JP2016113343A - 湾曲板ガラスの成形装置、湾曲板ガラスの成形方法 - Google Patents

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義徳 長谷川
Yoshinori Hasegawa
義徳 長谷川
森 弘樹
Hiroki Mori
弘樹 森
松本 直之
Naoyuki Matsumoto
直之 松本
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Abstract

【課題】本発明では、複数の板ガラスを均一に加熱し、精度よく板ガラスを湾曲させる事のできる湾曲板ガラスの成形装置およびその成形方法を提供することを課題としている。【解決手段】成形型2と、成形型2に載置される板ガラス1と、そして上型3との組み合わせを一つのセット4として、複数のセット4が加熱炉内に投入され、同時に加熱される。複数のセット4は、セッター6に載置され、コンベア等により、セッター6ごと加熱炉5内部へ運ばれる。セット4はセッター6上で格子状に配置され、セット4が配置されない位置にはダミーセット7が配置される。そして、格子状に配置されたセット4およびダミーセット7の全周を、均熱部材としての囲いレンガ8が囲う。囲いレンガ8の上方には、その全周を覆って、上方から蓋部材10によって蓋がされている。【選択図】図2

Description

本発明は、湾曲板ガラスの成形装置およびその成形方法に関する。
近年、スマートフォンやタブレット型PC等のモバイル機器が急速に普及している。これらの機器のタッチパネル等に使用される板ガラスとしては、従来から採用されていた平板状の板ガラスの他、例えば、一定の曲率半径に形成された湾曲面を有するような湾曲板ガラスを採用する場合がある。
このような湾曲板ガラスを成形するための装置および方法として、加熱手段を用いて板ガラスを軟化させた上で、板ガラスを湾曲させることが既になされている。
例えば特許文献1では、加熱軟化された板ガラスを、耐熱シートを介して成形型の成形面に押し付け、板ガラスを成形面にまとわりつかせる事で湾曲面を形成する方法およびその装置が開示されている。
特開2012−116692号公報
ところで、加熱手段を用いて板ガラスを軟化させ、板ガラスを湾曲させる場合には、板ガラスの加熱作業の効率を考えると、複数の板ガラスを同時に加熱する事が好ましい。
しかし、複数の板ガラスを同時に加熱する場合には、例えば、それぞれの板ガラスと加熱手段との距離の違いなどにより、板ガラスの加熱量にバラつきが生じる。加熱量がバラつくと、板ガラスの軟化の度合いに差が出て、板ガラスの湾曲の精度が安定せず、その品質にバラつきが出てしまう恐れがあった。
この様な事情から、本発明では、複数の板ガラスを均一に加熱し、精度よく板ガラスを湾曲させることのできる湾曲板ガラス成形装置およびその成形方法を提供することを課題としている。
上記の課題を解決するため、本発明は、複数の板ガラスを加熱するための加熱手段と、加熱手段により加熱軟化した板ガラスを湾曲させて湾曲板ガラスを成形するための成形型とを備えた湾曲板ガラスの成形装置であって、加熱手段と板ガラスとの間に、断熱性を有する均熱部材が配置されることを特徴とするものである。
上記の構成によれば、加熱手段による板ガラスの加熱が、均熱部材を介して間接的に行われる。よって、板ガラスの温度上昇を緩やかにし、それぞれの板ガラスの加熱量を均一化する事ができる。
上記の構成において、前記均熱部材は、その垂直高さが前記成形型よりも高くなる様に配置されることが好ましい。
このように均熱部材を配置することにより、板ガラスが加熱手段によって直接加熱される事態を確実に回避できるので、それぞれの板ガラスの加熱量をより均一化できる。
上記の構成において、均熱部材は、成形型と成形型に載置した板ガラスとのセットを複数配置してなるセット群の周りを途切れることなく囲むように配置されることが好ましい。
これにより、加熱手段から均熱部材を介して板ガラスに伝えられた熱を均熱部材の内側の空間に留めて、均熱部材の内側の空間を均等に加熱することができ、これにより均熱部材の内側の空間に位置するそれぞれの板ガラスを均一に加熱する事ができる。
