JP2016107296A - セパレーター装置、コイル製品の製造装置及び製造方法 - Google Patents

セパレーター装置、コイル製品の製造装置及び製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】中間リングを用いることなく、リコイラードラムに巻き取られる複数条のスリット材の曲りを効果的に抑制できるセパレーター装置を提供する。【解決手段】本セパレーター装置7は、セパレーターロール31と、セパレーターディスク32と、を備え、可動フレーム21の先端側に備えられたフレーム側支持部材35には、ロール側支持部材36がセパレーターロールの回転軸S3回りに回転自在に支持され、ロール側支持部材には、セパレーターロールと平行に延びてセパレーターロールの上流側で複数条のスリット材2bの各表面を押さえる第1補助ロール41が回転自在に支持されるとともに、セパレーターロールと平行に延びてセパレーターロールの下流側で複数条のスリット材2bの各表面を押さえる第2補助ロール42が回転自在に支持されている。【選択図】図2

Description

本発明は、セパレーター装置、コイル製品の製造装置及び製造方法に関し、さらに詳しくは、リコイラードラムに巻き取られる複数条のスリット材を案内するセパレーター装置、これを備えるコイル製品の製造装置及びこれを用いるコイル製品の製造方法に関する。
従来のコイル製品の製造装置(「スリッターライン」とも称される。)として、コイル材を保持し、コイル材から帯材を送り出すアンコイラーと、アンコイラーで送り出された帯材を帯板の流れ方向に切断して複数条のスリット材を得るスリッターと、スリッターで得られた複数条のスリット材を案内するセパレーター装置と、セパレーター装置で案内された複数条のスリット材をリコイラードラムに巻き取るリコイラーと、を備えるものが一般に知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
上記セパレーター装置としては、可動フレームの先端側に水平軸回りに回転自在に支持されるセパレーターロールと、セパレーターロールに保持されてリコイラードラムに巻き取られる複数条のスリット材を案内するセパレーターディスクと、を備えるものが知られている。このセパレーター装置において、セパレーターディスクをセパレーター組替装置と拡径シャフトを使用し自動組替する場合には、例えば、図11(a)に示すように、セパレーター組替装置の作業空間を確保するためにセパレーターロール131のセパレーターディスク132の間にスリット材102bを支持する部分が存在しない。よって、スリット材102bにかかる押さえ力が比較的強いと、スリット材102bがセパレーターディスク132の間の隙間に入り込んで曲がってしまうことがある。なお、上記自動組替を有しなくても、拡径シャフト式セパレーターロールに挿入されたセパレーターディスクを作業者が手で位置決めする場合も同様にスリット材が曲がってしまう場合がある。
そこで、スリット材の曲り(変形)を防止するために以下の提案技術1及び2が提案されている。この提案技術1は、例えば、図11(b)に示すように、セパレーターディスク132の位置決めセット後に、セパレーターロール131のセパレーターディスク132の間に分割可能な中間リング104(図11(c)参照)を人手により取り付け、中間リング104でスリット材102bを支持することで、スリット材102bの押さえ力を均等にする為の技術である。また、提案技術2は、例えば、図13に示すように、セパレーターロール131の位置を確認するための確認ロール105を備え、確認ロール105からコイル製品103の外径値をフィードバックして油圧シリンダーやサーボモーター等によりセパレーターロール131の高さ位置を制御することで、スリット材102bにかかる押さえ力を調整する技術である。
実用新案登録第3174653号公報 特開平07−124644号公報
しかし、上記提案技術1では、セパレーターディスク132の位置決めセット後に中間リング104を人手によりセパレーターロール131に取り付けているので、中間リング104の取付け及び取外し工数が必要であり、工数が増加し且つ生産性が低下してしまう。また、ライン内作業となり安全性に問題がある。さらに、上記提案技術1では、例えば、図12(a)(b)に示すように、スリッターラインの運転中に中間リング104が軸方向に位置がずれてスリット材102bに曲りが生じてしまう場合がある。また、上記提案技術2では、確認ロール105を備え、セパレーターロール131の高さ位置を制御しているので、設備費用が極めて高くなる。また、既存のセパレーター装置に対して大幅な改造になるため工期が長くなる。
なお、上記特許文献1には、セパレーターロールの上流側にスリット材の表面を押さえるウレタンロールを備え、スリット材の厚さ方向のバタツキを防止する技術が開示されている。しかし、特許文献1の技術では、セパレーターロールの上流側のみにウレタンロールを設けているため、セパレーターでのスリット材の曲りを効果的に防止できない。また、リコイラードラムに巻き取られたコイル製品の巻き太りによる板厚クラウンに対する各条の送り速度の変化に対応できない。
また、上記特許文献2には、コイル製品の表面位置を検出する近接センサを備え、近接センサの検出結果に応じてセパレーター付デフレクターロールを反流れ方向側に後退させる技術が開示されている。しかし、特許文献2の技術は、スリット材の左右の蛇行を防止するものであり、セパレーターでのスリット材の曲りを防止する機能を有していない。さらに、上記提案技術2と同様にして、設備費用が極めて高くなる等の問題がある。
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、中間リングを用いることなく、リコイラードラムに巻き取られる複数条のスリット材のセパレーターでの曲りを効果的に抑制することができるセパレーター装置、これを備えるコイル製品の製造装置及びこれを用いるコイル製品の製造方法を提供することを目的とする。
