JP2016103973A - 直流パワーグリッド及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】近隣レベルで独立した発電と電力消費を可能とする直流電気グリッドを提供する。【解決手段】最大出力使用を最適化するために、ノードA〜Lの電圧を監視するとともに、高優先度の負荷と低優先度の負荷を設定することによって、電力がアップロード及びダウンロードされる。新たな枠組みにおいては、電気の供給が、設置された発電設備によって利用可能となる総発電量によって設定され、全ての有能電力が優先順位に応じて使用される。低光量条件で発電された太陽光電力を利用し、かつ、発電機と電力消費機器の間での電力調整工程数を少なくすることによって、効率を一層高める。【選択図】図4

Description

本願の各実施形態は、太陽エネルギーに関しており、特に電力系統におけるエネルギーの分配に関する。
太陽光発電及び風力発電などの再生可能エネルギーは、発電施設を集中的に配置せず、分散配置した場合に最適に生産される。さらに、この技術は、ほぼ誰もが家庭や近所で再生可能エネルギーを生産し、その場で使用できるレベルまで進歩している。このような現地使用は、近隣で生産された電力を共用することにより、すなわち、地域内のある場所で必要とされない余剰電力を蓄え、その地域の別の者が使用できるよう協力的に電力を使用することにより、非常に促進されうるであろう。
ローカルグリッドは、非効率的なエネルギー伝送をはじめとする多くの問題を解決するものであり、レジリエンス(回復力、復元力)に富み、政府の干渉から相対的に解放され、違法行為によって金銭を得る者(経済的利益を得るため、活気ある中流階級を犠牲にして、金に物を言わせて都合のよい規制を作り政府や電力会社を操る者)から解放されうる。
このような特性にもかかわらず、ローカルグリッドは非常に費用が高く複雑である。その結果、個人は、現地生産した自分の電力を使用するためにさえ電力会社に従属することが予想される。例えば、雑誌「The Economist」、2014年10月18日〜26日号、66ページに次のような記載がある。「マイクログリッドを大衆に普及させることは、さらに難しい。資本コストが高額である。よって、現在、一部の電力会社は、、、顧客にマイクログリッドをサービスとして提供することを望んでいる。」実際、大電力会社は現地で生産、消費される電気を統括したいので、現地生産したエネルギーから得られる自由度は不確実である。また、上記The Economist誌には次のような記載もある。「ポトマック電力会社(PEPCO)やボルチモアガス・アンド・エレクトリック社(Baltimore Gas and Electric)など、メリーランド州の主要な電力会社が興味を示している。これらの企業にとって最も望ましくないのは、電力会社が規制権により自らの収益と見ている収益を他の事業者が横取りすることである。彼らもまた、高利益の匂いを嗅ぎ取っているのである…」ローカルグリッドを活用するため、このような部外者も、他人が使用する電力網を所有し管理することによって投資の運用益を最大化するため、ビジネススクールが教えるレンティエ利益追求モデルに従っているのである。
もう一つの問題は、パワーグリッドの負荷が発電容量によって制御されるのではなく、その逆の電力需要によって制御される点である。電力使用の監視と予測を行い、その需要に応じて発電所出力を調整する(一般的には、化石燃料の燃焼速度を変えることにより調整する)ため、リアルタイム・トップダウンの高額な監視制御システムが必要とされる。資源を所有して専属顧客に配分するというビジネススクールのレンティエ利益追求モデルは、「多くの電力を現地で生産、消費することが可能であり、電力が利用可能であればエネルギーユーザが消費できる電力量に事実上の上限がない」という現実と矛盾する。
不換財産の蓄積に基づく利益追求型電力市場モデルと集中型所有管理により、既存のグリッドは「リアルタイム操作及び制御のための…大型で複雑なハードウェア−ソフトウェアシステム」を必要とする(参照:“State estimation and contingency analysis of the power grid in a cyber-adversarial environment”「サイバー敵対環境におけるパワーグリッドの状態推定及び偶発事象の分析」、ウェブサイトhttp://csrc.nist.gov/news_events/cps-workshop/slides/presentation-9_berthier-bobba-davis-rogers-zonouz.pdfにて公開)。ここに記載されているように、現在のグリッドは、中央部での「継続的な監視と分析」及び「階層制御アーキテクチャ」が必要である。このような脆弱性のため、ハッカーから保護するための費用や、現地レベルで生産、使用されるエネルギーに何の理解も個人的興味も利害関係もない遠くの銀行家らによる所有権争いにかかる訴訟費用がさらに発生する。したがって、グリッドを、簡素、自己調整型、安価、かつ非常に効率的なものとすることにより、ユーザが利用できるエネルギーを増やせるという点だけでなく、インフラコストを下げ、かつ、外部からのサイバー攻撃に対し抵抗するという点において、莫大な利益が得られるだろう。
米国特許出願公開第2011/0127841号明細書
本願の一実施形態は、グリッド電圧を感知する多数の接続点を有する直流電力グリッドを提供する。このグリッドは、感知された接続グリッド電圧が目標電圧よりも高い場合に接続点のグリッド条件が「高」となるよう、かつ、感知された接続グリッド電圧が目標電圧よりも低い場合に接続点のグリッド条件が「低」となるよう規定された目標電圧を有する。前記グリッドは、離れた地点の少なくとも2つの接続点のそれぞれにおいて高優先度の負荷及び低優先度の負荷を備えているとともに、太陽光電力の入力接続点を少なくとも2つ備えており、前記接続点が「低」の場合、前記接続点は高優先度の負荷にグリッドから電力を供給するが、低優先度の負荷には電力を供給せず、前記接続点が「高」の場合、前記接続点は高優先度の負荷と低優先度の負荷の両方にグリッドから電力を供給する。
関連する諸実施形態において、前記2つの太陽光電力の入力接続点のそれぞれが、各々の接続点からグリッドに余剰電力を供給する。さらに、規定の最大電圧及び上限負荷が1以上の接続点に設けられており、前記1以上の接続点は、過電圧状態を防ぐため、1つの接続点のグリッド電圧が前記規定の最大電圧に近づくか到達したとき、より多くの電力を消費する接続点である。前記上限負荷は低優先度の負荷である。前記グリッドは、感知された電圧を受け取り、少なくとも1つの負荷を制御することによって、1つの接続点におけるグリッド電力の流れを管理する1以上のマイクロプロセッサを備えている。前記1以上のマイクロプロセッサは、1つの接続点において少なくとも2つの負荷と1つの電力源を制御する。前記1以上のマイクロプロセッサは、2以上の接続点において複数の負荷と1つの電力源を制御する。前記少なくとも2つの太陽光電力の入力接続点は、離れた地点の前記少なくとも2つの接続点と同じである。さらに、規定の最大電圧及び太陽光以外の電力源が1つの接続点に設けられており、前記1つの接続点は、過電圧状態を防ぐため、前記1つの接続点のグリッド電圧が前記規定の最大電圧に近づくか到達したとき、太陽光以外の電力源からグリッドへの電力供給を停止または減少させる接続点である。前記上限負荷は別の電力系統である。
本願の一実施形態は、1以上の地点で測定可能な特徴的な設定閾値電圧を有する直流電力グリッドを提供する。このグリッドは、直流電力グリッド上の異なる地点に設けられる2以上の太陽光発電接続ステーションと、直流電力グリッド上の異なる地点に設けられる2以上のエネルギーユーザ接続ステーションとを備えており、前記太陽光発電接続ステーションのそれぞれが、前記直流電力グリッドに電力を供給する1以上の太陽電池パネルと、太陽光発電された直流をグリッド電圧に変換するブーストコンバータとを備えるものであって、前記ブーストコンバータは、前記1以上の地点における電圧の比較に基づき前記接続ステーションにおいて前記1以上の太陽電池パネルを電力グリッドに接続するものであり、前記エネルギーユーザ接続ステーションのそれぞれが、前記接続ステーションでの直流電力グリッド電圧に応答して制御される少なくとも1つの電力負荷を備えている。
関連する諸実施形態において、前記2以上の太陽光発電接続ステーションは、前記2以上のエネルギーユーザ接続ステーションと同じ地点にある。前記エネルギーユーザ接続ステーションは、低電圧域において電力を取り出す高優先度ユーザ、及び、高電圧域のみにおいて電力を取り出す低優先度ユーザの少なくとも一方を含んでいる。前記エネルギーユーザ接続ステーションはさらに以下の条件を有している。すなわち、直流電力グリッドのどこかで測定された直流電力グリッド電圧が高優先度ユーザによる電力取り出し中に閾値よりも低くなった場合、高優先度ユーザが取り出した電力が、減少されるか、遅延時間の間、一時停止されるか、または、減少と一時停止の両方がなされる。前記遅延時間は無作為に決定される。直流電力グリッドの周波数が閾値よりも低くなった場合、前記遅延時間が延長される。高優先度ユーザの消費電力率は、測定グリッド電圧を一定の範囲内に維持するため、測定グリッド電圧の変化に応じて制御される。
別の実施形態は、偶発的な電力供給を受ける誘導負荷を直流から守る直流スマートコンセントを提供する。この直流スマートコンセントは、負荷用の電源接続と、負荷への新しい接続を感知する回路と、負荷への新しい接続を感知し、新しい接続を感知すると作動する、負荷の誘導反応を検出するための電圧対電流センサと、誘導負荷を感知すると負荷への電力供給開始を中断または防止する遮断器と、直流スマートコンセントが負荷を受け取っていないことをユーザに警告する信号装置とを備える。一実施形態において、少なくとも、負荷への新しい接続を感知する前記回路、及び、遮断器は、マイクロプロセッサによって制御される。一実施形態において、負荷を感知した時点または負荷に接続した時点から、電圧微分回路は電力を負荷に接続すると同時に電圧と時間の関係を感知し、電流微分回路は電力を負荷に接続すると同時に電流と時間の関係を感知し、差動電圧と差動電流の比較が無効負荷を示す場合に遮断器を作動させる。一実施形態において、前記スマートコンセントは、電圧センサと、電流センサと、前記電圧センサ及び電流センサからの入力を受け取り、前記遮断器を制御するマイクロプロセッサとを備えている。一実施形態において、負荷を感知すると同時に、前記回路は感知電圧がより小さい直流電力を供給し、負荷の状態を判定した後、通常の負荷使用電力まで電圧を上げる。
別の実施形態は、太陽電池パネルブーストインバータを提供する。この太陽電池パネルブーストインバータは、太陽光発電の電力源とその電力源に接続された直流グリッドとの間に設けられており、太陽電池パネル出力を低い電圧からより高い接続グリッド電圧まで昇圧する位相幅変調回路を備えている。前記ブーストインバータは、感知された負荷電圧ではなく感知された太陽電池パネル出力電圧に応答してグリッドへの出力を変調するために、少なくとも位相幅、周波数、または繰り返し数を制御する。一実施形態において、太陽電池パネルの電力または周囲光が感知され、感知された太陽電池パネルの光が少ない条件では周波数を低くする。一実施形態において、太陽電池パネルの電力または周囲光が感知され、感知された太陽電池パネルの光が少ない条件では、低光量条件で高い効率を維持するため、ブースト回路で使用されるインダクタンスを増加させる。
一実施形態は、電力の受け渡しを行う多数の接続点を有するとともに、1以上の規定の目標電圧を有する電力グリッドを提供する。このグリッドは、さらに、少なくとも2つの再生可能エネルギー電力の入力を備えている。各再生可能エネルギー電力の入力は、再生可能エネルギー電力とグリッド接続点との間に制御回路を備えており、前記制御回路は、グリッド電圧に関係なく再生可能エネルギー電力の入力を最大化するよう制御される。前記グリッドは、さらに、少なくとも1つの負荷を備えており、前記少なくとも1つの負荷は、グリッド電圧が規定の第一目標電圧を超えないよう負荷を制御する回路を備えている。前記少なくとも2つの入力は、最大電力を供給するよう制御されるがグリッド電圧を制御せず、前記少なくとも1つの負荷が、過電圧状況にならないようグリッド電圧を制御する。一実施形態において、各再生可能エネルギー電力の入力用の前記制御回路は、感知された電力の入力電圧または感知された電力に基づいて、パルス幅変調周波数、パルス幅変調デューティタイム、及びパルス繰り返し数のうち少なくとも1つを制御する。一実施形態において、前記再生可能エネルギー電力の入力は、風力発電機、1以上の太陽電池パネル、水力発電機、及び潮力発電機からなる群より選択される。一実施形態において、前記電力グリッドは、少なくとも2つの負荷を備えており、第一の負荷は、少なくとも時折は低優先度の負荷であって、グリッド電圧を所望の範囲内に維持するよう制御される。第二の負荷は、少なくとも時折は、グリッド電圧を維持するための制御を受けない高優先度の負荷である。一実施形態において、前記負荷は1以上の温水発熱体である。一実施形態において、前記少なくとも2つの入力は、グリッド電圧が規定の第二目標電圧を超える場合に前記再生可能エネルギー電力から受け取る電力を少なくする制御回路をさらに備えている。一実施形態において、前記規定の第二目標電圧は前記規定の第一目標電圧よりも高い。
図1は、代表的な10AWGローカルグリッドケーブル上の複数のノードを示す図である。 図2は、一日の時間と天気が太陽エネルギー入力に与える代表的な影響を示す図である。 図3は、交流電力負荷を感知するスマートコンセントのブロック図である。 図4は、隣接するグリッドを示す線図である。 図5は、PWM制御電力の基本線図である。 図6は、太陽電池パネルから、3つのフィードバックシステムを有するグリッドアップロードボックスまでの概略図である。 図7は、様々に接続されたダウンロードボックスを有するノードの概略図である。 図8は、高優先度の直流電力用ダウンロードボックスを示す。 図9は、図8のダウンロードボックスを実施するための回路戦略を示す。 図10は、バックアップ電力用のダウンロードボックスを示す。 図11は、高出力機器用のダウンロードボックスを示す。 図12は、アップロードボックスを示す。
「需要」による制御ではなく、発電によるグリッド制御
一実施形態において、1つのグリッドまたはその一部分からの電力は、その大半または全てが、低需要時も出力を抑制せず最大出力で動作する電力源から供給される。グリッド制御は、需要ではなく発電に基づいて行われ、太陽光や風力などによる発電可能電力量によって電力使用が決定される。このように発電される電力の増加によって電力消費が決定され、電力の消費は増加分に対応して自動的に上昇し、発電される電力の減少に伴って自動的に減少する。このグリッドの実施形態において、発電量の不規則な増加(または減少)は、少なくとも2つのレベルの電力使用優先度に基づき、消費電力の増加(または減少)によって対応される。このとき、低優先度の負荷は、余剰電力を消費するため常に利用可能である。
この制御は、優先度の規則によって自動的に行われ、中央制御を必要としないことが好ましい。低優先度の誘導負荷の例として、温水器、給水塔への給水ポンプ、(寒冷地における)建物内の電気床暖房、エアコン、水の電気分解、電気自動車またはハイブリッド自動車のバッテリー充電、温室の照明、さらには、ローカルグリッド領域外の他のグリッドまたは幹線への送出が挙げられる。
本実施形態とは異なり、既存の電力会社のパワーグリッドは、電力使用を監視し、化石燃料を燃焼させる発電機からの電力出力を調節することによって電力使用または需要の変化に応じている。一方、本実施形態は、近隣環境からの電力の所有と供給をユーザに促すものである。例えば、ユーザは、1以上の太陽電池パネル、1以上の風車、水力発電機、ガソリン発電機、バッテリーを様々なタイミングで購入して設置してもよいし、単に、ローカルグリッドノードに接続して電気自動車のバッテリーを使用可能状態にすることもできる。そして、電力は、使用可能量と優先度に基づいて使用される。好ましくは、利用可能な最大出力の再生可能電力(太陽光発電または風力発電などによる電力)の全てが、中央制御(例えば、中央管理者が様々な地点の電力束を監視し、各地点及び/または中央発電所に指令を出すことによる制御)を受けずにリアルタイム消費される。
