JP2016107340A - パンチスリーブ及びこれを用いたdi缶の製造方法 - Google Patents

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政幸 武井
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淳 山下
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友明 飯村
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Abstract

【課題】パンチスリーブを用いてDI加工したDI缶の缶胴に、その後工程でくびれ部を成形するときに、しわが発生することを顕著に抑制でき、かつ、コラム強度を高められること。【解決手段】カップ状体にDI加工を施し、有底筒状のDI缶を成形するパンチスリーブ30であって、缶胴11は、開口端部11aよりも缶底側に位置し、缶底から開口端部11a側へ向かうに従い小径となる縮径加工を施すことが予定される縮径予定部18と、開口端部11aと縮径予定部18との間に位置し、缶底から開口端部11a側へ向かうに従い大径となる拡径加工を施すことが予定される拡径予定部19と、を有し、パンチスリーブ30の外周面のうち、缶胴11の缶軸O方向に沿う少なくとも開口端部11aから縮径予定部18までの領域に対応する範囲における、開口端部11aに対応する部分と、開口端部11a以外の部位に対応する部分と、の外径差が、10μm未満である。【選択図】図6

Description

本発明は、2ピース缶やボトル缶等の缶体に用いられる有底筒状のDI缶を製造する際に使用されるパンチスリーブ、及びこれを用いたDI缶の製造方法に関するものであり、特に、缶胴(ウォール)に、該缶胴における他の部位よりも小径とされたくびれ部を有するDI缶の製造に適したパンチスリーブ、及びこれを用いたDI缶の製造方法に関する。
飲料等の内容物が充填、密封される缶体として、缶胴(ウォール)と缶底(ボトム)を有する有底筒状のDI缶と、該DI缶の開口端部に巻締められる円板状の缶蓋と、を備えた2ピース缶が知られている。また、DI缶の開口端部にキャップが螺着されたボトル缶も周知である。
このような缶体に用いられるDI缶は、アルミニウム合金材料の板材にカッピング工程(絞り工程)及びDI工程(絞りしごき工程)を施すことにより、有底筒状に形成される。
なお、カッピング工程では、板材にカッピング加工(絞り加工)を施して、板材からDI缶へ移行する成形中間体であるカップ状体とし、DI工程では、カップ状体の内部に、円筒状のパンチスリーブを挿入し、該カップ状体に対してDI(Drawing&Ironing)加工を施しつつ、パンチスリーブの外周面の形状に対応する缶胴内周面の形状とされたDI缶を成形する。
下記特許文献1には、パンチスリーブが開示されている。この特許文献1の図1及び図3に示されるように、パンチスリーブの外周面のうち、缶胴の開口端部に対応する上端部は、該上端部以外の部位よりも縮径して形成されており、このようなパンチスリーブによってDI加工されたDI缶においては、缶胴の開口端部の肉厚が、缶胴の開口端部以外の部位の肉厚よりも厚くなっている(下記特許文献3の図13を参照)。
また、下記特許文献2においても、パンチスリーブの外周面のうち、缶胴の開口端部に対応する上端部が、該上端部以外の部位よりも縮径して形成されたものが開示されている(特許文献2の図1を参照)。なお、特許文献2においては、該特許文献2の図6に示されるように、上記パンチスリーブによりDI加工された缶胴の開口端部(図6のグラフ中の符号C3)と、該開口端部以外の部位(図6のグラフ中の符号A3)との肉厚差が、約100μm程度とされている。また、特許文献2の図2等には、上記パンチスリーブが設けられたDI加工装置が開示されている。
ここで、本願明細書に添付した図8は、従来のDI缶の缶胴100、及び缶胴100内に挿入されたパンチスリーブ110の部分断面図を示しており、図中に符号Oで示されるものは缶胴100の缶軸であって、缶軸Oはパンチスリーブ110の中心軸と同軸に配置されている。
図8に示されるように、従来のパンチスリーブ110においては、その缶胴100の開口端部100aに対応する部分(図8における上端部)の外径が、缶胴100の開口端部100a以外の部位に対応する部分(図8における上端部以外の部分)の外径に比べて、小径となっている。また、このパンチスリーブ110を用いてDI加工された缶胴100においては、その開口端部100aの肉厚が、該開口端部100a以外の部位の肉厚よりも厚くされている。
具体的には、缶胴100の内周面のうち開口端部100aは、該開口端部100a以外の部位よりも径方向の内側へ向けて突出しており、開口端部100aとそれ以外の部位との間には、段部(段差)が形成される。
このように缶胴100の開口端部100aの肉厚が厚くされることで、ネッキング工程やフランジング工程により成形加工された開口端部100aの強度が確保される。
なお、従来では、缶胴100の開口端部100a以外の部位の肉厚については、缶胴100の材料使用量の削減及び軽量化を図る観点から、缶胴100の開口端部100aよりも薄肉に形成される。
下記特許文献4には、缶胴に、該缶胴における他の部位よりも小径とされたくびれ部を有する缶体が開示されている。このようなくびれ部を形成することにより、缶体のデザイン性を高めたり、持ちやすさ(グリップ性)を向上することができる。
特開平5−261449号公報 特開2009−82989号公報 特許第2676209号公報 特開2003−305523号公報
しかしながら、従来のパンチスリーブを用いたDI缶の製造においては、下記の課題を有していた。
上述のパンチスリーブを用いたDI加工(DI工程)後に行われる、缶胴にくびれ部を成形するくびれ部成形工程においては、図7(a)に示されるように、まず缶胴11の内部及び外部に縮径用金型(パンチ35及びダイス36)を嵌合し、該缶胴11の開口端部11aよりも缶底12側に位置する縮径予定部(図4に符号18で示される部分)に、缶軸O方向に沿って缶底12から開口端部11a側へ向かうに従い小径となる縮径加工を施し(縮径工程)、次いで図7(b)に示されるように、缶胴11の内部に拡径用金型(パンチ40)を嵌合し、該缶胴11の開口端部11aと縮径予定部との間に位置する拡径予定部(図4に符号19で示される部分)に、缶軸O方向に沿って缶底12から開口端部11a側へ向かうに従い大径となる拡径加工を施す(拡径工程)。
具体的には、くびれ部成形工程のうち、図7(a)に示される縮径工程では、縮径用金型35、36とDI缶10とを缶軸O方向に相対的に接近移動させつつ、縮径用金型のパンチ35とダイス36の間に、DI缶10の缶胴11をその開口端部11aから進入させて、該缶胴11の開口端部11aから縮径予定部までの領域の全体を縮径加工していく。
このため、図8に示される従来の缶胴100の開口端部100aの形状である場合、パンチ35とダイス36との径方向の金型間距離(金型同士のクリアランス)は、該缶胴100のうち開口端部100aの肉厚に応じて設定される。
しかしながら、従来の缶胴100を縮径加工した際において、該缶胴100にしわが生じやすいという課題があった。
また、缶胴にくびれ部を有する缶体においては、コラム強度(缶軸方向の荷重に対する強度)を高めることに、改善の余地があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、パンチスリーブを用いてDI加工したDI缶の缶胴に、その後工程においてくびれ部を成形するときに、該缶胴にしわが発生することを顕著に抑制でき、かつ、DI加工したDI缶のコラム強度を高めることができるパンチスリーブ、及びこれを用いたDI缶の製造方法を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の発明者は、このようなDI缶の製造について鋭意研究を重ねた結果、缶胴の開口端部よりも缶底側に位置する部分において、缶胴と縮径用金型(パンチ、ダイス)との隙間が大きくなると、縮径加工時に缶胴にしわが発生しやすくなる、という知見を得るに至った。
本発明は、このような知見に基づいてなされたものであり、カップ状体の内部に挿入され、該カップ状体にDI加工を施して、缶胴と缶底を備える有底筒状のDI缶を成形するのに用いられるパンチスリーブであって、前記缶胴は、該缶胴の開口端部よりも前記缶底側に位置するとともに、缶軸方向に沿って前記缶底から前記開口端部側へ向かうに従い小径となる縮径加工を施すことが予定される縮径予定部と、該缶胴の前記開口端部と前記縮径予定部との間に位置するとともに、缶軸方向に沿って前記缶底から前記開口端部側へ向かうに従い大径となる拡径加工を施すことが予定される拡径予定部と、を有し、当該パンチスリーブの外周面のうち、このパンチスリーブにより成形される前記缶胴の缶軸方向に沿う少なくとも前記開口端部から前記縮径予定部までの領域に対応する範囲における、前記開口端部に対応する部分と、該開口端部以外の部位に対応する部分と、の外径差が、10μm未満であることを特徴とする。
