JP2016092461A - ノイズ低減装置及びノイズ低減方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】FM放送受信に際して様々な態様で発生する音声帯域におけるビートノイズ成分を、適切に低減する。【解決手段】第1検出部151Aが、RF処理ユニット120から送られた中間周波信号(FM変調信号)IFDの振幅変化から第1ビートノイズ周波数候補を検出する。また、第2検出部152が、検波ユニット130から送られた検波信号(FM変調信号を検波した後の音声信号)DTDから第2ビートノイズ周波数候補を検出する。そして、ノイズ低減処理部155が、第1ビートノイズ周波数候補及び第2ビートノイズ周波数候補に基づいてビートノイズ周波数を特定し、検波信号DTDにおけるビートノイズ成分を低減させる。【選択図】 図2
Description
本発明は、ノイズ低減装置、ノイズ低減方法及びノイズ低減プログラム、並びに、当該ノイズ低減プログラムが記録された記録媒体に関する。
従来から、FM放送の放送波を受信して処理し、放送音声を出力する放送受信装置が広く普及している。こうした放送受信装置による出力音声に含まれることがあるノイズ音の一つとして、いわゆるビートノイズ音がある。
かかるビートノイズ音の原因となるビートノイズ成分が音声信号の帯域内にあると、音声成分とビートノイズ成分との識別が難しい。そこで、固定的に配置された周囲の電子装置等におけるクロック信号に由来するビートノイズ成分を低減させる技術が提案されている(特許文献1参照:以下、「従来例」という)。
この従来例の技術では、放送受信中にビートノイズが発生した場合には、周囲の電子装置等におけるクロック信号の周波数を変化させる。この結果、周囲の電子装置等におけるクロック信号に由来するビートノイズの発生が防止されるようになっている。
上述した従来例の技術では、周囲の電子装置等におけるクロック信号に由来するビートノイズであれば、その発生を確実に防止することができる。しかしながら、ビートノイズの要因は様々であり、周囲の電子装置等におけるクロック信号に由来するものばかりではない。このため、従来例の技術では、様々な周波数を有するビートノイズ成分が周囲環境から混入してくる場合には、ビートノイズ音を低減させることができなかった。
また、固定的に配置された周囲の電子装置等に由来するビートノイズ成分であれば、ビートノイズ成分の周波数を予め調べておき、その周波数成分だけを低減させることによりビートノイズ音を低減させることが考えられる。しかしながら、この方法によっても、様々な周波数を有するビートノイズ成分が周囲環境から混入してくる場合には、ビートノイズ音を低減させることができなかった。
このため、FM放送受信に際して様々な態様で発生する音声帯域におけるビートノイズ成分を、適切に低減できる技術が望まれている。かかる要請に応えることが、本発明が解決すべき課題の一つとして挙げられる。
請求項1に記載の発明は、FM変調信号の振幅変化から第1ビートノイズ周波数候補を検出する第1検出部と;前記FM変調信号を検波した後の音声信号から第2ビートノイズ周波数候補を検出する第2検出部と;前記第1ビートノイズ周波数候補及び前記第2ビートノイズ周波数候補に基づいてビートノイズ周波数を特定し、前記音声信号のビートノイズ成分を低減させるノイズ低減処理部と;を備えることを特徴とするノイズ低減装置である。
請求項8に記載の発明は、FM変調信号を検波した後の音声信号におけるビートノイズ成分を低減させるノイズ低減装置において使用されるノイズ低減方法であって、前記FM変調信号の振幅変化から第1ビートノイズ周波数候補を検出する第1検出工程と;前記音声信号から第2ビートノイズ周波数候補を検出する第2検出工程と;前記第1ビートノイズ周波数候補及び前記第2ビートノイズ周波数候補に基づいてビートノイズ周波数を特定し、前記音声信号のビートノイズ成分を低減させるノイズ低減処理工程と;を備えることを特徴とするノイズ低減方法である。
請求項9に記載の発明は、FM変調信号を検波した後の音声信号におけるビートノイズ成分を低減させるノイズ低減装置が有するコンピュータに、請求項8に記載のノイズ低減方法を実行させる、ことを特徴とするノイズ低減プログラムである。
請求項10に記載の発明は、FM変調信号を検波した後の音声信号におけるビートノイズ成分を低減させるノイズ低減装置が有するコンピュータにより読み取り可能に、請求項9に記載のノイズ低減プログラムが記録されている、ことを特徴とする記録媒体である。
以下、本発明の実施形態を、添付図面を参照して説明する。なお、以下の説明及び図面においては、同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
[第1実施形態]
まず、本発明の第1実施形態を、図1〜図10を参照して説明する。
まず、本発明の第1実施形態を、図1〜図10を参照して説明する。
<構成>
図1には、本発明の第1実施形態に係るノイズ低減装置150Aを備える放送受信装置100Aの概略的な構成がブロック図にて示されている。なお、放送受信装置100Aは、FM放送波を受信する放送受信装置となっている。
図1には、本発明の第1実施形態に係るノイズ低減装置150Aを備える放送受信装置100Aの概略的な構成がブロック図にて示されている。なお、放送受信装置100Aは、FM放送波を受信する放送受信装置となっている。
図1に示されるように、放送受信装置100Aは、アンテナ110と、RF処理ユニット120と、検波ユニット130と、ノイズ低減装置150Aとを備えている。また、放送受信装置100Aは、アナログ処理ユニット160と、スピーカユニット170と、入力ユニット180と、制御ユニット190とを備えている。
上記のアンテナ110は、放送波を受信する。アンテナ110による受信結果は、信号RFSとして、RF処理ユニット120へ送られる。