上記の構成において、均熱部材の上方に、板ガラスの上方を覆う蓋部材が配置されることが好ましい。
これにより、均熱部材の内側の空間と外側の空間とを完全に区画することが可能となるので、均熱部材の内側の空間をより均等かつ効果的に加熱することができ、それぞれの板ガラスをより均一に加熱する事ができる。
上記の構成において、均熱部材の熱貫流率が、蓋部材の熱貫流率よりも小さいことが好ましい。
当該構成によって、蓋部材の方が均熱部材よりも熱を通しやすくなり、均熱部材の内側の熱量を、主に上方の蓋部材から逃がす事ができ、板ガラスの適度な加熱を図ることが可能となる。
上記の構成において、成形型及び複数の板ガラスは、セッター上に載置され、セッターが搬送されながら板ガラスが加熱されることが好ましい。
これにより、例えば、ローラーコンベアを用いてセッターを搬送する連続加熱式の加熱炉の様に、その上に直接成形型や板ガラスを載置して所定の位置に配置する事が難しい構成であっても、ローラーコンベアの上を流れるセッターに成形型を載置する事により、板ガラスをセッター上の所定の位置に配置することができる。そして、セッターがローラーコンベア上を搬送されることにより、そのセッター上の所定の位置に配置された板ガラスを、搬送させながら加熱させる事ができる。
また、上記の課題を解決するため、本発明は、加熱手段による加熱で軟化した複数の板ガラスを、成形型で湾曲させて湾曲板ガラスを成形する湾曲板ガラスの成形方法であって、加熱手段と成形型に載置した板ガラスとの間に均熱部材を配置した状態で、加熱手段による板ガラスの加熱を行う湾曲板ガラスの成形方法を特徴とするものである。
これにより、既に述べた湾曲板ガラスの成形装置と同様の作用効果を得ることができる。
以上の様に、本発明によれば、加熱手段による板ガラスの加熱を、均熱部材を介して間接的に行う。板ガラスの加熱を間接的に行う事により、それぞれの板ガラスの加熱量のバラつきを低減する事ができる。
板ガラスを載置した成形型の断面図である。 本発明の第一実施形態に係る湾曲板ガラスの成形装置の全体構成を示した断面図である。 図2のX−X’断面図である。 本発明の第一実施形態に係る加熱炉の全体像を示した平面図である。 本発明の第二実施形態に係るセッターを示した断面図である。
以下、本発明に係る実施の形態について、図面を参照して説明する。
まず、本発明の第一実施形態に係る板ガラスを成形型に載置した構成について、図1を用いて説明する。
板ガラス1は、成形型としての下型2に載置され、上方から上型3によって蓋がされ、下型2および上型3によって挟み込まれる。この板ガラス1および下型2と上型3を一つの組み合わせとしたセット4が後述する加熱炉5内に投入される。
板ガラス1の組成は、質量%で、SiO2を50〜80%、Al23を5〜30%、B23を0〜15%、Na2Oを1〜20%、K2Oを0〜10%を含有する化学強化用ガラス板を用いる事が好ましい。上記の様にガラス組成範囲を規制すれば、イオン交換性能と耐失透性を高いレベルで両立しやすくなる。
本実施形態では、下型2および上型3の材質としてムライトを採用している。ムライトは、その熱膨張係数の値が、55×10-7/Kとなっている。また、本実施形態において、成形の対象となる板ガラス1は、日本電気硝子社製のT2X−1である。T2X−1は、その熱膨張係数の値が、91×10-7/Kとなっている。ここで、下型2の材質としては、ムライトの他、アルミナ、ジルコンや、これらの混合物(例えば、アルミナジルコン、ジルコンムライト)等を採用することができる。
次に、図2および図3を用いて、セット4が投入される加熱炉5内部の構成について説明する。
複数のセット4(セット群)は、板状の結晶化ガラスセラミック等からなるセッター6に載置され、コンベア等によりセッター6ごと加熱炉5の内部へ運ばれる。図2に示す様に、複数のセット4は、セッター6に並列に載置され、セット4が配置されない位置にはダミーセット7が配置される。そして、並行に配置された複数のセット4およびダミーセット7の周囲を、断熱性を有する均熱部材としての囲いレンガ8が途切れることなく囲う。加熱炉5の側壁5aには、加熱手段としてのヒーター9が、セッター6の搬送方向Aと平行な方向に沿って設けられている。それぞれのセッター6の大きさは、横(搬送方向)2.0m、縦1.5m、厚みが0.007mである。