また本発明は、カップ状体にDI加工を施して、缶胴と缶底を備える有底筒状のDI缶とするDI工程と、前記缶胴の内部及び外部に縮径用金型を嵌合し、該缶胴の開口端部よりも前記缶底側に位置する縮径予定部に、缶軸方向に沿って前記缶底から前記開口端部側へ向かうに従い小径となる縮径加工を施した後、前記缶胴の内部に拡径用金型を嵌合し、該缶胴の前記開口端部と前記縮径予定部との間に位置する拡径予定部に、缶軸方向に沿って前記缶底から前記開口端部側へ向かうに従い大径となる拡径加工を施すことにより、前記缶胴にくびれ部を成形するくびれ部成形工程と、を有するDI缶の製造方法であって、前記DI工程では、前述したパンチスリーブを前記カップ状体の内部に挿入し、該カップ状体にDI加工を施すことを特徴とする。
本発明のパンチスリーブ及びこれを用いたDI缶の製造方法では、パンチスリーブの外周面のうち、該パンチスリーブにより成形される缶胴の缶軸方向に沿う少なくとも開口端部から拡径予定部を含む縮径予定部までの領域に対応する範囲における、開口端部に対応する部分と、開口端部以外の部位に対応する部分と、の外径差が、10μm未満とされている。つまり、このパンチスリーブは概ね一定の外径に形成されている。
従って、このパンチスリーブを用いたDI加工(DI工程)において、缶胴のうち、缶軸方向に沿う少なくとも開口端部から拡径予定部を含む縮径予定部までの領域を、例えば缶胴の肉厚差が15μm以下となるように、一定の肉厚(互いに同一の肉厚)で成形することができる。
具体的には、DI工程において上記パンチスリーブを使用することにより、缶胴における開口端部、拡径予定部及び縮径予定部の内周面を、例えば互いの内周面同士が面一となるように成形することができる。また、缶胴における開口端部、拡径予定部及び縮径予定部の外周面については、従来と同様のDI加工により、互いの外周面同士が面一となるように、かつ、互いの間に段部(段差)を形成することなく、平坦に成形できる。
従って、缶胴のうち缶軸方向に沿う少なくとも開口端部から縮径予定部までの領域を、一定の肉厚(厚さ)でDI加工できるのである。
これにより、DI工程後にDI缶に施されるくびれ部成形工程(缶胴の縮径予定部に縮径加工を施し(縮径工程)、次いで缶胴の拡径予定部に拡径加工を施す(拡径工程))において、下記の優れた作用効果を奏する。
すなわち、くびれ部成形工程において、缶胴の内部及び外部に縮径用金型(パンチ及びダイス)を嵌合し、縮径予定部を縮径加工するにあたり、各縮径用金型(パンチ、ダイス)と、缶胴との径方向の隙間(金型と缶胴とのクリアランス)を、例えば25μm以下程度にまで小さく抑えることができる。
詳しくは、上述のように、缶胴の缶軸方向に沿う少なくとも開口端部から縮径予定部までの領域を「一定の肉厚」にDI成形した中でも、厳密には、成形後の缶胴の前記領域には僅かに肉厚差が生じている(詳しくは後述する)。そこで、缶胴の前記領域のうち肉厚が最も大きくなる部分の前記クリアランスを10μmに設定し、缶胴の前記領域における最大肉厚差が15μmである場合に、これらの和(25μm)以下にまで、実際の前記クリアランスが抑えられる。
具体的に、縮径加工時においては、缶胴の外部に配置される縮径用金型(ダイス)と、缶胴とは、該缶胴の開口端部から縮径予定部までの領域全体において密着させられる。また、缶胴の内部に配置される縮径用金型(パンチ)と、該缶胴における縮径予定部よりも開口端部側に位置する部位とは、その径方向の隙間が上記クリアランス程度にまで小さく抑えられて接近配置される。
つまり、各縮径用金型と缶胴とを、缶軸方向に相対的に接近移動させつつ、該缶胴の開口端部から縮径予定部までの領域を、これら金型間に嵌合して縮径加工するときに、各縮径用金型が缶胴に対して内部と外部からそれぞれ密着するように接近配置させられるため、加工される缶胴の前記領域の全体が、金型間で意図しない向きに移動しにくくなり、しわの発生が顕著に抑制されるのである。
このように、縮径用金型が、缶胴における開口端部のみならず、該開口端部からその缶底側に位置する縮径予定部までの広い領域を、径方向の両側から支持しつつ、缶胴にくびれ部を成形することができる。
これにより、くびれ部を成形する際に、缶胴にしわが生じることを顕著に抑制でき、加工精度を安定して高めることができる。
ここで、本明細書でいうパンチスリーブの「一定の外径」、及び、缶胴の「一定の肉厚」について、詳しく説明する。
DI工程においては、カップ状体の内部に円筒状又は円柱状のパンチスリーブを挿入し、該カップ状体に対してDI加工を施しつつ、パンチスリーブの外周面の形状に対応する缶胴内周面の形状とされたDI缶を成形する。
つまり、本発明のDI缶を成形するためのパンチスリーブの外周面は、該外周面のうち、缶胴の内周面における缶軸方向の少なくとも開口端部から縮径予定部までの領域に対応する部位が、パンチスリーブの中心軸方向(缶軸方向)に沿う全域にわたって一定の外径とされる。詳しくは、パンチスリーブの外周面のうち、このパンチスリーブにより成形される缶胴の缶軸方向に沿う少なくとも開口端部から縮径予定部までの領域に対応する範囲における、開口端部に対応する部分と、該開口端部以外の部位に対応する部分と、の外径差が、10μm未満に設定される。
すなわち、パンチスリーブの外周面を「一定の外径」に形成する場合には、その外径差は数μm程度(例えば2μm)に設定される。
一方、このパンチスリーブを用いて成形されるDI缶の缶胴においては、缶胴のうち缶軸方向の少なくとも開口端部から縮径予定部までの領域を「一定の肉厚」に成形したとしても、DI缶の材料の異方性や個体差などにより、実際には15μm以下の寸法誤差が生じることは免れない。
このため、本明細書でいう缶胴の「一定の肉厚」とは、具体的には、缶胴のうち缶軸方向の少なくとも開口端部から縮径予定部までの領域において、開口端部とそれ以外の部位との肉厚の差(絶対値)が、15μm以下であることを指す。
なお、より詳しくは、缶胴の肉厚は、缶軸方向に沿う同一位置であっても、缶軸回りの周方向においてはばらつきが生じる(材料の異方性により肉厚差が生じる)ものであり、このため本明細書でいう「肉厚」とは、缶胴の缶軸方向に沿う同一位置において、周方向に等間隔をあけた複数箇所(例えば周方向均等に8箇所)で測定した肉厚の平均値を指す。
また、缶胴において、缶軸方向に沿う少なくとも開口端部と縮径予定部との間の領域を一定の肉厚とするにあたっては、缶胴の開口端部の肉厚を、従来のDI缶における缶胴の開口端部の肉厚と同等程度に確保することが好ましい。
つまり本発明においては、缶胴の開口端部の肉厚を確保すれば、前記領域のうち開口端部以外の部位の肉厚についても同様に確保されるため、くびれ部成形後の缶胴の強度を十分に高めることができる。
このように、本発明の特別な構成を採用することにより、DI缶の構造を複雑にすることなく、コラム強度を高めることが可能になる。
以上より本発明によれば、パンチスリーブを用いてDI加工したDI缶の缶胴に、その後工程においてくびれ部を成形するときに、該缶胴にしわが発生することを顕著に抑制でき、かつ、DI加工したDI缶のコラム強度を高めることができるのである。
また、本発明のパンチスリーブにおいて、前記缶胴は、前記開口端部及び該開口端部の前記缶底側に隣接する部位を有し、前記缶底よりも肉厚が薄くされた缶胴本体と、前記缶胴本体と前記缶底の間に位置してこれらを連結するとともに、前記缶胴本体から前記缶底側へ向かうに従い漸次肉厚が厚くなる缶胴連結部と、を有し、前記拡径予定部及び前記縮径予定部は、前記缶胴本体に配置されており、当該パンチスリーブの外周面のうち、このパンチスリーブにより成形される前記缶胴の前記缶胴本体における、前記開口端部に対応する部分と、該開口端部以外の部位に対応する部分と、の外径差が、10μm未満であることとしてもよい。
上記構成のように、パンチスリーブの外周面のうち、このパンチスリーブにより成形される缶胴の缶胴本体における、開口端部に対応する部分と、該開口端部以外の部位に対応する部分と、の外径差が10μm未満であり、つまりパンチスリーブの外周面のうち、缶胴における缶胴本体に対応する部位が、パンチスリーブの中心軸方向の全域にわたって一定の外径に形成されていると、このパンチスリーブを用いたDI加工(DI工程)により、缶胴本体を、缶軸方向の全域にわたって一定の肉厚で成形することができる。
これにより、DI缶における缶胴本体のうち開口端部よりも缶底側に位置する拡径予定部及び縮径予定部を、該缶胴本体の所期する位置に種々に配置することができる。
従って、DI缶のデザイン性や持ちやすさ(グリップ性)等の種々の要望に、容易に対応可能である。
また、DI加工した缶胴にくびれ部を成形することにより、本発明とは異なり例えばインパクト成形加工等でくびれ部を成形するような場合に比べて、缶胴表面に光沢が出やすくなり、美麗な外観を付与することができるとともに、製品価値を高めることが可能になる。