上記のRF処理ユニット120は、制御ユニット190から送られた選局指令CSLに従って、選局すべき希望局の信号を信号RFSから抽出する選局処理を行い、所定の中間周波数帯の成分を有する中間周波信号IFDを生成する。そして、RF処理ユニット120は、生成された中間周波信号IFDを、検波ユニット130及びノイズ低減装置150Aへ送る。このRF処理ユニット120は、入力フィルタと、高周波増幅器(RF−AMP:Radio Frequency-Amplifier)と、バンドパスフィルタ(以下、「RFフィルタ」とも呼ぶ)とを備えている。また、RF処理ユニット120は、ミキサ(混合器)と、中間周波フィルタ(以下、「IFフィルタ」とも呼ぶ)と、AD(Analogue to Digital)変換器と、局部発振回路(OSC)とを備えている。
ここで、入力フィルタは、アンテナ110から送られた信号RFSの低周波成分を遮断するハイパスフィルタである。高周波増幅器は、入力フィルタを通過した信号を増幅する。RFフィルタは、高周波増幅器から出力された信号のうち、高周波帯の信号を選択的に通過させる。ミキサは、RFフィルタを通過した信号と、局部発振回路から供給された局部発振信号とを混合する。
IFフィルタは、ミキサから出力された信号のうちの中間周波数帯の信号から、予め定められた中間周波数範囲の信号を選択して通過させる。AD変換器は、IFフィルタを通過した信号をデジタル信号に変換する。この変換結果は、中間周波信号IFDとして、検波ユニット130及びノイズ低減装置150Aへ送られる。
なお、局部発振回路は、電圧制御等により発振周波数の制御が可能な発振器等を備えて構成される。この局部発振回路は、制御ユニット190から送られた選局指令CSLに従って、選局すべき希望局に対応する周波数の局部発振信号を生成し、ミキサへ供給する。
上記の検波ユニット130は、RF処理ユニット120から送られた中間周波信号IFDを受ける。そして、検波ユニット130は、中間周波信号IFDに対して検波処理を施し、検波結果を検波信号DTDとして、ノイズ低減装置150Aへ送る。ここで、検波信号DTDは、音声帯域の信号となっている。
上記のノイズ低減装置150Aは、検波ユニット130から送られた検波信号DTD、及び、RF処理ユニット120から送られた中間周波信号IFDを受ける。そして、ノイズ低減装置150Aは、検波信号DTDにおけるビートノイズ成分を低減して、信号AODを生成する。こうして生成された信号AODは、アナログ処理ユニット160へ送られる。
なお、ノイズ低減装置150Aの構成の詳細については、後述する。
上記のアナログ処理ユニット160は、ノイズ低減装置150Aから送られた信号AODを受ける。そして、アナログ処理ユニット160は、制御ユニット190による制御のもとで、出力音声信号AOSを生成し、生成された出力音声信号AOSをスピーカユニット170へ送る。
かかる機能を有するアナログ処理ユニット160は、DA(Digital to Analogue)変換部と、音量調整部と、パワー増幅部とを備えて構成されている。ここで、DA変換部は、ノイズ低減装置150Aから送られた信号AODを受ける。そして、DA変換部は、信号AODをアナログ信号に変換する。DA変換部によるアナログ変換結果は音量調整部へ送られる。
音量調整部は、DA変換部から送られたアナログ変換結果の信号を受ける。そして、音量調整部は、制御ユニット190からの音量調整指令VLCに従って、アナログ変換結果の信号に対して音量調整処理を施す。なお、音量調整部は、第1実施形態では、電子ボリューム素子等を備えて構成されている。音量調整部による音量調整結果の信号は、パワー増幅部へ送られる。
パワー増幅部は、音量調整部から送られた音量調整結果の信号を受ける。そして、パワー増幅部は、音量調整結果の信号をパワー増幅する。なお、パワー増幅部は、パワー増幅器を備えている。パワー増幅部による増幅結果である出力音声信号AOSは、スピーカユニット170へ送られる。
上記のスピーカユニット170は、スピーカを備えている。このスピーカユニット170は、アナログ処理ユニット160から送られた出力音声信号AOSに従って、音声を再生出力する。
上記の入力ユニット180は、放送受信装置100Aの本体部に設けられたキー部、あるいはキー部を備えるリモート入力装置等により構成される。ここで、本体部に設けられたキー部としては、不図示の表示ユニットに設けられたタッチパネルを用いることができる。また、キー部を有する構成に代えて、音声入力する構成を採用することもできる。入力ユニット180への入力結果は、入力データIPDとして制御ユニット190へ送られる。
上記の制御ユニット190は、入力ユニット180から送られた入力データIPDを受ける。この入力データIPDの内容が選局指定であった場合には、制御ユニット190は、指定された希望局に対応する選局指令CSLを生成して、RF処理ユニット120へ送る。また、入力データIPDの内容が音量調整指定であった場合には、制御ユニット190は、指定された音量調整指定に対応する音量調整指令VLCを生成して、アナログ処理ユニット160へ送る。
《ノイズ低減装置150Aの構成》
次に、上記のノイズ低減装置150Aの構成について説明する。
次に、上記のノイズ低減装置150Aの構成について説明する。
ノイズ低減装置150Aは、図2に示されるように、第1検出部151Aと、第2検出部152とを備えている。また、ノイズ低減装置150Aは、ノイズ低減処理部155と、逆フーリエ変換部(IFFT部)156とを備えている。
上記の第1検出部151Aは、RF処理ユニット120から送られた中間周波信号IFD、及び、後述する第2検出部152から送られたスペクトルFFDを受ける。そして、第1検出部151Aは、中間周波信号IFDにおけるビートノイズ成分候補に対応する周波数である第1ビートノイズ周波数候補の検出を行う。かかる第1検出部151Aによる検出結果は、第1ビートノイズ周波数候補情報NF1として、ノイズ低減処理部155へ送られる。
なお、第1検出部151Aの構成の詳細については、後述する。
上記の第2検出部152は、検波ユニット130から送られた検波信号DTDを受ける。そして、第2検出部152は、検波信号DTDにおけるビートノイズ成分候補に対応する周波数である第2ビートノイズ周波数候補の検出を行う。かかる機能を有する第2検出部152は、フーリエ変換部(以下、「FFT部」という)221と、第2検出処理部222とを備えている。