図3は、図2のX−X’断面図である。図3に示す様に、囲いレンガ8の上方には、その全周を覆うように、蓋部材10が設けられる。これにより、セット4が載置される空間Sが、囲いレンガ8、セッター6、蓋部材10によって加熱炉5内の内部空間を完全に区画される。なお、図2において、蓋部材10は破線で描かれている。
最後に、本発明の第一実施形態に係る加熱炉5および加熱炉5への搬送装置の構成について、図4を用いて説明する。
ベルトコンベアなどの搬送装置により、セッター6は加熱炉5の内部を矢印Aで示す方向へ搬送される。
ヒーター9を有する加熱炉5の長手方向両端部にはトラバーサー11が設けられている。加熱炉5の終端まで運ばれたセッター6は、トラバーサー11によって加熱炉5の搬送ラインから外され、矢印Aの方向と反対の方向Cへと搬送される。そして、加熱炉5の始端側まで運ばれたセッター6は、トラバーサー11によって再び加熱炉5の搬送ラインに戻され、加熱炉5内部へ運ばれる。このように、セッター6は、ベルトコンベアおよび両側に配置されたトラバーサー11によって、加熱炉5を途中に有する閉じられた搬送ラインを周回し、加熱炉5を通過する過程で加熱炉5内部のヒーター9によって加熱される。
以下、上記構成の成形装置および加熱炉5を用いた湾曲板ガラスの成形方法について説明する。
板ガラス1を湾曲成形させるに際し、まず、セッター6に載置された下型2と上型3を予熱する。そして、予熱された下型2と上型3の間に、板ガラス1を挟み込んで(図1)、セッター6上に板ガラス1が供給される。
次に、板ガラス1が供給されたセッター6を、ベルトコンベアによって加熱炉5の内部に向けて搬送し、加熱炉5の内部をセッター6が通過する間に、加熱炉5の側壁5aに沿って設けられたヒーター9によってセッター6に配置した複数のセット4を加熱する(図2)。
これにより、板ガラス1は、下型2と上型3に挟み込まれた状態で加熱され軟化する。この際、図1に示す様に、軟化した板ガラス1は、下型2の湾曲面2aと上型3の湾曲面3aに倣う様に湾曲し、湾曲した板ガラス1が成形される。
上記加熱の際に、本発明では、ヒーター9とセット4の間に囲いレンガ8を配置している。つまり、仮に囲いレンガ8が配置されない構成では、セット4とヒーター9の間には何の部材も配置されず、板ガラス1はヒーター9によって直接加熱される。そして、ヒーター9とそれぞれのセット4の距離が異なること等に起因して、板ガラス1の加熱量にはバラつきが生じる。例えば、搬送方向Aと垂直なセッター6の幅方向において、セッター6の周縁部に配置される周縁側のセット4aは、セッター6の中央に配置される中央側のセット4bよりもヒーター9の距離が近く、周縁側のセット4aの方が加熱されやすい。
このため、ヒーター9とセット4(板ガラス1)の間に囲いレンガ8を介在させることで、ヒーター9が板ガラス1を直接加熱する事を避け、ヒーター9から板ガラス1への伝熱の一部を遮る。これにより、ヒーター9は板ガラス1を間接的に加熱し、板ガラス1の温度上昇を緩やかなものとすることで、それぞれの板ガラス1の加熱量のバラつきを低減する事ができる。
さらに本実施形態の構成では、囲いレンガ8は、並行に配置された複数のセット4(セット群)の周りを途切れることなく囲って配置され、その上方には蓋部材10が配置されている。
ヒーター9により板ガラス1を含むセット4を加熱することで、その周囲の空気が暖められる。囲いレンガ8および蓋部材10が配置されない構成では、暖められた空気は直ちに外部へ拡散してしまう。
これに対して、囲いレンガ8および蓋部材10が配置される実施形態の構成では、まず、ヒーター9により囲いレンガ8が加熱され、加熱された囲いレンガ8により、その内部の空間Sが暖められる。そして暖められた空気は、上記の様に空間Sが囲いレンガ8、セッター6、蓋部材10によって覆われている事から、外部へ拡散せずに一定時間内部に留まり、空間S内で拡散する。このため、空間S内の温度が均一化され、板ガラス1の加熱量のバラつきを低減する事ができる。