また、本発明のパンチスリーブにおいて、前記外径差が、5μm以下であることが好ましい。
この場合、上述の缶胴にしわが発生することを抑制できるという効果が、より格別顕著なものとなる。
本発明に係るパンチスリーブ、及びこれを用いたDI缶の製造方法によれば、パンチスリーブを用いてDI加工したDI缶の缶胴に、その後工程においてくびれ部を成形するときに、該缶胴にしわが発生することを顕著に抑制でき、かつ、DI加工したDI缶のコラム強度を高めることができる。
本発明の一実施形態に係るパンチスリーブを用いてDI加工したDI缶であり、詳しくはこのDI加工(DI工程)後において、くびれ部成形工程を含む後工程を経て作製されたDI缶を示す斜視図である。 本発明の一実施形態に係るDI缶の製造方法を説明するフローチャートである。 本発明の一実施形態に係るDI缶の製造方法(カッピング加工、DI加工及びトリミング加工)を説明する図である。 DI加工後のDI缶の縦断面図である。 図4のA部を拡大して示す図である。 本発明の一実施形態に係るパンチスリーブと、このパンチスリーブを用いたDI缶の製造方法(DI加工)を説明する部分縦断面図である。 本発明の一実施形態に係るDI缶の製造方法における(a)縮径加工、(b)拡径加工、(c)ネッキング加工、を説明する部分縦断面図である。 従来のパンチスリーブと、このパンチスリーブを用いたDI缶の製造方法(DI加工)を説明する部分縦断面図である。
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態に係るDI缶10及びその製造方法、並びに、DI缶10の製造(DI加工)に用いられるパンチスリーブ30について説明する。
図1に示されるように、本実施形態のDI缶10は、飲料等の内容物が充填・密封される缶体(2ピース缶)に用いられるものである。缶体は、有底筒状のDI缶10と、該DI缶10の開口端部11aに巻締められる円板状の缶蓋(不図示)と、を備えている。なお、本実施形態のDI缶10は、211/204径缶に用いられるものであるが、これに限定されるものではなく、それ以外の例えば211/206径缶等に用いられてもよい。また、それよりも缶の外径が細い204/200径缶や、204/202径缶等に適用してもよい。
図1及び図4に示されるように、DI缶10は、円筒状をなす缶胴(ウォール)11と、概ね円板状をなす缶底(ボトム)12と、を備えている。
図4において、缶胴11及び缶底12は、互いに同軸に配置されており、本明細書では、これらの共通軸を缶軸Oという。
また、缶軸Oに沿う方向(缶軸O方向)のうち、缶胴11の開口端部11aから缶底12側へ向かう方向を下方、缶底12から開口端部11a側へ向かう方向を上方という。
また、缶軸Oに直交する方向を径方向といい、径方向のうち、缶軸Oに接近する向きを径方向の内側といい、缶軸Oから離間する向きを径方向の外側という。
また、缶軸O回りに周回する方向を周方向という。
缶胴11における上端部は、缶の外部に開口する開口端部11aとなっている。内容物は、この開口端部11aを通してDI缶10内に充填される。また、缶胴11における下端部は、缶底12により閉じられている。缶胴11の外径は、例えば65〜67mmである。
図1に示されるように、缶胴11には、該缶胴11における他の部位よりも小径とされたくびれ部17が形成されている。くびれ部17は、缶胴11における上端部(開口端部11a)と下端部(後述する缶胴連結部16)との間の中間部に形成されている。
図1に示されるDI缶10の外観視において、くびれ部17は、缶胴11に凹曲面状に形成されている。具体的に、この外観視においてくびれ部17は、缶胴11の前記中間部における他の部位よりも径方向の内側へ向けて窪んでいるとともに、周方向に沿って缶胴11の全周に延びる環状をなしている。
くびれ部17が、前記中間部における該くびれ部17以外の部位に対して径方向の内側へ後退させられる(窪む)深さは、例えば4〜15mmであり、本実施形態では8mm程度である。
図4及び図5に示されるように、缶胴11は、開口端部11aを含む缶胴本体15と、缶胴本体15と缶底12の間に位置してこれらを連結する缶胴連結部16と、を有している。
缶胴本体15は、開口端部11a及び該開口端部11aの缶底12側に隣接する部位を有し、缶底12よりも肉厚が薄くされている。前述したくびれ部17は、缶胴本体15における開口端部11a以外の部位に配置される。図4に示されるDI缶10の縦断面視において、くびれ部17は、缶胴本体15の内側(径方向の内側)へ向けて窪む凹曲線状をなしている。
図5に示されるDI缶10の部分縦断面視において、缶胴連結部16は、缶胴本体15から缶底12側へ向かうに従い漸次肉厚が厚くされている。缶胴連結部16の上端部は、缶胴本体15の下端部に対して、段部(段差)を形成することなくなだらかに繋がっており、缶胴連結部16の下端部は、缶底12の後述するヒール部12cの上端部に対して、段部を形成することなくなだらかに繋がっている。
缶胴連結部16は、缶胴11の下端部に位置して、缶胴本体15から缶底12へと該下端部の肉厚をなだらかに変化(増加)させる、肉厚遷移部となっている。
なお、図4及び図5に符号H1で示される直線(2点鎖線)は、缶胴11における缶胴本体15と缶胴連結部16との境界を表す仮想の水平面(缶軸Oに垂直な平面)である。本実施形態では、DI缶10の下端(後述する接地部12b)から仮想の水平面H1までの缶軸O方向に沿う距離が、例えば22mm程度となっている。なお、DI缶10の下端から仮想の水平面H1までの缶軸O方向の距離は、350ml缶の場合と500ml缶の場合とで、互いに略同一である。
図4及び図5において、缶底12は、缶軸O上に位置するとともに、上方(缶胴11の内部)に向けて膨出するように形成されたドーム部12aと、該ドーム部12aの外周縁部と缶胴11の下端部(缶胴連結部16)とを接続するヒール部12cと、を備えている。
図5に示される縦断面視で、ヒール部12cは、缶胴連結部16から下方に向かうに従い漸次径方向の内側へ向けて傾斜している。またこの縦断面視で、ヒール部12cにおける缶胴連結部16との接続部分(つまりヒール部12cの上端部)は、径方向の外側かつ下方へ向けて突出する凸曲線状をなしている。
また、缶底12におけるドーム部12aとヒール部12cとの接続部分は、このDI缶10が正立姿勢(図4に示される、缶胴11の開口端部11aが上方を向く姿勢)となるように接地面(載置面)上に載置されたときに、接地面に接する接地部12bとなっている。接地部12bは、缶底12において最も下方に向けて突出しているとともに、周方向に沿って延びる環状をなしている。
なお、図4及び図5において、符号H2で示される直線(2点鎖線)は、ヒール部12cの上端部がなす凸曲線の曲率半径の中心を通り、缶軸Oに垂直な仮想の水平面を表している。
本明細書では、DI缶10の周壁(外周壁)のうち、仮想の水平面H2の上方に位置する部位が缶胴11とされ、仮想の水平面H2の下方に位置する部位が缶底12とされている。具体的には、DI缶10の周壁において、仮想の水平面H2の下方に位置する缶底12の部分が、ヒール部12cとなっている。
次に、図2及び図3を参照して、アルミニウム合金材料の板材(ブランク)Wから有底筒状のDI缶10を製造する方法の一例を説明する。
DI缶10は、板材打ち抜き工程、カッピング工程(絞り工程)、DI工程(絞りしごき工程)、トリミング工程、印刷工程、塗装工程、くびれ部成形工程(縮径工程及び拡径工程を含む)、ネッキング工程及びフランジング工程をこの順に経て、製缶される。
[板材打ち抜き工程]
Al合金材料からなる鋳塊に熱間圧延、冷間圧延及び焼鈍を施して所定板厚の中間板材を形成した後に、該中間板材に冷間仕上げ圧延を施すことにより最終板厚とされた圧延材を用意し、この圧延材を打ち抜いて、図3(a)に示されるように、円板状の板材(ブランク)Wを成形する(打ち抜き加工する)。
[カッピング工程(絞り工程)]
次に、図3(b)に示されるように、板材Wをカッピングプレスによって絞り加工(カッピング加工)して、カップ状体W1に成形する。カップ状体W1は、板材Wから後述するDI缶W2(トリミング加工前のDI缶10)へ移行する成形中間体である。
[DI工程(絞りしごき工程)]
次に、DI(Drawing&Ironing)加工装置によって、図3(c)に示されるように、カップ状体W1にDI加工(再絞りしごき加工)を施して、缶胴11と缶底12を備える有底筒状のDI缶W2に成形する。
DI加工装置のうち、パンチスリーブ以外の構成については、例えば、前述した特許文献2(特開2009−82989号公報)に記載されたものを用いることができる。
すなわち、本実施形態のDI加工装置においては、パンチスリーブが、従来にない特別な構成を備えている。パンチスリーブについては、詳しく後述する。