上記問題を解決するために、請求項1に記載の発明は、可動フレームの先端側に水平軸回りに回転自在に支持されるセパレーターロールと、前記セパレーターロールに保持されてリコイラードラムに巻き取られる複数条のスリット材を案内するセパレーターディスクと、を備えるセパレーター装置であって、前記可動フレームの先端側に備えられたフレーム側支持部材には、ロール側支持部材が前記セパレーターロールの回転軸回りに回転自在に支持され、前記ロール側支持部材には、前記セパレーターロールと平行に延びて該セパレーターロールの上流側で前記複数条のスリット材の各表面を押さえる第1補助ロールが回転自在に支持されるとともに、前記セパレーターロールと平行に延びて該セパレーターロールの下流側で前記複数条のスリット材の各表面を押さえる第2補助ロールが回転自在に支持されていることを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記フレーム側支持部材及び前記ロール側支持部材のうちの一方の支持部材には、前記セパレーターロールの回転軸を中心とする円弧状の案内面が形成され、他方の支持部材には、前記案内面に案内される案内部材が設けられていることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記フレーム側支持部材は、前記可動フレームの先端側に対して、前記第1補助ロール及び前記第2補助ロールが前記セパレーターロールに近接する近接位置と、前記第1補助ロール及び前記第2補助ロールのうち少なくとも一方の補助ロールが前記セパレーターロールから離れる離反位置と、に移動可能とされていることを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の発明において、前記セパレーターロールは、拡径して前記セパレーターディスクを固定する機能を備えることを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の発明において、前記可動フレームは、前記リコイラードラムの巻取軸と平行な揺動軸回りに揺動自在に支持され、前記可動フレームには、前記第1補助ロール及び前記第2補助ロールが複数条のスリット材の各表面を押さえるように該可動フレームを所定の揺動方向に付勢する付勢手段が連結されていることを要旨とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の発明において、前記セパレーターディスクは、前記セパレーターロールの軸方向に沿う保持位置をセパレーター組替装置により変更可能とされていることを要旨とする。
上記問題を解決するために、請求項7に記載の発明は、コイル製品の製造装置であって、コイル材を保持し、該コイル材から帯材を送り出すアンコイラーと、前記アンコイラーで送り出された前記帯材を該帯材の流れ方向に切断して複数条のスリット材を得るスリッターと、前記スリッターで得られた前記複数条のスリット材を案内する請求項1乃至6のいずれか一項に記載のセパレーター装置と、前記セパレーター装置で案内された前記複数条のスリット材をリコイラードラムに巻き取るリコイラーと、を備えることを要旨とする。
上記問題を解決するために、請求項8に記載の発明は、コイル製品の製造方法であって、コイル材を保持し、該コイル材から帯材を送り出す送出工程と、前記送出工程で送り出された前記帯材を該帯材の流れ方向に切断して複数条のスリット材を得る切断工程と、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のセパレーター装置を用いて、前記切断工程で得られた前記複数条のスリット材を案内する案内工程と、前記案内工程で案内された前記複数条のスリット材をリコイラードラムに巻き取る巻取工程と、を備えることを要旨とする。
本発明のセパレーター装置によると、可動フレームの先端側に備えられたフレーム側支持部材には、ロール側支持部材がセパレーターロールの回転軸回りに回転自在に支持され、ロール側支持部材には、セパレーターロールと平行に延びてセパレーターロールの上流側で複数条のスリット材の各表面を押さえる第1補助ロールが回転自在に支持されるとともに、セパレーターロールと平行に延びてセパレーターロールの下流側で複数条のスリット材の各表面を押さえる第2補助ロールが回転自在に支持されている。これにより、リコイラードラムに巻き取られるスリット材は、セパレーターディスクにより案内されて蛇行が抑制されるとともに、それらの各表面が第1及び第2補助ロールによりセパレーターロールから離れる方向に押されてセパレーターディスク間の隙間に入り込んで曲がってしまうことが抑制される。また、リコイラードラムに巻き取られたコイル製品の巻き太りによるスリット材の送り角度の変化に応じて、フレーム側支持部材に対してロール側支持部材が回転することで、第1及び第2補助ロールは、セパレーターロールの回転軸回りに旋回してスリット材の動きに追従して、セパレーターロールの上流側及び下流側で略均等にスリット材を押さえる。よって、従来のような中間リングを用いることなく、複数条のスリット材の曲りを効果的に抑制できる。その結果、高品質のコイル製品を優れた生産性及び安全性をもって製造することができる。さらに、既存のセパレーター装置を小幅に改造するだけですむ為、設備費用及び工期を低減することができる。なお、上記セパレーター装置は、既存のものを利用して製作されてもよいし、新規に製作されてもよい。
また、前記フレーム側支持部材及び前記ロール側支持部材のうちの一方の支持部材に、前記セパレーターロールの回転軸を中心とする円弧状の案内面が形成され、他方の支持部材に、前記案内面に案内される案内部材が設けられている場合は、フレーム側支持部材に対してロール側支持部材が円滑に回転し、第1及び第2補助ローラのスリット材の動きへの追従性が高められる。
また、前記フレーム側支持部材が、前記可動フレームの先端側に対して、前記第1補助ロール及び前記第2補助ロールが前記セパレーターロールに近接する近接位置と、前記第1補助ロール及び前記第2補助ロールのうち少なくとも一方の補助ロールが前記セパレーターロールから離れる離反位置と、に移動可能とされている場合は、フレーム側支持部材を離反位置に位置させて少なくとも一方の補助ロールをセパレーターロールから離すことで、例えば、段取替時のセパレーター組替装置によるセパレーターディスクの組替作業や巻取開始時のリコイラードラムへのスリット材の先端の挿入作業等を容易に行うことができる。
また、前記セパレーターロールが、拡径して前記セパレーターディスクを固定する機能を備える場合は、セパレーターロールがセパレーターディスクを容易に固定するセパレーター装置として好適に利用できる。