囲いレンガ8をヒーター9とセット4の間に配置する事により、ヒーター9からそれぞれの板ガラス1への伝熱量は見かけ上減少する。しかし、囲いレンガ8を配置して板ガラス1の加熱を均一化する事により、空間S内のいずれの位置にセット4を配置しても、板ガラス1の加熱量を一定に保つ事ができ、セッター6に載置できる板ガラス1の数は増加する。このため、加熱の効率は向上し、加熱のエネルギーロスを低減できる。
図3に示す様に、囲いレンガ8の垂直高さは、セット4の垂直高さよりも高く設定されている。これにより、蓋部材10を載置した際に、蓋部材10が囲いレンガ8の上に載置され、蓋部材10によってセット4が押圧されない。このため、板ガラス1に不要な応力をかけることがない。また、囲いレンガ8を十分な高さとし、ヒーター9の側から見て、セット4が囲いレンガ8によって完全に隠れた状態にする事で、ヒーター9による熱量が、囲いレンガ8の上方を超えて板ガラス1に運ばれることがない。これにより、例えば、囲いレンガ8の近傍に配置された板ガラス1にだけ、囲いレンガ8を乗り越えた熱量が到達し、板ガラス1の加熱にバラつきが生じる、といった事を防止でき、板ガラス1の加熱量を均一化できる。
また、蓋部材10が囲いレンガ8の全周を覆う様に配置される事により、空間Sに隙間を作ることなく蓋をする事ができ、蓋部材10で囲いレンガ8の上から蓋をする際に、その作業性もよい。
ここで、囲いレンガ8による伝熱を遮る効果は、その効果が大きすぎれば、ヒーター9の熱量が十分にセット4まで運ばれず、板ガラス1の加熱が十分にされないで、加熱の効率が低下してしまう。また、伝熱を遮る効果が小さすぎれば、それぞれの板ガラス1の加熱を均一化する効果が十分に得られない。
この様に、囲いレンガ8の伝熱を遮る効果は、大きすぎても小さすぎても所望の効果が得られず、適当な値に調整する必要がある。そこで、囲いレンガ8の熱伝導率は、0.1〜10.0〔W/m・K〕、その厚みは5〜100〔mm〕の範囲とする事が好ましい。本発明の実施形態では、囲いレンガ8にムライトを用い、その熱伝導率は2.0〔W/m・K〕、厚みが60〔mm〕に設定されている。しかし、囲いレンガ8に用いられる部材はムライトに限らず、ジルコンレンガ(熱伝導率5.5〔W/m・K〕)や珪藻土レンガ(熱伝導率0.23〔W/m・K〕)を使用する事ができる。
また、蓋部材10は、前述の様に、空間Sに熱量を一定時間留める必要がある。また、これと同時に、空間Sの熱量を上方からある程度逃がす役割も果たす必要がある。
この様に、蓋部材10の伝熱効果についても、適当に調整する必要がある。そこで、蓋部材10の熱伝導率は、0.1〜20.0〔W/m・K〕、その厚みは1〜50〔mm〕の範囲とする事が好ましい。本発明の実施形態では、蓋部材10に結晶化ガラスを用い、その熱伝導率は1.6〔W/m・K〕、厚みが4〔mm〕に設定されている。
ここで、囲いレンガ8の熱伝導率2.0〔W/m・K〕を厚み0.06〔m〕で割った値、つまり、囲いレンガ8の熱貫流率は、約33.3〔W/m2・K〕であり、蓋部材10の熱伝導率1.6〔W/m・K〕を厚み0.004〔m〕で割った値である、蓋部材10の熱貫流率は、400〔W/m2・K〕となる。蓋部材10の熱貫流率400〔W/m2・K〕に対して、囲いレンガ8の熱貫流率は約33.3〔W/m2・K〕と小さく、囲いレンガ8の方が熱を通しにくい。この様に、蓋部材10の熱貫流率の値を囲いレンガ8の値に対して相対的に大きくすることにより、空間S内部の熱量を、蓋部材10の側から外部へ放出することができる。このため、蓋部材10の熱貫流率の値を、囲いレンガ8の値よりも大きくすることが望ましい。また、囲いレンガ8の熱貫流率は、1〜100〔W/m2・K〕の範囲にある事が好ましく、蓋部材10の熱貫流率は、10〜1000〔W/m2・K〕の範囲にある事が好ましい。ただし、セッター6の方からも一定量の熱量が外部へ放出されている事はもちろんである。
この様に、囲いレンガ8で複数のセット4からなるセット群の全周を囲い、蓋部材10で上方から蓋をする構成とすることにより、ヒーター9の熱量を空間S内部に一時留め、その後に外部へ放出する事ができ、板ガラス1をより均一に加熱できるため好ましい。