DI加工装置は、再絞り加工するための円形の貫通孔を有する一枚の再絞りダイと、この再絞りダイと同軸に配列される円形の貫通孔を有する複数枚(例えば、3枚)のアイアニング・ダイ(しごきダイ)と、アイアニング・ダイと同軸とされ、上記それぞれのアイアニング・ダイの各貫通孔の内部に嵌合可能とされ、ダイの軸方向に移動自在とされる円筒状又は円柱状のパンチスリーブと、このパンチスリーブの外側に嵌合された円筒状のカップホルダースリーブと、を備えている。
DI加工装置による再絞り加工は、カップ状体W1をパンチスリーブと再絞りダイとの間に配置し、カップホルダースリーブ及びパンチスリーブを前進させて、カップホルダースリーブが、再絞りダイの端面にカップ状体W1の底面を押し付けてカップ押し付け動作を行いながら、パンチスリーブがカップ状体W1を再絞りダイの貫通孔内に押し込むことにより行われる。
その結果、所定の内径を有する再絞り加工されたカップ状体(不図示)が成形される。引き続き、再絞り加工されたカップ状体を複数のアイアニング・ダイを順次通過させて徐々にしごき加工をして、カップ状体の周壁をしごいて該周壁を延伸させ、周壁高さを高くするとともに壁厚を薄くして、有底筒状のDI缶W2を成形する。
しごき加工が終了したDI缶W2は、パンチスリーブがさらに前方に押し出して底部(缶底12となる部分)をボトム成形金型に押圧することにより、底部が、上述のドーム形状に形成される。
このDI缶W2は、上述のように周壁がしごかれることで冷間加工硬化され、強度が高められる。
つまり、本実施形態のパンチスリーブは、カップ状体W1の内部に挿入され、該カップ状体W1にDI加工を施して、缶胴11と缶底12を備える有底筒状のDI缶W2を成形するのに用いられる、DI加工(DI工程)用の金型である。
そして、図6に示されるように、本実施形態のパンチスリーブ30の外周面のうち、このパンチスリーブ30により成形される缶胴11の缶軸O方向に沿う少なくとも開口端部11aから、後にくびれ部17となる予定部(後述する拡径予定部19及び縮径予定部18)までの領域に対応する範囲における、開口端部11aに対応する部分と、該開口端部11a以外の部位に対応する部分と、の外径差が、10μm未満とされている。つまり、このパンチスリーブ30は概ね一定の外径に形成されている。なお、より好ましくは、パンチスリーブ30の前記外径差は、5μm以下である。また、本実施形態の例では、パンチスリーブ30の外周面は、上記範囲において、段差なく形成されている。
具体的に本実施形態では、パンチスリーブ30の外周面のうち、このパンチスリーブ30により成形される缶胴11の缶胴本体15における、開口端部11aに対応する部分と、該開口端部11a以外の部位に対応する部分と、の外径差が、10μm未満である。つまり、パンチスリーブ30の外周面のうち、缶胴本体15に対応する部位(図4を参照)が、パンチスリーブ30の中心軸方向(缶軸O方向)の全域にわたって一定の外径に形成されている。なお、より好ましくは、パンチスリーブ30の前記外径差は、5μm以下である。また、本実施形態の例では、パンチスリーブ30の外周面は、缶胴本体15に対応する部位において、段差なく形成されている。
また、図4及び図5において、DI工程では、上記パンチスリーブ30をカップ状体W1の内部に挿入し、該カップ状体W1にDI加工を施すことにより、成形したDI缶W2における缶胴11のうち、缶軸O方向に沿う少なくとも開口端部11aから、後にくびれ部17となる予定部(後述する拡径予定部19及び縮径予定部18)までの領域を、例えば開口端部11aと該開口端部11a以外の部位との肉厚差が15μm以下となるように、一定の肉厚で、かつ段差なく成形する。
具体的には、DI工程において上記パンチスリーブ30を使用することにより、缶胴11における開口端部11a及び後にくびれ部17となる予定部(拡径予定部19及び縮径予定部18)の内周面を、互いの内周面同士が面一となるように、かつ、互いの間に段部(段差)を形成することなく、平坦に成形する。また、缶胴11における開口端部11a及び後にくびれ部17となる予定部(拡径予定部19及び縮径予定部18)の外周面については、従来と同様のDI加工により、互いの外周面同士が面一となるように、かつ、互いの間に段部(段差)を形成することなく、平坦に成形する。
これにより、缶胴11のうち缶軸O方向に沿う少なくとも開口端部11aからくびれ部17となる予定部(拡径予定部19及び縮径予定部18)までの領域を、一定の肉厚(厚さ)で、かつ段差なくDI加工する。
具体的に本実施形態では、DI工程において、缶胴本体15における開口端部11aと該開口端部11a以外の部位との肉厚差を、15μm以下とすることにより、缶胴本体15を、缶軸O方向の全域にわたって一定の肉厚で、かつ段差なく成形する。つまり、缶胴本体15全体(上端部(開口端部11a)及び該上端部の下方に連なる部位の全て)を、一定の肉厚とする。
詳しくは、缶胴11の前記領域における肉厚差の最大値が、15μm以下であり、缶胴本体15における肉厚差の最大値が、15μm以下である。なお、本実施形態でいう「肉厚差」とは、缶胴11の周方向に沿う各部での肉厚差ではなく、缶軸O方向に沿う各部での肉厚差を指す。つまり、詳しくは後述するが、缶胴11の周方向に沿う肉厚は、材料の異方性によりばらつきが生じるので、まず周方向に沿う肉厚の平均値を出し、缶軸O方向の各部で、前記平均値同士を比較したものが上記「肉厚差」である。
また、より好ましくは、缶胴11の缶軸O方向に沿う少なくとも開口端部11aから縮径予定部18までの領域のうち、開口端部11aと該開口端部11a以外の部位との肉厚差を、10μm以下とする。また、缶胴本体15における開口端部11aと該開口端部11a以外の部位との肉厚差を、10μm以下とする。
この場合、缶胴11の前記領域における肉厚差の最大値が、10μm以下であり、缶胴本体15における肉厚差の最大値が、10μm以下である。
そして、パンチスリーブ30の外径差が10μm未満である場合には、該パンチスリーブ30によりDI加工された缶胴11の肉厚差を、例えば15μm以下に抑えることができる。また、パンチスリーブ30の外径差が5μm以下である場合には、該パンチスリーブ30によりDI加工された缶胴11の肉厚差を、例えば10μm以下に抑えることができる。
また、DI工程により成形されるDI缶W2の缶胴11には、該缶胴11の開口端部11aよりも缶底12側に位置するとともに、後述するくびれ部成形工程の縮径工程において、缶軸O方向に沿って缶底12から開口端部11a側へ向かうに従い小径となる縮径加工を施すことが予定される縮径予定部18と、該缶胴11の開口端部11aと縮径予定部18との間に位置するとともに、後述するくびれ部成形工程の拡径工程において、缶軸O方向に沿って缶底12から開口端部11a側へ向かうに従い大径となる拡径加工を施すことが予定される拡径予定部19と、が備えられる。
具体的に本実施形態では、縮径予定部18及び拡径予定部19が、缶胴本体15に配置されている。
これらの縮径予定部18及び拡径予定部19は、DI工程よりも後工程のくびれ部成形工程において縮径加工・拡径加工されるまでは、缶胴11において、互いに略同一の直径とされる。
ここで、本明細書でいうパンチスリーブ30の「一定の外径」、及び、缶胴11の「一定の肉厚」について、詳しく説明する。
DI工程においては、カップ状体W1の内部に円筒状又は円柱状のパンチスリーブ30を挿入し、該カップ状体W1に対してDI加工を施しつつ、パンチスリーブ30の外周面の形状に対応する缶胴11内周面の形状とされたDI缶W2を成形する。
つまり、図6に示されるように、本実施形態のDI缶W2を成形するためのパンチスリーブ30の外周面は、該外周面のうち、缶胴11の内周面における缶軸O方向の少なくとも開口端部11aからくびれ部17となる予定部(図6において符号19、18で示される拡径予定部及び縮径予定部)までの領域に対応する部位が、パンチスリーブ30の中心軸方向(缶軸O方向)に沿う全域にわたって一定の外径とされる。詳しくは、パンチスリーブ30の外周面のうち、このパンチスリーブ30により成形される缶胴11の缶軸O方向に沿う少なくとも開口端部11aから縮径予定部18までの領域に対応する範囲における、開口端部11aに対応する部分と、該開口端部11a以外の部位に対応する部分と、の外径差が、10μm未満に設定される。
すなわち、パンチスリーブ30の外周面を「一定の外径」に形成する場合には、その外径差は数μm程度(例えば2μm)に設定される。
一方、このパンチスリーブ30を用いて成形されるDI缶W2の缶胴11においては、缶胴11のうち缶軸O方向の少なくとも開口端部11aからくびれ部17となる予定部までの領域を「一定の肉厚」に成形したとしても、DI缶W2の材料の異方性や個体差などにより、実際には15μm以下の寸法誤差が生じることは免れない。
このため、本明細書でいう缶胴11の「一定の肉厚」とは、具体的には、缶胴11のうち缶軸O方向の少なくとも開口端部11aからくびれ部17となる予定部(拡径予定部19及び縮径予定部18)までの領域において、開口端部11aとそれ以外の部位との肉厚の差(絶対値)が、15μm以下であることを指す。