スマートグリッドには直流が優位である
前世紀においては、電圧を変圧器で変換することがより容易であることから、直流電源よりも交流電源が選択されていた。現在は、固体電力装置により、ローカルグリッド電力についてはこの利点が無くなったが、集中発電電力についてはそうでもない。なぜなら、大型発電所及びその近辺における超高出力の開閉装置及び制御装置は、費用面から固体でないほうが好ましいからである。しかし、現地で生産、使用される電力は、多くの理由により直流が最適である。低出力(例えば1〜50キロワット)での電圧変換の費用及び効率は、交流よりも直流のほうがはるかに有利である。現代の機器を動作させるには、直流が良好または最善であり、多くの場合、交流電力を直流に変換する必要がある。例えば、変圧器のないコンピュータ用電源(携帯電話やラップトップパソコンの電源を含む)は直流であり、交流を必要としない。そして、これらを動作させるには交流電力を直流に変換する必要がある。高消費電力機器(温水器、抵抗式コンロ、誘導加熱コンロ、及び調理用グリル)は、スイッチ及びサーモスタットに適合するよう直流がパルス状(例えば、オフ時間が5%以下の100Hz直流パルス)に変換された場合、直流で良好に動作する。現代の効率的な照明は直流である。エアコン/ウィンドウファン及び電動工具のような現代の機器は、効率性の点から全て直流モータに切り替わっており、供給される交流電力をいずれにせよ直流に変換しなければならない。直流電源はこれらの用途のほとんどに対応できるよう、簡単に修正することができる。太陽電池パネル電力などの直流電源を交流に変換し、その交流電圧の値を別の値に変換してから直流に再変換することは、現代の固体バックブースト型回路を用いた電圧変換(おそらく1〜2回)の後、元の直流を用いるだけで済む場合と比べてはるかに効率が悪く、はるかに費用がかさんでしまう。
既存の商用電力系統は不必要に危険である
主要な商用電力にまつわるさらに別の問題として、電力会社は電力回路の一方側として大地(接地)を利用している(米国内の場合であり、他国においてはこの限りではない)。これはいくつかの理由によるもので、実用上の理由としては、故障の検出に利用する共通電圧基準を設けることが挙げられる。安全上の理由としては、交流は近くの金属構造物に電圧を誘導するので、金属構造物及び交流の一部を接地することにより誘導電圧を最小限に抑え、感電を防ぐことが挙げられる。例えば、ある電力技術者による説明(http://peguru.com/2011/05/ground-grid-design-substation-below-grade-engineering/)を参照。「変電所では高圧線に交流電流が流れている。ファラデーの電磁誘導の法則の原理によれば、(交流により)時間的に変化する磁束が、隣接する導電性機器に電圧を誘導する。つまり、通電機器内及びその周囲の金属構造物は、感電の危険をはらむことになる。変電所を包囲する柵さえも、高圧送電線が上を通っていれば電圧を誘導することになる。感電の危険を抑えるには、地上の全ての導電性構造物を接地することが不可欠である。」
大型の交流電力伝送地点には、交流であるが故に広範な接地が必要とされる。これより電圧が低い地域共同体レベルにおいても、このような接地が継続され、基準電圧(「ゼロ電圧」と称する)として参照されたり、故障を検出するために参照されている。さらに、電力系統の一方側を接地することにより、地面への導電性がより高い経路を提供して、雷を逃がすことにも役立っている。
しかし、電気回路の一方側を接地することは、長年にわたって、何千件もの数え切れないほどの感電死を招いてきた。そこで、グリッド回路を環境中の電子不均衡(静電気、スパイク)の対象にすることにより、グリッド回路の半分を犠牲にすることなく雷を地面に短絡させる装置(一般的な避雷器及びパルス避雷器)が発明された。しかし、電力会社が提供する電力線の一方側は接地されているので、(アースの上に立ってしまい)電力線の他方側に触れた者やアースに触れた者は、感電死する恐れがある。
ローカルグリッドの望ましい実施形態では、電力線は接地されず、一方側に偶然接触しても(他方側に同時に接触しない限り)感電や感電死には至らない。安全上の理由から、ローカルグリッドには避雷器を設けるべきであるが、そのような避雷器は、グリッドと地面を低インピーダンスで電気的に接続する必要はなく、グリッド自体を落雷対象としている。このような理由により、一実施形態において、商用電力系統よりも安全性の高いローカル直流グリッドが提供される。ローカル直流グリッドは、商用電力系統に直接連系されず、商用電力系統の接地の安全性の問題を回避することが好ましい。一実施形態において、商用電力系統は絶縁変圧器を介してマイクログリッドに電力を供給する。別の実施形態において、マイクログリッドは絶縁変圧器を介して電力を商用電力系統に供給する。さらに別の実施形態において、電力は双方向に供給されるが、地絡事故を感知すると同時に系統連系を切断するように設定された漏電遮断器回路によって監視される。
一実施形態において提供される直流グリッドは、従来技術の交流グリッドで用いられる共通電圧基準(接地)を持たない代わりに、ローカルノードの監視と制御によって電力を調整する。この制御は、各系統連系ノードにおける2本の電力線間の電圧差を感知し、この相対的電圧測定を利用して電力を除去及び/または追加することにより行われることが好ましい。例えば、1つの系統連系に含まれる一組の電力線における電圧差を、目標電圧の(例えば)240ボルトと比較する。測定電圧が目標値の240ボルト未満であれば、接続点の装置は適切に応答することができる。応答の1つは、好ましくは優先順位をつけて、負荷を制限または低減することであり、もう1つの応答は、電力の生産を開始または増加し、より大きな電力をノードに供給して電圧を上げることである。
そのような調整は、電圧差及びキルヒホッフの法則によって自動的に行われることが好ましい。負荷を制限する際は、優先順位の決定に少なくとも2つの目標電圧または範囲を用いることが好ましい。また、少なくとも2種類の優先度(最低でも、高優先度と低優先度)の負荷を用い、高いほうの第一目標電圧よりも低い電圧が感知されると低優先度の負荷を制限または低減することが好ましい。高優先度の負荷は継続されるが、測定されるノード電圧レベルが低いほうの第二目標電圧まで下がった後に限り、制限(低減または停止)される。これら2つの目標レベルは効果的に近接しており、電圧降下が5ボルト未満(好ましくは2ボルト未満、より好ましくは1ボルト未満)の場合に上記調整が行われることが好ましいが、これより高い電圧レベル(5〜10ボルト、またはそれ以上)であっても有利に用いることができる。グリッドは電力の大部分を太陽光パネルから得ることが好ましいが、これに加えて、好ましくはバックアップ電力が接続されたノードにおいて目標電圧の低下が感知された際、電力不足に対処するため、(バッテリー、燃料電池、駐車中の電気自動車などから)供給可能なバックアップ電力を含む電力源をさらに含んでいることも好ましい。
一実施形態において、グリッドは前記複数のノードに接続された2つの電力回路を含んでいる。このうち、一方の電力回路は余剰電力、または時間的に変化する電力(太陽光電力など)について用いられ、温水器及び長期間のバッテリー充電などの非定常電力に利用可能な負荷について用いられる。他方の電力回路は、高優先度の負荷について用いられ、接続されている高優先度の負荷に電力を供給し続けるため1以上のノードで使用可能なバックアップ電力(バッテリーまたは燃料電池など、あるいは、商用電力系統から供給される電力)を有している。
自己調整型ローカルグリッド
マイクログリッドに関する主要な問題は、グリッド電圧の制御である。接続点間の電力線における抵抗や、各地点で消費生産される電力によって、電圧はグリッドの各地点間で変化する。これを制御する方法としては、想像力や費やせる金額と時間に応じて多くの方法が考えられる。そして、この電圧の制御は、地域共同体外の大銀行や他の利益追求型組織がレンティエ収入と引き換えに関与したり電力使用に関する決定を下したりするための、都合のよい言い訳となる。大電力会社は、この問題に対処するための複雑なコンピュータとソフトウェアを製造販売する準備や、この機器の購入のために利子付きで貸し付けを行う準備を進めている。しかし、本願は、一実施形態において、ローカル制御システムのために多額の借り入れをする必要性を減らす低価格の自己調整型グリッドを提供する。


図1に示すように、ローカルグリッドは、二方向以上に延びる二線式電力線(分岐していてもよい)、及び/または、複数のノードを有する長い電線を備えている。簡略化のため、図1には、4つの接続点A、B、C、及びDを有する長い電線を示す。日中、ノードA、B、及びCは太陽光電力を供給する。これらのノードは、自ノードの太陽光電力の一部または全部を使用してもよい。余剰電力は、より高い発電電圧によって電流をグリッドに流すバックコンバータまたは他の電圧・電力変換装置によって、グリッドに供給される。例えば、それぞれのパネルまたは2〜4枚のパネルからなる小パネル群は、低電圧高電流の電力を取り込み、グリッドへの出力電圧を上げるよう設定された高電圧低電流の電力に変換するバックコンバータに、太陽電池パネルの最大出力電圧が最適値または設定値よりも低くなり始めるまで電力を供給する。一実施形態では、これを自動的に行う回路が太陽電池パネルに接続され、この回路は、太陽電池パネルが最大電圧(Vmax)またはそれより若干低い値に負荷降下されるまで出力電圧を上げる。
例えば、特徴的な最大電圧を有する直列の複数対のパネルは合計で58ボルトになる可能性がある。インバータ(好ましくは、ブーストインバータ)は、太陽電池パネル出力電圧が目標レベルの58ボルトよりも低く、または、このレベルから例えば0.1ボルト、0.25ボルト、0.5ボルト、1ボルト、5ボルト以内の範囲よりも低くなるまでパネルに負荷を与えながら、当該ローカルノードにおける目標グリッド電圧まで昇圧する(好ましくは、デューティサイクル時間を長くすることによって電圧出力を上げる)。グリッド電圧レベルではなく太陽電池パネルの最適電圧レベルを目標とすることにより、太陽電池パネルから最適な電力が得られる。太陽電池パネルが急に出力を上げた場合には、グリッド上のどこかの負荷(一般的には、低優先度の負荷)が、グリッドから抜き取る電力を増加させることによって自動的に応答する。オームの法則及びキルヒホッフの法則に基づき、そのような負荷はグリッドの最も隣接するノードから来る傾向があり、外部制御や料金の支払いは不要である。
一実施形態において、現地生産された電力(太陽光発電、風力発電、その他の発電など)は、ノードから送出される際、若干高い電圧に昇圧されるが、そのノードで負荷として使用される場合にはこれより低い電圧である。一般的には、ローカル負荷としての使用には、ノードからの送出電力よりも高い優先度を設定してもよい。これは、ローカル負荷をノード電圧よりも低い閾値に調節する(低い閾値電圧まで電力を吸収する)回路設定またはソフトウェア決定によって達成される。一実施形態において、あるノードで例えば太陽光発電装置または風力発電装置によって発電された電力は、その電力を当該ノードで負荷が使用できるようにする回路を介して、マイクログリッドノードに接続される。そして、残りの電力はマイクログリッドに供給するためノードによって吸収される。
一実施形態において、マイクログリッドは、ノードで電力の受け渡しを行う2つの電力回路を備えている。第一の電力回路は、低優先度の負荷電力に接続されており、好ましくは、様々な優先度の負荷電力に接続されている。第二の電力回路は、コンピュータや夜間照明などの機器用の常時使用可能な電力であり、予備の電力供給によって保護されるグリッド目標電圧を有する。これら2つの回路は、電線を共有していてもよい。第二の電力回路には、常時オンの電力をいずれか1つのノードが取り込みすぎないようにするため、各ノードに荷重検出遮断器または電流制御器(固体変調型がより好ましい)を設けることが好ましい。例えば、この第二の回路は、太陽光電力または第一の回路からの電力が十分でない夜間に光(及び、携帯電話やコンピュータの電力)を提供する隣接照明回路とすることができる。また、当業者が容易に理解できるように、各実施形態(図1の例を含む)には、要求される小電力の需要及び/または緊急電力需要に対処するための第二の(あるいは、それ以上の)電力回路をさらに設けてもよい。
望ましい実施形態において、1以上の電力回路についての隣接ノードにおける電力伝送はリアルタイムで監視され、そのデータはローカルユーザ間の商業的交換に利用される。ノードの電力生産(送出)または電力消費(受入)は記録されるであろう。一実施形態において、適切な電力決定を行うための意思決定の手助けとして、ユーザまたは発電者に費用(金銭または他の負担)を表示するか、別の方法で通知してもよい。
図1のノードAは、非特徴的負荷を有する。このノード/地点の所有者は、その負荷の優先度の変更を決定することができる。一実施形態において、負荷による電力使用は監視されており、低電力条件のため低優先度の機器の電源がオフにされるとき、グリッドからの電力を使用すると、料金の支払いが必要になるか、同じノードAで発電された電力との相殺が必要になるというインセンティブが与えられる。ノードBは、より大型の太陽光発電アレイを有しており、通常、日照時は電力を送出する。ノードBのグリッド電圧は隣接ノードのグリッド電圧よりも高い傾向にあり、電力が適切に流れる。また、ノードBは、ローカルグリッド電圧の高いノード閾値で作動する低優先度の負荷と、低いノード閾値で作動する高優先度の負荷とを有する。ノードCはさらに風力タービンを有しており、この風力タービンには、電力使用に十分な負荷を風力タービンに与える電力制御装置が取り付けられている。近年では、強風時に電力出力を増加させ(一般的には、電圧を増加させて低インピーダンス負荷にする)、低速時に負荷をより最適に減少させて効率を良くする小型のスマートタービンを利用することができる。これらのタービンは、突然の高風速に対処するため利用可能な負荷を常に必要とする可能性がある。
多数の負荷を有するローカルグリッドを設けることは、そのような機器にとって、強風条件時に電力を放出するための良好なシンクである。なぜなら、各実施形態において、目標グリッド電圧を望ましい範囲内に維持するために、グリッドは負荷を増加させつつ電力の増加に応えているからである。(太陽電池パネルとは異なり)風力タービンにとって、これは重要なことである。なぜなら、大部分の装置では、風が吹くとき、発生したエネルギーは適切なトルクと抵抗に消費される必要があり、さもなければ、ブレードが速く回転しすぎる可能性があるからである。図1のノードDは、ノードDにおける相対電圧に応じて電源のオン・オフを行う、及び/または、電力使用を調節する低優先度の能動負荷を有する。ノードDに設定された閾値電圧は他のノードの閾値電圧より低くてもよい。これは、ノードDが他のノードより離れており(ノードA、B、Cの発電機間では電圧降下がより大きい)、グリッドセグメントにおける電圧降下が、ノードDに取り込まれる電力の増加に伴い大きくなるからである。一実施形態において、優先度負荷を切り換える閾値は、これらのグリッドセグメントの電圧降下を相殺するよう調整される。例えば、セグメントCからDに流れる電流が測定され、この電流は、電流の増加とともに低下する供給電圧を表す。低優先度の負荷と高優先度の負荷を切り換えるタイミングを決定するためにノードDで用いられる閾値は、下方調整される。
一実施形態において、ノードDは揺動負荷(過度の高電圧を防ぐ負荷)の大きな割合を占めているので、ノードAにおける目標電圧をノードB、C、またはDにおける目標電圧よりも高く設定してもよい。一実施形態において、そのような調整の総範囲(上限及び下限)は、例えば、公称グリッド電圧の2%以内、5%以内、または10%以内などの設定値内に保たれる。実際値は、セグメントにおける最大電圧降下から決定される。
ノード間の電圧降下
一実施形態において、ある1つのノードで用いられる目標電圧と別のノードで用いられる目標電圧の差は、ノード間の電圧降下によって決定され、好ましくは、さらに電力の相対移動に影響される。例えば、仮にノードBの電力出力が全てノードCに送られる場合、ノードBのノード目標電圧はノード間の電線抵抗に応じて増加するはずである(例えば、0.1〜1ボルト、0.5〜2ボルトなどの増加)。例えば、セグメントに5アンペアの電流が必要で、セグメント抵抗が0.5オームの場合、電流がセグメント全体を流れた後に余剰電流がノードの他端で消費されると仮定すると、約2.5ボルトの増加が必要となる可能性がある。さらに離れた地点で消費される場合、当業者が理解しているように、オームの法則及びキルヒホッフの法則の計算に基づいてより高い電圧を算出してもよい。電線での電圧降下は電線を流れる電流と電線抵抗との積によって表せることが多いので、数学者は、関与する電流の量に基づいて電圧を決定する公式を導き出すことができる。この関係は、ノード間の電流及び各ノードの電圧を検出または推測することによって目標電圧を調整するために利用できる。