しかし、上記構成に限らず、囲いレンガ8が複数のセット4の一部を囲う構成としてもよく、例えば、ヒーター9とセット4の間にだけ囲いレンガ8を配置し、セッター6の搬送方向と垂直な方向(図2の上下方向)には囲いレンガ8を配置しない構成としてもよい。また、蓋部材10を設けない構成としてもよい。
そして、セッター6の面上には複数のセット4が並行に配置されるが、セット4を配置しない位置にはダミーセット7が代わりに配置され、セッター6の面上に空き場所を作らない様な構成としている。この様に、ダミーセット7を、セット4が配置されない位置に配置する理由について、以下に説明する。
加熱の効率を考慮すると、セッター6の面上にセット4をできる限り多く配置する事が好ましい。しかし、板ガラス1を湾曲させる必要数量によっては、常にセット4をセッター6に最大数量載置することはできない。そして、載置するセット4の数が変化すれば、空間S内全体の熱容量が変化し、載置されるセット4の数によって板ガラス1の湾曲の精度にバラつきが生じてしまう。また、セット4が配置される位置と配置されない位置での熱容量のバラつきも生じるため、同じセッター6に載置された各セット4の間でも、板ガラス1の湾曲の精度にバラつきが生じてしまう。
この様な事情から、セット4を配置しない位置にダミーセット7を配置する事により、湾曲させる板ガラス1の数量、つまりセッター6に載置されるセット4の数量に関わらず、常に同条件での加熱を行う事ができ、板ガラス1の湾曲の精度を安定させる事ができる。
実施形態の構成では、ダミーセット7は、下型2および上型3の組み合わせからなるが、これに限らず、その熱容量がセット4と同程度になる様に調整されればよい。
それぞれのセッター6が加熱炉5の内部を通過する際、各セッター6は搬送方向Aに間隔Bだけ空けた状態に設定される。この時、セッター6同士の間隔Bが広くなると、その間隔Bの分のヒーター9による加熱量が無駄になるだけでなく、間隔Bの部分では、セッター6が隙間なく配置された場合に比べて、隙間Bの部分だけ熱容量が小さい。このため、間隔Bの部分に近い、セッター6の搬送方向前端および後端が、搬送方向中央よりも高温になりやすく、各セット4の加熱量にバラつきが生じる。このため、セッター6同士の間隔Bは最小限に設定される事が好ましく、第一実施形態では50〔mm〕に設定されている。
そして、図4に示す様に、セッター6が加熱炉5の後端まで搬送され、加熱炉5を通過した板ガラス1は、方向Cへ搬送される過程で冷却され、下型2および上型3から取り出される。
加熱冷却後の板ガラス1が取り出された下型2および上型3には、湾曲させるための新しい板ガラス1が供給される。そして、新しい板ガラス1が投入されたセッター6が加熱炉5の始端側まで搬送され、トラバーサー11によって再び加熱炉5の内部へ搬送される。なお、それぞれのセッター6に載置される囲いレンガ8は、常にセッター6の面上の所定の位置に載置されるか、あるいは固定された状態になっている。そして、上述の板ガラス1を取り出し、投入する工程では、蓋部材10を外し、それぞれのセット4の板ガラス1が取り出された後、新たな板ガラス1が下型2と上型3の間に供給される。
この様に、トラバーサー11がその両端に配置された周上を、セッター6が途切れることなく流され、その途中の加熱炉5内でセッター6に載置された板ガラス1が加熱される。この様に、加熱炉5は、ヒーター9によって板ガラス1を連続的に加熱する連続加熱炉である。これにより、ヒーター9の加熱を無駄にすることがなく、また、加熱炉5内にセッター6が絶えず流れ続けることで、加熱炉5内部の熱容量を一定に保つ事ができ、ヒーター9による板ガラス1の加熱量を均一化できる。
以上、本発明の第一実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。
第一実施形態に係るセット4は、下型2と、下型2に載置される板ガラス1と、そして上型3とを一つの組み合わせとしたが、上型3を含まない構成としてもよい。この場合、板ガラス1は、下型2の湾曲面2a上に載置されて加熱軟化され、板ガラス1の自重により、湾曲面2aの形状に倣う事で、板ガラス1が湾曲される。