なお、より詳しくは、缶胴11の肉厚は、缶軸O方向に沿う同一位置であっても、缶軸O回りの周方向においてはばらつきが生じる(材料の異方性により肉厚差が生じる)ものであり、このため本明細書でいう「肉厚」とは、缶胴11の缶軸O方向に沿う同一位置において、周方向に等間隔をあけた複数箇所(例えば周方向均等に8箇所)で測定した肉厚の平均値を指す。
図5に示される缶胴11のうち、缶胴本体15の下方に位置する缶胴連結部16の肉厚についてはこの限りではなく、缶胴連結部16は、缶胴本体15から缶底12側へ向かうに従い漸次肉厚が大きくされている。
また図4及び図5において、DI工程では、DI缶W2における缶胴11の外周面全体を、一定の外径に成形する。つまり、缶胴本体15の外周面と、缶胴連結部16の外周面とを、互いに同径に、かつ互いの間に段部(段差)を形成することなく面一に成形する。
具体的に本実施形態では、DI工程において、缶胴本体15の外周面を、缶軸O方向の全域にわたって一定の外径に成形する。つまり、缶胴本体15の外周面全体(上端部(開口端部11a)及び該上端部の下方に連なる部位の全て)を、一定の外径とする。
また、DI工程において、缶胴本体15の内周面を、缶軸O方向の全域にわたって一定の内径に成形する。これにより、図5に符号tで示される缶胴本体15の肉厚は、缶軸O方向の全域にわたって(具体的には缶胴本体15全体において)、一定の厚さに成形される。
またDI工程では、缶胴本体15の下方に位置する缶胴連結部16の外周面についても、缶軸O方向の全域にわたって一定の外径に成形する。つまり、缶胴連結部16の外周面全体を、一定の外径とする。
また、DI工程では、缶胴連結部16の内周面を、缶軸O方向の下方に向かうに従い漸次内径が小さくなるように成形する。これにより、缶胴連結部16の肉厚は、缶軸O方向の下方に向かうに従い漸次径方向の内側へ向けて厚さを増大させるように成形される。
図3(c)に示されるように、カッピング工程及びDI工程を経たDI缶W2の開口端部11aは、周方向に向かうに従い上下に波打つような凹凸形状(凹凸波形状)に形成されている。なお、この凹凸波形状は、板材Wをカップ状体W1に成形したときから付与されるものである。
開口端部11aの凹凸波形状をなす上端縁のうち、上方に突出する山となっている部分(凸部)は、耳20と呼ばれる。耳20は、開口端部11aにおいて周方向に沿って複数形成される。これらの耳20は、例えばアルミニウム合金の結晶学的異方性に起因して生じるものである。
[トリミング工程]
次に、DI缶W2の開口端部11aをトリミング加工する。
すなわち、上記DI加工装置によって形成されたDI缶W2の開口端部11aは、耳20が形成されて高さが不均一であるため、このDI缶W2の開口端部11aを切断してトリミングすることにより、図3(d)に示されるように、缶胴11の開口端部11aにおける缶軸O方向に沿う周壁の高さを、全周にわたって均等に揃える。
これにより、缶胴11の開口端部11aに耳20を有さない(耳20が切除された)、トリミング加工後のDI缶10が得られる。なお、このDI缶10における缶軸O方向の高さ(缶底12の下端(接地部12b)から開口端部11aの上端までの高さ)は、例えば、350ml缶の場合には124mm程度であり、500ml缶の場合には168mm程度である。
[印刷工程、塗装工程]
このDI缶10を洗浄し、潤滑油等を除去した後に、表面処理を施して乾燥し、次いで外面印刷、外面塗装を施し、その後内面塗装を施す。
具体的に、印刷工程では、印刷用インクを使用して、DI缶10の缶胴11に外面印刷を施す。
次に、塗装工程では、外面塗装を施した後、内面塗装を施す。詳しくは、例えば、ポリエステル系塗料を使用して、DI缶10の缶胴11の外面に塗装をし、この外面塗装がされたDI缶10をオーブンで加熱乾燥する。なお、オーブンにより加熱乾燥する際は、缶胴11の開口端部11aから内部へ向けて、略水平方向に延在する搬送用ピンが挿入され、該搬送用ピンがDI缶10を支持しつつ、チェーンやモータ等を備えた駆動機構により、移動させられる。次いで、DI缶10の缶胴11及び缶底12の内面に、例えば、エポキシ系塗料を使用して塗装をし、この内面塗装がされたDI缶10をオーブンで加熱乾燥する。
[縮径工程(くびれ部成形工程)]
次に、図7(a)に示されるように、DI缶10の缶胴11の内部及び外部に縮径用金型35、36を嵌合し、図4に示されるように、該缶胴11のうち開口端部11aよりも缶底12側に位置する縮径予定部18に、缶軸O方向に沿って缶底12から開口端部11a側へ向かうに従い小径となる縮径加工を施す。
縮径予定部18は、缶胴本体15における開口端部11a以外の部位に位置しており、具体的には、開口端部11aから下方に離間して配置されている。
本実施形態の例では、図4において縮径予定部18は、缶胴本体15における上端部(開口端部11a)と下端部の間に配置されている。
具体的には、図7(a)において、縮径用金型として、缶胴11の内部に嵌合するパンチ35と、缶胴11の外部に嵌合するダイス36と、が用いられる。これら縮径用金型35、36の各中心軸は、缶軸Oと同軸に配置される。そして、これらパンチ35とダイス36との間で、缶胴11の開口端部11aから縮径予定部18までの領域全体を縮径加工する。
すなわち、縮径工程では、縮径用金型35、36を、DI缶10の上方に離間させて配置した状態から、これらの縮径用金型35、36とDI缶10とを缶軸O方向に相対的に接近移動させつつ、縮径用金型のパンチ35とダイス36の間に、DI缶10の缶胴11をその開口端部11aから進入させて、該缶胴11の開口端部11aから縮径予定部18までの領域の全体を、縮径加工していく。
詳しくは、パンチ35の外周面のうち、缶軸O方向(パンチ35の中心軸方向)に沿う缶胴11の開口端部11aから縮径予定部18までの領域に対応する部位は、一定の外径に形成されている。
また、ダイス36の内周面のうち、缶軸O方向(ダイス36の中心軸方向)に沿う缶胴11の開口端部11aから縮径予定部18の上方に隣り合う部分(拡径予定部19)までの領域に対応する部位は、一定の内径に形成されている。また、ダイス36の内周面のうち、缶胴11の縮径予定部18に対応する部位は、上方に向かうに従い漸次縮径するテーパ面に形成されている。
そして縮径加工時には、縮径用金型35、36のうち、まずパンチ35が、DI缶10に対して缶軸O方向に接近(前進)移動しつつ缶胴11内部に嵌合させられ、次にダイス36が、DI缶10に対して缶軸O方向に接近(前進)移動しつつ缶胴11外部に嵌合させられて、缶胴11の開口端部11aから縮径予定部18までの領域に縮径加工が施される。
また縮径加工後は、縮径用金型35、36のうち、まずダイス36が、DI缶10に対して缶軸O方向に離間(後退)移動しつつ缶胴11外部から離脱させられ、次にパンチ35が、DI缶10に対して缶軸O方向に離間(後退)移動しつつ缶胴11内部から離脱させられて、縮径用金型35、36は元の位置(加工準備位置、待機位置)に戻る。
なお、パンチ35及びダイス36が、DI缶10の缶胴11に嵌合するタイミングは、本実施形態で説明したものに限られるわけではなく、例えばこれらパンチ35及びダイス36が、DI缶10に対して同時に接近移動又は/及び離間移動するようにしてもよい。
本実施形態では、縮径予定部18に、縮径用金型35、36の加工径を段階的に小さくしながら複数回の縮径加工を施すことにより、図4に示される縦断面視で凹曲線状をなすくびれ部17のうち、下側部分を成形する。また、複数回の縮径加工ではそれぞれ、上述した縮径工程と同様に、缶胴11の開口端部11aから縮径予定部18までの領域全体に、縮径加工が施される。
このように、複数回の縮径加工を施すことにより、缶胴11を損傷させることなく、縮径予定部18を大きく傾斜させたり、広範囲に傾斜させることができ、くびれ部17を種々の形状にくびれさせることが可能になる。
なお、縮径加工の回数は上記複数回に限定されるものではなく、例えば、前述した特許文献4(特開2003−305523号公報)に示されるようなくびれ部形状の場合には、縮径加工を1回のみ行うこととしてもよい。
[拡径工程(くびれ部成形工程)]
次に、図7(b)に示されるように、DI缶10の缶胴11の内部に拡径用金型40を嵌合し、図4に示されるように、該缶胴11のうち開口端部11aと縮径予定部18との間に位置する拡径予定部19に、缶軸O方向に沿って缶底12から開口端部11a側へ向かうに従い大径となる拡径加工を施す。
拡径予定部19は、缶胴本体15における開口端部11a及び縮径予定部18以外の部位に位置しており、具体的には、開口端部11aから下方に離間して配置されているとともに、縮径予定部18の上方に隣接配置される。
