JP2016117050A - 無機ポリマー質吸着剤及びその製造方法 - Google Patents

無機ポリマー質吸着剤及びその製造方法 Download PDF

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武則 正田
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Abstract

【課題】セシウム、ストロンチウム等の放射性物質の処理、重金属処理などの環境浄化に好適に使用できる経済的かつ吸着性能に優れた無機ポリマー質吸着剤、及びこの製造方法の提供。
【解決手段】ケイ酸原料、アルミニウム原料、アルカリ原料、水を混合し、SiO2/Al2O3(モル比)=2.0〜4.8、アルカリ/水(モル比)=0.10以上、液固比(質量比)=0.2〜0.8の範囲に調整した組成物を養生して得られた硬化体を粉砕した無機ポリマー質吸着剤。この製造方法により得られた、陽イオン交換容量350meq/100g以上の吸着特性、非晶質構造をもつ吸着剤。
【選択図】図5

Description

本発明は、重金属、セシウム、ストロンチウム等の放射性物質を吸着処理するための無機ポリマー質吸着剤及びその製造方法に関する。
我が国では土壌汚染対策法が2003年から施行され、これに伴い不動産市場では土壌汚染が土地の減価要因と判断され不動産売買を契機とした土壌汚染調査が年間1万件を超える規模で実施されてきた。調査により汚染が発覚した場合には、殆どのケースにおいて短期間で汚染除去の効果が得られる掘削除去による対策が採用されてきた。掘削除去による対策では汚染土壌の9割以上が敷地外に搬出され、そのうちのおよそ半分がセメント工場で処理されてきた。このような汚染土壌の掘削除去対策の偏重が継続する中、土壌汚染対策法が2010年に改正され、この中では掘削除去抑制の方針が盛り込まれ、今後は汚染土の原位置処理を増加させていく方向性となった。これに伴い、今後は汚染土壌、地下水に含まれる鉛、カドミウム、水銀等の重金属を原位置で処理するニーズが高まってきている。
次に、アジア地域では1980年代以降、工業生産の増加による継続的な経済拡大が生じており、これに伴う水質汚染、土壌汚染等が深刻な状況となってきている。前述のように、これまで我が国では汚染土壌処理対策として掘削除去偏重の対策が行われてきているが、アジア地域では、中間処理施設や最終処分場が十分に整備されていないため、汚染土壌の処理対策として原位置にて有害物質の処理を行わなければならない状況である。また、中国などアジア地域の土壌汚染は重金属含有量が土壌1kgあたり数gレベルとなる高濃度の汚染を生じているケースが多い。このような事情により、アジア地域では高濃度の重金属汚染土、地下水を効率よく処理ができる経済的な吸着剤のニーズがある。
一方、我が国では2011年3月に起きた東日本大震災により福島第一原子力発電所事故が発生し、この事故により環境中に放出された放射性物質の総放出量(ヨウ素換算値)は、経済産業省原子力安全・保安院により約77万テラベクレルと推計されている。また、福島第一原子力発電所からは、その後も汚染水の漏洩、海洋への流出による放射性物質の放出が続いている。福島原子力発電所より放出された放射性物質は周辺地域に深刻な環境汚染を引き起こし、広域に亘る避難指示区域が設定され、8万人を超える住民が避難を余儀なくされた。この事故により環境中に放出された大量の放射性陽イオンを効率良く除去し、またこれを固定化する技術の開発が我が国の大きな課題となっている。
放射性物質による汚染地域の浄化対策として、これまで汚染された物の洗浄、分離による除染処理が行われてきた。今後は福島県内に中間貯蔵設備を設置し、除染廃棄物の焼却〜減容化処理、放射性物質を含む廃棄物、除染土壌の長期貯蔵等の本格的な処理を行う計画となっている。中間貯蔵設備ではベントナイト等の遮水材料、吸着材料を組み合わせて用いて放射性物質の拡散リスクに対応するしくみが採用される見込みとなっている。中間貯蔵設備においては中性〜アルカリ環境中で廃棄物から溶出する放射性セシウム、ストロンチウム等の陽イオンを地下水中に拡散することなく長期的に固定化するための経済性が高く処理効率の高い吸着材料の開発が望まれている。また、福島第一原子力発電所では現在も高濃度の放射性セシウム、ストロンチウム等を含む汚染水が発生しており、また、原子力発電所の周辺では未だ高濃度の放射性物質による汚染が残されており、これを効率良く処理ができる吸着剤の開発が求められている。