セッター6を矢印Aの方向および矢印Cの方向へ搬送する搬送手段は、セッター6を前述の方向へ一定速度で運べればよく、ベルトコンベアに限らない。例えば、ローラーを用いたコンベアであってもよい。また、搬送手段にベルトコンベアを用いる場合、セッター6は必ずしも必要ではなく、ベルト上に、直に囲いレンガ8、セット4およびダミーセット7が載置される構成であってもよい。
また、セッター6を加熱炉5内に搬送し、ヒーター9によって加熱される構成としたが、板ガラス1が本発明に係る手段で加熱されればよく、トラバーサー11などの構成を必ずしも必要としない。
加熱手段は、第一実施形態のヒーター(輻射伝熱式加熱装置)に限らず、例えばバーナー(対流伝熱式加熱装置)であってもよいし、板ガラス1の加熱が継続してできればよい。
第一実施形態の構成では、囲いレンガ8および蓋部材10を単一の材質からなる部材とし、その熱貫流率を、材質の熱伝導率(仮にk)を材質の厚み(仮にm)で割った商(k/m)で算出し、比較した。しかし、囲いレンガ8および蓋部材10が異なる材質からなる多層構成の場合も考えられる。この場合、例えば、囲いレンガ8が、厚みm1〔m〕、熱伝導率k1〔W/m・K〕の材質D1と、厚みm2〔m〕、熱伝導率k2〔W/m・K〕の材質D2の層構造からなるとすると、囲いレンガ8の熱貫流率Uは、
U〔W/m2・K〕=1/(m1/k1+m2/k2)
と表し、比較する事ができる。
また、第一実施形態の構成では、囲いレンガ8がセッター6の端面近傍の全周に配置される構成としたが、例えば図5に示すように、端面よりも内側に配置される構成であってもよい(第二実施形態)。この場合、搬送方向Aの熱容量を常に一定にする目的で、囲いレンガ8で囲われる空間Sの外側にも、ダミーセット7、および、囲いレンガ8と同程度の熱容量のダミー囲いレンガ12が配置される。
1 板ガラス
2 下型(成形型)
3 上型
4 セット
5 加熱炉
6 セッター
7 ダミーセット
8 囲いレンガ(均熱部材)
9 ヒーター(加熱手段)
10 蓋部材
11 トラバーサー
12 ダミー囲いレンガ

Claims (7)

  1. 複数の板ガラスを加熱するための加熱手段と、該加熱手段により加熱軟化した前記板ガラスを湾曲させて湾曲板ガラスを成形するための成形型とを備えた湾曲板ガラスの成形装置であって、
    前記加熱手段と前記成形型に載置した前記板ガラスとの間に断熱性を有する均熱部材が配置される湾曲板ガラスの成形装置。
  2. 前記均熱部材は、その垂直高さが前記成形型よりも高くなる様に配置される請求項1記載の湾曲板ガラスの成形装置。
  3. 前記均熱部材は、前記成形型と前記成形型に載置した前記板ガラスとのセットを複数配置してなるセット群の周りを途切れることなく囲むように配置される請求項1または2記載の湾曲板ガラスの成形装置。
  4. 前記均熱部材の上方に、前記板ガラスの上方を覆う蓋部材が配置される請求項1から3のいずれか1項に記載の湾曲板ガラスの成形装置。
  5. 前記均熱部材の熱貫流率が、前記蓋部材の熱貫流率よりも小さい請求項4記載の湾曲板ガラスの成形装置。
  6. 前記成形型及び前記複数の板ガラスはセッター上に載置され、前記セッターが搬送されながら前記板ガラスが加熱される請求項1から5のいずれか1項に記載の湾曲板ガラスの成形装置。
  7. 加熱手段による加熱で軟化した複数の板ガラスを、成形型で湾曲させて湾曲板ガラスを成形する湾曲板ガラスの成形方法であって、
    前記加熱手段と前記成形型に載置した前記板ガラスとの間に均熱部材を配置した状態で、前記加熱手段による前記板ガラスの加熱を行う湾曲板ガラスの成形方法。
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CN110156304A (zh) * 2018-02-13 2019-08-23 深圳市诸脉科技有限公司 一种曲面玻璃制备装置及其使用方法

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