送受電制御のためのノード電圧の調節
一実施形態において、あるノードのユーザは、電力の送出と受入のどちらを希望するかに基づいてノード閾値を高く、もしくは低く設定するか、または、一定量の電力の送出もしくは受入を行うことができる。上述したように、本明細書における電力の実際値は、例えば、当該ノードから別のノード(例えば、一番近い隣人、または、既知の近くの電力消費者もしくは発電者)までの配線の直流抵抗の知識によって決定される。0.1オームの抵抗線に5アンペアの電流を流すために予測される2.5ボルトの電圧降下を克服するため、送電者のローカルノードを2.5ボルト高く調整することができる。より実用的な実施形態においては、ノードから5アンペアの電流が流れ出るまで、ノードを例えば104〜112ボルトの範囲に収まるように高く調整することも可能である。同様に、ノード電圧については、グリッド電圧が例えば104〜112ボルトの範囲内で電流を受け入れるよう低く調整することが可能である。
一実施形態において、ユーザは手動スイッチなどの制御装置によって(a)グリッドからの断路、または、(b)グリッドへの接続を選択することができる。より望ましい実施形態では、ユーザは(a)グリッドからの断路、(b)グリッドへの電力送出、または、(c)グリッドからの電力受入のいずれかを選択する。一実施形態において、電力送出を選択するとローカルノード電圧が上昇し、電力受入を選択するとローカルノード電圧が低下する。実際の上昇または低下は、計算で求めてもよいし、所望の電流(入力または出力)が達成されるまで、または、限界値(ノード電圧の極限値など)に達するまで、徐々に変更しながら経験的に決定してもよい。例えば、過電流の売電需要がない場合は高ノード電圧であっても役に立たない可能性があり、また、使用可能なグリッド電力が不足している場合は極限値の低ノード電圧でさえ所望の電力を取るには不十分である。一実施形態において、パワーボックスは、「解列」、「売電」及び「買電」(あるいはこれらと同様の表示)とそれぞれ記された三路スイッチを有する。一実施形態において、スイッチ選択ボックスは、売電(または買電)された蓄積電力を示す視覚的出力を含んでおり、さらに、売電または買電された相対的または絶対的瞬間電力を示す視覚的出力を含んでいてもよい。
太陽電池パネルバックブースト電圧
マーク・クーシッド(Mark Khusid)氏が記載した一実施形態において、MPPTコントローラは、太陽電池パネルの電力入力を受信し、ローカルグリッド電圧を出力する。ローカルグリッド電圧制御値は、ハードウェア、ソフトウェア、インターネットに基づく指示などによって決定してもよい。例えば、ユーザが余剰の太陽エネルギーをグリッドに販売したいにもかかわらず長い電線によって購入者と隔てられている場合、MPPTコントローラは電力送出を達成するため出力電圧をより高い値に調整することができる。極端な場合には、エネルギー消費者が数ノード離れていて、通常の高抵抗によって隔てられている可能性もありえる。この場合、幹線などの長距離電力搬送体を用いてもよい。例えば、出力が300ボルト、1000ボルト、またはそれ以上の基幹グリッドに送られ、ローカルグリッド網における抵抗を克服して遠く離れた地点に電力を供給することもありえる。
ローカル系統連系ボックス
一実施形態において、各ユーザは基本の系統連系ボックスを有する。また、この系統連系ボックスを介して、図8〜12に示すような他のボックスをローカルグリッドに接続することが可能である。ローカル系統連系ボックスは、耐候仕様で建物の外側に搭載され、以下に例示するものから1以上の別部品を含んでいることが好ましい。別部品の例としては、(a)ボックスとローカルグリッドの間の双方向の電圧と電流を反復測定するセンサ、(b)定期的な間隔で電圧と電流を記録する電力使用記録装置(ダウンロード可能なメモリなど)、電力利用の報告、及び/または、他のグリッド構成者との電力販売や電力利用の申し出及び受諾の報告を行う(c)インターネット接続または(d)携帯電話接続、(e)隣接接続ノードに対する抵抗を決定するセンサ/試験装置、及び(f)デューティサイクルまたは他のリミッタにおけるPWMの減少を介して電流を監視し、ノードからの電流を制限することによって系統連系電線の過負荷を防ぐ自動電流調速機が挙げられる。
以下に、推奨される電線抵抗モニタを説明する。ノード(A)は、2本の電線からなる1つの電線対を介して隣接ノード(B)に接続されており、非直流信号(例えば、1キロヘルツの正弦波)を送ることによって、当該隣接ノードに対する往復の電気抵抗を調べることができる。正弦波発生器がノードAで既知の電圧信号を生成すると、この信号は2本の電線を介してノードBとの間を往復する。ノードAは、この既知の電圧信号の電流の流れを測定し、電流と電圧を比較することによって抵抗を測定する。交流信号を利用した電気抵抗の調査については様々な変更が可能であるが、低周波(100000ヘルツ未満、好ましくは40000ヘルツ未満、好ましくは100〜10000ヘルツ)が好ましい。1000ヘルツの正弦波を直流電線に印加し、1000ヘルツの電流をサンプリングするために簡略な1000ヘルツフィルタを用いる。少なくともノードAまたはノードBにおける電圧または電流を知って、その他のパラメータを測定することにより、ノードAとノードBの両方によって抵抗を決定することができる。この抵抗値は、好ましくは(a)所望の電流の流れ及び(b)測定された抵抗に基づいて、電力の受入または送出の要望に対応するようローカルノード電圧を高く、または、低く設定することに利用できる。これは、電力交換のための電圧降下が実際の電流の流れに依存しているからである。
推奨される電力モニタ装置を以下に説明する。各ノードには、電流センサと電圧センサが設けられる。電圧及び電流の感知信号はデジタル化され、タイムスタンプ(または、時間を示す他のインデックス)とともにメモリデバイス(好ましくは、ノードボックス内のUSBメモリスティック)に保存される。メンテナンス作業者が各ノードを定期的に訪れ、USBメモリスティックを読取装置に差し込んで、データをダウンロードする。中央コンピュータは、多数のノードからのデータを受け取り、電力潮流の利用を決定する。これにより、販売者と購入者による決定や、使用時間に基づく差別的価格設定が可能となる。
推奨される自動電流調速機を以下に説明する。ノード接続ボックスは、ローカルグリッドまで延びる1以上の電線に流入または流出する電流を測定する電流センサを有する。感知された電流は基準電流と比較される。電流が最大許容値に近づいた場合、直列接続の電源スイッチ(MOSFETなど)のデューティサイクルを高くすることにより電流が遮断される。通常、MOSFETは常時オン状態であるが、電流が望ましくないレベルに到達するとき、PWMコントローラによって短時間のオフが繰り返されることが好ましい。切り換えられた電力の高周波成分を除去するため、少なくとも100μF、好ましくは少なくとも1000μF、より好ましくは少なくとも10000μF、より好ましくは少なくとも100000μFの大静電容量がMOSFETの出力に接続されていることが好ましい。
負荷を増加させるための発電機からの信号制御
別の実施形態において、負荷のターンオンまたは増加は、少なくとも部分的には、利用可能な余剰電力を入手可能であることを示す信号を生成する太陽光発電機または風力発電機(あるいは、その他の発電機)によって行われる。例えば、太陽光発電の入力及び負荷を監視する回路(少なくともその一部にマイクロプロセッサを含む)は、太陽電池パネルが現在使用されている電力を上回る潜在的発電量を有する時間(あるいは、これに近い時間)を検出することが可能である。
これに関する一つの実施形態は、太陽電池パネルの出力(負荷)電圧が最大出力点よりも高いけれども、(発電機と同じノードに取り付けられた)グリッドまたはローカル装置からの負荷が不十分なため、負荷電圧または接続ノード電圧がすでに高い場合にかかわる。上記回路は、有能電力をより多く持つことができると認識し、電力出力を最適化するためにさらに多くの負荷が必要であることを示す信号を発信する。この信号は、数々の方法によって生成することができる。完全ハードウェア仕様の実施形態において、太陽電池パネル1の負荷を制御するPWM発生器が、第一の比較器を用いて太陽電池パネルの電圧が高すぎるか否かを検出し、第二の比較器を用いて太陽電池パネルまたは付属ノードからの負荷出力電圧または電力が高すぎるか否かを検出する。第一の比較器と第二の比較器の両方が高いと判断した場合、信号(二値信号であってもよく、あるいは、不均衡に比例する信号としてもよい)が発信される。
発信された信号は、高周波信号としてグリッド上を搬送されることが好ましいが、別の方法(Wi−Fi接続、単純な低周波接続など)も可能である。一実施形態において、この信号は発電ノード自体において、ノード電圧をより高いレベルに設定するために用いられる。一実施形態において、この信号は、複数の隣接ノードにおいて1以上の負荷に優先度を設定するために用いられる。例えば、ある1つのノードに大きな有能電力が存在することを示す信号は、1または複数の近くのノードに受信される可能性があり、この信号の受信後すぐに、ダウンロードボックスまたは回路は、有能電力を活用するため優先度を調整することができる。一実施形態において、この状況は、有能電力の受け取りにかかる料金を減額した特別料金体系をもたらす。
一実施形態において、隣接ノード電圧の高位へのドリフトは、当該隣接ノードの負荷を増やすことによってノード電圧を再び下げ、一層多くの電力を取り込むべきであるという信号である。
一実施形態において、上記信号、及び/または、他の電力情報信号が生成及び伝達される。この実施形態において、グリッドはさらに自身の通信網を備えており、各電気ノードがその通信網のノードとしても作用する。各ノードにおいて、ルータを用いることが好ましい。また、メッセージをフォーマットするためにTCP/IPを用いることが好ましい。このような信号は、電力量、電力の出所、及び、その状況の期待持続時間のうち少なくとも1つに関する情報を提供することが好ましい。これにより、隣接ノードが同程度の電力設備を作動させたり、出力を上げたりすることが可能となり、さらに、時間的制約を最小にすることが可能となる。
一実施形態において、少なくとも、グリッドに供給される見込みの余剰電力(太陽光エネルギー、風力発電、または、入手可能であれば他のエネルギーなど)の量と同程度の低優先度の負荷または能動制御負荷を有することにより、グリッド過電圧が防止される。能動制御とは、グリッド電圧が設定値を超えた際、または、上述のような信号に応えて、負荷をオンにする(または、増加させる)ことを意味する。能動制御負荷としては、例えば、単独の温水器、別々のグリッドノードに設けられる多数の温水器(独立して動作するもの)、水−水素/酸素電解ユニット、コンクリートまたは建物の床などのサーマルマス(熱容量の大きい素材)内部の電気ヒーター(冬季)、エアコン(夏季)、送水ポンプなどが挙げられる。多様なノードの各々におけるこのような各能動制御負荷は、感知された相対的ノードグリッド電圧(ノードにおける2本の電力線対間の電圧)の増加に応えて負荷を作動または増加させることによって、各ノードの電圧を制御するよう独立して作用する。このシステムで経験が得られるにつれ、ノード間の通信及び負荷と電力源の間の通信により、さらなる微調整が可能となる。
一実施形態において、マイクログリッドシステムへの新規参入者は、その新規参入者の発電機と少なくとも同量の電力を消費可能な低優先度の負荷を提供するという要件によって、特別な基盤設備がなくても許可される。さらに、低優先度の負荷は、最大グリッドノード電圧を超えずにグリッドノードが受け入れることが不可能な余剰負荷を消費するために利用可能であるべきである。例えば、10000(最大定格)ワットの太陽電池パネル電力を提供する新規ユーザは、ノードの追加(または、既存ノードへの接続)を希望するかもしれないが、それが可能となるのは、新たなエネルギーが、これと同等以上の自動切換負荷との均衡を保っている(または、提供された余剰電力の不均衡を吸収する隣接負荷が存在する)場合に限られる。
本実施形態及び他の実施形態において、各ノードは、最低閾値電圧(これより低いと負荷が制限される)、及び、最大閾値電圧(これより高いと低優先度の負荷が作動する)を有することが好ましい。一実施形態において、中間閾値ノード電圧は、低優先度の負荷と高優先度の負荷との微分制御を行うために利用される。中間閾値より低い(ただし、最低閾値電圧より高い)場合、高優先度の負荷が作動され、中間閾値を超えると、低優先度の負荷が加えられる。実際には、複数の追加の閾値電圧を利用することが可能であり、好ましくは、追加の閾値電圧のそれぞれを、負荷を変調する設定点として用い、これらのレベルで負荷が突然作動または停止されないようにする。例えば、夏場は、閾値電圧との電圧差に基づいてエアコンの直流コンプレッサポンプを連続的に調整することができ、冬場は、電圧差に基づいて電気ヒーターを連続的に調整することができる。
インテリジェント・グリッド網
最も望ましい実施形態において、グリッドはプラスチックグリッドであり、自己組織化されている。新規ユーザは、既存の電線のどこかに電線を追加することにより参入することができ、新しいノードにおいて閾値電圧を適切に選択することによりエネルギーの生産と使用に参加する。一実施形態において、ノード電圧はV1〜V2の範囲(平均グリッド電圧を包含する)で設定される。感知されたノード電圧VがV1より低い場合、電圧が上記範囲に戻るまでの間、低優先度の負荷(温水器またはエアコンなど)を停止または抑制する。同様に、感知された電圧がV2より高い場合、電圧が上記範囲に戻るまでの間、低優先度の負荷を作動または増強する。このような制御は、オームの法則及びキルヒホッフの法則の規則によって自動的に有効化される。
望ましい実施形態において、電力ノードはイーサネット(登録商標)・ネットワークの規則(例えば、ウェブサイトwikipedia.org/wiki/Ethernet(登録商標)に記載されるもの)を利用する。その内容は、特に有線ネットワークに関して、この言及により本明細書に具体的に組み込まれる。一実施形態において、電力系統の複数のノードは電力線の二方向に互いに電力を送電する。これは、電力線バックボーン上で二方向に互いにパケットを送信することによって「通信」するイーサネット(登録商標)のノードの場合と同様である。ノードを接続する電力線上での最大使用の処理は、情報用電線容量を満たす処理のための1以上の規則に従う。例えば、衝突回避規則は、(電力線容量、発電容量、及び/または、電力使用容量について)相反する要求を持つ2人の電力ユーザが同じグリッドにアクセスして同じ電力線を使用しようとする問題の処理において、特に有用である。
同一グリッド上での複数のユーザによる電力使用を管理するため、CSMA/CD、トークン・リング及びトークン・バスなどの方式を用いてもよい。一実施形態において、IEEE PoE規格またはその派生規格は、給電側機器と電力ユーザ側機器との間の信号伝達を提供する。これは、電力レベルの変化がより大きい、本明細書で説明された低優先度のパワーグリッドを伴う独立した高優先度の電力線において最も良好に実行される。例えば、ウェブサイトwikipedia.org/wiki/Power_over_Ethernet(登録商標)を参照。その内容は、この言及により本明細書に具体的に組み込まれる。一実施形態において、グリッドユーザの優先順位の決定は、電力経路に関してインターネット通信に優先順位をつけるために開発、使用される1以上のアルゴリズムを用いて行われる。ここでは、電力経路が、グリッドの2つのノード間の一部分、または、1つのユニットとして扱われる一層大きな複数の部分を表わすことができる。