さらに、前記可動フレームが、前記リコイラードラムの巻取軸と平行な揺動軸回りに揺動自在に支持され、前記可動フレームに、前記第1補助ロール及び前記第2補助ロールが複数条のスリット材の各表面を押さえるように該可動フレームを所定の揺動方向に付勢する付勢手段が連結されている場合は、スイング式のセパレーター装置として好適に利用できる。
また、前記セパレーターディスクが、前記セパレーターロールの軸方向に沿う保持位置をセパレーター組替装置により変更可能とされている場合は、セパレーターディスクが自動組替されるセパレーター装置として好適に利用できる。
本発明のコイル製品の製造装置によると、コイル材を保持し、コイル材から帯材を送り出すアンコイラーと、アンコイラーで送り出された帯材を帯材の流れ方向に切断して複数条のスリット材を得るスリッターと、スリッターで得られた複数条のスリット材を案内する上述のセパレーター装置と、セパレーター装置で案内された複数条のスリット材をリコイラードラムに巻き取るリコイラーと、を備える。このように、上述のセパレーター装置を備えるため、リコイラードラムに巻き取られるスリット材は、セパレーターディスクにより案内されて蛇行が抑制されるとともに、それらの各表面が第1及び第2補助ロールによりセパレーターロールから離れる方向に押されてセパレーターディスク間の隙間に入り込んで曲がってしまうことが抑制される。さらに、リコイラードラムに巻き取られたコイル製品の巻き太りによるスリット材の送り角度の変化に応じて、フレーム側支持部材に対してロール側支持部材が回転することで、第1及び第2補助ロールは、セパレーターロールの回転軸回りに旋回してスリット材の動きに追従して、セパレーターロールの上流側及び下流側で略均等にスリット材を押さえる。よって、従来のような中間リングを用いることなく、複数条のスリット材の曲りを効果的に抑制できる。その結果、高品質のコイル製品を優れた生産性及び安全性をもって製造することができる。さらに、既存のセパレーター装置を小幅に改造するだけですむ為、設備費用及び工期を低減することができる。
本発明のコイル製品の製造方法によると、コイル材を保持し、コイル材から帯材を送り出す送出工程と、送出工程で送り出された帯材を帯材の流れ方向に切断して複数条のスリット材を得る切断工程と、上述のセパレーター装置を用いて、切断工程で得られた複数条のスリット材を案内する案内工程と、案内工程で案内された複数条のスリット材をリコイラードラムに巻き取る巻取工程と、を備える。このように、上述のセパレーター装置を用いるため、リコイラードラムに巻き取られるスリット材は、セパレーターディスクにより案内されて蛇行が抑制されるとともに、それらの各表面が第1及び第2補助ロールによりセパレーターロールから離れる方向に押されてセパレーターディスク間の隙間に入り込んで曲がってしまうことが抑制される。さらに、リコイラードラムに巻き取られたコイル製品の巻き太りによるスリット材の送り角度の変化に応じて、フレーム側支持部材に対してロール側支持部材が回転することで、第1及び第2補助ロールは、セパレーターロールの回転軸回りに旋回してスリット材の動きに追従して、セパレーターロールの上流側及び下流側で略均等にスリット材を押さえる。よって、従来のような中間リングを用いることなく、複数条のスリット材の曲りを効果的に抑制できる。その結果、高品質のコイル製品を優れた生産性及び安全性をもって製造することができる。さらに、既存のセパレーター装置を小幅に改造するだけですむ為、設備費用及び工期を低減することができる。
本発明について、本発明による典型的な実施形態の非限定的な例を挙げ、言及された複数の図面を参照しつつ以下の詳細な記述にて更に説明するが、同様の参照符号は図面のいくつかの図を通して同様の部品を示す。
実施例に係るコイル製品の製造装置の全体概略図である。 実施例に係るセパレーター装置の側面図である。 上記セパレーター装置の要部側面図であり、(a)はフレーム側支持部材が近接位置に位置する状態を示し、(b)はフレーム側支持部材が離反位置に位置する状態を示す。 図3(a)のIV矢視図である。 図3(a)の要部拡大図である。 図5のVI−VI線断面図である。 上記セパレーター装置の作用説明図であり、(a)はセパレーターディスクの組替作業を示し、(b)はリコイラードラムへのスリット材の先端の挿入作業を示す。 上記セパレーター装置の作用説明図である。 上記セパレーター装置の作用説明図である。 上記セパレーター装置の作用説明図である。 従来のセパレーター装置を説明するための説明図であり、(a)は中間リングを備えないセパレーターロールを示し、(b)は中間リングを備えたセパレーターロールを示し、(c)は中間リングの側面図を示す。 上記従来のセパレーター装置の作用説明図であり、(a)はスリット材の正常な案内状態を示し、(b)スリット材の曲り案内状態を示す。 他の従来のセパレーター装置を説明するための説明図である。
ここで示される事項は例示的なものおよび本発明の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本発明の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本発明の根本的な理解のために必要である程度以上に本発明の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本発明の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
<セパレーター装置>
本実施形態に係るセパレーター装置(7)は、可動フレーム(21)の先端側に水平軸(S3)回りに回転自在に支持されるセパレーターロール(31)と、セパレーターロールに保持されてリコイラードラム(9)に巻き取られる複数条のスリット材(2b)を案内するセパレーターディスク(32)と、を備える(例えば、図2等参照)。そして、上記可動フレーム(21)の先端側に備えられたフレーム側支持部材(35)には、ロール側支持部材(36)がセパレーターロール(31)の回転軸(S3)回りに回転自在に支持され、ロール側支持部材(36)には、セパレーターロール(31)と平行に延びてセパレーターロールの上流側で複数条のスリット材(2b)の各表面を押さえる第1補助ロール(41)が回転自在に支持されるとともに、セパレーターロール(31)と平行に延びてセパレーターロールの下流側で複数条のスリット材(2b)の各表面を押さえる第2補助ロール(42)が回転自在に支持されている(例えば、図3及び図4等参照)。