なお、拡径予定部19は、縮径予定部18の上方に離間して配置されていてもよい。この場合、拡径加工後において、これら拡径予定部19と縮径予定部18との間に、例えば缶軸O方向に沿って一定の直径とされる小径部が形成されてもよい。
本実施形態の例では、図4において拡径予定部19は、缶胴本体15における上端部(開口端部11a)と下端部の間に配置されている。
具体的には、図7(b)において、拡径用金型として、缶胴11の内部に嵌合するパンチ40が用いられる。拡径用金型40の中心軸は、缶軸Oと同軸に配置される。そして、パンチ40を缶胴11の内部に挿入することによって、該缶胴11の開口端部11aから拡径予定部19までの領域全体を拡径加工する。
すなわち、拡径工程では、拡径用金型40を、DI缶10の上方に離間させて配置した状態から、拡径用金型40とDI缶10とを缶軸O方向に相対的に接近移動させつつ、拡径用金型40を、DI缶10の缶胴11内にその開口端部11aから進入させて、該缶胴11の開口端部11aから拡径予定部19までの領域の全体を、拡径加工していく。
詳しくは、パンチ40の外周面のうち、缶軸O方向(パンチ40の中心軸方向)に沿う缶胴11の開口端部11aから拡径予定部19の上方に隣り合う部分までの領域に対応する部位は、一定の外径に形成されている。また、パンチ40の外周面のうち、缶胴11の拡径予定部19に対応する部位は、上方に向かうに従い漸次拡径するテーパ面に形成されている。
そして拡径加工時には、拡径用金型のパンチ40が、DI缶10に対して缶軸O方向に接近(前進)移動しつつ缶胴11内部に嵌合させられて、缶胴11の開口端部11aから拡径予定部19までの領域に拡径加工が施される。
また拡径加工後は、パンチ40が、DI缶10に対して缶軸O方向に離間(後退)移動しつつ缶胴11内部から離脱させられて、パンチ40は元の位置(加工準備位置、待機位置)に戻る。
なお、パンチ40が缶胴11を拡径加工する部位は、該缶胴11のうち上述の縮径工程において縮径加工された部分よりも上方であり、よって拡径加工後において、前記縮径加工された部分の形状は維持される。
本実施形態では、拡径予定部19に、拡径用金型40の加工径を段階的に大きくしながら複数回の拡径加工を施すことにより、図4に示される縦断面視で凹曲線状をなすくびれ部17のうち、上側部分を成形する。また、複数回の拡径加工ではそれぞれ、上述した拡径工程と同様に、缶胴11の開口端部11aから拡径予定部19までの領域全体に、拡径加工が施される。
このように、複数回の拡径加工を施すことにより、缶胴11を損傷させることなく、拡径予定部19を大きく傾斜させたり、広範囲に傾斜させることができ、くびれ部17を種々の形状にくびれさせることが可能になる。
なお、拡径加工の回数は上記複数回に限定されるものではなく、例えば、前述した特許文献4(特開2003−305523号公報)に示されるようなくびれ部形状の場合には、拡径加工を1回のみ行うこととしてもよい。
このようにくびれ部成形工程(縮径工程及び拡径工程)が施されることにより、缶胴11に、くびれ部17が成形される。
具体的に本実施形態では、くびれ部成形工程において、缶胴11の縮径予定部18に複数回の縮径加工を施した後、拡径予定部19に複数回の拡径加工を施すことにより、図4に示されるDI缶10の縦断面視で、缶胴11の内側へ向けて窪む凹曲線状のくびれ部17を成形している。
[ネッキング工程]
次いで、DI缶10にネッキング加工を施す。
本実施形態では、ネッキング用金型(縮径用金型)を用いて、缶胴11の開口端部11aに、滑らかな傾斜形状を備えたネック部13と、フランジ予定部14と、をネッキング加工により成形する。
具体的には、図7(c)に示されるように、DI缶10の缶胴11の内部及び外部にネッキング用金型45、46を嵌合し、図4に示されるように、該缶胴11における開口端部11aに、上方へ向かうに従い小径となるネック部13と、ネック部13の上方に隣接配置される円筒状のフランジ予定部14と、を成形する。
なお、缶胴11においてネック部13及びフランジ予定部14となる予定部は、開口端部11aの上端から下方へ向けて例えば22mm程度の範囲である。また、ネック部13及びフランジ予定部14となる予定部の範囲は、350ml缶の場合と500ml缶の場合とで、互いに略同一である。
具体的には、図7(c)において、ネッキング用金型として、缶胴11の内部に嵌合するパンチ45と、缶胴11の外部に嵌合するダイス46と、が用いられる。これらネッキング用金型45、46の各中心軸は、缶軸Oと同軸に配置される。そして、これらパンチ45とダイス46との間で、缶胴11の開口端部11aをネッキング加工する。
すなわち、ネッキング工程では、ネッキング用金型45、46を、DI缶10の上方に離間させて配置した状態から、これらのネッキング用金型45、46とDI缶10とを缶軸O方向に相対的に接近移動させつつ、ネッキング用金型のパンチ45とダイス46の間に、DI缶10の缶胴11をその開口端部11aから進入させて、該缶胴11の開口端部11aを、縮径加工していく。
なお、ネッキング用金型45、46により缶胴11の開口端部11aを縮径加工する具体的な工程については、上述のくびれ部成形工程における縮径工程と略同様であるため、ここでは説明を省略する。
なお、ネッキング工程では、上述のネッキング用金型45、46を用いたネッキング加工に代えて、缶胴11の開口端部11aをスピンフローネッキング加工により成形してもよい。
スピンフローネッキング装置は、予めダイネッキングにより缶胴11の開口端部11a周辺にプレネックが施されたDI缶10の缶底12を吸着支持するベースパッドと、該ベースパッドによりDI缶10を缶軸O回りに回転させながらDI缶10の開口端部11a周辺に嵌入されるスライドロールと、該スライドロールより小径でDI缶10の内部に挿入される内部ロールと、缶の外部に配置されDI缶10の径方向に往復移動可能に設けられる成形ロール(外部ロール)と、を備える。
このスピンフローネッキング装置により、DI缶10の缶胴11を内部ロールと成形ロールとの間に挟んで開口端部11aの上端に向けて縮径し、ネック部13及びフランジ予定部14を成形する。
[フランジング工程]
次いで、缶胴11の開口端部11aに位置するフランジ予定部14をフランジング加工して、ネック部13の上端から径方向外側へ向けて突出するとともに周方向に沿って延びる環状のフランジ部(不図示)を成形する。フランジ部の成形にあたっては、金型(パンチ)を用いてフランジ予定部14をフランジング加工してもよいし、或いは、スピンフロー成形によりフランジング加工してもよい。
このようにしてDI缶10が製造され、フランジング工程の後工程へと搬送される。この後工程では、DI缶10の内部に飲料等の内容物が充填され、フランジ部に缶蓋が巻締められて、缶体が密封される。
以上説明した本実施形態に係るDI缶10の製造方法においてDI工程に用いられるパンチスリーブ30、及びこれを用いたDI缶10の製造方法では、パンチスリーブ30の外周面のうち、該パンチスリーブ30により成形される缶胴11の缶軸O方向に沿う少なくとも開口端部11aから拡径予定部19を含む縮径予定部18までの領域に対応する範囲における、開口端部11aに対応する部分と、開口端部11a以外の部位に対応する部分と、の外径差が、10μm未満とされている。つまり、このパンチスリーブ30は概ね一定の外径に形成されている。
従って、このパンチスリーブ30を用いたDI加工(DI工程)において、缶胴11のうち、缶軸O方向に沿う少なくとも開口端部11aから拡径予定部19を含む縮径予定部18までの領域を、例えば缶胴11の肉厚差が15μm以下となるように、一定の肉厚(互いに同一の肉厚)で成形することができる。
具体的には、DI工程において上記パンチスリーブ30を使用することにより、缶胴11における開口端部11a、拡径予定部19及び縮径予定部18の内周面を、例えば互いの内周面同士が面一となるように成形することができる。また、缶胴11における開口端部11a、拡径予定部19及び縮径予定部18の外周面については、従来と同様のDI加工により、互いの外周面同士が面一となるように、かつ、互いの間に段部(段差)を形成することなく、平坦に成形できる。
従って、缶胴11のうち缶軸O方向に沿う少なくとも開口端部11aから縮径予定部18までの領域を、一定の肉厚(厚さ)でDI加工できるのである。
これにより、DI工程後にDI缶10に施されるくびれ部成形工程(缶胴11の縮径予定部18に縮径加工を施し(縮径工程)、次いで缶胴11の拡径予定部19に拡径加工を施す(拡径工程))において、下記の優れた作用効果を奏する。
すなわち、くびれ部成形工程において、缶胴11の内部及び外部に縮径用金型(パンチ35及びダイス36)を嵌合し、縮径予定部18を縮径加工するにあたり、各縮径用金型(パンチ35、ダイス36)と、缶胴11との径方向の隙間(金型35、36と缶胴11とのクリアランス)を、例えば25μm以下程度にまで小さく抑えることができる。