別の最も望ましい実施形態において、各ノードは、ルータネットワークで用いられるものと同様の近傍探索によって、他のノードを感知する。後者の実施形態において、各ノードは、負荷の報告によって回答する形で問い合わせに応答する送受信装置と、複数の電源とを有する。この送受信装置は、例えば、携帯電話、インターネット接続されたコンピュータ(イントラネット接続がより好ましい)であり、他のノード及びその負荷と発電特性を追跡するため各ノードにマイクロプロセッサを備えたものとすることができる。電力ノード間の通信は、個別のツイストペア線を介して行われても、電力線に付される高周波エネルギーを通じて行われても、または、当業者が理解できるような他の方法で行われもよい。一実施形態では、各ノードにおける負荷のみが記録されるが、その方法は信号のインターネットルーティング(ここで高帯域幅信号のルート選択が行われる)に用いられ、ノードまたは個々の経路を経由する最大データフローの記録と類似している。
各ノードは、他ノード及びその接続と電力特性(少なくとも負荷)のリストを、各ノードにおいてマイクロプロセッサによるアクセスが可能なメモリに保存していることが好ましい。また、この情報は、ノード間の電力処理伝送容量と合わせられることが好ましい。諸実施形態において、ネットワーク探索とルーティングにはウェブサイトwww.wikipedia.org/wiki/Routingに説明されるものと同じアルゴリズムが用いられるが、記載スペースの都合により、当業者にとって既知かつ決定可能な内容を長々と繰り返すことは避ける。また、ダイクストラ法は、特定のユーザに代替電力分配経路を提供することにより実施可能であるが、これに言及することにより、その全ての内容が非常に具体的に本明細書に組み込まれる。
例えば、発電機が特定の電力ユーザに対して複数の送電可能な経路を有する複雑なメッシュマイクログリッドネットワークについて検討する。より遠くへ電力を搬送するため、ローカル近傍グリッドノードに加えて、特別な独立電力線(リースされたものでもよい)を利用してもよい。そのような幹線は、自ノードに接続されることが好ましいが、通電容量の大きさを利用して同じ近辺の2以上のノードと接続されていてもよい。直流電源スイッチの作動は、オン・オフによる作動でもよく、また、契約に従って特定の接続及び領域から別の接続及び領域への電流をスロットル調整するような連続的変化する作動でもよい。後者の場合は、インターネットのトラフィック・フローの購入に利用されるプログラムと同様に、自動プログラムによって実行してもよい。
これらの参考文献に記載される標準的なネットワーク探索技術から、各ノードでの有能電力に関する追加情報、及び、各ノードにおける電力負荷が含められる。そして、標準的なルータ技術に基づき、電力搬送を行う1つの最適ルートまたは複数のルートの最適な組み合わせが選択される。ここでは、標準的アルゴリズムにおけるメガバイトの情報を、搬送電力(キロワット単位など)に読み換える。しかし、最も好ましい実施形態において、各ノードは、リアルタイムで電力フローを監視するために十分な速さの周期で問い合わせを行い、各ルートの有効な伝送能力に基づいてルートのリストをアップデートする。この目的のため、各接続を流れるリアルタイムの電力フローは、太陽光の緩やかな変化や風速の変化に追いつける速度でアップデートされることが好ましい。これらの変化は、再生可能電力マイクログリッドにおいて電源を支配しうるものである。
したがって、各ノードのマイクロプロセッサは電力フローをリアルタイムで報告する。なお、強調すべき経路をより正確に読み出すため各ノードにおける電力フロー履歴を分析するアルゴリズムは当業者が理解できるものである。この場合、2組ずつのノード間における専用線の電力伝達能力及び費用を、この2組ずつのノード間のリアルタイム測定電力と比較して、どちらのルートを使って電力を流すか決定する。ここでも、電力フローのルーティングは、直流コントローラによって仲介されるノード・ライン接続を介して承認される電力の遮断及びデューティサイクルの変調の両方が、直流スイッチの作動によって行われることが好ましい。
マイクログリッドメッシュを流れる電力フローについて、個別の経路、及び/または、複数の同時経路の選択は、代替電力線を介した切り換え、または、単一ノードにおける1以上の電源接続の切り換えなどの他の技術によって当該ノードを流れる電力を変調するよう各ノードで目標閾値電力を調節することによって行うことができる。例えば、1つのノードが他の3つのノードに接続される場合、隣接するこれら3つのノードに接続する(とともに、これらのノードへの電力を変調する)ため、各接続においてMOSFETなどの別体の電力装置を用いることができる。このような電力装置は、これらの隣接するノードに出入りする電力フローを調整または選択的に遮断するよう作動される。ここで言う「電力フローの調整」とは、例えば、パルス幅変調回路において必要に応じて電力フローを増加及び減少させるデューティサイクル制御を含む。一実施形態において、マイクログリッドは、ノード間の電線の過負荷を防ぐため、情報がインターネットなどのネットワークを経由してルーティングされるのと同じ方法で各ノードの電力フローを追跡する複数のルータを含むコンピュータネットワークを備える。
このようにして、新規ユーザは、電力線に接続し、コントローラを接続することによって、マイクログリッドシステムに参入または離脱することができる。そして、グリッドは、中央コントローラを用いることなく適応する。
グリッドへの太陽光給電接続
一実施形態において、様々な地点で供給される太陽光電力は、目標グリッド電圧を有するコネクタ回路を介して電圧整合される。太陽電池パネル(本明細書において、「パネル」とは、太陽光発電装置の1以上のパネルまたは他の組み合わせを意味する)は、太陽電池パネルの電圧が設定閾値よりも低くなるまで負荷を増やす。通常、設定閾値はパネルの最大電圧である(ここでいうパネルには、直列または並列に配置され、そのパネル群に最適な電圧を有する1以上のパネルが含まれる)。
好ましくは、パネルとグリッドノードの間に、パネル出力電圧の増加に伴いデューティサイクルが高くなるブーストコンバータが用いられる。出力電圧の増加を感知してデューティサイクルを低く設定する(目標出力電圧よりも高いときにデューティサイクルを低くする)ことによって調整を行う代わりに、入力電圧を感知し、これを利用して、以下のような逆の方法でデューティサイクルを制御する。すなわち、太陽電池パネルからの入力電圧が高くなるにつれ、パネルからの入力負荷出力電圧を所望の目標値に維持するようデューティサイクルを高くする。ブーストコンバータの通常制御とは逆のこのような関係は、独自のものであり、グリッド電圧の状態に関係なく最大のエネルギーを得る能力を提供する。これが可能となったのは、グリッド過電圧が能動負荷(低優先度の負荷及び高優先度の負荷を含み、さらに、所望の優先度を追加してもよい)によって対処/防止されるからである。一実施形態において、目標入力電圧は、当該技術分野で公知の最大電力点追従(MPPT)制御回路方式によって決定される。例えば、コントローラによって、太陽電池パネルへの負荷を変更したり、どの負荷電圧レベルが最大電力出力を提供できるかを決定したりすることが可能である。
一実施形態において、コネクタ回路は、グリッド過電圧条件が感知されると、太陽電池パネルを解列するか、太陽電池パネルによる電力供給を減少させる。この場合、太陽電池パネルにかかる負荷は、太陽電池パネルの最大出力点まで至らない。しかし、余剰電力を利用可能であることを知らせる信号を他ノードに送ることによって、この状況が阻止されるか、迅速に解消されることが好ましい。一般的には、そのような信号(その内容、または、タイミングなどの状況のいずれか)は、有能電力が低価格または無料であることを知らせるものである。
グリッドからの負荷接続
好ましくは、グリッドからの直流電気エネルギーは、通常のスイッチ、遮断器、及びサーモスタットが高い直流電流により溶着遮断されることなく適切に動作するよう、直流パルスに変換される。また、好ましくは、交流負荷用に設計されたスイッチを有する高電流負荷が、少なくとも10ヘルツ、好ましくは25〜500ヘルツ、及び好ましくは50〜200ヘルツで、オフ時間が短いデューティサイクルを有する位相幅変調パルス信号を介して直流グリッドに接続される。一実施形態において、温水器、電気ヒーター、さらには一部のエアコンの直流ポンプ(いずれにせよ、通常、出力40%〜100%で変調する)などの低優先度の負荷については、デューティサイクルがグリッド電圧に応じて制御され、その結果、負荷に供給される電力が、適当なグリッド電圧の維持に役立つよう調整される。
低電流負荷(高優先度であることが多く、個別の電線対によって提供されてもよい)は、あまり変調されないことが好ましい。低電流負荷の例としては、直流電圧に直接つなぐことが可能なコンピュータのアダプタ、プリンタのアダプタ、及びモニタのアダプタ(従来の変圧器による電圧変換を利用しないもの)が挙げられる。他の低電流負荷としては、照明やバッテリー充電が挙げられる。一実施形態において、3アンペアまたは2アンペア未満、あるいは、場合によっては、わずか1アンペアの低電流負荷(好ましくは、50〜200ボルト)(例えば、携帯電話の充電器、ラップトップコンピュータ、LED照明など)に、一定電流の直流電力が供給される。機械的サーモスタットまたは他のスイッチを有する高電流負荷には、そのようなスイッチを保護するため、直流パルスが供給されることが好ましい。
バックアップ電力、交流と直流を組み合わせたグリッド電力
一実施形態において、ノードは、そのノードからの電力を蓄える(あるいは、入手可能なときに、低優先度の電力をノードに受け入れて蓄える)ことによって、電力を一定化するバックアップ電力(バッテリーなど)を備えている。バックアップ電力は、そのノードで使用してもよいし、グリッド上の自己の電線対を介して装置類に電力を途切れなく補充または供給してもよい。
しかし、一実施形態において、交流電力と直流電力の両方が1または複数の同じ電線で供給される。交流成分は、熟練した電子工学技術者が容易に理解できる方法で、別途、追加及び除去される。例えば、低レベル(通信機器用またはLED照明用など)の常時オンの電力を流す25,000ヘルツの交流信号を、直流送電線に重畳することができる。ノードは、直流遮断装置(または、25,000ヘルツのフィルタ)を通して電力を流し、常時オンのバックアップ電力用の直流電力を生産するため交流信号を整流することによって、25,000ヘルツの信号からエネルギーをダウンロードして得ることができる。一実施形態において、これは、25,000〜100,000ヘルツの範囲のより高い周波数を利用することによって、一層容易に達成される。周波数をさらに高くすることも可能であるが、周辺の高周波エネルギー汚染が漸進的に大きくなる傾向がある。
一実施形態では、より低い周波数が用いられるが、低周波エネルギーを直流ダウンロード装置に近づけないため、より低い周波数の遮断装置が必要となる可能性がある。接地の利点を生かした別の実施形態において、直流電力は2本の電線を介して供給されるが、これらはいずれも接地されていない。そして、一方の電線と地面との間に交流を印加して交流電力を生み出し、交流電力を直流電力から分離しておく。この後者の実施形態において、交流用に製造された既存の低価格のハードウェアを利用することが望まれる場合は、50または60ヘルツの低周波が好ましい。この後者の実施形態は、既存の電線、送電管、または他の導電経路によって既に互いに良好な接地接続を共有している2以上のノード間で特に好ましい。
M. Osaka氏が提案する別の実施形態において、電力の伝送には、地上通信線、DSライン、または、アパートもしくは家屋間の電線などの既存の基盤設備を利用することができる。そのような線は電力操作性が制限されるものの、高優先度の特別な機能(夜間の小電力LED照明、夜間のラップトップコンピュータ用電源、さらには夜間のバッテリー充電など)を提供可能である。この場合、既存の基盤設備によって、小電力(10ワット以下、5ワット以下など)を長時間送電することが可能である。一実施形態において、50ボルト以下の電圧、さらには35ボルト以下の電圧(いずれも安全電圧とみなされる)が、本明細書に記載されるように1つの都市内のノード間(別々の家屋またはアパートに設けてもよい)で電力を共有するために利用される。一実施形態において、120mA(固定電話線の一般的な使用限界)が、48ボルト、50ボルト、または56ボルト以下で用いられる。一実施形態において、この直流電力は近隣の緊急通信電力を提供するために利用され、その間、電線は通信用の高周波信号電力を伝えるため同時に利用される。一実施形態において、この電線は、TCP/IP方式でフォーマットされた通信をマイクロパワーグリッドのノード間で提供するために用いられる。
バッテリーの一体化
一実施形態においては、1つのノードに1つのバッテリーが含まれており、バッテリーは、高優先度の負荷よりも低い優先度で、当該ノードで現地発電された電力、または、当該ノードでグリッドから受ける電力により充電される。本明細書において、高優先度の負荷の例としては、家庭用電化製品(ラジオ、エアコン、コーヒーポットなど)、コンピュータ、照明、または、携帯電池の充電器など、ユーザがスイッチを操作する装置が挙げられる。
一実施形態において、太陽電池パネルから発電されたエネルギーからの電流が検知され、太陽光出力電流の最低閾値に達するまで充電電流はバッテリーに供給されない。例えば、光量レベルが低いとき(早朝、深夜、または、曇天時)、電流は最大値の3%、5%、7%、または10%となる可能性があり、高優先度の負荷に使用されるべきである。バッテリーは、光量レベルが高い間に充電されるべきであり(好ましくは、最大太陽光量の少なくとも20%、25%、33%、50%、またはそれ以上)、高優先度の負荷と競合すべきではない。一実施形態において、バッテリーの充電電流は、他の負荷との競合を避け、高い充電効率を維持するため、同様に制限される。これらの実施形態はいずれも、例えば、ホール効果センサまたは直列抵抗によって電流を測定することによって実施してもよい。好ましくは、0.01オームまたはこれと同程度の低い抵抗を直列で用いて小電圧を発生させ、この小電圧を増幅し基準値と比較して、マイクロプロセッサまたは別の回路に閾値信号を出力する。この別の回路とは、バッテリーに供給される電力をオン・オフにするか、その他の方法で変調する回路である。好ましくは、太陽電池パネルの最低電流閾値が太陽電池パネルの定格最大出力の少なくとも5%、10%、25%、30%、またはそれ以上のときのみ、バッテリーが充電される。
低光量環境における発電回路(Low light scavenging circuit)
既存の多くの設備には、インバータ及び充電器を備えた太陽電池パネルが含まれるが、これらは低光量時(例えば、最大太陽光量の7%未満、特に5%、4%または3%)に太陽エネルギー出力を効率的に利用することができない。一実施形態において、本明細書における回路または装置は、低光量レベル時に作動し、他に使用されない低エネルギー出力を発電するように、そのような設備と組み合わせられる。
一実施形態においては、太陽電池パネルと他の設備装置との間に回路が設けられる。この回路は、太陽電池パネルによって他の装置に供給される電流量を検出するホール効果電流センサまたは直列抵抗電流センサ(0.01オームまたは0.001オームの抵抗など)を含んでいることが好ましい。比較がなされた結果、電流が所定のレベル未満であれば(最大太陽光量条件の5%など)、他の機器は太陽電池パネルから解列され、その代わりに太陽光出力はローカルグリッドに供給されるか、あるいは、本明細書に記載されるようにバッテリーの充電または家庭用電化製品や照明への給電などに利用される。低レベルの電力は、昇圧、降圧、または他の電圧変換を行うことなく、家庭用電化製品に直接使用されることが好ましい。
図2は、一般的な結晶パネルからの一日の太陽電池パネル出力を示す。点A以前(一般的には午前9時以前)及び点B以降(一般的には午後5時以降)は、多くの設備がパネル出力を無視するか、非常に低い効率で出力を使用している。一実施形態では、このような低光量条件時(及び曇天による低光量条件時)、例えば、標準装備の太陽光利用装置から本明細書に記載される1以上の回路に切り換わることによってエネルギーを得る。日本国内では、電力会社による午前7時〜午前9時の電気販売価格が午前7時以前の価格の2倍を超えることが多く、この実施形態は特に有用である。
グリッド電力のスケジューリング
