、接合部150近傍の構成について説明する。図4は電極パッド121及び絶縁セラミック部材160の上面図、図5は図2のA−A線(軸線BX方向)に沿う接合部近傍の断面図、図6は図2のB−B線(軸線BXに垂直な方向)に沿う接合部近傍の断面図である。なお、図4は、接合部150、及び接続端子130を省略し、セラミック基体120上に電極パッド121及び絶縁セラミック部材160を配置した場合の上面図である。
図4〜図6に示すように、絶縁セラミック部材160は、セラミック基体120に接合すると共に、電極パッド121の周縁121d(図4の点線)を跨いで、電極パッド121の表面のうち、周縁部121eの表面121f全体(電極パッド121の全周)を覆うように設けられている。一方、電極パッド121の中央側の表面121nが絶縁セラミック部材160で覆われていない。
そして、図5に示すように、この電極パッド121の中央側の表面121nに接して接合部150が形成されている。なお、本実施形態では、図5に示すように、電極パッド121の中央側の表面121nの先端側には接合部150が形成されていないが、中央側の表面121n全体に接合部150が形成されていてもよい。
電極パッド121としては、タングステン及びモリブデンの少なくとも一方を主成分とする組成が挙げられる。なお、「主成分」とはその構成に含まれる材料が50wt%以上の材料のことをさす。又、電極パッド121がセラミッ ク基体102の主成分のセラミック材料であるアルミナ(酸化アルミニウム)を含んでいると、セラミック基体102との密着性が向上するので好ましい。
絶縁セラミック部材160としては、ジルコニア、アルミナ等が例示され、好ましくはアルミナが例示される。
接合部150は、電極パッド121と接合端部133との間に流れて冷却したロウ材が凝固することで形成され、接合端部133を電極パッド121に固定すると共に、両者間を電気的に接続する。接合端部133は、接合部150に包囲されているが、接合端部133の一部が接合部150で包囲されずに露出していてもよく、接合端部133が接合部150に完全に埋め込まれていても良い。
接合部150に利用されるロウ材としては、例えばAu−Cu合金、Ag−Cu合金や、種々の導体材料(例えば、Cu(銅)やAg(銀))を採用可能である。
なお、電極パッド121の表面121nの所定部位に予め薄いNiめっき等を施すと、接合部150となる溶融したロウ材がNiめっきの形成部位に流れるので、電極パッド121上の所望の部位に接合部150を形成できる。
さらに、図5、図6に示すように、接合部150の表面には、下地層152が被覆され、下地層152の表面に被覆層154が被覆されている。
下地層152はNi及びPdの群から選ばれる1種以上を主成分とし、接合部150と被覆層154との密着性を高める。下地層152の厚みは3〜15μmが好ましい。なお、本実施形態では、下地層152は無電解Niめっき、及び/又は電解Niめっきで形成されたNiめっき層である。又、下地層152をめっきで形成する場合、導電性の接合部150の表面(及び接合部150が形成されないで露出した電極パッド121の表面121n)が確実にめっきされると共に、絶縁性の絶縁セラミック部材160にはめっきがされないことになる。
被覆層154は、Cr,Au及びPtの群から選ばれる1種以上を主成分とする。被覆層154は高温及び硝酸に対する耐食性に優れており、接合部150の断線を抑制して耐食性を向上させる。被覆層154としては、純Cr、純Au、純Pt、Cr合金、Au合金、Pt合金等が挙げられる。上記合金としては、Cr,Au又はPtに対し、ロジウム、パラジウム及びコバルトの群から選ばれる1種以上を含有した合金が挙げられる。
被覆層154の厚みは0.5〜3.0μmが好ましい。なお、本実施形態では、被覆層154は電気CrめっきによるCr層である。