ジオポリマーのイオン交換性に着目した先行技術として特許文献1〜3に記載されたものが挙げられる。特許文献1では、フライアッシュ、高炉スラグ、下水焼却汚泥、カオリンのうちの少なくとも1種類と珪酸アルカリ又はアルカリ溶液を加えて得られる無機ポリマーを結合材として用いたイオン交換体と、当該イオン交換体を用いたイオン交換ブロックについて記載されている。特許文献2ではアルミノケイ酸塩原料、及びアルカリ活性剤を含む溶液にセシウム含有廃棄物を添加し、これをゲル化し、ジオポリマーを生成させることにより廃棄物に含まれるセシウムの溶出を処理する方法が示されている。次に特許文献3ではジオポリマーと放射性廃棄物とを混合し加熱固化する工程による放射性廃棄物の固化体製造方法が記載されている。
次にゼオライトの合成方法に関する先行技術として特許文献4、特許文献5に記載されたものが挙げられる。これらの文献では、アルミニウム原料、ナトリウム原料、ケイ酸原料などを含む溶液を混合、加温し、液相の中でゼオライトを水熱合成する方法について記載されている。
このように、これまでにもジオポリマーのもつイオン交換機能について着目した研究が行われており、シリカ、アルミニウムを含有する石炭灰等の焼却灰を主原料とし、さらにケイ酸アルカリ、アルカリを原料として用いたジオポリマーイオン交換体の製造方法について開示されている。石炭灰等の焼却灰を原料として用いる場合には原料コストを削減することができるが、廃棄物である灰の組成が変動し、また、吸着剤の組成として不要な元素が含まれる等の問題点があり、吸着剤の性能に影響する組成条件を適切にコントロールすることは難しく、性能が高い吸着剤を安定して製造することは難しい。また、吸着剤の吸着性能、組成の最適化等については言及されていないが、これらの文献で採り上げられているジオポリマーは良好な硬化体が得られる組成であるSiO2/Al2O3(モル比) = 3.4〜4.0の範囲となっている。
特開2014−28728号公報 特開2014−32031号公報 特開2014−35202号公報 特開平5−229814号公報 特開2006−321700号公報
本発明が解決しようとする課題は吸着性能に優れた無機ポリマー質吸着剤及びその製造方法を提供することである。さらには、現在、我が国の大きな環境問題となっているセシウム、ストロンチウム等の放射性物質の処理、重金属処理などの環境浄化に好適に使用できる経済的かつ高性能な吸着剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、ケイ酸原料、アルミニウム原料、アルカリ原料、水を混合し、SiO2/Al2O3(モル比) = 2.0〜4.8、アルカリ/水(モル比) =0.10以上、液固比(質量比) = 0.2〜0.8の範囲に調整した組成物を適切な養生条件で固化させ、これを任意の粒径サイズまで粉砕することで性能に優れた無機ポリマー質吸着剤が得られることを見出し、本発明に想到した。ここでアルカリ/水(モル比)は、原料組成に含まれるNa2O、K2O、Li2Oのアルカリ成分合計のモル数と水のモル数の比で定義される。
本発明の無機ポリマー質吸着剤の製造方法は、ケイ酸原料、アルミニウム原料、アルカリ原料、水を混合し、SiO2/Al2O3(モル比) = 2.0〜4.8、アルカリ/水(モル比) = 0.10以上、液固比(質量比) = 0.2〜0.8の範囲に調整した組成物を養生して得られた硬化体を粉砕することを特徴とする。
また、前記ケイ酸原料がケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、シリカ粉末、シリカヒュームのいずれかであることを特徴とする。