本明細書に記載される多数の実施形態の目的の一つは、太陽光及び風力などの再生可能資源から最適にエネルギーを得ることである。再生可能資源は、太陽光や風力による制限を受けるが、消費者の電気代支払い能力のような目前の金銭的「要求」による制限を受けない。したがって、図0の上側のグラフに示されるように、エネルギー入力(一例として太陽光電力を用い、最初は天気の影響を無視する)は一日のうちで時間とともに変化するものであり、消費者が家庭用電化製品の電源を入れると決めたら電力会社は十分な電力で応答しなければならないという要求負荷によって変化するものではない。この図は、天気の要素を抜きにした1日の現実的な太陽エネルギー束を示しており、より詳しい情報はウェブサイトhttp://www.newport.com/Introduction-to-Solar-Radiation/411919/1033/content.aspxで入手可能である。Y軸は太陽電池パネル設備が受け取る太陽エネルギーを表し、X軸は一日の時間を表す。午前7時(点A)及び午後5時(点B)の太陽エネルギーは、最大時の約20%であり、正午(点C)に最大の100%となる。
この図の下側のグラフは、有意の気象事象時の太陽電池パネルへの代表的な日射量を示している。
一実施形態において、ローカルグリッドは、時間A及び時間Bには、朝晩に使用する家庭用電化製品(コーヒーメーカ及びコンロなど)用として複数の供給源からの電力を蓄え、これより少ない供給源(1人のユーザなど)に電力を提供する。この制御は、数々の方法で達成される。一実施形態では、(2以上のノードの)各ユーザが、選択された時間の受電者をオークション入札または他の取り決めによって事前に決定しておく。一実施形態では、この決定は履歴によって行われる。午前8時から8時15分まで群電力を使用するユーザは、その時間枠を他人に譲るまでは使用を続けるようにしてもよい。また、別のユーザは、8時15分から8時30分までの時間枠が空いていれば、その時間枠を選ぶことができる。
ユーザによる使用時間及び/または電力量のオークションは、毎月1回など繰り返し行うことができ、リアルタイムで行うことも考えられる。一実施形態において、このようなオークションはコンピュータによって、または、スマート家電の交渉によって行われる。この場合、ユーザは(例えば)ホットコーヒー、トースト、または他のエネルギー消費サービスを所望の時間に手に入れるよう、スマート家電またはコンピュータに指示することになる。コンピュータまたはスマート家電は、そのエネルギーを入手するため他ノードまたはセントラルサーバと交渉する。一実施形態において、足りないエネルギーは、別のグリッドから、または、再生不能エネルギーもしくは貯蔵エネルギーから受け入れることによって補われる。その結果、スマート家電またはコンピュータは、当該サービスの入手可能時間(及び、任意でその料金)をユーザに通知してもよい。別の実施形態において、電力費用(金額または他の利益)はこの図に示される時間中ずっと変化し、マイクログリッドは自己の電力出力不足を補うため、バックアップ電力だけでなく、別のグリッドから受け入れた電力をも利用してもよい。
一実施形態においては、天気予報または太陽予報を利用して、電力価格及び/または利用可能電力に関する決定を通知する。正午に近い時間Cでは、異なる料金体系が用いられる可能性が高い。また、一実施形態において、システム上のユーザ(ノード)は、電力を共有「しない」ことを選択し、システムから離脱することが可能である。別の実施形態において、ユーザは、主要なエネルギー供給者であり、保証電力の契約を提供してもよい。この契約は、事前に決定された絶対時間に対する絶対価格であってもよいし、、自家発電電力の信頼性が十分でない他の消費者に対する保証バックアップ電力の契約のみとしてもよい。
図の下側のグラフは、有意の太陽気象事象(雲の通過または長時間の暴風雨など)の場合を表す。このグラフにおいて、時間軸は上記のグラフと同じであり、太陽光入力はそれぞれの雲(D及びE)や暴風雨(F)によって中断される。一実施形態では、3以上のノードがそれぞれの地点での日射を報告し、この情報が、気象事象への適応と局所的活動の予測のためグリッドによって利用される。
好ましくは、様々なノードにおける多くの太陽電池パネル入力について、最大電力点追従制御機構が利用される。この機構は、所定の時間にわたって周期的に太陽電池パネルからの最大出力データセットを提供する。一実施形態において、このデータは、日射の変化を判断して雲量の変化を検出するために利用される。図中「D」、[E」及び「F」で示されるような日射気象事象を追跡するため、諸実施形態において、当業者に公知の最大電力点追従制御技術及び装置を利用することができる。例えば、https://en.wikipedia.org/wiki/Maximum_power_point_trackingの内容を参照されたい。その内容は、ここで言及することにより本明細書に組み込まれる。
しかし、MMPT(最大電力点追従)システムには、欠点や効率の悪さもある(例えば、データポイントを獲得するため発電を終了する場合や、非効率的な状況で電力が動揺する場合がある)。本発明者に好まれる方法は、特定のパネルに対して最大出力点(出力電圧として記録される)を経験的に決定すること、または、所定の温度に対して製造業者の値を利用し(ここでも、本明細書における「パネル」は複数枚の可能性がある)、その値を目標電圧として設定することである。大抵の場合、この目標電圧からの変化はパネル温度によるもので、(a)サーミスタなどのセンサ(後ろからパネルの太陽電池セルと接触していることが好ましい)を用いてパネル温度を繰り返し測定する(または、一日の中の時間/一年の中の季節もしくは受信した通信から間接的に温度を推測する)ことにより、及び、(b)負荷の調節により、温度に対する最大電力出力電圧を調節することによって補償される。一般的に、多結晶材料の場合、パネルの最大電圧は1℃の上昇につき約0.12ボルト減少する。
別の実施形態では、最大電力点追従データに依存せず、上空に向けた光量センサ(カドミウム電池など)を用いて日射を測定する。3以上のノードにおいて、連続的に日射測定(最大電力点追従による測定または直接測定)を行い、これを利用して、雲の移動事象及び一層激しい気象変化を判定する。一実施形態において、時間に関する複数のデータ点(周期的に離れた少なくとも5個の点、少なくとも10個の点、またはそれ以上の点など)を利用して、図中D、E及びFの矢印のすぐ右側に示される雲の移動の境界を決定する。日射の変化の程度及びその速度は、2以上のノードで記録され、その変化のタイムスタンプまたは間接的な時間タグ付けと比較される。
このような変化を記録し、ノード間の類似度を調べる。例えば、図の下側のグラフによると、午前7時30分に雲が1つのノードを通過している。受光した日射量は35〜40分間にわたって緩やかに半分以上減少するが、その後回復する。この変化の程度、方向、及び時間のパターンを別のノードのパターンと比較し、第一記録ノードから第二記録ノードに向かうベクトル上に位置するさらに離れたノードで得られるエネルギーの予測に利用する。Eで始まるパターンは、午前10時30分に、短時間の急速な減少、短時間の安定状態、その後の急速な減少を示している。このパターンを同様に他ノードの出力と比較する。このような比較は、他ノードから伝達された情報に基づいて各ノードで行われることが好ましい。1以上の管理者ノードまたは監督者ノードは、比較を行ってもよいし、あるいは、比較情報を受け取り、電力バックアップシステムを作動させて別のグリッドからより多くのエネルギーを受け入れることによって、または、より多くのエネルギーを幹線、離れたグリッドもしくは電力源から得ることによって応答してもよい。そのような変化を比較し、第一ノードと第二ノードの間の変化の類似性を発見し、さらに、最初に記録を行ったノード(及び、各ノードによる検出の時間差)を知ることによって、管理者グリッドは、いつ、どのノードで、大体どの程度のエネルギー出力の低下が起こるかを判断して予測することができる。さらに、個々のノードは、所定のプランに基づき、変化に応じて負荷の優先度を切り換えることができる。例えば、Fで始まる雷雨は、単位時間当たりの異常な(設定閾値を超える)減光によって感知することができる。これは、閾値を超える日照量の激しい減少を報告するノードの最小閾値によって引き起こされることもある。具体的には、豪雨時はエアコンが不要であると予め決定されている場合、この情報を利用してエアコンの電源を切ることができる。さらに、散水用スプリンクラーの電源を切る、散水スケジュールを修正するなど、別の動作を行うこともできる。
グリッド電力と電力会社のバックアップ電力の組み合わせ、及び、グリッド電力とバッテリーのバックアップ電力の組み合わせ
実用的な実施例において、太陽エネルギー電力は、台所や家事スペースに次のように供給された。最大出力が33ボルトの複数のパネルを4枚ずつ直列に配線し、それぞれ4枚のパネルからなる6連のパネルで合計130ボルトの電圧を発電して、これをグリッド目標電圧とみなした。直列/並列に配置した24枚のパネルを使用し、直流を直流パルスに変換する回路を介して50ガロンの電気温水器に電力を供給し、良好な結果を得た。パルス幅変調回路を使用して100ヘルツのパルスを発信し、この電力を使用して、130ボルトの太陽電池パネル群からコーヒーメーカー、ワッフルメーカー及びフライパンに直接電力を供給した。ここで重要なのは、遮断用のショットキーダイオードのほかに、太陽電池パネル群と家庭用電化製品との間にトランジスタ接合を1つだけ介在させることである。これは、直流を交流に変換する(そして、多くの場合、再び直流に戻す)交流パワーグリッドよりも、はるかに効率的である。別の実施形態では、太陽電池パネルと家庭用電化製品との間に介在させるトランジスタの数を2つのみとする。
この(回路を介在させない)130ボルトの電力をレセプタクルに供給した。コンピュータと携帯電話には、アダプタをコンセントに差し込むことにより直接電力を供給した。これらの高優先度の機器へのバックアップ電力として、1500ワットの絶縁変圧器を一次側の商用電力とともに使用した。二次側は、ブリッジ整流器によって整流し、太陽電池パネル(公称130ボルト)電力と並列に接続した。変圧器から電力が逆流することを防ぐため、逆流防止ダイオードを太陽電池パネル電力と直列に配線した。使用中、太陽光発電が不十分であると直流電圧が130ボルトより低くなり、電圧が120ボルトに近づくにつれ、(変圧器により絶縁された)商用電力が徐々に貢献する。
電力会社のバックアップ電力を利用しない場合、日の出の直後から、ステレオを動かすために十分な太陽光電力が利用可能であった。午前8時(北半球の10月28日)には、コーヒーメーカーを動かし5杯のコーヒーを作るために十分なエネルギーが利用可能であった。昼前に弱い雨が降ったが、太陽電池パネルと家庭用電化製品との間にMOSFETを1つだけ介在させた状態では、曇天降雨時でも、電気ホットプレートでパンケーキを焼くために十分な太陽エネルギーが利用可能であった。複雑で高価な装置が相対的に存在しない(かつ、太陽電池パネルと最終用途の家庭用電化製品との間の回路にトランジスタ接合を1つだけ用いる)ことが、効率に寄与していると考えられる。
太陽電池パネルシステムは、北半球で10月28日の午後7時30分に、単独で600ワットの家庭用電化製品に電力を供給するよう動作した。この太陽電池パネルシステムは、午後8時まで、ステレオを動かすために動作し続けた。バッテリーとバッテリーインバータ、直流交流インバータ、及び他の装置を用いないことにより、太陽エネルギーをこのように効率的に使用することが可能となった。
別の実施形態において、12ボルトの鉛蓄電池を8個備えたシステムを設置し、130ボルトの太陽電池システムと並列に配線した。通常の使用時に、このバッテリーシステムは約107ボルトの直流であり、曇天時及び夜間の電力供給を担った。このシステムに必要な装置は、太陽電池パネルのバッテリー電力をオフに保つための逆流防止ダイオードだけであった。
家庭用直流電源のスマートレセプタクル
多くの現代的装置(携帯電話/コンピュータ)は、電圧が高すぎない場合(一般的には、240ボルト未満の場合)、直流グリッドにコンセントを直接つなぐことができる。直流電流が遮断される場合(一般的には、50〜100ヘルツに対してオフタイム3%)、抵抗加熱器は良好に動作する。一実施形態において、少なくとも10ヘルツ、好ましくは25〜1000ヘルツ、より好ましくは50〜200ヘルツの周波数によって家庭用電化製品(コーヒーメーカー、トースター、ホットプレート、及び温水器など)への直流電力を遮断することにより、家庭用電化製品に直流から給電する電力遮断回路が設けられる。しかし、交流モータまたは旧来の電源アダプター(変圧器に基づく電力供給)の偶発的な使用を防ぐため、以下のスマートレセプタクルを設ける。
図3は、直流電源(上述のグリッドに直接接続されることが好ましい)と家庭用電化製品の間に設けられる電源コンセント回路を示す。ボックス30は、入力側直流電源31に接続され、電源プラグ32に出力する回路である。電子バルブ33(好ましくは、MOSFET、IGBT、または、他の固体デバイス)は、入力31と出力電源プラグ32の間の電力の流れを制御する。センサ回路34は誘導負荷を検出するものであり、誘導負荷が検出された場合には、コントローラ35がバルブ33を閉じる。これらの要素は、単独で、及び/または、組み合わせられて、回路を構成する。
本明細書における用語「回路」は、大学で回路設計の講座を少なくとも3つ受講し、さらに2年の経験を有するハードウェアエレクトロニクスの技術者が設計できる方法で接続される電子部品を意味し、大きな回路の中のサブ回路を指すこともある。また、回路動作の一部または全部をマイクロプロセッサによるソフトウェアで行ってもよい。例えば、マイクロプロセッサは、2点間(電源プラグ32)の導電率を繰り返し参照するソフトウェアによって接続を検出することができる。サブルーチンは、接続された家庭用電化製品を感知すると同時に、その接続された装置が主に誘導負荷であるか否かを判定するため、接続された装置に問い合わせを行う(抵抗、インダクタンス、及び/または、静電容量などを感知する)。この動作中に用いるのは、その装置に合わせて設計された電圧全て(例えば、120ボルト)ではなく、初期プローブ電流が好ましい。
演算増幅器からなる純回路は、負荷が誘導負荷であるか否かを判定することができるけれども、当業者であれば、1以上のセンサからデータを受け取ることにより電圧遅相電流(感知された誘導負荷)を検出するため、当業者が容易に理解できる方法で、より合理的にソフトウェア・ルーチンを設計するだろう。例えば、ファイルへのデータ入力とその比較が行われた後、10ボルト未満の小電圧または短パルスを印加し、次に、1または複数のセンサによって連続的に測定された2以上の測定値によって、立ち上がり電圧を感知すること、または、電流の減少を感知することは、マイクロプロセッサによって簡単に行われる。コンセントにつながれた装置は、短い観測時間(例えば、0.1秒、0.5秒までなど)の間に電圧を遅らせる電流によって印加電圧に応答すると、装置が誘導性になり、弁が閉じられる。また、当業者に十分に理解されている他の感知技術を利用することもできる。また、コンセントにつながれた装置が誘導性であるという判定に応答してオンになる警告信号(光アラームまたは音声アラーム、あるいは、その両方など)を装置が有していることが好ましい。この警告信号は、装置が拒絶されたことをユーザに警告するためのものである。
48ボルトのマイクログリッド:小電力パワーグリッドの最適態様
小電力のマイクログリッドは、48ボルトであることが好ましい。これは、規定の公称電圧である。より一般的には、約52ボルトもしくは53ボルト、または、56ボルトまで(固定電話回線について安全であると一部でみなされている最大電圧)の目標グリッド電圧が好ましい。その理由は、充電済の鉛蓄電池が約13ボルトであり、利用可能な付随装置を備えた48ボルトの太陽電池システムが広く利用されているからである。正の電力線と負の電力線の両方に接触した人間の感電死を避けるという観点から、約50ボルトまでの電圧は多くの状況において安全とみなされる。この電圧では、安全性要件と法的要件の両方が非常に異なっている。
図4は、都市での使用が好ましい小型の48ボルトのマイクログリッドを例示する図であり、ビル(またはアパート)410、420、430、440、450、絶縁された太陽電池パネル設備460、470、絶縁された風力発電設備480、及び、これらを接続する電力線490(点線)を示している。これらの負荷及び電源位置ノード(符号A〜H)は、2本の電線グリッド490(点線)によって接続されており、これら2本の電線の間で50ボルトの直流電圧が分離されている。追加ノードI〜Lについては、図示を省略している。避雷器、パルス抑制器、及び静電放電装置は、図示していないが、各ノードに接続されることが好ましい。