ここで、上記のFFT部221は、検波ユニット130から送られた検波信号DTDを受ける。そして、FFT部221は、検波信号DTDにフーリエ変換を施し、検波信号DTDのパワースペクトルを算出する。かかる算出されたパワースペクトルは、スペクトルFFDとして、第1検出部151A、ノイズ低減処理部155及び第2検出処理部222へ送られる。
また、上記の第2検出処理部222は、FFT部221から送られたスペクトルFFDを受ける。そして、当該スペクトルFFDに基づいて、第2ビートノイズ周波数候補の検出処理を行う。第2検出処理部222による検出処理の結果は、第2ビートノイズ周波数候補情報NF2として、ノイズ低減処理部155へ送られる。
なお、第2検出処理部222による第2ビートノイズ周波数候補の検出処理については、後述する。
上記のノイズ低減処理部155は、第2検出部152(より詳しくは、FFT部221)から送られたスペクトルFFDを受ける。また、ノイズ低減処理部155は、第1検出部151Aから送られた第1ビートノイズ周波数候補情報NF1、及び、第2検出部152から送られた第2ビートノイズ周波数候補情報NF2を受ける。そして、ノイズ低減処理部155は、第1ビートノイズ周波数候補情報NF1及び第2ビートノイズ周波数候補情報NF2に基づいて、スペクトルFFDに含まれるビートノイズ成分を低減させる。こうして得られたビートノイズ成分の低減結果は、ノイズ低減スペクトルNRDとして、IFFT部156へ送られる。
なお、ノイズ低減処理部155によるノイズ低減処理については、後述する。
上記のIFFT部156は、ノイズ低減処理部155から送られたノイズ低減スペクトルNRDを受ける。そして、IFFT部156は、ノイズ低減スペクトルNRDに逆フーリエ変換を施す。かかる逆フーリエ変換の結果は、信号AODとして、アナログ処理ユニット160へ送られる。
(第1検出部151Aの構成)
次いで、第1検出部151Aの構成について説明する。
次いで、第1検出部151Aの構成について説明する。
第1検出部151Aは、図3に示されるように、包絡線信号生成部211と、FFT部212とを備えている。また、第1検出部151Aは、変調度検出部213Aと、第1検出処理部215とを備えている。
上記の包絡線信号生成部211は、不図示の遅延器、乗算器、加算器等を備えて構成される。この包絡線信号生成部211は、RF処理ユニット120から送られた中間周波信号IFDを受ける。そして、包絡線信号生成部211は、中間周波信号IFDに関する包絡線信号ENVを生成する。こうして生成された包絡線信号ENVは、FFT部212へ送られる。
上記のFFT部212は、包絡線信号生成部211から送られた包絡線信号ENVを受ける。そして、FFT部212は、包絡線信号ENVにフーリエ変換を施して、包絡線信号ENVのパワースペクトルを算出する。かかる算出されたパワースペクトルは、スペクトルFTRとして、第1検出処理部215へ送られる。
上記の変調度検出部213Aは、第2検出部152から送られたスペクトルFFDを受ける。そして、変調度検出部213Aは、スペクトルFFDの合計エネルギに基づいて、変調度MDRを検出する。こうして検出された変調度MDRは、第1検出処理部215へ送られる。
上記の第1検出処理部215は、FFT部212から送られたスペクトルFTR、及び、変調度検出部213Aから送られた変調度MDRを受ける。そして、第1検出処理部215は、スペクトルFTR及び変調度MDRに基づいて、第1ビートノイズ周波数候補の検出処理を行う。第1検出処理部215による検出処理の結果は、第1ビートノイズ周波数候補情報NF1として、ノイズ低減処理部155へ送られる。
なお、第1検出処理部215による第1ビートノイズ周波数候補の検出処理については、後述する。
<動作>
次に、以上のように構成されたノイズ低減装置150Aの動作について、第1検出部151Aによる第1ビートノイズ周波数候補の検出、第2検出部152による第2ビートノイズ周波数候補の検出、及び、ノイズ低減処理部155によるノイズ低減処理に主に着目して説明する。
次に、以上のように構成されたノイズ低減装置150Aの動作について、第1検出部151Aによる第1ビートノイズ周波数候補の検出、第2検出部152による第2ビートノイズ周波数候補の検出、及び、ノイズ低減処理部155によるノイズ低減処理に主に着目して説明する。
前提として、入力ユニット180には既に利用者により選局指定が入力されており、指定された希望局に対応する選局指令CSLが、RF処理ユニット120へ送られているものとする。また、入力ユニット180には既に利用者により音量調整指定が入力されており、指定された音量調整態様に対応する音量調整指令VLCが、アナログ処理ユニット160へ送られているものとする(図1参照)。
こうした状態で、アンテナ110で放送波を受信すると、信号RFSが、アンテナ110からRF処理ユニット120へ送られる。そして、RF処理ユニット120において、選局すべき希望局の信号が中間周波数帯の信号に変換された後、AD変換が行われる。RF処理ユニット120は、このAD変換の結果を、中間周波信号IFDとして、検波ユニット130及びノイズ低減装置150Aへ送る(図1参照)。
中間周波信号IFDを受けると、検波ユニット130が、中間周波信号IFDに対して検波処理を施す。そして、検波ユニット130は、検波結果を、検波信号DTDとして、ノイズ低減装置150Aへ送る(図1参照)。
中間周波信号IFD及び検波信号DTDを受けると、ノイズ低減装置150Aは、検波信号DTDに含まれるノイズ成分の低減を実行する。かかるノイズ成分の低減に際して、第1検出部151Aが、中間周波信号IFD及びスペクトルFFDに基づく第1ビートノイズ周波数候補情報NF1の検出を行う。また、第2検出部152が、検波信号DTDに基づく第2ビートノイズ周波数候補情報NF2の検出を行う。そして、ノイズ低減処理部155が、第1ビートノイズ周波数候補情報NF1及び第2ビートノイズ周波数候補情報NF2に基づくノイズ低減処理を行う。