本実施形態に係るセパレーター装置としては、例えば、上記フレーム側支持部材(35)及びロール側支持部材(36)のうちの一方の支持部材には、セパレーターロール(31)の回転軸(S3)を中心とする円弧状の案内面(38a)が形成され、他方の支持部材には、案内面に案内される案内部材(39)が設けられている形態(例えば、図5及び図6等参照)を挙げることができる。
本実施形態に係るセパレーター装置としては、例えば、上記フレーム側支持部材(35)は、可動フレーム(21)の先端側に対して、第1補助ロール(41)及び第2補助ロール(42)がセパレーターロール(31)に近接する近接位置(C)と、第1補助ロール(41)及び第2補助ロール(42)のうち少なくとも一方の補助ロールがセパレーターロール(31)から離れる離反位置(D)と、に移動可能とされている形態(例えば、図3等参照)を挙げることができる。
本実施形態に係るセパレーター装置としては、例えば、上記セパレーターロール(31)は、拡径してセパレーターディスク(32)を固定する機能を備える形態(例えば、図4等参照)を挙げることができる。
本実施形態に係るセパレーター装置としては、例えば、上記セパレーターディスク(32)は、セパレーターロール(31)の軸方向に沿う保持位置をセパレーター組替装置(27)により変更可能とされている形態(例えば、図2等参照)を挙げることができる。
本実施形態に係るセパレーター装置としては、例えば、上記可動フレーム(21)は、リコイラードラム(9)の巻取軸(S1)と平行な揺動軸(S2)回りに揺動自在に支持され、可動フレーム(21)には、第1補助ロール(41)及び第2補助ロール(42)が複数条のスリット材(2b)の各表面を押さえるように可動フレーム(21)を所定の揺動方向(D1)に付勢する付勢手段(25)が連結されている形態(例えば、図2等参照)を挙げることができる。
<コイル製品の製造装置>
本実施形態に係るコイル製品の製造装置は、コイル材(2)を保持し、コイル材から帯材(2a)を送り出すアンコイラー(5)と、アンコイラーで送り出された帯材を帯材の流れ方向に切断して複数条のスリット材(2b)を得るスリッター(6)と、スリッターで得られた複数条のスリット材を案内する上記実施形態に係るセパレーター装置(7)と、セパレーター装置で案内された複数条のスリット材をリコイラードラム(9)に巻き取るリコイラー(8)と、を備える(例えば、図1等参照)。
<コイル製品の製造方法>
本実施形態に係るコイル製品の製造方法は、コイル材(2)を保持し、コイル材から帯材(2a)を送り出す送出工程と、送出工程で送り出された帯材を帯材の流れ方向に切断して複数条のスリット材(2b)を得る切断工程と、上記実施形態に係るセパレーター装置(7)を用いて、切断工程で得られた複数条のスリット材を案内する案内工程と、案内工程で案内された複数条のスリット材をリコイラードラム(9)に巻き取る巻取工程と、を備える(例えば、図1等参照)。
なお、上記実施形態で記載した各構成の括弧内の符号は、後述する実施例に記載の具体的構成との対応関係を示すものである。
以下、図面を用いて実施例により本発明を具体的に説明する。
(1)コイル製品の製造装置の構成
本実施例に係るコイル製品の製造装置1(「スリッターライン」とも称される。)は、図1に示すように、コイル材2を保持し、コイル材2から金属板である帯材2aを送り出すアンコイラー5と、アンコイラー5で送り出された帯材2aを帯材2aの流れ方向に切断して複数条のスリット材2bを得るスリッター6と、スリッター6で得られた複数条のスリット材2bを案内するセパレーター装置7と、セパレーター装置7で案内された複数条のスリット材2bをリコイラードラム9に巻き取るリコイラー8と、を主に備えている。
上記アンコイラー5には、コイルカー11に載せられたコイル材2(母材)が挿入及び搬出される。また、アンコイラー5で送り出された帯材2aは、その先端がオープナー12によりラフレベラー13に案内され、ラフレベラー13により巻きグセが修正される。このラフレベラー13の下流側には、巻戻し時のカットや不良部のカットを行う入側シャー14が配されている。この入側シャー14の下流側には、帯材2aの母材幅を指定幅にスリット加工するスリッター6が配されている。このスリッター6と入側シャー14との間において、帯材2aは、アンコイラー5とスリッター6の間の速度差を吸収するためにループ状とされる。また、スリッター6で取られた耳は、スクラップワインダー15で巻き取られる。また、スリッター6の下流側には、複数条のスリット材2bが重ならないように分けるガイドロール16が配されている。このガイドロール16とスリッター6との間において、帯材2aは、スリッター6とテンション装置17との間の速度差を吸収するためにループ状とされる。
上記ガイドロール16の下流側には、複数条のスリット材2bをリコイラー8で綺麗に巻き取るために張力をかけるテンション装置17が配されている。このテンション装置17の下流側には、巻取り時のカットや不良部のカットを行う出側シャー18が配されている。この出側シャー18の下流側には、複数条のスリット材2bが重ならないように分けるセパレーター装置7が配されている。このセパレーター装置7の下流側には、複数条のスリット材2bを巻き取ってコイル製品3とするリコイラー8が配されている。このリコイラー8で巻き取られたコイル製品3は、コイルカー11に載せられて搬出され、アンローダー19で仮保持される。そして、アンローダー19上のコイル製品3は、コイルカー11に載せられて搬出される。
(2)セパレーター装置の構成
本実施例に係るセパレーター装置7は、図2に示すように、リコイラー8を構成するリコイラードラム9の巻取軸S1と平行な揺動軸S2回りに揺動自在に支持される可動フレーム21を備えている。この可動フレーム21は、揺動軸S2に配される軸部22と、軸部22より前方(上流側)に延びる左右の前側アーム23と、軸部22より後方(下流側)に延びる後側アーム24と、を備えている。