430を除く全ての地点は、太陽光電力源及び他の電力源を約50ボルトの直流パワーグリッド390に接続するコネクタ(建物の絵の中にひし形で示す)を介して余剰電力をグリッドに供給することができる。電流は各ノード間を双方向に流れることが可能である。例えば、電力は電力線490においてAからBのセグメントを流れることが可能であり、地点410に余剰電力がある場合、その余剰電力を、例えば、家屋430及び/または別の地点に伝送することができる。あるいは、Aがシステムに正味負荷(net load)を提供している場合、電力は代わりにBからAに流れることが可能である。一実施形態において、図示される各セグメント内の正味電力流は、各ノードの電圧によって自動的に決定されることが好ましい。これは、上記した一連の規則に従って、1つのノードにおける負荷を増加させる(これにより、電圧を下げる)ことによって、または、負荷を減少させる(ノード電圧を上げる)ことによって、またさらには、(ノード電圧を上げるため)その1つのノードに電力を供給することによって確定される。一実施形態において、この調整はハードウェア回路に基づいており、外部からのハッキングの影響を受けない。
グリッドセグメントの電流調整
一実施形態において、各セグメント(ノード間の電線)は電流調速機(current governor)を有する。これは、保護されたグリッドセグメントの電線における直流の過負荷を防止するものである。好ましくは、2つのノード間のセグメント内の電流を感知し、電線特性に基づいてそのセグメントに設定された最大値に電流が近づくと電流を制限する。また、ホール効果センサなどの電流センサによって電流を監視することが好ましいが、電流信号電圧を発生させる単純な小型の直列抵抗を用いて監視してもよい。
図5に示す実施形態では、回路対の1本の電線545を流れる電流を位相幅変調回路540によって制限する。電流は電流センサ520によって感知され、この電流センサから信号530が出力される。信号530はコントローラ540に入力される。このコントローラ540は、信号を基準値と比較し、位相幅変調スイッチ550(ここでは、MOSFET)のデューティサイクル時間を短く作動させる回路及び/またはコンピュータ・プロセッサとすることができる。位相幅変調スイッチ550は、過負荷を避けるため当該電線を流れる電流を遮断することにより、必要に応じて電流を制限することが可能である。一実施形態において、セグメントの各線には、少なくとも1つの変調回路が設けられる。一実施形態において、ノードにおける電源接続は、回路による制御を受けない側であり、その接続に出入りする電力は、制御下のセグメントには流れない(当該ノードには、2つの異なるセグメントが接続されている)。別の実施形態(図示省略)において、電源接続は、制御下のグリッドセグメントと非制御下のセグメントの間で切り換えられる。
一実施形態において、1線が両方の回路に共通している3線式の二重回路が用いられる。好ましくは、3番目の共通電線の通電容量が、他の2線の合計とほぼ同じである。
一実施形態において、この回路または接続が、双方向の電流を感知し、その電流が両方の線で等しいかを否かを判定する。等しくない場合には、重大な問題が存在するので、セグメントを停止するか、警報を発することが考えられる。このような問題は、回路中の2本の電線のうち一方が接地されている接地システムにおいて、どこかで地絡事故が発生した場合に発生することが多い。
回路510は、グリッドセグメントを過負荷から連続的に保護する。通常の(すなわち、交流の電力系統でのオン・オフのみの)遮断器と比較すると、この過負荷制御には、円滑な制御によって、グリッド電力線の使用を突然中断することなく最大利用を確保するという利点がある。一実施形態において、電流が過負荷状態に近づくと、及び/または、電流の過負荷に対する応答があると、回路510は過負荷信号を他ノードに送って、電流量に制限があることを警告する。過負荷信号は、感知された電流に比例する値であってもよく、及び/または、スイッチ550による電流の減少の程度を示す信号であってもよい。これには、2以上のノードからの電流制限警告信号を組み合わせることにより、両方の方向を表し、さらに、余剰需要または余剰電力の大きさを表すという利点がある。例えば、特定のセグメントが過負荷状態(例えば、電流容量の90%以内、95%以内、97%以内、またはそれ以上)になっているか、過負荷状態に近づきつつある場合、低優先度の負荷を作動させてセグメントの上流から電力を引き受けることが可能であり、そのセグメントに印加される電力を緩和する。
他の複数のノードは、グリッドに送る電力を少なくすることによって、及び/または、当該セグメントに流れる電流量が少なくなるよう自ノードの負荷を増やすことによって、過負荷状態または初期過負荷状態に応答することが可能である。連続的な感知によって円滑な制御を行うことができ、例えば、電源に近い低優先度の負荷が、遠くのノードでの過負荷問題を回避するよう円滑に電力を引き受けることが可能となる。
100〜108ボルトのマイクログリッド:小電力グリッド用の別の最適態様
本発明者は、多くのタイプの利用可能な太陽電池パネルについて、約(すなわち、±2ボルト、特に±1ボルト)108ボルトの公称最大電圧を生成するよう直列に接続できることを発見した。このような約108ボルトの直流電源は、ラップトップコンピュータのアダプタ、プリンタのアダプタ、モニタのアダプタ、携帯電話のアダプタなどに電力を供給するため直接利用できるので、これは最適な態様である。このように昇圧回路を必要としないことで、非常に効率が高まり、信頼性が高まり、費用が削減される。また、約108ボルトの直流から直流パルスへの変換は、はるかに簡単であり、このような太陽電池パネルによって(好ましくは、太陽電池パネルと最終用途製品との間に1つのコントローラ(例えば、MOSFET)と、任意のダイオードを使用するだけで)コーヒーメーカーやグリルなどの台所用電化製品を動かすことが可能となる。したがって、太陽電池パネルを備えた公称100〜108ボルトのグリッド電圧システムを、最大電圧約108ボルトの直列と、直列に接続することは、多くの実施形態において極めて有用である。このようなシステムとしては、多くの(コンピュータ用、携帯電話用、LED照明用)電源への直接接続、及び、温水器などの加熱器へのパルス直流接続が好ましい。以下、図7〜図12を参照しながら、使用例を説明する。
低集光条件向けの高効率太陽光昇圧回路
既存の太陽光電気機器にまつわる1つの問題は、その回路が、通常、高光量の太陽光電力用に設計されていることである。概して、低光量レベルでの効率は大幅に下がってしまう。マイクログリッドの太陽エネルギーを利用する本明細書で説明した多くの機器は、太陽エネルギーを適切な電圧及びインピーダンスに変換して電力線に供給している。個々の太陽電池パネルのほとんどにおいて、最大生産電力点は、グリッド電圧よりも低い電圧である。例えば、出力が18ボルトの太陽電池パネルは、50ボルトのマイクログリッドのために、約50ボルトまで昇圧する必要がある。さらに、パネル内で日陰になったり破損した1つのセルが全体に影響を与えてしまうという問題を避けるため、直列のパネル群(高電圧用)ではなく個々のパネルを昇圧することが好ましい。一般的には、この目的のためにブーストコントローラが利用される。
しかし、一般に入手可能なブーストコントローラは、最適電流及び最適電圧に設計されている。このような設計は、様々な可変要件の中から、インダクタ飽和電流及び最低電流を考慮している。特に、電流が非常に低い場合はインダクタンスと周波数を非常に高くする必要があるけれども、電流が非常に高い場合はインダクタンスと周波数を低くする必要がある。その結果、一定周波数を用いる機器は、高出力レベルでは効率が最適化されるが、光量が非常に少ない場合は効率が良くない。この問題は本分野において広く認識されていない。機器の宣伝や仕様書は小電力レベルを無視しており、さらに、一般的に、低光量レベルの電力は回収不可能または非経済的であるため無視されている。
一実施形態では、低電流出力レベルでパルス周波数を高くすることによって低光量レベルでの効率を自動的に調節する太陽光発電ブーストコンバータが設けられる。ほとんどの場合、周波数の設定は、周波数を確定するよう抵抗及び静電容量が選択されるRC回路によって行われる。しかし、別の実施形態において、周波数の設定はマイクロプロセッサの出力によって行われ、この中にRC制御クロック(または、水晶制御クロックの可能性が高い)が含まれていてもよい。一実施形態において、周波数の調整は、感知された太陽電池パネル出力電流または感知された光量に対して、それぞれ低電流レベル時、及び/または、低光量レベル時に周波数を高くすることによって応答する電圧制御発振器によって行われる。
この高効率アップコンバージョン装置のために、太陽光電力からの電流出力が感知される。センサとしては、ホール効果センサ、直列抵抗−電圧センサなど多様なセンサが知られている。また、太陽光発電の出力電流を間接的に判定するため、光自体を感知してもよい。感知された出力は、太陽光発電出力を高くしつつ、ブーストコンバータ回路においてパルス周波数を低くするために利用される。太陽光発電パネルからの電流を減らしつつ周波数を高くすることによって、昇圧回路は、インダクタがパルス間の蓄積エネルギーを失うロックアップ状態を避けることができ、これにより、低光量レベルでエネルギーをより効率的に使用することができる。
一実施形態において、光量または太陽電池パネルの電流が最大値の30%未満まで低下すると、周波数は少なくとも2倍になる。一実施形態において、光量または太陽電池パネルの出力電流が最大値の20%未満まで低下すると、周波数は少なくとも3倍になる。一実施形態において、光量または太陽電池パネルの出力電流が低下すると、周波数は少なくとも2倍を超える範囲で直線的に高くなる。
太陽エネルギーをグリッドノードに適用する代表的なアップコンバータ
図6は、グリッド600に接続された太陽電池パネル612の電圧を昇圧し、低光量レベル時に高効率の周波数制御を行いつつパネル電圧をグリッド電圧まで昇圧する装置の代表的な回路図である。好ましくは、この回路は、太陽電池パネルの出力が最大電圧状態または最大電圧に近い状態に低下するまで太陽電池パネルへの負荷を増やすように、太陽電池パネルの出力電圧に基づいてグリッドに対するデューティサイクルを変調することによって、太陽電池パネルからの電力出力を最大にする。最大電圧は、当該技術分野で公知のアルゴリズムに従って、マイクロプロセッサを有するMPPTコントローラによって決定するか、または、図6に示される単純回路によって設定及び利用することが可能である。
図6において、パルス変調器610は昇圧構成(インダクタ630とコンデンサ633がダイオード634により隔てられている)であり、MOSFET620を駆動する。これには、太陽電池パネルの給電電圧(太陽電池パネル612からの入力電圧)を615においてサンプリングし、基準値617と比較して、デューティサイクルを制御するフィードフォワード制御が利用される。この構成によって、太陽電池パネルから一層最適な太陽光発電が得られる。インダクタ630の大きさ、及び、ピン5,6におけるRC時定数回路(マイクロプロセッサ制御の出力周波数と置換可能)は、少なくともグリッド閾値電圧と同じ出力電圧、好ましくはグリッド閾値電圧より高い出力電圧を生成するように最適化される。これにより、太陽電池パネルから最大の太陽エネルギーを抽出することができ、太陽光発電の出力が高いとき、接続ノード650のグリッド電圧は平均グリッド電圧より若干高くなる可能性がある。
好ましい実施形態では、著しく低い太陽エネルギー電力で、より高い効率を達成する。この実施形態では、パネルから供給される太陽光電力(電流として測定されることが好ましい)が減少するにつれ、パルス幅変調周波数を高くする。一実施形態において、センサ642によって電流を連続的に感知し、感知された信号を反転バッファ643によってバッファリングし、フォトカプラ640を駆動する。このフォトカプラ640は、硫化カドミウム感光性抵抗645に接続されたLED644を備えている。この抵抗は並列接続抵抗646に印加され、反転バッファ643からの電流が減少するにつれて増加する。(本実施例における)抵抗645及び646からの抵抗を大きくすることにより、高出力に対して周波数を低くする。逆に、抵抗が小さいほど、低出力に対して周波数を高くする。これにより、各位相の最初に、インダクタに十分な磁界が格納されておらずロックアップするという昇圧回路のロックアップ問題が緩和される。本実施形態により、最大時の10%、最大時の5%、最大時の3%、さらには最大時の2%(太陽電池パネル製造業者の定義による)のような低光量レベルにおいても、効率的な発電が可能となる。このハードウェアの実施形態において、RC回路640は、硫化カドミウム感光性抵抗645を作動させるLED644を含んでおり、この感光性抵抗645が光に反応して、PWMコントローラ610のピン5、6に設けられた周波数設定回路において抵抗を変調する。
本実施形態におけるLED644及び感光性抵抗645は、バクトロール(vactrol)(シロネックスフォトカプラ(Silonex optocoupler)NSL−32SR2)の一部であることが好ましく、約15kHz〜約150kHzの周波数を調節することが好ましい。PWMチップ(TL494)は、決定された周波数でこのRC回路からPWMパルスを出力するが、別の実施形態において、周波数の制御とPWMパルスはマイクロプロセッサによって決定される。マイクロプロセッサは、電流センサからの信号入力に応答して、感知電流の減少に伴い周波数を高くする。
この回路は、良好な結果をもたらした。スプリアス騒音干渉を防ぐため、コイル630と制御回路の電力入力との間に簡単なフィルタリングが必要であったものの、電流出力による制御によって周波数を円滑に変化させた。一実施形態において、この回路の多くの部分またはその大半を、一つの集積回路で作成することが可能である。好ましい実施形態において、制御回路は、格納されたプログラムで動作するマイクロプロセッサであり、マイクロプロセッサのA/D入力を電圧の測定に利用し、デューティサイクル(及び、任意でMOSFETまたはIGBTなどの電力装置に送られるパルスの周波数)の制御に出力を利用する。一実施形態において、周波数制御は、周波数を変更またはリセットするマイクロプロセッサまたは他のハードウェアによって行われる。例えば、マイクロプロセッサは、並列ビットまたは直列ビットコマンドを専用の周波数発生チップ(ループロックカウンタなど)に出力することによって、自身で矩形波出力を生成すること、または、別のチップを制御することが可能である。
図示しない一実施形態において、パルス幅変調周波数は、電圧コントローラ発振器によって生成され、太陽電池パネル出力に応じて調整される。電流を直列抵抗またはホール効果装置によって測定し、感知された電圧を増幅して基準値と比較することが好ましい。低電流状態ではパルス幅変調周波数を高くし、高電流状態ではパルス幅変調周波数を低くする。好ましくは、太陽電池パネルの出力電流が継続的に減少すると、周波数は少なくとも2倍、または3倍、特に少なくとも5倍を超える範囲で継続的に高くなる。これにより、低光量時の電力の効率的な使用が改善される。
グリッド電力の使用
グリッド電圧のレベルは、コンピュータや携帯電話、及び最近の新型高効率モニタに広く使用されているバックブーストアダプタ及びバックアダプタを直接使用できるレベルであることが好ましい。使用の際は、グリッドに取り付けられた電源コンセントに、コンピュータまたは携帯電話のアダプタを挿し込むだけでよい。
直流電源で動作可能な多くの電気機器を直接接続することができる。また、多くの照明装置は、電圧変換を行わずに、グリッド電圧を用いるよう配線することができる。例えば、本発明者は、建物に48ボルトの直流電線を配線した。24ボルトの直列LEDライト(2個ずつ)及び12ボルトの直列LEDライト(4個ずつ)を48ボルトの家庭用グリッドに直接配線することによって、電圧変換を行わずに、従来の壁面スイッチを用いて照明の点灯と消灯を行った。
グリッドノードから出力を取り出すための代表的なダウンコンバータ