《第1ビートノイズ周波数候補の検出処理》
次に、第1検出部151Aによる第1ビートノイズ周波数候補の検出処理について説明する。
次に、第1検出部151Aによる第1ビートノイズ周波数候補の検出処理について説明する。
かかる第1ビートノイズ周波数候補の検出処理に際して、第1検出部151Aでは、包絡線信号生成部211が中間周波信号IFDを受ける(図3参照)。中間周波信号IFDを受けると、包絡線信号生成部211は、中間周波信号IFDの包絡線を生成する。そして、包絡線信号生成部211は、生成された包絡線信号ENVをFFT部212へ送る。
なお、図4(A)には、中間周波信号IFDの波形例が示されている。また、図4(B)には、包絡線信号ENVの波形例が示されている。
包絡線信号ENVを受けると、FFT部212は、包絡線信号ENVにフーリエ変換を施して、包絡線信号ENVのパワースペクトルを算出する。そして、FFT部212は、算出されたパワースペクトルを、スペクトルFTRとして、第1検出処理部215へ送る。
なお、図5(A)には、スペクトルFTRの波形例が示されている。かかるスペクトルFTRの波形のみでは、第1ビートノイズ周波数候補の有無を判断することはできない。しかしながら、ビートノイズ成分が存在する場合には、図5(B)に示されるように、スペクトルFTRの時間平均を算出して得られる時間平均スペクトルATRでは、他の周波数成分のレベルと比べて突出したピークレベル及び細いピーク幅を有するピークが現れることになる。
上述した包絡線信号生成部211及びFFT部212における処理と並行して、スペクトルFFDを受けた変調度検出部213Aが、当該スペクトルFFDに基づいて、変調度MDRを検出する。ここで、変調度検出部213Aは、上述したように、スペクトルFFDの合計エネルギに基づいて、変調度MDRを検出する。そして、変調度検出部213Aは、検出された変調度MDRを第1検出処理部215へ送る。
なお、変調度を検出するのは、変調度が高いと、ビートノイズ成分が含まれていない場合であっても、時間平均スペクトルATR中に、突出したピークレベル及び細いピーク幅を有するピークが現れる可能性があるからである。これは、以下の理由による。
ビートノイズ成分が含まれておらず、かつ、上述したRF処理ユニット120におけるミキサから出力された中間周波数帯の信号(以下、「中間信号」呼ぶ)のスペクトルFMDの全てが、図6(A)に示されるように、IFフィルタの通過帯域内である場合には、図6(B)の示されるように包絡線信号ENVのレベルはほぼ一定となる。しかしながら、FM放送信号の変調度が高くなり、中間信号のスペクトルFMDの一部が、図6(C)に示されるように、IFフィルタの通過帯域外となると、図6(D)に示されるように、包絡線信号ENVの波形に歪が含まれるようになる。
このため、放送局が単音の音声信号を送信した場合、変調度が高いと、当該単音が中間周波信号IFDの振幅成分に反映され、包絡線信号ENVの波形が歪むことがある。こうした事態が発生すると、ビートノイズ成分が含まれていないにもかかわらず、ビートノイズ成分が含まれている場合と同様に、時間平均スペクトルATRにおいて他の周波数成分のレベルと比べて突出したピークレベル及び細いピーク幅を有するピークが現れる可能性があることになる。
そこで、第1実施形態では、変調度検出部213Aにより変調度MDRを検出し、検出された変調度MDR及び時間平均スペクトルATRに基づいて、第1検出処理部215が第1ビートノイズ周波数候補の検出処理を行うようになっている。
(第1検出処理部215における処理)
次に、第1検出処理部215における処理について説明する。
次に、第1検出処理部215における処理について説明する。
第1検出処理部215は、図7に示されるように、まず、ステップS11において、FFT部212から新たなスペクトルFTRを受けたか否かを判定する。ステップS11における判定の結果が否定的であった場合(ステップS11:N)には、処理はステップS12へ進む。
ステップS12では、第1検出処理部215が、変調度検出部213Aから新たな変調度MDRを受けたか否かを判定する。ステップS12における判定の結果が否定的であった場合(ステップS12:N)には、処理はステップS11へ戻る。一方、ステップS12における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS12:Y)には、処理は、後述するステップS15へ進む。
上述したステップS11における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS11:Y)には、処理はステップS13へ進む。このステップS13では、第1検出処理部215が、最近の所定期間長の期間に受けたスペクトルFTRの時間平均である新たな時間平均スペクトルATRを算出する。そして、処理はステップS14へ進む。
なお、「所定期間長」は、ビートノイズ成分が、時間平均スペクトルATRにおいて他の周波数成分のレベルと比べて突出したピークレベル及び細いピーク幅を有するようにさせる、との観点から、実験、シミュレーション、経験等に基づいて、予め定められる。
ステップS14では、第1検出処理部215が、変調度検出部213Aから新たな変調度MDRを受けたか否かを判定する。ステップS14における判定の結果が否定的であった場合(ステップS14:N)には、処理は、後述するステップS16へ進む。
ステップS14における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS14:Y)には、処理はステップS15へ進む。このステップS15では、第1検出処理部215が、最新の変調度MDRに対応する第1閾値LVTH1を決定する。そして、処理はステップS16へ進む。
なお、定性的には、変調度MDRが高いほど、第1閾値LVTH1が大きくなる。そして、変調度MDRと第1閾値LVTH1との定量的な関係は、実験、シミュレーション、経験等に基づいて、予め定められる。