また、前記アルミニウム原料がメタカオリン、アルミン酸ナトリウム、非晶質のケイ酸アルミニウムの中のいずれかであることを特徴とする。
また、前記アルカリ原料が水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムのいずれかであることを特徴とする。
本発明の無機ポリマー質吸着剤は、本発明の無機ポリマー質吸着剤の製造方法により製造され、SiO2/Al2O3(モル比) = 2.0〜4.8、陽イオン交換容量350meq/100g以上であることを特徴とする。
本発明により、耐アルカリ性が高く陽イオン交換容量350meq/100g以上の吸着性能が優れた無機ポリマー質吸着剤を製造することができ、種々の重金属処理用の吸着剤、放射性セシウム・ストロンチウムの処理用の吸着剤として好適に使用することができる。
無機ポリマー質吸着剤のX線回折図である。 SiO2/Al2O3比とPb吸着量の相関図である。 アルカリ/水比とPb吸着量の相関図である。 無機ポリマー質吸着剤、クリノプチロライト粉末の鉛の吸着等温線図である。 SiO2/Al2O3とCs吸着量、Sr吸着量の相関図である。
以下、本発明の無機ポリマー質吸着剤及びその製造方法について詳細に説明する。
本発明の無機ポリマー吸着剤の製造方法によれば、ケイ酸原料、アルミニウム原料、アルカリ原料、水を混合し、シリカアルミナ比(SiO2/Al2O3(モル比))=2.0〜4.8、アルカリ水比(アルカリ/水(モル比))=0.10以上、液固比(質量比)=0.2〜0.8の範囲に調整した組成物を適切な養生条件で硬化させ、これを任意の粒径サイズまで粉砕することで性能に優れた無機ポリマー質吸着剤が製造できる。ここでアルカリ/水(モル比)は、原料組成に含まれるNa2O、K2O、Li2Oのアルカリ成分合計のモル数と水のモル数の比で定義される。得られた吸着剤は、シリカアルミナ比=2.0〜4.8、陽イオン交換容量(CEC)350meq/100g以上の吸着特性、非晶質構造をもつ。以下では簡略化のためSiO2/Al2O3(モル比)をシリカアルミナ比、アルカリ/水(モル比)をアルカリ水比、液固比(質量比)を液固比と記載する。
本発明の無機ポリマー吸着剤の製造方法は、前記の原料組成範囲とともに合成時に原料組成をアルカリ水比=0.10以上、液固比=0.2〜0.8(質量)に調整するため、一般的なゼオライト合成方法と比べて合成時のスラリー中のアルカリ分、固体分が数倍〜数十倍多い特徴がある。このような特徴により本発明の無機ポリマー質吸着剤の製造では原料の混合後はスラリーがゲル状となり、従来の液相の中でゼオライトを合成する方法とは大きく異なっている。これにより本発明の無機ポリマー質吸着剤の製造においては、水熱合成装置、フィルタープレス等の脱水装置を用いる必要がなく、混合機、型枠、養生設備を用いた簡易な方法で経済的にCEC350meq/100g以上の陽イオン交換容量が大きい吸着剤を製造することができる。また、本発明では前記の組成物を養生過程を通じて硬化させた後に、これを粉砕して吸着剤を製造する方法を採っており、この点においても従来のゼオライトの製造法と異なる特徴的な方法である。また、本発明の無機ポリマー質吸着剤は硬化体を形成するため、これを粉砕することで任意の寸法、例えば粒径0.001〜100mmの範囲の粒状の吸着剤を得ることができる。水処理用の粒状体を製造するためにバインダーを加えたり焼成を伴う造粒を行ったりする必要がなく、この点においても実用性に優れている。
次に本発明の無機ポリマー質吸着剤はシリカアルミナ比=2.0〜4.8の組成、CEC350meq/100g以上の吸着特性、非晶質構造をもつことが特徴である。さらに、以下に述べるように、本吸着剤は強アルカリでも変質しない、硬化体を形成するなどの特徴をもっている。
本発明の無機ポリマー質吸着剤は組成中のシリカアルミナ比=2.0〜3.0の範囲では一部にゼオライト構造を含む非晶質ポリマー構造を成し、またシリカアルミナ比=3.0〜4.8の範囲では非晶質のジオポリマー構造を成す。これらは構造が異なるがいずれも優れた陽イオン吸着性能をもつ吸着剤として利用することができ、本発明ではSiO2/Al2O3比を変化させることで、性質の異なる陽イオン吸着剤を製造することができる特徴がある。