当該技術分野で公知のように、直流の低電圧機器は、降圧回路を介した降圧変換によって、より高い電圧のグリッドから容易に電力を受けることが可能である。本実施形態では、パルス幅変調回路によって駆動されるバックコンバータ(降圧型コンバータ)を使用し、インダクタンスと半導体スイッチ(IGBTまたはMOSFETなど)の組み合わせによって電圧を下げる。好ましくは、出力電圧をサンプリングして、PWM発生器のデューティサイクルを制御する。また、PWM発生器は、感知された負荷電圧信号を受け取り、半導体スイッチのゲート制御を行う出力信号のデューティサイクルを制御する専用チップ(LT494など)またはマイクロプロセッサであることが好ましい。
高出力機器に合わせた直流切換
通常、高出力機器(一般的には100ワットを超えるもの、特に200ワットを超えるもの、さらに特に500ワットを超えるもの)は、制御スイッチ、及び/または、内部サーモスタットの溶着を避けるためにパルス直流電源を必要とする。直流の家庭用グリッドから高出力機器(温水器、コーヒーメーカー、及び電気グリルなど)への電力供給は、スイッチ接点の溶着を避けるため、直流パルスを発することによって行われた。好ましくは、10ヘルツから10,000ヘルツまでの周波数に対して、少なくとも90%、より好ましくは95%以上の長いデューティサイクルが利用される。
一実施形態において、直流切換回路は、25〜1000ヘルツの切換矩形波パルスを供給するPWMコントローラを含む。このコントローラは、デューティサイクルを低くすることによって供給電圧の減少に応答するフィードバック回路を含むことが好ましい。例えば、目標電圧が105ボルトのグリッドノードに取り付けられる場合、ノード電圧が105ボルト(または、103ボルト、102ボルト、または100ボルトなどの他の設定値)を下回ると、直流切換回路はデューティサイクルを低くして補償する。一般的なPWMチップ(TL494)は、5ボルトの基準電圧と比較してサンプリングされた入力電圧を用いて、複数の誤差増幅器のうち1つとともに、上記動作を容易に実施することが可能である。
個人及び小企業向けグリッド建設キット
本明細書における自己調整型グリッドは、大銀行、政府系団体または銀行系団体に従属することを望まないかもしれない小規模ユーザに対して、自由と効率的なエネルギーを提供する。これが特に価値を示すのは、政府の不換通貨が価値を失ったときや、貧しさを増す生産者から前記大規模団体がさらに利益を絞り取る必要のあるときである。本願では、特に、説明書付きの簡単なキットを利用して、ユーザが自分の発電設備を購入して設置し、自分のグリッドノードを設置することを可能とする低電圧グリッドを提供する。
一実施形態において、新規ユーザがマイクログリッドに参入できるようにするため、少なくとも2つの装置を含むキットが販売及び使用される。2つの装置のうち1つ目の装置は、太陽光発電、風力または他の発電電力(太陽光発電が好ましい)をノード接続点でグリッドにアップロードする「アップバータ」である。このアップバータは、太陽電池パネルなどの変動電力源を取り付けるためのプラス端子接続とマイナス端子接続を備えることが好ましい。さらに、アップバータは、本明細書に記載されるマイクログリッドに接続するためのプラス端子及びマイナス端子を有する。これら2つのマイナス端子または2つのプラス端子は、共通端子であってもよい。
2つ目の装置は、接続されたグリッドに負荷を与える「ダウンバータ」である。このダウンバータは、ノードに接続するためのプラス端子及びマイナス端子を備えており、さらに、負荷に接続するための2つのコネクタを有する。一実施形態において、ダウンバータは、コンピュータまたは携帯電話をコンセントにつなぐための電源プラグを有する。一実施形態において、この電源プラグは、本明細書に記載されるスマートプラグである。一実施形態において、ダウンバータは、(300ワットを超える)高出力機器(湯沸しポット、または、グリルなどの加熱調理用電化製品など)をコンセントにつなぐための特別なプラグを有する。本実施形態では、家庭用電化製品に関連するスイッチの溶着を防ぐため、ダウンバータはパルス直流電源を供給する。
別の装置として、蓄電池または他のエネルギー貯蔵装置をグリッドに接続する電力貯蔵カプラを設けてもよい。これは容器またはボックスであることが好ましく、一実施形態において、リチウムまたは他のタイプの充電池を含んでいてもよい。この装置は、直流機器及び/または交流機器をつなぐためのコンセントを有することが好ましい。また、この装置は、貯蔵電力の利用可能性(貯蔵電力が占める割合)や充電/放電状況などをユーザに通知する1以上の信号装置(発光ダイオードなど)を有することが好ましい。一実施形態において、この装置は、低優先度を利用できる場合(少なくとも、より高いノード電圧または受信された通信信号による検出に従う)、グリッドからエネルギーを取り込む。一実施形態において、この装置は、現地で接続された太陽電池パネルまたは風力発電機などから装置の入力に接続される同じノード又は別の電線接続からエネルギーを得て、現地で電力を貯蔵する。一実施形態において、この装置は自地点でバックアップ電力の提供のみを行う(ここでも、装置自体との接続には、有線電線接続またはプラグイン接続を介することが好ましい)。別の実施形態において、電力貯蔵カプラは、取り付けられたノードを介してバックアップ電力をグリッドに供給する。これは、緊急信号などの信号に応答して行われてもよい。
一実施形態において、アップバータとダウンバータは一つのユニットとして提供される。理想的には、マイクロプロセッサが、接続された負荷電圧を感知し、感知した負荷電圧に基づいてどのように負荷を作動させるか決定する。関連実施形態において、個々の太陽電池パネル装置、及び/または、太陽電池パネル装置群は、各々のアップバータ・ボックスによってノードに別々に接続される。この後者の実施形態により、ユーザは、単に、より多くのパネル(または風力発電機)を購入し、その都度、ノードに追加のアップバータ・ボックスを付け足して、増えた発電機を接続するだけで電力容量を増やすことが可能となる。
グリッド電力の直接使用に特に効率的な最適態様
最も好ましいのは、目標直流グリッド電圧を約105ボルト(日本向け)または約125ボルト(米国向け)とすることである。これにより、バックコンバータ(降圧型コンバータ)、直流/交流コンバータまたは他のコンバータを介した変換によってエネルギーを損失することなく、コンピュータ、携帯電話、プリンタなどの装置に電力をダウンロードすることが可能となる。さらに、グリッド電圧は、スイッチ及びサーモスタットの破損を防ぐため直流パルスに単純変換した後であれば、高出力の家庭用電化製品(温水器、コーヒーメーカー、一部のオーブン、グリル及びフライパンなど)で直接使用することも可能である。
図7は、負荷によって直接使用される電圧と同様の電圧を有する直流グリッドからのダウンロードに関するいくつかの実施形態を要約した図である。グリッド700は、目標電圧が直流105ボルトであり、ノード710においてアップロードボックス720に接続されており、このアップロードボックス720はブーストコンバータを介して太陽電池パネルに接続されている。別の実施形態(図示省略)では、複数の太陽電池パネルを直列に接続して、グリッド電圧と等しいか、これより若干高い(好ましくは10ボルト未満高い)最大電圧を達成する。ノード710も、ダウンコンバータボックス730を介して、コンピュータの電源アダプタ、プリンタの電源アダプタ、携帯電話の電源アダプタ、及びステレオやラジオの電源アダプタに直流を直接供給する。ダウンコンバータボックス730は、単なる接続ボックスであり、バック変換回路またはブースト変換回路を持たず、実質的に損失がない。一実施形態において、ダウンコンバータボックス730は、グリッド電圧監視回路を含んでおり、グリッド電圧が、閾値(目標電圧より低い)よりも低下したことを感知すると同時に、コンセントにつながれた家庭用電化製品への電力を停止または減少させる。例えば、ダウンコンバータボックス730は、ノード710においてグリッド700の電圧が約100ボルト(日本向け実施形態)または約120〜約110ボルト(米国向け実施形態)まで低下した場合、コンセントにつながれた家庭用電化製品への電力を停止または減少させる。
また、ノード710にはボックス740が電気的に取り付けられている。これは、上述の直流切換回路を備えており、電気コンロまたはアイロンなどの家庭用電化製品のコンセントをこのボックスにつないで、直流パルスを受け取ることができる。好ましくは、ボックス740内の回路は、グリッド電圧が所定の電圧(例えば、設定ノード電圧、または、これより高いか低い別の電圧としてもよい)を下回った場合、コンセントにつながれた家庭用電化製品に合わせて直流パルスのデューティサイクルを低くする。
さらに、ノード710にはボックス750が取り付けられている。これは、バックコンバータ(降圧型コンバータ)、及び/または、フライバックトランスを介して、グリッド電圧を低電圧に変換するものである。ここで言う低電圧とは、5ボルト及び12ボルトのいずれか、またはその両方を指す。
またさらに、ノード710にはボックス760が取り付けられている。これは、グリッド電圧を、冷蔵庫または他の電動機器への電力供給に適した約100〜120ボルトの交流電力に変換するものである。コンプレッサのモータなどのモータは高い起動パルスを必要とするので、大きな始動コンデンサが望まれる。少なくとも0.1ファラッド、より好ましくは、少なくとも1ファラッドの始動コンデンサが含まれることが望ましい。
加えて、ノード710にはボックス770が取り付けられている。これは、バッテリー772、バッテリー充電回路774、及び、照明回路への出力776を備えている。バッテリーと出力776との間に電圧変換が介在しないことが好ましい。一実施形態において、バッテリーは12ボルトの鉛蓄電池を2個直列につないだものであり、照明回路は入力電力が約24ボルトの市販のLEDライトを1つ以上含んでいる。上記バッテリーの充電は、高光量条件時(ノード電圧が高い、現地太陽光発電の供給電力が高いなど)のみ行われることが好ましい。LEDを点灯するために必要な電力は非常に小さいため、小規模設備の場合、バッテリーを大型とする必要はなく(好ましくは1000ワット時未満、より好ましくは250ワット時未満)、余剰電力が利用可能なときのみ充電するようにしてもよい。ボックス770の回路内の閾値ノード電圧をより高く設定することが好ましく、及び/または、ノードへのアップロード電力または太陽光レベルの感知を利用してバッテリーの充電タイミングを制御することが好ましい。小型のバッテリーを備えたボックス770は、小型のバッテリーを備えた、旧来の電話線ケーブルからなるグリッド用途が好ましい。
一実施形態において、ボックス770は、別の直流出力777及び778をさらに備えている。これらは、例えば、出力が5ボルト及び12ボルトのUSBとすることができ、バッテリー電力から変換されたものでもよいし、任意で、バッテリーを用いずグリッド電力から変換されたものでもよい。一実施形態において、太陽電池パネルはコントローラを介してこのバッテリーに接続され、これに対する入力がボックス770に含まれてもよい。
ボックス730〜770は、1個または複数個をユーザに個別に供給してもよいし、より大きなボックスの一部として組み合わせて供給してもよい。一実施形態において、1個以上のアップロードボックス720と1個以上のダウンロードボックス730〜770を含むキットを、ユーザに提供または販売してもよい。ノード間電線は、このキットの一部として供給してもよいし、ホームセンターで購入することも可能である。
電力会社由来の電力とローカルグリッド電力との交換及び/または置換
一実施形態では、電力のレジリエンス(回復力、復元力)が徐々に与えられる。すなわち、ローカルグリッドを累進的エネルギー依存に利用することができる。一実施形態では、後述の実施形態で説明されるように、現地生産されたエネルギーを利用して、電力会社から購入した電力と置き換えたり、電力会社から購入した電力を増補したりする。
PPT(パルス光熱)太陽負荷コントローラは、太陽電池パネルの最大電圧近くまで太陽電池パネルに負荷を与えるフォワード・フィードバック・システムを有することが好ましい。
ローカルグリッドまたは独立電力の使用による商用電力の補充/置換
図8は、停電時にバックアップ電力と商用電力から電力を補充する安価なダウンロードボックスを示す。これは、グリッドから充電可能なバッテリーバックアップを容易に提供する。図示していないが、商用電力は、直接接続せず、絶縁変圧器を用いることが好ましい。2列のバーLEDディスプレイは、ローカルグリッドが電力会社由来の電力と比べてどの程度貢献しているかを示す。この図に示されるコンセントは、高優先度の直流負荷の家庭用電化製品(ラップトップコンピュータ及び携帯電話の充電器など)に電力を供給する。これには、バックアップとして商用電力系統を利用する。ローカルグリッドの電力が不十分なとき、ローカルグリッドと商用電力系統の両方が、負荷によって消費される電力に貢献する。好ましくは、所定の時間におけるローカルグリッド電力と系統電力の相対的消費量を示すため、2セグメントのLEDディスプレイ(8セグメントずつが好ましい)が用いられる。また、ローカルグリッド電力と系統電力の存在を示すため、LED表示灯を用いることが好ましい。
図9は、図8の回路の代表的実施例を示す。ローカルグリッド及び商用電力系統から使用される電力は、図示されるように、各線の直列抵抗によって監視されることが好ましい。また、この抵抗は、0.01オーム、または、0.001〜0.05オームであることが好ましい。各直列抵抗センサで低下した電圧を増幅し、基準値と比較して、LEDディスプレイなどの電力信号出力を駆動する。一実施形態において、この回路及び他の回路のための発電を行うため、12ボルトの電力供給装置を別に用いた。コンセントは、変圧器を持たない装置(コンピュータのアダプタ、プリンタのアダプタ、携帯電話の充電器など)に電力を供給する。
図10は、ローカルグリッド(図中左側)に接続され、日常的な使用時及び商用電力系統の停電時に高品質の直流電力を供給するダウンロードボックスを示す。これは、24ボルト(図示したもの)または48ボルトのシステムであることが好ましい。
120ボルトの交流を22〜28ボルトの直流にするインバータから電力を受けるLEDライトをLowes社から入手した。インバータを取り外して廃棄し、埋め込み式ライトのLED部分を図示のように直接接続して使用した。図示した24ボルトのシステムの場合、12ボルトの鉛蓄電池を2個接続して、夜間照明用電力とバックアップ電力を提供する。PWMコントローラを用いて電池を充電し、ローカルグリッドから24ボルトの電力を提供する。
上記ボックスは、PWMコントローラに給電するため108ボルトのバックコンバータ(降圧型コンバータ)を含んでいることが好ましい。PWMコントローラは、ボックス内部に設けてもよいが、市販のコントローラは安価であり、図示のように外部に設けることができる。後者の場合、そのような充電コントローラの大部分は最高入力電圧が約35ボルトまたは45ボルトであるため、バックコンバータ(降圧型コンバータ)を設けて、ローカルグリッド電圧を使用可能なレベルの低電圧まで下げることが必要であった。この図には、緊急時などの状況において冷蔵庫などの装置に電力を供給するため、外部に設けられた24ボルト直流/120ボルト交流インバータも示されている。図10のダウンロードボックスは、オフグリッド照明に対して通常の夜間照明を提供することが可能であるとともに、バックアップ電力を提供することが可能である。このダウンロードボックスは、少なくともバッテリー状態モニタを含んでもよい。
図11は、温水器、電気ヒーター及び台所用電化製品(コーヒーポット及び電気グリルなど)に高電流直流電力を提供するダウンロードボックスを示す。このダウンロードボックスは、ローカルグリッド電力を主に使用することによって使用時にある程度のレジリエンス(回復力、復元力)を提供し、必要に応じて系統電力を追加している。系統電力はローカルグリッドの目標電圧より低い電圧で分離することが好ましい。ローカルグリッドの目標電圧は、ローカルグリッド上の近隣ノード(または同一ノード)に電力を供給するため使用される直列接続の太陽電池パネルに関して設定された標準最大電圧よりも少し低い(例えば、2〜10ボルト低い)ことが理想的である。これは、接続された太陽電池パネルの最大電圧がパネル温度の上昇に伴い少しずつ低下するからである。当業者は、地理的条件や現地条件に応じて、目標値を適切な低さに設定することになる。米国市場の場合、商用電力系統からの入力電力を供給するため、120ボルトを100ボルトに下げる変圧器(日本の電圧に合わせて製造販売されるもの)を用いることが最も効率的である。その理由は、絶縁変圧器の価格が安く、容易に入手できるからである。好ましい絶縁変圧器の図示は省略するが、日本国内での実用的な実施例では、適切な電圧を利用して、商用電力系統(100ボルト交流)からの直流(120ボルト)をローカルグリッドの太陽電池パネルの最大電圧(130ボルト)に合わせることに成功した。図8に示すように、相対的電力使用量を表示するディスプレイを用いることが好ましいが、バックアップバッテリーへの入力は推奨されない。代わりに、そのような電化製品は日照時間中に使用すべきである。