ステップS16では、第1検出処理部215が、時間平均スペクトルATRにおいてピーク値が第1閾値LVTH1を超えるピークを抽出する。引き続き、第1検出処理部215は、抽出されたピークに対応する周波数を、個別第1ビートノイズ周波数候補NF1j(j=1,…)として検出する。そして、第1検出処理部215は、検出された個別第1ビートノイズ周波数候補NF1jの全てを、第1ビートノイズ周波数候補情報NF1としてノイズ低減処理部155へ送る。
ここで、第1検出処理部215は、抽出されたピークにおいてピーク値となっている周波数が19kHz未満の場合には、当該周波数を、個別第1ビートノイズ周波数候補として検出する。また、第1検出処理部215は、抽出されたピークにおいてピーク値となっている周波数が19kHzを超える場合には、当該周波数から38kHzを差し引いた値の絶対値を、個別第1ビートノイズ周波数候補として検出する。
なお、個別第1ビートノイズ周波数候補が検出されなかった場合には、第1検出処理部215は、個別第1ビートノイズ周波数候補が検出されなかった旨を、第1ビートノイズ周波数候補情報NF1としてノイズ低減処理部155へ送るようになっている。
こうしてステップS16の処理が終了すると、処理はステップS11へ戻る。以後、ステップS11〜S16の処理が繰り返される。
《第2ビートノイズ周波数候補の検出処理》
次に、第2検出部152による第2ビートノイズ周波数候補の検出処理について説明する。
次に、第2検出部152による第2ビートノイズ周波数候補の検出処理について説明する。
かかる第2ビートノイズ周波数候補の検出処理に際して、第2検出部152では、FFT部221が、検波ユニット130から送られた検波信号DTDを受ける。引き続き、FFT部221は、検波信号DTDにフーリエ変換を施し、検波信号DTDのスペクトルを算出する。そして、FFT部221は、当該フーリエ変換の結果を、スペクトルFFDとして、第2検出処理部222へ送る。なお、上述したように、FFT部221は、第1検出部151A及びノイズ低減処理部155へもスペクトルFFDを送る(図2参照)。
なお、図8(A)には、スペクトルFFDの波形例が示されている。かかるスペクトルFFDの波形のみでは、ビートノイズ周波数候補の有無を判断することはできない。しかしながら、ビートノイズ成分が存在する場合には、スペクトルFFDの時間平均を算出して得られる時間平均スペクトルAFDでは、図8(B)に示されるように、他の周波数成分のレベルと比べて突出したピークレベル及び細いピーク幅を有するピークが現れることになる。
(第2検出処理部222における処理)
次に、第2検出処理部222における処理について説明する。
次に、第2検出処理部222における処理について説明する。
第2検出処理部222は、図9に示されるように、まず、ステップS21において、FFT部221から新たなスペクトルFFDを受けたか否かを判定する。ステップS21における判定の結果が否定的であった場合(ステップS21:N)には、ステップS21の処理が繰り返される。
新たなスペクトルFFDを受け、ステップS21における判定の結果が肯定的となると(ステップS21:Y)、処理はステップS22へ進む。このステップS22では、第2検出処理部222が、最近の所定期間長の期間に受けたスペクトルFFDの時間平均である新たな時間平均スペクトルAFDを算出する。
なお、第1実施形態では、ステップS22において採用する所定期間長は、上述したステップS13において採用する所定期間長と同一の期間長となっている。
次に、ステップS23において、第2検出処理部222が、時間平均スペクトルAFDにおいてピーク値が第2閾値LVTH2を超えるピークを抽出する。引き続き、第2検出処理部222は、抽出されたピークにおいてピーク値となっている周波数を、個別第2ビートノイズ周波数候補NF2k(k=1,…)として検出する。そして、第2検出処理部222は、検出された個別第2ビートノイズ周波数候補NF2kの全てを、第2ビートノイズ周波数候補情報NF2としてノイズ低減処理部155へ送る。
なお、個別第2ビートノイズ周波数候補が検出されなかった場合には、第2検出処理部222は、個別第2ビートノイズ周波数候補が検出されなかった旨を、第2ビートノイズ周波数候補情報NF2としてノイズ低減処理部155へ送るようになっている。
こうしてステップS23の処理が終了すると、処理はステップS21へ戻る。以後、ステップS21〜S23の処理が繰り返される。
《ノイズ低減処理部155によるノイズ低減処理》
次いで、ノイズ低減処理部155によるノイズ低減処理について説明する。
次いで、ノイズ低減処理部155によるノイズ低減処理について説明する。
かかるノイズ低減処理に際しては、図10に示されるように、まず、ステップS31において、ノイズ低減処理部155が、第1検出部151Aから新たな第1ビートノイズ周波数候補情報NF1を受けたか否かを判定する。ステップS31における判定の結果が否定的であった場合(ステップS31:N)には、処理は、後述するステップS33へ進む。
ステップS31における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS31:Y)には、処理はステップS32へ進む。このステップS32では、ノイズ低減処理部155が、当該新たな第1ビートノイズ周波数候補情報NF1に基づいて、新たな第3ビートノイズ周波数候補情報を算出し、内部に保持している第3ビートノイズ周波数候補情報NF3を当該新たな第3ビートノイズ周波数候補情報に更新する。
例えば、新たな第1ビートノイズ周波数候補情報NF1の内容が「個別第1ビートノイズ周波数候補が検出されなかった旨」であった場合には、それまでの第3ビートノイズ周波数候補情報NF3に個別第3ビートノイズ周波数候補NF3p(p=1,…)が含まれていたとしても、ノイズ低減処理部155は、それらをクリアする。また、新たな第1ビートノイズ周波数候補情報NF1に個別第1ビートノイズ周波数候補NF1j(j=1,…)が含まれている場合には、ノイズ低減処理部155は、音声周波数帯内の周波数であることを条件として、周波数NF1j,2×NF1j,…,M×NF1jという個別第1ビートノイズ周波数候補NF1j(j=1,…)の数の最大でM倍の数の周波数を、新たな個別第3ビートノイズ周波数候補NF3p(p=1,…)として内部に保持する。そして、処理はステップS33へ進む。