上記後側アーム24の後端側には、空圧又は油圧シリンダー等の流体シリンダー25(本発明に係る「付勢手段」として例示する。)のピストンロッド25aの先端側が軸支されている。この流体シリンダー25の本体25bの下端側は、固定側フレーム(図示省略)に軸支されている。そして、流体シリンダー25のピストンロッド25aが突出駆動することで、可動フレーム21が一方の揺動方向D1に揺動して、可動フレーム21の先端側は、後述のセパレーターディスク32がスリット材2bを案内する案内位置Aに位置される(図2中に実線で示す。)。一方、流体シリンダー25のピストンロッド25aが没入駆動することで、可動フレーム21が他方の揺動方向D2に揺動して、可動フレーム21の先端側は、後述のセパレーターディスク32が公知のセパレーター組替装置27により組替られる組替位置Bに位置される(図2中に仮想線で示す。)。
上記左右の前側アーム23の先端側には、図3及び図4に示すように、左右方向に延びる支持台28が取り付けられている。この支持台28の長手方向の両端側には、前方に延びる左右の支持腕29が取り付けられている。これら左右の支持腕29の間には、可動フレーム21の揺動軸S2と平行な回転軸S3回りにセパレーターロール31が回転自在に支持されている。このセパレーターロール31には、複数条のスリット材2bを案内するためのセパレーターディスク32の中心孔が挿通されている。また、セパレーターロール31は、拡径してセパレーターディスク32を固定する機能を備えている。すなわち、セパレーターロール31は、エア又は油圧により径方向に拡縮可能な外周部を備え、その外周部が拡径状態でセパレーターディスク32を保持する。一方、セパレーターロール31の外周部が縮径状態では、セパレーターディスク32は、セパレーターロール31の軸方向に移動自在に支持され、セパレーター組替装置27(図2参照)によりセパレーターロール31の軸方向に沿う保持位置が変更可能とされている。
上記支持台28の長手方向において左右の支持腕29の内側には、図3及び図4に示すように、左右の支持片34が取り付けられている。これら各支持片34には、左右のフレーム側支持部材35のそれぞれがセパレーターロール31と平行な回転軸S4回りに回転自在に支持されている。これら各フレーム側支持部材35は、セパレーターロール31の外周を囲むような略U字板状に形成されている。また、各フレーム側支持部材35は、長尺状の連結部47(図4参照)により互いに連結されている。また、各フレーム側支持部材35には、左右のロール側支持部材36のそれぞれがセパレーターロール31の回転軸S3回りに回転自在に支持されている(図3(a)参照)。これら各ロール側支持部材36は、セパレーターロール31の外周を囲むような略U字板状に形成されている。さらに、左右のロール側支持部材36は、連結ロッド37(図4中に仮想線で示す。)により互いに連結されている。
上記フレーム側支持部材35のロール側支持部材36の対向面側には、図5及び図6に示すように、セパレーターロール31の回転軸S3を中心とする円弧状の案内面38aを有するガイド溝38が形成されている。さらに、ロール側支持部材36のフレーム側支持部材35の対向面側には、ガイド溝38に案内される複数の案内部材39が設けられている。これら各案内部材39は、セパレーターロール31の回転軸S3を中心とする円弧上に配列され且つ水平軸回りに回転自在に支持された回転ローラである。
上記左右のロール側支持部材36の間には、図3及び図4に示すように、セパレーターロール31と平行に延びる第1補助ロール41が回転自在に支持されている。この第1補助ロール41の回転軸S5は、セパレーターロール31の回転軸S3と平行である。そして、第1補助ロール41は、セパレーターロール31におけるスリット材2bの送り方向Pの上流側で複数条のスリット材2bの各表面を押さえる(図8参照)。また、左右のロール側支持部材36の間には、セパレーターロール31と平行に延びる第2補助ロール42が回転自在に支持されている。この第2補助ロール42の回転軸S6は、セパレーターロール31の回転軸S3と平行である。そして、第2補助ロール42は、セパレーターロール31におけるスリット材2bの送り方向Pの下流側で複数条のスリット材2bの各表面を押さえる(図8参照)。これら第1及び第2補助ロール41、42は、フレーム側支持部材35に対してロール側支持部材36がセパレーターロール31の回転軸S3回りに回転することで、セパレーターロール31の回転軸S3回りに旋回する。
上記支持台28の上面において左右の支持片34に対応する位置には、図3及び図4に示すように、板状の台座44が取り付けられている。これら各台座44には、空圧又は油圧シリンダー等の流体シリンダー45の本体45bが軸支されている。この流体シリンダー45のピストンロッド45aの先端側は、フレーム側支持部材35を軸支している。そして、流体シリンダー45のピストンロッド45aが突出駆動することで、フレーム側支持部材35は、第1及び第2補助ロール41、42がセパレーターロール31に近接する近接位置Cに位置される(図3(a)参照)。一方、流体シリンダー45のピストンロッド45aが没入駆動することで、フレーム側支持部材35は、第1補助ロール41がセパレーターロール31から離れる離反位置Dに位置される(図3(b)参照)。すなわち、フレーム側支持部材35は、可動フレーム21の先端側に対して、流体シリンダー45の駆動により近接位置Cと離反位置Dとに移動可能とされている。
なお、上記フレーム側支持部材35が近接位置Cに位置する状態で、ロール側支持部材36の回転軸がセパレーターロール31の回転軸S3に一致する(図3(a)参照)。一方、フレーム側支持部材35が離反位置Dに位置する状態では、ロール側支持部材36の回転軸とセパレーターロール31の回転軸S3とが一致しない(図3(b)参照)。
(3)セパレーター装置の作用
次に、上記構成のセパレーター装置7の作用について説明する。先ず、段取替時には、図7(a)に示すように、流体シリンダー25の駆動により可動フレーム21を組替位置Bに位置させるとともに、流体シリンダー45の駆動によりフレーム側支持部材35を離反位置Dに位置させる。次に、第1補助ロール41がセパレーターロール31から離れ、この状態より、製造するコイル製品3の個数や板幅(すなわち、スリット材2bの個数や板幅)に応じて、セパレーター組替装置27によりセパレーターディスク32のセパレーターロール31の軸方向の保持位置が組替えられる。