最大電圧108ボルトの太陽光発電入力システム
アップロードボックスは、最大電圧108ボルトを発電するため、直列/並列に配置された太陽電池パネルに適切に接続されることが好ましい。市販の多くの太陽電池パネルは、最大電圧が27ボルト(±1)または36ボルト(±1)であり、それぞれ4直列または3直列に接続して、108ボルトを得ることができると判明した。一実施形態において、最大電圧が108ボルトのこれらのパネル群は、ローカルグリッド(逆流防止ダイオードを備えていることが好ましい)に直接接続することができ、エネルギーを浪費する回路をこれ以上設けずに使用することができる。ローカルグリッドに接続された低優先度及び高優先度の機器には、直接接続されたこれらの太陽電池パネルを最適電圧である108ボルトの近く(好ましくは100〜105ボルト)に維持するよう負荷を与えるため、必要に応じて負荷を加える適切なトリガー電圧が設定される。
一実施形態において、接続された太陽電池パネルの最大電圧は、より高い値(130ボルト、150ボルト、またはそれ以上など)であり、アップロードボックスは、PPTまたはMPPTを利用して約100〜108ボルトなどのローカルグリッド電圧を生成する。本実施形態では、一般的にPPTを利用して、最大電圧状態までパネルに負荷を与えるようにパルスデューティサイクルを調節する。好ましくは、PPT回路は、太陽電池パネル入力電圧を感知し、接続されたローカルグリッド電圧を感知し、最大電圧(温度補償されていてもよい)またはその近く(例えば、10ボルト以内、好ましくは5ボルト以内、好ましくは2ボルト以内)まで太陽電池パネルに負荷を与える。
一実施形態において、接続された太陽電池パネルの最大電圧は、より低い値(54ボルト、36ボルト、または72ボルトなど)であり、アップロードボックスは、ブーストコンバータを利用して約100〜108ボルトなどのローカルグリッド電圧を生成する。図12に示す例では、最大電圧が54ボルトの出力パネルアレイが、ブーストコンバータを有するボックスに接続される。前記ブーストコンバータは、適当な電圧(54ボルトなど)までパネルに負荷を与える(できれば、さらに低い電圧まで温度補償されていることが好ましい)。ブーストコンバータは、ローカルノード接続電圧を監視し、デューティサイクルを調整することによって、本実施例では109.5ボルトのローカルグリッド電圧を出力するよう設定される。本明細書を参照した当業者は、多種多様な電圧や構成を思いついて実行に移すことになるだろう。
当該技術に関する各引用は、これに言及することによりその全ての内容が本明細書に具体的に組み込まれる。詳細には、ネットワーク技術、使用されるアルゴリズム、ならびに、ネットワーク内のルーティング、ネットワーク接続の探索、アップデート、最大データフローの最適化に使用されるハードウェアに関する引用が、特に本明細書に組み込まれる。また、ルーティング決定のための意思決定、ネットワークノードにおける記録などに関するデータフローの概念及びその使用も、データフローの概念を電気の流れに置き換えて組み込まれる。そのような文献に記載される情報管理(双方向クエリ)は、パラレルマイクロプロセッサベースのノード性能管理を利用する文脈において、情報の流れを電流の流れに置き換えて組み込まれる。
記載スペースの制限により、当業者が容易に思いつく実施形態をこれ以上説明することは不可能である。しかし、そのような全ての実施形態及び考え得る代替回路は、添付の請求項及び将来補正される請求項の範囲に含まれるものである。また、本願の主題に関して、ここで本発明者による係属中の特許出願(発明の名称“Optimum use of solar electricity”(「太陽電気の最適利用」)、米国公開日:2013年12月12日、米国公開番号:2013/0327077)に具体的に言及することにより、その全ての内容が本明細書に組み込まれる。
30 ボックス
31 入力側直流電源
32 電源プラグ
33 電子バルブ
34 センサ回路
35 コントローラ
390 直流パワーグリッド
410、420、430、440、450 地点(ビル、アパート、家屋など)
460、470 絶縁された太陽電池パネル設備
480 絶縁された風力発電設備
490 電力線(電線グリッド:点線)
A〜H/図4 電源位置ノード
I〜L/図4 追加ノード
510 回路
520 電流センサ
530 信号
540 位相幅変調回路
545 電線
550 位相幅変調スイッチ
600 グリッド
610 パルス変調器(PWMコントローラ)
612 太陽電池パネル
615 サンプリング
617 基準値
620 MOSFET
630 インダクタ
633 コンデンサ
634 ダイオード
640 フォトカプラ(RC回路)
642 センサ
643 反転バッファ
644 LED
645 硫化カドミウム感光性抵抗
646 並列接続抵抗
650 接続ノード
700 グリッド
710 ノード
720 アップロードボックス
730 ダウンコンバータボックス
740、750、760、770 ボックス
772 バッテリー
774 バッテリー充電回路
776 照明回路への出力
777、778 直流出力

Claims (38)

  1. グリッド電圧を感知する多数の接続点を有し、感知された接続グリッド電圧が目標電圧よりも高い場合に接続点のグリッド条件が「高」となるよう、かつ、感知された接続グリッド電圧が目標電圧よりも低い場合に接続点のグリッド条件が「低」となるよう規定された目標電圧を有する直流電力グリッドであって、
    前記グリッドは、
    離れた地点の少なくとも2つの接続点のそれぞれにおいて、高優先度の負荷及び低優先度の負荷を備えているとともに、
    太陽光電力の入力接続点を少なくとも2つ備えており、
    前記接続点が「低」の場合、前記接続点は高優先度の負荷にグリッドから電力を供給するが、低優先度の負荷には電力を供給せず、前記接続点が「高」の場合、前記接続点は高優先度の負荷と低優先度の負荷の両方にグリッドから電力を供給する
    ことを特徴とする直流電力グリッド。
  2. 前記2つの太陽光電力の入力接続点のそれぞれが、各々の接続点からグリッドに余剰電力を供給することを特徴とする請求項1に記載のグリッド。
  3. さらに、規定の最大電圧及び上限負荷が1以上の接続点に設けられており、前記1以上の接続点は、過電圧状態を防ぐため、1つの接続点のグリッド電圧が前記規定の最大電圧に近づくか到達したとき、より多くの電力を消費する接続点であることを特徴とする請求項1に記載のグリッド。
  4. 前記上限負荷が低優先度の負荷であることを特徴とする請求項3に記載のグリッド。
  5. 感知された電圧を受け取り、少なくとも1つの負荷を制御することによって、1つの接続点におけるグリッド電力の流れを管理する1以上のマイクロプロセッサを備えていることを特徴とする請求項1に記載のグリッド。
  6. 前記1以上のマイクロプロセッサが、1つの接続点において少なくとも2つの負荷と1つの電力源を制御することを特徴とする請求項5に記載のグリッド。
  7. 前記1以上のマイクロプロセッサが、2以上の接続点において複数の負荷と1つの電力源を制御することを特徴とする請求項6に記載のグリッド。
  8. 前記少なくとも2つの太陽光電力の入力接続点が、離れた地点の前記少なくとも2つの接続点と同じであることを特徴とする請求項1に記載のグリッド。
  9. さらに、規定の最大電圧及び太陽光以外の電力源が1つの接続点に設けられており、前記1つの接続点は、過電圧状態を防ぐため、前記1つの接続点のグリッド電圧が前記規定の最大電圧に近づくか到達したとき、太陽光以外の電力源からグリッドへの電力供給を停止または減少させる接続点であることを特徴とする請求項1に記載のグリッド。
  10. 前記上限負荷が別の電力系統であることを特徴とする請求項3に記載のグリッド。
  11. 1以上の地点で測定可能な特徴的な設定閾値電圧を有する直流電力グリッドであって、
    (A)直流電力グリッド上の異なる地点に設けられる2以上の太陽光発電接続ステーションと、
    (B)直流電力グリッド上の異なる地点に設けられる2以上のエネルギーユーザ接続ステーションと
    を備えており、
    前記太陽光発電接続ステーションのそれぞれが、前記直流電力グリッドに電力を供給する1以上の太陽電池パネルと、太陽光発電された直流をグリッド電圧に変換するブーストコンバータとを備えるものであって、
    前記ブーストコンバータは、前記1以上の地点における電圧の比較に基づき前記接続ステーションにおいて前記1以上の太陽電池パネルを電力グリッドに接続するものであり、
    前記エネルギーユーザ接続ステーションのそれぞれが、前記接続ステーションでの直流電力グリッド電圧に応答して制御される少なくとも1つの電力負荷を備えている
    ことを特徴とする直流電力グリッド。
  12. 前記2以上の太陽光発電接続ステーションは、前記2以上のエネルギーユーザ接続ステーションと同じ地点にあることを特徴とする請求項11に記載の直流電力グリッド。
  13. 請求項11に記載の直流電力グリッドの中で説明されるエネルギーユーザ接続ステーションであって、低電圧域において電力を取り出す高優先度ユーザ、及び、高電圧域のみにおいて電力を取り出す低優先度ユーザの少なくとも一方を含んでいることを特徴とするエネルギーユーザ接続ステーション。
  14. 直流電力グリッドのどこかで測定された直流電力グリッド電圧が高優先度ユーザによる電力取り出し中に閾値よりも低くなった場合、高優先度ユーザが取り出した電力が、減少されるか、遅延時間の間、一時停止されるか、または、減少と一時停止の両方がなされることを特徴とする請求項13に記載のエネルギーユーザ接続ステーション。
  15. 前記遅延時間が無作為に決定されることを特徴とする請求項14に記載のエネルギーユーザ接続ステーション。
  16. 直流電力グリッドの周波数が閾値よりも低くなった場合、前記遅延時間が延長されることを特徴とする請求項14に記載のエネルギーユーザ接続ステーション。
  17. 高優先度ユーザの消費電力率は、測定グリッド電圧を一定の範囲内に維持するため、測定グリッド電圧の変化に応じて制御されることを特徴とする請求項14に記載のエネルギーユーザ接続ステーション。
  18. 偶発的な動力供給を受ける誘導負荷を直流から守る直流スマートコンセントであって、
    負荷用の電源接続と、
    負荷への新しい接続を感知する回路と、
    負荷への新しい接続を感知し、新しい接続を感知すると作動する、負荷の誘導反応を検出するための電圧対電流センサと、
    誘導負荷を感知すると負荷への電力供給開始を中断または防止する遮断器と、
    直流スマートコンセントが負荷を受け取っていないことをユーザに警告する信号装置と
    を備えることを特徴とする直流スマートコンセント。
  19. 少なくとも、負荷への新しい接続を感知する前記回路、及び、遮断器が、マイクロプロセッサによって制御されることを特徴とする請求項21に記載の直流スマートコンセント。
  20. 電圧微分回路及び電流微分回路を備えており、負荷を感知した時点または負荷に接続した時点から、前記電圧微分回路は電力を負荷に接続すると同時に電圧と時間の関係を感知し、前記電流微分回路は電力を負荷に接続すると同時に電流と時間の関係を感知し、差動電圧と差動電流とを比較すると電流が電圧より進んでいる場合に遮断器を作動させることを特徴とする請求項21に記載の直流スマートコンセント。
  21. 電圧センサと、電流センサと、前記電圧センサ及び電流センサからの入力を受け取り、前記遮断器を制御するマイクロプロセッサとを備えていることを特徴とする請求項21に記載の直流スマートコンセント。
  22. 差動電圧及び電流を検出する演算増幅器を備えていることを特徴とする請求項23に記載の直流スマートコンセント。
  23. 負荷を感知すると同時に、前記回路は感知電圧がより小さい直流電力を供給し、負荷の状態を判定した後、通常の負荷使用電力まで電圧を上げることを特徴とする請求項21に記載の直流スマートコンセント。
  24. 太陽光発電の電力源とその電力源に接続された直流グリッドとの間に設けられる太陽電池パネルブーストインバータであって、太陽電池パネル出力を低い電圧からより高い接続グリッド電圧まで昇圧する位相幅変調回路を備えており、感知された負荷電圧ではなく感知された太陽電池パネル出力電圧に応答してグリッドへの出力を変調するために、少なくとも位相幅、周波数、または繰り返し数を制御することを特徴とする太陽電池パネルブーストインバータ。
  25. 太陽電池パネルの電力または周囲光が感知され、感知された太陽電池パネルの光が少ない条件では周波数を低くすることを特徴とする請求項27に記載の太陽電池パネルブーストインバータ。
  26. 太陽電池パネルの電力または周囲光が感知され、感知された太陽電池パネルの光が少ない条件では、低光量条件で高い効率を維持するため、ブースト回路で使用されるインダクタンスを増加させることを特徴とする請求項27に記載の太陽電池パネルブーストインバータ。
  27. 前記太陽電池パネルが、少なくとも2枚の太陽電池パネルを備えており、これらの太陽電池パネルが前記太陽電池パネルブーストインバータに別々に接続され、その出力が直列に使用されることを特徴とする請求項27に記載の太陽電池パネルブーストインバータ。
  28. 電力の受け渡しを行う多数の接続点を有するとともに、1以上の規定の目標電圧を有する電力グリッドであって、
    さらに、少なくとも2つの再生可能エネルギー電力の入力、及び、少なくとも1つの負荷を備えており、
    各再生可能エネルギー電力の入力は、再生可能エネルギー電力とグリッド接続点との間に制御回路を備えており、前記制御回路は、グリッド電圧に関係なく再生可能エネルギー電力の入力を最大化するよう制御され、
    前記少なくとも1つの負荷は、グリッド電圧が規定の第一目標電圧を超えないよう負荷を制御する回路を備えており、前記少なくとも2つの入力は、最大電力を供給するよう制御されるがグリッド電圧を制御せず、前記少なくとも1つの負荷が、過電圧状況にならないようグリッド電圧を制御することを特徴とする電力グリッド。
  29. 各再生可能エネルギー電力の入力用の前記制御回路は、感知された電力の入力電圧または感知された電力に基づいて、パルス幅変調周波数、パルス幅変調デューティタイム、及びパルス繰り返し数のうち少なくとも1つを制御することを特徴とする請求項31に記載の電力グリッド。
  30. 前記再生可能エネルギー電力の入力が、風力発電機、1以上の太陽電池パネル、水力発電機、及び潮力発電機からなる群より選択されることを特徴とする請求項31に記載の電力グリッド。
  31. 前記グリッドが直流グリッドであり、前記再生可能エネルギーが太陽電気であることを特徴とする請求項31に記載の電力グリッド。
  32. 少なくとも2つの負荷を備えており、第一の負荷は、少なくとも時折は低優先度の負荷であって、グリッド電圧を所望の範囲内に維持するよう制御され、第二の負荷は、少なくとも時折は、グリッド電圧を維持するための制御を受けない高優先度の負荷であることを特徴とする請求項31に記載の電力グリッド。
  33. 前記負荷が1以上の温水発熱体であることを特徴とする請求項31に記載の電力グリッド。
  34. 前記少なくとも2つの入力は、グリッド電圧が規定の第二目標電圧を超える場合に前記再生可能エネルギー電力から受け取る電力を少なくする制御回路をさらに備えていることを特徴とする請求項31に記載の電力グリッド。
  35. 前記規定の第二目標電圧が前記規定の第一目標電圧よりも高いことを特徴とする請求項37に記載の電力グリッド。

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