なお、「自然数M」は、個別第1ビートノイズ周波数候補としては検出されなかったが、検出された個別第1ビートノイズ周波数候補に関連してノイズ低減を行う周波数候補を適切に抽出するとの観点から、実験、シミュレーション、経験等により予め定められる。第1実施形態では、自然数Mとして、「3」が採用されている。この結果、上述した図5(B)に示される例のように、個別第1ビートノイズ周波数候補として周波数NF11のみが検出された場合には、第1実施形態では、音声周波数帯内の周波数であることを条件として、NF31(=NF11),NF32(=2×NF11),NF33(=3×NF11)という3種類の周波数が、個別第3ビートノイズ周波数として内部に保持される。
ステップS33では、ノイズ低減処理部155が、第2検出部152から新たな第2ビートノイズ周波数候補情報NF2を受けたか否かを判定する。ステップS33における判定の結果が否定的であった場合(ステップS33:N)には、処理は、後述するステップS35へ進む。
ステップS33における判定の結果が肯定的であった場合(ステップS33:Y)には、処理はステップS34へ進む。このステップS34では、ノイズ低減処理部155が、当該新たな第2ビートノイズ周波数候補情報NF2における個別第2ビートノイズ周波数候補NF2k(k=1,…)を、そのまま、新たな個別第2ビートノイズ周波数NF2k(k=1,…)として内部に保持する。上述した図8(B)に示される例のように、個別第2ビートノイズ周波数候補として周波数NF21,NF22が検出された場合には、NF21,NF22という2種類の周波数に、内部の個別第2ビートノイズ周波数候補が更新される。そして、処理はステップS35へ進む。
なお、新たな第2ビートノイズ周波数候補情報NF2の内容が「個別第2ビートノイズ周波数候補が検出されなかった旨」であった場合には、内部に保持されていた第2ビートノイズ周波数候補情報NF2に個別第2ビートノイズ周波数候補NF2k(k=1,…)が含まれていたとしても、ノイズ低減処理部155は、それらをクリアする。
ステップS35では、ノイズ低減処理部155が、内部に保持されている個別第2ビートノイズ周波数候補NF2k(k=1,…)及び個別第3ビートノイズ周波数候補NF3p(p=1,…)に基づいて、ビートノイズ周波数を特定する。かかる特定に際しては、ノイズ低減処理部155は、内部に保持されている個別第2ビートノイズ周波数候補NF2k(k=1,…)のそれぞれと、内部に保持されている個別第3ビートノイズ周波数候補NF3p(p=1,…)のそれぞれとを比較する。そして、ノイズ低減処理部155は、許容範囲で一致した周波数を、ビートノイズ周波数として特定する。
次に、ステップS36において、ノイズ低減処理部155が、スペクトルFFDにおけるビートノイズ周波数の成分を所定の割合で低減させることにより、ノイズ低減スペクトルNRDを算出する。そして、ノイズ低減処理部155は、算出されたノイズ低減スペクトルNRDをIFFT部156へ送る。
ステップS36の処理が終了すると、処理はステップS31へ戻る。以後、ステップS31〜S36の処理が繰り返される。
上記のように生成されたノイズ低減スペクトルNRDを受けると、IFFT部156は、ノイズ低減スペクトルNRDに逆フーリエ変換を施す。そして、IFFT部156は、逆フーリエ変換の結果を、信号AODとしてアナログ処理ユニット160へ送る。
さて、ノイズ低減装置150Aから送られた信号AODを受けると、アナログ処理ユニット160では、DA変換部、音量調整部及びパワー増幅部による信号処理が順次施され、出力音声信号AOSが生成される。そして、アナログ処理ユニット160は、生成された出力音声信号AOSをスピーカユニット170へ送る(図1参照)。この結果、スピーカユニット170が、出力音声信号AOSに従って、音声を再生出力する。
以上説明したように、第1実施形態では、アンテナ110によるFM変調信号の受信結果である信号RFSが、RF処理ユニット120及び検波ユニット130により順次処理されて、検波信号(音声信号)DTDが生成される。この検波信号DTD及びRF処理ユニット120により生成された中間周波信号IFD(FM変調信号)を受けると、ノイズ低減装置150Aが、検波信号DTDに含まれるビートノイズ成分の低減を行う。
かかるビートノイズ成分の低減に際して、ノイズ低減装置150Aでは、第1検出部151Aが、FM変調信号を反映した中間周波信号IFDの振幅変化から第1ビートノイズ周波数候補を検出する。また、第2検出部152が、FM変調信号を検波した後の音声信号から第2ビートノイズ周波数候補を検出する。そして、ノイズ低減処理部155が、第1ビートノイズ周波数候補及び第2ビートノイズ周波数候補に基づいてビートノイズ周波数を特定し、検波信号DTDにおけるビートノイズ成分を低減させる。
したがって、第1実施形態によれば、FM放送受信に際して様々な態様で発生する音声帯域におけるビートノイズ成分を、適切に低減できる。
また、第1実施形態では、ノイズ低減装置150Aは、第1ビートノイズ周波数候補の所定自然数倍の周波数であって、かつ、第2ビートノイズ周波数候補に含まれる周波数を、ビートノイズ周波数として特定する。このため、合理的に、かつ、精度良くビートノイズ周波数を特定することができる。
また、第1実施形態では、第1検出部151Aにおいては、包絡線信号生成部211が検出した中間周波信号IFDの包絡線信号ENVのスペクトルFTRを、FFT部212が算出する。そして、第1検出処理部215が、スペクトルFTRを時間平均した時間平均スペクトルATRに基づいて、第1ビートノイズ周波数候補を検出する。このため、簡易に、かつ、確実に、第1ビートノイズ周波数候補を検出することができる。