次に、巻取開始前には、図7(b)に示すように、流体シリンダー25の駆動により可動フレーム21を案内位置Aに位置させるとともに、流体シリンダー45の駆動によりフレーム側支持部材35を離反位置Dに位置させる。すると、第1補助ロール41がセパレーターロール31から離れ、この状態より、スリット材2bの先端がリコイラードラム9に挿入される。その後、図8に示すように、流体シリンダー45の駆動によりフレーム側支持部材35を近接位置Cに位置させる。すると、第1及び第2補助ロール41、42がセパレーターロール31に近接され、この状態より、リコイラードラム9へのスリット材2bの巻き取りが開始される。
そして、スリット材2bの巻取中には、図8及び図9に示すように、リコイラードラム9に巻き取られる直前のスリット材2bは、セパレーターディスク32により案内されるとともに、それらの各表面が第1及び第2補助ロール41、42により下方に押しつけられる。さらに、図10に示すように、リコイラードラム9に巻き取られたコイル製品3の巻き太りによるスリット材2bの送り角度の変化に応じて、フレーム側支持部材35に対してロール側支持部材36が回転することで、第1及び第2補助ロール41、42は、セパレーターロール31の回転軸S3回りに旋回してスリット材2bの動きに追従する。
なお、巻取中には、可動フレーム21に流体シリンダー25の付勢力が作用しており、第1及び第2補助ロール41、42により適当な押さえ力でスリット材2bの各表面が略均等に押される。そして、コイル製品3の巻取径に応じて、第1及び第2補助ロール41、42がスリット材2bで押し上げられることで、流体シリンダー25の付勢力に抗して可動フレーム21が押し上げられる。
(4)実施例の効果
本実施例のセパレーター装置7によると、可動フレーム21の先端側に備えられたフレーム側支持部材35には、ロール側支持部材36がセパレーターロール31の回転軸S3回りに回転自在に支持されており、ロール側支持部材36には、セパレーターロール31と平行に延びてセパレーターロール31の上流側で複数条のスリット材2bの各表面を押さえる第1補助ロール41が回転自在に支持されるとともに、セパレーターロール31と平行に延びてセパレーターロール31の下流側で複数条のスリット材2bの各表面を押さえる第2補助ロール42が回転自在に支持されている。これにより、リコイラードラム9に巻き取られるスリット材2bは、セパレーターディスク32により案内されて蛇行が抑制されるとともに、それらの各表面が第1及び第2補助ロール41、42によりセパレーターロール31から離れる方向に押されてセパレーターディスク32間の隙間に入り込んで曲がってしまうことが抑制される。さらに、リコイラードラム9に巻き取られたコイル製品3の巻き太りによるスリット材2bの送り角度の変化に応じて、フレーム側支持部材35に対してロール側支持部材36が回転することで、第1及び第2補助ロール41、42は、セパレーターロール31の回転軸S3回りに旋回してスリット材2bの動きに追従して、セパレーターロール31の上流側及び下流側で略均等にスリット材2bを押さえる。よって、従来のような中間リングを用いることなく、複数条のスリット材2bの曲りを効果的に抑制できる。その結果、高品質のコイル製品3を優れた生産性及び安全性をもって製造することができる。さらに、既存のセパレーター装置を小幅に改造するだけですむ為、設備費用及び工期を低減することができる。
具体的には、本実施例のセパレーター装置7によると、中間リングなしで薄板状のスリット材2bが曲がらずに巻き取れる。また、第1及び第2補助ロール41、42によりスリット材2bの表面を全幅にわたって略均等に押えるため、スリット材2bの曲りがなくなる。さらに、スリッターライン運転中に中間リングの移動による製品不良がなくなる。以上より、高品質のコイル製品3を製造できる。また、本実施例のセパレーター装置7によると、中間リングの脱着によるセット待ち時間が不要となる。さらに、中間リングの脱着工程が不要となる。以上より、高い生産性を実現できる。また、本実施例のセパレーター装置7によると、中間リングの脱着のライン内作業が不要となる。さらに、従来のホイストクレーンによる交換式手動セパレーターの落下の危険を回避できる。以上より、高い安全性を実現できる。また、本実施例のセパレーター装置7によると、一般的なスイング式のセパレーター装置からの大幅な改造が不要なため費用も改造時間も削減できる。以上より、低コスト化を実現できる。
また、本実施例では、フレーム側支持部材35には、セパレーターロール31の回転軸S3を中心とする円弧状の案内面38aが形成され、ロール側支持部材36には、案内面38aに案内される案内部材39が設けられている。これにより、フレーム側支持部材35に対してロール側支持部材36が円滑に回転し、第1及び第2補助ローラ41、42のスリット材2bの動きへの追従性が高められる。
さらに、本実施例では、フレーム側支持部材35は、可動フレーム21の先端側に対して、第1及び第2補助ロール41、42がセパレーターロール31に近接する近接位置Cと、第1補助ロール41がセパレーターロール32から離れる離反位置Dと、に移動可能とされている。これにより、フレーム側支持部材35を離反位置Dに位置させて第1補助ロール41をセパレーターロール31から離すことで、例えば、段取替時のセパレーター組替装置27によるセパレーターディスク32の組替作業や巻取開始時のリコイラードラム9へのスリット材2bの先端の挿入作業等を容易に行うことができる。
また、本実施例では、セパレーターディスク32は、セパレーターロール31の軸方向に沿う保持位置をセパレーター組替装置27により変更可能とされている。これにより、セパレーターディスク32が自動組替されるセパレーター装置7として好適に利用できる。
さらに、本実施例では、可動フレーム21は、リコイラードラム9の巻取軸S1と平行な揺動軸S2回りに揺動自在に支持され、可動フレーム21には、第1及び第2補助ロール41、42が複数条のスリット材2bの各表面を押さえるように可動フレーム21を所定の揺動方向D1に付勢する流体シリンダー25が連結されている。これにより、スイング式のセパレーター装置1として好適に利用できる。