ゼオライトは酸素により架橋されたSiO4とAlO4四面体から成る結晶構造をもち、その負電荷を補償するための交換性陽イオンを保持するため、優れた陽イオン交換機能を有する化学製品である。ゼオライトはシリカ、アルミニウムを含有する液とアルカリ液を混合し水熱合成法により合成することができる、合成条件により様々な結晶構造、組成を有するゼオライトを製造することができる。ゼオライトは一般的には液固比=3〜100の条件に調整し合成され、本発明の無機ポリマー質吸着剤の製造法とは大きく異なっている。
次にジオポリマーについて述べる。ジオポリマーは、シリカ、アルミニウムを含有する粉体と高濃度アルカリ液を反応させて得られる無機ポリマーであり、コンクリートに匹敵する強度を有する硬化体を形成することから1980年頃から注目されている技術である。日本国内においては、現在、ジオポリマーの硬化体としての性質を利用した様々な製品、鉄道用製品の開発等が進められている。
ジオポリマーは、ゼオライトとは異なり結晶構造を持たないが、酸素により架橋されたSiO4とAlO4四面体から成るポリマー構造となっている。このポリマー構造はゼオライトに類似する近傍秩序を形成しているため、近年の研究により陽イオン交換機能を有することが知られている。これらの研究文献ではイオン交換体であるジオポリマーの組成について言及していないが、文献中の配合から組成を計算すると良好な硬化体が得られるSiO2/Al2O3(モル比) = 3.4〜4.0の範囲となっている。
本発明の無機ポリマー質吸着剤の製造において陽イオン交換容量の高いイオン交換体を得るためには、原料組成のシリカアルミナ比が2.0〜3.6の範囲にあることが好ましく、組成中のアルカリ水比は0.10以上の範囲、好ましくは0.11以上に調整することが好ましい。アルカリ水比が0.10より小さい値になると陽イオン交換容量の高い無機ポリマー質吸着剤の製造はできない。
本発明の無機ポリマー質吸着剤は下記に示す優れた特徴を有しており、今後、様々な技術分野において利用されることが期待される。
(1)CEC350meq/100gの以上の特性をもち、天然ゼオライトの3倍程度、合成ゼオライトと同等の高い陽イオン交換容量をもつ。
(2)従来のゼオライトの製造方法と比べて低エネルギー、低コストで製造することが可能である。
(3)pH>12の強アルカリ環境下においても変質せず、陽イオン交換能を維持できる。
(4)800℃以上の高い耐熱性をもつ。
(5)硬化体となる性質をもっているため、バインダーを用いることなく任意サイズの粒状体に加工することができる。
本発明の無機ポリマー質吸着剤に用いるケイ酸原料としてケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、シリカ粉末、シリカヒュームのいずれか一つ以上を使用することができる。ジオポリマーの製造に用いるシリカ粉末はアルカリに容易に溶解するよう粒径数μm〜数十μmの製品を用いることが好ましい。また、このほかシリカゲル等もケイ酸原料として使用することができる。
次に本発明の無機ポリマー質吸着剤に用いるアルミニウム原料としてメタカオリン、仮焼したアロフェン、仮焼したイモゴライト、仮焼したゼオライト、アルミン酸ナトリウム、水酸化アルミニウム、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、アルミニウム粉末の中のいずれか一つ以上を使用することができる。メタカオリンはカオリン粘土を700〜800℃で仮焼したものであるが、アルミニウム含有量が高いものを使用することが好ましい。次に仮焼した天然ゼオライト、仮焼したアロフェン、イモゴライトを主成分とする粘土(例えば鹿沼土等)、仮焼した火山灰等の非晶質のケイ酸アルミニウム原料を用いることができる。アルミニウム粉末を少量添加した場合には水素ガスを発生しアルミン酸に変化するため、吸着剤の硬化体内部に気泡が生じてポーラスとなるため、粉砕を容易にする等の効果がある。ここで、メタカオリンにはシリカ分も含まれているため、ケイ酸原料の一種でもあるが便宜上前記のように分類を行った。