また、第1実施形態では、第1検出部151Aにおいて、時間平均スペクトルATR、及び、変調度検出部213Aにより検出された変調度MDRに基づいて、第1ビートノイズ周波数候補を検出する。このため、FM変調度が高い場合における第1ビートノイズ周波数候補の誤検出を有効に抑制できる。
また、第1実施形態では、第2検出部152においては、FFT部221が算出した検波信号DTDのスペクトルFFDの時間平均である時間平均スペクトルAFDに基づいて、第2検出処理部222が、第2ビートノイズ周波数候補を検出する。このため、簡易に、かつ、確実に、第2ビートノイズ周波数候補を検出することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を、図11を主に参照して説明する。
次に、本発明の第2実施形態を、図11を主に参照して説明する。
<構成>
第2実施形態に係るノイズ低減装置は、上述した第1実施形態に係るノイズ低減装置100Aと比べて、第1検出部151Aに代えて、図11に示される構成の第1検出部151Bを備える点、及び、第2検出部152がスペクトルFFDを第1検出部151Bへは送らない点が異なっている。以下、かかる相違点に着目して説明する。
第2実施形態に係るノイズ低減装置は、上述した第1実施形態に係るノイズ低減装置100Aと比べて、第1検出部151Aに代えて、図11に示される構成の第1検出部151Bを備える点、及び、第2検出部152がスペクトルFFDを第1検出部151Bへは送らない点が異なっている。以下、かかる相違点に着目して説明する。
なお、以下の説明においては、第1検出部151Bを備えるノイズ低減装置を「ノイズ低減装置150B」と記すものとする。また、第2実施形態に係るノイズ低減装置150Bを備える放送受信装置を「放送受信装置100B」と記すものとする。さらに、放送受信装置100Bは、第1検出部151Aに代えて第1検出部151Bを備える点以外は、上述したノイズ低減装置150Aと同様に構成されているものとする。
上記の第1検出部151Bは、図11に示されるように、上述した第1検出部151Aと比べて、変調度検出部213Aに代えて変調度検出部213Bを備えている点が異なっている。この変調度検出部213Bは、検波ユニット130から送られた検波信号DTDを受ける。そして、変調度検出部213Bは、検波信号DTDの振幅レベルに基づいて、変調度MDRを検出する。こうして検出された変調度MDRは、第1検出処理部215へ送られる。
<動作>
以上のように構成された放送受信装置100Bの動作について、第1検出部151Bによる第1ビートノイズ周波数候補の検出処理に主に着目して説明する。
以上のように構成された放送受信装置100Bの動作について、第1検出部151Bによる第1ビートノイズ周波数候補の検出処理に主に着目して説明する。
かかる第1ビートノイズ周波数候補の検出処理に際して、第1検出部151Bでは、第1検出部151Aの場合と同様に、包絡線信号生成部211が中間周波信号IFDを受ける。中間周波信号IFDを受けると、包絡線信号生成部211は、中間周波信号IFDの包絡線を生成する。そして、包絡線信号生成部211は、生成された包絡線信号ENVとして、FFT部212へ送る(図11参照)。
包絡線信号ENVを受けると、FFT部212は、包絡線信号ENVにフーリエ変換を施して、包絡線信号ENVのスペクトルを算出する。そして、FFT部212は、フーリエ変換の結果(スペクトル)は、スペクトルFTRとして、第1検出処理部215へ送る(図11参照)。
上述した包絡線信号生成部211及びFFT部212における処理と並行して、検波信号DTDを受けた変調度検出部213Bが、当該検波信号DTDに基づいて、変調度MDRを検出する。ここで、変調度検出部213B、上述したように、検波信号DTDの振幅レベルに基づいて、変調度MDRを検出する。そして、変調度検出部213Bは、検出された変調度MDRを第1検出処理部215へ送る。
かかる第1ビートノイズ周波数候補の検出以外については、ノイズ低減装置150Bでは、ノイズ低減装置150Aの場合と同様の処理が実行される。すなわち、第1ビートノイズ周波数候補の検出処理以外については、放送受信装置100Bでは、放送受信装置100Aの場合と同様の処理が実行される。
以上説明したように、第2実施形態では、上述した第1実施形態と同等の動作を行うので、第1実施形態の場合と同様の効果を奏することができる。
[実施形態の変形]
本発明は、上記の第1及び第2実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
本発明は、上記の第1及び第2実施形態に限定されるものではなく、様々な変形が可能である。
例えば、上記の第1及び第2実施形態では、第1ビートノイズ周波数候補情報NF1に基づく第3ビートノイズ周波数候補情報NF3の生成に際して利用する自然数Mとして「3」を採用するようにした。これに対し、自然数Mを「1」又は「2」としてもよいし、「4」以上としてもよい。
また、上記の第1及び第2実施形態では、スペクトルFFDにおけるビートノイズ周波数の成分を所定の割合で低減するようにした。これに対し、時間平均スペクトルAFDにおいて第2閾値LVTH2を超えたピーク値の周波数がビートノイズ周波数であると特定されたときには、当該ピーク値に対応する割合でスペクトルFFDにおけるビートノイズ周波数の成分を低減させるようにしてもよい。
また、上記の第1及び第2実施形態では、IFフィルタの通過帯域が一定であるものとして変調度MDRを検出するようにした。しかしながら、FM放送波の電界強度が低い場合には、IFフィルタの通過帯域を意図的に狭めると、上述した変調度が高い場合と同様に、包絡線信号ENVが歪むことがある。
すなわち、ビートノイズ成分が含まれておらず、IFフィルタの通常の通過帯域に中間信号のスペクトルFMDの全てが、図6(A)を再掲する図12(A)に示されるように、IFフィルタの通過帯域内である場合には、図6(B)を再掲する図12(B)に示されるように包絡線信号ENVのレベルはほぼ一定となる。しかしながら、IFフィルタの通過帯域を意図的に狭めた結果、中間信号のスペクトルFMDの一部が、図12(C)に示されるように、IFフィルタの通過帯域外となると、図12(D)に示されるように、包絡線信号ENVの波形に歪が含まれるようになる。