尚、本発明においては、上記実施例に限られず、目的、用途に応じて本発明の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。すなわち、上記実施例では、巻取中に各ロール31、41、42がスリット材2bの上方に位置し、補助ロール41、42でスリット材2bの上面を下方に向かって押さえる形態を例示したが、これに限定されず、例えば、巻取中に各ロール31、41、42がスリット材2bの下方に位置し、補助ロール41、42でスリット材2bの下面を上方に向かって押さえるようにしてもよい。
また、上記実施例では、フレーム側支持部材35に案内面38aを形成し、ロール側支持部材36に案内部材39を設ける形態を例示したが、これに限定されず、例えば、フレーム側支持部材35に案内部材39を設け、ロール側支持部材36に案内面38aを形成するようにしてもよい。
また、上記実施例では、案内部材39として回転ローラを例示したが、これに限定されず、例えば、転動ボールやフッ素樹脂等からなる低摩擦固定物を採用してもよい。
また、上記実施例では、セパレーターロール31より短い補助ロール41、42を例示したが、これに限定されず、例えば、セパレーターロール31より長い補助ロールを採用してもよい。この場合、例えば、セパレーターロール31の長手方向の両端外側にフレーム側支持部材35を配し、フレーム側支持部材35に設けた軸部にロール側支持部材36を回転自在に支持するようにしてもよい。
また、上記実施例では、ロール側支持部材36に2本の補助ロール41、42を回転自在に支持する形態を例示したが、これに限定されず、例えば、ロール側支持部材36に3本以上の補助ロールを回転自在に支持するようにしてもよい。
また、上記実施例では、左右のロール側支持部材36の間に補助ロール41、42を回転自在に両持ち支持する形態を例示したが、これに限定されず、例えば、片方のロール側支持部材36に補助ロール41、42を回転自在に片持ち支持するようにしてもよい。
また、上記実施例では、可動フレーム21の先端側にフレーム側支持部材35を回転自在に支持して近接位置Cと離反位置Dとの間で変位させる形態を例示したが、これに限定されず、例えば、可動フレーム21の先端側にフレーム側支持部材35をスライド自在に支持して近接位置Cと離反位置Dとの間で変位させるようにしてもよい。
また、上記実施例では、フレーム側支持部材35を変位させる駆動原として流体シリンダー45を例示したが、これに限定されず、例えば、駆動原としてモータやスクリュージャッキ等を採用してもよい。
また、上記実施例では、セパレーター組替装置27によりセパレーターディスク32を自動組替する形態を例示したが、これに限定されず、例えば、人手によりセパレーターディスク32を組替するようにしてもよい。
また、上記実施例では、可動フレーム21が揺動自在に支持されるスイング式のセパレーター装置1を例示したが、これに限定されず、例えば、可動フレームがスライド自在に支持される直動式のセパレーター装置としてもよい。
また、上記実施例では、可動フレーム21を付勢する付勢手段として流体シリンダー25を例示したが、これに限定されず、例えば、付勢手段としてバネを採用してもよい。さらに、可動フレーム21等の自重により付勢するようにしてもよい。
さらに、上記実施例では、金属板のスリット材2bを巻き付けてなるコイル製品3を例示したが、これに限定されず、例えば、樹脂板、ゴム板、紙等のスリット材を巻き付けてなるコイル製品としてもよい。なお、上記実施例においては、補助ロール41、42で押されるスリット材2bは、セパレーターロール31に保持されたウレタンロール32a(図8)から僅かな隙間をもって離れていてもよいし、ウレタンロール32aに接していてもよい。
前述の例は単に説明を目的とするものでしかなく、本発明を限定するものと解釈されるものではない。本発明を典型的な実施形態の例を挙げて説明したが、本発明の記述および図示において使用された文言は、限定的な文言ではなく説明的および例示的なものであると理解される。ここで詳述したように、その形態において本発明の範囲または精神から逸脱することなく、添付の特許請求の範囲内で変更が可能である。ここでは、本発明の詳述に特定の構造、材料および実施例を参照したが、本発明をここにおける開示事項に限定することを意図するものではなく、むしろ、本発明は添付の特許請求の範囲内における、機能的に同等の構造、方法、使用の全てに及ぶものとする。
本発明は上記で詳述した実施形態に限定されず、本発明の請求項に示した範囲で様々な変形または変更が可能である。
本発明は、リコイラードラムに巻き取られる複数条のスリット材を案内する技術として広く利用される。特に、セパレーターディスクが自動組替されるスイング式のセパレーター装置に関する技術として好適に利用される。
1;コイル製品の製造装置、2;コイル材、2a;帯材、2b;スリット材、3;コイル製品、5;アンコイラー、6;スリッター、7;セパレーター装置、8;リコイラー、9;リコイラードラム、21;可動フレーム、25;流体シリンダー、27;セパレーター組替装置;31;セパレーターロール、32;セパレーターディスク、35;フレーム側支持部材、36;ロール側支持部材、38a;案内面、39;案内部材、41;第1補助ロール、42;第2補助ロール、45;流体シリンダー、C;近接位置、D;離反位置。
上記問題を解決するために、請求項1に記載の発明は、可動フレームの先端側に水平軸回りに回転自在に支持されるセパレーターロールと、前記セパレーターロールに保持されセパレーターディスクと、を備え、前記可動フレームが揺動又はスライド移動することで、前記可動フレームの先端側は、前記セパレーターディスクがリコイラードラムに巻き取られる複数条のスリット材を案内する案内位置と、前記セパレーターディスクを組替えるための組替位置と、の間で変位されるセパレーター装置であって、前記可動フレームの先端側に備えられたフレーム側支持部材には、ロール側支持部材が前記セパレーターロールの回転軸回りに回転自在に支持され、前記ロール側支持部材には、前記セパレーターロールと平行に延びて該セパレーターロールの上流側で前記複数条のスリット材の各表面を押さえる第1補助ロールが回転自在に支持されるとともに、前記セパレーターロールと平行に延びて該セパレーターロールの下流側で前記複数条のスリット材の各表面を押さえる第2補助ロールが回転自在に支持されていることを要旨とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記フレーム側支持部材及び前記ロール側支持部材のうちの一方の支持部材には