そして、上述したように、絶縁セラミック部材160は、セラミック基体120に接合すると共に、電極パッド121の周縁121d(図4参照)を跨いで、電極パッド121の表面のうち、周縁部121eの表面121fの少なくとも一部を覆っている。図5、図6に示すように、絶縁セラミック部材160は逆L字の断面に形成されている。このため、絶縁セラミック部材160の底面160cが同種材料であるセラミック基体102に接するので、この部位では絶縁セラミック部材160がセラミック基体102に強く固定される。さらに、絶縁セラミック部材160は底面160cから立ち上がり、電極パッド121の周縁121dから電極パッド121の中心側へ延びる延設部160fを形成し、この延設部160fが電極パッド121の周縁部121eを上から押えている。従って、接合部150の表面に上記金属(合金)からなる下地層152を被覆した際、下地層152の内部応力等によって電極パッド121の中心側へ向かう引張応力が加わり、接合部150及び電極パッド121の周縁部121eが下地層152に引っ張られても、絶縁セラミック部材160が電極パッド121の周縁部121eを保持することができる。
その上、接合部150は、絶縁セラミック部材160で覆われていない電極パッド121の中央側の表面121nに形成されることとなる。このため、剥離の起点となる電極パッド121の周縁部121eに接合部150が形成されないこととなり、下地層152の内部応力等によって電極パッド121の中心側へ向かう引張応力が加わったとしても、接合部150及び電極パッド121の周縁部121eが下地層152に引っ張られる力を減少することができる。
その結果、接合部150の表面に、下地層152を介装しつつ、被覆層154を被覆させたとしても、電極パッド121がセラミック基体102から剥離することを抑制できる。
その結果として、電極パッド121とセラミック基体102との間に隙間が生じず、耐食性を維持することができる。
又、接合部150の周縁部は電流密度が高くなるので腐食電流も集中し、この周縁部から腐食(マイグレーション)が生じ易くなるが、上述のように、接合部150の周縁部の少なくとも一部を絶縁セラミック部材160が囲むので、腐食電流がこの部位に集中し難くなって接合部150の腐食をより一層抑制することができる。
さらに、セラミックヒータ100の製造時に電極パッド121を焼成する際、電極パッド121の材料が収縮することによって電極パッド121の周縁部121eがセラミック基体102から剥離することがある。そこで、絶縁セラミック部材160が電極パッド121の周縁部121eを保持することで、焼成時に電極パッド121がセラミック基体102から剥離することをも抑制することができる。
なお、セラミック基体102と、電極パッド121と、接続端子130と、接合部150と、絶縁セラミック部材160と、下地層152と、被覆層154が、特許請求の範囲の「セラミック接合体」に相当する。
特に、本実施形態では、絶縁セラミック部材160が、電極パッド121の表面のうち、周縁部121eの表面121f全体を覆っている。よって、絶縁セラミック部材160が電極パッド121の周縁部121eのすべてを押えることができ、絶縁セラミック部材160が電極パッド121の周縁部121eのすべてを保持することができる。
その上、剥離の起点となる電極パッド121の周縁部121eのすべてに接合部150が形成されないこととなり、接合部150及び電極パッド121の周縁部121eが下地層152に引っ張られる力をより減少することができる。
その結果、電極パッド121がセラミック基体120から剥離することをより一層抑制することができ、耐食性をさらに維持することができる。
図4、図6に示すように、電極パッド121の表面のうち、接合部150が接する表面BUの面積が、絶縁セラミック部材160に覆われる表面LAの面積よりも大きいことが好ましい。なお、図4に示すように、本実施形態では、絶縁セラミック部材160が電極パッド121の周縁部121eの表面121f全体を覆っているため、表面LAは、周縁部121eの表面121fと同面積となる。
これにより、耐食性を維持しつつ、電極パッド121の表面のうち、接続端子130との電気的接続に利用される接合部150が接する表面の面積を確保することができ、電気的接続の信頼性を維持することができる。
又、図5に示すように、絶縁セラミック部材160の延設部160fの最大厚みt2が、電極パッド121の厚みt1よりも小さいことが好ましい。延設部160fが特許請求の範囲の「絶縁セラミック部材のうちの電極パッドの表面上に設けられた部位」に相当する。
t1>t2であると、延設部160fの厚さをできる限り少なくすることで、絶縁セラミック部材160(特に延設部160f)自身に応力がかかってクラック等が形成されることを抑制できる。