このため、上記のようにIFフィルタの通過帯域を狭める可能性がある場合には、IFフィルタの通過帯域の幅に応じて、検出される変調度MDRが変化することになる。かかる事態における第1ビートノイズ周波数候補の誤検出を抑制するため、例えば、制御ユニット190が、IFフィルタの通過帯域を第1検出処理部215へ通知するようにし、第1検出処理部215が、検出された変調度MDR及びIFフィルタの通過帯域に基づいて、第1閾値LVTH1を決定するようにしてもよい。
なお、上記の第1又は第2実施形態における検波ユニット、ノイズ低減装置及び制御ユニットを中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)等を備えた演算手段としてのコンピュータとして構成し、予め用意されたプログラムを当該コンピュータで実行することにより、上記の実施形態における処理の一部又は全部を実行するようにしてもよい。このプログラムはハードディスク、CD−ROM、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、当該コンピュータによって記録媒体から読み出されて実行される。また、このプログラムは、CD−ROM、DVD等の可搬型記録媒体に記録された形態で取得されるようにしてもよいし、インターネットなどのネットワークを介した配信の形態で取得されるようにしてもよい。
150 … ノイズ低減装置
151A,151B … 第1検出部
152 … 第2検出部
155 … ノイズ低減処理部
211 … 包絡線信号生成部
212 … FFT部(第1スペクトル算出部)
213A,213B … 変調度検出部
215 … 第1検出処理部
221 … FFT部(第2スペクトル算出部)
222 … 第2検出処理部
151A,151B … 第1検出部
152 … 第2検出部
155 … ノイズ低減処理部
211 … 包絡線信号生成部
212 … FFT部(第1スペクトル算出部)
213A,213B … 変調度検出部
215 … 第1検出処理部
221 … FFT部(第2スペクトル算出部)
222 … 第2検出処理部
Claims (10)
- FM変調信号の振幅変化から第1ビートノイズ周波数候補を検出する第1検出部と;
前記FM変調信号を検波した後の音声信号から第2ビートノイズ周波数候補を検出する第2検出部と;
前記第1ビートノイズ周波数候補及び前記第2ビートノイズ周波数候補に基づいてビートノイズ周波数を特定し、前記音声信号のビートノイズ成分を低減させるノイズ低減処理部と;
を備えることを特徴とするノイズ低減装置。 - 前記ビートノイズ周波数は、前記第1ビートノイズ周波数候補の所定自然数倍の周波数であって、かつ、前記第2ビートノイズ周波数候補に含まれる周波数である、ことを特徴とする請求項1に記載のノイズ低減装置。
- 前記第1検出部は、
前記FM変調信号の包絡線信号を生成する包絡線信号生成部と;
前記生成された包絡線信号のスペクトルを算出する第1スペクトル算出部と;
前記包絡線信号のスペクトルの時間平均に基づいて、前記第1ビートノイズ周波数候補を検出する第1検出処理部と;
を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のノイズ低減装置。 - 前記第1検出部は、前記音声信号に基づいて前記FM変調信号の変調度を検出する変調度検出部を更に備え、
前記第1検出処理部は、前記包絡線信号のスペクトルの時間平均及び前記検出された変調度に基づいて、前記第1ビートノイズ周波数候補を検出する、
ことを特徴とする請求項3に記載のノイズ低減装置。 - 前記変調度検出部は、前記音声信号の振幅レベルに基づいて前記FM変調信号の変調度を検出する、ことを特徴とする請求項4に記載のノイズ低減装置。
- 前記変調度検出部は、前記音声信号のスペクトルに基づいて前記FM変調信号の変調度を検出する、ことを特徴とする請求項4に記載のノイズ低減装置。
- 前記第2検出部は、
前記音声信号のスペクトルを算出する第2スペクトル算出部と;
前記音声信号のスペクトルの時間平均に基づいて、前記第2ビートノイズ周波数候補を検出する第2検出処理部と;
を備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のノイズ低減装置。 - FM変調信号を検波した後の音声信号におけるビートノイズ成分を低減させるノイズ低減装置において使用されるノイズ低減方法であって、
前記FM変調信号の振幅変化から第1ビートノイズ周波数候補を検出する第1検出工程と;
前記音声信号から第2ビートノイズ周波数候補を検出する第2検出工程と;
前記第1ビートノイズ周波数候補及び前記第2ビートノイズ周波数候補に基づいてビートノイズ周波数を特定し、前記音声信号のビートノイズ成分を低減させるノイズ低減処理工程と;
を備えることを特徴とするノイズ低減方法。 - FM変調信号を検波した後の音声信号におけるビートノイズ成分を低減させるノイズ低減装置が有するコンピュータに、請求項8に記載のノイズ低減方法を実行させる、ことを特徴とするノイズ低減プログラム。
- FM変調信号を検波した後の音声信号におけるビートノイズ成分を低減させるノイズ低減装置が有するコンピュータにより読み取り可能に、請求項9に記載のノイズ低減プログラムが記録されている、ことを特徴とする記録媒体。
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JP2016178473A (ja) * | 2015-03-20 | 2016-10-06 | パイオニア株式会社 | ノイズ低減装置及びノイズ低減方法 |
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-
2014
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