本発明の無機ポリマー質吸着剤を石炭灰などの焼却灰を原料として製造することは可能である。この場合には焼却灰に含まれるシリカ、アルミニウム、アルカリの含有量について調べ、他の原料と組み合わせて前記のとおりに各元素の配合比を最適な状態に調整を行うことで吸着性能を高めることができる。焼却灰はケイ酸、アルミニウムを含む安価な原料であるが、組成のばらつきがあり、無機ポリマー質吸着剤の組成として不要な金属やアルカリで溶解しにくいムライト、石英などの成分を含んでおり高性能な吸着剤を製造する原料としては適しているとは言えない。さらには焼却灰には陰イオン形態となるホウ素、フッ素、六価クロム、ヒ素、セレンなどの有害元素が含まれている場合もあり、吸着剤として使用する時にこれらが溶出を伴う可能性があり、この点について十分な検討が必要となる。
本発明の無機ポリマー質吸着剤に用いるアルカリ原料として水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムのいずれか一つ以上を使用することができる。前記のケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウムについてはナトリウム、カリウムを含むアルカリ原料でもあるが、便宜上前記のように分類を行った。
また、本発明の無機ポリマー質吸着剤の製造においては、硬化時間を遅延させ製造作業を容易にするため、多糖類、セメントコンクリート用の遅延剤製品など公知の遅延剤を添加し使用することができる。さらに原料スラリーの流動性を改善するために公知のセメントコンクリート用の減水剤・流動化剤を、硬化体内部に気孔を形成するために発泡剤・起泡剤を添加し使用することができる。ここで発泡剤としてはアルミニウム粉末、過酸化物、次亜塩素酸塩、亜鉛、カドミウム、ケイ素、硫黄、酸化鉄、硫化鉄等、起泡剤としては合成界面活性剤、高分子界面活性剤、樹脂石けん、サポニン等が挙げられる。その外、ガスを吹き込みながら原料を混合し内部に気孔を形成する方法についても、本発明の無機ポリマー製造に適用することができる。
本発明の無機ポリマー質吸着剤は原料の調合〜混合後に常温から100℃の温度範囲において湿潤状態を保ちながら養生を行い製造する。養生温度が常温である場合には化学反応の終結まで時間を要するため養生時間として1週間程度の時間を要する。また、100℃近くの温度まで加温して養生を行う場合には8〜48時間で化学反応が終結するため、短時間で良質な吸着剤を得ることができる。養生時はシートで表面部を覆ったり、容器の蓋を閉じて水分の蒸発が無いよう処置を行ったりする必要があるが、養生時の圧力は常圧でよい。
このようにして製造した無機ポリマー質吸着剤は硬化体となるため、原料スラリーを流し込む型の形状、寸法の選択や、硬化後にこれを公知の方法で粉砕することにより任意の形状に加工することができる。本発明の無機ポリマー質吸着剤は使用目的に応じて粒径0.001〜数十mmのサイズまで粉砕加工することで、吸着剤として好適に使用することができる。一般的な吸着剤は粒径が数μm〜100μmとなっているため、水処理用途等の粒状体に加工するためにはバインダーを添加したり、焼成を行う造粒加工を行ったりする必要がある。本発明の無機ポリマー質吸着剤は造粒の必要がなく粒状体が得られるため、造粒加工に伴う吸着剤の性能低下が生じない優位性がある。
本発明の無機ポリマー質吸着剤は粉砕後の状態では余剰のアルカリ分が表面に付着しpHが12以上と高い場合もある。この場合には吸着剤を水で洗浄し余剰アルカリを洗い流す処理を行えば吸着剤のpHを低下させることができる。
本発明の無機ポリマー質吸着剤を0.01〜数十mmのサイズに粉砕加工した吸着剤を布製のマットや袋の中に充填して使用することができる。このように布と組み合わせた製品に加工することで、吸着剤を通過する水流の流速をコントロールでき、また水中で吸着剤が流亡することを防止することができる。このような製品は放射性物質を含む焼却灰等の貯蔵施設で使用する吸着剤や、海中で使用するための吸着剤として用いることができる。