詳しくは、上述のように、缶胴11の缶軸O方向に沿う少なくとも開口端部11aから縮径予定部18までの領域を「一定の肉厚」にDI成形した中でも、厳密には、成形後の缶胴11の前記領域には僅かに肉厚差が生じている。そこで、缶胴11の前記領域のうち肉厚が最も大きくなる部分の前記クリアランスを10μmに設定し、缶胴11の前記領域における最大肉厚差が15μmである場合に、これらの和(25μm)以下にまで、実際の前記クリアランスが抑えられる。
具体的に、縮径加工時においては、缶胴11の外部に配置される縮径用金型(ダイス36)と、缶胴11とは、該缶胴11の開口端部11aから縮径予定部18までの領域全体において密着させられる。また、缶胴11の内部に配置される縮径用金型(パンチ35)と、該缶胴11における縮径予定部18よりも開口端部11a側に位置する部位とは、その径方向の隙間が上記クリアランス程度にまで小さく抑えられて接近配置される。
つまり、各縮径用金型35、36と缶胴11とを、缶軸O方向に相対的に接近移動させつつ、該缶胴11の開口端部11aから縮径予定部18までの領域を、これら金型35、36間に嵌合して縮径加工するときに、各縮径用金型35、36が缶胴11に対して内部と外部からそれぞれ密着するように接近配置させられるため、加工される缶胴11の前記領域の全体が、金型35、36間で意図しない向きに移動しにくくなり、しわの発生が顕著に抑制されるのである。
このように、縮径用金型35、36が、缶胴11における開口端部11aのみならず、該開口端部11aからその缶底12側に位置する縮径予定部18までの広い領域を、径方向の両側から支持しつつ、缶胴11にくびれ部17を成形することができる。
これにより、くびれ部17を成形する際に、缶胴11にしわが生じることを顕著に抑制でき、加工精度を安定して高めることができる。
なお、缶胴11において、缶軸O方向に沿う少なくとも開口端部11aと縮径予定部18との間の領域を一定の肉厚とするにあたっては、缶胴11の開口端部11aの肉厚を、図8に示される従来のDI缶における缶胴100の開口端部100aの肉厚と同等程度に確保することが好ましい。
つまり本実施形態においては、図6に示されるように、缶胴11の開口端部11aの肉厚を確保すれば、前記領域のうち開口端部11a以外の部位の肉厚についても同様に確保されるため、くびれ部17成形後の缶胴11の強度を十分に高めることができる。
このように、本実施形態の特別な構成を採用することにより、DI缶10の構造を複雑にすることなく、コラム強度を高めることが可能になる。
以上より本実施形態によれば、パンチスリーブ30を用いてDI加工したDI缶10の缶胴11に、その後工程においてくびれ部17を成形するときに、該缶胴11にしわが発生することを顕著に抑制でき、かつ、DI加工したDI缶10のコラム強度を高めることができるのである。
また、本実施形態では、拡径予定部19及び縮径予定部18が、缶胴11のうち缶胴本体15に配置されており、パンチスリーブ30の外周面のうち、このパンチスリーブ30により成形される缶胴11の缶胴本体15における、開口端部11aに対応する部分と、該開口端部11a以外の部位に対応する部分と、の外径差が、10μm未満であるので、下記の作用効果を奏する。
すなわち上記構成のように、パンチスリーブ30の外周面のうち、このパンチスリーブ30により成形される缶胴11の缶胴本体15における、開口端部11aに対応する部分と、該開口端部11a以外の部位に対応する部分と、の外径差が10μm未満であり、つまりパンチスリーブ30の外周面のうち、缶胴11における缶胴本体15に対応する部位が、パンチスリーブ30の中心軸方向の全域にわたって一定の外径に形成されていると、このパンチスリーブ30を用いたDI加工(DI工程)により、缶胴本体15を、缶軸O方向の全域にわたって一定の肉厚で成形することができる。
これにより、DI缶10における缶胴本体15のうち開口端部11aよりも缶底12側に位置する拡径予定部19及び縮径予定部18を、該缶胴本体15の所期する位置に種々に配置することができる。
従って、DI缶10のデザイン性や持ちやすさ(グリップ性)等の種々の要望に、容易に対応可能である。
また、DI加工した缶胴11にくびれ部17を成形することにより、本実施形態とは異なり例えばインパクト成形加工等でくびれ部17を成形するような場合に比べて、缶胴11表面に光沢が出やすくなり、美麗な外観を付与することができるとともに、製品価値を高めることが可能になる。
また、DI工程に用いるパンチスリーブ30の前記外径差を、5μm以下とすることがより好ましく、この場合、上述の缶胴11にしわが発生することを抑制できるという効果が、より格別顕著なものとなる。
また、本実施形態のDI缶10の製造方法では、くびれ部成形工程において、縮径予定部18に複数回の縮径加工を施した後、拡径予定部19に複数回の拡径加工を施すことにより、図4に示されるDI缶10の縦断面視で、缶胴11の内側へ向けて窪む凹曲線状のくびれ部17を成形するので、缶胴11のくびれ部17近傍を美しい外観に形成でき、DI缶10のデザイン性やグリップ性等の種々の要望に、容易に対応可能である。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、前述の実施形態では、DI缶10の縦断面視において、缶胴11のくびれ部17が、該缶胴11の径方向内側へ向けて窪む凹曲線状をなしているとしたが、これに限定されるものではない。すなわち、くびれ部17の縦断面形状は、例えば凹曲線、凸曲線、直線の組み合わせによって、種々に設定可能である。
また、DI缶10の製造方法において、ネッキング工程とフランジング工程との間に、ボトムリフォーム工程を行うこととしてもよい。
この場合、ボトムリフォーム工程では、DI缶10の缶底12に、ボトムリフォーム機構を用いてボトムリフォーム加工を施す。
また、前述の実施形態では、DI缶10が、その開口端部11aに缶蓋が巻締められる2ピース缶(缶体)に用いられるとしたが、これに限定されるものではなく、DI缶10は、その開口端部11aにキャップが螺着されるボトル缶(缶体)に用いられてもよい。
また、前述の実施形態では、DI缶10の製造方法を説明するDI工程において、パンチスリーブ30の外周面のうち、このパンチスリーブ30により成形される缶胴11の缶軸O方向に沿う少なくとも開口端部11aから縮径予定部18までの領域に対応する範囲における、開口端部11aに対応する部分と、該開口端部11a以外の部位に対応する部分と、の外径差が10μm未満であり、かつ、この範囲においてパンチスリーブ30の外周面が段差なく形成されているとした。詳しくは、パンチスリーブ30の外周面のうち、このパンチスリーブ30により成形される缶胴11の缶胴本体15における、開口端部11aに対応する部分と、該開口端部11a以外の部位に対応する部分と、の外径差が10μm未満であり、パンチスリーブ30の外周面のうち缶胴本体15に対応する部位が段差なく形成されているとした。ただし本発明は、前記外径差が10μm未満とされていれば上述の作用効果が得られることから、パンチスリーブ30の外周面を段差なく形成する場合に限定されるものではない。
すなわち、図6に示されるパンチスリーブ30の外周面のうち、缶胴11の缶軸O方向に沿う少なくとも開口端部11aから縮径予定部18までの領域に対応する範囲における、開口端部11aに対応する部分と、該開口端部11a以外の部位に対応する部分と、の外径差が10μm未満とされていれば、この範囲においてパンチスリーブ30の外周面に段差が形成されていてもよい。例えば、段差が形成されることにより、パンチスリーブ30の外周面のうち、開口端部11aに対応する部分が、該開口端部11a以外の部位に対応する部分よりも大径とされていてもよい。
この場合、パンチスリーブ30でDI加工される缶胴11の開口端部11aが、該開口端部11a以外の部位よりも薄肉となる。そして、DI工程より後工程のネッキング工程において、開口端部11aは縮径されるので、この縮径加工により開口端部11aの肉厚が増大して該開口端部11a以外の部位に近い値となり、剛性は十分に確保される。そして、開口端部11aが薄肉化された分だけ、DI缶10を軽量化でき、かつ巻締め加工しやすくすることができる。
なお、パンチスリーブ30の外周面に段差が形成されることにより、開口端部11aに対応する部分が、該開口端部11a以外の部位に対応する部分よりも小径とされていてもよい。この場合、このパンチスリーブ30でDI加工される缶胴11の開口端部11aが、該開口端部11a以外の部位よりも厚肉とされる。
さらに、パンチスリーブ30の外周面に段差を設ける場合において、段差は1つのみであってもよいし、複数形成されていてもよい。また、段差を設ける代わりに、テーパ面を形成してもよい。
その他、本発明の趣旨から逸脱しない範囲において、前述の実施形態、変形例及びなお書き等で説明した各構成(構成要素)を組み合わせてもよく、また、構成の付加、省略、置換、その他の変更が可能である。また本発明は、前述した実施形態によって限定されることはなく、特許請求の範囲によってのみ限定される。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。ただし本発明はこの実施例に限定されるものではない。