、前記セパレーターロールの回転軸を中心とする円弧状の案内面が形成され、他方の支持部材には、前記案内面に案内される案内部材が設けられていることを要旨とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記フレーム側支持部材は、前記可動フレームの先端側に対して、前記第1補助ロール及び前記第2補助ロールが前記セパレーターロールに近接する近接位置と、前記第1補助ロール及び前記第2補助ロールのうち少なくとも一方の補助ロールが前記セパレーターロールから離れる離反位置と、に移動可能とされていることを要旨とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の発明において、前記セパレーターロールは、拡径して前記セパレーターディスクを固定する機能を備えることを要旨とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の発明において、前記可動フレームは、前記リコイラードラムの巻取軸と平行な揺動軸回りに揺動自在に支持され、前記可動フレームには、前記第1補助ロール及び前記第2補助ロールが複数条のスリット材の各表面を押さえるように該可動フレームを所定の揺動方向に付勢する付勢手段が連結されていることを要旨とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の発明において、前記セパレーターディスクは、前記セパレーターロールの軸方向に沿う保持位置をセパレーター組替装置により変更可能とされていることを要旨とする。
上記問題を解決するために、請求項7に記載の発明は、コイル製品の製造装置であって、コイル材を保持し、該コイル材から帯材を送り出すアンコイラーと、前記アンコイラーで送り出された前記帯材を該帯材の流れ方向に切断して複数条のスリット材を得るスリッターと、前記スリッターで得られた前記複数条のスリット材を案内する請求項1乃至6のいずれか一項に記載のセパレーター装置と、前記セパレーター装置で案内された前記複数条のスリット材をリコイラードラムに巻き取るリコイラーと、を備えることを要旨とする。
上記問題を解決するために、請求項8に記載の発明は、コイル製品の製造方法であって、コイル材を保持し、該コイル材から帯材を送り出す送出工程と、前記送出工程で送り出された前記帯材を該帯材の流れ方向に切断して複数条のスリット材を得る切断工程と、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のセパレーター装置を用いて、前記切断工程で得られた前記複数条のスリット材を案内する案内工程と、前記案内工程で案内された前記複数条のスリット材をリコイラードラムに巻き取る巻取工程と、を備えることを要旨とする。

Claims (8)

  1. 可動フレームの先端側に水平軸回りに回転自在に支持されるセパレーターロールと、前記セパレーターロールに保持されてリコイラードラムに巻き取られる複数条のスリット材を案内するセパレーターディスクと、を備えるセパレーター装置であって、
    前記可動フレームの先端側に備えられたフレーム側支持部材には、ロール側支持部材が前記セパレーターロールの回転軸回りに回転自在に支持され、
    前記ロール側支持部材には、前記セパレーターロールと平行に延びて該セパレーターロールの上流側で前記複数条のスリット材の各表面を押さえる第1補助ロールが回転自在に支持されるとともに、前記セパレーターロールと平行に延びて該セパレーターロールの下流側で前記複数条のスリット材の各表面を押さえる第2補助ロールが回転自在に支持されていることを特徴とするセパレーター装置。
  2. 前記フレーム側支持部材及び前記ロール側支持部材のうちの一方の支持部材には、前記セパレーターロールの回転軸を中心とする円弧状の案内面が形成され、他方の支持部材には、前記案内面に案内される案内部材が設けられている請求項1記載のセパレーター装置。
  3. 前記フレーム側支持部材は、前記可動フレームの先端側に対して、前記第1補助ロール及び前記第2補助ロールが前記セパレーターロールに近接する近接位置と、前記第1補助ロール及び前記第2補助ロールのうち少なくとも一方の補助ロールが前記セパレーターロールから離れる離反位置と、に移動可能とされている請求項1又は2に記載のセパレーター装置。
  4. 前記セパレーターロールは、拡径して前記セパレーターディスクを固定する機能を備える請求項1乃至3のいずれか一項に記載のセパレーター装置。
  5. 前記可動フレームは、前記リコイラードラムの巻取軸と平行な揺動軸回りに揺動自在に支持され、前記可動フレームには、前記第1補助ロール及び前記第2補助ロールが複数条のスリット材の各表面を押さえるように該可動フレームを所定の揺動方向に付勢する付勢手段が連結されている請求項1乃至4のいずれか一項に記載のセパレーター装置。
  6. 前記セパレーターディスクは、前記セパレーターロールの軸方向に沿う保持位置をセパレーター組替装置により変更可能とされている請求項1乃至5のいずれか一項に記載のセパレーター装置。
  7. コイル製品の製造装置であって、
    コイル材を保持し、該コイル材から帯材を送り出すアンコイラーと、
    前記アンコイラーで送り出された前記帯材を該帯材の流れ方向に切断して複数条のスリット材を得るスリッターと、
    前記スリッターで得られた前記複数条のスリット材を案内する請求項1乃至6のいずれか一項に記載のセパレーター装置と、
    前記セパレーター装置で案内された前記複数条のスリット材をリコイラードラムに巻き取るリコイラーと、を備えることを特徴とするコイル製品の製造装置。
  8. コイル製品の製造方法であって、
    コイル材を保持し、該コイル材から帯材を送り出す送出工程と、
    前記送出工程で送り出された前記帯材を該帯材の流れ方向に切断して複数条のスリット材を得る切断工程と、
    請求項1乃至6のいずれか一項に記載のセパレーター装置を用いて、前記切断工程で得られた前記複数条のスリット材を案内する案内工程と、
    前記案内工程で案内された前記複数条のスリット材をリコイラードラムに巻き取る巻取工程と、を備えることを特徴とするコイル製品の製造方法。
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