以下、具体例に基づき、さらに詳細に説明する。なお、本発明は下記の実施例に限定されるものでなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形実施が可能である。
下記の方法により表1の原料を用いて無機ポリマー質吸着剤を試作した。
(1)所定量のケイ酸ソーダあるいはケイ酸カリ、水酸化ナトリウムフレーク、水を計量し、小型ハンドミキサーを用いて樹脂製容器の中でよく混合を行った。
(2)次に上記にメタカオリン粉末を所定量加え、ミキサーで3分間よく混合した。
(3)できあがったスラリーをポリエステル製容器に入れて容器の蓋を閉め、電気炉により80℃で48時間加温して養生を行った。
(4)容器から取り出した硬化した無機ポリマー質吸着剤ブロックを粗く粉砕し、80℃で5時間加温し乾燥した。
(5)乾燥後の硬化体を乳鉢により粒径0.2mm以下まで粉砕を行い無機ポリマー質吸着剤粉末を得た。
ここで、ケイ酸ソーダ:富士化学(株)製、珪酸ソーダ1号(組成/SiO2 : 35〜38 wt%、Na2O:17〜19wt%)、ケイ酸カリ:富士化学(株)製、1号珪酸カリ、メタカオリン:イメリス社製polestar(組成/SiO2:52.8 wt%、Al2O3:45.3wt%、TiO2 :0.98wt%、SO3 : 0.5wt%)、水酸化ナトリウム:昭和化学(株)製ナトリウムフレーク(純度99%以上)、シリカ粉:ナカライテスク社製、二酸化ケイ素(純度99%以上)を使用した。
上記により試作した無機ポリマー質吸着剤粉末の組成をOxford Instruments社製EDS分析装置により分析を行った。この分析結果による各吸着剤の元素含有量を表2に示した。
また、試作した吸着剤の中から代表的に実施例1(低シリカアルミナ比)、実施例6(高シリカアルミナ比)について(株)リガク製 RINT ULTIMA3を用いてX線回折による分析を行った。このX線回折図を図1に示した。
X線回折図よりSiO2/Al2O3 = 3.60の高シリカアルミナ比の吸着剤はルチル(TiO2)以外の結晶を含まない非晶質体であり、またSiO2/Al2O3 = 2.60の低シリカアルミナ比の吸着剤にはNa-A型ゼオライトの結晶が含まれている非晶質体であることが分かった。ここでルチルについては原料のメタカオリン由来のものである。従来から研究されてきたジオポリマーは、高シリカアルミナ比の組成をもつため前記の非晶質体の構造となっている。これに対して本発明では幅広いシリカアルミナ比の組成をもつ吸着剤を開発しており、前記の二種の構造をもっている。
下記の手順で実施例1で試作した無機ポリマー質吸着剤の陽イオン交換容量測定を行った。
(1)1N塩化アンモニウム200ml中に無機ポリマー質吸着剤試料1gを投入し、温度60℃で1時間撹拌を行った。
(2)次に上記をろ過し、これを550℃で加熱しプロトン型に変換を行った。
(3)1N塩化カリウム100ml中に上記のプロトン置換試料0.5gを投入、温度60℃で1時間撹拌を行った。
(4)上記をろ過した後、120℃で乾燥しカリウム型に置換した。
(5)乾燥したカリウム型の無機ポリマー質吸着剤粉末の組成をEDSにより分析し、吸着しているカリウムの含有量より吸着剤の陽イオン交換容量を求めた。
上記の方法により実施例1、実施例7の陽イオン交換容量を測定し、この結果を表3に示した。この結果より、本発明の無機ポリマー質吸着剤は、低シリカアルミナ比、高シリカアルミナ比に関わらず、陽イオン交換容量は350meq/100g以上の優れた特性をもつことが分かった。
実施例1で試作した実施例1〜11、比較例1〜4の無機ポリマー質吸着剤粉末を用いて下記の方法により鉛の吸着試験を実施した。この結果を表4に示した。
(1)純水に硝酸鉛試薬を添加し、次に水酸化ナトリウムを添加し、下記の鉛含有溶液を調製した。
鉛含有溶液 Pb濃度:0.1mol/L pH=4