[DI缶の製造確認]
前述の実施形態で説明したDI缶10の製造方法により、DI工程においてパンチスリーブ30を用い、缶胴11のうち、缶軸O方向に沿う少なくとも開口端部11aから縮径予定部18までの領域(具体的には缶胴本体15全体)を、開口端部11aと該開口端部11a以外の部位との肉厚差が15μm以下となるように、一定の肉厚で成形したDI缶10を作製した(実施例1〜8)。すなわち、パンチスリーブ30として、前述の実施形態で説明したものを用いた。詳しくは、パンチスリーブ30の外周面のうち、このパンチスリーブ30により成形される缶胴11の缶軸O方向に沿う少なくとも開口端部11aから縮径予定部18までの領域(具体的には缶胴本体15全体)に対応する範囲における、開口端部11aに対応する部分と、該開口端部11a以外の部位に対応する部分と、の外径差が10μm未満とされている、パンチスリーブ30を用いた。
なお、缶胴本体15の肉厚tについては、開口端部11aにおける狙い値:0.180mmのもの(実施例1、2、4)と、狙い値:0.220mmのもの(実施例5〜7)を作製した。また、実施例3では、缶胴本体15のうち開口端部11aよりも下方の部位(拡径予定部19及び縮径予定部18近傍)における肉厚tの狙い値を0.180mmとした。また、実施例8として、開口端部11aにおける肉厚tの狙い値:0.160mmとし、開口端部11aよりも下方の部位における肉厚tの狙い値:0.170mmとしたものを作製した。つまり実施例8では、開口端部11aと該開口端部11a以外の部位との肉厚差を15μm以下に抑えつつも、パンチスリーブ30の外周面に僅かな段差を意図的に形成するとともにこれを缶胴本体15に転写させて、開口端部11aの肉厚を該開口端部11a以外の部位の肉厚よりも若干薄くしている。
これら実施例1〜8のDI缶10においては、缶胴本体15のうち、開口端部11aにおいて周方向均等に8箇所測定した肉厚tの平均値αと、開口端部11aよりも下方の部位(拡径予定部19及び縮径予定部18近傍)において周方向均等に8箇所測定した肉厚tの平均値βとの差(α−β)の絶対値が、15μm以下であった。
また、上記DI工程よりも後工程において、DI缶10にくびれ部17を成形した。
なお、くびれ部成形工程の縮径工程では、パンチ35とダイス36の径方向の距離(金型35、36間の距離)から缶胴本体15の肉厚tを差し引いたクリアランス(金型35、36と缶胴本体15とのクリアランス)が、缶胴本体15のうち最も肉厚tが大きくなる部分において、10μmとなるように設定した。
具体的に、缶胴本体15において最も肉厚tが厚い部分での前記クリアランスを10μmに設定すると、缶胴本体15の缶軸O方向における肉厚差が上述の最大15μmである場合には、実際の前記クリアランスの最大値は、これらの和(10μm+15μm)より25μmとなる。
なお、本発明において、缶胴本体15のうち肉厚tが最も厚い部分に対応して設定される前記クリアランスは、10μm以下であることが好ましく、望ましくは5μm以下である。
一方、従来の比較例として、DI工程において従来のパンチスリーブを用い、缶胴11における缶軸O方向に沿う開口端部11aから縮径予定部18までの領域のうち、開口端部11aの肉厚に対して、開口端部11aよりも下方の部位の肉厚を小さく成形したDI缶を作製した(比較例1、2)。つまり比較例1、2では、缶胴本体15のうち開口端部11aの肉厚が、該開口端部11aよりも下方の部位の肉厚に比べて大きくされていることで、開口端部11aと、開口端部11aよりも下方の部位との間に、15μmを超える肉厚差が生じており、また段部(段差)が形成されている。
なお、缶胴本体15の肉厚tについては、開口端部11aにおける狙い値:0.180mmのもの(比較例1)と、狙い値:0.220mmのもの(比較例2)を作製した。
これら比較例1、2のDI缶においては、缶胴本体15のうち、開口端部11aにおいて周方向均等に8箇所測定した肉厚tの平均値αと、開口端部11aよりも下方の部位(拡径予定部19及び縮径予定部18近傍)において周方向均等に8箇所測定した肉厚tの平均値βとの差(α−β)の絶対値が、それぞれ20μmであった。
また、上記DI工程よりも後工程において、DI缶にくびれ部17を成形した。
なお、くびれ部成形工程の縮径工程では、パンチ35とダイス36の径方向の距離(金型35、36間の距離)から缶胴本体15の肉厚tを差し引いたクリアランス(金型35、36と缶胴本体15とのクリアランス)が、缶胴本体15のうち最も肉厚tが大きくなる部分において、10μmとなるように設定した。
そして、DI工程及びくびれ部成形工程を経た上記実施例1〜8及び比較例1、2の各DI缶10の缶胴本体15を目視により観察して、しわの発生の有無、及びしわの長さ(大きさ)を確認した。
結果を表1に示す。
Figure 2016107340
[評価]
本発明の実施例1〜8においては、缶胴本体15にしわが発生したDI缶10は殆ど見受けられず、しわが発生したものに関しても、その大きさが3mm未満であり目立たないため、流通品に採用可能な評価A(優良)、B(良)となった。その中でも、差(α−β)の絶対値(つまり肉厚差)が、10μm以下である実施例1〜3、5、6、8については、しわの発生が全くなく、格別顕著な効果が得られることが確認された。
一方、比較例1、2においては、上記実施例に比べて缶胴本体15にしわが発生したDI缶の割合が多く、またしわが発生したものに関しては、その大きさが3mm以上となって目立っており、流通品に採用不可能な評価C(不良)となった。
10 DI缶
11 缶胴
11a 開口端部
12 缶底
15 缶胴本体
16 缶胴連結部
17 くびれ部
18 縮径予定部
19 拡径予定部
30 パンチスリーブ
35 パンチ(縮径用金型)
36 ダイス(縮径用金型)
40 パンチ(拡径用金型)
O 缶軸
W1 カップ状体
W2 DI缶(トリミング加工前)

Claims (4)

  1. カップ状体の内部に挿入され、該カップ状体にDI加工を施して、缶胴と缶底を備える有底筒状のDI缶を成形するのに用いられるパンチスリーブであって、
    前記缶胴は、
    該缶胴の開口端部よりも前記缶底側に位置するとともに、缶軸方向に沿って前記缶底から前記開口端部側へ向かうに従い小径となる縮径加工を施すことが予定される縮径予定部と、
    該缶胴の前記開口端部と前記縮径予定部との間に位置するとともに、缶軸方向に沿って前記缶底から前記開口端部側へ向かうに従い大径となる拡径加工を施すことが予定される拡径予定部と、を有し、
    当該パンチスリーブの外周面のうち、このパンチスリーブにより成形される前記缶胴の缶軸方向に沿う少なくとも前記開口端部から前記縮径予定部までの領域に対応する範囲における、前記開口端部に対応する部分と、該開口端部以外の部位に対応する部分と、の外径差が、10μm未満であることを特徴とするパンチスリーブ。
  2. 請求項1に記載のパンチスリーブであって、
    前記缶胴は、
    前記開口端部及び該開口端部の前記缶底側に隣接する部位を有し、前記缶底よりも肉厚が薄くされた缶胴本体と、
    前記缶胴本体と前記缶底の間に位置してこれらを連結するとともに、前記缶胴本体から前記缶底側へ向かうに従い漸次肉厚が厚くなる缶胴連結部と、を有し、
    前記拡径予定部及び前記縮径予定部は、前記缶胴本体に配置されており、
    当該パンチスリーブの外周面のうち、このパンチスリーブにより成形される前記缶胴の前記缶胴本体における、前記開口端部に対応する部分と、該開口端部以外の部位に対応する部分と、の外径差が、10μm未満であることを特徴とするパンチスリーブ。
  3. 請求項1又は2に記載のパンチスリーブであって、
    前記外径差が、5μm以下であることを特徴とするパンチスリーブ。
  4. カップ状体にDI加工を施して、缶胴と缶底を備える有底筒状のDI缶とするDI工程と、
    前記缶胴の内部及び外部に縮径用金型を嵌合し、該缶胴の開口端部よりも前記缶底側に位置する縮径予定部に、缶軸方向に沿って前記缶底から前記開口端部側へ向かうに従い小径となる縮径加工を施した後、前記缶胴の内部に拡径用金型を嵌合し、該缶胴の前記開口端部と前記縮径予定部との間に位置する拡径予定部に、缶軸方向に沿って前記缶底から前記開口端部側へ向かうに従い大径となる拡径加工を施すことにより、前記缶胴にくびれ部を成形するくびれ部成形工程と、を有するDI缶の製造方法であって、
    前記DI工程では、請求項1〜3のいずれか一項に記載のパンチスリーブを前記カップ状体の内部に挿入し、該カップ状体にDI加工を施すことを特徴とするDI缶の製造方法。
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