なお、t1は20〜25μmが好ましく、t2は10μm以下が好ましい。
又、絶縁セラミック部材160が、セラミック基体102の主成分を含むと、セラミック基体102への絶縁セラミック部材160の密着性が向上するので好ましい。なお、本実施形態では、絶縁セラミック部材160とセラミック基体102は共に、同一成分(アルミナセラミック)からなるので、密着性がさらに向上する。
本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の思想と範囲に含まれる様々な変形及び均等物に及ぶことはいうまでもない。
上記実施形態では、絶縁セラミック部材160が、電極パッド121の表面のうち、周縁部121eの表面121f全体を覆ったが、絶縁セラミック部材160は周縁部121eの表面121fの少なくとも一部を覆えばよい。例えば、周縁部121eの表面121fのうち剥離し易い四隅を絶縁セラミック部材160で覆ってもよい。
又、接合部150は、絶縁セラミック部材160で覆われていない電極パッド121の中央側の表面121nの少なくとも一部に接して形成されていればよい。なお、この場合、接合部150が形成されなかった電極パッド121の表面121nにも下地層152及び被覆層154が被覆されるので、耐食性は確保される。
10 ガスセンサ(センサ)
20 酸素検出素子(センサ素子)
21 固体電解質体
100 セラミックヒータ
102 セラミック基体
106 外側電極
108 内側電極
121 電極パッド
121d 電極パッドの周縁
121e 電極パッドの周縁部
121f 電極パッドの周縁部の表面
121n 絶縁セラミック部材で覆われていない電極パッドの表面
130 接続端子
141 発熱抵抗体(ヒータ)
150 接合部
152 下地層
154 被覆層
160 絶縁セラミック部材
160f 絶縁セラミック部材の延設部
t1 電極パッドの厚み
t2 延設部の最大厚み

Claims (7)

  1. セラミック基体と、
    前記セラミック基体の表面に設けられた金属製の電極パッドと、
    外部回路と電気的に接続する接続端子と、
    前記電極パッドと前記接続端子とをろう付け接合にて連結する接合部と、
    Ni及びPdの群から選ばれる1種以上を主成分とし、前記接合部の表面を被覆する下地層と、
    Cr,Au及びPtの群から選ばれる1種以上を主成分とし、前記下地層の表面を被覆する被覆層と、
    を備えるセラミック接合体であって、
    前記セラミック基体に接合すると共に、前記電極パッドの周縁を跨いで、前記電極パッドの表面のうちの周縁部の表面の少なくとも一部を覆う絶縁セラミック部材をさらに備え、
    前記接合部は、前記絶縁セラミック部材で覆われていない前記電極パッドの表面の少なくとも一部に接して形成されてなることを特徴とするセラミック接合体。
  2. 前記絶縁セラミック部材は、前記電極パッドの表面のうち、前記周縁部の表面全体を覆う請求項1に記載のセラミック接合体。
  3. 前記電極パッドの表面のうち、前記接合部が接する表面の面積が、前記絶縁セラミック部材に覆われる表面の面積よりも大きい請求項1又は2に記載のセラミック接合体。
  4. 前記絶縁セラミック部材のうちの前記電極パッドの表面上に設けられた部位の最大厚みt2が、前記電極パッドの厚みt1よりも小さい請求項1〜3のいずれか1項に記載のセラミック接合体。
  5. 前記絶縁セラミック部材は、前記セラミック基体の主成分を含む請求項1〜4のいずれか1項に記載のセラミック接合体。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のセラミック接合体と、
    前記セラミック基体の内部に埋設されると共に、前記電極パッドに接続された発熱抵抗体と、を備えるセラミックヒータ。
  7. 先端が閉じた有底筒状の固体電解質体、該固体電解質体の外周面に配置された外側電極、及び当該固体電解質体の内周面に配置された内側電極を備えるセンサ素子と、
    前記センサ素子の内側に配置されるセラミックヒータと、
    を備えるセンサであって、
    前記セラミックヒータは、請求項6に記載のセラミックヒータである、セラミック接合体を備えるセンサ。
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