(2)上記の鉛含有溶液250mlを容量500mlのビーカに分取した後、ジャーテスターにセットし、これに重量0.5gの無機ポリマー質吸着剤粉末を添加し、苛性ソーダと塩酸を添加しpH=4±0.2の範囲に保ったまま、撹拌速度300rpmで3時間撹拌を行った。
(3)上記の後、10分間静置し沈降分離を行った。
(4)液中の無機ポリマー質吸着剤粉末をろ紙に移し、アスピレータで吸引しながら純水で洗浄を行った。
(5)回収した無機ポリマー質吸着剤粉末を80℃24時間の条件で乾燥を行った。
(6)吸着試験後の乾燥サンプルをEDX分析により組成分析を行った。
上記の鉛吸着試験結果を整理して、図2にはアルカリ水比=0.10の条件におけるシリカアルミナ比〜Pb吸着量の相関を示した。また、図3にはシリカアルミナ比=3.0、シリカアルミナ比=3.6の2条件におけるアルカリ水比〜Pb吸着量の相関を示した。
図2により、このアルカリ水比の条件においては鉛の吸着量はシリカアルミナ比の値が低い方が吸着量が大きい傾向があることが示されている。この試験により本発明の低シリカアルミ比の吸着剤の性能の高さを確認することができた。
また図3のアルカリ水比とPb吸着量の相関においては、シリカアルミナ比が異なっていても、アルカリ水比が0.10以上の組成条件で製造した無機ポリマー質吸着剤のPb吸着量が大きく、吸着性能が優れる結果となった。このことよりイオン交換容量が大きい吸着剤を製造するためにはアルカリ水比を0.10以上、好ましくは0.11以上に調整することが良いことが分かった。
また、実施例10、11のケイ酸カリを用いて試作した吸着剤についてもケイ酸ソーダを用いた場合と同様に吸着量が高い吸着剤を試作することができた。Pbは2価のイオンであるため実施例10で試作した無機ポリマー質吸着剤の鉛吸着試験におけるイオン交換量はおよそ460meq/100gとなっており、高い吸着容量を保有していることが分かった。
次に本発明の無機ポリマー質吸着剤粉末を用いて下記の試験方法により鉛の吸着等温線図を求めた。この試験では比較系として天然ゼオライトであるクリノプチロライト粉末を用いた吸着試験を併せて実施した。
(1)硝酸鉛試薬を用いて下記の摸擬液を調製した。
摸擬液1 Pb濃度:100mg/L pH=4
摸擬液2 Pb濃度:50mg/L pH=4
摸擬液3 Pb濃度:10mg/L pH=4
摸擬液4 Pb濃度:5mg/L pH=4
摸擬液5 Pb濃度:1mg/L pH=4
(2)調製した各摸擬液のpH、Pb濃度の測定を行った。
(3)各摸擬液250mlを容量500mlのビーカーに分取し、重量0.5gの無機ポリマー質吸着粉末を添加し、苛性ソーダと塩酸を添加しpH=4に保ちながら3時間撹拌を行った。
(4)上記の後、10分間静置し沈降分離を行った。
(5)上澄み液をシリンジフィルターを用いてろ過し、ICP-AESを用いて液中のPb残留濃度の測定を行った。
ここで無機ポリマー質吸着剤粉末として実施例3の吸着剤を0.2mm以下に粉砕したもの、クリノプチロライト粉末としては三井金属資源開発(株)製、粒径‐250メッシュ製品を使用した。
この試験の結果から求めた無機ポリマー質吸着剤、クリノプチロライトの鉛の吸着等温線図を図4に示した。
本発明の無機ポリマー質吸着剤は低濃度から高濃度まで、優れた鉛の吸着性能を保有する。鉛の排水基準値0.1mg/L濃度レベルにおいては、比較系のクリノプチロライト粉末の2倍以上の平衡吸着量を示した。
下記により実施例1で試作した実施例1〜4、8の無機ポリマー質吸着剤粉末、比較例5として前記と同様のクリノプチロライト粉末製品を用いてセシウム、ストロンチウム吸着試験を実施した。
(1)純水に塩化セシウム試薬、塩化ストロンチウム試薬を添加し、下記の溶液を調製した。
セシウム含有溶液 Cs濃度:0.1mol/L
ストロンチウム含有溶液 Sr濃度:0.1mol/L
(2)上記のセシウム含有溶液またはストロンチウム含有溶液250mlを容量500mlのビーカに採取した後、ジャーテスターにセットし、これに重量0.5gの無機ポリマー質吸着剤粉末を添加し、撹拌速度300rpmで3時間撹拌を行った。
(3)上記の後、10分間静置し沈降分離を行った。
(4)液中の無機ポリマー質吸着剤をろ紙に移し、アスピレータで吸引しながら純水で洗浄を行った。
(5)回収したジオポリマー粉末を80℃24時間の条件で乾燥を行った。
(6)吸着試験後の乾燥サンプルをEDX分析により組成分析を行った。
この試験結果を表5に示す。またこの吸着試験におけるCs、Sr吸着量と無機ポリマー質吸着剤合成時原料のSiO2/Al2O3の相関を図5に示した。
実施例1の無機ポリマー質吸着剤は比較例5のクリノプチロライトの1.5倍の高いCs吸着性能を示した。また、Srイオンはクリノプチロライトには全く吸着しない結果となった。
図5よりCsの吸着量はシリカアルミナ比が低いほど吸着量が大きく、またSr吸着量はこれと相反する傾向を有し、シリカアルミナ比が高いほど吸着量が増加する傾向があることが分かる。本発明では製造原料のシリカアルミナ比等を調整することで、処理対象の有害イオンに適する吸着剤を作り分けることが可能である。すなわち高濃度域におけるCs用の吸着剤としてはシリカアルミナ比≦3.0、Sr用の吸着剤としてはシリカアルミナ比>3.0の組成が適していると思われる。
ケイ酸ソーダ、水酸化ナトリウムフレイク、水、メタカオリンの原料を調合し、[実施例1]と同様な手順で表6に示すパラメータをもつ無機ポリマー質吸着剤を試作した。乾燥後に乳鉢で粒径0.2mm以下に粉砕し、この吸着剤を用いで海水中のストロンチウムの吸着試験を実施した。
(1)人工海水粉末の希釈液溶250mlを容量500mlのボトルに分取し、これに重量2.5gの無機ポリマー吸着剤を添加し24時間振とうを行った。
(2)次に10分間静置し沈降分離を行い、上澄み液をシリンジフィルターで採取した。
(3)上澄み液中のSr濃度をICP-AESを使って分析を行った。
(4)未処理の希釈液に含まれるストロンチウム濃度についてもICP-AESを使って分析を行った。
ここで人工海水粉末としてテトラジャパン株式会社製、テトラマリンルトプロを使用した。
吸着試験結果を表7に示した。調製した未処理の人工海水希釈液中に含まれるストロンチウムの濃度は9.7mg/lであった。表7の試験結果では低濃度のストロンチウムの吸着処理においては、シリカアルミナ比が低い吸着剤の吸着量が大きい結果となり、本発明の吸着剤の性能の高さを確認することができた。

Claims (5)

  1. ケイ酸原料、アルミニウム原料、アルカリ原料、水を混合し、SiO2/Al2O3(モル比) = 2.0〜4.8、アルカリ/水(モル比) =0.10以上、液固比(質量比) = 0.2〜0.8の範囲に調整した組成物を養生して得られた硬化体を粉砕することを特徴とする無機ポリマー質吸着剤の製造方法。
  2. 前記ケイ酸原料がケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、シリカ粉末、シリカヒュームのいずれかであることを特徴とする請求項1記載の無機ポリマー質吸着剤の製造方法。
  3. 前記アルミニウム原料がメタカオリン、仮焼したアロフェン、仮焼したイモゴライト、仮焼したゼオライト、アルミン酸ナトリウム、水酸化アルミニウム、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、アルミニウム粉末の中のいずれかであることを特徴とする請求項1又は2に記載の無機ポリマー質吸着剤の製造方法。
  4. 前記アルカリ原料が水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムのいずれかであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の無機ポリマー質吸着剤の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の無機ポリマー質吸着剤の製造方法により製造され、SiO2/Al2O3(モル比) = 2.0〜4.8、陽イオン交換容量350meq/100g以上であることを特徴とする無機ポリマー質吸着剤。
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